JP5431408B2 - メールシステム - Google Patents
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Description
携帯通信キャリアは、自社のメールサービス加入者のメールを格納するメールボックスサーバを有する。メールボックスサーバは、受信したメールを、磁気ディスクドライブ等の記憶装置(以下、ディスクと呼ぶ)に格納する。
このように、携帯通信キャリアのメールシステムにおいて、単位時間あたりのメールの処理数(以下、配信性能と呼ぶ)は、ディスクの処理速度(入出力性能)に依存するものとなっていた。
高速処理が可能だが高価である小容量のメモリと、高速処理が可能ではないが安価である大容量のハードディスクとを、アクセス履歴に基づき使い分けることによって、メールの効率的な管理を行っている。
図1は、本実施形態の概略を説明する図である。
メールシステム100は、通信端末101、無線網102、キャリア設備網103、インターネット104、メール転送サーバ105、メールゲートウェイ106、メールボックスサーバ107、データストアサーバ108およびプッシュゲートウェイ109を有する。
無線網102は、無線通信を行うネットワークである。
キャリア設備網103は、無線網102からの通信を、後記するインターネット104およびメールゲートウェイ106へ中継するネットワークおよびネットワーク設備である。
メール転送サーバ105は、MTA(Mail Transfer Agent)とも呼ばれ、インターネット104を経由して後記するメールゲートウェイ106とメールの送受信を行う装置である。
また、メールボックスサーバ107は、通信端末101からのメール取得要求に対して、ユーザのメールボックスからメールを取得し、通信端末101へメールを送信する処理を行う。なお、この際の通信プロトコルは、一般的に、LMTP(Local Mail Transfer Protocol)が用いられる。
なお、本実施形態では、通信プロトコルを限定しない。
図2は、本実施形態のメールボックスサーバ107の構成を説明する図である。図2(a)は、本実施形態のメールボックスサーバ107の構成の概要を説明する図である。
メールボックスサーバ107は、プロセッサ202、入出力回路インタフェース203、揮発性メモリ204およびディスク208を有する。これらは、バスを介して相互に接続される。
入出力回路インタフェース203は、他の装置の入出力インタフェースとの間で、情報のやり取りを仲介する。
メールボックスサーバプログラム205は、メールボックスサーバ107を制御する各種プログラム(詳細後記)を格納する。なお、当該プログラムは、図示しない着脱可能な記憶媒体または通信媒体(ネットワーク、デジタル信号、搬送波)を介して、メールボックスサーバプログラム205に導入されてもよい。
ディスク208は、メールボックスサーバプログラム205が出力したログ等のデータを格納する。
キー管理情報220は、データストアサーバ108が格納する、メールボックスに関する情報(以下、メールボックス情報と呼ぶ)を識別するキーを管理する情報である。キー管理情報220は、メールボックスサーバ107がデータストアサーバ108にアクセスする際に参照される(詳細後記)。
キー管理情報220は、担当キー情報221およびデータストアサーバ情報222(222a、222b、222c)を有する。キー管理情報220は、担当キー情報221およびデータストアサーバ情報222の組み合わせを、複数格納する。
データストアサーバ情報222は、例えば、データストアサーバ108のIP(Internet Protocol)アドレスを格納する。
キー管理情報230は、担当キー情報231およびデータストアサーバ情報232(232a、232b、232c)を有する。キー管理情報230は、担当キー情報231およびデータストアサーバ情報232の組み合わせを、複数格納する。
データストアサーバ情報232は、例えば、データストアサーバ108のIP(Internet Protocol)アドレスを格納する。
図3は、本実施形態のデータストアサーバ108の構成を説明する図である。図3(a)は、本実施形態のデータストアサーバ108の構成の概要を説明する図である。
