JP5429951B2 - Euv光発生装置におけるターゲット供給装置 - Google Patents

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本発明は、露光装置などの光源に用いられるEUV光発生装置に関し、特にEUV光の発生源となるターゲットを供給する装置に関するものである。
回路パターンを半導体ウェーハ上に光転写する光リソグラフィ技術は、LSIの集積化を図る上で重要である。光リソグラフィに用いられる露光装置は、主に、ステッパと呼ばれる縮小投影露光方式によるものが使用されている。すなわち照明光源により照らされた原画(レチクル)パターンの透過光を縮小投影光学系により半導体基板上の光感光性物質に投影して回路パターンを形成するというものである。この投影像の分解能は、用いられる光源の波長で制限される。このためパターン線幅をより微細化したいとの要求に伴って、光源の波長は紫外領域へと次第に短波長化してきている。
近年は深紫外領域の光(DUV光)を発振するKrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)が光源として使用され、あるいは真空紫外領域の光(VUV光)を発振するF2レーザ(波長157nm)が光源として開発されている。
現在では更なる微細加工を行うべく極端紫外領域(Extreme Ultra Violet)の光(以下EUV光)を出力するEUV光源(波長13.5nm)を、光リソグラフィの光源とする試みがなされている。
EUV光を発生させる方式を大別すると、LPP(レーザ励起プラズマ)方式とDPP(放電励起プラズマ)方式がある。LPP方式のEUV光源では、短パルスレーザ光をターゲットに照射してターゲットをプラズマ状態に励起してEUV光を発生させこれを集光レンズで集光して外部にEUV光を出力する。
図1は、露光装置の光源として用いられるLPP方式によるEUV光発生装置の構成を概念的に示している。
真空チャンバ2の内部にはEUV光を集光する集光ミラー3が設けられている。集光ミラー3で集光されたEUV光は、真空チャンバ2外の図示しない露光機に伝送される。露光機では、EUV光を使用して半導体回路パターンが半導体ウェーハ上に形成される。
真空チャンバ2の内部は真空ポンプ等により真空引きされており、真空状態にされている。これはEUV光は波長が13.5nmと短く真空中でないと効率よく伝搬しないからである。
EUV光発生源となるターゲット1は、真空チャンバ2内の所定のEUV光発生点A、つまりレーザ光の集光点に位置される。ターゲット1の材料には、錫Sn、リチウムLi、キセノンXeなどが用いられる。
レーザ発振器としてのドライバレーザ装置4では、レーザ光Lがパルス発振されて、レーザ光Lが出射される。レーザには、YAGレーザ、CO2レーザなどが用いられる。
レーザ光Lは集光光学系を介して、EUV光発生点Aに集光される。レーザ光Lは、ターゲット1がEUV光発生点Aに位置するタイミングでターゲット1に照射される。ターゲット1にレーザ光Lが照射されることによってターゲット1がプラズマ状態に励起されEUV光が発生する。
発生したEUV光はプラズマを中心に全方位に発散する。集光ミラー3は、プラズマを取り囲むように配置されている。全方位に発散するEUV光は、集光ミラー3により集光され、集光したEUV光を反射する。集光ミラー3は、所望する波長13.5nmを選択的に反射する。集光ミラー3で反射されたEUV光5(出力EUV光)は、露光機に伝播される。
ターゲット1の一部はプラズマ発生時の衝撃波等により分裂、飛散しデブリとなる。デブリは、高速イオン、プラズマにならなかったターゲット1の残滓を含む。
ターゲット1には、大別すると、ドロップレットターゲット、つまり液体ターゲット、もしくは固定ターゲットが用いられる。液体ターゲットの場合には、たとえば、錫SnやリチウムLiなどの金属を高温で溶融し、たとえばノズルなどの微細孔からジェット状若しくはドロップレット状にしてEUV光発生点Aへ噴射する。また固定ターゲットの場合には、金属をワイヤ状あるいはテープ状にしてEUV光発生点Aに送給したり、金属を円板状あるいは棒状にしてEUV光発生点Aにて回転させる。
LPP方式のEUV光発生装置で固体ターゲットを用いることに関する発明は、たとえば下記特許文献1に記載されている。
特開平11−250842号公報
近年、EUV光の出力の著しい増大が要求されるようになっている。これに伴いドライバレーザ装置4に高出力のレーザを使用して、高出力で安定したEUV光の出力を長時間維持することが要求されるようになってきている。
たとえば50W以上の高出力のEUV光を得るためには、DPP方式よりも図1で例示したようなLPP方式の方が適している。
一方で、LPP方式のEUV光発生装置で問題となるのは、EUV光の発生に伴い上述したデブリが生成することである。
デブリは、EUV光発生装置の耐久性上、あるいは光出力の効率上、望ましくない。
すなわち高速イオンのデブリは、集光ミラー3等の光学機器に衝突して集光ミラー3等の平滑な反射面をキズを付けて、光学系の耐久性を損なわせる。またデブリが集光ミラー3等の光学機器に付着すると、EUV光の反射率が低下して、EUV光の出力が低下する。またデブリがガス化することで真空チャンバ2内の真空度が低下し、EUV光の伝搬効率が低下して、EUV光の出力が低下する。
従来は、固定ターゲットと比較して液体ターゲットの方がデブリの生成が少なく有利と考えられていた。
しかし、本発明者等の実験によると、液体ターゲットでは、プラズマ生成時の衝撃によって広範囲に多量で大粒径、つまり数〜数十μmデブリが飛散するのに対して、固体ターゲットでは、生成されるデブリの量が少なく、粒径サイズも小さいことがわかった。したがってデブリ生成の点では、液体ターゲットよりも固体ターゲットの方が有利である。また、固体ターゲットでは、EUV光の生成効率の高い表面形状に加工することが容易である。よってEUV光を高効率で生成する点でも、固体ターゲットの方が有利である。
しかし、LPP方式のEUV光発生装置で固体ターゲットに高出力のレーザ光、たとえば数kW以上のレーザ光を高繰り返し周波数で長時間照射すると、ターゲットの損傷が顕著なものとなり、EUV光5の生成効率が低下するおそれがあることが、本発明者による実験で明らかになった。すなわち、効率よくEUV光5を生成するためには、ターゲット1の表面が一定の形状に保たれていることが重要であり、ターゲット1に高出力のレーザ光Lが照射されるとターゲット1にクレータ状の跡が残るためEUV光5の生成効率が低下して長時間、高出力のEUV光5を維持できなくなる。
またLPP方式のEUV光発生装置で固体ターゲットに高出力のレーザ光を高繰り返し周波数で長時間照射すると、ターゲットが高温となり融解するに至り、安定したEUV光を生成することができなくなるおそれがあることが、本発明者による実験で明らかになった。
このため高出力のEUV光の出力を長時間維持することが困難となるおそれがあることが、本発明者による実験で明らかになった。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、LPP方式のEUV光発生装置で固体ターゲットに高出力のレーザ光を高繰り返し周波数で長時間照射した場合であっても、長時間、安定して高出力のEUV光を連続して得られるようにすることを解決課題とするものである。
第1発明は、
レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
ターゲット供給装置は、
固体金属のターゲットをEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
ターゲット供給装置には、
レーザ光が照射されたターゲットの表面を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
EUV光発生点を通過したターゲットを再生機構に送るとともに、再生機構を通過したターゲットを再びEUV光発生点に送る送り機構と
が設けられていること
を特徴とする。
第2発明は、
レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
ターゲット供給装置は、
凹部が形成された固体金属のターゲットをEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
ターゲット供給装置には、
レーザ光が照射されたターゲットの凹部を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
EUV光発生点を通過したターゲットを再生機構に送るとともに、再生機構を通過したターゲットを再びEUV光発生点に送る送り機構と
が設けられていること
を特徴とする。
第3発明は、
レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
ターゲット供給装置は、
固体金属のターゲットをEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
ターゲット供給装置には、
レーザ光が照射されたターゲットの表面を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
ターゲットを、ターゲットの材料となる金属の融点よりも低い温度になるまで冷却する冷却機構と、
EUV光発生点を通過したターゲットを再生機構を介して冷却機構に送るとともに、冷却機構を通過したターゲットを再びEUV光発生点に送る送り機構と
が設けられていること
を特徴とする。
第4発明は、
レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
ターゲット供給装置は、
凹部が形成された固体金属のターゲットをEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
ターゲット供給装置には、
レーザ光が照射されたターゲットの凹部を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
ターゲットを、ターゲットの材料となる金属の融点よりも低い温度になるまで冷却する冷却機構と、
EUV光発生点を通過したターゲットを再生機構を介して冷却機構に送るとともに、冷却機構を通過したターゲットを再びEUV光発生点に送る送り機構と
が設けられていること
を特徴とする。
第5発明は、
レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
ターゲット供給装置は、
固体金属のターゲットをEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
ターゲット供給装置には、
ターゲットを、ターゲットの材料となる金属の融点よりも低い温度になるまで冷却する冷却機構と、
EUV光発生点を通過したターゲットを冷却機構に送るとともに、冷却機構を通過したターゲットを再びEUV光発生点に送る送り機構と
が設けられていること
を特徴とする。
第6発明は、第1発明から第5発明において、
ターゲットからなる、またはターゲットと他の材料からなるターゲット構造物が、ワイヤまたはディスクまたはロッドの形状に形成されて、ターゲットがEUV光発生点に供給されること
を特徴とする。
第7発明は、第1発明から第4発明において、
再生機構は、
溶融金属浴中に、ターゲットを浸漬して金属をターゲットに被覆する溶融めっきによる方法でターゲットを再生する機構であること
を特徴とする。
第8発明は、第1発明から第4発明において、
再生機構は、
ターゲットに、金属の粉体を吹き付けて、ターゲットに金属を塗布する方法でターゲットを再生する機構であること
を特徴とする。
第9発明は、第1発明から第4発明において、
再生機構は、
金属を真空中で蒸発させ、ターゲット上に金属を凝縮させることによって金属被膜をターゲットに形成する真空蒸着による方法でターゲットを再生する機構であること
を特徴とする。
第10発明は、第1発明から第5発明において、
ターゲットとなる金属材料と、当該金属材料よりも熱伝導率の高い金属材料とを含んで構成されたターゲット構造物がEUV光発生点に供給されること
を特徴とする。
第11発明は、第10発明において、
ターゲット構造物は、
熱伝導率の高い金属材料を芯材とし、この芯材の表面に、少なくとも10nmの厚みでターゲットとなる金属材料が塗布された構造であること
を特徴とする。
第12発明は、第1発明から第5発明において、
ヒートパイプの表面に、少なくとも10nmの厚みでターゲットとなる金属材料が塗布された構造のターゲット構造物がEUV光発生点に供給されること
を特徴とする。
第13発明は、第3発明から第5発明において、
ターゲットが真空チャンバ内でプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置であって、
冷却機構は、
冷却室を含んで構成され、この冷却室内の雰囲気が、真空チャンバ内よりも圧力が高く、低温の不活性ガスの雰囲気とされ、この冷却室内をターゲットを通過させることでターゲットを冷却する機構であること
を特徴とする。
第14発明は、第2発明または第4発明において、
ターゲットの凹部は、
レーザ光の発振周期に応じた間隔で、ターゲットを供給する方向に沿って間欠的に形成されたくぼみ、または連続的に形成された溝であること
を特徴とする。
第15発明は、第14発明において、
ターゲットのくぼみの位置を検出する検出手段と、
検出手段の検出結果に基づいて、EUV光発生点に、ターゲットのくぼみが位置するタイミングでレーザ光が当該EUV光発生点に対して照射されるようにレーザ発振を制御する制御手段とが備えられていること
を特徴とする。
第16発明は、
レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
少なくともレーザ光が照射される部分がターゲットとなる固体金属で構成されたワイヤの両端がそれぞれ巻回された一対の巻取りドラムと、
ワイヤが連続してEUV光発生点を通過するように一対の巻取りドラムを駆動させる送り機構とを備え、
レーザ光を、EUV光発生点に位置するワイヤのターゲットとなる固体金属に向けて照射することによってEUV光を発生させるようにしたこと
を特徴とする。
第17発明は、
レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
供給方向に沿って連続的に溝が形成され、少なくとも溝の内側表面がターゲットとなる固体金属で構成されたターゲット構造物を、その溝がEUV光発生点を通過するように供給し、
レーザ光を、EUV光発生点に位置する溝に向けて照射することによってEUV光を発生させるようにしたこと
を特徴とする。
第18発明は、第17発明において、
ターゲット構造物に形成された溝は、溝幅が表面で広く最深部で狭い形状であること
を特徴とする。
第19発明は、
レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットが真空チャンバ内でプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
ターゲット供給装置は、
固体金属のターゲットからなる、または固体金属のターゲットと他の材料からなるターゲット構造物をEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
ターゲット供給装置には、
真空チャンバ外に設けられ、レーザ光が照射されたターゲット構造物の固体金属の表面を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
真空チャンバ内のEUV光発生点を通過したターゲット構造物を、真空チャンバ外の再生機構に送るとともに、真空チャンバ外の再生機構を通過したターゲット構造物を再び真空チャンバ内のEUV光発生点に送る送り機構と
が設けられており、
再生機構は、
再生室を含んで構成され、再生室と真空チャンバとが連通されており、
再生室内の雰囲気が、ターゲットとなる固体金属を酸化させない雰囲気とされていること
を特徴とする。
第20発明は、第19発明において、
再生機構は、
再生室内に設けられ、ターゲット構造物の固体金属を除去する除去槽と、
再生室内に設けられ、除去槽によって除去されたターゲット構造物の部分に固体金属を塗布する塗布手段と
を含んで構成されていること
を特徴とする。
第21発明は、
レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
ターゲット供給装置は、
固体金属のターゲットからなる、または固体金属のターゲットと他の材料からなるターゲット構造物をEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
ターゲット供給装置には、
レーザ光が照射されたターゲット構造物の固体金属の表面を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
EUV光発生点を通過したターゲット構造物を、再生機構に送るとともに、再生機構を通過したターゲット構造物を再びEUV光発生点に送る送り機構と
が設けられており、
再生機構は、
ターゲット構造物の固体金属を除去する除去槽と、
除去槽によって除去されたターゲット構造物の部分に固体金属を塗布する塗布手段と
を含んで構成されていること
を特徴とする。
第22発明は、第17発明において、
ターゲット構造物の溝に対向する位置に、EUV光を集光する集光ミラーが配置され、
集光ミラーは、その集光面が、ターゲット構造物の溝を中心に120°以内の広がり角の範囲に収まるように構成されていること
を特徴とする。
第1発明を図4を用いて説明する。
すなわち、EUV光発生装置10では、レーザ光Lが、EUV光発生点Aに位置するターゲット1に対して照射され、これによりターゲット1がプラズマ状態にされEUV光5が発生する。ターゲット供給装置20は、固体金属のターゲット1をEUV光発生点Aに向けて連続して供給する。なお図4では、ターゲット1を含んだワイヤ1Aを供給する場合を例示している。すなわち本発明は、LPP方式のEUV光発生装置で固体ターゲットを用いる装置に関する発明である。
ターゲット供給装置20には、再生機構30と送り機構40とが設けられている。再生機構30は、レーザ光Lが照射されたターゲット1の表面を、レーザ光照射前の状態に再生する。送り機構40は、EUV光発生点Aを通過したターゲット1を再生機構30に送るとともに、再生機構30を通過したターゲット1を再びEUV光発生点Aに送る。
