JP5422796B2 - 改質アクリロニトリルーブタジエンゴム - Google Patents

改質アクリロニトリルーブタジエンゴム Download PDF

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Description

本発明は、多核フェノール又は/及びポリアルキレングリコールを共存させて、アクリロニトリル高含有のアクリロニトリルーブタジエンゴム(以下において、NBRと略称することがある)の共存によって、フェノール樹脂をNBRに対して高相溶・その制御可能にして、NBRの特性を維持し、新たな特性(例えば、耐油性、高機械特性)を備えて、フェノール樹脂の特性が選択的に付与されている改質NBRに関する。
NBRは、自動車産業その他の各種産業の多種多様な部品・部材にされるので、混和・均質化によってプラスチック類の特性を付与して性能を向上させることが希求されている。しかし、NBRとプラスチック類とは、イオン的相互作用・共架橋化・酸―塩基相互作用・アイオノマ化等の各種相溶手段によっても相溶しないことが知られていて、プラスチック類をNBRに混入しても、非相溶であるために、NBRの物性(特に、機械的物性)が改善されないことが知られている(例えば、非特許文献1のp62〜79を参照)。
従って、例えば、フェノール樹脂をNBRにゴム用加熱混練装置(代表的には、加熱ロール等)により混練しても混和することがない。なお、フェノール樹脂のメチロール基と相溶性を有するカルボキシ基をNBRに導入しても、NBRの物性の変化が僅かで、相溶効果も実質的に認められない(例えば、特許文献1を参照)。
発明者の知る限りにおいては、一般的なゴムの加熱混練手段によってフェノール樹脂をNBRに混和・均質化して、NBRの物性を改善するという発想が存在せず、かつ、提案も行われていない(例えば、非特許文献1のp1125を参照)。
特許文献1 特許第3034886号公報
非特許文献1 秋山三郎編「プラスチックの相溶化剤と開発技術ー分類・評価・
サイクル」株式会社シーエムシー、1999年5月発行
非特許文献2 「Maruzen 高分子大事典」丸善株式会社、平成6年発行
非特許文献3 マグロヒル/化学用語辞典編集委員会編「マグロヒル/化学用語辞典」株式会社日刊工業新聞社、1998年発行
かかる状況下において、フェノール樹脂とNBRとの高相溶及びその制御が本発明者によって実験主体に検討されて、本発明による改質NBRが見出された。
本発明は、以下(A)〜(F)を目的とする。
(A)本発明は、NBRとフェノール樹脂とを高相溶にして、工業的に有益な新たな特性(例えば、耐油性、高機械特性)を有して、しかも、NBR及びフェノール樹脂の優れた特性を併有する改質NBRを提供すること、を目的とする。
(B)本発明は、NBRとフェノール樹脂との相溶制御によって、フェノール樹脂由来の制御された特性が付与されている改質NBRを提供すること、を目的とする。
(C)本発明は、フェノール樹脂の重量比率がNBRの重量比率に近い含有をも可能にする改質NBRを提供すること、を目的とする。
(D)本発明は、耐化学性(例えば、耐油性・耐オゾン性等)に優れて、高機械的特性(例えば、引張り強度等)を有する改質NBRを提供すること、を目的とする。
(E)NBRの加工条件と同等若しくはそれに近い条件で加工することが可能な改質NBRを提供すること、を目的とする。
(F)本発明は、公知の加工装置及び加工方法を利用して加工することができるNBRが主体の改質NBRを提供すること、をも目的とする。
本発明による改質NBRは、
(1)フェノール樹脂と、
(2)ビス(ヒドロキシフェニル)アルカンからなる多核フェノールとポリアルキレングリコール若しくはそれら両方からなる混和用化合物とが、20〜200重量部(フェノール樹脂)/10重量部(混和用化合物)の比率にされ、
(3)フェノール樹脂と混和用化合物とアクリロニトリルーブタジエンゴムとの合計が100重量%である場合に、フェノール樹脂と混和用化合物との合計が10〜45重量%の比率にされ、
