JP5428877B2 - 歩行補助装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ユーザの歩行動作を補助する歩行補助装置に関する。
短下肢装具や長下肢装具など、歩行を補助する歩行補助装置が知られている。最近では、ユーザの脚関節にトルクを加えて歩行動作を積極的に補助する歩行補助装置が研究されている(例えば、特許文献1)。
歩行補助装置の機能の一つに、ユーザの膝関節に加わる負荷を低減する機能が挙げられる。長下肢装具や膝装具の中には、大腿に対する下肢の揺動を制限することによって、膝関節に加わる負荷を低減するものがある。それらの装具は、ユーザの脚の大腿に装着される上部リンクと下肢に装着される下部リンクを備えており、上部リンクに対して下部リンクが揺動する。それらの装具は、揺動軸に粘性抵抗を与えるなどして下部リンクを揺動し難くすることによって、膝関節の負荷を低減する。
特許文献1の歩行補助装置は、上部リンクと下部リンクの連結部にモータと減速機を内蔵しており、それらによってユーザの膝関節にトルクを加えて歩行動作を積極的に補助する。そのような歩行補助装置は、モータのトルクによってユーザの体重の一部(或いは全部)を支えて膝関節の負荷を低減する。
特開2004−89376号公報
膝関節に加わる負荷は、歩行時に顕著に大きくなる。特に、遊脚が着地した直後に膝関節に大きな負荷(体重を支えるための負荷)が加わる。他方、遊脚期は下肢が前方へ振り出される動作を含む。そのため、歩行補助装置は、歩行動作を妨げず、かつ、着地直後の負荷を低減できることが望まれる。
例えば揺動軸に大きな粘性抵抗を有する歩行補助装置では、着地直後の負荷を低減できるが歩行動作を妨げてしまう。モータのトルクによって負荷を低減しようとする場合、体重を支え得るだけのトルクを出力できる大出力のモータが必要となる。
本明細書は、歩行動作を妨げることなく、また、モータのトルクに(少なくとも全面的には)頼らずに歩行時の膝関節に加わる負荷を低減することのできる歩行補助装置を提供する。
本明細書が開示する歩行補助装置は、ユーザの脚に装着されるものであり、ワンウエイクラッチを採用する。ワンウエイクラッチは、上部リンクと下部リンクの連結部に配置されており、下部リンクの一方向の揺動を禁止する状態(係合状態)と、両方向の揺動を許容する状態(解放状態)とを切り換え可能に構成されている。ワンウエイクラッチは、係合すると、下部リンクの前方への揺動を許容するが後方への揺動を禁止するように配置される。ここで、「前方への揺動」とは、膝が伸びる方向の揺動に相当し、「後方への揺動」とは、膝が屈曲する方向の揺動に相当する。さらに歩行補助装置は、接地センサとコントローラを備えている。接地センサは、歩行補助装置が装着されている側のユーザの脚が接地しているか否かを検知する。コントローラは、ワンウエイクラッチの係合と解放を切り換えるように構成されている。さらにコントローラは、接地センサが接地を検出している期間の少なくとも一部の期間でワンウエイクラッチが係合しているようにワンウエイクラッチの切り換えを制御する。なお、以下では、歩行補助装置装置が装着される脚を、「一方の脚」と称して他方の脚と区別する。
上記の歩行補助装置によれば、一方の脚が立脚期にあるときに、ワンウエイクラッチの作用により歩行補助装置がユーザの体重を支える。体重を支えることが膝関節に加わる負荷を低減することになる。また、体重を支えるのに動力を要しない。従って、仮に、膝関節にトルクを加えるモータを備えた歩行補助装置であっても、大出力のモータは不要となる。
他方、ワンウエイクラッチは、係合状態であっても下肢の前方への揺動を妨げない。即ち、上記の回転方向特性(後方への揺動は禁止するが前方への揺動は許容するという特性)を有するワンウエイクラッチを採用する歩行補助装置は、遊脚期後半の下肢の前方への揺動を妨げない。
なお、一方の脚の立脚期の最終段階、即ち、両脚が接地して重心が一方の脚から他方の脚へ移行する期間では、一方の脚の膝に加わる負荷が減少するから、そのような期間ではワンウエイクラッチは解放されていてもよい。
コントローラは、少なくとも、接地センサが接地を検知していない期間内にワンウエイクラッチを解放状態から係合状態に切り換えることが好ましい。接地センサが接地を検知していない期間は、一方の脚の遊脚期に相当する。即ち、コントローラは、少なくとも、一方の脚が遊脚期にある間にワンウエイクラッチを解放状態から係合状態に切り換えることが好ましい。前述したように、遊脚期の後半には、一方の脚の下肢は前方に揺動する。そのような期間にワンウエイクラッチを係合状態に切り換えることによって、着地した瞬間から歩行補助装置がユーザの体重を支えることができる。ワンウエイクラッチは、下肢が前方に揺動することを許容するので、少なくとも着地前の遊脚の動作を妨げない。さらに、着地タイミングを厳密に予測することは難しいが、ワンウエイクラッチを着地前から係合状態に切り換えることによって、着地タイミングを厳密に予測することなく、着地した瞬間からユーザの体重を支えることができる。
