JP2011100785A - To−can形光モジュール用パッケージおよびto−can形光モジュール - Google Patents

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勇一 赤毛
Takayuki Yamanaka
孝之 山中
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和正 吉田
Hiroaki Sanjo
広明 三条
Tetsuo Kato
哲夫 加藤
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Abstract

【課題】TO-CAN形光モジュール用のパッケージにおける高周波特性、機械的強度を確保しつつ放熱特性の改善を図ることのできるTO-CAN形光モジュールパッケージおよび該TO-CAN形光モジュール用パッケージを用いたTO-CAN形光モジュールを提供すること。
【解決手段】光半導体素子を搭載する搭載面を有し、該搭載面を貫通する貫通孔を有するステム30と、前記孔に挿入される誘電体としてのフィードスルー20と、前記フィードスルー20を貫通する複数の配線端子2とを備えたTO-CAN形光モジュール用パッケージ200であって、前記ステム30側面の少なくとも一部を平坦面としたことを特徴とするTO-CAN形光モジュール用パッケージ200および該TO-CAN形光モジュール用パッケージ200を用いたTO-CAN形光モジュール。
【選択図】図4

Description

本発明は、半導体光デバイスを搭載したTO-CAN形光モジュール用パッケージおよびTO-CAN形光モジュールに関するものである。
光半導体デバイスを搭載する光モジュール用パッケージは、光半導体デバイスを駆動するための電気配線線路、光半導体デバイスからの光出力を外部装置や外部の光ファイバに効率的に取り出すためのレンズ、光半導体デバイスやモジュール内で使用される部品を外気と遮断し汚れや吸湿による故障を防ぐためのキャップなどによる気密封止構造、光半導体デバイスやモジュール内で使用される部品からの発熱を逃がすための放熱構造などを考慮して設計されている。近年、光半導体デバイスを搭載したモジュールの低コスト化、小型化などの要求を背景に、TO-CAN(Transistor Outlined CAN)形の光モジュール用パッケージが開発・改良が盛んに行われている。
従来のTO-CAN形光モジュール50の構造を図1に示す(非特許文献1)。図1に示すTO-CAN形光モジュール50は、複数の配線端子2およびステム3を備えたTO-CAN形光モジュール用パッケージ(図2参照)にレーザダイオードなどの光半導体デバイス1を搭載して、レンズまたは光取り出し用窓4と一体になったキャップ5をステム3に抵抗溶接することなどで光デバイス1をパッケージ内に封止して構成されている。図1に示すTO-CAN形光モジュールのパッケージは、CANのような形状をしていることから一般にCAN形の光モジュール用パッケージと呼ばれていて、もともとは電子デバイス用の小型パッケージとして開発されたTO-CAN形のパッケージを光モジュール用に転用したものである。
従来のTO-CAN形光モジュール用パッケージは、図2に示すように、ステム3と呼ばれる光デバイス1を固定するためのベース材に設けられた貫通孔に複数の配線端子2が挿入されて構成される。各配線端子2は、電気信号の入出力線路であり、ガラスやセラミックなどの材料からなるフィードスルーと呼ばれる誘電体を介してステム3に固定された構成とすることで、絶縁性、気密性を実現している。このTO-CAN形光モジュール用パッケージの特徴は、ステム3をプレス加工によって成型できることで、パッケージ価格の低減に有利な構造になっていることである。また、図1に示すようにTO-CAN形光モジュールでは、光デバイス1を駆動するための電気信号入出力方向と光出力方向が同じ軸方向に設定されていること、光デバイスから見たときの電気信号入出力方向と放熱経路が同じ方向にあることが従来の箱型のパッケージと異なる構造上の特徴となっている。