(4)フエノール樹脂が、混和用化合物と共存して、31重量%以上のアクリロニトリル高含有のNBRに混和・均質化されて含有されること、を特徴とする。
本発明によれば、下記(1)〜(6)等に代表される効果が得られる。
(1)NBRとフェノール樹脂とが高相溶によって、少量から多量の範囲で制御量のフェノール樹脂とNBRとが混和・均質化されて、フェノール樹脂の多様な特性、NBRの特性を併有する改質NBRが提供される。
(2)高耐化学性(例えば、高耐油性・高耐オゾン性等)及び高機械特性(例えば、引張り強度等)を併有する改質NBRが提供される。
(3)NBRに付与するフェノール樹脂由来の特性の質及び量の制御が可能な改質NBRが得られる。
(4)高耐油性・高耐オゾン性及び高引張り強度・高硬度等を有する改質NBRが提供される。
(5)公知のゴム用混練装置等の公知のゴム用加工装置を使用して加工・製造が可能な改質NBRが提供される。
(6)ゴム用の一般的な加熱混練装置(代表的には、加熱ロール等)による混練によっても、フェノール樹脂とNBRとが混和・均質化が可能になる改質NBRが提供される。
フェノール樹脂とアクリロニトリル高含有(以下において、AN高含有と略称することがある)のNBRとが、多核フェノール又は/及びポリアルキレングリコールの共存によって、混和・均質化されて、それによって、本発明の効果が享受可能にされている。
なお、以下において、「ビス(ヒドロキシフェニル)アルカンからなる多核フェノールとポリアルキレングリコール若しくはそれら両方」は、説明上の便宜から「混和用化合物」ということがある。

また、複数プラスチックの相溶性は、厳格には、熱力学的に定義されて、光的的透明度、ガラス転移温度、核磁気共鳴等から有無が判定される(例えば、非特許文献2の6.1.1章〜6.1.4章を参照)。
ただし、複数プラスチックの混合物が、非相溶性である場合には、機械的物性その他が、混合物の大部分を占めるプラスチックの物性になって、相溶性である場合には、複数プラスチックの物性が明瞭に発現する。「相溶」は、通常は混和しないポリマーから所望の性質を有する均一ブレンド物になる意味で使用されている(例えば、非特許文献3のp250を参照)。
そこで、本明細書では、フェノール樹脂と混和用化合物とNBRとの加熱混練物が混和・均質化によってフェノール樹脂及びNBRに由来の物性若しくは新規な物性を備える場合には、フェノール樹脂とNBRとが相溶したと判定している(例えば、後記実施例を参照)。
<混和用化合物>:
ビス(ヒドロキシフェニル)アルカンの単一種若しくは複数種からなる多核フェノールとポリアルキレングリコール若しくはそれら両方からなる多核フェノールの単一若しくは複数種、ポリアルキレングリコールの単一若しくは複数種、若しくは多核フェノール及びポリアルキレングリコールの共存によって、フェノール樹脂とAN高含有のNBRが混和・均質化されて、改質NBRについて本発明の効果が享受される。
なお、多核フェノールとポリアルキレングリコールの併有は、改質NBRについて本発明の効果を享受可能である場合には、それらの組み合わせの量的比率が任意である。
<多核フェノール>:
多核フェノールは、フェノール性水酸基を有する芳香核が、メチレン結合によって2若しくはそれ以上が結合している化合物である。ただし、フェノール性水酸基を有する芳香核が3以上の多核フェノールは、その存在によって、フェノール樹脂とAN高含有のNBRが、NBRの一般的な加熱一般的な加熱ロール等の加熱混練装置による混練で混和・均質化が可能になる場合に使用される。
多核フェノールとしては、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン、ジ(ヒドロキシフェニル)スルホン若しくはジ(ヒドロキシフェニル)エーテルが適していて、特に、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカンの単一種若しくは複数種の使用によって、フェノール樹脂とAN高含有のNBRを一般的な加熱ロール等の加熱混練装置によって容易に混和・均質化することができる。
