以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態の計量包装システムの概略構成を示すブロック図である。
この計量包装システムでは、組合せ秤100と、包装機200と、X線異物検出装置300と、金属検出機400と、重量選別機500と、箱詰め装置600とを有している。本実施の形態では、包装機で包装された物品に対し異物が混入されているか否かを検査する装置としてX線異物検出装置300と金属検出機400とを備え、包装機で包装された物品の重量が所定重量範囲内の重量であるか否かを検査する装置として重量選別機500を備えている。なお、異物検出装置として、X線異物検出装置300と金属検出機400とを備えているが、いずれか一方のみを有した構成としてもよい。また、箱詰め装置600を設けていない構成としてもよい。この場合、例えば数人の作業者によって手作業で箱詰めが行われる。
組合せ秤100は、機器本体100Aと制御装置100Bと操作表示器100Cとを備えている。同様に、包装機200は、機器本体200Aと制御装置200Bと操作表示器200Cとを備え、X線異物検出装置300は、機器本体300Aと制御装置300Bと操作表示器300Cとを備え、金属検出機400は、機器本体400Aと制御装置400Bと操作表示器400Cとを備え、重量選別機500は、機器本体500Aと制御装置500Bと操作表示器500Cとを備え、箱詰め装置600は、機器本体600Aと制御装置600Bと操作表示器600Cとを備えている。
ここで、各機器の制御装置100B,200B,300B,400B,500B,600Bは、例えばLAN(ローカルエリアネットワーク)接続され、各機器の制御装置間で必要な情報を送受信可能に構成されている。
図2は組合せ秤100の一例を示す概略模式図である。
組合せ秤100は、装置中央に配設されたセンター基体(ボディ)125の上部に、外部の供給装置から供給される物品を振動によって放射状に分散させる円錐形の分散フィーダ120が設けられている。分散フィーダ120の周囲には、分散フィーダ120から送られてきた物品を振動によって各供給ホッパ122に送りこむための直進フィーダ121が放射状に複数設けられている。各直進フィーダ121の下方には、供給ホッパ122及び計量ホッパ123がそれぞれ対応して設けられている。これらの複数の供給ホッパ122及び計量ホッパ123はそれぞれ円状に配設されている。供給ホッパ122は直進フィーダ121から送りこまれた物品を受け取り、その下方に配置された計量ホッパ123が空になるとゲートを開いて計量ホッパ123へ物品を供給する。また、各計量ホッパ123には、計量ホッパ123内の物品の重量を計測するロードセル等の重量センサ124が取り付けられ、各重量センサ124による計測値は制御装置100Bへ出力される。円状に列設された計量ホッパ123の下方には集合シュート126が設けられ、集合シュート126の下部の排出口に集合ホッパ127が配設されている。
この集合ホッパ127の下方に包装機200が配置される。後述の排出組合せに選択されている計量ホッパ123から物品が排出され、この排出された物品は、集合シュート126を滑り落ちて集合ホッパ127で一旦貯留された後、所定のタイミングで集合ホッパ127のゲートを開いて排出され、包装機200に送出されて袋詰めされる。
制御装置100Bは、例えばマイクロコンピュータ等によって構成され、CPUと、RAM及びCPUの実行プログラム等が記憶された不揮発性メモリ等を有する記憶部と、例えばリアルタイムクロックからなる時計とを有している。そして、組合せ秤の機器本体100Aの全体の動作制御を行うとともに、物品を排出すべき計量ホッパ123の組合せである排出組合せを求める組合せ処理を行う。この組合せ処理では、重量センサ124により計測された各計量ホッパ123内の物品の重量に基づいて組合せ演算を行い、複数の計量ホッパ123の中から、物品の重量の合計(組合せ重量値)が所定重量範囲内になる計量ホッパ123の組合せを1つ選択し、それを排出組合せとする。
操作表示器100Cは、例えばタッチパネルディスプレイ等を用いて構成され、組合せ秤の操作およびその運転条件情報の設定等を行うための入力手段と、運転速度、組合せ重量値等をスクリーン(ディスプレイ画面)に表示する表示手段とを備えている。
また、制御装置100Bは、操作表示器100Cからの信号を入力するとともに、操作表示器100Cへ表示するデータ等の信号を出力する。
組合せ秤では、その動作を行わせるために運転条件情報である多数の運転条件設定項目の値の設定が必要であり、操作表示器100Cを用いて設定され、設定された運転条件設定項目の値は制御装置100B内の記憶部に記憶されている。このような組合せ秤の運転条件の主な設定項目としては、目標重量、上限許容重量、速度(計量速度)、分散フィーダ強度、リニアフィーダ強度、供給ホッパ開時間、計量ホッパ開時間などがある。
このような組合せ秤における保守点検項目には、供給ホッパ122、計量ホッパ123及び集合ホッパ127の各ホッパのゲートの開閉動作のチェック(ホッパゲート動作チェック)、秤の零点校正及びスパン校正や、供給ホッパ122、計量ホッパ123及び集合ホッパ127の各ホッパの交換、各ホッパの洗浄、分散フィーダ120の物品が載せられる円錐形状部品の洗浄(分散フィーダの洗浄)等がある。上記の計量ホッパ、供給ホッパ及び集合ホッパ等は交換が必要となる部品である。
図3は、組合せ秤100の下方に配置される包装機200の一例を示す概略模式図である。
包装機200は、組合せ秤100から排出される物品が上方から投入されるチューブ251と、包材250を筒状に成形するためのフォーマ252と、包材250を下方へ送るためのプルダウンベルト機253と、縦シール機254と、横シール機255とを有している。この包装機では、包材のロールから引き出されたシート状の包材250が、フォーマ252によってチューブ251に巻かれて筒状に成形され、プルダウンベルト機253により吸着されて下方に送られ、筒状にされた包材250の重ねられた縦の縁が縦シール機254によりシール(溶着による封止)される。そして、計量された被計量物がチューブ251を通って筒状の包材250内に充填され、チューブ251の下方に配置される横シール機255により先行する袋の上端と後続の袋の下端とにまたがって横方向のシール(横シール)が行われる。この横シールが行われることにより、先行する袋は、前回での横シールにより下端は封止されているので上下がシールされた完全な袋となる。また、横シール機255に内蔵されているカッタにより横方向のシール部分の中央が切断されて、先行する袋と後続の袋とが分離される。
制御装置200Bは、例えばマイクロコンピュータ等によって構成され、CPUと、RAM及びCPUの実行プログラム等が記憶された不揮発性メモリ等を有する記憶部と、例えばリアルタイムクロックからなる時計とを有している。そして、包装機の機器本体200Aの全体の動作制御を行う。
操作表示器200Cは、例えばタッチパネルディスプレイ等を用いて構成され、包装機の操作およびその運転条件情報の設定等を行うための入力手段と、運転速度、ヒータ温度等をスクリーン(ディスプレイ画面)に表示する表示手段とを備えている。
また、制御装置200Bは、操作表示器200Cからの信号を入力するとともに、操作表示器200Cへ表示するデータ等の信号を出力する。
また、操作表示器200Cを用いて、運転速度、ヒータ温度等の包装機の運転条件設定項目の値(運転条件情報)が設定され、設定された運転条件設定項目の値は制御装置200B内の記憶部に記憶されている。
このような包装機における保守点検項目には、縦シール機254及び横シール機255のそれぞれのヒータの交換、プルダウンベルト機253及び横シール機255を駆動するモータの交換、横シール機255に内蔵されているカッタ刃の交換、横シール機255及びそれに内蔵されているカッタを駆動するエアーシリンダを作動させるためのエア圧及び電磁弁の動作のチェック等がある。上記のヒータ、モータ及びカッタ刃等は交換が必要となる部品である。
図4は、X線異物検出装置300の概略の構成を示す図である。
X線異物検出装置300は、X線発生装置302とX線ラインセンサ303とを搬送コンベヤ304を挟んで対向して配置している。搬送コンベヤ304は、包装機200から図示されないコンベヤによって順次搬送されてくる物品を受け取り、搬送する。入口側ののれん305、306及び出口側ののれん307,308は、搬送コンベヤ304の入口および出口の方向へX線が漏洩することを防止するために設けられている。また、筐体301の上部には空冷のためのエアフィルタ309が配設されている。
X線ラインセンサ303は、搬送コンベヤ304で搬送されてくる物品の撮像を行い、X線画像処理部(図示せず)は前記撮像した透過X線画像を処理して、透過X線画像データを生成する。また、画像データは異物検出判定部(図示せず)に入力され、異物検出判定部では、物品に異物が含まれるか否かの判定を行い、異物が含まれない場合はその物品を良品とし、含まれる場合には不良品として処理する。制御装置300Bは、上記のX線画像処理部及び異物検出判定部としても機能し、操作表示器300Cの画面に透過X線画像を表示させるとともに、良品か不良品かの判定結果を表示させる。また、制御装置300Bは、重量選別機500の制御装置500Bへ判定結果を送信する。
制御装置300Bは、例えばマイクロコンピュータ等によって構成され、CPUと、RAM及びCPUの実行プログラム等が記憶された不揮発性メモリ等を有する記憶部と、例えばリアルタイムクロックからなる時計とを有している。そして、X線異物検出装置の機器本体300Aの全体の動作制御を行う。
