JP5432405B1 - 介護用衣服 - Google Patents
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Abstract
【課題】本考案は、寝たきり状態の人等、介護を必要とする人の着替えを容易にするために、側臥位による着替えと袖に楽に手を通せるデザインを兼ねそろえた介護用衣服を提供する。
【解決手段】前身頃の片側と、後身頃と袖とを含む同片側が解放され、身体片側で完全に分離可能である衣服で、その際前見頃と縫い合わさない袖前側部の袖山を、凹曲線で刳り貫く様にデザインし、前見頃袖ぐりは凸曲部をなし、或いは同袖山にマチを入れた事、又、V形の折れ線で前袖の袖山をデザインし、前見頃袖ぐりは前袖の袖山の形に対応した三角部を形成した事等により、袖に工夫を加え容易に直接手を通す事が出来、且つ衣服側面を開閉ラインとした事により側臥位にするだけで着替えが楽に出来る衣服。解放した部分は留め具で開閉可能とし連結可能開閉留め具を多様にし、機能的デザイン的工夫が可能となる介護用衣服。
【選択図】図1
【解決手段】前身頃の片側と、後身頃と袖とを含む同片側が解放され、身体片側で完全に分離可能である衣服で、その際前見頃と縫い合わさない袖前側部の袖山を、凹曲線で刳り貫く様にデザインし、前見頃袖ぐりは凸曲部をなし、或いは同袖山にマチを入れた事、又、V形の折れ線で前袖の袖山をデザインし、前見頃袖ぐりは前袖の袖山の形に対応した三角部を形成した事等により、袖に工夫を加え容易に直接手を通す事が出来、且つ衣服側面を開閉ラインとした事により側臥位にするだけで着替えが楽に出来る衣服。解放した部分は留め具で開閉可能とし連結可能開閉留め具を多様にし、機能的デザイン的工夫が可能となる介護用衣服。
【選択図】図1
Description
本発明はパジャマ、ネグリジェ、ねまき及び下着にデザイン的工夫、機能性を取り入れ介護に適した縫製加工を施した一般的縫製技術である。
従来の寝たきりの身障者や老人、病人等の被介護者に対して、着せ替えが容易な衣服として、例えば文献1が示すものがある。
以下その内容について説明すると、寝たきり状態の着替えの方法は幾つかある中で、最も一般的な横向きの着替えに関して文献1以前のデザインでは仰臥位で袖に一方の腕を通し側臥位にし衣服の形状に従い衣服を身体にフィットさせた後、必ずもう一方の前見頃部分と袖を身体とベッドの隙間に押し込み、再び仰臥位に戻した後それを引き出し袖を通さなければならない。図6が示す様に衣服側面を開閉ラインとした文献1により身体を左又は右側臥位に動かすだけで、前見頃部分を身体とベッドの隙間に押し込む必要がなく、又それを引き出す必要もなくなる事となった。
以下その内容について説明すると、寝たきり状態の着替えの方法は幾つかある中で、最も一般的な横向きの着替えに関して文献1以前のデザインでは仰臥位で袖に一方の腕を通し側臥位にし衣服の形状に従い衣服を身体にフィットさせた後、必ずもう一方の前見頃部分と袖を身体とベッドの隙間に押し込み、再び仰臥位に戻した後それを引き出し袖を通さなければならない。図6が示す様に衣服側面を開閉ラインとした文献1により身体を左又は右側臥位に動かすだけで、前見頃部分を身体とベッドの隙間に押し込む必要がなく、又それを引き出す必要もなくなる事となった。
寝たきりの在宅老齢者、入院患者等、寝たきり状態介護認定4及び5レベルの人にとって体を動かす事は全て介護者の手に委ねられる。その際、着衣の交換は本人にとっても又介護者にとっても出来るだけ少ない手順で着替えが出来る事が求められる。上記説明の様に、従来の袖は問題点として図7が示す様に、解放された衣服側面の側の袖に手を通す時は、手を通すには狭くて充分ではないゆとりを広げる為、身体の自由を奪われた状態の被介護者の重い腕と上半身を動かす事となる。その事をデザイン的に衣服の袖のゆとりを作り出す事で解決する事を課題とする。
図6が示す様に身体を側臥位に動かし仰臥位に戻すだけで、余分な動作を無くしスムースに着替えが出来る事を課題とし、図7の手順で袖に腕を通す際、従来の身体の無駄な動きをせずに済む寝たきりの人にとっても介護者にとっても身体に負担の少ないデザインを課題とする。
衣服解放部分を閉じる時の連結方法及び必要部品も課題とする。
請求項1に関する考案では、 片側の前身頃と後見頃の脇線、肩線は縫い合わせずに解放、襟のあるデザインは襟部分は肩線の延長線で切断、後見頃の袖ぐりと後ろ袖の袖山を縫合、前見頃袖ぐりは前袖の袖山の形に合わせた形状をデザインし、縫い合わせず解放、前袖の袖山は凹曲線を含む曲線又は曲線でデザインし、前見頃と縫い合わせず解放、袖に直接手を通すことを可能とし、縫い合わせず解放した部分は連結可能とし、閉じる事を可能とする片側横開き介護用衣服。
