JP5417934B2 - ポリ乳酸系プラスチック塗料およびこれで塗装した着色筐体 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリ乳酸系樹脂をバインダーとして含有するプラスチック塗料および該塗料でバイオマス由来樹脂を含有するプラスチック筺体に塗装したことを特徴とする着色筺体に関する。なお本発明において、プラスチック塗料とはプラスチック製の筐体に塗装する塗料を指す。
近年の環境問題に対する意識の高まりから、天然素材またはバイオマス由来原料からなる合成樹脂を利用した商品の開発が盛んに行われている。ポリ乳酸系樹脂もバイオマスを発酵させて得られる乳酸を合成原料として利用した樹脂であることから各種用途開発が実施されている。(特許文献1)
ポリ乳酸系樹脂を塗料・インキ・接着剤用途へ展開する場合、汎用溶剤への溶解性、乾燥後の造膜性が必要なので、非晶性である必要があり、発明者らは、既に、DLラクチド共重合ポリ乳酸系樹脂溶解物を提案している。(特許文献2)
また、本発明者らは、乳酸系樹脂中にCa等の2価イオンを介在させることにより、樹脂の加水分解速度を上げ、船底塗料用樹脂とすることも提案している。(特許文献3)
特開平8−92518号公報 特開2001−323052号公報 特開平11−255869号公報
プラスチック塗料は、パソコン、携帯電話、デジタルカメラ、掃除機等の耐久消費財に使用されることから、高温・高湿度下での耐久性が求められる。40℃、85%RH程度の高温高湿環境負荷試験を通常の非晶性ポリ乳酸系樹脂を使用したプラスチック塗料で行うと、加水分解による非晶性ポリ乳酸系樹脂の劣化がおこり、筺体への塗膜接着強度が大幅に低下するという問題があった。
本発明者らは、鋭意検討の結果がプラスチック塗料用のポリ乳酸系樹脂において、水酸基濃度を300〜2000eq/10gとし、脂肪族系の多官能イソシアネートと反応させ緻密な架橋塗膜を得ることにより、高温高湿環境に対する耐久性が飛躍的に向上することを見い出し、本発明を完成させた。
即ち本発明は、
(1)L−乳酸とD−乳酸のモル比(L−乳酸/D−乳酸)のモル比が1〜9の範囲にあり、水酸基濃度が300eq/10g〜2000eq/10gの範囲にあり、樹脂還元粘度が0.1gdl/g〜0.3dl/gの範囲にあり、乳酸残基が85重量%以上であるポリ乳酸系樹脂(A)と溶剤(B)と硬化剤(C)と顔料(D)とからなることを特徴とするポリ乳酸系プラスチック塗料。
(2)ポリ乳酸系樹脂(A)において、水酸基導入を行うためにポリグリセリンまたは/およびソルビトールを共重合させたことを特徴とする(1)記載のポリ乳酸系プラスチック塗料。
(3)ポリ乳酸系樹脂(A)において、D−乳酸がメソラクチド由来であることを特徴とする(1)または(2)に記載のポリ乳酸系プラスチック塗料。
(4)メソラクチドがバイオマス由来のL−乳酸水溶液を出発原料とし、L−乳酸オリゴマーを経てL−ラクチドを合成するプロセスにおいて、ラセミ化により副生成され、L−ラクチドと蒸留精製により分離されたメソラクチドであることを特徴とする(3)に記載のポリ乳酸系プラスチック塗料。
(5)溶剤(B)として酢酸プロピルまたは酢酸ブチルを用いることを特徴とする(1)〜(4)いずれかに記載のポリ乳酸系プラスチック塗料。
(6)硬化剤(C)として脂肪族系の多官能イソシアネートを用いることを特徴とする(1)〜(5)いずれかに記載のポリ乳酸系プラスチック塗料。
(7)バイオマス由来樹脂を25重量%以上含有するプラスチック筺体に、(1)〜(6)いずれかに記載のプラスチック塗料を塗装したことを特徴とする着色筺体。
本発明のポリ乳酸系プラスチック塗料は、40℃、85%RH程度の高温高湿環境負荷試験に耐えることができ、また、バイオマス由来樹脂を25重量%以上含有するプラスチック筺体に対して高い密着性を示す。
