JP5430659B2 - 菌体処理物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、菌体より遊離させたニトリルヒドラターゼを含む菌体処理物の製造方法、該菌体処理物による(メタ)アクリルアミドの製造方法、および該(メタ)アクリルアミドを用いた重合体の製造方法に関する。
ニトリル化合物のニトリル基を水和してアミド基に変換し、対応するアミド化合物を製造する技術としては、酸またはアルカリの存在下、あるいは銅触媒の存在下でニトリル化合物を加熱処理する化学的な方法が以前より知られていた。
また、近年、ニトリル基を水和しアミド基に変換するニトリル水和活性を有する酵素であるニトリルヒドラターゼが発見され、該酵素を含有する微生物菌体等を用いて、ニトリル化合物より対応するアミド化合物を製造する方法が検討されてきている。この製造方法は従来の化学的な方法と比べて、ニトリル化合物から対応するアミド化合物への転化率及び選択率が高い等のメリットが知られており、極めてシンプルなプロセスが組めることから有力な工業的な製法として認識されている(例えば、特許文献1〜5参照。)。
これら先行技術文献によると、菌体のみならず菌体を超音波処理等で破砕した菌体破砕物、菌体を破砕後調製された粗酵素、部分精製酵素または精製酵素という菌体処理物を用い(メタ)アクリロニトリルから(メタ)アクリルアミドに変換することが可能なことが記載されている。これら先行技術文献では、菌体処理物は、菌体と同等に、(メタ)アクリルアミドを製造可能であることは開示されているが、菌体処理物を用いて高品質な(メタ)アクリルミドを製造するためにはいまだ、改善の余地があった。
また、菌体、菌体処理物などを使用して反応する場合、タンパクなどの不純物がその菌体、菌体処理物に残存していると、例えば(メタ)アクリルアミドが発泡しやすくなるなど、製造される(メタ)アクリルアミドの品質に影響が与える場合があった。
このような不純物が低減された、微生物触媒を用いた、高品質な(メタ)アクリルミドを製造する方法として、微生物菌体により製造された(メタ)アクリルアミドを活性炭により精製する方法(例えば、特許文献6、7を参照。)、または限外濾過膜により精製する方法(例えば、特許文献8を参照。)などが知られている。しかしながら、このような精製方法では、その精製工程には大規模な設備が必要であり、精製工程が不要なプロセスの開発が望まれる。
また、アクリル酸水溶液で洗浄した微生物触媒によりアクリルアミドを合成し、さらにメンブレン濾過して製造したアクリルアミドは、保存性が高いとされている(例えば、特許文献9を参照。)。
さらに、糖類を含むアクリルアミド水溶液を原料として高品質なポリアクリルアミドが製造されることが知られている(例えば、特許文献10を参照)。
特開平09−275978号公報 特開平11−253168号公報 特開平11−089575号公報 特開2002−281994号公報 特公昭59−037951号公報 特開2001−270857号公報 特公平02−009022号公報 特開2004−298155号公報 特開2002−281994号公報 特開2007−277563号公報
本発明は、高品質な(メタ)アクリルアミドが製造可能なニトリルヒドラターゼ活性を有する菌体処理物の製造方法、その菌体処理物を用いた(メタ)アクリルアミドの製造方法、およびその(メタ)アクリルアミドを用いた(メタ)アクリルアミド系重合体の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく(メタ)アクリルアミドおよびその重合体の製造方法について鋭意研究を重ねた。その結果、ニトリルヒドラターゼを産生する微生物の菌体をホモゲナイザー等により破砕し、破砕した菌体を、酸で処理して、不溶物を除去した後に、それをアルカリ処理等して得られた菌体処理物を用いて、(メタ)アクリルアミドを製造するとタンパクを含んでいても発泡がほとんど見られず、高品質な重合体が製造可能な品質に優れた(メタ)アクリルアミドが精製することなく製造できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
(I)ニトリルヒドラターゼを産生する微生物の菌体破砕物を作製し、該破砕物を酸で処理した後不溶物を除去し、ついで酸で処理した破砕物をアルカリ処理することによる、遊離ニトリルヒドラターゼを含む菌体処理物の製造方法。
すなわち、
(I’)(1)ニトリルヒドラターゼを産生する微生物の菌体破砕物を作製する工程、
(2)該菌体破砕物を酸処理する工程、
(3)上記工程(2)の酸処理で生成した不溶物を除去する工程、および
(4)上記工程(3)を経た菌体破砕物をアルカリ処理する工程
を含む遊離ニトリルヒドラターゼを含む菌体処理物の製造方法。
(II)上記(I)で使用する酸、すなわち上記(I’)の工程(2)に使用する酸が弱酸であることを特徴とする項(I)または(I’)記載の菌体処理物の製造方法。
(III)上記弱酸が、アクリル酸、酢酸、およびリン酸から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする項(II)記載の菌体処理物の製造方法。
(IV)上記(I)のアルカリ処理後、すなわち上記(I’)の工程(4)のアルカリ処理後、さらに樹脂またはろ過助剤の少なくともいずれか一方により後処理することを特徴とする項(I)、(I’)、(II)および(III)のいずれかに記載の菌体処理物の製造方法。
(V)上記ろ過助剤が珪藻土である項(IV)に記載の菌体処理物の製造方法。
(VI)上記珪藻土がセライトである項(V)に記載の菌体処理物の製造方法。
(VII)上記樹脂がイオン交換樹脂である項(IV)に記載の菌体処理物の製造方法。