ビス(ヒドロキシフェニル)アルカンは、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン及びビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンが適していて、特に、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタンの使用によって、本発明の効果を最大に享受するのが容易になる(後記実施例を参照)。なお、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカンは、工業的にも生産されているので、市販品を使用することが可能である。
ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン以外のビス(ヒドロキシフェニル)アルカンの使用の場合には、加熱混練装置での混練条件がNBRの一般的な混練条件より少し外れるが、混練条件の変更によって混和・均質化が可能になる。
<ポリアルキレングリコール>:
ポリアルキレングリコールは、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール若しくはポリエチレンプロピレングリコール共重合体の一種若しくは複数種が使用によって、フェノール樹脂とAN高含有のNBRを一般的な加熱ロール等の加熱混練装置により混和・均質化が可能である。
ポリアルキレングリコールは、フェノール樹脂とAN高含有のNBRの加熱混練による混和・均質化によって高耐化学性(例えば、高耐油性・高耐オゾン性等)及び高機械特性(例えば、引張り強度等)が容易に付与可能である点からは、ポリエチレングリコールの使用が適している(後記実施例を参照)。
ただし、ポリエチレングリコール以外のポリアルキレングリコールであっても、加熱混練条件の修正・変更によって混和・均質化が可能である。
<NBR>:
NBR(アクリロニトリルと1,3−ブタジエンとの共重合体)は、アクリロニトリル含量が、NBRの重量を基準として、31重量%以上であるアクリロニトリル高含有のNBRを使用することで、混和用化合物を介してフェノール樹脂との高相溶が可能になっている。なお、従来にあっては、NBRのアクリロニトリルが高含量になっても、NBRとフェノール樹脂とが非相溶であることが知られていた。NBRは、アクリロニトリル含量15〜50重量%のものが商業的に生産されている。
商業的生産のNBRは、アクリロニトリル含量について、便宜的に、低ニトリル含量(約24重量%以下)、中ニトリル含量(同25〜30%)、中高ニトリル含量(同31〜35%)、高ニトリル含量(同36〜42%)、極高ニトリル含量(ニトリル含量43%以上)に分類されていて、本発明では、中高ニトリル含量以上の商業的生産のNBRが使用可能である。特に、高及び極高ニトリル含量(ニトリル含量36%以上)のNBRの使用によって本発明の効果が最大に享受される。
NBRは、フェノール樹脂及び混和用化合物の合計重量よりも大きい重量比率で含まれて、NBR由来の優れた特性が改質NBRに付与されている。なお、 NBR量は、例えば、NBRの圧縮永久歪(JISK7161により測定)が、改質NBRの圧縮永久歪の測定値と同等若しくは40%以内、好ましくは30%以内(特に好ましくは20%以内)の変化率の範囲内であれば、改質NBRがNBR由来の優れた特性を有して本発明の効果が容易に享受される。
<フェノール樹脂>
フェノール樹脂は、例えば、レゾール型及びノボラック型のいずれもが使用可能である。ただし、レゾール型若しくはノボラック型の配合によって、加工性(例えば、混練温度、混練性)、改質NBRの耐食性・硬度・機械的強度が相違するので、目的に応じて、レゾール型若しくはノボラック型のいずれか、若しくはそれら両方が併用される。レゾール型若しくはノボラック型のいずれであっても、NBRに対する相溶性が著しく改善されることは、本発明の特徴の一つである。