データストアサーバ108は、プロセッサ302、入出力回路インタフェース303、揮発性メモリ304およびディスク308を有する。これらは、バスを介して相互に接続される。
入出力回路インタフェース203は、他の装置の入出力インタフェースとの間で、情報のやり取りを仲介する。
データストアサーバプログラム305は、データストアサーバ108を制御する各種プログラム(詳細後記)を格納する。なお、当該プログラムは、図示しない着脱可能な記憶媒体または通信媒体(ネットワーク、デジタル信号、搬送波)を介して、データストアサーバプログラム305に導入されてもよい。
ディスク308は、不揮発性記憶部309を有する。
不揮発性記憶部309は、メールデータ情報350を格納する(詳細後記)。
データストアサーバ108はキーバリューストアであり、メールボックス情報320、メールデータ情報330、340は、キーとバリューの組でデータを管理する。本実施形態において、エントリデータとは、バリューとして格納されるデータを示す。
キー321は、メールボックス情報320を一意に識別するキーを格納する。キー321は、メールボックスサーバ107がデータストアサーバ108にアクセスする際に参照される(詳細後記)。
エントリデータ322は、後記するメールボックス管理情報322を格納する。
登録更新時刻323は、メールボックス情報320を作成した日付および/または時刻(以下、日時と呼ぶ)ならびに更新した日時を格納する。
キー331は、メールデータ情報330を一意に識別するキーを格納する。前記したように、メールデータ情報330はメール1通を格納するためのデータであるので、キー331は、メールを一意に識別するキー(以下、メールIDと呼ぶ)を格納する。メールデータ情報330は、キー331は、メールボックスサーバ107がデータストアサーバ108にアクセスする際に参照される(詳細後記)。
エントリデータ332は、メールを格納する。
登録更新時刻333は、メールデータ情報330を作成した日時または更新した日時を格納する。
状態遷移時間334は、揮発性記憶部307から不揮発性記憶部309へ、メールが遷移する時間を格納する(詳細後記)。状態遷移時間334は、登録更新時刻333を起点とした時間を格納する。
キー341aは、メールデータ情報340を一意に識別するキーを格納する。前記したように、メールデータ情報340はメール1通を格納するためのデータであるので、キー341は、メールIDを格納する。キー341aは、メールデータ情報340とメールデータ情報350(図3(c)参照)とを対応付ける。
メール格納先情報342は、メールを不揮発性記憶部309に格納する際の、メールの格納先を示す情報を格納する。
メールデータ情報350は、キー341b、エントリデータ343および登録更新時刻344を有する。
キー341bは、メールデータ情報350を一意に識別するキーを格納する。前記したように、メールデータ情報350は、メールデータ情報340と対をなしてメールを不揮発性記憶部309に格納する。その際、メールデータ情報340およびメールデータ情報350は、キー341bにより対応付けられる。また、キー341bは、キー341aと同様に、メールIDを格納する。
エントリデータ343は、メールを格納する。
登録更新時刻344は、メールデータ情報350を作成した日時または更新した日時を格納する。
メールボックス管理情報322(エントリデータ322)は、管理ID351、クォータ情報352、インデックス情報353、ヘッダ情報354およびメールID355(355a、355b)を有する。
クォータ情報352は、メールボックスの容量に関する情報を格納する。クォータ情報352は、例えば、メールボックスの全容量、使用している容量、使用可能な容量(残容量)や、メールボックスに格納可能な全メール数、格納しているメール数、格納可能なメール数(残メール数)等を格納する。
インデックス情報353は、管理ID351で特定されるメールボックスに格納されているメールの検索等を高速に処理するための情報を格納する。メールの検索等を高速に処理するための情報とは、例えば、メール本文に含まれるキーワードである。当該キーワードをメールの検索時に利用することで、メール本文を全文検索するよりも高速に処理することができる。
