以下、図を参照しながら、この発明のシステム、サーバ、方法の一実施の形態について説明する。
[システムの構成と動作]
図1は、この発明の画像コンテンツ提供システムの一実施の形態について説明するためのブロック図である。図1に示すように、この実施の形態の画像コンテンツ提供システムは、画像コンテンツ提供サーバ1と、画像コンテンツ閲覧装置2とが、インターネットなどのネットワーク3を通じて接続されて構成される。
画像コンテンツ提供サーバ1は、この発明の提供サーバの一実施の形態が適用されたものであり、ネットワーク3上に設けられ、1以上の画像コンテンツデータを記憶保持している。そして、画像コンテンツ提供サーバ1は、ネットワーク3を通じて送信されてくる登録された利用者のからのダウンロード要求に応じて、要求された画像コンテンツデータを、ネットワーク3を通じて提供する。
ここで、画像コンテンツデータは、電子書籍データ、写真や地図などの種々の静止画データ、種々の動画データなど、種々の画像コンテンツを表示(再生)するためのデジタルデータである。なお、電子書籍データは、小説、評論、エッセイ、漫画、絵本、画集、写真集、新聞、雑誌、教科書、資料集など、従来、紙媒体に印刷されて提供されていたものがデジタル化され、画像コンテンツデータとして提供可能にされたものである。なお、画像コンテンツデータと共に、音声データが提供される場合もある。特に、動画コンテンツの場合には、動画と同期が取られるようにされた音声データが含まれる場合が多い。
画像コンテンツ閲覧装置2は、一般の利用者(エンドユーザ)が用いる表示端末装置であり、通信機能を備えると共に、比較的に大きな表示画面を有する表示素子を備えたものである。そして、画像コンテンツ閲覧装置2は、ネットワーク3を通じて画像コンテンツ提供サーバ1に対してアクセスして、目的とする画像コンテンツデータの提供を受け、これを自機の表示素子の表示画面に表示して、ユーザが利用できるようにするものである。
なお、画像コンテンツ閲覧装置2は、近年においては、電子書籍リーダ装置、あるいは、電子ブック端末などとして広く普及してきている。もちろん、画像コンテンツ閲覧装置2は、電子書籍リーダ装置や電子ブック端末などとして専用に開発された表示端末装置に限るものではない。例えば、ノート型パーソナルコンピュータ、ディスクトップ型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal digital Assistants)などと呼ばれる個人用情報処理端末などを、画像コンテンツ閲覧装置2として用いるようにすることも可能である。つまり、画像コンテンツ閲覧装置2は、画像コンテンツ提供サーバ1から所定のフォーマットの画像コンテンツデータを受信して、これを表示素子の表示画面に表示して閲覧できるようにする種々の表示端末装置として実現される。
ネットワーク3は、図1に示したように主にインターネットの利用が考えられる。実際には、所定のLAN(Local Area Network)やイントラネットを通じてインターネットに接続したり、一般の加入者電話網や携帯電話網を通じてインターネットに接続したりするようにされる。
また、ネットワーク3は、一般の加入者電話網であってもよいし、あるいは、画像コンテンツ提供サーバ1と画像コンテンツ閲覧装置2とを接続する専用線であってもよい。すなわち、ネットワーク3としては、画像コンテンツ提供サーバ1と画像コンテンツ閲覧装置2とを接続し、データの送受信を行うことが可能な種々のものを用いることができる。
なお、図1においては、説明を簡単にするため、画像コンテンツ閲覧装置2は1つしか示していない。しかし、実際には、多数の画像コンテンツ閲覧装置2がネットワーク3を介して画像コンテンツ提供サーバ1に対してアクセスし、そのそれぞれが画像コンテンツデータの提供を受けることができるようにされる。
そして、画像コンテンツ閲覧装置2の利用者は、画像コンテンツ提供サーバ1から画像コンテンツデータの提供を受ける場合には、まず、図1に(A)として示したように、画像コンテンツ閲覧装置2からネットワーク3を通じて画像コンテンツ提供サーバ1に対して利用者登録を行う。当該利用者登録は、画像コンテンツデータの提供サービスを受けるに当たり必要となる利用者登録情報を画像コンテンツ提供サーバ1に登録する処理である。なお、利用者登録情報は、画像コンテンツ提供サーバ1の利用を希望する者(利用者)の氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、決済情報などからなる。
ここで、利用者の氏名、住所、電話番号、電子メールアドレスのそれぞれは、画像コンテンツ提供サーバ1を利用しようとしている者を特定し、その連絡先を示す情報である。また、決済情報は、画像コンテンツデータの利用に掛かる課金を決済するための情報であり、クレジットカード決済の場合にはクレジットカード番号、銀行の口座からの引き落としの場合には銀行の口座番号などである。
その他の決済方法として、利用ポイントを予め購入し、この購入した利用ポイントから引き落とすようにする場合には、当該利用ポイントを管理する管理口座番号などの情報が決済情報として登録される。また、支払い回数や決済日などについては、予め決められているか、あるいは、利用者が選択可能な場合には、利用者登録時に選択して登録することができるようにされる。
このようにして、画像コンテンツ提供サーバ1が利用者登録情報を受信すると、それらを確認し、必要な場合には、クレジット会社、銀行、利用ポイント管理会社等に確認を行う。そして、利用者として問題がない場合には、画像コンテンツ提供サーバ1は、図1に(B)として示したように、登録元の利用者に対して利用者ID(利用者識別情報)とパスワードを発行する。
この時、画像コンテンツ提供サーバ1は、発行した利用者IDとパスワードとをネットワーク3を通じて登録元の画像コンテンツ閲覧装置2に送信する。同時に、画像コンテンツ提供サーバ1は、発行した利用者ID及びパスワードと受け付けた利用者登録情報とを対応付けて、自己の記憶手段に記憶して管理する。
そして、利用者IDやパスワードの発行を受けた画像コンテンツ閲覧装置2は、受信した利用者IDやパスワードを表示画面に表示し、プリントアウトしたり、書きとめたりすることを利用者に促す。利用者は、自分に発行された利用者IDやパスワードをプリントアウトしたり書きとめたりしておき、当該情報を画像コンテンツ提供サーバ1に対してアクセスする際に繰り返し用いるようにされる。
なお、提供を受けた利用者IDやパスワードを利用者の指示に応じて画像コンテンツ閲覧装置2のメモリに格納しておき、必要に応じてこれを読み出して利用するようにすることも可能である。なお、パスワードについては、利用者が例えば画像コンテンツ閲覧装置2を通じて適宜のものを入力して画像コンテンツ提供サーバ1に送信し、画像コンテンツ提供サーバ1に利用の許可を受けるようにしたものを用いるようにすることも可能である。また、最初に画像コンテンツ提供サーバ1から発行されパスワードを用いるようにし、その後、利用者が使いやすいパスワードに変更するなどのこともできるようにされる。
このようにして、利用者登録を行って、利用者IDとパスワードとが発行された利用者は、画像コンテンツ提供サーバ1に対して繰り返し利用者登録を行う必要は無い。発行された利用者IDとパスワードとを用いて画像コンテンツ提供サーバ1に対して繰り返しアクセスすることができるようにされる。
