JP5407579B2 - トナー、現像剤、画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents
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Description
近年、より低温での定着性を確保する目的で、母体樹脂設計、ワックスの選択が従来と大きく変わってきており、特にワックスの影響による画像品質の低下が技術的な課題として挙げられつつある。これは、機器内での攪拌等による摺擦、また物理的な圧力等により、定着時以外のタイミングにトナー表面にワックスが滲み出し、これによる感光体表面の汚染、キャリア表面の汚染等、画像品位に影響を与える部材にワックスが付着し、期待機能を損なうといったメカニズムによるものである。
本発明のトナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有する着色粒子と、比表面積が40m2/g〜400m2/gで、かつ表面に平均孔径が1.0nm〜6.0nmの細孔が存在する無機粒子とを有することにより、ストレス等により定着時以外にトナー表面にワックスが滲み出し、画像品位低下の一要因となっているワックスを効果的に無機粒子表面の前記平均孔径を有する細孔に捕集・吸着し、この作用効果により、ワックスに起因する画像劣化を抑制し、画像形成装置及び現像剤の寿命を延ばすことが可能となる。
本発明で使用される無機粒子は、好ましくは、その粒子の重量平均粒径が10nm〜100nmの範囲にあるものが良く、特に20nm〜50nmあるものが良い。無機粒子の重量平均粒径が10nm未満では、同一添加量でもその比表面積が増加することにより、ワックスに接する表面積を同じ添加量でも稼ぐことが可能になるが、過剰に吸着する弊害が生じる。一方、100nmより粒子径を大きくすると、粒子表面の微妙な凹凸による研磨性が強く働くことになり、感光体、クリーニング部材の表面に過剰なストレスを与え、例えば感光体傷のような画像品位の低下を生じさせるおそれがある。
島津製作所社製 B.E.T法測定装置、トライスター3000を用いて窒素ガスによる測定評価により評価を行った。
島津製作所社製 B.E.T法測定装置、トライスター3000を用いてアルゴンガスによる測定評価により評価を行った。
ベックマン・コールター社製 Multisizer3を用いて、対象となる粒子を界面活性剤と共に分散させ、次のような手順に従い、計測を行った。
電解液としては、ISOTON−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)を使用し、100ml中に分散剤として界面活性剤を0.1ml加え、測定したいトナー粒子5mg加える。こののち超音波分散器で約1分間分散処理し、Multisizer3測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子の体積及び個数をチャンネルごとに測定して、トナーの体積分布と個数分布とを算出、トナー粒子の体積分布から求めた重量基準のトナーの重量平均粒径(μm)を算出した。
また、水は上記アルコキシシランが含有する珪素1モルに対して、0.5〜10モル添加することが好ましい。この混合方法によりアルコキシシランが直鎖状のアルコキシシラン重合物を経て、ゆっくり縮合するため、緻密なシリカ組織が形成され、密度が高くなるという効果を得ることができる。
上記水の添加量が0.5モル未満の場合には、アルコキシシランの加水分解は不十分となるおそれがある。また、強固な高密度多孔体の骨格が形成されないおそれがある。また、多孔体の密度が低下するおそれがある。一方、10モルを超える場合には、アルコキシシランの加水分解及び縮合が急速に行われ、シリカ組織が粗となり高密度多孔体の密度が低下するおそれがある。
また、上記攪拌時間が10分間未満の場合には、高密度多孔体の密度が低下するおそれがある。一方、3時間を超える場合には、均一な細孔が形成されないおそれがある。
上記混合の際にはpHを1〜4の範囲に調整することが好ましい。pHが1未満の場合には、加水分解及び縮合が急速に進行し、均一な細孔の形成が妨げられるおそれがある。また、生成した多孔体の密度が低下するおそれがある。一方、pHが4を超える場合には、各成分の溶解が不十分となり、必要な加水分解が行われないおそれがある。
上記シリカ/界面活性剤複合体より界面活性剤を除去する方法としては、例えば、焼成による除去方法、溶剤を用いる除去方法等が挙げられる。
ここで、前記比表面積は、BET法に従い、例えば比表面積測定装置(「オートソーブ1」)、湯浅アイオニクス社製)を用い、試料表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用いて算出することができる。
結着樹脂としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリスチレン、ポリ(p−クロロスチレン)、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単独重合体、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は芳香族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂等が挙げられ、単独又は二種以上混合して使用することができる。
着色粒子における着色剤の含有量は、1〜15重量%であることが好ましく、3〜10重量%がさらに好ましい。