本第1発明によれば、EUV光発生点Aで、高出力のレーザ光Lがターゲット1に照射されてターゲット1の表面が損傷されたとしても、再生機構30によってターゲット1の表面が修復されレーザ光照射前の状態に再生された上で、送り機構40によってターゲット1が再びEUV光発生点Aに送られる。このため、長時間にわたり常に、損傷のない最適な表面状態のターゲット1に対してレーザ光Lを照射することができる。これにより固体ターゲット1に高出力のレーザ光Lを高繰り返し周波数で長時間照射した場合であっても、効率よくEUV光5を生成することができるようになり、長時間、安定して高出力のEUV光5を連続して取得することができる。
第2発明では、第1発明と同様に ターゲット供給装置20に、再生機構30と送り機構40とが設けられる。
再生機構30は、図25(b)に示すように、レーザ光Lが照射されたターゲット1の凹部1Dを、レーザ光照射前の状態に再生する。ここで、凹部1Dは、ターゲット1に形成されたくぼみ、または溝である。
本第2発明によれば、第1発明と同様に、固体ターゲット1に高出力のレーザ光Lを高繰り返し周波数で長時間照射した場合であっても、長時間、安定して高出力のEUV光5を連続して取得することができる。さらに第2発明によれば、ターゲット1の凹部1Dにレーザ光Lを照射するようにしたので、図25(a)に示すように、ターゲット1の平面1Eにレーザ光Lを照射した場合に比べて高密度にプラズマを生成することができ、EUV光5の発光効率を高くすることができる。
第3発明では、図4に示すように、第1発明の再生機構30に加えて、ターゲット供給装置20に冷却機構50が設けられる。冷却機構50は、ターゲット1を、ターゲット1の材料となる金属の融点よりも低い温度になるまで冷却する。送り機構40は、EUV光発生点Aを通過したターゲット1を再生機構30を介して冷却機構50に送るとともに、冷却機構50を通過したターゲット1を再びEUV光発生点Aに送る。
本第3発明によれば、EUV光発生点Aで、高出力のレーザ光Lがターゲット1に照射されてターゲット1の表面が高温となり融解するおそれがある状態になったとしても、冷却機構50によってターゲット1が冷却されてターゲット1の材料となる金属の融点よりも低い温度にされた上で、送り機構40によってターゲット1が再びEUV光発生点Aに送られる。このため、長時間にわたり常に、融点よりも低い最適な表面状態のターゲット1に対してレーザ光Lを照射することができる。これにより固体ターゲット1に高出力のレーザ光Lを高繰り返し周波数で長時間照射した場合であっても、安定したEUV光5を生成することができるようになり、長時間、安定して高出力のEUV光5を連続して取得することができる。更に、再生機構30の種類によっては、再生機構30をターゲット1が通過することによっても、ターゲット1が温度上昇する。本第3発明によれば、送り機構40によって再生機構30を通過したターゲット1が冷却機構50に送られるため、再生機構30を通過することで温度上昇したターゲット1をターゲット材料の金属の融点よりも低く保持した上で、再びEUV光発生点Aに送ることができる。
第4発明では、第3発明と同様に ターゲット供給装置20に、再生機構30と冷却機構50と送り機構40とが設けられる。
再生機構30は、図25(b)に示すように、レーザ光Lが照射されたターゲット1の凹部1Dを、レーザ光照射前の状態に再生するものである。ターゲット1の凹部1Dにレーザ光Lが照射されるため、第2発明と同様に、高密度にプラズマを生成することができ、EUV光5の発光効率を高くすることができる。
第5発明では、ターゲット供給装置20に、冷却機構50と送り機構40とが設けられる。冷却機構50は、ターゲット1を、ターゲット1の材料となる金属の融点よりも低い温度になるまで冷却する。送り機構40は、EUV光発生点Aを通過したターゲット1を冷却機構50に送るとともに、冷却機構50を通過したターゲット1を再びEUV光発生点Aに送る。
本第5発明によれば、EUV光発生点Aで、高出力のレーザ光Lがターゲット1に照射されてターゲット1の表面が高温となり融解するおそれがある状態になったとしても、冷却機構50によってターゲット1が冷却されてターゲット1の材料となる金属の融点よりも低い温度にされた上で、送り機構40によってターゲット1が再びEUV光発生点Aに送られる。このため、長時間にわたり常に、融点よりも低い最適な表面状態のターゲット1に対してレーザ光Lを照射することができる。これにより固体ターゲット1に高出力のレーザ光Lを高繰り返し周波数で長時間照射した場合であっても、安定したEUV光5を生成することができるようになり、長時間、安定して高出力のEUV光5を連続して取得することができる。
第6発明では、図4に示すように、ターゲット1からなる、またはターゲット1と他の材料からなるターゲット構造物1Aが、ワイヤの形状に形成されて、ターゲット1がEUV光発生点Aに供給される。または図11、図12、図13、図14に示すように、ターゲット1からなる、またはターゲット1と他の材料からなるターゲット構造物1Aが、ディスクの形状に形成されて、ターゲット1がEUV光発生点Aに供給される。または図15に示すように、ターゲット1からなる、またはターゲット1と他の材料からなるターゲット構造物1Aが、ロッドの形状に形成されて、ターゲット1がEUV光発生点Aに供給される。
第7発明では、図16(a)または図16(b)または図17に示すように、溶融金属浴中に、ターゲット1を浸漬して金属をターゲット1に被覆する溶融めっきによる方法でターゲット1が再生される。
第8発明では、図22に示すように、ターゲット1に、金属の粉体を吹き付けて、ターゲット1に金属を塗布する方法でターゲット1が再生される。
第9発明では、図23または図24に示すように、金属を真空中で蒸発させ、ターゲット1上に金属を凝縮させることによって金属被膜をターゲット1に形成する真空蒸着による方法でターゲット1が再生される。
第10発明では、図5または図6に示すように、ターゲット1となる金属材料と、当該金属材料よりも熱伝導率の高い金属材料1Bとを含んで構成されたターゲット構造物1AがEUV光発生点Aに供給される。
第11発明では、図5または図6に示すように、熱伝導率の高い金属材料を芯材1Bとし、この芯材1Bの表面に、少なくとも10nmの厚みでターゲット1となる金属材料が塗布された構造のターゲット構造物1AがEUV光発生点Aに供給される。
第12発明では、図15に示すように、ヒートパイプの表面に、少なくとも10nmの厚みでターゲット1となる金属材料が塗布された構造のターゲット構造物1AがEUV光発生点Aに供給される。
第10発明、第11発明、第12発明によれば、レーザ光照射によって、または再生機構30を通過したことによって、加熱されたターゲット1を、効率的に放熱させることができる。また安定したEUV光5を得るために必要なターゲット材の厚みは、少なくとも10nmあればよいことがわかっている。第11発明、第12発明によれば、少なくとも10nmの厚みでターゲット1となる金属材料が塗布されているため、EUV光5が安定して出力されることを保証しつつターゲット1を効率的に放熱させることができる。
第13発明では、図34または図35に示すように、冷却室51内の雰囲気が、真空チャンバ2内よりも圧力が高く、低温の不活性ガス52の雰囲気とされ、この冷却室51内をターゲット1を通過させることでターゲット1が冷却される。
第14発明では、図26または図30または図31(a)、(b)に示すように、ターゲット1に、くぼみ1Dがレーザ光Lの発振周期に応じた間隔で、ターゲット1を供給する方向に沿って間欠的に形成される。第14発明によれば、レーザ光Lの発振に同期させて、くぼみ1DをEUV光発生点Aに順次位置決めすることが可能となる。
第15発明では、図32または図33に示すように、検出手段60においてターゲット1のくぼみ1Dの位置が検出され、制御手段70において検出手段60の検出結果に基づいて、レーザ発振が制御されて、EUV光発生点Aに、ターゲット1のくぼみ1Dが位置するタイミングでレーザ光Lが当該EUV光発生点Aに対して照射される。このためターゲット1のくぼみ1Dに精度よくレーザ光Lを順次照射することができる。
第16発明では、図37に示すように、一対の巻取りドラム121、122に、少なくともレーザ光Lが照射される部分がターゲット1となる固体金属で構成されたワイヤ1Aの両端がそれぞれ巻回されている。送り機構40は、ワイヤ1Aが連続してEUV光発生点を通過するように一対の巻取りドラム121、122を駆動させる。これによりEUV光発生点Aに、ワイヤ1Aのターゲット1となる固体金属が位置され、レーザ光Lが、EUV光発生点Aに位置するワイヤ1Aのターゲット1となる固体金属に向けて照射されると、EUV光5が発生する。
ここで、第16発明のターゲット供給方法(これを巻取り式という)による作用効果と、図2、図3、図4に示すターゲット供給方法(これをループ式という)による作用効果を対比する。
ループ式では、つなぎ目のない1本のワイヤ1Aの両端がそれぞれ一対の巻取りドラム121、122に巻回されて送給されるようにしているので、つなぎ目のあるループ状のワイヤ1Aを送給するループ式に比べて、ワイヤ1Aの長さを稼ぐことができ、高出力のレーザ光Lによるワイヤ1Aの損傷を抑制できる。
また、ループ式では、ワイヤ1Aの端部同士を繋ぐ必要がなく、その繋ぎ作業が不要となるので、非常に工数のかかる繋ぎ作業を省略することができる。また、一般的に、ワイヤ1Aの端部同士を繋ぐと、つなぎ目が元のワイヤ1Aの径よりも大きくなる。このためワイヤ1Aが狭い経路を通過する際に、たとえば図18に示す孔31bを通過する際に、つなぎ目が、その経路(孔31b)に引っかかり、スムーズな送給が行われなくなるおそれがある。これに対して、ループ式では、ワイヤ1Aにつなぎ目がないため、ワイヤ1Aの引っかかりがなく安定したスムーズな送給を行うことができる。
第17発明では、図29に示すように、供給方向Eに沿って連続的に溝1Dが形成されたターゲット構造物1A(たとえばワイヤ)が、その溝1DがEUV光発生点Aを通過するように供給される。ターゲット構造物1Aの少なくとも溝1Dの内側表面がターゲットとなる固体金属で構成されている。これによりEUV光発生点Aに、ターゲット構造物1Aの溝1Dが位置され、レーザ光Lが、EUV光発生点Aに位置するターゲット構造物1Aの溝1Dに向けて照射されると、EUV光5が発生する。
ここで、第16発明の溝1Dにレーザ光Lを照射したときの作用効果と、図25(a)に示す溝1Dが無い平面1Eにレーザ光Lを照射したときの作用効果と、図26に示す間欠的に形成されたくぼみ1Dにレーザ光Lを照射したときの作用効果を対比する。
ターゲット構造物1Aの溝1Dにレーザ光Lを照射した場合には、ターゲット構造物1Aの平面1Eにレーザ光Lを照射した場合に比べて、プラズマが溝1Dの内側に閉じ込められるため、高密度にプラズマを生成することができ、EUV光5の発光効率を高くすることができる。
また、ターゲット構造物1Aにくぼみ1Dを形成する場合には、くぼみ1Dをレーザ光Lの発振周期に応じた間隔で、ワイヤなどに形成する必要があり、加工が容易ではなく工数が大となるのに対して、ターゲット構造物1Aに溝1Dを形成する場合には、ワイヤなどにその長手方向に沿って連続的に開口を形成するだけでよく、加工性が良く工数が少なくて済む。また、ターゲット構造物1Aのくぼみ1Dにレーザ光Lを照射する場合には、図32、図33に示すように、間欠的なくぼみ1Dを検出する検出手段60と、EUV光発生点Aにくぼみ1Dが位置するタイミングでレーザ光Lを精度よく照射する制御手段70が必要となり、装置構成、制御が複雑となるのに対して、ターゲット構造物1Aの溝1Dにレーザ光Lを照射する場合には、そのような複雑な装置構成、制御は不要となる。
第18発明では、図42(a)、(b)、(c)、(d)、(e)に示すように、ターゲット構造物1Aには、溝幅が表面で広く最深部で狭い形状の溝1Dが形成されている。
図42(a)、(b)、(c)、(d)、(e)に例示される、溝幅が表面で広く最深部で狭い形状の溝1Dにレーザ光Lを照射した場合には、図42(f)に示される、そうでない形状、例えば溝幅が深さ方向で同一の断面矩形状の溝1Dにレーザ光Lを照射した場合に比べて、EUV光5の発光効率を高くすることができる。
第19発明では、図43に示すように、再生機構30は、再生室530を含んで構成されている。再生室530と真空チャンバ2は、連通路531を介して連通されている。そして、再生室530内の雰囲気は、ターゲット1となる固体金属を酸化させない雰囲気、たとえばN2ガス、Arガスなどの不活性ガスの雰囲気若しくは真空の雰囲気とされている。
本発明者らの実験によると、再生機構30で再生されたターゲット構造物1Aのターゲット1の表面が酸素雰囲気に暴露されると、ターゲット表面に酸化膜が形成されてしまいその酸化膜が形成されたままの状態のターゲット1にレーザ光Lが照射されると、EUV光5の発光効率が低下することがわかった。この場合、図3、図4に示すように再生機構30自体を真空チャンバ2内に配置して再生室530を真空雰囲気にすれば問題はないが、構造上などの理由により、再生室530を、真空チャンバ2の外に設けざるを得ない場合がある。本発明では、このように再生室530を、真空チャンバ2の外に設けざるを得ない場合において、再生室530をターゲット1となる固体金属を酸化させない雰囲気にして真空チャンバ2に連通させているので、ターゲット表面に酸化膜が形成されることを抑制でき、酸化膜が形成されない状態でターゲット1にレーザ光Lを照射することができ、EUV光5の発光効率の低下を抑制できる。また、差動排気装置が不要となる。
第20発明、第21発明では、図43に示すように、再生機構30の再生室530内の除去槽532で、ターゲット構造物1Aの固体金属が除去される。そして、再生機構30の再生室530内の塗布手段533で、除去槽532によって除去されたターゲット構造物1Aの部分に固体金属が塗布されて、再生が行われる。
再生機構30に要求される機能は、レーザ光Lの照射により欠損等したターゲット表面をつぎのレーザ光照射時期までに元の状態に復元することである。しかし、レーザ光Lの照射により欠損等した部分は、ターゲット表面(錫Snの膜)全体のうち一部だけであり、レーザ光照射後にそのままターゲット表面に固体金属(錫Sn)を塗布すると、欠損等した部分とそうでない部分とで塗布膜の厚さが異なってしまい、ターゲット表面で凹凸が生じ形状が安定しなくなる。このためEUV光5の発光効率に悪影響を与えるおそれがある。そこで、本発明では、除去槽532にて、ターゲット表面全体の固体金属全てを除去した後にあらためて塗布手段533にて、固体金属をターゲット表面全体に塗布するようにしている。これにより固体金属塗布後のターゲット表面形状が凹凸無く安定し一定形状が得られ、EUV光5の発光効率を安定させることができる。
第22発明では、図46(b)に示すように、ターゲット構造物1Aの溝1Dに対向する位置に、EUV光5を集光する集光ミラー3が配置されている。集光ミラー3は、その集光面3aが、ターゲット構造物1Aの溝1Dを中心に120°以内の広がり角θの範囲に収まるように構成されている。
すなわち、図46(a)に示すように、ターゲット構造物1Aに溝1Dが形成され、その溝1Dにレーザ光Lが照射されると、溝1Dが無いターゲット構造物1Aにレーザ光Lを照射した場合と比較してEUV光5の放射方向の偏りが大きくなる。溝1Dに対向する図中上方向でEUV光5の強度が最も高く、溝1Dを中心に図中左右に角度θに広がるにつれてEUV光5の強度が低くなり、広がり角θ180°付近では、殆ど有効な強度が得られない。一方、光学部品である集光ミラー3は製造コストが高く、その集光面3aが大きくなるほどコストが上昇する。集光ミラー3で集光される有効なEUV光5の強度と、集光ミラー3のコストのバランスを考慮すると、集光ミラー3は、その集光面3aが、ターゲット構造物1Aの溝1Dを中心に120°以内の広がり角θの範囲に収まっていることが望ましい。本発明によれば、集光ミラー3の製造コストを抑制しつつ、高い集光効率が得られ、露光機に、効率よく高出力のEUV光5を伝播させることができる。
以下、図面を参照して本発明に係るEUV光発生装置におけるターゲット供給装置の実施の形態について説明する。
(第1の装置構成例:再生機構と冷却機構と送り機構が備えられた装置)
図2、図3、図4は、第1の装置構成例を示している。
図2、図3、図4に共通する構成部分について以下説明する。
図2、図3、図4に示す装置は、大きくは、図1と同様に、露光装置の光源として用いられるLPP方式によるEUV光発生装置10と、ターゲット供給装置20とからなる。
EUV光発生装置10の真空チャンバ2の内部にはEUV光を集光する集光ミラー3が設けられている。集光ミラー3で集光されたEUV光は、真空チャンバ2外の図示しない露光機に伝送される。露光機では、EUV光を使用して半導体回路パターンが半導体ウェーハ上に形成される。
真空チャンバ2の内部は真空ポンプ等により真空引きされており、真空状態にされている。これはEUV光は波長が13.5nmと短く真空中でないと効率よく伝搬しないからである。
EUV光発生源となるターゲット1は、真空チャンバ2内の所定のEUV光発生点A、つまりレーザ光の集光点に位置される。ターゲット1は、固体ターゲットであり、固体ターゲットの材料には、錫Snが用いられる。なお、他の固体金属、たとえばリチウムLiなどを用いる実施も可能である。
レーザ発振器としてのドライバレーザ装置4では、レーザ光Lがパルス発振されて、レーザ光Lが出射される。レーザは、CO2レーザである。なお、他のレーザ、たとえばYAGレーザを使用する実施も可能である。
レーザ光Lは集光光学系を介して、EUV光発生点Aに集光される。レーザ光Lは、ターゲット1がEUV光発生点Aに位置するタイミングでターゲット1に照射される。ターゲット1にレーザ光Lが照射されることによってターゲット1がプラズマ状態に励起されEUV光が発生する。
発生したEUV光5はプラズマを中心に全方位に発散する。集光ミラー3は、プラズマを取り囲むように配置されている。全方位に発散するEUV光は、集光ミラー3により集光され、集光したEUV光を反射する。集光ミラー3は、所望する波長13.5nmを選択的に反射する。集光ミラー3で反射されたEUV光5(出力EUV光)は、図示しない露光機に伝播される。
