JP5429770B2 - 半導体発光素子の製造方法 - Google Patents

半導体発光素子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5429770B2
JP5429770B2 JP2008027626A JP2008027626A JP5429770B2 JP 5429770 B2 JP5429770 B2 JP 5429770B2 JP 2008027626 A JP2008027626 A JP 2008027626A JP 2008027626 A JP2008027626 A JP 2008027626A JP 5429770 B2 JP5429770 B2 JP 5429770B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
forming
etching
light emitting
semiconductor light
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008027626A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009188240A (ja
Inventor
章紘 浦田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2008027626A priority Critical patent/JP5429770B2/ja
Publication of JP2009188240A publication Critical patent/JP2009188240A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5429770B2 publication Critical patent/JP5429770B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L33/00Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L33/02Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor bodies
    • H01L33/20Semiconductor devices with at least one potential-jump barrier or surface barrier specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor bodies with a particular shape, e.g. curved or truncated substrate

Description

この発明は、半導体発光素子の製造方法に関するもので、より特定的には、半導体発光素子の光取り出し効率を向上させるために用いられる半導体発光素子の製造方法に関する。
n型の化合物半導体とp型の化合物半導体とを、活性層を介して接合させた素子に電圧を加えることにより、n型の化合物半導体に含まれる電子と、p型の化合物半導体中に含まれる正孔とを再結合させることによる発光を利用した半導体発光素子がある。半導体発光素子としては、たとえば発光ダイオードなどが市販されており、これは電子と正孔とが効率よく再結合する直接遷移型半導体を利用しているため、発光する効率が非常に高い。このため、現在では家電製品のディスプレイや、道路の信号機の表示などに利用されている。
上述のとおり、直接遷移型半導体を用いると、高い効率で発光させることが可能であるが、一方で、せっかく高い効率で発光させた光を、素子の外部に取り出す効率が悪くなることがあるという問題がある。具体的に述べると、まず、n型の化合物半導体およびp型の化合物半導体の界面に形成された発光層から発せられた光は、通常、互いに平行な複数の材料界面を通過して素子の外部に取り出される。そのとき、全反射の繰り返しにより発生する多重反射が、光を外部に取り出す効率を悪くする原因になっている。全反射は、反射面を形成する界面における屈折率の差が大きいほど、入射角に対する許容範囲が狭くなり、発生しやすくなる。空気中との間で屈折率差の大きい材料が用いられる発光素子において、多重反射を抑制することは、発光素子の光取り出し効率を高める上で重要である。
そこで従来より、半導体発光素子にて発光させた光の外部への取り出し効率を向上させる手法としてたとえば、特開2001−36129(特許文献1)には素子の一方の主表面上、および側面上に凹凸形状を形成させる技術が開示されている。また、特開2003−110136(特許文献2)においては素子の側面に凹凸形状を形成させる。このことにより、電子と正孔との再結合により発光する活性層の主表面に沿った方向に伝播する光を外部に取り出す効率を向上させる技術が開示されている。このように、半導体発光素子の一部分に凹凸形状を形成させることにより、光の外部への取り出し効率が向上できるのは、以下の理由による。まず、凹凸形状を形成させることにより、結晶内の光密度を変えることなく、すなわち、素子サイズを変更することなく結晶界面面積を増大させることができる。すると、結晶内の部位、方向ともにランダムに存在する光に対する外部放射面積を増大させ、光取り出し効率、すなわち外部量子効率を増大させることができる。また、以上の方法は、量産対応できるように簡易に実現できる方法という点においても利用価値が高い。
上述の、素子の一方の主表面上に凹凸形状を形成させる方法としては、1)フォトリソグラフィー技術とエッチング技術とを組み合わせる方法、2)エッチングのみで表面を粗面化させる方法、3)研磨により表面を粗面化させる方法、の3通りが考えられる。また上述の、素子の側面上に凹凸形状を形成させる方法としては、1)フォトリソグラフィー技術とエッチング技術を組み合わせる方法、を挙げることができる。なお、ここで側面とは、半導体発光素子において基板の主表面の延在する方向と交差する方向に伸びる端部表面を意味する。後述するように、1)のフォトリソグラフィー技術は、凹凸形状を形成させたい場所や大きさを決めて規則正しい凹凸形状を形成させたい際に用いるのが妥当である。また、2)のエッチングのみで表面を粗面化させる方法は、形成された凹凸形状の均一性や規則性は特に重要視しないが、凹凸形状を形成させたい際に簡易的な方法として採用することができる。3)の研磨により表面を粗面化させる方法についても、2)のエッチングのみで表面を粗面化させる方法と同様である。
上述のとおり、凹凸形状を形成させたい場所や大きさを決めて規則正しい凹凸形状を形成させることが可能であることから、従来より、半導体発光素子への凹凸形状の形成にはフォトリソグラフィー技術が一般的に用いられている。しかし、フォトリソグラフィー技術を用いると、光源の波長以下の微細なパターンを形成することは非常に難しい。このため、形成することができるパターンの大きさに制限がある。
上述の問題を解決する技術として、近年特開2005−150261(特許文献3)に開示されているような方法の適用が可能となってきている。これは、パターンを形成したい基板に、転写材として用いるレジストを塗布し、ここへ凹凸形状を有するモールドを押し当てることにより、レジストを塗布した層にモールドの凹凸形状を転写し、エッチングにより基板にパターンを転写する技術である。この技術は、ナノインプリントリソグラフィー法と呼ばれるが、この方法を用いることにより、従来より微細なナノオーダーの凹凸形状を形成することが可能となった。
特開2001−36129号公報 特開2003−110136号公報 特開2005−150261号公報
上述の、素子の一方の主表面上または素子の任意の表面上に形成する凹凸を「表面凹凸」と呼び、素子の側面上に形成する凹凸を「側面凹凸」と呼ぶことにする。上述のとおり、表面凹凸および側面凹凸は、半導体発光素子において、発光した光の外部への取り出し効率を向上させるための構造である。表面凹凸または側面凹凸を単独で形成させても、発光した光の外部への取り出し効率を向上させることができるが、側面凹凸における凹凸表面上にさらに微細な表面凹凸を形成させた構造を用いると、さらに光の外部への取り出し効率を向上させることが可能である。
素子の一方の主表面上に形成した表面凹凸の表面上に、さらに微細な表面凹凸を形成する技術は、上述の特許文献3において開示されている。しかし、側面凹凸の表面上に、さらに微細な表面凹凸を形成させた構造を用いることは、従来のフォトリソグラフィー技術においては非常に難しい。それは、側面凹凸の表面上にフォトリソグラフィーを行なおうとしても、側面凹凸の表面がフォトリソグラフィーを行なうマスクパターンに沿った、たとえば平行な方向を向いていないため、露光時にフォーカスを合わせることが難しいためである。たとえば、ステッパーで幅が約1μmのパターンを形成する場合、焦点深度は約1〜2μmである。このため、2μm以上の深さの凹凸上にパターンを形成することはできない。ここで焦点深度とは、一般的には顕微鏡などで試料面を観察、撮影するとき、ピントが合っている位置から対物レンズと試料面との距離を変えても、ピントが合っている状態を保つことができる、対物レンズと試料面との距離のことである。したがって、2μm以上の深さを持つ側面凹凸構造の表面上にさらにフォトリソグラフィーを行なって凹凸構造を形成することはできない。
側面凹凸の表面上に、さらに微細な表面凹凸を形成させるための実現可能な方法として、以下のような方法がある。まずいったん側面凹凸を形成するエッチングを行なう。次に先ほど形成した側面凹凸以外をレジスト等で保護し、側面凹凸の表面を粗面化するエッチングを行なう。以上の方法により、側面凹凸の表面上に、さらに微細な表面凹凸を形成させることができる。しかしこの方法は、側面凹凸を形成する工程と、側面凹凸の表面上に、さらに微細な表面凹凸を形成させる工程とを別々に行なう必要があるため、半導体発光素子の加工を行なうのに必要な工程数が多くなり、処理時間が長くなることによってコスト高の原因になるという問題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するために成されたものであり、その目的は、側面凹凸の表面上に、さらに微細な表面凹凸を同時に形成させることにより、発光した光の外部への取り出し効率をさらに向上させた半導体発光素子を、より少ない工程数にて形成する製造方法、および上述の方法にて形成した半導体発光素子を提供することである。
始めに、本発明の基本思想についての説明を以下に記載する。図1は、半導体発光素子のn型半導体層、活性層、p型半導体層のいずれかの層を含む側面の全周または1部の表面上に形成した凹凸形状の状態を示す概略図である。また、図2は、半導体発光素子の一方の主表面上に形成した凹凸形状の状態を示す概略図である。さらに、図3は、図1に示す凹凸形状の表面上に形成した微細な凹凸形状の状態を示す概略図である。また、図4は、半導体発光素子の一方の主表面上に形成した凹凸形状の表面上に形成した微細な凹凸形状の状態を示す概略図である。本発明においては、図1に示す、半導体発光素子の側面の全周または1部の表面上に形成した凹凸形状(側面凹凸400)の表面上に、さらに図3に示す、微細な凹凸形状(表面凹凸B200)を、同時に形成させる。なお、表面凹凸B200は、側面凹凸400の中でも、活性層の側面上にも形成させることがさらに好ましい。また、その上で、図2に示す、半導体発光素子の一方の主表面上に形成した凹凸形状(表面凹凸A100)の表面上に、さらに図4に示す、微細な凹凸形状(表面凹凸C300)を、同時に形成させる。以上の凹凸形状を半導体発光素子に形成させることにより、発光した光の、活性層の内部における全反射を抑制し、外部への取り出し効率を向上させることができる。なお、図2〜図4は三角形の凸形状のみを示しているが、実際にはこれら(表面凹凸A100、表面凹凸B200、表面凹凸C300)は全て、凹形状と凸形状との両方を含みうる。また、これらの断面形状は半円状、三角形状、四角形状、さらに、平面形状が円形状、三角形状、四角形状や角部が6個以上の多角形状、であってもよい。また、これらの平面形状が多角形状の柱状体や平面形状が多角形の角錐体、あるいは平面形状が円形状の円錐体などであってもよい。
図1に示すような、半導体発光素子の半導体層の側面の少なくとも一部に凹凸形状を形成する際には、フォトリソグラフィーを行なった後、エッチングにより、所望の凹凸形状を形成させる。このエッチングの際、形成される凹凸形状の表面に微細な粗面を形成する条件にてエッチングを行なう。このことにより、側面に形成された凹凸形状(側面凹凸400)の表面上に、図3に示すような、さらに微細な凹凸形状(表面凹凸B200)を、同時に形成することができる。また、図2に示すような、半導体発光素子の一方の主表面上に形成した凹凸形状(表面凹凸A100)の表面上に、同様の方法により、図4に示すような、さらに微細な凹凸形状(表面凹凸C300)を、同時に形成させることができる。以上の工程を踏むことにより、凹凸形状の表面上に、さらに微細な凹凸形状を、同時に形成することができるため、素子加工プロセスを簡素化することが可能である。
上述の方法にて形成された、微細な凹凸形状は、フォトリソグラフィーによって形成させたマスクパターンをエッチングさせる際に付随的に行なわれる粗面形成によるものである。すなわち、ランダムに形成されたもので形状は不規則となっている。この微細な凹凸形状を均一な周期構造とさせるために、ナノインプリントリソグラフィー法を用いて、微細な凹凸形状を形成させる方法がある。
ナノインプリントリソグラフィー法とは、上述のとおり、パターンを形成したい基板に、転写材として用いるレジストを塗布し、ここへ凹凸形状を有するモールドを押し当てることにより、レジストを塗布した層にモールドの凹凸形状を転写し、エッチングにより基板にパターンを転写する技術である。この技術を用いると、レジストの膜厚や形状を制御することにより、半導体素子を所望の形状にエッチングすることが可能となる。
