以下、本発明の実施形態の一例について、図面を参照して説明する。
<実施形態1>
(構成)
図1は、本発明にかかる実施形態1の液晶表示装置1について、要部構成を示す図である。
本実施形態の液晶表示装置1は、単板式の液晶プロジェクタであって、図1に示すように、光源2と、色分離要素3と、液晶パネル4と、投影レンズ5とを含み、スクリーン6にカラー画像を投影して表示する。
各部について順次説明する。
光源2は、図1に示すように、ランプ2aとリフレクタ2bとを含み、光を色分離要素3へ照明するように構成されている。
ここで、ランプ2aは、たとえば、高圧水銀ランプであり、白色の光を照射する。この他に、ハロゲンランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプなどのランプによって構成されていてもよい。
また、リフレクタ2bは、たとえば、光を反射する面が放物線を描くように設けられた放物面鏡であり、ランプ2aによって照射された白色の光を、平行な光の光束として照明するように、色分離要素3の側へ反射する。
色分離要素3は、図1に示すように、第1のダイクロイックミラー3Rと、第2のダイクロイックミラー3Gと、第3のダイクロイックミラー3Bとを含み、光源2によって照明された光束を、互いに異なる波長帯域の色であって、光軸が互いに異なる角度の光束になるように分離し、液晶パネル4の画素領域PRに出射するように構成されている。
本実施形態においては、色分離要素3は、図1に示すように、第1のダイクロイックミラー3Rと、第2のダイクロイックミラー3Gと、第3のダイクロイックミラー3Bとのそれぞれが、光源2の側から扇状になるように配置されている。つまり、第1のダイクロイックミラー3Rと、第2のダイクロイックミラー3Gと、第3のダイクロイックミラー3Bとのそれぞれの面が、光源2から照明される光束の進行方向に対して垂直でなく、傾斜するように、順次、配置されている。また、第1のダイクロイックミラー3Rと、第2のダイクロイックミラー3Gと、第3のダイクロイックミラー3Bとのそれぞれの面は、図1に示すように、液晶パネル4にて画素領域PRが設けられている面に対して平行でなく、傾斜するように対面している。
具体的には、色分離要素3において、第1のダイクロイックミラー3Rは、液晶パネル4の画素領域PRの面に対して、たとえば、37°の角度にて面が傾斜するように設けられている。そして、第1のダイクロイックミラー3Rは、光源2から照明される白色の光束において、赤色の波長領域に対応する光束を、液晶パネル4の画素領域PRへ反射し、かつ、赤色の波長領域以外の波長領域に対応する光束を、第2のダイクロイックミラー3Gへ透過する。
また、色分離要素3において、第2のダイクロイックミラー3Gは、液晶パネル4の画素領域PRの面に対して、たとえば、45°の角度にて面が傾斜するように設けられている。そして、第2のダイクロイックミラー3Gは、第1のダイクロイックミラー3Rから透過された光束において、緑色の波長領域に対応する光束を、液晶パネル4の画素領域PRへ反射し、かつ、その緑色の波長領域以外の波長領域に対応する光束を、第3のダイクロイックミラー3Bへ透過する。
そして、色分離要素3において、第3のダイクロイックミラー3Bは、液晶パネル4の画素領域PRの面に対して、たとえば、53°の角度にて面が傾斜するように設けられている。そして、第3のダイクロイックミラー3Bは、第2のダイクロイックミラー3Gから透過された光束において、青色の波長領域に対応する光束を、液晶パネル4の画素領域PRへ反射する。
このように、本実施形態においては、色分離要素3は、光源2によって照射された白色光を、3原色の光束のそれぞれに分離すると共に、その3原色の光束のそれぞれの光軸が異なる角度にて出射されるように構成されている。
具体的には、第1のダイクロイックミラー3Rから出射される赤色の光束は、液晶パネル4の画素領域PRに沿った面に対して、たとえば、82°の角度にて光軸が傾斜するように進行し、液晶パネル4の画素領域PRに照射される。また、第2のダイクロイックミラー3Gにて出射される緑色の光束は、液晶パネル4の画素領域PRに沿った面に対して、たとえば、90°の角度に光軸がなるように進行し、液晶パネル4の画素領域PRに照射される。また、第3のダイクロイックミラー3Bにて出射される青色の光束は、液晶パネル4の画素領域PRに沿った面に対して、たとえば、98°の角度にて光軸が傾斜するように進行し、液晶パネル4の画素領域PRに照射される。
液晶パネル4は、透過型であって、図1に示すように、画素領域PRが設けられており、その画素領域PRにおいて色分離要素3から出射された光が透過されるように構成されている。ここでは、液晶パネル4においては、その色分離要素3から出射された光束が画素領域PRへ入射し、その画素領域PRにおいて変調されて画像となり、投影レンズ5へ出射される。なお、液晶パネル4の両面には、偏光板(図示なし)が設けられている。また、この液晶パネル4の詳細な構成については、後述する。
投影レンズ5は、図1に示すように、色分離要素3によって液晶パネル4の画素領域PRに出射された後に、その画素領域PRを介して、画像として出射される光束を、スクリーン6へ投影するように構成されている。
液晶パネル4の詳細な構成について説明する。
図2,図3,図4,図5,図6は、本発明にかかる実施形態1の液晶表示装置1において、液晶パネル4を示す図である。
ここで、図2は、本発明にかかる実施形態1の液晶表示装置1において、液晶パネル4の構成を示す断面図である。図3は、本発明にかかる実施形態1において、液晶パネル4を示す平面図である。また、図4は、本発明にかかる実施形態1の液晶表示装置1において、液晶パネル4の回路構成を示す回路図である。また、図5は、本発明にかかる実施形態1の液晶表示装置1において、液晶パネル4の要部を拡大して示す断面図である。また、図6は、本発明にかかる実施形態1の液晶表示装置1において、液晶パネル4の要部を拡大して示す斜視図である。
液晶パネル4は、アクティブマトリクス方式であり、図2に示すように、マイクロレンズアレイ基板21と、TFTアレイ基板31と、液晶層41とを有する。液晶パネル4においては、マイクロレンズアレイ基板21とTFTアレイ基板31とが間隔を隔てて対面しており、シール材Sによって貼り合わされている。そして、液晶層41が、そのマイクロレンズアレイ基板21とTFTアレイ基板31との間の間隔に注入されている。また、液晶パネル4においては、図3に示すように、マトリクス状に画素Pが複数形成されている画素領域PRが設けられており、その画素領域PRにおいて画像を表示するように構成されている。
この画素領域PRにおいては、図2に示すように、マイクロレンズアレイ基板21の側から入射された光束Hが、液晶層41を介して、TFTアレイ基板31の側に出射されるように構成されている。
具体的には、本実施形態においては、液晶パネル4は、図2に示すように、色分離要素3が出射した光束Hが、画素領域PRにおいて、マイクロレンズアレイ基板21にて液晶層41側の面に対して反対側の面に入射される。ここでは、図2に示すように、色分離要素3によって分離された赤色の光束HRと緑色の光束HGと青色の光束HBとのそれぞれが、マイクロレンズアレイ基板21の面に対して、互いに異なる角度になるように入射される。
そして、図2に示すように、この入射された光束Hがマイクロレンズアレイ基板21に透過し、液晶層41に入射される。そして、その液晶層41を透過した光束Hが、TFTアレイ基板31へ入射された後、TFTアレイ基板31を透過する。すなわち、色分離要素3が出射した光束Hは、画素領域PRにおいて、マイクロレンズアレイ基板21と、液晶層41と、TFTアレイ基板31とを、順次、透過する。詳細については後述するが、本実施形態においては、色分離要素3によって分離された赤色の光束HRと緑色の光束HGと青色の光束HBとのそれぞれが、TFTアレイ基板31の面に対して、光軸が互いに同じ角度で出射されるように構成されている。そして、その液晶パネル4を透過した光束Hが投影レンズ5へ出射される。
また、この液晶パネル4は、図3に示すように、画素領域PRにおいて画素Pが、x方向とy方向とのそれぞれに、複数、マトリクス状に並ぶように配置されている。そして、図4に示すように、複数の画素Pに対応するように、対向電極23と画素電極101と画素スイッチング素子102と保持容量素子103とが設けられている。また、図4に示すように、液晶パネル4においては、走査配線201と、信号配線202と、保持容量配線203とが画素領域PRに設けられている。
マイクロレンズアレイ基板21について説明する。
マイクロレンズアレイ基板21は、図5に示すように、ベースガラス基板21aと、カバーガラス基板21bとを含む。
マイクロレンズアレイ基板21において、ベースガラス基板21aは、ガラスからなる基板であって、光を透過するように形成されている。たとえば、厚さが、1000μmの基板が用いられる。このベースガラス基板21aは、図5に示すように、マイクロレンズアレイ基板21において、カバーガラス基板21bよりも液晶層41から離れるように配置されており、液晶層41側の面が、そのカバーガラス基板21bによって被覆されている。そして、ベースガラス基板21aにおいて液晶層41側の面には、マイクロレンズ24が形成されている。
マイクロレンズ24は、図5に示すように、ベースガラス基板21aにおいて液晶層41側の面に設けられている。ここでは、図5に示すように、マイクロレンズ24は、ベースガラス基板21aにおいて液晶層41の側の面から、その液晶層41に対して反対側の面へ突き出た凸形状になるように形成されている。たとえば、マイクロレンズ24は、アクリル系樹脂などの透明材料を用いて形成される。また、マイクロレンズ24は、図5に示すように、画素領域PRにおいて複数の画素Pのそれぞれに対応して光束Hを出射するように、複数設けられている。
本実施形態においては、図5と図6とのそれぞれに示すように、マイクロレンズ24は、色分離要素3によって出射された赤色の光束HRと緑色の光束HGと青色の光束HBとのそれぞれを、複数の画素Pにおいて対応するように設けられた画素Pのそれぞれに、集光するように設けられている。
つまり、マイクロレンズ24は、図5と図6とに示すように、1つが3つの画素電極101R,101G,101Bの組に対して設けられており、3原色の光束HR,HG,HBのそれぞれを、その組の3つの画素電極101R,101G,101Bのそれぞれへ、互いに異なる角度にて集光するように構成されている。
