以下、本発明にかかる弾球遊技機の一例として、パチンコ遊技機1を実施形態として説明する。
図1はこの発明に係る弾球遊技機の一例として示す実施形態のパチンコ遊技機1の外観構成を示す正面図である。パチンコ遊技機1は、ベース枠2に開閉自在に取り付けられた正面扉3を有している。正面扉3には、略円形の窓4が形成されている。窓4には、例えばガラス板などの透明板が嵌め込まれており、この透明板を介して、その奥側に設けられた遊技盤5を視認できる。
正面扉3の下部には、遊技媒体である遊技球を貯留するための球受容器(球受け皿)6が配置されている。球受容器6に貯留された遊技球は、パチンコ遊技機1の内部に設けられた発射装置(図示せず)に1球ずつ供給される。球受容器6の右側にはハンドル7が回動可能に設けられており、遊技者がこのハンドル7を握って、回動軸の軸線回りに回転させることにより、発射装置から遊技盤5に向かって遊技球が所定時間間隔毎に1つずつ自動的に発射される。
遊技盤5の下部には操作手段として作動する押しボタン8,9,10が配置されている。押しボタン8,10は、大当たり遊技中に、例えば後述する液晶表示部14で表示される演出に遊技者自らがいずれかを操作することにより、例えば続きの演出を選択する等に使用される。また、遊技盤5の下部の左右には、効果音を報知するためのスピーカ11,12が設けられている。
図2に、本実施形態のパチンコ遊技機1の遊技盤5の構成を示している。遊技盤5の周縁には、発射装置から発射された遊技球を遊技盤5の左側上部に導くための略円弧状のガイドレール13が配置されている。遊技盤5には、多数本の障害釘Dが植設されており、ガイドレール13に沿って遊技盤5の左側上部から上方に放たれた遊技球は、遊技盤5の盤面に沿って多数本の障害釘に衝突しつつ、間を通って下方へと落下していく。この遊技盤5により遊技領域が形成されている。
遊技盤5のほぼ中央には、大型の練物14が配置されており、練物14のほぼ中央に可変表示装置の一例の大型の液晶表示部15が配置されている。液晶表示部15は、リーチ演出を含む図柄変動を表示する(図2では、図柄を省略している)。図柄には、1,2,3…などの数字を使用するが、アルファベットなどの文字やキャラクタ絵柄などを使用することができる。なお、液晶表示部15に代えて、ブラウン管やEL、プラズマディスプレイなどの可変表示装置、あるいはリールやベルトなどの可動型の可変表示装置を用いてもよい。液晶表示部15は、取得される乱数に基づいて、複数の所定の装飾識別情報を可変表示する装飾識別情報可変表示手段として働くものである。装飾識別情報とは、液晶やELの表示装置において、明示態様で変動表示を行うものを指す。例えば、可変表示手段の他に抽選結果に関する表示を行うものがある場合、これらのうちで最も明確に表示を行うものを指すものである。つまり、液晶表示部に抽選結果に関する表示を行う部分が複数あり、一方の変動表示が小さく行われて可変表示手段の変動と同期して変動し、他方の変動表示が大きく(例えば前述の一方の変動表示の大きさの5倍以上)行われて可変表示手段の変動と同期せずに変動する場合、この大きく行われる変動表示が装飾識別情報として定義されるものである。
練物14上の液晶表示部15の周囲部分には、盤面から突出して鎧部16が形成されており、盤面に打ち出された遊技球はこの鎧部16の外縁に衝突しつつ流下していく。鎧部16の表面には、遊技機のテーマ等に応じて各種意匠等が表されている。鎧部16の内部にはランプ等の照明手段も備えており、液晶表示部15における演出と連動して演出を行うようになっている。また、練物14には、遊技球が転動する転動面217が設けられている。この転動面17には、導入口18から流入した遊技球が一定時間転動した後、放出口19から下方に落下するようになっている。
また、図2には示していないが、練物14において、液晶表示部15と鎧部16の間にある内部空間には、可動物MOが配置されている。この可動物MOは、モータあるいはソレノイドなどで駆動されるようになっており、特定の演出の時のみ液晶表示部15の前面に出現するようになっている。
練物14に設けられる放出口19の下方には、遊技球が入球可能で、入球により特別図柄抽選(大当り抽選)の契機となる始動入賞口20および役物始動口21が配置されている。始動入賞口20は、第1特別図柄の抽選を行うための第1始動口、役物始動口21は、第2特別図柄の抽選を行うための第2始動口として設けられている。役物始動口21は、可動片22(22a、22b)からなる電動チューリップ(いわゆる、電チュー)を備えてなる。通常時は、可動片22が起立状態にあることで互いに近接して窄められ、役物始動口21が閉状態であり遊技球が進入し難くなっている。なお、可動翼片22が傾倒状態に有る場合は、図において点線で示したようになり、役物始動口21への遊技球の侵入が容易となる。練物14の左隣には入球により普通図柄抽選の契機となる特定領域である普通図柄始動ゲートGTが設けられている。
