JP5419366B2 - 生体吸収性に優れたヘスペレチン組成物 - Google Patents

生体吸収性に優れたヘスペレチン組成物 Download PDF

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Description

本発明は、各種の生理作用を有するヘスペレチンの生体吸収性が改善するための手段、より詳しくは酵素処理ヘスペリジンを使用したそのような手段に関する。
柑橘類の未熟な果皮などに含まれるヘスペリジン(ヘスペレチン配糖体)は、経口摂取されて腸に到達すると腸内細菌の持つβ−グルコシダーゼなどの作用を受けて、ヘスペレチン(アグリコン)と糖とに加水分解されてから吸収されると考えられている。このようにして体内に吸収されたヘスペレチンは、毛細血管強化、出血予防、血圧調整、あるいは血中コレステロールの低下および高密度リポプロテインコレステロールの増加(特開平08−283154号公報:特許文献1)など、様々な生理作用を発揮することが知られており(ビタミンPと呼ばれることもある)、消炎や鎮痛、動脈硬化や高血圧などの改善に向けた医薬品・化粧品等の成分として、あるいは飲食物に添加されて用いられている。
このようなヘスペリジンないしヘスペレチンの生体吸収性を高める方法として、たとえば特開2006−182777号公報(特許文献2)には、ヘスペリジンをβ−シクロデキストリンで包接した後に糖加水分解酵素を作用させて包接したヘスペリジンの糖を切断しヘスペレチンにする方法、あるいはヘスペレチンを含む塩基性懸濁液または塩基性水溶液とβ−シクロデキストリン等を含む酸性水溶液とを混合する方法により得られる、「ヘスペレチン包接化合物」を利用することが開示されている。
しかしながら、特許文献2に記載された方法には、β−シクロデキストリンを用いてヘスペリジンまたはヘスペレチンを包接する際、pHと温度条件によってはこれらの水難溶性フラボノイドが分解し、風味(特に臭い)の劣化を引き起こすという問題を抱えている。また、アメリカやヨーロッパにおいては、FAO/WHO合同食品添加物専門家委員会(JECFA)による安全性の評価によりβ−シクロデキストリンの1日許容摂取量(ADI)は5mg/kg/dayに制限されている。そのため、β−シクロデキストリンによ
り包接されたヘスペレチンの摂取量もこれにより制約を受けることになり、上記の方法を用いたのでは生理作用の効果を発揮する上で十分な量のヘスペレチンを継続的に摂取することが困難である。
また、特開2003−073279号公報(特許文献3)には、α−モノグルコシルヘスペリジン、β−モノグルコシルヘスペレチン、および所望によりヘスペリジンを所定の割合で含有し、ヘスペリジン類の生理作用の即効性および持続性を発揮させることが可能な水溶性ヘスペレチン配糖体を含有する経口栄養補給剤が開示されている。
しかしながら、この経口栄養補給剤にはヘスペレチンが配合されておらず、ヘスペリジンよりヘスペレチンをどのような態様で経口摂取すれば体内で効率的に吸収されるかは、この文献によっては明らかにされていない。
なお、上で挙げた特許文献2の比較例(図2)に示されているように、ヘスペレチンを経口摂取した場合の体内吸収性は、ヘスペリジンや酵素処理によるヘスペリジン糖付加物を経口摂取した場合よりは高いものの、改善の余地は大きい。
特開平08−283154号公報 特開2006−182777号公報 特開2003−073279号公報
本発明は、ヘスペレチンの生体吸収性が改善され、経口摂取する上で好適なヘスペレチン組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ヘスペレチンと酵素処理ヘスペリジンとを混合して得られる組成物を経口摂取すると、ヘスペレチンの生体吸収性が著しく向上することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明のヘスペレチン組成物は、酵素処理ヘスペリジンとヘスペレチンとを含有することによりヘスペレチンの生体吸収性に優れていることを特徴とする。
