しかしながら、上記履物収納箱においては、収納ラックの上部棚板は収納箱本体の前端開口部側から背板に向かって斜め下方に傾斜しているので、この上部棚板と上段側の収納ラックの下部棚板との間の間隔が収納箱本体の背板側から前端開口部側に向かうに従って狭くなり、そのため、収納ラックを収納箱本体内に収納している状態では上部棚板上に載置した履物を取り出すことができない。
従って、この収納ラックから履物を取り出すには、収納ラックをその都度、収納箱本体から引き出さなければならず、収納箱本体の前方側に収納ラックを引き出し可能な空間部にくわえて、引き出した収納ラックから履物を取り出すための空間部を設けておく必要が生じて設置場所に制限を受けるといった問題点がある。
また、収納箱本体の横幅が広い場合には、この収納箱本体の両側板間に配設される上記収納ラックの横幅も長くなって、その上下棚板上に複数組の履物が載置可能となるが、そうすると、使用しない履物までも収納箱本体から引き出されることになり、収納箱本体に対して収納ラックを出し入れする操作が重くなると共にその出し入れが容易に行えなくなる事態が発生する虞れがあり、さらに、収納ラックを収納箱本体に出し入れ自在に配設するための構成や、引き出した収納ラックを収納箱本体に安定した状態で保持させるための構成等を必要として全体の構造が複雑化すると共に高価につくといった問題点がある。
また、従来から簡易な履物収納箱として、収納箱本体内に水平棚板を上下方向に履物の高さの2〜3倍以上の間隔毎に取り付けてなる構造のものが広く採用されているが、このような既存の収納箱本体の上下棚板間の広い空間部を利用して上記収納ラックをその空間部内に配設して靴やサンダル等の履物を効率よく収納できるように構成しようとしても、収納ラックには上下に棚板が設けられ、且つ、この収納ラックを収納箱本体から出し入れ可能にする手段等を必要とし、そのため、このような収納ラックを既存の収納箱本体内に設けることは困難である。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、既存の履物収納箱内に装着して多数の履物を効率よく収納できるように構成し得ると共に、収納箱からの履物の出し入れも容易で、且つ、所望の履物のみを円滑に出し入れ可能にすることができる履物収納箱における履物載置棚の構造を提供するにある。
上記目的を達成するために、本発明の履物収納箱における履物載置棚の構造は、請求項1に記載したように、既存の履物収納箱における上下に隣接する水平棚板間の空間部内に配設される履物載置棚であって、上記履物収納箱の両側板における対向内側面の後部にそれぞれ取り付ける両側取付板と、この両側取付板の対向内側面における後端部間と前端部間とを連結してなる後側水平横棒と前側水平横棒とを備え、且つ、前側水平横棒を後側水平横棒よりも下方に配設してなる棚板載置枠と、この棚板載置枠の前後水平横棒上にその後部下面を受止させて収納箱の背板側から開口端に向かって斜め下方に傾斜した状態で配設され、且つ、その後端部下面に上記棚板載置枠の後部水平横棒に上下方向に回動自在に取り付ける軸受部を設けてなる履物載置棚板とからなることを特徴とする。
このように構成した履物収納箱における履物載置棚の構造において、請求項2に係る発明は、上記棚板載置枠における両側取付板に、既存の履物収納箱の両側板の後部に上下方向に一定間隔毎に穿設している棚板取付用ダボ穴と同一間隔を存して上下一対の取付孔を穿設してあり、この取付孔を上記ダボ穴に重ね合わせて短軸体を挿嵌することにより棚板載置枠を履物収納箱における上下水平棚板間の空間部の後部内に装着するように構成している。
また、請求項3に係る発明は、棚板載置枠の両側取付板に設けている上側の取付孔に対して下側の取付孔を複数個、上側取付孔を中心とする前後方向の円弧線上に設けていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の履物載置棚において、短軸体は大径頭部に軸部を一体に設けてなり、この軸部をダボ孔に挿嵌して棚板載置枠の取付板を履物収納箱の側板に支持させた際に、取付板と短軸体の頭部との対向面間に隙間を設けるように構成したことを特徴とする。
さらに、請求項5に係る発明は、前後水平横棒によって連結している棚板載置枠における両側取付板間の幅間隔を調整可能に構成していることを特徴とする。このような両側取付板間の幅間隔調整手段としては、請求項6に記載したように、前後水平横棒を伸縮自在に構成してなる手段や、請求項7に記載したように、棚板載置枠の両側取付板における対向する内側面の前後部に前後筒状支持部材を固着する一方、一定長さを有する前後水平横棒の両端部を対向する前側筒状支持部材と後側筒状支持部材とにそれぞれ長さ方向に移動自在に支持させてなる手段を採用している。
