JP5426300B2 - X線ct装置 - Google Patents

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Description

本発明は、X線を被検体に照射して得られた投影データを基に再構成画像を生成する技術に係り、特に、全てのビューに亘ってダイナミックにデータ収集装置(DAS:data acquisition system)のゲインを変更可能なX線CT(computerized tomography)装置に関する。
X線CT装置は、被検体を透過したX線の強度に基づいて、被検体についての情報を画像により提供するものであり、疾病の診断・治療や手術計画等を初めとする多くの医療行為において重要な役割を果たしている。
X線CT装置では、被検体へX線を照射し、そのX線の透過量を計測して、主にFeldkamp法と呼ばれる再構成アルゴリズムを利用して被検体内を画像化する。被検体の体径が異なる位置を透過したX線量を比べると、体径によってそのX線の透過量も異なる。体径の体幅が大きく位置では、体径の体幅がそれよりも小さい位置を透過したX線量よりもX線の透過量は小さくなる。よって、体径の体幅が大きければ、その位置を照射することでX線検出器から得られる電気信号の値も小さくなり、その信号のS/N(signal to noise)比が低下し、もって再構成される画像のS/N比も低下する。
そこで、X線CT装置で被検体を撮影する場合には、撮影する被検体(FOV;field of view)の大きさに応じて、DASに備える、X線検出器からの信号を増幅する増幅回路のゲイン(増幅率)を調整している。例えば、頭部を撮影する場合、頭部の大きさに応じたゲインを予め設定しておく。胸部を撮影する場合、胸部の大きさに応じたゲインを予め設定しておく。腹部を撮影する場合、腹部の大きさに応じたゲインを予め設定しておく。
体径サイズの異なる複数部位について1回のX線照射で画像収集できると共に、そのX線照射で収集された画像の画質を良好に保つことのできるX線CT装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、計測するスライス厚に応じてゲインを変更するX線CT装置が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
さらに、X線CT装置を用いる技術として、モジュレーション制御と呼ばれるものがある(例えば、特許文献3−5参照。)。モジュレーション制御は、ビュー及び体軸方向に応じて、X線管が照射するX線量を変化させる。よって、モジュレーション制御によって、被検体への被曝を低減することが可能である。
特開2009−131563号公報 特開2004−267402号公報 特許第2768932号公報 特開平9−108209号公報 特開2003−79611号公報
従来のX線CT装置では、一般的に、増幅回路の出力がその下流のA/D(analog to digital)変換回路の入力レンジの上限を超えないように、増幅回路のゲインを比較的小さく設定する。しかしながら、増幅回路のゲインを比較的小さく設定するとS/Nを悪化させることになる。
逆に、増幅回路のゲインを比較的高く設定すると、増幅回路の出力がA/D変換回路の入力レンジの上限を超える可能性が高くなる。その場合、A/D変換回路の出力を基に、正確な再構成画像を得られなくなってしまう。
また、モジュレーション制御では、X線の照射量を安定的に変化させるための高度な制御が必要であり、そのための複雑な構成を必要とする。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、A/D変換回路の入力レンジの上限までを有効利用することで、どのようなビューで取得される信号についてもS/Nを向上できるX線CT装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、ビュー毎にX線の照射量を変更する技術と比較して、複雑な構成を必要とせずに被検体への被曝を低減できるX線CT装置を提供することを目的とする。
本発明に係るX線CT装置は、上述した課題を解決するために、X線を照射する照射手段と、複数のX線検出素子群を具備し、前記X線を検出する検出手段と、被検体を挟むように前記照射手段及び前記検出手段を対向配置し、前記照射手段及び前記検出手段を一体として保持する保持手段と、前記保持手段の回転を制御することで、複数のビューから前記被検体を撮影可能とする制御手段と、前記複数のビューのビュー毎にゲインを算出する演算手段と、前記ゲインを用いて、前記X線検出素子群の各素子から出力される前記ビュー毎の透過データを増幅して増幅データを生成する増幅手段と、前記増幅データをデジタル信号に変換する変換手段と、を有し、前記増幅手段は、前記複数のビューのうち第1ビューに対応する前記透過データとしての第1透過データを、前記ゲインとしての第1ゲインを用いて増幅して前記増幅データとしての第1増幅データを生成し、前記演算手段は、前記第1ゲインと、前記変換手段の入力レンジの上限と、前記変換手段から出力される前記第1増幅データとを基に、前記第1ビューの次のビューである第2ビューに対応する前記透過データとしての第2透過データを増幅するための前記ゲインとしての第2ゲインを算出する
本発明に係るX線CT装置によると、A/D変換回路の入力レンジの上限までを有効利用することで、どのようなビューで取得される信号についてもS/Nを向上できる。
本発明に係るX線CT装置によると、ビュー毎にX線の照射量を変更する技術と比較して、複雑な構成を必要とせずに被検体への被曝を低減できる。
