JP5428765B2 - 内燃機関の自動停止始動制御装置 - Google Patents

内燃機関の自動停止始動制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、所定の自動停止条件が成立した場合に内燃機関の自動停止処理を行ない、その後所定の再始動条件が成立した場合に前記内燃機関の再始動処理を行う自動停止始動機能を有し、前記再始動処理に際し、前記内燃機関のクランク軸に連結されたリングギアにスタータのピニオンを噛み合わせて前記スタータによって前記クランク軸に初期回転を付与する内燃機関の自動停止始動制御装置に関する。
この種の制御装置としては、例えば下記特許文献1に見られるように、自動停止処理に伴ってクランク軸の回転速度が低下している最中に再始動要求が生じる場合、スタータを起動させ、その回転速度が内燃機関の回転速度に一致した時点でリングギアをピニオンに噛み合わせることも提案されている。これは、再始動処理を迅速に行うことを狙った技術である。
特開2005−330813号公報
ところで、自動停止処理に伴ってクランク軸の回転速度が低下する場合、回転速度が正からゼロとなってクランク軸が静止するのではなく、正からゼロを介して一旦負となる逆回転現象が生じることが発明者らによって認識されている。ここで、クランク軸が逆回転しているときにリングギアとピニオンとが噛み合わせられる場合には、リングギアとピニオンとの回転速度差が大きくなるため、噛み合わせに伴って異音が生じるおそれがある。さらに、スタータは一方向にしか回転することができないものが一般的であるため、クランク軸が逆回転しているときにリングギアがピニオンに噛み合わせられる場合には、スタータの劣化を招くおそれもある。
一方、クランク軸の回転速度の検出には誤差が生じる。特に、自動停止処理に伴って内燃機関の回転速度がゼロに近似する極低速領域においてはその検出精度が特に低下しやすい。このため、クランク軸が実際には逆回転している場合であっても、回転速度の検出値自体は正の回転速度であることを示すことがある。このため、自動停止処理後の再始動に伴ってリングギアをピニオンに噛み合わせたり、スタータを起動したりすると、クランク軸の逆回転に起因して上記異音やスタータの劣化を招くおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、内燃機関のクランク軸の回転速度が低下しその回転速度が負となっているときに、再始動処理に伴ってスタータによってクランク軸に初期回転を付与することを好適に回避することのできる内燃機関の自動停止始動制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、およびその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、所定の自動停止条件が成立した場合に内燃機関の自動停止処理を行ない、その後所定の再始動条件が成立した場合に前記内燃機関の再始動処理を行う自動停止始動機能を有し、前記再始動処理に際し、前記内燃機関のクランク軸に連結されたリングギアにスタータのピニオンを噛み合わせて前記スタータによって前記クランク軸に初期回転を付与する内燃機関の自動停止始動制御装置において、前記クランク軸の回転速度を検出する検出手段と、前記自動停止処理の後、前記再始動条件が成立する場合、前記検出手段によって検出される前記自動停止処理に伴った回転速度の低下速度に応じて、前記再始動条件の成立タイミングに対する前記初期回転を付与する処理の開始タイミングの遅延時間を設定する設定手段と、を備えることを特徴とする。
上記発明では、低下速度に応じて遅延時間を設定することで、クランク軸の逆回転現象が生じることがないと想定されるタイミングでスタータによってクランク軸に初期回転を付与することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記遅延時間は、前記クランク軸の回転速度がゼロとなり、さらに逆回転をすると想定されるタイミングよりも前記初期回転を付与する処理の開始タイミングを遅らせるように設定されることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記設定手段によって設定された遅延時間の経過を待って行われる前記初期回転を付与する処理は、前記リングギアへの前記ピニオンの噛み合わせ処理の後に前記スタータの電動機を起動する処理であることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、前記設定手段は、前記遅延時間の設定に際し、前記回転速度を加味することを特徴とする。