請求項2に関する考案では、請求項1に於ける前袖の袖山の凹曲線を含む曲線にマチを入れ、又はマチを入れ且つマチを閉じる事を可能とする請求項1記載の介護用衣服とする。
請求項3に関する考案でほ、請求項1に於ける前袖の袖山の凹曲線を含む曲線に代わり、V形の折れ線で前袖の袖山をデザインし、対応する前見頃袖ぐりは前袖の袖山の形に対応した三角部を形成した請求項1に於ける転換変形となる介護用衣服とする。
請求項4に関する考案では、請求項1に於ける解放した部分の連結可能開閉具はファスナー、ボタン,フック,紐、の何れか又は組み合わせからなることを特徴とする請求項1記載の介護用衣服とする。
本考案介護用衣服では、縫い合わせない部分の連結可能開閉具の一つオープンファースナーが上部襟又は肩より始まり袖下までと、見頃すそより始まり脇上部迄の2本が接するデザインが可能である。
本考案介護用衣服では、脇線の裁断を少し身体前面寄りに行う事により、開閉部分が真横より少し身体前面寄りにずれ体位の動きに柔軟に対応出来る事となる。
片側の前身頃、前側布部と、同側後身頃と袖とを含む後側布部が、身体片側で完全に分離可能である衣服側面を開閉ラインとした図3の衣服では、図6で示すように着替えの手順は仰臥位で一方の手を通し側臥位にし、身体の形状に従い衣服を身体にフィットさせた後、再び仰臥位に戻し袖に手を直接通し着替える事になり、少ない動作で着替えが出来、又袖の凹カーブの入ったデザイン図1により、従来に比べ格段容易に腕を通す事が出来る身体にやさしい衣服となった。
袖に手を通す際の前側袖部のゆとりは凹カーブの曲線の袖山にマチを入れる図4により、より一層袖幅が広がりスムースに手を通す事が出来る。又マチを入れる位置が身体前面である事を考えると床ずれの心配は不要である。
袖に手を通す際、その必要なゆとりは見頃の幅が上腕の幅以上のゆとりがあり、尚且つ前腕を袖方向に曲げ指先端部分が袖に入らなければならない。図8で示した袖山の型紙ラインを凹カーブの曲線、で刳り貫く様にデザインした事により、従来、見頃に腕の幅位の余裕しかなく折り曲げた肘関節を伸ばし手先を袖に入れるゆとりが型紙上ないため身体を動かし色々な部分のゆとりで埋め合わせなければならなかったが、人間工学的な考えに従え型紙上で解決する事が出来た。
縫い合わせない部分の連結可能開閉具、オープンファースナーは上部からでも下部からでも開け閉めが出来おむつ交換など身体の一部を開閉する時便利である。図3のサイドネックポイント11より裾12までを上下2本のファースナーで開閉する事も可能である。
右側面解放と左側面解放の二種類の衣服があるが入院患者など疾病により身体の左側又は右側のどちらかの側面が開けられた方が都合の良い場合があり、それに対しても対応する事ができる。
脇線の裁断を少し身体前面寄りに行う事により開閉部分が真横より少し身体前面寄りにずれ体位の動きに柔軟に対応出来る事となり開閉部の床ずれの心配等防ぐことができる。
お世話をする人がどちら側に立つのか介護者が右利きか左利きかにより右開きか左開きの選択が出来る。
また本発明によれば、解放した部分の連結可能開閉具はオープンファスナー、面ファナー、ボタン,フック,紐、の何れか又は組み合わせからなる等、連結手段は多様に展開することが出来、機能性を備えたファション性のある衣服も作ることができる。
本考案に係わる介護用衣服について以下の実施例を参考に説明する。
図1は下着1の第一実施例、衣服の前面部分を示している。前見頃2の脇線5、肩線4、前見頃2の袖ぐり6が左側面で解放され、ボタン16に依って開閉可能となる状態。又袖3は前そで14の袖山7が凹カーブを描いておりボタンに依って前見頃と連結し閉じられている。ボタン16の代わりに解放した部分の連結可能開閉具をファスナー、フック,紐、の何れか又は組み合わせにする事により機能性ファッション性を高める事も可能である。
図2は図1と同じ内容でのパジャマ1Aの実施例である。図1との違いは襟9があり襟が肩線4の延長戦の襟部分で切断されボタンに依って連結されている事を示している。襟のあるデザインは冬など寒い季節は首の保温に必要であり又ファッション性からも衣服の多様性が求められている。寝たきりの人にとっても唯一自分の服に対する好みや喜びである事を考えると襟のあるデザインに袖に図1と同じ機能を持たせた実施例である。