第1実施形態のX線CT装置を示すハードウェア構成図。 (a),(b)は、X線検出器の構成を示す概略図。 第1実施形態のX線CT装置に備えるDASの構成を示すブロック図。 人体の撮影部位のスライス断面を模式的に示す図。 ビューに関わらず不変で比較的小さいゲインを用いる場合の、A/D変換回路の入力レンジの上限に対するDAS出力データの割合と、ビューとの関係をグラフとして示す図。 ビューに関わらず不変で比較的大きいゲインを用いる場合の、A/D変換回路の入力レンジの上限に対するDAS出力データの割合と、ビューとの関係をグラフとして示す図。 ビューに応じて可変であるゲインを用いる場合の、A/D変換回路の入力レンジの上限に対するDAS出力データの割合と、ビューとの関係をグラフとして示す図。 第1実施形態のX線CT装置の動作を示すフローチャート。 第1実施形態のX線CT装置に備えるDASの構成の変形例を示すブロック図。 第2実施形態のX線CT装置を示すハードウェア構成図。 第2実施形態のX線CT装置に備えるDASの構成を示すブロック図。 第2実施形態のX線CT装置の動作を示すフローチャート。
本発明に係るX線CT装置の実施形態について、添付図面を参照して説明する。なお、本実施形態のX線CT装置には、X線管とX線検出器とが1体として被検体の周囲を回転する回転/回転(ROTATE/ROTATE)タイプと、リング状に多数の検出素子がアレイされ、X線管のみが被検体の周囲を回転する固定/回転(STATIONARY/ROTATE)タイプ等様々なタイプがあり、いずれのタイプでも本発明を適用可能である。ここでは、現在、主流を占めている回転/回転タイプとして説明する。
また、入射X線を電荷に変換するメカニズムは、シンチレータ等の蛍光体でX線を光に変換し更にその光をフォトダイオード等の光電変換素子で電荷に変換する間接変換形と、X線による半導体内の電子正孔対の生成及びその電極への移動すなわち光導電現象を利用した直接変換形とが主流である。
加えて、近年では、X線管とX線検出器との複数のペアを回転リングに搭載したいわゆる多管球型のX線CT装置の製品化が進み、その周辺技術の開発が進んでいる。本実施形態のX線CT装置では、従来からの一管球型のX線CT装置であっても、多管球型のX線CT装置であってもいずれにも適用可能である。ここでは、一管球型のX線CT装置として説明する。
図1は、第1実施形態のX線CT装置を示すハードウェア構成図である。
図1は、全てのビューに亘ってダイナミックにDASのゲインを変更可能な第1実施形態のX線CT装置1を示す。X線CT装置1は、大きくは、データ収集装置11及び画像処理装置12から構成される。X線CT装置1のデータ収集装置11は、人体(被検体)Oの撮影部位に関するX線の透過データをDASで増幅し、DAS出力データを生成するために構成される。一方、画像処理装置12は、DAS出力データに基づく投影データを基に再構成画像の生成・表示を行なうために構成される。
X線CT装置1のデータ収集装置11は、X線管21、X線検出器22、絞り23、メインコントローラ24、高電圧発生装置25、絞り駆動装置26、回転駆動装置27、天板28、天板駆動装置29、DAS30、及びIF(interface)34a,34bを設ける。
また、X線管21、X線検出器22、絞り23及びDAS30は、データ収集装置11の架台装置(図示しない)の回転部Rに保持される。回転部Rは、X線管21とX線検出器22とを対向させた状態で一体として、人体Oの周りに回転できるように構成されている。
X線管21は、高電圧発生装置25から供給された管電圧に応じてX線をX線検出器22に向かって照射する。X線管21から照射されるX線によって、ファンビームX線やコーンビームX線が形成される。
図2は、X線検出器22の構成を示す概略図である。
図2(a)は、チャンネル方向にM行、スライス方向(列方向)に1列のX線検出素子E(m:1,2,…,M),1を有する1次元アレイ型のX線検出器22である。図2(a)において、1次元アレイ型のX線検出器22の中央に配置されるX線検出素子Em,1を、X線検出素子Eα,1とする。図2(b)は、マトリクス状、すなわち、チャンネル方向にM行、スライス方向にN列のX線検出素子Em,n(n:1,2,…,N)を有する2次元アレイ型のX線検出器22(マルチスライス型検出器ともいう。)である。図2(b)において、2次元アレイ型のX線検出器22の中央に配置されるX線検出素子Em,nを、X線検出素子Eα,βとする。なお、以下、X線CT装置1に、図2(b)に示す2次元アレイ型のX線検出器22を備える場合について説明する。
図1に示す絞り23は、絞り駆動装置26による制御によって、人体Oに照射するX線のスライス方向の照射範囲を調整する。すなわち、絞り駆動装置26によって絞り23の開口を調整することによって、スライス方向のX線照射範囲を変更できる。
メインコントローラ24は、画像処理装置12からIF34aを介して入力された制御信号に基づいて、高電圧発生装置25、絞り駆動装置26、回転駆動装置27、及びDAS30等の制御を行なう。
高電圧発生装置25は、メインコントローラ24による制御によって、X線の照射に必要な電力をX線管21に供給する。高電圧発生装置25は、図示しない高電圧変圧器、フィラメント加熱変換器、整流器及び高電圧切替器等によって構成される。
絞り駆動装置26は、メインコントローラ24による制御によって、絞り23におけるX線のスライス方向の照射範囲を調整する。
回転駆動装置27は、メインコントローラ24による制御によって、回転部Rがその位置関係を維持した状態で空洞部の周りを回転するように回転部Rを回転させる。
天板28は、人体Oを載置する。
天板駆動装置29は、メインコントローラ24による制御によって、天板28をスライス方向に沿って移動させる。回転部Rの中央部分は開口を有し、その開口部の天板28に載置された人体Oが挿入される。なお、回転部Rの回転中心軸と平行な方向をz軸方向(スライス方向)、z軸方向に直交する平面をx軸方向、y軸方向で定義する。
DAS30は、X線管21の回転角度360°のうちk(k:1,2,…,K)番目のビューVにおいてX線検出素子Em,nが検出する透過データT[V,Em,n]の信号を、ビューV毎に設定されるゲインG[V]を用いて増幅してデジタル信号に変換し、DAS出力データD[V,Em,n]を生成する。DAS出力データD[V,Em,n]は、データ収集装置11のIF34bを介して画像処理装置12に供給される。