操作表示器300Cは、例えばタッチパネルディスプレイ等を用いて構成され、X線異物検出装置の操作およびその運転条件情報の設定等を行うための入力手段と、X線画像や判定結果等をスクリーン(ディスプレイ画面)に表示する表示手段とを備えている。
また、制御装置300Bは、操作表示器300Cからの信号を入力するとともに、操作表示器300Cへ表示するデータ等の信号を出力する。
また、操作表示器300Cを用いて、コンベヤ運転速度等のX線異物検出装置の運転条件設定項目の値(運転条件情報)が設定され、設定された運転条件設定項目の値は制御装置300B内の記憶部に記憶されている。
このようなX線異物検出装置における保守点検項目には、機体外へのX線の漏れを調べるX線漏洩検査、エアフィルタ309の交換、のれん305〜308の交換、搬送コンベヤ304に用いられているコンベヤベルト及びタイミングベルト(駆動用ベルト)の交換等がある。上記のエアフィルタ、のれん、コンベヤベルト及びタイミングベルト等は交換が必要となる部品である。
図5は、金属検出機400の一例を示す概略模式図である。
金属検出機400は、サーチコイル401の中空部分を貫通するように搬送コンベヤ402が配設されている。サーチコイル401の内部には、送信コイル及び2つの受信コイルが略矩形に巻かれた状態で収納されている。また、搬送コンベヤ402の入口側には物品検出センサ403が設けられている。搬送コンベヤ402は、X線異物検出装置300から順次搬送されてくる物品を受け取り、搬送する。
制御装置400Bは、送信コイルに高周波電流を流したときに、2つの受信コイルに誘起される電圧の差を検出信号として取り出し、その検出信号に基づいて物品に金属が含まれているか否かを判定し、金属が含まれない場合はその物品を良品とし、含まれる場合には不良品として処理する。そして、制御装置400Bは、操作表示器400Cの画面に良品か不良品かの判定結果を表示させる。また、制御装置400Bは、重量選別機500の制御装置500Bへ判定結果を送信する。
制御装置400Bは、例えばマイクロコンピュータ等によって構成され、CPUと、RAM及びCPUの実行プログラム等が記憶された不揮発性メモリ等を有する記憶部と、例えばリアルタイムクロックからなる時計とを有している。そして、金属検出機の機器本体400Aの全体の動作制御を行う。
操作表示器400Cは、例えばタッチパネルディスプレイ等を用いて構成され、金属検出機の操作およびその運転条件情報の設定等を行うための入力手段と、判定結果等をスクリーン(ディスプレイ画面)に表示する表示手段とを備えている。
また、制御装置400Bは、操作表示器400Cからの信号を入力するとともに、操作表示器400Cへ表示するデータ等の信号を出力する。
また、操作表示器400Cを用いて、コンベヤ運転速度等の金属検出機の運転条件設定項目の値(運転条件情報)が設定され、設定された運転条件設定項目の値は制御装置400B内の記憶部に記憶されている。
このような金属検出機における保守点検項目には、物品検出センサ403の表面の汚れチェック、感度チェック、送信コイルの送信電圧のチェック、2つの受信コイルのバランス電圧のチェック、搬送コンベヤ402に用いられているコンベヤベルト及びタイミングベルトの交換等がある。上記のコンベヤベルト及びタイミングベルト等は交換が必要となる部品である。
図6(a)は、重量選別機500を側方から視た構成を示す概略模式図であり、図6(b)は、同重量選別機500を上方から視た構成を示す概略模式図である。
重量選別機500は、電装品収納ボックス521と、送込みコンベヤ522と、ロードセル等からなる重量センサ520により支持された計量コンベヤ523と、振分装置525を備えた振分コンベヤ524と、送込みコンベヤ522側の計量コンベヤ523の端部に設けられた物品検出用光電センサ519とを備えている。各コンベヤ522〜524は、タイミングベルトを介してモータによって駆動されるベルトコンベヤである。電装品収納ボックス521には、その前面の上部に操作表示器500Cが嵌め込まれるようにして取り付けられ、内部に制御装置500Bが収納されている。物品検出用光電センサ519の検出信号及び重量センサ520の計量信号は制御装置500Bに入力される。制御装置500Bは、重量センサ520及び物品検出用光電センサ519等から得られるデータに基づいて、送込みコンベヤ522、計量コンベヤ523、振分コンベヤ524、振分け装置525を制御する。
送込みコンベヤ522は、金属検出機400から図示されないコンベヤによって順次搬送されてくる物品を受け取り、計量コンベヤ523へ移送する。計量コンベヤ523は、送込みコンベヤ522によって搬送されてくる物品を受け取り、振分コンベヤ524へ移送する。物品検出用光電センサ519の検出信号に基づいて、物品が計量コンベヤ523上の所定位置に移送されてきたときに重量センサ520によって物品の重量が計量される。
制御装置500Bは、重量センサ520によって計量された物品の重量が、予め設定された所定重量範囲内であると「適量品」と判定し、所定重量範囲の上限値を超えると「過量品」と判定し、所定重量範囲の下限値より少ないと「軽量品」と判定する。
また、制御装置500Bは、例えば、X線異物検出装置300の制御装置300Bで不良品と判定された物品と、金属検出機400の制御装置400Bで不良品と判定された物品とをバスケット530aに振り分け、それ以外の物品の中で、過量品及び軽量品と判定した物品をバスケット530bに振り分けるように、振分装置525を制御する。したがって、X線異物検出装置300及び金属検出機400において良品と判定され、かつ適量品と判定した物品のみが、振分コンベヤ524を通過して箱詰め装置600へ搬送される。
制御装置500Bは、例えばマイクロコンピュータ等によって構成され、CPUと、RAM及びCPUの実行プログラム等が記憶された不揮発性メモリ等を有する記憶部と、例えばリアルタイムクロックからなる時計とを有している。そして、重量選別機の機器本体500Aの全体の動作制御を行う。
操作表示器500Cは、例えばタッチパネルディスプレイ等を用いて構成され、重量選別機の操作およびその運転条件情報の設定等を行うための入力手段と、この入力手段や物品の重量値、集計データ等をスクリーン(ディスプレイ画面)に表示する表示手段とを備えている。
また、制御装置500Bは、操作表示器500Cからの信号を入力するとともに、操作表示器500Cへ表示するデータ等の信号を出力する。
また、操作表示器500Cを用いて、コンベヤ運転速度等の重量選別機の運転条件設定項目の値(運転条件情報)が設定され、設定された運転条件設定項目の値は制御装置500B内の記憶部に記憶されている。
このような重量選別機における保守点検項目には、秤の検量及びスパン校正、光電センサ519の表面の汚れチェック、コンベヤ522〜524に用いられているコンベヤベルト及びタイミングベルトの交換等がある。上記のコンベヤベルト及びタイミングベルト等は交換が必要となる部品である。
図7は、箱詰め装置600の一例の概略構成を示す斜視図である。
箱詰め装置600は、供給コンベヤ605と、無端軌道616及び仕切板610を有する整列コンベヤ606と、整列コンベヤ606の整列位置Pに整列した一連の仕切板610同士の間から複数の物品Wを押出方向Xに押し出す押出部材607と、押出部材607によって押し出された複数の物品Wが載置される可動式の床部材613と、押出方向Xにおける押出位置を規制する止め部材617と、止め部材617と共に複数の物品Wを包囲して物品列を形成する挟圧部材608及び押さえ部材618と、挟圧部材608によって整列方向に挟圧された物品列を下方(Z方向)に押し込む押し込み部材614と、押し込み部材614によって押し込まれる物品列を収容する外装箱Cを載置する台部材615と、多数の駆動ローラによって外装箱Cを搬送する外装箱搬送コンベヤ609と、外装箱搬送コンベヤ609に載っている外装箱Cを所定の位置で止めて上方に持ち上げる台部材615とを備えている。
供給コンベヤ605は、ベルトコンベヤからなり、搬送されてくる物品を整列コンベヤ606へ供給する。物品の通過を検知するための光電センサ621が設けられている。
整列コンベヤ606は、複数の仕切板610によって仕切板610間の無端軌道616上に物品を収容できる収容部611が複数連なって形成されている。
無端軌道616は、4本の環状チェーンが一対のスプロケット616Eによって支持されている。4本の環状チェーンは2本ずつに分かれて第1チェーン群616A及び第2チェーン群616Bを構成している。第1チェーン群616A及び第2チェーン群616Bにはそれぞれ、仕切板610が複数装着されている。第1チェーン群616Aは、一方のスプロケット616Eによって回転駆動され、第2チェーン群616Bは、図示されない他方のスプロケット616Eによって回転駆動されるように構成されている。一対のスプロケット616Eのそれぞれは、別々のモータによって駆動される。これによって、第1チェーン群616A及び第2チェーン群616Bを互いに独立して循環駆動することができ、一方のチェーン群が暫時停止を繰り返しながら収容部611に物品Wを受け入れる動作と、他方のチェーン群が整列位置Pにおいて停止して収容部611から物品Wを押し出す動作とを同時に行うことができる。
押出部材607は、その上端部607aがスライドレール(図示せず)に摺動可能に保持されて押出方向Xに進退駆動される。床部材613と整列位置Pとの間の床面620の両脇には、物品Wが押出方向Xに進むよう、案内部材619が配設されている。押さえ部材618は、押出部材607の押し出し端近傍の上方に、上下方向に揺動自在に配設されている。