そして、画像コンテンツ提供サーバ1においては、送信されてきた利用者IDとパスワードに基づいて、利用者登録情報を参照して認証を取り、認証が取れた場合には、送信元の画像コンテンツ閲覧装置2に対して、画像コンテンツ提供サーバ1の利用を許可する。
なお、画像コンテンツ提供サーバ1においては、利用者IDとパスワードにより特定される利用者の利用者登録情報が、自己のメモリに存在するか否かだけでなく、利用料の決済が滞りなくされているかなどの情報をも考慮して、画像コンテンツ提供サーバ1の利用の可否が判断される。
そして、利用者IDとパスワードが発行された利用者は、図1において(C)として示したように、画像コンテンツデータの提供要求を形成して、これを画像コンテンツ提供サーバ1に送信する。この画像コンテンツデータの提供要求は、利用者IDやパスワード、目的とする画像コンテンツデータのコンテンツID(コンテンツ識別情報)、利用期間、利用部数などの情報をも含むものである。
この実施の形態においては、利用者は利用者IDとパスワードを用いて画像コンテンツ提供サーバ1にアクセスし、例えば、提供可能な画像コンテンツデータの一覧リストの提供を受けて、その中から利用したい画像コンテンツを選択する。これにより、提供を要求する画像コンテンツデータが特定され、画像コンテンツ閲覧装置2において、当該特定された画像コンテンツデータの提供要求が形成されて、画像コンテンツ提供サーバ1に送信される。なお、画像コンテンツデータの提供要求には、目的とする画像コンテンツデータのコンテンツID(コンテンツ識別情報)の他、利用期間、利用部数などの情報をも含まれている。
ここで、利用期間は、目的とする画像コンテンツデータの利用を希望する期間を示す情報である。この利用期間は、例えば、ダウンロード日から3日、5日、7日、10日などのように指定することにより、開始日と終了日とにより特定される。このように、利用期間を入力するのは、利用期間に応じて画像コンテンツデータの使用料を設定するためである。
したがって、利用期間が短ければ、画像コンテンツデータの使用料は安価になるが、利用期間が長くなれば、画像コンテンツデータの使用料は高くなる。なお、画像コンテンツ提供サーバ1は、指定された利用期間経過後においては、いわゆるDRMなどの著作権保護機能により、利用者の画像コンテンツ閲覧装置2に提供した画像コンテンツデータの利用を不能にするなどの方策を講じるようにしている。
また、利用部数は、例えば、学校や会社などの所定のグループにおいて、複数の生徒や社員といった当該グループの構成員が同じ画像コンテンツデータを利用する場合にも対応できるようにするためのものである。すなわち、利用部数を複数部数として提供が要求された画像コンテンツデータについては、画像コンテンツ提供サーバ1において当該利用部数が管理される。そして、画像コンテンツ提供サーバ1は、利用部数が複数である画像コンテンツデータについては、同じ利用者IDとパスワードが用いられて提供が要求された場合、当該利用部数の範囲内において、複数回のダウンロードを許可する。
ただし、同じ画像コンテンツ閲覧装置2に、同じ電子書籍データを複数回提供することが無いようにする方策が講じられる。例えば、画像コンテンツ閲覧装置2の製造番号などの各画像コンテンツ閲覧装置2に固有情報を、画像コンテンツデータの提供要求に含めて画像コンテンツ提供サーバ1に送信し、画像コンテンツ提供サーバ1において画像コンテンツデータの提供先を特定できるようにしておく。これにより、画像コンテンツ提供サーバ1は、利用期間が重複する同じ画像コンテンツデータを、要求元の画像コンテンツ閲覧装置2の固有情報に基づいて、同じ画像コンテンツ閲覧装置2に対して提供しないようにすることができる。
もちろん、画像コンテンツ閲覧装置2において画像コンテンツの提供を要求する際に、提供を要求しようとしている画像コンテンツデータと同じコンテンツIDを有する画像コンテンツデータが、既に自機のメモリに存在するか否かをチェックするようにしてもよい。このように、画像コンテンツ閲覧装置2において、使用期間が重複する同じ画像コンテンツデータについて重複して提供を要求しないようにすることも可能である。
このように、この実施の形態の画像コンテンツ提供システムにおいては、画像コンテンツデータの利用条件として、利用期間と利用部数とを用いるようにしている。
そして、画像コンテンツ提供サーバ1は、画像コンテンツデータの提供要求を受信すると、要求された画像コンテンツデータと、利用者IDとパスワードから特定される利用者登録情報と、当該提供要求に含まれる利用期間及び利用部数とに基づき、提供情報を形成する。この画像コンテンツ提供サーバ1により形成される提供情報が、画像コンテンツ閲覧装置2側から見るとダウンロード情報となる。
具体的に、画像コンテンツ提供サーバ1は、要求された画像コンテンツデータによる画像が画像コンテンツ閲覧装置2の表示画面に表示された場合の余白に、利用者登録情報を用いると共に、利用期間、利用部数を含めた利用許諾情報を生成し、これを表示するようにした提供情報を形成する。そして、画像コンテンツ提供サーバ1は、図1において(D)として示したように、形成した提供情報(ダウンロード情報)を要求元の画像コンテンツ閲覧装置2にネットワーク3を介して送信する。
ここで、要求された画像コンテンツデータによる画像が画像コンテンツ閲覧装置2の表示画面に表示された場合の余白は、画像コンテンツデータによる画像が画像コンテンツ閲覧装置2の表示画面に表示された場合に当該表示画面に形成される余白を意味する。もちろん、画像コンテンツデータ内に存在する余白を特定し、そこに利用許諾情報を表示するようにすることも可能である。
しかし、この場合、画像コンテンツデータに応じて余白の位置や大きさ(広さ)が異なったものとなり、目的とする利用者許諾情報の全部を表示できない場合も発生することが考えられる。そこで、この実施の形態においては、詳しくは、後述もするが、画像コンテンツデータによる画像を表示する本文画像の表示領域とは別に表示画面上に設けられるようにされる余白部分に利用許諾情報が表示するようにしている。
また、利用許諾情報は、現在、画像コンテンツ閲覧装置2を通じて利用されている当該画像コンテンツデータは、誰に対して、何月何日から何月何日まで利用が許可されたものであるかを示す情報である。この他、利用許諾情報として、利用部数が複数設定されている画像コンテンツデータの場合には、その内の何番目に当たるものかを示す情報や、当該画像コンテンツデータにダウンロード時に付加され、画像コンテンツ提供サーバ1において管理されるダウンロードシリアル番号などが含められる場合もある。
また、利用許諾情報として、利用者登録情報の一部や全部を用いたり、利用者登録情報の一部や全部に加えて、利用期間や利用可能な部数の内の何番の画像コンテンツデータかを示す情報を含めたりすることが可能である。ここで、利用者登録情報の一部は、利用者の氏名、電話番号など、利用者登録情報に含められる情報の内の一部を意味する。また、利用者登録情報の全部は、利用者の氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、決済情報などの利用者登録情報として登録されている情報の全部を意味する。
すなわち、利用許諾情報は、利用者登録情報、利用期間、利用可能な部数の内の何番の画像コンテンツデータかを示す情報、要求された画像コンテンツデータの識別ID、ダウンロードシリアル番号など、提供サーバ1が把握している情報から選択される情報により形成することが可能である。
