JP7359108B2 - 歩行補助装置 - Google Patents

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本発明は、歩行補助装置に関し、例えば、ユーザの脚部に装着される歩行補助装置に関する。
特許文献1には、ユーザに装着される歩行補助装置が記載されている。特許文献1の歩行補助装置は、大腿リンク及び下腿リンク、並びに、センサ、モータ及びコントローラを備え、下腿リンクの膝屈曲方向の回転に対して抵抗力を発生するダンパを備える。
特許第5316708号公報
歩行補助装置を装着して、遊脚期及び立脚期を繰り返す歩行サイクルに従って訓練する患者の中には、立脚期に急激な膝伸展をしてしまう患者がいる。これは、例えば、筋緊張によるものや、膝折れが怖くて伸展してしまう等の理由のためである。このような立脚期の急激な膝伸展は、正しい歩行でない上に、バランスを崩す可能性もある。
これに対し、膝伸展を抑えるだけの膝装具では、膝折れが怖くて伸展しているので、 屈曲させようとすると膝折れが生じる場合がある。また、現在のリハビリでは、短下肢装具により底屈を抑えることで伸展を抑えているが、遊脚中に伸展できないので、これも正しい歩行ができない。正しい歩行をできるように、立脚期の急激な膝伸展及び膝折れを抑制可能な歩行補助装置を実現したいという課題がある。
本発明は、そのような課題を解決するためになされたものであり、立脚期の急激な膝伸展を抑えることができる歩行補助装置を提供する。
本実施形態に係る歩行補助装置は、ユーザの脚部に装着される歩行補助装置であって、前記脚部の膝関節の屈曲方向に抵抗力を与える屈曲ダンパと、前記膝関節の伸展方向に抵抗力を与える伸展ダンパと、前記ユーザの歩行サイクルにおける切替タイミングを検出するセンサと、第1屈曲ダンパモードと前記第1屈曲ダンパモードよりも抵抗力が強くなる第2屈曲ダンパモードとが交互に繰り返されるように前記切替タイミングに応じて前記屈曲ダンパのモードを切り替える制御部と、を備え、前記制御部は、足裏が着地する立脚期の初期に前記伸展ダンパを作動させる。このような構成により、立脚期の急激な膝伸展を抑えることができる。
本実施形態によれば、立脚期の急激な膝伸展を抑えることができる歩行補助装置を提供することができる。
実施形態1に係る歩行補助装置を例示した正面図である。 実施形態1に係る歩行補助装置を例示した側面図である。 実施形態1に係る歩行補助装置の制御系を例示したブロック図である。 実施形態1の別の例に係る歩行補助装置において、屈曲伸展ダンパを例示した図である。 実施形態1に係る歩行補助装置を用いた歩行サイクルにおいて、歩行動作及びモード切替のタイミングを例示した図である。 実施形態2に係る歩行補助装置を用いた歩行サイクルにおいて、歩行動作及びモード切替のタイミングを例示した図である。
以下、発明の実施形態を通じて本発明を説明するが、特許請求の範囲に係る発明を以下の実施形態に限定するものではない。また、実施形態で説明する構成の全てが課題を解決するための手段として必須であるとは限らない。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
(実施形態1)
実施形態1に係る歩行補助装置を説明する。本実施形態の歩行補助装置は、例えば、歩行訓練を行う訓練者の膝関節を含む脚部に装着される。ユーザである訓練者が歩行補助装置を脚部に装着した状態で歩行訓練を行う。まず、本実施形態の歩行補助装置の構成を説明する。その後、歩行補助装置の動作を説明する。
