JP5424927B2 - ガス精製方法及びガス精製設備 - Google Patents

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Description

本発明は、石炭から燃料ガスとしてガス化したCOとHSを含む燃料ガス中に含まれるCOを触媒によりCOに変換し、このCOと燃料ガス中のHSを同時に除去するガス精製方法及びガス精製設備に関する。
石炭、石油及び天然ガス等の燃料を用いて発電する火力発電プラントが従来から多数稼動している。その中でも、埋蔵量が多く、将来的にも安定供給が可能な石炭を燃料としてガス化し、このガス化した燃料を発電用の燃料として供給する石炭ガス化複合発電(Integrated Coal Gasification Combined Cycle:IGCC)という技術が近年注目されている。
また、近年、地球環境温暖化防止の観点から、火力発電プラントから排出するCO排出量を削減するために該火力発電プラントから排出する排ガスに含まれたCOを回収する技術が開発されている。
石炭ガス化複合発電プラントのガス化炉で燃料ガスとして生成した石炭ガス化ガスを燃焼させた際に排ガスに含まれて排出されるCOを回収する技術として、公知例の特許第3149561号公報にはガス化炉で石炭から生成した燃料ガスの石炭ガス化ガスに含まれるHSをまず、脱硫装置により除去し、次に、COシフト反応器によってガス化炉で生成した前記石炭ガス化ガス中のCOを反応式(1)によりCOに変換させ、その後、CO除去装置により前記石炭ガス化ガスに含まれたCOを除去して回収する技術が開示されている。
CO+HO→CO+H・・・・(1)
しかしながら、前記特許第3149561号公報に開示されたような石炭ガス化ガスに含まれたHSとCOを回収する処理プロセスでは、石炭ガス化ガスに含まれたHSとCOをそれぞれ個別に除去しているため、HSとCOの除去に要するエネルギーロスが多いことが課題であった。
したがって、近年では、公知例の特開2004−331701号公報に開示されているように、脱硫装置の設置を廃し、シフト反応器の下流側に設置され、石炭ガス化ガスに含まれたHSとCOを同時に除去するHS/CO回収装置の開発が進められている。
特許第3149561号公報 特開2004−331701号公報
ところで、前記特開2004−331701号公報に開示されたHS/CO回収装置によって石炭ガス化ガスに含まれたHSとCOを同時に除去する処理プロセスでは、前記HS/CO回収装置の上流側に設置されているシフト反応器に脱硫されていない石炭ガス化ガスが供給されることになるため、前記シフト反応器に石炭ガス化ガスに含まれた高濃度のHSが流入することになる。
しかしながら、前記特開2004−331701号公報に記載された石炭ガス化ガスのHSとCOを同時に除去する処理プロセスでは、石炭ガス化ガスに含まれた高濃度のHSに対してシフト反応器に充填されるシフト触媒に耐硫黄性を有するCo−Mo系触媒を用いる必要がある。
そして、シフト反応器でのシフト反応を進行させるためには、この耐硫黄性を有するCo−Mo系触媒に事前に硫化処理を施して反応式(2)により、MoSを生成させておく必要がある。
MoO+2HS+H→MoS+3HO・・・(2)
事前にCo−Mo系触媒に硫化処理を施してMoSを生成させるために、高濃度のHS共存下でCOをCOに転換する耐硫黄性COシフト触媒の硫化処理を行うには触媒の硫化処理装置を新たに設置する必要があり、この触媒の硫化処理装置の設置に多大な設備コストが掛かるという課題があった。
本発明の目的は、炭素を含む固体燃料をガス化した粗製ガスに含まれたHSとCOを同時に除去する処理プロセスにおいて、HS共存下でCOをCOに転換する耐硫黄性COシフト触媒の硫化処理を特別な機器を設置せずに簡単な配管構成によって可能にしたガス精製方法及びガス精製設備を提供することにある。