(VIII)ニトリルヒドラターゼを産生する微生物が、該微生物よりクローニングしたニトリルヒドラターゼ遺伝子を任意の宿主で高発現させた形質転換体および組換えDNA技術を用いて該ニトリルヒドラターゼの構成アミノ酸の1個または2個以上を他のアミノ酸で置換、欠失、削除もしくは挿入することにより、アミド化合物耐性やニトリル化合物耐性、温度耐性を更に向上させた変異型のニトリルヒドラターゼを発現させた形質転換体であることを特徴とする項(I’)、および(I)〜(VII)のいずれかに記載の菌体処理物の製造方法。
(IX)ニトリルヒトラターゼを産生する微生物がシュードノカルディア(Pseudonocardia)属に属する微生物であることを特徴とする項(I’)、および(I)〜(VIII)のいずれかに記載の製造方法。
(X)項(I’)および(I)〜(IX)のいずれかに記載の製造方法により得られた菌体処理物により、(メタ)アクリロニトリルから(メタ)アクリルアミドを製造する方法。
(XI)項(X)の製造方法により得られる(メタ)アクリルアミド。
(XII)40〜80質量%のアクリルアミドまたは10〜40質量%のメタクリルアミド、および水溶液1Lあたり0.1〜50mgのタンパクを含む項(X)記載の製造方法により得られる(メタ)アクリルアミド水溶液。
(XIII)項(XI)に記載の(メタ)アクリルアミド、または項(XII)に記載の(メタ)アクリルアミド水溶液を用いた(メタ)アクリルアミド系重合体の製造方法。
本発明によれば、高品質な重合体が製造可能な品質に優れたアクリルアミドが精製することなく製造できる。
本発明で用いられるニトリルヒドラターゼを産生する微生物としては、ノカルディア(Nocardia)属、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属、バチルス(Bacillus)属、好熱性のバチルス属、シュードモナス(Pseudomonas)属、ミクロコッカス(Micrococcus)属、ロドクロウス(rhodochrous)種に代表されるロドコッカス(Rhodococcus)属、アシネトバクター(Acinetobacter)属、キサントバクター(Xanthobacter)属、ストレプトマイセス(Streptomyces)属、リゾビウム(Rhizobium)属、クレブシエラ(Klebsiella)属、エンテロバクター(Enterobacter)属、エルウィニア(Erwinia)属、エアロモナス(Aeromonas)属、シトロバクター(Citrobacter)属、アクロモバクター(Achromobacter)属、アグロバクテリウム(Agrobacterium)属またはサーモフィラ(thermophila)種に代表されるシュードノカルディア(Pseudonocardia)属、バイテリジューム(Bacteridium)属、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)属に属する微生物などが挙げられる。また、これら微生物よりクローニングしたニトリルヒドラターゼ遺伝子を任意の宿主で高発現させた形質転換体、および組換えDNA技術を用いて該ニトリルヒドラターゼの構成アミノ酸の1個または2個以上を他のアミノ酸で置換、欠失、削除もしくは挿入することにより、アミド化合物耐性やニトリル化合物耐性、温度耐性を更に向上させた変異型のニトリルヒドラターゼを発現させた形質転換体なども挙げられる。
尚、ここでいう任意の宿主には、後述の実施例のように大腸菌(Escherichia coli)が代表例として挙げられるが、とくに大腸菌に限定されるのものではなく枯草菌(Bacillus subtilis)等のバチルス属菌、酵母や放線菌等の他の微生物菌株も含まれる。その様なものの例として、MT−10822(本菌株は、1996年2月7日に茨城県つくば市東1丁目1番3号の通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(現 茨城県つくば市東1−1−1 つくばセンター 中央第6 独立行政法人 産業技術総合研究所 特許生物寄託センター)に受託番号FERM BP−5785として、特許手続き上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約に基づいて寄託されている。)が挙げられる。
これら微生物の中でも、高活性、高安定性のニトリルヒドラターゼを有するという点で、シュードノカルディア(Pseudonocardia)属に属する微生物、および該微生物よりクローニングしたニトリルヒドラターゼ遺伝子を任意の宿主で高発現させた形質転換体、および変異型のニトリルヒドラターゼを発現させた形質転換体形質転換体が好ましい。なお、上記形質転換体は、ニトリルヒドラターゼの安定性をより高め、菌体当たりの活性がより高い点で好ましい。
また、微生物内にニトリルヒドラターゼを高発現できる、ロドコッカス・ロドクロウス(Rhodococcus rhodochrous)J−1、該微生物よりクローニングしたニトリルヒドラターゼ遺伝子を任意の宿主で高発現させた形質転換体も同様に好ましい。
上記ニトリルヒドラターゼを産生する微生物の菌体は、分子生物学・生物工学・遺伝子工学の分野において公知の一般的な方法により調製できる。例えば、LB培地、M9培地等の通常の液体培地に、微生物を植菌した後、適当な培養温度(一般的には20℃〜50℃であるが、好熱菌の場合は50℃以上でもよい。)で生育させることにより調製できる。
本発明では上述のニトリルヒドラターゼを産生する微生物の菌体を破砕して、菌体破砕物を作製する(工程(1))。
破砕される微生物の菌体の形態としては、ニトリルヒドラターゼを産生する微生物の菌体を含む限り特に制限はないが、例えば、該菌体を含む培養液そのもの、その培養液を遠心分離して分離・回収された集菌体、さらにこの集菌体を生理食塩水等で洗浄したものなどが挙げられる。