本発明におけるポリ乳酸系樹脂(A)は、L−乳酸とD−乳酸のモル比(L/D)が1〜9であることが必要である。好ましくは1〜5.6あり、より好ましくは1〜4.5であり、更に好ましくは1である。ラクチドとしては、メソラクチドのみを使用することが最も好ましい。なお、メソラクチドとは、L−乳酸とD−乳酸の環状二量体のことである。
L−乳酸とD−乳酸のモル比(L/D)が9を越えると、溶剤に対する溶解性が悪くなり、塗料用の原料樹脂溶液として使用できなくなる。
本発明において、D−乳酸を共重合させるためのラクチドとしては、DL−ラクチドやD−ラクチドを使用することも可能であるが、溶剤に対する溶解性が低い、溶剤に溶解する際に溶解残渣が生じる、溶液の保存安定性が悪く保存中に析出物が生じる等、溶剤溶解における安定性が劣る傾向がある。溶剤溶解における安定性を考慮すると、メソラクチド(D−乳酸とL−乳酸の環状2量体)を使用することが好ましい。ポリ乳酸系樹脂がメソラクチド由来であるか否かは、NMR分析によってポリ乳酸セグメントのL−乳酸とD−乳酸のシーケンスを評価することによって判断することができる。
近年は、ポリL−乳酸を大量に生産するプラントも存在しており、L−乳酸をオリゴマー化して、熱分解をさせることによりL−ラクチドを合成するプロセスにおいて、ラセミ化したD−乳酸とL−乳酸からなるメソラクチドとL−ラクチドとを蒸留精製法により分離精製している。このメソラクチドを使用することが副生成物の有効利用という観点から特に好ましい。なおここでオリゴマーとは分子量10000以下のものを指す。
本発明において、メソラクチドは、バイオマス由来のL−乳酸水溶液を出発原料とし、L−乳酸オリゴマーを経てL−ラクチドを合成するプロセスにおいて、ラセミ化により副生成され、L−ラクチドと蒸留精製により分離されたメソラクチドであることが好ましい。使用されたメソラクチドがバイオマス由来であることは、炭素同位体測定により判別することができる。
本発明において、バイオマス由来樹脂とは、例えば、植物が光合成により二酸化炭素を固定することにより得られた澱粉質や、澱粉質のエステル化等の反応物や、澱粉質を発酵させることにより得た乳酸を化学的に重合させることにより得られたポリ乳酸や、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)のように微生物により合成された樹脂である。例えば、石油由来の乳酸を重合させたポリ乳酸と発酵由来の乳酸を重合させたポリ乳酸では炭素14濃度に差が生じるので、両者を判別することができる。
本発明におけるポリ乳酸系樹脂(A)の水酸基濃度は、300〜2000eq/10gの範囲となる必要があり、500〜1900eq/10gであることが好ましく、800〜1800eq/10gであることがさらに好ましい。300eq/10g未満の場合、塗膜の架橋密度が不足することから、塗膜の耐久性が不足し、2000eq/10g以上の場合、硬化収縮により初期密着性が低下する傾向にある。
本発明におけるポリ乳酸系樹脂(A)への水酸基導入の方法としては、多くの方法が挙げられるが、ソルビトール等のバイオマス由来のポリオールを重合開始剤として使用することが望ましい。その他の方法として、ポリグリセリンを重合開始剤として用いる方法や、ポリ乳酸系樹脂にカルボキシル基を導入しグリシドール等の水酸基を有するエポキシ化合物とを反応させる方法があり、特に限定はない。
本発明におけるポリ乳酸系樹脂(A)において、乳酸共重合量は、85重量%以上である必要があり、90重量%以上であることが好ましく、95重量%以上であることが更に好ましい。プラスチック塗料の塗布対象が、結晶性ポリ乳酸樹脂、または結晶性ポリ乳酸をABS樹脂等に25重量%以上配合してなる樹脂組成物から形成されたものである場合、ポリ乳酸系樹脂(A)における乳酸共重合比率が高いと良好な塗膜密着性が得られる傾向にある。