本発明のガス精製方法は、炭素を含む固体燃料をガス化した粗製ガス中に含まれるCOを触媒によりCOへ転換するシフト工程と、前記シフト工程で転換されたCO及び精製ガス中のHSを吸収液により吸収するガス吸収工程と、前記ガス吸収工程でCO及びHSを吸収した吸収液を加熱してCOとHSを吸収液から脱離させるガス再生工程を備え、前記ガス吸収工程で吸収液に前記CO及びHSを吸収させて精製した精製ガスをガスタービンに燃料ガスとして供給する燃料供給工程を備えたガス精製方法において、前記ガス再生工程で吸収液から離脱したHSを前記シフト工程に供給するHSリサイクル工程を備えて、H Sリサイクル工程により供給されたH Sを、事前の硫化処理や交換した新しい触媒の硫化処理に用い、前記シフト工程で粗製ガス中に含まれるCOをCO へ転換する触媒はCo−Mo系またはNi−Mo系の耐硫黄性触媒を使用することを特徴とする。
また、本発明のガス精製設備は、炭素を含む固体燃料をガス化した粗製ガス中に含まれるCOを触媒によりCOへ転換するシフト反応器と、前記シフト反応器で転換されたCO及び精製ガス中のHSを吸収液により吸収するガス吸収塔と、前記ガス吸収塔から排出されてCO及びHSを吸収した吸収液を加熱し、これらのCOとHSを吸収液から脱離させるガス再生塔とを備え、前記ガス吸収塔で該ガス再生塔から供給された吸収液に前記CO及び前記HSを吸収させて精製した精製ガスを該ガス吸収塔からガスタービンに燃料ガスとして供給する燃料配管を配設したガス精製設備において、前記ガス再生塔で吸収液から離脱したHSを該ガス再生塔から前記シフト反応器に供給するHSリサイクル配管を配設して、H Sリサイクル工程により供給されたH Sを、事前の硫化処理や交換した新しい触媒の硫化処理に用い、前記シフト反応器で粗製ガス中に含まれるCOをCO へ転換する触媒はCo−Mo系またはNi−Mo系の耐硫黄性触媒を充填していることを特徴とする。
本発明によれば、炭素を含む固体燃料をガス化した粗製ガスに含まれたHSとCOを同時に除去する処理プロセスにおいて、HS共存下でCOをCOに転換する耐硫黄性COシフト触媒の硫化処理を特別な機器を設置せずに簡単な配管構成によって可能にしたガス精製方法及びガス精製設備を実現することにある。
本発明の第1実施例であるガス精製設備の全体構成を示す概略図。 本発明の第2実施例であるガス精製設備の全体構成を示す概略図。 本発明の第3実施例であるガス精製設備の全体構成を示す概略図。 本発明の第4実施例であるガス精製設備の全体構成を示す概略図。
本発明の実施例のガス精製設備及びガス精製方法について図面を引用して以下に説明する。
本発明の第1実施例であるガス精製方法及びガス精製設備について図1を用いて説明する。図1は本発明の第1実施例であるガス精製設備の全体構成を示す概略図である。
図1において、本実施例のガス精製設備は、炭素を含む固体燃料(例えば石炭)をガス化した粗製ガス(例えば石炭ガス化ガス)を生成するガス化炉(図示せず)から供給された粗製ガスに含まれた不純物質を除去処理する水洗塔1と、この水洗塔1で不純物質が除去処理された粗製ガスに含まれたCOSをHSに変換させるCOS転化器2と、このCOS転化器2を経た粗製ガスに含まれたCOをCOに転換するシフト反応器3と、このシフト反応器3を経た粗製ガスに含まれたHSとCOを同時に吸収液に吸収させて除去すると共に、吸収液に粗製ガスに含まれたHSとCOを吸収させて精製されたHを主成分とする精製ガスをガスタービンに燃料として供給するHS/CO同時吸収塔4と、このHS/CO同時吸収塔4で粗製ガス中のHS及びCOを吸収した吸収液から前記HSとCOを回収して前記吸収液を再生する再生塔5を備えている。