ターゲット供給装置20は、固体金属のターゲット1をEUV光発生点Aに向けて連続して供給する装置である。ターゲット供給装置20は、ターゲット1がワイヤ状に形成されたターゲット構造物ないしは、ターゲット1と他の材料とがワイヤ状に形成されたターゲット構造物としてのワイヤ1Aを供給する。
ターゲット供給装置20には、再生機構30と送り機構40と冷却機構50と各プーリ21〜24が設けられている。
再生機構30は、レーザ光Lが照射されたターゲット1の表面を、レーザ光照射前の状態に再生する。
冷却機構50は、ターゲット1を、ターゲット1の材料となる金属の融点よりも低い温度になるまで冷却する。
送り機構40は、EUV光発生点Aを通過したターゲット1を再生機構30を介して冷却機構50に送るとともに、冷却機構50を通過したターゲット1を再びEUV光発生点Aに送る。
ワイヤ1Aは、各プーリ21、22、23、24にワイヤ長手方向Eに送給自在に架けられている。各プーリ21、22、23、24によってワイヤ1Aのねじれ、ワイヤ幅方向の位置ずれが抑制されて、ワイヤ1Aがワイヤ幅方向の所定位置に位置決めされる。
送り機構40は、各プーリ21、22、23、24によって規定されたワイヤ1Aの軌道に沿ってワイヤ1Aを送給する。
つぎに図2、図3、図4の各装置構成で異なる部分について説明する。
図2の装置では、プーリ21、24間のワイヤ1Aが真空チャンバ2内に配置されている。ターゲット供給装置20は真空チャンバ2の外部に配置されている。
図3の装置では、ターゲット供給装置20が真空チャンバ2の内部に配置されている。
図4の装置では、ターゲット供給装置20のうち再生機構30と送り機構40のうち動力部40a以外の構成部分40bと冷却機構50と各プーリ21〜24が真空チャンバ2の内部に配置されているとともに、送り機構40のうち動力部40aが真空チャンバ2の外部に配置されている。ここで動力部40aは、モータなどで構成される。
図3、図4の装置によれば、ワイヤ1Aの全体が真空チャンバ2内に収容されているため、図2の装置に比べて、ワイヤ1Aを外部から真空チャンバ2内に導入する機構が不要となり、機構が複雑になることを回避できる。更に図4の装置構成によれば、送り機構40の動力部40aが真空チャンバ2の外に配置されているため、動力部40aのモータ等で発生した熱を効率的に排熱させることができる。送り機構40の動力部40aと動力部40a以外の構成部40bとの結合は、たとえばマグネットカップリングなどの磁気結合によってモータの回転運動を伝達することが考えられる。また、磁性流体シールなどを用いる実施も可能である。
(ワイヤの構造)
つぎにワイヤ1Aの構造について、図5、図6、図7を参照して説明する。図5、図6、図7は、ワイヤ1Aを破断したものを斜視図にて示す。
ワイヤ1Aは、全体がターゲット1の材料となる固体金属(錫Sn)であってもよく、一部がターゲット1の材料となる固体金属(錫Sn)であって残りの部分が他の材料であってもよい。
ただし、ターゲット1にレーザ光Lが照射されるとレーザやプラズマによりワイヤ1Aが加熱される。また後述するように再生機構30の種類によっては、ワイヤ1Aが再生機構30を通過することによって、ワイヤ1Aが加熱される。このためワイヤ1Aは、冷却効率がよく放熱性に優れた構造であることが望ましい。このため図5または図6では、ターゲット1となる金属材料(錫Sn)と、この金属材料よりも熱伝導率の高い金属材料1Bとを含んでワイヤ1Aが構成されている。なお、冷却機構50によってワイヤ1Aを十分に冷却することができるのであれば、ワイヤ1Aの全体を錫Sn、もしくは熱伝導率は低いが引っ張り強度の高いSUS304、SUS316、インコネル、タングステン、ハステロイなどとする実施も可能である。
また安定したEUV光5を得るために必要なターゲット材(錫Sn)の厚みは、少なくとも10nmあればよく、望ましくは数十nm以上あればよいことがわかっている。またターゲット材(錫Sn)の厚みは、デブリの発生を抑制するために必要な値に定められる。よってターゲット材(錫Sn)の厚みは、EUV光生成効率とデブリ発生量を考慮して最適な値に定められる。
そこで、図5または図6に示すように、ワイヤ1Aは、熱伝導率の高い金属材料を芯材1Bとし、この芯材1Bの表面に、10nm〜100μmの厚みでターゲット1となる金属材料(錫Sn)が塗布された構造のターゲット構造物にて構成される。ターゲット1となる金属材料(錫Sn)は、たとえば、めっきによって塗膜することができる。
ここで芯材1Bに使用される金属としては、たとえば銅Cuである。銅Cuは一定レベル以上の引っ張り強度を確保することができるためワイヤ1Aを構成する材料として望ましい。また芯材1Bを、他の金属、たとえばステンレス(SUS)、タングステンW、アルミニウムAlなどの高融点かつ熱伝導率の高い材料とし、この芯材1Bと表面のターゲット1の薄膜(錫Sn)との間に、熱伝導率の高い材料、たとえば金Au、水銀Ag、銅Cu、ダイヤモンドCを介在させる実施も可能である。
ワイヤ1Aの直径は、ねじれなどによる変形に耐えられる太さ、除熱を効率的に行うことができることを考慮した太さに定められる。またワイヤ1Aの直径は、デブリの発生を抑制するために必要な値に定められる。たとえばワイヤ1Aは、3mm以下のものを使用することができる。
図5に示すワイヤ1Aの場合には、芯材1Bの全体を被覆するようにターゲット1の薄膜(錫Sn)が形成されている。ただし、図6に例示するように、十分にEUV光5を発光させることができる最小の範囲でターゲット1の薄膜(錫Sn)を形成する実施も可能である。
図6は、厚みで数十nm、直径でレーザ光Lのスポット径程度の大きさ(100μm以下)のターゲット1の薄膜を芯材1Bに形成した構造を示している。
以上のようにワイヤ1Aを熱伝導率が高く放熱性のよいターゲット構造物とすることで、レーザ光照射によって、または再生機構30を通過したことによって、加熱されたターゲット1を、効率的に放熱させることができる。また、少なくとも10nmの厚みでターゲット1となる金属材料(錫Sn)が塗布されているため、EUV光5が安定して出力されることを保証しつつターゲット1を効率的に放熱させることができる。
また、ワイヤ1Aの断面形状は、図5、図6に示すように円形であってもよく、他の任意の形状であってもよい。
図7(a)、(b)はそれぞれ、ワイヤ1Aの断面が三角形、四角形に形成されたターゲット構造物を例示している。
(プーリの構造)
一方、ワイヤ1Aが架けられる各プーリ21〜24の溝は、ワイヤ1Aの断面形状に応じた形状に形成されていることが望ましい。プーリ21〜24の溝は、ワイヤ1Aにねじれなどの変形を生じさせず、所望するEUV光発生点Aに正確にターゲット1を位置決めすることができる形状に形成することが望ましい。
図8(a)、(b)はそれぞれ、図7(a)、(b)に示される断面のワイヤ1Aに適合した溝21Aを有するプーリ21〜24を例示している。
(位置決め機構)
ターゲット供給装置20に適宜、位置決め機構80を追加する実施も可能である。
すなわち、EUV光発生点Aにおいて、100μm以下のスポット径のレーザ光Lが精度よくターゲット1に照射されるようにするためには、ターゲット1の位置決めの精度として数十μm以下の厳しい値が要求される。
そこで、図9、図10に示すように、EUV光発生点Aの近傍に位置決め機構80を設けて、ターゲット1をEUV光発生点Aに数十μm以下の位置決め精度で位置決めさせる実施も可能である。
図9の装置では、EUV光発生点Aの前後に、ワイヤ1Aの直径に応じた大きさの孔81a、82aがそれぞれ形成された板状の部材81および板状の部材82を設け、これら孔81a、82a内をワイヤ1Aが通過するように板状部材81、82を配置することで、ワイヤ1Aのワイヤ線幅方向の位置ずれを規制して、ターゲット1をEUV光発生点Aで数十μm以下の位置決め精度で位置決めさせている。
図10の装置では、EUV光発生点Aの前後に一対のローラ83L、83Rおよび一対のローラ84L、84Rを設け、一対のローラ83L、83Rの間および一対のローラ84L、84Rの間をワイヤ1Aが滑り移動するように、これら一対のローラ83L、83Rおよび一対のローラ84L、84Rを配置することで、ワイヤ1Aのワイヤ線幅方向の位置ずれを規制して、ターゲット1をEUV光発生点Aで数十μm以下の位置決め精度で位置決めさせている。
(他のターゲット構造物)
以上の説明では、ターゲット1からなる、またはターゲット1と他の材料からなるターゲット構造物1Aが、ワイヤの形状に形成された場合を想定して説明した。
しかし、本発明としてはターゲット構造物1Aの形状は任意である。
たとえば図11、図12、図13、図14に示すように、ターゲット1からなる、またはターゲット1と他の材料からなるターゲット構造物1Aを、ディスクの形状に形成してもよく、また図15に示すように、ターゲット1からなる、またはターゲット1と他の材料からなるターゲット構造物1Aを、ロッドの形状に形成してもよい。
図11、図12(a)、図14に示す装置では、図13に示すように、図4の装置と同様にターゲット供給装置20のうち再生機構30と送り機構40のうち動力部40a以外の構成部分40bと冷却機構50が真空チャンバ2の内部に配置されているとともに、送り機構40のうち動力部40aが真空チャンバ2の外部に配置されている。ディスク形状のターゲット構造物1Aは真空チャンバ2内に配置されている。
すなわち図11に示す送り機構40の構造を、図13に示す。同図13に示すように、モータ41によって、ディスク形状のターゲット構造物1Aがディスク中心に位置する回転軸42を回転中心に回転されて、ターゲット構造物1Aの表面に形成されたターゲット1がEUV光発生点Aに連続して供給される。モータ41は、回転数を一定に保持するためにサーボモータが望ましい。またディスク形状のターゲット構造物1Aで発生する振動、振れを防ぐためにスタビライザを追加する実施も可能である。
図11の装置では、集光ミラー3の反射面3aに、ディスク形状のターゲット構造物1Aのディスク円周側面1Fが対向するように、ディスク形状のターゲット構造物1Aが配置されている。また、図11の装置では、図13に示すように、集光ミラー3で反射されて露光機側に向かうEUV光5がターゲット構造物1により遮光される面積をできるだけ小さくするために、ディスク形状のターゲット構造物1Aの厚さが10mm以下になるように形成することが望ましい。同様に集光ミラー3で反射されて露光機側に向かうEUV光5が送り機構40により遮光されることを防止するために、送り機構40の回転軸42、スタビライザなどの構成要素をEUV光5の光路外に配置することが望ましい。また図14に示すように、EUV光5の生成効率を保持するためにレーザ光Lは、ターゲット構造物1Aの円周側面1Fに向けて法線方向に入射することが望ましい。
図12(a)の装置では、集光ミラー3の反射面3aに、ディスク形状のターゲット構造物1Aのディスク平面1Gが対向するように、ディスク形状のターゲット構造物1Aが配置されている。図12(a)の装置の場合も図13で説明したのと同様の構造にて送り機構40が構成されている。
図12(b)は、図12(a)に示すディスク形状のターゲット構造物1Aをディスク平面1G側からみた図である。集光ミラー3で反射されて露光機側に向かうEUV光5がターゲット構造物1により遮光されることを防ぐために、ディスク形状のターゲット構造物1Aのディスク平面1Gに、EUV光5が通過する孔1Hが設けられる。たとえばディスク形状のターゲット構造物1Aは、円周外側の幅を10mm以下に残した車輪状に形成される。また図13で説明したのと同様に集光ミラー3で反射されて露光機側に向かうEUV光5が送り機構40により遮光されることを防止するために、送り機構40の回転軸42、スタビライザなどの構成要素をEUV光5の光路外に配置することが望ましい。
ディスク形状のターゲット構造物1Aについても、ワイヤ形状のターゲット構造物1Aと同様に図5、図6と同様の構造にてターゲット1とターゲット1以外の他の材料とを組み合わせることができる。この場合、ディスク形状のターゲット構造物1Aの各部の寸法については、同様にEUV光生成効率とデブリ発生量を考慮して最適な値に定められる。たとえばターゲット1の厚みを、数十nmに定め、ターゲット構造物1Aのディスクの直径を100μmに定めることができる。
図15に示す装置では、図4の装置と同様にターゲット供給装置20のうち再生機構30と送り機構40のうち動力部40a以外の構成部分40bと冷却機構50が真空チャンバ2の内部に配置されているとともに、送り機構40のうち動力部40aが真空チャンバ2の外部に配置されている。ロッド形状のターゲット構造物1Aは真空チャンバ2内に配置されている。動力部40aは、駆動軸43を介してロッド形状のターゲット構造物1Aに連結されている。動力部40aによって、駆動軸43が長手方向Bに駆動されるか、もしくは軸回転方向Cに駆動されるか、ないしはこれら両BおよびCの方向に同時または交互に駆動されることで、ロッド形状のターゲット構造物1Aが同方向に駆動されて、ターゲット構造物1Aの表面に形成されたターゲット1がEUV光発生点Aに連続して供給される。
また、図15の装置では、図13で説明したのと同様に、集光ミラー3で反射されて露光機側に向かうEUV光5がターゲット構造物1により遮光される面積をできるだけ小さくするために、ロッド形状のターゲット構造物1Aの直径が10mm以下になるように形成することが望ましい。
ロッド形状のターゲット構造物1Aについても、ワイヤ形状のターゲット構造物1Aと同様に図5、図6と同様の構造にてターゲット1とターゲット1以外の他の材料とを組み合わせることができる。
なお図5、図6に示されるターゲット構造物1Aでは、ターゲット1が被覆される部材を芯材1Bとしているが、図15に示すロッド状のターゲット構造物1Aに関しては、銅Cuなどを材料とするヒートパイプの表面に、ターゲット1となる金属材料(錫Sn)が塗布された構造とする実施も可能である。この場合も、ターゲット1の厚さは、少なくとも10nm、望ましくは数十nm以上あればよい。
(再生機構)
さて、LPP方式のEUV光発生装置10で固体ターゲット1に高出力のレーザ光L、たとえば数kW以上のレーザ光を高繰り返し周波数で長時間照射すると、ターゲット1の損傷が顕著なものとなり、EUV光5の生成効率が低下するおそれがあることが、本発明者による実験で明らかになった。すなわち、効率よくEUV光5を生成するためには、ターゲット1の表面が一定の形状に保たれていることが重要であり、ターゲット1に高出力のレーザ光Lが照射されるとターゲット1にクレータ状の跡が残るためEUV光5の生成効率が低下して長時間、高出力のEUV光5を維持できなくなる。
再生機構30は、このような問題を解決するために設けられている。
再生機構30は、レーザ光Lが照射されたターゲット1の表面を、レーザ光照射前の状態に再生する機構であり、少なくともレーザ光Lの照射によって消耗若しくは損傷したターゲット1の表面状態を、EUV光5の生成に最適な形状に整形することができる機能を有するものであれば、任意の手段、方法を適用することができる。
図16(a)または図16(b)または図17は、溶融金属浴中に、ターゲット1を浸漬して金属をターゲット1に被覆する溶融めっきによる方法でターゲット1を再生する再生機構30を例示している。
図16(a)に示す再生機構30では、容器31内に、溶融金属(錫Sn)1Jが貯留されており、ディクス形状のターゲット構造物1Aの円周側面1Fの一部が溶融金属1Jに浸漬されている。ディクス形状のターゲット構造物1Aを回転させることで、レーザ光Lの照射によって消耗若しくは損傷したターゲット1の表面が、めっきにより被覆されて、EUV光5の生成に最適な形状に整形される。ただし、このような溶融めっきによる方法の場合には、ディスク形状のターゲット構造物1Aの回転によって、集光ミラー3に溶融金属1Jの飛沫が付着するおそれがある。これを防止するためにディスク形状のターゲット構造物1Aを、集光ミラー3に溶融金属1Jの飛沫が付着するおそれがない方向D、つまり図11、図14の図中反時計方向Dに回転させることが望ましい。
図16(b)に示す再生機構30では、容器31内に、溶融金属(錫Sn)1Jが貯留されており、ロッド形状のターゲット構造物1Aの長手方向の先端部が溶融金属1Jに浸漬されている。ロッド形状のターゲット構造物1Aを、長手方向Bに駆動するか、もしくは長手方向Bおよび軸回転方向Cに同時または交互に駆動することで、レーザ光Lの照射によって消耗若しくは損傷したターゲット1の表面が、めっきにより被覆されて、EUV光5の生成に最適な形状に整形される。
図17に示す再生機構30では、容器31内に、溶融金属(錫Sn)1Jが貯留されており、溶融金属1J中に、図2、図3、図4に示すプーリ21〜24またはこれらプーリ21〜24と同機能のプーリ25が配置されている。プーリ25にはワイヤ1Aが架けられておりワイヤ1Aが溶融金属1Jに浸漬されている。ワイヤ1Aを、ワイヤ長手方向Eに送給することで、レーザ光Lの照射によって消耗若しくは損傷したターゲット1の表面が、めっきにより被覆されて、EUV光5の生成に最適な形状に整形される。
以下では、ターゲット構造物1Aがワイヤ形状に形成されたものを例にとり、再生機構30の各部分について説明するが、以下の構成例は、ディスク形状、ロッド形状等の他の形状に形成されたターゲット構造物1Aについても同様にして適用することができる。また、以下では、図3、図4にて前述したように再生機構30が真空チャンバ2内に設けられている構成を前提として説明する。
再生後のターゲット1の厚さは、前述したように所望する厚さ(たとえば数十nm)に調整する必要がある。そこで、図17に示すように、容器31の外部にあって、ワイヤ1Aの出口側に切削装置32が設けられる。切削装置32には、ワイヤ1Aの周囲を切削するエッジ32Aが設けられており、エッジ32Aによって、溶融金属1Jを通過した後のワイヤ1Aの周囲が切削されて、再生後のターゲット1の厚さが所望する厚さ(たとえば数十nm)に調整される。図17では、容器31の外に切削装置32を設けているが、容器31内に切削装置32を設けてもよい。容器31内に切削装置32を設けることで、切削粉を溶融金属1J内に戻し再利用することができる。
また、ワイヤ1Aが高速で溶融金属1Jを通過することで溶融金属1Jの飛沫が発生する。そこで、溶融金属1Jの飛沫が外部に飛散して真空チャンバ2に放出されることを防止するために、図18に示すように、ワイヤ1Aが通過するときのクリアランスが1mm以下となる孔31bを容器31の壁31aに形成して外部と仕切ることが望ましい。
