JP5427079B2 - 鉄道車両用制振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道車両用制振装置の改良に関する。
鉄道車両の走行時には、レール設置面の傾斜、軌道狂い、横風、旋回走行時に車両に負荷される遠心加速度等を原因として車体に車両の進行方向に対して横方向(以下、単に「横方向」と言う)への振動が作用する。この横方向の振動は、鉄道車両における乗り心地を悪化させる原因となるため、鉄道車両にあっては、たとえば、車体と台車の間に減衰力可変ダンパやアクチュエータを介装し、鉄道車両の横方向加速度を加速度センサで検知し、検知した加速度から車両の横方向速度を求め、当該横方向速度に基づいて減衰力可変ダンパやアクチュエータに出力させる制御力をスカイフック制御則に則って調節して、上記振動を抑制するようにしている。
しかしながら、鉄道車両が曲線区間を走行する際には、加速度センサで検出する横方向加速度には、軌道狂いや横風といった車体に振動させる振動成分のみならず、カントで補償できない超過遠心力によって車体に作用する定常加速度が重畳されるため、単に加速度センサの出力のみに基づいてスカイフック制御したのでは、車体振動を効果的に抑制する事ができない可能性がある。
そこで、鉄道車両の走行地点情報と制振装置自体で保有する区間情報とから理論的な定常加速度を求め、加速度センサで検知した横方向加速度から理論的な定常加速度を差し引きして、加速度センサに含まれる曲線区間通過時の際の遠心力に起因する加速度成分以外の外乱による振動成分を抽出し、当該振動成分に基づいて車体振動を抑制する制振装置の提案がある(たとえば、特許文献1参照)。
また、鉄道車両の走行地点情報と制振装置自体で保有する区間情報とから最適なスカイフックゲインを求め、曲線区間における振動を効率的に抑制することができる制振装置の提案もある(たとえば、特許文献2参照)。
特開2009−40081号公報 特開2007−131204号公報
ところで、上述のように、鉄道車両の走行地点情報を得て、横方向加速度から振動成分を抽出したり、走行区間に適したスカイフックゲインを適用したりする制振装置にあっては、車両の走行地点情報が必須である。この走行地点情報は、編成車両中の一車両でこれを検知して、当該車両から編成車両中の他の車両の制振装置に伝送されるため、伝送不良が生じる場合には、制振装置側で走行区間の認識ができず、伝送遅れが生じる場合には、制振装置は、実際の走行区間と異なる区間を走行中であると認識する可能性がある。
このように、走行区間の認識に狂いが生じると、制振装置は車体振動を充分に抑制することができなくなってしまい、車両における乗り心地を損なってしまうことにつながる。
また、制振装置は、走行区間の情報をマップとして保有しておく必要があるので、大容量の記憶装置を備えていなければならず、コスト高となる問題もある。
そこで、本発明は上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、正確に曲線区間の認識を行うことができ低コストな鉄道車両用制振装置を提供することである。
上記した目的を達成するため、本発明の課題解決手段は、鉄道車両の車体の振動を抑制する鉄道車両用制振装置において、鉄道車両の車体床面に対する鉛直方向の加速度を検知する加速度検知手段と、加速度検知手段で検知した加速度と重力加速度とに基づいて鉄道車両が曲線区間を走行中であることを認識する曲線区間認識手段とを備えたことを特徴とする。
本発明の鉄道車両用制振装置によれば、車体床面に対して鉛直方向の加速度から車体の傾斜角を求めることによって、鉄道車両が曲線区間を走行中であるか否かを正確に認識することができる。
また、走行地点情報を必要とせずに鉄道車両が曲線区間を走行中であることを認識することができるので、伝送不良や伝送遅れに伴う走行区間の誤認識を避けることができ、鉄道車両用制振装置は曲線区間に最適な制御を実施することができ、車両における乗り心地を向上させることができる。
さらに、曲線区間認識には、走行地点情報を必要としないので、鉄道車両用制振装置で走行区間の情報をマップとして保有しておく必要がなく、大容量の記憶装置を備えなくてすみ、低コストで経済性の点でも有利となる。
一実施の形態におけるシリンダ装置を鉄道車両の車体と台車との間に介装した状態を示す図である。 一実施の形態における鉄道車両用制振装置の具体図である。 一実施の形態における鉄道車両用制振装置における制御装置のブロック図である。 加速度センサの検知方向を示す図である。 曲線区間を走行する鉄道車両に作用する重力加速度と遠心加速度を示す図である。