床部材613は、一対の板部材によって構成され、進退駆動される。床部材613が後退駆動されると開口部が形成され、この開口部から押し込み部材614によって物品Wが外装箱Cに押し込まれる。挟圧部材608は、一対の板状部材によって構成され、進退駆動されて、物品Wが形成する物品列を列方向から挟圧できるように構成されている。押し込み部材614は、昇降駆動されて、挟圧部材608によって挟圧された物品列を下方に押し込むことができるように構成されている。
外装箱搬送コンベヤ609は、ローラコンベヤからなり、台部材615の両側に延びるように配設されている。これによって、外装箱Cを円滑に台部材615に搬入して、台部材615から搬出することができる。
台部材615は、床部材613の下方に配設され、昇降自在に構成されている。台部材615は、外装箱Cを載置して上下動する格子状の台座と、外装箱Cを水平方向から押さえて外装箱Cを暫時停止させるストッパー(図示せず)とを有して構成されている。台座は、駆動ローラ同士の隙間に侵入し、外装箱Cがストッパーにて停止されると外装箱Cを下方から持ち上げて床部材613の下方に接近させることができ、かつ駆動ローラ同士の隙間に潜ることによって物品を収容した外装箱Cを上方から外装箱搬送コンベヤ609に載置できるように構成されている。
制御装置600Bは、例えばマイクロコンピュータ等によって構成され、CPUと、RAM及びCPUの実行プログラム等が記憶された不揮発性メモリ等を有する記憶部と、例えばリアルタイムクロックからなる時計とを有している。そして、箱詰め装置の機器本体600Aの全体の動作制御を行う。
操作表示器600Cは、例えばタッチパネルディスプレイ等を用いて構成され、箱詰め装置の操作およびその運転条件情報の設定等を行うための入力手段と、この入力手段等をスクリーン(ディスプレイ画面)に表示する表示手段とを備えている。
また、制御装置600Bは、操作表示器600Cからの信号を入力するとともに、操作表示器600Cへ表示するデータ等の信号を出力する。
また、操作表示器600Cを用いて、運転速度等の箱詰め装置の運転条件設定項目の値(運転条件情報)が設定され、設定された運転条件設定項目の値は制御装置600B内の記憶部に記憶されている。
このような箱詰め装置における保守点検項目には、光電センサの表面の汚れチェック、供給コンベヤ605に用いられているコンベヤベルトの交換、整列コンベヤ606に用いられているモータ、タイミングベルト、スプロケットの交換等がある。上記のコンベヤベルト、モータ、タイミングベルト及びスプロケット等は交換が必要となる部品である。
なお、各機器において、制御装置100B,200B,300B,400B,500B,600Bは、必ずしも単独の制御装置で構成される必要はなく、複数の制御装置が分散配置されていて、それらが協働して制御する複数の制御装置で構成されていてもよい。
本実施の形態では、使用者は、例えば、組合せ秤100の操作表示器100Cを用いて、生産ラインを構成する全ての機器(100、200、300、400、500、600)の保守点検設定情報を入力することができる。また、使用者は、組合せ秤100以外の各機器の操作表示器(200C、300C、400C、500C、600C)を用いて、その機器(200、300、400、500、600)の保守点検設定情報を入力することができる。なお、保守点検設定情報とは、例えば後述の図9〜図14中に示されている各保守点検項目における設定条件及びメッセージのことである。各機器では、その機器の保守点検設定情報を含む保守点検に関するデータを各機器の制御装置内の記憶部に記憶するように構成されている。
図8は、組合せ秤の操作表示器100Cのスクリーンに表示される、保守点検設定画面等を呼び出すための画面の一例である生産ライン構成機器保守点検画面を示す図である。
この保守点検画面801には、人が指でタッチするための複数のタッチキー802〜813が表示されている。人が指で「組合せ秤」のタッチキー802をタッチすると、図9に示す組合せ秤の保守点検設定画面に切り替わる。同様に、「包装機」のタッチキー803をタッチすると、図10に示す包装機の保守点検設定画面に切り替わり、「X線異物検出装置」のタッチキー804をタッチすると、図11に示すX線異物検出装置の保守点検設定画面に切り替わり、「金属検出機」のタッチキー805をタッチすると、図12に示す金属検出機の保守点検設定画面に切り替わり、「重量選別機」のタッチキー806をタッチすると、図13に示す重量選別機の保守点検設定画面に切り替わり、「箱詰め装置」のタッチキー807をタッチすると、図14に示す箱詰め装置の保守点検設定画面に切り替わる。
図9〜図14に示す各機器の保守点検設定画面において、各機器の保守点検設定情報を設定ないし変更することができる。
例えば、図9に示す組合せ秤の保守点検設定画面821において、保守点検項目と推奨条件についての情報は、例えば組合せ秤の製造メーカによって予め入力されている。ここで、使用者が入力できるのは、各保守点検項目に対応する設定条件及びメッセージであり、推奨条件を参考にして設定条件を入力することもできる。各保守点検項目に対応する設定条件の欄及びメッセージの欄はそれぞれタッチキーになっている。なお、使用者が保守点検項目を追加できるように構成されていてもよい。
図9の保守点検設定画面821では、設定条件及びメッセージが設定されている状態を示している。ここで、例えば、ホッパゲート動作チェックの設定条件の欄822をタッチすると、図15に示すように、設定条件の候補等が示された小ウインドウ823が表示される。ここでは、小ウインドウ823に「始業時」、「4時間」、「1日」、「2日」、「1週間」という設定条件の候補が表示されている。これらの候補のうちのいずれか1つの所望の候補をタッチした後、「決定」をタッチすると、小ウインドウ823が閉じて、ホッパゲート動作チェックの設定条件の欄822に、タッチした候補が表示され、それがホッパゲート動作チェックの設定条件に設定される。なお、「始業時」は、保守点検作業を促すためのメッセージ(以下、「警告メッセージ」という)を表示する時期を示し、「4時間」、「1日」、「2日」、「1週間」等は、前回の保守点検を行ったときから次に警告メッセージを表示するまでの時間間隔を示す。「OFF」は警告メッセージの表示を行わない場合に選択する。また、「その他」は、候補以外の期間を設定する場合に使用する。「その他」をタッチすると、例えばテンキーと、時間、日、月、年を入力するためのキーが表示され、所望の期間(時間、日数、月数、年数)を設定できるように構成されている。また、「始業時」、「4時間」、「1日」、「2日」、「1週間」の候補は、保守点検項目によっては異なる候補が表示されるようになっている。例えば、計量ホッパ交換、供給ホッパ交換、集合ホッパ交換などの場合には、1年、2年、・・・、5年などの候補が表示される。計量ホッパ、供給ホッパ及び集合ホッパなどは交換が必要となる部品である。
また、図9の保守点検設定画面821において、メッセージの欄には、設定されている警告メッセージの内容の一部あるいは全部が表示される。ホッパゲート動作チェックのメッセージの欄824をタッチすると、警告メッセージを入力するための小ウインドウが開いて、所望のメッセージを入力できるように構成されている。例えば、上記小ウインドウにメッセージ表示欄と文字入力キーボードとが表示され、文字入力キーボードをタッチして所望のメッセージを入力すると、メッセージ表示欄にメッセージが表示される。その後、文字入力キーボードに設けられている、例えば「決定」のタッチキーをタッチすると、小ウインドウが閉じて、メッセージ表示欄に表示されたメッセージがメッセージの欄824に表示され、それがホッパゲート動作チェックの警告メッセージとして設定される。なお、文字入力キーボードをハードウェアとして操作表示器100Cに備えていてもよい。図9の例では、「ホッパゲートの動作チェックを行ってください。」という警告メッセージが設定されているが、メッセージの欄824にはスペースの都合上、その一部が表示されるようになっている。
同様にして、他の保守点検項目についても設定条件及び警告メッセージを設定ないし変更することができる。設定条件及び警告メッセージが保守点検設定情報である。
図9の組合せ秤の保守点検設定画面821において、「次」のタッチキー825をタッチすると、保守点検項目に残りがあれば次の保守点検項目についての表示を行い、「戻る」のタッチキー826をタッチすると前の保守点検項目についての表示に戻る。また、「復帰」のタッチキー827をタッチすると、この保守点検設定画面821を呼び出した表示画面、ここでは、図8の保守点検画面801に戻る。これらの「次」、「戻る」、「復帰」のタッチキーは他の画面のものについても同様の機能を有している。
また、図10に示す包装機の保守点検設定画面、図11に示すX線異物検出装置の保守点検設定画面、図12に示す金属検出機の保守点検設定画面、図13に示す重量選別機の保守点検設定画面、及び、図14に示す箱詰め装置の保守点検設定画面においても、図9に示す組合せ秤の保守点検設定画面の場合と同様にして、各保守点検項目について設定条件及び警告メッセージを設定ないし変更することができる。
図16(a)、(b)は、それぞれ組合せ秤100のメニュー画面の一例を示す図であり、図17(a)、(b)は、それぞれ組合せ秤以外の機器、例えば重量選別機500のメニュー画面の一例を示す図である。