図5は、ナノインプリントリソグラフィー法において、半導体の一方の主表面上に塗布したレジストにモールドを押し当てた状態を示す概略図である。また、図6は、ナノインプリントリソグラフィー法において、押し当てたモールドを取り外した状態を示す概略図である。さらに図7は、形成したマスクパターンをエッチングする状態を示した概略図である。図5に示すように、半導体層20の一方の主表面上に塗布したレジスト膜16に、レジスト膜16から見て半導体層20と反対側からモールド30を押し当てる。この状態を保ったまま、熱または光によりレジスト膜16を硬化させる。次に図6に示すように、モールド30を取り外すと、レジスト膜16には、モールド30の形状がマスクパターンとして転写される。たとえば図6のように、モールド30がレジスト膜16にテーパ形状を形成させる形状となっていた場合には、レジスト膜16にもモールド30と同様のテーパ形状が形成される。この状態でレジスト膜16のエッチングを行なうと、たとえばレジスト膜16にテーパ角がついており場所によって厚みが異なる場合は、レジスト膜16の薄い場所の方がレジスト膜16のエッチングが早く完了する。このため、レジストのエッチングが完了した時点でその部分の半導体層20の主表面層がエッチングされ始める。その結果、図7に示すように、レジスト膜16の形状に合わせて半導体層20の主表面層もエッチングされ、半導体層20の主表面層の形状がレジスト膜16の形状と同様に(レジスト膜16の形状を反映した形状に)形成される。なお、後述するように、実際には、レジスト膜16と半導体層20とのエッチングされる速度が異なるため、エッチングにより形成される半導体層20のテーパ角度と、モールド30の角度とは必ずしも一致しない。しかし、その場合においても、半導体層20は、モールド30の形状に対応してエッチングされる。
以上の性質を利用して、ナノインプリントリソグラフィー法を用いると、レジストが残った部分のレジスト膜厚を、モールドの形状に応じて自在に制御することができる。これを、ナノインプリントリソグラフィー法によるレジスト残り膜厚の制御と呼ぶことにする。図8は、ナノインプリントリソグラフィー法によるレジスト残り膜厚の制御を行なうためのモールドをレジストに押し当てた状態を示す概略図である。また、図9は、図8にて押し当てたモールドを取り外した状態を示す概略図である。さらに、図10は、レジスト残り膜厚の制御にて形成したマスクパターンをエッチングする状態を示した概略図である。図8に示すように、ここでのモールド30は、場所により異なるレジスト膜16の厚みを形成させることが可能な形状となっている。つまり、図8に示したモールド30では、レジストに転写するべき形状の凹部において、深さの異なる部分が複数形成されている。図8に示すモールド30を、レジスト膜16に押し当て、熱または光によりレジストを硬化させる。その上で、モールド30を取り外すと、図9に示すように、モールド30の形状に応じて、レジスト膜16が場所により異なる厚みとなるように形成されたマスクパターンが形成される。これをエッチングすると、図7と同様に、レジストの厚みが薄い部分ほど早くレジストのエッチングが完了し、その部分の半導体層20の主表面層がエッチングされ始める。その結果、図10に示すように、レジスト膜16の形状に合わせて半導体層20の主表面層もエッチングされ、半導体層20の主表面層の形状がレジスト膜16の形状と同様に(レジスト膜16の形状を反映した形状に)形成される。以上のことから、レジスト残り膜厚の制御を行なうことにより、半導体層20のエッチング深さを制御することが可能となる。すなわち、エッチング深さが異なる素子を同時に作成可能となる。したがって、レジスト残り膜厚の制御を行なうことにより、モールドの形状に応じて、半導体発光素子の側面に形成された凹凸形状の表面上に、さらに微細な凹凸形状を、また、半導体発光素子の一方の主表面上にも凹凸形状を、すべて同時に形成することができる。さらに、モールドの形状に応じて、上述のさらに微細な凹凸形状を、均一な形状で周期的に形成させることが可能となる。このことにより、より発光した光の取り出し効率の高い発光素子を提供することができる。
上述のような知見に基づいた本発明の半導体発光素子の製造方法は、基板の主表面上に活性層を含む半導体層を形成する工程を備える。また、半導体層の側面の少なくとも一部に、エッチングにより、側面凹凸形状部と、側面凹凸形状部の表面に配置された微細凹凸部とを、同時に形成する工程とを備える。また、側面凹凸形状部と微細凹凸部とを同時に形成する工程においては、側面凹凸形状部を形成するエッチングを行なう際に、形成された側面凹凸形状部の表面が不規則にエッチングされることにより微細凹凸部が形成される。具体的には、側面凹凸形状部を形成するエッチングを行なう条件を、エッチングを行なった後の表面がさらに粗く荒れる条件に設定する。すると、側面凹凸形状部を形成するエッチングに伴って、形成された側面凹凸形状部の表面を自然に無秩序にエッチングすることが可能となる。このような工程を実施することにより、側面凹凸の表面上に、さらに微細な表面凹凸を同時に形成させることが可能となる。その結果、発光した光をより効率よく外部に取り出すことが可能な半導体発光素子を製造することが可能となる。なお、側面凹凸形状部を形成するエッチングの条件によっては、微細凹凸部が同時に形成されないようにまず側面凹凸形状部を形成し、別のエッチング条件を用いることにより、微細凹凸部のみを後から形成させることもできる。この方法を用いることにより、たとえば後のエッチングの条件次第で、側面凹凸形状部の表面上に、より規則性や周期性を有するさらに微細な表面凹凸を、形成させることができる。この微細凹凸部は、10nm以上1000nm以下のサイズの凹凸形状であることが好ましい。その結果、発光した光をさらに効率よく外部に取り出すことが可能な半導体発光素子を製造することが可能となる。なお、微細凹凸部は、側面凹凸形状部の中でも、活性層の側面上にも形成させることがさらに好ましい。
また、本発明の半導体発光素子の製造方法は、半導体層の側面とは異なる面である表面の少なくとも一部において、エッチングにより、表面凹凸形状部と、表面凹凸形状部の表面に配置された表面微細凹凸部とを、同時に形成する工程をさらに備える。また、表面凹凸形状部と表面微細凹凸部とを同時に形成する工程においては、上述の側面凹凸形状部の表面に配置された微細凹凸部と同様に、表面凹凸形状部を形成するエッチングを行なう際に、形成された表面凹凸形状部の表面が不規則にエッチングされることにより表面微細凹凸部が形成される。このような工程を併せて行なうことにより、さらに発光した光を効率よく外部に取り出すことが可能な半導体発光素子を製造することが可能となる。なお、この場合においても、表面凹凸形状部を形成するエッチングの条件によっては、表面微細凹凸部が同時に形成されないようにまず表面凹凸形状部を形成し、別のエッチング条件を用いることにより、表面微細凹凸部のみを後から形成させることもできる。この方法を用いることにより、たとえば後のエッチングの条件次第で、表面凹凸形状部の表面上に、より規則性や周期性を有するさらに微細な表面凹凸を、形成させることができる。この表面微細凹凸部は、10nm以上1000nm以下のサイズの凹凸形状であることが好ましい。その結果、発光した光をさらに効率よく外部に取り出すことが可能な半導体発光素子を製造することが可能となる。
また、本発明の半導体発光素子の製造方法として、以下のような方法もある。側面凹凸形状部と微細凹凸部とを同時に形成する方法として、ナノインプリントリソグラフィー法を用いて、半導体層上に、側面凹凸形状部と微細凹凸部とを形成するためのパターンが形成されたマスクパターンを形成する工程を備える。そのマスクパターンをマスクとして用いてエッチングにより側面凹凸形状部と微細凹凸部とを形成する工程を含む。マスクパターンは、均一な厚みの中央部から外周部に向けて徐々に厚みが薄くなるテーパ状部分を含む。以上の製造方法を用いることにより、側面凹凸形状部と、側面凹凸形状部の表面に形成された微細凹凸部とを同時に形成することが可能となる。さらに、上述の側面凹凸形状部の表面に形成された微細凹凸部を均一に形成することが可能なマスクパターンをマスクとして用いることにより、さらに光の取り出し効率が高い半導体発光素子を少ない工程数にて提供することが可能となる。なお、ここでも微細凹凸部は、側面凹凸形状部の中でも、活性層の側面上にも形成させることがさらに好ましい。
また、本発明の半導体発光素子の製造方法は、基板の主表面上に活性層を含む半導体層を形成する工程と、半導体層の側面の少なくとも一部に、エッチングにより、側面凹凸形状部と、側面凹凸形状部の表面に配置された微細凹凸部とを、形成する工程とを備える。側面凹凸形状部と微細凹凸部とを形成する工程は、ナノインプリントリソグラフィー法を用いて、半導体層上に、均一な厚みの中央部から外周部に向けて徐々に厚みが薄くなるテーパ状部分を含むマスクパターンを形成する工程と、マスクパターンをマスクとして用いてエッチングにより側面凹凸形状部と微細凹凸部とを形成する工程とを含む。側面凹凸形状部と微細凹凸部とを形成する工程において、マスクパターンは、側面凹凸形状部と微細凹凸部とを形成するためのパターンを含む。
また、上述のマスクパターンを形成する工程では、側面凹凸形状部と微細凹凸部と、半導体層の側面とは異なる面である表面の少なくとも一部に形成される表面凹凸形状部とを形成するためのパターンが形成されたマスクパターンを形成する工程を用いることもできる。以上のマスクパターンを形成することにより、さらに光の取り出し効率が高い半導体発光素子を少ない工程数にて提供することが可能となる。
さらに、側面凹凸形状部と微細凹凸部とを形成する工程では、マスクパターンをマスクとして用いてエッチングにより、側面凹凸形状部と微細凹凸部と表面凹凸形状部と、表面凹凸形状部の表面に配置された表面微細凹凸部とが形成される。また、側面凹凸形状部と微細凹凸部とを形成する工程では、表面凹凸形状部を形成するエッチングを行う際に、形成された表面凹凸形状部の表面が不規則にエッチングされることにより表面微細凹凸部が形成される。以上の工程を用いることにより、さらに凹凸部の数が多い、すなわちさらに光の取り出し効率が高い半導体発光素子を、少ない工程数にて提供することが可能となる。
なお、上述のナノインプリント法を用いて形成されるマスクパターンに関して、上述した表面凹凸形状部の表面に配置された表面微細凹凸部がさらに形成される工程も考えられる。このようなマスクパターンを形成することにより、側面凹凸形状部と微細凹凸部と、表面凹凸形状部と表面微細凹凸部との4種類の凹凸形状を同時に形成することが可能となる。以上の工程を用いることにより、さらに少ない工程数にてさらに光の取り出し効率が高い半導体発光素子を提供することを可能とする。
本発明の半導体発光素子の製造方法を用いることにより、側面凹凸の表面上に、さらに微細な表面凹凸を形成させることができ、発光した光の外部への取り出し効率をさらに向上させた半導体発光素子を、より少ない工程数にて形成することができる。また、ナノインプリントリソグラフィー法を用いて、上述の側面凹凸形状部の表面に形成された微細凹凸部を均一に形成することにより、さらに光の取り出し効率が高い半導体発光素子を提供することが可能となる。この際、側面凹凸の表面上に、さらに微細な表面凹凸を同時に形成させることにより、より少ない工程数にて提供することが可能となる。特に、上述した特許文献3においては、表面凹凸の表面上に、さらに微細な表面凹凸を形成しているのに対し、本発明においては、側面凹凸の表面上に、さらに微細な表面凹凸を備えることになる。このため、非常に光の取り出し効率が高い半導体発光素子を提供することが可能となる。側面凹凸の表面上の中でも特に、活性層の側面上の凹凸に、さらに微細な凹凸を備えることにより、さらに非常に光の取り出し効率が高い半導体発光素子を提供することが可能となる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図11は、本発明による半導体発光素子の実施の形態1を示す断面模式図である。図12は図11に示した半導体発光素子の斜視模式図である。図11および図12を参照して、本発明による半導体発光素子を説明する。なお、図11は半導体発光素子の断面構造を模式的に示したものであり、表面や側面に形成された凹凸構造は図示されていない。
図11および図12に示した半導体発光素子は、サファイア基板1と、バッファ層2、n−GaN層3、活性層4およびp−GaN層5からなる半導体層と、透光性電極6と、p型パッド電極7と、n型パッド電極8とから構成される。具体的には、サファイア基板1の主表面上にバッファ層2が形成されている。バッファ層2上にn−GaN層3が形成されている。n−GaN層3上に活性層4が形成されている。活性層4上にp−GaN層5が形成されている。p−GaN層5の上部表面を覆うように透光性電極6が形成されている。透光性電極6上にp型パッド電極7が形成されている。また、p−GaN層5、活性層4およびn−GaN層3が部分的に除去されることにより形成された凹部70の底壁において、露出するn−GaN層3に接触するようにn型パッド電極8が形成されている。
図11および図12に示すように、活性層4およびp−GaN層5の平面形状は、n−GaN層3の平面形状よりも小さくなっている。具体的には、n−GaN層3の平面形状はほぼ四角形状である。そして、このn−GaN層3の上部表面上に、メサ構造としてn−GaN層3の一部と活性層4とp−GaN層5とが積層されている。これらのp−GaN層5を含むメサ構造部の平面形状は、図12に示すように四角形状の一部が除去されたL字型(あるいは相対的に大きな四角と相対的に小さな四角とを接合した形状)となっており、n−GaN層3の上部表面のほぼ中央部に配置されている。n−GaN層3の上部表面は図11および図12に示すように部分的に露出している。そして、このn−GaN層3の上部表面には、図12に示すように表面凹凸C300が形成されている。また、n−GaN層3および上述したp−GaN層5を含むメサ構造部の側壁部には、側面凹凸400が形成されている。さらに、図12に一部を示すように、側面凹凸400の表面上には、側面凹凸400よりもさらに微細な表面凹凸B200が形成されている。また、p−GaN層5の上部表面には図12に示すように表面凹凸A100が形成されている。また、図12から判断し難いが、表面凹凸A100の表面上に、表面凹凸A100よりもさらに微細な表面凹凸C300が形成されている。このように、半導体発光素子の表面に凹凸構造(表面凹凸A100、側面凹凸400、表面凹凸B200、表面凹凸C300)が形成されているため、光の取出し効率を向上させることができる。