上記酵素処理ヘスペリジンは、α−グルコシルヘスペリジンと、ヘスペリジンもしくは7−グルコシルヘスペレチンのいずれか一方ないし両方とからなる混合物であることが好ましい。また、本発明のヘスペレチン組成物は、上記酵素処理ヘスペリジン100重量部に対し、上記ヘスペレチンを1〜15重量部の割合で含有することが好ましく、たとえば、酵素処理ヘスペリジンにラムノシダーゼ活性を有する酵素もしくはβ−グルコシダーゼ活性を有する酵素のいずれか一方またはこれら両方を作用させて得られたヘスペレチン混合物を含有するものであることが好ましい。さらに、上記α−グルコシルヘスペリジンとしてモノグルコシルヘスペリジンを含有することが好ましい。
上記のヘスペレチン組成物は、たとえば、酵素処理ヘスペリジンおよびヘスペレチンの塩基性水溶液、またはこれを酸性ないし中性に調整した溶液、あるいはこれらの溶液から得られた固形物のいずれかの形態であることが好ましい。このような本発明のヘスペレチン組成物は、飲食物、医薬品・医薬部外品、化粧品または飼料に配合することができる。
本発明のヘスペレチン組成物は生体吸収性に優れており、これを経口摂取することでヘスペレチンを従来よりも効率的に体内に吸収することができ、また、厳しい摂取量の規制などは課されていない。また、本発明のヘスペレチン組成物は、風味を劣化させることなく液状にも固形状にも調整することができ、そのまま経口摂取する上でも、あるいは飲食物、医薬品・医薬部外品、化粧品または飼料に配合して使用する上でも好適である。このような本発明のヘスペレチン組成物を利用することにより、ヘスペレチンの有する様々な生理作用が一層効果的に発揮されることを期待できる。
本発明において「酵素処理ヘスペリジン」とは、ヘスペリジンの糖に関する酵素処理により生成する、α−グルコシルヘスペリジン(モノグルコシルヘスペリジンを含む。)、7−グルコシルヘスペレチン、その他のヘスペリジン誘導体を指す総称であり(ただしヘスペレチンは除外する)、ときとして、一連の酵素処理により得られる一般的な態様である、未反応のヘスペリジンが含まれていることもある上記複数種類のヘスペリジン誘導体の混合物を指すこともある。
−ヘスペレチン組成物の成分−
・ヘスペレチン
ヘスペレチンは、下記式(I)で表される化合物(5,7,3’−トリヒドロキシ−4
’−メトキシフラバノン)であり、ヘスペリジンのアグリコンである。
Figure 0005419366
本発明で用いるヘスペレチンの入手・調製方法は特に限定されるものではなく、試薬等として一般的に製造販売されているもの(たとえば関東化学(株)製の商品「Hesperetin」)を使用しても、あるいはヘスペリジンにヘスペリジナーゼまたはナリンギナーゼを作用させて調製したものを使用してもよい。
本発明のヘスペレチン組成物は、ヘスペレチンの体内吸収性を向上させる効果や、飲料に添加したときの濁りまたは沈澱を防止することなどを考慮すると、酵素処理ヘスペリジン100重量部に対して、ヘスペレチンを1〜15重量部の割合で含有することが好ましく、5〜10重量部の割合で含有することがより好ましい。
・ヘスペリジン
ヘスペリジンは、下記式(II)で表される、ヘスペレチンの7位の水酸基にβ−ルチノース(6−O−α−L−ラムノシル−β−D−グルコース)が結合した化合物、すなわちヘスペレチン配糖体である。
Figure 0005419366