なお、画像コンテンツ提供サーバ1は、上述したように形成した提供情報(ダウンロード情報)については、DRM(Digital Rights Management)などと呼ばれる著作権保護機能を用いて、不正な利用や不正な複製が行われないようにした上で、要求元に送信する。
また、ここでは上述したように、利用者登録をいわゆるオンラインで行うようにしたが、これに限るものではない。例えば、郵送により所定事項を記載した利用者登録書面を画像コンテンツ提供サーバ1側に送付し、画像コンテンツ提供サーバ1側において登録するようにすることもできる。この場合、利用者IDとパスワードを郵送により利用者に提供したり、また、利用者登録書面に記載された電子メールアドレスに対して送信したりすることにより利用者に提供したりすることができる。この他、画像コンテンツ提供サーバ1の運営会社などが電気量販店などに設けるサービスステーションにユーザが出向き、利用者登録書面に必要事項を記入して、利用者登録を行うようにするなどのことも可能である。
[提供情報(ダウンロード情報)の画像コンテンツ閲覧装置2での表示例]
図2は、画像コンテンツ提供サーバ1から提供される画像コンテンツデータの画像コンテンツ閲覧装置2における表示画面への表示例について説明するための図である。図2に示すように、この実施の形態の画像コンテンツ閲覧装置2は、その前面の面積は、例えば、A4版のコピー紙とほぼ同じ位の面積であり、厚みは、例えば、10ミリ以下のものである。そして、画像コンテンツ閲覧装置2は上述したように表示素子を備えるが、その表示画面2Gが図2に示したように画像コンテンツ閲覧装置2の前面から露呈するようにされている。
そして、画像コンテンツ提供サーバ1から画像コンテンツ閲覧装置2に提供された提供情報(ダウンロード情報)は、画像コンテンツ閲覧装置2の表示画面2Gに表示されるが、当該提供情報は、上述したように、画像コンテンツデータと利用許可情報とからなるものである。特に、利用許可情報は、画像コンテンツデータによる画像が表示画面2Gに表示された場合の余白部分に強制的に表示される態様とされている。
当該提供情報は、種々のフォーマットとすることが可能であるが、より具体的には、1ページ分の画像コンテンツデータと利用許諾情報とから1画面分の画像データが形成されている。すなわち、画像コンテンツデータによる画像部分と利用許可情報による画像部分とが渾然一体となって1画面分の画像を形成し、容易にそれらを分離し、一方を除去するなどといったことができないようにしている。
そして、画像コンテンツ提供サーバ1からの提供情報(ダウンロード情報)による画像を、画像コンテンツ閲覧装置2の表示画面2Gに表示するようにすると、図2に示すように表示される。すなわち、目的とする画像コンテンツデータによる本文画像は、本文画像の表示領域2HBに表示され、利用許諾情報に応じた利用許諾画像は本文画像の表示領域2HBの上側の余白部分2Yに表示される。
この例の場合、利用許諾情報として、表示されている当該画像コンテンツデータには著作権がある旨の表示と、当該画像コンテンツデータの利用が許可された利用者の住所、氏名、利用期間(利用許可期間)が表示される。さらに、この例の場合には、利用許諾情報として、利用部数が複数設定されている場合の何番目に提供された画像コンテンツデータかを示す情報や当該画像コンテンツデータのダウンロードシリアル番号が表示されている。
上述もしたように、画像コンテンツ提供サーバ1からの提供情報は、1ページ分の画像コンテンツデータと利用許諾情報とから1画面分の画像データが形成されている。このため、図2に示したように、画像コンテンツデータによる本文画像が表示された各ページの余白部分には必ず利用許諾情報が付加された態様で表示される。
もちろん、利用許諾情報を1画面毎(1ページ毎)に表示する場合に限るものではない。利用許諾情報は、1画面おき、2画面おき、5画面おき、…というように、適宜の間隔をあけた任意の画面(ページ)に表示するようにしてもよい。また、利用許諾情報は、画像コンテンツデータの章単位や部単位など、予め分けられるようにされている所定の単位ごとの最初や終わりなどに表示するようにしてもよい。
また、画像コンテンツデータの第1章の各画面(各ページ)の余白に利用許諾情報を表示するようにするが、第2章の各画面の余白には利用許諾情報を表示しないと言うように、利用許諾情報を余白に表示する部分と表示しない部分とを設けることもできる。このように、利用許諾情報を表示する画面(ページ)の選択は、適宜の方法を用いることが可能である。
そして、上述したように、画像コンテンツ提供サーバ1から画像コンテンツ閲覧装置2に提供される提供情報(ダウンロード情報)には著作権保護機能が施されて保護されている。しかし、当該著作権保護機能が不正に解除され、不正に利用されたり、不正に複製されたりする可能性もある。
このような場合あっても、画像コンテンツ提供サーバ1からの提供情報を画像コンテンツ閲覧装置2で再生するようにすると、例えば、本文画像が表示された各ページ(各画面)の余白部分には、図2に示した態様で必ず利用許諾情報が表示される。すなわち、利用されている画像コンテンツデータについて、利用が許可された真の利用者は誰で、いつまで利用が許可にされたものであるかなどが、本文画像と共に余白部分に表示される。
これにより、不正に利用可能にされたり、不正に複製されたりした画像コンテンツデータの利用者は、正当な利用者や正当な利用期間などの情報が表示されることにより、周囲の人の目を気にして表立って利用することができ難くなる。したがって、画像コンテンツデータの不正な利用を踏み留ませることができ、画像コンテンツデータの不正な利用を抑制することができる。
また、不正に利用可能にされたり、不正に複製されたりした画像コンテンツデータを、適法に利用できるものと勘違いして使用してしまうこともある。このような場合であっても、当該画像コンテンツデータによる画像を表示した場合の余白に表示される利用許諾情報により、不正に利用できるようにされた画像コンテンツデータか否かを確認することができる。これにより、知らないうちに不正に利用できるようにされたり、不正に複製されたりした画像コンテンツデータを利用してしまい、知らないうちに著作権を侵害してしまうといったことも効果的に防止することができる。
また、図1を用いて説明したように、画像コンテンツ提供サーバ1と画像コンテンツ閲覧装置2とはネットワーク3を通じて接続される。このため、利用者の氏名、住所、電話番号、画像コンテンツID、利用部数などの情報を入力して、画像コンテンツ提供サーバ1に対して問い合わせを行うこともできる。この場合、画像コンテンツ提供サーバ1は、送信されてきた情報に基づいて、利用者登録情報や利用履歴情報を確認する。そして、画像コンテンツ提供サーバ1は、当該画像コンテンツIDで特定される画像コンテンツデータが利用可能期間内であるかどうか、正当に利用可能な画像コンテンツデータかどうかの判定を行い、その旨の応答を問い合わせ元に返信することができる。
また、同様の問い合わせを、上述したダウンロードシリアル番号に基づいて行うようにすることもできる。この場合には、ダウンロードシリアル番号により特定される画像コンテンツデータは、誰に対して利用が許可されたものか、利用可能期間内であるかどうか、正当に利用可能な画像コンテンツデータかどうかなどを判定して、これを問い合わせ元に返信することができる。