ここで、表面凹凸A100の形状としては、光取出効果のある任意の立体形状とすることができる。たとえば、表面凹凸A100の形状として、その断面形状が半円状、三角形状、四角形状、さらに、平面形状が円形状、三角形状、四角形状や角部が6個以上の多角形状、であってもよい。また、表面凹凸A100の形状として、平面形状が多角形状の柱状体や平面形状が多角形の角錐体、あるいは平面形状が円形状の円錐体などであってもよい。また、表面凹凸A100の立体形状は、凹形状であっても凸形状であってもよい。さらに、側面凹凸400は、図12にも示すようにn−GaN層3や上述したメサ構造部の端部側面に形成され、側面凹凸400の平面形状が凹凸状(突出部が三角形状)である。その表面は、図11に示すように、サファイア基板1の主表面に対してほぼ直角に交差する構造であってもよいが、サファイア基板1の主表面に対してやや傾斜した面であってもよい。側面凹凸400の表面がサファイア基板1の主表面に対して傾斜した構造である場合、その側面の表面と、サファイア基板の主表面とのなす角度であるテーパ角度は、70°以下であることが好ましく、65°以上70°以下であることがさらに好ましい。このように、半導体層の表面や側面に凹凸形状部を形成することで、半導体発光素子における光の取出し効率を向上させることができる。
また、上述した表面凹凸A100の表面には、さらにより小さなサイズの表面凹凸C300(図17参照)が形成される。また、側面凹凸400の表面にも、当該側面凹凸400のサイズよりも小さな表面凹凸B200(図17〜19参照)が形成される。
p−GaN層5の上部表面上には、上述の表面凹凸A100を覆うように透光性電極6が形成されている。この透光性電極6上に、平面形状が円形状のp型パッド電極7が形成されている。また、凹部70において露出しているn−GaN層3の表面にn型パッド電極8が形成されている。このp型パッド電極7およびn型パッド電極8の平面形状は、図12に示すように円形状としてもよいが、他の任意の形状としてもよい。たとえば、三角形状や四角形状、あるいは五角形状などの多角形状としてもよい。
図13は、図11および図12に示した半導体発光素子の製造方法を示すフローチャートである。図14〜図19は、図13に示した半導体発光素子の製造方法を説明するための断面模式図である。より具体的には、図14は、実施の形態1における半導体発光素子の製造過程において、工程(S10)を行なった後の状態を示す概略図である。また、図15は、実施の形態1における半導体発光素子の製造過程において、工程(S30)および工程(S31)を行なった後の状態を示す概略図である。さらに、図16は、実施の形態1における半導体発光素子の製造過程において、工程(S60)を行なった後の状態を示す概略図である。また、図17は、実施の形態1における半導体発光素子の製造過程において、工程(S80)および工程(S81)を行なった後の状態を示す概略図である。さらに、図18は、実施の形態1における半導体発光素子の製造過程において、工程(S100)および工程(S101)を行なった後の状態を示す概略図である。最後に、図19は、実施の形態1における半導体発光素子の完成品の状態を示す概略図である。以上、図13〜図19を参照して、本発明による半導体装置の実施の形態1の製造方法を説明する。
図13に示した半導体発光素子の製造方法では、基板の主表面上に活性層を含む半導体層を形成する工程としての、半導体積層構造を形成する工程(S10)を実施する。具体的には、まず基板としてのサファイア基板1を準備する。そして、このサファイア基板1上に、窒化ガリウム(GaN)を主成分とするバッファ層2、n−GaN層3、活性層4、p−GaN層5を形成する。これらの層を形成する方法としては、たとえば有機金属化学気相成長法(MOCVD法)を用いることができる。さらに、p−GaN層5の導電性不純物の活性化のためのアニール工程(熱処理工程)を実施する。このようにして、サファイア基板1上にバッファ層2、n−GaN層3、活性層4、およびp−GaN層5が積層された図14に示すような構造を得る。
次に、図13に示すように、p型表面凹凸のリソグラフィー工程(S20)を実施する。具体的には、p型層としてのp−GaN層5の上部表面が所定の凹凸形状となるよう、部分的にp−GaN層5の上部表面を除去するためのマスクパターンをフォトリソグラフィー法により形成する。このマスクパターンについては、たとえばレジスト膜を予め形成し、当該レジスト膜に対してフォトリソグラフィー法を用いて所定のパターンを形成することにより当該マスクパターンを形成してもよい。あるいは酸化シリコンなどの酸化膜をマスクとして用い、エッチングにより所定の平面形状とするように部分的に除去することにより、酸化膜からなるマスクパターンを形成してもよい。上述したフォトリソグラフィー法を用いることにより凹凸パターンを形成する。この凹凸パターンは、図12に示した表面凹凸A100を形成するためのものである。
次に、図13に示すように、エッチングにて表面凹凸Aを形成する工程(S30)およびエッチングにて表面凹凸Cを形成する工程(S31)を同時に実施する。具体的には、上述の工程(S20)において形成したマスクパターンを有するたとえばレジスト膜をマスクとして用いて、エッチングによりp−GaN層5の上部表面を部分的に除去する。このとき、エッチングされたp−GaN層5の表面には、上述したマスクの形状に沿って凹凸形状(表面凹凸形状部としての表面凹凸A100)が形成される(図12参照)。このとき、エッチングとしてはドライエッチングを用いる。そして、このドライエッチングのプロセス条件を調整することによって、エッチング後のp−GaN層5の表面が荒れるような条件を用いることにより、形成される表面凹凸A100の表面がさらに微細な凹凸を形成するようにエッチングされる。この結果、表面凹凸A100の表面に、より微細な凹凸である表面微細凹凸部としての表面凹凸C300が形成される。このようにして、上述した工程(S30)と工程(S31)とを同時に実施することができる。この結果、図15に示すような構造を得る。なお、図15〜図19においては、表面凹凸A100および表面凹凸C300を、断面形状が矩形状の凹部または凸部として簡略化して図示している。
なお、エッチングのプロセス条件を調整することによって、表面凹凸C300が同時に形成されないようにまず表面凹凸A100を形成し、別のエッチング条件を用いることにより、表面凹凸C300のみを後から形成させることもできる。この方法においても、表面凹凸C300は表面が荒れるような条件にて形成させてもよいが、後のエッチングの条件次第で、表面凹凸A100の表面上に、より規則性や周期性を有するさらに微細な表面凹凸C300を、形成させることもできる。特に、表面凹凸C300は、10nm以上1000nm以下のサイズの凹凸形状であることが好ましい。その結果、発光した光をさらに効率よく外部に取り出すことが可能な半導体発光素子を製造することが可能となる。
また、上述した工程(S20)と工程(S30)とに代えて、p−GaN層5の表面全体を荒らすようなドライエッチングを行ない、p−GaN層5の表面を不均一にエッチングすることにより、表面凹凸C300を形成してもよい。この場合、p−GaN層5の上部表面に表面微細凹凸部としての表面凹凸C300のみが形成される。
次に、図13に示すように、透光性電極の膜を形成する工程(S40)を実施する。具体的には、p−GaN層5の上部表面上に透光性電極6を形成するための薄膜を形成する。この透光性電極6の材料としては、たとえばITOやZnO、FTOなどの透明部材を用いることができる。また、たとえば厚みが1nm以上200nm以下である金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、チタン(Ti)、パラジウム(Pd)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)などからなる半透明金属膜などを、透光性電極6の材料として用いてもよい。このような透光性電極6をp−GaN層5の上部表面を覆うように形成する方法としては、たとえばリフトオフ法など任意の方法を用いることができる。
続いて、透光性電極のリソグラフィー工程(S50)を実施する。具体的には、先の工程(S40)にて形成した薄膜が、透光性電極としての機能を行なうに足る所定の凹凸形状となるよう、部分的に透光性電極の膜を除去するためのマスクパターンをフォトリソグラフィー法により形成する。そして、透光性電極のエッチング工程(S60)を実施する。すなわち、上述の工程(S50)において形成したマスクパターンを有するたとえばレジスト膜や酸化膜をマスクとして用いて、エッチングにより透光性電極の薄膜の上部表面を部分的に除去する。以上の方法により、図16に示すような透光性電極6を形成することができる。
次に、図13に示すように、メサ構造のリソグラフィー工程(S70)を実施する。具体的には、この工程(S70)においては、p−GaN層5および、活性層4、n−GaN層3の一部を所定の平面形状にするよう、部分的に除去するためのマスクパターンをフォトリソグラフィー法により形成する。
次に、図13に示すように、エッチングにてメサ構造の側面凹凸を形成する工程(S80)および、エッチングにてメサ構造の表面凹凸Bを形成する工程(S81)を同時に実施する。すなわち、上述の工程(S70)において形成したマスクパターンを有するたとえばレジスト膜をマスクとして用いて、エッチングによりp−GaN層5および、活性層4、n−GaN層3の一部の外周部の側面を部分的に除去する。このとき、エッチングされたp−GaN層5および、活性層4、n−GaN層3の一部の外周部の側面には、上述したマスクの形状に沿って凹凸形状(図17に示す側面凹凸形状部としての側面凹凸400)が形成される。また、この側面凹凸400の表面には、より微細な凹凸である微細凹凸部としての表面凹凸B200(図17参照)が同時に形成される。このような表面凹凸B200は、たとえばエッチング条件として半導体層の露出した表面を荒らすような条件によるドライエッチング条件を採用することで形成することができる。また、側面凹凸400は、サファイア基板1の主表面に対してその表面が傾斜した状態で形成される。これは、以下のような理由による。すなわち、上述のようなレジストや酸化シリコンなどの酸化膜を用いたマスクパターンの端部は、当該マスクパターンの中央部に比べて厚みが薄くなり、エッチングされやすい。そのため、エッチング工程において、マスクの端部はエッチングにより部分的に除去されて、p−GaN層5および、活性層4、n−GaN層3の一部の端部がエッチングされる。その結果、p−GaN層5および、活性層4、n−GaN層3の一部の端部側面にはテーパ部(側面凹凸400)が形成される。このテーパ部ができる過程においては、当該テーパ部の表面がエッチングに用いられたガス(エッチングガス)などに晒される。すなわち、テーパ部の表面もエッチングされることになる。このため、上述のようにエッチング条件として半導体層の表面を荒らすような条件を用いることで、側面凹凸400の表面に表面凹凸B200を形成することができる。なお、表面凹凸B200は、側面凹凸400の中でも、活性層4の側面上にも形成させることがさらに好ましい。このことにより、非常に光の取り出し効率が高い半導体発光素子を提供することが可能となる。
なお、側面凹凸400の表面は、図11や図12に示すように、サファイア基板1の主表面に対してほぼ直角に交差する構造であってもよいが、たとえば図17に示すように、サファイア基板1の主表面に対してやや傾斜した面であってもよい。側面凹凸400の表面がサファイア基板1の主表面に対して傾斜した構造である場合、その側面の表面と、サファイア基板の主表面とのなす角度であるテーパ角度は、70°以下であることが好ましく、65°以上70°以下であることがさらに好ましい。このように、半導体層の表面や側面に凹凸形状部を形成することで、半導体発光素子における光の取出し効率を向上させることができる。
また、エッチングにてメサ構造の側面凹凸を形成する工程(S80)の過程で、エッチングされる最下面にあたるn−GaN層3の表面は、エッチングガスに晒されるため、先のエッチングにて表面凹凸Cを形成する工程(S31)と同様に作用される。この結果、n−GaN層3の表面には、表面凹凸C300のような微細凹凸が形成される。これがエッチングにてメサ構造の表面凹凸Bを形成する工程(S81)である。なお、上述した表面凹凸A100、表面凹凸B200および表面凹凸C300の形状として、平面形状が多角形状の柱状体や平面形状が多角形の角錐体、あるいは平面形状が円形状の円錐体などであってもよい。また、表面凹凸A100、表面凹凸B200および表面凹凸C300の立体形状は、凹形状であっても凸形状であってもよい。以上のようにして、図16に示すような構造を得る。
なお、ここでも、エッチングのプロセス条件を調整することによって、表面凹凸B200が同時に形成されないようにまず側面凹凸400を形成し、別のエッチング条件を用いることにより、表面凹凸B200のみを後から形成させることもできる。この方法においても、表面凹凸B200は表面が荒れるような条件にて形成させてもよいが、後のエッチングの条件次第で、側面凹凸400の表面上に、より規則性や周期性を有するさらに微細な表面凹凸B200を、形成させることもできる。特に、表面凹凸B200は、10nm以上1000nm以下のサイズの凹凸形状であることが好ましい。その結果、発光した光をさらに効率よく外部に取り出すことが可能な半導体発光素子を製造することが可能となる。
次に、図13に示すように、n型側面凹凸のリソグラフィー工程(S90)を実施する。具体的には、半導体発光素子を個々のチップに分割するためのダイシングまたはスクライブを行なう部分を規定する溝をn−GaN層3の表面上に形成するためのマスクパターンを、フォトリソグラフィー法により形成する。なお、上述したマスクパターンを形成する、たとえばレジスト膜において、n−GaN層3の上述したスクライブまたはダイシング用の側面となる部分には、平面形状が凹凸形状の側面凹凸400を形成するためのマスクパターンが形成されている。