この組合せ秤100では、例えば、電源を投入すると、操作表示器100Cのスクリーンに、図16(a)に示すようなメニュー画面701が表示される。このメニュー画面701には、例えば、「生産ライン構成機器保守点検」のタッチキー702、「運転条件設定」のタッチキー703、「自動運転」のタッチキー704などが表示されている。
「生産ライン構成機器保守点検」のタッチキー702にタッチすると、図8の生産ライン構成機器保守点検画面801が表示される。また、「運転条件設定」のタッチキー703にタッチすると、組合せ秤の運転条件を設定するために用いられる運転条件設定画面(図示せず)が表示される。この運転条件設定画面上で、目標重量や速度など、組合せ秤の複数の運転条件設定項目の値を設定することができる。また、「自動運転」のタッチキー704をタッチすると、例えば図19(a)、(b)に示すような組合せ秤の自動運転画面が表示される。
また、包装機200,X線異物検出装置300,金属検出機400,重量選別機500及び箱詰め装置600の他の機器についても同様に、例えば、電源を投入すると、操作表示器のスクリーンにメニュー画面が表示される。図17(a)は組合せ秤以外の機器、例えば重量選別機500のメニュー画面の一例であり、このメニュー画面には、例えば、「保守点検」のタッチキー712、「運転条件設定」のタッチキー713、「自動運転」のタッチキー714などが表示されている。ここで、組合せ秤における「生産ライン構成機器保守点検」のタッチキー702に代えて「保守点検」のタッチキー712が設けられており、この「保守点検」のタッチキー712にタッチすると、例えば図18に示す保守点検画面721に切り替わる。そして、この保守点検画面721の「保守点検設定」のタッチキー722にタッチすると、図13と同様の重量選別機の保守点検設定画面が表示され、図9等を用いて説明した組合せ秤の保守点検設定画面の場合と同様にして、重量選別機の各保守点検項目について設定条件及びメッセージ(警告メッセージ)を設定ないし変更することができる。また、「運転条件設定」のタッチキー713にタッチすると、重量選別機の運転条件を設定するために用いられる運転条件設定画面(図示せず)が表示され、この運転条件設定画面上で、重量選別機の複数の運転条件設定項目の値を設定することができる。また、「自動運転」のタッチキー704をタッチすると、重量選別機の自動運転画面(図示せず)が表示される。このように組合せ秤以外の他の機器の場合、その機器の保守点検設定画面を呼び出して、同機器の各保守点検項目について設定条件及びメッセージを設定ないし変更することができる。
図19(a)、(b)は、それぞれ組合せ秤の自動運転画面、すなわち組合せ秤の自動運転中に操作表示器100Cのスクリーンに表示される画面の一例を示す図である。
この自動運転画面841において、「停止」のタッチキー843をタッチすると、組合せ秤の運転が停止し、「開始」のタッチキーに変わる。この「開始」のタッチキーをタッチすると組合せ秤の運転が開始され、「停止」のタッチキー843に変わる。また、「復帰」のタッチキー844をタッチすると、自動運転画面841を呼び出した表示画面、ここでは、メニュー画面701に戻る。その他、この自動運転画面841には、物品の品種、組合せ重量や速度など組合せ秤の運転状態等が示されているが詳細説明は省略する。
図9の保守点検項目の「ホッパ洗浄」が4時間に設定されているので、運転開始あるいは前回の保守点検作業(この場合はホッパの洗浄)が実施されてから4時間経過後に、図19(a)に示す小ウインドウ842が開いてメッセージが表示される。このメッセージにおいて、「ホッパを洗浄する時間です。」というのは、設定されている警告メッセージである。そして、さらに「記録しますか?」というメッセージと「はい」、「いいえ」のタッチキーとが表示されるように構成されている。「はい」のタッチキーをタッチすると、この保守点検項目の保守点検作業(この場合はホッパの洗浄)が実施されたことが制御装置100Bの記憶部に記憶され、小ウインドウ842が閉じられる。「いいえ」のタッチキーをタッチすると、制御装置100Bの記憶部には何も記憶されず、小ウインドウ842が閉じられる。ここで、使用者は、警告メッセージに応じた保守点検作業を実施したとき、あるいは実施するときに「はい」のタッチキーをタッチし、実施しないときには「いいえ」のタッチキーをタッチするように決められている。
また、他の機器の保守点検に関するメッセージも、図19(b)に示すように、小ウインドウ845が開いて組合せ秤の操作表示器100Cのスクリーンに表示される。ここでは、包装機の制御装置200Bから包装機の保守点検に関するメッセージのデータが組合せ秤の制御装置100Bへ送信され、そのメッセージが表示されている。このメッセージにおいて、「カッタ刃を交換して下さい。」というのは、設定されている警告メッセージである。ここで、組合せ秤以外の機器の場合には、どの機器に関するものかがわかるように、最初に〔包装機〕と表示されるように構成されている。また、同様のメッセージが包装機の操作表示器200Cのスクリーンに小ウインドウが開いて表示される。このように組合せ秤の操作表示器100Cに他の機器の保守点検に関するメッセージが表示されるときには、他の機器の制御装置から組合せ秤の制御装置100Bへ表示すべきメッセージのデータが送信される。
ここで、組合せ秤の操作表示器100Cを操作する場合には、同操作表示器100Cの小ウインドウ845に表示されている「はい」のタッチキーをタッチすると、小ウインドウ845が閉じられ、「はい」のタッチキーがタッチされたことを示す信号、すなわち警告メッセージに応じた保守点検作業が実施されたことを示す信号(以下、「実施信号」という)が組合せ秤の制御装置100Bから包装機の制御装置200Bへ送信される。包装機の制御装置200Bは、上記実施信号を受信すると保守点検作業(この場合はカッタ刃の交換)が実施されたことを記憶部に記憶するとともに、操作表示器200Cにおいてメッセージが表示されている小ウインドウを閉じる。また、小ウインドウ845に表示されている「いいえ」のタッチキーをタッチすると、小ウインドウ845が閉じられ、「いいえ」のタッチキーがタッチされたことを示す信号、すなわち警告メッセージに応じた保守点検作業が実施されなかったことを示す信号(以下、「不実施信号」という)が組合せ秤の制御装置100Bから包装機の制御装置200Bへ送信される。包装機の制御装置200Bは、上記不実施信号を受信すると、その記憶部には何も記憶せずに、操作表示器200Cにおいてメッセージが表示されている小ウインドウを閉じる。
また、包装機の操作表示器200Cを操作する場合には、図示していないが、同操作表示器200Cの小ウインドウに表示されている「はい」のタッチキーをタッチすると、上記小ウインドウが閉じられ、この保守点検項目の保守点検作業(この場合はカッタ刃の交換)が実施されたことが制御装置200Bの記憶部に記憶される。また、「いいえ」のタッチキーをタッチすると、上記小ウインドウが閉じられる。また、操作表示器200Cの上記小ウインドウに表示されている「はい」あるいは「いいえ」のタッチキーがタッチされると、包装機の制御装置200Bから組合せ秤の制御装置100Bへ「はい」あるいは「いいえ」のタッチキーがタッチされたことを示す信号が送信される。この信号を受けて組合せ秤の制御装置100Bは操作表示器100Cの小ウインドウ845を閉じる。
上記では、図19(a)、(b)を用いて、保守点検に関するメッセージが自動運転画面に表示される場合の例について説明した。次に、電源投入直後に表示されるメニュー画面に保守点検に関するメッセージが表示される場合の例について説明する。
図16(b)は、組合せ秤100のメニュー画面に保守点検に関するメッセージが表示された一例を示す図であり、図17(b)は、重量選別機500のメニュー画面に保守点検に関するメッセージが表示された一例を示す図である。
図16(b)に示す組合せ秤100のメニュー画面701では、小ウインドウ705が開いて保守点検に関するメッセージが表示されている。ここでは、どの機器に関するメッセージかがわかるように、各機器のメッセージの前に、〔組合せ秤〕、〔包装機〕のように機器の表示が行われている。図16(b)において、タッチキー706,707をタッチすると小ウインドウ705内の画面を上下にスクロールでき、他にメッセージがある場合にはそのメッセージを表示させて見ることができる。
小ウインドウ705内の各メッセージに対して、「はい」あるいは「いいえ」のタッチキーがタッチされると、そのメッセージが削除され、最後に残った1つのメッセージが削除されるときには小ウインドウ705が閉じられる。ここで、組合せ秤に関するメッセージに対して、「はい」のタッチキーをタッチした場合には、図19(a)の場合と同様、そのタッチキーに対応する保守点検項目の保守点検作業が実施されたことが制御装置100Bの記憶部に記憶される。また、組合せ秤以外の機器、例えば包装機に関するメッセージに対して、「はい」のタッチキーをタッチした場合には、図19(b)の場合と同様、実施信号が組合せ秤の制御装置100Bから包装機の制御装置200Bへ送信され、包装機の制御装置200Bは保守点検作業が実施されたことを記憶部に記憶するとともに、操作表示器200Cにおいてメッセージが表示されている小ウインドウを閉じる。また、組合せ秤以外の機器、例えば包装機に関するメッセージに対して、「いいえ」のタッチキーをタッチした場合には、図19(b)の場合と同様、不実施信号が組合せ秤の制御装置100Bから包装機の制御装置200Bへ送信され、包装機の制御装置200Bは操作表示器200Cにおいてメッセージが表示されている小ウインドウを閉じる。