[画像コンテンツ提供サーバ1の構成例]
次に、図1に示した画像コンテンツ提供システムで用いられる画像コンテンツ提供サーバ1の構成例について説明する。図3は、この実施の形態の画像コンテンツ提供サーバ1の構成例を説明するためのブロック図である。
図3に示すように、この実施の形態の画像コンテンツ提供サーバ1は、通信機能を実現する部分として、通信端子101、通信インターフェース(以下、通信I/Fと略称する。)102、受信処理部103、送信処理部104を備えている。また、画像コンテンツデータの提供機能を実現する部分として、画像コンテンツデータベース105、利用者情報等格納部106、余白記載情報(利用許諾情報)生成部107、ダウンロード情報生成部108を備えている。また、有効判定機能を実現する部分として、有効判定Webサイト機能部109を備えている。
また、画像コンテンツ提供サーバ1は、各部を制御する部分として制御部110を備えている。制御部110は、図3に示したように、CPU(Central processing Unit)111、ROM(Read Only Memory)112、RAM(Random Access Memory)113が、CPUバス114を通じて接続されて形成されたマイクロコンピュータである。
ここで、CPU111は、ROM112に記憶されているプログラムを読み出して実行し、各部に供給する制御信号を形成して、これを各部に供給したり、各部から送信されてくるデータを受け付けて、これに応じた処理を実行したりする。ROM112は、CPU111において実行されるプログラムや処理に必要になる種々のデータが予め記録されたものである。また、RAM113は、処理の途中結果を一時記憶するなど、主に作業領域として用いられるものである。
通信端子101は、この実施の形態の画像コンテンツ提供サーバ1をネットワーク3に接続するためのものである。すなわち、通信端子101には、ネットワーク3からの通信線が接続される。通信I/F102は、自機宛ての通信データ(受信データ)を自機おいて処理可能な形式のデータに変換し、これを制御部110を通じて受信処理部103に供給する。また、通信I/F102は、送信処理部104において形成され、制御部110を通じて供給される送信しようとしているデータから、ネットワーク3に送信する通信データ(送信データ)を形成し、これを通信端子101を通じてネットワーク3に送出する。
受信処理部103は、通信端子101及び通信I/F102を通じて受信したパケット化されている自機宛の通信データ(受信データ)についてパケット分解してパケット化前の通信データを復元し、これを制御部110に供給する。これにより、制御部110は、受信処理部103においてパケット分解され、パケット化前の元の状態に復元された通信データの提供を受けることにより、発信元や通信の内容など、当該通信データの詳細を把握することができる。
一方、送信処理部104は、この実施の形態の画像コンテンツ提供サーバ1から相手先に送信すべき通信データ(送信データ)をパケット化して、ネットワークに送出するためのパケットデータを形成する。そして、送信処理部104は、形成したパケットデータを、制御部110を通じて通信I/F102に供給する。通信I/F102は、送信処理部104からのパケットデータをネットワーク3に送出する形式のパケットデータに変換し、通信端子101を通じてネットワーク3に送出する。
このように、通信端子101、通信I/F102、受信処理部103、送信処理部104が協働し、自機宛の通信データの受信/取り込み、自機から送信する通信データの生成/送信を行うことができるようにしている。すなわち、通信端子101、通信I/F102、受信処理部103により受信系が構成され、通信端子101、通信I/F102、送信処理部104により送信系が構成される。
画像コンテンツデータベース105は、例えば、ハードディスクなどの大容量の記録媒体を備えた記録媒体ドライブとして実現され、この画像コンテンツ提供サーバ1から提供可能な1以上の画像コンテンツデータを記憶保持しているものである。具体的に、画像コンテンツデータベース105には、提供可能な画像コンテンツデータとして、多数の静止画像データ、多数の動画像データ、多数の電子書籍データ等が、タイトル毎に電子化され、1つのファイルとして格納されている。
ここで、静止画像データにおけるタイトルの意味は、提供の単位となる1枚以上の静止画像の静止画像データの集まりを意味する。また、動画像データにおけるタイトルの意味は、例えば1本分の映画の動画像データのように、1つのコンテンツを形成する一連の動画像データの集まりを意味する。また、電子書籍データにおけるタイトルの意味は、1冊分の電子書籍データの集まりを意味する。
なお、画像コンテンツデータベース105に格納されている画像コンテンツデータには、コンテンツID、タイトル、著作者、ジャンル、発行年月日などのいわゆるヘッダ情報等も付加されて記憶されている。これにより、ヘッダ情報に含まれる情報を検索キーとして用いて、画像コンテンツデータの検索を行うこともできるようにしている。
利用者情報等格納部106もまた、例えば、ハードディスクなどの大容量の記録媒体を備えた記録媒体ドライブとして実現される。そして、利用者情報等格納部106は、利用者登録情報ファイル、提供要求ファイル、提供履歴情報ファイルなどの、利用者に関する情報や画像コンテンツデータの提供に関する情報を記憶保持する。
ここで、利用者登録情報ファイルは、利用者登録を受け付けた場合に作成される利用者登録情報を記憶保持する。利用者登録情報は、登録が許可された利用者を管理するための情報であり、利用者登録を行なうようにした利用者の利用者ID、パスワード、氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、決済情報などからなるものである。利用者IDやパスワードは、上述もしたように、画像コンテンツ提供サーバ1において発行されたものであり、その他の情報は利用者から提供を受けたものである。
提供要求情報ファイルは、利用者から送信されてくる画像コンテンツデータの提供要求に応じて作成される提供要求情報を記憶保持する。提供要求情報は、利用者毎かつ画像コンテンツID毎に、主に利用部数を管理するためのものであり、利用者ID、画像コンテンツID、利用期間、利用部数、提供済み部数、提供可能部数などからなるものである。
提供履歴情報ファイルは、利用者からの提供要求に応じて画像コンテンツデータを提供する場合に作成される提供履歴情報を記憶保持する。提供履歴情報は、画像コンテンツの提供の事実を管理するものであり、ダウンロードシリアル番号、利用者ID、コンテンツID、利用期間、例えば、12/50などのように表される利用部数が複数である場合の何番目に提供された画像コンテンツデータかを示す情報などからなるものである。
余白記載情報生成部107は、利用者からの提供要求に応じて、画像コンテンツデータを提供する場合に、図2を用いて説明したように、要求された画像コンテンツデータによる画像を表示画面に表示した場合の余白に表示する情報である利用許諾情報を生成する。この実施の形態において、利用許諾情報は、上述した利用者情報等格納部106に記憶保持されている利用者登録情報、提供要求情報、提供履歴情報に基づいて作成されるものである。
