JP5433835B2 - 光送受信器 - Google Patents

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Description

本発明は、波長可変レーザモジュールを用いた光送受信器に関するものである。
従来、固定波長レーザを用いた光送受信器が知られている。この固定波長レーザを用いた光送受信器は、現在では、300pin型の標準パッケージとして規格化されている。
近年、1本の光ファイバに複数の異なる波長の光信号を同時に伝搬させる波長分割多重通信(Wavelength Division Multiplex;WDM)が一般的に用いられており、これをより高密度化した高密度波長分割多重通信(Dense Wavelength Division Multiplex;DWDM)も用いられるようになっている。
波長分割多重通信では、複数の波長の光信号を伝搬するため、複数の固定波長レーザが必要になる。そこで、固定波長レーザに替えて、波長選択性能を有する波長可変レーザモジュール(Integrable Tunable Laser Assembly;ITLA)が用いられるようになっている。
波長可変レーザモジュールは、一般に、コマンド(波長に対応するチャンネル番号)を入力すれば所望の波長の光が得られるようパッケージ化されているため、コントロール等の取り扱いが容易であり、管理コストおよび開発コストに優れるという特徴がある。
波長可変レーザモジュールを用いた光送受信器として、図5(a),(b)に示すように、回路基板42に波長可変レーザモジュール43を配置し、その一側に、波長可変レーザモジュール43からの光を変調して送信光ファイバ44から出力する光変調器45を搭載すると共に、その他側に、受信光ファイバ46からの光信号を受光する受光素子47を配置したものがある。回路基板42および波長可変レーザモジュール43の周囲には、これらを保護するための筐体50が設けられている。
この光送受信器41は、ルータやメディアコンバータなどの通信機器内に設けられる外部通信基板に搭載されるものであり、外部通信基板に嵌合するための多ピンのコネクタ48を備える。図5(a)では図示していないが、波長可変レーザモジュール43と光変調器45とは光ファイバにより光学的に接続されている。
この光送受信器41を用いて光信号を送信する場合、まず、外部通信基板からの電気信号を、コネクタ48を介してIC49に入力し、このIC49で波形整形(入力データからクロックを再生し、再生したクロックを用いてデータ信号の波形を整形する)を行う。その後、波形整形した電気信号を図示しないドライバICを介して光変調器45に入力し、この光変調器45で光信号を生成して、生成した光信号を送信光ファイバ44に出射する。
光信号を受信する場合は、受信光ファイバ46からの光信号を受光素子47で受光して電気信号に変換し、その電気信号をIC49で波形整形した後、コネクタ48を介して、外部通信基板に出力する。
特開2004−287184号公報 特開2003−133631号公報
しかしながら、波長可変レーザモジュール43は固定波長レーザよりも容積が大きいため、波長可変レーザモジュール43、光変調器45、受光素子47を並列に配置した従来の光送受信器41では、外部通信基板51に搭載する際の実装面積が大きくなってしまうという問題がある(図4(b)参照)。外部通信基板51には複数の光送受信器41が搭載されるため、その搭載密度を向上させるため、光送受信器41の実装面積は小さい方が好ましい。
この問題を解決するために、回路基板の表裏面に光変調器、受光素子、ICなどの各素子を配置することで回路基板の面積を小さくし、外部通信基板への実装面積を小さくすることが考えられる。しかし、この場合、各素子で発生する熱をいかに効率よく放熱するかが問題となる。
