JP5428326B2 - 光コネクタ取り付け用アタッチメント及び光コネクタ取り付け方法 - Google Patents

光コネクタ取り付け用アタッチメント及び光コネクタ取り付け方法 Download PDF

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Description

本発明は、光コネクタをパネルに取り付けるためのアタッチメントに関する。
光通信装置において、多数の光ファイバを高密度に設けて接続することが要求されている。多数の光ファイバを接続するために、光コネクタが取り付けられたパッチパネルが用いられることが多い。パッチパネルは、光ファイバ同士を接続する際に用いる光コネクタ(光アダプタ、あるいは光コネクタアダプタとも称される)が取り付けられて固定される取り付けパネルである。通常、パッチパネルには多数の取り付け孔が例えばマトリックス状に整列して設けられており、光コネクタがその取り付け孔の各々に嵌め込まれて固定される。したがって、多数の光コネクタがマトリックス状に整列してパッチパネルに取り付けられる。パッチパネルに取り付けられた光コネクタの両側から光ファイバを光コネクタに差し込むことで、2本の光ファイバを接続することができる。
一般的に用いられている光コネクタは、汎用性を確保するために特定の規格に基づいた形状となっている。従来、光コネクタとしてSCコネクタと称される光コネクタが用いられていた。SCコネクタはIEC規格(IEC61754−4)又はJIS規格(JIS
C 5973)に準ずる光コネクタであり、光通信装置において多用されている。
光通信装置において、多数の光ファイバを高密度に設けて接続するために、SCコネクタより小型のLCコネクタが用いられるようになってきている。LCコネクタはIEC規格(IEC61754−20)に準ずる光コネクタであり、SCコネクタよりも寸法が小さい。このため、同じパッチパネルに対して、SCコネクタを用いたときよりも多い数のLCコネクタを取る付けることができ、光ファイバを高密度で接続することができる。
ここで、光コネクタをパネルの取り付け孔に装着する際に、がたつきを防止するための光コネクタ取り付け用金具が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、SCコネクタ同士を接続する際に用いるSCアダプタを保持するためのSCアダプタホルダが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。さらに、光コネクタを取り外し可能に筐体に装着するための取り付け構造が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開2007−187891号公報 特開2006−145597号公報 特開平8−122570号公報
多数の光ファイバを高密度に設けて接続するためには上述のように寸法の小さいLCコネクタを用いることが好ましいため、LCコネクタを取り付けるためのパッチパネルが主流となってきている。ところが、以前主流であったSCコネクタ及びSCコネクタによる接続に適合した光ファイバも市場には多数在庫として残っている。したがって、市場にあるSCコネクタを使用するには、SCコネクタ用のパッチパネルを製造し供給し続ける必要がある。しかし、LCコネクタ用のパッチパネルとSCコネクタ用のパッチパネルの両方を製造することは非効率的である。
そこで、ユーザの要望に合わせて、LCコネクタ用のパッチパネルにSCコネクタを取り付け可能にすることが望まれている。