ダウンロード情報生成部108は、利用者からの画像コンテンツデータの提供要求に応じて、当該利用者に提供する提供情報(ダウンロード情報)を生成する。この提供情報は、画像コンテンツデータベース105から読み出される提供要求された画像コンテンツデータと、余白記載情報生成部107により生成される利用許諾情報とから生成されるものである。
すなわち、ダウンロード情報生成部108は、図2に示したように、本文画像の表示領域2HBには要求された画像コンテンツデータによる画像を、その上部の余白部分2Yに余白記載情報生成部107で生成された利用許諾情報による画像を表示するようにする提供情報(ダウンロード情報)を生成する。上述もしたように、利用許諾情報は、各画面(各ページ)毎に設けられるようにされる余白部分に表示するようにしたり、所定のページに表示したりするようにされる。このようにして生成された提供情報(ダウンロード情報)が要求元の画像コンテンツ閲覧装置2に送信されて利用されることになる。
有効判定Webサイト機能部109は、利用者からの問い合わせに応じて、当該利用者について現在利用可能になっている画像コンテンツデータの一覧リストを提供したり、所定の画像コンテンツデータが正当に利用可能なものか否かを判定し、その結果を提供したりする。つまり、有効判定Webサイト機能部109は、利用者からの問い合わせに応じて、利用者に対して画像コンテンツデータに関する必要な情報を提供する画像コンテンツデータの提供サービスに関するWebサイト機能を実現するものである。
当該有効判定Webサイト機能部109が、例えば、利用者ID、パスワード、利用者氏名、電話番号、利用部数などをキー情報とする問い合わせ要求を受け付けたとする。この場合、有効判定Webサイト機能部109は、利用者ID等の情報に基づき特定される利用者が利用可能な画像コンテンツデータの一覧リストを利用者情報等格納部106の情報に基づいて作成して提供する。
また、有効判定Webサイト機能部109が、ダウンロードシリアル番号を用いた問い合わせを受け付けたとする。この場合、有効判定Webサイト機能部109は、ダウンロードシリアル番号に基づき利用者情報等格納部106の提供履歴情報ファイルを参照する。そして、有効判定Webサイト機能部109は、提供履歴情報ファイルのデータに基づいて、当該ダウンロードシリアル番号で特定される画像コンテンツデータが正当に利用可能なものか否かを判定し、これを通知する。
[画像コンテンツ提供サーバ1の動作の一例]
次に、図3を用いて説明した構成を有するこの実施の形態の画像コンテンツ提供サーバ1の動作について、図4〜図6のフローチャートを参照しながら説明する。図4〜図6は、画像コンテンツ提供サーバ1の動作の一例を説明するためのフローチャートである。図4〜図6に示すフローチャートの処理は、主に制御部110が各部を制御することにより行うものでる。
電源が投入され、ネットワーク3を通じて自機へのアクセスを受け付けることが可能な状態にあるときには、制御部110は、受信系を通じて自機宛の通信データを受信する。そして、自機宛の通信データを受信すると、制御部110は、受信した通信データは、画像コンテンツデータのダウンロードを行うようにするためのものか否か(ダウンロードのアクセスか否か)を判別する(ステップS101)。
ステップS101の判別処理において、受信した通信データがダウンロードを行うようにするためのアクセスであると判別したときには、制御部110は、利用者登録用ページを形成し、これを送信系を通じてアクセス元の利用者の画像コンテンツ閲覧装置2に送信する(ステップS102)。
ステップS102において送信された利用者登録用ページは、アクセス元の画像コンテンツ閲覧装置2の表示画面に表示されて、利用者からの情報の入力に用いられる。なお、画像コンテンツ提供サーバ1から提供される利用者登録用ページは、既に利用者登録がされている利用者からは利用者IDとパスワードを受け付け、利用者登録がされていない利用者からは、利用者登録情報を受け付けるためのものである。
そして、制御部110は、画像コンテンツ閲覧装置2に提供するようにした利用者登録用ページに対して入力するようにされ、ネットワーク3を通じて自機に送信されてくる入力情報を、受信系を通じて受け付けて確認を行う(ステップS103)。
ステップS103では、利用者IDとパスワードとを受け付けたときには、それらが適正に発行され、利用者情報等格納部106の利用者登録情報ファイルに格納されている正当なものか否かを確認する。正当なものでない場合には、これを画像コンテンツ閲覧装置2の利用者に通知し、利用者IDとパスワードの再度の入力を要求するようにする。
また、ステップS103では、利用者名、住所、電話番号、電子メールアドレス、決済情報等の利用者登録情報を受け付けたときには、入力された情報について、可能な範囲で確認を取る。例えば、住所については、画像コンテンツ提供サーバ1が備える地図情報、あるいは、他のサーバが有する地図情報に基づいて、実在する住所であるか否かを確認する。電話番号や電子メールアドレスについても、画像コンテンツ提供サーバ1が備える所定のデータベース、あるいは、他のサーバが有する所定のデータベースに基づいて、実在する電話番号か否か、実在する電子メールアドレスか否かを確認する。
また、決済情報については、上述もしたように、入力されたクレジットカード番号や口座番号に基づいて、カード会社や銀行に対して決済可能か否かの確認を、ネットワーク3を通じて取るようにする。なお、ステップS103の処理において、入力された利用者登録情報に確認の取れない情報が存在する場合には、再度の入力を要求し、正しい情報の入力を行うように促すことになる。
なお、ステップS103においては、既に利用者IDとパスワードが発行された利用者の場合には、利用者登録情報の入力は行う必要はないようにされる。利用者登録情報の入力は、初めて、画像コンテンツ提供サーバ1を利用する利用者が利用者登録を行う場合にのみ入力すればよいようにされる。
ステップS103の処理の後、制御部110は、適正な利用者IDとパスワードが入力されたか否かに基づいて、利用者登録済みの利用者からのアクセスか否かを判断する(ステップS104)。ステップS104の判断処理において、利用者登録済みの利用者からのアクセスではないと判断したときには、制御部110は、利用者IDとパスワードの発行と、利用者登録情報の作成格納処理を実行する(ステップS105)。
ステップS105においては、制御部110は、利用者IDとパスワードとを発行し、これらを送信系を通じてアクセス元の画像コンテンツ閲覧装置2に対して送信して通知する。さらに、制御部110は、発行した利用者IDとパスワードと、利用者により入力された利用者登録情報とを対応付けて、利用者情報等格納部106の利用者登録情報ファイルに格納する処理を行う。このステップS105の処理により、利用者登録処理が完了する。
そして、ステップS104の判別処理において、利用者登録済みの利用者からのアクセスであると判別した場合、あるいは、ステップS105の処理の後においては、制御部110は、ステップS106の処理を実行する。すなわち、制御部110は、画像コンテンツデータの選択用ページを形成して、これを送信系を通じてアクセス元の画像コンテンツ閲覧装置2に送信する処理を行う(ステップS106)。
画像コンテンツデータの選択用ページは、提供可能な多数の画像コンテンツの一覧リストであり、各画像コンテンツのタイトル、コンテンツID、概要、利用料金などの情報からなるものである。