光送受信器は外部通信基板に搭載されるため、光送受信器内で発生する熱を放熱するための放熱フィンなどの放熱構造は、必然的に外部通信基板と反対側の筐体に設けられることとなる。そのため、回路基板の裏面(外部通信基板側)に搭載された素子では、放熱フィンなどの放熱構造と熱的な距離が長くなってしまい、発生した熱が外部に放熱されにくくなる。その結果、光送受信器が高温となり、特に熱に弱い光素子(波長可変レーザモジュールや受光素子)に悪影響を及ぼしてしまうおそれが生じる。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、実装面積を小さくでき、かつ、放熱性の良好な光送受信器を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、筐体内に、波長可変レーザモジュールと、光変調器、受光素子、およびコネクタを搭載した回路基板とを有し、前記コネクタからの電気信号を前記波長可変レーザモジュールと前記光変調器にて光信号に変換して送信光ファイバに出力し、受信光ファイバからの光信号を前記受光素子で電気信号に変換して前記コネクタから出力する光送受信器であって、前記回路基板の裏面に前記コネクタと前記光変調器を、表面に前記受光素子を、表裏面にその他の発熱電子部品を搭載し、他方、前記回路基板の表面側の前記筐体に放熱フィンを形成し、前記波長可変レーザモジュールを前記放熱フィンが形成された筐体の上壁に熱的に密接するように設け、かつ、前記回路基板の表面に搭載された前記受光素子と前記発熱電子部品を前記筐体の上壁に熱的に密接するように設け、前記回路基板の裏面に搭載された前記発熱電子部品を、熱伝導部材を介して前記筐体の上壁に熱的に接合した光送受信器である。
前記放熱フィンは、前記筐体の上壁に一体に形成されてもよい。
前記波長可変レーザモジュールと、前記受光素子と、前記回路基板の表面に搭載された前記発熱電子部品とのうちいずれかが放熱シートを介して前記筐体の上壁に接触してもよい。
前記受光素子と前記発熱電子部品は、前記回路基板の表裏面で重ならない位置に配置されてもよい。
前記熱伝導部材は、前記回路基板に形成されたスルーホールと、前記筐体の上壁に一体に形成された突起部からなり、該突起部を前記スルーホールを形成した位置の前記回路基板に接触させることで、前記発熱電子部品を、前記スルーホールおよび前記突起部を介して、前記筐体の上壁に熱的に接合してもよい。
前記光変調器に接続される前記送信光ファイバと前記受光素子に接続される前記受信光ファイバを、前記回路基板を挟んで平行に引き出すようにしてもよい。
本発明によれば、実装面積を小さくでき、かつ、放熱性の良好な光送受信器を提供できる。
図1(a)は、本発明の光送受信器の裏面からみた概略断面図であり、図1(b)はその表面からみた概略断面図、図1(c)はその斜視図である。 図2(a)は、図1(a)の2A−2A線断面図であり、図2(b)はその2B−2B線断面図である。 図1の光送受信器の動作を説明する図である。 図4(a)は、図1の光送受信器を外部通信基板に搭載した際の模式図であり、図4(b)は、従来の光送受信器を外部通信基板に搭載した際の模式図である。 図5(a)は、従来の光送受信器の概略断面図であり、図5(b)はその斜視図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
本発明の光送受信器は、ルータやメディアコンバータなどの通信機器内に設けられる外部通信基板に搭載されるものであり、例えば、通信機器間で数Gbps以上の高速の光通信を行うための光電変換機能を有する光送受信器(光トランシーバ)である。
図1(a)は、本実施形態に係る光送受信器の裏面からみた概略断面図であり、図1(b)はその表面からみた概略断面図、図1(c)はその斜視図、図2(a)はその2A−2A線断面図、図2(b)はその2B−2B線断面図である。