役物始動口21の下方には、例えば左右に長い長方形状に形成され、複数個の遊技球が同時に入球可能な特別入賞口(以下、大入賞口)23が配置されている。この大入賞口23に関連して、大賞口23に遊技球を案内する開状態(入球が容易な第2状態)および大入賞口23に遊技球が入るのを阻止する閉状態(入球が困難な第1状態)に開閉可能な開閉板が設けられている。すなわち、開閉板は、遊技盤5の盤面に沿った状態で大入賞口23を閉塞して遊技球が入るのを阻止することができ、また、この状態から、大賞口23の下端縁に沿って配置された回動軸(図示せず)を中心に手前側に倒伏することにより、大入賞口23を開放して、落下してくる遊技球を大入賞口23内に導き入れることができる。この大入賞口23に設けられる開閉板の駆動は、リンク機構等を介して接続されたモータやソレノイド等の駆動源によって行われ、種々の開閉態様で動作可能となっている。また、大入賞口223の下部には、入賞しなかった遊技球を盤面から回収するためのアウト口24が設けられている。遊技盤5上には流下してくる遊技球を振り分けるための所定個数の風車WMが設けられている。大入賞口23は、遊技球の入球が困難もしくは不能な状態から容易な状態への作動が可能であり、遊技球の入球により所定個数の遊技球を払い出す可変入賞装置として働くものである。また、本実施形態では、開閉板を用いた型式の特別入賞口(大入賞口)を例として示しているが、これに代えて、複数の可動片22を用いた型式(電チュー)などであってもよい。
また、盤面の右側部には、図柄表示領域DGが設置されている。この図柄表示領域DGは、遊技球の特定領域通過による抽選の結果(第1特別図柄抽選、第2特別図柄抽選、普通図柄抽選)を示すべく複数の表示器(ランプなど)によって構成されている。また、遊技盤5の所定位置には所定個数の普通入賞口N1〜N4が設けられている。
図3に、図柄表示領域DGの構成を示している。図柄表示領域DGの上部には、第1特別図柄表示部SF、第2特別図柄表示部SSが設けられている。第1特別図柄表示部SFと第2特別図柄表示部SFは、それぞれ例えば識別情報を変動表示可能な7セグメント表示器からなる。また、その周囲には、ランプF1,F2からなる第1特別図柄保留表示部LF、ランプS1,S2からなる第2特別図柄保留表示部LSを配置している。
図柄表示領域DGの中央部には、ランプNR,NLからなる普通図柄表示部ND、ランプM1,M2からなる普通図柄保留表示部MDを配している。図柄表示領域DGの下部には、ランプH1,H2,H3,H4からなる第1特別図柄当り種別表示部HD、ランプG1,G2,G3,G4からなる第2特別図柄当り種別表示部GDを配している。
第1特別図柄表示部SF,第2特別図柄表示部SSは、それぞれの特別図柄抽選の結果をセグメント表示するためのものである。この特別図表示部では、乱数を判定した事に基づいて、所定時間(特別図柄変動時間)変動表示を行い、その後に抽選結果を表示する。第1特別図柄保留表示部LF、第2特別図柄保留表示部LSは、現在変動中(判定中)の特別図柄抽選結果に加えて遊技機がそれぞれの特別図柄について4個まで電気的に記憶している遊技球数(始動記憶数)をその点灯状態にて表示している。普通図柄表示部NDは、普通図柄抽選の結果を点灯状態で表示するためのものである。普通図柄表示部NDでは、乱数を判定した事に基づいて、所定時間(普通図柄変動時間)変動表示を行い、その後に抽選結果を表示する。普通図柄保留表示部MDは、現在変動中の普通図柄抽選結果に加えて遊技機が最大4個まで電気的に記憶している遊技球数(始動記憶数)をその点灯状態にて表示している。大当り種別表示部HD,GDは、抽選結果が大当りとなった場合に、大入賞口23の開放回数等の大当りの種別を示すものである。第1特別図柄表示部SF、第2特別図柄表示部SSは、始動条件の成立によって複数の識別情報を可変表示する可変表示手段として働くものであり、当否判定結果を示す複数の表示態様(セグメント表示態様)、つまり識別情報を持つものである。
始動入賞口20または役物始動口21に遊技球が入ると、予め定める個数の賞球(遊技球)が遊技者に付与されるとともに、遊技者が特別遊技(以下、大当たり遊技と記載するときあり)を実行できるか否かを決定するための大当たり抽選及び大当たり遊技の内容を決定する特別図柄抽選が行われる。大当たり抽選の抽選結果は、特別図柄表示部SF、SSの図柄で表示される。始動口20及び役物始動口21は、入球によって抽選を行う所定領域に該当するものである。
液晶表示部15には3つの演出図柄がスクロールされるように表示される。液晶表示部15の表示は、始動入賞口20または役物始動口21に遊技球が入るのに応答して変動を開始し、背景画像の変化やキャラクタの登場や演出図柄の変動等が表示され、所定時間が経過した後、スクロールしている3つの演出図柄が順に停止されていく。大当たりの抽選結果は、遊技者に分かりやすいように3つの図柄の表示が停止したときに、液晶表示部15に表示される図柄の組合せによっても表示される。
特別入賞口23への遊技球の入球に対しては、予め定める個数の賞球が、図示しない賞球払出装置により賞球として、図1に示した球受容器6に払い出される。大当たり遊技に突入すると、開閉板が開状態となり、容易に遊技球が特別入賞口23に入るので、遊技者は多数個の賞球を獲得することができる。