図1は、実施形態1に係る歩行補助装置を例示した正面図である。図2は、実施形態1に係る歩行補助装置を例示した側面図である。図3は、実施形態1に係る歩行補助装置の制御系を例示したブロック図である。図1~図3に示すように、歩行補助装置1は、上腿サポータ11、下腿サポータ12、上腿フレーム13、下腿フレーム14、屈曲ダンパ15、伸展ダンパ16、センサ17、及び、制御部18を備えている。歩行補助装置1の下側には、短下肢装具が取り付けられてもよい。歩行補助装置1は、ユーザの脚部に装着される。以下で、歩行補助装置1の各構成を説明する。
<上腿サポータ及び下腿サポータ>
上腿サポータ11は、ユーザの脚部の上腿に巻き付けるように装着され、下腿サポータ12は、ユーザの脚部の下腿に巻き付けるように装着される。よって、上腿サポータ11及び下腿サポータ12は、膝関節の周辺、具体的には、上腿及び下腿に渡って配置されている。なお、上腿は股関節から膝関節までの部分を示し、下腿は、膝関節から足首関節までの部分を示す。下腿は、すねを含む。足首関節から下側、つまり、脚部の先端側の部分を足平とする。
上腿サポータ11及び下腿サポータ12は、樹脂材料や繊維材料などの伸縮可能な材料により形成されている。上腿サポータ11及び下腿サポータ12は、それぞれ、上腿及び下腿に巻き付けて歩行補助装置1を装着させる。上腿サポータ11及び下腿サポータ12は、上腿及び下腿に装着するための面ファスナ11a及び12aを有してもよい。ユーザは、上腿サポータ11及び下腿サポータ12を、脚部の周りに巻き回して、面ファスナ11a及び12aで固定する。
面ファスナ11aは、上腿の前側に設けられている。面ファスナ12aは、下腿の前側に設けられている。面ファスナ11a及び12aを用いることで、ユーザは、歩行補助装置1を容易に脱着することができる。さらに、歩行補助装置1がユーザの膝関節からずれるのを防止できる。面ファスナ11a及び12aにより、ユーザは、圧迫度合いを調整することができる。さらに、面ファスナ11a及び12aが外れたり、上腿サポータ11及び下腿サポータ12がずれたりするのを防止するために、固定バンドを設けてもよい。
なお、歩行補助装置1の脚部への固定は、面ファスナ11a及び12aに限られるものではない。例えば、ベルト、ボタン、ピン、バンドなどの固定手段を用いて、歩行補助装置1を、上腿及び下腿に固定してもよい。このような固定手段を用いても、ユーザが歩行補助装置1を装着することができる。
<上腿フレーム及び下腿フレーム>
上腿サポータ11の側部には上腿フレーム13が取り付けられている。上腿フレーム13は、上腿に沿って配置されている。下腿サポータ12の側部には下腿フレーム14が取り付けられている。下腿フレーム14は、下腿に沿って配置されている。上腿フレーム13と下腿フレーム14とが、屈曲ダンパ15及び伸展ダンパ16を介して連結されている。具体的には、屈曲ダンパ15及び伸展ダンパ16の回転軸Axが膝関節の軸とほぼ一致するように、膝関節の高さに屈曲ダンパ15及び伸展ダンパ16が配置される。上腿フレーム13及び下腿フレーム14は、屈曲ダンパ15及び伸展ダンパ16の回転軸Ax周りに回転可能なリンク機構を構成している。
<屈曲ダンパ>
屈曲ダンパ15は、ユーザの脚部における膝関節の屈曲方向に抵抗力を与える。屈曲方向は、膝関節の回転方向において、膝関節が屈曲する向きである。屈曲ダンパ15は、例えば、ロータリーダンパであり、膝関節の側部に位置する。屈曲ダンパ15は、例えば、オイル等の流体の粘性抵抗、バネ等の弾性抵抗、ディスク等の摩擦抵抗等を利用して、膝関節の屈曲方向の回転を減速させてもよい。