上記菌体を破砕する装置としては、菌体を破砕可能であれば特に制限はないが、例えば、超音波破砕機、フレンチプレス、ビーズショッカー、ホモゲナイザー、ダイノーミル、クールミルなどの摩砕装置などが挙げられる。これらの中でも、安価にスケールアップができるという点で、ホモゲナイザーが好ましい。なお、ホモゲナイザーとは、ピストンで送液を行うプランジャー式高圧ポンプの出口に設けられたホモバルブの隙間をネジまたは油圧で調節して、導入された流体に剪断・激突・キャビテーション等の相乗効果を瞬間的に発生させる装置である。このホモゲナイザーは、株式会社三和機械、株式会社イズミフードマシナリなどが市販している。
菌体を破砕する時の温度は特に制限はないが、好ましくは0℃以上50℃以下、より好ましくは0℃以上25℃以下である。
また、菌体を破砕する時のpHは特に制限はないが、好ましくはpH4以上10以下、より好ましくはpH6以上8以下である。
ホモゲナイザーを用いて菌体を破砕する場合の圧力は菌体が破砕される圧力であれば特には制限が無いが、好ましくは10MPa以上300MPa以下、より好ましくは30MPa以上100MPa以下である。
本発明では、上述のようにして菌体破砕物を作製した後、すなわち上述の工程(1)を経た後、この菌体破砕物を酸で処理する(工程(2))。この酸処理により、(メタ)アクリルアミドの品質、特に(メタ)アクリルアミドの発泡に悪影響を与える成分を不溶物にすることができる。
酸としては、本発明の効果を損なわない限り特に制限なく、硫酸等の強酸、弱酸のいずれも使用可能であるが、酸処理時に酵素活性の低下が少ないという点で弱酸が好ましい。
上記弱酸としては、アクリル酸、酢酸、リン酸などが挙げられる。これら弱酸の中でも、酢酸およびリン酸は劇物ではないため取扱い易い。
菌体破砕物を酸で処理する際のpHは、好ましくは4以上6以下、より好ましくはpH4.5以上5.5以下である。
また、菌体破砕物を酸で処理する際には、菌体全体のpHができる限り均一となるように、ゆっくり酸を添加することが望ましい。
また、上記酸処理に先立って、酵素の活性が低下しない範囲で菌体破砕物の熱処理を行ってもよい。熱処理を行うと、該破砕物を酸で処理した際、生じる不溶物をより沈殿しやすくすることができる。菌体破砕物の熱処理温度は、好ましくは45℃以上65℃以下、より好ましくは50℃以上60℃以下である。菌体破砕物の熱処理時間は、好ましくは5分以上180分以下、より好ましくは5分以上60分以下である。
上記酸処理を行った、すなわち上述の工程(2)を経た菌体破砕物から、酸処理により析出した不溶物を除去する(工程(3))。この不溶物中に、(メタ)アクリルアミドに含まれるとその重合性に影響を与える不純物、および(メタ)アクリルアミドを発泡させやすくする発泡性を有する菌体あるいは培養液由来の物質が含まれていると推定される。
なお、(メタ)アクリルアミドの発泡性が大きい場合には、例えば、以下述べる問題がある。(メタ)アクリルアミドを原料とし、例えばポリ(メタ)アクリルアミドなどを工業的に製造する場合、その後の反応に悪影響を与える物質を除去することなどを目的に、窒素などのガスを(メタ)アクリルアミドに吹き込む処理を行う場合がある。その際、(メタ)アクリルアミドの発泡性が高いと発泡が著しく、場合によっては、反応装置内から(メタ)アクリルアミドがあふれ出し、その後の操作が困難となってしまう。したがって、工業的な(メタ)アクリルアミドの取扱いにおいて、(メタ)アクリルアミドの発泡性は重要である。
この不溶物の除去操作方法としては、例えば、遠心分離などが挙げられる。
遠心分離等により行う不溶物の除去操作は、酸処理を行った直後から行ってもよいが、酸処理後、好ましくは1時間以上72時間以下の間、より好ましくは3時間以上48時間以下の間に開始する。除去操作を行う時間は、不溶物の除去ができる限り特に制限はないが、好ましくは72時間以下の時間、より好ましくは48時間以下の時間行う。
除去操作の際の温度は、好ましくは0℃以上50℃以下、より好ましくは0℃以上25℃以下である。
このような不溶物の除去操作の後、すなわち上述の工程(3)を経た後、アルカリ処理を行う(工程(4))。このアルカリ処理を行うことにより、酸によるさらなる不溶物の析出を抑制できる。
このアルカリ処理に使用するアルカリは、本発明の効果を損なわない限り特に制限ないが、安価なアルカリという点で水酸化ナトリウムが好ましい。
上記アルカリ処理の際のpHは、好ましくはpH6以上pH8以下である。
このアルカリ処理すなわち上記工程(4)の後、さらに精密濾過膜(MF膜)および/または限外濾過膜(UF膜)によりろ過を行ってもよい。
上記MF濾過膜としては、孔径が、好ましくは0.1μm以上2μm以下、より好ましくは0.1μm以上0.45μm以下、さらに好ましくは0.1μm以上0.2μm以下である。
また、上記精密濾過膜(MF膜)、および限外濾過膜(UF膜)膜の材料としては、ニトリルヒドラターゼの吸着が無い材料が好ましく、具体的には、ポリフッ化ビニリデン、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリアクリロニトリルが好ましい。
さらに、上記精密濾過膜(MF膜)、および限外濾過膜(UF膜)を用いたろ過法については特に制限はなく、例えば、デッドエンドろ過法、クロスフローろ過法などが挙げられる。
この精密濾過膜(MF膜)、限外濾過膜(UF膜)による処理により、上記不溶物、および(メタ)アクリルアミドの性能に影響を与える不純物の除去がより確実に行われる傾向にある。
また、上記MF膜、および/またはUF膜で処理をする前に、樹脂またはろ過助剤で処理してもよい。樹脂またはろ過助剤による処理形式は、特に制限はなく、例えば、固定床、流動床、懸濁床の形式で処理できる。樹脂またはろ過助剤で処理を行うと、MF膜、UF膜で処理の際、ろ過性が改善されるだけでなく、より確実に、上記不溶物、および(メタ)アクリルアミドの性能に影響を与える不純物が除去できる傾向にある。
樹脂で処理する場合に使用する樹脂としては、好ましくはイオン交換樹脂、より好ましくは強陰イオン交換樹脂を用いることができる。このようなイオン交換樹脂を使用する際の緩衝液としては、例えば、トリス塩酸緩衝液、リン酸緩衝液などが挙げられる。