図19に示すように、容器31内の金属(錫Sn)は、ヒータ33によって溶融することができる。ヒータ33が抵抗加熱式のヒータの場合、ヒータ33に供給される電力を同図19に示す構成にて制御することができる。すなわち、容器31内に溶融金属1Jの温度を検出する温度計34が設けられる。温度計34の検出信号はコントローラ35に入力される。コントローラ35は、温度計34の検出信号をフィードバック信号として、溶融金属1Jの温度を目標温度にするための操作信号、つまり目標温度と検出温度との偏差に応じた操作信号を生成して電力供給部36に出力する。電力供給部36は、操作信号に応じた電力をヒータ33に供給する。これにより溶融金属1Jを目標とする一定温度に保持することができる。
また、容器31が高温となり輻射熱が周囲に放出される。これにより他の構造物が輻射熱の影響を受けるおそれがある。そこで、容器31の周囲に冷却水を通過させるなどして容器31を冷却する構造の冷却装置を設けるようにしてもよい。
また、溶融金属1Jの表面には、酸化錫などの不純物が存在しているため、不純物がターゲット1に付着するおそれがある。そこで、不純物がターゲット1に付着することを防ぐために、図20に示すように、溶融金属1Jの表面にワイヤ1Aと外部とを隔離する隔離壁37を設けるようにしてもよい。
図21に、容器31内にターゲット1の材料となる金属を供給する装置を例示する。
同図21に示すように、容器31内には、液面計130が設けられており、溶融金属1Jの液面を検出し、溶融金属1Jの液面が一定値を下回ったことを示す信号が、コントローラ131に出力される。コントローラ131は、この信号を受けて、供給指令をバルブ133に対して送出する。供給室132と、バルブ133は、真空チャンバ2の外部に設けられている。供給通路134は、真空チャンバ2の外側と内側とを連通している。供給室132と、バルブ133は供給通路134に設けられている。
供給指令がバルブ133に入力されると、バルブ133が開かれるとともに供給室132が真空排気される。供給室132内にはターゲット1の材料が供給される。このため真空チャンバ2が真空に保持された状態で、供給室132からターゲット1の材料がバルブ133、供給通路134を介して容器31に供給される。なお、ターゲット1の材料は固体のまま供給して容器31内で溶融してもよく、容器31に供給される前に溶融して溶融された状態で容器31に供給してもよい。
図22は、ターゲット1に、金属の粉体を吹き付けて、ターゲット1に金属を塗布する方法でターゲット1を再生する再生機構30を例示している。
すなわち、同図22に示すように、コントローラ231からスプレーガン230に対して供給指令が送出され、これを受けてスプレーガン230は、ターゲット1の材料となる金属(錫Sn)の粉体を噴霧してワイヤ1Aにターゲット1の材料を塗布する。なお、ターゲット1の材料となる粉体の粒径は、たとえば10nm〜100μm程度である。静電スプレーガンを使用することにより、より強固にワイヤ1Aにターゲット1の材料を塗布することができる。この場合、スプレーガン230を近傍にあるプーリ、たとえばプーリ21に接地させることが望ましい。またターゲット1の材料が錫Snである場合、融点となる232℃以上に温度上昇させてから塗布することで、より均一にワイヤ1A上に塗布することができる。図22に示す装置の場合も、図17に示す装置と同様に切削装置32を設けて、再生後のターゲット1の厚さを、所望する厚さ(たとえば数十nm)に調整してもよい。また図22に示す装置についても、図21に示す装置と同様に、真空チャンバ2の外部から、ターゲット1の材料を供給してもよい。
図23、図24は、金属を真空中で蒸発させ、ターゲット1上に金属を凝縮させることによって金属被膜をターゲット1に形成する真空蒸着による方法でターゲット1を再生する再生機構30を例示している。
すなわち、同図23に示すように真空容器330内では、たとえば抵抗加熱式のヒータ331によりターゲット1の材料が高温に加熱されて、気化される。一方、真空容器330は、同容器330内をワイヤ1Aが通過するように構成されている。ワイヤ1Aが、真空かつターゲット1の材料が気化された雰囲気を通過することにより、ワイヤ1Aにターゲット1の材料の被膜が形成される。
また、図24に示すように、真空チャンバ2内の圧力が10-3Pa以上になっている場合には、差動排気装置332を用いて各室330、333、334を差動排気して真空容器330内を10-3Pa以下の雰囲気に保持することが望ましい。
図23、図24に示す装置の場合についても、図17に示す装置と同様に切削装置32を設けて、再生後のターゲット1の厚さを、所望する厚さ(たとえば数十nm)に調整してもよい。
上述した再生機構30の構成例以外にも、他の方法、たとえば電子ビームによるスパッタリングによりワイヤ1Aにターゲット1の材料を塗布する方法を用いて、ワイヤ1Aを再生することができる。
(ターゲットの凹部にレーザ光を照射する場合の再生機構)
図25は、ターゲット1の平面1Eにレーザ光Lを照射した場合(図25(a))と、ターゲット1の凹部1Dにレーザ光Lを照射した場合(図25(b))とを対比して示している。
ターゲット1の凹部1Dにレーザ光Lを照射した場合には、ターゲット1の平面1Eにレーザ光Lを照射した場合に比べて高密度にプラズマを生成することができ、EUV光5の発光効率を高くすることができる。
しかし、LPP方式のEUV光発生装置10でターゲット1の凹部1Dに高出力のレーザ光L、たとえば数kW以上のレーザ光Lを高繰り返し周波数で長時間照射すると、ターゲット1の凹部1Dの損傷が顕著なものとなり、EUV光5の生成効率が低下するおそれがあることが、本発明者による実験で明らかになった。すなわち、効率よくEUV光5を生成するためには、ターゲット1の表面の凹部1Dが一定の形状に保たれていることが重要であり、ターゲット1の凹部1Dに高出力のレーザ光Lが照射されるとターゲット1の凹部1Dが損傷し形状が変化するためEUV光5の生成効率が低下して長時間、高出力のEUV光5を維持できなくなる。
ここで、十分大きいターゲット1の表面に、レーザ光Lのスポット径程度の径の凹部1Dを多数形成しておき、各凹部1Dに順次レーザ光Lを照射することで、凹部1D個々の損傷を分散させることが考えられる。しかし、産業用でEUV光発生装置10を使用した場合には、年間でEUV光の生成回数は数億回要求されることから、この方法には限界がある。
そこで、本実施例では、レーザ光Lが照射されたターゲット1の凹部1Dを、レーザ光L照射前の状態に再生する再生機構30を設けることで、この要求に応えて、長時間レーザ光Lが照射された場合でもEUV光5が高効率に生成されることを維持できるようにするものである。以下では、ターゲット構造物1Aがワイヤ形状に形成されたものを主として説明するが、ターゲット構造物1Aの形状としては、前述したようにワイヤ形状であってもよくその他のディスク形状、ロッド形状等の任意の形状であってもよい。
また、ターゲット構造物1Aの構造は、図5、図6で例示したように芯材1Bを設ける構造であってもよく、図15で説明したようにロッド状のターゲット構造物1Aであれば、ヒートパイプを備えた構造であってもよい。
図26(a)、(b)はそれぞれ、凹部としてのくぼみ1Dが表面に形成された、断面が円形のワイヤ1Aを示す断面図、正面図である。
同図26に示すように、ワイヤ1Aには、レーザ光Lの発振周期に応じた間隔で、ワイヤ1Aを供給する方向Eに沿って間欠的にくぼみ1Dが形成されている。
個々のくぼみ1Dの直径は、レーザ光Lのスポット径程度の大きさ(100μm以下)に設定することが望ましい。くぼみ1Dの直径がレーザ光Lのスポット径程度の大きさ(たとえば100μm)であるならば、くぼみ1Dの深さは、くぼみ1Dの直径の半分程度の大きさ(50μm)であることが望ましい。また、くぼみ1Dの間隔は、たとえばレーザ光Lの発振周波数が100kHzであり、ワイヤ1Aの送給速度が20m/sであるならば、200μmに設定される。なお、図26では、ワイヤ1Aは断面が円形状に形成された場合を例示しているが、図7で説明したように、ワイヤ1Aの断面は、任意の多角形の形であってもよく、また楕円の形状であってもよい。
ターゲット構造物1Aの構造によって、くぼみ1Dを再生する方法には2通りの方法がある。
図36(a)に示すように、くぼみ1Dがターゲット1の材料以外の他の材料1Bの層に形成されている場合には、他の材料1Bの層に形成されたくぼみ1Dがターゲット1の材料で埋まることのないように、めっき等の再生方法にて、くぼみ1Dの形状に沿った形状にターゲット1の材料を形成する必要がある。真空蒸着による方法では、数十nm程度の薄膜を容易に形成することができる。このため真空蒸着による方法で再生を行う場合には、数十μm程度の深さのくぼみ1Dに、数十nm程度の薄膜を、くぼみ1Dの形状に沿って被覆することができる。
また、図36(b)に示すように、くぼみ1Dをターゲット1の材料以外の他の材料1Bの層の上方の層に形成する場合には、くぼみ1Dが他の材料1Bの層にかからないようにくぼみ1Dを形成する必要がある。よって、ターゲット1の材料の層の厚さをくぼみ1Dの深さ以上の大きさとし、この層にくぼみ1Dを形成すればよい。
図27は、ワイヤ1Aのくぼみ1Dを再生する再生機構30の構成例を示している。
同図27に示すように、ワイヤ1Aは図中上方から下方に向けてEUV光発生Aに送給される。EUV光発生Aよりも上流側には、駆動部430とくぼみ成形部431とワイヤ固定部432が配置されている。
駆動部430は、ピエゾ素子、モータなどにより構成されており、くぼみ成形部431をワイヤ1Aのくぼみ1Dに向けて伸縮駆動する。くぼみ成形部431の先端部431aは、再生後のくぼみ1Dの形状、大きさに対応する形状、大きさに形成されている。なお、くぼみ成形部431を構成する材料、少なくとも先端部431aに相当する材料は、ターゲット1の材料よりも十分な硬度を有していることが望ましい。くぼみ成形部431を構成する材料が錫Snの場合には、くぼみ成形部431(先端部431a)を構成する材料は、ステンレスSUS、銅Cu、アルミニウムAl、タングステンWなどの材料を使用することができる。
ワイヤ1Aを挟んでくぼみ成形部431の反対側には、ワイヤ固定部432が配置されている。ワイヤ固定部432は、くぼみ成形部431の先端部431aがワイヤ1Aを押圧する際にワイヤ1Aが押圧方向に位置ずれが生じないようにワイヤ1Aを固定する。
駆動部430が駆動制御されると、くぼみ成形部431が伸縮駆動され、ワイヤ1Aがワイヤ固定部432によって固定されつつくぼみ成形部431の先端部431aがワイヤ1Aのくぼみ1Dに押圧される。これによりワイヤ1Aのくぼみ1Dが所望する形状、大きさに成形される。
ここで、駆動部430を駆動するタイミング、つまりくぼみ成形部431を伸縮駆動するタイミングは、レーザ光Lの発振に同期させることができる。レーザ光Lの発振に同期させて駆動部430を駆動することで、ワイヤ1Aのくぼみ1Dにくぼみ成形部431の先端部431aを精度よく押し当てることができる。この場合、ワイヤ1Aの送給速度は一定に制御することが望ましい。送り機構40の動力部40aのモータをサーボモータとすることで比較的容易に送給速度を精度よく一定にすることができる。
なお、レーザ光Lの発振とは無関係にコントローラ単体で駆動部430を制御してもよい。
また、EUV光発生Aよりも上流側の複数の箇所に、上述した駆動部430とくぼみ成形部431とワイヤ固定部432を配置して、複数のくぼみ1D、1D…を同時に成形する実施も可能である。このように複数の装置を設けることにより、1個の装置を設けた場合と比較して、駆動部430の駆動周波数を落として運転することができる。
くぼみ成形部431は、図28に示す構成であってもよい。
すなわち、くぼみ成形部431は歯車形状に形成されており、歯車の歯431bは、再生後のくぼみ1Dの形状、大きさに対応する形状、大きさに形成されているとともに、歯431bのピッチは、ワイヤ1A上の隣り合うくぼみ1D、1Dの間隔に応じた大きさに設定されている。
駆動部430は、歯車形状のくぼみ成形部431を歯車の中心を回転中心にして回転駆動する。
ワイヤ1Aを挟んでくぼみ成形部431の反対側には、図27と同様のワイヤ固定部432が配置されている。
駆動部430が駆動制御されると、歯車形状のくぼみ成形部431が回転駆動され、ワイヤ1Aがワイヤ固定部432によって固定されつつくぼみ成形部431の歯431bがワイヤ1Aのくぼみ1Dに歯合される。これによりワイヤ1Aのくぼみ1Dが所望する形状、大きさに成形される。
図27、図28は、機械的な構成要素を直接ワイヤ1Aに押し当てる等してくぼみ1Dを再生する再生機構30の構成を例示した。しかし、図27、図28に示すような、伸縮部材431a(図27)、歯車の歯431b(図28)以外の機械的な構成要素を直接ワイヤ1Aに押し当てる等して再生を行う実施も当然可能である。また、光、電子線等の熱媒体をワイヤ1Aに照射する等して、熱変形によりくぼみ1Dを再生する実施も可能である。たとえば集光したレーザ、電子ビーム、イオンビームをワイヤ1Aに照射してくぼみ1Dを形成してもよく、放電加工の方法によりワイヤ1Aにくぼみ1Dを形成してもよい。
上述した構成例では、凹部1Dが、ワイヤ1Aに間欠的に形成されたくぼみであることを前提としてるが、ワイヤ1Aに凹部としての溝1Dを形成する実施も可能である。溝1Dの幅は、くぼみを形成する場合と同様にレーザ光Lのスポット径程度の大きさに設定することが望ましい。また、溝1Dの断面の形状は、くぼみの場合と同様に任意であり、たとえば矩形状、半円状、楕円状、V字状に形成することができる。
図29(a)、(b)はそれぞれ、ワイヤ1Aの側面図および正面図であり、ワイヤ長手方向(ワイヤ送給方向)Eに沿って溝1Dが形成されたワイヤ1Aを例示している。
上述した構成例では、凹部1Dが、ワイヤ1Aに形成された場合を例示したが、ロッド形状のターゲット構造物1Aや、ディスク形状のターゲット構造物1Aに凹部1Dを形成する実施も可能である。
図30は、ロッド形状のターゲット構造物1Aに、くぼみ1Dが形成された構成例を示している。
図15で説明したように、ロッド形状のターゲット構造物1Aは、ロッドの長手方向Bおよびロッドの軸回転方向Cに駆動させることができる。このようにターゲット構造物1Aが駆動されると、ターゲット構造物1Aの表面上の点がらせん状に移動する。そこで、図30に示すように、ロッド形状のターゲット構造物1Aの表面に、らせん状に、間欠的にくぼみ1Dを形成した上で、同ターゲット構造物1Aを上述の方向BおよびCに駆動すれば、図27、図28と同様の装置構成の再生機構30にて、あるいはレーザ、電子ビーム、イオンビームを照射する再生機構30にて、あるいは放電加工の方法を用いた再生機構30にて、同様にくぼみ1Dを再生することができる。
また、ロッド形状のターゲット構造物1Aの表面に、らせん状に、溝1Dを形成して、同様に溝1Dの再生を行う実施も可能である。
なお、溝1Dの幅は、たとえば数十μm程度の大きさに設定される。
図31(a)、(b)はそれぞれ、ディスク形状のターゲット構造物1Aを、ディスク平面1Gからみた図および円周側面1Fからみた図であり、ディスク形状のターゲット構造物1Aの円周側面1Fに、周方向に沿って間欠的にくぼみ1Dが形成された構成例を示している。同様に、図31(c)、(d)は、ディスク形状のターゲット構造物1Aの円周側面1Fに、周方向に沿って溝1Dが形成された構成例を示している。
図11、図13、図14で説明した装置構成例では、レーザ光Lは、ディスク形状のターゲット構造物1Aの円周側面1Fに照射される。
そこで、図31(a)、(b)に示すように、ディスク形状のターゲット構造物1Aの円周側面1Fに、周方向に沿って間欠的にくぼみ1Dを形成した上で、同ターゲット構造物1Aを周方向Dに回転駆動すれば、図27、図28と同様の装置構成の再生機構30にて、あるいはレーザ、電子ビーム、イオンビームを照射する再生機構30にて、あるいは放電加工の方法を用いた再生機構30にて、同様にくぼみ1Dを再生することができる。また図31(c)、(d)に示すように、同様にして溝1Dを再生することができる。
(ターゲットの凹部にレーザ光を照射する場合の制御装置)
さて、ターゲット構造物1Aにくぼみあるいは溝といった凹部1Dが形成されている場合には、凹部1Dの位置を、EUV光発生点Aに少なくとも数十μm以下の精度で位置決めして、その点Aにレーザ光Lを精度よく照射することが、高効率にEUV光5を発生する上で必要となる。
ここで、ターゲット構造物1Aがワイヤである場合には、図9、図10で説明したのと同様に機械的にワイヤ1Aの位置を規制する位置決め機構80を用いて、ワイヤ1Aの送給方向Eに対して垂直な方向、つまりワイヤ線幅方向の位置変動を規制することで、凹部1Dのワイヤ線幅方向の位置を、EUV光発生点Aに少なくとも数十μm以下の精度で位置決めすることができる。ターゲット構造物1Aがディスクやロッドである場合にも、同様に機械的にターゲット構造物1Aの位置を規制するガイド等の部材を用いて位置決め機構80を構成すれば、ターゲット構造物1Aの駆動方向に対して垂直な方向の位置決めを行うことができる。
ターゲット構造物1Aの送り方向の位置決めに関しては、レーザ光Lの発振に同期させることで、くぼみ1DをEUV光発生点Aに精度よく順次位置決めすることが可能である。
たとえば、図27に示すような装置構成の場合には、ワイヤ1Aのくぼみ1Dがくぼみ成形部431の先端部431aに位置したときに、ワイヤ1A上の他のくぼみ1DがEUV光発生点Aに丁度位置するように予め各機器を配置しておく。この状態でレーザ光Lの発振に同期させてくぼみ成形部431を伸縮駆動すれば、ワイヤ1A上のくぼみ1Dを精度よく成形しつつ、EUV発生点Aにてくぼみ1Dに精度よくレーザ光Lを照射することができる。この場合、ワイヤ1Aの送給速度は一定に制御することが望ましい。送り機構40の動力部40aのモータをサーボモータとすることで比較的容易に送給速度を精度よく一定にすることができる。なお、ターゲット構造物1Aがディスク形状、ロッド形状の場合にも同様に制御することができる。
また、図32あるいは図33に示すように、検出手段60と制御手段70を設け、検出手段60でワイヤ構造物1Aのくぼみ1Dの位置を検出し、制御手段70で検出手段60の検出結果に基づいて、レーザ光Lの発振を制御する実施も可能である。