以下、図に示した実施の形態に基づき、本発明を説明する。一実施の形態における鉄道車両用制振装置1は、鉄道車両の車体Bの制振装置として使用され、図1に示すように、鉄道車両の車体Bと台車Tとの間に対として介装されるアクチュエータA,Aと、各アクチュエータA,Aを制御する制御装置Cとを備えて構成されている。これら二つのアクチュエータA,Aは、詳細には、車体Bの下方に垂下されるピンPに連結され、車体Bと台車との間で対を成して並列に介装されている
して、制御装置Cは、基本的には、これらアクチュエータA,Aをアクティブ制御して車体Bの車両進行方向に対して水平横方向の振動を抑制するようになっており、たとえば、スカイフック制御則を用い車体Bの車両進行方向に対する水平横方向の速度VからアクチュエータA,Aに発生させるべき制御力を求め、アクチュエータA,Aに上記のように求めた当該制御力を発生させるように制御して上記車体Bの横方向の振動を抑制するようになっている。
アクチュエータA,Aは、制御装置Cが求めた制御力通りに推力を発生するものであればよいので種々のアクチュエータ、たとえば、液圧や空圧のアクチュエータや電磁アクチュエータを用いることができるが、以下に示す、アクチュエータを用いると鉄道車両用制振装置1に最適となる。なお、この実施の形態では、アクチュエータAを用いているので、積極的に車体Bを加振させることができるので、制御装置Cは、アクティブ制御を行うようになっているが、アクチュエータAの変わりに減衰力可変ダンパを用いる場合には、車体Bの車両進行方向に対する水平横方向の速度Vと減衰力可変ダンパの伸縮速度とから減衰力可変ダンパの減衰力を制御するセミアクティブ制御を実施するようにしてもよい。
つづいて、アクチュエータAの具体的な構成について説明する。アクチュエータAは、図2に示すように、シリンダ2と、シリンダ2内に摺動自在に挿入されるピストン3と、シリンダ2内に挿入されてピストン3に連結されるロッド4と、シリンダ2内にピストン3で区画したロッド側室5とピストン側室6と、タンク7と、ロッド側室5とピストン側室6とを連通する第一通路8の途中に設けた第一開閉弁9と、ピストン側室6とタンク7とを連通する第二通路10の途中に設けた第二開閉弁11と、ロッド側室5へ液体を供給するポンプ12と、ポンプ12を駆動するモータ15と、ピストン側室6からロッド側室5へ向かう液体の流れのみを許容する整流通路18と、タンク7からピストン側室6へ向かう液体の流れのみを許容する吸込通路19とを備えており、片ロッド型のアクチュエータとして構成されている。また、上記ロッド側室5とピストン側室6には作動油等の液体が充填されるとともに、タンク7には、液体のほかに気体が充填されている。なお、タンク7内は、特に、気体を圧縮して充填することによって加圧状態とする必要は無い。
そして、基本的には、第一開閉弁9で第一通路8を連通状態とするとともに第二開閉弁11を閉じた状態でポンプ12を駆動することで、このアクチュエータAを伸長駆動させることができ、第二開閉弁11で第二通路10を連通状態とするとともに第一開閉弁9を閉じた状態でポンプ12を駆動することで、アクチュエータAを収縮駆動させることができるようになっている。
以下、アクチュエータAの各部について詳細に説明する。シリンダ2は筒状であって、その図2中右端は蓋13によって閉塞され、図2中左端には環状のロッドガイド14が取り付けられている。また、上記ロッドガイド14内には、シリンダ2内に移動自在に挿入されるロッド4が摺動自在に挿入されている。このロッド4は、一端をシリンダ2外へ突出させており、シリンダ2内の他端を同じくシリンダ2内に摺動自在に挿入されているピストン3に連結してある。
なお、ロッド4の外周とシリンダ2との間は図示を省略したシール部材によってシールされており、これによりシリンダ2内は密閉状に維持されている。そして、シリンダ2内にピストン3によって区画されるロッド側室5とピストン側室6には、上述のように液体として作動油が充填されている。
また、このアクチュエータAの場合、ロッド4の断面積をピストン3の断面積の二分の一にして、ピストン3のロッド側室5側の受圧面積がピストン側室6側の受圧面積の二分の一となるようになっており、伸長駆動時と収縮駆動時とでロッド側室5の圧力を同じくすると、伸縮の双方で発生される推力が等しくなるようになっており、アクチュエータAの変位量に対する流量も伸縮両側で同じとなる。