TO-CAN形光モジュール用パッケージは、小型・低価格の光モジュール用パッケージとして開発され、従来はCW動作や利用帯域が高々数GHz程度の安価な光モジュール用のパッケージとして広く利用されてきた(非特許文献2、非特許文献3)。近年、10GHzを越えるような高速な光半導体デバイスを搭載した光モジュールの需要が高まるとともに、10GHzを超えるような光モジュールに対しても急激に低価格化要求が高まってきた。この要求に応えるためにTO-CAN形光モジュールで10GHzを超える動作帯域を実現するための開発が盛んに行われている。また、光デバイスの発振波長や動作特性を精密に制御するためにペルチェ素子などを搭載したDWDM(Dense Wavelength Division Multiplexing)用途や高機能な特性が要求される光モジュールについても、TO-CAN形光モジュール用パッケージの適用による低コスト化が期待されている。
これらの新たな要求に応えるために、10GHzを超えるような高速な信号のインターフェースとなる電気信号の入出力線路設計や、ペルチェ素子などを搭載し光デバイスなどの温度制御を可能とするTO-CAN形光モジュール用パッケージの開発が盛んに行われ、その実現が期待されている。
株式会社東北岡野エレクトロニクス、「東北岡野エレクトロニクス−会社案内−事業紹介−半導体組立(パッケージング)」、著者・掲載日不明、[online]、検索日2009.08.19.、「http://www.tohokuokano.co.jp/industry1-packeging.html#syoukai」 京セラ株式会社、「光モジュール用パッケージ | 光通信モジュール用部品 | 半導体部品 | 製品情報 | 京セラ」、著者・掲載日不明、[online]、検索日2009.08.19.、「http://www.kyocera.co.jp/prdct/semicon/semi/fo/pkg.html」 京セラ株式会社、「光通信モジュール用部品 | 半導体部品 | 製品情報 | 京セラ」、著者・掲載日不明、[online]、検索日2009.08.19.、「http://www.kyocera.co.jp/prdct/semicon/semi/fo/index.html」
しかしながら、光通信用システムに使用されるTO-CAN形光モジュールにおいて、ガラスハーメチックからなるガラスフィードスルー構造やセラミックフィードスルー構造からなる高周波電気信号配線の特性インピーダンスを制御すること、パッケージ内部に搭載される光半導体素子等の温度制御のための放熱構造を確保すること、TO-CAN形光モジュールの組立て時の熱的/機械的衝撃に対する強度を確保すること、また、これらの特性や構造を同時に実現することは非常に困難であった。
例えば、TO-CAN形モジュールで一般的に使用される小型のステムにおいて、高周波電気信号線路として広く使用されている特性インピーダンス50オームの配線線路をガラスフィードスルーからなる端子で実現する場合、誘電率が小さいガラス材料を使うことで高周波特性を満足する配線線路を小型のステムに構成ことができる。このとき、ガラスフィードスルー部分の強度を確保してガラスハーメチック構造を作るために、ガラスフィードスルーを構成するガラス材料と同じ線膨張係数を有した合金材料をステム材料にすることが必須であり、一般に低誘電率のガラスと近い線膨張係数を有したFeNiCo材が使われる。しかし、FeNiCo合金は熱伝導率が高々15-20W/m・Kと低いため、放熱特性を十分に確保することが難しく、温度制御のためにTO-CAN内にペルチェ素子を搭載した場合には、ペルチェ素子の熱暴走を防ぐために使用温度範囲が広く取れない、チップの動作温度を高く保つ必要があるなどの問題があった。なお、FeNiCoの代替材料として一般によく利用される熱伝導率の大きいFeベースの合金材料などをステム材料に用いた場合では、Feベースの合金材料と線膨張係数が近いガラス材料は誘電率が大きいため、同等の線膨張係数を有したガラス材料でハーメチック構造を作ろうとすると50オームの特性インピーダンスをもった高周波線路を小型のステムに作ることが出来ない、または、小さな誘電率を有したガラス材料でハーメチック構造を作ろうとすると材料間の線膨張係数差によって、キャップを抵抗溶接する際に加わる熱ストレスによってガラスフィードスルーにクラックが入るなどの問題があった。