当該画像コンテンツデータの選択用ページもまた、送信系を通じてネットワーク3に送出され、アクセス元の利用者の画像コンテンツ閲覧装置2に送信される。そして、画像コンテンツデータの選択用ページは、送信先の画像コンテンツ閲覧装置2の表示画面に表示されて、利用者からの画像コンテンツの選択入力に用いられる。
また、当該選択用ページを通じて、画像コンテンツ閲覧装置2と画像コンテンツ提供サーバ1とが通信を行うことによって、表示情報のスクロールを行うことができるようにされ、多数の画像コンテンツデータについての情報を確認することができるようにされる。
この後、制御部110は、図5に示す処理に進む。制御部110は、ステップS106において提供した画像コンテンツデータの選択用ページを通じて入力される画像コンテンツの提供要求(ダウンロード要求)等を、受信系を通じて受け付ける(ステップS107)。
ステップS107において制御部110は、まず、画像コンテンツデータの選択用ページを通じて画像コンテンツ閲覧装置2の利用者から画像コンテンツの選択入力を受け付け、選択された画像コンテンツデータの所定の見本部分を提供する。当該見本部分を確認した利用者が当該画像コンテンツデータの提供を受ける場合、利用期間や利用部数などの必要な情報を入力し、所定の選択確定操作を行うことによって、当該画像コンテンツの提供要求(ダウンロード要求)が形成され、これが送信されてくる。当該提供要求は、利用者ID、パスワード、コンテンツID、利用期間、利用部数などからなるものである。また、ダウンロード要求をしない場合には、所定の終了操作を行うことにより終了要求が形成され、これが送信されてくる。
そして、制御部110は、受け付けた要求が画像コンテンツデータの提供要求(ダウンロード要求)か否かを判別する(ステップS108)。ステップS108の判別処理において、画像コンテンツデータの提供要求を受信したと判断したときには、制御部110は、利用者情報等格納部106に作成されている提供要求情報ファイルや提供履歴情報ファイルを更新する処理を行う(ステップS109)。
すなわち、ステップS109において制御部110は、利用者IDとコンテンツIDとに基づいて、提供要求情報ファイルを参照し、該当データが存在する場合であって、利用部数が複数であり、まだ提供可能部数が残っている場合には、当該提供要求情報の提供済み部数及び提供可能部数を更新する。
なお、ステップS109において、該当する提供要求情報は存在するが、既に提供可能部数がゼロになっている場合には、その旨を通知するメッセージを画像コンテンツ提供サーバ1から要求元の画像コンテンツ閲覧装置2に送信する。この場合には、新たに提供要求を受け付けるようにし、別途課金が発生する新たな画像コンテンツデータのダウンロードとなる。また、該当する提供要求情報が存在しない場合には、画像コンテンツデータの提供要求にしたがって、新たに提供要求情報を生成し、これを提供要求情報ファイルに追加する。
更に、ステップS109においては、画像コンテンツデータの提供要求や提供要求情報に基づいて、提供履歴情報を生成し、これを提供履歴情報ファイルに追加する。このステップS109の処理により、画像コンテンツ提供サーバ1において、どのユーザからどの画像コンテンツデータについての提供要求があり、その提供要求に応じて提供した画像コンテンツデータについての提供の履歴が管理するようにされる。
この後、制御部110は、余白記載情報生成部107とダウンロード情報生成部108を制御して、要求元に提供する提供情報(ダウンロード情報)を形成して、これを要求元の画像コンテンツ閲覧装置2に対して送信する(ステップS110)。
ステップS110において、制御部110は、余白記載情報生成部107を制御して、利用者登録情報等を用いて余白記載情報(利用者許諾情報)を生成する。そして、制御部110は、ダウンロード情報生成部108を制御して、要求された画像コンテンツデータを画像コンテンツデータベース105から読み出し、当該画像コンテンツデータと余白記載情報とから提供情報(ダウンロード情報)を生成して送信する。すなわち、制御部110は、図2を用いて説明したように、画像コンテンツデータによる画像を本文画像の表示領域2HBに表示するようにし、余白記載情報による画像を余白部分2Yに表示するようにした提供情報(ダウンロード情報)を形成して、これを要求元に送信する。
この後、制御部110は、要求された画像コンテンツデータの提供が完了したか否かを判別する(ステップS111)。ステップS111の判別処理により、まだ、提供が要求されたコンテンツデータの全部の提供(送信)が完了していないと判別したときには、ステップS110からの処理を繰り返す。
ステップS111の判別処理により、提供が要求されたコンテンツデータの全部の提供(送信)が完了したと判断した場合、及び、ステップS108の判別処理において、ダウンロード要求を受信していないと判断した場合には、ステップS112の判断処理に進む。この場合、制御部110は、アクセス元の画像コンテンツ閲覧装置2からの画像コンテンツ提供サーバ1に対するアクセスが切断するようにされたか否かを判別する(ステップS112)。
そして、ステップS112の判別処理において、アクセスが切断するようにされていないと判断したときには、ステップS107からの処理を繰り返すようにし、他の画像コンテンツデータの提供を続けて行うことができるようにされる。ステップS112の判別処理において、アクセスが切断するようにされたと判断したときには、アクセス元の画像コンテンツ閲覧装置2との間の通信回線を切断するようにして、この図4〜図6に示す処理を終了する。
このようにして、画像コンテンツ閲覧装置2の利用者は、画像コンテンツ提供サーバ1に対して画像コンテンツデータの提供を要求し、目的とする画像コンテンツデータの提供を受けることができるようにされる。そして、提供するようにされた画像コンテンツデータについては、利用者からの提供要求の事実や実際の提供の事実が、画像コンテンツ提供サーバ1において管理される。
一方、図4に示したステップS101の判別処理において、受信した通信データがダウンロードを行うようにするためのアクセスではないと判別したときには、制御部110は、受信した通信データは、有効判別サイトへのアクセスか否かを判別する(ステップS113)。ステップS113の判別処理において、有効判定サイトへのアクセスではないと判別したときには、この例においては有効なアクセスではないと判断し、ステップS101からの処理を繰り返し、新たなアクセスを待つようにする。
ステップS113の判別処理において、有効判定サイトへのアクセスであると判別したときには、制御部110は、図6に示す処理を実行する。すなわち、制御部110は、有効判定サイトのページを作成し、これをアクセス元の画像コンテンツ閲覧装置2に送信する(ステップS114)。当該有効判定サイトのページは、利用している画像コンテンツの利用期間等を問い合わせたり、使用中の画像コンテンツが正当に利用可能なものか否かを問い合わせたりするための情報を受け付けるためのものである。
そして、制御部110は、画像コンテンツ閲覧装置2において、有効判定サイトのページに対して入力されて送信されてくる入力情報を、受信系を通じて受け付けるようにする(ステップS115)。そして、制御部110は、ステップS115において、判定のための情報を受信したか否かを判別する(ステップS116)。
