JP5431182B2 - シート状の金属多孔体部材の製造方法およびその部材 - Google Patents

シート状の金属多孔体部材の製造方法およびその部材 Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池のセパレータの流路、拡散層(以下「GDL」という)、マイクロポーラス層(以下「MPL」という)、並びにこれらのうち、1または2以上の複数の機能を有する部材の製造方法およびその部材に関するものである。
近年、水の生成反応を用いる燃料電池は地球環境に優しいクリーンエネルギー源として注目されている。その燃料電池の構造は、通常、電解質膜を両側から挟み込むように、触媒担持されたカーボンブラックからなる触媒層があり、その外側に同じく両側から挟み込むように、必要に応じて順に、マイクロポーラス層、拡散層、セパレータ流路、または、流路を備えたセパレータが位置するように構成されている。
これらのうち、マイクロポーラス層、拡散層、セパレータ流路、またはセパレータに備えられた流路に共通する重要な役割として、水素ガス、メタノール、エタノール等の水素源、及び、空気等の酸素源を、反応場である触媒層に供給する機能、及び、生成される水成分を排出する機能がある。さらに、化学反応によって生じる電子を、出来るだけ効率良く出力用の外部回路に取り出すという重要な機能がある。従って、反応場である触媒層に対する密着性、及び、マイクロポーラス層、拡散層、セパレータ流路どうしの互いの密着性を良好に保つことで接触抵抗を低減することが大変重要となる。
上記のマイクロポーラス層、拡散層に関しては、一般にカーボン製素材から構成される多孔性部材が用いられている。また、セパレータ流路に関しては、切削加工やプレス加工等によって成形されるカーボンや金属製の溝型流路が一般的である。しかしながら、これらに関してはいずれも、水素源や酸素源の供給性、水の排出性、及び、接触抵抗増大等の問題があり、これらを改善することが求められている。
例えば、特開2004−186116号公報(特許文献1)に開示されているように、電気抵抗の低減を狙った燃料電池の拡散層の製造方法に関するものですが、発泡性スラリーの使用と、それによって空孔が環状口に成形される発泡金属多孔体を用いる手法を特徴とし本発明とは大きく異なる。上記文献の環状口に相当する部分が、本発明では球状金属粉末からなる骨格部となり、上記文献の環状口以外の骨格部に相当する部分が、本発明では球状金属粉末に囲まれた空孔となる、全く逆の構造をとる。これによって、水素源および酸素源の供給特性・排出特性の改善、および、燃料電池を構成する膜・電極接合体、高分子膜、触媒層、セパレータ基材等の他部材との接触抵抗の低減が可能となる。
また、一般に発泡金属は、(1)溶湯金属中に気体を吹き込み気泡の形成と同時に凝固する方法、または、(2)溶湯金属中に発泡剤を加え、発泡剤の分解による気体発生を利用した製造法、のため実際には気孔がセル壁に仕切られており、互いに分離独立した閉気孔型が基本の構造となるため内部の物質移動性に一般に劣る。また、製造法の制御によって連結孔を得る場合には、空孔率が大きなものとなり易いため、構造体としての強度に劣るため、部材として組み込まれる際の圧力等によって、実使用においては、空孔部分が圧縮変形され易く、十分な物質移動性が得られないという問題がある。さらに、圧延や圧縮等の2次的な作用によってセル壁に連通孔を開ける場合でも、完全な開気孔型とは異なるため、気体や液体等の物質移動性に劣るという問題がある。
上記問題に対して、例えば、特開2009−252399号公報(特許文献2)に開示されているように、この特許文献2は発明者等がこれまでに検討を進めているものであって、水素源や酸素源の供給特性、水の排出特性、接触抵抗の低減を狙い、球状の金属粉末を用いた多孔体をセパレータ流路構造、及び、拡散層の機能を備えたセパレータ流路構造に関するものであるが、この特許文献2には、量産性の改善を狙った製造方法については触れていない。
特開2004−186116号公報 特開2009−252399号公報
上述のように、引用文献1の場合は、供給特性・排出特性の改善、接触抵抗の低減が不十分である。また、引用文献2は、水素源や酸素源の供給特性、水の排出特性、接触抵抗の低減を狙い、球状の金属粉末を用いた多孔体をセパレータ流路構造、及び、拡散層の機能を備えたセパレータ流路構造であるが、生産性向上の点の解決が不明である。