カルボニル基を有するワックスとしては、例えば、ポリアルカン酸エステル、ポリアルカノールエステル、ポリアルカン酸アミド、ポリアルキルアミド、ジアルキルケトン等が挙げられるが、中でも、ポリアルカン酸エステルが特に好ましい。ポリアルカン酸エステルとしては、例えば、カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート等が挙げられる。ポリアルカノールエステルとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリル、マレイン酸ジステアリル等が挙げられる。ポリアルカン酸アミドとしては、例えば、ジベヘニルアミド等が挙げられる。ポリアルキルアミドとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリルアミド等が挙げられる。ジアルキルケトンとしては、例えば、ジステアリルケトン等が挙げられる。
ポリオレフィンワックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等が挙げられる。
長鎖炭化水素としては、例えば、パラフィンワックス、サゾールワックス等が挙げられる。
負の帯電制御剤としては、例えば、電子供与性の官能基を有する樹脂又は化合物、アゾ染料、有機酸の金属錯体等を用いることができる。具体的には、ボントロン(品番:S−31、S−32、S−34、S−36、S−37、S−39、S−40、S−44、E−81、E−82、E−84、E−86、E−88、A、1−A、2−A、3−A)(以上、オリエント化学工業社製)、カヤチャージ(品番:N−1、N−2)、カヤセットブラック(品番:T−2、004)(以上、日本化薬社製))、アイゼンスピロンブラック(T−37、T−77、T−95、TRH、TNS−2)(以上、保土谷化学工業社製)、FCA−1001−N、FCA−1001−NB、FCA−1001−NZ(以上、藤倉化成社製)等が挙げられ、単独又は二種以上混合して使用することができる。
具体的には、ボントロン(品番:N−01、N−02、N−03、N−04、N−05、N−07、N−09、N−10、N−11、N−13、P−51、P−52、AFP−B)(以上、オリエント化学工業社製)、TP−302、TP−415、TP−4040(以上、保土谷化学工業社製)、コピーブルーPR、コピーチャージ(品番:PX−VP−435、NX−VP−434)(以上、ヘキスト社製)、FCA(品番:201、201−B−1、201−B−2、201−B−3、201−PB、201−PZ、301)(以上、藤倉化成社製)、PLZ(品番:1001、2001、6001、7001)(以上、四国化成工業社製)等が挙げられ、単独又は二種以上混合して使用することができる。
次に、溶融混練で得られた混練物を粉砕する。混練物を粉砕する際には、混練物を粗粉砕した後に、微粉砕することが好ましい。具体的には、ジェット気流中で衝突板に衝突させて粉砕する方法、ジェット気流中で粒子同士を衝突させて粉砕する方法、機械的に回転するローターとステーターの狭いギャップで粉砕する方法を用いることが好ましい。
さらに、粉砕された粉砕物を分級して、粒径を所定の範囲内に調整する。分級は、例えば、サイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子を取り除く。さらに、250メッシュ以上の篩を用いて、粗大粒子、凝集粒子を除去することにより、着色粒子が得られる。
活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基等が挙げられるが、好ましくは、アルコール性水酸基である。
さらに、3価以上のポリオール(1)としては、3価以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。
なお、上記ポリオールは、単独又は2種以上の併用が可能であり、上記に限定されるものではない。
さらに、3価以上のポリカルボン酸としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸等)、上記芳香族ポリカルボン酸の無水物、低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステル等)が挙げられる。
なお、上記ポリカルボン酸は、単独又は2種以上の併用が可能であり、上記に限定されるものではない。
ポリエステル樹脂のピーク分子量は、通常、1000〜30000であり、好ましくは、1500〜10000、さらに好ましくは、2000〜8000である。
ピーク分子量が1000未満では、耐熱保存性が低下することがあり、10000を超えると、低温定着性が低下することがある。
プレポリマー(A)中のポリイソシアネート(3)由来の構成成分の含有量は、通常、0.5〜40重量%であり、好ましくは、1〜30重量%、さらに好ましくは、2〜20重量%である。この含有量が0.5重量%未満では、耐オフセット性が低下することがあり、40重量%を超えると、低温定着性が低下することがある。
プレポリマー(A)1分子当たりのイソシアネート基数は、通常、1個以上であり、好ましくは、1.5〜3個、さらに好ましくは、1.8〜2.5個である。イソシアネート基数が1個未満では、変性ポリエステル樹脂の分子量が低くなり、耐オフセット性が低下することがある。
ジアミン(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、テトラフルオロ−p−キシリレンジアミン、テトラフルオロ−p−フェニレンジアミン等);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン等);脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ドデカフルオロヘキシレンジアミン、テトラコサフルオロドデシレンジアミン等)等が挙げられる。
3価以上のポリアミン(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン等が挙げられる。
アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリン等が挙げられる。
アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタン等が挙げられる。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸等が挙げられる。
アミノ基をブロックしたB1〜B5(B6)としては、B1〜B5と、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)から得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物等が挙げられる。
さらに、伸長反応及び/又は架橋反応には、必要に応じて、停止剤を用いることができ、変性ポリエステル樹脂の分子量を調整することができる。停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミン等)、これらをブロックしたもの(ケチミン化合物)等が挙げられる。
また、樹脂粒子を形成する樹脂としては、水性分散体を形成しうる樹脂であれば、いかなる樹脂であっても使用でき、熱可塑性樹脂であっても熱硬化性樹脂であってもよいが、例えば、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、2種以上を併用しても差し支えない。これらのうち、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすいことから、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。
(a)ビニル系樹脂の場合において、モノマーを出発原料として、懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法、分散重合法等の重合反応により、直接、樹脂粒子の水性分散液を製造する。
(b)ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加又は縮合系樹脂の場合において、前駆体(モノマー、オリゴマー等)又はその溶液を適当な分散剤の存在下で水系媒体中に分散させ、その後に加熱したり、硬化剤を加えたりして硬化させて樹脂粒子の水性分散液を製造する。
(c)ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加又は縮合系樹脂の場合において、前駆体(モノマー、オリゴマー等)又はその溶液(液体であることが好ましい。加熱により液状化してもよい。)中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する。
(d)予め高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等のいずれの重合反応様式であってもよい。)により製造した樹脂を機械回転式、ジェット式等の微粉砕機を用いて粉砕し、分級することによって樹脂粒子を得た後、適当な分散剤の存在下で水中に分散させる。
(e)予め高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等のいずれの重合反応様式であってもよい。)により製造した樹脂の溶液を、霧状に噴霧することにより樹脂粒子を得た後、適当な分散剤の存在下で水中に分散させる。
(f)予め高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等のいずれの重合反応様式であってもよい。)により製造した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液に溶剤を添加するか、又は予め溶剤に加熱溶解した樹脂溶液を冷却することにより樹脂粒子を析出させ、溶剤を除去して樹脂粒子を得た後、適当な分散剤の存在下で水系媒体中に分散させる。
(g)予め高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等のいずれの重合反応様式であってもよい。)により製造した樹脂の溶液を、適当な分散剤の存在下で水性媒体中に分散させた後、加熱、減圧等によって溶剤を除去する。
(h)予め高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等のいずれの重合反応様式であってもよい。)により製造した樹脂の溶液中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する。
分散方法は、特に限定されないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波等の公知の方法が適用できる。分散体の平均粒径を2〜20μmにするためには、高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は、特に限定されないが、通常、1000〜30000rpmであり、好ましくは、5000〜20000rpmである。分散時間は、特に限定されないが、バッチ方式の場合は、通常、0.1〜5分である。分散時の温度は、通常、0〜150℃(加圧下)であり、好ましくは、20〜80℃である。
芯材の材料は、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、50〜90emu/gのマンガン−ストロンチウム(Mn−Sr)系材料、マンガン−マグネシウム(Mn−Mg)系材料等であることが好ましく、画像濃度の確保の点では、鉄粉(100emu/g以上)、マグネタイト(75〜120emu/g)等の高磁化材料が好ましい。また、穂立ち状態となっているトナーの感光体への当たりを弱くすることができ、高画質化に有利である点で、銅−ジンク(Cu−Zn)系(30〜80emu/g)等の弱磁化材料が好ましい。これらは、単独又は二種以上混合して使用することができる。
