JP5417966B2 - 静電荷像現像用トナー、現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー、現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 Download PDF

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本発明は、電子写真方式の複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に使用されるトナー、それを用いた現像剤、トナー入り容器、その現像剤を用いたプロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法に関する。
近年、プリンタの高性能化、特にフルカラープリンタにおいては高速化、高寿命化、高画質化等が進んでおり、それに伴ってトナーへの要求性能も一段と高くなっている。特に、プリンタの高速化に対しては、トナーの帯電立ち上がり性、安定性が重視され、それらの改良策として帯電制御剤の検討が数多く為されている。
例えば特許文献1〜3には、いずれにも帯電制御に用いる層状化合物が記載されているが、一成分現像特性を付与する為には帯電立ち上がり性が不十分であると共に、立ち上がり性を付与する為の適正量を用いると親水性の特性をもともと持っているために、環境安定性に影響を及ぼす。
また、特許文献4には、トナー表面にフッ素化合物を局在させることにより、トナーと感光体との付着力を軽減させる技術が提案されている。この技術によれば、懸濁重合法によりトナー粒子を製造することにより、いわゆる界面活性能を有する親水性基含有のフッ素化合物を、トナー粒子の表面に局在させることができる。しかし、この方法では、付着力を制御するためにトナー表面に存在するフッ素化合物の量を好適な範囲に制御すると、それとともにフッ素化合物の親水性基によるトナーへの影響が懸念される場合がある。また、この方法ではフッ素化合物のトナー母体への拘束力が弱く、耐久での減少を防止することはできない。よって、かかる技術を含フッ素帯電制御剤に適用しても、その効果を経時的に担保することには困難が生じ、やはり耐久を通してトナーの帯電性を制御することができない。
さらに特許文献5では、トナー粒子の表層にフッ素アルキルアクリレート又はフッ素アルキルメタクリレートの重合体又は共重合体を存在させることで、トナーに帯電性能を付与する方法が提案されている。しかしながら、これらの方法ではトナー粒子表面にフッ素含有樹脂を局在させるために、別途製造したトナー粒子を、フッ素含有樹脂を含む溶媒中で処理して該トナー粒子表面をコートする工程を必要とする。そのため、コストアップにつながるだけでなく、アルコール等の溶媒に溶けるフッ素含有樹脂を用いる必要があり、そのようなフッ素含有樹脂では耐久を通してトナーの帯電性を制御することはできない。
そのほか、特許文献6には、粉砕法により強誘電体微粒子が内添されたトナー母体粒子が記載されているが、粉砕法を用いて均一分散しているため、0.1〜5重量%の添加量では、表面近傍の強誘電体は少なく、十分な帯電保持機能を発することはできない。
特許文献7にはラジカル重合可能なビニル系単量体中に着色剤を分散した後、乳化重合し、その乳化重合物中に強誘電物質を分散せしめ、強誘電物質を10〜70重量部内添するトナーが記載されているが、強誘電物質をこのように大量に添加すると流動性が悪化し、現像器内でのハンドリングが悪化する。
特許文献8には、トナー100重量部に対して、BET法により求めた表面積が0.5〜5m2/gであるチタン酸バリウムを0.2〜5重量部含有する非磁性一成分トナーが記載されているが、チタン酸バリウムを外添したのでは、画像ノイズや耐ストレス性において、実使用不可能なトナーとなる恐れがある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、帯電特性、特に帯電保持性、環境安定性に優れ、地汚れのない画像が得られる静電荷像現像用非磁性トナー及びその製造方法、ならびに該トナーを用いた現像剤、トナー容器、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、次の<1>から<15>の手段を提供する。すなわち、
<1>は、少なくとも結着樹脂、着色剤、高誘電体物質を含有するトナー母体粒子と外添剤からなるトナーであって、前記トナー母体粒子は、前記結着樹脂、前記着色剤、及び前記結着樹脂よりも親水性の高い樹脂でマスターバッチ化された前記高誘電体物質を含むトナー組成物を水系媒体中で乳化または分散させ造粒して得られたものであり、かつ、前記トナー母体粒子全体から蛍光X線によるTi元素量(Tib値、重量%)と前記トナー母体粒子表面からXPSによるTi元素量(Tis値、重量%)を検出し、Tib/Tis<1の関係式を満たす静電荷像現像用トナーであることを特徴とする。
<2>は、<1>に記載の静電荷像現像用トナーにおいて、前記高誘電体物質がチタン酸化合物である静電荷像現像用トナーであることを特徴とする。
<3>は、<1>または<2>に記載の静電荷像現像用トナーにおいて、前記トナー母体粒子は、離型剤を含むことを特徴とする。
<4>は、<1>ないし<3>のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーにおいて、前記トナー母体粒子は、荷電制御剤を含むことを特徴とする。
<5>は、<1>ないし<4>のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーにおいて、前記結着樹脂が結着樹脂前駆体であることを特徴とする。
<6>は、<1>ないし<5>のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーにおいて、前記結着樹脂は、ガラス転移温度が40℃以上80℃以下のポリエステル樹脂を含有する静電荷像現像用トナーであることを特徴とする。
<7>は、<1>ないし<6>のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーにおいて、前記結着樹脂は、変性ポリエステル樹脂を含有する静電荷像現像用トナーであることを特徴とする。
<8>は、<7>に記載の静電荷像現像用トナーにおいて、前記変性ポリエステル樹脂は、ウレタン基及び/又はウレア基を有する静電荷像現像用トナーであることを特徴とする。
<9>は、<1>ないし<8>のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーにおいて、前記結着樹脂は、末端にイソシアネート基を有するポリエステル樹脂とアミン類を反応させることにより得られる樹脂を含有する静電荷像現像用トナーであることを特徴とする。
<10>は、<1>ないし<9>のいずれかに記載のトナーを非磁性一成分現像方法のトナーとして用いる静電荷像現像用トナーであることを特徴とする。
<11>は、<1>ないし<10>のいずれかに記載のトナーを含む現像剤であることを特徴とする。
<12>は、<1>ないし<10>のいずれかに記載のトナーが充填されてなるトナー入り容器であることを特徴とする。
<13>は、静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に形成した静電潜像を<11>に記載の現像剤を用いて現像し可視像を形成する現像手段とを少なくとも有するプロセスカートリッジであることを特徴とする。
<14>は、静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像を<11>に記載の現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有する画像形成装置であることを特徴とする。
<15>は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像を<11>に記載の現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含む画像形成方法であることを特徴とする。
上記のように、高誘電体物質をトナーに配合し、該高誘電体物質をトナー粒子の主に表面近傍に分散させた形態をとることで、一旦、帯電したトナーは、表面近傍にある高誘電体物質を分極させ、コンデンサー的な働きによって帯電を保持し続けることができ、その結果、安定した現像特性を有し、かぶりのない良好な画像を形成することができる。また、正荷電制御剤を配合することで、より強いコンデンサー的な働きをし、表面の電子を保持することができ、長期間、かぶりのない良好な画像を形成することができる。
本発明によれば、帯電特性、特に帯電保持性、環境安定性に優れ、地汚れのない画像が得られる静電荷像現像用非磁性トナーを提供することができる。
本発明のプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。 本発明で用いられる画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本発明で用いられる画像形成装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明で用いられる画像形成装置の他の例を示す概略構成図である。 図4の画像形成装置の部分拡大図である。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明は、上述のように、少なくとも結着樹脂、着色剤、高誘電体物質を含有するトナー母体粒子と外添剤からなるトナーであって、前記トナー母体粒子は、前記結着樹脂、前記着色剤、及び前記結着樹脂よりも親水性の高い樹脂でマスターバッチ化された前記高誘電体物質を含むトナー組成物を水系媒体中で乳化または分散させ造粒して得られたものであり、かつ、前記トナー母体粒子全体から蛍光X線によるTi元素量(Tib値、重量%)と前記トナー母体粒子表面からXPSによるTi元素量(Tis値、重量%)を検出し、Tib/Tis<1の関係式を満たすことにより、帯電特性、特に帯電保持性と環境安定性に優れ、地汚れのない良好な画像が得られる静電荷像現像用トナーを得たものである。
本発明で使用される高誘電体物質は、チタン酸化合物などに代表されるような誘電率が高いものが好ましく、中でもチタン酸バリウムやPZTセラミックスといった強誘電体物質を使用すると帯電保持効果が大きい。誘電体の誘電率に比例してコンデンサーに蓄えられる静電気の量、つまり容量が増えるからで、それは誘電体の中で「分極」が起こり、電気的にプラスとマイナスに分かれるからだと言われている。
なお、誘電率は通常、真空の誘電率を1としたときの比率として、比誘電率で表される。
高誘電体の比誘電率は、100以上が好ましく、100未満では単純に静電容量が小さく、コンデンサー的な役割としては十分ではない。高誘電体物質の中でも、強誘電体と呼ばれるものが好ましい。強誘電体とは、一般に電圧を加えることによって物質内の自発分極(物質内に電気的な正負が生じる状態)の方向を自由に変化させ、電圧をかけなくてもその分極方向を持続させることのできる誘電体で、この分極方向の持続が環境の変化や実機内でのストレスの中でも帯電を保持しつづけ、良好な画像を得ることが出来る。
上述のように、本発明は、高誘電体物質をトナーに配合し、該高誘電体物質をトナー粒子の主に表面近傍に分散させた形態をとる。高誘電物質を表面近傍に配向させる手段としては、高誘電体物質を結着樹脂より親水性の高い樹脂とマスターバッチ化して、油相に添加することで達成できる。そうした油相を水系媒体中で乳化すると、マスターバッチ樹脂と共に高誘電体物質も表面近傍に配向される。また、マスターバッチ樹脂をシェル剤として用いることもできる。乳化終了後に該樹脂を添加することで、マスターバッチ樹脂がシェル化され、同時に高誘電体物質も表面近傍に配向される。高誘電体物質が表面近傍に多く存在することで、より多くの獲得した電荷を保持することができる。