クランク軸の逆回転現象が生じることがなくなるまでに要する時間は、回転速度の低下速度のみならず、回転速度自体にも依存する。上記発明では、この点に鑑み、回転速度を加味して遅延時間を設定することで、遅延時間を、クランク軸の逆回転現象が生じなくなるのに要する時間としてより高精度に設定することができる。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、前記自動停止処理によって前記内燃機関の回転速度が低下している期間に前記再始動条件が成立する場合、前記スタータを起動させ該スタータの回転速度と前記内燃機関の回転速度とが一致するタイミングで前記リングギアに前記ピニオンを噛み合わせる同期制御手段を更に備え、前記設定手段によって設定された遅延時間の経過を待って行われる前記初期回転を付与する処理は、前記内燃機関の回転速度がゼロとなる前に前記同期制御手段によって前記クランク軸に初期回転を付与することができないと判断される場合になされることを特徴とする。
上記発明では、同期制御手段を備えることで、初期回転を付与する処理時においてクランク軸が逆回転している事態とならないと想定される際には、クランク軸の正回転中においてスタータを利用して再始動処理をより迅速に行うことができる。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明において、前記検出手段は、前記クランク軸の回転角度の検出値を入力とし、該入力される検出値の変化として前記回転速度を算出するに際し、ローパスフィルタ処理を施すことを特徴とする。
上記発明では、ローパスフィルタ処理を施すことで、回転速度の検出値(算出値)に高周波ノイズが含まれる事態を好適に抑制することができる。ただし、この場合、クランク軸が実際には逆回転しているにもかかわらず回転速度の検出値の符号が正となるおそれがある。このため、上記設定手段の利用価値が特に大きい。
一実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかる回転速度の検出値の推移を示すタイムチャート。 同実施形態にかかる再始動処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかる再始動処理の態様を示すタイムチャート。 同実施形態にかかる再始動処理の態様を示すタイムチャート。
以下、本発明にかかる内燃機関の自動停止始動制御装置を手動変速装置の搭載される車両に適用した一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。
図示されるエンジン10は、車載主機としての内燃機関である。エンジン10のクランク軸12は、燃焼室内で生じた燃焼エネルギが回転エネルギに変換されることで回転するものである。一方、スタータ20は、エンジン10の燃焼制御の開始に先立ち、これに初期回転を付与するための初期回転付与手段である。スタータ20は、電動機21を備え、電動機21に連結されたピニオン22をクランク軸12に連結されたリングギア14に噛み合わせることで、電動機21によってクランク軸12に初期回転を付与する機能を有する。
詳しくは、スタータ20は、電動機21およびバッテリ30を備えるループ回路を開閉するスイッチング素子26を備えている。これにより、スイッチング素子26が閉操作されることで、電動機21にバッテリ30の電気エネルギが供給され、電動機21が駆動される。また、電動機21のピニオン22をリングギア14に噛み合わせるためのアクチュエータとして、コイル23およびコイル23が生成する磁力によってコイル23の軸方向に変位する稼動部24を備えている。ここで、コイル23およびバッテリ30のループ回路は、スイッチング素子25によって開閉される。これにより、スイッチング素子25が閉操作されると、コイル23に生じる磁力によって稼動部24がコイル23の軸方向に変位し、ピニオン22をリングギア14へと押し出す。これにより、ピニオン22の歯とリングギア14の歯とを互いに噛み合わせることができる。これに対し、スイッチング素子25がオフ状態である場合には、ピニオン22をリングギア14側に押し出す力は生じず、ピニオン22とリングギア14との噛み合わせ状態が解除される。
上記ピニオン22の噛み合わせ、および電動機21の駆動処理は、イグニッションキー32が「START」位置まで操作されることでなされる。ちなみに、イグニッションキー32が「OFF」位置または「ACC」位置まで操作されることでエンジン10は停止される。