本発明で用いるヘスペリジンの入手・調製方法は特に限定されるものではなく、試薬ないし精製物として一般的に製造販売されているものを使用しても、あるいは柑橘類(ミカン、オレンジ等)の外皮などの原料から抽出して調製したものを使用してもよい。
・α−グルコシルヘスペリジン
α−グルコシルヘスペリジンは、下記式(III)で表される、ヘスペリジンのルチノー
ス単位中のグルコース残基に、α1→4結合により1または複数(2〜20程度)のグルコースが結合した化合物である。このうちグルコースが1つだけ結合したものは「モノグルコシルヘスペリジン」とも呼ばれる。
Figure 0005419366
α−グルコシルヘスペリジンは、α−グルコシル糖化合物(サイクロデキストリン、澱粉部分分解物など)の共存下で、ヘスペリジンに糖転移酵素(サイクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ(CGTase, EC 2.4.1.19)など、ヘスペリジンにグルコースを付
加する機能を有する酵素)を作用させることにより産生することができる。なお、このような酵素処理により得られるα−グルコシルヘスペリジンは、通常、結合したグルコースの個数が異なるもの、すなわちモノグルコシルヘスペリジンおよびそれ以外のα−グルコシルヘスペリジンからなる混合物となっている。
また、モノグルコシルヘスペリジンは、α-1,4-グルコシド結合をグルコース単位で
切断するグルコアミラーゼ活性を有する酵素、たとえばグルコアミラーゼ(EC 3.2.1.3)をα−グルコシルヘスペリジンに作用させ、上述のようにヘスペリジンに結合したグルコースを1つだけ残して切断することにより産生することができる。
本発明におけるヘスペレチンの体内吸収性を向上させる効果は、モノグルコシルヘスペリジンによっても、それ以外のα−グルコシルヘスペリジンによっても現れる。しかし、一定量同士のα−グルコシルヘスペリジン(モノグルコシルヘスペリジンおよびそれ以外の混合物)を比較した場合、分子量の低いモノグルコシルヘスペリジンをより多く含有する混合物の方が、ヘスペレチンの体内吸収性を効率的に向上させることができる。このような観点からは、本発明で用いるα−グルコシルヘスペリジンはモノグルコシルヘスペリジンをなるべく高い割合で含有するもの(たとえばモノグルコシルヘスペリジンがα−グルコシルヘスペリジン全体の75重量%以上であるもの)が好ましい。なお、α−グルコシルヘスペリジン中のモノグルコシルヘスペリジンの割合は、上述したグルコアミラーゼによる酵素処理の温度・時間条件などにより調節することが可能であり、さらに酵素処理ヘスペリジンの混合物からモノグルコシルヘスペリジンを精製する方法も公知である。
・7−グルコシルヘスペレチン
7−グルコシルヘスペレチン(7-グルコシルエスペレチンと同義である。)は、下記
式(IV)で表される、ヘスペレチンの7位の水酸基にβ−D−グルコースが結合した化合物、換言すればヘスペリジンのルチノース単位中のラムノース残基が切断された化合物である。
Figure 0005419366
7−グルコシルヘスペレチンは、α-1,6-ラムノシド結合を切断するラムノシダーゼ
活性を有する酵素、たとえばヘスペリジナーゼをヘスペリジンに作用させることにより産生することができる。
・酵素処理ヘスペリジン
上述したα−グルコシルヘスペリジン、7−グルコシルヘスペレチンなどの成分は、それぞれの精製物を別々に添加してもよいが、これらの混合物として一般的に「酵素処理ヘスペリジン」として製造販売されているものを使用することが簡便で好適である。たとえば、東洋精糖(株)製の商品「αGヘスペリジンPS」には、モノグルコシルヘスペリジン85重量%、ヘスペリジン1重量%、7-グルコシルヘスペレチン10重量%が含まれて