詳しくは、アクチュエータAを伸長駆動させる場合、ロッド側室5とピストン側室6を連通させた状態となってロッド側室5内とピストン側室6内の圧力が等しくなって、ピストン3におけるロッド側室5側とピストン側室6側の受圧面積差に上記圧力を乗じた推力を発生し、反対に、アクチュエータAを収縮駆動させる場合、ロッド側室5とピストン側室6との連通が断たれてピストン側室6をタンク7に連通させた状態となるので、ロッド側室5内の圧力とピストン3におけるロッド側室5側の受圧面積を乗じた推力を発生することになり、アクチュエータAの発生推力は伸縮の双方でピストン3の断面積の二分の一にロッド側室5の圧力を乗じた値となるのである。したがって、このアクチュエータAの推力を制御する場合、伸長駆動、収縮駆動共に、ロッド側室5の圧力を制御すればよいが、ピストン3のロッド側室5側の受圧面積をピストン側室6側の受圧面積の二分の一に設定しているので、伸縮両側で同じ推力を発生する場合に伸長側と収縮側でロッド側室5の圧力が同じとなるので制御が簡素となり、加えて変位量に対する流量も同じとなるので伸縮両側で応答性が同じとなる利点がある。なお、ピストン3のロッド側室5側の受圧面積をピストン側室6側の受圧面積の二分の一に設定しない場合にあっても、ロッド側室5の圧力でアクチュエータAの伸縮両側の推力の制御をすることができる点は変わらない。
戻って、ロッド4の図2中左端とシリンダ2の右端を閉塞する蓋13には、図示しない取付部を備えており、このアクチュエータAを鉄道車両における車体と車軸との間に介装することができるようになっている。
そして、ロッド側室5とピストン側室6とは、第一通路8によって連通されており、この第一通路8の途中には、第一開閉弁9が設けられている。この第一通路8は、シリンダ2外でロッド側室5とピストン側室6とを連通しているが、ピストン3に設けられてもよい。
第一開閉弁9は、この実施の形態の場合、電磁開閉弁とされており、第一通路8を開放してロッド側室5とピストン側室6とを連通する連通ポジション9bと、ロッド側室5とピストン側室6との連通を遮断する遮断ポジション9cとを備えたバルブ9aと、遮断ポジション9cを採るようにバルブ9aを附勢するバネ9dと、通電時にバルブ9aをバネ9dに対向して連通ポジション9bに切換えるソレノイド9eとを備えて構成されている。
つづいて、ピストン側室6とタンク7とは、第二通路10によって連通されており、この第二通路10の途中には、第二開閉弁11が設けられている。第二開閉弁11は、この実施の形態の場合、電磁開閉弁とされており、第二通路10を開放してピストン側室6とタンク7とを連通する連通ポジション11bと、ピストン側室6とタンク7との連通を遮断する遮断ポジション11cとを備えたバルブ11aと、遮断ポジション11cを採るようにバルブ11aを附勢するバネ11dと、通電時にバルブ11aをバネ11dに対向して連通ポジション11bに切換えるソレノイド11eとを備えて構成されている。
ポンプ12は、モータ15によって駆動されるようになっており、ポンプ12は、一方向のみに液体を吐出するポンプとされており、その吐出口は供給通路16によってロッド側室5へ連通され、吸込口はタンク7に通じて、モータ15によって駆動されると、タンク7から液体を吸込んでロッド側室5へ液体を供給する。
上述のようにポンプ12は、一方向のみに液体を吐出するのみで回転方向の切換動作がないので、回転切換時に吐出量変化するといった問題は皆無であり、安価なギアポンプ等を使用することができる。さらに、ポンプ12の回転方向が常に同一方向であるので、ポンプ12を駆動する駆動源であるモータ15にあっても回転切換に対する高い応答性が要求されず、その分、モータ15も安価なものを使用することができる。
なお、供給通路16の途中には、ロッド側室5からポンプ12への液体の逆流を阻止する逆止弁17を設けてある。
また、この実施の形態の場合、ロッド側室5とタンク7とが排出通路21を通じて接続されており、この排出通路21の途中に開弁圧を変更可能な比例電磁リリーフ弁22設けられている。
比例電磁リリーフ弁22は、排出通路21の途中に設けた弁体22aと、排出通路21を遮断するように弁体22aを附勢するバネ22bと、通電時にバネ22bに対向する推力を発生する比例ソレノイド22cとを備えて構成され、比例ソレノイド22cに流れる電流量を調節することで開弁圧を調節することができるようになっている。
この比例電磁リリーフ弁22は、弁体22aに作用させる排出通路21の上流となるロッド側室5の圧力がリリーフ圧(開弁圧)を超えると、当該排出通路21を開放させる方向に弁体22aを推す上記圧力に起因する推力と比例ソレノイド22cによる推力との合力が、排出通路21を遮断させる方向へ弁体22aを附勢するバネ22bの附勢力に打ち勝つようになって、弁体22aを後退させて排出通路21を開放するようになっている。
また、この比例電磁リリーフ弁22にあっては、比例ソレノイド22cに供給する電流量を増大させると、比例ソレノイド22cが発生する推力を増大させることができるようになっており、比例ソレノイド22cに供給する電流量を最大とすると開弁圧が最小となり、反対に、比例ソレノイド22cに全く電流を供給しないと開弁圧が最大となる。
そして、比例電磁リリーフ弁22は、第一開閉弁9および第二開閉弁11の開閉状態に関わらず、アクチュエータAに伸縮方向の過大な入力があって、ロッド側室5の圧力が開弁圧を超える状態となると、排出通路21を開放してロッド側室5をタンク7へ連通し、ロッド側室5内の圧力をタンク7へ逃がして、アクチュエータAのシステム全体を保護するようになっている。