請求項8に係る発明は、上記前後水平横棒の長さ方向の中央部間を連結片によって一体に連結していることを特徴とする。また、請求項9に係る発明は、上記棚板載置枠上に配設する履物載置棚板は、透光性を有する合成樹脂板からなることを特徴とし、請求項10に係る発明は、履物収納箱内に配した上側の履物載置棚板と下側の履物載置棚板とを色分けしていることを特徴とする。
また、請求項11に係る発明は、棚板載置枠上に配設する履物載置棚板として、一足の履物を載置する幅を有する履物載置棚板であって、この履物載置棚板を棚板載置枠上に複数枚、並設状態で取り付けていることを特徴とし、請求項12に係る発明は、履物載置棚板を前半部と後半部とに分割して後半部に前半部を前後方向に伸縮自在に連結していることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、履物載置棚は、既存の履物収納箱の両側板における対向内側面の後部にそれぞれ取り付け可能な両側取付板を備え、この両側取付板の対向内側面における後端部間と前端部間とを後側水平横棒と前側水平横棒とによって一体に連結してなる棚板載置枠と、この棚板載置枠の前後水平横棒上にその後部下面を受止させて収納箱の背板側から前端開口部に向かって斜め下方に傾斜した状態に配設される履物載置棚板とから構成しているので、既存の履物収納箱の上下に隣接する水平棚板間の空間部を利用してこの空間部における後部内に棚板載置枠の前後水平横棒を配してその両側取付板を既存の履物収納箱の両側板における対向内側面の後部にそれぞれ取り付けることにより、棚板載置枠を簡単、且つ正確に配設することができると共に、この棚板載置枠上に履物載置棚板を配置することにより、上記既存の履物収納箱の上下水平棚板間の空間部内に履物載置棚を容易に組み込むことができ、既存の履物収納箱をより多数足の靴やサンダル等の履物を収納できる収納箱に改良することができる。
さらに、履物載置棚における上記両側取付板の前後対向面間を連結している前後水平横棒において、前側水平横棒を後側水平横棒よりも下方に位置するように設けているので、この棚板載置枠の前後水平横棒上に履物載置棚板を、既存の履物収納箱の背板側から前端開口部に向かって斜め下方に傾斜した状態となるように配置することができ、従って、既存の履物収納箱に設けている上記水平棚板の下面とこの履物載置棚板の上面との間の間隔が履物収納箱の背板側から前端開口部に向かうに従って大きくなるので、この履物載置棚板上に履物をその踵部側を履物収納箱の前端開口部側に向けた状態にして載置する一方、履物収納箱に設けている水平棚板上に履物をその爪先部側を履物収納箱の前端開口部側に向けた状態にして載置することにより、既存の履物収納箱内に多数足の履物を効率よく収納することができる。
その上、履物載置棚板を既存の履物収納箱の背板側から前端開口部に向かって斜め下方に傾斜した状態に配設しているので、履物載置棚板を何ら操作することなく、この履物載置棚板上に載置した履物を履物収納箱内から簡単に取り出すことができるものであり、また、この履物載置棚板の後端部下面を上記棚板載置枠の後部水平横棒に上下方向に回動自在に取り付けているので、履物載置棚板を僅かに上方に回動させるだけで、下側に配設されている上記水平棚板上に載置した履物を履物収納箱から容易に取り出すことができる。
さらに、既存の履物収納箱の両側板間に取り付けられる前後水平横棒を備えた棚板載置枠と、この棚板載置枠上に配設される履物載置棚板とは別体に形成されているので、棚板載置枠の前後水平横棒上に、横幅の長い一枚の履物載置棚板であっても、複数分割した横幅の短い履物載置棚板であっても確実に配設することができる。
また、請求項2に係る発明によれば、上記棚板載置枠における両側取付板に、既存の履物収納箱の両側板の後部に上下方向に一定間隔毎に穿設している棚板取付用ダボ穴と同一間隔を存して上下一対の取付孔を穿設してあり、この取付孔を上記ダボ穴に重ね合わせて短軸体を挿嵌することにより棚板載置枠を履物収納箱における上下水平棚板間の空間部の後部内に装着するように構成しているので、既存の履物収納箱の両側板に設けている棚板取付用ダボ穴を利用してこの履物収納箱に設けている上下に隣接する水平棚板間の空間部の所定位置に棚板載置枠を簡単且つ正確に取り付けることができる。
さらに、請求項3に係る発明によれば、上記棚板載置枠の両側取付板に設けている上側の取付孔に対して下側の取付孔を複数個、上側取付孔を中心とする前後方向の円弧線上に設けているので、上側取付孔と複数個の下側取付孔における後側の取付孔とを通じて棚板載置枠の両側取付板を履物収納箱の両側板に設けている上下に隣接するダボ孔に短軸体によって取付けると、棚板載置枠の両側取付板間を連結している前後水平横棒における前側水平横棒が後側水平横棒を通る水平線下方近傍部に位置して前方に向かって下方に傾斜する履物載置棚板の傾斜角度を緩やかにすることができる一方、上側取付孔と複数個の下側取付孔における前側の取付孔とを通じて棚板載置枠の両側取付板を履物収納箱の両側板に設けている上下に隣接するダボ孔に短軸体によって取付けると、棚板載置枠の両側取付板間を連結している前後水平横棒における前側水平横棒が上記の位置よりも下方に移動した位置に配設された状態となって履物載置棚板の傾斜角度を大きくすることができる。従って、履物収納箱内に取付ける棚板載置枠上の履物載置棚板の傾斜角度を簡単に所望の角度に設定することができる。