また、一般にTO-CAN形の光モジュールを搭載する光送受信装置等において、光モジュール本体からの放熱路はステム側面となることが多く、狭い放熱路からの放熱効率を高めることが課題となっている。なお、TO-CAN形の光モジュールでは、レンズと一体となったキャップを使用することが多い。また、光ファイバやレセプタクルとキャップの接続にはYAG溶接技術を用いることが一般的であり、そのためこの光ファイバやレセプタクルとキャップを接続する部分にはYAG溶接に適した材料が用いられる。YAG溶接ではYAGが照射された部分の材料温度が急峻に上昇し溶け合うような材料であることが必須であり、一般に熱伝導率の低いものが使用される。そのため必然的ににキャップ材料の熱伝導率は悪くなり、この部分を使った放熱効果はあまり期待できない。また、XFPやSFPといった光送受信装置におけるCAN型またはBOX型の光モジュールの搭載では、一般に光モジュールの光レセプタクル部分を使って光送受信装置の筐体に固定する。これは、光モジュールの光出力インターフェース部分を機械的に固定することによって、光モジュールの光軸中心を光送受信装置の決まった位置に固定するためである。光モジュールにおいて光レセプタクルの中心(光軸中心)とモジュール本体は、YAG溶接によって固定されることが一般的であり、YAG溶接の精度バラツキによって光レセプタクルの光軸中心とモジュール本体の位置関係もバラついてしまう。そのため、光モジュールの本体の一部を機械的に固定し光送受信装置内に搭載するということが出来ない。このことは光モジュール本体の一部または全体を光送受信モジュールの筐体に機械的に固定して放熱効率を高めるような搭載方法が採用出来ない制約となっており、TO-CAN形光モジュールの場合はステム側面に放熱シートや熱伝導グリス等を介した方法で光送受信装置の筐体へ熱を逃がす方法が模索されてきた。従来のTO-CAN形光モジュールにおいて放熱特性を改善するための方法として、ステム材料を厚くすることや、放熱シートの利用が提案されてきたが、プレス加工でステム材を加工するためステムの側壁の厚さを厚くすることが難しいという問題、ステム材料に比べて放熱シートや熱伝導グリスの熱伝導率は一桁以上低いため、放熱シートや熱伝導グリスを介して放熱特性を改善することについても効果が得られにくいという問題、などがあった。
また、組立て時やキャップシールの際にステムに搭載するチップ等とステムの位置関係、ステムに抵抗溶接されるキャップの位置関係などを制御し、製造におけるバラツキを抑えたり再現性を高めたりすることができるように、従来のステムでは円形のステムの一部に位置決め用の目印となるパターンを入れ込むことが広く行われてきた。しかしながら、この位置決め用の目印近傍のスペースは抵抗溶接等に使えず、そのため小型パッケージにおいて貴重なスペースの一部を利用できなくするという問題があった。
このような背景から、本発明では、TO-CAN形光モジュール用のパッケージにおける高周波特性、機械的強度を確保しつつ放熱特性の改善を図ることのできるTO-CAN形光モジュールパッケージの新しい構成方法について提案している。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、光半導体素子を搭載する搭載面を有し、該搭載面を貫通する貫通孔を有するステムと、前記孔に挿入される誘電体としてのフィードスルーと、前記フィードスルーを貫通する複数の配線端子とを備えたTO-CAN形光モジュール用パッケージであって、前記ステム側面の少なくとも一部を平坦面としたことを特徴とするTO-CAN形光モジュール用パッケージである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のTO-CAN形光モジュール用パッケージにおいて、前記平坦部分の幅がステムの円弧部分の半径の2倍と同等またはそれ以上の幅を有した釣鐘型になっていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のTO-CAN形光モジュール用パッケージにおいて、前記ステムの中心から前記平坦面までの距離が前記円弧部分の半径とほぼ同じであることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載のTO-CAN形光モジュール用パッケージと、前記TO-CAN形光モジュール用パッケージに搭載された光半導体素子と、前記光半導体素子を温度制御する温度制御素子と、前記光半導体素子からの光を外部光学系に光学接続するためのレンズと、前記光半導体素子を封止するためのキャップとを備えることを特徴とするTO-CAN形光モジュールである。