上述のような問題を解消するために鋭意開発を進めた結果、水素ガス、メタノール、エタノール等の水素源、及び、空気等の酸素源の供給特性向上、及び、水成分の排出特性向上、及び、接触抵抗の低減を可能とする、燃料電池用のマイクロポーラス層、拡散層、セパレータ流路の製造に際して、球状金属粉末を含むスラリー、または、コンパウンドを用いることで焼結前の粉末充填作業が効率化し、同時に厚み制御も可能となる、焼結によって球状金属粉末同士を互いに金属結合させた球状金属粉末を用いた量産性に優れた金属多孔体シートの製造方法を提供するものである。
その発明の要旨とするところは、
(1)燃料電池のセパレータの流路、拡散層、マイクロポーラス層、並びにこれらのうち、1または2以上の複数の機能を有する部材の製造に際し、ステンレス鋼、Ni基耐食超合金、Ni−Cu系耐食合金、耐酸化合金のいずれか1種または2種以上の球状金属粉末を含むスラリー、または、球状金属粉末を含むコンパウンドを、厚み0.1〜0.5mmのシート状に成形した後、焼結によって上記鋼、または合金粉末同士を互いに金属結合させることを特徴とする、シート状の金属多孔体部材の製造方法。
)前記(1)記載の金属粉末がアトマイズ法により製造されることを特徴とする、シート状の金属多孔体部材の製造方法。
)前記(1)または(2)に記載の方法により得られる、焼結後のシート状部材が厚み方向に垂直なシート面上の任意の1mm2 中に、断面積0.001mm2 以上で厚み方向に貫通した空孔を少なくとも一つ以上持つことを特徴とする、シート状の金属多孔体部材にある。
以上述べたように、本発明により、球状金属粉末を用いた、燃料電池のセパレータの流路、拡散層、マイクロポーラス層、並びにこれらのうちの、1または2以上の複数の機能を有するシート形状部材の製造性を高めることが可能となる。また、得られる金属多孔体シートは、球状金属粉末同士が、球の接点近傍を主とした金属結合で接合され、他の表面では互いに結合しないため、球同士で囲まれた空間から構成される連結空孔を十分に確保出来るため、水素源、酸素源の供給特性、水成分の排出特性に優れる。
また、球状金属粉末同士が3次元的に金属結合されるため、応力の均一分散性にも優れ高い強度が得られるとともに、膜・電極接合体、高分子膜、触媒層、セパレータ基材等の他の燃料電気構成部材に対する多孔体シートの接触、および、多孔体シートを用いたマイクロポーラス層、拡散層、セパレータ流路同士の接触においても、球状を特徴とした3次元的な優れた密着性を示し接触抵抗を低減することが可能となる。
以下本発明について詳細に説明する。
本発明において、スラリーは、水系溶媒、または、アルコール、ケトン、飽和脂肪酸、クロロエチレン等の有機溶媒を用いた非水系溶媒でもよく、さらに、分散剤、バインダー、可塑剤等を必要に応じて含むものである。また、本発明に係る球状金属粉末を含むコンバインドとしては、例えば、ポリマーやワックス等を用いるものをいう。
焼結については、真空焼結の他に、水素等の還元性雰囲気中での焼結、アルゴン、窒素等の不活性ガス中での焼結、大気焼結の適用も可能である。また、焼結によって、スラリーやコンバインドに含まれる球状金属以外の成分は、基本的には大半が除去され、残ったものがある場合は、その後の洗浄等を行ってもよい。また、焼結前、又は、焼結後に全体の厚みや形状制御を目的としたロール加工、焼結時のプレス制御、プレス加工、切削加工、研磨加工等を必要に応じて行ってもよい。
また、焼結後のシート状部材について、厚み方向に垂直なシート面上の任意の1mm2中に、断面積0.001mm2以上で厚み方向に貫通した空孔を少なくとも一つ以上持つことにより、水成分の排出特性を改善することが可能となる。また、望ましくは、厚み方向に垂直なシート面の任意の0.5mm2中に、断面積0.002mm2以上で厚み方向に貫通した空孔を少なくとも一つ以上持つものであり、水成分の排出特性をさらに高めることが可能となる。
また、球状金属粉末の球状とは完全な球を意味するものでなく、溶融状態から固化する際に表面張力等の作用によって自然に得られる球状である。また、機械加工等によって類似の球状が得られればそれも適用可能でありこの限りではない。また、溶融状態からの粉末成形する際に、主たる球状金属粉末に、微小な金属粉末、または、扁平型の微小金属粉末等が結合付着しているものも含むものとし、これらは使用用途によっては多孔構造体と他部材との密着性を向上させる等の効果も有する。