次に、本発明のパチンコ機1が行う当選遊技について説明する。本発明のパチンコ機は、当選遊技として、単作動当り(一般的には小当りと呼ばれる)と、連続作動当り(一般的に大当りと呼ばれる)を実行する機能を有している。これらの単作動当りと、連続作動当りは、特別図柄抽選において所定の確率で当選するようになっている。
単作動当りとは、遊技規則でいうところの、『条件装置(役物連続作動装置)が作動せず、かつ、第一種特別電動役物が作動することとなる』当りであり、前述の特別入賞口(大入賞口)23を一回のみ駆動するものである。この単作動当りによる大入賞口の駆動を以下、小当り遊技と呼ぶことにする。この小当り遊技における駆動は、一回の作動信号で行われるものの、開放回数は一回とは限らない。例えば、0.5秒開放−1秒閉鎖−0.5秒開放等のパターンを一回の駆動とするパターン(この場合は2回開放)も含まれるものである。
連続作動当りとは、遊技規則でいうところの、『条件装置(役物連続作動装置)が作動することとなる』当りであり、前述の特別入賞口(大入賞口)23を複数回駆動するものである。この連続作動当りによる大入賞口の駆動は、前述した如く、一般的に大当り遊技(特別遊技)と称される。
図4に、主制御部200における抽選結果に対する液晶表示部15における演出の選択率を示している。抽選結果が大当りの場合には、図4(a)に示した割合で演出が選択されて実行される。これらの選択確率は、大当り乱数R1、大当り図柄乱数R2、リーチ乱数R3、変動パターン乱数R4の乱数値の振り分けから演算された値を示している。リーチA当り演出〜リーチD当り演出は、後述するように、3つの装飾図柄のうち2つを揃い図柄で停止させた後、残り1つの変動及びキャラクタ等のアニメーション表示などを含んだいわゆるリーチ演出を行ったのち、揃い図柄「7−7−7」等で停止する演出である。この演出は、第2変動パターンの一例として示されるものであり、各種リーチ演出は、装飾識別情報の一部を第2変動パターンによる停止結果の一部となるように停止する特殊パターンとして示されるものである。なお、抽選結果が2R確変大当り(突然確変)の場合には、チャンス目停止演出が実行され、通常大当りの場合には、その他の当り演出が実行される。抽選結果がハズレの場合には、図4(b)に示した割合で演出が選択されて実行される。リーチAハズレ演出〜リーチDハズレ演出は、後述するように、3つの装飾図柄のうち2つを揃い図柄で停止させた後、残り1つの変動及びキャラクタ等のアニメーション表示などを含んだいわゆるリーチ演出を行ったのち、不揃い図柄で停止する演出である。この演出は、第1変動パターンの一例として示されるものである。抽選結果が小当りの場合には、時4(c)で示した割合で演出が選択されて実行される。抽選結果が第1小当りの場合には、抽選結果がハズレの場合のリーチAハズレ演出〜リーチDハズレ演出とほぼ同様の演出が実行され、第2小当りの場合には、突然確変と同様のチャンス目停止演出が実行される。
図5に、本実施形態におけるパチンコ遊技機1の電気的なブロック構成を示す。図5において、制御部100は、入力部からの各種信号入力に基づいて、各種処理を行い、出力部に対して各種制御出力を行うことによって、パチンコ遊技機1の動作を実現している。また、制御部100は、パチンコ遊技機1全体としての基本機能の制御を行う主制御部101と、主制御部101からの信号に基づいて、各種演出機能の制御を行う副制御部102とに大きく区分される。主制御部101と、副制御部102とは、中継基板103を介して接続され、主制御部101から副制御部102に向かって1方向に信号が送信可能になっている。
主制御部101は特別図柄抽選に関する抽選機能を有する主制御基板200と、主制御基板と相互通信可能に接続され、遊技媒体(遊技球)の払出等を制御する払出制御基板210を含んでなる。また、インタフェース(図示せず)を介して入力部と、ドライバ回路(図示せず)を介して出力部と接続される。副制御部102は、画像演出関連の制御を行う第1副制御基板220と、それ以外の音声選出等の演出制御を行う第2副制御基板230とを含んでなり、インタフェース(図示せず)を介して入力部と、ドライバ回路(図示せず)を介して出力部と接続される。
主制御基板200は、パチンコ遊技機1における遊技の基本となる動作を制御するためのものであり、各種演算処理を行うことによって各構成の制御を統括的に行うCPU201や、遊技を制御するためのプログラムソフト等が記憶されたROM202や、制御時に必要なデータが書き込まれるRAM203を含むマイクロコンピュータを搭載して構成されている。また、CPU201には、乱数発生部(乱数発生手段)としての機能もある。
図示は省略しているが、主制御基板には特別図柄(特別図柄1及び2)に関する乱数を発生する乱数発生機能(乱数発生手段)を有する。この乱数発生手段により発生される乱数は、当否抽選の結果を定める大当り乱数R1、大当りになる場合に大当りの種別を定める大当り図柄乱数R2、ハズレとなる場合にリーチの有無を定めるリーチ乱数R3、変動時間等の変動パターンを定める変動パターン乱数R4を含んでいる。このうち、大当り乱数R1は、CPU201の乱数発生機能を用いたハード乱数であるが、R2〜R4に関しては、CPU201の指令に基づいてROM202の乱数発生プログラムにより発生されるソフト乱数が用いられる。よって、本実施形態において、特別図柄に関する乱数を発生する乱数発生手段は、CPU201およびROM202による乱数発生機能により実現されている。なお、本発明の乱数発生形態はこれに限らず、全乱数R1〜R4をCPUのハード乱数を用いた形態や、その他の形態が任意に用いることができるものとする。また、R1〜R4は、互いに更新周期が異なるように設定されている事が好ましい。