なお、イオン交換樹脂により、ニトリルヒドラターゼを含む菌体処理物と、不純物とを分離する場合には、ニトリルヒドラターゼが吸着する条件でニトリルヒドラターゼを含む菌体処理物と、不純物とを分離してもよいし、不純物が吸着する条件でニトリルヒドラターゼを含む菌体処理物と、不純物とを分離してもよい。
ニトリルヒドラターゼを含む菌体処理物を吸着してこれを溶離させる場合には、塩を使用するが、その塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどが好ましい。塩の濃度は、ニトリルヒドラターゼが溶離する濃度であるが、好ましくは100mM以上2000mM以下、より好ましくは200mM以上1000mM以下である。
ろ過助剤としては、珪藻土、活性炭、バーライトなどが挙げられる。上記ろ過助剤としては、ニトリルヒドラターゼ活性のロスが少ない点で、珪藻土が好ましい。
珪藻土で処理する場合に使用する珪藻土としては、セライト(炭酸ナトリウムと焼成した珪藻土との混合物)が好ましく、セライトの中ではセライト社製ハイフロー スーパーセル、セライト505が好ましい。
なお、本発明では、上記樹脂による処理と、ろ過助剤による処理とを組み合わせてもよい。
このようにして得られた遊離したニトリルヒドラターゼを含む菌体処理物を用いることで、ニトリル化合物からアミド化合物、例えば、(メタ)アクリロニトリルから、(メタ)アクリルアミドが製造できる。
上記(メタ)アクリルアミドの製造は、通常、水性媒体中で行う。ここで、水性媒体とは、水、リン酸塩等を含む緩衝剤、硫酸塩や炭酸塩等の無機塩、アルカリ金属の水酸化物、またはアミド化合物等を適当な濃度で溶解した水溶液をいう。
本発明において、水性媒体中の(メタ)アクリロニトリルの濃度は、反応開始時において該ニトリル化合物の濃度は特に制限されるものではないが、あまりに大過剰のニトリル化合物の供給は、反応を完結させるために多くの触媒量および過大な容積をもつ反応器、および除熱のための過大な熱交換器等が必要となり、設備面での経済的負担が大きくなる。
このため、(メタ)アクリロニトリルの供給濃度としては、アクリロニトリルの場合には、そのアクリロニトリルが全て対応するアクリルアミドとなった場合に、反応器中での反応水溶液の全質量に対するアクリルアミドの理論的な生成液濃度が、40〜80質量%の範囲となるように添加することが好ましく、より具体的には水1質量部に対しアクリロニトリル0.4〜1.5質量部の範囲で添加することが好ましい。
またメタクリロニトリルの場合には、そのメタクリロニトリルが全て対応するメタクリルアミドにとなった場合に、反応器中での反応水溶液の全質量に対するメタクリルアミドの理論的生成液濃度が10〜40質量%の範囲となるように添加することが好ましく、より具体的には、上記混合物中の水1質量部に対しメタクリロニトリル0.08〜0.5質量部の範囲で添加することが好ましい。
また、上記反応での反応時間は触媒使用量や温度等の条件にも左右され得るが、通常は1〜120時間の範囲であり、好ましくは2〜48時間の範囲である。
反応形式については、特に限定するものではなく、回分式、半回分式でもよいし、連続式の反応を行ってもよい。また、懸濁床、固定床、移動床などいずれでもよい。また、複数の形式の反応器を組み合わせてもよい。
触媒の使用量については、反応条件にも依存するが、通常は該微生物乾燥菌体質量換算で、反応液の質量に対し、10〜50000ppm、好ましくは50〜30000ppmである。
また、水和反応は通常は常圧あるいは常圧近辺で行われるが、水性媒体中へのニトリル化合物の溶解度を高めるために加圧下で行うこともできる。また、反応温度に関しては、水性媒体の氷点以上であれば特に制限されるものではないが、通常は0〜50℃の範囲で行うのが好ましく、より好ましくは10〜40℃の範囲である。また、生成物が反応液中に晶出したスラリー状態でも反応を行うことができる。また、上記水和反応時における反応液のpHは、ニトリルヒドラターゼ活性が維持されている限りは特に制限されるものではないが、好ましくはpH6〜10の範囲であり、より好ましくはpH7〜9の範囲である。
このような操作により、タンパクを水溶液1Lあたり好ましくは0.1〜50mg、より好ましくは5〜20mg含む(メタ)アクリルアミド水溶液が得られる。
なお本発明では、タンパク濃度は、スタンダードとして付属の牛血清アルブミンを用いて、Protein Assay(Bio−Rad社製)より求めている。
このようなタンパクを上記範囲で含んでいたとしても、得られた(メタ)アクリルアミド水溶液の発泡は観察されず、取扱い性に優れ、しかもこの(メタ)アクリルアミドを用いて得られた(メタ)アクリルアミド系重合体は高品質である。
また上記(メタ)アクリルアミド水溶液中には、アクリルアミドの場合には、好ましくは40〜80質量%のアクリルアミドが含有されており、メタクリルアミドの場合には、好ましくは10〜40質量%のメタクリルアミドが含有されている。
本発明の(メタ)アクリルアミド系重合体は、上述のようにして得られた(メタ)アクリルアミドを単独重合、または(メタ)アクリルアミドを、(メタ)アクリルアミドと共重合可能な少なくとも一種の不飽和単量体と共重合することにより、製造できる。
(メタ)アクリルアミドと共重合可能な不飽和単量体としては、
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸などの不飽和カルボン酸およびそれらの塩;
ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸およびそれらの塩;
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートアクリル酸などの(メタ)アクリル酸のアルキルアミノアルキルエステル、またはそれらの第4級アンモニウム誘導体;