いる(ヘスペレチンは含まれていない)。また、同じく東洋精糖(株)製の商品「αGヘスペリジンPA−T」には、モノグルコシルヘスペリジン85重量%、ヘスペリジン10重量%が含まれている(7-グルコシルヘスペレチンおよびヘスペレチンは含まれていない
)。
このような酵素処理ヘスペリジンは、ヘスペレチンの体内吸収性を高める効果などを考慮すると、少なくともα−グルコシルヘスペリジンを含み、さらにヘスペリジンもしくは7−グルコシルヘスペレチンのいずれか一方ないし両方を含む混合物であることが好ましい。
また、上記の酵素処理ヘスペリジンにラムノシダーゼ活性を有する酵素もしくはβ−グルコシダーゼ活性を有する酵素のいずれか一方またはこれら両方を作用させることによりヘスペレチンを生成させることも可能である。つまり、酵素処理ヘスペリジン中にヘスペリジンが含有されていればこれがラムノシダーゼの作用を受けて7−グルコシルヘスペレチンを生成し、7−グルコシルヘスペレチンはβ−グルコシダーゼの作用を受けてヘスペレチンを生成する。本発明では、このようにして得られたヘスペレチン混合物を本発明のヘスペレチン組成物に含有させてもよい。
−ヘスペレチン組成物の製造方法−
本発明のヘスペレチン組成物は、基本的には上述したような各種成分を混合することにより調製でき、そのための方法は特に限定されるものではないが、たとえば以下のような工程により水溶液中で調製する手法を用いることが好適である。
・ヘスペレチンを塩基性水性溶媒に溶解させる工程(1)
工程(1)は、通常は、あらかじめ塩基性に調整しておいた水性溶媒にヘスペレチンを添加し、攪拌・混合してこれを溶解させるようにして行えばよいが、水性溶媒にヘスペレチンを添加した後にpHを塩基性に調整して溶解させるという手順をとってもよい。なお、この工程における塩基性水性溶媒のpHは、通常は10〜13であり、11〜12とすることが好ましい。pHの調整は、水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ性水溶液を用いた一般的な手法によって行えばよい。
・上記工程(1)により生成した溶液にα−グルコシルヘスペリジンを溶解させる工程(2)
工程(2)は、上記工程(1)により生成した溶液に酵素処理ヘスペリジンを添加し、撹拌・混合してこれを溶解させるようにして行えばよい。この際の酵素処理ヘスペリジンの添加量は、前述のようなヘスペリジンの好ましい配合割合を考慮しながら、次工程で析出しないよう調節することが望ましい。
なお、工程(1)および(2)は、連続的、逐次的に行うことも、同時に行うこともできる。すなわち、塩基性水性溶媒にヘスペレチンと酵素処理ヘスペリジンとを同時に添加してもよく、あるいはヘスペレチンおよび酵素処理ヘスペリジンの混合物をあらかじめ調
製しておいてこれを添加するようにしてもよい。
・上記工程(2)により生成した溶液を中性または酸性に調整する工程(3)
工程(3)は、上記工程(2)により生成した溶液(塩基性)を、硫酸などの酸性水溶液を用いた一般的な手法により、中性または酸性に調整するようにして行えばよい。この際に調整される溶液のpHは、通常は5〜7であり、6〜7とすることが好ましい。
・その他の工程
本発明のヘスペレチン組成物を製造する際は、上述のような工程の後またはその途中に、必要に応じてその他の処理を行ってもよい。たとえば、沈殿物を除去するための濾過処理、沈殿物が生じない程度の濃縮処理、イオン交換樹脂を用いた脱塩処理、その他の夾雑物を除去するための精製処理、さらにこれらの液状物から固形物を調製するための乾燥または凍結乾燥処理などが挙げられる。
すなわち、本発明のヘスペレチン組成物は、上記工程(1)および(2)の段階の終了時点で得られるような、酵素処理ヘスペリジンおよびヘスペレチンの塩基性水溶液、上記工程(3)の段階の終了時点で得られるような、上記成分の酸性ないし中性水溶液、そしてこれらの水溶液について上記のような処理を施して得られる液状物または固形物(粉末、粒子等)など、いずれの態様をとることもできる。