主制御基板200には、始動口20に設けられて遊技球の入球を検知する始動口センサ30、役物始動口21に設けられて遊技球の入球を検知する役物始動口センサ31、ゲートGTに対応するゲートセンサ32、特別入賞口(大入賞口)23内に設けられて遊技球の入球を検知する大入賞口センサ33、複数の普通入賞口N1〜N4のそれぞれに設けられる普通入賞口センサ34a〜34dからの信号がインタフェース(図示せず)を介して入力される。また、図示していないが、セキュリティ関連のセンサの信号、例えば扉の開放状態を検知する扉開放センサ、遊技機本体の振動を検出する振動センサ、電波を検出する電波センサ、磁力を検出すう磁力センサなどの信号も主制御基板200に向けて入力される。
主制御基板200は、入力部から入力された信号に基づいて、コマンド及びデータを中継基板103を介して副制御部102に向かって一方向に出力する。また、払出制御基板と相互に情報通信を行う。この事によって、払出制御基板201による、各入賞口に対応した賞球の払出制御を可能にしている。同時に、ドライバ回路(図示せず)を介して、出力部に含まれる第1特別図柄表示部SF、第2特別図柄表示部SS、普通図柄表示部ND、第1特別図柄保留表示部LF、第2特別図柄保留表示部LS、普通図柄保留表示部MD、大当り種別表示部GD,HD、普通電動役物駆動部36、大入賞口駆動部37に制御信号を与える。普通電動役物駆動部36は、ソレノイドやモータ等からなり、図2に示した可動片22の開閉駆動を行う。大入賞口駆動部37は、ソレノイドやモータ等からなり、大入賞口23の開閉板の開閉駆動を行う。
主制御基板200のROM202には、保留内連続演出の契機となる、先読みコマンドを発生するための先読みコマンド発生部300と、第2特別図柄の変動が優先される場合に、この旨を入賞時に副制御部に送信するための割込コマンド発生部301と、第1特別図柄・第2特別図柄の抽選結果を判定するための特別図柄判定テーブル302と、当選遊技(後述の大当りあるいは小当り)を行う場合の大入賞口23の開放を行うための大入賞口開放プログラム303と、大入賞口23の開放パターンを記憶した大入賞口開放パターンデータ記憶部304とが記憶されている。大入賞口開放パターンデータ記憶部304には、大入賞口を開放作動させるための作動信号パターン及び開放信号パターンが当り種別毎に記憶されており、これらを読み出して開放動作を実行するようになっている。
主制御基板200のRAM203には、始動口センサ30あるいは役物始動口センサ31の検出に基づいて取得した乱数を一時的に記憶する保留乱数一時記憶部305、副制御部102に出力するコマンドを一時的に記憶するコマンド一時記憶部306が設けられている。
払出制御基板210は、パチンコ遊技機1における遊技球の払い出し動作を制御するためのものであり、CPU211や、払出動作を制御するプログラムソフト等が記憶されたROM212や、制御時に必要なデータが書き込まれるRAM213を含むマイクロコンピュータを搭載して構成されている。
払出制御基板210には、ドライバ回路(図示せず)を介して賞球払出装置35が接続されており、この賞球払出装置35に制御信号を与える。払出制御基板210は、主制御基板200に入力される各種センサ信号の情報を主制御基板200と相互通信することによって、これらの信号に基づいて賞球払出装置35を制御するようになっている。賞球払出装置35は、例えばステッピングモータに軸支された回転翼(スプロケット)を球流下路に臨ませた構造となっており、これらの制御信号に基づいてスプロケットをモータ駆動して回転させることにより、所定個数の遊技球を払い出す。このスプロケットの回転回数により、所定個数ずつ遊技球を払い出すことができるようになっており、この回転回数の制御を行う為のプログラムが払出制御基板のROM212に記憶されている。
第1副制御基板220は、ドライバ回路(図示せず)を介して液晶表示部15の表示制御を行うものであり、演出表示実行手段として働くCPU221と、ROM222と、RAM223とを含むマイクロコンピュータで構成されている。また、第1副制御基板220は、ドライバ回路(図示せず)を介して可動物駆動部38と接続されている。可動物駆動部38は、液晶表示部15と鎧部16の間にある内部空間に配置された可動物MOの駆動を行うものである。
CPU221は、CPU201からの抽選結果に応じたコマンド送信を受けて、多彩な演出を行う。例えば、CPU221は、大当り遊技中、CPU201が実行する大入賞口23の開放制御に応じた演出画像を液晶表示部15に画像表示する。同時に、液晶表示部15の演出が、可動物MOの駆動を伴うものであった場合には、可動物駆動部38に駆動信号を送信する。第1副制御基板220には、インタフェース(図示せず)を介して、入力部の左押ボタン8、中押ボタン9、右押ボタン10に各々設けられたセンサからセンサ信号が与えられる。また、第1副制御基板220には、双方向でデータを送受信する第2副制御基板230が接続されている。