フェノール樹脂のノボラック型のオルソ/パラ結合比については、特に制約されることがなく、1.0以上の結合比でも可能である。フェノール樹脂の分子量は、NBRとフェノール樹脂の相溶が混和用化合物により可能になって、改質NBRの特性の維持若しくは改善が可能である限りにおいて、制約されることがない。
<フェノール樹脂と混和用化合物との重量比率>:
フェノール樹脂と混和用化合物とは、例えば、20〜200重量部(フェノール樹脂)/10重量部(混和用化合物)からなる比率が適している。
比率が、20/10以下であると、加熱混練条件を変更しても混和・均質化を行うのが困難であって、比率が、200/10を超えると、改質NBRの耐油性・耐オゾン性等の発現が困難になる。比率が、30〜150重量部(フェノール樹脂)/10重量部(混和用化合物)であると、本発明の効果を享受するのが容易になる。
<NBRとフェノール樹脂との重量比率>:
改質NBRは、NBRが、フェノール樹脂及び混和用化合物の重量%及びそれらの合計重量%よりも大きい重量%を占めて、NBRが有する優れた特性を基本的にして、フェノール樹脂由来の特性を付与して、従来において存在しない特性を有するNBRに改質されている。
NBRとフェノール樹脂と混和用化合物の合計が、例えば、100重量%とすると、フェノール樹脂及び混和用化合物の合計が49重量%を占めることが可能である。しかし、改質NBRをバランスのとれた物性にするには、フェノール樹脂及び混和用化合物の合計が10〜45重量%にするのが適している。45重量%を超えると、改質NBRの伸びが低下する。10重量%未満であると、改質NBRの機械的強度及び硬度及び耐オゾン性が不十分になる。
<改質NBRの製造>:
改質NBRは、ゴム材料の製造と同様の方法で製造可能で、公知の加工装置の使用が可能である。改質NBRの製造に際しては、主材料(NBR・フェノール樹脂・混和用化合物)と、副材料(例えば、架橋剤、加硫助剤、加硫促進剤、充填材、老化防止剤着色剤等)をニーダー、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、混練押出機等の混練装置によって混練してシート状、チップ状及び粒状その他の形状の加工用素材にする。次いで、加工用素材を成形装置で成形する等して改質NBRの部材・部品にする。混練装置での操作温度は、フェノール樹脂を含んで混練するので、NBR混練時よりも高温(例えば、約60〜140℃)で混練するのが適している。
その後のシート状加工用素材の成形条件は加熱温度160〜180℃、プレス圧力20MPa、プレス時間20分等の一般的な改質NBRの成形条件であることが可能で、特別な条件によることも可能である。
架橋剤は、硫黄若しくは有機過酸化物の使用が一般的である。加硫助剤及び加硫促進剤も、公知のものの使用が可能である。加工助剤(例えば、付着防止剤)は、常用のものが使用される。必要に応じて、充填材、老化防止剤(例えば、フェノール系及びアミン系の老化防止剤等)、着色剤等の一般的なゴム配合剤が使用可能である。充填材は、例えば、カーボンブラック及び無機充填材(炭酸カルシウム、クレー、水酸化マグネシウム、ガラス繊維等)が代表的である。
<改質NBR>:
改質NBRは、加熱混練装置から取り出された加工用素材としての形状(例えば、シート状及びチューブ状)であってもよく、加工用素材から成型装置(例えば、プレス加工装置及び打ち抜き加工装置等)により成形された形態であってもよい。改質NBRの特定の形態は、例えば、自動車工業部品、工業用ゴム部品、電気部品、電子部品、土木建築用品、家庭用品等の各種用途での部材及び部品である。
また、改質NBRは、加熱混練及び架橋等の加工工程によって改質されたものが代表的ではあるが、加工工程での改質過程にあるものであるものであってもよい。
なお、本発明においては、本発明の目的に沿うものであって、本発明の効果を特に害さない限りにおいては、改変若しくは部分的変更及び付加は任意であって、いずれも本発明の範囲である。
次に、本発明の改質NBRを実施例に基づいて具体的に説明するが、実施例は具体的例示であって、本発明を拘束するものではない。