図1,2に示すように、光送受信器1は、波長可変レーザモジュール(ITLA)2と、波長可変レーザモジュール2からの光を変調して出力する光変調器3と、入力された光信号を受光する受光素子4と、外部通信基板と電気的に接続される多ピンのコネクタ5とを主に備える。本実施形態では、光変調器3としてLN(LiNbO3(ニオブ酸リチウム))変調器、受光素子4としてAPD(Avalanche Photodiode)を用いる。
光送受信器1は、筐体9内に、波長可変レーザモジュール2と、光変調器3、受光素子4、コネクタ5を搭載した回路基板6とを有し、コネクタ5からの電気信号を波長可変レーザモジュール2と光変調器3にて光信号に変換して送信光ファイバ7に出力し、受信光ファイバ8からの光信号を受光素子4で電気信号に変換してコネクタ5から出力するものである。
回路基板6は、長方形のベース基板6aと、そのベース基板6aと一体形成された細長の延長基板6bとからなり、L字形に形成される。
このベース基板6aの裏面(外部通信基板側の面)Rにはコネクタ5が設けられる。また、延長基板6bの表面(外部通信基板と反対側の面)Fには、受光素子4が搭載され、その裏面Rには、光変調器3が搭載される。光変調器3に接続される送信光ファイバ7と受光素子4に接続される受信光ファイバ8は、回路基板6を挟んで平行に引き出すようにされる。
L字形の回路基板6の欠損部には、波長可変レーザモジュール2が配置され、全体として平面視で長方形状となるように構成される。すなわち、回路基板6は波長可変レーザモジュール2に沿うようにL字形に配置される。
波長可変レーザモジュール2と回路基板6とは、図示しないフレキシブルプリント基板(FPC)を介して電気的に接続される。また、図示していないが、波長可変レーザモジュール2と光変調器3とは光ファイバにより光学的に接続されている。
回路基板6および波長可変レーザモジュール2の周囲には、これらを覆うように筐体9が設けられる。筐体9としては、放熱性を向上させるため、金属など熱伝導性の高い材料からなるものを用いるとよい。回路基板6は、図示しないスペーサを介して複数箇所で筐体9に固定される。
コネクタ5は、その接続端子(図示せず)が回路基板6の長手方向(図1(a)では左右方向)に沿うように形成される。接続端子のうち、電気信号を入出力するためのものは、光変調器3側に形成される。
また、回路基板6の表裏面には、その他の発熱電子部品が搭載される。ここでは、発熱電子部品として、コネクタ5を介して入出力する電気信号の波形整形を行うためのIC(クロック・データ・リカバリ(CDR)用IC)10、光変調器3を駆動するドライバIC12、および制御回路11を搭載する場合を説明するが、これに限定されない。
IC10とドライバIC12は、回路基板6の裏面Rに配置される。IC10は、コネクタ5近傍の光変調器3側に配置され、ドライバIC12は、光変調器3の近傍に配置される。
IC10は、コネクタ5の接続端子(電気信号を入出力するための接続端子)と電気的に接続され、図示しないスルーホール等を介して受光素子4と電気的に接続される。また、IC10は、光変調器3を駆動するドライバIC12と電気的に接続され、ドライバIC12は光変調器3と電気的に接続される。これにより、受光素子4は、IC10を介して、コネクタ5の接続端子と電気的に接続され、光変調器3は、ドライバIC12およびIC10を介して、コネクタ5の接続端子と電気的に接続される。
制御回路11は、波長可変レーザモジュール2、光変調器3、受光素子4、およびドライバIC12を制御するものであり、ベース基板6aの表面Fに配置される。制御回路11は、MCU(Micro-Controller Unit)からなる。制御回路11は、図示しないスルーホール等を介してコネクタ5の接続端子と電気的に接続され、さらに、波長可変レーザモジュール2、光変調器3、受光素子4、およびドライバIC12と電気的に接続される。
このように、光送受信器1では、回路基板6の表面Fに受光素子4、制御回路11が搭載され、その裏面Rに光変調器3、IC10、ドライバIC12が搭載される。受光素子4と、発熱電子部品である制御回路11、IC10、ドライバIC12は、回路基板6の表裏面で重ならない位置に配置される。