そして前記HS/CO同時吸収塔4で粗製ガス中のHS及びCOを吸収した吸収液はリッチ液流路10を通じて前記再生塔5に供給され、前記再生塔5での加熱によって吸収液に吸収されたHSとCOを分離、除去して再生された吸収液はリーン液流路11を通じて前記HS/CO同時吸収塔4に戻され、吸収液がリッチ液流路10及びリーン液流路11を通じて前記HS/CO同時吸収塔4と前記再生塔5との間を循環するように構成されている。
そして上記した本実施例のガス精製設備において、ガス化炉で生成した粗製ガスはガス化炉(図示せず)から水洗塔1に送られ、この水洗塔1にて粗製ガス中に含まれた重金属やハロゲン化水素及びダスト等の不純物質を水洗によって除去される。
次に、水洗塔1で洗浄して不純物質を除去した粗製ガスはCOS転化器2に供給されるが、その前に、熱交換器6及びガス加熱器7を順次通過することによって前記粗製ガスの温度をCOS転化器2に充填したCOS転化触媒の反応温度にまで昇温する。
前記COS転化器2におけるCOS転化触媒によって粗製ガスに含まれたCOSをHSに変換させるCOS転化反応は反応式(3)により進行するため、COS転化器2の前段で水蒸気配管を通じて反応物質である水蒸気を該COS転化器2に供給される粗製ガスに供給する。
COS+HO→CO+HS・・・(3)
そして前記COS転化器2を経た粗製ガスは次にシフト反応器3に供給されるが、このシフト反応器3では前記した反応式(1)により粗製ガス中のCOがCOに変換されるシフト反応を行う。
尚、定常運転時でのシフト反応器3の入口ガスとなる粗製ガスの主成分はCOとHであり、COが乾燥状態で約60vol%、Hが約25vol%である。
前記シフト反応器3の前段でも水蒸気配管を通じて反応物質である水蒸気を該シフト反応器3に流入する粗製ガスに供給する。
前記シフト反応器3でシフト反応して該シフト反応器3から排出されたCOを含む精製ガスは該シフト反応器3の下流側に配設された熱交換器8によって冷却され、その後、熱交換器8の下流側に配設されたノックアウトドラム9により精製ガス中の水分を凝縮させて除去する。
前記ノックアウトドラム9を流下した精製ガスは次にHS/CO同時吸収塔4に供給され、このHS/CO同時吸収塔4によって精製ガス中のHSとCOを吸収液によって除去する。
その際、吸収液に吸収されてHSとCOを除去されたHを主成分とする精製ガスは、HS/CO同時吸収塔4から排出されて燃料配管15を通じて燃料としてガスタービンに供給される。
前記HS/CO同時吸収塔4で精製ガスに含まれたHSとCOを吸収した液は、次に吸収液を再生する再生塔5に供給される。
そして前記再生塔5において、吸収液に吸収されたHSはカルシウム系吸収剤により石膏化されて回収され、また、吸収液に吸収されて該再生塔5での加熱再生後に吸収液から排出されたCOは前記再生塔5からCO送付配管19を通じて図示していないCO回収装置に供給され、該CO回収装置にてCOを液化及び固化することによって回収する。
ところで、触媒交換等で未使用の新しいシフト触媒を前記シフト反応器3に設置した場合に、最初に本実施例のガス精製設備を起動する際には前記シフト反応器3の新しいシフト触媒は硫化処理がされていないので、前記シフト反応器3において粗製ガス中のCOをCOに転換するCOシフト反応は進行せず、このままでは粗製ガス中のCOは該シフト反応器3の下流側に設置した前記HS/CO同時吸収塔4、及び燃料配管15を通じてガスタービンに排出されることになるので、このままではガス精製設備のCOの回収率が低下してしまう。
そこで、本実施例のガス精製設備においては、前記再生塔5の出口に設置したガス配管18から分岐して前記シフト反応器3の上段に至るHSリサイクル配管12を配設したものである。