高誘電体物質をマスターバッチ化せずにそのまま添加すると、表面近傍に配向される高誘電体物質はかなり少なく、帯電保持機能の向上は見込めない。そのため、添加量を増やし表面近傍の存在量を増やすこともできるが、均一分散系では、トナー全体の誘電率と共に誘電損失も大きくなり有用とは言えない。
上記高誘電体物質のマスターバッチは、マスターバッチ用の樹脂と高誘電体物質とを高せん断力をかけて混合、混練して得ることができる。混合混練するには3本ロールミル等の高せん断分散装置が好ましく用いられる。高誘電体物質のマスターバッチ用の樹脂としては、上述のように、結着樹脂より親水性の高い樹脂、例えば、酸価が高いポリエステル樹脂(後記実施例で合成例を示す)などが好ましく使用される。
本発明では、トナー母体粒子表面から検出されたTi元素量(Tis値、重量%)とトナー母体粒子全体から検出されたTi元素量(Tib値、重量%)とがTib/Tis<1の関係式を満たすことで、高誘電体物質がトナー母体粒子表面近傍に配向していることが確認できる。Tib/Tisは、0.8以下がより好ましい。この関係がTib/Tis=1であっては、表面より内部に高誘電体物質が多く存在することとなり、好ましくない。また、Tib/Tis>1であっては、十分な電荷保持能力を発揮できず、地汚れなどの画像ノイズを引き起こす。
この表面元素量はESCA(XPS)によって求められる。例えばPHI社製1600S型X線光電子分光装置を用い、X線源としては、MgKα線を200Wの出力で用いる。0.8×2.0mmの分析領域にトナーを散布し、分析を行なえば良い。測定された各元素ピーク強度よりTiの表面元素濃度をPHI社製提供の相対感度因子を用いて求めればよく、元素%(Atomic%)として求められる。トナー表面の元素量はその他の検出された元素の元素%にそれぞれの原子量をかけたものの和と特定の元素の元素%にその元素の原子量をかけたものとの和に占める特定の元素の元素%にその元素の原子量をかけたものの割合を求めればよい(Tis重量%)。
トナー母体粒子全体に含まれる高誘電体物質中の上記元素の量は、蛍光X線分析法によって求めることができる。試料3gを10t/cmの圧力で錠剤成型器により40mmφのペレットを作成し、波長分散型蛍光X線分析装置RIX3000(理学電気製)を用いて、分析すれば良い。あらかじめ既知の量の高誘電体物質を用いて製造されたトナーによって、高誘電体物質のTi元素のピーク強度によって検量線を作成しておくことが好ましい。粒子全体に含まれる上記元素の含有量は重量%で表わされる(Tib重量%)。
また、XPSも蛍光X線もチタン酸バリウムのBa元素やチタン酸ストロンチウムのSr元素といった高誘電体物質特有の元素がある場合は、それらの元素を用いて測定しても良い。この場合も、トナー全体の特定元素量(重量%)/トナー表面の特定元素量(重量%)<1の関係が成り立つ。
これらの測定を行う際は、外添剤の影響を避けるため、あらかじめ超音波洗浄などを行い、外添剤を剥がした状態で測定することが望ましい。通常、チタン系の外添剤などは付着強度が弱く、超音波洗浄により100%剥がすことができる。
高誘電体物質を外添するとトナー表面の誘電率を上げることが出来るが、プロセス内で離脱して部材汚染の原因となりうるので、高誘電体物質を外添するのは好ましくない。
高誘電体物質の体積平均粒径は、0.05μmより大きく2μmより小さいことが好ましい。0.05μmより小さいと比誘電率が下がりすぎて、高誘電体としての機能を発揮しない。一方、2μmより大きいと10μm以下のトナーに対して大きすぎてトナー表面近傍での均一性に欠け、また、コンデンサーとしてのギャップが大きくなり、静電容量が下がる等の不具合を生じる。
また、トナー母体粒子に含有される高誘電体物質の量は、1〜20重量%が好ましい。より好ましくは2〜10重量%が良い。1重量%より少ないと誘電体としての効果が十分に発揮されず、20重量%より多いとトナー全体の比重(トナー比重1.1に対してチタン酸バリウム単体は6以上)が大きくなり、流動性が落ち、供給不良などによる画像ノイズが発生する。
本発明において、トナー母体粒子は、結着樹脂、着色剤及び高誘電体物質を含有し、離型剤、帯電制御剤等をさらに含有することができる。
結着樹脂としては、後記トナー母体粒子の作製方法において説明するように、ポリエステル樹脂、変性ポリエステル樹脂、特にウレタン基及び/又はウレア基を有するもの、さらに末端にイソシアネート基を有するポリエステル樹脂とアミン類を反応させることにより得られる樹脂が含まれる。
上記ポリエステル樹脂は、ガラス転移温度が40℃以上80℃以下のものが好ましく使用される。40℃未満では耐オフセット性や耐熱保存性が低下することがあり、好ましくない。一方、80℃を超えると低温定着性が低下することがあり、好ましくない。ガラス転移温度の測定には、例えば、理学電機社製のTG−DSCシステムTAS−100を使用して測定することができる。
着色剤としては、特に制限はなく、公知の染料及び顔料の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、p−クロロ−o−ニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロムバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン等が挙げられ、単独又は二種以上混合して使用することができる。
着色粒子(トナー母体粒子)における着色剤の含有量は、1〜15重量%であることが好ましく、3〜10重量%がさらに好ましい。
着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして使用してもよい。このような樹脂としては、上記ガラス転移温度が40℃以上80℃以下のポリエステル樹脂が好ましく使用される。
離型剤は、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、ワックス類等を用いることができる。ワックス類としては、例えば、カルボニル基を有するワックス、ポリオレフィンワックス、長鎖炭化水素等が挙げられ、単独又は二種以上混合して用いることができる。中でも、カルボニル基を有するワックスが好ましい。
カルボニル基を有するワックスとしては、例えば、ポリアルカン酸エステル、ポリアルカノールエステル、ポリアルカン酸アミド、ポリアルキルアミド、ジアルキルケトン等が挙げられるが、中でも、ポリアルカン酸エステルが特に好ましい。ポリアルカン酸エステルとしては、例えば、カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート等が挙げられる。ポリアルカノールエステルとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリル、マレイン酸ジステアリル等が挙げられる。ポリアルカン酸アミドとしては、例えば、ジベヘニルアミド等が挙げられる。ポリアルキルアミドとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリルアミド等が挙げられる。ジアルキルケトンとしては、例えば、ジステアリルケトン等が挙げられる。
ポリオレフィンワックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等が挙げられる。
長鎖炭化水素としては、例えば、パラフィンワックス、サゾールワックス等が挙げられる。
離型剤の融点は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、40〜160℃であることが好ましく、50〜120℃がさらに好ましく、60〜90℃が特に好ましい。融点が40℃未満であると、離型剤が耐熱保存性に悪影響を与えることがあり、160℃を超えると、低温での定着時にコールドオフセットを起こしやすくなることがある。
離型剤の溶融粘度は、離型剤の融点より20℃高い温度での測定値として、5〜1000cpsであることが好ましく、10〜100cpsがさらに好ましい。溶融粘度が5cps未満であると、離型性が低下することがあり、1000cpsを超えると、耐ホットオフセット性、低温定着性を向上させる効果が得られなくなることがある。
トナー母体粒子における離型剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1〜40重量%であることが好ましく、3〜30重量%がさらに好ましい。含有量が40重量%を超えると、トナーの流動性が低下することがある。
帯電制御剤は、特に制限はなく、感光体に帯電される電荷の正負に応じて正又は負の帯電制御剤を適宜選択して用いることができるが、本発明においては、正荷電制御剤を油相に添加することで、高誘電体物質の帯電機能を高めることができる。正荷電制御剤を油相に添加することで、乳化時に正荷電制御剤が分散され、そのとき表面近傍には、高誘電体物質が配向しているため必然的に内部に多く存在する。より好ましくは、正荷電制御剤を結着樹脂に対して疎水性の高い樹脂とマスターバッチ化して、油相に添加する方法がある。疎水性の高い樹脂とマスターバッチ化することで、乳化時に正荷電制御剤を確実にトナー内部に内包させることができる。また、油相に正荷電制御剤を添加し、高誘電体物質をマスターバッチ化した樹脂は乳化後にシェル剤として投入することでも確実に正荷電制御剤をトナー内部に内包させることができる。トナー内部が正帯電することで、高誘電体物質は、より強力なコンデンサーモデルを形成することができる。
ここでいう正荷電制御剤は、例えば、ニグロシン染料等の塩基性化合物、4級アンモニウム塩等のカチオン性化合物、高級脂肪酸の金属塩等、公知のものを用いることができる。具体的には、ボントロン(品番:N−01、N−02、N−03、N−04、N−05、N−07、N−09、N−10、N−11、N−13、P−51、P−52、AFP−B)(以上、オリヱント化学工業社製)、TP−302、TP−415、TP−4040(以上、保土谷化学工業社製)、コピーブルーPR、コピーチャージ(品番:PX−VP−435、NX−VP−434)(以上、ヘキスト社製)、FCA(品番:201、201−B−1、201−B−2、201−B−3、201−PB、201−PZ、301)(以上、藤倉化成社製)、PLZ(品番:1001、2001、6001、7001)(以上、四国化成工業社製)等が挙げられ、単独又は二種以上混合して使用することができる。
上記正荷電制御剤のマスターバッチは、マスターバッチ用の樹脂と正荷電制御剤とを高せん断力をかけて混合、混練してマスターバッチを得ることができる。混合混練するには3本ロールミル等の高せん断分散装置が好ましく用いられる。正荷電制御剤のマスターバッチ用の樹脂としては、上述のように、結着樹脂に対して疎水性の高い樹脂、例えば酸価が低いポリエステル樹脂(後記実施例において示す三洋化成社製RS−801、酸価10、MW20000、Tg64℃)などが好ましく使用される。
なお、負の帯電制御剤としては、例えば、電子供与性の官能基を有する樹脂又は化合物、アゾ染料、有機酸の金属錯体等を用いることができる。具体的には、ボントロン(品番:S−31、S−32、S−34、S−36、S−37、S−39、S−40、S−44、E−81、E−82、E−84、E−86、E−88、A、1−A、2−A、3−A)(以上、オリエント化学工業社製)、カヤチャージ(品番:N−1、N−2)、カヤセットブラック(品番:T−2、004)(以上、日本化薬社製))、アイゼンスピロンブラック(T−37、T−77、T−95、TRH、TNS−2)(以上、保土谷化学工業社製)、FCA−1001−N、FCA−1001−NB、FCA−1001−NZ(以上、藤倉化成社製)等が挙げられ、単独又は二種以上混合して使用することができる。