下肢の前方への揺動は、歩行時の脚の関節角から的確に検知することができる。そのため、歩行補助装置は、一方の脚の関節角を検出する角度センサを備えることが好ましい。その場合、コントローラは、角度センサの出力に基づいて一方の脚の揺動をモニタし、歩行動作において一方の脚の下肢が前方へ揺動している間にワンウエイクラッチを解放状態から係合状態に切り換えるように構成されていることが好ましい。
上記の歩行補助装置は、着地前からワンウエイクラッチを係合状態に切り換えておく。そのような機能によって、例えば躓いた場合など、予期せずに遊脚が接地した場合であっても体重を支えることができる。また、靴底に接地センサを備えていたとしても、確実に躓きを検知できるとは限らない。着地前からワンウエイクラッチを係合状態に切り換えておくことによって、予期せず(不規則に)着地したときであっても接地センサに頼ることなく着地時に確実に体重を支えることができる。また、従来の技術では、接地センサが躓きを検知できる場合であっても、躓きを検知してから躓きに対処する制御を開始するまで時間遅れが発生する。上記の歩行補助装置は、着地前からワンウエイクラッチを係合状態に切り換えておくことによって、「躓きを検知してからそれに対処する制御を開始する」という制御ルールを用意する必要がない。
本明細書が開示する歩行補助装置の他の一例では、コントローラは、接地センサが接地を検知している期間内にワンウエイクラッチを係合状態から解放状態に切り換えることが好ましい。接地センサが接地を検知している期間は、立脚期に相当する。コントローラは特に、立脚期の後半にワンウエイクラッチを係合状態から解放状態に切り換えることが好ましい。前述したように、両脚が接地して重心が一方の脚から他方の脚へ移行する期間、即ち立脚期の最終段階では、一方の脚の膝に加わる荷重が減少するから、そのような期間ではワンウエイクラッチは解放されていてもよい。また、立脚期の最終段階では、つま先が接地したまま踵が浮き上がり、膝が前方へ移動するとともに下肢が後方へ揺動することが知られている。この動作はプレスイングと呼ばれている。立脚期の後半、少なくともプレスイングの開始前にワンウエイクラッチを係合状態から解放状態に切り換えることによって、歩行動作における下肢の後方への揺動を妨げないようにすることができる。
例えば一方の脚の関節角を検出する角度センサを備えることによって、プレスイングの開始タイミングを概ね推定することが可能である。従ってコントローラは、角度センサの出力に基づいて、歩行動作において一方の脚の下肢が後方へ揺動し始める予定のタイミング(即ちプレスイング開始タイミング)に先立ってワンウエイクラッチを係合状態から解放状態に切り換えることが好ましい。プレスイング開始タイミングは、例えば一方の脚の大腿のピッチ軸周りの角度から推定することができる。
本明細書が開示する技術は、アクチュエータによってユーザの膝関節に積極的にトルクを加えるタイプの歩行補助装置に適用することも好適である。アクチュエータを備える歩行補助装置では、アクチュエータのトルクによって体重を支えることも可能ではあるが、ワンウエイクラッチがアクチュエータに代わって体重を支えることができる。そのような歩行補助装置は、大出力のアクチュエータを備える必要がなく、省電力性に優れる。
本明細書が開示する技術は、歩行動作を妨げることなく、膝関節に加わる負荷を低減することのできる歩行補助装置を提供する。
第1実施例の歩行補助装置の模式的正面図を示す。 第1実施例の歩行補助装置の模式的側面図を示す。 一実施例のワンウエイクラッチの模式的構造図を示す。 歩行中の脚の動きを説明する図である。 図4で用いられるパラメータの定義を説明する図である。 クラッチ制御のフローチャート図である。 第2実施例におけるクラッチ制御のフローチャート図である。 第3実施例の歩行補助装置のワンウエイクラッチの模式図である。 第3実施例の歩行補助装置のワンウエイクラッチの模式図である。
図面を参照して実施例の歩行補助装置を説明する。図1は、歩行補助装置10の模式的正面図を示し、図2は歩行補助装置10の模式的側面図を示している。この歩行補助装置10は、モータを備えており、円滑な歩行動作となるように右脚(一方の脚)の膝関節にトルクを加えることができる。さらにこの歩行補助装置10は、右脚が立脚期にあるときにユーザの右膝関節に加わる負荷を低減する。