なお、図16(b)に示す組合せ秤100のメニュー画面701において、組合せ秤以外の他の機器に関するメッセージがある場合には、他の機器のメニュー画面に小ウインドウが開いてその機器のみの保守点検に関するメッセージが表示される。
例えば図17(b)に示すように、重量選別機500のメニュー画面711に、小ウインドウ715が開いて重量選別機500の保守点検に関するメッセージが表示される。ここでは、図13の重量選別機の保守点検項目の「スパン校正」が1週間に設定されているので、前回のスパン校正が行われてから1週間が経過すると、小ウインドウ715が開いてメッセージが表示される。この小ウインドウ715内の「はい」あるいは「いいえ」のタッチキーがタッチされると、図19(a)の場合と同様、小ウインドウ715が閉じられ、「はい」のタッチキーがタッチされた場合には、そのタッチキーに対応する保守点検項目の保守点検作業が実施されたことが重量選別機の制御装置500Bの記憶部に記憶される。
なお、上記において、各機器の制御装置は、保守点検作業を実施した日付(年月日)又は日時(年月日及び時刻)として、「はい」のタッチキーがタッチされたことを認識したときの日付又は日時を記憶することにより、任意の保守点検項目の保守点検作業が実施されたことを記憶するようにしている。
また、警告メッセージが表示されていないときに保守点検作業を実施した場合には、次のようにして記録することができる。
例えば、組合せ秤の操作表示器100Cに表示された図9に示す組合せ秤の保守点検設定画面821に表示されている「記録」のタッチキー828をタッチすると、保守点検記録画面(図示せず)が呼び出される。この保守点検記録画面には、保守点検設定画面821と同様の保守点検項目の欄が表示されるとともに、その隣に記録欄が表示される。記録欄には、各々の保守点検項目に対応して「実施」のタッチキーが表示されている。この「実施」のタッチキーは、前述のメッセージが表示される小ウインドウ内の「はい」のタッチキーと同様の機能を有し、実施した保守点検作業に該当する保守点検項目に対応する「実施」のタッチキーをタッチすると、そのタッチしたときの日付又は日時が保守点検作業を実施した日付又は日時として制御装置100Bの記憶部に記憶される。
組合せ秤以外の他の機器の場合も、その機器の操作表示器に表示された保守点検設定画面から保守点検記録画面を呼び出して、同様の操作を行うことにより保守点検作業を実施したこと(実施した日時)を、その機器の制御装置に記憶させることができる。
また、組合せ秤の操作表示器100Cに表示された図8に示す生産ライン構成機器保守点検画面801から組合せ秤以外の他の機器の保守点検設定画面(図10〜図14)を呼び出し、その保守点検設定画面から保守点検記録画面を呼び出して、同様の操作を行うことにより保守点検作業を実施したこと(実施した日時)を、組合せ秤以外の他の機器の制御装置に記憶させることができる。
以上に述べたように本実施の形態では、使用者が保守点検設定情報の設定条件を設定ないし変更することができる。各機器はその使用環境に応じて適切なメンテナンス時期が異なるので、使用環境に応じて設定条件を設定ないし変更することにより、適切なメンテナンス時期(点検日又は点検日時)を予測することが可能になる。また、保守点検設定情報のメッセージを設定ないし変更することができるので、所望のメッセージを警告メッセージとして表示させることができる。
以上のような画面を表示させるための構成の一例について説明する。
図20は、組合せ秤の制御装置100Bによって実現される保守点検に関する主な機能を示す機能ブロック図である。また、図21は、制御装置100B内の記憶部に記憶される保守点検管理情報を示す図である。
図20に示すように、制御装置100Bは、記憶部101と、リアルタイムクロック104と、保守点検管理情報作成手段105と、警告情報作成手段106と、本日情報作成手段107と、本日未処理情報作成手段108と、指定期間情報作成手段109と、スケジュール情報作成手段110と、事前報知情報作成手段111と、入出力制御手段112とを有する。また、組合せ秤以外の制御装置200B〜600Bも組合せ秤の制御装置100Bの機能ブロック(101、104〜112)と同様の機能ブロックを有する。
リアルタイムクロック104から、年月日及び時刻のデータが、保守点検管理情報作成手段105と警告情報作成手段106と本日情報作成手段107と本日未処理情報作成手段108と事前報知情報作成手段111とに提供される。
記憶部101には、保守点検管理情報102及びスケジュール情報103等が記憶されている。
保守点検管理情報102は、図21に示すように、例えばテーブルとして記憶され、保守点検項目、設定条件、メッセージ、推奨条件、前回点検日時及び次回点検日時の情報からなる。ここで、保守点検項目、設定条件、メッセージ及び推奨条件は、図9の保守点検設定画面821で示されるものと同内容のものである。各々の保守点検項目及び推奨条件は前述のように予めメーカによって記憶されている。また、各々の保守点検項目は、保守作業項目と部品交換項目とに予め分類されて記憶されている。部品交換項目とは、部品の交換に関する項目である。また、保守作業項目とは、部品交換項目以外の項目であり、部品の洗浄や運転開始前の点検作業等の項目を含んでいる。なお、前述の保守点検作業を実施した日付又は日時を記憶する場合には、前回点検日時として記憶される。すなわち、前回点検日時の欄には日付又は日時が記憶される。次回点検日時の欄にも日付又は日時が記憶される。
入出力制御手段112は、図8に示す「組合せ秤」のタッチキー802がタッチされると、操作表示器100Cからそのタッチされたことを示す信号(組合せ秤選択信号)を入力し、その信号を保守点検管理情報作成手段105に与える。
保守点検管理情報作成手段105は、上記の組合せ秤選択信号が入力されると、図9のような保守点検設定画面821を表示するためのデータを入出力制御手段112を介して操作表示器100Cへ出力する。これにより、操作表示器100Cのスクリーンに保守点検設定画面821が表示される。この保守点検設定画面821上で前述の操作を行って設定条件及びメッセージを設定することにより、入出力制御手段112を介して入力される設定条件及びメッセージを記憶部101に保守点検管理情報102として記憶させる。
さらに保守点検管理情報作成手段105は、保守点検管理情報102として各保守点検項目について設定条件及びメッセージを最初に記憶させるときには、そのときにリアルタイムクロック104から取得する現在の日付又は日時を前回点検日時として記憶させるとともに、次回点検日時を算出して記憶させる。ここで、前回点検日時及び次回点検日時には、設定条件が、始業時等の1日のうちのある時点を示す情報である場合や、1日、1週間、2年等の1日以上の時間間隔を示す情報である場合には、日付(年月日)を記憶するようにし、設定条件が、4時間等の1日未満の時間間隔を示す情報である場合には、日時(年月日及び時刻)を記憶するようにしている。また、設定条件が駆動部品の駆動回数を示す情報である場合には、前回点検日時及び次回点検日時として、日付(年月日)を記憶するようにしている。なお、次回点検日時については、例えば、前回点検日時に設定条件の時間を加算して算出すればよい。
このようにして保守点検管理情報作成手段105は、保守点検管理情報102を作成し、さらに保守点検が実施されたときには後述のように前回点検日時及び次回点検日時のデータ(日付又は日時)を更新する。
警告情報作成手段106は、保守点検管理情報102を参照し、例えば、次回点検日時のデータがリアルタイムクロック104から取得する現在の日付又は日時と一致したときに、その保守点検項目に関するメッセージのデータD1を入出力制御手段112を介して操作表示器100Cへ出力し、例えば、図19(a)の小ウインドウ842に示すように警告メッセージを表示させる。
この小ウインドウ842の「はい」のタッチキーをタッチすると、操作表示器100Cから、実施信号が保守点検管理情報作成手段105へ入力される。保守点検管理情報作成手段105は、実施信号を入力すると、操作表示器100Cに表示されている小ウインドウ842を閉じさせ、実施信号が入力されたときにリアルタイムクロック104から取得する現在の日付又は日時を新しい前回点検日時として前回点検日時のデータを更新し、例えば、更新した前回点検日時のデータに設定条件の値を加算した日付又は日時を次回点検日時として次回点検日時のデータを更新する。
また、小ウインドウ842の「いいえ」のタッチキーがタッチされた場合には、操作表示器100Cから、不実施信号が保守点検管理情報作成手段105へ入力される。保守点検管理情報作成手段105は、不実施信号を入力すると、操作表示器100Cに表示されている小ウインドウ842を閉じさせるだけで、保守点検管理情報102のデータの更新は行わない。
以上のように、保守点検管理情報作成手段105は、保守点検管理情報102を作成し、さらに保守点検が実施されたときには前回点検日時及び次回点検日時のデータを更新するように構成されている。
本実施の形態では、組合せ秤の操作表示器100Cのスクリーンに、計量包装システムを構成する全ての機器の警告メッセージを表示することができるので、各機器のメンテナンスに関する情報の確認を容易に行うことができる。
また、本実施の形態では、図8の保守点検画面801において、「スケジュール設定」のタッチキー808をタッチすると、図22のようなカレンダーが表示されたスケジュール設定画面851が呼び出されて表示され、カレンダーに工場の休日および定期修理日の日程を設定することができる。
