JP5422349B2 - 車両用空気調和装置 - Google Patents
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より詳細には、車両用空気調和装置は、外形形状を形作ると共に内部に流路が形成されるケースを備えている。またケースの内部が2つの流路に分岐されており、一方の流路にヒータコアが設置されている。そして、車両用空気調和装置では、このヒータコアが設置された流路への冷風の供給量を調節することによって冷風の加熱割合を調節している。
しかしながら、冷風用開口は、混合領域の容積と比較してその開口面積が狭い。このため、冷風用開口を通過した冷風が混合領域に到達すると、混合領域において流路壁からの剥離が生じて乱流が形成され、この結果、いわゆる風切り音(騒音)が発生する。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記整流手段が、上記開口からの上記第1空気流あるいは上記第2空気流の送風方向に対して平行に配置された整流プレートであるという構成を採用する。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記開口の開口割合を調節するスライドダンパを備え、上記整流プレートは、上記スライドダンパが中間位置にある際に、上記スライドダンパの端部から上記第1空気流あるいは上記第2空気流の送風方向に延長した位置に配置されているという構成を採用する。
第4の発明は、上記第2または第3の発明において、上記送風ガイドが自らの形状を支える骨格として機能する支持部材を備え、上記整流プレートが、上記支持部材よりも上記開口側に延設されているという構成を採用する。
第5の発明は、上記第2〜第4いずれかの発明において、上記送風ガイドが、前記整流プレートを支持する支持リブを備えるという構成を採用する。
したがって、本発明によれば、ケース内部にて第1空気流と第2空気流とが混合領域において混合される車両用空気調和装置において、混合領域で発生する騒音を低減させることが可能となる。
デフロスタ吹出口1dは、ウィンドウに対して調和空気を供給するための開口である。また、フェイス吹出口1eは、乗員の顔に対して調和空気を供給するための開口である。また、フット吹出口1fは、乗員の足元に対して調和空気を供給するための開口である。
つまり、混合部1cは、暖風用開口1gから供給される暖風と、冷風用開口1hから供給される冷風とを混合する領域である。
図2及び図3は送風ガイド5の斜視図であり、図2が冷風用開口1hと反対側から見た斜視図であり、図3が冷風用開口1h側から見た斜視図である。これらの図に示すように、送風ガイド5は、暖風案内筒5aと、調節プレート5bと、支持プレート5c(支持部材)と、整流プレート5d(整流手段)と、係止部5eと、可撓性連結部5fとを備えている。
また、図3に示すように、暖風案内筒5aの冷風用開口1h側であって調節プレート5b寄りには、暖風案内筒5aに冷風を取り込むための冷風導入口5a1が形成されており、冷風用開口1hから混合部1cに供給された冷風の一部が暖風案内筒5a内に導入されるように構成されている。
また、調節プレート5bは、傾斜されている領域5b1の幅が調節プレートの延在方向において変化されており、冷風用開口1hから混合部1cに供給された冷風の流量分布を暖風用開口1gから混合部1cに供給される暖風の流量分布に合わせて調節する。
なお、調節プレート5bは、送風ガイド5が自らの形状を支える骨格として機能する支持プレート5cとしての機能も有している。つまり、本実施形態の車両用空気調和装置S1においては、調節プレート5bが1つの支持プレート5cと一体的に形成されている。
なお、図1に示すように、冷風用開口1hの上端側及び暖風用開口1gの冷風用開口1hから遠い端側には、各々紙面垂直方向に延在する嵌合溝1jが形成されており、これらの嵌合溝1jに調節プレート5bと第2支持プレート5c2とが嵌合されることによって送風ガイド5の位置決めがなされる。
そして、整流プレート5dは、送風ガイド5の一部として構成されており、図3に示すように、裏面側が複数の支持リブ5d1によって支えられている。これらの支持リブ5d1は、整流プレート5dと同様に送風ガイド5の一部として構成されている。