ここで、フラグ情報とは、既読または未読を示す情報、削除状態(所定のタイミングで削除される状態)を示す情報、重要度を示す情報である。また、サイズ情報とは、メールおよびメールヘッダのサイズを示す情報である。また、格納先情報とは、メールが揮発性記憶部307または不揮発性記憶部309のどちらに格納されているかを示す情報である。また、アクセス権限情報とは、メールを利用(読み書き等)できるか否かを示す情報である。
図4は、メールボックスサーバ107とデータストアサーバ108との間でやりとりされるデータ400の構成を説明する図である。
データ400は、エントリデータヘッダ410およびエントリデータ411を有する。
エントリデータヘッダ410は、データ400に関する情報を格納する。エントリデータヘッダ410は、データサイズ401、データ種別402、ステータスコード403、シーケンスID404、キー405および状態遷移時間406を有する。
データ種別402は、データ400が何の用途であるかを示す情報を格納する。データ種別402は、データストアサーバ108がデータ400をどう処理するか(用途)を判定する際に参照される。データ種別402は、例えば、要求および応答を示す情報ならびにエントリデータ411の格納、取得、更新および削除を示す情報(コマンド情報)ならびに後記するメール格納先判定処理において決定されたメールの格納先を示す情報を格納する。
ここで、データ種別402において、要求とは、メールボックスサーバ107がデータストアサーバ108へデータ400を送信することである。一方、応答とは、データストアサーバ108がメールボックスサーバ107へデータ400を送信することである。
シーケンスID404は、メールボックスサーバ107とデータストアサーバ108との間のデータ400のやりとりを識別する情報を格納する。シーケンスID404は、メールボックスサーバ107がデータストアサーバ108へデータ400を送信する度に、異なる値が発行され、格納される。シーケンスID404は、要求と当該要求に対する応答に対して、同じ値を格納する。
状態遷移時間406は、状態遷移時間334(図3参照)と同様に、揮発性記憶部307から不揮発性記憶部309へ、メールが遷移する時間を格納する。なお、状態遷移時間406が負の値の場合は、メールは遷移せずに、不揮発性記憶部309へ格納されることを示す。
図5は、本実施形態のメール格納処理を示すシーケンス図である。図5では、データストアサーバ108の処理は正常に終了する例を示し、簡略化のためデータストアサーバ108が送信するエントリデータ411がない正常応答(ステップS507およびステップS508の応答)は省略する。メールボックスサーバ107は、上記正常応答を受信したことをもって、要求が終了したと判定する。
メール格納処理は、メールボックスサーバ107が、メールゲートウェイ106を介してメール転送サーバ105からメールを受信し、データストアサーバ108へ当該メールを格納する処理である。この処理は、図示しない送信元の通信端末101のユーザが、当該通信端末101を操作してメールを送信することを契機に行われる。
そして、メールゲートウェイ106は、メール転送サーバ105から受信したメールのデータ形式を変換等し、当該メールをメールボックスサーバ107へ送信可能な場合は、メール転送サーバ105へ正常終了を通知する(ステップS502)。
次に、メールゲートウェイ106は、メール転送サーバ105から受信したメールを、メールボックスサーバ107へ送信する(ステップS503)。
また、メールの宛先に対応けられたメールボックス情報320を特定する方法は、携帯通信キャリアのメールシステムや通信端末101の仕様により異なる。
データサイズ401には、データ400全体のデータサイズが格納される。
データ種別402には、要求を示す情報およびエントリデータ411(メールボックス管理情報322)の取得を示すコマンド情報が格納される。
ステータスコード403は、未使用である。
シーケンスID404には、例えば通し番号であり、前回発行したシーケンスID404に1を加算した値等が格納される。
キー405には、メールの宛先に対応けられたメールボックス情報320を識別する情報(キー321)が格納される。
状態遷移時間406は、未使用である。
エントリデータ411は、未使用である。
データサイズ401には、データ400全体のデータサイズが格納される。
データ種別402には、応答を示す情報が格納される。