歩行補助装置10の主な機構は、ユーザの右脚に沿って装着される脚装具12で構成される。脚装具12の機械的構造を説明する。脚装具12は、ユーザの大腿から下肢に沿って右脚の外側に装着される。脚装具12は、上部リンク14、下部リンク16、及び足リンク18を有する多リンク機構で構成される。上部リンク14の上端が第1ジョイント20aを介して支持リンク30に揺動可能に連結されている。上部リンク14の下端に、第2ジョイント20bを介して下部リンク16が揺動可能に連結されている。下部リンク16の下端に、第3ジョイント20cを介して足リンク18が揺動可能に連結されている。支持リンク30はユーザの体幹(腰)に固定される。支持リンク30にはコントローラ50が取り付けられている。上部リンク14はベルトでユーザの大腿に固定される。下部リンク16はベルトでユーザの下肢に固定される。足リンク18は、ベルトでユーザの足に固定される。図では足リンク18を固定するベルトの図示を省略している。なお、図1の符号UAは右大腿を示しており、符号UBが右下肢を示している。以降の図でも同様である。
ユーザが脚装具12を装着すると、第1ジョイント20a、第2ジョイント20b、及び第3ジョイント20cは夫々、ユーザの右股関節のピッチ軸、右膝関節のピッチ軸、及び、右足首関節のピッチ軸と略同軸に位置する。第2ジョイント20bは、上部リンク14と下部リンク16の連結部に相当する。
脚装具12の各リンクは、ユーザの右脚の動きに応じて揺動することができる。各ジョイントは、関節角を計測するためのエンコーダ21を備えている。関節角は、関節によって連結されている2つのリンク間の角度で表される。第1ジョイント20aのエンコーダ21は、右股関節のピッチ軸周りの関節角を計測する。第2ジョイント20bのエンコーダ21は、ユーザの右膝関節ピッチ軸周りの関節角を計測する。第3ジョイント20cのエンコーダ21は、ユーザの右足首関節ピッチ軸周りの関節角を計測する。以下では、各ジョイントに取り付けられているエンコーダ群21を角度センサ21と総称することがある。
足リンク18には、接地センサ19が取り付けられている。接地センサ19は、図示を省略しているが、足底の前後2箇所に取り付けられている。接地センサ19は、右脚が接地しているか否かを検知する。特に、足底の後方に取り付けられている接地センサ19は、踵が接地しているか否かを検知する。接地センサ19は、例えば、接地センサ19は、脚(足)が接地しているときにON信号を出力し、接地していないときにOFF信号を出力するON−OFFスイッチであってもよい。
第2ジョイント20bには、モータ(アクチュエータ)32が取り付けられている。モータ32を備えた第2ジョイント20bは、ユーザの右膝関節の外側に位置する。モータ32は、上部リンク14に対して下部リンク16をピッチ軸周りに相対的に揺動させることができる。即ちモータ32は、ユーザの右膝関節にトルクを加えることができる。
この歩行補助装置10は、ユーザの歩行動作に合わせて右膝関節にトルクを加え、歩行動作を補助する。コントローラ50が、角度センサ21と接地センサ19の出力に基づいてモータ32を制御する。歩行動作を補助するための制御については後に簡単に説明する。
第2ジョイント20b(即ち、上部リンク14と下部リンク16の連結部)は、ワンウエイクラッチ40を備えている。ワンウエイクラッチ40は、係合と解放が切り換え可能である。「係合」とは、ワンウエイクラッチの本来の機能、即ち、一方向の回転は禁止するが逆方向の回転は許容することを意味する。また、「解放」とは、正逆いずれの方向にも回転を許容することを意味する。ワンウエイクラッチ40は、係合すると、下部リンク16の前方への揺動は許容するが、後方への揺動は禁止するように取り付けられている。ここで、「前方への揺動」は、ユーザの膝が伸びる向きの揺動に相当し、「後方への揺動」はユーザの膝が曲がる向きの揺動に相当する。コントローラ50が、ワンウエイクラッチ40の係合と解放を切り換える。
ワンウエイクラッチ40は、ラチェット機構によって構成されている。図3にワンウエイクラッチ40のラチェット機構の模式的構造図を示す。なお、図3では、第2ジョイント20bに取り付けられているモータ32の図示を省略してある。このラチェット機構は、ラチェット歯車41、ロックピン42、及び、ばね43で構成されている。ラチェット歯車41は、上部リンク14に固定されている。ラチェット歯車41は、第2ジョイント20bと同軸に配置されている。ロックピン42とばね43は下部リンク16に取り付けられている。図3に示すように、ロックピン42は、ばね43の先端に取り付けられている。ばね43の後端は下部リンク16に係止されている。
ばね43は、形状記憶合金で作られており、電気を通すと長さが短くなる。またばね43は、電気が遮断されると長くなる。電気が遮断されるとばね43が伸び、ロックピン42の先端がラチェット歯車41に係合する。通電するとばね43が短くなり、ロックピン42の先端がラチェット歯車41から完全に離れる。