屈曲ダンパ15は、一方向にのみ抵抗力を与える一方向ダンパである。よって、屈曲ダンパ15は、膝関節の伸展方向には抵抗力を与えないようにフリーとなっている。伸展方向は、膝関節の回転方向において、膝関節が伸展する向きであり、上腿と下腿とが直線状に伸びる向きである。後述するように、屈曲ダンパ15は、制御部18によって、第1屈曲ダンパモードと、第1屈曲ダンパモードよりも屈曲方向の抵抗力を大きくする第2屈曲ダンパモードとに切替可能となっている。第1屈曲ダンパモードは、屈曲方向に抵抗力を与えないフリーモードでもよい。第1屈曲ダンパモードがフリーモードの場合には、第2屈曲ダンパモードをダンパモードと呼ぶ。第2屈曲ダンパモードは、第1屈曲ダンパモードの抵抗力から徐々に抵抗力が増加する期間を含む。
屈曲ダンパ15は、有線または無線の通信回線により制御部18に接続されている。屈曲ダンパ15は、制御部18により各モードを制御される。
<伸展ダンパ>
伸展ダンパ16は、脚部の膝関節の伸展方向に抵抗力を与える。伸展ダンパ16は、例えば、ロータリーダンパであり、膝関節の側部に位置する。伸展ダンパ16は、例えば、オイル等の流体の粘性抵抗、バネ等の弾性抵抗、ディスク等の摩擦抵抗等を利用して、膝関節の伸展方向の回転を減速させてもよい。伸展ダンパ16は、抵抗を可変とすることにより、抵抗力を切替えてもよい。伸展ダンパ16は、抵抗力を徐々に変化させてもよい。
伸展ダンパ16は、一方向にのみ抵抗力を与える一方向ダンパである。よって、伸展ダンパ16は、膝関節の屈曲方向には抵抗力を与えないようにフリーとなっている。伸展ダンパ16は、制御部18によって、第1伸展ダンパモードと、第1伸展ダンパモードよりも伸展方向の抵抗力を大きくする第2伸展ダンパモードとに切替可能となっている。第1伸展ダンパモードは、伸展方向に抵抗力を与えないフリーモードでもよい。第1伸展ダンパモードがフリーモードの場合には、第2伸展ダンパモードをダンパモードと呼ぶ。第2伸展ダンパモードは、第1伸展ダンパモードの抵抗力から徐々に抵抗力が増加する期間を含む。
伸展ダンパ16は、有線または無線の通信回線により制御部18に接続されている。伸展ダンパ16は、制御部18により各モードを制御される。
図4は、実施形態1の別の例に係る歩行補助装置において、屈曲伸展ダンパを例示した図である。前述の例では、屈曲ダンパ15と伸展ダンパ16とは別物として説明したが、図4に示すように、屈曲ダンパ15及び伸展ダンパ16を一体化した屈曲伸展ダンパ56を備えてもよい。屈曲伸展ダンパ56は、筒体TUと、筒体TUの内部を直線状に移動するシャフトSHと、筒体TUから突出したシャフトSHの先端に当接するカムCAと、を有する。屈曲伸展ダンパ56は、直線状にシャフトSHが移動するストロークダンパである。屈曲伸展ダンパ56は、カムCAで、シャフトSHを押し当てることにより、シャフトSHを、筒体TUの内部に移動させる。屈曲伸展ダンパ56は、シャフトSHが筒体TUの内部に移動する際に抵抗力を発生させる。
屈曲伸展ダンパ56は、屈曲ダンパ15及び伸展ダンパ16の両方を兼ねるように、シャフトSHの先端が当接するカムCAの面(屈曲面CA15及び伸展面CA16)の形状をV字状にしている。屈曲伸展ダンパ56は、膝関節の回転に連動して回転する。膝関節の回転角において、所定の角度を境界にして、屈曲ダンパ及び伸展ダンパを作動させる。
具体的には、上腿と下腿とが直線状に伸びて膝関節が伸展した状態から、下腿が屈曲した屈曲角度を膝角度θと呼ぶ。膝角度θが所定の膝角度θ1以内の場合には、膝関節は、伸展に近い状態であり、膝角度θが所定の膝角度θ1よりも大きい場合には、膝関節は屈曲が大きい状態である。
膝角度θが所定の膝角度θ1以内の場合には、屈曲伸展ダンパ56のシャフトSHは、カムCAの伸展面CA16に当接する。これにより、屈曲伸展ダンパ56は、膝関節の伸展方向に抵抗力を与える。一方、膝関節の回転角が所定の角度θ1よりも大きい場合には、屈曲伸展ダンパ56のシャフトSHは、カムCAの屈曲面CA15に当接する。これにより、屈曲伸展ダンパ56は、膝関節の屈曲方向に抵抗力を与える。このように、屈曲伸展ダンパ56は、膝関節の伸展方向に抵抗力を与えるとともに、膝関節の屈曲方向に抵抗力を与える。以下の説明において、屈曲ダンパ15及び/または伸展ダンパ16を、屈曲伸展ダンパ56に置き換えてもよい。