この光送受信器1では、図3に示すように、光送受信器1を送信に用いる場合、外部通信基板からの電気信号は、コネクタ5を介してIC10(CDR)に入力され、IC10で波形整形される。その後、波形整形された電気信号は、ドライバIC12を介して光変調器(LN変調器)3に入力され、光変調器3で波長可変レーザモジュール2からの光を光信号に変換させて、送信光ファイバ7から出力される。
また、光送受信器1を受信に用いる場合、受信光ファイバ8から入力された光信号は、
受光素子(APD)4で受光されて電気信号に変換され、IC10で波形整形された後に、コネクタ5を介して外部通信基板に出力される。
制御回路11は、外部通信基板からの制御信号をコネクタ5を介して受信し、波長可変レーザモジュール2に波長(チャンネル番号)と出力パワーのパラメータ(コマンド)を送信する。また、制御回路11は、外部通信基板からの制御信号に応じて、光変調器3、受光素子4、ドライバIC12を制御する。
さて、本実施形態に係る光送受信器1では、図2(a),(b)に示すように、回路基板6の表面F側の筐体9、すなわち筐体9の上壁9aに、筐体9内で発生する熱を放熱するための放熱フィン13が一体に形成される。
この放熱フィン13が形成された筐体9の上壁9aに、波長可変レーザモジュール2の上面を接触させると共に、回路基板6の表面Fに搭載した受光素子4、制御回路11を接触させ、熱的に密接させる。これにより、波長可変レーザモジュール2、受光素子4、制御回路11で発生した熱は、筐体9の上壁9aと放熱フィン13を介して外部に放熱されるようになる。
本実施形態では、波長可変レーザモジュール2、受光素子4、制御回路11の高さが異なるため、波長可変レーザモジュール2よりも高さが低い受光素子4、制御回路11の上方の筐体9の上壁9aに、筐体9の上壁9aから筐体9内部に(図2(a),(b)では下方に)突出する突起部(肉厚部)9bを一体に形成し、この突起部9bを受光素子4、制御回路11に接触させるようにした。これにより、受光素子4、制御回路11で発生した熱は、突起部9b、筐体9の上壁9a、放熱フィン13を介して外部に放熱されるようになる。
本実施形態では、波長可変レーザモジュール2、受光素子4、制御回路11を筐体9の上壁9a(あるいは突起部9b)と直接接触させるようにしたが、放熱シートを介して接触させるようにしてもよい。また、本実施形態では、筐体9の上壁9aに突起部9bを形成して、その突起部9bに受光素子4、制御回路11を接触させるようにしたが、突起部9bに代えて、金属製のスペーサなどを介して受光素子4、制御回路11を筐体9の上壁9aと接触させるようにしてもよい。
また、回路基板6の裏面Rに搭載された発熱電子部品(IC10、ドライバIC12)は、熱伝導部材14を介して、筐体9の上壁9aに熱的に接合される。
熱伝導部材14は、回路基板6に形成されたスルーホール15と、筐体9の上壁9aに一体に形成された突起部9cとからなる。スルーホール15は、IC10、ドライバIC12を搭載した位置の回路基板6に形成される。スルーホール15は、金属ペーストなどで埋めてしまってもよいし、めっき処理等によりスルーホール15の内壁に金属膜を形成するようにしてもよい。
突起部9cは、筐体9の上壁9aから筐体9内部に(図2(b)では下方に)突出するように形成され、スルーホール15を形成した位置の回路基板6に接触するようにされる。これにより、IC10、ドライバIC12は、スルーホール15、突起部9cを介して、筐体9の上壁9aに熱的に接合される。これにより、IC10、ドライバIC12で発生した熱は、スルーホール15、突起部9c、筐体9の上壁9a、放熱フィン13を介して外部に放熱されるようになる。