ロックピン42の先端がラチェット歯車41に係合すると、図3において下部リンク16の反時計回り(矢印DAが示す向き)の揺動は許容されるが時計回り(矢印DBが示す向き)の揺動は禁止される。この動作は次のメカニズムによって実現される。下部リンク16が反時計回りに揺動するとき、ロックピン42の先端はラチェット歯車41の外周に面している緩やかな傾斜面に沿って相対的に移動する。ロックピン42は、緩やかな傾斜面に沿って移動しながら押し戻される。こうして、ロックピン42の先端は隣接する歯に移動することができる。即ち、下部リンク16の反時計回りの揺動が許容される。下部リンク16が時計回りに揺動するとき、ロックピン42の側面がラチェット歯車41の歯の側面(ラチェット歯車41の半径方向に沿っている面)に当接し、ロックピン42の相対的な移動が禁止される。こうして、下部リンク16の時計周りの揺動が禁止される。図3における下部リンク16の反時計回りの揺動は下部リンク16の前方への揺動に相当し、時計回りの揺動は下部リンク16の後方への揺動に相当する。即ち、このラチェット機構(ワンウエイクラッチ40)は、係合すると下部リンク16の前方への揺動は許容するが後方への揺動は禁止する。またラチェット機構は、解放されると下部リンク16の正逆両方向の揺動を許容する。
ワンウエイクラッチ40の係合と解放は、コントローラ50からの指令に基づいて切り換えられる。具体的には、コントローラ50は、ばね43への通電を制御することよって、ワンウエイクラッチ40の係合と解放を切り換える。コントローラ50が実行する切り換え制御の処理を説明する前に、図4と図5を参照して歩行中の脚の動きを説明する。図4は、歩行中の右脚の動きを説明する図である。符号Akが示すグラフは、右脚の膝関節角(膝角度)Akの時間変化を示している。符号Ahが示すグラフは、右脚の股関節角Ahの時間変化を示している。ここで用いる「股関節角」は、ピッチ軸回りの角度を意味する。符号Lkが示すグラフは、右膝関節に加わる負荷の時間変化を示している。負荷Lkは、ユーザの体重に起因して右膝関節に加わる外力トルクに相当する。なお、第4図のグラフは、各パラメータの時間変化の概略(傾向)を表しているのであって精密に表していないことに留意されたい。また、歩行周期毎に図のグラフが示す時間変化が周期的に繰り返される。
図5は、図4のグラフにおける膝角度Akと股関節角Ahの定義を説明する図である。図5では、実線が右脚を表しており、破線が左脚を表している。股関節より上の実線は体幹を表している。なお、図4の(a)から(d)が示す線画も同様である。直線L1は、股関節の回転中心と膝関節の回転中心を結ぶ直線を示している。直線L1は大腿の長手方向に沿った直線に相当する。膝角度Akは、直線L1から下肢へ向かう角度として定義される。膝が伸びきったときが膝角度Ak=0である。膝が直角に曲がったときが膝角度Ak=+90度である。直線L2は、股関節の回転中心を通り、体幹に沿って伸びる直線を表している。股関節角Ahは、大腿が直線L2と一直線となったときをゼロとし、大腿が後方へ揺動したときを正値として定義される。股関節角Ahは、大腿が前方へ揺動したときに負値となる。
図4に戻って歩行動作を説明する。タイミングTaは、立脚期間の最終段階において、右脚の足の踵が浮き始めるとともに膝が前方へ移動し、同時に下肢が後方に揺動し始めるタイミングに相当する。図4の(a)に、タイミングTaにおける脚の形態を示す。(a)において実線(右脚)が示すように、タイミングTaにおいて、足先が接地したまま下肢が後方に揺動し始める。即ち、タイミングTaで膝角度が増加し始める。また、タイミングTaで股関節角が増加から減少に反転する。即ち、タイミングTaで右脚の股関節角Ahが最大となる。別言すれば、タイミングTaは、右脚が最も後方に位置するタイミングに相当し、このタイミング以降、右脚の全体は前方へ振り出される。
タイミングTbは、右脚が離地するタイミングである。(b)は、タイミングTbにおける脚の形態を示す。タイミングTaからTbまでの期間は、右脚の足が接地したまま膝角度Akが変化する期間であり、プレスイングと呼ばれている。前述した通り、タイミングTaから下肢が後方に揺動し始める。別言すれば、立脚期において下肢が後方へ揺動し始めるタイミングTaが、プレスイングの開始タイミングに相当する。このタイミングTaを、以下ではプレスイングタイミングTaと称する場合がある。また、離地するタイミングTbを以下では離地タイミングTbと称する場合がある。
タイミングTcは、膝角度Akが最大となるタイミングを示す。タイミングTcを膝角度最大タイミングTcと称する場合がある。(c)は、タイミングTcにおける脚の形態を示す。タイミングTdは、右脚の着地タイミングを示す。(d)は、タイミングTdにおける脚の形態を示す。以下、タイミングTdを着地タイミングTdと称する場合がある。膝角度最大タイミングTcから着地タイミングTdまで、膝角度Akは単調減少する。即ち、膝角度最大タイミングTcから着地タイミングTdまでの間、下肢は前方に揺動する。