前記HSリサイクル配管を前記再生塔5の出口のガス配管18とシフト反応器3の上段との間に配設したことによって、再生塔5の内部で吸収液から分離したHSを前記再生塔5からガス配管18及びHSリサイクル配管12を通じてHSのリサイクルガスとして導き、シフト反応器3の上段にこのサイクルガスのHSを供給することで交換した新しい触媒の硫化処理を効率的に行うことが可能になる。
また、触媒としてCo−Mo系触媒を使用した場合の事前の硫化処理、又は交換した新しい触媒の硫化処理においてシフト反応を進行させるためには、サイクルガスのHSを触媒に供給することで反応式(4)によりMoSを生成させることになる。
MoO+2HS+H→MoS+3HO・・・(4)
上記した構成の実施例をガス精製設備に適用することで、ガス化炉からの粗製ガス中に含まれているHSだけではなく、硫化処理に使用されなかったHSもリサイクルして有効に使用することで、HSを供給するHS供給設備の設置を不要にできる。また、前記シフト反応器3の新しい触媒を硫化処理する触媒硫化処理にかかる時間も短縮することができる。
本実施例のCOS転化器2に適用するCOS転化触媒としては酸化チタン系、クロム/アルミナ系触媒が好適であるが、一般的に公知である市販の触媒を使用してもよい。また、望ましくはCOS転化触媒で反応式(5)に示すHCN分解反応を進行させる触媒が好適である。
HCN+HO→NH+CO・・・(5)
また、本実施例のシフト反応器3に適用するシフト触媒としては、耐硫黄性を有するモリブデン系触媒が好ましく、その中でもCo−Mo系、Ni−Mo系が好ましい。
また、本実施例のシフト反応器3はシフト反応器3を1台設置した構成として説明したが、複数台の反応器3を直列に配設した構成にしてもよい。
S/CO同時吸収塔4としては、物理吸収塔、又は化学吸収塔のいずれも適用できる。
物理吸収塔、又は化学吸収塔の双方の吸収塔で使用する吸収液の例としては、物理吸収ではセレクソール、レクチゾール等が使用でき、また、化学吸収ではメチルジエタノールアミン(MDEA)やアンモニア等が使用できる。
本実施例によれば、炭素を含む固体燃料をガス化した粗製ガスに含まれたHSとCOを同時に除去する処理プロセスにおいて、HS共存下でCOをCOに転換する耐硫黄性COシフト触媒の硫化処理を特別な機器を設置せずに簡単な配管構成によって可能にしたガス精製方法及びガス精製設備が実現できる。
次に本発明の第2実施例であるガス精製方法及びガス精製設備について図2を用いて説明する。
図2は本発明の第2実施例であるガス精製設備の全体構成を示す概略図である。
本実施例のガス精製設備は図1に示した第1実施例のガス精製設備と基本的な構成は共通しているので、両者に共通した構成の説明は省略し、相違する構成についてのみ以下に説明する。
本実施例のガス精製設備においては、図2に示したようにHS/CO同時吸収塔4の出口から該HS/CO同時吸収塔4によって精製ガスからHS及びCOを吸収液に吸収させて精製した精製ガスをガスタービンに燃料として供給する燃料配管15にガス流量調節弁21を設置すると共に、このガス流量調節弁21の位置で前記燃料配管15から分岐して前記シフト反応器3に精製ガスの一部を供給するガスリサイクル配管13を配設している。
また、更に、前記HS/CO同時吸収塔4の前段となるノックアウトドラム9の後段にガス流量計22を設置してHS/CO同時吸収塔4に供給される精製ガスの流量を検出している。
そして前記シフト反応器3に充填する触媒を交換する際には、新しく交換された新規触媒を設置した後、最初のガス精製設備の起動時には触媒の硫化処理が実施されていないので、ガス化炉から供給される粗製ガス中COはシフト反応器3に充填した新しい交換触媒ではCOに転換されずに前記HS/CO同時吸収塔4に流入する。
前記HS/CO同時吸収塔4で使用する吸収液の液種によっても異なるが、前記HS/CO同時吸収塔4ではほとんどCOは吸収されず、前記HS/CO同時吸収塔4からCOが排出される。