2個のSCコネクタを、LCコネクタ取り付け用の取り付け孔が形成されたパネルに取り付けるために使用される光コネクタ取り付け用アタッチメントであって、下側に配置される下側SCコネクタが載置される下側載置部と、前記下側載置部に載置された前記下側SCコネクタの幅方向の移動を規制する下側位置決め部と、上側に配置される上側SCコネクタが一時的に載置される一時載置部と、前記一時載置部より高い位置にあり、前記上側SCコネクタが載置される上側載置部と、前記上側載置部に載置された前記上側SCコネクタを支持する支持部と、前記上側載置部に載置された前記上側SCコネクタの幅方向の移動を規制する上側位置決め部と、前記光コネクタ取り付け用アタッチメントが前記LCコネクタ取り付け用の取り付け孔に挿入された際に、前記パネルに当接して挿入を止める突当て部と、前記下側載置部から下方に延在し、前記パネルに係合して前記光コネクタ取り付け用アタッチメントの挿入方向とは反対方向への移動を規制する係合部とを有し、前記取り付け孔の上縁部に前記上側SCコネクタが当接することで前記上側SCコネクタの上向きの動きが規制される光コネクタ取り付け用アタッチメントが提供される。
また、請求項1乃至のうちいずれか一項記載の光コネクタ取り付け用アタッチメントを用いて、2個のSCコネクタをLCコネクタ取り付け用の取り付け孔が形成されたパネルに取り付ける光コネクタ取り付け方法であって、アタッチメントの下側載置部に下側のSCコネクタを載置し、且つアタッチメントの一時載置部に上側のSCコネクタを載置し、アタッチメントをパネルの取り付け孔に挿入する際、突当て部がパネルに当接して挿入が止まったときに、下側のSCコネクタのフランジとバネ部との間にパネルが挟まれた状態とし、アタッチメントを下方に移動させて、係合部をパネルに係合させ、一時載置部に載置されていた上側のSCコネクタを持ち上げて挿入方向に移動して前記一時載置部より上方にある上側載置部に載置すると同時に、上側のSCコネクタのフランジを支持部によって下側から支持し、且つ、取り付け孔の上縁部に上側のSCコネクタを当接させ、当該移動の過程で上側のSCコネクタのフランジとバネ部との間にパネルが挟まれた状態とする光コネクタ取り付け方法が提供される。
上述のアタッチメントを用いることにより、LCコネクタ用のパッチパネルの取り付け孔に、SCコネクタを容易に装着することができる。ユーザは、LCコネクタ用のパッチパネルを準備し、必要に応じてアタッチメントを介してLCコネクタ用のパッチパネルにSCコネクタを装着することができる。
まず、LCコネクタを高密度に装着可能なパッチパネルを有する光ファイバ接続装置について、図1を参照しながら説明する。図1は光ファイバ接続装置の斜視図である。
図1に示す光ファイバ接続装置は、内側ケース2と、内側ケース2を収容する外側ケース4とを有する。内側ケース2は外側ケース4から引き出すことができる。図1は内側ケース2が外側ケース4から引き出された状態を示している。内側ケース2には、多数のLCコネクタが装着可能なパッチパネル6が2個設けられている。
図2は図1に示すパッチパネル6の一部を拡大して示す斜視図である。パッチパネル6は、LCコネクタを縦に4個装着可能な取り付け孔を有する。ただし、図2に示すLCコネクタは、図3に示すように縦に2個のLCコネクタが繋がって一体となった2連LCコネクタ8であり、2連LCコネクタ8が2個、取り付け孔の各々に装着される。
2連LCコネクタ8は胴部から左右に延在するフランジ8aを有する。また、フランジ8aから所定の寸法だけ離れてバネ部8bが形成されている。パッチパネル6の取り付け孔の幅寸法は、2連LCコネクタ8の胴部の横寸法より大きく、且つ左右のフランジ8aの幅よりは小さい。また、バネ部8bとフランジ8aとの間の距離は、パッチパネル6の厚さ寸法より僅かに大きい。したがって、2連LCコネクタ8の胴部をパッチパネル6の取り付け孔に差し込んでいくと、取り付け孔の縁部がまずバネ部8bに当接する。バネ部8bはフランジ8aに向かって広がるように傾斜しており、2連LCコネクタ8の胴部を挿入していくと、バネ部8bは取り付け孔の縁部により押圧されて内側に弾性変形する。そして、フランジ8aがパッチパネル6に当接してそれ以上挿入できなくなると、バネ部8bは取り付け孔の縁部から離れ、弾性変形が元に戻る。これによりフランジ8aとバネ部8bの間にパッチパネル6が挟まれた状態となり、2連LCコネクタ8はパッチパネル6に固定される。図2に示すパッチパネル6の取り付け孔は、2連LCコネクタ8が2個縦に並んで装着できるような縦方向の寸法となっている。