請求項4に係る発明によれば、上記棚板載置枠における両側取付板を履物収納箱の両側板に取付ける短軸体は大径頭部に軸部を一体に設けてなり、この軸部をダボ孔に挿嵌して棚板載置枠の取付板を履物収納箱の側板に支持させた際に、取付板と短軸体の頭部との対向面間に隙間を設けるように構成しているので、履物の出し入れ時等において、後側水平横棒に回動自在に取付けている履物載置棚板を上下方向に回動操作した際に、前後水平横棒に掛かる撓み荷重等によって両側取付板が振動しても、その振動を上記遊びとして設けている隙間によって吸収して短軸体に作用するのを防止することができ、従って、短軸体が緩むのを防止して長期に亘り安定して履物を載置しておくことができる履物載置棚を提供することができる。
また、請求項5に係る発明によれば、前後水平横棒によって連結している上記棚板載置枠における両側取付板間の幅間隔を調整可能に構成しているので、この棚板載置枠を履物収納箱内に装着する際には、その両側取付板間の幅間隔を履物収納箱の両側板間の幅よりも縮小させた状態にして履物収納箱内の装着位置に容易に配設することができ、しかるのち、両側取付板間を拡幅して該両側取付板を履物収納箱の両側板の内面に当接させることによって棚板載置枠を簡単に履物収納箱内の所定位置に取付けることができる。
このような両側取付板間の幅間隔調整手段としては、請求項6に記載したように、前後水平横棒を伸縮自在に構成してなる手段を採用することによって、本発明履物載置棚を取付けるべき履物収納箱の幅寸法が比較的大きく異なっていても、その幅に応じた前後水平横棒の伸長量の調整が可能となり、また、請求項7に記載したように、棚板載置枠の両側取付板における対向する内側面の前後部に前後筒状支持部材を固着する一方、一定長さを有する前後水平横棒の両端部を対向する前側筒状支持部材と後側筒状支持部材とにそれぞれ長さ方向に移動自在に支持させてなる手段を採用することによって、前後水平横棒の両端に対して前後筒状支持部材を伸縮させることによって棚板載置枠を容易に履物収納箱内における装着位置に配設して取付けることができると共に前後水平横棒は全長に亘って一定径を有する一本の棒材からなるので、履物載置棚板を安定した状態で上下回動自在に支持することができて履物の出し入れ操作が軽快に行うことができる。
さらに、請求項8に係る発明によれば、上記前後水平横棒の長さ方向の中央部間を連結片によって一体に連結しているので、前後水平横棒に撓み剛性を付与することができ、履物の出し入れ時等において履物載置棚板を介して前後水平横棒に荷重が掛かっても、前後水平横棒が撓むことなく履物載置棚板を円滑に回動操作することができる。
また、請求項9に係る発明によれば、棚板載置枠上に配設する上記履物載置棚板は、透光性を有する合成樹脂板からなるので、この履物載置棚板を透視して下側の水平棚板に載置している履物を容易に認識することができ、使用したい履物を簡単に選びだすことができる。
請求項10に係る発明によれば、履物収納箱内に配した上側の履物載置棚板と下側の履物載置棚板とを色分けしているので、自分の履物を常に所定の履物載置棚板上に載置するように設定することができ、例えば、上段側の履物載置棚板には年長者の履物を収納し、下段側の履物載置棚板には年少者等の履物を収納するように自分の履物収納場所を与えることができ、整理整頓の一助とすることができる。
さらに、請求項11に係る発明によれば、棚板載置枠上に配設する履物載置棚板は、一足の履物を載置する幅を有する履物載置棚板であって、この履物載置棚板を棚板載置枠上に複数枚、並設状態で取り付けているので、各履物載置棚板の上下回動操作が単独的に軽快に行え、水平棚板上に載置している履物を取り出したい場合には、この履物の上方に配設している履物載置棚板上に載置している履物のみを必要に応じて取り除いたのち、該履物載置棚板を上方に回動させることによって簡単に所望の履物を水平棚板上から取り出すことができると共に、上方に回動させた履物載置棚板上に再び履物を載置することによって簡単に元の履物載置状態に復帰させることができる。また、使用前には、履物載置棚板を互いに重ね合わせた状態でコンパクトに保管しておくことができる。
その上、請求項12に係る発明によれば、履物載置棚板を前半部と後半部とに分割し、後半部に対して前半部を前後方向に伸縮自在に連結しているので、履物載置棚板の前後方向の長さを既存の履物収納箱の前後幅に応じた長さに簡単且つ正確に調整することができ、前後幅の異なる種々の既存の履物収納箱に本発明の履物載置棚を装着して使用することができる。