改質NBRの試料は、シート状加工用素材を加熱温度160℃、プレス圧力20MPa、プレス時間20分の条件でプレス成形して調製して物性を測定した。実施例1〜12で得られた供試化合物の測定値を表1〜表3に示す。なお、表1〜表3のNBR/フェノール樹脂の比率及びフェノール樹脂/混和用化合物の比率は、
重量部で表示している。例えば、表1の実施例1のNBR/フェノール樹脂の比率を表示する5/1は、NBR:5重量部/フェノール樹脂:1重量部を示している。
また、表1〜表3の「混和用化合物」は、実施例1〜12でそれぞれ使用した混和用化合物を示している。
比較材は、シート状加工用素材をロール混練機の室温のロールに、NBR(アクリロニトリル含量が33重量%)を用い、NBRに対して亜鉛華を5重量部、硫黄を3重量部、MBTSを3重量部添加して混練して調製した。比較材の物性を表1に示す。
なお、表1〜表3の測定値は、以下の測定法により行った。
引張測定及び伸びは、JIS K6251に準拠して測定した。硬さは、JIS K6253に準拠してデュロメーター硬さを測定した。耐油性は、JIS K6258に準拠し、試験前後における試験片の伸び変化率から判定した。耐オゾン性は、JIS K6259に準拠し、オゾン濃度50pphm、温度 40℃、伸張ひずみ20%で行い、各試験時間の試験片状態から目視により判定した。
<実施例1>
NBR(アクリロニトリル含量50重量%)を100℃の加熱ロール(ロール混練機に装備)に添加、そこに、フェノール樹脂、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカンのビス(4−ヒドロキシフェニル)メタンをNBR/フェノール樹脂/ビス(4−ヒドロキシル)メタンの重量部比率が5/1/0.125になるようにして添加し、NBRに対して亜鉛華を5重量部、ステアリン酸を3重量部添加し、その後、硫黄を3重量部、加硫促進剤のベンゾチアゾル ジスルフィド(以下、MBTSと略称する)を3重量部添加して混練してシート状加工用素材を調製した。
次に、シート状加工用素材を、加熱温度160℃、プレス圧力20MPa、プレス時間20分の条件でプレス成形して改質NBRの試料を調製して、物性を測定した。
<実施例2>
NBR(アクリロニトリル含量50重量%)を100℃の加熱ロール(ロール混練機に装備)に添加、そこに、フェノール樹脂、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカンのビス(4−ヒドロキシフェニル)メタンをNBR/フェノール樹脂/ビス(4−ヒドロキシル)メタンの重量部比率が10/1/0.125になるようにして添加し、NBRに対して亜鉛華を5重量部、ステアリン酸を3重量部添加し、その後、硫黄を3重量部、MBTSを3重量部添加して混練してシート状加工用素材を調製した。
次に、シート状加工用素材を、加熱温度160℃、プレス圧力20MPa、プレス時間20分の条件でプレス成形して改質NBRの試料を調製して、物性を測定した。
<実施例3>
NBR(アクリロニトリル含量が50重量%)を100℃の加熱ロール(ロール混練機に装備)に添加、そこに、フェノール樹脂、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカンのビス(4−ヒドロキシフェニル)メタンをNBR/フェノール樹脂/ビス(4−ヒドロキシル)メタンの重量部比率が2/1/0.125になるようにして添加し、NBRに対して亜鉛華を5重量部、ステアリン酸を3重量部添加し、その後、硫黄を3重量部、MBTSを3重量部添加して混練してシート状加工用素材を調製した。
次に、シート状加工用素材を、加熱温度160℃、プレス圧力20MPa、プレス時間20分の条件でプレス成形して改質NBRの試料を調製して、物性を測定した。
<実施例4>