本発明で提案する構成方法を利用することで、小型のTO-CAN形光モジュール等において10GHz以上の広帯域な電気信号を扱うためにステムを薄型にすることと、組立て時の応力や熱負荷に十分な強度を有したまま、放熱特性の改善・維持を図ること、および組立て時の面合わせなどの作業性を改善することが可能な小型TO-CAN形光モジュールパッケージの開発に寄与することが出来る。
従来のTO-CAN形光モジュールの構造を示す図である。 従来のTO-CAN形光モジュール用パッケージの構造を示す図である。 本発明のTO-CAN形光モジュールの構造の一例を示す図である。 本発明のTO-CAN用光モジュールの構造の一例を示す図である。 従来TO-CAN用光モジュールを光送受信装置へ搭載したイメージを示す図である。 本発明TO-CAN形光モジュールを光送受信装置へ搭載したイメージを示す図である。 本発明のTO-CAN用光モジュールのステムの他の構造例を示す図である。 放熱抵抗の違いによるペルチェ消費電力見積もりを説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図3は、本発明のTO-CAN形光モジュール100の構造の一例を示す図であり、図4は本発明のTO-CAN形光モジュール用パッケージの構造の一例を示す図である。
TO-CAN形光モジュール100は、複数の配線端子2、フィードスルー20およびステム30を備えたTO-CAN形光モジュール用パッケージ200を備える。TO-CAN形光モジュール用パッケージ200は、図4に示すように、フィードスルー20が挿入される貫通孔を有する釣鐘型のステム30と、ガラスやセラミックなどの誘電体で構成されるフィードスルー20と、フィードスルー20を貫通する複数の配線端子(リードピン)2から構成されている。
ステム30上には、冷却素子としてのペルチェ素子109が搭載されており、ペルチェ素子109上には、各種部品を搭載するためのキャリア基板105が搭載されている。キャリア基板105には、上部にレーザダイオード(LD)からの光をコリメート光にするためのレンズ106が搭載され、その下側にサブキャリア基板108を搭載している。サブキャリア基板108には、LD部とLDの光出力側に光変調器部とをモノリシック集積したLD110aがあり、他に光変調器部を駆動制御するための中継線路102b、終端抵抗110b、コンデンサ110c、温度センサとしてのサーミスタ110dなどが搭載されている。LD110aからの光出力は、LD部からの光出力がモノリシック集積された光変調器部を通ってから出力される。LD部からの出力光が光変調器部を通過する際に、中継線路102bから光変調器部に印加される電気信号に応じた変調信号が光信号に付与される。終端抵抗110b、コンデンサ110cなどは、中継線路102bから光変調器部に効率よく高周波電気信号を引き込めるよう、その抵抗値や容量、配置が設計されている。キャリア基板105には、さらに、レーザ出力を監視するフォトダイオード(PD)110e、コンデンサ110fなどが搭載され、外部から光デバイスの動作状態をモニタしたり、電源回路の揺らぎ等の影響が光デバイスに及ばないようにしたり出来るように設計されている。なお、ここではLD110aの構成を外部変調型とした場合について説明したが、LD部の駆動信号そのものを変調する直接変調型で構成してもよい。
ステム30上には、中継線路基板101が搭載されている。中継線路基板101は、高周波変調信号用のリードピン2aと接続される中継線路102aが設けられており、中継線路102aは、ボンディングワイヤ104を介してサブキャリア基板108上の中継線路102bと接続されている。また中継線路基板101は、グランドに保たれたステム30と同電位になるように構成されており、中継線路基板101上の中継線路102aの両側に構成されたグランドパターン102Gをステムと同電位にすることで安定なマイクロ波の伝搬が出来るようにグランドレベルを強化している。中継線路基板101のグランドパターンとサブキャリア基板108とは、ボンディングワイヤ103a、103bによって接続されている。