また、ピストン側室6とロッド側室5とを連通する整流通路18が設けられており、この整流通路18の途中には逆止弁18aが設けられて、当該整流通路18は、ピストン側室6からロッド側室5へ向かう液体の流れのみを許容する一方通行の通路に設定されている。さらに、タンク7とピストン側室6とを連通する吸込通路19が設けられており、この吸込通路19の途中には逆止弁19aが設けられて、当該吸込通路19は、タンク7からピストン側室6へ向かう液体の流れのみを許容する一方通行の通路に設定されている。なお、整流通路18は、第一開閉弁9の遮断ポジション9cを逆止弁とすることで第一通路8に集約することができ、吸込通路19についても、第二開閉弁11の遮断ポジション11cを逆止弁とすることで第二通路10に集約することができる。
アクチュエータAに所望の伸長方向の推力を発揮させる場合、たとえば、制御装置Cは、第一開閉弁9を連通ポジション9bとし第二開閉弁11を遮断ポジション11cとして、アクチュエータAの伸縮状況に応じてモータ15を所定の回転数で回転させポンプ12からシリンダ2内へ液体を供給する。このようにすることで、ロッド側室5とピストン側室6とが連通状態におかれて両者にポンプ12から液体が供給され、ピストン3が図2中左方へ押されアクチュエータAは伸長方向の推力を発揮する。ロッド側室5内およびピストン側室6内の圧力が比例電磁リリーフ弁22の開弁圧を上回ると、比例電磁リリーフ弁22が開弁して液体が排出通路21を介してタンク7へ逃げるので、ロッド側室5内およびピストン側室6内の圧力は、比例電磁リリーフ弁22に与える電流量で決まる比例電磁リリーフ弁22の開弁圧にコントロールされる。そして、アクチュエータAは、ピストン3におけるピストン側室6側とロッド側室5側の受圧面積差に上記した比例電磁リリーフ弁22によってコントロールされるロッド側室5内およびピストン側室6内の圧力を乗じた値の伸長方向の推力を発揮する。
これに対して、アクチュエータAに所望の収縮方向の推力を発揮させる場合、制御装置Cは、第一開閉弁9を遮断ポジション9cとし第二開閉弁11を連通ポジション11bとして、アクチュエータAの伸縮状況に応じてモータ15を所定の回転数で回転させつつポンプ12からロッド側室5内へ液体を供給する。このようにすることで、ピストン側室6とタンク7が連通状態におかれるとともにロッド側室5にポンプ12から液体が供給されるので、ピストン3が図2中右方へ押されアクチュエータAは収縮の推力を発揮する。上記したところと同様に、比例電磁リリーフ弁22の電流量を調節することで、アクチュエータAは、ピストン3におけるロッド側室5側の受圧面積と比例電磁リリーフ弁22にコントロールされるロッド側室5内の圧力を乗じた収縮方向の推力を発揮する。
このように、モータ15を所定の回転数で定速回転させることで、ポンプ12の回転数が変化しないので、ポンプ12の回転数変動に伴う騒音の発生を防止でき、アクチュエータAの制御応答性をも良好なものとすることができるが、比例電磁リリーフ弁22による圧力調整にモータ15の回転数の変更を加味してアクチュエータAの発生推力を調節するようにしてもよい。
また、このアクチュエータAにあっては、アクチュエータとして機能するのみならず、モータ15の駆動状況に関わらず、第一開閉弁9と第二開閉弁11の開閉のみでダンパとしても機能させることができるので、面倒かつ急峻な弁の切換動作を伴うことが無いので、応答性および信頼性が高いシステムを提供することができる。
なお、このアクチュエータAにあっては、片ロッド型に設定されているので、両ロッド型のアクチュエータ比較してストローク長を確保しやすく、アクチュエータの全長が短くなって、鉄道車両への搭載性が向上する。
また、このアクチュエータAにおけるポンプ12からの液体供給および伸縮作動による液体の流れは、ロッド側室5、ピストン側室6を順に通過して最終的にタンク7へ還流するようになっており、ロッド側室5あるいはピストン側室6内に気体が混入しても、アクチュエータAの伸縮作動によって自立的にタンク7へ排出されるので、推進力発生の応答性の悪化を阻止できる。
したがって、アクチュエータAの製造にあたって、面倒な液体中での組立や真空環境下での組立を強いられることが無く、液体の高度な脱気も不要となるので、生産性が向上するとともに製造コストを低減することができる。
さらに、ロッド側室5あるいはピストン側室6内に気体が混入しても、気体は、アクチュエータAの伸縮作動によって自立的にタンク7へ排出されるので、性能回復のためのメンテナンスを頻繁に行う必要もなくなり、保守面における労力とコスト負担を軽減することができる。