本発明におけるポリ乳酸系樹脂(A)において、乳酸以外の好ましい共重合成分としては、ε−カプロラクトン、グリコール酸、2−ヒドロキシイソ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、16−ヒドロキシヘキサデカン酸、2−ヒドロキシ−2−メチル酪酸、10−ヒドロキシステアリン酸、リンゴ酸、クエン酸等のオキシ酸やコハク酸等のジカルボン酸、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類が挙げられる。
本発明におけるポリ乳酸系樹脂(A)の還元粘度は、0.1〜0.3dl/gの範囲にある必要がある。還元粘度が0.1dl/g未満の場合、得られる塗膜物性が硬く脆いという欠点を有する。また、還元粘度が0.3dl/gを越える場合、溶液粘度が高すぎるため、スプレー塗装適性が悪くなる。尚、当該還元粘度は、サンプル濃度0.125g/25ml、測定溶剤クロロホルム、測定温度25℃でウベローデ粘度管を用いて測定した値である。
本発明における硬化剤(C)としては、多官能イソシアネートが好ましいが、ポリ乳酸系樹脂(A)との相溶性の観点から、脂肪族系の多官能イソシアネートが好ましく、特に、ヘキサメチレンイソシアネートの3量体が好ましい。好ましい脂肪族系の多官能イソシアネートとしてコロネートHXR(日本ポリウレタン(株)社製)が挙げられる。硬化剤(c)とポリ乳酸系樹脂(A)との相溶性が悪いと、硬化反応が進みにくいため塗膜の硬度および密着性が劣る傾向にあり、また、塗膜外観上かすみが生じ鮮やかな発色が得られにくい傾向にある。
本発明における硬化剤(C)の配合量としては、ポリ乳酸系樹脂(A)の水酸基濃度と当量関係のイソシアネート系硬化剤を配合することが好ましい。水酸基/イソシアネート基(等量比)の下限は、好ましくは0.6、更に好ましくは0.7、上限は1.5、更に好ましくは1.2である。硬化剤の配合量比は、少なすぎても多すぎても架橋密度が不十分となり、塗膜の耐久性が不足する。
以下、実施例にて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
ポリ乳酸系樹脂(I)の重合:
L−ラクチド600g、メソラクチド400g、ソルビトール30g、オクチル酸スズ250mgをフラスコに加え、窒素雰囲気下、180℃に加熱、2時間開環重合をさせ、その後、未反応モノマーを減圧下留去させることにより、ポリ乳酸系樹脂(I)を得た。L−乳酸/D−乳酸(モル比)は旋光光度計により決定した。水酸基濃度はイソシアネート法(滴定法)により決定した。乳酸残基濃度はNMR分析により決定した。分析結果を表1に示す。
Figure 0005417934
ポリ乳酸系樹脂(I)の溶剤溶解:
上記樹脂1000gと酢酸エチル500g、酢酸ブチル500gをフラスコに加え60℃で5時間加熱撹拌することによりポリ乳酸系樹脂溶解物(I)を得た。
ポリ乳酸系樹脂(I)を用いた白塗料の調製
上記ポリ乳酸系樹脂溶解物(I)100gと酸化チタン(白顔料)50g、コロネートHXR(日本ポリウレタン工業(株)社製)8.3gをペイントシェーカーに加え、1時間分散することにより、白塗料(I)を得た。
塗装板の作製
上記白塗料(I)はポリL−乳酸製テストピースにスプレー塗装を行い、乾燥膜厚を10μmとした。この塗装板に対して、40℃にて24時間エージングを行い、硬化反応を完了させた。
塗膜性能評価
上記硬化塗膜の評価として、顔料分散性はJIS5600−4−7に従い、幾何条件60°としてグロスメーターにて鏡面光沢度を評価した。初期密着性は、JIS5600−5−6において碁盤目を10行10列に変更した剥離試験を行い、剥離せずに残った塗膜の枚数によって評価した。また、耐久性試験は、40℃、80%RH環境に1週間放置後、初期密着性と同様にして密着性を評価した。評価結果を表2に示す。