本実施形態では、突起部9cとスルーホール15を形成した位置の回路基板6とを直接接触させるようにしたが、放熱シートを介して接触させるようにしてもよい。また、本実施形態では、筐体9の上壁9aに突起部9cを形成して、その突起部9cを介してIC10、ドライバIC12を筐体9の上壁9aに熱的に接合させるようにしたが、突起部9cに代えて、金属製のスペーサなどを介して、IC10、ドライバIC12を筐体9の上壁9aに熱的に接合させるようにしてもよい。
本実施形態の作用を説明する。
本実施形態に係る光送受信器1では、回路基板6をL字形に形成し、その回路基板6の裏面Rにコネクタ5と光変調器3を、表面に受光素子4を、表裏面にその他の発熱電子部品を搭載し、他方、回路基板6の表面F側の筐体9に放熱フィン13を形成し、波長可変レーザモジュール2をL字形の回路基板6の欠損部に配置すると共に、その波長可変レーザモジュール2を放熱フィン13が形成された筐体9の上壁9aに熱的に密接するように設け、かつ、回路基板6の表面Fに搭載された受光素子4と発熱電子部品(制御回路11)を筐体9の上壁9aに熱的に密接するように設け、回路基板6の裏面Rに搭載された発熱電子部品(IC10、ドライバIC12)を、熱伝導部材14を介して筐体9の上壁9aに熱的に接合している。
光送受信器1において、最も発熱量が多いのが波長可変レーザモジュール2であり、次いで、プリアンプ素子を有する受光素子4の発熱量が多い。よって、これら発熱量の多い波長可変レーザモジュール2、受光素子4を、放熱フィン13が形成された筐体9の上壁9aにダイレクトに接触させる(熱的に密接させる)ことで、効果的に放熱を行うことが可能となる。
また、光素子(波長可変レーザモジュール2や受光素子4)に比べて電子素子は熱に強い(熱の影響を受けにくい)ので、IC10、ドライバIC12を回路基板6の裏面Rに配置し、光変調器3は、発熱しないので回路基板6の裏面Rに配置する。これにより、熱に弱い光素子が熱の影響を受けてしまうのを抑制しつつ、回路基板6の面積を小さくでき、光送受信器1の実装面積を小さくすることが可能となる。
回路基板6の裏面Rに配置したIC10、ドライバIC12で発生した熱については、回路基板6に形成したスルーホール15と筐体9の上壁9aに形成した突起部9cからなる熱伝導部材14を介して、放熱フィン13から外部に放出する。これにより、回路基板6の裏面Rに搭載した発熱電子部品(IC10、ドライバIC12)についても、放熱フィン13に至る熱的な距離を短くすることができ、効果的に放熱を行うことが可能となる。
さらに、回路基板6をL字形に形成し、その欠損部に波長可変レーザモジュール2を配置することにより、光送受信器1の実装面積をさらに小さくすることが可能となり、図5(a)に示す従来の光送受信器41と比較して、実装面積を約2/3と小さくすることが可能となる。
また、光送受信器1では、受光素子4と発熱電子部品を、回路基板6の表裏面で重ならない位置に配置しているため、回路基板6の裏面Rに搭載した発熱電子部品を、熱的に短い距離で放熱フィン13に接合でき、放熱性を向上できる。
さらに、光送受信器1では、回路基板6裏面Rのコネクタ5近傍に、入出力する電気信号の波形整形を行うIC10を配置している。IC10を回路基板6の表面Fに搭載した場合、コネクタ5とIC10間で伝送する高速信号がスルーホール等のビアを通るため劣化してしまうおそれがあるが、本実施形態では、回路基板6裏面Rのコネクタ5近傍にIC10を搭載しているため、コネクタ5とIC10間で高速信号が劣化してしまうのを抑制できる。
また、光送受信器1では、コネクタ5を、その接続端子が回路基板6の長手方向に沿うように形成している。
図5(a)に示す従来の光送受信器41では、図4(b)に示すように、コネクタ48のIC49側に電気信号を入出力する接続端子が形成されるため、光送受信器41を搭載する外部通信基板51に形成される配線パターン(電気信号の引き出し線)52は、コネクタ48を迂回するよう形成しなければならない。よって、外部通信基板51に形成される配線パターンが長くなり、高速な電気信号が劣化してしまうという問題があった。