なお、このアクチュエータAにあっては、第一開閉弁9と第二開閉弁11がともに遮断ポジション9c,11cを採ると、整流通路18および吸込通路19と排出通路21で、ロッド側室5、ピストン側室6およびタンク7が数珠繋ぎに連通されるのでユニフロー型のダンパとして機能することになる。したがって、アクチュエータAの各機器への通電が不能となるようなフェール時には、第一開閉弁9と第二開閉弁11のバルブ9a,11aがバネ9d,11dに押圧されて、それぞれ遮断ポジション9c,11cを採り、比例電磁リリーフ弁22は、開弁圧が最大に固定された圧力制御弁として機能するので、アクチュエータAは、自動的に、パッシブダンパとして機能することができる。
つづいて、制御装置Cは、図1および図3に示すように、車体Bに搭載されて加速度検知方向が車体Bを横断する面上で直交するとともに水平方向に対して45度の角度をなす一対の加速度センサ40,41と、これら加速度センサ40,41で検出した加速度α1,α2から車体Bの床面に対する水平横方向の加速度αhと車体Bの床面に対する鉛直方向の加速度αvとを求める加速度演算部42と、鉛直方向の加速度αvに含まれる高周波成分を取り除くローパスフィルタ43と、水平横方向の加速度αhに含まれるドリフト成分やノイズを除去するバンドパスフィルタ44と、ローパスフィルタ43で濾波後の加速度αvと重力加速度Gとに基づいて車体Bの傾斜を検知して車体Bを備えた鉄道車両が曲線区間を走行しているか否かを認識する曲線区間認識部45と、曲線区間認識部45の認識に基づいてスカイフックゲインを決定するゲイン調節部46と、横方向の加速度αhから車体Bの横方向の速度Vを求める速度演算部47と、速度演算部47で求めた速度Vとゲイン調節部46で決定されたスカイフックゲインとに基づいて制御力指令値Fを求める制御力演算部48と、制御力演算部48で求めた制御力指令値Fに基づいてアクチュエータAのモータ15、第一開閉弁9、第二開閉弁11、比例電磁リリーフ弁22を駆動すべくこれらへそれぞれ制御指令を出力するドライバ49とを備えて構成されていて、アクチュエータAの推力を制御するようになっている。
制御装置Cは、ハードウェア資源としては、図示はしないが具体的にはたとえば、加速度センサ40,41が出力する信号を取り込むためのA/D変換器と、加速度α1と加速度α2を取り込んでアクチュエータAを制御するのに必要な処理に使用されるプログラムが格納されるROM(Read Only Memory)等の記憶装置と、上記プログラムに基づいた処理を実行するCPU(Central Processing Unit)などの演算装置と、上記CPUに記憶領域を提供するRAM(Random Access Memory)等の記憶装置と、アクチュエータAのモータ15、第一開閉弁9、第二開閉弁11、比例電磁リリーフ弁22を駆動するドライバ49を備えて構成されればよく、制御装置Cの上記加速度演算部42、ローパスフィルタ43、バンドパスフィルタ44、曲線区間認識部45、ゲイン調節部46、速度演算部47および制御力演算部48の各部は、CPUが上記処理を行うためのプログラムを実行することで実現することができる。なお、ローパスフィルタ43、バンドパスフィルタ44は、CPUがプログラムを実行することで実現される構成とされているが、上記したところと異なり加速度演算部42をアナログの電子回路で実現する場合、ローパスフィルタ43、バンドパスフィルタ44についてもアナログ回路で実現するようにしてもよい。
以下、制御装置Cの各部について詳しく説明する。加速度センサ40,41は、図4に示すように、加速度検知方向が車体Bを進行方向に対して鉛直に横断する面上で直交するとともに水平方向に対して45度の角度をなすようになっており、図4中原点Oから水平右向きの加速度αhの符号を正とし、図4中原点Oから鉛直上向きの加速度αvの符号を正とすると、加速度センサ40で検出する加速度α1の水平横方向成分であるα1×cos45°と加速度センサ41で検出する加速度α2の水平横方向成分であるα2×sin45°とを足し合わせることで水平横方向の加速度αhを求めることができ、加速度センサ40で検出する加速度α1の鉛直方向成分であるα1×sin45°から加速度センサ41で検出する加速度α2の鉛直方向成分であるα2×cos45°を差し引きすることで鉛直方向の加速度αvを求めることができる。
つまり、加速度演算部42は、αh=(α1+α2)/√2、αv=(α1−α2)/√2を演算することで、それぞれ加速度αh,αvを求める。なお、加速度センサ40,41の加速度検出方向は、上記したところに限られるものではなく、たとえば、加速度センサ40の検出方向を車体Bの鉛直方向とし加速度センサ41の検出方向を車体Bの水平横方向とするようにすれば、加速度演算部42を省略することもできるとともに、この場合には、車体Bを横断する同一平面上に設置する必要はない。また、これ以外にも、加速度センサ40,41の加速度検出方向が車体Bを横断する面上で一致しなければ、これらの検出方向を図4中水平方向に対して任意の角度に設定することもでき、加速度センサ40で得た加速度α1と加速度センサ41で得た加速度α2のそれぞれを鉛直方向成分と水平横方向成分とに分解して鉛直方向成分同士と水平横方向成分同士を加算することで加速度αh、αvを得ることができる。