図3は、第1実施形態のX線CT装置1に備えるDAS30の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、DAS30は、QV変換回路(積分回路及びゲイン可変増幅回路)303、A/D変換回路304、データ記憶回路305、ゲイン演算回路306、及びゲイン制御回路307を備える。
QV変換回路303は、X線検出器22を構成するX線検出素子Em,n毎に備えられ、X線検出素子Em,nから出力される電圧信号をX線の照射周期に同期して周期的に積分する。
また、QV変換回路303は、オペアンプ(operational amplifier)A、異なる容量の3個のコンデンサC(C1,C2,C3)、及び3個のスイッチS(S1,S2,S3)を備える。スイッチS1,S2,S3は、それぞれ各コンデンサC1,C2,C3に対応され、ゲイン制御回路307によってON/OFFを制御される。コンデンサC1,C2,C3のON/OFFの組み合わせによって、QV変換回路303は、6種類のゲイン(増幅率)を設定することができる。なお、QV変換回路303は、6種類のゲインを設定するために同一容量の6個のコンデンサCを備えてもよい。また、QV変換回路303が備えるコンデンサCの数は、3個及び6個に限定されるものではない。
QV変換回路303は、X線検出素子Em,nから出力される透過データT[V,Em,n]をゲインG[V]を用いて増幅する。
A/D変換回路304は、QV変換回路303毎に備えられ、QV変換回路303から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換回路304の出力信号は、DAS出力データD[V,Em,n]としてIF34bに出力される。また、A/D変換回路304の出力信号としてのDAS出力データD[V,E1,1],…,D[V,EM,N]のうち、撮影部位を通過するX線を検出する、X線検出器22の中央に配置される1つのX線検出素子Eα,βに相当するDAS出力データD[V,Eα,β]が、データ記憶回路305に出力される。
なお、DAS30は、X線検出器22を構成するX線検出素子Em,n毎にQV変換回路303、及びA/D変換回路304を備えるが、図3では、1系統のみを図示するものとする。
図4は、人体Oの撮影部位のスライス断面を模式的に示す図である。
図4に示すように、人体Oの胸部から腰部にかけてのスライス断面(x−y断面)は、長軸方向をx軸方向と、短軸方向をy軸方向とする略楕円形とみなすことができる。よって、X線CT装置1で人体Oを撮影する場合、検出されるX線透過量は、ビューVによって異なる。なぜなら、人体Oに対してx軸方向に平行のビューVγでX線を照射する場合と、y軸方向に平行のビューVδでX線を照射する場合とでは、人体Oに吸収されるX線量に差があるからである。特に、人体Oの骨盤部等の平面側と側面側とでは、検出されるX線透過量の差は顕著である。
図5は、ビューV(例えば、k:1,2,…,1200)に関わらず不変で比較的小さいQV変換回路303のゲインGを用いる場合の、A/D変換回路304の入力レンジの上限に対するDAS出力データD[V,Eα,β]の割合と、ビューVとの関係をグラフとして示す図である。
人体Oの撮影部位のスライス断面が、x軸方向を長軸方向とする略楕円形である場合、図5に示すようにビューVの変化に従って、DAS出力データD[V,Eα,β]が変化する。すなわち、ビューVの変化に従って、A/D変換回路304の入力レンジの上限に対するDAS出力データD[V,Eα,β]の割合が変化する。
QV変換回路303の出力がA/D変換回路304の入力レンジの上限を超えないように、QV変換回路303のゲインを比較的小さく設定すると、図5に示すように、A/D変換回路304の入力レンジの上限に対するDAS出力データD[V,Eα,β]の割合が小さくなる。特に、ビューV,V600,V1200付近の場合、DAS出力データD[V,Eα,β]の割合が極端に小さくなる。QV変換回路303のゲインを小さく設定しすぎるとS/Nを悪化させることになる。
図6は、ビューVに関わらず不変で比較的大きいQV変換回路303のゲインGを用いる場合の、A/D変換回路304の入力レンジの上限に対するDAS出力データD[V,Eα,β]の割合と、ビューVとの関係をグラフとして示す図である。
QV変換回路303のゲインGを比較的高く設定すると、図6に示すように、QV変換回路303の出力がA/D変換回路304の入力レンジの上限を超えて飽和する。特に、ビューV300,V900付近の場合、QV変換回路303の出力がA/D変換回路304の入力レンジの上限を超える。その場合、正確な再構成画像を得られなくなってしまう。
図3に示すデータ記憶回路305は、半導体記憶装置によって構成される。データ記憶回路305は、A/D変換回路304から出力されるDAS出力データD[V,E1,1],D[V,EM,N]のうち、X線検出器22の中央のX線検出素子Eα,βに相当するDAS出力データD[V,Eα,β]を記憶する。すなわち、データ記憶回路305には、DAS出力データD[V,Eα,β],D[V,Eα,β],…,D[V,Eα,β]が記憶される。データ記憶回路305は、DAS出力データD[V,Eα,β]を記憶する際、DAS出力データD[V,Eα,β]に、メインコントローラ24から出力されるビューVの識別情報と、ゲイン演算回路306から出力される、DAS出力データD[V,Eα,β]の生成に利用したQV変換回路303のゲインG[V]の情報とを対応付ける。
ゲイン演算回路306は、メインコントローラ24からビューVの次のビューVk+1における撮影指示を受け、ビューVk+1の直前のビューVに対応するDAS出力データD[V,Eα,β]をデータ記憶回路305から読み出す。さらに、ゲイン演算回路306は、読み出されたDAS出力データD[V,Eα,β]と、そのDAS出力データD[V,Eα,β]に対応するQV変換回路303のゲインG[V]とを基に、ビューVk+1におけるゲインG[Vk+1]を算出する。ゲインG[Vk+1]は、A/D変換回路304の入力レンジの上限まで有効利用するためのものである。
ゲイン制御回路307は、メインコントローラ24からビューVの次のビューVk+1における撮影指示を受け、ゲイン演算回路306によって算出されたビューVk+1のゲインG[Vk+1]を基に、QV変換回路303のスイッチSのON/OFFを制御する。