N−N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドなどのN−N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、またはそれらの4級アンモニウム誘導体;
アセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−プロピルアクリルアミドなどの親水性アクリルアミド;
N−アクリロイルピロリジン、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロイルモルホリン;
ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート;
メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン;
N,N−ジ−n−プロピルアクリルアミド、N−n−ブチルアクリルアミド、N−n−ヘキシルアクリルアミド、N−n−ヘキシルメタクリルアミド、N−n−オクチルアクリルアミド、N−n−オクチルメタクリルアミド、N−tert−オクチルアクリルアミド、N−ドデシルアクリルアミド、N−n−ドデシルメタクリルアミドなどのN−アルキル(メタ)アクリルアミド誘導体;
N,N−ジグリシジルアクリルアミド、N,N−ジグリシジルメタクリルアミド、N−(4−グリシドキシブチル)アクリルアミド、N−(4−グリシドキシブチル)メタクリルアミド、N−(5−グリシドキシペンチル)アクリルアミド、N−(6−グリシドキシヘキシル)アクリルアミドなどのN−(ω−グリシドキシアルキル)(メタ)アクリルアミド誘導体;
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレート誘導体;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、ブテン等のオレフィン類、スチレン、αメチルスチレン、ブタジエン、イソプレンなどが挙げられる。
これら単量体は、1種単独で用いてもよいが、2種以上併用してもよい。
これら単量体の重合方法としては、例えば、水溶液重合、乳化重合などがある。
これらの中でも水溶液重合の場合は、通常、(メタ)アクリルアミドと必要に応じて添加する不飽和単量体との合計濃度が5〜90質量%である。
重合開始剤としては例えば、ラジカル重合開始剤を用いることができる。
ラジカル重合開始剤としては、
過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、過酸化ベンゾイル等の過酸化物;
アゾビスイソブチロニトリル、2・2’−アゾビス(4−アミジノプロパン)2塩酸塩、4・4’−アゾビス(4−シアノバレリアン酸ナトリウム)などのアゾ系遊離基開始剤;
上記過酸化物と重亜硫酸ナトリウム、トリエタノールアミン、硫酸第一鉄アンモニウム等の還元剤を併用するいわゆるレドックス系触媒が挙げられる。
上記した重合開始剤は1種単独で用いてもよいが、2種以上併用してもよい。重合開始剤の量は、通常、単量体の総質量に対し、0.001〜5質量%の範囲である。
重合温度は単一重合開始剤の場合には、通常0〜120℃の範囲であり、より好ましくは5〜90℃の範囲である。また、重合温度は常に一定の温度に保つ必要はなく、重合の進行に伴い適宜変更してもよいが、通常は重合の進行に伴い、重合熱が発生して重合温度が上昇する傾向にあるため、必要に応じ、冷却する場合もある。
重合時の雰囲気は特に限定はないが、重合を速やかに進行する観点からは、例えば窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下で重合することが好ましい。
重合時間は特に限定はないが、通常1〜20時間の範囲である。
また重合時の水溶液のpHも特に限定はないが、必要に応じpHを調整して重合してもよい。その場合使用可能なpH調整剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアなどのアルカリ;リン酸、硫酸、塩酸などの鉱酸;蟻酸、酢酸等の有機酸などが挙げられる。
本発明により得られる重合体の分子量は特に制限はないが、通常10万〜5000万の範囲であり、好ましくは50万〜3000万の範囲である。
この様にして得られた本発明の(メタ)アクリルアミド系重合体は、水溶性と高分子量化が両立された重合体であり、しかも色相に優れたものであり、凝集剤、製紙用添加剤、石油回収剤、などとして好適に使用することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて、より具体的に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。以下、特に断りのない限り、%、ppmは質量基準である。
[アクリルアミド、メタアクリルアミドの分析]
各実施例及び比較例、参考例におけるHPLC分析は、カラムとして日本分光製のFinepak SIL C18−5(250×4.6φmm)を用い、4体積%のアセトニトリルを含む10mMリン酸水溶液を展開液として使用した。また、アクリルアミド、メタクリルアミドは220nmの吸光度により検出した。
〔製造例1〕
[菌体の調製]
特開2001−340091号の実施例1に記載された方法に従い、特開平09−275978で得られたpPT−DB1プラスミドDNAを鋳型とし、特開平09−275978の実施例1表3に記載のNo.3クローン菌体を取得した。pPT−DB1プラスミドを保有する大腸菌は、MT−10822株(受託番号FERM BP−5785)として、前述のとおり特許生物寄託センターに寄託されている。高圧蒸気滅菌された0.1g/LのFeSO4、および0.05g/LのCoCl2を含むLB培地に0.1mg/Lとなるようにアンピシリンを添加した、前培養に用いる培地200mlを作製し、この培地に、上述のNo.3クローン菌体を一白菌耳植菌し、33℃の温度で前培養を行った。前培養の際の菌体の増殖量は、濁度測定法により把握をし、660nmにおける吸光度が3.0〜6.0の範囲となった時点で前培養を終了した。前培養で得られた培養液を高圧蒸気滅菌済みの表1に示す本培養に用いる培地5Lに植菌し、33℃の温度で、1.0vvmで空気を培養液内に通気しながら攪拌し、48時間本培養を行って培養液(細胞懸濁液)を得た。なお、本培養の培養開始より培養液のpHを監視し、pHが7.45以上となったときに500g/Lのグルコースを30分間で15ml添加している。