これに対して、本実施形態に係る光送受信器1では、コネクタ5を、その接続端子が回路基板6の長手方向に沿うように形成しているため、図4(a)に示すように、コネクタ5の電気信号を入出力する接続端子から、容易に電気信号を取り出すことが可能となる。具体的には、外部通信基板31の配線パターン32を、例えば、コネクタ5の電気信号を入出力する接続端子から左右反転したL字状に形成して、図示左側に電気信号を取り出すようにすればよい。
これにより、従来のように外部通信基板に形成する配線パターンをコネクタ5を迂回させて形成する必要がなくなり、配線パターンを短くすることが可能となる。よって、高速な電気信号に対して劣化が少ない光送受信器1を実現できる。
さらに、本実施形態では、回路基板6の表裏面に光変調器3と受光素子4を配置し、送信光ファイバ7と受信光ファイバ8を、回路基板6を挟んで平行に引き出すようにしているため、同一箇所から送信光ファイバ7および受信光ファイバ8を光送受信器1の外部に取り出すことができ、2本の光ファイバ7,8の取り扱いが容易となる。
本発明は、上記実施形態には限定されず、当業者にとって想到し得る本明細書に説明された基本的教示の範囲に含まれる全ての変更、および代替的構成を具体化するものとして解釈されるべきである。
1 光送受信器
2 波長可変レーザモジュール
3 光変調器
4 受光素子
5 コネクタ
6 回路基板
6a ベース基板
6b 延長基板
7 送信光ファイバ
8 受信光ファイバ
9 筐体
9a 上壁
9b,9c 突起部
10 IC(クロック・データ・リカバリ用IC)
11 制御回路
12 ドライバIC
13 放熱フィン
14 熱伝導部材
15 スルーホール

Claims (6)

  1. 筐体内に、波長可変レーザモジュールと、光変調器、受光素子、およびコネクタを搭載した回路基板とを有し、前記コネクタからの電気信号を前記波長可変レーザモジュールと前記光変調器にて光信号に変換して送信光ファイバに出力し、受信光ファイバからの光信号を前記受光素子で電気信号に変換して前記コネクタから出力する光送受信器であって、
    前記回路基板の裏面に前記コネクタと前記光変調器を、表面に前記受光素子を、表裏面にその他の発熱電子部品を搭載し、
    他方、前記回路基板の表面側の前記筐体に放熱フィンを形成し、前記波長可変レーザモジュールを前記放熱フィンが形成された筐体の上壁に熱的に密接するように設け、かつ、前記回路基板の表面に搭載された前記受光素子と前記発熱電子部品を前記筐体の上壁に熱的に密接するように設け、前記回路基板の裏面に搭載された前記発熱電子部品を、熱伝導部材を介して前記筐体の上壁に熱的に接合したことを特徴とする光送受信器。
  2. 前記放熱フィンは、前記筐体の上壁に一体に形成された請求項1記載の光送受信器。
  3. 前記波長可変レーザモジュールと、前記受光素子と、前記回路基板の表面に搭載された前記発熱電子部品とのうちいずれかが放熱シートを介して前記筐体の上壁に接触する請求項1または2記載の光送受信器。
  4. 前記受光素子と前記発熱電子部品は、前記回路基板の表裏面で重ならない位置に配置される請求項1〜3いずれかに記載の光送受信器。
  5. 前記熱伝導部材は、前記回路基板に形成されたスルーホールと、前記筐体の上壁に一体に形成された突起部からなり、該突起部を前記スルーホールを形成した位置の前記回路基板に接触させることで、前記発熱電子部品を、前記スルーホールおよび前記突起部を介して、前記筐体の上壁に熱的に接合する請求項1〜4いずれかに記載の光送受信器。
  6. 前記光変調器に接続される前記送信光ファイバと前記受光素子に接続される前記受信光ファイバを、前記回路基板を挟んで平行に引き出すようにした請求項1〜5いずれかに記載の光送受信器。
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