次に、図13に示すように、エッチングにてn型の側面凹凸を形成する工程(S100)および、エッチングにてn型の表面凹凸Bを形成する工程(S101)を同時に実施する。具体的には、上述の工程(S90)において形成したマスクパターンを有するたとえばレジスト膜をマスクとして用いて、n−GaN層3を部分的にエッチングにより除去する。このとき上述した溝の側壁部分においては、n−GaN層3の断面に凹凸形状が形成され、側面凹凸400が図12や図18に示すように形成される。なお、上述したエッチングとしてはドライエッチングを用いる。そして、このドライエッチングのプロセス条件を調整することによって、エッチング後のn−GaN層3の表面が荒れるような条件を用いることにより、形成される側面凹凸400の表面がさらに微細な凹凸を形成するようにエッチングされる。この結果、側面凹凸400の表面に、より微細な凹凸である表面微細凹凸部としての表面凹凸B200が形成される。このようにして、上述した工程(S100)と工程(S101)とを同時に実施することができる。この結果、図18に示すような構造を得る。なお、ここでも上述した工程と同様に、エッチングのプロセス条件次第で、まず側面凹凸400を形成し、別のエッチング条件を用いることにより、表面凹凸B200のみを後から形成させてもよい。
なお、上述した工程(S100)において得られる側面凹凸400についても、その表面は、サファイア基板1の主表面に対してほぼ直角に交差する構造であってもよいが、たとえば図18に示すように、サファイア基板1の主表面に対してやや傾斜した面であってもよい。側面凹凸400の表面がサファイア基板1の主表面に対して傾斜した構造である場合、その側面の表面と、サファイア基板の主表面とのなす角度であるテーパ角度は、70°以下であることが好ましく、65°以上70°以下であることがさらに好ましい。このように、半導体層の表面や側面に凹凸形状部を形成することで、半導体発光素子における光の取出し効率を向上させることができる。
次に、図13に示すように、p型パッド電極のリソグラフィー工程(S110)を実施する。具体的には、予め透光性電極6などの上部表面に、p型パッド電極7(図19参照)を形成するべき領域に開口パターンを有するレジスト膜を形成する。このレジスト膜は、たとえばフォトリソグラフィー法を用いて形成する。
次に、図13に示すように、p型パッド電極を形成する工程(S120)を実施する。具体的には、上述したレジスト膜上にp型パッド電極7となるべき金属膜を蒸着法などによって形成する。このとき、レジスト膜の開口パターンの内部においては、透光性電極6の上部表面上に密着するように金属膜が形成される。その後、たとえば剥離液などの薬液を用いてレジスト膜を除去することにより、当該レジスト膜の開口部内に形成された金属膜の部分を残して他のレジスト膜上に形成された金属膜をレジストとともに除去する(リフトオフ)。このようにして、図19に示すp型パッド電極7を形成することができる。
次に、図13に示すように、n型パッド電極のリソグラフィー工程(S111)を実施する。具体的には、予め凹部70内部などに、n型パッド電極8(図19参照)を形成するべき領域に開口パターンを有するレジスト膜を形成する。このレジスト膜は、たとえばフォトリソグラフィー法を用いて形成する。その後、図13に示すように、n型パッド電極を形成する工程(S121)を実施する。具体的には、上述したレジスト膜上にn型パッド電極8となるべき金属膜を蒸着法などを用いて形成する。このとき、上述したレジスト膜の開口パターンの内部においては、凹部70の底壁において、n−GaN層3の表面に密着するように金属膜が形成される。(図19参照)その後、レジスト膜を除去することにより、当該レジスト膜の開口部内に形成された金属膜の部分を残して他のレジスト膜上に形成された金属膜をレジストとともに除去する(リフトオフ)。このようにして、図19に示すn型パッド電極8を形成することができる。
なお、ここでp型パッド電極7およびn型パッド電極8を形成する工程を同時に行なってもよい。この場合には、n型パッド電極7とn型パッド電極8とをたとえばTi/Alなどのp−GaN層5と透光性電極6との両方にオーミックコンタクトを取ることが可能な材料により構成する。そして、上述したレジスト膜として、p型パッド電極7が形成されるべき領域とn型パッド電極8が形成されるべき領域との両方に開口パターンを有するレジスト膜を形成する。次に、当該レジスト膜の上から上述したような材料からなる膜を蒸着法などによって形成し、その後レジスト膜を除去する(リフトオフ)ことによってp型パッド電極7とn型パッド電極8とを同時に形成することができる。
その後、図13に示すように素子のチップ化を行なう工程(S130)を実施する。具体的には、上述した工程(S100)、工程(S101)において形成された溝において、レーザ、あるいはダイヤモンドペンでのスクライブもしくはブレードによるダイシングなど任意の方法を用いてサファイア基板1を溝(側面凹凸400が形成されたn−GaN層3の端部が側壁となる溝)に沿って切断することにより、半導体発光素子を個々のチップへと分割する。このようにして、図11および図12に示す、光の取出し効率が高められた半導体発光素子を得ることができる。
(実施の形態2)
図20は、本発明による半導体発光素子の実施の形態2を示す断面模式図である。図21は、図20に示した半導体発光素子の斜視模式図である。図20および図21を参照して、本発明による半導体発光素子の実施の形態2を説明する。なお、図20は半導体発光素子の断面構造を模式的に示しており、素子の表面や側面に形成された凹凸構造は図示されていない。
図20および図21に示した半導体発光素子は、支持基板14と、当該支持基板14上に積層して形成された半田層13、バリア金属層11、反射金属層10、pコンタクト金属層9と、p−GaN層5、活性層4、n−GaN層3、n型パッド電極8、および支持基板14の領域面側に形成された裏面電極15とから構成される。具体的には、支持基板14の上部表面上に半田層13が形成されている。半田層13上にバリア金属層11が形成されている。バリア金属層11上に反射金属層10が形成されている。反射金属層10上にpコンタクト金属層9が形成されている。pコンタクト金属層9上にp−GaN層5が形成されている。p−GaN層5上に活性層4が形成されている。活性層4上にn−GaN層3が形成されている。n−GaN層3の上部表面上にn型パッド電極8が形成されている。また、支持基板14の裏面側には、p型層側電極としての裏面電極15が形成されている。図20に示すように、半田層13上においては、バリア金属層11、反射金属層10、pコンタクト金属層9、p−GaN層5の一部を取囲むように誘電体層12が配置されている。
n−GaN層3の上部表面から誘電体層12に到達するまでの半導体層の外周部側面には側面凹凸400が形成されている。また、n−GaN層3の上部表面には、表面凹凸A100が形成されている。また、たとえば図21に一部を示すように側面凹凸400の表面には、側面凹凸400よりもさらに微細な表面凹凸B200が形成され、表面凹凸A100の表面には、表面凹凸A100よりもさらに微細な表面凹凸C300が形成されている。このように、半導体発光素子の表面に凹凸構造(表面凹凸A100、側面凹凸400、表面凹凸B200、表面凹凸C300)が形成されているため、光の取出し効率を向上させることができる。
図22は、図20および図21に示した半導体発光素子の製造方法を示すフローチャートである。図23は、図22に示した半導体積層構造を形成する工程(S140)の内容を説明するためのフローチャートである。図24〜図29は、図22および図23に示した半導体発光素子の製造方法を説明するための断面模式図である。より具体的には、図24は、実施の形態2における半導体発光素子の製造過程において、工程(S140)のうちの工程(S141)を行なった後の状態を示す概略図である。また、図25は、実施の形態2における半導体発光素子の製造過程において、工程(S140)のうちの工程(S145)を行なった後の状態を示す概略図である。さらに、図26は、実施の形態2における半導体発光素子の製造過程において、工程(S140)を完了した後の状態を示す概略図である。また、図27は、実施の形態2における半導体発光素子の製造過程において、工程(S160)および工程(S161)を行なった後の状態を示す概略図である。さらに、図28は、実施の形態2における半導体発光素子の製造過程において、工程(S180)および工程(S181)を行なった後の状態を示す概略図である。最後に、図29は、実施の形態2における半導体発光素子の完成品の状態を示す概略図である。以上、図22〜図29を参照して、図20および図21に示した半導体発光素子の製造方法を説明する。
図20および図21に示した半導体装置の製造方法では、図22に示すように、まず半導体積層構造を形成する工程(S140)を実施する。この工程(S140)においては、具体的には図23に示すようにまず半導体層を成長させる工程(S141)を実施する。具体的にはサファイア基板1をまず準備する。そして、このサファイア基板1上に、窒化ガリウム(GaN)を主成分とするバッファ層2、n−GaN層3、活性層4、p−GaN層5を形成する。これらの層を形成する方法としては、たとえば有機金属化学気相成長法(MOCVD法)を用いることができる。そして、金属層を成膜する工程(S142)を実施する。具体的には、p−GaN層5の上部表面上に図24に示すようにpコンタクト金属層9、反射金属層10、バリア金属層11を積層する。これらの金属層はたとえば蒸着法など任意の方法を用いて形成することができる。この結果、図24に示す構造を得る。ここで、pコンタクト金属層9としては、たとえば金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、チタン(Ti)、パラジウム(Pd)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)などの金属層を蒸着法により形成する。なお、このようなpコンタクト金属層9を蒸着した後、pコンタクト金属層9とp−GaN層5との密着性を向上させるためのアニール工程(熱処理工程)を行なう。また、反射金属層10としては、たとえばアルミニウム、銀、ニッケル、チタン、白金および金の中から選択される1つ以上の金属を含む層を形成する。また、バリア金属層11としては、上述した反射金属層10を保護するため、ニッケル、チタン、白金、モリブデン(Mo)、タングステン(W)からなる群から選択される少なくとも1つを含む層を形成する。
次に、図23に示すように、金属層およびp型層のリソグラフィー工程(S143)を実施する。具体的には、個々のチップとなる半導体発光素子の個々のチップの外周部に溝状のパターンが形成されたマスクパターンを形成する。当該マスクパターンとしてはたとえばレジスト膜や酸化シリコンなどの酸化膜などを用いることができる。
次に、図23に示すように、エッチングにて金属層およびp型層を除去する工程(S144)を実施する。具体的には、上述の工程(S143)において形成したマスクパターンを有するレジスト膜をマスクとして用いて、エッチングによりバリア金属層11、反射金属層10およびpコンタクト金属層9を部分的に除去する。そして、当該エッチングによって形成された溝の底部において露出するp−GaN層5を上述したマスクパターンをマスクとしてさらにドライエッチングによって部分的に除去する。このドライエッチングによって、p−GaN層5の厚み方向の途中までp−GaN層5がエッチングされる。
次に、図23に示すように、誘電体層を堆積する工程(S145)を実施する。具体的には、上述したエッチングによって形成された溝の内部を充填するように誘電体層が堆積される。誘電体層としてはたとえば酸化シリコンや窒化シリコンなどを用いることができる。この後、レジスト膜を除去し、形成された溝の内部のみに誘電体層12(図25参照)が形成された状態とする。このようにして、図25に示すような構造を得る。
次に、図23に示すように、半導体層を基板に貼り合わせる工程(S146)を実施する。具体的には、バリア金属層11上に半田層13(図26参照)を形成する。そして、この半田層上に支持基板14(図26参照)を配置する。なお、この半田層13としては、たとえばアルミニウム(Al)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、白金(Pt)、インジウム(In)、金(Au)、金スズ合金(AuSn)、金シリコン合金(AuSi)の中から選択される1つ以上の金属または合金を含む金属層を用いる。なお、この半田層13は、上述のようにバリア金属層11上に成膜してもよいが、支持基板14の表面にこの半田層13を成膜してもよい。具体的には、支持基板14の表面にこのような半田層13を先に形成しておいてもよい。
なお、上述した半田層13を用いることなく、支持基板14をバリア金属層11の表面上に直接形成してもよい。この場合、支持基板14をたとえばめっき法で形成してもよい。このようにめっき法を用いて支持基板14を形成する場合、支持基板を構成する材料を成膜するためのシード層として、金(Au)や、めっきによって形成される支持基板を構成する材料に含まれる金属を、バリア金属層11の表面上に先に成膜しておくことが好ましい。また、このように支持基板14をめっき法で形成する場合、支持基板14の厚みとしてはたとえば100μm程度としてもよい。このときの支持基板14の厚さは、上述した半導体層を支持できる厚みを確保できればよいため、たとえば50μm以上250μm以下の厚みとすることが好ましい。
次に、サファイアを除去する工程(S147)を実施する。具体的には、上述のように支持基板14に貼り合わされた半導体層からサファイア基板1を除去する。このようにして、図26に示すような構造を得る。すなわち、支持基板14上に半田層13、バリア金属層11、反射金属層10、pコンタクト金属層9、p−GaN層5、活性層4、n−GaN層3が順次積層された構造を得ることができる。このような構造は、後述するように上下電極型(表裏面電極型)半導体発光素子を構成することになる。