本発明の具体的な実施の形態を図面に基づいて説明すると、図1〜図3において、既存の履物収納箱B内に着脱自在に装着する履物載置棚Aは、既存の履物収納箱B(以下、単に履物収納箱Bとする)の両側板11、11の対向内面間に取り付けられる棚板載置枠1と、この棚板載置枠1上に配設される履物載置棚板6とからなる。
具体的には、棚板載置枠1は履物収納箱Bの両側板11、11の対向内側面における後部、即ち、履物収納箱Bの背面側近傍部にそれぞれ当接させた状態で取り付けられる両側取付板2、2と、この両側取付板2、2の対向内側面における前端部、即ち、履物収納箱Bの開口側に向けている端部にその長さ方向の両端を固着している前側水平横棒3と、この前側水平横棒3よりも上方位置における両側取付板2、2の対向内側面の後端部にその長さ方向の両端を固着している後側水平横棒4とからなり、上記両側取付板2、2には履物収納箱Bの両側板11、11の後部に上下方向に一定間隔毎に穿設している棚板取付用ダボ穴10、10・・・10(図4、図5、図7に示す)と同一間隔を存して上下一対の取付孔5、5を設けている。
両側取付板2、2の大きさとしては、履物収納箱B内に上下方向に所定間隔毎に配設されている水平棚板16、16・・・16における上下に隣接する水平棚板16、16間の中間部の空間部内に配設される大きさであれば特に制限されることなく、また、形状も図においては前端から後端に向かってその上下幅を徐々に狭くした横長長方形状に形成しているがその他の適宜な形状に形成しておいてもよい。また、この両側取付板2、2及び上記前後水平横棒3、4は金属製であるが硬質合成樹脂の成形品であってもよい。さらに、前後水平横棒3、4は管材によって形成しておいてよい。図中、8、8は棚板載置枠1の両側取付板2、2に設けている取付孔5、5から履物収納箱Bの両側板11、11に穿設しているダボ穴10、10に挿嵌して両側取付板2、2を履物収納箱Bの両側板11、11に取付けるための短軸体である。
このように構成している棚板載置枠1上に配設される上記履物載置棚板6は硬質合成樹脂板からなり、棚板載置枠1の両側取付板2、2間の幅全体に亘って配設される横長長方形状の一枚物であってもよいが、図に示すように、両側取付板2、2間の幅を複数分割した横幅を有し、且つ、前後方向の長さはその前端が履物収納箱Bの前端開口部の近傍に達する長さに形成された矩形状の履物載置棚板6であって、好ましくは一足の履物Cを載置可能な幅と長さを有する履物載置棚板6を複数枚、上記棚板載置枠1上に横方向に並設した状態で配設するように構成している。また、履物載置棚板6は不透明な合成樹脂板からなるものや鋼板であってもよいが、透光性を有する合成樹脂板を採用している。
この履物載置棚板6の後端部下面には、上記棚板載置枠1の後側水平横棒4に被嵌して後側水平横棒4を支点として履物載置棚板6を上下方向に回動させるための下部が開口した断面円環状の軸受部7を一体に設けていると共に、前端縁には履物Cの踵部C2の下端を受止して滑り止めを行うため一定高さの突条部6aを上方に向かって突設している。なお、履物載置棚板6の上面に滑り止めを施しておいてもよい。
履物収納箱Bの構造は、公知のように、背板12とこの背板12の両側端から前方に突設している上記両側板11、11と、天板13と底板14とを組み合わせてなり、その前端開口部に扉体15を開閉自在に設けていると共に収納箱内には履物Cを載置するための平面横長長方形状の水平棚板16、16が上下方向に履物Cと履物Cを取り出すのに必要な空間高さを加えた間隔毎に配設されてあり、これらの水平棚板16、16の両側端部を両側板11、11の前後部に上下方向に一体間隔毎に穿設している対向する棚板取付用ダボ穴10、10に挿嵌した短軸体17、17に支持されている。
上記のように構成した履物載置棚Aをこの履物収納箱B内に装着するには、履物収納箱Bの前端開口部から履物載置棚Aの棚板載置枠1を挿入して履物収納箱B内の上下に隣接する水平棚板16、16間の空間部内に配設し、その両側取付板2、2をそれぞれ履物収納箱Bの両側板11、11の内側面に当てがってこの両側取付板2、2に穿設している上下一対の取付孔5、5を両側板11、11の後部側の上下ダボ穴10、10に合致させ、取付穴5、5からダボ穴10に、大径頭部8aと軸部8bとを有する短軸体8の該軸部8bを挿嵌することによって棚板載置枠1の両側取付板2、2を履物収納箱Bの両側板11、11の内側面に固定する。なお、この両側取付板2、2の固定位置は、両側取付板2、2間に一体に取付けている前側水平横棒3がこの両側取付板2、2の下方側に配している棚板16に載置される履物Cの高さよりも僅かに上方位置である。
このように、棚板載置枠1の両側取付板2、2を履物収納箱Bの両側板11、11の対向内側面に固定すると、これらの両側取付板2、2間に一体に設けている前後水平横棒3、4は履物収納箱Bの上下に隣接する棚板16、16間の中間部における履物収納箱Bの後部内に両側板11、11間に亘って並設され、且つ、前側水平横棒3は後側水平横棒4よりも小間隔を存して下方に位置している。