Figure 0005430659
〔実施例1〕
[菌体より遊離させたニトリルヒドラターゼを含む菌体処理物の調製]
(ホモゲナイザーによる菌体の破砕)
上記製造例1で調製した培養液5Lに含まれる菌体を、三和エンジニアリング株式会社製ホモゲナイザーH50を用いて、温度15℃、破砕圧力50MPa、破砕時間100分の条件で破砕し、菌体に含まれるニトリルヒドラターゼを溶液中に遊離させ破砕溶液を作製した。
(熱処理)
上記破砕溶液を10Lのガラスビーカーに移し、破砕溶液を充分に攪拌しながら、ガラスビーカーを50℃の水浴恒温槽に浸漬した。破砕溶液の液温が50℃になってからさらに15分間浸漬を続け、その後ビーカーを取り出し空冷した。
(酸による不純物の析出)
充分に攪拌している上記熱処理後の破砕溶液に、溶液のpHが5.0になるまで、2M 酢酸水溶液をゆっくり添加し、さらに、その溶液を3時間攪拌して不純物を析出させた。
(遠心分離による破砕物等の除去)
上記酸による処理を行った破砕液を、遠心機(日立工機株式会社製:CR22G)を用いて、15℃ 8000rpm、15分の条件で遠心分離し、酸の添加により析出した不純物などを除去して、遠心上澄みを得た。
(遠心上澄みの中和)
充分に攪拌している上記遠心上澄みに、溶液のpHが7.0になるまで、1M NaOHをゆっくり添加して、遠心上澄みを中和した。
なお本中和を実施しない場合は不純物の析出により次工程のMFろ過は不能となった。
(中和液のMF濾過)
上記中和した遠心上澄みをポ−ル社製スーポアライフ450(DFCカプセルスタイル)を用いて0.5MPaの条件で濾過した。
(ろ過液の濃縮)
旭化成社製ペンシル型中空糸膜AHP−0013を用いて、平均圧力0.1MPa、循環速度1.5mm/secの条件で、5倍濃縮を行い菌体処理物を得た。
(タンパク濃度の測定)
菌体処理物のタンパク濃度は、Protein Assay(Bio−Rad社製)を用いて測定した。スタンダードは付属の牛血清アルブミンを用いた。測定の結果、菌体処理物中のタンパク濃度は50mg/mlであった。
[アクリルアミドの製造]
第1反応器として攪拌器を備えた1Lガラス製フラスコ、第二反応器として内径5mmのテフロン(登録商標)製チューブ20mを準備した。第一反応器には、予め400gの水を仕込んだ。
上記の方法により調製した菌体処理物を0.3mM−NaOH水溶液に0.03質量%懸濁した。この懸濁液とアクリロニトリルとを、各々49g/h、31g/hの速度で、攪拌を行いながら、第1反応器に連続的にフィードした。さらに、第1反応器の液面レベルを一定に保つように、反応液を第1反応器から80g/hの速度で連続的に抜き出した。この抜き出した液を80g/hの速度で第2反応器に連続的にフィードして、第2反応器内でさらに反応を進行させた。
第1反応器および第2反応器とも10〜20℃の温度の水浴中に浸漬し、各反応器内部の液温が15℃となるように温度制御を行った。
菌体処理物の0.3mM−NaOH水溶液に対する添加量を、第1反応器出口でのアクリルアミドへの転化率が90%以上となり、かつ第二反応器出口でのアクリルニトリル濃度が検出限界以下(100ppm以下)となるように調整した。アクリルアミドへの転化率はHPLCの分析結果から求めた。得られたアクリルアミド水溶液は、2Mのアクリル酸を添加してpH7に調整した。また、得られたアクリルアミド水溶液中に含まれるタンパクを分析した。タンパク濃度は、アクリルアミド水溶液に含まれるアクリルアミドを半透膜(Spectra/Por 分画分子量1000)により透析除去した後、Protein Assay(Bio−Rad社製)を用いて定量した。得られたアクリルアミド水溶液1kg中に存在するタンパク量は10mgであり、上記菌体処理物のタンパク濃度、およびその添加量から計算される値と同じであった。
[アクリルアミド水溶液の発泡試験]
上記の方法で得られたアクリルアミド水溶液300gを500mlメスシリンダーに入れた。このアクリルアミド水溶液中に木下式ガラスボールフィルター503Gを導入し、メスシリンダーの底から、該フィルターを通して、900ml/minで空気を吹き込み5分間経過した時点の発泡の高さを測定した。
その結果、アクリルアミド水溶液の発泡は10mm未満でほとんど観察されず非常に良好な結果であった。
〔実施例2〕
実施例1における酸による不純物の析出を2M酢酸水溶液の代わりに2Mアクリル酸水溶液で行った以外は、実施例1と同様の操作を行い、菌体処理物、およびアクリルアミド水溶液を得た。得られたアクリルアミド溶液に1kg中に存在するタンパク量は10mgであった。
実施例1と同様に、アクリルアミド水溶液の発泡試験を行った結果、アクリルアミド水溶液の発泡は10mm未満でほとんど観察されず非常に良好な結果であった。
〔実施例3〕
実施例1における酸による不純物の析出を2M酢酸水溶液の代わりに2Mリン酸水溶液で行った以外は、実施例1と同様の操作を行い、菌体処理物、およびアクリルアミド水溶液を得た。得られたアクリルアミド溶液に1kg中に存在するタンパク量は10mgであった。
実施例1と同様に、アクリルアミド水溶液の発泡試験を行った結果、アクリルアミド水溶液の発泡は10mm未満でほとんど観察されず非常に良好な結果であった。
〔実施例4〕