電子制御装置(ECU40)は、エンジン10を制御対象とする制御装置である。ECU40は、エンジン10の制御量を制御すべく、クランク軸12の回転角度を検出するクランク角センサ50や、アクセル操作量を検出するアクセルセンサ52、ブレーキ操作の有無を検出するブレーキスイッチ54、クラッチ操作の有無を検出するクラッチスイッチ56等の各種センサの出力を取り込む。ここで、クランク角センサ50は、クランク軸12と一体的に回転するロータ51に等間隔(例えば「6°CA」)に設けられた被検出部を検出するものである。クランク角センサ50としては、例えば強磁性磁気抵抗素子(MRE)を用いたセンサ(MREセンサ)を想定している。
ECU40は、イグニッションキー32の操作とは独立に、所定の停止条件が成立する場合にエンジン10を自動停止させ、所定の再始動条件が成立する場合にエンジン10を再始動させる処理であるいわゆるアイドルストップ制御を行う。ここで、停止条件は、例えば、クラッチが解除操作(踏み込み操作)されていない旨の条件やブレーキ操作がなされている旨の条件の論理積が真であることとすればよい。また、再始動条件は、例えば、クラッチが締結操作(解放操作)される旨の条件等とすればよい。
ところで、図2に示されるように、エンジン10の自動停止処理がなされることで、クランク軸12の回転速度は低下し、ゼロを経て一旦回転速度の符号が負となる逆回転現象が生じることが発明者らによって確認されている。ただし、図中、模式的に示されるように、クランク軸12が逆回転している期間であっても、クランク角センサ50の出力に基づき算出される回転速度Neは、正回転を示すものとなるおそれがあることが発明者らによって確認されている。これは、クランク角センサ50の出力(クランク信号)が上記ロータ51の被検出部の間隔によって規定される精度の限界を有することや、ECU40において、回転速度Neから高周波成分を除去すべくローパスフィルタ処理がなされることなどによる。図では、所定時間ΔT周期で回転速度Neを算出する例を示しており、特に、ローパスフィルタ処理として、所定時間ΔT内のクランク角度にて算出される瞬時回転速度N(i)/ΔTと前回の回転速度Ne(i−1)との指数移動平均処理を例示している。
このため、回転速度Neが正の値を示す際にピニオン22をリングギア14に噛み合わせる処理を行ったとしても、実際にはクランク軸12が逆回転しているときに噛み合わせ処理がなされるおそれがある。これは、噛み合わせ処理によって異音を生じる要因となる。また、回転速度Neが正の値を示す際に電動機21によって初期回転を付与する処理を行ったとしても、実際にはクランク軸12が逆回転しているときに初期回転を付与する処理がなされるおそれがある。この場合には、スタータ20が劣化するおそれがある。
そこで本実施形態では、図3に示す態様にて再始動処理を行う。
この一連の処理では、まずステップS10において、エンジン10の再始動条件が成立したか否かを判断する。そして、再始動条件が成立したと判断される場合、エンジン10の回転速度Neを検出する。続くステップS14においては、エンジン10が確実に停止状態にあるか否かを判断する。この処理は、例えば自動停止処理に伴ってクランク軸12の回転速度が所定速度(例えばアイドル回転速度)まで低下してからの経過時間が規定時間以上である場合に確実に停止状態にあると判断することで行なうことができる。そして、停止状態にないと判断される場合、ステップS16において、回転速度Neに基づき、回転速度Neの低下速度ΔNe(クランク軸12の減速度)を算出する。続くステップS18では、クランク軸12の回転速度がゼロとなるまで待機する必要があるか否かを判断する。この処理は、クランク軸12の回転速度が規定回転速度まで低下する以前に、電動機21の回転速度Nsとエンジン10の回転速度Neとを一致させることができるか否かを判断するためのものである。この判断は、回転速度Neと低下速度ΔNeとに基づき行なわれる。ここで、規定回転速度は、例えばスタータ20の通常の回転速度程度に設定すればよい。そして、上記一致させる処理を行なうことができると判断される場合には、待機する必要がないと判断し、ステップS20に移行する。
ステップS20では、電動機21を起動させる。続くステップS22では、電動機21の回転速度Nsとエンジン10の回転速度Neとが一致するか否かを判断する。ここで、電動機21の回転速度Nsは、例えば電動機21を流れる電流に基づき検出すればよい。そして、電動機21の回転速度Nsとエンジン10の回転速度Neとが一致するタイミングで、ピニオン22をリングギア14に噛み合わせ、エンジン10の燃焼制御を開始する(ステップS24)。