具体的には、図5に示すように、マイクロレンズ24においては、赤色の光束HRが、マイクロレンズ24の光軸PGに対して、たとえば、8°の角度θrにて傾斜するように入射される。このため、マイクロレンズ24は、その赤色の光束HRを、マイクロレンズ24の光軸PGに対して、8°の角度θrにて傾斜した状態にて進行するように集光し、複数の画素Pにおいて、その赤色の光束HRを透過させるように設けられた画素電極101Rに照射する。
そして、図5に示すように、マイクロレンズ24においては、緑色の光束HGが、マイクロレンズ24の光軸PGに対して、平行になるようにして進行して入射される。このため、マイクロレンズ24は、その緑色の光束HGをマイクロレンズ24の光軸PGに沿って進行するように集光し、複数の画素Pにおいて、緑色の光束HGを透過させるように設けられた画素電極101Gに照射する。
そして、図5に示すように、マイクロレンズ24においては、青色の光束HBが、マイクロレンズ24の光軸PGに対して、−8°の角度θbにて傾斜するように進行して入射される。このため、マイクロレンズ24は、その青色の光束HBをマイクロレンズ24の光軸PGに対して−8°の角度θbにて傾斜した状態にて進行するように集光し、複数の画素Pにおいて、青色の光束HBを透過させるように設けられた画素電極101Bに照射する。
マイクロレンズアレイ基板21において、カバーガラス基板21bは、ベースガラス基板21aと同様に、ガラスからなる基板であって、光を透過するように形成されている。たとえば、厚さが、50μmの基板が用いられる。このカバーガラス基板21bは、図5に示すように、マイクロレンズアレイ基板21において、ベースガラス基板21aよりも液晶層41に近くなるように配置されており、ベースガラス基板21aにおいてマイクロレンズ24が面を被覆するように設けられている。そして、カバーガラス基板21bにおいて、対向電極23が形成されている。
この対向電極23は、図5に示すように、カバーガラス基板21bにおいて、TFTアレイ基板31に対面する側の面に設けられている。ここでは、対向電極23は、ITO(Indium Tin Oxide)などの導電材料を用いて、透明電極として形成されている。つまり、対向電極23は、液晶層41を介在して、画素電極101に対面するように設けられており、対向電極23と画素電極101との間に電位差を生じさせることによって、液晶層41に電圧を印加する。本実施形態においては、対向電極23は、図5に示すように、複数の画素電極101に対して共通する共通電極として、ベタ状に、一体になるように形成されている。
TFTアレイ基板31について説明する。
TFTアレイ基板31は、図4に示した部材において、画素電極101と画素スイッチング素子102と保持容量素子103と走査配線201と信号配線202と保持容量配線203とが、画素領域PRに形成されている。このTFTアレイ基板31は、図5に示すように、ガラス基板31aを有し、ブラックマトリクス層511とマイクロプリズム512とが、さらに、画素領域PRに形成されている。なお、図5においては、画素スイッチング素子102と保持容量素子103と走査配線201と信号配線202と保持容量配線203との記載を省略している。
TFTアレイ基板31に形成されている各部について説明する。
ガラス基板31aは、ガラスからなる基板であって、光を透過するように形成されている。たとえば、厚さが、1000μmの基板が用いられる。そして、ガラス基板31aは、図5に示すように、一方の面がマイクロレンズアレイ基板21に対面するように配置されている。そして、図5に示すように、ガラス基板31aは、そのマイクロレンズアレイ基板21に対面する側の面に、画素電極101と、ブラックマトリクス層511と、マイクロプリズム512とが形成されている。なお、ガラス基板31aにおいてマイクロレンズアレイ基板21に対面する側の面には、図4に示した部材において、画素スイッチング素子102と保持容量素子103と走査配線201と信号配線202と保持容量配線203とが別途形成されているが、図5においては、その記載を省略している。
画素電極101は、ITOなどの導電材料を用いて形成された透明電極であり、図4に示すように、画素領域PRにおいて、複数がx方向とy方向とに並ぶようにマトリクス状に配置されており、液晶層41に電気的に接続している。ここでは、図5に示すように、画素電極101は、ガラス基板31aにおいてブラックマトリクス層511を被覆するように設けられた層間絶縁膜SI2上において、液晶層41を介して、対向電極23に対面するように形成されており、対向電極23と挟む部分の液晶層41に対して電圧を印加するように構成されている。また、画素電極101は、図6に示すように、矩形形状になるように形成されている。また、図5と図6とに示すように、画素電極101は、ガラス基板31aの面の方向において、複数が間隔を隔ているように設けられており、その間を介在するように、ブラックマトリクス層511が下層に形成されている。
画素スイッチング素子102は、図4に示すように、画素領域PRにおいて、複数の画素電極101のそれぞれに対応するように、x方向とy方向とに複数がマトリクス状に配置されており、それぞれが各画素電極101に接続されている。
本実施形態においては、画素スイッチング素子102は、図4に示すように、トランジスタである。たとえば、画素スイッチング素子102は、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)であり、たとえば、ポリシリコンを用いて形成されている。そして、図4に示すように、画素スイッチング素子102は、ゲートが走査配線201に接続されており、ソースが信号配線202に接続され、ドレインが画素電極101と保持容量素子103とに接続されている。そして、画素スイッチング素子102は、走査配線201を介してゲートドライバ301からゲートに入力される走査信号によって駆動制御される。また、画素スイッチング素子102は、信号配線202を介してソースドライバ302からソースにデータ信号が供給される。そして、画素スイッチング素子102は、オン状態の場合には、データ信号を画素電極101と保持容量素子103とのそれぞれにドレインから供給する。
保持容量素子103は、図4に示すように、画素領域PRにおいて、複数の画素電極101のそれぞれに対応するように、複数がx方向とy方向とのそれぞれにマトリクス状に配置されている。そして、保持容量素子103は、液晶層41による静電容量と並列になるように形成され、液晶層41に印加されるデータ信号による電荷を保持する。具体的には、保持容量素子103は、図4に示すように、一方の電極が画素スイッチング素子102のドレインに接続され、他方の電極が保持容量配線203に接続されている。
走査配線201は、図4に示すように、画素領域PRにおいて、x方向に延在するように形成されており、そのx方向に並ぶ複数の画素スイッチング素子102に接続されている。また、走査配線201は、y方向に並ぶ複数の画素スイッチング素子102に対応するように、y方向に間隔を隔てて並んで複数が形成されている。そして、走査配線201は、ゲートドライバ301に接続されており、ゲートドライバ301からの走査信号を、画素電極101の行を順次選択するように画素スイッチング素子102に供給する。
信号配線202は、図4に示すように、画素領域PRにおいてx方向に並ぶ複数の画素電極101に対応するように、複数が形成されており、y方向に並ぶ複数の画素スイッチング素子102に接続するように延在している。そして、信号配線202は、走査信号が供給された画素スイッチング素子102を介してデータ信号を画素電極101に供給する。
保持容量配線203は、図4に示すように、画素領域PRにおいて、x方向に延在して形成されており、x方向に並ぶ複数の保持容量素子103に接続している。また、保持容量配線203は、y方向に並ぶ複数の保持容量素子103に対応するように、y方向に間隔を隔てて並んで複数が形成されている。
ブラックマトリクス層511は、光を遮光するように遮光材料によって形成されており、図5と図6とに示すように、画素領域PRにおいて複数設けられた画素Pのそれぞれを区画するように設けられている。つまり、ブラックマトリクス層511は、図5と図6とに示すように、画素領域PRにおいて間隔を隔てるように複数設けられた画素電極101の間に介在している。そして、ここでは、図5に示すように、ガラス基板31aにおいてマイクロプリズム512が形成された後に、そのマイクロプリズム512を被覆するように形成された層間絶縁膜SI1上に設けられている。そして、その上に層間絶縁膜SI2が被覆されている。
マイクロプリズム512は、図5に示すように、凸状であって、TFTアレイ基板31からマイクロレンズアレイ基板21へ向かう側に突き出るように形成されている。たとえば、マイクロプリズム512は、SiON(n=1.58)、TiO2(n=2.3〜2.55)、酸化ハフニウム(n=1.95)、Ta2O3(n=2.16)SiN(n=2.2)などの透明材料を用いて形成される。また、マイクロプリズム512は、図5に示すように、TFTアレイ基板31においてマイクロレンズアレイ基板21の側の面の側に設けられており、そのTFTアレイ基板31を構成するガラス基板31aの面に接するように形成されている。
また、マイクロプリズム512は、図5に示すように、画素領域PRにおいて複数設けられており、複数の画素Pのそれぞれに対応して入射された光束Hを出射するように構成されている。
ここでは、マイクロプリズム512は、図5に示すように、マイクロレンズアレイ基板21において設けられたマイクロレンズ24によって集光された光束Hのそれぞれを、互いが平行になるように変換する。すなわち、マイクロプリズム512は、マイクロレンズ24によって集光された3原色の光束HR,HG,HBのそれぞれが、互いに平行に変換されて出射されるように構成されている。
本実施形態においては、マイクロプリズム512は、断面形状が対称な台形である台形プリズムであって、図5に示すように、第1のプリズム面SGと第2のプリズム面SRと第3のプリズム面SBとのそれぞれを含む。そして、マイクロレンズ24によって集光された3原色の光束HR,HG,HBのそれぞれが、その第1のプリズム面SGと第2のプリズム面SRと第3のプリズム面SBとのそれぞれに入射される。