ステム30の上方空間は、レンズ4が設けられたキャップ5によって封止されている。光ファイバや光ファイバを差し込むレセプタクル部に設けられた光導波路に光デバイスの出力を結合させるため、レンズ106でコリメートされた光出力をレンズ4によって集光できるよう設計されている。また、ステム30の裏面には外部基板と電気的に接続するためのフレキシブルプリント基板(FPC)8が設けられている。
本実施の形態のTO-CAN形光モジュール用パッケージ200は、FeNiCo合金で作製したステム30を利用したモジュールの放熱性を高めるために、図4に示す釣り鐘状のステム形状を導入しており、ステム30の側面の一部を平坦な面(以下、平面部ともいう)としている。この平坦な面は、図6に示すように光送受信装置等に固定した際に、光送受信装置等の筐体6に放熱シートや放熱グリス7を介して接する面となる。TO-CAN形光モジュール100は、FPC8が光送受信装置等の基板9に接続されるが、この経路からの熱放出はFPC8の断面積が小さいこと、つまり熱抵抗が高いことからあまり期待できない。したがって、本発明のTO-CAN形光モジュール用パッケージ200は、光受信装置の筐体6に接するステム30の側面の面積が従来の円形のステム3(図2参照)よりも大きく、平坦な面全体を利用して放熱できるので、従来よりも放熱特性に優れた構造になっている。また、ステム30の側面に設けられた平面部により、ステムを放熱シート等を介して外部部品に固定または機械的に接触させやすいという利点もある。
因みに、図5は、従来の円形のステム3のTO-CAN形光モジュール50の光送受信装置等に固定した構造を示すものである。光送受信装置等では、光モジュールの光軸を光送受信装置等の決まった位置に保持するため、光モジュールを固定する部分に制約がある。TO-CAN形光モジュールの場合、パッケージ本体を直接機械的に固定してしまうとその光軸の位置調整が出来なくなるため、一般に熱伝導体を介した接続とし位置調整を可能としているが、従来の円形のステム3の場合は、筐体6と円形ステム3との空間を埋めるように多くの放熱シートや放熱グリス7充填させる必要がある。
図4のTO-CAN形光モジュール用パッケージ200のステム30では、例えば、従来のTOSA(Transmitter Optical SubAssembly)におけるMSA(Multi Source Agreement)規格を満足できるよう、ステム30の側面の平面部の幅がステム30の円弧部分の直径(ステム外径ともいう)、すなわちステム30の円弧部分の半径の2倍、と同じ幅となるように設計されていることが好ましい。また、平面部におけるステム中心からの距離が、ステム30の円弧部分におけるステム中心からの距離(半径)と同じ距離になるように設計されていることが好ましい。図4のようなステム形状とすることで、図5のような従来の円形ステム3に比べて図6のように光送受信装置等の筐体6とステム30の接する面積を広く確保することが可能となり、放熱特性の改善が期待できる。
ステム30の平面部の幅は、TO-CAN形光モジュール100を搭載するための光送受信装置等におけるスペースや他部品との間隔によって、例えばステム外径よりも大きくすることも、小さくすることも可能である。ステム30の平面部の幅が、ステム30の外径と同等またはそれ以上の幅を有する構成、すなわち釣鐘型とすれば、ステム側面の平面の面積が出来るだけ広く構成できる点で好ましい。同様に、平面部におけるステム中心からの距離は、TO-CAN形光モジュール100を搭載するための光送受信装置等におけるスペースや他部品との間隔によって、例えばステム半径よりも平面部が遠い距離となるように構成することも、ステム半径よりも平面部が近い距離となるように構成することも可能である。また、図7(a)(b)のように、ステム30の側面の一部に構成された平面部を広く取った構造とすることも可能である。
尚、本実施の形態の構造においては、高周波線路周りの配線構造やレンズキャップとの溶接構造などは従来のCAN形のパッケージと同じ構造を採用できるため、放熱特性の改善に伴う高周波特性をはじめとした他特性のトレードオフは一切ない。また、ステムとレンズキャップの位置決めや、ステムとステムに搭載する部品の位置決めをするための基準をステムの平面部とすることで、従来のステムのように位置決め用のマーカーのために小さなステム領域の一部が使えなくなるようなことも回避することが出来る。