−飲食物、医薬品、化粧品および飼料−
本発明のヘスペレチン組成物は、そのまま経口摂取することも、あるいは飲食物(保険機能食品や、その他のいわゆる健康食品を含む。)、医薬品(医薬部外品を含む。)、化粧品、飼料などに配合して使用することもできる。
本発明のヘスペレチン組成物は、経口摂取した際のヘスペレチンの吸収性が極めて高く、各種の生理作用(前述のような毛細血管強化作用、血中コレステロール低下作用、高密度リポプロテインコレステロール増加作用など)の発現を期待することができ、また水溶液にしても臭気がないことから、固形状のものに限らず液状の飲食物、医薬品などを製造する上でも好適である。なお、本発明のヘスペレチン組成物を配合することにより、ヘスペレチンやα−グルコシルヘスペレチン等の成分として配合された化合物が有するその他の機能性(呈味改善作用、抗酸化・紫外線吸収作用など)をあわせて活用することもできる。また本発明のへスペレチン組成物は、酵素処理ルチン、カテキン、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンD、ビタミンB2、ヒアルロン酸、テアニン、コラーゲン、クエン酸、ノコギリヤシ、L−カルニチン、αリポ酸、ウコン、ベータカロチン、カプサイシン、亜鉛(Zn)、シャンピニオンエキス、キトサン、キノコキトサン、コンドロイチン、レシチン、牡蠣エキス、グルコサミン、ピクノジェノール、プロアントシアニジン、コエンザイムQ10等のサプリメントや、酵素処理ステビア、ラカンカ、グリチルリチン、スクラロース、アセスルファムK、サッカリン、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、砂糖、果糖、ブドウ糖果糖液糖、還元水飴、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、乳化オリゴ糖、大豆オリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ラフィノース、トレハロース、乳糖、キシリトール、エリスリトール、ソルビトール、マルチトール、マンニトール、パラチノース、還元パラチノース等甘味料の1つまたは1つ以上を自由に組合わせて使用できる。
本発明のヘスペレチン組成物を配合することのできる飲食物としては、たとえば、果実飲料、ウーロン茶、緑茶、紅茶、ココア、野菜ジュース、青汁、豆乳、乳飲料、乳酸飲料、ニアウォーター、スポーツドリンク、栄養ドリンク等の飲料類、ゼリー、プリン、ヨーグルト等の洋菓子類、和菓子、調味料、魚肉、魚肉加工品、畜産加工品等が挙げられる。また、医薬品としては、液剤、シロップ剤、ドリンク剤、錠剤、カプセル剤、散剤、細粒
剤、顆粒剤などの経口製剤が、化粧品としては、ローション、乳液、クリーム、パウダーなどが、飼料としては液状または固形状のものが挙げられる。
このような飲食物、医薬品、化粧品および飼料は、これらの製品について一般的に用いられている手法に従って液状ないし固形状のヘスペレチン組成物を添加することにより製造できる。たとえば、製造工程の初期に原料に添加するか、製造工程の中期または終期に添加すればよく、また添加の手法は、混和、混練、溶解、浸漬、散布、噴霧、塗布等から適切なものを製品の態様に応じて選択すればよい。
[実施例1]
(1)酵素処理ヘスペリジン量の決定