第1副制御部220のROM222には、リーチ演出のパターンを記憶したリーチパターン記憶部400と、保留内連続予告のパターンを制御する連続予告パターン制御プログラム401と、可動物MOの駆動を制御する可動物制御プログラム402を有している。
第1副制御部220のRAM223には、主制御基板200からの先読みコマンドの送信を受けて先読みフラグの状態を一時的に記憶するための先読みフラグ一時記憶部403と、ROM222の連続予告パターン制御プログラムによって行われる保留内連続予告の実行状態を一時的に記憶する連続予告状態一時記憶部404が設けられている。
第2副制御基板230は、ドライバ回路(図示せず)を介してスピーカ11,12と、装飾効果を演出するための各種演出用のランプ39を制御するものであり、CPU231と、ROM232と、RAM233とを含む、図示していないが、ROM232には、大当り中に演出を行う楽曲などの音声データ等を記憶した音声データ記憶部、液晶表示部15で行われる演出と同期して、ランプ39を駆動するための発光パターンデータも内蔵されている。
図6(a)に、大当り乱数R1(0〜999)における当選値と、対応する賞の種別を表している。パチンコ遊技機1が通常状態(低確率時)の場合は、大当り(連続作動当り)当選値は91〜100の値に設定されており、1/100で大当りとなる。一方、小当り(単作動当り)当選値は101〜150の値に設定されており、1/20で小当りとなる。小当り当選値のうち、101〜125の値は、第1単作動当りに振り分けられており、126〜150の値は第2単作動当りに振り分けられている。つまり、1/20で当選する小当りのうち、第1単作動当りと第2単作動当りが半分ずつの割合で当選するようになっている。それ以外の大当り乱数には、抽選結果としてはハズレが割り当てられている。一方、確率変動状態(高確率時)の場合には、大当り当選値は1〜100の値に設定されており、1/10で大当りとなる。
図6(b)に、第1特別図柄抽選における、大当り図柄乱数R2(0〜99)における乱数値と、対応する大当り内容を示している。大当り図柄乱数R2は、大当り乱数R1の乱数値が大当りを示す場合に、その大当り遊技内容を定めるものである。乱数値が1〜25である場合は、大当りの種別は2R通常大当りとなる。この2R通常大当りは、入球が殆ど期待できない態様の開放(0.5秒)を2回行った後、時短状態に突入する当りである。図示していないが、全ての大当り発生後、変動回数100回の時短状態を発生するようになっている。また、この2R通常大当りは、他の大当りとは異なり、装飾図柄を「7−7−7」等の揃い図柄で停止しない制御を行う。従って、残り1つの変動中の装飾図柄を残して揃い図柄で停止するリーチ状態は生じない。乱数値が26〜50である場合は、大当りの種別は2R確変大当りである。この2R確変大当りは、入球が殆ど期待できない態様の開放(0.5秒)を2回行った後、確率変動状態に移行する当りである。この2R確変大当りは、他の大当りとは異なり、装飾図柄を「7−7−7」等の揃い図柄で停止しない制御を行う。従って、残り1つの変動中の装飾図柄を残して揃い図柄で停止するリーチ状態は生じない。
R2の乱数値が51〜70の場合は7R通常大当り、71〜90の場合は7R確変大当り、91〜95の場合は15R通常大当り、96〜99の場合は15R確変大当りとなる。7R大当りは、入球を期待できる態様の開放(例えば30秒)を7回行い、15R大当りは、入球を期待できる態様の開放(例えば30秒)を15回行う。通常大当りの場合には、遊技状態は通常状態から移行しないが、確変大当りの場合は大当り遊技終了後確変状態に移行する。R2の乱数値が0の場合には、大当り種別は[1+15]R確変大当りとなる。この[1+15]R確変大当りは、入球が殆ど期待できない態様の開放(0.5秒)を1回行った後、入球を期待できる態様の開放(例えば30秒)を15回行い、その後確率変動状態に移行する当りである。
図6(c)に、第2特別図柄抽選における、大当り図柄乱数(0〜99)における乱数値と、対応する大当り内容を示している。第1特別図柄抽選におけるものとは、各大当り内容に振り分ける乱数値が異なっている。2R通常大当りに対応する乱数値は1〜5に、7R通常大当りに対応する乱数値は51〜70に、15R通常大当りに対応する乱数値は6〜25と91〜95に、2R確変大当りに対応する乱数値は26〜30に、7R確変大当りに対応する乱数値は71〜90に、15R確変大当りに対応する乱数値は31〜50と96〜99に、[1+15]R確変大当りに対応する乱数値は0に設定されている。つまり、第1特別図柄抽選における2R通常大当りである6〜25が15R通常大当りに、2R確変大当りである31〜50が15R確変大当りに振り分けられており、大当りをひいた場合の出玉(獲得賞球数)の期待値が第1特別図柄よりも大きくなっている。なお、本実施形態では、第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選において、同じ乱数(0〜99)を用いる例を示しているが、別の乱数、あるいは更新周期の異なる乱数を用いて抽選してもよい。