図7は、ビューVに応じて可変であるQV変換回路303のゲインG[V]を用いる場合の、A/D変換回路304の入力レンジの上限に対するDAS出力データD[V,Eα,β]の割合と、ビューVとの関係をグラフとして示す図である。
例えば、メインコントローラ24から撮影指示されるビューV100(回転角度30°に相当)の透過データT[V100,Em,n]を増幅するためのゲインG[V100]を算出する際、ゲイン演算回路306は、ビュー100の直前にデータ収集されたビューV99に対応するDAS出力データD[V99,Eα,β]をデータ記憶回路305から読み出す。図7に示すように、DAS出力データD[V99,Eα,β]にはA/D変換回路304の入力レンジの上限まで余裕があるので、ゲイン演算回路306は、ビューV99におけるデータ収集で用いたゲインG[V99]より大きくなるようにゲインG[V100]を設定する。例えば、図7では、ゲインG[V99]を2倍することでゲインG[V100]を設定している。なお、予め1つ又は複数の閾値を設けて、A/D変換回路304の入力レンジの上限に対するDAS出力データD[V,Eα,β]の割合を閾値処理することによってゲインG[V100]を設定してもよい。
一方、例えば、メインコントローラ24から撮影指示されるビューV200(回転角度60°に相当)の透過データT[V200,Em,n]を増幅するためのゲインG[V200]を算出する際、ゲイン演算回路306は、ビューV200の直前にデータ収集されたビューV199に対応するDAS出力データD[V199,Eα,β]をデータ記憶回路305から読み出す。図7に示すように、DAS出力データD[V199,Eα,β]にはA/D変換回路304の入力レンジの上限まで余裕がないので、ゲイン演算回路306は、ビューV199におけるデータ収集で用いたゲインG[V199]より小さくなるようにゲインG[V200]を設定する。例えば、図7では、ゲインG[V199]を1/2倍することでゲインG[V200]を設定している。予め1つ又は複数の閾値を設けて、A/D変換回路304の入力レンジの上限に対するDAS出力データD[V,Eα,β]の割合を閾値処理することによってゲインG[V200]を設定してもよい。
なお、ゲイン演算回路306は、ビューV99,V199のデータ収集で用いたゲインG[V99],G[V199]に乗じる係数を細かく設定することでゲインG[V100],G[V200]を細かく設定することができる。このように、ゲインG[V]を細かく設定することで、図7と比較して、DAS出力データD[V,Eα,β]がビューVに関わらずほぼ一定となる。
図1に示すIF34a,34bは、パラレル接続仕様やシリアル接続仕様に合わせたコネクタによってそれぞれ構成され、各規格に応じた通信制御を行なう。IF34a,34bは画像処理装置12と通信を行なうものであり、画像処理装置12のIF44a,44bにそれぞれ接続される。
X線CT装置1の画像処理装置12は、コンピュータをベースとして構成されており、病院基幹のLAN(local area network)等のネットワークNと相互通信可能である。画像処理装置12は、大きくは、プロセッサとしてのCPU:central processing unit)41、メモリ42、HD(hard disc)44、IF44a,44b,44c、入力装置45及び表示装置46等の基本的なハードウェアから構成される。CPU41は、共通信号伝送路としてのバスを介して、画像処理装置12を構成する各ハードウェア構成要素に相互接続されている。なお、画像処理装置12は、記録媒体ドライブ47を具備する場合もある。
CPU41は、半導体で構成された電子回路が複数の端子を持つパッケージに封入されている集積回路(LSI)の構成をもつ制御装置である。医師等のオペレータによって入力装置45が操作等されることにより指令が入力されると、CPU41は、メモリ42に記憶しているプログラムを実行する。又は、CPU41は、HD43に記憶しているプログラム、ネットワークNから転送されIF44cで受信されてHD43にインストールされたプログラム、又は記録媒体ドライブ47に装着された記録媒体から読み出されてHD43にインストールされたプログラムを、メモリ42にロードして実行する。
メモリ42は、ROM(read only memory)及びRAM(random access memory)等の要素を兼ね備える構成をもつ記憶装置である。メモリ42は、IPL(initial program loading)、BIOS(basic input/output system)及びデータを記憶したり、CPU41のワークメモリやデータの一時的な記憶に用いられたりする。
HD43は、磁性体を塗布又は蒸着した金属のディスクが読み取り装置(図示しない)に着脱不能で内蔵されている構成をもつ記憶装置である。HD43は、画像処理装置12にインストールされたプログラム(アプリケーションプログラムの他、OS(operating system)等も含まれる)や、データを記憶する記憶装置である。また、OSに、オペレータに対する情報の表示にグラフィックを多用し、基礎的な操作を入力装置45によって行なうことができるGUI(graphical user interface)を提供させることもできる。
IF44a,44b,44cは、パラレル接続仕様やシリアル接続仕様に合わせたコネクタによってそれぞれ構成され、各規格に応じた通信制御を行なう。IF44a,44bはデータ収集装置11と通信を行なうものであり、データ収集装置11のIF34a,34bにそれぞれ接続される。また、IF44cは、ネットワークNに接続することができる機能を有しており、これにより、画像処理装置12は、IF44cからネットワークN網に接続することができる。
入力装置45は、オペレータによって操作が可能なポインティングデバイスであり、操作に従った入力信号がCPU41に送られる。