図7は、本発明にかかる実施形態1において、マイクロプリズム512と、画素電極101との関係を示す上面図である。
ここでは、図7に示すように、第1のプリズム面SGは、3つが一組とされた画素Pにおいて、緑色の光束HGが入射されるようにy方向に配置された複数の画素電極101Gに沿って延在している。そして、図5に示すように、第1のプリズム面SGは、マイクロレンズ24の光軸PGに対して垂直な角度の面になるように形成されている。このように形成することによって、図5に示すように、その第1のプリズム面SGに対して垂直な方向に進行する緑色の光束HGが入射された後に、マイクロレンズ24の光軸PGに沿った方向に、その入射した緑色の光束HGが進行して透過される。つまり、第1のプリズム面SGは、第1のプリズム面SGに対して垂直な方向に、緑色の光束HGが進行して出射されるように構成されている。
また、図7に示すように、第2のプリズム面SRは、3つが一組とされた画素Pにおいて、赤色の光束HRが入射されるようにy方向に配置された複数の画素電極101Rに沿って延在している。そして、図5に示すように、第2のプリズム面SRは、マイクロレンズ24の光軸PGに対して垂直でなく、傾斜した面になるように形成されている。たとえば、マイクロレンズ24の光軸PGに対して、13°の角度にて傾斜した面になるように形成されている。このように形成することによって、図5に示すように、第2のプリズム面SRに対して傾斜した方向に進行する赤色の光束HRが入射された後に、マイクロレンズ24の光軸PGに沿った方向に、その赤色の光束HRが進行して透過される。つまり、第2のプリズム面SRは、第1のプリズム面SGに対して垂直な方向に、赤色の光束HRが進行して透過されるように構成されている。
また、図7に示すように、第3のプリズム面SBは、3つが一組とされた画素Pにおいて、青色の光束HBが入射されるようにy方向に配置された複数の画素電極101Bに沿って延在している。そして、図5に示すように、第3のプリズム面SBは、マイクロレンズ24の光軸PGに対して垂直でなく傾斜した面になるように形成されている。たとえば、マイクロレンズ24の光軸PGに対して、13°の角度にて傾斜した面になるように形成されている。このように形成することによって、図5に示すように、第3のプリズム面SBに対して傾斜した方向に進行する青色の光束HBが入射された後に、マイクロレンズ24の光軸PGに沿った方向に、その青色の光束HBが進行して透過される。つまり、第3のプリズム面SBは、第1のプリズム面SGに対して垂直な方向に、青色の光束HBが進行して透過されるように構成されている。
マイクロプリズム512において、第2のプリズム面SRと第3のプリズム面SBとのそれぞれについては、スネルの法則に基づいて算出される傾斜角度に対応するように形成される。
図8は、本発明にかかる実施形態1において、マイクロプリズム512の部分を拡大して示す断面図である。図8は、図5にて規定した領域RYの要部を拡大して示している。
図8に示すように、スネルの法則によって以下の数式(1),(2)が成立する。このため、マイクロプリズム512のプリズム面から出射される光の光軸が、マイクロレンズの光軸PGに平行になるためには、n3<n4の場合には、数式(3)が成立し、n3>n4の場合には、数式(4)が成立する必要がある。よって、この数式(3),(4)を用いて、マイクロプリズム512の第2のプリズム面SRと第3のプリズム面SBとの傾斜角を最適化できる。
n1・sin(θ1)=n2・sin(θ2) ・・・(1)
n3・sin(θ3)=n4・sin(θ4) ・・・(2)
θ2+θ4=θ3(n3<n4のとき) ・・・(3)
θ2+θ3=θ4(n3>n4のとき) ・・・(4)
なお、上記の式において、n1は、本実施形態の画素電極101の屈折率である。n2は、本実施形態の層間絶縁膜SI2の屈折率である。n3は、本実施形態の層間絶縁膜SI1の屈折率である。n4は、本実施形態のマイクロプリズム512の屈折率である。θ1は、本実施形態の層間絶縁膜SI2において光が入射する入射面に垂直な方向に対して、その光が傾斜して入射する入射角(°)である。θ2は、本実施形態の層間絶縁膜SI2において光が入射する入射面に垂直な方向に対して、その光が傾斜して出射する際の出射角(°)である。θ3は、本実施形態のマイクロプリズム512のプリズム面に垂直な方向に対して、傾斜するように入射する光の入射角(°)である。θ4は、本実施形態のマイクロプリズム512のプリズム面に垂直な方向に対して、傾斜するように出射する光の出射角(°)であって、本実施形態にて形成するマイクロプリズムのプリズム面の傾斜角(°)である。
液晶層41について説明する。
液晶層41は、図2に示すように、マイクロレンズアレイ基板21とTFTアレイ基板31との間に設けられている。たとえば、配向処理後、ツイストネマティック型の液晶として形成される。そして、液晶層41は、図4に示すように、対向電極23と画素電極101とに接続されており、その対向電極23と画素電極101との間において印加される電圧に基づいて配向状態が変化し、入射された光を変調する。
(製造方法)
以下より、上記の液晶パネル4において、要部となるマイクロプリズム512を含むTFTアレイ基板を形成する方法について説明する。
図9は、本発明にかかる実施形態1において、TFTアレイ基板31を形成する際の各工程を示す断面図である。図10は、本発明にかかる実施形態1において、図9に次いで、TFTアレイ基板31を形成する際の各工程を示す断面図である。図9と図10とにおいては、図9(A),図9(B),図9(C),図9(D),図10(E),図10(F)の順にて、TFTアレイ基板31を形成する際の各工程を示している。また、図10において、(G)は、図10(F)に対応する部分の上面図である。図10(G)において示すX1−X2部分と、X3−X4部分とのそれぞれが、図10(F)において示すX1−X2部分と、X3−X4部分のそれぞれに対応している。つまり、図10(F)においては、X1−X2部分と、X3−X4部分とが、異なる断面部分を示している。また、図10(F)においては、X1−X2部分の要部について拡大して示している。
TFTアレイ基板を形成する際には、まず、図9(A)に示すように、ガラス基板31aの一方の面に、マイクロプリズム材料膜512aを形成する。
ここでは、たとえば、アクリル系樹脂をマイクロプリズム材料とし、厚さが10μmになるように、スピンコート法によって成膜することによって、マイクロプリズム材料膜512aを形成する。
つぎに、図9(B)に示すように、フォトレジストマスクRaを形成する。
ここでは、マイクロプリズム材料膜512aを被覆するように、フォトレジスト膜をスピンコート法によって塗布した後に、そのフォトマスクを用いてフォトレジスト膜を露光する。そして、その露光されたフォトレジストを現像処理することによって、フォトレジストマスクRaを形成する。
具体的には、図9(B)に示すように、マイクロプリズム512を形成する領域において、その形成するマイクロプリズム512の形状に対応するように、フォトレジスト膜をパターン加工することによって、フォトレジストマスクRaを形成する。つまり、図9(B)に示すように、マイクロプリズム512を形成する領域において、断面形状が台形状に突き出るように、フォトレジストマスクRaを形成する。
フォトレジスト膜を露光する際には、たとえば、グレーマスクをフォトマスクとして用いる。
図11は、本発明にかかる実施形態1において、フォトレジスト膜を露光する際に用いるグレーマスクにおいて光が透過する分布を示す図である。図11において、横軸は、グレーマスクにおいてマスクパターンが形成された面の位置Xであり、縦軸は、グレーマスクを透過する光の強度Iである。
図11に示すように、本実施形態においては、グレーマスクにおいては、光が透過する部分が、その中心を軸にして、その透過する光の強度が対称であって、放物線を描くような強度にて光が透過するように、マスクパターンが形成されている。そして、このグレーマスクを用いて、一括露光し、フォトレジストマスクRaを形成する。つまり、中心部分から両端へ向かうに伴って、指数関数的に、透過する光の強度が低下するように、マスクパターンが形成されているグレーマスクを用いる。
なお、この他に、複数マスクによる多重露光や、0次光強度変調による一括露光によって、フォトレジストマスクRaを形成しても、好適である。
つぎに、図9(C)に示すように、マイクロプリズム512を形成する。
ここでは、フォトレジストマスクRaを用いて、マイクロプリズム材料膜512aについてエッチング処理を実施することによって、マイクロプリズム512をパターン加工する。つまり、図9(C)に示すように、TFTアレイ基板31からマイクロレンズアレイ基板21へ向かう側に突き出た凸状であって、断面形状が台形である台形プリズムであり、第1のプリズム面SGと第2のプリズム面SRと第3のプリズム面SBとのそれぞれを含むように形成する。
つぎに、図9(D)に示すように、層間絶縁膜SIaを形成する。
ここでは、たとえば、SiO2を材料とし、厚さが1400μmになるように、CVD法によって堆積することによって、層間絶縁膜SIaを形成する。
つぎに、図10(E)に示すように、平坦化する。
ここでは、たとえば、CMP(Chemical Mechanical Polishing)処理を実施することによって、層間絶縁膜SIaの表面を平坦化する。
つぎに、図10(F)に示すように、各部を形成し、TFTアレイ基板31を完成させる。
ここでは、図10(F)に示すように、層間絶縁膜SIa上に、走査配線201を形成する。つぎに、層間絶縁膜SIbにて被覆後、画素スイッチング素子102,保持容量素子103を形成する。そして、層間絶縁膜SIbを貫通するように第1のコンタクトC1を設けて、画素スイッチング素子102と走査配線201とを電気的に接続させる。その後、図10(F)に示すように、画素スイッチング素子102,保持容量素子103を被覆するように、層間絶縁膜SIcを形成する。そして、その層間絶縁膜SIcに保持容量素子103の下部電極に接続する第2のコンタクトC2を設ける。そして、その層間絶縁膜SIc上に第2のコンタクトC2に接続する第1の遮光膜LS1を、導電性材料によって形成する。その後、その第1の遮光膜LS1を被覆するように、層間絶縁膜SIdを形成した後、第1の遮光膜LS1に接続する第3のコンタクトC3と、保持容量素子103の上部電極に接続する第4のコンタクトC4とを形成する。そして、層間絶縁膜SId上に、導電性材料によって第2,第3の遮光膜LS2,LS3を形成すると共に、遮光材料によって、ブラックマトリクス層511を形成する。そして、第2,第3の遮光膜LS2,LS3と、ブラックマトリクス層511とを、層間絶縁膜SI2によって被覆する。そして、第2の遮光膜LS2に接続する第5のコンタクトC5をその層間絶縁膜SI2を貫通するように形成する。そして、その第5のコンタクトC5に接続するように、画素電極101を層間絶縁膜SI2上に形成する。