実施例1における酸による不純物の析出を2M酢酸水溶液の代わりに2M硫酸水溶液で行った以外は、実施例1と同様の操作を行い、菌体処理物、およびアクリルアミド水溶液を得た。得られたアクリルアミド溶液に1kg中に存在するタンパク量は8mgであった。
実施例1と同様に、アクリルアミド水溶液の発泡試験を行った結果、アクリルアミド水溶液の発泡は10mm未満でほとんど観察されず非常に良好な結果であった。
なお、実施例1〜3の酢酸、アクリル酸、リン酸(弱酸)で不純物の析出をした場合には、ニトリルヒドラターゼ活性の低下が観察されなかった。一方、硫酸(強酸)で不純物の析出をした本実施例4の場合は、25%程度のニトリルヒドラターゼ活性の低下がみられた。
〔実施例5〕
実施例1の熱処理を実施しない以外は実施例1と同様の操作を行い、菌体処理物、およびアクリルアミド水溶液を得た。得られたアクリルアミド溶液に1kg中に存在するタンパク量は10mgであった。
実施例1と同様に、アクリルアミド水溶液の発泡試験を行った結果、アクリルアミド水溶液の発泡は10mm未満でほとんど観察されず非常に良好な結果であった。
〔実施例6〕
実施例1における遠心上澄みの中和の後、以下記載のイオン交換樹脂処理を行って、中和液のMFろ過を行う以外は、実施例1と同様の操作を行い、菌体処理物、およびアクリルアミド水溶液を得た。得られたアクリルアミド溶液に1kg中に存在するタンパク量は5mgであった。
実施例1と同様に、アクリルアミド水溶液の発泡試験を行った結果、アクリルアミド水溶液の発泡は10mm未満でほとんど観察されず非常に良好な結果であった。
(イオン交換樹脂処理)
強陰イオン交換樹脂であるバイオラッド社製UNO sphere Qを使用した。樹脂量500mlの樹脂塔を用意し、50mMリン酸緩衝液(pH7.0)2.5Lで十分に平衡化した。その後、実施例1と同様の操作をして得られた中和された遠心上澄み2.5Lを、上記樹脂塔に供給しニトリルヒドラターゼを吸着させた。その後、50mMリン酸緩衝液(pH7.0)2.5Lで洗浄した後、50mMリン酸緩衝液(pH7.0)に0.2MになるようにNaClを添加した溶液により、ニトリルヒドラターゼを溶出させ、イオン交換樹脂処理した遠心上澄みを得た。
〔実施例7〕
実施例1における遠心上澄みの中和の後、以下記載のセライト処理を行って、中和液のMFろ過を行う以外は、実施例1と同様の操作を行い、菌体処理物、およびアクリルアミド水溶液を得た。得られたアクリルアミド溶液に1kg中に存在するタンパク量は9mgであった。
実施例1と同様に、アクリルアミド水溶液の発泡試験を行った結果、アクリルアミド水溶液の発泡は10mm未満でほとんど観察されず非常に良好な結果であった。
(セライト処理)
セライトはセライト社製 ハイフロー スーパーセルを使用した。実施例1と同様の操作をして得られた中和された遠心上澄みに3質量%とになるように、ハイフロー スーパーセルを添加して15℃で3時間攪拌し、その後、東洋濾紙No.2を用いて吸引ろ過をして、セルライト処理した遠心上澄みを得た。
〔実施例8〕
使用するセライトをセライト505に代えた以外は実施例7と同様の操作を行い、菌体処理物、およびアクリルアミド水溶液を得た。得られたアクリルアミド溶液に1kg中に存在するタンパク量は9mgであった。
実施例1と同様に、アクリルアミド水溶液の発泡試験を行った結果、アクリルアミド水溶液の発泡は10mm未満でほとんど観察されず非常に良好な結果であった。
〔比較例1〕
実施例1おける酸による不純物の析出、遠心上澄みの中和を実施しなかった以外は、実施例1と同様の操作を行い、菌体処理物、およびアクリルアミド水溶液を得た。得られた菌体処理物のタンパク濃度は300mg/mlであった。また、得られたアクリルアミド溶液に1kg中に存在するタンパク量は60mgであった。
実施例1と同様に、アクリルアミド水溶液の発泡試験を行った結果、アクリルアミド水溶液の発泡は100mm以上であり、製品として使用できないほど不良であった。
〔参考例1〕
比較例1と同様の操作を行い製造されたアクリルアミド水溶液に2M アクリル酸水溶液を添加して、pH5に調整した水溶液を調製し、該水溶液に対し0.4質量%の活性炭(三倉化成(株)製 粉末活性炭PM−SX)を添加し、25℃で5時間攪拌を行った。その後、濾紙を用いて濾過を行い活性炭を除去し、1M NaOH水溶液を添加して、得られた水溶液をpH7に調整して中和した濾液を作製した。
この中和した濾液中のタンパク濃度を測定した。タンパク濃度は、この濾液中に含まれるアクリルアミドを半透膜(Spectra/Por 分画分子量1000)により透析除去した後、アミコンウルトラ−15(ミリポア社製 分画分子量3000)で100倍に濃縮し、Protein Assay(Bio−Rad社製)を用いて定量した。得られたアクリルアミド水溶液1kg中に存在するタンパク量は0.1mg未満であった。
実施例1と同様に、アクリルアミド水溶液の発泡試験を行った結果、アクリルアミド水溶液の発泡は10mmで、良好な結果であった。
〔参考例2〕
参考例1と同様の操作により得られたアクリルアミド水溶液に、比較例1と同様の操作により調製された菌体処理物を、アクリルアミド水溶液1kg中に存在するタンパク濃度が10mgになるように添加した。
実施例1と同様に、アクリルアミド水溶液の発泡試験を行った結果、酸処理をしていない菌体処理物の場合では、アクリルアミド水溶液の発泡は100mm以上であり、製品として使用できないほど不良であった。
〔参考例3〕
0.3mM−NaOH水溶液と第一化学薬品社製電気泳動用アクリルアミド(純度99.9%)とを用いて、52質量%のアクリルアミド水溶液を調製し、この水溶液に2Mのアクリル酸水溶液を添加して、pH7に調整したアクリルアミド水溶液を得た。
実施例1と同様に、アクリルアミド水溶液の発泡試験を行った結果、得られたアクリルアミド水溶液の発泡は10mm未満でほとんど観察されず非常に良好な結果であった。
〔実施例9〕