帯電制御剤の添加量は、結着樹脂の種類、分散方法を含めた着色粒子(トナー母体粒子)の製造方法によって決定されるものであり、一義的に限定されるものではないが、結着樹脂に対して、0.1〜10重量%であることが好ましく、0.2〜5重量%がさらに好ましい。添加量が10重量%を超えると、トナーの帯電性が大きすぎ、帯電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電気的吸引力が増大し、現像剤の流動性が低下したり、画像濃度が低下したりすることがある。また、添加量が0.1重量%未満であると、帯電立ち上り性や帯電量が十分でなく、トナー画像に影響を及ぼしやすいことがある。
上記高誘電体物質を含有する本発明によるトナー母体粒子は、以下のような方法で作製することが好ましい。すなわち、有機溶媒中に活性水素基と反応可能なポリエステル系樹脂(以下、プレポリマー(A)という)を含有するトナー組成物を溶解又は分散させることにより得られる溶液又は分散液を、樹脂粒子を含有する水系媒体中で分散させた後に、プレポリマー(A)と活性水素基を有する化合物を反応させることにより得ることが好ましい。上記トナー組成物には、該高誘電体物質のほか、結着樹脂、着色剤、離型剤、帯電制御剤などトナー母体粒子の原材料を含有することができる。
プレポリマー(A)は、ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の重縮合物で、活性水素基を有するポリエステル樹脂を、さらにポリイソシアネート(3)と反応させることにより、得ることができる。
活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基等が挙げられるが、好ましくは、アルコール性水酸基である。
ポリオール(1)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、3,3’−ジフルオロ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル等の4,4’−ジヒドロキシビフェニル類;ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1−フェニル−1,1−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:テトラフルオロビスフェノールA)、2,2−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン等のビス(ヒドロキシフェニル)アルカン類;ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル等のビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル類等;上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)付加物等が挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコール及びビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものは、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物及びこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。
さらに、3価以上のポリオール(1)としては、3価以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。
なお、上記ポリオールは、単独又は2種以上の併用が可能であり、上記に限定されるものではない。
ポリカルボン酸(2)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマル酸等);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、3−フルオロイソフタル酸、2−フルオロイソフタル酸、2−フルオロテレフタル酸、2,4,5,6−テトラフルオロイソフタル酸、2,3,5,6−テトラフルオロテレフタル酸、5−トリフルオロメチルイソフタル酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物等)等が挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸及び炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。
さらに、3価以上のポリカルボン酸としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸等)、上記芳香族ポリカルボン酸の無水物、低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステル等)が挙げられる。
なお、上記ポリカルボン酸は、単独又は2種以上の併用が可能であり、上記に限定されるものではない。
ポリエステル樹脂を合成する際のポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の比率については、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]が、通常、2/1〜1/1であり、好ましくは、1.5/1〜1/1、さらに好ましくは、1.3/1〜1.02/1である。
ポリエステル樹脂のピーク分子量は、通常、1000〜30000であり、好ましくは、1500〜10000、さらに好ましくは、2000〜8000である。
ピーク分子量が1000未満では、耐熱保存性が低下することがあり、10000を超えると、低温定着性が低下することがある。
ポリイソシアネート(3)としては、脂肪族ポリイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート等);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート等);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等);イソシアヌレート類が挙げられ、フェノール誘導体、オキシム、カプロラクタム等でブロックされていてもよい。なお、これらは、2種以上を併用することができる。
プレポリマー(A)を合成する際のポリイソシアネート(3)と活性水素基を有するポリエステル樹脂の比率については、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステル樹脂の水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]が、通常、5/1〜1/1であり、好ましくは、4/1〜1.2/1、さらに好ましくは、2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると、低温定着性が低下することがあり、1未満では、変性ポリエステル樹脂中のウレタン基及び/又はウレア基の含有量が低くなり、耐オフセット性が低下することがある。
プレポリマー(A)中のポリイソシアネート(3)由来の構成成分の含有量は、通常、0.5〜40重量%であり、好ましくは、1〜30重量%、さらに好ましくは、2〜20重量%である。この含有量が0.5重量%未満では、耐オフセット性が低下することがあり、40重量%を超えると、低温定着性が低下することがある。
プレポリマー(A)1分子当たりのイソシアネート基数は、通常、1個以上であり、好ましくは、1.5〜3個、さらに好ましくは、1.8〜2.5個である。イソシアネート基数が1個未満では、変性ポリエステル樹脂の分子量が低くなり、耐オフセット性が低下することがある。
本発明において、活性水素基を有する化合物(伸長剤及び/又は架橋剤)として、アミン類(B)を用いることができる。アミン類(B)としては、ジアミン(B1)、3価以上のポリアミン(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、アミノ基をブロックしたB1〜B5(B6)等が挙げられる。
ジアミン(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、テトラフルオロ−p−キシリレンジアミン、テトラフルオロ−p−フェニレンジアミン等);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン等);脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ドデカフルオロヘキシレンジアミン、テトラコサフルオロドデシレンジアミン等)等が挙げられる。
3価以上のポリアミン(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン等が挙げられる。
アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリン等が挙げられる。
アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタン等が挙げられる。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸等が挙げられる。
アミノ基をブロックしたB1〜B5(B6)としては、B1〜B5と、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)から得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物等が挙げられる。
さらに、伸長反応及び/又は架橋反応には、必要に応じて、停止剤を用いることができ、変性ポリエステル樹脂の分子量を調整することができる。停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミン等)、これらをブロックしたもの(ケチミン化合物)等が挙げられる。
プレポリマー(A)とアミン類(B)を反応させる際のプレポリマー(A)とアミン類(B)の比率については、プレポリマー(A)のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]が、通常、1/2〜2/1であり、好ましくは、1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは、1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2より大きい場合及び1/2未満である場合は、得られる変性ポリエステル樹脂の分子量が小さくなり、耐ホットオフセット性が低下することがある。
トナー組成物を溶解又は分散させる有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、後の除去が容易になることから好ましい。このような有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられ、単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。特に、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル系、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒及び塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。トナー組成物は、同時に溶解又は分散させてもよいが、通常、それぞれ単独で溶解又は分散され、その際使用する有機溶媒はそれぞれ異なっていても同じでもよいが、後の溶媒処理を考慮すると同じ方が好ましい。