ヘスペレチン1gに1N水酸化ナトリウム水溶液20mLを加えて溶解させた水溶液を6試験区準備した。一方、酵素処理ヘスペリジン(東洋精糖(株)製、商品名「αGヘスペリジンPA−T」:モノグルコシルへスペリジン85重量%、ヘスペリジン10重量%)をヘスペレチン1gに対して1g(1/1)、2g(1/2)、4g(1/4)、8g(1/8)、12g(1/12)、15g(1/15)の割合となるようそれぞれ40mLの水に加温溶解させ、十分に冷却後、前記ヘスペレチン水溶液を添加し、約30分間混合した。その後2N硫酸で中和し、100mLに定容した各溶液をA、B、C、D、E、Fとし、60℃で30分間撹拌したところ下記の結果が得られた。
Figure 0005419366
以上の結果から、ヘスペレチンに対して混合する酵素処理ヘスペリジンの割合を増やすことにより溶液安定性(溶解性)が増すことがわかった。ヘスペレチンに対して酵素処理ヘスペリジンを8倍以上、好ましくは12倍以上添加することにより安定した溶液状態が保持できる。以下の実施例において、ヘスペレチン/酵素処理ヘスペリジン=1/12のヘスペレチン組成物を本発明品として使用することとした。
(2)サンプルの製造
ヘスペレチン1gに1N水酸化ナトリウム水溶液20mLを加えて溶解させた。一方、酵素処理ヘスペリジン(東洋精糖(株)製、商品名「αGヘスペリジンPA−T」)12gを水40mLに加温溶解させ、十分に冷却後、前記ヘスペレチン水溶液を添加し、約30分間混合した。その後2N硫酸水溶液にて中和し、精密ろ過後凍結乾燥したところ、ヘスペレチンを含む組成物(以下「ヘスペレチン組成物1」とよぶ。)が粉末として得られた。
この組成物を高速液体クロマトグラフィー(以下HPLC)により分析したところ、酵素処理ヘスペリジン(モノグルコシルへスペリジン、ヘスペリジン)に対しヘスペレチンを8.2重量%含有していることが確認された。
(3)吸収性試験
予備飼育したマウスを試験物質投与前断食下におき、その後「ヘスペレチン組成物1」、ヘスペレチン(関東化学(株)販売、試薬「ヘスペレチン」)、酵素処理ヘスペリジン(
東洋精糖(株)製、商品名「αGヘスペリジンPA−T」)をそれぞれ同一ヘスペレチン重量になる量を秤量し、「ヘスペレチン組成物1」および酵素処理ヘスペリジンについては水に溶解した状態で、ヘスペレチンについては水に懸濁させた状態で経口単回投与した。投与後30分後、1、3、6、9、12および24時間後にマウスから採血し、常法に従って血清を分離した。
採取した血清試料中のヘスペリジン誘導体量を定量するために、グルクロニダーゼを反応させ、ついでSep-Pak処理後、乾固して固体を得た。この固体を少量のアセトニトリル
/水(20:80 v/v)で溶解し、HPLCにかけ分析を行った。それぞれの血清試料中のヘ
スペレチン濃度を、ヘスペレチンを標準として換算し、グラフの0時間〜24時間の曲線下面積(AUC)を計算した。
結果は表2および図1に示すとおりである。本発明品(ヘスペレチン組成物1)は投与後速やかに吸収されるとともに血中に長時間高い濃度で保持され、ヘスペレチンおよび酵素処理ヘスペリジンに比べてAUCが飛躍的に高まっていることが分かる。
Figure 0005419366
[実施例2]
(1)酵素を用いた製造
酵素処理ヘスペリジンPS(東洋精糖(株)製。モノグルコシルヘスペリジン85重量%、ヘスペリジン1重量%、7-グルコシルへスペレチン10重量含有。)100gを水4
00mLに加温溶解させ、β‐グルコシダーゼ活性を有する酵素(セルラーゼA「アマノ」天野製薬(株)製)を加え、2N硫酸でpHを4.0に調整し、55℃で反応させた。
反応終了後、酵素を加熱失活させてからろ過し、中間極性多孔性吸着樹脂(「Amberlite(R) XAD-7」Rohm and Hass社製)で処理し、凍結乾燥したところ、ヘスペレチンを含む
組成物(以下「ヘスペレチン組成物2」とよぶ。)が得られた。
この組成物をHPLCにより分析したところ、酵素処理ヘスペリジン(モノグルコシルへスペリジン、ヘスペリジン、7-グルコシルヘスペレチン)に対しヘスペレチンを7.