離地タイミングTbから着地タイミングTdまでの期間が右脚の遊脚期に相当する。離地タイミングTbより前と着地タイミングTd以降の期間が右脚の立脚期に相当する。タイミングTaからTbまでの期間は、前述したプレスイングの期間に相当する。
歩行補助装置10の接地センサ19は、右脚(右足)が接地しているか否かを検知する。従って、接地センサ19が接地を示す信号を出力している間は右脚が立脚期間にあることを示す。接地センサ19が非接地を示す信号を出力している間は、右脚が遊脚期にあることを示す。接地センサ19の出力信号が接地から非接地に変化するタイミングが離地タイミングTbに相当し、非接地から接地に変化するタイミングが着地タイミングTdに相当する。なお、接地センサ19の取り付け態様によっては、の接地センサ19の出力信号に基づく離地/着地タイミングの判定は、厳密ではないことに留意されたい。例えば、接地センサ19が地面から離れていても、足先が接地している可能性がある。
右脚の股関節角Ahは、プレスイングタイミングTaで極大値となる。また、股関節角Ahは、着地タイミングTdで極小値となる。なお、負値の股関節角Ahは、大腿が体幹より前方へ揺動していることを表す。着地タイミングTdは、大腿が最も前方に揺動している状態に相当する。
右膝関節に加わる負荷Lkは、右脚が遊脚期にあるときにはほぼゼロである。ただし、右脚の動作に伴う慣性力が加わるので完全にゼロではない。なお、図4のグラフでは、遊脚期における負荷はゼロとして表してある。右膝関節の負荷Lkは、着地タイミングTdでゼロから急激に増大する。負荷Lkは、立脚期の後半に徐々に減少し、プレスイングタイミングTaから急激に減少する。
次に、右膝関節にトルクを加えてユーザの歩行動作を補助する機能について若干説明する。歩行補助装置10は、図4の膝角度Akの時間変化パターンを目標軌道として記憶しており、ユーザの右膝関節と同軸に位置する第2ジョイント20bの角度が目標軌道に追従するようにモータ32を制御する。その結果、ユーザの右膝角度が目標軌道に追従するように、右膝関節にトルクが加えられる。歩行補助装置10は、ユーザの右脚が目標軌道に沿って滑らかに運動するようにトルクを加える。目標軌道やモータ32の制御の詳細については説明を省略する。
負荷Lkのグラフから理解されるように、右膝関節に加わる負荷Lkは、右脚の着地直後から急激に増大し、立脚期の後半で減少する。負荷Lkは、プレスイングタイミングTa以降に急激に減少し、離地タイミングTbでほぼゼロとなる。負荷Lkはユーザの体重に起因し、膝を曲げる方向に作用する。立脚期において右膝が負荷Lkに耐えられないことは、立脚が体重を支えられないことを意味する。歩行補助装置10は、ワンウエイクラッチ40の機能によって、負荷Lkに抗して体重を支える。即ち、歩行補助装置10は、右膝関節に加わる負荷を低減する。
図4において「ON」が示す期間は、ワンウエイクラッチ40が係合している期間を示している。「OFF」が示す期間は、ワンウエイクラッチ40が解放されている期間を示している。符号Txは、コントローラ50がワンウエイクラッチ40を解放するタイミング(解放タイミングTx)を示しており、符号Tyは、コントローラ50がワンウエイクラッチ40を係合するタイミング(係合タイミングTy)を示している。
コントローラ50は、接地センサ19と角度センサ21のセンサデータに基づいて、ワンウエイクラッチ40の係合と解放を切り換える。以下、図4と図6を参照しながら、コントローラ50によるワンウエイクラッチ40の切り換え制御を説明する。図6は、切り換え制御のフローチャート図である。図6の処理は、制御周期毎に実行される。また、図6の処理は、モータ32による歩行動作補助の制御中に並列に実行される。
コントローラ50は、接地センサ19と角度センサ21のセンサデータを取得する(S2)。具体的には、コントローラ50は、右脚が接地しているか否かを示す信号、及び、角度センサ21から得られる股関節角Ahと膝角度Akを取得する。
コントローラ50は、接地センサ19の信号から、右脚が接地しているか否かを判定する(S3)。接地センサ19の信号が接地を示していない場合、即ち、右脚が遊脚期である場合、ステップS6へ遷移する(S3:NO)。ステップS6では、現在の膝角度Akと過去の膝角度Akを比較し、膝角度Akが減少しているか否かを判断する。前述したように、膝角度Akが減少していることは、右下肢が前方へ揺動していることに相当する。即ちステップS6では、コントローラ50は、右下肢が前方へ揺動しているか否かを判定する。右下肢が前方へ揺動している場合(S6:YES)、コントローラ50は、ワンウエイクラッチを係合する(S7)。