トナー組成物の溶液又は分散液は、樹脂濃度が40〜80重量%であることが好ましい。樹脂濃度が80重量%を超えると、溶解又は分散が困難になり、また粘度が高くなって扱いづらい。また、40重量%未満であると、トナーの製造量が少なくなる。ポリエステル樹脂とプレポリマーを混合する場合は、同じ溶液又は分散液に混合してもよいし、別々に溶液又は分散液を作製してもよいが、それぞれの溶解度と粘度を考慮すると、別々の溶解又は分散液を作製することが好ましい。
着色剤は、単独で溶解又は分散してもよいし、ポリエステル樹脂の溶液又は分散液に混合してもよい。また、必要に応じて、分散助剤やポリエステル樹脂を添加してもよいし、マスターバッチを用いてもよい。
離型剤として、ワックスを溶解又は分散する場合、ワックスが溶解しない有機溶媒を使用する場合は、分散液として使用することになるが、分散液は、一般的な方法で作製される。即ち、有機溶媒とワックスを混合し、ビーズミル等の分散機で分散すればよい。また、有機溶媒とワックスを混合した後、ワックスの融点まで加熱し、攪拌しながら冷却した後、ビーズミル等の分散機で分散すると、分散時間が短くなることもある。また、ワックスは複数種を混合して使用してもよいし、分散助剤やポリエステル樹脂を添加してもよい。
水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブ等)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)等が挙げられる。トナー組成物100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常、50〜2000重量部であり、好ましくは、100〜1000重量部である。水系媒体の使用量が50重量部未満では、トナー組成物の分散状態が悪くなることがある。また、2000重量部を超えると、経済的でない。水系媒体中に、トナー組成物の溶液又は分散液を分散させる際、無機分散剤又は樹脂粒子を予め水系媒体中に分散させることが好ましい。これにより、粒度分布が狭くなると共に、安定に分散させることができる。
無機分散剤としては、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ハイドロキシアパタイト等が用いられる。
また、樹脂粒子を形成する樹脂としては、水性分散体を形成しうる樹脂であれば、いかなる樹脂であっても使用でき、熱可塑性樹脂であっても熱硬化性樹脂であってもよいが、例えば、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、2種以上を併用しても差し支えない。これらのうち、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすいことから、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。
樹脂粒子の水性分散液を製造する方法は、特に限定されないが、以下の(a)〜(h)が挙げられる。
(a)ビニル系樹脂の場合において、モノマーを出発原料として、懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法、分散重合法等の重合反応により、直接、樹脂粒子の水性分散液を製造する。
(b)ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加又は縮合系樹脂の場合において、前駆体(モノマー、オリゴマー等)又はその溶液を適当な分散剤の存在下で水系媒体中に分散させ、その後に加熱したり、硬化剤を加えたりして硬化させて樹脂粒子の水性分散液を製造する。
(c)ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加又は縮合系樹脂の場合において、前駆体(モノマー、オリゴマー等)又はその溶液(液体であることが好ましい。加熱により液状化してもよい。)中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する。
(d)予め高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等のいずれの重合反応様式であってもよい。)により製造した樹脂を機械回転式、ジェット式等の微粉砕機を用いて粉砕し、分級することによって樹脂粒子を得た後、適当な分散剤の存在下で水中に分散させる。
(e)予め高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等のいずれの重合反応様式であってもよい。)により製造した樹脂の溶液を、霧状に噴霧することにより樹脂粒子を得た後、適当な分散剤の存在下で水中に分散させる。
(f)予め高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等のいずれの重合反応様式であってもよい。)により製造した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液に溶剤を添加するか、又は予め溶剤に加熱溶解した樹脂溶液を冷却することにより樹脂粒子を析出させ、溶剤を除去して樹脂粒子を得た後、適当な分散剤の存在下で水系媒体中に分散させる。
(g)予め高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等のいずれの重合反応様式であってもよい。)により製造した樹脂の溶液を、適当な分散剤の存在下で水性媒体中に分散させた後、加熱、減圧等によって溶剤を除去する。
(h)予め高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等のいずれの重合反応様式であってもよい。)により製造した樹脂の溶液中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する。
また、トナー組成物の溶液又は分散液を水系媒体中に乳化、分散させるために、必要に応じて、界面活性剤等を用いることもできる。界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステル等の陰イオン界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリン等のアミン塩型、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウム等の4級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体等の非イオン界面活性剤、アラニン、ドデシルビス(アミノエチル)グリシン、ビス(オクチルアミノエチル)グリシン、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムベタイン等の両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果を上げることができる。フルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸、及び、その金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステル等が挙げられる。また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族1級、2級又は3級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩等の脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩等が挙げられる。
また、高分子系保護コロイドにより、分散液滴を安定化させてもよい。高分子系保護コロイドとしては、酸類(アクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸又は無水マレイン酸等);水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体(アクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリレート、ジエチレングリコールモノメタクリレート、グリセリンモノアクリレート、グリセリンモノメタクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等);ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類(ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル等);ビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等);アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド又はこれらのメチロール化合物;酸塩化物類(アクリル酸塩化物、メタクリル酸塩化物等);窒素原子又はその複素環を有するもの(ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン等)等の単独重合体又は共重合体;ポリオキシエチレン類(ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステル等);セルロース類(メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)等が使用できる。
なお、分散安定剤として、リン酸カルシウム塩等の酸、アルカリに溶解可能な化合物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗する等の方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去することができる。その他、酵素による分解等の操作によっても除去できる。分散剤を使用した場合には、分散剤が着色粒子の表面に残存した状態で用いることもできるが、洗浄除去する方がトナーの帯電面から好ましい。
分散方法は、特に限定されないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波等の公知の方法が適用できる。分散体の平均粒径を2〜20μmにするためには、高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は、特に限定されないが、通常、1000〜30000rpmであり、好ましくは、5000〜20000rpmである。分散時間は、特に限定されないが、バッチ方式の場合は、通常、0.1〜5分である。分散時の温度は、通常、0〜150℃(加圧下)であり、好ましくは、20〜80℃である。
得られた乳化分散体から有機溶媒を除去するためには、常圧又は減圧下で系全体を徐々に昇温し、液滴中の有機溶媒を蒸発除去する方法を採用することができる。また、乳化分散体を乾燥雰囲気中に噴霧して、液滴中の有機溶剤を除去し、併せて界面活性剤を蒸発除去することも可能である。乳化分散体が噴霧される乾燥雰囲気としては、空気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガス等を加熱した気体を用いることができるが、有機溶媒の沸点以上の温度に加熱された各種気流が一般に用いられる。このとき、スプレイドライアー、ベルトドライアー、ロータリーキルン等を用いることにより、処理時間を短縮することができる。