図8は、従来構造と本実施の形態のステム構造についてペルチェ素子の消費電力を比較検討する際のシミュレーションモデルを概念的に示すものである。図8(b)に示す従来モデルでは、円形のステム3と筐体6との間の空間に放熱シートや放熱グリス7を完全に充填している。図8(a)に示す本実施形態のモデルでは、釣鐘状のステム30と筐体6との間に平板状の放熱シートや放熱グリス7を配置している。本発明のTO-CAN形光モジュールでは、従来構造で放熱シートを介して熱的に接続していた領域の一部をステム材料に置き換えた構成となっている。
図8(c)、(d)は、本実施形態と従来構造とのそれぞれにおいて、ペルチェTc(ペルチェ素子109のクーリングプレートの温度)が35℃、光送受信装置等の筐体6の温度が75℃の場合を想定したシミュレーション結果を示している。同図中、ハッチングの濃淡は温度を示しており、濃い部分ほど温度が高い。図8(c)、(d)によれば、本実施形態のシミュレーション結果の方が、従来構造のシミュレーション結果よりも温度が高い部分が少ないことが分かる。これは、本実施形態の方が放熱特性が良いため、ペルチェ素子からの排熱がペルチェ素子と筐体の間に蓄積されにくくなっていることを示している。
上記のシミュレーション結果において、図8(c)ではTh_max=83.7℃、TEC消費電力0.7605W、図8(d)ではTh_max=85.4℃、TEC消費電力0.8296Wとなる。ここでTh_maxは最も高温となるペルチェ素子109の排熱側の温度を示している。このシミュレーション結果より、本実施形態は従来構造よりもTh_maxが1.7℃低く、熱がこもりにくいことが判る。さらに、従来構造のシミュレーション結果に対して、本実施形態のシミュレーション結果は、ペルチェ搭載モジュールのペルチェ素子駆動電力(TEC消費電力)を約70mW低減できることを示している。これは、本発明の構造によって放熱特性が改善し、ペルチェ素子の動作負荷が低減されたことを示している。
以上説明したように、本発明の構造では、TO-CAN形光モジュール用のパッケージにおける高周波特性、機械的強度を確保しつつ放熱特性の改善を図ることのできるTO-CAN形光モジュールパッケージを構成することが可能となる。
以上の実施形態では、本発明のTO-CAN形光モジュール用パッケージをTOSAのパッケージとして採用する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されず、本発明のTO-CAN形光モジュール用パッケージをROSA(Reciever Optical SubAssembly)として採用することもできる。
1 ・・・光学素子
2 ・・・配線端子
3、30・・・ステム
4 ・・・レンズまたは光取り出し用の窓
5 ・・・キャップ
6 ・・・光送受信装置等の筐体
7 ・・・放熱シートや放熱グリス
8 ・・・FPC
9 ・・・光送受信装置等の基板

Claims (4)

  1. 光半導体素子を搭載する搭載面を有し、該搭載面を貫通する貫通孔を有するステムと、
    前記孔に挿入される誘電体としてのフィードスルーと、
    前記フィードスルーを貫通する複数の配線端子とを備えたTO-CAN形光モジュール用パッケージであって、
    前記ステム側面の少なくとも一部を平坦面としたことを特徴とするTO-CAN形光モジュール用パッケージ。
  2. 前記平坦部分の幅がステムの円弧部分の半径の2倍と同等またはそれ以上の幅を有した釣鐘型になっていることを特徴とする請求項1に記載のTO-CAN形光モジュール用パッケージ。
  3. 前記ステムの中心から前記平坦面までの距離が前記円弧部分の半径とほぼ同じであることを特徴とする請求項2に記載のTO-CAN形光モジュール用パッケージ。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のTO-CAN形光モジュール用パッケージと、
    前記TO-CAN形光モジュール用パッケージに搭載された光半導体素子と、
    前記光半導体素子を温度制御する温度制御素子と、
    前記光半導体素子からの光を外部光学系に光学接続するためのレンズと、
    前記光半導体素子を封止するためのキャップと
    を備えることを特徴とするTO-CAN形光モジュール。
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