この画面851が呼び出されたときは、本日すなわちこの画面851が呼び出された日を含む月のカレンダーが最初に表示される。「次」のタッチキー852をタッチすると、翌月のカレンダーが表示され、「戻る」のタッチキー853をタッチすると、前月のカレンダーが表示される。「復帰」のタッチキー854をタッチすると、この画面851を呼び出した表示画面、ここでは、図8の保守点検画面801に戻る。
このスケジュール設定画面851において、各々の日付欄857はタッチキーになっており、各々の曜日欄858もタッチキーになっている。
「休日」のタッチキー855をタッチすると、そのタッチキー855の色が変わり、この状態で、所望の日付欄857をタッチすればタッチした日付欄857の色が変わり、その日が休日として設定される。ここで、複数の異なる日付欄857をタッチすれば、タッチされた日付欄の日が全て休日として設定される。また、同じ日付欄857を2回タッチすると日付欄857の色はもとの色に戻り、その日が休日であるという設定も取り消される。また、所望の曜日欄858をタッチすると、その曜日の全ての日付欄857の色が変わり、その日(曜日)が休日として設定される。この設定を取り消す場合には、もう一度同じ曜日欄858をタッチすればよい。
また、「定修日」のタッチキー856をタッチすると、そのタッチキー856の色が変わり、この状態で、所望の日付欄857をタッチすればタッチした日付欄857の色が変わり、その日が定期修理日として設定される。ここで、複数の異なる日付欄857をタッチすれば、タッチされた日付欄の日が全て定期修理日として設定される。また、同じ日付欄857を2回タッチすると日付欄857の色はもとの色に戻り、その日が定期修理日であるという設定も取り消される。
図20の組合せ秤の制御装置100Bの記憶部101に記憶されるスケジュール情報103は、上記設定される定期修理日及び休日の情報と、図22のようなカレンダーを表示するためのカレンダー情報とを含んでいる。
図20の入出力制御手段112は、図8に示す「スケジュール設定」のタッチキー808がタッチされると、操作表示器100Cからそのタッチされたことを示す信号(スケジュール設定信号)を入力し、その信号をスケジュール情報作成手段110に与える。
スケジュール情報作成手段110は、上記のスケジュール設定信号が入力されると、記憶部101からスケジュール情報103を読み出して入出力制御手段112を介して操作表示器100Cへ出力する。操作表示器100Cではスケジュール情報103に基づいて図22のようなスケジュール設定画面851を表示する。ここで、スケジュール情報103に定期修理日及び休日の情報が既に含まれている場合には、日付欄857の色が、定期修理日及び休日については、それ以外の日と異なる色で表示される。
スケジュール設定画面851において、前述の操作により設定される休日及び定期修理日の情報が操作表示器100Cから入出力制御手段112へ入力される。
入出力制御手段112は、操作表示器100Cから入力された休日及び定期修理日の情報をスケジュール情報作成手段110へ与えるとともに、他の機器の制御装置(200B,300B,400B,500B,600B)へ送信する。他の機器の制御装置では、上記の休日及び定期修理日の情報がその入出力制御手段へ入力され、入出力制御手段からスケジュール情報作成手段に与えられる。
スケジュール情報作成手段110では、上記の休日及び定期修理日の情報が入出力制御手段112から入力されると、記憶部101のスケジュール情報103に含まれている定期修理日及び休日の情報を上記の休日及び定期修理日の情報に更新(設定ないし変更)する。他の機器の制御装置においても、同様にして、スケジュール情報作成手段がスケジュール情報に含まれている定期修理日及び休日の情報を上記の休日及び定期修理日の情報に更新(設定ないし変更)する。
また、他の機器ごとに、スケジュール情報に含まれている定期修理日及び休日の情報を更新(設定ないし変更)することもできる。例えば図18に示す重量選別機の保守点検画面721において、「スケジュール設定」のタッチキー723をタッチすると、図22と同様のスケジュール設定画面が表示され、前述と同様の操作によって、重量選別機の記憶部のスケジュール情報に含まれている定期修理日及び休日の情報を更新(設定ないし変更)することができる。
上記のようにして定期修理日の設定を行うことにより、事前報知情報作成手段111は、電源が投入されると、スケジュール情報103を参照し、連続した複数の定期修理日からなる期間を定期修理期間として認識する。ここで、複数の定期修理期間を認識した場合に、先の定期修理期間を第1の定期修理期間とし、この第1の定期修理期間の次に到来する定期修理を第2の定期修理期間とする。
そして、事前報知情報作成手段111は、部品交換項目に含まれるある保守点検項目についての次回点検日時の日付が、第1の定期修理期間と第2の定期修理期間との間の日付になっている場合に、第1の定期修理期間内の日に、同保守点検項目の部品のメンテナンス時期に関する事前メッセージを作成し、例えば電源投入直後に表示されるメニュー画面に表示させるように構成されている。
組合せ秤以外の他の機器の制御装置の事前報知情報作成手段についても同様である。
図23(a)は、組合せ秤100のメニュー画面に部品のメンテナンス時期に関する事前メッセージが表示された一例を示す図であり、図23(b)は、重量選別機500のメニュー画面に部品のメンテナンス時期に関する事前メッセージが表示された一例を示す図である。
図23(a)に示す組合せ秤100のメニュー画面701では、小ウインドウ708が開いて部品のメンテナンス時期に関する事前メッセージが表示されている。ここでは、どの機器に関するメッセージかがわかるように、各機器のメッセージの前に、〔組合せ秤〕、〔包装機〕のように機器の表示が行われている。タッチキー709,710をタッチすると小ウインドウ708内の画面を上下にスクロールでき、他にメッセージがある場合にはそのメッセージを表示させて見ることができる。「閉じる」のタッチキー716をタッチすると小ウインドウ708を閉じることができる。
ここで、組合せ秤の事前報知情報作成手段111は、電源が投入されると、スケジュール情報103を参照し、リアルタイムクロック104から取得する現在の日付がスケジュール情報103に含まれる第1の定期修理期間内の日付である場合に、さらに保守点検管理情報102を参照し、部品交換項目の中から、次回点検日時の日付が第1の定期修理期間と第2の定期修理期間との間の日付になっている保守点検項目を探索し、そのような保守点検項目が存在すれば、その保守点検項目について、本日から次回点検日時まで何日あるかを算出し、その部品の交換日まで何日であるという旨の事前情報D5を作成する。
そして事前報知情報作成手段111は、以上のようにして作成した事前情報D5を入出力制御手段112を介して操作表示器100Cへ出力する。これにより図23(a)に示すメニュー画面701中に小ウインドウ708が開いて事前メッセージが表示される。ここでは、組合せ秤については「集合ホッパの交換日まで1ヶ月です。」という事前メッセージの表示が行われている。またここでは、「30日」、「60日」等を、それぞれ「1ヶ月」、「2ヶ月」等と表示するようにしているが、そのまま「30日」、「60日」等と表示するようにしてもよい。
組合せ秤の事前報知情報作成手段111は、図23(a)の小ウインドウ708に表示される情報のうち、組合せ秤に関する情報を作成し、入出力制御手段112へ与える。組合せ秤以外の各機器の制御装置も同様の事前報知情報作成手段を有しており、小ウインドウ708に表示される情報のうち、各々の機器に関する事前情報を作成し、その事前情報をその機器の入出力制御手段から組合せ秤の入出力制御手段112へ与える。これらの情報を組合せ秤の入出力制御手段112が取得し、組合せ秤の操作表示器100Cに与えて、図23(a)のように全ての機器に関する事前情報を表示させるように構成されている。
また、他の機器において、入出力制御手段はその機器に関する事前情報を操作表示器にも与えて、そのメニュー画面に表示させるように構成されている。例えば図23(b)に示すように、重量選別機500のメニュー画面711に、小ウインドウ717が開いて重量選別機500の部品のメンテナンス時期に関する事前メッセージが表示される。「閉じる」のタッチキー718をタッチすると小ウインドウ708を閉じることができる。
一般的に、工場では、例えば、数ヶ月あるいは1年に1回、例えば数日間等の定期修理期間(連続した複数の定期修理日からなる期間)が設けられる。この期間には、例えば組合せ秤の製造メーカの従業員が点検及び修理に訪れ、交換が必要な部品については部品の交換を行う。本実施の形態では、後の第2の定期修理期間の前に部品の交換日が到来するものについては、その前の第1の定期修理期間に部品のメンテナンス時期に関する事前メッセージが表示されるので、そのときに同部品の交換を行っておくことにより、稼働日に組合せ秤の運転を停止させて同部品の交換を行わなくてすむ。そのため、定期修理期間以外の稼働日における部品交換のための稼働停止による生産効率の低下を防止することができる。
また、上記では、第1の定期修理期間を事前メッセージを表示させる表示期間としたが、第1の定期修理期間とその第1の定期修理期間より前の所定期間(1日以上の期間)とを表示期間として、事前メッセージを表示させるように構成してもよい。これにより、第1の定期修理期間より前の日に交換すべき部品が報知されるので第1の定期修理期間に交換する部品の準備が容易になる。