図23に示した工程(S141)〜工程(S147)を実施することにより、図22に示した半導体積層構造を形成する工程(S140)が実施される。次に、図22に示すように、n型表面凹凸のリソグラフィー工程(S150)を実施する。具体的には、n型層としてのn−GaN層3の上部表面が所定の凹凸形状となるよう、n−GaN層3の表面を部分的に除去するためのマスクパターンをフォトリソグラフィー法により形成する。このマスクパターンとしては、たとえばレジスト膜を予め形成し、当該レジスト膜に対してフォトリソグラフィー法を用いて所定のパターンを形成することにより当該マスクパターンを形成してもよい。あるいは酸化シリコンなどの酸化膜を、レジスト膜などをマスクとして用いたエッチングにより所定の平面形状とするように部分的に除去してマスクパターンを形成してもよい。
次に、図22に示すように、エッチングにて表面凹凸Aを形成する工程(S160)およびエッチングにて表面凹凸Cを形成する工程(S161)を同時に実施する。具体的には、上述の工程(S150)において形成したマスクパターンを有するレジスト膜をマスクとして用いて、エッチングによりn−GaN層3の上部表面を部分的に除去する。このとき、エッチングされたn−GaN層3の表面には、上述したマスクの形状に沿って凹凸形状(表面凹凸A100(図27参照))が形成される。また、このとき、上述の実施の形態1と同様に、エッチングとしてはドライエッチングを用いるが、そのドライエッチングのプロセス条件を調整することにより、表面凹凸A100の表面に、さらに微細な表面凹凸C300(図27参照)を形成する。このようにして、上述した工程(S160)と工程(S161)を同時に実施することができ、図27に示すような構造を得る。なお、ここでも上述したとおり、まず表面凹凸A100を形成し、後から表面凹凸C300を形成させてもよい。
次に、図22に示すように、側面凹凸のリソグラフィー工程(S170)を実施する。具体的には、予め形成されている誘電体層12の上の領域(すなわち半導体発光素子を分離するための格子状に形成されるダイシング領域)において、半導体層の側面に側面凹凸400(図28参照)が形成されるとともに、誘電体層12の上部表面の一部が露出するような溝を形成するためのマスクパターンを形成する。
次に、図22に示すように、エッチングにて側面凹凸を形成する工程(S180)、およびエッチングにて表面凹凸Bを形成する工程(S181)を同時に実施する。すなわち、上述の工程(S170)において形成したマスクパターンをマスクとして用いて、n−GaN層3、活性層4、およびp−GaN層5を誘電体層12が露出するまで部分的にエッチングにより除去する。このとき、上述したフォトレジストや酸化シリコンなどからなるマスクの端部は当該マスクの中央部に比べて厚みが薄くエッチングされやすくなっている。そのため、上述したエッチング工程においては、当該マスクの端部からその厚みが薄くなり、結果的に端部側からマスクがエッチングによってなくなっていく。このようにエッチングによってマスクが部分的になくなった部分では、エッチングにより上述した半導体層が徐々に除去され、傾斜部(テーパ部)が形成される。このような傾斜部が、マスク層の端部の平面形状に応じた凹凸部を形成し、側面凹凸400が形成される。また、このとき、半導体層の表面(側面凹凸400の表面)は、エッチングに用いられたガス(エッチングガス)に晒されるため、当該側面凹凸400の表面もエッチング条件を調整することでより微細な表面凹凸B200(図28参照)が同時に形成されることになる。このような表面凹凸B200は、たとえばスパイク状の突起部として構成される。なお、上述した誘電体層12は、上記エッチング工程のエッチストップ層として作用する。このようにして、図28に示したような構造を得る。なお、ここでも上述したとおり、まず側面凹凸400を形成し、後から表面凹凸B200を形成させてもよい。また、ここでも表面凹凸B200は、側面凹凸400の中でも、活性層4の側面上にも形成させることがさらに好ましい。このことにより、非常に光の取り出し効率が高い半導体発光素子を提供することが可能となる。
次に、n型パッド電極のリソグラフィー工程(S190)を実施する。具体的には、予めn−GaN層3の上部表面上に、n型パッド電極8(図29参照)を形成するべき領域に開口パターンを有するレジスト膜を形成する。このレジスト膜は、たとえばフォトリソグラフィー法を用いて形成する。その後、図22に示すように、n型パッド電極を形成する工程(S200)を実施する。具体的には、上述したレジスト膜上に、n型パッド電極8となるべき金属膜を蒸着法などを用いて形成する。その後、レジスト膜を除去することにより、当該レジスト膜の開口部内に形成された金属膜の部分を残して他のレジスト膜上に形成された金属膜をレジストとともに除去する(リフトオフ)。このようにして、図18に示すn型パッド電極8を形成することができる。
次に、裏面電極を形成する工程(S210)を実施する。具体的には、支持基板14の裏面側(半田層13が形成されていない側の表面)に、図29に示すような裏面電極15を形成する。この裏面電極15としては、支持基板14と良好な電気的接続が可能な金属であれば任意の金属を用いることができる。このようにして、図29に示すような構造を得る。
次に、素子のチップ化を行なう工程(S220)を実施する。具体的には、誘電体層12が底壁において露出している溝部分を、レーザ、あるいはダイヤモンドペンでのスクライブ、あるいはダイヤモンドブレードなどによるダイシングによって切断する。この結果、個々の半導体発光素子となるチップが分離される。このようにして、図20および図21に示すような半導体発光素子を得ることができる。以上の点においてのみ、本発明の実施の形態1と異なる。すなわち、本発明の実施の形態2において、上述しなかった構成や条件などは全て本発明の実施の形態1に準ずる。
(実施の形態3)
上述した実施の形態1および実施の形態2においては、側面凹凸400や表面凹凸A100などを形成するためのマスクパターンを、フォトリソグラフィー法を用いて形成したが、この発明の実施の形態3においては当該マスクパターンを形成する手法としてナノインプリントリソグラフィー法を用いる。ここで再度、ナノインプリントリソグラフィー法を簡単に説明する。
図30〜図34は、ナノインプリントリソグラフィー法を説明するための模式図である。具体的には、図30は、ナノインプリント法において、レジストパターンを形成するためのモールドの金型面(レジスト膜に転写するための表面形状が形成された面)を模式的に示す平面模式図である。図31は、ナノインプリント法に用いるモールドを、水平方向から見た模式図である。図32は、モールドの表面形状をレジスト膜に転写する工程を説明するための模式図である。図33は、ナノインプリント法で形成された図32のレジスト膜をマスクとして用いたエッチング後の半導体層の上部表面を示す平面模式図である。図34は、図33の線分XXXIV−XXXIVにおける断面模式図である。図30〜図34を用いて、ナノインプリントリソグラフィー法を簡単に説明する。
図30および図31に示すように、ナノインプリントリソグラフィー法では、レジスト膜16の表面に立体的なパターンを転写するためのモールド30を用いる。このモールド30の金型面には、レジスト膜16の表面に転写されるべきパターンが形成されている。具体的には、図30および図31に示したモールド30においては、側面凹凸400(図34参照)を形成するための側面凹凸用パターン50および、当該側面凹凸用パターン50の表面に側面凹凸400よりもさらに微細な凹凸である表面凹凸B200(図34参照)を形成するための表面凹凸B用パターン51が形成されている。側面凹凸用パターン50は、図30に示すように形成されるレジスト膜16の外周部の平面形状を凹凸が連続した形状(ジグザグ型の外周部を有する形状)としている。また、側面凹凸用パターン50は、図31に示すようにその断面が、モールド30の中央部側から外周部側に向けて、パターンの深さが徐々に小さくなるような表面形状(パターンの転写されるレジストの均一な厚みの中央部から外周部に向けて徐々に厚みが薄くなるテーパ状となるような表面形状)となっている。また、当該側面凹凸用パターン50の表面に、より微細な凹凸である表面凹凸B用パターン51が形成されている。表面凹凸B用パターン51の形状は、平面形状が円形状であってもよいが、他の任意の形状であってもよい。
そして、このようなモールド30を、半導体層20の表面上に塗布されたレジスト膜16に押し当てる。そして、その状態で熱あるいは光(あるいはその他の紫外線などの放射線)によってレジストを硬化させる。そして、レジスト膜16が硬化した後モールド30をレジストから取外すことにより、図32に示すようにモールド30の表面形状が転写されその表面に側面凹凸用レジストパターン60および表面凹凸B用レジストパターン61が形成されたレジスト膜16を得ることができる。そして、このナノインプリントリソグラフィー法においては、モールド30における表面形状を任意に調整することにより、図31などに示すように三次元構造の表面形状を有するマスクとしてのレジスト膜16を得ることができる。そして、このナノインプリントリソグラフィー法においては、従来のフォトリソグラフィー法よりも微細なパターンを作製することができる。たとえば、このナノインプリントリソグラフィー法においては、幅が50nm程度のパターンを形成することが可能であり、実際には10nm以上1000nm以下のサイズのパターンを形成することができる。
また、モールド30として、たとえばシート状のモールドを用いる場合には、当該シート状のモールドがある程度の可撓性を有するようにすることによって、このモールド自体に、半導体層20の上部表面上に存在していた塵などの異物を吸着させることができる。また、モールド30がある程度の可撓性を有することにより、半導体層20が形成された基板の反りや、当該半導体層20の表面に既に形成されているパターンの形状などに沿ってモールド(モールド型)を曲げることによって、これらのパターンや基板の反りなどに沿ってマスクとしてのレジスト膜16を形成することができる。
そして、このように形成されたレジスト膜16をマスクとして用いて、半導体層20をエッチングすることにより、図33および図34に示すような構造を得ることができる。このとき、エッチングの条件として、レジスト膜16もある程度同時にエッチングにより除去されるようなエッチング条件を用いることにより、レジスト膜16の厚さに応じて半導体層20のエッチング時間を局所的に変更することができる。このため、図33および図34に示すように半導体層20の表面に三次元構造を形成することができる。このようにして、半導体層20の端部においては側面凹凸400を形成し、また同時に当該側面凹凸400の表面に表面凹凸B200を形成することができる。
このようにして、側面凹凸400と、当該側面凹凸400の表面に形成された、側面凹凸400よりもさらに微細な表面凹凸である表面凹凸B200を同時に形成することができる。また、ここでも表面凹凸B200は、側面凹凸400の中でも、活性層4(後述の図41〜図43参照)の側面上にも形成させることがさらに好ましい。このことにより、非常に光の取り出し効率が高い半導体発光素子を提供することが可能となる。
図35〜図39は、上述したナノインプリントリソグラフィー法を用いて側面凹凸400、表面凹凸B200に加えて半導体層20の上部表面上に形成される表面凹凸A100(図39参照)を同時に形成する方法を説明するための模式図である。具体的には、図35は用いられるモールドのパターン形成面を示す平面模式図である。図36は、当該モールドを、水平方向から見た模式図である。図37は、当該モールドを用いて表面形状をレジスト膜に転写する工程を説明するための模式図である。図38は、図36に示したエッジをマスクとして用いたエッチングにより形成された半導体層20の表面を示す平面模式図である。図39は、図38の線分XXXIX−XXXIXにおける断面模式図である。図35〜図39を参照して、上述したナノインプリントリソグラフィー法を説明する。
まず、図35および図36に示すようなモールド30を準備する。このモールド30は、基本的には図30および図31に示したモールド30と同様の構造を備えるが、モールド30に形成された転写パターンの中央部に表面凹凸A100(図39参照)を形成するための表面凹凸A用パターン52が形成されている点が異なっている。そして、このようなモールド30を図32において説明した方法と同様にレジストに押し当て、熱または光によって当該レジストを硬化させることにより、図37に示すような表面パターンを有するレジスト膜16を得ることができる。この形成されたレジスト膜16は、図32に示したレジスト膜16と基本的には同様の構造を備えるが、その上部表面に表面凹凸A用レジストパターン62が形成されている点が異なる。
そして、このようにして得られたレジスト膜16をマスクパターンとして用いて、エッチングにより半導体層20を部分的に除去することにより、図38および図39に示すような構造を得ることができる。図38および図39に示した半導体層20の表面構造は、基本的には図33および図34に示した半導体層の表面構造と同様であるが、その上部表面に表面凹凸A100が形成されている点が異なる。
上述した本発明の実施の形態3におけるナノインプリントリソグラフィー法は、図32および図37に示すように形成するレジスト膜16の膜厚を高精度で制御できる点が特徴である。すなわち、このようにレジスト膜16の厚みを局所的に制御することによって、エッチング後の半導体層20の表面形状を三次元において高い精度で制御することができる。つまり、上記のような方法を用いることの1つ目の効果としては、上述のようにモールド30のパターンを立体的に作製することが可能であるため、マスクとして作用するレジスト膜16の端部の厚みを正確に制御することができるという点である。このようにマスクとしてのレジスト膜16の端部の厚みを正確に制御することにより、エッチング後の半導体層20の端部における端面(傾斜面)の基板主表面に対する角度(テーパ角度)を高い精度で自由に設定することができる。また、たとえば図39などに示すように当該端部のテーパ角度を非常に小さくし、穏やかな傾斜面を形成することも可能となる。