上記、球状金属粉末の製造にはアトマイズ法が適し、特にガスアトマイズ法によって製造された球状の金属粉末を用いる場合、全ての金属粉末同士が主に点接触した状態で焼結されるため、互いに連結した十分な空孔部を確保でき、空孔部分を流れる液体や気体の優れた物質移動を保てる。また、他部材との接触時に密着性が向上し接触抵抗の低減が可能となる。なお、ガスアトマイズ法についての説明をしたが、必ずしもガスアトマイズ法に限定することなく、球状や球に類似の形状が得られる手法であればこの限りではない。
最適な焼結温度の適用によって、球状金属粉末の球同士の接点近傍に限った金属結合を行うことが可能となり、焼結後も十分な連結空孔を確保することが可能となる。この時の最適な焼結温度は、球状金属粉末の粒径によって変わり、基本的には、粒径の小さい球状金属粉末を用いる場合には、低めの温度を適用する必要が生じる。この温度が高すぎる場合には、球状金属粉末の焼結が進み過ぎて、連結空孔が得られなくなる。
さらに、焼結に関しては、応力をかけるプレス焼結を適用することも可能であるが、過度のプレス応力をかけた場合、連結空孔が十分に得られない場合があるので注意が必要である。また、焼結後、必要に応じて、酸化膜の除去等を行うために、洗浄、酸洗等を行うことも可能である。さらに、用途に応じて、焼結後、耐食コーティング、高伝導膜コーティング、撥水処理、疎水処理、新水性処理等を適用することも可能である。
本発明で得られる多孔体の空孔率が20%未満の場合、気体や液体の十分な物質移動性が得られにくい場合がある、また、空孔率が60%を超えると構造体としての強度が不十分となる場合がある。従って、空孔率は20%〜60%程度が好ましいが、各用途で実際に求められる物質移動性や強度を十分に満足できる場合には、この限りではない。
各空孔の大きさは使用する球状金属粉末の粒径によって制御可能であり、用途によっては、この空孔の大きさが多孔構造体中の位置によって異なるものでも構わない。具体的には空孔の大きさが位置によって2段階に分かれるもの、または、順に傾斜分布するもの等が考えられる。
球状金属粉末の化学成分は、要求される耐食性、耐酸化性、熱膨張特性、熱伝導性、電気伝導性等に応じて様々な選択が可能である。例えば、ステンレス鋼、Ni基耐食超合金、Ni−Cu系耐食合金、耐酸化合金の適用が考えられる。
以下、本発明について、実施例によって具体的に説明する。
(実施例1)
ガスアトマイズ法にて球状のSUS316L粉末を製造した後、分級によって、粒径30〜100μmの球状粉末を採取し、この球状粉末に、分散媒、分散剤、バインダー、可塑剤を混合してスラリーを作製した。得られたスラリーを用いて、ドクターブレード法によって、キャリアフイルム上に、幅200mm、厚み0.2mmのシート体を成形し乾燥した。ついで、このシートを水素還元雰囲気の連続炉に導入し、1150℃で焼結を行うことで、金属多孔体シートを得た。得られたシートを顕微鏡(SEM)観察した結果、約40%の空孔率を有する多孔体構造であることを確認した。
(実施例2)
ガスアトマイズ法にて球状のFe−25Cr−2Mo(以下、重量%)粉末を製造した後、分級によって、粒径40〜120μmの球状粉末を採取し、この球状粉末に、分散媒、分散剤、バインダー、可塑剤を混合してスラリーを作製した。得られたスラリーを用いて、ドクターブレード法によって、幅300mm、厚み0.3mmのシート体を成形後に乾燥した。ついで、このシートを水素還元雰囲気の連続炉に導入し、1120℃で焼結を行った。得られたシートを顕微鏡観察した結果、ステンレス鋼粉末粒が相互に結合した状態の骨格部と、連結空孔とからなる多孔構造体であり、厚み方向に垂直なシート面上の任意の1mm2 中に、断面積0.001mm2 以上で厚み方向に貫通した空孔が18形成された。
(実施例3)
ガスアトマイズ法にて球状のFe−33Cr粉末を製造した後、分級によって、粒径10〜40μmの球状粉末を採取し、この球状粉末に、分散媒、分散剤、バインダー、可塑剤を混合してスラリー作製した。得られたスラリーを用いて、ドクターブレード法によって、幅150mm、厚み0.1mmのシート体を成形後に乾燥した。ついで、このシートを水素還元雰囲気の連続炉に導入し、1050℃で焼結を行った。得られたシートを顕微鏡観察した結果、ステンレス鋼粉末粒が相互に結合した状態の骨格部と、連結空孔を有する多孔構造体であることが確認された。