図32は、検出手段60として、位置検出用のレーザ発振器61と、受光センサ62を設けるとともに、制御手段70として、コントローラ71とレーザ用コントローラ72を設けた装置構成を例示している。
レーザ発振器61は、位置検出用のレーザ光をワイヤ1Aのくぼみ1Dに向けて照射する。受光センサ62は、位置検出用のレーザ光の反射光を受光する。コントローラ71は、受光センサ62の検出信号を入力して、受光センサ62の検出信号の変化に基づいてくぼみ1Dの位置を計測する。コントローラ71は、くぼみ1Dの位置が計測されたときに、発振指令をレーザコントローラ72に出力する。レーザコントローラ72は、発振指令にしたがいレーザ光Lの発振を制御する。これにより、EUV光発生点Aに、ワイヤ1Aのくぼみ1Dが位置するタイミングでレーザ光LがEUV光発生点Aに対して照射される。このためワイヤ1Aのくぼみ1Dに精度よくレーザ光Lを順次照射することができる。
検出手段60としては、CCDなどの画像センサを使用してもよい。画像センサにより、ワイヤ構造物1Aのくぼみ1Dの位置を2次元的に検出することができる。このため、くぼみ1Dの位置を、送り方向だけではなく、送り方向に垂直な方向についても精度よく検出することができる。
また、ターゲット構造物1Aの送り方向に垂直な方向、たとえばワイヤ1Aの送給方向Eに垂直な線幅方向の位置を制御する位置決め制御装置を設けてもよい。この場合、検出手段60として、上記した画像センサを用いれば、制御手段70により、くぼみ1Dの送給方向Eの位置を精度よく制御しつつ、上記した位置決め制御装置により、くぼみ1Dの線幅方向の位置を精度よく制御することができる。
検出手段60は、ラインビームとラインセンサの組み合わせて構成してもよい。
図32は、ターゲット構造物1Aがワイヤであることを想定して説明したが、ターゲット構造物1Aが他のディスク形状やロッド形状である場合にも同様にして適用することができる。
また、図32では、検出手段60によりターゲット構造物1A上のくぼみ1Dを直接検出するようにしているが、くぼみ1Dに対応する孔等の検出対象1D´をターゲット構造物1Aに別途形成して、かかる検出対象1D´を検出手段60にて検出することでくぼみ1Dの位置を検出する実施も可能である。
図33は、ターゲット構造物1Aがディスクである場合の構成例を示したものであり、図33(a)、(b)はそれぞれ、ディスク形状のターゲット構造物1Aを、ディスク平面1Gからみた図および円周側面1Fからみた図である。
ディスク形状のターゲット構造物1Aの円周側面1Fには、周方向に沿って間欠的にくぼみ1Dが形成されているとともに、ディスク平面1Gのくぼみ1Dに対応する周方向位置には、孔1D´が形成されている。孔1D´は、対応するくぼみ1Dと同一の径方向に沿って設けられている。
位置検出手段60は、位置検出用のレーザ発振器61と、受光センサ62で構成されている。
レーザ発振器61は、位置検出用のレーザ光が孔1D´を通過するように孔1D´に向けて照射する。受光センサ62は、ターゲット構造物1Aを挟んでレーザ発振器61と反対側の位置に配置されており、レーザ発振器61から発振された位置検出用のレーザ光を受光する。制御手段70は、受光センサ62の検出信号を入力して、受光センサ62で位置検出用のレーザ光が受信されたタイミングでレーザ光Lを発振させる。これにより、EUV光発生点Aに、ディスク形状のターゲット構造物1A上のくぼみ1Dが位置するタイミングでレーザ光LがEUV光発生点Aに対して照射される。このためディスク形状のターゲット構造物1A上のくぼみ1Dに精度よくレーザ光Lを順次照射することができる。
(冷却機構)
さて、LPP方式のEUV光発生装置10で固体ターゲット1に高出力のレーザ光Lを高繰り返し周波数で長時間照射すると、ターゲット1が高温となり融解するに至り、安定したEUV光を生成することができなくなるおそれがあることが、本発明者による実験で明らかになった。
更に、再生機構30の種類によっては、再生機構30をターゲット1が通過することによっても、ターゲット1が温度上昇する。
冷却機構50は、このような問題点を解決するために設けられている。
冷却機構50は、ターゲット1を、ターゲット1の材料となる金属、たとえば錫Snの融点よりも低い温度になるまで冷却するものである。再生機構30を通過することで上昇したターゲット1の温度を迅速に低下させるためには、冷却機構50を、再生機構30からみてターゲット送り方向の下流方向にあって、再生機構30の直後に配置することが望ましい。また、デブリの発生を抑制するという観点からは、冷却機構50を、EUV光発生点Aからみてターゲット送り方向の上流方向にあって、EUV光発生点Aの直前に配置することが望ましい。
冷却機構50は、ターゲット1をその固体金属の融点よりも低い温度に冷却できるものであれば、任意の冷却媒体、冷却素子を用いることができる。たとえば、ガス、冷却水、ペルチェ素子などの冷却媒体、冷却素子を低温に保持し、これら冷却媒体、冷却素子に直接あるいは間接的にターゲット1を接触させることにより、ターゲット1と冷却媒体、冷却素子との間で熱交換を行い熱伝導により熱をターゲット1から冷却媒体、冷却素子側に放熱させることができる。たとえば、図2、図3、図4に例示したように各プーリ21〜24にワイヤ1Aが架けられている構成の場合には、各プーリ21〜24毎に冷却機構50を設けて、各プーリ21〜24をそれぞれ冷却することでワイヤ1Aの各部を冷却して、その構成材料であるターゲット1を冷却する実施が考えられる。
冷却媒体としてガスを用いる場合には、ターゲット1に冷却用の不活性ガスを直接吹き付けて冷却してもよく、また図34、図35に例示するように、冷却室51を隔壁により外部と仕切り、外部よりも高圧とした雰囲気で不活性ガスによってターゲット1を冷却してもよい。冷却室51の雰囲気を高圧とすることで効率的にターゲット1を冷却することができる。
図34、図35は、冷却機構50の装置構成を例示している。図34、図35の冷却機構50は、いずれも、冷却室51内の雰囲気を、真空チャンバ2内よりも高い圧力とするとともに、低温の不活性ガス52の雰囲気とし、この冷却室51内にターゲット1を通過させるように構成したものである。不活性ガス52としては、たとえばアルゴンAr、窒素N2を使用することができる。
図34に示す冷却機構50では、差動排気装置53を用いて各室54、55、51が差動排気され冷却室51内が真空チャンバ2内の圧力(〜1Pa)よりも高圧(〜1000Pa)の雰囲気に保持される。差動排気を行うことで真空チャンバ2内の圧力をなるべく上昇させることなく、冷却室51を高圧にすることができる。
図35に示す冷却機構50では、圧力計56と、コントローラ58と、マスフローコントローラ57が設けられる。圧力計56で冷却室51内の圧力が検出され、検出信号がコントローラ58に出力される。コントローラ58は、圧力計56の現在の圧力検出値に応じて冷却室51内を所望する圧力にするための流量を計測する。計測した流量はマスフローコントローラ57に送られる。マスフローコントローラ57は、計測した流量が得られるように冷却室51に供給される不活性ガス52の流量を調整する。これにより冷却室51内の圧力が所望する圧力に制御される。冷却室51に熱交換機などの冷却装置59を設けることで、ターゲット1をより効率的に冷却することができる。
以上のように第1の装置構成例によれば、ターゲット供給装置20に再生機構30、送り機構40を設けるように構成したため、EUV光発生点Aで、高出力のレーザ光Lがターゲット1に照射されてターゲット1の表面が損傷されたとしても、再生機構30によってターゲット1の表面が修復されレーザ光照射前の状態に再生された上で、送り機構40によってターゲット1が再びEUV光発生点Aに送られる。このため、長時間にわたり常に、損傷のない最適な表面状態のターゲット1に対してレーザ光Lを照射することができる。これにより固体ターゲット1に高出力のレーザ光Lを高繰り返し周波数で長時間照射した場合であっても、効率よくEUV光5を生成することができるようになり、長時間、安定して高出力のEUV光5を連続して取得することができる。
また第1の装置構成例によれば、ターゲット供給装置20に冷却機構50、送り機構40を設けるように構成したため、EUV光発生点Aで、高出力のレーザ光Lがターゲット1に照射されてターゲット1の表面が高温となり融解するおそれがある状態になったとしても、冷却機構50によってターゲット1が冷却されてターゲット1の材料となる金属の融点よりも低い温度にされた上で、送り機構40によってターゲット1が再びEUV光発生点Aに送られる。このため、長時間にわたり常に、融点よりも低い最適な表面状態のターゲット1に対してレーザ光Lを照射することができる。これにより固体ターゲットに高出力のレーザ光Lを高繰り返し周波数で長時間照射した場合であっても、安定したEUV光5を生成することができるようになり、長時間、安定して高出力のEUV光5を連続して取得することができる。更に、再生機構30の種類によっては、再生機構30をターゲット1が通過することによっても、ターゲット1が温度上昇する。第1の装置構成例によれば、送り機構40によって再生機構30を通過したターゲット1が冷却機構50に送られるため、再生機構30を通過することで温度上昇したターゲット1をターゲット材料の金属の融点よりも低く保持した上で、再びEUV光発生点Aに送ることができる。
(第2の装置構成例:再生機構と送り機構が備えられた装置)
図2、図3、図4に示す第1の装置構成例では、ターゲット供給装置20に、再生機構30と送り機構40と冷却機構50を設けるようにしているが、このうち冷却機構50の配設を省略する実施も可能である。
この場合ターゲット供給装置20の再生機構30は、第1の構成例と同様にレーザ光Lが照射されたターゲット1の表面を、レーザ光照射前の状態に再生する。また送り機構40は、EUV光発生点Aを通過したターゲット1を再生機構30に送るとともに、再生機構30を通過したターゲット1を再びEUV光発生点Aに送る。
この第2の装置構成例によれば、ターゲット供給装置20に再生機構30と送り機構40を設けるようにしたため、EUV光発生点Aで、高出力のレーザ光Lがターゲット1に照射されてターゲット1の表面が損傷されたとしても、再生機構30によってターゲット1の表面が修復されレーザ光照射前の状態に再生された上で、送り機構40によってターゲット1が再びEUV光発生点Aに送られる。このため、長時間にわたり常に、損傷のない最適な表面状態のターゲット1に対してレーザ光Lを照射することができる。これにより固体ターゲット1に高出力のレーザ光Lを高繰り返し周波数で長時間照射した場合であっても、効率よくEUV光5を生成することができるようになり、長時間、安定して高出力のEUV光5を連続して取得することができる。
(第3の装置構成例:冷却機構と送り機構が備えられた装置)
図2、図3、図4に示す第1の装置構成例では、ターゲット供給装置20に、再生機構30と送り機構40と冷却機構50を設けるようにしているが、このうち再生機構30の配設を省略する実施も可能である。
この場合、ターゲット供給装置20の冷却機構50は、ターゲット1を、ターゲット1の材料となる金属の融点よりも低い温度になるまで冷却する。送り機構40は、EUV光発生点Aを通過したターゲット1を冷却機構50に送るとともに、冷却機構50を通過したターゲット1を再びEUV光発生点Aに送る。
第3の装置構成例によれば、EUV光発生点Aで、高出力のレーザ光Lがターゲット1に照射されてターゲット1の表面が高温となり融解するおそれがある状態になったとしても、冷却機構50によってターゲット1が冷却されてターゲット1の材料となる金属の融点よりも低い温度にされた上で、送り機構40によってターゲット1が再びEUV光発生点Aに送られる。このため、長時間にわたり常に、融点よりも低い最適な表面状態のターゲット1に対してレーザ光Lを照射することができる。これにより固体ターゲット1に高出力のレーザ光Lを高繰り返し周波数で長時間照射した場合であっても、安定したEUV光5を生成することができるようになり、長時間、安定して高出力のEUV光5を連続して取得することができる。
上述した各実施例に対しては、種々の追加、変化、変形が可能である。
以下では、ターゲット構造物1Aがワイヤであるとして説明する。
図38、図39は、ターゲット供給装置20の他の装置構成例を示している。
図38は、ワイヤ1Aの両端をつなぎ合わせてループ状に構成し、このつなぎ目のあるループ状のワイヤ1Aをドラム124、125の回動によってEUV光発生点Aに一方向Eに連続して送給するターゲット供給装置20を示している。この送給方法をループ式というものとする。図38はターゲット供給装置20の正面図で、図39は図38を同図38中の下方向からみた図である。
つなぎ目のあるワイヤ1Aは、プーリ21、22に架けられているとともに、一対の巻取りドラム124、125に巻回されている。ドラム124、125は、それらの中心軸120Cが平行になるように対向して配置されている。ドラム124、125の外周には、ワイヤ1Aを案内する溝120がドラム124、125の同心円状に形成されている。つまり、溝120はドラム124、125の中心軸120Cに対して垂直な方向に形成されている。一方、ワイヤ1Aは、ドラム124の溝120と、ドラム125の溝120との間を溝120に対して傾斜をなすように螺旋状に架け渡されている。
ドラム124は駆動ドラムであり、モータ126によって回転駆動される。ドラム125は従動ドラムであり、ワイヤ張力調整機構140が付設されている。モータ126が駆動されると、ドラム124が回転駆動し、これに伴い従動ドラム125が回転し、ワイヤ1AがEUV光発生点Aに送給される。
ループ式では、ワイヤ1Aの長さに比例してワイヤ1Aの伸びが増加する。ワイヤ1Aの伸びを吸収し張力を一定するにするためにワイヤ張力調整機構140が設けられている。ワイヤ張力機構140は、ドラム125に付設されている。すなわち、ドラム125の回動軸125aには滑動部材141が接続されている。滑動部材141はガイドレール142に沿って滑動自在に設けられている。滑動部材141は、ばねあるいはアクチュエータ143などによって引っ張られる。ばねあるいはアクチュエータ143によって滑動部材141が引っ張られると、滑動部材141はガイドレール142に沿って滑動し、それに応じて、ドラム125がドラム124から離れる方向に移動する。これによりワイヤ1Aの伸びが吸収されワイヤ1Aの張力が一定にされる。
図40は、ループ式のターゲット供給装置20の他の装置構成例を示している。
図40の装置では、図38、図39に示す実施例と同様に、つなぎ目のあるワイヤ1Aがプーリ21、22、23、34、25に架けられているとともに、一対の巻取りドラム124、125に巻回されている。一対の巻取りドラム124、125は、図39と同様に構成されている。
再生機構20、ワイヤ張力制御機構150は、EUV光発生点Aからみて送給方向Eの上流に配置され、冷却機構50は、EUV光発生点Aからみて送給方向Eの下流に配置されている。またワイヤ張力制御機構150は、EUV光発生点Aからみて送給方向Eの上流に配置されている。ワイヤ張力制御機構150は、ワイヤ1Aの張力を一定にするように制御する。
断線検出センサ127は、ワイヤ1Aの断線を検出するセンサであり、断線検出センサ127の検出信号に基づいて異常処理を行うことができる。速度検出センサ128は、ワイヤ1Aの速度を検出するセンサであり、速度検出センサ128の検出信号に基づいて、ワイヤ1Aの送給速度を一定にする制御などを行なうことができる。
なお、図40に示す構成において、冷却機構50を、EUV光発生点Aからみて送給方向Eの上流に配置させてもよく、ワイヤ張力制御機構150を、EUV光発生点Aからみて送給方向Eの下流に配置させてもよい。
また、再生機構20、冷却機構50は、図2と同様に真空チャンバ2の外部に設けてもよく、図3、図4と同様に真空チャンバ2の内部に設けてもよい。ワイヤ張力制御機構150についても、真空チャンバ2の外部に設けてもよく、真空チャンバ2の内部に設けてもよい。再生機構20、冷却機構50、ワイヤ張力制御機構150を真空チャンバ2の外部に設ける場合には、図24に例示するように再生機構30等の室を差動排気室として構成し、差動排気室を経由して真空チャンバ2にワイヤ1Aを出入りさせることが望ましい。
図37、図41は、ターゲット供給装置20の他の装置構成例を示している。図37はターゲット供給装置20の正面図で、図41はターゲット供給装置20を駆動制御する装置構成を示したブロック図である。
図37は、つなぎ目の無いワイヤ1Aが用意され、ワイヤ1Aの両端がそれぞれ一対の巻取りドラム121、122に巻回され、巻取りドラム121、122を一方向に回動させることによって、このつなぎ目の無いワイヤ1Aを一方向E1にEUV光発生点Aに向けて送給するとともに、一方のドラム122でワイヤ1Aの巻取りを終えると、巻取りドラム121、122を逆方向に回動させることによって、ワイヤ1Aを他方向E2にEUV光発生点Aに向けて送給することを交互に繰り返すターゲット供給装置20を示している。この送給方法を巻取り式というものとする。
ワイヤ1Aのうち、レーザ光Lが照射される部分はターゲット1となる錫Snなどの固体金属で構成されている。
ワイヤ1Aは、プーリ21、22に架けられているとともに、ワイヤ1Aの一方の終端がドラム121に巻回され他方の終端がドラム122に巻回されている。ドラム121、122は、それらの中心軸120Cが平行になるように対向して配置されている。
ドラム121、122は駆動ドラムであり、サーボモータ126A、126Bによって回転駆動される。サーボモータ126A、126Bが一方向に回転駆動されると、それに応じて巻取りドラム121、122が一方向に回転駆動され、ワイヤ1Aが一方向E1にEUV光発生点Aに向けて送給される。一方のドラム122でワイヤ1Aの巻取りを終えると、サーボモータ126A、126Bが逆方向に回転駆動され、それに応じて巻取りドラム121、122が逆方向に回転駆動される。これによりワイヤ1Aが他方向E2にEUV光発生点Aに向けて送給される。以後、同様の動作を交互に繰り返す。
巻取り式では、サーボモータ126A、126Bの回転方向によって、EUV光発生点Aの上流側、下流側が変わる。よって図41に示すように、再生機構20、冷却機構50は、EUV光発生点Aの上流側、下流側のいずれのワイヤ1Aを再生し、冷却できるように、EUV光発生点Aの上流側、下流側の両方に設けることが望ましい。
ワイヤ張力制御機構150A、150Bはそれぞれ、EUV光発生点Aの上流側、下流側の両方に設けられており、コントローラ170を介してワイヤ1Aの張力を一定にするように制御する。