また、上述の方法の2つ目の効果として、上記インプリントリソグラフィー法においては、モールド30を押し当ててレジスト膜16のパターンを形成するため、レジスト膜16の局所的な厚みを部分的に大きく変更することが可能である。このため、通常はエッチングの妨げとなるため排除することが好ましいレジスト残りを敢えて発生させることによって、エッチング後の半導体層20におけるエッチング量を局所的に大きく変更することができる。このため、エッチング量が異なるパターンを半導体層20の表面に1回のエッチングによって形成することができる。このため、図35〜図39に示すように、側面凹凸400が形成されるべき部分のレジスト膜16の厚みは相対的に薄くし、エッチング工程においてすべてレジスト膜16が除去されるような厚みとし、レジスト膜16の中央部において表面凹凸A100(図39参照)が形成されるべき部分では、レジスト膜16がエッチング完了後も残存するような膜厚に設定しておけば、エッチング量が大きく異なる側面凹凸400とさらに当該側面凹凸400の表面に形成される表面凹凸B200、および表面凹凸A100とを1回のエッチングによって形成することができる。このため、半導体発光素子の製造プロセス工程を短縮することができ、製造コストを低減することが可能になる。
なお、前述したように、実際には、レジスト膜16と半導体層20とのエッチングされる速度が異なるため、エッチングにより形成される半導体層20のテーパ角度と、モールド30の角度とは必ずしも一致しない。しかし、その場合においても、半導体層20は、モールド30の形状に対応してエッチングされる。
次に、上述したナノインプリントリソグラフィー法を用いた本発明の半導体発光素子の製造方法を説明する。図40は、本発明による半導体発光素子の実施の形態3の製造方法を説明するためのフローチャートである。図41〜図43は、図40に示した半導体発光素子の製造方法を説明するための模式図である。より具体的には、図41は、実施の形態3における半導体発光素子の製造過程において、工程(S250)を行なった後の状態を示す概略図である。図42は、実施の形態3における半導体発光素子の製造過程において、工程(S260)を行なった後の状態を示す概略図である。図43は、実施の形態3における半導体発光素子の完成品の状態を示す概略図である。図40〜図43を参照して、本発明による半導体発光素子の製造方法を説明する。なお、図40〜図43において示された製造方法によって得られる半導体発光素子は基本的には図20および図21に示した本発明の実施の形態2による半導体発光素子と同様の構造を備えている。
図40に示すように、本発明による半導体発光素子の実施の形態3の製造方法では、まず半導体積層構造を形成する工程(S230)を実施する。この半導体積層構造を形成する工程(S230)は、基本的には図22に示した半導体積層構造を形成する工程(S140)と同様の工程を実施する。
次に、積層構造上にレジストを塗布する工程(S240)を実施する。この工程では、具体的にはn−GaN層3(図26参照)の上部表面上にレジストを塗布する。
次に、レジストをパターニングする工程(S250)を実施する。この工程においては、具体的には図35〜図37に示すナノインプリントリソグラフィー法を用いて、モールド30(図35、図36参照)に形成されたパターンをレジスト膜16に転写する工程を行なう。この結果、図41に示すように、側面凹凸用レジストパターン60、表面凹凸B用レジストパターン61、および表面凹凸A用レジストパターン62が表面に形成されたレジスト膜16がn−GaN層3の上部表面上に配置される。次に、図40に示すように、エッチングを行なう工程(S260)を実施する。具体的には、上述したレジスト膜16をマスクとして用いて、半導体層としてのn−GaN層3などをエッチングによって部分的に除去する。この結果、図42に示すように、側面凹凸400、表面凹凸B200およびn−GaN層3の上部表面上に形成される表面凹凸A100を同時に形成することができる。この後、n−GaN層3の上部表面に残存しているレジスト膜16を除去する。
次に、n型パッド電極のリソグラフィー工程(S270)を実施する。この工程(S270)は、基本的には図22の工程(S190)における工程と同様の処理を行なう。
次に、n型パッド電極を形成する工程(S280)を実施する。この工程(S280)においては、図22の工程(S200)と同様の処理を行なう。
次に、裏面電極を形成する工程(S290)を実施する。この工程(S290)においては、図22の工程(S210)と同様の処理を実施する。
最後に、素子にチップ化を行なう工程(S300)を実施する。この工程(S300)においては、図22の工程(S220)と同様の処理を実施する。このようにして、上述した実施の形態2に比べて少ない工程数により、図43に示すような半導体発光素子を得ることができる。
ここで、上述したナノインプリントリソグラフィー法の具体的なプロセス条件を例示すれば、たとえば半導体層の表面にレジストを膜状に塗布した後、当該レジストに、ピッチが100nm、高さが100nm、直径が100nmのホール形状を有する石英製のモールドを押し当てる。そして、その状態で紫外線をレジストに照射することによって当該レジストを硬化する。レジストが硬化した後、石英製のモールドをレジストから取外すことにより、半導体層の上部表面上に、周期が100nm、高さが100nm、直径が100nmの円柱形状の凹凸形状部を形成することができる。このような凹凸形状部は、たとえば図37の表面凹凸B用レジストパターン61や表面凹凸A用レジストパターン62に適用することができる。また、上述した凹凸形状部の形状は一例であって、周期が50nm以上1000nm以下、高さが50nm以上3000nm以下、直径が50nm以上1000nm以下の円形や平面形状が三角形、四角形、五角形、六角形などの多角形状の凸部を形成してもよい。また、モールドとしては、石英などの透光性を有する材料以外の材料を用いてもよい。この場合、たとえば金属を用いてモールドを形成した場合には、熱硬化性のレジストを用いることができる。また、モールドに形成された表面形状を一旦他のシートに転写し、当該シートをモールド型としてレジストに押し当てるといった方法を用いてもよい。
なお、上述した工程では、側面凹凸400、表面凹凸B200および表面凹凸A100を1回のエッチングによって形成したが、エッチング条件を調整することにより、表面凹凸A100の表面にさらに微細な凹凸形状部が形成されるようにしてもよい。この場合、表面凹凸A100の表面に、表面凹凸A100より小さな表面凹凸である表面凹凸C300(図27参照)を同時に形成するようにしてもよい。
また、ナノインプリントリソグラフィー法を用いて形成させる凹凸形状は、モールド30に形成させるパターンの形状に対応したものであるため、モールドの形状に応じて、上述のさらに微細な凹凸形状を、均一な形状で周期的に形成させることが可能となる。前述したエッチング条件を調整することにより表面凹凸A100の表面により小さな表面凹凸である表面凹凸C300を同時に形成する場合において、微細な凹凸形状(たとえば表面凹凸B200、表面凹凸C300)は、ランダムに形成されたもので形状は不規則となる。しかし、以下の方法により表面凹凸C300を同時に形成することも可能である。すなわち、あらかじめ図35および図36に示すモールド30に、さらに表面凹凸C300を形成させるためのパターンを形成させておく。このようなモールド30を上述の図32において説明した方法と同様にレジスト膜16に押し当て、熱または光によって当該レジスト膜16を硬化させる。(図32、図37参照)すると、エッチングにより半導体層20を部分的に除去することにより、半導体20には表面凹凸A100、表面凹凸B200、表面凹凸C300および側面凹凸400の4種類の凹凸全てを同時に形成することができる。このため、半導体発光素子の製造プロセス工程をさらに短縮することができ、さらに製造コストを低減することが可能になる。
また、表面凹凸B200、表面凹凸C300をモールド30で形成することにより、エッチング条件で不規則に形成される凹凸形状よりさらに微細な形状(100nm以下)を、幾何学的に均一な形状となるよう、周期的に形成することが可能となる。このため、さらに発光した光の取り出し効率の高い発光素子を提供することができる。以上の点においてのみ、本発明の実施の形態1ないし2と異なる。すなわち、本発明の実施の形態3において、上述しなかった構成や条件などは全て本発明の実施の形態1ないし2に準ずる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、半導体発光素子において、発光した光の取り出し効率を向上させる技術、及び製造工程を短縮する生産技術として特に優れている。
半導体発光素子のn型半導体層、活性層、p型半導体層のいずれかの層を含む側面の全周または1部の表面上に形成した凹凸形状の状態を示す概略図である。 半導体発光素子の一方の主表面上に形成した凹凸形状の状態を示す概略図である。 図1に示す凹凸形状の表面上に形成した微細な凹凸形状の状態を示す概略図である。 半導体発光素子の一方の主表面上に形成した凹凸形状の表面上に形成した微細な凹凸形状の状態を示す概略図である。 ナノインプリントリソグラフィー法において、半導体の一方の主表面上に塗布したレジストにモールドを押し当てた状態を示す概略図である。 ナノインプリントリソグラフィー法において、押し当てたモールドを取り外した状態を示す概略図である。 形成したマスクパターンをエッチングする状態を示した概略図である。 ナノインプリントリソグラフィー法によるレジスト残り膜厚の制御を行なうためのモールドをレジストに押し当てた状態を示す概略図である。 図8にて押し当てたモールドを取り外した状態を示す概略図である。 レジスト残り膜厚の制御にて形成したマスクパターンをエッチングする状態を示した概略図である。 本発明による半導体発光素子の実施の形態1を示す断面模式図である。 図11に示した半導体発光素子の斜視模式図である。 図11および図12に示した半導体発光素子の製造方法を示すフローチャートである。 実施の形態1における半導体発光素子の製造過程において、工程(S10)を行なった後の状態を示す概略図である。 実施の形態1における半導体発光素子の製造過程において、工程(S30)および工程(S31)を行なった後の状態を示す概略図である。 実施の形態1における半導体発光素子の製造過程において、工程(S60)を行なった後の状態を示す概略図である。 実施の形態1における半導体発光素子の製造過程において、工程(S80)および工程(S81)を行なった後の状態を示す概略図である。 実施の形態1における半導体発光素子の製造過程において、工程(S100)および工程(S101)を行なった後の状態を示す概略図である。 実施の形態1における半導体発光素子の完成品の状態を示す概略図である。 本発明による半導体発光素子の実施の形態2を示す断面模式図である。 図20に示した半導体発光素子の斜視模式図である。 図20および図21に示した半導体発光素子の製造方法を示すフローチャートである。 図22に示した半導体積層構造を形成する工程(S140)の内容を説明するためのフローチャートである。 実施の形態2における半導体発光素子の製造過程において、工程(S140)のうちの工程(S141)を行なった後の状態を示す概略図である。 実施の形態2における半導体発光素子の製造過程において、工程(S140)のうちの工程(S145)を行なった後の状態を示す概略図である。 実施の形態2における半導体発光素子の製造過程において、工程(S140)を完了した後の状態を示す概略図である。 実施の形態2における半導体発光素子の製造過程において、工程(S160)および工程(S161)を行なった後の状態を示す概略図である。 実施の形態2における半導体発光素子の製造過程において、工程(S180)および工程(S181)を行なった後の状態を示す概略図である。 実施の形態2における半導体発光素子の完成品の状態を示す概略図である。 ナノインプリント法において、レジストパターンを形成するためのモールドの金型面(レジスト膜に転写するための表面形状が形成された面)を模式的に示す平面模式図である。 ナノインプリント法に用いるモールドを、水平方向から見た模式図である。 モールドの表面形状をレジスト膜に転写する工程を説明するための模式図である。 ナノインプリント法で形成された図32のレジスト膜をマスクとして用いたエッチング後の半導体層の上部表面を示す平面模式図である。 図33の線分XXXIV−XXXIVにおける断面模式図である。 用いられるモールドのパターン形成面を示す平面模式図である。 当該モールドを、水平方向から見た模式図である。 当該モールドを用いて表面形状をレジスト膜に転写する工程を説明するための模式図である。 図36に示したエッジをマスクとして用いたエッチングにより形成された半導体層20の表面を示す平面模式図である。 図38の線分XXXIX−XXXIXにおける断面模式図である。 本発明による半導体発光素子の実施の形態3の製造方法を説明するためのフローチャートである。 実施の形態3における半導体発光素子の製造過程において、工程(S250)を行なった後の状態を示す概略図である。 実施の形態3における半導体発光素子の製造過程において、工程(S260)を行なった後の状態を示す概略図である。 実施の形態3における半導体発光素子の完成品の状態を示す概略図である。
符号の説明
1 サファイア基板、2 バッファ層、3 n−GaN層、4 活性層、5 p−GaN層、6 透光性電極、7 p型パッド電極、8 n型パッド電極、9 pコンタクト金属層、10 反射金属層、11 バリア金属層、12 誘電体層、13 半田層、14 支持基板、15 裏面電極、16 レジスト膜、20 半導体層、30 モールド、50 側面凹凸用パターン、51 表面凹凸B用パターン、52 表面凹凸A用パターン、60 側面凹凸用レジストパターン、61 表面凹凸B用レジストパターン、62 表面凹凸A用レジストパターン、70 凹部、100 表面凹凸A、200 表面凹凸B、300 表面凹凸C、400 側面凹凸。