表示装置46は、図示しない画像合成回路、MUX(multiplexer)、保存用メモリ、表示用メモリ(VRAM:video random access memory)、D/A(digital to analog)変換回路、ビデオエンコーダ及びモニタ等を含んでいる。画像合成回路は、再構成画像等を種々のパラメータの文字情報や目盛等と共に合成した表示データを生成し、その表示データをMUXに出力する。MUXは、保存用メモリへの出力と表示用メモリへの出力との競合によるモニタ上の表示のちらつきを回避するために表示データの出力を適宜切替える。保存用メモリは、MUXから出力される再構成画像毎の各表示データを、AVI(audio video interleaving)ファイル等の動画ファイルとして記憶する。一方、MUXから出力される再構成画像をイメージデータとして一時的に記憶する。
D/A変換回路は、MUX又はVRAMから出力された表示データを、アナログ信号に変換する。ビデオエンコーダは、表示データに所定のエンコ−ド処理を施し、モニタにビデオ信号として出力する。モニタは、液晶ディスプレイやCRT(cathode ray tube)等によって構成され、表示データを順次表示する。
記録媒体ドライブ47は、記録媒体の着脱が可能となっており、記録媒体に記録されたデータ(プログラムを含む)を読み出して、バス上に出力し、また、バスを介して供給されるデータを記録媒体に書き込む。このような記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
画像処理装置12は、データ収集装置11から出力されるDAS出力データD[V,Em,n]に対して前処理を行なって投影データP[V,Em,n]を生成する。画像処理装置12は、前処理として、例えば、対数変換処理や感度補正等の補正処理を行ない、続いて、散乱線の除去処理を行なう。画像処理装置12は、X線照射範囲内のDAS出力データD[V,Em,n]に基づいて散乱線の除去を行なうものであり、散乱線補正を行なう対象のDAS出力データD[V,Em,n]の大きさから推定された散乱線を、対象となるDAS出力データD[V,Em,n]から減じて散乱線補正を行なう。
また、画像処理装置12は、前処理として、例えば、オフセット補正やリニアリティ補正を行なう。画像処理装置12は、ゲインG[V]毎に、オフセット補正用や、リニアリティ補正用のキャリブデータC[G]毎に有する。よって、DAS30から出力されるDAS出力データD[V,Em,n]毎に、使用したゲインG[V]の情報を付帯させ、付帯されたG[V]の情報に対応するキャリブデータC[G]を基にDAS出力データD[V,Em,n]を補正する。
画像処理装置12は、360°分の投影データP[V,E1,1]乃至P[V1200,EM,N]を基にフル投影データセットPを取得し、そのフル投影データセットPを基に画像を再構成し、再構成画像を表示装置46に表示させる。又は、画像処理装置12は、180°+ファン角分の投影データP[V,E1,1]乃至P[V600,EM,N]を基にハーフ投影データセットPを取得し、そのハーフ投影データセットPを基に画像をハーフ再構成し、再構成画像を表示装置46に表示させる。
なお、上述において、X線CT装置1のゲイン演算回路306が、1つのX線検出素子Eα,βに相当するDAS出力データD[V,Eα,β]を用いて、次のビューVk+1における全てのX線検出素子Em,nに相当する透過データT[Vk+1,Em,n]を増幅するための1つのゲインG[Vk+1]を算出するように説明した。しかし、この場合に限定されるものではない。例えば、ゲイン演算回路306は、1つのX線検出素子Eα,βを含むX線検出素子群Esα,βに相当するDAS出力データD[V,Esα,β]の平均値を用いて、次のビューVk+1における全てのX線検出素子Em,nに相当する透過データT[Vk+1,Em,n]を増幅するための1つのゲインG[Vk+1]を算出してもよい。X線検出素子群Esα,βは、人体Oを透過しないX線(直接線)に基づく透過データTを除外する目的で選択される。
また、例えば、ゲイン演算回路306は、各X線検出素子Em,nに相当する各DAS出力データD[V,Em,n]を用いて、次のビューVk+1における各X線検出素子Em,nに相当する各透過データT[Vk+1,Em,n]をそれぞれ増幅するためのゲインG[Vk+1,Em,n]を算出してもよい。その場合、図7に示すように、ビューV100のDAS出力データD[V100,Eα,β]についてはA/D変換回路304の入力レンジの上限まで余裕があるが、直接線に基づく外側のX線検出素子Em,n、例えばX線検出素子E1,1に相当するDAS出力データD[V100,E1,1]についてはA/D変換回路304の入力レンジの上限まで余裕がないときでも、ゲイン演算回路306は、X線検出素子Eα,βについてはゲインG[V,Eα,β]より大きいゲインG[Vk+1,Eα,β]を、X線検出素子E1,1についてはゲインG[V,E1,1]より小さいゲインG[Vk+1,E1,1]をそれぞれ算出する。
さらに、例えば、X線CT装置1は、ビューV毎にゲインG[V]を変更する例を示したがその場合に限定されるものではない。例えば、X線CT装置1のDAS30は、ゲイン演算回路306が算出する1つのゲインG[V]を複数、例えば3つのビューVk+1,Vk+2,Vk+3に相当する透過データT[Vk+1,Em,n],T[Vk+2,Em,n],T[Vk+3,Em,n]の増幅にそれぞれ利用してもよい。また、例えば、X線CT装置1のDAS30は、ゲイン演算回路306が算出する複数、例えば3つのビューVk−3,Vk−2,Vk−1に相当するDAS出力データ[Vk−3,Eα,β],[Vk−2,Eα,β],[Vk−1,Eα,β]を基に1つのゲインG[V]を算出してもよい。