トラバース機構160A、160Bはそれぞれ、巻取りドラム121、122に近接して設けられており、巻取りドラム121、122でワイヤ1Aが整列して巻き取られるように調整する。
断線検出センサ127は、ワイヤ1Aの断線を検出するセンサであり、断線検出センサ127の検出信号に基づいて異常処理を行うことができる。
速度検出センサ128は、ワイヤ1Aの速度を検出する。変位計180A、180Bはそれぞれ、巻取りドラム121、122の巻かれたワイヤ1Aまでの変位を測定することによって、巻取りドラム121、122の中心から巻かれたワイヤ1Aの外周までの距離(ドラム径)を計測する。モータ回転センサ190A、190Bはそれぞれ、サーボモータ126A、126Bの回転数を検出する。コントローラ170は、計測された巻取りドラム121、122のドラム径と、サーボモータ126A、126Bの回転数に基づいて、巻取りドラム121、122に巻かれたワイヤ1Aの周速度を各ドラム毎に計測し、ワイヤ1Aの周速度が、各ドラム121、122で同じとなるようにサーボモータ126A、126Bの回転数を制御する。またコントローラ170は、速度検出センサ128の検出信号に基づいて、ワイヤ1Aの送給速度を一定にする制御を行なう。
再生機構20、冷却機構50は、図2と同様に真空チャンバ2の外部に設けてもよく、図3、図4と同様に真空チャンバ2の内部に設けてもよい。ワイヤ張力制御機構150についても、真空チャンバ2の外部に設けてもよく、真空チャンバ2の内部に設けてもよい。
図41に示す再生機構20、冷却機構50等の装置を真空チャンバ2の外部に設ける場合には、図24に例示するように再生機構30等の室を差動排気室として構成し、差動排気室を経由して真空チャンバ2に出入りさせることが望ましい。
つぎに上述した図37に示す実施例のターゲット供給方法(巻取り式)による作用効果と、図2、図3、図4ないしは図38、図40に示すターゲット供給方法(ループ式)による作用効果を対比する。
ループ式では、つなぎ目のない1本のワイヤ1Aの両端がそれぞれ一対の巻取りドラム121、122に巻回されて送給されるようにしているので、つなぎ目のあるループ状のワイヤ1Aを送給するループ式に比べて、ワイヤ1Aの長さを稼ぐことができ、高出力のレーザ光Lによるワイヤ1Aの損傷を抑制できる。
また、ループ式では、ワイヤ1Aの端部同士を繋ぐ必要がなく、その繋ぎ作業が不要となるので、非常に工数のかかる繋ぎ作業を省略することができる。また、一般的に、ワイヤ1Aの端部同士を繋ぐと、つなぎ目が元のワイヤ1Aの径よりも大きくなる。このためワイヤ1Aが狭い経路、たとえば図18に示す孔31bを通過する際に、つなぎ目が、その経路(孔31b)に引っかかり、スムーズな送給が行われなくなるおそれがある。これに対して、ループ式では、ワイヤ1Aにつなぎ目がないため、ワイヤ1Aの引っかかりがなく安定したスムーズな送給を行うことができる。
さて、図29では、ワイヤ1に、供給方向Eに沿って連続的に溝1Dを形成し、このワイヤ1Aを、その溝1DがEUV光発生点Aを通過するように供給する実施例について説明した。ワイヤ1Aの少なくとも溝1Dの内側表面は、ターゲットとなる固体金属、たとえば錫Snで構成されている。ワイヤ1Aの全体表面に錫Snを塗布してもよく、プラズマ生成に必要な最小限の範囲、つまり溝1Dの内側表面のみに錫Snを塗布してもよい。 これによりEUV光発生点Aに、ワイヤ1Aの溝1Dが位置され、レーザ光Lが、EUV光発生点Aに位置するワイヤ1Aの溝1Dに向けて照射されると、EUV光5が発生する。
ここで、溝1Dにレーザ光Lを照射したときの作用効果と、図25(a)に示す溝1Dが無い平面1Eにレーザ光Lを照射したときの作用効果と、図26に示す間欠的に形成されたくぼみ1Dにレーザ光Lを照射したときの作用効果を対比する。
ワイヤ1Aの溝1Dにレーザ光Lを照射した場合には、ワイヤ1Aの平面1Eにレーザ光Lを照射した場合に比べて、プラズマが溝1Dの内側に閉じ込められるため、高密度にプラズマを生成することができ、EUV光5の発光効率を高くすることができる(図25参照)。
また、ワイヤ1Aにくぼみ1Dを形成する場合には、くぼみ1Dをレーザ光Lの発振周期に応じた間隔で形成する必要があり、加工が容易ではなく工数が大となるのに対して、ワイヤ1Aに溝1Dを形成する場合には、ワイヤ1Aの長手方向に沿って連続的に開口を形成するだけでよく、加工性が良く工数が少なくて済む。また、ワイヤ1Aのくぼみ1Dにレーザ光Lを照射する場合には、図32、図33に示すように、間欠的なくぼみ1Dを検出する検出手段60と、EUV光発生点Aにくぼみ1Dが位置するタイミングでレーザ光Lを精度よく照射する制御手段70が必要となり、装置構成、制御が複雑となるのに対して、ワイヤ1Aの溝1Dにレーザ光Lを照射する場合には、そのような複雑な装置構成、制御は不要となる。以上の点から、ワイヤなどのターゲット構造物1Aに溝を形成する実施が望ましい。
つぎに、ワイヤ1Aの溝1Dの断面形状について考察する。
本発明者らの実験によると、図42(a)、(b)、(c)、(d)に示すように、ワイヤ1Aに、溝幅が表面で広く最深部で狭い形状の溝1Dを形成する実施が、EUV光5の発光効率を高くできる点で好ましいということがわかった。
図42(a)は、溝1Dの断面形状が三角形(V字形)となっているワイヤ1Aの断面を示している。図42(b)は、溝1Dの断面形状が台形となっているワイヤ1Aの断面を示している。図42(c)は、溝1Dの断面形状が円弧となっているワイヤ1Aの断面を示している。図42(d)は、溝1Dの断面形状が楕円弧となっているワイヤ1Aの断面を示している。図42(e)は、溝1Dの断面形状が2次曲線となっているワイヤ1Aの断面を示している。図42(a)〜(e)において、Xは溝1Dの溝幅、Yは溝1Dの溝深さである。図42(b)〜(e)では、図42(a)に示す溝1Dと溝幅X、溝深さYが同じになるように、図42(a)に示す三角形の各頂点P1、P2、P3を通過する溝1Dを例示している。
ワイヤ1Aの断面は、図7(b)に示すように四角形に形成されている。ワイヤ1Aの断面を四角形とすることにより、ワイヤ1Aの送給が安定して行われ、EUV光発生点Aで溝1Dの開口がレーザ光Lに向う姿勢にワイヤ1Aを位置決めすることが容易になる。ワイヤ1Aの断面は、図7(a)に示すように三角形でもよく、五角形などの多角形であってもよい。
図8に示すように、プーリ21、22…に、ワイヤ1Aに断面に適合した溝21Aを形成し、ワイヤ1Aを、プーリ21、22…の溝21Aに架け渡すことで容易に位置決めさせることができる。プーリ21、22…の溝21Aにワイヤ1Aを架け渡す場合には、ワイヤ1Aの断面は、四角形等の角を有する断面であることは必ずしも必要でない。円、楕円等の曲線で構成された断面を有するワイヤ1Aを、プーリ21、22…の溝21Aに架け渡すことによっても、溝1Dの開口がレーザ光Lに向う姿勢にワイヤ1Aを位置決めすることができる。
つぎに、図42(a)、(b)、(c)、(d)、(e)に例示される、ワイヤ1Aの溝1Dを溝幅が表面で広く最深部で狭い断面形状にしたことによる作用効果について説明する。図42(f)は、溝幅が深さ方向で同一の断面矩形状の溝1Dを比較例として示している。
図42(a)、(b)、(c)、(d)、(e)に例示される、溝幅が表面で広く最深部で狭い形状の溝1Dにレーザ光Lを照射した場合には、図42(f)に示される、そうでない形状、例えば溝幅が深さ方向で同一の断面矩形状の溝1Dにレーザ光Lを照射した場合に比べて、EUV光5の発光効率を高くすることができた。
レーザ光Lのスポット径を50〜500μmの範囲とし、レーザ光Lのエネルギーを20mJ〜500mJの範囲としたとき、溝1Dの溝幅X、溝深さYはともに、100〜1000μm程度にすることが、EUV光5の発光効率を高くするために、好ましい範囲である。たとえばレーザ光Lのスポット径が100μmであり、レーザ光Lのエネルギーが20mJであるとき、溝1Dの溝幅Xを400μmとし溝深さYを200μmとしたときに、EUV光5の発光効率を最も高くすることができた。また、レーザ光Lのスポット径が大きいほど、レーザ光Lのエネルギーが大きいほど、溝幅Xおよび溝深さYを大きくすることが、EUV光5の発光効率を高くするために必要であるというデータを得ている。
さて、前述の実施例では、再生機構30を設けることにより、ターゲット1の表面が一定の形状に保持され、EUV光5の生成効率が長時間安定して、高出力のEUV光5を長期間に渡り維持でき、有用であるということについて説明した。しかしながら、本発明者らの実験によると、再生機構30で再生されたワイヤ1Aのターゲット1の表面が酸素雰囲気に暴露されると、ターゲット表面に酸化膜が形成されてしまいその酸化膜が形成されたままの状態のターゲット1にレーザ光Lが照射されると、EUV光5の発光効率が低下してしまうことがわかった。
この場合、図3、図4に示すように再生機構30自体を真空チャンバ2内に配置して再生室を真空雰囲気にすれば問題はないが、構造上などの理由により、再生室を、真空チャンバ2の外に設けざるを得ない場合がある。そこで、本実施例では、このように再生室を、真空チャンバ2の外に設けざるを得ない場合において、図43のように再生機構30を構成し、再生機構30の再生室530をターゲット1となる固体金属を酸化させない雰囲気にして真空チャンバ2に連通させるようにしている。
すなわち、図43に示すように、本実施例の再生機構30は、再生室530を含んで構成されている。再生室530と真空チャンバ2は、連通路531を介して連通されている。そして、再生室530内の雰囲気は、ターゲット1となる固体金属を酸化させない雰囲気、たとえばN2ガス、Arガスなどの不活性ガスの雰囲気若しくは真空の雰囲気とされている。
このように、再生室530をターゲット1となる固体金属を酸化させない雰囲気にして真空チャンバ2に連通させているので、ターゲット表面に酸化膜が形成されることを抑制でき、酸化膜が形成されない状態でターゲット1にレーザ光Lを照射することができ、EUV光5の発光効率の低下を抑制できる。また、差動排気装置が不要となる。
さて、再生機構30に要求される機能は、レーザ光Lの照射により欠損等したターゲット表面をつぎのレーザ光照射時期までに元の状態に復元することである。しかし、レーザ光Lの照射により欠損等した部分は、ターゲット表面(錫Snの膜)全体のうち一部だけであり、レーザ光照射後にそのままターゲット表面に固体金属(錫Sn)を塗布すると、欠損等した部分とそうでない部分とで塗布膜の厚さが異なってしまい、ターゲット表面で凹凸が生じ形状が安定しなくなる。このためEUV光5の発光効率に悪影響を与えるおそれがある。そこで、本実施例では、図43に示すように、除去槽532にて、ターゲット表面全体の固体金属全てを除去した後にあらためて塗布手段533にて、固体金属をターゲット表面全体に塗布するようにしている。
すなわち、図43は、図17で説明したのと同様に溶融めっきによる方法でターゲット1を再生する再生機構30を示している。
再生機構30の再生室530内には、除去槽532と、塗布槽533が設けられている。
除去槽532、塗布槽533には、ターゲット1となる錫Snが溶融状態(以下、溶融錫539という)で貯留されている。
ワイヤ1Aは、各プーリ121〜126に、プーリ121、122、123、124、125、126の順序で再生室530の入口側から出口側に向けて架け渡されている。
各プーリ121、122、123、124、126には、ワイヤ1Aの外形に合わせた溝が形成され、その溝にワイヤ1Aが架けられている。
プーリ121は、除去槽532の入口に配置されたプーリであり、プーリ123は、除去槽532の出口に配置されたプーリである。プーリ122は、除去槽532の入口のプーリ121と除去槽532の出口のプーリ123の間に配置されたプーリである。プーリ122の下方は溶融錫539に浸漬されている。
プーリ124は、塗布槽533の入口に配置されたプーリであり、プーリ126は、塗布槽533の出口に配置されたプーリである。プーリ125は、塗布槽533の入口のプーリ124と塗布槽533の出口のプーリ126の間に配置されたプーリである。プーリ125の下方は溶融錫539に浸漬されている。
図44(a)は、除去槽532の溶融錫539に浸漬されたプーリ122を拡大して示した図で、図44(b)は、図44(a)に示すプーリ122および溶融錫539のZ−Z断面図である。ワイヤ1Aは、プーリ122に接触する前に溶融錫539に浸漬され、プーリ122から離れた後で溶融錫539から出るように、プーリ122の溝21Aにワイヤ1Aが架けられている。プーリ122の出口側にあって溶融錫539の上方には、プーリ122から離れたワイヤ1Aの図中上方および図中下方に向けて、N2、H2、Arなどの不活性ガスを吹き付けるブロー用ノズル534、535がそれぞれ設けられている。
図45(a)は、塗布槽533の溶融錫539に浸漬されたプーリ125を拡大して示した図で、図45(b)は、図45(a)に示すプーリ125および溶融錫539のZ−Z断面図である。プーリ125の外周面には、ワイヤ1Aの溝1Dの断面形状に合わせた突起125Aが設けられている。ワイヤ1Aは、プーリ125に接触する前に溶融錫539に浸漬され、溶融錫539を出てからプーリ125から離れるように、プーリ125の外周面にワイヤ1Aが架けられている。プーリ125の出口側にあって溶融錫539の上方には、プーリ125から離れたワイヤ1Aの図中下方、つまりワイヤ1Aのうち溝1Dと反対の面に向けて、N2、H2、Arなどの不活性ガスを吹き付けるブロー用ノズル536が設けられている。
ワイヤ1Aは送給方向Eに送給され、プーリ122を介して除去槽532内の溶融錫539に浸漬される。ワイヤ1Aがプーリ122から離れ、その後、溶融錫539から出ると、ブロー用ノズル534、535によって不活性ガスがワイヤ1Aの表面全体に吹き付けられる。これによりワイヤ1Aに塗布されていた全ての錫(ターゲット1)の膜が溶融、除去される。つぎに、ワイヤ1Aは、プーリ125を介して塗布槽533内の溶融錫539に浸漬される。ワイヤ1Aが溶融錫539を出て、その後、プーリ125から離れると、ブロー用ノズル536によって不活性ガスがワイヤ1Aの下方(溝1Dと反対の面)に吹き付けられる。これによりワイヤ1Aの溝1Dの表面全体に錫(ターゲット1)の膜が塗布される。突起125Aの形状によって溝1Dの内部表面の錫(ターゲット1)の膜の厚みがほぼ定まり、さらにブロー用ノズル536から噴出される不活性ガスの流量により、その錫(ターゲット1)の膜厚を微調整することができる。なお、再生室530内に、ワイヤ1Aの表面を清浄化するために不活性ガスをワイヤ1Aに吹き付けるブロー用ノズルを設けてもよい。
このように本実施例によれば、再生機構30の再生室530内の除去槽532で、ターゲット構造物1Aの固体金属が除去され、再生機構30の再生室530内の塗布槽533で、除去槽532によって除去されたターゲット構造物1Aの部分に固体金属が塗布されて、再生が行われる。これにより固体金属塗布後のターゲット表面形状が凹凸無く安定し一定形状が得られ、EUV光5の発光効率を安定させることができる。
なお、この実施例では、塗布槽533にワイヤ1Aを浸漬するという溶融めっきによる方法でターゲット1の再生を行うようにしているが、溶融めっき以外の方法、たとえば真空蒸着などの方法を用いて、ターゲット1の表面を再生する実施も可能である。すなわち、塗布槽533の代わりに、ワイヤ1Aに、ターゲット1となる固体金属を塗布する任意の塗布手段を適用することができる。
さて、光学部品である集光ミラー3は、その集光面を仕上げるために多大な工数がかかる。このため集光ミラー3の集光面が大型化すると、製造コストが飛躍的に上昇する。このため集光ミラー3の集光面は出来る限り小さくすることが望ましい。
そこで、本実施例では、図46(b)に示すように、ワイヤ1Aの溝1Dに対向する位置に、EUV光5を集光する集光ミラー3を配置する構成とし、その集光ミラー3を、その集光面3aが、ターゲット構造物1Aの溝1Dを中心に120°以内の広がり角θの範囲に収まるように構成している。
すなわち、図46(a)に示すように、ワイヤ1Aに溝1Dが形成され、その溝1Dにレーザ光Lが照射されると、溝1Dが無いワイヤ1Aにレーザ光Lを照射した場合と比較してEUV光5の放射方向の偏りが大きくなる。溝1Dに対向する図中上方向でEUV光5の強度が最も高く、溝1Dを中心に図中左右に角度θに広がるにつれてEUV光5の強度が低くなり、広がり角θ180°付近では、殆ど有効な強度が得られない。一方、光学部品である集光ミラー3は上述したように製造コストが高く、その集光面3aが大きくなるほどコストが上昇する。集光ミラー3で集光される有効なEUV光5の強度と、集光ミラー3のコストのバランスを考慮すると、集光ミラー3は、その集光面3aが、ターゲット構造物1Aの溝1Dを中心に120°以内の広がり角θの範囲に収まっていることが望ましい。本実施例によれば、集光ミラー3の製造コストを抑制しつつ、高い集光効率が得られ、露光機に、効率よく高出力のEUV光5を伝播させることができる。