たとえば、各層間絶縁膜SIa,SIb,SIc,SId,SI2については、絶縁性材料として、たとえば、SiO2を用いて、CVD法によって成膜することによって形成する。
また、各遮光膜LS1,LS2,LS3については、たとえば、Alを用いて、PVD法によって成膜し、パターン加工することで形成する。また、各コンタクトC1,C2,C3,C4,C5については、たとえば、Alを用いて形成する。また、ブラックマトリクス層511については、たとえば、Alを用いて成膜し、パターン加工することで形成する。
ここでは、図10(F)に示すように、遮光膜LS1,LS2,LS3を、画素スイッチング素子102,保持容量素子103とに対応するように形成する。このように形成することによって、画素スイッチング素子102,保持容量素子103とに入射されないように、上面の液晶層41が配置される側から入射する光を遮光膜LSが遮光する。また、ブラックマトリクス層511については、図10(G)に示すように、画素領域PRにおいて複数設けられた画素Pのそれぞれを区画するように形成する。つまり、画素領域PRにおいて間隔を隔てるように複数設ける画素電極101の間の領域に対応するように、ブラックマトリクス層511を形成する。
なお、TFTアレイ基板31においては、図10(F)に示した部材以外の部材についても設けられ、各部が図4に示すように電気的に接続されているが、ここでは、図示の関係上、省略して記載している。また、画素電極101,画素スイッチング素子102,保持容量素子103などについても、一の画素Pに対応するもののみを、模式的に記載している。つまり、図10(F)においてX3−X4部分に対応する部分については、3原色のそれぞれに対応する3つの画素を一組として示しているが、X1−X2部分に対応する部分においては、そのうちの1つの画素に対応するもののみを示している。
上記のようにしてTFTアレイ基板31を完成後においては、前述したように、マイクロレンズアレイ基板21とTFTアレイ基板31とを、シール材を用いて貼り合わせる。ここでは、貼り合わせるに当たり、まず、マイクロレンズアレイ基板21とTFTアレイ基板31とに、配向膜(図示なし)を形成する。そして、それぞれの配向膜をラビング処理し、所定のギャップを有するようにして、シール材を用いて接着し貼り合わせる。その後、マイクロレンズアレイ基板21とTFTアレイ基板31との間のギャップに液晶層41を注入し、液晶パネル4を形成する。
その後、光源2と色分離要素3と液晶パネル4と投影レンズ5などの部材を用いて、液晶表示装置1を組み立てて完成させる。
以上のように、本実施形態においては、色分離要素3によって分離され出射された3原色の光束HR,HG,HBのそれぞれが、マイクロレンズアレイ基板21に形成されたマイクロレンズ24によって、複数の画素Pにおいて3原色の光束のそれぞれに対応する画素Pに、互いに異なる角度にて集光される。そして、そのマイクロレンズ24によって集光された3原色の光束HR,HG,HBのそれぞれが、TFTアレイ基板31に形成されたマイクロプリズム512によって、互いに平行になるように変換されて出射される。このように、本実施形態においては、マイクロプリズム512をマイクロレンズアレイ基板21に形成せずに、マイクロプリズム512をTFTアレイ基板31に形成しているため、マイクロレンズ24から出射される光束HR,HG,HBが、液晶層41を介して、マイクロプリズム512に入射される。このため、本実施形態は、マイクロプリズム512を出射した3原色の光束HR,HG,HBについて、投影レンズ5において、「けられ」が発生することを防止することができる。
図12は、本発明にかかる実施形態1において、「けられ量(%)」と、プリズム面の角度(°)との関係を示す図である。図12においては、縦軸が、けられ量K(%)であり、横軸が、プリズム面の角度θ(°)である。なお、「けられ量(%)」については、以下のシミュレーション条件の下でシミュレーションを実施した結果を示している。
・第1のマイクロレンズ724aへ入射する光束が第1のマイクロレンズ724aの光軸に対して傾斜する角度:8°
・第1のマイクロレンズ724aへ入射する光束の発散する角度:3°
・投影レンズのF値:1.7
図12に示すように、本実施形態においては、「けられ量(%)」を、約1%程度にすることが可能となった。
図13は、「けられ量(%)」に関して、第1のマイクロレンズ724aと第2のマイクロレンズ724bとの両者をマイクロレンズアレイ基板721に形成した場合(図32参照)と、実施形態1の場合(図12参照)とを比較した図である。図13においては、
縦軸がけられ量K(%)であり、横軸が、第2のカバーガラス基板721cの厚みT(μm)であり、第1のマイクロレンズ724aと第2のマイクロレンズ724bとの両者をマイクロレンズアレイ基板721に形成した場合を実線で示し、本実施形態の場合については、破線で示している。
図13にて実線で示すように、第1のマイクロレンズ724aと第2のマイクロレンズ724bとの両者をマイクロレンズアレイ基板721に形成した場合には、第2のカバーガラス基板721cの厚みを薄くすることによって、「けられ量(%)」を低減することが可能であるが、前述したように、第2のカバーガラス基板721cの厚みを薄くした場合においては、第2のカバーガラス基板721cの破損が生ずる場合があり、機械的強度を保持することが困難な場合があった。特に、第2のカバーガラス基板721cの厚みを、12μm厚以下にすることが困難であることが見出された。さらに、この場合には、前述したように、製造プロセス上の不具合が発生する場合があった。
これに対して、本実施形態においては、マイクロプリズム512をマイクロレンズアレイ基板21に形成せずに、マイクロプリズム512をTFTアレイ基板31に形成しているため、図13にて破線で示すように、第2のカバーガラス基板721cの厚みには、当然ながら寄与しない。そして、これに加えて、図13にて破線で示すように、「けられ量(%)」を、約1%程度にすることが可能であり、上記の場合と比較して、さらに向上させることが容易にできた。
図14は、第1のマイクロレンズ724aと第2のマイクロレンズ724bとの両者をマイクロレンズアレイ基板721に形成した場合(図32参照)と、実施形態1の場合(図12参照)とのそれぞれにおいて、設計値に対する加工バラツキを考慮した際に生ずる「けられ量(%)」(対センター値に対する比率)を示す図である。
図14においては、第1のマイクロレンズ724aと第2のマイクロレンズ724bとの両者をマイクロレンズアレイ基板721に形成した場合を実線で示しており、上段の横軸に示す第2のカバーガラス基板721cの厚みT(μm)と、けられ量K(%)との関係を示している。ここでは、第2のカバーガラス基板721cの厚み(μm)について、中心値が、10μmであり、その中心値から外れる厚みが、±3μmであるとした範囲について示している。
また、図14においては、本実施形態の場合については、破線で示しており、下段の横軸に示すプリズム角度θ(°)と、けられ量K(%)との関係を示している。ここでは、プリズム角度(°)について、中心値が、14°であり、その中心値から外れる角度が、2°であるとした範囲について示している。
これから判るように、本実施形態においては、機械的強度の低下、製造プロセス上の不具合の発生がなく、「けられ」の発生を効果的に防止することが容易である。よって、本実施形態は、「けられ」の発生によって、光の利用効率が低下し、表示画像の画像品質が低下することを防止できる。特に、色純度が低下するなどの不具合の発生を防止できる。そして、これに伴って、投影レンズを小口径であって、F値が大きいものを用いることが容易になるため、装置の小型化を実現することができる。
したがって、本実施形態は、表示画像の画像品質を向上可能であって、小型化を容易に実現できる。
また、本実施形態においては、上述したように、加工バラツキが生ずることを抑制することができる。さらに、第1のマイクロレンズ724aと第2のマイクロレンズ724bとの両者をマイクロレンズアレイ基板721に形成した場合と、本実施形態の場合とを比較すると、前者は、第1のマイクロレンズ724aと第2のマイクロレンズ724bとの重ね合わせを高精度に行う必要があるが、後者は、必要がない。また、本実施形態は、焦点距離が小さいために、画素ピッチに対するマイクロレンズの設計値の範囲を広げることができるため、画素ピッチを狭くすることが容易に実現できる。このため、本実施形態は、装置を容易に製造することができる。
<実施形態2>
(構成)
図15は、本発明にかかる実施形態2の液晶表示装置において、液晶パネル4を構成するTFTアレイ基板31の要部を示す図である。図15は、図10(F)と同様に、図10(G)において示すX1−X2部分と、X3−X4部分のそれぞれの断面を示している。
図15に示すように、本実施形態においては、図10(F)の記載と比較することによって判るように、マイクロプリズム512が、実施形態1と異なる。この点を除き、実施形態1と同様である。このため、重複する箇所については、その説明を省略する。なお、TFTアレイ基板31においては、図10(F)の場合と同様に、図15に示した部材以外の部材についても設けられ、各部が図4に示すように電気的に接続されているが、ここでは、図示の関係上、省略して記載している。また、画素電極101,画素スイッチング素子102,保持容量素子103などについても、一の画素Pに対応するもののみを模式的に記載している。