また、次回点検日時の日付が第1の定期修理期間内の日付になっている部品交換項目についても事前メッセージを表示させるように構成してもよい。
また、図8の保守点検画面801において、「本日の保守点検情報」のタッチキー809をタッチすると、図24の本日の保守点検情報画面861が呼び出されて表示される。
この画面861では、各機器について、本日すなわちこの画面861が呼び出された日に行われるべき保守点検項目の各々について、既に行われたものについては「完了」と表示し、まだ行われていないものについては「未」と表示するように構成されている。そしてさらに、この画面861では、本日より前に行われるべき保守点検項目であって、未だ行われていない項目に関する情報を表示するとともに、本日から所定期間以内(例えば3ヶ月以内)に交換すべき部品に関する情報を表示するように構成されている。
ここで、本日情報作成手段107は、図24の本日の保守点検情報画面861に表示される情報のうち、組合せ秤に関する情報を作成し、入出力制御手段112へ与える。組合せ秤以外の各機器の制御装置も同様の本日情報作成手段を有しており、本日の保守点検情報画面861に表示される情報のうち、各々の機器に関する情報を作成し、その情報をその機器の入出力制御手段から組合せ秤の入出力制御手段112へ与える。これらの情報を組合せ秤の入出力制御手段112が取得し、組合せ秤の操作表示器100Cに与えて、図24のように全ての機器に関する情報を表示させるように構成されている。
まず、入出力制御手段112は、図8に示す「本日の保守点検情報」のタッチキー809がタッチされると、操作表示器100Cからそれがタッチされたことを示す信号aを入力し、その信号aを本日情報作成手段107に与えるとともに、他の機器の制御装置へ送信する。他の機器の制御装置では、信号aがその入出力制御手段へ入力され、入出力制御手段から本日情報作成手段に与えられる。
本日情報作成手段107では、上記信号aが入出力制御手段112から入力されると、保守点検管理情報102を参照し、前回点検日時に本日の日付を含み、かつ次回点検日時に本日の日付より後の日付を含む保守点検項目については、その保守点検作業が本日すでに実施されたものとして「完了」と表示させる情報を作成し、次回点検日時に本日の日付を含む保守点検項目については、その保守点検作業が現時点では未実施であるものとして「未」と表示させる情報を作成する。
さらに、本日情報作成手段107では、上記信号aが入力されると、保守点検管理情報102を参照して、次回点検日時が本日の日付より前の日付になっている保守点検項目を探索し、そのような保守点検項目が存在し、その保守点検項目が保守作業項目に含まれる場合には、その前回点検日時から本日まで何日あるかを算出し、その間その保守点検項目が行われていない旨の情報を作成する。このような情報によって、例えば、図24の画面861中に、「スパン校正が20日間行われていません。」という表示が行われる。また、次回点検日時が本日の日付より前の日付になっている保守点検項目が存在し、それが部品交換項目に含まれる場合には、その部品の交換時期が過ぎている旨の情報を作成する。このような情報によって、例えば、図24の画面861中に、「供給ホッパの交換時期は過ぎています。」という表示が行われる(図示せず)。
さらに、本日情報作成手段107では、上記信号aが入力されると、保守点検管理情報102を参照して、部品交換項目の中から、前回点検日時が本日の日付より前の日付であり、かつ次回点検日時が本日の日付より後の日付になっている保守点検項目を探索し、そのような保守点検項目が存在すれば、その保守点検項目について、本日から次回点検日時まで何日あるかを算出し、その部品の交換日まで何日であるという旨の情報を作成する。このような情報によって、例えば、図24の画面861中に、「計量ホッパの交換日まで1ヶ月です。」という表示が行われる。ここでは、「30日」、「60日」等を、それぞれ「1ヶ月」、「2ヶ月」等と表示するようにしているが、そのまま「30日」、「60日」等と表示するようにしてもよい。また、交換部品のメンテナンス時期の表示方法として、「計量ホッパの交換日まで1ヶ月です。」というような本日からメンテナンス時期までの期間の長さ(日数、月数など)の表示に代えて、「計量ホッパの交換日は××年×月×日です。」というようにメンテナンス時期の日付(次回点検日時の日付)を表示するように構成してもよい。
本日情報作成手段107は、以上のようにして作成した情報D2を入出力制御手段112へ出力する。入出力制御手段112は、他の機器の制御装置の本日情報作成手段によって同様にして作成された情報を他の機器の制御装置の入出力制御手段から入力する。そして、図24の画面861に示すような全ての機器に関する情報を操作表示器100Cへ出力する。これにより操作表示器100Cはそのスクリーンに図24の画面861を表示する。
また、他の機器の操作表示器においては、その機器のみに関する図24のような「本日の保守点検情報」を表示することができる。例えば図18に示す重量選別機の保守点検画面721において、「本日の保守点検情報」のタッチキー724がタッチされると、上記と同様に本日情報作成手段によって重量選別機に関する「本日の保守点検情報」が作成され、重量選別機の操作表示器500Cに本日の保守点検情報画面が表示される。
次に、図8の保守点検画面801において、「本日の保守点検未処理情報」のタッチキー812をタッチすると、図25の本日の保守点検未処理情報画面871が呼び出されて表示される。
この画面871では、各機器について、本日行われるべき保守点検項目のなかで、まだ行われていない項目についての情報を表示するように構成されている。なお、図25では、包装機と金属検出機と箱詰め装置については、本日行われるべき保守点検項目の全てが行われているので、「未処理事項はありません。」と表示されるように構成されている。
ここで、本日未処理情報作成手段108は、図25の本日の保守点検未処理情報画面871に表示される情報のうち、組合せ秤に関する情報を作成し、入出力制御手段112へ与える。組合せ秤以外の各機器の制御装置も同様の本日未処理情報作成手段を有しており、本日の保守点検未処理情報画面871に表示される情報のうち、各々の機器に関する情報を作成し、その情報をその機器の入出力制御手段から組合せ秤の入出力制御手段112へ与える。これらの情報を組合せ秤の入出力制御手段112が取得し、組合せ秤の操作表示器100Cに与えて、図25のように全ての機器に関する情報を表示させるように構成されている。
まず、入出力制御手段112は、図8に示す「本日の保守点検未処理情報」のタッチキー812がタッチされると、操作表示器100Cからそのタッチされたことを示す信号bを入力し、その信号bを本日未処理情報作成手段108に与えるとともに、他の機器の制御装置へ送信する。他の機器の制御装置では、信号bがその入出力制御手段へ入力され、入出力制御手段から本日未処理情報作成手段に与えられる。
本日未処理情報作成手段108では、上記信号bが入出力制御手段112から入力されると、保守点検管理情報102を参照し、次回点検日時に本日の日付を含む保守点検項目を探索し、そのような保守点検項目が存在すれば、その保守点検項目が現時点では未処理であるものとして、その保守点検項目が行われていない旨を示す情報を作成する。なお、次回点検日時に本日の日付を含む保守点検項目が無い場合には、その旨を示す情報を作成する。
本日未処理情報作成手段108は、以上のようにして作成した情報D3を入出力制御手段112へ出力する。入出力制御手段112は、他の機器の制御装置の本日未処理情報作成手段によって同様にして作成された情報を他の機器の制御装置の入出力制御手段から入力する。そして、図25の画面871に示すような全ての機器に関する情報を操作表示器100Cへ出力する。これにより操作表示器100Cはそのスクリーンに図25の画面871を表示する。なお、次回点検日時に本日の日付を含む保守点検項目が無い場合には、本日行われるべき保守点検項目の全てが行われているので、画面871中に、「未処理事項はありません。」と表示されるように構成されている。
また、他の機器の操作表示器においては、その機器のみに関する図25のような「本日の保守点検未処理情報」を表示することができる。例えば図18に示す重量選別機の保守点検画面721において、「本日の保守点検未処理情報」のタッチキー727がタッチされると、上記と同様に本日未処理情報作成手段によって重量選別機に関する「本日の保守点検未処理情報」が作成され、重量選別機の操作表示器500Cに本日の保守点検未処理情報画面が表示される。
次に、図8の保守点検画面801において、指定日表示エリア811に所望の指定日を入力した後、「指定日以降の保守点検情報」のタッチキー810をタッチすると、図26の指定日以降の保守点検情報画面881が呼び出されて表示される。この画面881中の「2009年3月20日」が指定日の日付である。
この画面881では、各機器について、指定日から所定期間以内(ここでは3ヶ月以内)に交換すべき部品についての保守点検情報を表示するように構成されている。なお、指定日の入力は、図8の保守点検画面801において、指定日の年を表示するタッチキー811a、月を表示するタッチキー811b、日を表示するタッチキー811cのそれぞれのタッチキーをタッチすると、例えばテンキーが表示され、そのテンキーをタッチして所望の数字を入力することにより行うことができる。