パッチパネル6に装着された2連LCコネクタ8の両側に、図2に示すように光ファイバ10を差し込むことで、2本の光ファイバ10が2連LCコネクタ8の中で接続される構造となっている。なお、光ファイバ10が挿入されていない2連LCコネクタ8の光ファイバ挿入孔には、防塵用キャップ12が差し込まれている。
ここで、2連LCコネクタ8を装着するための取り付け孔は、LCコネクタの寸法に合わせて寸法が決められており、そのままでは図4に示すSCコネクタ20を装着することはできない。そこで、2連LCコネクタ8を装着するための取り付け孔にSCコネクタ20を装着できるようにアタッチメント(取り付け具)を準備し、アタッチメントを介して2個のSCコネクタ20を取り付け孔に装着する。
図5は図2に示すパッチパネル6の一部を異なる角度から見た斜視図である。図6は図5に示す2連LCコネクタ8を一つの取り付け孔6aから取り外した状態を示す斜視図である。2連LCコネクタ8は、左右のバネ部8bを弾性変形させて内側に凹ませながら、取り付け孔6aから引き抜いて取り外すことができる。
図7はLCコネクタ用の取り付け孔の寸法とSCコネクタ用の取り付け孔の寸法を比較して示す図である。図7において、外側の長方形がLCコネクタ用の取り付け孔(図6の取り付け孔6a)であり、内側の長方形がSCコネクタ用の取り付け孔である。図7に示すLCコネクタ用の取り付け孔は、2連LCコネクタ8を縦に2個装着するための取り付け孔である。一方、図7に示すSCコネクタ用の取り付け孔は、SCコネクタ20を縦に2個装着するための取り付け孔である。図7には、2個のSCコネクタ20が取り付けられた状態が示されている。
図3に示す2連LCコネクタ8と図4に示すSCコネクタ20は、厚み寸法(高さ寸法)が大きく異なるが、胴部の幅は大きな違いは無く、図7に示すようにLCコネクタ用の取り付け孔の幅寸法と、SCコネクタ用の取り付け孔の幅寸法には大きな差は無い。したがって、SCコネクタ20のフランジ20aとバネ部20bによりパネルを挟み込む構成は、SCコネクタ20を取り付け孔6aの幅方向の中央に配置することができれば、LCコネクタ用の取り付け孔6aの幅寸法で使用することができる。
したがって、パッチパネル6の取り付け孔6aにSCコネクタ20を装着可能にするためのアタッチメントは、2個のSCコネクタ20を取り付け孔6aの幅方向の中央に配置する機能と、2個のSCコネクタを適当な間隔をおいて縦に並ぶようにする機能とを有する。2個のSCコネクタ20を適当な間隔をおいて縦に並ぶようにする機能は、2個のSCコネクタ20のうち上側のSCコネクタ20が取り付け開口6aの上縁部に当接するように、上側のSCコネクタ20と下側のSCコネクタ20とを離して配置する機能である。
図8は一実施形態によるアタッチメントの斜視図である。図8に示すアタッチメント30は2個のSCコネクタ20を、パッチパネル6の取り付け孔6aに装着するための取り付け金具である。
アタッチメント30は、ステンレス鋼板等の金属板を折り曲げて形成することが好ましい。ステンレス鋼板ではなく、鋼板にメッキを施したもので形成してもよく、真鍮板のような他の金属板で形成してもよい。また、以下に説明するような形状に作ることが可能であるなら樹脂成形品、あるいは金属のダイキャスト成形品とすることもできる。図8に示すアタッチメント30は、ステンレス鋼板を折り曲げて形成した上下の2つの部品を溶接で接合して一体にしたものである。
アタッチメント30は以下の機能部分を有している。
1)上段トレイ31
上段トレイ31は、上側に配置されるSCコネクタ20を一時的に載置するための一時載置部である。
2)下段トレイ32
下段トレイ32は、下側に配置されるSCコネクタ20を載置するための下側載置部である。
3)インサートガイド33