本実施形態のマイクロプリズム512は、図15に示すように、凹状であって、TFTアレイ基板31からマイクロレンズアレイ基板21へ向かう側に窪むように形成されている。このマイクロプリズム512は、図15に示すように、TFTアレイ基板31においてマイクロレンズアレイ基板21の側の面の側に設けられており、そのTFTアレイ基板31を構成するガラス基板31aの面に接するように形成されている。具体的には、TFTアレイ基板31のガラス基板31aにおいてエッチング処理によって設けられた溝を埋めるように、マイクロプリズム512が形成されている。
また、マイクロプリズム512は、図15に示すように、断面形状が対称な台形である台形プリズムであって、第1のプリズム面SGと第2のプリズム面SRと第3のプリズム面SBとのそれぞれを含む。そして、実施形態1の場合と同様に、マイクロレンズ24によって集光された3原色の光束HR,HG,HBのそれぞれが、その第1のプリズム面SGと第2のプリズム面SRと第3のプリズム面SBとのそれぞれを入射されるように構成されている。
第1のプリズム面SGは、実施形態1と同様に、3つが一組とされた画素Pにおいて、緑色の光束HGが入射されるようにy方向に配置された複数の画素電極101Gに沿って延在している。そして、図15に示すように、第1のプリズム面SGは、マイクロレンズ24の光軸PGに対して垂直な角度の面になるように形成されている。
また、第2のプリズム面SRは、実施形態1と同様に、3つが一組とされた画素Pにおいて、赤色の光束HRが入射されるようにy方向に配置された複数の画素電極101Rに沿って延在している。そして、図15に示すように、第2のプリズム面SRは、マイクロレンズ24の光軸PGに対して垂直でなく傾斜した面になるように形成されている。たとえば、マイクロレンズ24の光軸PGに対して、8°の角度にて傾斜した面になるように形成されている。
また、第3のプリズム面SBは、3つが一組とされた画素Pにおいて、青色の光束HBが入射されるようにy方向に配置された複数の画素電極101Bに沿って延在している。そして、図5に示すように、第3のプリズム面SBは、マイクロレンズ24の光軸PGに対して垂直でなく傾斜した面になるように形成されている。たとえば、マイクロレンズ24の光軸PGに対して、8°の角度にて傾斜した面になるように形成されている。
(製造方法)
以下より、本実施形態にかかるマイクロプリズム512を含むTFTアレイ基板31を形成する方法について説明する。
図16は、本発明にかかる実施形態1において、TFTアレイ基板31を形成する際の各工程を示す断面図である。図16においては、(A),(B),(C),(D)の順にて、TFTアレイ基板31を形成する際の各工程を示している。
まず、図16(A)に示すように、フォトレジストマスクRaを形成する。
ここでは、マイクロプリズム材料膜512aを被覆するように、フォトレジスト膜をスピンコート法によって塗布した後に、そのフォトマスクを用いてフォトレジスト膜を露光する。そして、その露光されたフォトレジストを現像処理することによって、フォトレジストマスクRaを形成する。
具体的には、図16(A)に示すように、マイクロプリズム512を形成する領域において、その形成するマイクロプリズム512の形状に対応するように、フォトレジスト膜をパターン加工することによって、フォトレジストマスクRaを形成する。つまり、図16(A)に示すように、マイクロプリズム512を形成する領域において、断面形状が台形状に窪むように、フォトレジストマスクRaを形成する。
つぎに、図16(B)に示すように、ガラス基板31aについてエッチング処理する。
ここでは、フォトレジストマスクRaを用いて、ガラス基板31aについてエッチング処理を実施することによって、ガラス基板31aをパターン加工する。つまり、図16(B)に示すように、ガラス基板31aの表面が窪んだ凹状であって、断面形状が台形になるように、ガラス基板31aをエッチングする。これにより、マイクロプリズム512に設けられる第1のプリズム面SGと第2のプリズム面SRと第3のプリズム面SBに対応する面が形成される。
つぎに、図16(C)に示すように、ガラス基板31aの一方の面に、マイクロプリズム材料膜512aを形成する。
ここでは、実施形態1と同様にして、マイクロプリズム材料膜512aを形成する。
つぎに、図16(D)に示すように、マイクロプリズム512を形成する。
ここでは、たとえば、CMP処理を実施することによって、マイクロプリズム材料膜512aの表面を平坦化することによって、マイクロプリズム512を形成する。
そして、各部を設けて、TFTアレイ基板31を完成させる。その後、マイクロレンズアレイ基板21とTFTアレイ基板31とを、シール材を用いて貼り合わせて、液晶パネル4を形成後、光源2と色分離要素3と液晶パネル4と投影レンズ5などの部材と用いて、液晶表示装置1を組み立てて完成させる。
以上のように、本実施形態においては、実施形態1と同様に、マイクロプリズム512をマイクロレンズアレイ基板21に形成せずに、マイクロプリズム512をTFTアレイ基板31に形成している。このため、本実施形態は、実施形態1と同様に、マイクロプリズム512を出射した3原色の光束HR,HG,HBについて、投影レンズ5において、「けられ」が発生することを防止することができる。
したがって、本実施形態は、実施形態1と同様に、表示画像の画像品質を向上可能であって、小型化を容易に実現できる。
<実施形態3>
(構成)
図17は、本発明にかかる実施形態3の液晶表示装置において、液晶パネル4を構成するTFTアレイ基板31の要部を示す図である。図17は、図10(F)と同様に、図10(G)において示すX1−X2部分と、X3−X4部分のそれぞれの断面を示している。
図17に示すように、本実施形態においては、図10(F)の記載と比較することによって判るように、マイクロプリズム512が形成されている位置が、実施形態1と異なる。そして、これに伴い、層間絶縁膜SIaが形成されていない。この点を除き、実施形態1と同様である。このため、重複する箇所については、その説明を省略する。なお、TFTアレイ基板31においては、図10(F)の場合と同様に、図17に示した部材以外の部材についても設けられ、各部が図4に示すように電気的に接続されているが、図示の関係上、省略して記載している。また、画素電極101,画素スイッチング素子102,保持容量素子103などについても、一の画素Pに対応するもののみを模式的に記載している。
本実施形態のマイクロプリズム512は、図17に示すように、実施形態1と同様に、凸状に突き出るように形成されているが、実施形態1と異なり、ガラス基板31aから液晶層41の側へ間隔が隔てられるように形成されている。具体的には、マイクロプリズム512は、図17に示すように、第2,第3の遮光膜LS2,LS3が形成された面と、画素電極101が形成された面との間において介在するように形成されている。
(製造方法)
以下より、本実施形態にかかるマイクロプリズム512を含むTFTアレイ基板31を形成する方法について説明する。
図18は、本発明にかかる実施形態3において、TFTアレイ基板31を形成する際の各工程を示す断面図である。図19は、本発明にかかる実施形態3において、図18に次いで、TFTアレイ基板31を形成する際の各工程を示す断面図である。図18と図19とにおいては、図18(A),図18(B),図18(C),図19(D),図19(E)の順にて、TFTアレイ基板31を形成する際の各工程を示している。なお、図18と図19とのそれぞれは、図10(F)と同様に、図10(G)において示すX1−X2部分と、X3−X4部分のそれぞれの断面を示している。
まず、図18(A)に示すように、マイクロプリズム材料膜512aを形成する。
ここでは、図18(A)に示すように、第2,第3の遮光膜LS2,LS3が表面に形成された層間絶縁膜SIdを被覆するように、マイクロプリズム材料膜512aを形成する。
具体的には、走査配線201が表面に形成されており、その他の部材が実施形態1と同様に順次形成されたガラス基板31aを準備する。つまり、各層間絶縁膜SIb,SIc,SId、画素スイッチング素子102、保持容量素子103、各コンタクトC1,C2,C3,各遮光膜LS1,LS2,LS3、ブラックマトリクス層511が形成されたガラス基板31aを準備する。その後、そのガラス基板31aにおいて形成された層間絶縁膜SIdの上に、実施形態1と同様にして、マイクロプリズム材料膜512aを成膜する。
つぎに、実施形態1と同様にして、図18(B)に示すように、フォトレジストマスクRaを形成した後に、図18(C)に示すように、マイクロプリズム512を形成する。
そして、図19(D)に示すように、層間絶縁膜SI2を堆積後、図19(E)に示すように、平坦化する。
そして、図17に示すように、実施形態1と同様に、第2の遮光膜LS2に接続する第5のコンタクトC5を、その層間絶縁膜SI2を貫通するように形成する。そして、その第5のコンタクトC5に接続するように、画素電極101を層間絶縁膜SI2上に形成する。
以上のように、本実施形態においては、実施形態1と同様に、マイクロプリズム512をマイクロレンズアレイ基板21に形成せずに、マイクロプリズム512をTFTアレイ基板31に形成している。このため、本実施形態は、実施形態1と同様に、マイクロプリズム512を出射した3原色の光束HR,HG,HBについて、投影レンズ5において、「けられ」が発生することを防止することができる。
したがって、本実施形態は、実施形態1と同様に、表示画像の画像品質を向上可能であって、小型化を容易に実現できる。
<実施形態4>
(構成)
図20は、本発明にかかる実施形態4の液晶表示装置において、液晶パネル4を構成するTFTアレイ基板31の要部を示す図である。図20は、図10(F)と同様に、図10(G)において示すX1−X2部分と、X3−X4部分のそれぞれの断面を示している。
図20に示すように、本実施形態においては、図15の記載と比較することによって判るように、マイクロプリズム512が形成されている位置が、実施形態2と異なる。また、図17の記載と比較することによって判るように、本実施形態は、マイクロプリズム512の形状が、実施形態3と異なる。これらの点を除き、実施形態2または実施形態3と同様である。このため、重複する箇所については、その説明を省略する。なお、TFTアレイ基板31においては、図15,図17の場合と同様に、図20に示した部材以外の部材についても設けられ、各部が図4に示すように電気的に接続されているが、図示の関係上、省略して記載している。また、画素電極101,画素スイッチング素子102,保持容量素子103などについても、一の画素Pに対応するもののみを模式的に記載している。