Figure 0005417934
実施例2
ポリ乳酸系樹脂(II)の重合:
L−ラクチド500g、メソラクチド400g、ε−カプロラクトン100g、ポリグリセリン(平均重合度10)50g、オクチル酸スズ250mgをフラスコに加え、窒素雰囲気下、180℃に加熱、2時間開環重合をさせ、その後、未反応モノマーを減圧下留去させることにより、ポリ乳酸系樹脂(II)を得た。分析結果を表1に示す。
ポリ乳酸系樹脂(II)の溶剤溶解:
上記樹脂1000gと酢酸エチル500g、酢酸ブチル500gをフラスコに加え60℃で5時間加熱撹拌することによりポリ乳酸系樹脂溶解物(II)を得た。
ポリ乳酸系樹脂(II)を用いた白塗料(II)の調製
上記ポリ乳酸系樹脂溶解物(II)100gと酸化チタン(白顔料)50g、コロネートHXR6.8gをペイントシェーカーに加え、1時間分散することにより、白塗料(II)を得た。
塗装板の作製および塗膜性能評価
塗装板の作製および塗膜性能評価に関しては、実施例1と同様な評価を実施した。評価結果を表2に示した。
実施例3
ポリ乳酸系樹脂(III)の重合:
L−ラクチド600g、DL−ラクチド400g、ポリグリセリン100g、オクチル酸スズ250mgをフラスコに加え、窒素雰囲気下、180℃に加熱、2時間開環重合をさせ、その後、未反応モノマーを減圧下留去させることにより、ポリ乳酸系樹脂(III)を得た。分析結果を表1に示す。
ポリ乳酸系樹脂(III)の溶剤溶解:
上記樹脂1000gと酢酸エチル500g、酢酸ブチル500gをフラスコに加え60℃で5時間加熱撹拌することによりポリ乳酸系樹脂溶解物(III)を得た
ポリ乳酸系樹脂(III)を用いた白塗料(III)の調製
上記ポリ乳酸系樹脂溶解物(III)100gと酸化チタン(白顔料)50g、コロネートHXR13.5gをペイントシェーカーに加え、1時間分散することにより、白塗料(III)を得た。
塗装板の作製および塗膜性能評価
塗装板の作製および塗膜性能評価に関しては、実施例1と同様な評価を実施した。評価結果を表2に示した。
比較例1
ポリ乳酸系樹脂(IV)の重合:
L−ラクチド600g、DL−ラクチド400g、ポリグリセリン10g、オクチル酸スズ250mgをフラスコに加え、窒素雰囲気下、180℃に加熱、2時間開環重合をさせ、その後、未反応モノマーを減圧下留去させることにより、ポリ乳酸系樹脂(IV)を得た。分析結果を表1に示す。
ポリ乳酸系樹脂(IV)の溶剤溶解:
上記樹脂1000gと酢酸エチル500g、酢酸ブチル500gをフラスコに加え60℃で5時間加熱撹拌することによりポリ乳酸系樹脂溶解物(IV)を得た
ポリ乳酸系樹脂(IV)を用いた白塗料(IV)の調製
上記ポリ乳酸系樹脂溶解物(IV)100gと酸化チタン(白顔料)50g、コロネートHXR1.4gをペイントシェーカーに加え、1時間分散することにより、白塗料(IV)を得た。
塗装板の作製および塗膜性能評価
塗装板の作製および塗膜性能評価に関しては、実施例1と同様な評価を実施した。評価結果を表2に示した。
比較例2
ポリ乳酸系樹脂(V)の重合:
L−ラクチド600g、DL−ラクチド400g、ポリグリセリン200g、オクチル酸スズ250mgをフラスコに加え、窒素雰囲気下、180℃に加熱、2時間開環重合をさせ、その後、未反応モノマーを減圧下留去させることにより、ポリ乳酸系樹脂(V)を得た。分析結果を表1に示す。
ポリ乳酸系樹脂(V)の溶剤溶解:
上記樹脂1000gと酢酸エチル500g、酢酸ブチル500gをフラスコに加え60℃で5時間加熱撹拌することによりポリ乳酸系樹脂溶解物(V)を得た
ポリ乳酸系樹脂(V)を用いた白塗料(V)の調製