インサートガイド33は、アタッチメント30を取り付け孔6aに装着する際に、最初に取り付け孔6aに入り込んで取り付け孔6aの縁部に当接しながら挿入をガイドする案内部として機能する。したがって、インサートガイド33の幅は取り付け孔6aの幅より僅かに小さくなっている。インサートガイド33は、下側のSCコネクタ20を下側載置部上に配置した後には、下側のSCコネクタ20の上下動及び縦方向の回転を抑制するためのがたつき防止部としても機能する。
4)インサートストッパ34
インサートストッパ34は、アタッチメント30の位置決めを行なう部分である。インサートストッパ34は、下側及び上側のSCコネクタ20を搭載したアタッチメント30をパッチパネル6の取り付け孔6aに挿入する際に、パッチパネル6に当接してそれ以上挿入できなくする突当て部として機能する。
5)パネルフック35
パネルフック35は、インサートストッパ34により挿入が止められた位置において、パッチパネル6に係合してアタッチメント30の位置を固定するための係合部として機能する。
6)リフトトレイ36
リフトトレイ36は、アタッチメント30がパッチパネル6に装着された後に、上側のSCコネクタ20を上段トレイ31より上方に載置するための上側載置部として機能する。
7)フランジサポート37
フランジサポートは、上側のSCコネクタ20がリフトトレイ36上に載置される際に、上側のSCコネクタ20のフランジ20aを支持するフランジ支持部として機能する。また、フランジサポート37は、上側のSCコネクタ20のフランジ20aに左右から当接して取り付け孔6aの幅方向における移動を規制し、上側のSCコネクタ20を幅方向において位置決めするための第1の上側位置決め部としても機能する。上側のSCコネクタ20は、左右のフランジサポート37により取り付け孔6aの幅方向の中央に位置するように位置決めされる。
8)上段ボディサポート38
上段ボディサポート38は、上側のSCコネクタ20の胴部が当接して上側のSCコネクタ20を位置決めするための第2の上側位置決め部として機能する。上側のSCコネクタ20は、左右のフランジサポート37と左右の上段ボディサポート38により取り付け孔6aの幅方向における移動が規制され、取り付け孔6aの幅方向の中央に位置するように位置決めされる。フランジサポート37と上段ボディサポート38により位置決めされるので、上側のSCコネクタ20の水平面内の回転も規制され、上側のSCコネクタ20は水平面内におけるがたつきが防止される。
9)下段ボディサポート39
下段ボディサポート39は、下段トレイ32上に載置された下側のSCコネクタ20の胴部に当接して下側のSCコネクタ20を位置決めするための下側位置決め部として機能する。下側のSCコネクタ20は、左右の下段ボディサポート39により取り付け孔6aの幅方向の移動が規制され、取り付け孔6aの幅方向の中央に位置するように位置決めされる。また、下段ボディサポート39は、アタッチメント30を取り付け孔6aに装着する際に、下側のSCコネクタ20のフランジ部20aに当接して下側のSCコネクタ20を押し込むという機能も有する。
以上説明したアタッチメント30の機能部分は、ステンレス鋼板を適当な形に切り出して曲げ加工を行なうことで容易に作成することができる。ステンレス鋼板を切り出す形状及び曲げ加工を簡素化するために、図8に示すように、アタッチメント30は、上側のSCコネクタ20を載置する上段トレイ31を有する上側部分と下側のSCコネクタ20を載置する下段トレイ32を有する下側部分に分けて作成される。上側部分と下側部分を作成した後、これらを溶接により接合して一体とし、図8に示すアタッチメント30となる。
次に、SCコネクタ20をアタッチメント30に搭載し、アタッチメント30をパッチパネル6の取り付け孔6aに装着する手順について説明する。
まず、図9に示すように、下側のSCコネクタ20を、パネルフック35が延在する側から下段トレイ32とインサートガイド33の間に挿入する。このとき、SCコネクタ20のバネ部20bが挿入方向に関してフランジ20aより後方となるようにSCコネクタ20の向きを決める。下側のSCコネクタ20のフランジ20aがインサートストッパ34に当接してそれ以上挿入できなくなった位置で、下側のコネクタ20を下段トレイ32上に載置する。