芯材の重量平均粒径は、10〜200μmであることが好ましく、40〜100μmがさらに好ましい。重量平均粒径が10μm未満であると、キャリアの微粉成分が多くなり、1粒子当たりの磁化が低くなってキャリア飛散が発生することがあり、150μmを超えると、比表面積が低下して、トナーの飛散が発生することがあり、ベタ部分の多いフルカラーでは、特にベタ部の再現性が低下することがある。
アミノ系樹脂としては、例えば、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。ポリビニル系樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等が挙げられる。ポリスチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレン、スチレン−アクリル共重合体等が挙げられる。ハロゲン化オレフィン樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
樹脂層には、必要に応じて、導電粉等を添加してもよい。導電粉としては、例えば、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛等が挙げられる。導電粉の平均粒径は、1μm以下であることが好ましい。平均粒径が1μmを超えると、電気抵抗の制御が困難になることがある。
溶剤は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルセロソルブ、酢酸ブチル等が挙げられる。
焼き付けは、特に制限はなく、外部加熱方式及び内部加熱方式のいずれであってもよく、例えば、固定式電気炉、流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉等を用いる方法、マイクロ波を用いる方法等が挙げられる。
キャリア中の樹脂層の含有量は、0.01〜5.0重量%であることが好ましい。含有量が0.01重量%未満であると、芯材の表面に均一に樹脂層を形成することができないことがあり、5.0重量%を超えると、樹脂層が厚くなり過ぎてキャリア同士の造粒が発生することがある。
本発明で用いられる画像形成装置は、感光体、帯電装置、露光装置、現像装置及び転写装置を少なくとも有し、必要に応じて、適宜選択したその他の手段、例えば、定着装置、除電装置、クリーニング装置、リサイクル装置、制御装置等をさらに有してもよい。
感光体は、その材質、形状、構造、大きさ等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、形状は、ドラム状であることが好ましい。なお、感光体としては、例えば、アモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体(OPC)等が挙げられるが、長寿命性の点で、アモルファスシリコン感光体が好ましい。
帯電装置は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器等が挙げられる。また、帯電装置は、感光体に対して、接触又は非接触の状態で配置され、直流電圧及び交流電圧を重畳印加することによって、感光体の表面を帯電するものが好ましい。また、帯電装置は、感光体に対して、ギャップテープを介して非接触に近接配置された帯電ローラであり、帯電ローラに直流電圧及び交流電圧を重畳印加することによって、感光体の表面を帯電するものが好ましい。
露光装置は、帯電装置により帯電された感光体の表面に、像様に露光を行うことができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系等が挙げられる。なお、感光体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
現像装置は、本発明の現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、本発明の現像剤を収容し、静電潜像に現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像剤担時体を少なくとも有するものが挙げられ、現像剤入り容器を着脱自在に備えていることが好ましい。現像装置は、乾式現像方式及び湿式現像方式のいずれであってもよく、また、単色用現像装置及び多色用現像装置のいずれであってもよく、例えば、現像剤を摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラを有するもの等が挙げられる。現像装置内では、例えば、トナーとキャリアが混合攪拌され、その際の摩擦によりトナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。マグネットローラは、感光体の近傍に配置されているため、マグネットローラの表面に形成された磁気ブラシを構成するトナーの一部は、電気的な吸引力によって、感光体の表面に移動する。その結果、静電潜像がトナーにより現像されて、感光体の表面に可視像が形成される。なお、トナーを感光体の表面に移動させる際には、交番電界を印加することが好ましい。
転写装置は、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する一次転写装置と、複合転写像を被転写体上に転写する二次転写装置を有する態様が好ましい。
転写装置(一次転写装置、二次転写装置)は、感光体上に形成された可視像を被転写体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有することが好ましい。転写装置は、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器等が挙げられる。
中間転写体は、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト等が挙げられる。
被転写体は、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