履物収納箱Bの両側板11、11間に棚板載置枠1を固定したのち、履物載置棚板6を履物収納箱Bの前端開口部から差し込んで、その後端部下面に設けている軸受部7を棚板載置枠1の後側水平横棒4の一定長さ部分に該後側水平横棒4回りに回動自在に被嵌すると共に、履物載置棚板6の後部下面を棚板載置枠1の前後水平横棒3、4間上に架設状態に載置、受止させた状態にする。同様に、次の履物載置棚板6を先に取付けた履物載置棚板6の横側に並べるようにして取付け、棚板載置枠1の前後水平横棒3、4の長さ方向に複数枚の履物載置棚板6を並設させる。
この際、棚板載置枠1の前側水平横棒3は後側水平横棒4よりも低位置に設けられているので、これらの前後水平横棒3、4間上に後部下面を受止させている履物載置棚板6は、後端から前端に向かって斜め下方に傾斜した状態となる。この傾斜角度は、履物Cの履口から爪先部上端を結ぶ線に並行し、その下面で下側の棚板16上に載置した履物Cを小間隔を存して被覆することができる適宜の緩傾斜角度に設定されている。
このように履物載置棚板6を取付けている棚板載置枠1を既存の履物収納箱B内における各上下に隣接する棚板16、16間の中間部に図3に示すように順次、装着することによって履物載置棚板6を多段状に配設する。そして、例えば、上段側の棚板載置枠1に並設した履物載置棚板6には年長者の姉等の履物を収納し、下段側の棚板載置枠1に並設した履物載置棚板6には年下の弟等の履物を収納するように、上段側の棚板載置枠1に並設した履物載置棚板6と下段側の棚板載置枠1に並設した履物載置棚板6とを色分けしておくことが好ましく、このように色分けしておくことによって子供に自分の履物収納場所を与えることができ、整理整頓の一助とすることができる。
履物載置棚Aにおける履物載置棚板6に靴等の履物Cを収納するには、図5に示すように、履物Cの爪先部C1側を後方側、即ち、履物収納箱Bの背板12側に向け、踵部C2側を履物収納箱Bの前端開口部側に向けた状態で載置され、履物収納箱Bの水平棚板16上には、靴等の履物Cがその爪先部C1を履物収納箱Bの前端開口部側に向け、踵部C2を履物収納箱Bの背板12側に向けた状態で載置される。
棚板載置枠1の履物載置棚板6上から履物Cを取り出すには、この履物載置棚板6が前端に向かって斜め下方に傾斜しており、その前端と上方に配設されている水平棚板16の前端との間の間隔が広いので、前側に向けている該履物Cの踵部C2を把持して引き出せばよい。一方、履物収納箱Bの水平棚板16上に載置されている履物Cを取り出すには、そのまま引き出すと、該水平棚板16の上方に前端に向かって斜め下方に傾斜した状態で配設している履物載置棚板6の前端部下面にその履口部分が突き当たって取り出しが困難となる場合が生じるので、図7に示すように、履物載置棚板6を後側水平横棒4を支点として軸受部7を介し、僅かに上方に回動させることにより、履物載置棚板6の前端部下面とその下方の水平棚板16との間の上下間隔を拡げ、この状態にして取り出す。
なお、履物載置棚板6を後側水平横棒4を支点として上方に回動させてその前端部を引き上げた際に、この履物載置棚板6上に載置している履物Cの履口が上方側の水平棚板16の下面に当接して大きく引き上げられない場合には、この履物載置棚板6上に載置している履物Cを取り除いたのち、引き上げればよい。
上記実施例においては、履物載置棚板6の前後方向の長さを一定に形成しているが、履物収納箱Bの前後幅よりも前後方向の長さが長い履物載置棚板6'を図8に示すように、前半部6Aと後半部6Bとに分割し、後半部6Bに前半部6Aを接続部材9によって前後方向に伸縮自在に連結した構造としておいてもよく、このように構成すれば、履物載置棚板6の前後方向の長さを既存の履物収納箱Bの前後幅に応じた長さに簡単且つ正確に調整することができる。さらに、履物載置棚板6の前端部下面に設けられて、棚板載置枠1の後側水平横棒4に回動自在に被嵌する軸受部7の構造を、下部が開口した断面円環形状に形成しているが、図9に示すように、後側水平横棒4に後側から引っかけるフック形状の軸受部7'に形成しておいてもよく、要するに、履物載置棚板6が不測に浮き上がったり後側水平横棒4から外れないようにしておけばよい。また、軸受部7が履物載置棚板6の横幅いっぱいにある必要はない。
また、棚板載置枠1の両側取付板2、2の外側面間の間隔を履物収納箱Bの両側板11、11の対向内側面間の寸法に等しくしておくと、履物収納箱B内への棚板載置枠1の挿入が困難となる場合があるので、両側取付板2、2間を連結している上記前後水平横棒3、4を長さ調整可能に構成しておくことが望ましい。