本実施形態のマイクロプリズム512は、図20に示すように、実施形態2と同様に、凹状に窪むように形成されているが、実施形態2と異なり、ガラス基板31aから液晶層41の側へ間隔が隔てられるように形成されている。また、本実施形態のマイクロプリズム512は、図20に示すように、実施形態3と同様に、第2,第3の遮光膜LS2,LS3が形成された面と、画素電極101が形成された面との間において介在するように形成されている。
(製造方法)
以下より、本実施形態にかかるマイクロプリズム512を含むTFTアレイ基板31を形成する方法について説明する。
図21は、本発明にかかる実施形態4において、TFTアレイ基板31を形成する際の各工程を示す断面図である。図22は、本発明にかかる実施形態4において、図21に次いで、TFTアレイ基板31を形成する際の各工程を示す断面図である。図21と図22とにおいては、図21(A),図21(B),図21(C),図22(D),図22(E)の順にて、TFTアレイ基板31を形成する際の各工程を示している。
まず、図21(A)に示すように、層間絶縁膜SI2まで順次形成されたガラス基板31aを準備する。
つぎに、図21(B)に示すように、フォトレジストマスクRaを形成した後に、図21(C)に示すように、層間絶縁膜SI2についてエッチング処理する。ここでは、実施形態2と同様に、表面が窪んだ凹状であって、断面形状が台形になるようにエッチングする。
そして、図22(D)に示すように、マイクロプリズム材料膜512aを形成後、図22(E)に示すように、その表面を平坦化し、マイクロプリズム512を形成する。
そして、図20に示すように、実施形態3と同様に、第2の遮光膜LS2に接続する第5のコンタクトC5を、その層間絶縁膜SI2を貫通するように形成する。そして、その第5のコンタクトC5に接続するように、画素電極101を層間絶縁膜SI2上に形成する。
以上のように、本実施形態においては、各実施形態と同様に、マイクロプリズム512をマイクロレンズアレイ基板21に形成せずに、マイクロプリズム512をTFTアレイ基板31に形成している。このため、本実施形態は、実施形態1と同様に、マイクロプリズム512を出射した3原色の光束HR,HG,HBについて、投影レンズ5において、「けられ」が発生することを防止することができる。
したがって、本実施形態は、表示画像の画像品質を向上可能であって、小型化を容易に実現できる。
<実施形態5>
(構成)
図23は、本発明にかかる実施形態5において、マイクロプリズム512に対して、第5のコンタクトC5を形成する位置を示す図である。図23において、(a)は、上面図であり、(b)は、斜視図である。
図23(a)においては、実施形態3において第5のコンタクトC5を形成した位置P1と、本実施形態において第5のコンタクトC5を形成する位置P2とを示している。
図23(a)に示すように、本実施形態は、マイクロプリズム512に対して、第5のコンタクトC5を形成する位置P2が、実施形態3の場合の位置P1と異なる。この点を除き、実施形態3と同様である。このため、重複する箇所については、その説明を省略する。
本実施形態においては、図23(a)と図23(b)とに示すように、マイクロプリズム512において、第2のプリズム面SRと第3のプリズム面とSBが設けられた部分の位置P1ではなく、第1のプリズム面SGの部分の位置P2に、第5のコンタクトC5を形成する。つまり、マイクロプリズム512に対面するマイクロレンズ24の光軸PGに対して、垂直になるように設けられている第1のプリズム面SGに対応するように、第5のコンタクトC5が形成されている。
本実施形態においては、実施形態3(図17参照)のように、液晶層41の側にガラス基板31aから間隔を隔てるように、厚みが厚いマイクロプリズム512を設けている。このため、レイアウトの関係にて、そのマイクロプリズム512を貫通するように第5のコンタクトC5を形成する際には、その第5のコンタクトC5を深く形成する必要が生ずる。
具体的には、図17に示すように、マイクロプリズム512と同じ面であって、マイクロプリズム512よりもガラス基板31aの側に表面が位置するように設けられた第2の遮光膜LS2に接続するように、第5のコンタクトC5を形成する場合には、まず、第2の遮光膜LS2の表面を露出させるように、その厚いマイクロプリズム512をエッチングし、深い貫通孔を形成する。そして、その後、その貫通孔を導電材料によって埋めることによって、その第5のコンタクトC5を形成する。このため、第5のコンタクトC5は、高アスペクト比であって、深くなるように形成される。
このため、これに起因して、その第5のコンタクトC5が高い抵抗値となると共に、その製造の際に第5のコンタクトC5を高精度に形成することが困難であって、バラツキが発生し易くなるため、製造歩留まりが悪化するなどの不具合が生ずる場合がある。
しかし、図23に示すように、第5のコンタクトC5を形成する場合には、マイクロプリズム512において第1のプリズム面SGが、マイクロレンズ24の光軸PGに対して傾斜していないため、マイクロプリズム512を均一にエッチングすることが、容易に可能になる。
このように、本実施形態においては、第2の遮光膜LS2などの配線を介して、画素電極101と画素スイッチング素子102とを接続される第5のコンタクトC5を、マイクロプリズム512において、第1のプリズム面SGが設けられた部分に形成してため、高精度に第5のコンタクトC5を設けることができる。
したがって、本実施形態は、実施形態3の効果に加えて、コンタクトの高抵抗化、バラツキの発生、歩留まりの悪化などの不具合の発生を防止することができる。
<実施形態6>
(構成)
図24は、本発明にかかる実施形態6において、マイクロプリズム512に対して、第5のコンタクトC5を形成する位置を示す図である。図24において、(a)は、上面図であり、(b)は、斜視図である。
図24(a)においては、本実施形態において第5のコンタクトC5を形成する位置P3を示している。
図24(a)に示すように、本実施形態は、マイクロプリズム512に対して、第5のコンタクトC5を形成する位置P3が、実施形態5と異なる。この点を除き、実施形態5と同様である。このため、重複する箇所については、その説明を省略する。
本実施形態においては、図24(a)と図24(b)とに示すように、マイクロプリズム512において、第2のプリズム面SRと第3のプリズム面とSBが設けられた部分であって、マイクロレンズ24の光軸PGに沿った方向にて規定されるマイクロプリズム512の厚みの最大値Tmに対して、1/2以下の厚み(Tm/2)になる範囲の部分に、第5のコンタクトC5を形成する。つまり、マイクロプリズム512において、第1のプリズム面SGが設けられた部分の厚みTmに対して、1/2以下の厚み(Tm/2)になる部分に対応する位置P3形成する。
実施形態5の場合と同様に、本実施形態においても、第5のコンタクトC5を、高アスペクト比であって、深くなるように形成する必要がある。このため、これに起因して、第5のコンタクトC5が高い抵抗値となると共に、その第5のコンタクトC5を製造する際にバラツキが発生し易くなるため、製造歩留まりが悪化するなどの不具合が生ずる場合がある。
しかし、図24に示すように第5のコンタクトC5を形成する場合には、プリズムを形成していないものに対して、コンタクト深さが深くなる。この深さが深くなるとコンタクト径を大きくしなければ、下部電極との接続状態が悪くなり、ばらつき悪化、高抵抗化の要因となる。そこで、この深さを従来比として1.5倍以下に抑えることにより、径の拡大を抑えるとともに、コンタクトの高抵抗化、バラツキの発生、歩留まりの悪化などの不具合の発生を防止することができる。
このように、本実施形態においては、第2の遮光膜LS2などの配線を介して、画素電極101と画素スイッチング素子102とを接続される第5のコンタクトC5を、マイクロプリズム512において、第1のプリズム面SGの部分の厚みに対して1/2以下になる部分に形成しているため、高精度に、第5のコンタクトC5を設けることができる。
したがって、本実施形態は、実施形態6と同様に、コンタクトの高抵抗化、バラツキの発生、歩留まりの悪化などの不具合の発生を防止することができる。
<実施形態7>
(構成)
図25は、本発明にかかる実施形態7において、マイクロプリズム512に対して、第5のコンタクトC5を形成する位置を示す図である。図25において、(a)は、上面図であり、(b)は、斜視図である。
図25(a)においては、実施形態4において第5のコンタクトC5を形成した位置P1aと、本実施形態において第5のコンタクトC5を形成する位置P2aとを示している。
図25(a)に示すように、本実施形態は、マイクロプリズム512に対して、第5のコンタクトC5を形成する位置P2aが、実施形態4と異なる。この点を除き、実施形態4と同様である。このため、重複する箇所については、その説明を省略する。
本実施形態においては、図25(a)と図25(b)とに示すように、マイクロプリズム512において、第2のプリズム面SRと第3のプリズム面とSBが設けられた部分の位置P1aではなく、第1のプリズム面SGの部分の位置P1aに、第5のコンタクトC5を形成する。つまり、マイクロプリズム512に対面するマイクロレンズ24の光軸PGに対して、垂直になるように設けられている第1のプリズム面SGに対応するように、第5のコンタクトC5が形成されている。
実施形態4(図20参照)のように、本実施形態においては、液晶層41の側にガラス基板31aから間隔を隔てるように、厚みが厚いマイクロプリズム512を設けている。このため、レイアウトの関係にて、そのマイクロプリズム512を貫通するように第5のコンタクトC5を形成する際には、第5のコンタクトC5を深く形成する必要が生ずる。
このため、実施形態5,6の場合と同様に、これに起因して、その第5のコンタクトC5が高い抵抗値となると共に、その製造の際に第5のコンタクトC5を高精度に形成することが困難であって、バラツキが発生し易くなるため、製造歩留まりが悪化するなどの不具合が生ずる場合がある。