右下肢が前方へ揺動していない場合(S6:NO)、コントローラ50は、ワンウエイクラッチ40の状態を維持する。図4の膝角度Akのグラフが示すように、膝角度Akは、プレスイングタイミングTaから膝角度最大タイミングTcまでは単調増加し、膝角度最大タイミングTc以降は単調減少する。即ち、遊脚の下肢は、プレスイングタイミングTaから膝角度最大タイミングTcまでは後方へ揺動し、膝角度最大タイミングTcから着地タイミングTdまでは前方へ揺動する。コントローラ50は、下肢が前方へ揺動し始めたタイミングTyでワンウエイクラッチ40を解放状態から係合状態に切り換える。後述するように、コントローラ50は、着地後もワンウエイクラッチ40の係合状態を維持する。
他方、接地センサ19の信号が接地を示している場合、即ち、右脚が立脚期にある場合、処理はステップS4へ遷移する(S3:YES)。ステップS4では、コントローラ50は股関節角Ahを閾値Atと比較する(S4)。股関節角Ahが閾値Atを超えている場合(S4:YES)、コントローラ50は、ワンウエイクラッチを解放する(S5)。閾値Atは、股関節角Ahの予想される最大角度よりも少し小さい値に設定されている。図5で説明した通り、股関節角Ahが大きいことは、大腿が後方に揺動していることを示している。前述したように股関節角AhはプレスイングタイミングTaで最大値となるから、股関節角Ahが閾値Atを超えるタイミング(タイミングTy)は、プレスイングタイミングTaの直前となる。立脚期においてワンウエイクラッチ40を解放した後は、コントローラ50は、その解放状態を維持する(S4:NO)。
コントローラ50の処理をまとめると以下の通りである。コントローラ50は、立脚期において大腿が所定角度まで後方へ揺動したときに(解放タイミングTx)、ワンウエイクラッチ40を係合状態から解放状態に切り換える(S5)。コントローラ50は、解放タイミングTxでワンウエイクラッチ40を解放した後、右脚が遊脚期に移っても解放状態を維持する。コントローラ50は、右下肢が前方へ揺動し始めたタイミングTyでワンウエイクラッチ40を解放状態から係合状態に切り換える(S7)。コントローラ50は、右脚が立脚期に移ってもワンウエイクラッチ40の係合状態を維持する。コントローラ50は、歩行周期毎に上記の処理を繰り返す。
プレスイングタイミングTaで下肢が後方へ揺動し始めるので、係合タイミングTyは、下肢が後方へ揺動し始めるタイミングの直前タイミングに相当する。係合タイミングTyの時点においては、プレスイングタイミングTaは、下肢が後方へ揺動し始める予定のタイミングに相当する。
以下、ワンウエイクラッチ40の切り換え制御によって得られる効果を説明する。コントローラ50は、解放タイミングTxでワンウエイクラッチ40を係合状態から解放状態へ切り換える。図6のフローチャート、及び図4のタイミングチャートから明かなとおり、コントローラ50は、右脚が遊脚期にある期間、即ち、接地センサ19が接地を検知していない期間にワンウエイクラッチ40を解放状態から係合状態に切り換える。さらに詳細には、コントローラ50は、遊脚期にある右脚の下肢が前方へ揺動している間に、ワンウエイクラッチ40を解放状態から係合状態に切り換える。特にこの実施例では、コントローラ50は、遊脚期にある右脚の下肢が前方へ揺動し始めるときに、ワンウエイクラッチ40を解放状態から係合状態に切り換える。
ワンウエイクラッチ40は係合していても下部リンク16の前方への揺動を許容する。即ち、歩行中、ワンウエイクラッチ40が係合したまま、下肢は前方へ揺動する。その後、ワンウエイクラッチ40が係合したまま、右脚が着地する。従って、歩行補助装置10は、右脚が着地した瞬間から体重を支えることができる。実施例の歩行補助装置10は、特に、右脚の下肢が前方に揺動し始めるとワンウエイクラッチ40を解放状態から係合状態へ切り換える。歩行補助装置10は右膝関節が後方へ揺動することを禁止しているので、仮に右脚の足が予期せずにつまずいても、歩行補助装置10が体重を支持し、転倒を防ぐ。遊脚が前方へ揺動している間はワンウエイクラッチ40が係合状態にあるので、例え接地センサ19が接地を検知せずに右脚が接地した場合でも、歩行補助装置10はユーザの体重を支えることができる。
また、仮に、躓きを検知してからそれに対処する制御を実装しようとする場合、躓きの検知からそれに対処する制御を開始し、対処が有効に機能するまでには時間遅れが生じる。そのため、躓きを検知してからそれに対処する制御を実装する場合、上記した時間遅れの問題を解決する必要がある。しかしながら実施例の歩行補助装置10は、着地前からワンウエイクラッチ40を係合状態に切り換えておくことによって、「躓きを検知してからそれに対処する制御を開始する」という制御ルールを用意する必要がない。