<センサ>
図3に示すように、センサ17は、有線または無線の通信回線により制御部18に接続されている。センサ17は、ユーザの歩行動作におけるタイミングを検出する。具体的には、センサ17は、歩行サイクル(歩行周期)における切替タイミングを検出するために設けられている。例えば、センサ17は、地面と下腿との角度を検出し、検出した角度を検出結果として制御部18に出力する。制御部18は、センサ17での検出結果に基づいて、モードを切替える。
具体的には、制御部18は、例えば、地面と下腿との角度に基づいて、屈曲ダンパ15及び伸展ダンパ16のモードを切替える。つまり、制御部18は、センサ17から出力されるタイミング信号に基づいて、屈曲ダンパ15及び伸展ダンパ16のモードを切替える。これにより、歩行サイクルにおける一定のタイミングで、制御部18は、屈曲ダンパ15及び伸展ダンパ16のモードの切替を行う。センサ17及び制御部18には、歩行補助装置1に搭載されたバッテリ(不図示)により電源が供給されている。
センサ17としては、種々のタイプのセンサを用いることができる。以下、センサ17の具体例について説明する。
センサ17は、例えば、地面に対する下腿(すね)の角度を検出するジャイロセンサでもよい。また、センサ17は、脚部の角度、すなわち、膝関節を挟んだ上腿と下腿との間の角度を検出する角度センサでもよい。さらに、センサ17は、上腿と下腿とが直線状に伸びて膝関節が伸展した状態から、下腿が屈曲した屈曲角度を検出する角度センサでもよい。センサ17は、下腿の角度、脚部の角度及び膝角度の角速度を検出する角速度センサでもよい。
センサ17は、脚部の所定の位置と地面との間の距離を検出する測距センサでもよい。脚部の所定の位置は、例えば、靴、足平、足裏等である。例えば、靴、足平またはその近傍に取り付けられた測距センサをセンサ17として用いることができる。歩行動作に応じて、靴、足平、足裏等から地面までの距離が変わるため、歩行サイクルに応じた波形を検出することができる。なお、測距センサとしては、光学式のセンサを用いることができる。また、地面は、床面を含む。
センサ17は、検出した角度、角速度、距離等から、歩行サイクルに応じた波形を検出する。つまり、検出した角度、角速度、距離等は、歩行サイクルに応じて周期的に変化する。センサ17は、検出した角度、角速度、距離等に基づいて、歩行タイミングを検出する。
例えば、制御部18は、センサ17の出力値と閾値とを比較して、その比較結果に応じて、屈曲ダンパ15及び伸展ダンパ16のモードを切替えればよい。例えば、制御部18は、センサ17の出力値が閾値を超えたタイミング、または、閾値を下回ったタイミングを示すタイミング信号に応じて、モード切替を行う。
なお、屈曲ダンパ15において、第1屈曲ダンパモードから第2屈曲ダンパモードに切り替わる切替タイミングを検出するための第1閾値(例えば、下腿の第1角度)と、第2屈曲ダンパモードから第1屈曲ダンパモードに切り替わる切替タイミングを検出するための第2閾値(例えば、下腿の第2角度)が設定されていてもよい。また、伸展ダンパ16において、第1伸展ダンパモードから第2伸展ダンパモードに切り替わる切替タイミングを検出するための第3閾値(例えば、下腿の第3角度)と、第2伸展ダンパモードから第1伸展ダンパモードに切り替わる切替タイミングを検出するための第4閾値(例えば、下腿の第4角度)が設定されていてもよい。