なお、アミン類(B)は、水系媒体中にトナー組成物を分散する前に有機溶媒中で混合してもよいし、水系媒体中に加えてもよい。プレポリマー(A)とアミン類(B)の反応に要する時間は、プレポリマー(A)とアミン類(B)の反応性により適宜選択されるが、通常、1分〜40時間であり、好ましくは、1〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃であり、好ましくは、20〜98℃である。なお、必要に応じて、公知の触媒を使用することができる。
水系媒体に分散されたトナー母体粒子を洗浄、乾燥する工程には、公知の方法が用いられる。即ち、遠心分離機、フィルタープレス等で固液分離した後に、得られたトナーケーキを常温〜40℃程度のイオン交換水に再分散させ、必要に応じて、酸やアルカリでpH調整した後、再度固液分離するという工程を数回繰り返す。これにより、不純物、界面活性剤等を除去した後、気流乾燥機や循環乾燥機、減圧乾燥機、振動流動乾燥機等により乾燥することによって着色粒子を得る。この際、遠心分離等で微粒子成分を取り除いてもよいし、また、乾燥後に、必要に応じて、公知の分級機を用いて所望の粒径分布にすることができる。
また、トナーの流動性や保存性、現像性、転写性を高めるために、トナー母体粒子に外添剤を添加混合する際には、一般の粉体の混合機を用いることができるが、ジャケット等を装備して、内部の温度を調節することが好ましい。なお、外添剤に与える負荷の履歴を変えるためには、途中又は漸次外添剤を加えていけばよい。この場合、混合機の回転数、転動速度、時間、温度等を変化させてもよい。また、はじめに強い負荷を、次に、比較的弱い負荷を与えてもよいし、その逆でもよい。混合機としては、例えば、V型混合機、ロッキングミキサー、レーディゲミキサー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー等が挙げられる。
<現像剤>
本発明の現像剤は、本発明のトナーからなる一成分現像剤又は本発明のトナーとキャリアからなる二成分現像剤のいずれであってもよい。
本発明のトナーを一成分現像剤として用いる場合、トナーの収支が行われても、トナーの粒径の変動が少なく、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するためのブレード等の部材へのトナーの融着がなく、現像器の長期の使用(撹拌)においても、良好で安定した現像性及び画像が得られる。
また、本発明のトナーを用いた二成分現像剤の場合、長期に亘るトナーの収支が行われても、現像剤中のトナー粒径の変動が少なく、現像器における長期の撹拌においても、良好で安定した現像性が得られる。
キャリアは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、芯材と、芯材を被覆する樹脂層を有することが好ましい。
芯材の材料は、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、50〜90emu/gのマンガン−ストロンチウム(Mn−Sr)系材料、マンガン−マグネシウム(Mn−Mg)系材料等であることが好ましく、画像濃度の確保の点では、鉄粉(100emu/g以上)、マグネタイト(75〜120emu/g)等の高磁化材料が好ましい。また、穂立ち状態となっているトナーの感光体への当たりを弱くすることができ、高画質化に有利である点で、銅−ジンク(Cu−Zn)系(30〜80emu/g)等の弱磁化材料が好ましい。これらは、単独又は二種以上混合して使用することができる。
芯材の重量平均粒径は、10〜200μmであることが好ましく、40〜100μmがさらに好ましい。重量平均粒径が10μm未満であると、キャリアの微粉成分が多くなり、1粒子当たりの磁化が低くなってキャリア飛散が発生することがあり、150μmを超えると、比表面積が低下して、トナーの飛散が発生することがあり、ベタ部分の多いフルカラーでは、特にベタ部の再現性が低下することがある。
樹脂層の材料は、特に制限はなく、公知の樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アミノ系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデンとアクリル単量体の共重合体、フッ化ビニリデンとフッ化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンと非フッ素化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、シリコーン樹脂等が挙げられ、単独又は二種以上混合して使用することができる。
アミノ系樹脂としては、例えば、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。ポリビニル系樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等が挙げられる。ポリスチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレン、スチレン−アクリル共重合体等が挙げられる。ハロゲン化オレフィン樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
樹脂層には、必要に応じて、導電粉等を添加してもよい。導電粉としては、例えば、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛等が挙げられる。導電粉の平均粒径は、1μm以下であることが好ましい。平均粒径が1μmを超えると、電気抵抗の制御が困難になることがある。
樹脂層は、例えば、シリコーン樹脂等を溶剤に溶解させて塗布液を調製した後、塗布液を芯材の表面に公知の塗布方法により均一に塗布し、乾燥した後、焼き付けを行うことにより形成することができる。塗布方法としては、例えば、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法等が挙げられる。
溶剤は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルセロソルブ、酢酸ブチル等が挙げられる。
焼き付けは、特に制限はなく、外部加熱方式及び内部加熱方式のいずれであってもよく、例えば、固定式電気炉、流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉等を用いる方法、マイクロ波を用いる方法等が挙げられる。
キャリア中の樹脂層の含有量は、0.01〜5.0重量%であることが好ましい。含有量が0.01重量%未満であると、芯材の表面に均一に樹脂層を形成することができないことがあり、5.0重量%を超えると、樹脂層が厚くなり過ぎてキャリア同士の造粒が発生することがある。
本発明の現像剤は、磁性一成分現像方法、非磁性一成分現像方法、二成分現像方法等の公知の各種電子写真法による画像形成に好適に用いることができる。
<トナー入り容器>
本発明のトナーは、容器に収容して用いることができる。
前記容器としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、トナー入り容器本体とキャップとを有してなるもの等が好適に挙げられる。
前記トナー入り容器本体としては、その大きさ、形状、構造、材質等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記形状としては、円筒状等が好ましく、内周面にスパイラル状の凹凸が形成され、回転させることにより内容物である現像剤が排出口側に移行可能であり、かつ該スパイラル部の一部又は全部が蛇腹機能を有しているもの、等が特に好ましい。
前記トナー入り容器本体の材質としては、特に制限はなく、寸法精度がよいものが好ましく、例えば、樹脂が好適に挙げられ、その中でも、例えば、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリル酸、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂等が好適に挙げられる。
前記トナー入り容器は、保存、搬送等が容易であり、取扱性に優れ、後述する画像形成装置等に、着脱可能に取り付けて現像剤の補給に好適に使用することができる。
<プロセスカートリッジ>
本発明のプロセスカートリッジは、静電潜像が形成される潜像担持体と、潜像担持体上に形成された静電潜像を本発明の現像剤を用いて現像する現像装置とを、少なくとも一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在である。なお、本発明のプロセスカートリッジは、必要に応じて、適宜選択したその他の手段をさらに一体に支持してもよい。
図1に、本発明のプロセスカートリッジの一例を示す。このプロセスカートリッジは、感光体10を内蔵し、帯電装置20、露光装置30、現像装置40、クリーニング装置60及び転写装置80を有する。これらの各部材は、後述する画像形成装置と同様のものを用いることができる。
<画像形成方法及び画像形成装置>
本発明の画像形成方法は、上記本発明の現像剤を用いるものであり、静電潜像形成工程、現像工程及び転写工程を少なくとも有し、必要に応じて、適宜選択したその他の工程、例えば、定着工程、除電工程、クリーニング工程、リサイクル工程、制御工程等をさらに有してもよい。
本発明で用いられる画像形成装置は、感光体、帯電装置、露光装置、現像装置及び転写装置を少なくとも有し、必要に応じて、適宜選択したその他の手段、例えば、定着装置、除電装置、クリーニング装置、リサイクル装置、制御装置等をさらに有してもよい。
静電潜像形成工程は、感光体上に静電潜像を形成する工程である。静電潜像は、例えば、帯電装置を用いて、感光体の表面に電圧を印加することにより、一様に帯電させた後、露光装置を用いて、像様に露光することにより形成することができる。
感光体は、その材質、形状、構造、大きさ等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、形状は、ドラム状であることが好ましい。なお、感光体としては、例えば、アモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体(OPC)等が挙げられるが、長寿命性の点で、アモルファスシリコン感光体が好ましい。
帯電装置は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器等が挙げられる。また、帯電装置は、感光体に対して、接触又は非接触の状態で配置され、直流電圧及び交流電圧を重畳印加することによって、感光体の表面を帯電するものが好ましい。また、帯電装置は、感光体に対して、ギャップテープを介して非接触に近接配置された帯電ローラであり、帯電ローラに直流電圧及び交流電圧を重畳印加することによって、感光体の表面を帯電するものが好ましい。
露光装置は、帯電装置により帯電された感光体の表面に、像様に露光を行うことができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系等が挙げられる。なお、感光体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
現像工程は、現像装置を用いて、本発明の現像剤で静電潜像を現像して可視像を形成する工程である。