上記ポリ乳酸系樹脂溶解物(V)100gと酸化チタン(白顔料)50g、コロネートHXR27gをペイントシェーカーに加え、1時間分散することにより、白塗料(III)を得た。
塗装板の作製および塗膜性能評価
塗装板の作製および塗膜性能評価に関しては、実施例1と同様な評価を実施した。評価結果を表2に示した。
比較例3
ポリ乳酸系樹脂(VI)の重合:
L−ラクチド500g、メソラクチド300g、ε−カプロラクトン200g、ソルビトール30g、オクチル酸スズ250mgをフラスコに加え、窒素雰囲気下、180℃に加熱、2時間開環重合をさせ、その後、未反応モノマーを減圧下留去させることにより、ポリ乳酸系樹脂(VI)を得た。分析結果を表1に示す。
ポリ乳酸系樹脂(VI)の溶剤溶解:
上記樹脂1000gと酢酸エチル500g、酢酸ブチル500gをフラスコに加え60℃で5時間加熱撹拌することによりポリ乳酸系樹脂溶解物(VI)を得た。
ポリ乳酸系樹脂(VI)を用いた白塗料(VI)の調整
上記ポリ乳酸系樹脂溶解物(VI)100gと酸化チタン(白顔料)50g、コロネートHXR8.3gをペイントシェーカーに加え、1時間分散することにより、白塗料(VI)を得た。
塗装板の作製および塗膜性能評価
塗装板の作製および塗膜性能評価に関しては、実施例1と同様な評価を実施した。評価結果を表2に示した。
本発明のプラスチック塗料および本発明のプラスチック塗料で塗装された着色筐体は、高温・高湿度下における耐久性に優れるので、パソコン、携帯電話、デジタルカメラ、掃除機等の耐久消費財に好適に使用することができる。

Claims (8)

  1. L−乳酸とD−乳酸のモル比(L−乳酸/D−乳酸)のモル比が1〜9の範囲にあり、水酸基濃度が800eq/10 〜2000eq/10gの範囲にあり、樹脂還元粘度が0.1dl/g〜0.3dl/gの範囲にあり、乳酸残基が85重量%以上であるポリ乳酸系樹脂(A)と溶剤(B)と硬化剤(C)と顔料(D)とからなることを特徴とするポリ乳酸系プラスチック塗料。
  2. ポリ乳酸系樹脂(A)の樹脂還元粘度が0.15dl/g〜0.24dl/gの範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のポリ乳酸系プラスチック塗料。
  3. ポリ乳酸系樹脂(A)において、水酸基導入を行うためにポリグリセリンまたは/およびソルビトールを共重合させたことを特徴とする請求項1または2に記載のポリ乳酸系プラスチック塗料。
  4. ポリ乳酸系樹脂(A)において、D−乳酸がメソラクチド由来であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリ乳酸系プラスチック塗料。
  5. メソラクチドがバイオマス由来のL−乳酸水溶液を出発原料とし、L−乳酸オリゴマーを経てL−ラクチドを合成するプロセスにおいて、ラセミ化により副生成され、L−ラクチドと蒸留精製により分離されたメソラクチドであることを特徴とする請求項4に記載のポリ乳酸系プラスチック塗料。
  6. 溶剤(B)として酢酸プロピルまたは酢酸ブチルを用いることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載のポリ乳酸系プラスチック塗料。
  7. 硬化剤(C)として脂肪族系の多官能イソシアネートを用いることを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載のポリ乳酸系プラスチック塗料。
  8. バイオマス由来樹脂を25重量%以上含有するプラスチック筺体に、請求項1〜7いずれかに記載のプラスチック塗料を塗装したことを特徴とする着色筺体。
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