これに対し、ステップS18において肯定判断される場合、上記エンジン10の回転速度Neと電動機21の回転速度Nsとを一致させた状態でピニオン22をリングギア14に噛み合わせる同期制御を行なうことができないと判断し、クランク軸12が確実に停止すると想定されるまで待機する処理を行う(ステップS26〜S32)。ここで、同期制御を行なうことができないとは、例えば、ピニオン22とリングギア14との噛み合わせ時におけるクランク軸12の回転速度が、クランキング時におけるスタータ20の通常の回転速度以下となる場合等とすればよい。上記待機する処理では、まずステップS26において、再始動条件が成立してからの待機時間をカウントするためのカウンタTの計時動作を開始する。続くステップS28では、カウンタTが遅延時間Td以上であるか否かを判断する。この判断は、スタータ20によるクランク軸12への初期回転の付与処理を開始してもよいか否かを判断するものである。ここで、遅延時間Tdは、クランク軸12が確実に停止状態となるまでに要する時間の予測値である。この遅延時間Tdは、再始動条件成立時の回転速度Neと低下速度ΔNeとに基づき可変設定される。すなわち、再始動条件成立時の回転速度Neと低下速度ΔNeとは、再始動条件の成立タイミングからクランク軸12が停止状態となるまでの所要時間と相関を有するパラメータであるため、これらに基づき所要時間を設定する。
そして、カウンタTが遅延時間Td以上となると判断される場合や、ステップS14において肯定判断される場合、ステップS30において、まずピニオン22をリングギア14に噛み合わせる処理を行う。続くステップS32では、電動機21を起動させ、クランク軸12に初期回転を付与した後、エンジン10の燃焼制御を開始する。なお、ピニオン22をリングギア14に噛み合わせる処理の開始タイミングに対する電動機21の起動タイミングの遅延時間は、所定時間に予め設定されている。このため、電動機21の起動処理の開始タイミングは、再始動条件の成立タイミングから規定時間「遅延時間Td+所定時間」だけ遅延したタイミングとされることとなる。
そして、ステップS32の処理や上記ステップS24の処理が完了する場合、ステップS34において、回転速度Neが規定速度Nid以上であるか否かを判断する。この処理は、エンジン10において持続的な燃焼エネルギの生成が可能となり、スタータ20の回転エネルギによらず回転することができるか否かを判断するためのものである。そして、規定速度Nid以上であると判断される場合、ステップS36において、電動機21を停止する処理や、ピニオン22とリングギア14との噛み合わせを解除する処理等を行う。
なお、ステップS36の処理が完了する場合や、ステップS10において否定判断される場合には、この一連の処理を一旦終了する。
図4に、上記処理に基づく再始動処理の一例を示す。詳しくは、図4(a)は、ブレーキ操作の有無の推移を示し、図4(b)は、クラッチ操作の有無の推移を示し、図4(c)は、エンジン10の自動停止処理(燃料カット制御)の有無の推移を示し、図4(d)は、回転速度Neの推移を示し、図4(e)は、再始動条件の成立の有無の推移を示し、図4(f)は、電動機21の状態の推移を示し、図4(g)は、ピニオン22の噛み合わせ処理の有無の推移を示す。
図示されるように、クラッチが解放された状態でブレーキ操作がなされることで(時刻t1)、自動停止処理がなされる。その後、エンジン10が静止する以前にクラッチ操作がなされ再始動条件が成立する時点において(時刻t2)、クランク軸12の回転速度がゼロまで低下する前にクランク軸12の回転速度と電動機21の回転速度とを一致させてピニオン22をリングギア14に噛み合わせることができると判断されると、電動機21を起動した後、ピニオン22をリングギア14に噛み合わせる処理がなされる。
図5に、上記処理に基づく再始動処理の別の例を示す。なお、図5(a)〜図5(g)は、先の図4(a)〜図4(g)に対応している。
図示されるように、再始動条件が成立した時点(時刻t3)で、クランク軸12が停止する前にクランク軸12の回転速度と電動機21の回転速度とを一致させてピニオン22をリングギア14に噛み合わせることができないと判断されると、クランク軸12が停止状態となるのに要すると予測される遅延時間Tdが経過するまで待機する。そして、遅延時間Tdが経過すると、まずピニオン22をリングギア14に噛み合わせ、その後、電動機21を起動させる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)自動停止処理の後、再始動条件が成立する場合、回転速度Neの低下速度ΔNeに応じて、再始動条件の成立タイミングに対するスタータ20の起動処理の開始タイミングの遅延時間(遅延時間Td+上記所定時間)を設定した。これにより、クランク軸12の逆回転現象が生じることがないと想定されるタイミングでスタータ20によってクランク軸12に初期回転を付与することができる。