続いて、第1実施形態のX線CT装置1の動作について、図8に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、X線CT装置1は、人体Oの撮影部位にX線を照射して、位置決め画像を生成するための撮影(スキャノ撮影)を行なう(ステップS1)。ステップS1では、X線CT装置1は、スキャノ撮影の撮影条件を基に、X線管21及びX線検出器22を保持する回転部Rの回転を止めた状態で撮影部位を体軸方向(z軸方向)に移動させながら一方向からX線を照射する。撮影条件とは、撮影スライス厚、画像スライス厚、FOV、ヘリカルピッチ、再構成関数、管電圧、管電流及び撮影速度のうちの少なくとも1つを指している。X線CT装置1は、例えば、2つのビューVγ,Vδの位置でそれぞれX線を照射する。ステップST1によってX線の照射が行なわれると、X線CT装置1のDAS30は、X線検出器22のX線検出素子Em,nから出力される信号を基に透過データT[Vγ,Em,n],T[Vδ,Em,n]のデータ収集を行なう(ステップST2)。続けて、DAS30は、ステップST2によって収集された透過データT[Vγ,Em,n],T[Vδ,Em,n]を画像処理装置12に出力する。画像処理装置12は、ステップST2によって収集された透過データT[Vγ,Em,n],T[Vδ,Em,n]を基に透過像としての位置決め画像を生成し、2撮影面の位置決め画像を表示装置46に表示する(ステップST3)。
次いで、X線CT装置1は、再構成画像を生成するための本撮影に係る複数のビューの中から初期のビューVを認識する(ステップST4)。次いで、X線CT装置1は、ステップST3によって表示される位置決め画像を基に入力装置45から入力される人体Oの撮影部位(FOV)の大きさ、スライス厚の大きさ等の撮影条件に応じて、初期のビューVにおけるQV変換回路303のゲインG[V]を設定する(ステップST5)。次いで、X線CT装置1のメインコントローラ24は、回転駆動装置27を制御して回転部Rを回転させ、ステップST4によって認識された初期のビューVの位置にX線管21をセットする(ステップST6)。
次いで、X線CT装置1は、高電圧発生装置25から供給された管電圧に応じてX線管21から人体Oの撮影部位にX線を照射して初期のビューVにおける本撮影を行なう(ステップST7)。X線CT装置1のDAS30は、X線検出器22のX線検出素子E[V,Em,n]から出力される透過データT[V,Em,n]の信号を、ステップST5によって設定されたゲインG[V]を用いて増幅し、さらにデジタル信号に変換してDAS出力データD[V,Em,n]のデータ収集を行なう(ステップST8)。続けて、DAS30は、ステップST8によって収集されたDAS出力データD[V,Em,n]を画像処理装置12に出力する。画像処理装置12は、ステップST8によって収集されたDAS出力データD[V,Em,n]を前処理して投影データP[V,Em,n]を生成し、HD43等の記憶装置に記憶する(ステップST9)。
次いで、X線CT装置1は、本撮影の撮影条件と、ステップST4によって認識された初期のビューVとを基に、初期のビューVの次のビューVを認識する(ステップST10)。次いで、X線CT装置1のメインコントローラ24は、回転駆動装置27を制御して回転部Rを回転させ、ステップST10によって認識されたビューVの位置にX線管21をセットする(ステップST11)。次いで、X線CT装置1は、高電圧発生装置25から供給された管電圧に応じてX線管21から人体Oの撮影部位にX線を照射してステップST10によって認識されたビューVにおける本撮影を行なう(ステップST12)。
また、ステップST8によって収集されたDAS出力データD[V,E1,1],…,D[V,EM,N]のうちDAS出力データD[V,Eα,β]の、A/D変換回路304の入力レンジの上限に対する割合と、ステップST5によって設定されたゲインG[V]とを基に、ステップST10によって認識されたビューVにおけるQV変換回路303のゲインG[V]を算出する(ステップST13)。X線CT装置1のDAS30は、ステップST12の本撮影によってX線検出器22のX線検出素子Em,nから出力される透過データT[V,Em,n]の信号を、ステップST13によって算出されたゲインG[V]を用いて増幅し、さらにデジタル信号に変換してDAS出力データD[V,Em,n]のデータ収集を行なう(ステップST14)。続けて、DAS30は、ステップST14によって収集されたDAS出力データD[V,Em,n]を画像処理装置12に出力する。画像処理装置12は、ステップST14によって収集されたDAS出力データD[V,Em,n]を前処理して投影データP[V,Em,n]を生成し、HD43等の記憶装置に記憶する(ステップST15)。
次いで、X線CT装置1は、ステップS10によって認識されたビューVでDAS出力データD[V,Em,n]のデータ収集を行なうか否かを判断する(ステップST16)。例えば、X線CT装置1は、ステップS10によって認識されたビューVがVでないかを判断する。ステップST16の判断でYES、すなわち、ビューVの次のビューVk+1でDAS出力データD[V,Em,n]のデータ収集を行なうと判断される場合、X線CT装置1は、本撮影の撮影条件と、ステップST10によって認識されたビューVとを基に、次のビューVk+1を認識する(ステップST10)。
一方、ステップST16の判断でNO、すなわち、ビューVの次のビューVk+1でDAS出力データD[V,Em,n]のデータ収集を行なわないと判断される場合、X線CT装置1は動作を終了する。
以上のように、ステップST10乃至ST15を繰り返すことで、X線CT装置1は、ステップST9,ST15によって記憶装置に記憶された投影データP[V,Em,n]を基に、フル投影データセットP又はハーフ投影データセットPを取得することができる。X線CT装置1は、投影データセットPを基に、再構成画像を生成する。
図9は、第1実施形態のX線CT装置1に備えるDAS30の構成の変形例を示すブロック図である。
図9に示すように、DAS30は、QV変換回路303、A/D変換回路304、データ記憶回路305、ゲイン演算回路306、ゲイン制御回路307、キャリブデータ記憶回路308、及びキャリブデータ適用回路309を備える。
キャリブデータ記憶回路308は、ゲインG[V]毎にキャリブデータC[G]を記憶する。キャリブデータ記憶回路308は、ゲイン演算回路306によって算出されたゲインG[V]に対応するキャリブデータC[G]をキャリブデータ適用回路309に出力する。