ステータスコード403には、データストアサーバ108がメールボックス情報320を取得できた場合は「200」(正常終了)が、取得できなかった場合は「500」(エラー)等の正常終了以外の値が格納される。
シーケンスID404には、ステップS504においてメールボックスサーバ107が発行した値が格納される。このようにすることで、ステップS504の要求に対する応答であることが明確となる。
キー405には、メールの宛先に対応けられたメールボックス情報320を識別する情報(キー321)が格納される。
状態遷移時間406は、未使用である。
エントリデータ411には、取得したメールボックス情報320が格納される。メールボックス情報320が取得できなかった場合は、エントリデータ411は、未使用である。
データサイズ401には、データ400全体のデータサイズが格納される。
データ種別402には、要求を示す情報、エントリデータ411(ステップS503において、メールゲートウェイ106から受信したメール)の格納を示すコマンド情報およびメール格納先判定処理(図8参照)において決定されたメールの格納先を示す情報が格納される。
ステータスコード403は、未使用である。
シーケンスID404には、例えば通し番号であり、ステップS504においてメールボックスサーバ107が発行した値に1を加算した値等が格納される。
キー405には、ステップS503において、メールゲートウェイ106から受信したメールのメールIDが格納される。
状態遷移時間406には、メール格納先判定処理(図8参照)において設定された値が格納される。
エントリデータ411には、ステップS503においてメールゲートウェイ106から受信したメールが格納される。
その際、キー341aおよびキー341bには、キー405が格納される。
メール格納先情報342には、メールの格納先を示す情報を格納する。メール格納先情報342は、例えば、不揮発性記憶部309のアドレス等である。
エントリデータ343には、エントリデータ411が格納される。
登録更新時刻344には、現在の日時が格納される。
その際、キー331には、キー405が格納される。
エントリデータ332には、エントリデータ411が格納される。
登録更新時刻333には、現在の日時が格納される。
状態遷移時間334には、状態遷移時間406が格納される。
登録更新時刻323には、現在の日時が格納される。
クォータ情報352、インデックス情報353およびヘッダ情報354には、格納したメールに関連する情報を反映した値を、それぞれの項目へ格納する。
メールID355には、キー405が格納される(追記される)。
一般的に、通信プロトコルとして、着信通知要求にはPAP(Push Access Protocol)が用いられ、着信通知にはSMPP(Short Message Peer-to-Peer Protocol)が用いられる。なお、本実施形態では、通信プロトコルを限定しない。
次に、通信端末101がメールを受信する処理について説明する。通信端末101がメールを受信(取得)する処理には、以下の3類型がある。
(1)着信通知を受信する(ステップS511(図5)参照)と、通信端末101が自動でメールボックスへアクセスして、メールを取得する場合。以下、類型1と呼ぶ。
(2)通信端末101のユーザが当該通信端末101を操作して、メールを取得する場合。以下、類型2と呼ぶ。
(3)着信通知(ステップS511(図5)参照)内または他の通信プロトコルのメッセージ内にメールを含めて、通信端末101がメールを取得する場合。以下、類型3と呼ぶ。
類型2の場合、ユーザが通信端末101を操作することを契機として、メールボックスのメールを取得および削除するため、ユーザの操作のタイミングによっては、メールボックスがメールを保持する時間が長くなる。
類型3の場合、通信端末101は着信通知でメールを受信しているため、新たにメールを取得する処理を行う必要がない。
まず、類型1の場合のメール受信処理について説明する。
図6は、通信端末101が自動でメールを取得する場合のメール受信処理を示すシーケンス図である。図6では、データストアサーバ108の処理は正常に終了する例を示し、簡略化のためデータストアサーバ108が送信する、エントリデータ411がない正常応答(ステップS612、ステップS615およびステップS616の応答)は省略する。メールボックスサーバ107は、上記正常応答を受信したことをもって、要求が終了したと判定する。