また、センサ17は、足裏の接地タイミングを検出する接地タイミングセンサでもよい。センサ17は、検出した接地タイミングに基づいて、歩行タイミングを検出することができる。例えば、接地タイミングから各モード切替のタイミングまでの時間を予め加算または減算することにより、センサ17は、切替タイミングを検出する。
さらに、センサ17は、脚部を撮像する撮像センサでもよい。その場合には、センサ17は、歩行補助装置1の外部から脚部の状態を撮像する。撮像した脚部の状態から、歩行タイミングを検出することができる。なお、センサ17が外部に配置されている場合には、歩行補助装置1が、外部のセンサ17から切替タイミングを示す信号を受信する受信部を備えていればよい。
また、複数のセンサ17を組み合わせて、切替タイミングを検出してもよい。例えば、センサ17は、下腿の角度を検出するために設けられた第1センサと、足裏から床面までの距離を検出するために設けられた第2センサの両方を備えていてもよい。もちろん、センサ17の具体例は上記の例に限られるものではない。センサ17は、歩行補助装置1に実装されていることが好ましい。あるいは、センサ17は、歩行補助装置1の外部に実装されていてもよい。
<制御部>
制御部18は、有線または無線の通信回線により、屈曲ダンパ15、伸展ダンパ16及びセンサ17に接続されている。制御部18は、センサ17から出力された切替タイミングに基づいて、屈曲ダンパ15及び伸展ダンパ16を制御する。制御部18は、屈曲ダンパ15及び伸展ダンパ16のモードを切替える。
制御部18は、第1屈曲ダンパモードと第2屈曲ダンパモードとが交互に繰り返されるように、切替タイミングに応じて屈曲ダンパ15のモードを切り替える。例えば、第1屈曲ダンパモードでは、屈曲ダンパ15がオフして、屈曲方向に抵抗力を与えないフリーモードとなる。第2屈曲ダンパモードでは、屈曲ダンパ15がオンして、屈曲方向に抵抗力を与えるダンパモードとなる。あるいは、例えば、第1屈曲ダンパモードでは、屈曲ダンパ15は、小さい抵抗力を与えるように切替えられ、第2屈曲ダンパモードでは、屈曲ダンパ15は、大きい抵抗力を与えるように切替えられる。
また、制御部18は、第1伸展ダンパモードと第2伸展ダンパモードとが交互に繰り返されるように、切替タイミングに応じて伸展ダンパ16のモードを切替える。例えば、第1伸展ダンパモードでは、伸展ダンパ16がオフして、伸展方向に抵抗力を与えないフリーモードとなる。第2伸展ダンパモードでは、伸展ダンパ16がオンして、伸展方向に抵抗力を与えるダンパモードとなる。あるいは、例えば、第1伸展ダンパモードでは、伸展ダンパ16は、小さい抵抗力を与えるように切替えられ、第2伸展ダンパモードでは、伸展ダンパ16は、大きい抵抗力を与えるように切替えられる。
<動作>
次に、歩行補助装置1の動作を説明する。図5は、実施形態1に係る歩行補助装置を用いた歩行サイクルにおいて、歩行動作及びモード切替のタイミングを例示した図である。図5には、比較例も示している。まず、図5を参照して、遊脚期及び立脚期を含む1歩行サイクルを説明する。次に、比較例の歩行動作及びモード切替のタイミングを説明する。その後、比較例と対比させながら、本実施形態の歩行動作及びモード切替のタイミングを説明する。
<1歩行サイクル>
図5に示すように、1歩行サイクルは、左脚の一歩と右脚の一歩との合計2歩を含んでいる。図5では、1歩行サイクルが(a)~(m)の順番で示されている。(m)のタイミングの後に、(a)のタイミングに戻り、次の歩行サイクルとなる。図6では、(a)~(g)のタイミングで遊脚期となり、(h)~(m)のタイミングで立脚期となる。