現像装置は、本発明の現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、本発明の現像剤を収容し、静電潜像に現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像剤担時体を少なくとも有するものが挙げられ、現像剤入り容器を着脱自在に備えていることが好ましい。
現像装置は、乾式現像方式及び湿式現像方式のいずれであってもよく、また、単色用現像装置及び多色用現像装置のいずれであってもよく、例えば、現像剤を摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラを有するもの等が挙げられる。現像装置内では、例えば、トナーとキャリアが混合攪拌され、その際の摩擦によりトナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。マグネットローラは、感光体の近傍に配置されているため、マグネットローラの表面に形成された磁気ブラシを構成するトナーの一部は、電気的な吸引力によって、感光体の表面に移動する。その結果、静電潜像がトナーにより現像されて、感光体の表面に可視像が形成される。なお、トナーを感光体の表面に移動させる際には、交番電界を印加することが好ましい。
転写工程は、転写装置を用いて、可視像を被転写体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、中間転写体上に可視像を一次転写した後、可視像を被転写体上に二次転写する態様が好ましい。さらに、トナーとして、二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、複合転写像を被転写体上に転写する第二次転写工程を有する態様が好ましい。可視像は、例えば、転写帯電器を用いて、感光体を帯電することにより転写することができる。
転写装置は、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する一次転写装置と、複合転写像を被転写体上に転写する二次転写装置を有する態様が好ましい。
転写装置(一次転写装置、二次転写装置)は、感光体上に形成された可視像を被転写体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有することが好ましい。転写装置は、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器等が挙げられる。
中間転写体は、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト等が挙げられる。
被転写体は、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
定着工程は、定着装置を用いて、被転写体に転写された可視像を定着させる工程であり、各色のトナーに対して、被転写体に転写する毎に定着させてもよいし、各色のトナーを積層した状態で一度に同時に定着させてもよい。
定着装置は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の定着部材を用いて加熱加圧定着させるものが好ましい。定着部材は、ローラ状又はベルト状であることが好ましく、例えば、加熱ローラ及び加圧ローラの組み合わせ、加熱ローラ、加圧ローラ及び無端ベルトの組み合わせ等が挙げられる。このとき、加熱温度は、通常、80〜200℃であることが好ましい。
本発明において、定着装置としては、発熱体を具備する加熱体、加熱体と接触するフィルム及びフィルムを介して加熱体と圧接する加圧部材を有し、フィルム及び加圧部材の間に、未定着画像が形成された被転写体を通過させて加熱加圧定着する手段を用いることができる。
なお、目的に応じて、定着装置と共に、又は定着装置に代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
除電工程は、除電装置を用いて、感光体に除電バイアスを印加して除電を行う工程である。
除電装置は、特に制限はなく、感光体に除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が挙げられる。
クリーニング工程は、クリーニング装置を用いて、感光体上に残留するトナーを除去する工程である。
クリーニング装置は、特に制限はなく、感光体上に残留するトナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が挙げられる。
リサイクル工程は、リサイクル装置を用いて、クリーニング工程で除去されたトナーを現像装置にリサイクルさせる工程である。
リサイクル装置は、特に制限はなく、例えば、公知の搬送手段等が挙げられる。
制御工程は、制御装置を用いて、各工程を制御する工程である。
制御装置としては、各工程の動きを制御することができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
次に、図2を参照しながら、本発明の画像形成方法について説明する。図2に示す画像形成装置は、感光体10と、帯電装置20と、露光装置30と、現像装置40と、中間転写体50と、クリーニングブレードを有するクリーニング装置60、除電装置70と、転写装置80を備える。なお、帯電装置20としては、帯電ローラ、除電装置70としては、除電ランプ、転写装置80としては、転写ローラが用いられている。
中間転写体50は、無端ベルトであり、その内側に配置された3個の支持ローラ51で張架され、矢印方向に移動可能に設計されている。3個の支持ローラ51の一部は、中間転写体50へ所定の転写バイアス(一次転写バイアス)を印加することが可能な転写バイアスローラとしても機能する。中間転写体50は、その近傍にクリーニングブレードを有するクリーニング装置90が配置されている。また、被転写体95に可視像を転写(二次転写)するための二次転写バイアスを印加することが可能な転写装置80が対向して配置されている。中間転写体50の周囲には、中間転写体50上の可視像に電荷を付与するためのコロナ帯電器58が、中間転写体50の回転方向において、感光体10及び中間転写体50の接触部並びに中間転写体50及び被転写体95の接触部の間に配置されている。なお、被転写体95としては、転写紙が用いられている。
現像装置40は、現像剤担持体としての現像ベルト141と、現像ベルト41の周囲に併設したブラックの現像ユニット45K、イエローの現像ユニット45Y、マゼンタの現像ユニット45M及びシアンの現像ユニット45Cから構成されている。なお、現像ユニット45Kは、現像剤収容部42K、現像剤供給ローラ43K及び現像ローラ44Kを備えており、現像ユニット45Yは、現像剤収容部42Y、現像剤供給ローラ43Y及び現像ローラ44Yを備えており、現像ユニット45Mは、現像剤収容部42M、現像剤供給ローラ43及び現像ローラ44Mを備えており、現像ユニット45Cは、現像剤収容部42C、現像剤供給ローラ43C及び現像ローラ44Cを備えている。また、現像ベルト41は、無端ベルトであり、複数のベルトローラに回転可能に張架され、一部が感光体10と接触している。
この画像形成装置においては、帯電装置20が感光体10を一様に帯電させた後、露光装置30が感光体10上に像様に露光を行い、静電潜像を形成する。次に、感光体10上に形成された静電潜像を、現像装置40が現像剤を供給して現像して可視像を形成する。可視像は、支持ローラ51から印加された電圧により中間転写体50上に転写(一次転写)され、さらに被転写体95上に転写(二次転写)される。その結果、被転写体95上には、転写像が形成される。なお、感光体10上に残存したトナーは、クリーニング装置60により除去され、感光体10の帯電は、除電ランプ70により除去される。
次に、図3を参照しながら、本発明の画像形成方法の他の態様について、説明する。図3に示す画像形成装置は、図2に示す画像形成装置における現像装置40の代わりに、感光体10の周囲に、ブラックの現像ユニット45K、イエローの現像ユニット45Y、マゼンタの現像ユニット45M及びシアンの現像ユニット45Cが直接対向して配置されていること以外は、図2に示す画像形成装置と同様の構成を有し、同様の作用効果を示す。なお、図3においては、図2に示す画像形成装置と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。また、後述する図4及び図5においても同様とする。
次に、図4を参照しながら、本発明の画像形成方法の他の態様について、説明する。図4に示す画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置である。この画像形成装置は、複写装置本体150、給紙テーブル200、スキャナ300及び原稿自動搬送装置(ADF)400を備えている。
複写装置本体150には、無端ベルト状の中間転写体50が中央部に設けられている。そして、中間転写体50は、支持ローラ14、15及び16に張架され、図5中、時計回りに回転することが可能とされている。支持ローラ15の近傍には、中間転写体50上の残留トナーを除去するためのクリーニング装置17が配置されている。支持ローラ14と支持ローラ15とにより張架された中間転写体50には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの4つの画像形成ユニット18が対向して並置された画像形成手段120が配置されている。画像形成手段120の近傍には、露光装置30が配置されている。中間転写体50における、画像形成手段120が配置された側とは反対側には、二次転写装置22が配置されている。二次転写装置22においては、無端ベルトである二次転写ベルト24が一対の支持ローラ23に張架されており、二次転写ベルト24上を搬送される記録紙と中間転写体50とは互いに接触することが可能である。二次転写装置22の近傍には、定着装置25が配置されている。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26及びこれに押圧されて配置された加圧ローラ27を備えている。なお、二次転写装置22及び定着装置25の近傍に、記録紙の両面に画像を形成するために、記録紙を反転させるための反転装置28が配置されている。
次に、画像形成手段120を用いたフルカラー画像の形成(カラーコピー)について説明する。先ず、原稿自動搬送装置(ADF)400の原稿台130上に原稿をセットするか、原稿自動搬送装置400を開いて、スキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットして、原稿自動搬送装置400を閉じる。
スタートスイッチ(不図示)を押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットした時は、原稿が搬送されてコンタクトガラス32上へと移動された後で、一方、コンタクトガラス32上に原稿をセットした時は、直ちに、スキャナ300が駆動し、第一走行体33及び第二走行体34が走行する。このとき、第一走行体33により、光源からの光が照射され、原稿面からの反射光を第二走行体34におけるミラーで反射する。さらに、結像レンズ35を通して、読み取りセンサ36で受光されて原稿が読み取られ、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの画像情報とされる。次に、各画像情報は、画像形成手段120における各画像形成ユニット18にそれぞれ伝達され、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色の可視像が形成される。