このメール受信処理は、通信端末101が着信通知を受信する(ステップS511(図5)参照)ことを契機に行われる。なお、当該処理において、通信端末101およびメールボックスサーバ107間の通信は、メールゲートウェイ106の中継により行われるが、メールゲートウェイ106についての説明は省略する。
次に、メールボックスサーバ107は、通信端末101からの要求に対して、ログイン可能であるか否か、認証を行う(ステップS602)。
ステップS602における認証の結果、ログイン可能である場合、メールボックスサーバ107は、データストアサーバ108へメールボックス情報320(図3(b)参照)の取得を要求する(ステップS603)。
ここで、通信端末101に対応付けられたメールボックス情報320を特定する方法は、携帯通信キャリアのメールシステムや通信端末101の仕様により異なる。例えば、下記の方法がある。
(2)通信端末101を一意に識別する情報と、メールボックス情報320を一意に識別する情報(キー321)とを対応付ける情報をメールボックスサーバ107が保持しており、ステップS602における認証時に、これらの情報に基づいてメールボックス情報320を特定する方法。
また、この場合においてデータストアサーバ108からメールボックスサーバ107へ送信されるデータ400(図4参照)は、ステップS505(図5参照)とほぼ同様である。なお、キー405には、通信端末101に対応けられたメールボックス情報320を識別する情報(キー321)が格納される。
そして、メールボックスサーバ107は、ステップS606における通信端末101からのメール取得要求に基づいて、当該通信端末101が、類型1の方法によりメールを取得する設定であるか否かを判定する(ステップS607)。以下、類型1の方法によりメールを取得する設定である通信端末101のユーザを、自動設定ユーザと呼ぶ。
(1)通信端末101が前記した類型1の方法によりメールを取得する設定であることを示す情報が、メール取得要求に含まれており、当該情報に基づいて判定する方法。
(2)ステップS601におけるログイン要求から、ステップS606におけるメール取得要求までの処理のシーケンスに基づいて判定する方法。
データサイズ401には、データ400全体のデータサイズが格納される。
データ種別402には、要求を示す情報およびエントリデータ411(エントリデータ332)の取得を示すコマンド情報が格納される。
ステータスコード403は、未使用である。
シーケンスID404には、例えば通し番号であり、前回発行したシーケンスID404に1を加算した値等が格納される。
キー405には、メールIDが格納される。
状態遷移時間406は、未使用である。
エントリデータ411は、未使用である。
ここで、当該指定されたメールは、メール格納先判定処理(詳細後記。ステップS506(図5)およびステップS809〜S811(図8)参照)により、データストアサーバ108の揮発性記憶部307(図3(a)参照)に格納されている。データストアサーバ108は、メール取得要求で指定されたメールIDと一致するキー331を格納するメールデータ情報330(図3(b)参照)を特定し、当該メールデータ情報330のエントリデータ332をメールボックスサーバ107へ送信する。
データサイズ401には、データ400全体のデータサイズが格納される。
データ種別402には、応答を示す情報が格納される。
ステータスコード403は、データストアサーバ108がエントリデータ332を取得できた場合は「200」(正常終了)が、取得できなかった場合は「500」(エラー)等の正常終了以外の値が格納される。
シーケンスID404には、ステップS608においてメールボックスサーバ107が発行した値が格納される。
キー405には、メールIDが格納される。
状態遷移時間406は、未使用である。
エントリデータ411には、取得したエントリデータ332が格納される。エントリデータ332が取得できなかった場合は、エントリデータ411は、未使用である。
そして、通信端末101は、メールボックスサーバ107からメールを受信すると、削除フラグセットをメールボックスサーバ107へ送信する(ステップS611)。ここで、削除フラグセットとは、メールボックスに格納されたメールを削除状態にする要求である。削除フラグセットは、例えば、IMAPにおいてstoreコマンドでdeleteフラグをセットする要求を送信することである。