遊脚期は、歩行補助装置1が装着された脚部の足裏が離地した状態であり、立脚期は、歩行補助装置1が装着された脚部の足裏が接地した状態である。(g)のタイミングと(h)の間で、足裏が着地しており、(m)から(a)に戻るタイミングで足裏が離地している。(a)~(c)のタイミングは膝関節の屈曲角度が大きくなる屈曲期となり、(d)~(g)のタイミングは、膝関節の屈曲角度が小さくなる伸展期となっている。なお、遊脚期、立脚期、屈曲期、及び、伸展期は、歩行補助装置1を装着した患脚を基準としている。
<比較例:屈曲方向>
次に、上記1歩行サイクルにおける比較例の歩行動作及びモード切替のタイミングを説明する。まず、膝関節の屈曲方向に抵抗力を与える屈曲ダンパ15の動作を説明する。比較例では、伸展期において、具体的には、(f)のタイミングにおいて、第1屈曲ダンパモードから第2屈曲ダンパモードに切り替わっている。また、立脚期から遊脚期に変わるタイミング、具体的には、(m)のタイミングと(a)のタイミングとの間で、第2屈曲ダンパモードから第1屈曲ダンパモードに切り替わっている。
第1屈曲ダンパモードは、膝関節の屈曲方向に抵抗力を与えないフリーモード、または、第2屈曲ダンパモードよりも小さい抵抗力を与えるモードを含む。第2屈曲ダンパモードは、膝関節の屈曲方向に抵抗力を与えるダンパモード、または、第1屈曲ダンパモードよりも大きい抵抗力を与えるモードを含む。
遊脚期においては、患脚は、ユーザの体重を支える必要がない。このため、遊脚期においては、屈曲ダンパ15によって膝関節に対する抵抗力を発生する必要が無いか、発生させたとしても小さい抵抗力でよい。よって、遊脚期のほぼ全体において、制御部18は、屈曲方向に対して、フリーモードを含む第1屈曲ダンパモードにすることができる。一方、立脚期の全体において、制御部18は、第2屈曲ダンパモードにし、屈曲ダンパ15に対して屈曲方向に抵抗力を発生させる。
さらに、1歩行サイクルにおいて、第1屈曲ダンパモード及び第2屈曲ダンパモードのみが設けられており、歩行動作中に制御部18が第1屈曲ダンパモードと第2屈曲ダンパモードとを交互に切替えている。つまり、制御部18がタイミング信号に基づいて、屈曲ダンパ15を制御している。例えば、フリーモードとダンパモードとをオンオフ制御している。このようにすることで、簡便な構成により、適切な制御を行うことができる。例えば、歩行サイクル毎に歩行動作がばらついた場合、センサ17で検出される切替タイミングがばらつくおそれがある。このような場合でも遊脚期から立脚期に切り替わる前のタイミング、つまり、伸展期における任意のタイミングにおいて、屈曲ダンパ15が第1屈曲ダンパモードから第2屈曲ダンパモードへと切り替わっていればよい。
具体的には、(d)~(g)の間の所定のタイミングにおいて、制御部18がモードを切替えていればよい。センサ17で検出される切替タイミングの誤差に対するマージンを広くすることができるため、適切に制御することができる。また、伸展期においては、膝関節が屈曲している状態から徐々に伸展方向に回転していく。このため、屈曲ダンパ15が第2屈曲ダンパモードとなっていたとしても、抵抗力が発生しない。よって、屈曲ダンパ15がユーザの歩行動作を妨げることなく、モード切替を行うことができる。
センサ17の出力により、遊脚期と立脚期との切替タイミングを検出して、遊脚期を第1屈曲モード、立脚期を第2屈曲モードとしてもよい。つまり、遊脚期から立脚期に変わるタイミングと、立脚期から遊脚期に切り替わるタイミングとを、屈曲ダンパ15のモードの切替タイミングとしてもよい。
また、第1屈曲ダンパモードと第2屈曲ダンパモードとの切替えは、急峻でもなめらかでもよい。すなわち、第2屈曲ダンパモードは、第1屈曲ダンパモードの抵抗力から徐々に抵抗力が増加する期間を含んでもよいし、第1屈曲ダンパモードの抵抗力まで徐々に抵抗力が減少する期間を含んでもよい。
<比較例:伸展方向>