最初のガス精製設備の起動時に前記HS/CO同時吸収塔4から排出されたCOを含むガスは燃料配管15を通じてガスタービンに送られ燃焼用の燃料として使用されるが、燃料中にCOが含まれるので、ガス精製設備のCO回収量が低くなることが課題である。
そこで上記した構成の本実施例のガス精製設備では、この問題を解消するため、シフト反応器3の交換触媒でCOに転換されなかったCOを、前記HS/CO同時吸収塔4の出口の燃料配管15から分岐してCOを含んだ精製ガスの一部を供給するガスリサイクル配管13を通じて前記シフト反応器3に供給することで、COに転換されなかったCOを再度、シフト反応器3に循環供給して、ガス精製設備から排出されるCOを削減するように構成したものである。
また、本実施例のガス精製設備の別の目的として、HS/CO同時吸収塔4の運転条件を制御することにある。即ち、シフト反応器3に充填した触媒が良好な活性を有し、COシフト反応が進行している状態では、反応物質中のHOがHとなるので、dryガスの流量は増加する。また、触媒活性が不十分だと、ガス量は減少する。
S/CO同時吸収塔4で高いHS/COの吸収性能を得るためには、供給する吸収液とガス量の比(L/G比)を最適な値に調節する必要がある。
しかし、上流側のシフト反応器3での触媒活性如何でHS/CO同時吸収塔4に流入する精製ガスのガス量が変化するため、安定な性能を得るためには精製ガスのガス流量の制御が必要である。
そこで、ガス流量調節弁21によりHS/CO同時吸収塔4から精製ガスの一部をガスリサイクル配管13を通じてシフト反応器3にリサイクルガスとして精製ガスのガス流量を制御し、最適なL/G比になるように前記ガスリサイクル配管13を通じて反応器3に流下するリサイクルガスの流量を制御することで最適L/G比の範囲内で運転できるようにできる。
この制御方法として本実施例では、図2に示すようにHS/CO同時吸収塔4の前段に精製ガスのガス流量計22を設置し、このガス流量計22で検出した精製ガスのガス流量値に基づいてガス流量調節弁21の開度を調節する制御器30を設けて、前記HS/CO同時吸収塔4からガスリサイクル配管13を通じて前記シフト反応器3に流入するリサイクルガスとなる精製ガスのガス流量を制御するようにしている。
本実施例を適用することで、触媒交換後のプラント起動時にHS/CO同時吸収塔4から燃料系統15を通じてガスタービンに送られるCOの量を低減させることで、ガス精製設備のCO回収量が減少することを抑制し、更に、HS/CO同時吸収塔4のL/G比を制御することで、このHS/CO同時吸収塔4でのHS及びCOを吸収液に吸収させる高い吸収効率が維持できる。
本実施例によれば、炭素を含む固体燃料をガス化した粗製ガスに含まれたHSとCOを同時に除去する処理プロセスにおいて、HS共存下でCOをCOに転換する耐硫黄性COシフト触媒の硫化処理を特別な機器を設置せずに簡単な配管構成によって可能にしたガス精製方法及びガス精製設備が実現できる。
次に本発明の第3実施例であるガス精製方法及びガス精製設備について図3を用いて説明する。
図3は本発明の第3実施例であるガス精製設備の全体構成を示す概略図である。
本実施例のガス精製設備は図1に示した第1実施例のガス精製設備と基本的な構成は共通しているので、両者に共通した構成の説明は省略し、相違する構成についてのみ以下に説明する。
図3は、図1のシステム構成のHS/CO同時吸収塔出口にフラッシュタンク31を設置した構成である。
フラッシュタンク31では、吸収液を減圧することで吸収液に溶解したCO及びHSを吸収液から分離して排出させることができる。
また、フラッシュタンク31内の圧力を操作することで、吸収液に溶解したCOを選択的に排出することができる。
フラッシュタンク31でCOを選択的に排出することができれば、再生塔5から排出されるHSの純度が高くなり、それに伴い、シフト反応器3に供給するリサイクルガス中のHS濃度が高くなる。