キャリブデータ適用回路309は、DAS30から出力されるDAS出力データD[V,Em,n]を、キャリブデータ記憶回路308から出力されるキャリブデータC[G]を用いて補正する。
なお、図9に示すDAS30において、図3に示すDAS30と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
図3に示すDAS30の構成において複数のビューVによる撮影中にダイナミックにゲインG[V]を変更すると、キャリブデータC[G]もビューV毎にダイナミックに変更される。よって、図3に示すDAS30の構成では、DAS出力データD[V,Em,n]にゲインG[V]の情報を付帯させ、画像処理装置12で、付帯されるゲインG[V]の情報に対応するキャリブデータC[G]を用いて補正する必要がある。その場合、データ送信と、画像処理装置12の画像再構成の処理とが煩雑になってしまう。そこで、図9に示すDAS30の構成の変形例では、ゲイン演算回路306によって算出されたゲインG[V]に対応するキャリブデータC[G]を用いて、収集されたDAS出力データD[V,Em,n]を即座に補正することで、DAS出力データD[V,Em,n]を容易に補正することが可能となる。
第1実施形態のX線CT装置1によると、A/D変換回路304の入力レンジの上限までを有効利用することで、どのようなビューで取得される信号についてもS/Nを向上できる。
また、第1実施形態のX線CT装置1によると、ビュー毎にX線の照射量を変更する技術と比較して、複雑な構成を必要とせずに人体Oへの被曝を低減できる。
図10は、第2実施形態のX線CT装置を示すハードウェア構成図である。
図10は、ビュー毎にDASのゲインを変更可能な第2実施形態のX線CT装置1Aを示す。X線CT装置1Aは、大きくは、データ収集装置11A及び画像処理装置12から構成される。X線CT装置1Aのデータ収集装置11Aは、人体Oの撮影部位に関するX線の透過データをDASで増幅し、DAS出力データを生成するために構成される。一方、画像処理装置12は、DAS出力データに基づく投影データを基に再構成画像の生成・表示を行なうために構成される。
X線CT装置1Aのデータ収集装置11Aは、X線管21、X線検出器22、絞り23、メインコントローラ24、高電圧発生装置25、絞り駆動装置26、回転駆動装置27、天板28、天板駆動装置29、DAS30A、及びIF34a,34bを設ける。
なお、図10に示すX線CT装置1Aにおいて、図1に示すX線CT装置1と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
図11は、第2実施形態のX線CT装置1Aに備えるDAS30Aの構成を示すブロック図である。
図11に示すように、DAS30Aは、QV変換回路303、A/D変換回路304、データ記憶回路305A、ゲイン演算回路306A、及びゲイン制御回路307を備える。
データ記憶回路305Aは、人体Oの撮影部位のスライス断面(x−y断面)がx軸方向を長軸方向とする略楕円形である場合におけるx軸方向と平行の1つのビューVγ(図4に図示)によるスキャノ撮影で収集されるDAS出力データD[Vγ,Em,n]を記憶する。又は、データ記憶回路305Aは、複数、例えば人体Oの撮影部位のスライス断面(x−y断面)がx軸方向を長軸方向とする略楕円形である場合におけるビューVγと、y軸方向と平行のビューVδ(図4に図示)とによるスキャノ撮影でそれぞれ収集されるDAS出力データD[Vγ,Em,n],D[Vδ,Em,n]を記憶する。
ゲイン演算回路306Aは、データ記憶回路305Aから読み出されるDAS出力データD[Vγ,Em,n]を基に、人体Oの撮影部位を略楕円形とみなした場合の本撮影におけるビューV毎のゲインG[V]を算出し、ゲインG[V]をデータ記憶回路305Aに記憶させる。又は、ゲイン演算回路306Aは、データ記憶回路305Aから読み出されるDAS出力データD[Vγ,Em,n],D[Vγ,Em,n]を基に、人体Oの撮影部位を略楕円形とみなした場合の本撮影におけるビューV毎のゲインG[V]を算出し、ゲインG[V]をデータ記憶回路305Aに記憶させる。データ記憶回路305Aには、ゲインG[V],G[V],…,G[V]が記憶される。
ゲイン制御回路307は、メインコントローラ24から本撮影におけるビューVの撮影指示を受け、ゲイン演算回路306Aによって算出されたビューVのゲインG[V]を基に、QV変換回路303のスイッチSのON/OFFを制御する。
なお、図11に示すDAS30Aにおいて、図3に示すDAS30と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
続いて、第2実施形態のX線CT装置1Aの動作について、図12に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、X線CT装置1Aは、人体Oの撮影部位にX線を照射して、位置決め画像を生成するための撮影(スキャノ撮影)を行なう(ステップS1)。X線CT装置1Aは、例えば、2つのビューVγ,Vδの位置でそれぞれX線を照射する。ステップST1によってX線の照射が行なわれると、X線CT装置1のDAS30は、X線検出器22のX線検出素子Em,nから出力される信号を基に透過データT[Vγ,Em,n],T[Vδ,Em,n]のデータ収集を行なう(ステップST2)。続けて、DAS30は、ステップST2によって収集された透過データT[Vγ,Em,n],T[Vδ,Em,n]を画像処理装置12に出力する。画像処理装置12は、ステップST2によって収集された透過データT[Vγ,Em,n],T[Vδ,Em,n]を基に透過像としての位置決め画像を生成し、2撮影面の位置決め画像を表示装置46に表示する(ステップST3)。
次いで、X線CT装置1Aは、DAS出力データD[Vγ,Em,n],D[Vδ,Em,n]を基に、人体Oの撮影部位を略楕円形とみなした場合の、本撮影におけるビューV毎のゲインG[V]を算出し(ステップST21)、ゲインG[V]を記憶する(ステップST22)。ステップST21,ST22によって、X線CT装置1Aは、ゲインG[V],G[V],…,G[V]を算出し、記憶する。