図1は従来技術および実施例に共通する装置構成図である。 図2は第1の装置構成例を示した図である。 図3は第1の装置構成例を示した図である。 図4は第1の装置構成例を示した図である。 図5はターゲット構造物の構造を示した図である。 図6はターゲット構造物の構造を示した図である。 図7(a)、(b)はターゲット構造物の構造を示した図である。 図8(a)、(b)はプーリの構成例を示した図である。 図9は位置決め機構の構成例を示した図である。 図10は位置決め機構の構成例を示した図である。 図11はディスク形状のターゲット構造物を用いた場合の構成図である。 図12(a)、(b)はディスク形状のターゲット構造物を用いた場合の構成図である。 図13はディスク形状のターゲット構造物を用いた場合の構成図である。 図14はディスク形状のターゲット構造物を用いた場合の構成図である。 図15はロッド形状のターゲット構造物を用いた場合の構成図である。 図16(a)、(b)は再生機構を例示した図である。 図17は再生機構を例示した図である。 図18は図17の容器の壁の部分拡大図である。 図19は再生機構を例示した図である。 図20は再生機構を例示した図である。 図21は再生機構を例示した図である。 図22は再生機構を例示した図である。 図23は再生機構を例示した図である。 図24は再生機構を例示した図である。 図25(a)、(b)はターゲットが平面である場合と凹部がある場合とを比較して示した図である。 図26(a)、(b)は凹部が形成されたワイヤを示した図である。 図27はくぼみを再生する再生機構を例示した図である。 図28はくぼみを再生する再生機構を例示した図である。 図29(a)、(b)は溝が形成されたワイヤを示した図である。 図30はくぼみが形成されたロッドを示した図である。 図31(a)、(b)はくぼみが形成されたディスクを示した図で、図31(c)、(d)は溝が形成されたディスクを示した図である。 図32はレーザ発振を制御する制御装置の構成図である。 図33はレーザ発振を制御する制御装置の構成図である。 図34は冷却機構を例示した図である。 図35は冷却機構を例示した図である。 図36(a)、(b)はターゲット構造物の断面図である。 図37は、ターゲット供給装置の他の装置構成例を示した正面図である。 図38は、ターゲット供給装置の他の装置構成例を示した正面図である。 図39は、図38のターゲット供給装置を下方向からみた図である。 図40は、ループ式のターゲット供給装置の他の装置構成例を示した図である。 図41は、ターゲット供給装置の他の装置構成例を示した図で、図37のターゲット供給装置を駆動制御する装置構成を示したブロック図である。 図42(a)〜(f)は、ワイヤの溝の断面形状を示した図である。 図43は、ターゲット全体を除去してからターゲットの表面を再生する再生機構を示している。 図44(a)は、除去槽の溶融錫に浸漬されたプーリを拡大して示した図で、図44(b)は、図44(a)に示すプーリおよび溶融錫のZ−Z断面図である。 図45(a)は、塗布槽の溶融錫に浸漬されたプーリを拡大して示した図で、図45(b)は、図45(a)に示すプーリおよび溶融錫のZ−Z断面図である。 図46(a)は、ワイヤの溝にレーザ光が照射されたときのEUV光の放射方向の偏りを示した図で、図46(b)は、ワイヤと集光ミラーの位置関係を示した図である。
符号の説明
1 ターゲット、1A ターゲット構造物、10 EUV発生装置、20 ターゲット供給装置、30 再生機構、40 送り機構、50 冷却機構

Claims (38)

  1. レーザ光を、真空チャンバ内のEUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
    ターゲット供給装置は、
    固体金属のターゲットをEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
    ターゲット供給装置には、
    レーザ光が照射されたターゲットの表面を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
    ターゲットを、ターゲットの材料となる金属の融点よりも低い温度になるまで冷却する冷却機構と、
    EUV光発生点を通過したターゲットを再生機構を介して冷却機構に送るとともに、冷却機構を通過したターゲットを再びEUV光発生点に送る送り機構と
    が設けられており、
    前記ターゲット供給装置のうち前記再生機構と前記冷却機構と前記送り機構のうち動力部以外の構成部分が前記真空チャンバの内部に配置されているとともに、前記送り機構のうち動力部が前記真空チャンバの外部に配置されていること
    を特徴とするEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  2. レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
    ターゲット供給装置は、
    固体金属のターゲットをEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
    ターゲット供給装置には、
    レーザ光が照射されたターゲットの表面を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
    ターゲットを、ターゲットの材料となる金属の融点よりも低い温度になるまで冷却する冷却機構と、
    EUV光発生点を通過したターゲットを再生機構を介して冷却機構に送るとともに、冷却機構を通過したターゲットを再びEUV光発生点に送る送り機構と
    が設けられており、
    前記ターゲット供給装置は、
    芯材の表面に、少なくとも10nmの厚みで前記レーザ光のスポット径に対応する100μm以下の径の薄膜であって前記固体金属のターゲットの薄膜を形成した構造のターゲット構造物を、前記EUV光発生点に向けて連続して供給するものであること
    を特徴とするEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  3. 前記ターゲット供給装置は、
    ターゲットからなる、またはターゲットと他の材料からなるターゲット構造物であって、ワイヤ形状またはディスク形状またはロッド形状に形成されたターゲット構造物を、前記EUV光発生点に向けて連続して供給するものであること
    を特徴とする請求項2記載のEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  4. レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
    ターゲット供給装置は、
    固体金属のターゲットをEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
    ターゲット供給装置には、
    レーザ光が照射されたターゲットの表面を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
    ターゲットを、ターゲットの材料となる金属の融点よりも低い温度になるまで冷却する冷却機構と、
    EUV光発生点を通過したターゲットを再生機構を介して冷却機構に送るとともに、冷却機構を通過したターゲットを再びEUV光発生点に送る送り機構と
    が設けられており、
    前記ターゲット供給装置は、
    ターゲットからなる、またはターゲットと他の材料からなるターゲット構造物であって、ワイヤ形状に形成されたターゲット構造物を、前記EUV光発生点に向けて連続して供給するものであって、
    前記EUV光発生点の前後にそれぞれ、前記ワイヤ形状のターゲット構造物の線幅方向の位置ずれを規制する位置決め機構を設けたこと
    を特徴とするEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  5. 前記位置決め機構は、
    前記EUV光発生点の前後にそれぞれ配置された板状部材であって、前記ワイヤ形状のターゲット構造物が通過する孔が形成された板状部材であること
    を特徴とする請求項4記載のEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  6. 前記位置決め機構は、
    前記EUV光発生点の前後にそれぞれ配置された一対のローラであって、当該一対のローラ間に、前記ワイヤ形状のターゲット構造物が滑り移動可能な間隙が形成された一対のローラであること
    を特徴とする請求項4記載のEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  7. レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生し、発生したEUV光を集光ミラーで集光するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
    ターゲット供給装置は、
    固体金属のターゲットをEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
    ターゲット供給装置には、
    レーザ光が照射されたターゲットの表面を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
    ターゲットを、ターゲットの材料となる金属の融点よりも低い温度になるまで冷却する冷却機構と、
    EUV光発生点を通過したターゲットを再生機構を介して冷却機構に送るとともに、冷却機構を通過したターゲットを再びEUV光発生点に送る送り機構と
    が設けられており、
    前記ターゲット供給装置は、
    ターゲットからなる、またはターゲットと他の材料からなるターゲット構造物であって、ディスク形状に形成されたターゲット構造物を、前記EUV光発生点に向けて連続して供給するものであって、
    前記ディスク形状のターゲット構造物の少なくともディスク円周側面に前記固体金属のターゲットが形成され、当該ディスク円周側面に前記集光ミラーの反射面が対向して前記ディスク形状のターゲット構造物が配置されているか、あるいは、
    前記ディスク形状のターゲット構造物の少なくともディスク平面に前記固体金属のターゲットが形成され、当該ディスク平面に前記集光ミラーの反射面が対向して前記ディスク形状のターゲット構造物が配置されていること
    を特徴とするEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  8. 前記ディスク形状のターゲット構造物は、前記ディスク平面に前記集光ミラーの反射面が対向しており、当該ディスク平面には、前記集光ミラーで反射したEUV光を通過させる孔が設けられていること
    を特徴とする請求項7記載のEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  9. 前記ディスク形状のターゲット構造物は、前記ディスク円周側面に前記集光ミラーの反射面が対向しており、当該ディスク円周側面の法線の方向に、前記レーザ光が入射されること
    を特徴とする請求項7記載のEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  10. レーザ光を、真空チャンバ内のEUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、
    前記再生機構および前記冷却機構は、前記真空チャンバ内で隣接して配置されていること
    を特徴とする請求項7記載のEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  11. レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
    ターゲット供給装置は、
    固体金属のターゲットをEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
    ターゲット供給装置には、
    レーザ光が照射されたターゲットの表面を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
    ターゲットを、ターゲットの材料となる金属の融点よりも低い温度になるまで冷却する冷却機構と、
    EUV光発生点を通過したターゲットを再生機構を介して冷却機構に送るとともに、冷却機構を通過したターゲットを再びEUV光発生点に送る送り機構と
    が設けられており、
    前記ターゲット供給装置は、
    ターゲットからなる、またはターゲットと他の材料からなるターゲット構造物であって、ロッド形状に形成されたターゲット構造物を、前記EUV光発生点に向けて連続して供給するものであって、
    前記ロッド形状のターゲット構造物の長手方向に沿って、当該ロッド形状のターゲット構造物を、前記EUV光発生点と前記再生機構および前記冷却機構との間で往復移動させるものであること
    を特徴とするEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  12. レーザ光を、真空チャンバ内のEUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、
    前記再生機構および前記冷却機構は、前記真空チャンバ内で、前記ロッド形状のターゲット構造物の長手方向に沿って隣接して配置されていること
    を特徴とする請求項11記載のEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  13. レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
    ターゲット供給装置は、
    固体金属のターゲットをEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
    ターゲット供給装置には、
    レーザ光が照射されたターゲットの表面を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
    ターゲットを、ターゲットの材料となる金属の融点よりも低い温度になるまで冷却する冷却機構と、
    EUV光発生点を通過したターゲットを再生機構を介して冷却機構に送るとともに、冷却機構を通過したターゲットを再びEUV光発生点に送る送り機構と
    が設けられており、
    前記ターゲット供給装置は、
    ターゲットからなる、またはターゲットと他の材料からなるターゲット構造物であって、ワイヤ形状に形成されたターゲット構造物を、前記EUV光発生点に向けて連続して供給するものであって、
    前記再生機構と前記EUV光発生点との間に、前記ワイヤ形状のターゲット構造物の周囲を切削する切削装置を設けたこと
    を特徴とするEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  14. レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
    ターゲット供給装置は、
    固体金属のターゲットをEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
    ターゲット供給装置には、
    レーザ光が照射されたターゲットの表面を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
    ターゲットを、ターゲットの材料となる金属の融点よりも低い温度になるまで冷却する冷却機構と、
    EUV光発生点を通過したターゲットを再生機構を介して冷却機構に送るとともに、冷却機構を通過したターゲットを再びEUV光発生点に送る送り機構と
    が設けられており、
    前記ターゲット供給装置は、
    ターゲットからなる、またはターゲットと他の材料からなるターゲット構造物であって、ワイヤ形状に形成されたターゲット構造物を、前記EUV光発生点に向けて連続して供給するものであって、
    前記再生機構は、ターゲットとなる金属を溶融金属として貯留する容器を備え、当該容器の壁に、前記ワイヤ形状のターゲット構造物が通過する孔であって、前記ワイヤ形状のターゲット構造物とのクリアランスを1mm以下とする孔を形成したこと
    を特徴とするEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  15. レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
    ターゲット供給装置は、
    固体金属のターゲットをEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
    ターゲット供給装置には、
    レーザ光が照射されたターゲットの表面を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
    ターゲットを、ターゲットの材料となる金属の融点よりも低い温度になるまで冷却する冷却機構と、
    EUV光発生点を通過したターゲットを再生機構を介して冷却機構に送るとともに、冷却機構を通過したターゲットを再びEUV光発生点に送る送り機構と
    が設けられており、
    前記ターゲット供給装置は、
    ターゲットからなる、またはターゲットと他の材料からなるターゲット構造物であって、ロッド形状に形成されたターゲット構造物を、前記EUV光発生点に向けて連続して供給するものであって、
    前記ロッド形状のターゲット構造物の表面に、間欠的にくぼみが、あるいは溝が螺旋状に形成され、
    前記ロッド形状のターゲット構造物を長手方向および軸回転方向に駆動する駆動機構を備えていること
    を特徴とするEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  16. 前記ディスク形状のターゲット構造物は、前記ディスク円周側面に前記集光ミラーの反射面が対向しており、当該ディスク円周側面の周方向に沿って、間欠的にくぼみが、あるいは溝が形成されていること
    を特徴とする請求項7記載のEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  17. レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
    ターゲット供給装置は、
    固体金属のターゲットをEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
    ターゲット供給装置には、
    レーザ光が照射されたターゲットの表面を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
    ターゲットを、ターゲットの材料となる金属の融点よりも低い温度になるまで冷却する冷却機構と、
    EUV光発生点を通過したターゲットを再生機構を介して冷却機構に送るとともに、冷却機構を通過したターゲットを再びEUV光発生点に送る送り機構と
    が設けられており、
    前記ターゲット供給装置は、
    ターゲットからなる、またはターゲットと他の材料からなるターゲット構造物であって、ワイヤ形状またはロッド形状またはディスク形状に形成されたターゲット構造物を、前記EUV光発生点に向けて連続して供給するものであって、
    前記ターゲット構造物の表面に間欠的にくぼみが形成され、