また、整流プレート5dは、図1に示すように、冷風用開口1hからの冷風の送風方向に対して平行に配置されている。また、整流プレート5dは、図1に示すように、エアミックスダンパ3aが冷風用開口1hの開口割合を5割とする場合(すなわちエアミックスダンパ3aが冷風用開口1hと加熱用開口1iとを均等に開口する中間位置に位置する場合)に、エアミックスダンパ3aの端部3a1から冷風の送風方向に延長した位置に配置されている。さらに、整流プレート5dは、支持プレート5cよりも冷風用開口1h側に延設されている。
フェイス吹出口用モードダンパ7は、フェイス吹出口1eの開閉を行うダンパであり、ケース1内において回動可能に構成されている。
フット吹出口用モードダンパ8は、フット吹出口1fの開閉を行うダンパであり、ケース1内において回動可能に構成されている。
そして、加熱流路1bでヒータコア4によって加熱されることで生成された暖風が暖風用開口1gから混合部1cに供給され、加熱流路1bに供給されなかった冷風が冷風用開口1hから混合部1cに供給される。
混合部1cに供給された冷風と暖風とは、送風ガイド5に案内されて混合され、デフロスタ吹出口1d、フェイス吹出口1e及びフット吹出口1fのうち開口されているいずれかから車室内に供給される。
このような本実施形態の車両用空気調和装置S1によれば、整流プレート5dによって、冷風用開口1hから混合部1cに供給された冷風が整流される。このため、混合部1c内において乱流が生じることを抑制し、風切り音が発生することを抑制することができる。
したがって、本実施形態の車両用空気調和装置によれば、ケース1内部にて暖風用開口1gから供給される暖風と冷風用開口1hから供給される冷風とが混合部1cにおいて混合される車両用空気調和装置において、混合部1cで発生する騒音を低減させることが可能となる。
このため、送風ガイド5を射出成形により形成し、この送風ガイド5を設置することによって整流プレート5dを形成及び配置することができる。したがって、別途整流プレート5dを製造する工程や配置する工程を設ける必要がない。
このため、冷風用開口1hからの冷風の送風方向を変えることなく冷風の整流を図ることが可能となり、冷風の送風方向を変える場合よりも整流効果を高めて異音の発生をより低減させることが可能となる。
このため、エアミックスダンパ3aを上記中間位置に配置した場合に、冷風用開口1hから混合部1cに供給される冷風をスムーズに流すことができ、整流効果を高めて異音の発生をより低減させることが可能となる。
このため、整流プレート5dを冷風用開口1hにより近づけることができ、冷風の巻き込みを減少させて整流効果を高め、これによって異音の発生をより低減させることが可能となる。
このため、整流プレート5dが薄くて剛性が低い場合であっても、整流プレート5dを確実に支持することが可能となる。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、整流手段として格子部材等の整流効果を有する部材を用いる構成を採用することもできる。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、第1空気流が暖風で、第2空気流が冷風である構成を採用することも可能である。さらには、温度が同一であるが異なる送風ルートを案内される2つの空気流を第1空気流と第2空気流とすることも可能である。
Claims (3)
- ケース内部における第1空気流と第2空気流との混合領域に設置され、前記第1空気流及び前記第2空気流を案内する送風ガイドを備える車両用空気調和装置であって、
前記送風ガイドは、前記ケース内部に設けられた複数の開口から前記混合領域に供給された前記第1空気流あるいは前記第2空気流の整流を行う整流手段と、前記送風ガイドが自らの形状を支える骨格として機能する支持部材とを備え、
前記整流手段は、前記開口からの前記第1空気流あるいは前記第2空気流の送風方向に対して平行に配置された整流プレートであり、
前記整流プレートは、前記支持部材よりも前記開口側に延設されている
ことを特徴とする車両用空気調和装置。 - 前記開口の開口割合を調節するスライドダンパを備え、前記整流プレートは、前記スライドダンパが中間位置にある際に、前記スライドダンパの端部から前記第1空気流あるいは前記第2空気流の送風方向に延長した位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の車両用空気調和装置。
- 前記送風ガイドは、前記整流プレートを支持する支持リブを備えることを特徴とする請求項1または2記載の車両用空気調和装置。
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