他方、コントローラ50は、立脚期にある右脚の股関節角Ahが閾値Atを超えたタイミング(解放タイミングTx)でワンウエイクラッチ40を係合状態から解放状態に切り換える。解放タイミングTxは、右脚が立脚期にある間である。解放タイミングTxは、プレスイングタイミングTaの直前のタイミングである。即ち、コントローラ50は、立脚期にある右脚の下肢が後方へ揺動し始める予定のタイミング(プレスイングタイミングTa)に先立ってワンウエイクラッチ40を係合状態から解放状態へ切り換える(S5)。
コントローラ50は、立脚期後半において下肢が後方へ揺動し始める予定のタイミングよりも前にワンウエイクラッチ40を解放する。従って歩行補助装置10は、立脚の下肢が後方に揺動することを妨げない。即ち、この歩行補助装置10は、自然な歩行動作を妨げることがない。
次に、第2実施例の歩行補助装置を説明する。第1実施例の歩行補助装置は、接地センサ19と角度センサ21のセンサデータに基づいてワンウエイクラッチ40の解放と係合を切り換えた。第2実施例では、コントローラ50は、接地センサ19の信号は用いるが角度センサ21の信号は用いずにワンウエイクラッチ40を切り換える。なお、第2実施例の歩行補助装置は第1実施例の歩行補助装置と制御ルールが異なるだけであるので、各部品を引用する際、第1実施例の場合と同じ符号を用いる。
第2実施例のコントローラ50が実行する処理のフローチャートを図7に示す。コントローラ50は、接地センサ19のセンサデータ(出力信号)を取得する(S12)。コントローラ50は、前回と今回の出力信号を比較し、接地センサ19の出力が接地を示す信号から非接地を示す信号に切り換わるタイミングを検知する(S13)。このタイミングは、前述の離地タイミングTbに相当する。コントローラ50は、離地タイミングTbを検知した後(S13:YES)、一定の第1時間経過した後にワンウエイクラッチ40を解放状態から係合状態に切り換える(S14:YES、S15)。また、コントローラ50は、接地センサ19の前回と今回の出力信号を比較し、出力信号が非接地を示す信号から接地を示す信号に切り換わるタイミングを検知する(S16)。このタイミングは、前述した着地タイミングTdに相当する。コントローラ50は、着地タイミングTdを検知した後(S16:YES)、一定の第2時間経過した後にワンウエイクラッチ40を係合状態から解放状態に切り換える(S17:YES、S18)。
第1時間は、図4における離地タイミングTbから係合タイミングTyまでの時間に相当する。第2時間は、図4における着地タイミングTdから次の歩行周期における解放タイミングTxまでの時間に相当する。脚が離地してから下肢が前方に揺動し始めるまでの概ねの時間(第1時間)は、歩行パターン(前述した目標軌道)に基づいて予め定めることができる。同様に、脚が着地してから下肢が後方に揺動し始めるまでの概ねの時間(第2時間)も予め定めることができる。コントローラ50は、それら第1、第2時間を記憶している。コントローラ50は、記憶された第1、第2時間、及び、接地センサ19の信号に基づき、図7のフローチャートに従ってワンウエイクラッチ40の係合と解放を切り換える。第2実施例の歩行補助装置も、第1実施例の歩行補助装置と同様の効果を奏することができる。
なお、第1時間と第2時間は、目標軌道からリアルタイムに決定することも好適である。例えば、ユーザの歩行速度や歩幅によって異なる目標軌道が採用される場合がある。歩行補助装置は、複数の目標軌道を記憶しており、角度センサや接地センサのセンサデータから現在の歩行に適した目標軌道を選択し、選択した目標軌道から第1時間と第2時間を決定してもよい。
次に、第3実施例の歩行補助装置について説明する。この歩行補助装置は、ワンウエイクラッチの機構が第1実施例のものと異なる。図8と図9に、第3実施例におけるワンウエイクラッチ140の模式図を示す。ラチェット歯車41は、第1実施例のものと同じである。ワンウエイクラッチ140のロックピン142は、その上端は第1実施例のロックピン42と同形状である。ロックピン142は、足リンク18まで伸びている。足リンク18が地面Gに接地していない状態では、ばね143が、ロックピン142の下端が足リンク18から下方に突出するように付勢している(図8参照)。足リンク18が接地すると、ロックピン142が上方に押し上げられ、ロックピン142の上端がラチェット歯車41と係合する(図9参照)。ロックピン142は、ユーザの踵に相当する位置で足リンク18から突出している。
第3実施例の歩行補助装置は、メカニカルな機構によって、足リンク18の接地と同時にワンウエイクラッチ140が係合するように構成されている。足リンク18の踵部分が地面Gから離れると、ワンウエイクラッチ140が解放される。