(実施例4)
水アトマイズ法にて球状のFe−25Cr−20Ni−2Mo粉末を製造した後、分級によって、粒径100〜200μmの球状粉末を採取し、この球状粉末に、ワックスを用いてコンバインドを作製した。これをロールにて、幅80mm、厚み0.5mmのシート体を成形後に乾燥した。ついで、このシートをアルゴン雰囲気炉に導入し、1200℃で焼結を行った。得られたシートを顕微鏡観察した結果、ステンレス鋼粉末粒が相互に結合した状態の骨格部と、連結空孔からなる多孔構造体が確認された。
(実施例5)
ガスアトマイズ法にて球状のNi−16Cr−16Mo−5Fe−4W粉末を製造した後、分級によって、粒径38〜106μmの球状粉末を採取し、この球状粉末に、分散媒、分散剤、バインダー、可塑剤を混合してスラリー作製した。得られたスラリーを用いて、ドクターブレード法により、幅180mm、厚み0.2mmのシート体を成形後に乾燥した。ついで、このシートを水素還元雰囲気の連続炉に導入し、1100℃で焼結を行った。得られたシートを顕微鏡観察した結果、ステンレス鋼粉末粒が相互に結合した状態の骨格部と、連結空孔からなる多孔構造体であることが確認された。
(実施例6)
ガスアトマイズ法にて球状のFe−33Cu粉末を製造した後、分級によって、粒径20〜60μmの球状粉末を採取し、この球状粉末に、分散媒、分散剤、バインダー、可塑剤を混合してスラリー作製した。得られたスラリーを用いて、ダイコーター塗工装置により、幅400mm、厚み0.1mmのシート体を成形後に乾燥した。ついで、このシートを真空雰囲気炉に導入し、1070℃で焼結を行った。得られたシートを顕微鏡観察した結果、ステンレス鋼粉末粒が相互に結合した状態の骨格部と、連結空孔からなる多孔構造体であり、厚み方向に垂直なシート面上の任意の1mm2 中に、断面積0.001mm2 以上で厚み方向に貫通した空孔が10形成された。
(実施例7)
遠心アトマイズ法にて球状のFe−24Cr−1.5Al−1.3Si粉末を製造した後、分級によって、粒径10〜60μmの球状粉末を採取し、この球状粉末にワックスを用いてコンバインドを作製した。これをロールにて、幅50mm、厚み0.2mmのシート体を成形後に乾燥した。ついで、このシートを真空雰囲気炉に導入し、1050℃で焼結を行った。得られたシートを顕微鏡観察した結果、ステンレス鋼粉末粒が相互に結合した状態の骨格部と、空孔率30%の連結空孔とからなる多孔構造体であることが確認された。
以上のように、本発明により得られる金属多孔体シートは、球状金属粉末同士が、球の接点近傍を主とした金属結合で接合され、他の表面では互いに結合しないため、球同士で囲まれた空間から構成される連結空孔を十分に確保出来るため、水素源、酸素源の供給特性、水成分の排出特性に優れる。また、球状金属粉末同士が3次元的に金属結合されるため、応力の均一分散性にも優れ高い強度が得られるとともに、3次元的な優れた密着性を示し接触抵抗を低減することが可能となる等優れた効果を奏するものである。


特許出願人 山陽特殊製鋼株式会社
代理人 弁理士 椎 名 彊

Claims (3)

  1. 燃料電池のセパレータの流路、拡散層、マイクロポーラス層、並びにこれらのうち、1または2以上の複数の機能を有する部材の製造に際し、ステンレス鋼、Ni基耐食超合金、Ni−Cu系耐食合金、耐酸化合金のいずれか1種または2種以上の球状金属粉末を含むスラリー、または、球状金属粉末を含むコンパウンドを、厚み0.1〜0.5mmのシート状に成形した後、焼結によって上記鋼、または合金粉末同士を互いに金属結合させることを特徴とする、シート状の金属多孔体部材の製造方法。
  2. 請求項1記載の金属粉末がアトマイズ法により製造されることを特徴とする、シート状の金属多孔体部材の製造方法。
  3. 請求項1または2項に記載の方法により得られる、焼結後のシート状部材が厚み方向に垂直なシート面上の任意の1mm2 中に、断面積0.001mm2 以上で厚み方向に貫通した空孔を少なくとも一つ以上持つことを特徴とする、シート状の金属多孔体部材。
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