ここで、入力可能な判定のための情報としては、種々のものが考えられる。利用者が、現在、正当に自分が利用可能な画像コンテンツは何かを知りたいときには、「利用者ID、利用者名、住所、電話番号、利用部数」といった情報を入力することにより、その判定結果を得ることができる。また、現在利用している画像コンテンツが正当に利用可能なものであるか否かを知りたいときには、「利用者IDと画像コンテンツID」とを入力することにより、その判定結果を得ることができるようにされる。また、現在利用している画像コンテンツデータが正当に利用可能なものか否かを知りたいときには、当該画像コンテンツデータのダウンロードシリアル番号を入力することにより、その判定結果を得ることができるようにされる。
そして、ステップS116の判別処理において、判定のための情報の入力を受け付けたと判別したときには、制御部110は、受け付けた判定のための情報に基づいて、利用者情報等格納部106に格納されている情報を参照し、判定結果を得る処理を実行する(ステップS117)。そして、制御部110は、判定結果を通知するためのページを形成し、これを送信系を通じてアクセス元の画像コンテンツ閲覧装置2に送信し、判定結果を当該画像コンテンツ閲覧装置2の表示画面に表示するようにする(ステップS118)。
ステップS116の判別処理において、判定のための情報は受け付けていないと判別した場合、あるいは、ステップS118の処理の後においては、制御部110は、アクセスが切断するようにされたか否かを判別する(ステップS119)。すなわち、ステップS119において制御部110は、アクセス元の画像コンテンツ閲覧装置2から画像コンテンツ提供サーバ1に対するアクセスが切断するようにされたか否かを判別する。
ステップS119の判別処理において、アクセスが切断するようにされていないと判別したときには、制御部110は、ステップS115からの処理を繰り返し、新たな入力情報に基づいて判定処理を行うようにすることができるようにされる。ステップS119の判別処理において、アクセスが切断するようにされたと判別したときには、制御部110は、この図4〜図6に示す処理を終了する。
このようにして、画像コンテンツ提供サーバ1は、利用者からの要求に応じて、利用者が利用可能な画像コンテンツデータは何かを判定し、これを通知したり、利用している画像コンテンツデータが正当に利用可能なものかを判定してこれを通知したりするなどのことができるようにされる。
[実施の形態の効果]
上述したように、この実施の形態の画像コンテンツ提供システムにおいては、要求された画像コンテンツデータを提供するに当たり、要求された画像コンテンツデータによる画像と、当該画像が表示画面に表示された場合の余白に利用許諾情報による画像とが表示されるようにされた提供情報(ダウンロード情報)が形成されて提供される。
これにより、ダウンロード情報に施される著作権保護機能が不正に解除され、利用されたり複製されたりした場合であっても、画像コンテンツデータによる画像と共に、利用許諾情報が表示される。これにより、不正な利用者は、当該画像コンテンツデータを表立って使うことができず、画像コンテンツデータの不正な利用を抑制することができる。また、知らない内に、不正に利用できるようにされたり、複製されたりした画像コンテンツを利用してしまい、知らない内に著作権を侵害してしまうといったことも防止することができる。
また、自分が利用可能な画像コンテンツを問い合わせたり、利用している画像コンテンツデータが正当に利用可能なものか否かを問い合わせたりすることが簡単にできる。したがって、知らない内に著作権を侵害してしまうことを効果的に防止することができる。
[変形例]
なお、各画像コンテンツデータを識別するためのコンテンツIDは、例えば、ISBN(International Standard Book Number)コードなどと略称される国際標準図書番号のような世界共通のコンテンツIDを創設し、これを用いるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態においては、画像コンテンツデータを提供する場合に、提供する画像コンテンツデータに画像コンテンツ提供サーバ1が発行するダウンロードシリアル番号を付して提供するようにした。しかし、これに限るものではない。提供する画像コンテンツデータに対しては、世界でダウンロードされる画像コンテンツデータに対して固有(ユニーク)な識別情報となる流通用番号や流通用コードを所定の共通サーバを介して付すようにすることも考えられる。
このように、世界で固有の流通用番号や流通用コードを用いることにより、例えば、共通サーバが流通用番号や流通用コードに、利用者識別情報や利用期間などを対応付けて管理するようにする。これにより、当該共通サーバに対して問い合わせ機能を集約することができ、画像コンテンツデータの配信サーバ毎に問い合わせ機能を実現しなくてもよいようにすることができる。
もちろん、共通サーバは世界で1つに限るものではなく、例えば、画像コンテンツを配信する複数の配信業者が共同して、流通用番号や流通用コードの発行を管理すると共に、利用期間等の問い合わせ機能を一元化した共通サーバを設けるようにしてもよい。すなわち、画像コンテンツデータを実際に提供する提供サーバと、ダウンロードシリアル番号などとして実現される流通用番号や流通用コードの管理と問い合わせ機能を実現する共通サーバとを分けて設けるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態においては、利用者の画像コンテンツ閲覧装置2にダウンロードされる画像コンテンツデータは、利用期間が設定されるものとして説明したが、これに限るものではない。すなわち、利用者は、画像コンテンツデータを買い取ることもできるようにされる。しかし、買い取られた画像コンテンツデータであっても、多数の複製物が作成される状態は著作権を侵害し容認することはできない。したがって、買い取られた画像コンテンツデータを提供する場合にも、この発明を適用し、画像コンテンツデータによる画像を表示した場合の余白に、利用許諾情報を表示するようにすることによって、不正な複製物が多数作成されることを抑制することも期待できる。
また、上述した実施の形態においては、利用者は画像コンテンツ閲覧装置2を通じて画像コンテンツ提供サーバ1に対してアクセスするものとして説明した。しかし、これに限るものではない。例えば、利用者登録は、自宅のパーソナルコンピュータを用いて行うようにし、画像コンテンツデータのダウンロードは、画像コンテンツ閲覧装置2や持ち運んで利用するノート型パーソナルコンピュータから行うということも可能である。
また、利用者IDとパスワードが発行されていれば、例えば、利用する画像コンテンツデータの種類や内容に応じてダウンロードする機器を変えることもできる。例えば、仕事などに利用する学術論文などは、自宅や職場のパーソナルコンピュータにダウンロードして利用する。また、通勤や通学の電車等の中で利用する機会が多い小説や雑誌などの電子書籍などは、持ち運ばれて利用される画像コンテンツ閲覧装置にダウンロードして利用する。このように、画像コンテンツデータの種類や内容などに応じて、ダウンロードする機器を使い分けるようにすることも可能である。