このような前後水平横棒3、4の長さ調整手段としては、例えば、履物収納箱Bの両側板11、11の内側面間の幅よりも長い大小径の管材を二分割して、大径の管材の一端部を棚板載置枠1の一方の側板の内側面の前後端部に固着し、小径の管材の一端部を棚板載置枠の他方の取付板の内側面の前後端部に固着すると共に小径の管材の他端部を大径の管材の対向する他端部内に摺動自在に挿嵌した機構を採用することによって、長さが伸縮自在な前後水平横棒3、4に形成することができる。
さらに、前後水平横棒3、4の上記長さ調整手段とは別な長さ調整手段として、履物収納箱Bの両側板11、11の内側面間の幅の半分の長さよりも短い長さを有し、且つ、同一径の管材3a、3b:4a、4bを図10に示すように、棚板載置枠1における両側取付板2、2の対向内側面の前後端部に互いに同軸線上で対向するようにそれぞれ固着すると共に、一方の取付板2、2から突設している上記前後管材3a、4aの先端部に短軸体3c、4cの基端部を固着してその先部を他方の取付板2、2から突設している上記前後管材3b、4bの先部内にそれぞれ摺動自在に挿嵌させることによって、長さが伸縮自在な前後水平横棒3、4に形成してもよい。
上記大小径の管材によって長さが伸縮自在な前後水平横棒3、4を形成した場合、履物載置棚板6の上記軸受部7とこの軸受部7が回動自在に被嵌する後側水平横棒4における小径部分との間に隙間が生じて後側水平横棒4を支点として履物載置棚板6を上下方向に回動させる際にガタつきが発生する虞れがあるが、上記のように同一径から管材によって長さが伸縮自在な前後水平横棒3、4を形成しておけば、履物載置棚板6の軸受部7を後側水平横棒4に隙間なく回動自在に被嵌させることができる。
この場合、例え、軸受部7が後側水平横棒4を形成している一方の管材4aから突設した小径の短軸体4c上に位置しても、履物収納箱Bの両側板11、11の対向内側面間に合わせて上記両側取付板2、2間の間隔を調整した際に露出する小径の短軸体4cの長さが僅かであり、軸受部7をこの短軸体4c上を跨がった状態にして対向する管材4a、4bの外周面に回動自在に被嵌させることができる。なお、軸受部7は、履物載置棚板6の後端部下面の全幅に亘って形成しておく必要はなく、後端部下面における両側部に短い軸受部7、7を形成しておいてもよい。
上記のように、前後水平横棒3、4の長さを伸縮自在に形成しておければ、既存の履物収納箱B内に棚板載置枠1を装着する際に、これらの前後水平横棒3、4の長さを収縮させて両側取付板2、2間の間隔を履物載置棚板6の両側板11、11の対向内側面間の幅よりも小さくすることにより、棚板載置枠1を履物収納箱B内に容易に挿入することができ、次いで、前後水平横棒3、4を伸長させることによって両側取付板2、2の外側面を履物収納箱Bの内側面に当接させ、この両側取付板2、2に穿設している上下一対の取付孔5、5を履物収納箱Bの両側板11、11の後部側の上下ダボ穴10、10に合致させて取付穴5、5からダボ穴10に短軸体8を挿嵌すれば、棚板載置枠1を履物収納箱B内の所望位置に簡単に装着することができる。
また、前後水平横棒3、4の長さをさらに大きく調整可能に構成しておくことによって横幅の異なる履物収納箱にも対応することができる。なお、使用前には、両側取付板2、2間の間隔を縮小させるか或いは分割状態に解体して複数枚の履物載置棚板6と共に箱内等にコンパクトに保管、収容しておくことができる。
履物収納箱B内への履物載置棚板6の装着を容易にするための上記両側取付板2、2間の幅間隔調整手段として、上記実施例においては前後水平横棒3、4の長さを伸縮自在に構成しているが、このように構成することなく、一定長さの前後水平横棒3、4を使用して両側取付板2、2の対向面間の幅間隔を調整自在に構成することも可能である。
図11はその一例を示すもので、両側取付板2、2の対向する内側面における前後部に、互いにその開口端を同軸線上に対向させてそれぞれ短筒形状の前側筒状支持部材21、21と、後側筒状支持部材22、22とを固着し、これらの対向する前側筒状支持部材21、21間と後側筒状支持部材22、22間とに、上記履物収納箱Bの両側板11、11の内側面に棚板載置枠1の両側取付板2、2を固定した際におけるこれらの両側取付板2、2の対向面間の長さよりも短い長さの前後水平横棒3A、4Aをそれぞれ配して、これらの前後水平横棒3A、4Aの両端部を前側筒状支持部材21、21内と後側筒状支持部材22、22内とにそれぞれ摺動自在に挿入した構造としている。
さらに、筒状支持部材21、22から水平横棒3A、3Bの端部が抜け出るのを防止するために、筒状支持部材21、22の開口部を小径に形成すると共に筒状支持部材21、22内に挿入した水平横棒3A、3Bの端部に筒状支持部材21、22の開口部よりも大径の鍔部21a 、22a を一体に設け、この鍔部21a 、22a を筒状支持部材21、22の内周面に沿って筒状支持部材21、22の長さ方向に摺動可能に構成している。