Claims (8)

  1. 基板の主表面上に活性層を含む半導体層を形成する工程と、
    前記半導体層の側面の少なくとも一部に、エッチングにより、側面凹凸形状部と、前記側面凹凸形状部の表面に配置された微細凹凸部とを、同時に形成する工程とを備え、
    前記側面凹凸形状部と前記微細凹凸部とを同時に形成する工程は、
    ナノインプリントリソグラフィー法を用いて、前記半導体層上に、前記側面凹凸形状部と前記微細凹凸部とを形成するためのパターンが形成されたマスクパターンを形成する工程と、
    前記マスクパターンをマスクとして用いてエッチングにより前記側面凹凸形状部と前記微細凹凸部とを形成する工程とを含み、
    前記マスクパターンは、均一な厚みの中央部から外周部に向けて徐々に厚みが薄くなるテーパ状部分を含む、半導体発光素子の製造方法。
  2. 基板の主表面上に活性層を含む半導体層を形成する工程と、
    前記半導体層の側面の少なくとも一部に、エッチングにより、側面凹凸形状部と、前記側面凹凸形状部の表面に配置された微細凹凸部とを、形成する工程とを備え、
    前記側面凹凸形状部と前記微細凹凸部とを形成する工程は、
    ナノインプリントリソグラフィー法を用いて、前記半導体層上に、均一な厚みの中央部から外周部に向けて徐々に厚みが薄くなるテーパ状部分を含むマスクパターンを形成する工程と、
    前記マスクパターンをマスクとして用いてエッチングにより前記側面凹凸形状部と前記微細凹凸部とを形成する工程とを含み、
    前記側面凹凸形状部と前記微細凹凸部とを形成する工程において、
    前記マスクパターンは、前記側面凹凸形状部と前記微細凹凸部とを形成するためのパターンを含む、半導体発光素子の製造方法。
  3. 前記マスクパターンを形成する工程では、前記側面凹凸形状部と前記微細凹凸部と、前記半導体層の前記側面とは異なる面である表面の少なくとも一部に形成される表面凹凸形状部とを形成するためのパターンが形成された前記マスクパターンを形成する、請求項または請求項に記載の半導体発光素子の製造方法。
  4. 前記側面凹凸形状部と前記微細凹凸部とを形成する工程では、前記マスクパターンをマスクとして用いてエッチングにより、前記側面凹凸形状部と前記微細凹凸部と前記表面凹凸形状部と、前記表面凹凸形状部の表面に配置された表面微細凹凸部とが形成され、
    前記側面凹凸形状部と前記微細凹凸部とを形成する工程では、前記表面凹凸形状部を形成するエッチングを行う際に、形成された前記表面凹凸形状部の表面が不規則にエッチングされることにより前記表面微細凹凸部が形成される、請求項に記載の半導体発光素子の製造方法。
  5. 前記マスクパターンを形成する工程では、前記側面凹凸形状部と前記微細凹凸部と、前記半導体層の前記側面とは異なる面である表面の少なくとも一部に形成される表面凹凸形状部と、前記表面凹凸形状部の表面に配置された表面微細凹凸部とを形成するためのパターンが形成された前記マスクパターンを形成する、請求項1または請求項2に記載の半導体発光素子の製造方法。
  6. 前記マスクパターンを形成する工程では、前記側面凹凸形状部が形成される前記半導体層の前記側面と、前記基板の主表面とのなす角度であるテーパ角度を規定するように、前記マスクパターンの端部表面と前記基板の主表面とのなす角度が決定された前記マスクパターンが形成される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体発光素子の製造方法。
  7. 前記テーパ角度は70°以下である、請求項に記載の半導体発光素子の製造方法。
  8. 前記微細凹凸部は10nm以上1000nm以下のサイズのパターンである、請求項1〜のいずれか1項に記載の半導体発光素子の製造方法。
JP2008027626A 2008-02-07 2008-02-07 半導体発光素子の製造方法 Expired - Fee Related JP5429770B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008027626A JP5429770B2 (ja) 2008-02-07 2008-02-07 半導体発光素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008027626A JP5429770B2 (ja) 2008-02-07 2008-02-07 半導体発光素子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009188240A JP2009188240A (ja) 2009-08-20
JP5429770B2 true JP5429770B2 (ja) 2014-02-26