次に、通信端末101は、メールボックスサーバ107へ抹消要求を送信する(ステップS614)。抹消要求とは、メールの削除を求めることである。抹消要求とは、IMAPにおいてExpunge要求のことである。
そして、メールボックスサーバ107は、通信端末101へ、ログアウトが正常終了したことを通知する(ステップS619)。
次に、類型2の場合のメール受信処理について説明する。
図7は、通信端末101のユーザが当該通信端末101を操作して、メールを取得する場合のメール受信処理を示すシーケンス図である。図7では、データストアサーバ108の処理は正常に終了する例を示し、簡略化のためデータストアサーバ108が送信する、エントリデータ411がない正常応答(ステップS708およびステップS723の応答)は省略する。メールボックスサーバ107は、上記正常応答を受信したことをもって、要求が終了したと判定する。
図7のメール受信処理は、通信端末101のユーザが当該通信端末101を操作することを契機に行われる。なお、当該処理において、通信端末101およびメールボックスサーバ107間の通信は、メールゲートウェイ106の中継により行われるが、メールゲートウェイ106についての説明は省略する。
また、図6と同様の処理については、その繰り返しの説明は省略する。
次に、通信端末101は、手動操作コマンドをメールボックスサーバ107へ送信する(ステップS706)。手動操作コマンドとは、通信端末101のユーザが当該通信端末101を操作することにより、通信端末101が送信するコマンドである。手動操作コマンドには、例えば、メールのサイズやヘッダ等の情報を取得するコマンド、メールに特定のフラグを設定するコマンド等がある。
ステップS710〜S713は、図6に示すステップS606〜S610と同様である。
次に、メールボックスサーバ107は、データストアサーバ108へメール遷移要求を送信する(ステップS723)。
より詳細には、当該メールのメールデータ情報330(図3(b)参照)を基に、メールデータ情報340およびメールデータ情報350(図3(c)参照)を作成し、揮発性記憶部307および不揮発性記憶部309に格納する。その際、キー341にはキー331を格納し、メール格納先情報342にはメールデータ情報350の格納先を示す情報を格納し、エントリデータ343にはエントリデータ332を格納し、登録更新時刻344には、メールデータ情報350を作成した時刻を格納する。
また、メール遷移要求に代えて、メール削除要求(ステップS615(図6参照))としてもよい。
最後に、類型3の場合のメール受信処理について説明する。
このメール受信処理は、着信通知内にメールを含めて通信端末101へ送信するため、通信端末101が改めてメールを取得する処理は不要である。
通信端末101へ送信済みのメールは、メール削除要求(ステップS615(図6)と同様)を送信することで、削除することができる。メールの削除は、(1)着信通知に対する応答(図示せず)の後や、(2)通信端末101が自動でメールボックスサーバ107へログイン(ステップS601(図6参照)と同様)して、行うことができる。
次に、メール格納先判定処理について説明する。
図8は、メール格納先判定処理(ステップS506(図5)参照)のフローチャートである。メール格納先判定処理は、メールボックスサーバプログラム205(図2(a)参照)が、ステップS505においてデータストアサーバ108がメールボックスサーバ107へ送信したデータ400(図4参照)等に基づいて行う処理である。
残メール数または残容量のいずれかが、各閾値を超過している場合(ステップS802“Yes”)、ステップS803へ進む。この場合、(1)手動設定ユーザがメールを取得する操作をしていない、(2)通信端末101の電源が入っていないまたは無線網102の圏外である、(3)ユーザが海外などにいるためメールを取得しない設定にしている等の理由が想定される。そのため、通信端末101がメールを受信するまでに時間を要すると想定される。
残メール数および残容量のいずれもが、各閾値を超過していない場合(ステップS802“No”)、ステップS804へ進む。