このように構成した棚板載置枠1'を既存の履物収納箱B内に装着するには、まず、前後水平横棒3A、4Aの両端に取付けている鍔部21a 、22a が筒状支持部材21、22の奥底面に当接するまで両側取付板2、2の対向面間の間隔を狭めてこれらの両側取付板2、2の外側面間の間隔を履物収納箱Bの両側板11、11の対向内側面間の幅よりも小さくし、この状態にして棚板載置枠1'を履物収納箱B内挿入したのち、両側取付板2、2を互いに離間する方向に移動させてその外側面を履物収納箱Bの内側面に当接させ、これらの両側取付板2、2に穿設している上下一対の取付孔5、5を履物収納箱Bの両側板11、11の後部側の上下ダボ穴10、10に合致させて取付穴5、5からダボ穴10に短軸体8を挿嵌すれば、棚板載置枠1を履物収納箱B内の所望位置に装着することができる。
こうして、履物収納箱Bの両側板11、11間に棚板載置枠1'を固定したのち、上記同様に履物載置棚板6を、その後端部下面に設けている軸受部7を棚板載置枠1'の後側水平横棒4Aの一定長さ部分に回動自在に被嵌すると共に、この履物載置棚板6の後部下面を棚板載置枠1'の前側水平横棒3A上に受止させた状態にする。この際、前後水平横棒3A、4Aの両端部を支持している上記筒状支持部材21、22と重ね合う履物載置棚板6の部分を図11に示すようにL字状に切欠いておいてもよく、或いは、このように切欠くことなく、筒状支持部材21、22の長さに相当する部分だけ全長に亘って切除しておいてもよい。
また、前後の筒状支持部材21、22を両側の取付板2、2に設けることなく、いずれか一方の取付板2の内側面前後部に突設しておき、他方の取付板2の内側面前後部に上記一定長さを有する前後水平横棒3A、4Aの基端を固着して、これらの前後水平横棒3A、4Aの先端部を上記一方の取付板2の内側面前後部に突設している前後筒状支持部材21、22内にこれらの筒状支持部材21、22の長さ方向に移動可能に挿入しておいても、上記同様にしてこの棚板載置枠を履物収納箱B内に装着することができる。
次に、履物収納箱Bの両側板11、11の対向内面に上記棚板載置枠1の両側取付板2、2を固定する手段としては、履物収納箱Bの両側板11、11の前後部に上下方向に一定間隔毎に穿設しているダボ孔10、10・・・10における上下に隣接するダボ孔10、10に、棚板載置枠1の両側取付板2、2に設けている上下一対の取付孔5、5を合わせて短軸体8、8により固定する手段を採用しているが、短軸体8を両側取付板2、2に設けている取付孔5を通じて履物収納箱Bの両側板11、11に設けているダボ孔10に挿し込み、該短軸体8の大径頭部8aと履物収納箱Bの側板11との対向面によって棚板載置枠1の取付板2を挟持した状態にすると、履物を出し入れする際に棚板載置枠1上に載置した履物載置棚板6を前側水平横棒4を支点として上下方向に回動操作した場合、前後水平横棒4に掛かる荷重等によって両側取付板2、2が左右方向に振動して短軸体8に緩みが発生する虞れがある。
このような短軸体8の緩みの発生を防止するための手段として、本発明実施例においては、棚板載置枠1の両側取付板2、2に設けている取付孔5、5を通じて履物収納箱Bの両側板11、11に設けているダボ孔10、10に短軸体8、8の軸部8bを挿嵌することによって履物収納箱B内に棚板載置枠1を装着した際に、履物収納箱Bの側板11と短軸体8の頭部8aとの対向面間に棚板載置枠1の取付板2の厚みよりも広い隙間を形成するようにして取付板2と短軸体8の頭部8aとの間に遊びを設けている。
具体的には、図12に示すように、短軸体8における頭部8aと軸部8bとの間に頭部8aよりも小径で軸部8bよりも大径であり、且つ、短軸体8の軸方向の長さが棚板載置枠1の取付板2の厚みよりも長い中間短軸部8cを一体に設けている。なお、棚板載置枠1の両側取付板2、2に設けている取付孔5、5の孔径は、この短軸体8の中間短軸部8cに回動自在に外嵌可能な大きさに形成されている。
このように形成した短軸体8を棚板載置枠1の取付板2に設けている取付孔5を通じて履物収納箱Bの側板11に設けているダボ孔10にその軸部8bを挿嵌すると、この短軸体8の中間短軸部8cがダボ孔10の径よりも大径に形成されているから、該中間短軸部8cの端面がダボ孔10の開口縁周囲の側板11に当接して短軸体8がそれ以上ダボ孔10に挿嵌することなく、中間短軸部8c上に棚板載置枠1の取付板2が上記遊びを設けた状態で取付けられ、履物の出し入れ時に、履物載置棚板6を上下方向に回動操作した際に取付板2が左右方向に振動しても、その振動を上記遊びによって吸収して短軸体8に作用するのを防止することができる。
なお、上記のような遊びは短軸体8の中間短軸部8cによって設けることなく、図13に示すように、短軸体8の頭部8aから突設している軸部8bの長さをダボ孔10の深さと、棚板載置枠1の取付板2の厚みと、上記遊びとの和に等しい長さに形成しておき、この短軸体8の軸部8bをダボ孔10の底面にその先端面が突き当たるまでダボ孔10に挿嵌させることによってこの短軸体8上に取付けられた棚板載置枠1の取付板2と短軸体8の頭部8aとの間に上記遊びに相当する隙間を形成するように構成しておいてもよい。