実施例1と同様の操作により得られたアクリルアミド水溶液に、参考例1と同様の活性炭での処理(タンパクの除去)を行う以外は実施例1と同様の操作を行い、アクリルアミド水溶液を得た。
実施例1と同様に、アクリルアミド水溶液の発泡試験を行った結果、アクリルアミド水溶液の発泡は10mmで良好な結果であった。
〔実施例10〕
実施例1、実施例6、実施例7、および実施例8のMFろ過を行う際の、ろ過性を評価した。評価は、Millipore Express SHC 0.5/0.2UM(膜面積13.8cm)を用いて、0.5MPaの条件で濾過した際のろ過量を比較することにより行った。 実施例1におけるろ過量を1とした場合、実施例6は7、実施例7は15、実施例8は50であった。
〔参考例4〕
参考例1と同様の操作により得られたアクリルアミド水溶液に、比較例1と同様の操作により調製された菌体処理物を、アクリルアミド水溶液1kg中に存在するタンパク濃度が10mgになるように添加した。
実施例1と同様に、アクリルアミド水溶液の発泡試験を行った結果、アクリルアミド水溶液の発泡は100mm以上であり、製品として使用できないほど不良であった。
〔実施例11〕
[アクリルアミド系重合体の製造]
上記実施例および比較例で得られたアクリルアミド水溶液に、水を加え濃度20質量%のアクリルアミド水溶液を作製した。この20質量%アクリルアミド水溶液500gを1Lポリエチレン容器に入れ、18℃に保ちながら、窒素を通じて液中の溶存酸素を除き、直ちに、発泡スチロール製の保温用ブロックの中に入れた。また、窒素をポリエチレン容器中の液上面に流し続け、酸素が液に溶解しないようにした。
ついで、200×10−6mpm(アクリルアミドに対するモル比)の4,4’−アゾビス(4−シアノバレリアン酸ナトリウム)、200×10−6mpmのジメチルアミノプロピオニトリル、および80×10−6mpmの過硫酸アンモニウムを各々小量の水に溶解して、この順序に1Lポリエチレン容器中に素早く注入した。これらの試薬には、予め窒素を通じておき、また、注入およびその前後には、上記ポリエチレン容器にも少量の窒素を通じ、酸素の混入を防止した。
これら試薬を注入すると、数分間の誘導期の後、ポリエチレン容器の内部の温度が上昇するのが認められたので窒素の供給をとめた。約100分間、保温用ブロック中で、そのままの状態でポリエチレン容器を保持したところ、ポリエチレン容器の内部の温度が約70℃に達した。そこで、ポリエチレン容器を保温用ブロックから取りだし、97℃の水に2時間浸漬しさらに重合反応を進めた。その後冷水に浸漬して冷却し、重合反応を停止した。
このようにして得られたアクリルアミドポリマーの含水ゲルをポリエチレン容器から取り出し、小塊にわけ、肉挽器ですりつぶした。このすりつぶしたアクリルアミドポリマーの含水ゲルを、100℃の熱風で2時間乾燥し、さらに、高速回転刃粉砕器で粉砕して乾燥粉末状のアクリルアミドポリマーを得た。
得られた乾燥粉末状のアクリルアミドポリマーを篩にかけ、32〜42メッシュのポリマーを分取した。この分取したアクリルアミドポリマーを後述するアクリルアミドポリマーの試験法により評価した。評価結果を表2に示す。
[アクリルアミドポリマーの試験法]
上記ポリマーサンプル製造時の重合速度は最高温度に到達するまでの時間で評価した。また、上記得られたポリマーサンプルの水溶性および標準粘度の評価を以下の方法で行った。
水溶性:水溶性は、1Lビーカーに水600mLを入れ、定められた形状の攪拌羽根で25℃で攪拌しながらポリマーサンプル0.66g(ポリアクリルアミド純分0.6g)を添加し、400rpmで2時間攪拌を行い、得られた溶液を150メッシュの金網で濾過し、不溶解分の多少と濾過性から、水溶性を判断した。即ち、完溶のものをAA、完溶に近いものをBB、不溶解分があるが、それを濾別できるものをCC、濾液の通過が遅く、不溶解分のろ過が事実上出来ないものをDDとした。
標準粘度:上記の水溶性試験により得られる濾液は、濃度0.1質量%のポリマー水溶液であるが、これに1M濃度相当の塩化ナトリウムを加え、BL型粘度計でBLアダプターを用いて25℃、ローター回転数60rpmで粘度を測定した(標準粘度)。このような方法で得られる標準粘度は分子量に相関のある値として慣用される。

Figure 0005430659
FERM BP−5785

Claims (9)

  1. (1)ニトリルヒドラターゼを産生する微生物の菌体破砕物を作製する工程、
    (2)該菌体破砕物を酸処理する工程、
    (3)上記工程(2)の酸処理で生成した不溶物を除去する工程、および
    (4)上記工程(3)を経た菌体破砕物をアルカリ処理する工程
    を含む遊離ニトリルヒドラターゼを含む菌体処理物の製造方法。
  2. 上記工程(2)に使用する酸が弱酸であることを特徴とする請求項1記載の菌体処理物の製造方法。
  3. 上記弱酸が、アクリル酸、酢酸、およびリン酸から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項2記載の菌体処理物の製造方法。
  4. 上記工程(4)のアルカリ処理後さらに樹脂またはろ過助剤の少なくともいずれか一方により後処理することを特徴とする請求項1に記載の菌体処理物の製造方法。
  5. 上記ろ過助剤が珪藻土である請求項4に記載の菌体処理物の製造方法。
  6. 上記珪藻土がセライトである請求項5に記載の菌体処理物の製造方法。
  7. 上記樹脂がイオン交換樹脂である請求項4に記載の菌体処理物の製造方法。
  8. ニトリルヒトラターゼを産生する微生物がシュードノカルディア(Pseudonocardia)属に属する微生物であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法により得られた菌体処理物により、(メタ)アクリロニトリルから(メタ)アクリルアミドを製造する方法。
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