NBR(アクリロニトリル含量が50重量%)を100℃の加熱ロール(ロール混練機に装備)に添加、そこに、フェノール樹脂、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカンのビス(4−ヒドロキシフェニル)メタンをNBR/フェノール樹脂/ビス(4−ヒドロキシル)メタンの重量部比率が5/1/0.07になるようにして添加し、NBRに対して亜鉛華を5重量部、ステアリン酸を3重量部添加し、その後、硫黄を3重量部、MBTSを3重量部添加して混練してシート状加工用素材を調製した。
次に、そのシート状加工用素材を、加熱温度160℃、プレス圧力20MPa、プレス時間20分の条件でプレス成形して改質NBRの試料を調製して、物性を測定した。
<実施例5>
NBR(アクリロニトリル含量が50重量%)を100℃の加熱ロール(ロール混練機に装備)に添加、そこに、フェノール樹脂、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカンのビス(4−ヒドロキシフェニル)メタンをNBR/フェノール樹脂/ビス(4−ヒドロキシル)メタンの重量部比率が5/1/0.33になるようにして添加し、NBRに対して亜鉛華を5重量部、ステアリン酸を3重量部添加し、その後、硫黄を3重量部、MBTSを3重量部添加して混練してシート状加工用素材を調製した。
次に、シート状加工用素材を加熱温度160℃、プレス圧力20MPa、プレス時間20分の条件でプレス成形して改質NBRの試料を調製して、物性を測定した。
<実施例6>
NBR(アクリロニトリル含量が50重量%)を60℃の加熱ロール(ロール混練機に装備)に添加、そこに、フェノール樹脂、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカンのビス(4−ヒドロキシフェニル)メタンをNBR/フェノール樹脂/ビス(4−ヒドロキシル)メタンの重量部比率が5/1/0.125になるようにして添加し、NBRに対して亜鉛華を5重量部、ステアリン酸を3重量部添加し、その後、硫黄を3重量部、MBTSを3重量部添加して混練し、シート状加工用素材を調製した。
次に、そのシート状加工用素材を、加熱温度160℃、プレス圧力20MPa、プレス時間20分の条件でプレス成形して改質NBRの試料を調製して、物性を測定した。
<実施例7>
NBR(アクリロニトリル含量が50重量%)を120℃の加熱ロール(ロール混練機に装備)に添加、そこに、フェノール樹脂、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカンのビス(4−ヒドロキシフェニル)メタンをNBR/フェノール樹脂/ビス(4−ヒドロキシル)メタンの重量部比率が5/1/0.125になるようにして、添加し、NBRに対して亜鉛華を5重量部、ステアリン酸を3重量部添加し、その後、硫黄を3重量部、MBTSを3重量部添加して混練し、シート状加工用素材を調製した。
次に、そのシート状加工用素材を、加熱温度160℃、プレス圧力20MPa、プレス時間20分の条件でプレス成形して改質NBRの試料を調製して、物性を測定した。
<実施例8>
NBR(アクリロニトリル含量が50重量%)を100℃の加熱ロール(ロール混練機に装備)に添加、そこに、フェノール樹脂、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカンのビス(4−ヒドロキシフェニル)メタンをNBR/フェノール樹脂/ビス(4−ヒドロキシル)メタンの重量部比率が10/1/0.07になるようにして、添加し、NBRに対して亜鉛華を5重量部、ステアリン酸を3重量部添加し、その後、硫黄を3重量部、MBTSを3重量部添加して混練し、シート状加工用素材を調製した。
次に、そのシート状加工用素材を、加熱温度160℃、プレス圧力20MPa、プレス時間20分の条件でプレス成形して改質NBRの試料を調製して、物性を測定した。
<実施例9>
NBR(アクリロニトリル含量が50重量%)を100℃の加熱ロール(ロール混練機に装備)に添加、そこに、フェノール樹脂、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカンのビス(4−ヒドロキシフェニル)メタンをNBR/フェノール樹脂/ビス(4−ヒドロキシル)メタンの重量部比率が2/1/0.33になるようにして、添加し、NBRに対して亜鉛華を5重量部、ステアリン酸を3重量部添加し、その後、硫黄を3重量部、MBTSを3重量部添加して混練し、シート状加工用素材を調製した。