定着装置は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の定着部材を用いて加熱加圧定着させるものが好ましい。定着部材は、ローラ状又はベルト状であることが好ましく、例えば、加熱ローラ及び加圧ローラの組み合わせ、加熱ローラ、加圧ローラ及び無端ベルトの組み合わせ等が挙げられる。このとき、加熱温度は、通常、80〜200℃であることが好ましい。
本発明において、定着装置としては、発熱体を具備する加熱体、加熱体と接触するフィルム及びフィルムを介して加熱体と圧接する加圧部材を有し、フィルム及び加圧部材の間に、未定着画像が形成された被転写体を通過させて加熱加圧定着する手段を用いることができる。
なお、目的に応じて、定着装置と共に、又は定着装置に代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
除電装置は、特に制限はなく、感光体に除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が挙げられる。
クリーニング装置は、特に制限はなく、感光体上に残留するトナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が挙げられる。
リサイクル装置は、特に制限はなく、例えば、公知の搬送手段等が挙げられる。
制御装置としては、各工程の動きを制御することができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
〜微粒子分散液の合成〜
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩エレミノールRS−30(三洋化成工業社製)11部、スチレン83部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し、5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得た。[微粒子分散液1]をLA−920で測定した重量平均粒径は、105nmであった。[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。樹脂分のTgは59℃であり、重量平均分子量は15万であった。
水990部、[微粒子分散液1]83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液エレミノールMON−7(三洋化成工業社製)37部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部およびジブチルスズオキサイド2部を入れ、常圧、230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時聞反応した後、反応容器に無水トリメリット酸44部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、[低分子ポリエステル1]を得た。[低分子ポリエステル1〕は、数平均分子量2500、重量平均分子量6700、Tg43℃、酸価25mgKOH/gであった。
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧、230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応して、[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2100、重量平均分子量9500、Tg55℃、酸価0.5mgKOH/g、水酸基価51mgKOH/gであった。
次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ、100℃で5時間反応して、[プレポリマー1]を得た。[プレポリマー1]の遊離イソシアネート重量%は、1.53%であった。
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で5時間反応を行い、[ケチミン化合物1]を得た。[ケチミン化合物1]のアミン価は418mgKOH/gであった。
水35部、フタロシアニン顔料FG7351(東洋インキ社製)40部、ポリエステル樹脂RS801(三洋化成社製)60部をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を、2本ロールを用いて150℃で30分間混練した後、圧延冷却し、パルペライザーで粉砕し、[マスターバッチ1]を得た。
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[低分子ポリエステル1]378部、カルナバワックス110部、CCA(サリチル酸金属錯体)E−84(オリエント化学工業社製)22部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで、容器に[マスターバッチ1]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し、[原料溶解液1]を得た。
[原料溶解液1]1324部を容器に移し、ビーズミルのウルトラビスコミル(アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/時、ディスク周速度6m/秒、粒径が0.5mmのジルコニアビーズを80体積%充填し、3パスの条件で、カーボンブラック、ワックスの分散を行った。次いで、[低分子ポリエステル1]の65%酢酸エチル溶液1324部加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・ワックス分散液1]を得た。[顔料・ワックス分散液1]の固形分濃度(測定条件:130℃、30分)は50%であった。