また、図9に示すように、上側のSCコネクタ20を上段トレイ31上に載置する。このとき、上側のSCコネクタ20のバネ部20bが左右のフランジサポート37の間に位置し、且つ胴部が左右の上段ボディサポート38の間に位置するように、上側のSCコネクタ20を配置する。
上側のSCコネクタ20の搭載と下側のSCコネクタ20の搭載はどちらが先でもよく、同時に行ってもよい。図10はアタッチメント30に上側のSCコネクタ20と下側のSCコネクタ20とが搭載された状態を示す斜視図である。なお、SCコネクタ20の開口部には防塵キャップ22が取り付けられているが、必ずしも防塵キャップ22を付けたままSCコネクタ20をアタッチメント30に搭載する必要はない。
上側及び下側のSCコネクタ20をアタッチメント30に搭載したら、上側及び下側のSCコネクタ20をアタッチメント30と一緒にパッチパネル6の取り付け孔6aに装着する。図11は上側及び下側のSCコネクタ20が搭載されたアタッチメント30をパッチパネル6の取り付け孔6aに装着する前の状態を示す斜視図である。図12は図11に示す状態を横から見た図である。
図12に示すように、上側及び下側のSCコネクタ20が搭載されたアタッチメント30全体の高さは、パッチパネル6の取り付け孔6aの高さにほぼ等しい。上側及び下側のSCコネクタ20が搭載されたアタッチメント30全体の高さは、アタッチメント20のパネルフック35の下端から上段ボディサポート38の上端までの距離に相当する。
下側のSCコネクタ20がまず取り付け孔6aに挿入され、続いてインサートガイド33が取り付け孔6aに挿入される。そして、上側のSCコネクタ20が取り付け孔6aに挿入され、その後、アタッチメント30の上下左右のインサートストッパ34がパッチパネル6に当接する。インサートストッパ34がパッチパネル6に当接すると、アタッチメント30はそれ以上挿入できなくなる。アタッチメント30がこの位置まで移動する間に、下側のSCコネクタ20のバネ部20bは、取り付け孔6aの縁部に押されて内側に凹みながら取り付け孔6aを通過し、取り付け孔6aを過ぎた位置において弾性変形が元にもどって外側に突出する。これにより、下側のSCコネクタのフランジ20aとバネ部20bとの間にパッチパネル6が挟まれた状態になる。
インサートストッパ34がパッチパネル6に当接した位置において、アタッチメント30のパネルフック35は取り付け孔6aをちょうど通り抜けた位置にある。そこで、アタッチメント30を下方に移動すると、図13に示すように、下段トレイ32の下面が取り付け孔6aの下縁に当接して止まる。
図13に示す状態で、下側のSCコネクタ20はパッチパネル6に取り付けられた状態となっている。すなわち、下側のSCコネクタ20は下段トレイ32上に載置されながら、下側のSCコネクタ20のフランジ20aとバネ部20bとの間にパッチパネル6が挟まれており、下側のSCコネクタ20はパッチパネルに固定された状態である。また、この状態で、アタッチメント30のパネルフック35がパッチパネル6に当接しており、且つ反対側ではインサートストッパ34がパッチパネル6に当接しているので、アタッチメント30は挿入方向にも反対の方向にも移動できず、パッチパネル6に装着された状態となっている。一方、上側のSCコネクタ20は上段トレイ31上に載置されているままで、パッチパネル6に取り付けられてはいない。
そこで、図13の矢印で示すように、上側のSCコネクタ20のみを持ち上げ、挿入方向に移動してリフトトレイ36の上に載置する。上側のSCコネクタ20を挿入方向に移動する過程で、上側のSCコネクタ20のバネ部20bは取り付け孔6aの縁部により押圧されて内側に凹み、取り付け孔6aを過ぎたところで弾性により元に戻る。バネ部20bが取り付け孔6aを過ぎた位置では、フランジ20aがパッチパネル6に当接する。さらに上側のSCコネクタ20のフランジ20aの下面がフランジサポート37の上に乗り上げた状態となる。したがって、上側のSCコネクタ20は、図14に示すように、リフトトレイ36上及び左右のフランジサポート37上に載置された状態で、フランジ20aとバネ部20bとの間にパッチパネル6が挟まれた状態となり、パッチパネル6に装着された状態となる。