Family

ID=41071185

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008027626A Expired - Fee Related JP5429770B2 (ja) 2008-02-07 2008-02-07 半導体発光素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5429770B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160107082A (ko) * 2015-03-03 2016-09-13 가부시끼가이샤 도시바 반도체 장치, 반도체 장치의 제조 방법, 및 패턴 생성 프로그램을 저장한 컴퓨터 판독 가능한 불휘발성 기억 매체

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101081193B1 (ko) * 2009-10-15 2011-11-07 엘지이노텍 주식회사 반도체 발광소자 및 그 제조방법
KR101729263B1 (ko) * 2010-05-24 2017-04-21 엘지이노텍 주식회사 발광 소자, 발광 소자의 제조방법 및 발광 소자 패키지
DE102010024079A1 (de) 2010-06-17 2011-12-22 Osram Opto Semiconductors Gmbh Verfahren zur Herstellung eines optoelektronischen Halbleiterchips und optoelektronischer Halbleiterchip
JP2012164938A (ja) * 2011-02-09 2012-08-30 Stanley Electric Co Ltd 半導体発光装置の製造方法
TWI447950B (zh) * 2011-07-14 2014-08-01 Lextar Electronics Corp 發光二極體與其形成方法
KR102013363B1 (ko) * 2012-11-09 2019-08-22 서울바이오시스 주식회사 발광 소자 및 그것을 제조하는 방법

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3593441B2 (ja) * 1996-09-26 2004-11-24 株式会社東芝 窒化物系化合物半導体発光素子およびその製造方法
JP3456118B2 (ja) * 1997-07-02 2003-10-14 松下電器産業株式会社 発光素子及びその製造方法および光ディスク装置
JP3852000B2 (ja) * 2001-09-28 2006-11-29 豊田合成株式会社 発光素子
JP2003158113A (ja) * 2001-11-26 2003-05-30 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置の製造方法およびエッチング装置
JP3802424B2 (ja) * 2002-01-15 2006-07-26 株式会社東芝 半導体発光素子及びその製造方法
US6876009B2 (en) * 2002-12-09 2005-04-05 Nichia Corporation Nitride semiconductor device and a process of manufacturing the same
JP2005005679A (ja) * 2003-04-15 2005-01-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体発光素子およびその製造方法
JP2006049855A (ja) * 2004-06-28 2006-02-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体発光素子およびその製造方法
KR100610639B1 (ko) * 2005-07-22 2006-08-09 삼성전기주식회사 수직 구조 질화갈륨계 발광다이오드 소자 및 그 제조방법
JP5157081B2 (ja) * 2006-04-24 2013-03-06 日亜化学工業株式会社 半導体発光素子及び半導体発光素子の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160107082A (ko) * 2015-03-03 2016-09-13 가부시끼가이샤 도시바 반도체 장치, 반도체 장치의 제조 방법, 및 패턴 생성 프로그램을 저장한 컴퓨터 판독 가능한 불휘발성 기억 매체
KR101710274B1 (ko) 2015-03-03 2017-02-24 가부시끼가이샤 도시바 반도체 장치의 제조 방법, 및 패턴 생성 프로그램을 저장한 컴퓨터 판독 가능한 불휘발성 기억 매체

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009188240A (ja) 2009-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5429770B2 (ja) 半導体発光素子の製造方法
JP5643920B1 (ja) Led素子及びその製造方法
KR102208684B1 (ko) 반도체 발광 소자 및 그 제조 방법
TWI518776B (zh) Etching method
US8148890B2 (en) Light-emitting device and method for manufacturing the same
JP2006295162A (ja) 垂直構造3族窒化物発光素子およびその製造方法
TW200832755A (en) Semiconductor and method of manufacturing semiconductor
KR20090009812A (ko) 기판의 미세 가공 방법, 기판의 제조 방법 및 발광 소자
JP2013009004A (ja) 発光素子
JP2006295188A (ja) 垂直構造3族窒化物発光素子の製造方法
TW200408140A (en) GaN-based Ⅲ-Ⅴ group compound semiconductor light-emitting diode and the manufacturing method thereof
TWI470829B (zh) 磊晶基板的製作方法、發光二極體,及其製作方法
JP2008141015A (ja) 発光ダイオード素子
JP4889361B2 (ja) 半導体発光素子の製造方法
WO2010129412A1 (en) Re-emitting semiconductor construction with enhanced extraction efficiency
WO2014058069A1 (ja) 半導体発光素子及びその製造方法
JP2013251496A (ja) 発光素子及びその製造方法
JP2012513681A (ja) オプトエレクトロニクス半導体チップおよびオプトエレクトロニクス半導体チップの製造方法
JP5743890B2 (ja) 発光デバイスを製作する方法
TW202032811A (zh) 深紫外led裝置及其製造方法
KR20160092635A (ko) 나노 임프린트 몰드 제조방법, 이 방법에 의해 제조된 나노 임프린트 몰드를 이용한 발광다이오드 제조방법 및 이 방법에 의해 제조된 발광다이오드
KR100809508B1 (ko) 평면 프레즈넬 렌즈를 구비한 발광 소자 및 그 제조방법
JP2011159650A (ja) 発光素子
KR101270056B1 (ko) 반사막 구조의 제조 방법 및 이 제조 방법에 의하여 제조된 반사막 구조물과, 이를 채용하는 발광 다이오드 소자
JP6349036B2 (ja) 発光素子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100324

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120321

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120518

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121002

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130521

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130614

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131127

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5429770

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees