JP5514133B2 - Co2の回収方法及びco2の回収装置 - Google Patents

Co2の回収方法及びco2の回収装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5514133B2
JP5514133B2 JP2011024643A JP2011024643A JP5514133B2 JP 5514133 B2 JP5514133 B2 JP 5514133B2 JP 2011024643 A JP2011024643 A JP 2011024643A JP 2011024643 A JP2011024643 A JP 2011024643A JP 5514133 B2 JP5514133 B2 JP 5514133B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shift
catalyst
shift reactor
methane
methanol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011024643A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012162425A (ja
Inventor
崇 佐々木
朋子 穐山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2011024643A priority Critical patent/JP5514133B2/ja
Publication of JP2012162425A publication Critical patent/JP2012162425A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5514133B2 publication Critical patent/JP5514133B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/20Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/16Combined cycle power plant [CCPP], or combined cycle gas turbine [CCGT]
    • Y02E20/18Integrated gasification combined cycle [IGCC], e.g. combined with carbon capture and storage [CCS]

Description

本発明は、COとメタン、及び/又はメタノールを含む燃料ガス中のCOを、触媒により効率的にCOに変換するCOの回収に関する。
石炭、石油及び天然ガス等の燃料を用いて発電する火力発電プラントが従来から多数稼動している。その中でも、埋蔵量が多く、将来的にも安定供給が可能な石炭を燃料とし、一旦ガス化した後に発電用の燃料として供給する石炭ガス化複合発電(Integrated Coal Gasification Combined Cycle: IGCC)という技術が近年注目されている。
近年、地球温暖化防止の観点から、プラントからのCO排出量を削減するためにCOを回収する技術が開発されている。
公知例の特許第2870929号公報及び特許第3149561号公報に記載された技術では、ガス化炉から生成した生成ガスに含まれるHSやCOSの硫黄分を脱硫設備により除去し、その後、下記した反応式(1)を行うシフト反応器によってガス化炉で生成した生成ガス中のCOを反応式1によりCOに変換するシフト反応を行わせ、その後、CO回収設備によって生成ガス中COを回収する石炭ガス化発電プラントが開示されている。
CO+HO→CO+H+41.2kJ/mol ・・・(1)
この反応式(1)は発熱反応であり、反応進行に伴って生成ガス及びシフト反応器に充填された触媒温度が上昇する。ガス化炉で生成した生成ガスに含まれるCO濃度は約50%と高いため、上記発熱反応の進行によって200〜300℃の温度上昇が生じる。
公知例の特開2004−331701号公報に記載された技術に開示されているように、一般的にはシフト反応器の入口温度は250〜350℃で運転するケースが多い。この場合、シフト反応器の出口温度は500℃以上と高温になる場合がある。
特許第2870929号公報 特許第3149561号公報 特開2004−331701号公報
前記した特開2004−331701号公報に記載されたように、シフト反応器の出口温度が例えば500℃以上の高温になると、シフト反応器に充填される触媒の熱劣化、例えばシンタリングによる比表面積低下を引き起こし、触媒活性の低下を引き起こすリスクが高くなる。加えて、反応器内の温度上昇により、シフト反応器の容器やシフト反応器の出口配管の熱劣化を引き起こす可能性も高くなる。
本発明の目的は、石炭ガス化ガス中のCOをCOに転換するシフト反応器でのCO転化反応の温度上昇を抑制して触媒及びシフト反応器の長寿命化を図ると共に、ガス中のCOをCOに変換するシフト反応の促進を可能にしたCOの回収方法及びCOの回収装置を提供することにある。
本発明のCOの回収方法は、炭素を含む固体燃料をガス化した生成ガス中に含まれるCOを触媒によりCOへ転換する触媒を有するシフト反応器を備えたシフト工程と、前記シフト工程によって転化されたCOを含んだ生成ガスからCOを吸収液に吸収させる吸収塔、及びこの吸収塔から供給された吸収液に吸収させたCOを分離して該吸収液を再生し、前記吸収塔に再生した吸収液を供給する再生塔をそれぞれ有するCO回収工程を備えたCOの回収方法において、前記シフト工程を構成するシフト反応器の内部に、生成ガス中のCOをCOに転換するCO転換触媒と、生成ガス中のメタン又はメタノールをHとCOに転換するメタン改質触媒又はメタノール改質触媒との双方を充填させ、前記CO転換触媒下での発熱反応となるシフト転換反応によって温度が上昇した生成ガスの温度を、前記改質触媒下での吸熱反応となる改質反応によって前記生成ガスの温度を低下させるようにし、シフト反応器に充填される前記CO転換触媒は、前記シフト反応器の内部の上流側の位置と下流側の位置にそれぞれ充填し、シフト反応器に充填される前記メタン改質触媒又はメタノール改質触媒は、前記シフト反応器の内部の上流側及び下流側の位置に充填された前記CO転換触媒の間となる位置に充填していることを特徴とする。
本発明のCOの回収装置は、炭素を含む固体燃料をガス化した生成ガス中に含まれるCOを触媒によりCOへ転換する触媒を有するシフト反応器を備えたシフト工程と、前記シフト工程によって転化されたCOを含んだ生成ガスからCOを吸収液に吸収させる吸収塔、及びこの吸収塔から供給された吸収液に吸収させたCOを分離して該吸収液を再生し、前記吸収塔に再生した吸収液を供給する再生塔をそれぞれ有するCO回収工程を有するCOの回収装置において、前記シフト工程を構成するシフト反応器の内部に、生成ガス中のCOをCOに転換するCO転換触媒を充填するように配置すると共に、生成ガス中のメタン又はメタノールをHとCOに転換するメタン改質触媒又はメタノール改質触媒を充填するように配置して、前記CO転換触媒下での発熱反応となるシフト転換反応によって温度が上昇した生成ガスの温度をメタン改質触媒下又はメタノール改質触媒下での吸熱反応となる改質反応によって前記生成ガスの温度を低下させるように構成し、前記シフト反応器の内部に充填される前記CO転換触媒は、前記シフト反応器の内部の上流側の位置と下流側の位置にそれぞれ充填されるように配設し、前記シフト反応器の内部に充填される前記メタン改質触媒又はメタノール改質触媒は、前記シフト反応器の内部の上流側及び下流側の位置にそれぞれ充填された前記CO転換触媒の間となる位置に配設したことを特徴とする。
本発明によれば、ガス中のCOをCOに転換するシフト反応器でのCO転化反応の温度上昇を抑制して触媒及びシフト反応器の長寿命化を図ると共に、ガス中のCOをCOに変換するシフト反応の促進を可能にしたCOの回収方法及びCOの回収装置を実現することができる。
本発明の第1実施例であるCOの回収装置の概略構成を示すシステム構成図。 本発明の第2実施例であるCOの回収装置の概略構成を示すシステム構成図。 本発明の第3実施例であるCOの回収装置の概略構成を示すシステム構成図。 本発明の第1実施例であるCOの回収装置の触媒層に対する1つの解析例を示す図。 本発明の第1実施例であるCOの回収装置の触媒層に対するもう一つの解析例を示す図。
本発明の実施例であるCOの回収方法及びCOの回収装置について図面を引用して以下に説明する。
本発明の第1実施例であるCOの回収方法及びCOの回収装置の概略構成について図1を用いて説明する。
図1に示した第1実施例のCOの回収装置は、ガス化炉(図示せず)で生成された生成ガスであり、Cを含有する石炭のガス化ガスに含まれている重金属やハロゲン化水素等を洗浄する水洗塔1と、前記水洗塔1を経由して供給されるガス化ガスの経路途中に高温の水蒸気を供給して石炭のガス化ガス中のCOを水蒸気との反応によりCOとHとに転換するシフト反応器2とを備えたシフト工程と、このシフト工程の前記シフト反応器2から出たガス化ガスに含まれるCOとHSを吸収液に吸収させるHS/CO同時吸収塔3及び前記HS/CO同時吸収塔3で吸収液に吸収したCOとHSを該吸収液から分離して回収すると共に、前記吸収液を再生する再生塔4を備えたCO回収工程によって構成されている。
ここで、前記シフト反応器2は石炭のガス化ガス中のCOをCOに転換するシフト工程を構成しており、前記HS/CO同時吸収塔3と前記再生塔4は石炭ガス化ガス中のCOを回収する回収工程を構成している。
図1に示した本実施例のCOの回収装置の構成について更に詳細に説明すると、ガス化炉(図示せず)で生成した石炭のガス化ガスである生成ガスは水洗塔1に送られ、この水洗塔1で生成ガス中の重金属やハロゲン化水素等の不純物質が除去される。
その後、水洗塔1で洗浄された生成ガスは、水洗塔1に供給される生成ガスの上流側に設置され、前記水洗塔1に供給される生成ガスを熱源として前記水洗塔1で洗浄された生成ガスを昇温する熱交換器5、及び前記熱交換器5の下流側に設置され、この熱交換器5で昇温した生成ガスを加熱するガス加熱器6を経由して、シフト工程を構成するシフト反応器2に送られる。
前記熱交換器5及びガス加熱器6によって、シフト反応器2に供給される生成ガスはシフト工程を構成するシフト反応器2の内部に充填されるCO転化触媒の反応温度まで昇温される。
また、ガス加熱器6で昇温した生成ガスの経路の途中には、シフト工程のシフト反応器2におけるガス化ガス中のCOをCOに転換するシフト反応に必要な高温の水蒸気が供給されるように構成されている。
そして前記シフト反応器2の内部には、CO転化触媒21と改質触媒22とが同時に充填されている。尚、定常運転時でのシフト反応器2の入口ガスの主成分はCOとHであり、COが乾燥状態で約60vol%、H2が約25vol%である。
本実施例のCOの回収装置の特徴は、炭素を含む固体燃料をガス化した生成ガス中に含まれるCOを触媒によってCOへ転換するシフト工程と、生成ガス中のCOを回収するCO回収工程を備えるガス精製設備において、前記シフト工程にCO転化触媒と同時にメタン改質触媒又はメタノール改質触媒を充填させていることにある。
上述した反応式(1)におけるメタン改質反応、及びメタノール改質反応は、反応式(2)及び反応式(3)によって進行する。
CH+2HO→CO+4H−165.0kJ/mol ・・・(2)
CHOH+HO→CO+3H−49.0kJ/mol ・・・(3)
上記反応式(2)及び(3)はいずれも吸熱反応であり、反応進行に伴い雰囲気温度は低下する。メタンはガス化炉で生成された生成ガス中に含まれるガスであり、メタノールはシフト反応を行うシフト工程において、反応式(4)によって一部生成する。
CO+3H→CHOH ・・・(4)
メタンはシフト反応器2の出口ガスに同伴して、次のCO回収工程に送られるが、CO回収工程でもメタンの回収ができないため、吸収塔3で分離させて燃料としてガスタービンに供給して燃焼させる。また、メタノールはシフト反応器2の出口で凝縮水を除去する段階で凝縮水中に溶解し、その後処理される。
メタン及びメタノールのいずれのガスもCを含有するガスであるが、COに転化されずに系外に排出されるため、回収できずにプラントのC回収率低下の要因となっていた。
そこで、メタン及びメタノールをシフト反応器2内で反応式(2)及び(3)に基いてCOとHに変換することにより、シフト反応器2内の温度上昇の抑制に寄与するだけでなく、COの回収装置を構成するプラントのC回収率の向上にも寄与することができる。
図1に示した本実施例のCOの回収装置においては、シフト反応器2の下流側に、前記シフト反応器2から排出された生成ガスを冷却する熱交換器7と、生成ガス中の水分を除去するノックアウトドラム8が夫々設置されており、シフト反応器2から排出された生成ガスは前記熱交換器7によって冷却され、ノックアウトドラム8によって生成ガス中の水分を凝縮させて系外に除去している。
前記ノックアウトドラム8を流下した生成ガスは、その後、HS/CO同時吸収塔3に送られ、前記HS/CO同時吸収塔3において生成ガス中のHSとCOを吸収液に吸収させることによって前記HSとCOを生成ガスから除去する。
そして前記HS/CO同時吸収塔3で吸収液に吸収されなかったHは、HS/CO同時吸収塔3から排出され、燃料としてガスタービン25の燃焼器に供給されて燃焼し、燃焼ガスとなってガスタービン25を駆動する。
前記HS/CO同時吸収塔3でHSとCOを吸収した吸収液は、リッチ液流路9を通じて前記HS/CO同時吸収塔3の下流側に設置された再生塔4に送られ、この再生塔4で加熱して前記吸収液からHSとCOを分離することによって前記吸収液を再生し、再生した吸収液は、リーン液流路10を通じて前記再生塔4から再度、前記HS/CO同時吸収塔3に供給されるように構成されている。
これらのHS/CO同時吸収塔3及び再生塔4はCO回収工程を構成している。
そして再生塔4での加熱によって吸収液から分離して前記再生塔4から排出されたHSは図示していないカルシウム系吸収剤によって石膏化されて回収させ、また、吸収液から分離して前記再生塔4から排出されたCOは図示していない液化及び固化によって回収される。
本実施例のCOの回収装置では、シフト反応器2の前段に水洗塔1を設置し、ガス化炉で生成された生成ガス中の重金属やハロゲン化水素を除去している。シフト反応器2に充填される触媒の多くは重金属やハロゲン化水素の流入により被毒し、活性が低下する。
従って、シフト反応器2の前段で重金属やハロゲン化水素を除去する必要がある。本実施例では湿式除去装置である水洗塔1を用いた例を示したが、この水洗塔1に代えて吸着材又は吸収材を用いた乾式除去装置を使用しても良い。
前記の乾式除去装置においては、生成ガス中の重金属やハロゲン化水素を除去する吸着材又は吸収材として、アルカリ金属、アルカリ土類金属の酸化物、炭酸塩、水酸化物の他、活性炭やゼオライト等の多孔性物質を使用することができる。
前記した乾式除去装置を用いることにより、ガス化炉から供給される生成ガスの冷却、昇温操作を省くことができるため、エネルギーロスを抑制することができる。
ところで、湿式除去装置である水洗塔1を用いる場合には、水洗塔1から発生する同伴水蒸気が期待でき、ガス化炉で生成した生成ガス中のCOを水蒸気との反応によりCOとHとに転換する水蒸気としてシフト反応器2に供給する必要がある水蒸気量を低減することができる利点もある。
本実施例のCOの回収装置では、シフト工程を構成するシフト反応器2の下流側に配設したCO回収工程にてガス化炉で生成した生成ガス中のHSとCOを同時に回収するシステムとしているため、シフト反応器2には生成ガスに含まれる多量のHSが流入する。
従って、生成ガス中のCOをCOに変換するシフト反応を行うために、シフト反応器2の内部に充填するCO転化触媒21としては、耐S性を有するCo−Mo系、又はNi−Mo系触媒が好ましいが、これ以外にも耐S性を有するCO転化触媒であれば何でも良い。
また、HSをシフト反応器2の前段で除去するためには、シフト反応器2の前段に脱硫装置を備えてもよい。シフト反応器2の前段に脱硫装置を備えるシステムであれば、シフト反応器2には耐S性を有しない触媒、例えばCu−Zn系、Fe−Cr系も使用することができる。
また、シフト反応器2の内部に充填する改質触媒22としては、メタン、メタノール改質触媒のいずれでも良い。これらの触媒は、ガス化炉での使用炭種、及び運用条件によって流入するガス組成は異なるので、ガス組成によって選定することが望ましい。
メタン改質触媒22としては、Ni−Al系や酸化ニッケルが使用できるがこれ以外にもメタンと水蒸気からCOとHを生成させる触媒であれば何でも良い。また、メタノール改質触媒としては代表的な触媒としてCu−Zn系触媒があるが、これに限らず、メタン改質触媒と同様に水蒸気との反応によりCOとHを生成する触媒であれば何でも良い。
メタン改質反応はメタノール改質反応よりも吸熱量が多いが、より高温域で進行する反応であるので、COシフト反応との共存を見据えた場合、メタノール改質触媒を使用する方が好ましい。
本実施例のCOの回収装置では、図1に示したように、シフト反応器2の内部に充填する触媒は、CO転化触媒21を、シフト反応器2の内部の上流側と下流側との双方に設置し、改質触媒22を上流側と下流側とに設置した前記CO転化触媒21の間に位置するように設置しているが、改質触媒22の設置位置をシフト反応器2の内部に複数配置したCO転化触媒21の中間の位置に限るものではない。
S/CO同時吸収塔3としては、物理吸収塔、化学吸収塔いずれも適用できる。双方の吸収塔で使用する吸収液の例としては、物理吸収ではセレクソール、レクチゾール等があり、また、化学吸収ではメチルジエタノールアミン(MDEA)やアンモニア等が使用できる。
本実施例のCOの回収装置では前記HS/CO同時吸収塔3でHS/COを吸収した吸収液は再生塔4で再生するシステムとしているが、圧力スイングを利用したフラッシュ再生方式、及びフラッシュ再生、再生塔再生の組合せによる再生方式を採用しても良い。フラッシュ再生を利用することでHSとCOの分離回収が可能となり、純度の高いCOを回収することができる。
次に、本実施例であるCOの回収方法及びCOの回収装置について、シフト反応器2の内部にCO転化触媒21とメタン改質触媒22を設置した場合における触媒層の温度変化を平衡計算により解析した結果について示す。
(解析例1)
本解析例ではシフト反応器2にCO転化触媒21のみを充填した条件での解析結果を示す。解析条件を以下に示す。ガス化炉からの生成ガスの組成は、乾燥条件でCO:55%、H2:20%、CO2:5%、CH4:0.5%、N2:19.5%とし、シフト反応器2に流入するガス量は1,000m3/hとした。
上記乾燥ガスにシフト反応の反応物質である水蒸気を1,000m3/h供給した条件において、触媒層の出口温度が500℃で平衡状態となるように触媒層の入口温度を試算した試算結果を図3に示す。
図3の試算結果に示したように、出口平衡組成からCO転化量が求められ、それにより温度上昇を試算すると209℃となった。即ち、触媒層の出口温度を500℃に設定し、平衡状態まで反応を進行させるとすると、触媒層の入口温度は291℃に設定する必要があることが判った。
(解析例2)
本解析例では、CO転化触媒21の中間にメタン改質触媒22を充填した系で触媒層の温度変化を解析した結果を図4に示す。
図4に示したように、触媒層の入口温度は解析例1と同様に291℃とし、CO転化触媒21の温度が400℃に達した位置にメタン改質触媒22を充填した。メタン改質触媒22により生成ガス中のメタンが全て反応式(2)によりCOとHに変換したとすると、吸熱反応により触媒層の温度は約16℃低下する。
メタン改質触媒22の下流側には更にCO転化触媒21を充填しており、残りのCOがCOに変換される。メタン改質触媒22により温度を低下させることにより、CO転化反応は促進され、解析例1と同様のシフト率80%を達成する温度は16℃低下し、484℃となった。
以上説明した様に、本実施例のCOの回収方法及びCOの回収装置によれば、ガス中のCOをCOに転換するシフト反応器でのCO転化反応の温度上昇を抑制して触媒及びシフト反応器の長寿命化を図ると共に、ガス中のCOをCOに変換するシフト反応の促進を可能にしたCOの回収方法及びCOの回収装置を実現することができる。
次に 本発明の第2実施例であるCOの回収方法及びCOの回収装置の概略構成について図2を用いて説明する。本実施例のCOの回収装置は図1に示した先の実施例のCOの回収装置と基本的な構成は共通しているので、両者に共通した構成の説明は省略し、相違する部分についてのみ以下に説明する。
図2に示した第2実施例のCOの回収装置は、上流側から下流側に沿ってシフト反応器2a、2b、2cと多段に3塔設置したシステム構成となっている。シフト反応器2a、2b、2cを多段に構成した理由は、反応式(1)の反応が発熱反応であるため、シフト反応器を多段に構成することによってシフト反応器2a、2b、2cの1段当たりの負荷を分散させることが可能となり、各シフト反応器2a、2b、2cの温度上昇を抑制することができるためである。
従って、シフト反応器2a、2b、2cは図2に示したように多段にして配設することが望ましく、逐次的にシフト反応を進行させることでシフト反応器2に充填した触媒、及びシフト反応器2の過熱を抑制する。尚、本実施例のCOの回収装置では、シフト反応器2を3塔設置した構成としたがこれに限ることなく、シフト反応器2を多段に設置するものであれば良い。
また、図2に示された本実施例のCOの回収装置において、多段に3塔設置されたシフト反応器2a、2b、2cへのCO転化触媒21及び改質触媒22の充填に関しては、多段に設置したこれらのシフト反応器2a、2b、2cのうち、最上流に位置する第1シフト反応器2aの内部にCO転化触媒21及び改質触媒22の双方を充填するように構成することが望ましい。これは、最上流に位置するシフト反応器2aの温度上昇が最も著しいためである。
そして、2段目及び3段目に設置した第2シフト反応器2b、及び第3シフト反応器2cの内部には、CO転化触媒21のみをそれぞれ充填して構成している。
また、本実施例のCOの回収装置では、最上流に位置する第1シフト反応器2aの内部に充填する改質触媒22をCO転化触媒21の下流側となる位置に設置している。
また、第1実施例のCOの回収装置におけるシフト反応器2の内部に充填した触媒のように、改質触媒22が上流側と下流側の双方に配置したCO転化触媒21の中間に設置することがメンテナンス上困難な場合は、図2に示した本実施例の第1シフト反応器2aに充填させた触媒のように、充填する触媒層を2段にして上下に直列に設置してもよい。但し、この場合は必ず改質触媒22の方をCO転化触媒21の下流側となる位置に設置する。
本実施例のCOの回収装置では、第2反応器2b、第3反応器3cの前段に熱交換器11をそれぞれ設置している。これは熱交換器11によって前段の第1反応器2a、第2反応器2bで発生した熱量をそれぞれ回収し、後段の第2反応器2b、第3反応器3cの入口温度をそれぞれ低下させると同時に、効率的な熱回収によって、発電効率の低下を抑制するためである。
本実施例によれば、ガス中のCOをCOに転換するシフト反応器でのCO転化反応の温度上昇を抑制して触媒及びシフト反応器の長寿命化を図ると共に、ガス中のCOをCOに変換するシフト反応の促進を可能にしたCOの回収方法及びCOの回収装置を実現することができる。
次に 本発明の第3実施例であるCOの回収方法及びCOの回収装置の概略構成について図2を用いて説明する。本実施例のCOの回収装置は図1に示した先の実施例のCOの回収装置と基本的な構成は共通しているので、両者に共通した構成の説明は省略し、相違する部分についてのみ以下に説明する。
図3に示した第3実施例のCOの回収装置では、シフト反応器2の上流側にメタン又はメタノールを前記シフト反応器2に供給するメタン及びメタノール供給管13が配設されており、前記メタン及びメタノール供給管13には供給するメタン又はメタノールの流量を調節するマスフローコントローラー14が設置されている。
前記シフト反応器2の下流側の生成ガスを流下させる配管には該配管を流下する生成ガスの温度を測定する温度計15が設置されている。
そして、前記温度計15で測定した生成ガスの検出温度に基づいて前記マスフローコントローラー14によってシフト反応器2に供給するメタン又はメタノール量の流量値を演算して操作信号として前記マスフローコントローラー14に出力する制御器16が設置されている。
上記した構成のCOの回収装置においては、温度計15によってシフト反応器2の出口ガス温度を測定し、温度計15で測定したガス温度の検出値に応じて前記シフト反応器2にメタン及びメタノール供給管13を通じて供給するメタン又はメタノールの流量値を制御器15により算出し、この制御器16から操作信号として出力して前記マスフローコントローラー14の開度を調節し、シフト反応器2に供給するメタン又はメタノール量の流量を制御するものである。
このようなシステム構成とすることで、外部から、シフト反応器2にメタン又はメタノールを供給する場合でもシフト反応器2に供給するメタン又はメタノールの供給量を適切に制御することができる。
本実施例によれば、ガス中のCOをCOに転換するシフト反応器でのCO転化反応の温度上昇を抑制して触媒及びシフト反応器の長寿命化を図ると共に、ガス中のCOをCOに変換するシフト反応の促進を可能にしたCOの回収方法及びCOの回収装置を実現することができる。
本発明はCOとメタン、及び/又はメタノールを含む燃料ガス中のCOを、触媒により効率的にCOに変換するCOの回収方法及びCOの回収装置に適用可能である。
1:水洗塔、2、2a、2b、2c:シフト反応器、3:H2S/CO2同時吸収塔、4:再生塔、5、7:熱交換器、6:ガス加熱器、8:ノックアウトドラム、9:リッチ液流路、10:リーン液流路、11:熱交換器、13:メタン及びメタノール供給管、14:マスフローコントローラ、15:温度計、16:制御器、25:ガスタービン。

Claims (6)

  1. 炭素を含む固体燃料をガス化した生成ガス中に含まれるCOを触媒によりCOへ転換する触媒を有するシフト反応器を備えたシフト工程と、前記シフト工程によって転化されたCOを含んだ生成ガスからCOを吸収液に吸収させる吸収塔、及びこの吸収塔から供給された吸収液に吸収させたCOを分離して該吸収液を再生し、前記吸収塔に再生した吸収液を供給する再生塔をそれぞれ有するCO回収工程を備えたCOの回収方法において、
    前記シフト工程を構成するシフト反応器の内部に、生成ガス中のCOをCOに転換するCO転換触媒と、生成ガス中のメタン又はメタノールをHとCOに転換するメタン改質触媒又はメタノール改質触媒との双方を充填させ、前記CO転換触媒下での発熱反応となるシフト転換反応によって温度が上昇した生成ガスの温度を、前記改質触媒下での吸熱反応となる改質反応によって前記生成ガスの温度を低下させるようにし、
    シフト反応器に充填される前記CO転換触媒は、前記シフト反応器の内部の上流側の位置と下流側の位置にそれぞれ充填し、シフト反応器に充填される前記メタン改質触媒又はメタノール改質触媒は、前記シフト反応器の内部の上流側及び下流側の位置に充填された前記CO転換触媒の間となる位置に充填していることを特徴とするCOの回収方法。
  2. 請求項1に記載のCO の回収方法において、
    前記シフト工程の前段となるメタン又はメタノール供給工程からメタン又はメタノールを前記シフト工程のシフト反応器に供給するようにしていることを特徴とするCO の回収方法
  3. 請求項1に記載のCO の回収方法において、
    前記シフト反応器は複数段の反応器から構成されており、これらの複数段の反応器のうち最も上流側に位置するシフト反応器にはCO転換触媒及びメタン改質触媒又はメタノール改質触媒を充填し、前記複数段の反応器のうち最も上流側に位置するシフト反応器よりも下流側に位置するシフト反応器にはCO転換触媒のみを充填していることを特徴とするCO の回収方法
  4. 炭素を含む固体燃料をガス化した生成ガス中に含まれるCOを触媒によりCO へ転換する触媒を有するシフト反応器を備えたシフト工程と、前記シフト工程によって転化されたCO を含んだ生成ガスからCO を吸収液に吸収させる吸収塔、及びこの吸収塔から供給された吸収液に吸収させたCO を分離して該吸収液を再生し、前記吸収塔に再生した吸収液を供給する再生塔をそれぞれ有するCO 回収工程を有するCO の回収装置において、
    前記シフト工程を構成するシフト反応器の内部に、生成ガス中のCOをCO に転換するCO転換触媒を充填するように配置すると共に、生成ガス中のメタン又はメタノールをH とCO に転換するメタン改質触媒又はメタノール改質触媒を充填するように配置して、前記CO転換触媒下での発熱反応となるシフト転換反応によって温度が上昇した生成ガスの温度をメタン改質触媒下又はメタノール改質触媒下での吸熱反応となる改質反応によって前記生成ガスの温度を低下させるように構成し、
    前記シフト反応器の内部に充填される前記CO転換触媒は、前記シフト反応器の内部の上流側の位置と下流側の位置にそれぞれ充填されるように配設し、前記シフト反応器の内部に充填される前記メタン改質触媒又はメタノール改質触媒は、前記シフト反応器の内部の上流側及び下流側の位置にそれぞれ充填された前記CO転換触媒の間となる位置に配設したことを特徴とするCO の回収装置
  5. 請求項4に記載のCO の回収装置において、
    前記シフト工程の前段にメタン又はメタノール供給工程を配設し、このメタン又はメタノール供給工程からメタン又はメタノールを前記シフト工程の前記シフト反応器に供給するように構成したことを特徴とするCO の回収装置
  6. 請求項4に記載のCO の回収装置において、
    前記シフト反応器は複数段のシフト反応器から構成されており、これらの複数段のシフト反応器のうち最も上流側に位置するシフト反応器には、前記CO転換触媒と、前記メタン改質触媒又はメタノール改質触媒の双方がそれぞれ充填するように配置されて構成されており、前記複数段の反応器のうち最も上流側に位置するシフト反応器よりも下流側に位置するシフト反応器には、前記CO転換触媒のみが充填するように配置されていることを特徴とするCO の回収装置
JP2011024643A 2011-02-08 2011-02-08 Co2の回収方法及びco2の回収装置 Active JP5514133B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011024643A JP5514133B2 (ja) 2011-02-08 2011-02-08 Co2の回収方法及びco2の回収装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011024643A JP5514133B2 (ja) 2011-02-08 2011-02-08 Co2の回収方法及びco2の回収装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012162425A JP2012162425A (ja) 2012-08-30
JP5514133B2 true JP5514133B2 (ja) 2014-06-04

Family

ID=46842229

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011024643A Active JP5514133B2 (ja) 2011-02-08 2011-02-08 Co2の回収方法及びco2の回収装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5514133B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6025603B2 (ja) 2013-02-21 2016-11-16 三菱重工業株式会社 Coシフト反応装置及びcoシフト変換方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012162425A (ja) 2012-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5762386B2 (ja) シフト触媒、石炭ガス化プラントのガス精製方法及びガス精製設備
JP6956665B2 (ja) 燃焼排ガス中の二酸化炭素のメタン化方法及びメタン製造設備
CA2660293C (en) Hydrogen production method and facility
TWI491726B (zh) 氣體精製方法、煤氣化設備及轉移觸媒
CA2683007C (en) Method and system for recovering high-purity co2 from gasification gas
JP6263029B2 (ja) メタン製造方法並びにメタン製造装置及びこれを用いたガス化システム
JP2012522090A (ja) 精製合成ガスを製造する方法
EP1968888A2 (en) Methods and apparatus for converting a fuel source to hydrogen
JP5424927B2 (ja) ガス精製方法及びガス精製設備
JP5292333B2 (ja) Co2回収方法およびco2回収装置
JP2013241923A (ja) 炭素系燃料のガス化発電システム
JP2013087021A (ja) 化石燃料から合成ガスを生成するプラントの二酸化炭素回収システム
JP5514133B2 (ja) Co2の回収方法及びco2の回収装置
JP2017048087A (ja) 化石燃料からの水素製造方法及び水素製造装置
JP5535587B2 (ja) ガス化システム及びその運転方法
JP5501029B2 (ja) ケミカルループ反応システム及びこれを用いた発電システム
JP5398755B2 (ja) Co2回収方法およびco2回収装置
JP2012131873A (ja) Coシフト変換システム及び方法、石炭ガス化発電プラント
Chiesa et al. The use of membranes in oxygen and hydrogen separation in integrated gasification combined cycle (IGCC) power plants
JP2015093264A (ja) シフト触媒、ガス精製設備及びガス精製方法
JPH03245822A (ja) 高温還元性ガスの精製方法
JP2012041438A (ja) ガス化システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140318

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140328

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5514133

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250