次いで、ステップST22によって記憶されたゲインG[V],G[V],…,G[V]のうち、ステップST10によって認識されたビューVにおけるQV変換回路303のゲインG[V]を読み出す(ステップST23)。X線CT装置1AのDAS30Aは、ステップST12の本撮影によってX線検出器22のX線検出素子Em,nから出力される透過データT[V,Em,n]の信号を、ステップST23によって読み出されたゲインG[V]を用いて増幅し、さらにデジタル信号に変換してDAS出力データD[V,Em,n]のデータ収集を行なう(ステップST24)。
なお、図12に示すX線CT装置1Aの動作において、図8に示すX線CT装置1のステップと同一ステップには同一符号を付して説明を省略する。
第2実施形態のX線CT装置1Aによると、A/D変換回路304の入力レンジの上限までを有効利用することで、どのようなビューで取得される信号についてもS/Nを向上できる。
また、第2実施形態のX線CT装置1Aによると、ビュー毎にX線の照射量を変更する技術と比較して、複雑な構成を必要とせずに人体Oへの被曝を低減できる。
1,1A X線CT装置
11,11A データ収集装置
12 画像処理装置
21 X線管
22 X線検出器
24 メインコントローラ
303 QV変換回路
304 A/D変換回路
305,305A データ記憶回路
306,306A ゲイン演算回路
307 ゲイン制御回路
308 キャリブデータ記憶回路
309 キャリブデータ適用回路

Claims (10)

  1. X線を照射する照射手段と、
    複数のX線検出素子群を具備し、前記X線を検出する検出手段と、
    被検体を挟むように前記照射手段及び前記検出手段を対向配置し、前記照射手段及び前記検出手段を一体として保持する保持手段と、
    前記保持手段の回転を制御することで、複数のビューから前記被検体を撮影可能とする制御手段と、
    前記複数のビューのビュー毎にゲインを算出する演算手段と、
    前記ゲインを用いて、前記X線検出素子群の各素子から出力される前記ビュー毎の透過データを増幅して増幅データを生成する増幅手段と、
    前記増幅データをデジタル信号に変換する変換手段と、
    を有し、
    前記増幅手段は、前記複数のビューのうち第1ビューに対応する前記透過データとしての第1透過データを、前記ゲインとしての第1ゲインを用いて増幅して前記増幅データとしての第1増幅データを生成し、
    前記演算手段は、前記第1ゲインと、前記変換手段の入力レンジの上限と、前記変換手段から出力される前記第1増幅データとを基に、前記第1ビューの次のビューである第2ビューに対応する前記透過データとしての第2透過データを増幅するための前記ゲインとしての第2ゲインを算出することを特徴とするX線CT装置。
  2. 前記演算手段は、前記被検体の厚さ及びスライス厚のうち少なくとも一方を基に、前記複数のビューのうち撮影初期のビューに対応する前記透過データとしての初期透過データを増幅する前記ゲインとしての初期ゲインを算出する構成とすることを特徴とする請求項に記載のX線CT装置。
  3. 前記演算手段は、前記第1増幅データを、前記X線検出素子群のうち前記検出手段の中央に配置される中央素子を含む素子群に相当する前記増幅データの平均値とする構成とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のX線CT装置。
  4. 前記演算手段は、前記第1増幅データを、前記X線検出素子群のうち前記検出手段の中央に配置される中央素子に相当する前記増幅データとする構成とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のX線CT装置。
  5. 前記演算手段は、前記X線検出素子群に含まれる素子毎に前記第1増幅データを生成し、
    前記演算手段は、前記素子毎の前記第1増幅データを基に、前記素子毎に前記第2ゲインを算出し、
    前記増幅手段は、前記素子毎の前記第2ゲインを用いて、前記素子毎に前記第2透過データを増幅する構成とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のX線CT装置。
  6. 前記演算手段は、前記変換手段の入力レンジの上限に対する前記第1増幅データの割合を基に、前記第2ゲインを算出する構成とすることを特徴とする請求項乃至のうちいずれか一項に記載のX線CT装置。
  7. 前記演算手段は、前記割合が閾値以上の場合、前記第1ゲインより大きくなるような前記第2ゲインを算出する一方、前記割合が前記閾値未満の場合、前記第1ゲインより小さくなるような前記第2ゲインを算出する構成とすることを特徴とする請求項に記載のX線CT装置。
  8. 前記ゲイン毎に異なる補正データを記憶する記憶手段と、
    前記ゲインを前記増幅データに付帯させる付帯手段と、
    前記増幅データに付帯された前記ゲインに対応する所要の補正データを前記記憶手段から取得し、前記所要の補正データを用いて前記増幅データを補正する補正手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか一項に記載のX線CT装置。
  9. 前記ゲイン毎に異なる補正データを記憶する記憶手段と、
    前記ゲインに対応する所要の補正データを前記記憶手段から取得し、前記所要の補正データを用いて前記増幅データを補正する補正手段と、
    をさらに有することを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか一項に記載のX線CT装置。
  10. 前記補正データを、オフセット補正、及びリニアリティ補正のうち少なくとも一方を行なうためのデータとする構成とすることを特徴とする請求項又はに記載のX線CT装置。
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