ローパスフィルタ43は、鉛直方向の加速度αvを濾波して当該加速度αvに含まれる高周波成分を取り除くために設けてある。詳しくは、ローパスフィルタ43は、加速度αvからノイズの除去と、曲線区間走行時の定常加速度に起因して重畳されるドリフト成分をある程度取り除いて、曲線区間認識部45における鉄道車両が曲線区間走行中であることの認識にあたって曲線区間認識の精度を向上させる目的を持っている。
バンドパスフィルタ44は、水平横方向の加速度αhに含まれるノイズを除去するとともに、曲線区間走行時の定常加速度に起因して重畳されるドリフト成分をある程度取り除いて、制御力演算部48における制御力指令値Fの演算において車体Bの外乱による乗り心地を悪化させる振動を制振対象として、当該振動を抑制することができるようになっている。
曲線区間認識部45は、本実施の形態では、ローパスフィルタ43で濾波後の加速度αvと重力加速度Gとに基づいて車体Bの傾斜を検知し、当該車体Bを備えた鉄道車両が曲線区間を走行しているか否かを認識する。具体的には、図5に示すように、鉄道車両がカントが設けられた曲線区間を走行する場合、車体Bがカントによって内軌側へ傾くため、この傾きの角度をθとすると、ローパスフィルタ43で濾波する前の車体床面鉛直方向の加速度αvは、重力加速度Gの車体床面鉛直方向の成分G×cosθと、鉄道車両の走行速度に応じて車体Bに作用する遠心加速度Wの車体床面鉛直方向の成分W×sinθと外乱による振動成分を合成したものとなる。このうち、振動成分はローパスフィルタ43で濾波することによって取り除かれるので、ローパスフィルタ43で濾波した後の加速度αvは、αv=G×cosθ+W×sinθとなる。
このように、加速度αvには、遠心加速度Wによる成分が重畳されているが、角度θは大きくても5度程度であって、実際には、鉄道車両は、超過遠心加速度を極小さくして曲線区間を走行しなければならないので、加速度αvにおける遠心加速度Wによる成分も極小さい。したがって、αvの値は、重力加速度Gの車体床面鉛直方向の成分に近似され、αv≒G×cosθとなる。
ここで、この加速度αvを重力加速度Gで割った値は、αv/G≒cosθとなるから、カントによる車体Bの傾斜角θは、θ≒arccos(αv/G)となるため、arccos(αv/G)を演算することで傾斜角θを近似的に求めることができる。
このように曲線区間認識部45は、arccos(αv/G)を演算して、θを近似的に求め、θが0でない場合、鉄道車両用制振装置1が搭載された車両が曲線区間を走行中であると判断する。すなわち、曲線区間認識手段は、この場合、曲線区間認識部45で構成されている。
ここで、αv/Gの値が1に近い値である場合、αv/Gの値が僅かに変化しても求める傾斜角θも敏感に変化することから、加速度αvに僅かなノイズが含まれるだけでも傾斜角θを正確に求めることが難しくなる。これに対して、arcsin(αv/G)の値は、αv/Gの値の変化に対してarccos(αv/G)の値ほど敏感に変化せず、多少のノイズが加速度αvに含まれていても、arcsin(αv/G)の値に与える影響は少ない。それゆえ、arcsin(αv/G)を用いて傾斜角θを求めることで、精度よく傾斜角θを求めることができる。ここで、αv/G=sin(π/2−θ)であるので、arcsin(αv/G)=π/2−θとなり、θ=π/2−arcsin(αv/G)を演算すれば、arcsin(αv/G)を用いて傾斜角θを求めることができる。
なお、曲線区間認識部45におけるarcsin(αv/G)やarccos(αv/G)の演算は、予め制御装置Cに逆三角関数表を記憶させておいて、当該逆三角関数表を参照して行ってもよいし、級数展開した数式を用いて行ってもよい。
ゲイン調節部46は、曲線区間認識部45で本鉄道車両用制振装置1が搭載された鉄道車両が曲線区間を走行中であるとの判断がなされると、スカイフックゲインを曲線区間走行用のスカイフックゲインとし、反対に、曲線区間認識部45で本鉄道車両用制振装置1が搭載された鉄道車両が直線区間を走行中であるとの判断がなされると、スカイフックゲインを直線区間走行用のスカイフックゲインとする。
つづいて、速度演算部47は、バンドパスフィルタ44で濾波した水平横方向の加速度αhを積分して、車体Bの横方向の速度Vを求め、制御力演算部48は、この速度演算部47で求めた速度Vとゲイン調節部46で決定されたスカイフックゲインとを乗算して制御力指令値Fを求める。