3重量%含有していることが確認された。
(2)吸収性試験
実施例1で行ったように、予備飼育したマウスを試験物質投与前断食下におき、その後「ヘスペレチン組成物2」を、ヘスペレチン(関東化学(株)販売、試薬「ヘスペレチン」)、酵素処理ヘスペリジン(東洋精糖(株)製、商品名「αGヘスペリジンPS」)を対照として、実施例1(3)と同様な条件で経口単回投与した。投与後30分後、1、3、6、9、12および24時間後にマウスから採血し、常法に従って血清を分離した。
採取した血清試料中のヘスペリジン誘導体量を定量するために、グルクロニダーゼを反応させ、ついでSep-Pak処理後、乾固して固体を得た。この固体を少量のアセトニトリル
/水(20:80 v/v)で溶解し、HPLCにかけ分析を行った。それぞれの血清試料中のヘ
スペレチン濃度を、ヘスペレチンを標準として換算し、グラフの0時間〜24時間の曲線下面積(AUC)を計算した。
結果は表3および図2に示すとおりである。本発明品(ヘスペレチン組成物2)は投与後速やかに吸収されるとともに血中に長時間高い濃度で保持され、ヘスペレチンおよび酵素処理ヘスペリジンに比べてAUCが飛躍的に高まっていることが分かる。
Figure 0005419366
[実施例3]
(1)β-CD包接ヘスペレチンとの吸収性比較試験
ラットを用いて本発明品と公知の方法で製造した水に可溶なβ-CD包接ヘスペレチンと
の吸収性を比較した。本発明品としてはヘスペレチン組成物1(モノグルコシルヘスペリジン、ヘスペリジン、ヘスペレチン)、ヘスペレチン組成物2(モノグルコシルヘスペリジン、ヘスペリジン、7−グルコシルヘスペレチン、ヘスペレチン)を用い、対照としてはβ-CD包接ヘスペレチン(β-シクロデキストリン/ヘスペレチン=8/1)を用いた。それぞれ含有するヘスペレチン量が同一になるように秤量し、水に溶解させた後に経口単回投与した。ラットは5週齢Sprague-Dawley(SD)系ラットを用い、投与後30分、1、3、6、9、12および24時間後に採血し定法に従って血清を分離した。採取した血清試料中のヘスペリジン誘導体は前記の手法に準じて行いヘスペレチン濃度を求め、グラフの0時間〜24時間の曲線下面積(AUC)を算出した。
結果は表4および図3に示すとおりである。本発明品(ヘスペレチン組成物1およびヘスペレチン組成物2)は対照に用いたβ-CD包接ヘスペレチンと同様に投与後速やかに吸
収されるが、このとき血清中のヘスペリチン濃度はより高くなり、さらに9〜12時間後にβ-CD包接ヘスペレチンには無いピークの立ち上りが見られる。これは酵素処理ヘスペ
リジンが酵素分解を受けヘスペレチンになり吸収されたものと思われる。このような結果から、酵素処理ヘスペリジンで水に可溶化した本品は、CD包接ヘスペレチンに比べてヘスペレチンの吸収性に優れていることが分かる。
Figure 0005419366
実施例1におけるマウス血清中(経口単回投与から30分後、1、3、6、9、12および24時間後)のヘスペレチン濃度を示すグラフ。 実施例2におけるマウス血清中(経口単回投与から30分後、1、3、6、9、12および24時間後)のヘスペレチン濃度を示すグラフ。 実施例3におけるラット血清中(経口単回投与から30分後、1、3、6、9、12および24時間後)のヘスペレチン濃度を示すグラフ。

Claims (5)

  1. α−グルコシルヘスペリジンと、ヘスペリジンもしくは7−グルコシルヘスペレチンのいずれか一方ないし両方とからなる混合物である酵素処理ヘスペリジンと、当該酵素処理ヘスペリジン100重量部に対して5〜10重量部の割合のヘスペレチンとを含有することを特徴とするヘスペレチン組成物。
  2. 酵素処理ヘスペリジンにラムノシダーゼ活性を有する酵素もしくはβ−グルコシダーゼ活性を有する酵素のいずれか一方またはこれら両方を作用させて得られたヘスペレチン混合物を含有することを特徴とする、請求項に記載のヘスペレチン組成物。
  3. 上記α−グルコシルヘスペリジンとしてモノグルコシルヘスペリジンを含有することを特徴とする請求項1または2に記載のヘスペレチン組成物。
  4. 酵素処理ヘスペリジンおよびヘスペレチンの塩基性水溶液、またはこれを酸性ないし中性に調整した溶液、あるいはこれらの溶液から得られた固形物のいずれかの形態である、請求項1〜のいずれかに記載のヘスペレチン組成物。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載のヘスペレチン組成物を配合した、飲食物、医薬品・医薬部外品、化粧品または飼料。
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