図6(d)に、低確率時(通常状態時)と、高確率時(確率変動状態)において、主制御部101で先読みコマンド(連続予告を発生するコマンド)を発生する条件を示している。低確率時の場合には、R1の値について91≦R1≦125を満たし、なおかつR2の値について51≦R2≦99又はR2=0を満たす場合に先読みコマンドを発生するようになっている。一方、高確率時には、R1の値について1≦R1≦125を満たし、なおかつR2の値について51≦R2≦99又はR2=0を満たす場合に先読みコマンドを発生するようになっている。つまり、大当り種別が、揃い図柄の停止を伴わない突然時短及び突然確変となる1≦R2≦50の場合、あるいは抽選結果がリーチハズレ変動を伴わない小当りである第2小当りとなる126≦R1≦150の場合には、先読みコマンドを発生せず、連続予告を行わないようになっている。また、先読みコマンドを発生する乱数値範囲、つまり突然時短あるいは突然確変とならない大当りに割り当てられた範囲を連続的な値としたことにより、先読みコマンドの発生契機を判断するプログラム上の判断処理を簡易化することで、ROM容量の節約が達成されている。
また、本実施形態では、先読みコマンド発生条件として、突然時短あるいは突然確変以外の大当り当選時を例に示しているが、先読みコマンドを発生させる乱数値を、確変図柄に偏らせていてもよい。例えば、図6(d)に示した条件を、低確率時91≦R1≦125および71≦R2≦99又はR2=0、高確率時1≦R1≦125および71≦R2≦99又はR2=0とすることなどである。このような構成とすれば、連続予告が発生して当りとなった場合には、確率変動となる可能性が高くなるので、遊技者に期待感を持たせることができる。また、さらに、大当りの場合には、確率変動を行う場合にのみ先読みコマンドを発生するようにしてもよい。この場合も、上記に記載した、先読みコマンド発生の条件を変えるのみでこの構成を実現することができる。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、上記単作動当りとして、第1単作動当りと第2単作動当りを有している。これらの態様を図7に示す。
第1単作動当りは、変動時間(図柄確定までの時間)として長時間(この場合は38秒)を有し、この後に2秒の小当り遊技を行う当りである。
図7(a)に第1単作動当りの場合の液晶表示部15の表示と、大入賞口23の開放態様について図示している。上段に液晶表示部15の演出表示を示し、下段に大入賞口23の開閉を示している。第1単作動当りの演出としては、リーチハズレ演出が所定の確率で行われる。図では例としてリーチDハズレ演出を行う場合を示している。第1単作動当りの小当り遊技としては、遊技球の入球が殆ど期待出来ない態様、例えば0.5秒の開放が一回のみ行われるようになっている。この場合、まず、(イ)の如く液晶表示部にて変動表示が開始され、所定時間後に(ロ)のように、三つの図柄のうち、左図柄と右図柄が例えば揃った状態(リーチ状態)となるように表示される。そして、このリーチ状態となった後、残り1つの図柄の変動表示及びキャラクタのアニメーション表示などが行われた後、(ハ)のように、装飾図柄をハズレ態様で停止させる。そして、リーチ状態になってから(ハ)のハズレ態様の停止の間に、特別図柄の停止表示を行い、小当り遊技に突入する。そして、小当り遊技終了時と同時に(ハ)の装飾図柄の停止表示を行うように制御する。
一方、抽選結果がハズレの場合のリーチDハズレ演出は、変動時間として40秒を有し、特別図柄の変動停止表示と同時に装飾図柄の停止表示を行うように制御される。そして、図7(a)に示した(イ)→(ロ)→(ハ)の表示と同様のタイミングで同様の表示を行うようになっている。一方、抽選結果が当りの場合のリーチD当り演出は、(イ)→(ロ)までの表示は同様であるが、(ハ)のタイミングでは「7,7,7」等の当り装飾図柄(揃い図柄)で停止し、その後大当り遊技に突入するように制御される。
第2単作動当りは、変動時間(図柄確定までの時間)として短時間(この場合は10秒)を有し、この後に小当り遊技を行う当りである。
図7(b)に第2単作動当りの場合の液晶表示部15の表示と、大入賞口23の開放態様について図示している。上段に液晶表示部15の演出表示を示し、下段に大入賞口23の開閉を示している。第2単作動当りの演出としては、(ニ)の如く変動を開始し、(ホ)の如く特定のチャンス目、すなわち「1,2,3」などの特定の出目で停止する演出が行われる。そして、特別図柄の変動としては6秒の変動後、大入賞口を見かけ上2回(0.5秒間ずつ)開放する小当り遊技を4秒間行う構成となっている。この2回の開放は1回の作動信号で行われるようになっている。
図7(c)に突然確変(2R確変当り)の場合の液晶表示部15の表示と、大入賞口23の開放態様について図示している。上段に液晶表示部15の演出表示を示し、下段に大入賞口23の開閉を示している。突然確変の演出としては、(ヘ)の如く変動を開始し、(ト)の如く特定のチャンス目、すなわち「1,2,3」などの特定の出目で停止する演出が行われる。そして、特別図柄の変動としては6秒の変動後、大入賞口を2回(0.5秒間ずつ)開放する大当り遊技を4秒間行う構成となっている。この2回の開放は1回ずつ2回の作動信号で行われるようになっている。