ドライバ49は、制御力指令値Fに基づいてアクチュエータAのモータ15、第一開閉弁9のソレノイド9e、第二開閉弁11のソレノイド11e、比例電磁リリーフ弁22の比例ソレノイド22cへそれぞれ制御指令を出力する。
このように鉄道車両用制振装置1は、車体床面に対して鉛直方向の加速度αvから車体Bの傾斜角θを求めることによって、鉄道車両が曲線区間を走行中であるか否かを正確に認識することができる。
また、走行地点情報を必要とせずに鉄道車両が曲線区間を走行中であることを認識することができるので、伝送不良や伝送遅れに伴う走行区間の誤認識を避けることができ、鉄道車両用制振装置1は曲線区間に最適な制御を実施することができ、車両における乗り心地を向上させることができる。
さらに、曲線区間認識には、走行地点情報を必要としないので、鉄道車両用制振装置1で走行区間の情報をマップとして保有しておく必要がなく、大容量の記憶装置を備えなくてすみ、低コストで経済性の点でも有利となる。
本実施の形態の鉄道車両用制振装置1では、加速度センサ40,41で検知する加速度α1,α2から鉄道車両が曲線区間を走行しているか否かを認識することができるが、加速度センサ40,41に異常がある場合に、異常であることを判断することができないと、車体Bの振動を抑制することができず乗り心地を悪化させてしまう可能性がある。
そこで、本実施の形態における鉄道車両用制振装置1にあっては、加速度センサ40,41の異常を検知するため異常検知手段50を備えている。異常検知手段50は、加速度センサ40,41の異常を検知すると、制御装置Cによるモータ15、第一開閉弁9のソレノイド9e、第二開閉弁11のソレノイド11e、比例電磁リリーフ弁22の比例ソレノイド22cへの通電を一切中止させることで、アクチュエータAをパッシブダンパとして機能させる。具体的には、たとえば、異常検知手段50は、ドライバ49へ異常信号を発して、ドライバ49からの通電を停止させる。
異常検知手段50は、絶えず、加速度センサ40,41が出力する加速度α1,α2を取り込み、α1−α2を演算して、この値を常に監視する。加速度センサ40,41の検出方向は、車体Bを進行方向に対して鉛直に横断する面上で直交するとともに水平方向に対して45度の角度をなすようになっており、α1−α2=√2×αvとなる。
加速度αvは、鉄道車両が直線区間を走行中である場合には、軌道にカントが設けられていないので、外乱が無ければ、重力加速度Gに一致し、鉄道車両が曲線区間を走行中であれば、外乱が無ければ、重力加速度Gの車体床面鉛直方向成分と遠心加速度Wの車体床面鉛直方向成分とを合算した値となる。そのため、加速度α1,α2から外乱による振動やノイズを図示しないローパスフィルタで取り除き、α1−α2を演算すると、重力加速度Gを約1.4倍した値の周辺の値を採ることになる。他方、加速度センサ40,41の一方が信号を出力しない状態では、α1−α2の値は、重力加速度Gを約0.7倍した値の周辺の値を採り、両方が信号を出力しない場合には、0となるので、加速度センサ40,41の異常はα1−α2を演算した結果が重力加速度Gを約1.4倍した値の周辺の値にない場合に異常を検知することができる。
このように、加速度センサ40,41に異常がある場合には、いち早く制御を中止して、アクチュエータAをパッシブダンパとして機能させて、車両における乗り心地の悪化を防止することができる。
なお、上述したように、車体Bの床面に対して鉛直方向の加速度αvを用いることによって、鉄道車両が曲線区間走行中であることを認識でき、車体Bの床面に対して水平横方向の加速度αhを用いてアクチュエータAの制御力を演算するようになっているので、加速度センサ40,41は、上述した方向を検知方向とするもののほか、加速度センサ40で鉛直方向の加速度αvを検知し、加速度センサ41で水平横方向の加速度αhを検知するようにしてもよい。
このように、加速度センサ40で鉛直方向の加速度αvを検知し、加速度センサ41で水平横方向の加速度αhを検知する場合、上記した演算でこれら加速度センサ40,41の異常を検知することができない。そのため、この場合には、異常検知手段50は、加速度αvを二乗した値と加速度αhを二乗した値とを合算し、当該合算値と重力加速度Gを二乗した値との偏差が閾値を超える場合に、加速度センサ40,41に異常があると判断するようになっている。
αv+αhの値は、鉄道車両が直線区間を走行中である場合には、軌道にカントが設けられていないので、外乱が無ければ、重力加速度Gの二乗の値に一致するまた、鉄道車両が曲線区間を走行中であれば、外乱が無ければ、重力加速度Gの車体床面鉛直方向成分と遠心加速度Wの車体床面鉛直方向成分とを合算した値となるが、曲線区間走行時には、予め、定常化速度が0.08Gを超えないように走行することが義務付けられている。そのため、加速度α1,α2から外乱による振動やノイズを図示しないローパスフィルタで取り除き、αv+αhを演算すると、その値は、重力加速度Gを二乗した値の周辺の値を採ることになる。したがって、重力加速度Gの二乗の値を中心にして、その上下に閾値を設定してやることで、αv+αhの値が(G−閾値)の値から(G+閾値)の値の範囲内に収まれば、加速度センサ40,41は正常に動作しており、上記範囲外となると加速度センサ40,41に異常があることがわかる。