しかし、図25に示すように第5のコンタクトC5を形成する場合には、マイクロプリズム512において第1のプリズム面SGが、マイクロレンズ24の光軸PGに対して傾斜していないため、マイクロプリズム512を均一にエッチングすることが、容易に可能になる。
したがって、本実施形態は、実施形態4の効果に加えて、実施形態5,6と同様に、コンタクトの高抵抗化、バラツキの発生、歩留まりの悪化などの不具合の発生を防止することができる。
<実施形態8>
(構成)
図26は、本発明にかかる実施形態8において、マイクロプリズム512に対して、第5のコンタクトC5を形成する位置を示す図である。図26において、(a)は、上面図であり、(b)は、斜視図である。
図26(a)においては、本実施形態において第5のコンタクトC5を形成する位置P3aとを示している。
図26(a)に示すように、本実施形態は、マイクロプリズム512に対して、第5のコンタクトC5を形成する位置P3aが、実施形態7と異なる。この点を除き、実施形態7と同様である。このため、重複する箇所については、その説明を省略する。
本実施形態においては、図26(a)と図26(b)とに示すように、マイクロプリズム512において、第2のプリズム面SRと第3のプリズム面とSBが設けられた部分であって、マイクロレンズ24の光軸PGに沿った方向にて規定されるマイクロプリズム512の厚みの最大値Tmに対して、1/2以下の厚み(Tm/2)になる範囲の部分に対応する位置P3aに、第5のコンタクトC5を形成する。つまり、マイクロプリズム512において、第1のプリズム面SGが設けられた部分の厚みTmに対して、1/2以下の厚み(Tm/2)になる部分に形成する。
実施形態7の場合と同様に、本実施形態においても、第5のコンタクトC5を、高アスペクト比であって、深くなるように形成する必要がある。このため、これに起因して、第5のコンタクトC5が高い抵抗値となると共に、その第5のコンタクトC5の製造の際にバラツキが発生し易くなるため、製造歩留まりが悪化するなどの不具合が生ずる場合がある。
しかし、図26に示すように、第5のコンタクトC5を形成する場合には、プリズムを形成していないものに対して、コンタクト深さが深くなる。この深さが深くなるとコンタクト径を大きくしなければ、下部電極との接続状態が悪くなり、ばらつき悪化、高抵抗化の要因となる。そこで、この深さを従来比として1.5倍以下に抑えることにより、径の拡大を抑えるとともに、コンタクトの高抵抗化、バラツキの発生、歩留まりの悪化などの不具合の発生を防止することができる。
<実施形態9>
(構成)
図27は、本発明にかかる実施形態9の液晶表示装置500を示す構成図である。
図27に示すように、本実施形態の液晶表示装置500は、3板式の液晶プロジェクタであり、実施形態1と同様に、光源2と、色分離要素3と、第1の液晶パネル4Rと、第2の液晶パネル4Gと、第3の液晶パネル4Bと、投影レンズ5とを含み、スクリーン6にカラー画像を投影して表示する。
本実施形態の液晶表示装置500の各部について、順次、説明する。
光源2は、図27に示すように、実施形態1と同様に、ランプ2aとリフレクタ2bとを含み、光を色分離要素3へ照明するように構成されている。
色分離要素3は、図27に示すように、第1のダイクロイックミラー3Rと、第2のダイクロイックミラー3Gと、第3のダイクロイックミラー3Bとを含み、光源2によって照明された光束を、互いに異なる波長帯域の色であって、互いに異なる角度の光束になるように分離し、第1の液晶パネル4Rと第2の液晶パネル4Gと第3の液晶パネル4Bとのそれぞれの画素領域PRに出射するように構成されている。
本実施形態においては、色分離要素3は、図27に示すように、第1のダイクロイックミラー3Rと、第2のダイクロイックミラー3Gと、第3のダイクロイックミラー3Bとのそれぞれが、光源2の側から順次配置されている。つまり、第1のダイクロイックミラー3Rと、第2のダイクロイックミラー3Gと、第3のダイクロイックミラー3Bとのそれぞれの面が、光源2から照明される光束の光軸に対して垂直でなく、傾斜するように、順次、配置されている。
具体的には、色分離要素3において、第1のダイクロイックミラー3Rは、光源2から照明される光束の進行方向に対して、たとえば、45°の角度にて面が傾斜するように設けられている。そして、第1のダイクロイックミラー3Rは、光源2から照明される白色の光束において、赤色の波長領域に対応する光束を反射し、かつ、赤色の波長領域以外の波長領域に対応する光束を、第2のダイクロイックミラー3Gへ透過する。第1のダイクロイックミラー3Rによって反射された赤色の光束HRは、図27に示すように、第1のダイクロイックミラー3Rに対面するように配置された第1の反射ミラーMRに出射される。そして、その後、赤色の光束HRを、第1の反射ミラーMRが、液晶パネル4として設けられた第1の液晶パネル4Rの画素領域PRへ出射する。ここでは、第1の液晶パネル4Rにおいて画素領域PRが設けられた面に対して、赤色の光束HRが垂直に進行するように、第1の反射ミラーMRが配置されている。
また、色分離要素3において、第2のダイクロイックミラー3Gは、光源2から照明される光束の進行方向に対して、たとえば、45°の角度にて面が傾斜するように設けられている。そして、第2のダイクロイックミラー3Gは、光源2から照明され、第1のダイクロイックミラー3Rを透過した光束において、緑色の波長領域に対応する光束を反射し、かつ、緑色の波長領域以外の波長領域に対応する光束を、第3のダイクロイックミラー3Bへ透過する。第2のダイクロイックミラー3Gによって反射された緑色の光束HGは、図27に示すように、液晶パネル4として設けられた第2の液晶パネル4Gの画素領域PRへ出射する。ここでは、第2の液晶パネル4Gにおいて画素領域PRが設けられた面に対して、緑色の光束HGが垂直に進行するように、第2のダイクロイックミラー3Gが配置されている。
また、色分離要素3において、第3のダイクロイックミラー3Bは、光源2から照明される光束の進行方向に対して、たとえば、45°の角度にて面が傾斜するように設けられている。そして、第3のダイクロイックミラー3Bは、光源2から照明され、第1および第2のダイクロイックミラー3R,3Gを透過した光束において、青色の波長領域に対応する光束を反射し、かつ、青色の波長領域以外の波長領域に対応する光束を透過する。第3のダイクロイックミラー3Bによって反射された青色の光束HBは、図27に示すように、第3のダイクロイックミラー3Bに対面するように配置された第2の反射ミラーMBに出射される。そして、その後、青色の光束HBを、第2の反射ミラーMBが、液晶パネル4として設けられた第3の液晶パネル4Bの画素領域PRへ出射する。ここでは、第3の液晶パネル4Bにおいて画素領域PRが設けられた面に対して、青色の光束HBが垂直に進行するように、第2の反射ミラーMBが配置されている。
このように、本実施形態においては、色分離要素3は、光源2によって照射された白色光を、3原色の光束のそれぞれに分離すると共に、その3原色の光束のそれぞれが液晶パネル4として設けられた第1の液晶パネル4R、第2の液晶パネル4G、第3の液晶パネル4Bの画素領域PRのそれぞれに対して垂直に出射されるように構成されている。
第1の液晶パネル4Rと、第2の液晶パネル4Gと、第3の液晶パネル4Bとのそれぞれは、図27に示すように、矩形形状のダイクロイックプリズムDPの面に、画素領域PRが設けられた面が対面するように配置されている。また、第1の液晶パネル4Rと、第2の液晶パネル4Gと、第3の液晶パネル4Bとのそれぞれは、実施形態1と同様に、いずれも透過型であって、図27に示すように、画素領域PRが設けられており、その画素領域PRにおいて色分離要素3から出射された光が透過されるように構成されている。ここでは、第1の液晶パネル4Rと、第2の液晶パネル4Gと、第3の液晶パネル4Bとのそれぞれにおいては、色分離要素3から分離して出射された光束HR,HG,HBのそれぞれが、各画素領域PRへ入射し、その画素領域PRにおいて変調される。その後、その画素領域PRを透過した光束HR,HG,HBのそれぞれが、ダイクロイックプリズムDPに入射された後に、投影レンズ5へ出射される。具体的には、第1の液晶パネル4Rは、赤色の光束HRが入射され、ダイクロイックプリズムDPに、その赤色の光束HRが出射される。また、第2の液晶パネル4Gは、緑色の光束HGが入射され、ダイクロイックプリズムDPに、その緑色の光束HGが出射される。また、第3の液晶パネル4Bは、青色の光束HRが入射され、ダイクロイックプリズムDPに、その青色の光束HRが出射される。なお、第1の液晶パネル4Rと、第2の液晶パネル4Gと、第3の液晶パネル4Bのそれぞれは、両面に、偏光板(図示なし)が設けられている。また、この第1の液晶パネル4Rと、第2の液晶パネル4Gと、第3の液晶パネル4Bの詳細な構成については、後述する。
投影レンズ5は、図27に示すように、第1の液晶パネル4Rと、第2の液晶パネル4Gと、第3の液晶パネル4Bとのそれぞれの画素領域PRを透過後に、ダイクロイックプリズムDPを介して、画像として出射される光束を、スクリーン6へ投影するように構成されている。
第1の液晶パネル4Rと、第2の液晶パネル4Gと、第3の液晶パネル4Bの詳細な構成について説明する。第1の液晶パネル4Rと、第2の液晶パネル4Gと、第3の液晶パネル4Bとは、互いに同様な構成である。このため、第1の液晶パネル4Rを代表として説明する。
図28は、本発明にかかる実施形態9の液晶表示装置500において、第1の液晶パネル4Rの要部を拡大して示す断面図である。
図28に示すように、本実施形態の第1の液晶パネル4Rは、図5に示した実施形態1の液晶パネル4の場合に対して、画素電極101とマイクロプリズム512との関係が異なっている。この点を除き、実施形態1の液晶パネル4と同様に構成されている。このため、重複する箇所については、説明を省略する。
第1の液晶パネル4Rは、アクティブマトリクス方式であり、実施形態1と同様に、図28に示すように、マイクロレンズアレイ基板21と、TFTアレイ基板31と、液晶層41とを有しており、マイクロレンズアレイ基板21とTFTアレイ基板31とが間隔を隔てて対面し、シール材(図示なし)によって貼り合わされている。そして、液晶層41が、そのマイクロレンズアレイ基板21とTFTアレイ基板31との間の間隔に注入されている。また、実施形態1と同様に、第1の液晶パネル4Rにおいては、画素領域PRが設けられ、その画素領域PRにおいて画像を表示するように構成されている。