前述したように、プレスイングの開始時には、つま先が接地したまま踵が浮き上がる。それと同時に下肢が後方に揺動し始める。第3実施例のワンウエイクラッチ140は、踵が地面Gから浮き上がると、即ち下肢が後方に揺動し始めるときに、係合状態から解放状態に切り換わる。従って、第3実施例の歩行補助装置も、第1実施例の歩行補助装置と同様の効果を奏することができる。なお、足リンク18の下方に突出するように構成された長いロックピン142とそのロックピンを付勢するばね143が、ワンウエイクラッチ140の係合と解放を切り換えるコントローラの一例に相当する。
実施例に例示した歩行補助装置についての留意点を述べる。ワンウエイクラッチの具体的な構造は、実施例に示した構造に限られるものではない。ワンウエイクラッチには様々なタイプが既に知られているので詳しい構造の説明は省略する。例えば、上部リンクと下部リンクの連結部に、従来のワンウエイクラッチと通常のクラッチを直列に接続してもよい。通常のクラッチを係合すればワンウエイクラッチも係合し、通常のクラッチを解放すれば、ワンウエイクラッチも解放される。
本明細書が開示する技術は、ユーザの夫々の脚に装着される一対の脚装具で構成される歩行補助装置に適用することも好適である。そのような歩行補助装置は、夫々の脚装具の上部リンク/下部リンクの連結部にワンウエイクラッチを備える。
第1実施例の歩行補助装置は、遊脚の下肢が前方へ揺動し始めるときにワンウエイクラッチを解放状態から係合状態に切り換える。歩行補助装置は、遊脚の下肢が前方へ揺動し始めるときに切り換えるのが最も好ましいが、遊脚の下肢が前方へ揺動している間であって着地する前にワンウエイクラッチを切り換えてもよい。例えば、下肢が前方へ揺動し始めるタイミングを検知し、そのタイミングから所定時間後にワンウエイクラッチを解放状態から係合状態に切り換えてもよい。
実施例の歩行補助装置は、モータによってユーザの膝にトルクを加えて歩行動作を積極的に補助する。本明細書が開示する技術は、モータを備えない脚装具(歩行補助装置)に適用することも好適である。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:歩行補助装置
12:脚装具
14:上部リンク
16:下部リンク
18:足リンク
19:接地センサ
20a、20b、20c:ジョイント
21:エンコーダ(角度センサ)
32:モータ
40、140:ワンウエイクラッチ
41:ラチェット歯車
42、142:ロックピン
50:コントローラ

Claims (5)

  1. ユーザの脚に装着される歩行補助装置であり、
    一方の脚の大腿に装着される上部リンクと、
    上部リンクに揺動可能に連結されており、前記一方の脚の下肢に装着される下部リンクと、
    上部リンクと下部リンクの連結部に配置されており、係合すると下部リンクの前方への揺動を許容するとともに下部リンクの後方への揺動を禁止し、解放されると下部リンクの前方と後方への揺動を許容するワンウエイクラッチと、
    前記一方の脚が接地しているか否かを検知する接地センサと、
    ワンウエイクラッチの係合と解放を切り換えるコントローラと、を備えており、
    コントローラは、接地センサが接地を検出している期間の少なくとも一部の期間でワンウエイクラッチが係合しているようにワンウエイクラッチを制御するとともに、接地センサが接地を検知していない期間内にワンウエイクラッチを解放状態から係合状態に切り換えることを特徴とする歩行補助装置。
  2. コントローラは、接地センサが接地を検知している期間内にワンウエイクラッチを係合状態から解放状態に切り換えることを特徴とする請求項1に記載の歩行補助装置。
  3. 前記一方の脚の関節角を検出する角度センサを備えており、
    前記コントローラは、角度センサの出力に基づいて、歩行動作において前記一方の脚の下肢が前方へ揺動している間にワンウエイクラッチを解放状態から係合状態に切り換えることを特徴とする請求項1又は2に記載の歩行補助装置。
  4. 前記一方の脚の関節角を検出する角度センサを備えており、
    前記コントローラは、角度センサの出力に基づいて、歩行動作において前記一方の脚の下肢が後方へ揺動し始める予定のタイミングに先立ってワンウエイクラッチを係合状態から解放状態に切り換えることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の歩行補助装置。
  5. 下部リンクを揺動させるアクチュエータを備えており、
    前記コントローラは、ユーザの歩行動作に応じてアクチュエータを制御することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の歩行補助装置。
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