ここで、指定期間情報作成手段109は、図26の指定日以降の保守点検情報画面881に表示される情報のうち、組合せ秤に関する情報を作成し、入出力制御手段112へ与える。組合せ秤以外の各機器の制御装置も同様の指定期間情報作成手段を有しており、指定日以降の保守点検情報画面881に表示される情報のうち、各々の機器に関する情報を作成し、その情報をその機器の入出力制御手段から組合せ秤の入出力制御手段112へ与える。これらの情報を組合せ秤の入出力制御手段112が取得し、組合せ秤の操作表示器100Cに与えて、図26のように全ての機器に関する情報を表示させるように構成されている。
まず、入出力制御手段112は、図8に示す「指定日以降の保守点検情報」のタッチキー810がタッチされると、操作表示器100Cからそのタッチされたこと及び指定日表示エリア811に表示されている指定日を示す信号cを入力し、その信号cを指定期間情報作成手段109に与えるとともに、他の機器の制御装置へ送信する。他の機器の制御装置では、信号cがその入出力制御手段へ入力され、入出力制御手段から指定期間情報作成手段に与えられる。
指定期間情報作成手段109では、上記信号cが入出力制御手段112から入力されると、指定日を最初の日とする所定期間を指定期間とし、保守点検管理情報102を参照して、部品交換項目の中から、次回点検日時が指定期間内の日付になっている保守点検項目を探索し、そのような保守点検項目が存在すれば、その保守点検項目について、指定日から次回点検日時まで何日あるかを算出し、その部品の交換日まで何日であるという旨の情報を作成する。このような情報によって、例えば、図26の画面881中に、「集合ホッパの交換日まで1ヶ月です。」という表示が行われる。ここでは、「30日」、「60日」等を、それぞれ「1ヶ月」、「2ヶ月」等と表示するようにしているが、そのまま「30日」、「60日」等と表示するようにしてもよい。
指定期間情報作成手段109は、以上のようにして作成した情報D4を入出力制御手段112へ出力する。入出力制御手段112は、他の機器の制御装置の指定期間情報作成手段によって同様にして作成された情報を他の機器の制御装置の入出力制御手段から入力する。そして、図26の画面881に示すような全ての機器に関する情報を操作表示器100Cへ出力する。これにより操作表示器100Cはそのスクリーンに図26の画面881を表示する。
また、他の機器の操作表示器においては、その機器のみに関する図26のような「指定日以降の保守点検情報」を表示することができる。例えば図18に示す重量選別機の保守点検画面721において、図8の画面801の場合と同様にタッチキー726a、726b、726cを操作して指定日表示エリア726に所望の指定日を入力した後、「指定日以降の保守点検情報」のタッチキー725がタッチされると、上記と同様に指定期間情報作成手段によって重量選別機に関する「指定日以降の保守点検情報」が作成され、重量選別機の操作表示器500Cに指定日以降の保守点検情報画面が表示される。
なお、交換部品のメンテナンス時期の表示方法として、例えば図26の画面881中の「集合ホッパの交換日まで1ヶ月です。」というような指定日からメンテナンス時期までの期間の長さ(日数、月数など)の表示に代えて、「集合ホッパの交換日は××年×月×日です。」というようにメンテナンス時期の日付(次回点検日時の日付)を表示するように構成してもよい。
上記では、例えば保守点検画面721上で指定日を入力することで、指定日を最初の日とする所定期間を指定期間として設定し、その指定期間内にメンテナンス時期が到来する部品に関するメッセージを表示するようにしたが、指定期間を設定する方法は他の方法でもよい。例えば保守点検画面721を、指定期間の最初の日の日付と最後の日の日付を入力できるように構成し、それらを入力することで指定期間を設定するように構成してもよい。この場合、指定期間の長さを任意に設定することができる。また、交換部品のメンテナンス時期の表示方法としては、例えば前述の「集合ホッパの交換日は××年×月×日です。」というようにメンテナンス時期の日付(次回点検日時の日付)を表示するように構成すればよい。
なお、本実施の形態において、メンテナンス時期、次回点検日時を算出する方法については種々考えられるが特に限定するものではない。
例えば、全保守点検項目を、設定条件が始業時等の1日のうちのある時点を示す情報として設定される第1の保守点検項目と、設定条件が時間間隔を示す値であってその値に応じた時間が稼働時間に関係なく時間経過に伴って消費されると考えられる第2の保守点検項目と、設定条件が時間間隔を示す値であってその値に応じた時間が稼働時間に伴って消費されると考えられる第3の保守点検項目と、設定条件の値が駆動部品の駆動回数として設定される第4の保守点検項目との4つに分類する。
そして、設定条件が始業時等の1日のうちのある時点を示す情報として設定される第1の保守点検項目については、保守点検管理情報作成手段105は、スケジュール情報103を参照し、その保守点検項目の次回点検日時を、前回点検日時(年月日)の次の稼働日(休日及び定期修理日以外の日)として求めるようにすればよい。
また、設定条件の値に応じた時間が稼働時間に関係なく時間経過に伴って消費されると考えられる第2の保守点検項目(例えば図9中の「ホッパ洗浄」等)については、その保守点検項目について前回点検日時からの経過時間が設定条件の値(時間、日数、月数、年数など)に達した時がメンテナンス時期であり、そのときに警告メッセージを表示させるように構成すればよい。この場合、保守点検管理情報作成手段105は、その保守点検項目の次回点検日時を、前回点検日時に設定条件の値を加算して算出するようにし、警告情報作成手段106は、次回点検日時がリアルタイムクロック104から取得する現在の日時と一致したときに、操作表示器100Cに警告メッセージを表示させる。
また、設定条件の値に応じた時間が稼働時間に伴って消費されると考えられる第3の保守点検項目(例えば図9中の「計量ホッパ交換」等)については、例えば警告情報作成手段106が前回点検日時からの稼働時間を累積する稼働時間累積手段を有するものとし、警告情報作成手段106は、その保守点検項目について前回点検日時からの累積稼働時間が設定条件の値(時間、日数、月数、年数など)と一致した時(この時がメンテナンス時期)に、操作表示器100Cに警告メッセージを表示させるように構成すればよい。この場合、保守点検管理情報作成手段105は、その保守点検項目の次回点検日時を、例えば、前回点検日時に、(設定条件の値×稼働率)の値を加算して算出するようにすればよい。稼働率は、例えば、前年の統計値(1年間の累積稼働時間/1年間の時間)、あるいは推定値(1年間の累積稼働時間の推定時間/1年間の時間)等を用いればよい。1年間の時間は、24時間×1年間の日数(365または366)である。なお、設定条件の値が予め稼働率を考慮して設定したものである場合には、次回点検日時は、前回点検日時に設定条件の値を加算して算出するように構成すればよい。
また、設定条件の値が駆動部品の駆動回数として設定される第4の保守点検項目(例えば図10中の「カッタ刃交換」等)については、例えば警告情報作成手段106がその部品の駆動回数を累積する駆動回数累積手段を有するものとし、警告情報作成手段106は、その保守点検項目について前回点検日時からの累積駆動回数が設定条件の回数と一致した時(この時がメンテナンス時期)に、操作表示器100Cに警告メッセージを表示させるように構成すればよい。この場合、保守点検管理情報作成手段105は、その保守点検項目の次回点検日時を、例えば、前回点検日時に、(設定条件の回数/1日の平均駆動回数)の値を加算して算出するようにすればよい。1日の平均駆動回数は、例えば、前年の統計値(1年間の累積駆動回数/1年間の日数)、あるいは推定値(1年間の累積駆動回数の推定値/1年間の日数)等を用いればよい。
なお、各保守点検項目を第1〜第4の保守点検項目のどれに分類するかについては上記例に限られるものではない。例えば、上記例では、計量ホッパ交換に関する保守点検項目の設定条件が時間(年数)で設定されているが、設定条件を計量ホッパのゲート駆動回数で設定した場合には、計量ホッパ交換に関する保守点検項目は設定条件の値が駆動部品の駆動回数として設定される第4の保守点検項目に分類される。
さらに、上記では、全保守点検項目を第1〜第4の4つの保守点検項目に分類した例について説明したが、分類方法はこれに限られるものではない。
また、本実施の形態では、例えば組合せ秤におけるホッパ洗浄のように1日に複数回行う保守作業も保守点検項目としたが、1日に複数回行う保守作業については、保守点検項目から除外するように構成してもよい。
また、本実施の形態では、組合せ秤に、組合せ秤の操作表示器100Cを用いて生産ラインを構成する全ての機器の保守点検管理情報及びスケジュール情報を設定する機能や、組合せ秤の操作表示器100Cに全ての機器の保守点検に関する警告メッセージ、事前メッセージ、図24に示すような全ての機器の本日の保守点検情報、図25に示すような全ての機器の本日の保守点検未処理情報、及び、図26に示すような全ての機器の指定日以降の保守点検情報を表示する機能を持たせたが、このような機能を、他の機器や複数の機器に持たせるようにしてもよい。あるいは、図27に示すように、例えばマイクロコンピュータ等によって構成された制御手段901と、液晶ディスプレイ等の表示手段902と、マウス及びキーボード等の入力手段903とを有する情報処理装置900を設け、情報処理装置900の制御手段901を各機器の制御装置100B〜600Bと例えばLAN接続し、上記機能を情報処理装置900に持たせるようにしてもよい。