このように、加速度センサ40,41がそれぞれ鉛直方向の加速度αvと水平横方向の加速度αhを検知するようにしても、加速度センサ40,41の異常を検知でき、異常がある場合には、いち早く制御を中止して、アクチュエータAをパッシブダンパとして機能させて、車両における乗り心地の悪化を防止することができる。
なお、異常検知手段50は、たとえば、制御装置Cと同様に、CPUでプログラムを実行することで実現することができる。
なお、上記したところでは、制御装置Cは、スカイフック制御則に則ってアクチュエータAの制御力指令値Fを求めているが、他の制御則を用いてもよく、本発明の効果は失われることはない。
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
本発明は、鉄道車両の車体振動の制振に利用可能である。
1 鉄道車両用制振装置
2 シリンダ
3 ピストン
4 ロッド
5 ロッド側室
6 ピストン側室
7 タンク
8 第一通路
9 第一開閉弁
9a第一開閉弁におけるバルブ
9b第一開閉弁における連通ポジション
9c第一開閉弁における遮断ポジション
9d第一開閉弁におけるバネ
9e第一開閉弁におけるソレノイド
10第二通路
11第二開閉弁
11a第二開閉弁におけるバルブ
11b第二開閉弁における連通ポジション
11c第二開閉弁における遮断ポジション
11d第二開閉弁におけるバネ
11e第二開閉弁におけるソレノイド
12ポンプ
13蓋
14ロッドガイド
15モータ
16供給通路
17逆止弁
18整流通路
18a整流通路における逆止弁
19吸込通路
19a吸込通路における逆止弁
21 排出通路
22比例電磁リリーフ弁
22a比例電磁リリーフ弁における弁体
22b比例電磁リリーフ弁におけるバネ
22c比例電磁リリーフ弁における比例ソレノイド
40,41加速度センサ
42加速度演算部
43ローパスフィルタ
44バンドパスフィルタ
45曲線区間認識部
46ゲイン調節部
47速度演算部
48制御力演算部
49ドライバ
50異常検知手段
A アクチュエータ
B 車体
C 制御装置
P ピン
T 台車

Claims (5)

  1. 鉄道車両の車体の振動を抑制する鉄道車両用制振装置において、鉄道車両の車体床面に対する鉛直方向の加速度を検知する加速度検知手段と、加速度検知手段で検知した加速度と重力加速度とに基づいて鉄道車両が曲線区間を走行中であることを認識する曲線区間認識手段とを備えたことを特徴とする鉄道車両用制振装置。
  2. 曲線区間認識手段は、鉛直方向の加速度をαvとし、重力加速度をGとし、カントによる傾斜角をθとすると、θ=90−arcsin(αv/G)を演算して、傾斜角を求めて鉄道車両が曲線区間を走行中であることを認識することを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両用制振装置。
  3. 加速度検知手段は、加速度検知方向が鉄道車両の車体を横断する面上で直交するとともに水平方向に対して45度の角度をなす一対の加速度センサを備え、これら加速度センサで得られた加速度から、鉛直方向と進行方向に対して水平横方向の少なくとも一方の加速度を検知することを特徴とする請求項1または2に記載の鉄道車両用制振装置。
  4. 加速度検知手段は、加速度検知方向が鉄道車両の鉛直方向である加速度センサと、加速度検知方向が鉄道車両の水平横方向の加速度センサとを備え、これら加速度センサで得られた加速度の二乗の和と重力加速度の二乗の値とを比較し、当該和と当該値の差が閾値を超えると加速度検知手段の異状と判断する異状判断手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の鉄道車両用制振装置。
  5. 鉄道車両の車体と台車との間に介装されるアクチュエータまたは減衰力可変ダンパのいずれか一方と、アクチュエータまたは減衰力可変ダンパのいずれか一方をスカイフック制御則に則って制御する制御装置とを備え、鉄道車両が曲線区間を走行中であることを認識すると、曲線区間走行用のスカイフックゲインを用いてアクチュエータまたは減衰力可変ダンパのいずれか一方の制御力を求めることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の鉄道車両用制振装置。
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