[顔料・ワックス分散液1]648部、[プレポリマー1]154部、[ケチミン化合物1]6.6部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化社製)で、5000rpmで1分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、13000rpmで20分間混合し、[乳化スラリー1]を得た。
イオン交換水75.6部をTKホモミキサー(特殊機化社製)で2,000rpm回転で撹拌しているところにセロゲンBS−H(第一工業製薬社製)3.15部を少量ずつ添加する。添加し終え20℃に保ちながら30分間撹拌する。得られたセロゲン溶液に、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7:三洋化成工業社製)43.3部加えて添加し終え20℃に保ちながら5分間撹拌する。この中に、[乳化スラリー1]2000部を添加し、TKホモミキサーで2,000rpmで1時間混合し[形状制御スラリー1]を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[形状制御スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で4時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
(1)濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(12000rpmで10分間)した後、濾過した。
(2)上記(1)の濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(12000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
(3)上記(2)の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(12000rpmで10分間)した後、濾過した。
(4)上記(3)の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(12000rpmで10分間)した後、濾過する操作を2回行い、[濾過ケーキ1]を得た。
循風乾燥機を用いて、[濾過ケーキ1]を45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、[着色粒子A]を得た。
[着色粒子A]100部と、平均粒径が15nmのイソブチル処理された疎水性酸化チタン0.8部と、平均粒径が12nmのヘキサメチルジシラザン処理された疎水性シリカ1.0部を、ヘンシェルミキサーで、攪拌翼の周速が20m/秒となる条件で混合して、[トナーA]を作製した。
アルコキシシランであるTMOS(テトラメトキシシラン)15.2gに、水3.6g及び2Nの塩酸約0.1gを添加し、室温で1時間攪拌した。
次に、得られた溶液に、界面活性剤であるDDTMA+ (ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド(C12H25N(CH3 )3 Cl))7.71gを更に添加し、10分間攪拌機を用いて強く攪拌操作を行った。
次に、この溶液を密閉容器中において、72時間常温・常湿環境で静置した。この条件下で攪拌された溶液は固化しシリカ/界面活性剤複合体の固体を得た。
次に、この固体を乾燥し、その後550℃、6時間、空気中で焼成し、該シリカ/界面活性剤複合体より界面活性剤を除去、シリカ系多孔体を得、このシリカ系多孔体を、多孔質体Aとした。
この多孔質体Aをナノジェットマイザー(アイシン産業社製)を用いて、高圧ガスの圧力を2.0MPaに設定、微粉体に粉砕、こうして得られた多孔質体を多孔質体AAとした。
多孔質体AAは、重量平均粒径12nm、比表面積360m2/g、平均孔径1.5nmであった。この多孔質体AAをトナーA中に1.0%添加して混合し、トナーA1を得た。
粉砕時の高圧ガスの圧力2.0MPaを1.5MPaとした以外は、実施例1と同様にして多孔質体BBを得た。多孔質体BBは、重量平均粒径25nm、比表面積320m2/g、平均孔径1.5nmであり、この多孔質体BBをトナーA中に1.0%添加して混合し、トナーA2を得た。
実施例1のDDTMA+添加後の攪拌時間10分を60分とした以外は、実施例1と同様にして多孔質粒子CCを得た。多孔質体CCは、重量平均粒径25nm、比表面積275m2/g、平均孔径5.6nmであり、この多孔質体CCをトナーA中に1.0%添加して混合、トナーA3を得た。
実施例2のDDTMA+添加後の攪拌時間10分を60分とした以外は、実施例2と同様にして多孔質粒子DDを得た。多孔質体DDは、重量平均粒径45nm、比表面積98m2/g、平均孔径5.6nmであり、この多孔質体CCをトナーA中に1.0%添加して混合、トナーA4を得た。
実施例1のDDTMA+ の代わりに、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド(C16H33N(CH3 )3 Cl)を用いた以外は実施例1と同様にして、多孔質粒子EEを得た。多孔質体EEは、重量平均粒径22nm、比表面積210m2/g、平均孔径2.3nmであり、この多孔質体EEをトナーA中に1.0%添加して混合、トナーA5を得た。
実施例2のDDTMA+ の代わりに、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド(C16H33N(CH3 )3 Cl)を用いた以外は実施例2と同様にして、多孔質粒子FFを得た。多孔質体FFは、重量平均粒径32nm、比表面積86m2/g、平均孔径2.3nmであり、この多孔質体FFをトナーA中に1.0%添加して混合、トナーA6を得た。