以上のように、下側のSCコネクタ20は、下段トレイ32上に載置された状態でフランジ20aとバネ部20bがパッチパネル6を挟むことでパッチパネル6に装着される。下側SCコネクタ20はインサートガイド33と左右の下段ボディサポート38と下段トレイ32とで周囲を取り囲まれた状態となり、パッチパネル6に装着された状態でがたつきがほとんど無い状態となる。また、上側のSCコネクタ20は、リフトトレイ36とフランジサポート37上に載置された状態で、フランジ20aとバネ部20bがパッチパネル6を挟むことでパッチパネル6に装着される。上側のSCコネクタ20は、リフトトレイ36と、左右のフランジサポート37と、左右の上段ボディサポート38とで支持された状態となり、パッチパネル6に装着された状態でがたつきがほとんど無い状態となる。
また、本実施形態では、パッチパネル6の頂部に設けられた上板6bにより上側のSCコネクタ20の動き(がたつき)が規制される。ただし、上板6bは必ずしも必要なわけではなく、取り付け孔6aの上縁部に上側のSCコネクタ20が当接することで、上側のSCコネクタ20の上向きの動きは規制できる。すなわち、取り付け孔6aがパッチパネル6の中央にあり、上板6bが上縁部に無い場合でも、問題なく上側のSCコネクタ20をパッチパネル6に装着することができる。
また、本実施形態では、下段トレイ32から下方に向かって脚部40が延在している。脚部40はパネルフック35と同じ高さであり、パネルフック35と脚部40がパッチパネル6のベース板42に当接してアタッチメント30を支えることとしてもよいが、脚部40での支持は必ずしも必要であるわけではない。上述のように、アタッチメント30を下に移動した際には、下段トレイ32の下面が取り付け孔6aの下縁部に当接することで、アタッチメント30が垂直方向に支持されればよい。例えば、取り付け孔6aがパッチパネル6の中央にあり、ベース板42から離れた位置にあった場合でもアタッチメント30をパッチパネル6に装着することができる。
図15は上述の工程を経てアタッチメント30及び下側及び上側のSCコネクタ20がパッチパネル6に装着された状態の斜視図である。SCアコネクタ20が2個、縦に並んだ状態で取り付け孔6aに装着されている。SCコネクタ20が装着された取り付け孔6aの隣の取り付け孔6aには、2連LCコネクタ8が2個縦に並んで装着されている。本実施形態によるアタッチメント30を用いるだけで、LCコネクタ用の取り付け孔6aにSCコネクタ20を簡単に装着することができる。
本明細書は以下の事項を開示する。
(付記1)
2個のSCコネクタをパネルに取り付けるために使用される光コネクタ取り付け用アタッチメントであって、
下側に配置されるSCコネクタが載置される下側載置部と、
上側に配置されるSCコネクタが一時的に載置される一時載置部と、
一時載置部より高い位置にあり、上側に配置されるSCコネクタが載置される上側載置部と、
前記光コネクタ取り付け用アタッチメントが前記パネルの取り付け孔に挿入された際に、前記パネルに当接して挿入を止める突当て部と、
前記下側載置部から下方に延在し、前記パネルに係合して前記光コネクタ取り付け用アタッチメントの挿入方向とは反対方向への移動を規制する係合部と
を有する光コネクタ取り付け用アタッチメント。
(付記2)
付記1記載の光コネクタ取り付け用アタッチメントであって、
上側のSCコネクタが前記上側載置部に載置されたときに、上側SCコネクタのフランジを下側から支持するフランジ支持部をさらに有する光コネクタ取り付け用アタッチメント。
(付記3)
付記2記載の光コネクタ取り付け用アタッチメントであって、