この画素領域PRにおいては、図28に示すように、マイクロレンズアレイ基板21の側から入射された赤色の光束HRが、液晶層41を介して、TFTアレイ基板31の側に出射されるように構成されている。
具体的には、本実施形態においては、第1の液晶パネル4Rは、図28に示すように、入射される赤色の光束HRが、画素領域PRにおいて、マイクロレンズアレイ基板21にて液晶層41側の面に対して反対側の面に入射される。
そして、図28に示すように、この入射された赤色の光束HRがマイクロレンズアレイ基板21に透過し、液晶層41に入射される。そして、その液晶層41を透過した赤色の光束HRが、TFTアレイ基板31へ入射された後、TFTアレイ基板31を透過する。すなわち、赤色の光束HRが、画素領域PRにおいて、マイクロレンズアレイ基板21と、液晶層41と、TFTアレイ基板31とを、順次、透過する。詳細については後述するが、本実施形態においては、赤色の光束HRが、TFTアレイ基板31の面に対して垂直な方向に進行するように出射される。そして、その第1の液晶パネル4Rを透過した赤色の光束HRが、ダイクロイックプリズムDPを介して、投影レンズ5へ出射される。
マイクロレンズアレイ基板21について説明する。
マイクロレンズアレイ基板21は、実施形態1の場合と同様に、図28に示すように、マイクロレンズ24が形成されている。
マイクロレンズ24は、図28に示すように、実施形態1と同様に、ベースガラス基板21aにおいて液晶層41側の面に設けられている。また、マイクロレンズ24は、図28に示すように、画素領域PRにおいて一の画素Pに対応して赤色の光束HRを出射するように、複数設けられている。つまり、図28に示すように、実施形態1と異なり、マイクロレンズ24は、その一つが、赤色の光束HRを一つの画素電極101へ集光するように構成されている。
具体的には、図28に示すように、マイクロレンズ24においては、赤色の光束HRが、第1の液晶パネル4Rの画素領域PRに沿った面に対して、90°の角度になるように進行して入射される。このため、マイクロレンズ24は、その赤色の光束HRを光軸PGに沿うように集光する。つまり、マイクロレンズ24は、赤色の光束HRが入射した方向の状態を保持した状態において、その赤色の光束HRを画素電極101に集光する。
TFTアレイ基板31について説明する。
TFTアレイ基板31は、実施形態1の場合と同様に、図28に示すように、マイクロプリズム512が画素領域PRに形成されている。
マイクロプリズム512は、実施形態1の場合と同様に、図28に示すように、凸状であって、TFTアレイ基板31からマイクロレンズアレイ基板21へ向かう側に突き出るように形成されている。
つまり、実施形態1の場合と同様に、マイクロプリズム512は、第1のプリズム面S1と第2のプリズム面S2と第3のプリズム面S3とを含み、第1のプリズム面S1が、マイクロレンズ24の光軸PGに対して垂直な角度の面になるように形成されている。そして、第2のプリズム面S2と第3のプリズム面S3とのそれぞれが、第1のプリズム面S1を介して、互いに対称であって、マイクロレンズ24の光軸PGに対して垂直でなく傾斜した面になるように形成されている。
しかしながら、本実施形態においては、実施形態1の場合と異なり、マイクロプリズム512は、図28に示すように、画素領域PRにおいて、一つが、一つの画素Pに対応して入射された赤色の光束HRを出射するように設けられている。
図29は、本発明にかかる実施形態9において、マイクロプリズム512と、画素電極101との関係を示す上面図である。
ここでは、図29に示すように、第1のプリズム面S1と第2のプリズム面S2と第3のプリズム面S3とのそれぞれが、y方向に配置された複数の画素電極101に沿って延在するように設けられている。
そして、本実施形態においては、図28に示すように、第1のプリズム面S1と第2のプリズム面S2と第3のプリズム面S3とのそれぞれに入射された赤色の光束HRのそれぞれが、マイクロレンズ24の光軸PGに沿って互いに平行に進行するように構成されている。ここでは、スネルの法則に基づいて算出される傾斜角度に対応するように形成される。
第2の液晶パネル4Gについても、上記の第1の液晶パネル4Rの場合と同様に、マイクロプリズム512において第1のプリズム面S1と第2のプリズム面S2と第3のプリズム面S3とのそれぞれに入射された緑色の光束HGのそれぞれが、マイクロレンズ24の光軸PGに沿って互いに平行に進行するように構成されている。
また、第3の液晶パネル4Bについても、上記の第1の液晶パネル4Rの場合と同様に、マイクロプリズム512において第1のプリズム面S1と第2のプリズム面S2と第3のプリズム面S3とのそれぞれに入射された青色の光束HBのそれぞれが、マイクロレンズ24の光軸PGに沿って互いに平行に進行するように構成されている。
以上のように、本実施形態においては、マイクロレンズ24によって集光された3原色の光束HR,HG,HBのそれぞれが、互いに平行に変換されて出射されるように、マイクロプリズム512がTFTアレイ基板31に形成されている。そして、実施形態1と同様に、本実施形態においては、このマイクロプリズム512をマイクロレンズアレイ基板21に形成せずに、マイクロプリズム512をTFTアレイ基板31に形成している。このため、本実施形態は、マイクロプリズム512を出射した3原色の光束HR,HG,HBのそれぞれについて、投影レンズ5において、「けられ」が発生することを防止することができる。
したがって、本実施形態は、実施形態1と同様に、表示画像の画像品質を向上可能であって、小型化を容易に実現できる。また、実施形態2から8の構成を、3板式の液晶プロジェクタに適用することが可能であり、適用した場合には、各実施形態に対応する効果を、同様に奏することができる。
なお、本発明の実施に際しては、上記した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形形態を採用することができる。
たとえば、マイクロプリズム512を台形形状になるように形成する場合について説明したが、これに限定されない。
図30は、本発明にかかる実施形態において、マイクロプリズム512の変形形態を示す断面図である。
図30(A)に示すように、台形形状にて中央の矩形部分が除かれた形状になるように、マイクロプリズム512を形成しても良い。また、図30(B)に示すように、複数の平面を有するマイクロプリズム512を、曲面を有するマイクロレンズに置換するように形成してもよい。その他、光学特性に応じて、さまざまな形状の光学要素を適用した場合であっても、好適な結果を得ることができる。
また、本実施形態においては、光学要素として、マイクロレンズ,マイクロプリズムを用いる場合ついて記載したが、これに限定されない。たとえば、シリンドリカルレンズを用いることができる。この場合には、光を屈折する必要のない縦方向の形状ばらつきを抑えられ、製造ばらつきに対して強くなる等の効果を奏することができる。
また、上記の実施形態において、液晶表示装置1,500は、本発明の液晶表示装置に相当する。また、上記の実施形態において、光源2は、本発明の光源に相当する。また、上記の実施形態において、色分離要素3は、本発明の色分離要素に相当する。また、上記の実施形態において、液晶パネル4,第1の液晶パネル4R,第2の液晶パネル4G,第3の液晶パネル4Bは、本発明の液晶パネルに相当する。また、上記の実施形態において、投影レンズ5は、本発明の投影レンズに相当する。また、上記の実施形態において、ベースガラス基板21aは、本発明の第1基板に相当する。また、上記の実施形態において、マイクロレンズ24は、本発明の第1光学要素,マイクロレンズに相当する。また、上記の実施形態において、ガラス基板31aは、本発明の第2基板に相当する。また、上記の実施形態において、液晶層41は、本発明の液晶層に相当する。また、上記の実施形態において、画素電極101は、本発明の画素電極に相当する。また、上記の実施形態において、画素スイッチング素子102は、本発明の画素スイッチング素子に相当する。また、上記の実施形態において、マイクロプリズム512は、本発明の第2光学要素,マイクロプリズムに相当する。また、上記の実施形態において、第1のプリズム面SG,S1は、本発明の第1のプリズム面に相当する。また、上記の実施形態において、第2のプリズム面SR,S2は、本発明の第2のプリズム面に相当する。また、上記の実施形態において、第3のプリズム面SB,S3は、本発明の第3のプリズム面に相当する。また、上記の実施形態において、第5のコンタクトC5は、本発明のコンタクトに相当する。また、上記の実施形態において、画素Pは、本発明の画素に相当する。また、上記の実施形態において、画素領域PRは、本発明の画素領域に相当する。
1,500:液晶表示装置(液晶表示装置)、2:光源(光源)、2a:ランプ、2b:リフレクタ、3:色分離要素(色分離要素)、3R:第1のダイクロイックミラー、3G:第2のダイクロイックミラー、3B:第3のダイクロイックミラー、4:液晶パネル(液晶パネル)、4R:第1の液晶パネル(液晶パネル)、4G:第2の液晶パネル(液晶パネル)、4B:第3の液晶パネル(液晶パネル)、5:投影レンズ(投影レンズ)、21:マイクロレンズアレイ基板、21a:ベースガラス基板(第1基板)、21b:カバーガラス基板、24:マイクロレンズ(第1光学要素,マイクロレンズ)、23:対向電極、31:TFTアレイ基板、31a:ガラス基板(第2基板)、41:液晶層(液晶層)、101:画素電極(画素電極)、102:画素スイッチング素子(画素スイッチング素子)、103:保持容量素子、201:走査配線、202:信号配線、203:保持容量配線、511:ブラックマトリクス層、512:マイクロプリズム(第2光学要素,マイクロプリズム)、SG,S1:第1のプリズム面(第1のプリズム面)、SR,S2:第2のプリズム面(第2のプリズム面)、SB,S3:第3のプリズム面(第3のプリズム面)、SIa,SIb,SIc,SId,SId,SI2:層間絶縁膜、C1:第1のコンタクト、C2:第2のコンタクト、C3:第3のコンタクト、C4:第4のコンタクト(コンタクト)、LS1:第1の遮光膜、LS2:第2の遮光膜、LS3:第3の遮光層、P:画素(画素)、PR:画素領域(画素領域)