本実施例では、フラッシュタンク31を1段設置した構成を示したが、このフラッシュタンク31を直列に数段設置する構成にしてもよい。
本実施例を適用することで、純度の高いHSをリサイクルすることができ、シフト反応器3に充填したシフト触媒の硫化処理を効率的に行えうことができる。
本実施例によれば、炭素を含む固体燃料をガス化した粗製ガスに含まれたHSとCOを同時に除去する処理プロセスにおいて、HS共存下でCOをCOに転換する耐硫黄性COシフト触媒の硫化処理を特別な機器を設置せずに簡単な配管構成によって可能にしたガス精製方法及びガス精製設備が実現できる。
次に本発明の第4実施例であるガス精製方法及びガス精製設備について図4を用いて説明する。
図4は本発明の第4実施例であるガス精製設備の全体構成を示す概略図である。
本実施例のガス精製設備は図1に示した第1実施例のガス精製設備と基本的な構成は共通しているので、両者に共通した構成の説明は省略し、相違する構成についてのみ以下に説明する。
本実施例のガス精製設備は図4に示したように図1の第1実施例のガス精製設備のHSリサイクル配管12にHS貯留タンク41を設置した構成である。前記シフト反応器3では触媒を交換するたびに硫化処理が必要である。
そこで、前記シフト反応器3の触媒の活性が低下してきたら、触媒交換後の硫化処理を見据え、あらかじめ硫化処理用のHSをHSリサイクル配管12に設置した貯留タンク41に貯留しておくことで前記シフト反応器3の次の触媒交換後の硫化処理を効率的に実施することができる。
定常運転時はHSリサイクル配管12にHSを供給する弁(図示せず)は閉止しているが、触媒活性低下の兆候が見られたら、このHSリサイクル配管12の弁を開け、HS貯留タンク41にHSを貯留しておく。
貯留方法としては、圧力容器をHS貯留タンク41に用いてHSガスを圧縮し、液化して貯留しておくことが好ましい。
また、触媒活性の低下兆候を調べる方法としては、シフト反応器3の後段にCOモニター45を設置してCO濃度をこのCOモニター45でモニタリングするか、触媒層の温度をモニタリングし、触媒層温度の変化から、触媒寿命を推算する等の方法がある。
COシフト反応器3におけるCOシフト反応は発熱反応なので、新しい触媒を使用する初期の段階では触媒層の上部温度が高いが、触媒の長期使用に従い、高温部が中部、下部へとシフトする。
本実施例を適用することで、触媒交換時の触媒硫化処理に必要なHSを多量に貯留することができ、触媒交換時の触媒硫化処理にかかる時間を短縮することができる。
本実施例によれば、炭素を含む固体燃料をガス化した粗製ガスに含まれたHSとCOを同時に除去する処理プロセスにおいて、HS共存下でCOをCOに転換する耐硫黄性COシフト触媒の硫化処理を特別な機器を設置せずに簡単な配管構成によって可能にしたガス精製方法及びガス精製設備が実現できる。
本発明は石炭から燃料ガスとしてガス化したCOとHSを含む燃料ガス中に含まれるCOを触媒によりCOに変換し、このCOと燃料ガス中のHSを同時に除去するガス精製方法及びガス精製設備に適用可能である。
1:水洗塔、2:COS転化器、3:シフト反応器、4:HS/CO同時吸収塔、5:再生塔、6、8:熱交換器、7:ガス加熱器、9:ノックアウトドラム、10:リッチ液流路、11:リーン液流路、12:HSリサイクル配管、13:ガスリサイクル配管、15:燃料配管、18:ガス配管、19:CO送付配管、21:ガス流量調節弁、22:ガス流量計、30:制御器、31:フラッシュタンク、41:HS貯留タンク、45:COモニター。

Claims (8)

  1. 炭素を含む固体燃料をガス化した粗製ガス中に含まれるCOを触媒によりCOへ転換するシフト工程と、前記シフト工程で転換されたCO及び精製ガス中のHSを吸収液により吸収するガス吸収工程と、前記ガス吸収工程でCO及びHSを吸収した吸収液を加熱してCOとHSを吸収液から脱離させるガス再生工程を備え、