前記フランジ支持部は、上側のSCコネクタが前記一時載置部に載置されているときに、上側のSCコネクタのフランジに当接して上側のSCコネクタの幅方向の移動を規制する第1の上側位置決め部として機能する光コネクタ取り付け用アタッチメント。
(付記4)
付記1乃至3のうちいずれか一項記載の光コネクタ取り付け用アタッチメントであって、
上側のSCコネクタの胴部に当接して上側のSCコネクタの幅方向の移動を規制する第2の上側位置決め部をさらに有する光コネクタ取り付け用アタッチメント。
(付記5)
付記1乃至4のうちいずれか一項記載の光コネクタ取り付け用アタッチメントであって、
下側載置部に載置された下側のSCコネクタの胴部に当接して下側のSCコネクタの幅方向の移動を規制する下側位置決め部をさらに有する光コネクタ取り付け用アタッチメント。
(付記6)
付記1乃至5のうちいずれか一項記載の光コネクタ取り付け用アタッチメントであって、
前記光コネクタ取り付け用アタッチメントを前記パネルの取り付け孔に挿入するときに、前記取り付け孔の縁部に当接して挿入を案内する案内部をさらに有する光コネクタ取り付け用アタッチメント。
(付記7)
付記1乃至6のうちいずれか一項記載の光コネクタ取り付け用アタッチメントであって、
金属板の加工により形成された光コネクタ取り付け用アタッチメント。
(付記8)
付記7記載の光コネクタ取り付け用アタッチメントであって、
前記上側載置部を有する上側部分と前記下側載置部を有する下側部分とに分けて形成され、前記上側部分と前記下側部分とを接合して一体とした光コネクタ取り付け用アタッチメント。
(付記9)
2個のSCコネクタをパネルに取り付ける光コネクタ取り付け方法であって、
アタッチメントの下側載置部に下側のSCコネクタを載置し、且つアタッチメントの一時載置部に上側のSCコネクタを載置し、
アタッチメントを前記パネルの取り付け孔に取り付け、
前記一時載置部に載置されていた上側のSCコネクタを持ち上げて前記一時載置部より上方にある上側載置部に載置する
光コネクタ取り付け方法。
(付記10)
付記9記載の光コネクタ取り付け方法であって、
前記アタッチメントを前記パネルに取り付ける際に、前記アタッチメントの突当て部を前記パネルに当接させ、
前記アタッチメントを下方に移動して前記アタッチメントの係合部を前記パネルに係合させ、前記突当て部と前記係合部との間に前記パネルを挟む
光コネクタ取り付け方法。
(付記11)
付記9又は10記載の光コネクタ取り付け方法であって、
前記アタッチメントを前記パネルに取り付ける際に、下側載置部に載置された下側のSCコネクタを前記パネルに係合させる
光コネクタ取り付け方法。
(付記12)
付記9乃至11のうちいずれか一項記載の光コネクタ取り付け方法であって、
上側のSCコネクタを前記上側載置部に載置する際に、上側のSCコネクタを前記パネルに係合させる
光コネクタ取り付け方法。
光ファイバ接続装置の斜視図である。 図1に示すパッチパネルの一部を拡大して示す斜視図である。 2連LCコネクタの斜視図である。 SCコネクタの斜視図である。 図2に示すパッチパネルの一部を異なる角度から見た斜視図である。 図5に示す2連LCコネクタを一つの取り付け孔から取り外した状態を示す斜視図である。 LCコネクタ用の取り付け孔の寸法とSCコネクタ用の取り付け孔の寸法を比較して示す図である。 アタッチメントの斜視図である。 アタッチメントに上側のSCコネクタと下側のSCコネクタとを搭載する前の状態を示す斜視図である。 アタッチメントに上側のSCコネクタと下側のSCコネクタとが搭載された状態を示す斜視図である。 上側及び下側のSCコネクタが搭載されたアタッチメントをパッチパネルの取り付け孔に装着する前の状態を示す斜視図である。 図11に示す状態を横から見た図である。 下側のSCコネクタがパッチパネルに装着された状態を示す側面図である。 下側及び上側のSCコネクタがパッチパネルに装着された状態を示す側面図である アタッチメント及び下側及び上側のSCコネクタがパッチパネルに装着された状態を示す斜視図である。