また、上述した実施の形態においては、利用許諾情報の表示エリアを、本文画像の表示エリアの上側に設けた場合を例にして説明したが、これに限るものではない。表示画面の下側や横側など、画像コンテンツデータによる画像を表示画面に表示するようにした場合に種々の位置に生じる余白部分に、利用許諾情報による画像を表示するようにすることが可能である。
また、画像コンテンツデータによる画像と利用許諾情報による画像とからなる提供情報(ダウンロード情報)の形成は、種々の方法を用いることができる。例えば、それらの情報から1画面分のビットマップデータを形成して提供するなど、利用許諾情報による画像の除去ができないような種々の方法を用いて提供情報(ダウンロード情報)を生成することができる。
また、余白に表示する利用許諾情報は、上述した実施の形態のものに限るものではない。他の種々の情報を表示するようにすることも可能である。ダウンロードした日付や当該画像コンテンツデータを提供した画像コンテンツ提供サーバ1を運営する会社の会社名等、画像コンテンツ提供サーバ1が取得可能な種々の情報を含めることができる。
また、画像コンテンツデータによる画像の表示部分と利用許諾情報による画像の表示部分とで表示色や背景色を異ならせるようにしたダウンロード情報を形成するなどのことも可能である。
また、画像コンテンツデータとしては、上述した実施の形態において説明したように、電子書籍データ、静止画データ、動画データの他、例えば、表示画像の再生を伴うゲームプログラムなどを含めることもできる。すなわち、画像コンテンツデータは、画像の再生を伴う種々のコンテンツデータを意味する。
また、画像コンテンツデータによる画像とは異なる色の文字等によって、利用者許諾情報を表示するようにするなど、利用許諾情報による画像を画像コンテンツデータによる画像と明確に区別可能なようにして、利用許諾情報による画像を画像コンテンツデータによる画像の表示エリアと同一エリアに表示するようにすることもできる。
要は、利用者許諾情報による画像を画像コンテンツデータによる画像と共に表示する種々の態様を取ることが可能である。しかし、上述したように、利用者許諾情報を画像コンテンツデータによる画像を表示画面に表示した場合の当該表示画面における余白に表示するようにした場合には、目的とする画像コンテンツデータによる画像が見難くなることを防止することができる。
また、上述した実施の形態においては、利用者許諾情報は、画像コンテンツ提供サーバ1において生成し、これを要求された画像コンテンツデータに付加するようにして提供するものとして説明した。しかしこれに限るものではない。
例えば、画像コンテンツ提供サーバ1が、要求された画像コンテンツデータと利用者許可情報とを別々に提供する。そして、画像コンテンツ閲覧装置2側で、提供を受けた画像コンテンツデータによる画像に対して、提供を受けた利用者許諾情報による画像を合成するなど付加するようにして、これを表示画面に表示するようにしてもよい。
また、画像コンテンツデータによる画像を表示画面に表示する閲覧プログラムが、画像コンテンツデータの提供者側からダウンロードするなどして提供を受けた予め決められたものである場合もある。このような場合には当該閲覧プログラムにより、提供を受けた画像コンテンツデータによる画像と、提供を受けた利用者許諾情報とを渾然一体に合成して表示するようにすることが容易にできる。
また、上述した実施の形態のように、画像コンテンツ提供サーバ1から画像コンテンツデータと利用者許諾情報との両方を提供するのではなく、画像コンテンツ提供サーバ1からは画像コンテンツデータのみを提供するようにすることも可能である。この場合、画像コンテンツ閲覧装置2側で利用者許諾情報を保持し、これを用いるようにする。
すなわち、画像コンテンツ提供サーバ1は、要求された画像コンテンツデータに必要なヘッダ情報等を付加して提供情報(ダウンロード情報)を生成して、これを要求元のコンテンツ閲覧装置2に送信する。一方、利用者許諾情報自体は画像コンテンツ閲覧装置2に保持するようにしておく。そして、画像コンテンツデータの提供を受けた場合に、この提供を受けた画像コンテンツデータによる画像と、自機に保持している利用者許諾情報とを例えば閲覧プログラムによって渾然一体に合成して表示するようにする。
このように、利用者許諾情報を画像コンテンツ閲覧装置2に保持する場合には、画像コンテンツ提供サーバ1や閲覧プログラムを提供するサーバ装置などとの間で、事前に利用者許諾情報の発行を受けるようにするための通信処理を行っておくようにする。これにより、適切な利用者許諾情報の発行を受けて、これを自機に保持しておき、利用することができるようにされる。
また、自己の名前、住所、電話番号などの利用者登録情報を予め画像コンテンツ閲覧装置2に登録するようにしておく。そして、提供を受けた閲覧プログラムを起動する場合に、当該利用者登録情報が登録されていない場合には、当該閲覧プログラムの起動ができないようにしておく。
これにより、当該閲覧プログラムが起動された場合には、必ず利用者登録情報が存在していることになるので、当該利用者登録情報から利用者許諾情報を生成し、これを画像コンテンツデータによる画像と共に必ず表示するようにすることができる。この場合には、上述したように所定のサーバ装置から事前に利用者許諾情報の発行を受ける必要もない。
このように、利用者許諾情報を作成したり管理したりする場所は、画像コンテンツ提供サーバ1などの情報提供サーバ側であってもよいし、画像コンテンツデータによる画像の閲覧を可能にする画像コンテンツ閲覧装置2側であってもよい。同様に、画像コンテンツデータによる画像と、利用者許諾情報とを合成する場所も、画像コンテンツ提供サーバ1側であってもよいし、画像コンテンツデータによる画像を閲覧する画像コンテンツ閲覧装置2側であってもよい。
[その他]
なお、上述した実施の形態においては、画像コンテンツ提供サーバ1において、画像コンテンツデータベース105がコンテンツ記憶手段としての機能を実現し、利用者情報等格納部106が利用者情報記憶手段としての機能を実現している。また、画像コンテンツ提供サーバ1の通信端子101、通信I/F102、受信処理部103からなる受信系が、要求受信手段としての機能を実現し、制御部110と余白記載情報(利用許諾情報)生成部107が利用許諾情報生成手段としての機能を実現している。
さらに、画像コンテンツ提供サーバ1において、制御部110とダウンロード情報生成部108とが提供情報生成手段としての機能を実現し、送信処理部104、通信I/F102、通信端子101からなる送信系が、送信処理手段としての機能を実現している。
また、画像コンテンツ提供サーバ1において、主に制御部110が履歴情報形成手段の機能を実現し、利用者情報等格納部106が、履歴情報記憶手段としての機能を実現し、通信端子101、通信I/F102、受信処理部103からなる受信系が、問い合わせ受付手段としての機能を実現している。また、画像コンテンツ提供サーバ1の有効判定Webサイト機能部109が、返信情報生成手段としての機能を実現し、送信処理部104、通信I/F102、通信端子101からなる送信系が、返信情報送信手段としての機能を実現している。
なお、画像コンテンツ閲覧装置2は、上述もしたように、電子書籍リーダ装置や電子ブック端末、あるいは、通信機能を備えたパーソナルコンピュータなど、通信機能を備え、ネットワークを通じて画像コンテンツ提供サーバ1と通信を行うことが可能な種々の装置を用いることが可能である。