    前記ターゲット構造物の表面に位置計測用レーザ光を照射するレーザ発振器と、
    前記ターゲット構造物の表面で反射した前記位置計測用レーザ光を受光する受光センサと、
    前記受光センサの検出信号に基づいて前記くぼみの位置を計測して、当該くぼみの位置を計測したときに、前記レーザ光を前記ターゲット構造物に照射する制御手段と
    を備えたこと
    を特徴とするEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  18. レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
    ターゲット供給装置は、
    固体金属のターゲットをEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
    ターゲット供給装置には、
    レーザ光が照射されたターゲットの表面を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
    ターゲットを、ターゲットの材料となる金属の融点よりも低い温度になるまで冷却する冷却機構と、
    EUV光発生点を通過したターゲットを再生機構を介して冷却機構に送るとともに、冷却機構を通過したターゲットを再びEUV光発生点に送る送り機構と
    が設けられており、
    前記ターゲット供給装置は、
    ターゲットからなる、またはターゲットと他の材料からなるターゲット構造物であって、ワイヤ形状またはロッド形状またはディスク形状に形成されたターゲット構造物を、前記EUV光発生点に向けて連続して供給するものであって、
    前記ターゲット構造物の表面に、間欠的にくぼみが形成されるとともに、当該間欠的なくぼみに対応して、間欠的に孔が形成され、
    前記ターゲット構造物の表面に位置計測用レーザ光を照射するレーザ発振器と、
    前記ターゲット構造物の表面に形成された前記孔を通過した前記位置計測用レーザ光を受光する受光センサと、
    前記受光センサの検出信号に基づいて前記孔の位置を計測して、当該孔の位置を計測したときに、前記レーザ光を前記ターゲット構造物に照射する制御手段と
    を備えたこと
    を特徴とするEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  19. レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
    ターゲット供給装置は、
    固体金属のターゲットをEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
    ターゲット供給装置には、
    レーザ光が照射されたターゲットの表面を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
    ターゲットを、ターゲットの材料となる金属の融点よりも低い温度になるまで冷却する冷却機構と、
    EUV光発生点を通過したターゲットを再生機構を介して冷却機構に送るとともに、冷却機構を通過したターゲットを再びEUV光発生点に送る送り機構と
    が設けられており、
    前記ターゲット供給装置は、
    ターゲットからなる、またはターゲットと他の材料からなるターゲット構造物であって、
    ワイヤ形状に形成されたターゲット構造物を、前記EUV光発生点に向けて連続して供給するものであって、
    前記冷却機構は、
    前記ワイヤ形状のターゲット構造物が通過し、冷却媒体が導入された冷却室と、
    前記冷却室の前記ワイヤ形状のターゲット構造物が導入される側および前記ワイヤ形状のターゲット構造物が導される側のそれぞれに設けられた差動排気室と
    を備えたこと
    特徴とするEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  20. レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
    ターゲット供給装置は、
    固体金属のターゲットをEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
    ターゲット供給装置には、
    レーザ光が照射されたターゲットの表面を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
    ターゲットを、ターゲットの材料となる金属の融点よりも低い温度になるまで冷却する冷却機構と、
    EUV光発生点を通過したターゲットを再生機構を介して冷却機構に送るとともに、冷却機構を通過したターゲットを再びEUV光発生点に送る送り機構と
    が設けられており、
    前記冷却機構は、
    冷却媒体が導入された冷却室と、
    前記冷却室の圧力を検出する圧力計と、
    前記冷却室に供給される冷却媒体の流量を調整する流量調整機構と、
    前記圧力計の検出信号に基づいて前記流量調整機構を制御して、前記冷却室内の圧力を所望の圧力にするコントローラと
    を備えたこと
    特徴とするEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  21. レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
    ターゲット供給装置は、
    固体金属のターゲットをEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
    ターゲット供給装置には、
    レーザ光が照射されたターゲットの表面を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
    ターゲットを、ターゲットの材料となる金属の融点よりも低い温度になるまで冷却する冷却機構と、
    EUV光発生点を通過したターゲットを再生機構を介して冷却機構に送るとともに、冷却機構を通過したターゲットを再びEUV光発生点に送る送り機構と
    が設けられており、
    前記ターゲット供給装置は、
    ターゲットからなる、またはターゲットと他の材料からなるターゲット構造物であって、ワイヤ形状に形成されたターゲット構造物を、前記EUV光発生点に向けて連続して供給するものであって、
    前記送り機構は、
    前記ワイヤ形状のターゲット構造物を巻回する一対の巻取りドラム
    を備えたこと
    特徴とするEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  22. 前記送り機構は、
    前記ワイヤ形状のターゲット構造物の張力を一定に制御するワイヤ張力制御機構
    を備えたこと
    特徴とする請求項21記載のEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  23. 前記送り機構は、
    前記一対の巻取りドラムに前記ワイヤ形状のターゲット構造物が整列して巻き取られるように調整するトラバース機構と、
    前記一対の巻取りドラムに巻かれた前記ワイヤ形状のターゲット構造物までの変位を測定する変位計と、
    前記変位計の測定結果に基づいて前記一対の巻取りドラムの回転数を制御するコントローラとを備えたこと
    特徴とする請求項21または22に記載EUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  24. レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
    ターゲット供給装置は、
    固体金属のターゲットをEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
    ターゲット供給装置には、
    レーザ光が照射されたターゲットの表面を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
    ターゲットを、ターゲットの材料となる金属の融点よりも低い温度になるまで冷却する冷却機構と、
    EUV光発生点を通過したターゲットを再生機構を介して冷却機構に送るとともに、冷却機構を通過したターゲットを再びEUV光発生点に送る送り機構と
    が設けられており、
    前記ターゲット供給装置は、
    ターゲットからなる、またはターゲットと他の材料からなるターゲット構造物であって、ワイヤ形状に形成されたターゲット構造物を、前記EUV光発生点に向けて連続して供給するものであって、
    前記再生機構は、
    前記ワイヤ形状のターゲット構造物が供給される上流側に、ターゲットとなる金属を前記ワイヤ形状のターゲット構造物から除去する除去槽と、
    前記ワイヤ形状のターゲット構造物が供給される下流側に、ターゲットとなる金属を前記ワイヤ形状のターゲット構造物に塗布する塗布槽と
    を備えていること
    特徴とするEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  25. 前記除去槽の出口に、前記ワイヤ形状のターゲット構造物の上方および下方に、前記ワイヤ形状のターゲット構造物に不活性ガスを吹き付けるブロー用ノズルが設けられていること
    特徴とする請求項24記載のEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  26. 前記塗布槽の出口に、前記ワイヤ形状のターゲット構造物の下方に、前記ワイヤ形状のターゲット構造物に不活性ガスを吹き付けるブロー用ノズルが設けられていること
    特徴とする請求項24または25記載のEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  27. 前記EUV光を集光する集光ミラーが備えられ、
    前記ターゲット構造物の前記くぼみまたは前記溝は、前記集光ミラーの反射面が対向しており、
    前記ターゲット構造物の前記くぼみまたは前記溝の開き角は、120度以内であること
    を特徴とする請求項15、16、17、18記載のEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  28. 前記送り機構は、前記ワイヤ形状のターゲット構造物が架けられる溝を有したプーリを備え、
    前記ワイヤ形状のターゲット構造物の断面は、多角形であり、前記プーリの溝は、前記ワイヤ形状のターゲット構造物の断面と同一あるいは略同一の断面形状に形成されていること
    を特徴とする請求項4、13、14、19、21、24記載のEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  29. 前記再生機構は、
    前記ワイヤ形状のターゲット構造物にターゲットとなる金属の粉体を噴霧する静電スプレーガンを備えたこと
    を特徴とする請求項項4、19、21記載のEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  30. 前記再生機構は、ターゲットとなる金属を溶融金属として貯留する容器と、
    前記容器内の溶融金属を加熱するヒータと、
    前記ヒータに供給する電力を調整して前記溶融金属を目標とする一定温度に制御するコントローラとを備えたこと
    を特徴とする請求項13、14、24記載のEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  31. 前記再生機構は、ターゲットとなる金属を溶融金属として貯留する容器と、
    前記容器内の溶融金属の液面を検出する液面計と、
    前記容器内にターゲットとなる金属材料を供給する供給通路と、
    前記供給通路に設けられたバルブと、
    前記液面計の検出信号に基づいて前記バルブを開閉して前記容器内の溶融金属の液面を一定値より下回らないように保持するコントローラとを備えたこと
    を特徴とする請求項13、14、24記載のEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  32. レーザ光を、真空チャンバ内のEUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、
    前記真空チャンバ外にあって、前記供給通路には、真空排気しながら、ターゲットとなる金属材料を前記供給通路内に供給する供給室が設けられていること
    を特徴とする請求項31記載のEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  33. 前記送り機構は、
    前記ワイヤ形状のターゲット構造物の断線を検出する断線検出センサを備えたこと
    を特徴とする請求項4、13、14、19、21、24記載のEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  34. レーザ光を、真空チャンバ内のEUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、
    前記ターゲット供給装置のうち前記再生機構と前記冷却機構と前記送り機構のうち動力部以外の構成部分が前記真空チャンバの内部に配置されているとともに、前記送り機構のうち動力部が前記真空チャンバの外部に配置されていること
    を特徴とする請求項2から33に記載のEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  35. レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
    ターゲット供給装置は、
    固体金属のターゲットをEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
    ターゲット供給装置には、
    レーザ光が照射されたターゲットの表面を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
    EUV光発生点を通過したターゲットを再生機構に送るとともに、再生機構を通過したターゲットを再びEUV光発生点に送る送り機構と
    設けられ、
    前記再生機構は、
    金属を真空中で蒸発させ、ターゲット上に金属を凝縮させることによって金属被膜をターゲットに形成する真空蒸着による方法でターゲットを再生する機構であること
    を特徴とするEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  36. レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
    ターゲット供給装置は、
    凹部が形成された固体金属のターゲットをEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
    ターゲット供給装置には、
    レーザ光が照射されたターゲットの凹部を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
    EUV光発生点を通過したターゲットを再生機構に送るとともに、再生機構を通過したターゲットを再びEUV光発生点に送る送り機構と
    設けられ、
    前記再生機構は、
    金属を真空中で蒸発させ、ターゲット上に金属を凝縮させることによって金属被膜をターゲットに形成する真空蒸着による方法でターゲットを再生する機構であること
    を特徴とするEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  37. レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
    ターゲット供給装置は、
    固体金属のターゲットをEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
    ターゲット供給装置には、
    レーザ光が照射されたターゲットの表面を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
    ターゲットを、ターゲットの材料となる金属の融点よりも低い温度になるまで冷却する冷却機構と、
    EUV光発生点を通過したターゲットを再生機構を介して冷却機構に送るとともに、冷却機構を通過したターゲットを再びEUV光発生点に送る送り機構と
    設けられ、
    前記再生機構は、
    金属を真空中で蒸発させ、ターゲット上に金属を凝縮させることによって金属被膜をターゲットに形成する真空蒸着による方法でターゲットを再生する機構であること
    を特徴とするEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
  38. レーザ光を、EUV光発生点に位置するターゲットに対して照射することによってターゲットがプラズマ状態にされEUV光が発生するEUV光発生装置に適用され、ターゲットをEUV光発生点に供給するようにしたEUV光発生装置におけるターゲット供給装置において、
    ターゲット供給装置は、
    凹部が形成された固体金属のターゲットをEUV光発生点に向けて連続して供給する装置であって、
    ターゲット供給装置には、
    レーザ光が照射されたターゲットの凹部を、レーザ光照射前の状態に再生する再生機構と、
    ターゲットを、ターゲットの材料となる金属の融点よりも低い温度になるまで冷却する冷却機構と、
    EUV光発生点を通過したターゲットを再生機構を介して冷却機構に送るとともに、冷却機構を通過したターゲットを再びEUV光発生点に送る送り機構と
    設けられ、
    前記再生機構は、
    金属を真空中で蒸発させ、ターゲット上に金属を凝縮させることによって金属被膜をターゲットに形成する真空蒸着による方法でターゲットを再生する機構であること
    を特徴とするEUV光発生装置におけるターゲット供給装置。
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