図7(b)に示した第2単作動当りの演出と、突然確変の場合の演出とは見かけ上ほぼ同様の演出表示及びほぼ同様の大入賞口の開放が行われるため、遊技者に確率変動が行われる期待感を図5(b)の演出において抱かせうるとともに、確率変動を行う大当りを生起する確率を適切に抑える事が可能になっている。
図8に、主制御基板200で行われる第1特別図柄対応乱数取得処理について示す。まず、ステップS100で第1始動入賞(始動口20への入球)があるかどうかを判定する。この判定は、始動口センサ30からの入力によって判定される。そして、第1始動入賞があると、ステップS101で乱数の取得処理を行う。この時取得される乱数は、大当り乱数R1、大当り図柄乱数R2、リーチ乱数R3、変動パターン乱数R4である。このステップS101の乱数の取得処理は、始動条件の成立に基づいて乱数を取得する乱数取得手段として働くものである。続いて、ステップS102で第1保留球数記憶部のカウントが上限の4以下かどうかを判断する。4以下である場合は、ステップS103に進んで第1保留球数記憶部のカウントをプラス1する。次に、ステップS104で置数aに1を代入し、続いてステップS105で特別図柄用保留記憶部における第a番目の保留球記憶部が空いているかどうかを判定する。空いている場合は、ステップS106において取得した乱数の判定処理を行う。そして、ステップS106の判定に基づいて、ステップS107で取得乱数値が先読みコマンドを発生するべき乱数値かどうかを判定し、YESの場合は、ステップS108において先読みコマンドを第1副制御部(サブ)に送信する。この先読みコマンドを送信する場合は、保留球数記憶部の合計値、つまり保留記憶数を示す保留球数コマンドも同時に送信される。ステップS107の判定処理は、乱数取得手段によって取得された所定の乱数について、前記当否判定手段による当否判定結果に基づいた事前作動を、前記可変表示実行手段による可変表示の実行以前に、前記装飾識別情報可変表示手段において行うかどうかを決定する事前作動可否決定手段として働くものである。そして、ステップS109で第a番目の保留球記憶部に第1特別図柄の保留球であることを識別するための保留対応フラグ「0」と、取得した大当たり抽選用乱数を記憶する処理を行う。ステップS107の判定がNOの場合は、そのままステップS109に進む。これらのRAMへの記憶処理は、CPU201の指令に基づいて、RAM203に記憶する形で行われる。ステップS109の記憶処理は、可変表示の実行条件が充足していない場合に、始動条件が成立した場合に、乱数取得手段により取得された乱数を一時的に記憶する取得乱数一時記憶手段として働くものである。
ステップS105で第a番目の保留球記憶部が空いていない場合は、ステップS110で置数aをプラス1し、ステップS111で、第1及び第2保留球の合計上限の8を越えるまで、第a番目の保留球記憶部の空きを検索し、空いている記憶部を見つけてステップS106〜109の記憶処理を行う。ステップS102で第1保留球数記憶部のカウントが上限の4を超えるか、または、ステップS111でaが8を超えると、ステップS112で、取得した抽選用乱数を記憶せずに破棄する。
図9に、主制御基板200で行われる第2特別図柄対応乱数取得処理について示す。まず、ステップS200で第2始動入賞(役物始動口21への入球)があるかどうかを判定する。この判定は、役物始動口センサ31からの入力によって判定される。そして、第2始動入賞があると、ステップS201で乱数の取得処理を行う。この時取得される乱数は、大当り乱数R1、大当り図柄乱数R2、リーチ乱数R3、変動パターン乱数R4である。このステップS201の乱数の取得処理は、始動条件の成立に基づいて乱数を取得する乱数取得手段として働くものである。続いて、ステップS202で第2保留球数記憶部のカウントが上限の4以下かどうかを判断する。4以下である場合は、ステップS203に進んで第1保留球数記憶部のカウントをプラス1する。次に、ステップS204で置数aに1を代入し、続いてステップS205で特別図柄用保留記憶部における第a番目の保留球記憶部が空いているかどうかを判定する。空いている場合は、ステップS206に進んで割込コマンドを第1副制御部(サブ)に送信する。この割込コマンドは、その乱数に応じた抽選結果の作動が、第1始動入賞よりも優先されることを示すものである。そして、ステップS207において取得した乱数の判定処理を行う。そして、ステップS207の判定に基づいて、ステップS208で取得乱数値が先読みコマンドを発生するべき乱数値かどうかを判定し、YESの場合は、ステップS209において先読みコマンドを第1副制御部(サブ)に送信する。この先読みコマンドを送信する場合は、保留球数記憶部の合計値、つまり保留記憶数を示す保留球数コマンドも同時に送信される。ステップS208の判定処理は、乱数取得手段によって取得された所定の乱数について、前記当否判定手段による当否判定結果に基づいた事前作動を、前記可変表示実行手段による可変表示の実行以前に、前記装飾識別情報可変表示手段において行うかどうかを決定する事前作動可否決定手段として働くものである。そして、ステップS210で第a番目の保留球記憶部に第2特別図柄の保留球であることを識別するための保留対応フラグ「1」と、取得した大当たり抽選用乱数を記憶する処理を行う。ステップS208の判定がNOの場合は、そのままステップS210に進む。これらの記憶処理は、CPU201の指令に基づいて、RAM203に記憶する形で行われる。ステップS210の記憶処理は、可変表示の実行条件が充足していない場合に、始動条件が成立した場合に、乱数取得手段により取得された乱数を一時的に記憶する取得乱数一時記憶手段として働くものである。