次に、比較例における膝関節の伸展方向の動作を説明する。比較例においては、伸展ダンパ16が設けられていないか、または、伸展ダンパ16を作用させていない。また、屈曲ダンパ15は、伸展方向に抵抗力を発生させない。よって、比較例において、伸展方向の動作は、歩行サイクルの全体において、フリーモードである。
立脚期に急激な膝伸展をしてしまう患者がいる。これは、例えば、筋緊張によるものや、膝折れが怖くて伸展してしまう等の理由のためである。このような立脚期の急激な膝伸展は、正しい歩行でない上に、バランスを崩す可能性もある。比較例の歩行補助装置は、伸展方向において、フリーモードとなっている。よって、立脚期の急激な膝伸展を抑制することができない。
<実施形態:屈曲方向>
次に、本実施形態の歩行補助装置1の動作を説明する。本実施形態において、膝関節の屈曲方向に抵抗力を与える屈曲ダンパ15の動作は、比較例と同様であるので、説明を省略する。
<実施形態:伸展方向>
次に、本実施形態における膝関節の伸展方向に抵抗力を与える伸展ダンパ16の動作を説明する。本実施形態において、伸展方向の動作は、比較例と異なり、第1伸展ダンパモード及び第2伸展ダンパモードを含んでいる。そして、第1伸展ダンパモードと第2伸展ダンパモードとが交互に切替わる。具体的には、立脚期において、例えば、(h)のタイミングにおいて、第1伸展ダンパモードから第2伸展ダンパモードに切り替わる。
このように、制御部18は、歩行補助装置1が装着された脚部の足裏が接地した時に、第1伸展ダンパモードから第2伸展ダンパモードへ切り替える。すなわち、制御部18は、立脚期の初期に、第1伸展ダンパモードから第2伸展ダンパモードへ切り替える。なお、制御部18は、第2伸展ダンパモードの開始タイミングを、ユーザの膝伸展の程度によって調整可能である。
例えば、制御部18は、膝伸展の症状が重いユーザに対しては、早いタイミング(例えば、(g)のタイミング)で、第2伸展ダンパモードを開始させる。一方、膝伸展の症状が軽いユーザに対しては、立脚期初期のタイミング(例えば、(j)のタイミング)で、第2伸展ダンパモードを開始させる。制御部18は、第2伸展ダンパモードの開始タイミングを、予め設定によって調整可能である。
また、制御部18は、第2伸展ダンパモードの開始タイミングを、センサ17で検出した歩行状態に基づいて調整可能である。センサ17が検出した各種の角度、角速度、距離等に基づいて、制御部18は、歩行中に調整してもよい。
一方、制御部18は、立脚期の後期に変わるタイミング、具体的には、(j)のタイミングと(k)のタイミングとの間で、第2伸展ダンパモードから第1伸展ダンパモードに切り替える。
また、第1伸展ダンパモードと第2伸展ダンパモードとの切替えは、急峻でもなめらかでもよい。すなわち、第2伸展ダンパモードは、第1伸展ダンパモードの抵抗力から徐々に抵抗力が増加する期間を含んでもよいし、第1伸展ダンパモードの抵抗力まで徐々に抵抗力が減少する期間を含んでもよい。
このように、制御部18は、第1伸展ダンパモードと第1伸展ダンパモードよりも抵抗力が強くなる第2伸展ダンパモードとが交互に繰り返されるように切替タイミングに応じて伸展ダンパのモードを切り替える。
第1伸展ダンパモードがフリーモードの場合には、第2伸展ダンパモードはダンパモードである。よって、制御部18は、少なくとも、足裏が着地する立脚期の初期に伸展ダンパ16を作動させる。そして、制御部18は、立脚期の後期は、伸展ダンパ16をフリーにする。なお、制御部18は、膝伸展の症状によっては、立脚期の初期に伸展ダンパ16をロックしてもよい。これにより、膝関節が固定されるので、立脚期の初期における膝伸展を抑制することができる。