次に、そのシート状加工用素材を、加熱温度160℃、プレス圧力20MPa、プレス時間20分の条件でプレス成形して改質NBRの試料を調製して、物性を測定した。
<実施例10>
NBR(アクリロニトリル含量50重量%)を100℃の加熱ロール(ロール混練機に装備)に添加、そこに、フェノール樹脂、ポリエチレングリコールをNBR/フェノール樹脂/ポリエチレングリコールの重量部比率が5/1/0.125になるようにして、添加し、NBRに対して亜鉛華を5重量部、ステアリン酸を3重量部添加し、その後、硫黄を3重量部、MBTSを3重量部添加して混練してシート状加工用素材を調製した。
次に、シート状加工用素材を、加熱温度160℃、プレス圧力20MPa、プレス時間20分の条件でプレス成形して改質NBRの試料を調製して、物性を測定した。
<実施例11>
NBR(アクリロニトリル含量50重量%)を100℃の加熱ロール(ロール混練機に装備)に添加、そこに、フェノール樹脂、ポリエチレングリコールをNBR/フェノール樹脂/ポリエチレングリコールの重量部比率が5/1/0.07になるようにして、添加し、NBRに対して亜鉛華を5重量部、ステアリン酸を3重量部添加し、その後、硫黄を3重量部、MBTSを3重量部添加して混練してシート状加工用素材を調製した。
次に、シート状加工用素材を、加熱温度160℃、プレス圧力20MPa、プレス時間20分の条件でプレス成形して改質NBRの試料を調製して、物性を測定した。
<実施例12>
NBR(アクリロニトリル含量50重量%)を100℃の加熱ロール(ロール混練機に装備)に添加、そこに、フェノール樹脂、ポリエチレングリコールをNBR/フェノール樹脂/ポリエチレングリコールの重量部比率が5/1/0.33になるようにして、添加し、NBRに対して亜鉛華を5重量部、ステアリン酸を3重量部添加し、その後、硫黄を3重量部、MBTSを3重量部添加して混練してシート状加工用素材を調製した。
次に、シート状加工用素材を、加熱温度160℃、プレス圧力20MPa、プレス時間20分の条件でプレス成形して改質NBRの試料を調製して、物性を測定した。
本発明によって、NBRとフェノール樹脂との高相溶化及び相溶性の制御が可能になって、NBR及びフェノール樹脂の特性を併有して、新たな優れた特性を備える工業的価値が大きい改質NBRが提供される。

Claims (2)

  1. (1) フェノール樹脂と、
    (2) ビス(ヒドロキシフェニル)アルカンの単一種若しくは複数種からなる多核フェノールとポリアルキレングリコール若しくはそれら両方からなる混和用化合物とが、20〜200重量部(フェノール樹脂)/10重量部(混和用化合物)の比率にされ、
    (3)フェノール樹脂と混和用化合物とアクリロニトリルーブタジエンゴムとの合計が100重量%である場合に、フェノール樹脂と混和用化合物との合計が10〜45重量%の比率にされ、
    (4)フエノール樹脂が、混和用化合物と共存して、31重量%以上のアクリロニトリル高含有のアクリロニトリルーブタジエンゴムに混和・均質化されて含有される改質アクリロニトリルーブタジエンゴム。
  2. 下記(1)及び(2)の少なくとも一つの特徴を有する請求項1に記載の改質アクリロニトリルーブタジエンゴム
    (1)ビス(ヒドロキシフェニル)アルカンが、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン若しくはビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンからなる。
    (2)アクリロニトリル含有量が、36重量%以上からなる。
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