実施例3のDDTMA+ の代わりに、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド(C16H33N(CH3 )3 Cl)を用いた以外は実施例3と同様にして、多孔質粒子GGを得た。多孔質体GGは、重量平均粒径48nm、比表面積48m2/g、平均孔径5.5nmであり、この多孔質体GGをトナーA中に1.0%添加して混合、トナーA7を得た。
実施例4のDDTMA+ の代わりに、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド(C16H33N(CH3 )3 Cl)を用いた以外は実施例4と同様にして、多孔質粒子HHを得た。多孔質体HHは、重量平均粒径60nm、比表面積52m2/g、平均孔径5.5nmであり、この多孔質体HHをトナーA中に1.0%添加して混合、トナーA8を得た。
実施例1のDDTMA+添加後の攪拌時間10分を1分にした以外は、実施例1と同様にして多孔質粒子IIを得た。多孔質体IIは、重量平均粒径23nm、比表面積410m2/g、平均孔径2.3nmであり、この多孔質体IIをトナーA中に1.0%添加して混合、トナーB1を得た。
実施例1のDDTMA+添加後の攪拌時間10分を180分にした以外は、実施例1と同様にして多孔質粒子JJを得た。多孔質体JJは、重量平均粒径14nm、比表面積480m2/g、平均孔径0.8nmであり、この多孔質体JJをトナーA中に1.0%添加して混合、トナーB2を得た。
実施例1における水3.6gを1.2gに変えた以外は実施例1と同様にして多孔質粒子KKを得た。多孔質体KKは、重量平均粒径32nm、比表面積130m2/g、平均孔径6.2nmであり、この多孔質体KKをトナーA中に1.0%添加して混合、トナーB3を得た。
実施例1における水3.6gを45gに変えた以外は実施例1と同様にして多孔質粒子LLを得た。多孔質体LLは、重量平均粒径45nm、比表面積200m2/g、平均孔径12.5nmであり、この多孔質体LLをトナーA中に1.0%添加して混合、トナーB4を得た。
トナーAをトナーAとしてそのまま用いた。
以下の評価で用いた画像形成装置の形態について説明する。
像担持体である感光体ドラムの周囲に近接又は接触して、感光体ドラム上に一様な電荷を帯電させる帯電ローラ、感光体ドラム上に静電潜像を形成するための露光手段である露光装置、静電潜像を顕像化してトナー像とする現像装置、トナー像を転写紙に転写する転写ベルト、感光体ドラム上の残留トナーを除去するクリーニング装置、感光体ドラム上の残電荷を除電する除電ランプ、帯電ローラが印加する電圧及び現像剤のトナー濃度を制御するための光センサが配置されている。また、この現像装置には、トナー補給装置よりトナー補給口を介して実施例又は比較例のトナーが補給される。
作像動作は、次のように行われる。感光体ドラムは、反時計回転方向に回転する。感光体ドラムは、除電光により除電され、表面電位が0〜−150Vの基準電位に平均化される。次に、帯電ローラにより帯電され、表面電位が−1000V前後となる。次に、露光装置で露光され、光が照射された部分(画像部)は、表面電位が0〜−200Vとなる。現像装置により、スリーブ上のトナーが上記画像部分に付着する。トナー像が作られた感光体ドラムは、回転移動し、給紙部より、用紙先端部と画像先端部が転写ベルトで一致するようなタイミングで転写紙が送られ、転写ベルトで感光体ドラムの表面のトナー像が転写紙に転写される。その後、転写紙は、定着部へ送られ、熱と圧力によりトナーが転写紙に融着されてコピーとして排出される。感光体ドラム上に残った残留トナーは、クリーニング装置中のクリーニングブレードにより掻き落とされ、その後、感光体ドラムは、除電光により残留電荷が除電されてトナーの無い初期状態となり、再び次の作像工程へ移る。
上記の画像形成装置において、実施例、比較例のトナー及び現像剤を用いて以下項目を評価した。
(1)クリーニング性
クリーニング性は、10℃、15%RHの試験室において、上記画像形成装置((株)リコー製 IPSiO SP 6220)で5000枚の通紙を行い、その後、白紙画像を通紙中に停止させ、クリーニング工程を通過した感光体上の転写残トナーをスコッチテープ(住友スリーエム社製)で白紙に移し、それをマクベス反射濃度計RD514型で測定し、ブランクとの差が0.01未満でクリーニング性良好なものを○、0.010〜0.02でクリーニング性良好ではないが許容なものを△、0.02を超えるものでクリーニング性不良なものを×として定量評価した。
画像品質は、通紙後の画像品質の劣化(具体的には、転写不良、地汚れ画像の発生)を総合的に判断した。転写不良は、上記画像形成装置((株)リコー製 IPSiO SP 6220 )で5000枚の通紙を行い、その後、黒ベタ画像を通紙させて、その画像の転写不良レベルを目視でランク付けして判断した。また、地汚れ画像については、上記画像形成装置で5000枚の通紙を行い、その後、白紙画像を現像中に停止させ、現像後の感光体上の現像剤をスコッチテープ(住友スリーエム社製)で転写し、未転写のテープの画像濃度との差をスペクトロデンシトメーター(X−Rite社製)により測定して定量評価し、その差が0.30未満のものを良好、0.30以上のものを不良とした。これら2つを総合して画像品質が良好なものを○、画像品質良好ではないが許容なものを△、画像品質不良なものを×として評価した。
上記画像形成装置((株)リコー製 IPSiO SP 6220 )で4%濃度のA4画像を10万枚印字し、感光体傷の発生具合を評価した。傷が無いもの又は傷が微小で極めて良好であるものを○、多少傷があるが、画像に現れず許容範囲であるものを△、画像に現れる又は回復不可能な傷があるものを×として、判定した。
30mlのスクリューバイアル瓶に10gトナーを投入し、2秒間に1回の割合で1cmの高低差のタッピングを100回(200秒)実施。その後、密栓し50℃の環境で24時間保管、24℃保管2時間を1セットとして3セット実施。その後、得られたサンプルに対し、日科エンジニアリング社製 針入度試験器を用い、試験器の測定針をスクリューバイアル中のトナー最上面に接するように架台の高さを調整する。その時のダイヤルゲージの目盛りを読み取り測定値(a)とし、測定針の留め金具を押し、針をトナー中に自由落下させ、その時のダイヤルゲージの目盛りを読み取り、測定値(b)とする。こうして得られた測定値(b)と(a)の差を針入度として得た。