符号の説明
2 外側ケース
4 内側ケース
6 パッチパネル
8 2連LCコネクタ
8a フランジ
8b バネ部
10 光ファイバ
12 防塵用キャップ
20 SC子円クタ
20a フランジ
20b バネ部
22 防塵用キャップ
30 アタッチメント
31 上段トレイ
32 下段トレイ
33 インサートガイド
34 インサートストッパ
35 パネルフック
36 リフトトレイ
37 フランジサポート
38 上段ボディサポート
39 下段ボディサポート
40 脚部
42 ベース板

Claims (5)

  1. 2個のSCコネクタを、LCコネクタ取り付け用の取り付け孔が形成されたパネルに取り付けるために使用される光コネクタ取り付け用アタッチメントであって、
    下側に配置される下側SCコネクタが載置される下側載置部と、
    前記下側載置部に載置された前記下側SCコネクタの幅方向の移動を規制する下側位置決め部と、
    上側に配置される上側SCコネクタが一時的に載置される一時載置部と、
    前記一時載置部より高い位置にあり、前記上側SCコネクタが載置される上側載置部と、
    前記上側載置部に載置された前記上側SCコネクタを支持する支持部と、
    前記上側載置部に載置された前記上側SCコネクタの幅方向の移動を規制する上側位置決め部と、
    記光コネクタ取り付け用アタッチメントが前記LCコネクタ取り付け用の取り付け孔に挿入された際に、前記パネルに当接して挿入を止める突当て部と、
    前記下側載置部から下方に延在し、前記パネルに係合して前記光コネクタ取り付け用アタッチメントの挿入方向とは反対方向への移動を規制する係合部と
    を有し、
    前記取り付け孔の上縁部に前記上側SCコネクタが当接することで前記上側SCコネクタの上向きの動きが規制される光コネクタ取り付け用アタッチメント。
  2. 請求項1記載の光コネクタ取り付け用アタッチメントであって、
    前記支持部は、前記上側SCコネクタが前記上側載置部に載置されたときに、前記上側SCコネクタのフランジを下側から支持する光コネクタ取り付け用アタッチメント。
  3. 請求項1又は2記載の光コネクタ取り付け用アタッチメントであって、
    前記上側位置決め部は、前記上側SCコネクタの胴部に当接して前記上側SCコネクタの幅方向の移動を規制する光コネクタ取り付け用アタッチメント。
  4. 請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の光コネクタ取り付け用アタッチメントであって、
    前記下側位置決め部は、前記下側載置部に載置された前記下側SCコネクタの胴部に当接して前記下側SCコネクタの幅方向の移動を規制する光コネクタ取り付け用アタッチメント。
  5. 請求項1乃至のうちいずれか一項記載の光コネクタ取り付け用アタッチメントを用いて、2個のSCコネクタをLCコネクタ取り付け用の取り付け孔が形成されたパネルに取り付ける光コネクタ取り付け方法であって、
    アタッチメントの下側載置部に下側のSCコネクタを載置し、且つアタッチメントの一時載置部に上側のSCコネクタを載置し、
    アタッチメントをパネルの取り付け孔に挿入する際、突当て部がパネルに当接して挿入が止まったときに、下側のSCコネクタのフランジとバネ部との間にパネルが挟まれた状態とし、アタッチメントを下方に移動させて、係合部をパネルに係合させ、
    一時載置部に載置されていた上側のSCコネクタを持ち上げて挿入方向に移動して前記一時載置部より上方にある上側載置部に載置すると同時に、上側のSCコネクタのフランジを支持部によって下側から支持し、且つ、取り付け孔の上縁部に上側のSCコネクタを当接させ、当該移動の過程で上側のSCコネクタのフランジとバネ部との間にパネルが挟まれた状態とする
    光コネクタ取り付け方法。
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