また、横幅の広い履物収納箱Bの場合には、この履物収納箱B内に装着する上記棚板載置枠1の両側取付板2、2間の間隔も広くなって前後水平横棒3、4の長さが長くなり、履物載置棚板6上に履物Cを載置した際の荷重等によって前後水平横棒3A、4Aが下方に撓んで棚板載置枠1の両側取付板2、2がその下端を支点として上部側が内方に引き寄せられ、ダボ孔10に挿嵌している短軸体8が緩んだり、さらには、履物を出し入れする際の履物載置棚板6の上下回動操作が円滑に行えなくなる虞れがある。そのため、前後水平横棒3、4が長くて撓みが生じる虞れがある場合には、図14に示すように、前後水平横棒3、4の長さ方向の中央部間を棒状或いは板状の連結片18によって連結し、この連結片18によって前後水平横棒3、4に撓みに対する剛性を具備させている。
次に、上記実施例においては履物収納箱B内に配設する履物載置棚板6の傾斜角度が一定となるように構成しているが、その傾斜角度を微調整可能に構成しておいてもよい。図15はその一例を示すもので、両側取付板2、2の対向内側面の前後部間を一定長さの前後水平横棒3、4によって連結し、且つ、両側取付板2、2に、履物収納箱Bの両側板11、11の後部に上下方向に一定間隔毎に穿設している棚板取付用ダボ穴10、10・・・10と同一間隔を存して上下一対の取付孔5、5を設けてなる棚板載置枠1において、下側取付孔5として、上側取付孔5を中心とする円弧線上に複数個、例えば、3個の取付孔5a、5b、5cを互いに連続させて、或いは、小間隔毎に穿設してなる構造としている。その他の構成については上記実施例と同じであるので、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
このように構成した棚板載置枠1を履物収納箱B内における上下に隣接する水平棚板16、16間の空間部に配設するには、上記実施例と同様にしてその両側取付板2、2をそれぞれ履物収納箱Bの両側板11、11の内側面に当てがってこの両側取付板2、2に穿設している上側の取付孔5と下側の取付孔5a〜5cにおけるいずれか一つ、例えば、中央の取付孔5bとを上下ダボ穴10、10に合致させ、取付穴5、5からダボ穴10に短軸体8を挿嵌することにより棚板載置枠1の両側取付板2、2を履物収納箱Bの両側板11、11の内側面に固定する。
しかるのち、履物載置棚板6を履物収納箱Bの前端開口部から差し込んで、その後端部下面に設けている軸受部7を棚板載置枠1の後側水平横棒4に回動自在に被嵌すると共に履物載置棚板6の後部下面を棚板載置枠1の前後水平横棒3、4間上に架設状態に載置、受止させた状態にする。この棚板載置枠1に複数枚の履物載置棚板6を取付ける場合には次の履物載置棚板6を先に取付けた履物載置棚板6の横側に並べるようにして取付け、棚板載置枠1の前後水平横棒3、4の長さ方向に並設させる。
このように棚板載置枠1に履物載置棚板6を取付けた際に、例えば、両側取付板2、2に設けている上記下側中央部の取付孔5bの穿設位置が上記図1〜図5で示した実施例における下側取付孔5と同じ位置である場合には、後端から前端に向かって斜め下方に傾斜している履物載置棚板6の傾斜角度が上記実施例における棚板載置枠1に取り付けた履物載置棚板6と同一傾斜角度となる。
また、図16に示すように、棚板載置枠1の両側取付板2、2に穿設している上側の取付孔5と下側の取付孔5a〜5cにおける後側の取付孔5cとを履物収納箱Bの両側板11、11に穿設している上下に隣接するダボ穴10、10に合致させ、短軸体8を挿嵌することによりこの棚板載置枠1の両側取付板2、2を履物収納箱Bの両側板11、11の内側面に固定した場合には、両側取付板2、2間に取付けている前後水平横棒3、4における前側水平横棒3が後側水平横棒4に対して上方に移動して後側水平横棒4を通る水平線下方近傍部に位置した状態となり、従って、この棚板載置枠1に取付けられた履物載置棚板6の傾斜角度が、上記下側中央部の取付孔5bを短軸体8によって固定した場合における履物載置棚板6の傾斜角度よりも緩やかとなる。
一方、図17に示すように、棚板載置枠1の両側取付板2、2に穿設している上側の取付孔5と下側の取付孔5a〜5cにおける前側の取付孔5aとを履物収納箱Bの両側板11、11に穿設している上下に隣接するダボ穴10、10に合致させ、短軸体8を挿嵌することによりこの棚板載置枠1の両側取付板2、2を履物収納箱Bの両側板11、11の内側面に固定した場合には、両側取付板2、2間に取付けている前後水平横棒3、4における前側水平横棒3が後側水平横棒4に対して下方に移動して、この棚板載置枠1に取付けられた履物載置棚板6の傾斜角度が、上記下側中央部の取付孔5bを短軸体8によって固定した場合における履物載置棚板6の傾斜角度よりも急角度でもって前方に向かって下方に傾斜した状態に履物載置棚板6を配設することができる。