(2)遅延時間Td経過後に、リングギア14へのピニオン22の噛み合わせ処理を行った。これにより、クランク軸12が確実に停止している状態でピニオン22をリングギア14に噛み合わせることができ、ひいては噛み合わせに際して異音が生じることを好適に回避することができる。
(3)遅延時間Tdの設定に際し、回転速度Neを加味した。これにより、遅延時間Tdを、クランク軸12の逆回転現象が生じなくなるのに要する時間に、より高精度に設定することができる。
(4)電動機21の回転速度Nsとエンジン10の回転速度Neとが一致するタイミングでリングギア14にピニオン22を噛み合わせる制御を、クランク軸12の回転速度が正の規定回転速度以上の領域で行なうことができないと判断される場合に、遅延時間Tdを設定した。これにより、スタータ20の起動処理時においてクランク軸12が逆回転している事態とならないと想定される際には、クランク軸12の正回転中においてスタータ20を利用して再始動処理をより迅速に行うことができる。
(5)回転速度Neを算出するに際し、ローパスフィルタ処理を施した。この場合、クランク軸12が実際には逆回転しているにもかかわらず回転速度の検出値の符号が正となるおそれがあるため、遅延時間Tdの設定処理の利用価値が特に大きい。
(その他の実施形態)
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
<遅延時間Tdの設定手法>
遅延時間Tdとしては、回転速度Neおよびその低下速度ΔNeに基づき設定されるものに限らない。例えば、低下速度ΔNeのみから簡易に遅延時間Tdを設定してもよい。具体的には、低下速度ΔNeに基づき、クランク軸12が確実に停止しているタイミングとなるまでの所要時間を予測することで、遅延時間Tdを設定すればよい。この際、自動停止処理の開始から再始動要求が生じたタイミングまでの経過時間が長い場合には、遅延時間Tdを設定しない旨判断する処理を合わせ行なうことが望ましい。
また、遅延時間Tdの可変設定に用いるパラメータとしては、低下速度ΔNeや回転速度Neに限らない。例えば、エンジン10の冷却水温等、エンジン10の温度と相関を有するパラメータを更に加味してもよい。ここで、エンジン10の温度は、クランク軸12の回転を妨げる力(摩擦力)と相関を有するパラメータである。
さらに、遅延時間Tdを可変設定するものにも限らず、遅延時間Tdを固定値として設定してもよい。この場合、遅延時間Tdは、いかなる状況下であってもクランク軸12が静止していると想定される時間に基づき設定することが望ましい。
<ピニオン22の噛み合わせ処理>
上記実施形態では、遅延時間Tdの経過後、まずリングギア14にピニオン22を噛み合わせる処理を行い、その後、電動機21を起動させる処理を行ったが、これに限らない。例えば上記噛み合わせる処理と電動機21の起動処理とを同時に行なってもよい。また、電動機21の起動処理後、直ちに上記噛み合わせる処理を行うなら、リングギア14の回転速度とピニオン22の回転速度との速度差が小さい状態で噛み合わせ処理を行うことができる。
さらに、ピニオン22の噛み合わせ処理としては、遅延時間Tdの経過を待って行なうものに限らない。例えばエンジン10の自動停止処理に伴ってクランク軸12の回転速度が十分に低下することでピニオン22の噛み合わせ処理を行ってもよい。この場合であっても、遅延時間の経過を待ってスタータ20の電動機21を起動させることで、クランク軸12の逆回転現象が生じている際にスタータ20による初期回転の付与がなされることを回避することができ、ひいてはスタータ20の劣化を抑制することができる。
<回転速度の検出手法>
クランク角センサ50の出力から算出される瞬時回転速度から高周波ノイズを除去するためのローパスフィルタ処理としては、指数移動平均処理に限らない。例えば、1次遅れフィルタを用いてもよい。
もっとも、ローパスフィルタ処理を行うものにも限らない。ローパスフィルタ処理を行わないものであっても、クランク軸12と一体的に回転するロータの検出部の間隔が大きい場合等においては回転速度の検出誤差が顕著となりやすいため、本発明の適用は有効である。
<その他>