図5に示すように、画像形成ユニット18は、それぞれ、感光体10、感光体10を一様に帯電させる帯電装置20、露光装置30により、各画像情報に基づいて、各画像様に感光体10を露光することにより形成された静電潜像を、各トナー(ブラックトナー、イエロートナー、マゼンタトナー及びシアントナー)を用いて現像して、各トナーによる可視像を形成する現像装置61、可視像を中間転写体50上に転写させるための転写帯電器62、クリーニング装置60及び除電装置70を備えており、各画像情報に基づいて、各色の可視像を形成することが可能である。次に、各色の可視像は、支持ローラ14、15及び16により回転移動される中間転写体50上に、順次転写(一次転写)され、各色の可視像が重ね合わされて複合転写像が形成される。
一方、給紙テーブル200においては、給紙ローラ142の1つを選択的に回転させ、ペーパーバンク143に多段に備える給紙カセット144の1つから記録紙を繰り出し、分離ローラ145で1枚ずつ分離して給紙路146に送出し、搬送ローラ147で搬送して複写機本体150内の給紙路148に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。あるいは、給紙ローラ142を回転させ、手差しトレイ54上の記録紙を繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。なお、レジストローラ49は、一般には、接地されて使用されるが、記録紙の紙粉除去のためにバイアスが印加された状態で使用されてもよい。そして、中間転写体50上に形成された複合転写像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転させ、中間転写体50及び二次転写装置22の間に、記録紙を送出させ、二次転写装置22により複合転写像を記録紙上に転写(二次転写)することにより、記録紙上にカラー画像が形成される。なお、中間転写体50上に残留したトナーは、クリーニング装置17により除去される。
カラー画像が形成された記録紙は、二次転写装置22により搬送されて、定着装置25へと送出され、定着装置25において、複合転写像が記録紙上に加熱加圧定着される。その後、記録紙は、切換爪55で切り換えて排出ローラ56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。あるいは、切換爪55で切り換えて反転装置28により反転されて再び転写位置へと導き、裏面にも画像を形成した後、排出ローラ56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。
以下、実施例及び比較例を用いて、本発明を更に詳細に説明する。なお、本発明は、これに限定されるものではない。また、部とあるのは、重量部を表わす。
また下記の、重合体の分子量、ガラス転移温度(Tg)、酸価、水酸基価は、次のようにして求めたものである。
(分子量)
使用するポリエステルなどの分子量は、通常のGPC(gel permeation chromatography)によって以下の条件で測定した。
・装置:HLC−8220GPC(東ソー社製)
・カラム:TSKgel SuperHZM−M x 3
・温度:40℃
・溶媒:THF(テトラヒドロフラン)
・流速:0.35mL/分
・試料:濃度0.05〜0.6%の試料を0.01mL注入
以上の条件で測定したトナー樹脂の分子量分布から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用してピーク分子量Mp、重量平均分子量Mwを算出した。単分散ポリスチレン標準試料としては、5.8×100〜7.5×1000000の範囲のものを10点使用した。
(ガラス転移点)
使用するポリエステルなどのガラス転移点の測定としては、例えば示差走査熱量計(例えばDSC−6220R:セイコーインスツル社)を用いて、まず、室温から昇温速度10℃/minで150℃まで加熱した後、150℃で10min間放置、室温まで試料を冷却して10min放置、再度150℃まで昇温速度10℃/minで加熱して、ガラス転移点以下のベースラインと、ガラス転移を示す曲線部分の接線との交点で求めることができる。
(酸価)
使用するポリエステルなどの酸価はJIS K1557−1970に準じて測定される。具体的な測定方法を以下に示す。試料の粉砕品約2gを精秤する(W(g))。200mlの三角フラスコに試料を入れ、トルエン/エタノール(2:1)の混合溶液100mlを加え、5時間溶解する。ただし、サンプルが溶解しない場合はジオキサン又はTHF等を追加する。指示薬としてフェノールフタレイン溶液を加える。0.1規定のKOHアルコール溶液を用いて上記溶液をビュレットを用いて滴定する。この時のKOH溶液の量をS(ml)とする。ブランクテストをし、この時のKOH溶液の量をB(ml)とする。
次式により酸価を計算する。
酸価=〔(S−B)×f×5.61〕/W
(f:KOH溶液のファクター)
(水酸基価)
水酸基価(OHV)は、具体的には、次のような手順で決定した。
試料0.5gを100mlのメスフラスコに精秤し、これにアセチル化試薬5mlを正しく加えた。その後、100℃±5℃の浴中に浸して加熱した。1〜2時間後フラスコを浴から取り出し、放冷後水を加えて振り動かして無水酢酸を分解した。次いで、分解を完全にするため、再びフラスコを浴中で10分間以上加熱し放冷後、有機溶剤でフラスコの壁をよく洗浄した。この液を前記電極を用いてN/2水酸化カリウムエチルアルコール溶液で電位差滴定を行いOH価を求めた(JIS K0070−1966に準ずる)。
現像剤の作製:
<酸価が高いポリエステルの合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物403部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物346部、テレフタル酸220部、アジピン酸45部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で8時間反応した後、反応容器に無水トリメリット酸64部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、[ポリエステル]を得た。[ポリエステル]は、重量平均分子量9000、Tg64℃、酸価18であった。
<高誘電体マスターバッチの合成>
チタン酸バリウムBT01(堺化学社製:平均粒径0.1μm):40部、上記酸価が高いポリエステル樹脂(酸価18、Mw9000、Tg64℃):60部、水:30部をヘンシェルミキサーにて混合し、顔料凝集体中に水が染み込んだ混合物を得た。これをロール表面温度130℃に設定した2本ロールにより混練を行ない、パルベライザーで1mmφの大きさに粉砕し、[マスターバッチ1]を得た。
<正荷電制御剤マスターバッチの合成>
4級アンモニウム塩BONTRON P-51(オリヱント化学工業社製):40部、結着樹脂:ポリエステル樹脂(三洋化成社製RS−801、酸価10、Mw20000、Tg64℃):60部、水:30部をヘンシェルミキサーにて混合し、顔料凝集体中に水が染み込んだ混合物を得た。これをロ−ル表面温度130℃に設定した2本ロールにより混練を行ない、パルベライザーで1mmφの大きさに粉砕し、[マスターバッチ2]を得た。
<ポリエステル1の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物553部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物196部、テレフタル酸220部、アジピン酸45部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時聞反応した後、反応容器に無水トリメリット酸46部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、[ポリエステル1]を得た。[ポリエステル1]は、数平均分子量2200、重量平均分子量5600、Tg43℃、酸価13であった。
<プレポリマーの合成>
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリツト酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応し[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2100、重量平均分子量9500、Tg55℃、酸価0.5、水酸基価49であった。
次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]411部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[プレポリマー1]を得た。[プレポリマー1]の遊離イソシアネート重量%は、1.53%であった。
<マスターバッチ3の合成>
カーボンブラック(キャボット社製 リーガル400R):40部、結着樹脂:ポリエステル樹脂(三洋化成社製RS−801、酸価10、Mw20000、Tg64℃):60部、水:30部をヘンシェルミキサーにて混合し、顔料凝集体中に水が染み込んだ混合物を得た。これをロール表面温度130℃に設定した2本ロールにより45分間混練を行ない、パルベライザーで1mmφの大きさに粉砕し、[マスターバッチ3]を得た。
〔実施例1〕
<顔料・WAX分散液(油相)の作製>
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[ポリエステル1]378部、パラフィンワックス(HNP9)120部、酢酸エチル1450部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ3]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1]を得た。
[原料溶解液1]1500部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、カーボンブラック、WAXの分散を行った。次いで、[ポリエステル1]の65%酢酸エチル溶液655部加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・WAX分散液1]を得た。[顔料・WAX分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)が50%となるように酢酸エチルを加えて調整した。
<水相の調製>
イオン交換水963部、分散安定用の有機樹脂微粒子(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の25wt%水性分散液88部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7:三洋化成工業製)80部、酢酸エチル113部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
<乳化工程>
[顔料・WAX分散液1]967部、表1に示されている[マスターバッチ1]を10部(チタン酸バリウム4部)添加し、アミン類としてイソホロンジアミン6部、TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmにて1分間混合した後、[プレポリマー1]137部を加えTKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmにて1分間混合した後、[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数8,000〜13,000rpmで調整しながら20分間混合し[乳化スラリー1]を得た。