図3は図1と同じ内容の寝間着1Cを立体的な表現で示した実施例である。前見頃2のサイドネックポイント11より前見頃2の裾12まで衣服左側面で解放し後見頃10が見えた状態である。この図で例えばサイドネックポイント11より始まるファースナーと裾12より始まるファースナーがその解放部分で接する閉じ方も考えられる。そういった場合反対右側裾に切り込みを入れる事により下半身部分の開閉が可能となりおむつ交換等の時衣服全体を開けて肌を露出する事無く交換ができる。
図4は,袖マチ入り1Bは図1と同じ側面解放の衣服であり袖山7が凹カーブを描いておりボタンに依って前見頃と連結し閉じられるが、凹カーブを描く袖山7にマチ13を入れる事によりより袖幅を広げ手を入れやすくしたものを示している。
図5袖三角1dは図4と同じく前袖14の袖山7を三角形の二辺に当たる部分で削ぎ取る様にデザインし袖幅を広げ手を入れやすくしたものを示している。
図6は被介護者18を側臥位にし右の袖3を入れ図面手前の後見頃10で覆われた状態を介護者17が肩と膝を押さえて維持している様子である。画面下部に解放された脇線5が見えている。この状態より介護者17の手を離し仰臥位にする事で前見頃10は自然に身体の前面を覆い、後は左の手を直接袖に入れる事になるが、袖山が凹カーブを描いておりその他工夫を懲らした袖により容易に手を入れる事になり着替えは終了する。
図7は被介護者18が仰向け状態で袖3を通す時の様子である。肘関節で前腕21を折り曲げ袖3を通そうとしている見えている脇線5がギリギリである。従来衣服にゆとりが無い為なかなか大変であったが、その部分の袖山7のデザインに工夫を加え容易に通せる様にした。
図8は、左袖凹Aは前袖14の袖山曲線25が凹カーブの曲線を呈し、左側の袖を示している。前袖14の袖山曲線25は図9における前見頃凸Aaの袖ぐり6の留め具a 28aと組み合わせ縫い合わせず留め具b 28bで閉じられる。又後ろ袖15の袖山曲線25は図9の後見頃凸Abの袖ぐり6と逢着される。
図9は、図8左袖凹Aに対応する前見頃凸Aaと後見頃凸Abを示している。前見頃凸Aaの袖ぐり6は凸曲線を呈し図8左袖凹Aの前袖14の袖山曲線25の凹カーブに対応し縫い合わせず解放し留め具a 28aで閉じられる。後見頃凸Abは通常の型紙ラインを示し袖ぐり6は図8における後ろ袖15の袖山曲線25と逢着される。又前見頃凸Aaの脇線5と肩線4の留め具a 28aは後見頃凸Abの脇線5と肩線4に対応した留め具b 28bにより縫い合わせず解放しお互いに留め具28aと28bで閉じられる。
図10は、左袖三角Bは前袖の袖山曲線25が三角形の二辺のラインを持ち通常の袖の形である山カーブを三角に削る様なラインを呈している。左袖三角Bの実施手順方法は図8左袖凹Aと同じ方法である。
図11は、左袖三角Bに対応する前見頃三角Baと後見頃Bbを示している。前見頃三角Baと後見頃Bbの実施手順方法は図9前見頃凸Aaと後見頃凸Abと同じ方法である。
図12は、図4の1B袖マチ入りの型紙左袖マチ入りCである。前袖14の袖山曲線25が凹カーブの曲線を呈しその凹カーブ上にマチの為の切れ目29を入れマチ布30を当てる。その他の実施手順方法は図8の左袖凹と同じであり図9と同じ型紙前見頃凸Aaと後見頃凸Abの組み合わせで仕上がる衣服である。
病院、在宅医療の現場での使用
在宅、寝たきり状態の高齢者に対する衣類
在宅、寝たきり状態の高齢者に対する衣類
Claims (4)
- 片側の前身頃と後見頃の脇線、肩線は縫い合わせずに解放、襟のあるデザインは襟部分は肩線の延長線で切断、後見頃の袖ぐりと後ろ袖の袖山を縫合、前見頃袖ぐりは前袖の袖山の形に合わせた凸曲部を形成させ、縫い合わせず解放、前袖の袖山は凹曲線を含む曲線でデザインし、前見頃と縫い合わせず解放、袖に直接手を通すことを可能とし、縫い合わせず解放した部分は連結可能とし、閉じる事を可能とする片側横開き介護用衣服。
- 請求項1に於ける前袖の袖山の凹曲線を含む曲線にマチを入れ、又はマチを入れ且つマチを閉じる事を可能とする請求項1記載の介護用衣服。
- 請求項1に於ける前袖の袖山の凹曲線を含む曲線に代わり、V形の折れ線で前袖の袖山をデザインし、対応する前見頃袖ぐりは前袖の袖山の形に対応した三角部を形成した請求項1に於ける転換変形となる介護用衣服。
- 請求項1に於ける解放した部分の連結可能開閉具は、ファスナー、ボタン,フック,紐、の何れか、又は組み合わせからなることを特徴とする請求項1記載の介護用衣服。
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