なお、着信通知でメールを送付可能か否かの判定は、例えば、メールサイズに基づいて判定することができる。メールサイズが所定の閾値未満の場合は送付可能とし、閾値以上の場合は送付不可能と判定することができる。また、サイズの小さなメールを揮発性記憶部307に格納して、多数のメールを高速処理することで、メールの配信性能が向上する。
そして、ステップS806へ進む。
閾値を超過している場合(ステップS807“Yes”)、ステップS808へ進む。閾値を超過していない場合(ステップS807“No”)、ステップS809へ進む。
自動設定ユーザである場合(ステップS809“Yes”)、ステップS810へ進む。自動設定ユーザでない場合(ステップS809“No”)、ステップS812へ進む。
受信したメールがスパムメールであった場合(ステップS812“Yes”)、ステップS813へ進む。受信したメールがスパムメールでなかった場合(ステップS812“No”)、ステップS814へ進む。
メール平均取得時間が閾値を超過している場合(ステップS814“Yes”)、ステップS815へ進む。メール平均取得時間が閾値を超過していない場合(ステップS814“No”)、ステップS816へ進む。
ステップS816〜S817は、ステップS805〜S806と同様である。
本実施形態では、メールの特性、メールボックス(データストアサーバ108の揮発性記憶部307またはディスク308)の特性、メールの受信に関する設定情報に基づいて、メールの格納先を決定することで、通信端末101からアクセスされる可能性が高いと考えられるメールを、揮発性記憶部307により多く格納することができる。
ここで、メールの特性とは、メールのサイズ(サイズ情報)、フラグ情報、格納先情報、アクセス権限情報、スパムメールか否か等である。
また、メールボックスの特性とは、全容量、使用している容量(使用容量)、使用可能な容量(残容量)、格納可能な全メール数(格納可能メール数)、格納しているメール数(格納メール数)、格納可能なメール数(残メール数)等である。
なお、前記した実施形態は、本発明を実施するための好適なものであるが、その実施形式はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々変更することが可能である。
107 メールボックスサーバ
108 データストアサーバ
202 プロセッサ(制御部)
204 揮発性メモリ(記憶部)
205 メールボックスサーバプログラム(制御部)
208 ディスク(記憶部)
302 プロセッサ(制御部)
304 揮発性メモリ(記憶部、第1の記憶部)
305 データストアサーバプログラム(制御部)
307 揮発性記憶部(記憶部、第1の記憶部)
308 ディスク(記憶部、第2の記憶部)
309 不揮発性記憶部(記憶部、第2の記憶部)
Claims (5)
- 端末装置のユーザ宛に送信されるメールを格納するデータストアサーバと、前記メールの格納を制御するメールボックスサーバとを有するメールシステムであって、
前記データストアサーバの記憶部は、
第1の記憶部と第2の記憶部とを有し、
前記メールボックスサーバの制御部は、
前記メールを取得する処理に関する前記端末装置の設定情報に基づいて、前記メールの格納先を前記第1の記憶部または前記第2の記憶部に決定する
ことを特徴とする、メールシステム。 - 前記端末装置の設定情報は、
前記端末装置が前記メールボックスサーバへアクセスする処理に基づいて決定される
ことを特徴とする、請求項1に記載のメールシステム。 - 前記メールボックスサーバの制御部は、さらに、
前記メールが前記記憶部に格納されてから削除されるまでの時間の平均値である平均取得時間に基づいて、前記メールの格納先を前記第1の記憶部または前記第2の記憶部に決定する機能を有する
ことを特徴とする、請求項2に記載のメールシステム。 - 前記メールボックスサーバの制御部は、
格納先を前記第1の記憶部と決定したメールが、前記第1の記憶部から前記第2の記憶部へ遷移するまでの時間である状態遷移時間を決定する
ことを特徴とする、請求項3に記載のメールシステム。 - 前記データストアサーバの制御部は、
前記メールボックスサーバが決定した格納先または状態遷移時間に基づいて前記メールを格納する
ことを特徴とする、請求項4に記載のメールシステム。
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