<脱溶剤>
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤を行い、[分散スラリー1]を得た。
<洗浄⇒乾燥>
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
(1):濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(2):(1)の濾過ケーキにイオン交換水900部を加え、超音波振動を付与してTKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。リスラリー液の電気伝導度が10μC/cm以下となるようにこの操作を繰り返した。
(3):(2)のリスラリー液のpHが4となる様に10%塩酸を加え、そのままスリーワンモーターで攪拌30分後濾過した。
(4):(3)の濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。リスラリー液の電気伝導度が10μC/cm以下となるようにこの操作を繰り返し[濾過ケーキ1]を得た。
[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、[トナー母体1]を得た。体積平均粒径(Dv)は7.1μm、個数平均粒径(Dp)は6.3μmで、Dv/Dpは1.13、平均円形度は0.978であった。
ついで、この[トナー母体1]100部に疎水性シリカ1.0部をヘンシェルミキサーにて混合して、実施例1の現像剤1を得た。
〔実施例2〜6〕
表1の高誘電体物質及び正荷電制御剤の種類、添加方法、添加量となるように[マスターバッチ1]における高誘電体物質の種類、添加方法、添加量と、[マスターバッチ2]における正荷電制御剤の種類、添加方法、添加量を変更した以外は、実施例1と同様に作製し、実施例2〜6の現像剤2〜6を得た。
〔比較例1〜4〕
実施例1の[マスターバッチ1]を使用しないこと以外は、実施例1と同様に作製し、比較例1の現像剤7を得た。また、実施例1の[マスターバッチ1]を使用せず、チタン酸バリウムをそのまま添加するよう変えたことと、表1に示されているような添加量に変えたこと以外は、実施例1と同様に作製し、比較例2、3の現像剤8、9を得た。また、上記現像剤7のトナー母体100部に疎水性シリカ1.0部とチタン酸バリウム4部をヘンシェルミキサーにて混合したこと以外は比較例1と同様に作製し、比較例4の現像剤10を得た。
Figure 0005417966
(注)表1中、
BT01:チタン酸バリウム(堺化学工業社製)
SW320:チタン酸ストロンチウム(チタン工業社製)
P−51:正帯電荷電制御剤(オリヱント化学社製)
・高誘電体物質のマスターバッチ有無の列の「無(内添)」は、マスターバッチを使用せず、高誘電体物質をそのまま内添したこと、「無(外添)」は、マスターバッチを使用せず、高誘電体物質をそのまま外添したこと、「有(シェル)」は、乳化スラリーを作製後、マスターバッチをシェル剤として使用し、粒子表面に付着させたことを表す。
・正荷電制御剤のマスターバッチ有無の列の「無(内添)」は、マスターバッチを使用せず、正荷電制御剤をそのまま内添したことを表す。
トナー母体粒子の粒子径と平均円形度の測定方法
(粒子径)
トナー母体粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)が挙げられる。以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を固形分にして2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの体積平均粒径(Dv)、個数平均粒径(Dp)を求めることができる。
チャンネルとしては、例えば2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とすることができる。
(平均円形度)
トナー母体粒子の平均円形度はフロー式粒子像分析装置FPIA−2000により平均円形度として計測した値であり、具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
実機による評価方法
<耐ストレス性、画像濃度、画像ノイズ及び地汚れ>
外添処理を行ったトナー(現像剤)をリコー製IPSiO SP C220を用いて、B/W比(印字率)5%で画像形成を行った。
(1)耐ストレス性
N/N環境(常温/常湿:具体的には23℃、50%RH)下の50枚連続印字及び2,000枚連続印字後(耐久後)に、白紙パターン印字中における現像ローラ上のトナーを吸引し、電荷量をエレクトロメータで測定し、50枚後と2,000枚後との帯電量差を求め、以下の3段階で評価した。
〔評価基準〕
◎:帯電量差の絶対値が5μC/g未満
○:帯電量差の絶対値が5〜10μC/gの範囲内
△:帯電量差の絶対値が10〜15μC/gの範囲内
×:帯電量差の絶対値が15μC/g超
(2)画像濃度及び画像ノイズ
画像濃度及び画像ノイズは2,000枚連続印字後の印字サンプルを目視評価した。
〔評価基準〕
○:良好
△:実使用上問題ないレベル
×:実使用不可
(3)地汚れ
感光体の地汚れについては、現像後未クリーニング部分に無色透明テープを貼り、感光体上の地汚れトナーを剥離し、白紙に貼り付け後の濃度を目視評価した。評価基準はいずれも以下の3段階で行なった。
〔評価基準〕
○:良好
△:実使用上問題ないレベル
×:実使用不可
Figure 0005417966
表2から、実施例のトナーは、電子写真プロセス全般において、感光体上の地汚れ、画像品質ともに非常に良好な結果が得られることがわかる。これに対して比較例のトナーは、地汚れ、画像品質のいずれにおいても満足な結果が得られないことが明らかである。
10、10K、10Y、10M、10C 感光体
14、15、16 支持ローラ
17 クリーニング装置
18 画像形成ユニット
20 帯電装置
22 二次転写装置
23 支持ローラ
24 二次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 反転装置
30 露光装置
32 コンタクトガラス
33 第一走行体
34 第二走行体
35 結像レンズ
36 読み取りセンサ
40 現像装置
41 現像ベルト
42K、42Y、42M、42C 現像剤収容部
43K、43Y、43M、43C 現像剤供給ローラ
44K、44Y、44M、44C 現像ローラ
45K、45Y、45M、45C 現像ユニット
49 レジストローラ
50 中間転写体
51 支持ローラ
52 分離ローラ
53 手差し給紙路
54 手差しトレイ
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排出トレイ
58 コロナ帯電器
60 クリーニング装置
61 現像装置
62 転写帯電器
70 除電装置
80 転写ローラ
90 クリーニング装置
95 被転写体
120 画像形成手段
130 原稿台
142 給紙ローラ
143 ペーパーバンク
144 給紙カセット
145 分離ローラ
146 給紙路
147 搬送ローラ
148 給紙路
150 複写装置本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
特表2006−503313号公報 特表2006−500605号公報 特開2003−202708号公報 特開平01−235959号公報 特開平05−53367号公報 特開平01(昭64)−15756号公報 特開平05−224454号公報 特開2002−107999号公報

Claims (15)

  1. 少なくとも結着樹脂、着色剤、高誘電体物質を含有するトナー母体粒子と外添剤からなるトナーであって、
    前記トナー母体粒子は、前記結着樹脂、前記着色剤、及び前記結着樹脂よりも親水性の高い樹脂でマスターバッチ化された前記高誘電体物質を含むトナー組成物を水系媒体中で乳化または分散させ造粒して得られたものであり、かつ、
    前記トナー母体粒子全体から蛍光X線によるTi元素量(Tib値、重量%)と前記トナー母体粒子表面からXPSによるTi元素量(Tis値、重量%)を検出し、Tib/Tis<1の関係式を満たすことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 前記高誘電体物質がチタン酸化合物であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 前記トナー母体粒子は、離型剤を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 前記トナー母体粒子は、荷電制御剤を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 前記結着樹脂が結着樹脂前駆体であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  6. 前記結着樹脂は、ガラス転移温度が40℃以上80℃以下のポリエステル樹脂を含有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  7. 前記結着樹脂は、変性ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  8. 前記変性ポリエステル樹脂は、ウレタン基及び/又はウレア基を有することを特徴とする請求項7に記載の静電荷像現像用トナー。
  9. 前記結着樹脂は、末端にイソシアネート基を有するポリエステル樹脂とアミン類を反応させることにより得られる樹脂を含有することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載のトナーを非磁性一成分現像方法のトナーとして用いることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載のトナーを含むことを特徴とする現像剤。
  12. 請求項1ないし10のいずれかに記載のトナーが充填されてなることを特徴とするトナー入り容器。
  13. 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を請求項11に記載の現像剤を用いて現像し可視像を形成する現像手段とを少なくとも有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
  14. 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像を請求項11に記載の現像剤を用いて現像し可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体上に転写する転写手段と、前記記録媒体上に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有することを特徴とする画像形成装置。
  15. 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像を請求項11に記載の現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体上に転写する転写工程と、前記記録媒体上に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含むことを特徴とする画像形成方法。
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