    前記ガス吸収工程で吸収液に前記CO及びHSを吸収させて精製した精製ガスをガスタービンに燃料ガスとして供給する燃料供給工程を備えたガス精製方法において、
    前記ガス再生工程で吸収液から離脱したHSを前記シフト工程に供給するHSリサイクル工程を備えて、H Sリサイクル工程により供給されたH Sを、事前の硫化処理や交換した新しい触媒の硫化処理に用い、
    前記シフト工程で粗製ガス中に含まれるCOをCO へ転換する触媒はCo−Mo系またはNi−Mo系の耐硫黄性触媒を使用することを特徴とするガス精製方法。
  2. 請求項1に記載したガス精製方法において、
    前記ガス吸収工程の後段にガス吸収工程から排出される精製ガス中のHSを前記シフト工程に供給するガスリサイクル工程を備え、このガスリサイクル工程で供給する精製ガスの供給量を可変にしたことを特徴とするガス精製方法。
  3. 請求項1に記載したガス精製方法において、
    前記ガス吸収工程の後段に吸収液を減圧して該吸収液に溶存しているCO 及び/或いはH Sを選択的に排出させる選択排出工程を備えることを特徴とするガス精製方法。
  4. 請求項1に記載したガス精製方法において、
    前記H Sリサイクル工程の後段に該ガス再生工程で吸収液から離脱して排出されるH
    Sの一部を貯留するH S貯留工程を備えることを特徴とするガス精製方法。
  5. 炭素を含む固体燃料をガス化した粗製ガス中に含まれるCOを触媒によりCO へ転換するシフト反応器と、前記シフト反応器で転換されたCO 及び精製ガス中のH Sを吸収液により吸収するガス吸収塔と、前記ガス吸収塔から排出されてCO 及びH Sを吸収した吸収液を加熱し、これらのCO とH Sを吸収液から脱離させるガス再生塔とを備え、前記ガス吸収塔で該ガス再生塔から供給された吸収液に前記CO 及び前記H Sを吸収させて精製した精製ガスを該ガス吸収塔からガスタービンに燃料ガスとして供給する燃料配管を配設したガス精製設備において、
    前記ガス再生塔で吸収液から離脱したH Sを該ガス再生塔から前記シフト反応器に供
    給するH Sリサイクル配管を配設して、H Sリサイクル工程により供給されたH Sを、事前の硫化処理や交換した新しい触媒の硫化処理に用い、
    前記シフト反応器で粗製ガス中に含まれるCOをCO へ転換する触媒はCo−Mo系またはNi−Mo系の耐硫黄性触媒を充填していることを特徴とするガス精製設備。
  6. 請求項5に記載したガス精製設備において、
    前記ガス吸収塔からガスタービンに燃料ガスとして精製ガスを供給する前記燃料配管から分岐して精製ガス中のH Sを前記シフト反応器に供給するガスリサイクル配管を配設し、
    前記ガスリサイクル配管にガス流量調整弁を設け、
    前記シフト反応器から該ガス吸収塔に精製ガスを供給する配管にガス流量計を設置し、
    前記ガス流量計で検出した精製ガスの流量に基づいて前記ガス流量調整弁の開度を制御
    する制御器を設置したことを特徴とするガス精製設備。
  7. 請求項5に記載したガス精製設備において、
    前記ガス吸収塔の後段で該ガス吸収塔から前記該ガス再生塔に吸収液を供給する吸収液の流路に吸収液を選択的に減圧するフラッシュタンクを設置したことを特徴とするガス精製設備。
  8. 請求項5に記載したガス精製設備において、
    前記H Sリサイクル配管に前記ガス再生塔から排出されるH Sの一部を貯留するH
    S貯留タンクを設置したことを特徴とするガス精製設備。
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