・上記スタータ同期制御(図3、ステップS18〜S24)を行なわず、再始動処理に際して回転速度Neがゼロでないと判断される場合、遅延時間Tdを設定することで、クランク軸12が確実に停止したと想定されるタイミングでエンジン10の再始動処理を行ってもよい。さらに、再始動要求が生じた際に回転速度Neがゼロであるか否かにかかわらず、遅延時間Tdを設定し、遅延時間Tdの経過を待って再始動処理を行うようにしてもよい。ここで、クランク軸12が確実に停止していると想定される場合には、遅延時間Tdをゼロとすればよい。
・クランク角センサ50としては、MREセンサに限らず、例えば電磁誘導型のセンサであってもよい。この場合、クランク軸12の極低速回転時においては、クランク角を検出することができない。このため、再始動要求の有無にかかわらず、自動停止処理に伴ってクランク軸12の回転速度が低下する期間において、クランク角の検出値、検出値から算出される回転速度Ne、回転速度の低下速度ΔNeを記憶保持しておくことが望ましい。これにより、再始動要求が生じた時点においてクランク角度の検出精度が低くなっている場合であっても、それ以前に記憶した低下速度ΔNeに基づきクランク軸12の逆回転現象が生じなくなるまでに要すると想定される時間を遅延時間Tdとして設定することができる。
・上記実施形態では、変速装置として、手動変速装置を想定したが、これに限らず、例えば自動変速装置であってもよい。この場合、自動停止条件や再始動条件としては、自動変速装置の搭載された車両における周知の条件を流用するなどすればよい。
10…エンジン、12…クランク軸、14…リングギア、20…スタータ、21…電動機、22…ピニオン、40…ECU。

Claims (6)

  1. 所定の自動停止条件が成立した場合に内燃機関の自動停止処理を行ない、その後所定の再始動条件が成立した場合に前記内燃機関の再始動処理を行う自動停止始動機能を有し、前記再始動処理に際し、前記内燃機関のクランク軸に連結されたリングギアにスタータのピニオンを噛み合わせて前記スタータによって前記クランク軸に初期回転を付与する内燃機関の自動停止始動制御装置において、
    前記クランク軸の回転速度を検出する検出手段と、
    前記自動停止処理の後、前記再始動条件が成立する場合、前記検出手段によって検出される前記自動停止処理に伴った回転速度の低下速度に応じて、前記再始動条件の成立タイミングに対する前記初期回転を付与する処理の開始タイミングの遅延時間を設定する設定手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の自動停止始動制御装置。
  2. 前記遅延時間は、前記クランク軸の回転速度がゼロとなり、さらに逆回転をすると想定されるタイミングよりも前記初期回転を付与する処理の開始タイミングを遅らせるように設定されることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の自動停止始動制御装置。
  3. 前記設定手段によって設定された遅延時間の経過を待って行われる前記初期回転を付与する処理は、前記リングギアへの前記ピニオンの噛み合わせ処理の後に前記スタータの電動機を起動する処理であることを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の自動停止始動制御装置。
  4. 前記設定手段は、前記遅延時間の設定に際し、前記回転速度を加味することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の自動停止始動制御装置。
  5. 前記自動停止処理によって前記内燃機関の回転速度が低下している期間に前記再始動条件が成立する場合、前記スタータを起動させ該スタータの回転速度と前記内燃機関の回転速度とが一致するタイミングで前記リングギアに前記ピニオンを噛み合わせる同期制御手段を更に備え、
    前記設定手段によって設定された遅延時間の経過を待って行われる前記初期回転を付与する処理は、前記内燃機関の回転速度がゼロとなる前に前記同期制御手段によって前記クランク軸に初期回転を付与することができないと判断される場合になされることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関の自動停止始動制御装置。
  6. 前記検出手段は、前記クランク軸の回転角度の検出値を入力とし、該入力される検出値の変化として前記回転速度を算出するに際し、ローパスフィルタ処理を施すことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の内燃機関の自動停止始動制御装置。
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