針入度: 貫通〜30、保存性極めて良好:○
29〜15、保存性許容:△
14〜0、保存性不良:×
14、15、16 支持ローラ
17 クリーニング装置
18 画像形成ユニット
20 帯電装置
22 二次転写装置
23 支持ローラ
24 二次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 反転装置
30 露光装置
32 コンタクトガラス
33 第一走行体
34 第二走行体
35 結像レンズ
36 読み取りセンサ
40 現像装置
49 レジストローラ
50 中間転写体
52 分離ローラ
53 手差し給紙路
54 手差しトレイ
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排出トレイ
60 クリーニング装置
61 現像装置
62 転写帯電器
70 除電装置
80 転写ローラ
120 画像形成手段
130 原稿台
142 給紙ローラ
143 ペーパーバンク
144 給紙カセット
145 分離ローラ
146 給紙路
147 搬送ローラ
148 給紙路
150 複写装置本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
Claims (16)
- 少なくとも結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有する着色粒子と、比表面積が40m2/g〜400m2/gで、かつ表面に平均孔径が1.0nm〜6.0nmの細孔を有し、重量平均粒径が10nm〜100nmである無機粒子とを有することを特徴とするトナー。
- 前記無機粒子は、アルコキシシランと界面活性剤とを反応させて得られるシリカ/界面活性剤複合体であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
- 前記トナーはさらに、外添剤を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
- 前記トナーは、前記着色粒子と前記外添剤を混合した後、該混合物に前記無機粒子を混合して得ることを特徴とする請求項3に記載のトナー。
- 前記外添剤として、二種類以上の外添剤が含有されていることを特徴とする請求項3又は4に記載のトナー。
- 前記外添剤として、比表面積が20m2/g〜300m2/gの外添剤が少なくとも一種含有されていることを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載のトナー。
- 前記外添剤として、シリカ、チタンの金属酸化物、アルミナ、酸化セリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグウネシウム、リン酸カルシウム、フッ素原子を含有する樹脂粒子、ケイ素原子を含有する樹脂粒子及び窒素原子を含有する樹脂粒子からなる群より選択される少なくとも1種が含有されていることを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載のトナー。
- 前記チタンの金属酸化物は、湿式法で作製されたTiO(OH)2の少なくとも一部を、シラン化合物又はシリコーンオイルと反応させて得られることを特徴とする請求項7に記載のトナー。
- 前記チタンの金属酸化物は、比重が2.8g/cm3〜3.6g/cm3であることを特徴とする請求項7又は8に記載のトナー。
- 前記着色粒子は、有機溶媒中に活性水素基と反応可能なポリエステル系樹脂を含有する組成物を溶解又は分散させることにより得られる溶液又は分散液を、樹脂粒子を含有する水系媒体中で分散させた後に、該ポリエステル系樹脂と活性水素基を有する化合物を反応させることにより得られることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載のトナー。
- 前記着色粒子は、少なくとも結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有するトナー材料を溶融混練し、粉砕して得られることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載のトナー。
- 請求項1ないし11のいずれかに記載のトナーを含有することを特徴とする現像剤。
- 請求項1ないし11のいずれかに記載のトナーと、キャリアを含有することを特徴とする現像剤。
- 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、請求項12又は13に記載の現像剤を用いて現像してトナー画像を形成する現像工程と、該トナー画像を転写材上に転写する転写工程と、該転写材上に転写されたトナー画像を定着させる定着工程とを少なくとも有することを特徴とする画像形成方法。
- 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、請求項12又は13に記載の現像剤を用いて現像してトナー画像を形成する現像手段と、該トナー画像を転写材上に転写する転写手段と、該転写材上に転写されたトナー画像を定着させる定着手段とを少なくとも有することを特徴とする画像形成装置。
- 静電潜像担持体及び該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、請求項12又は13に記載の現像剤を用いて現像してトナー画像を形成する現像手段とを少なくとも一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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