次に、本実施形態の効果を説明する。本実施形態の歩行補助装置1では、脚部の膝関節の屈曲方向に抵抗力を与える屈曲ダンパ15と、膝関節の伸展方向に抵抗力を与える伸展ダンパ16と、を備えている。よって、立脚期の直前から立脚期にかけて、膝折れを抑制するとともに、立脚期の膝伸展を抑制することができる。
また、足裏が着地する立脚期の初期に伸展ダンパ16を作動させる。よって、筋緊張によるものや、膝折れが怖くて伸展してしまう患者の場合には、立脚期の急激な膝伸展を抑えることができるので、正しい歩行でリハビリ練習することができる。
なお、第1屈曲ダンパモードと第2屈曲ダンパモードとのモード切替、及び、第1伸展ダンパモードと第2伸展ダンパモードとのモード切替の制御は、オンオフ制御に限られるものではない。モード切替のタイミングにおいて、屈曲ダンパ15及び伸展ダンパ16の抵抗力を徐々に増加又は減少させるようにしてもよい。これにより、ユーザの歩行動作を円滑にすることができる。
屈曲ダンパ15の抵抗力及び伸展ダンパ16の抵抗力は、ユーザに合わせて設定してもよい。よって、ユーザの症状に合った歩行訓練をすることができる。
(実施形態2)
次に、実施形態2の歩行補助装置を説明する。本実施形態の歩行補助装置は、屈曲ダンパ15を、遊脚期及び立脚期に渡って、オールフリーモードにする。図6は、実施形態2に係る歩行補助装置を用いた歩行サイクルにおいて、歩行動作及びモード切替のタイミングを例示した図である。
図6に示すように、本実施形態の歩行補助装置は、屈曲ダンパ15を設けられていないか、または、屈曲ダンパ15を作用させていない。よって、本実施形態において、屈曲方向の動作は、歩行サイクルの全体において、フリーモードである。
一方、伸展方向の動作は、実施形態1と同様であり、歩行補助装置1が装着された脚部の足裏が接地した時に、第1伸展ダンパモードから第2伸展ダンパモードへ切り替える。例えば、制御部18は、足裏が着地する立脚期の初期に伸展ダンパ16を作動させる。
本実施形態の歩行補助装置によれば、屈曲に問題がない患者には、歩行サイクルの全体において、屈曲ダンパ15をフリーモードにすることができる。よって、立脚期の膝伸展のみ抑制するので、患者が装具に頼りきることがなくなり、トレーニング効果を向上させることができる。これ以外の構成及び効果は、実施形態1の記載に含まれている。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、実施形態1及び2の各構成を組み合わせたものも、本実施形態の技術的思想の範囲に含まれる。
1 歩行補助装置
11 上腿サポータ
11a、12a 面ファスナ
12 下腿サポータ
13 上腿フレーム
14 下腿フレーム
15 屈曲ダンパ
16 伸展ダンパ
17 センサ
18 制御部
56 屈曲伸展ダンパ
Ax 回転軸
CA カム
CA15 屈曲面
CA16 伸展面
SH シャフト
TU 筒体

Claims (1)

  1. ユーザの脚部に装着される歩行補助装置であって、
    前記脚部の膝関節の屈曲方向に抵抗力を与える屈曲ダンパと、
    前記膝関節の伸展方向に抵抗力を与える伸展ダンパと、
    前記ユーザの歩行サイクルにおける切替タイミングを検出するセンサと、
    第1屈曲ダンパモードと前記第1屈曲ダンパモードよりも抵抗力が強くなる第2屈曲ダンパモードとが交互に繰り返されるように前記切替タイミングに応じて前記屈曲ダンパのモードを切り替える制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、足裏が着地する立脚期の初期に前記伸展ダンパを作動させる、
    歩行補助装置。
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