ステップS205で第a番目の保留球記憶部が空いていない場合は、ステップS211で置数aをプラス1し、ステップS212で、第1及び第2保留球の合計上限の8を越えるまで、第a番目の保留球記憶部の空きを検索し、空いている記憶部を見つけてステップS106〜109の記憶処理を行う。ステップS202で第2保留球数記憶部のカウントが上限の4を超えるか、または、ステップS212でaが8を超えると、ステップS213で、取得した抽選用乱数を記憶せずに破棄する。
図10は、主制御部110が行う特別図柄の遊技制御処理を示すフローチャートである。まず、ステップS300の特別図柄変動前処理について説明する。
図11に特別図柄変動前処理、及び、主制御部110のRAM113に設けられる特別図柄保留球記憶エリアの構成を示す。ステップS400で第1及び第2の保留球数記憶部が共に0なら特別図柄関連処理を直ちに終える。ステップS400で未処理の保留球がある場合、ステップS401にて、第2保留球数が0かどうかを判定する。NOの場合、つまり、第2保留球数がある場合はステップS402で置数cに1を代入し、続いてステップS403で特別図柄用保留記憶部における第c番目の保留記憶部の保留対応フラグが「1」であるかどうかを判定する。保留対応フラグが「1」であれば、この保留記憶部の乱数が第2特別図柄に対応するものであることが分かるので、ステップS404で第c番目の乱数を作動用乱数記憶部にシフト処理することを決定し、ステップS405で第2保留球数記憶部から−1する。そして、ステップS409で特別図柄保留球記憶エリアのシフト処理を行う。このシフト処理では、第c番目の保留記憶部の乱数を作動用乱数記憶部にシフト処理するとともに、第c番目以降の保留球記憶部の値を順に1つずつ前の番号の記憶部にシフトする。
ステップS403の判定がNOの場合、置数cをプラス1し、ステップS407でcが8を超えるまで、保留対応フラグが「1」の記憶部を検索する。ステップS407の判定がYESの場合、あるいは、ステップS401の判定がYESの場合(第2保留球数記憶部の値が0の場合)は、ステップS408で第1保留球数記憶部の値から−1する。そして、ステップS409で特別図柄保留球記憶エリアのシフト処理を行う。特別図柄保留記憶部において最先に取得および記憶した第1保留球記憶部の大当たり抽選用乱数及び保留対応フラグを作動用乱数記憶部に、乱数記憶部に、二番目取得記憶のある場合は第2保留球記憶部の大当たり乱数等を第1保留球記憶部に、三番目取得記憶のある場合は第3保留球記憶部の大当たり乱数等を第2保留球記憶部に、四番目取得記憶のある場合は第4保留球記憶部の大当たり乱数等を第3保留球記憶部に、五番目取得記憶のある場合は第5保留球記憶部の大当たり乱数等を第4保留球記憶部に、六番目取得記憶のある場合は第6保留球記憶部の大当たり乱数等を第5保留球記憶部に、七番目取得記憶のある場合は第7保留球記憶部の大当たり乱数等を第6保留球記憶部に、八番目取得記憶のある場合は第8保留球記憶部の大当たり乱数等を第7保留球記憶部に、順次一階層だけシフト処理する。これらの処理を行った後、サブルーチンをリターンする。
これらの特別図柄変動前処理のステップS401〜ステップS407の構成により、保留球記憶エリアにある第2特別図柄対応乱数を優先的に作動用乱数記憶部にうつして判定する、第2特別図柄優先消化手段が実現されている。
図10に戻り、特別図柄の遊技制御処理の説明を続ける。次のステップS301では、乱数判定処理を行う。具体的には、ステップS300の処理によって作動用乱数記憶部にシフトされた乱数について、大当り抽選テーブルを参照し、各大当り抽選テーブルに格納された当選判定値の何れかと、抽選用乱数が一致するかどうかを判定し、一致する場合は大当り、一致しない場合はハズレと判定する。この大当たり抽選テーブルは、通常状態では所定個数、例えば10個の当選判定値が格納された第1の大当たり抽選テーブル、確変状態では、例えばこの10倍、100個の当選判定値が格納された第2の大当り抽選テーブルを参照する。この、大当り確率が向上した確率変動状態では、主制御部110のRAM113に記憶される確変フラグFRの値としてFR=1が書き込まれている。一方、通常状態では、FRの値としてはFR=0が書き込まれている。このFRの値を「1」に書き換える制御は、後述の大当り種別判定処理にて確率変動を行うことが決定された場合に行われる。一方、「1」の状態のFRの値を「0」に書き換える制御は、大当り種別判定にて通常大当りが決定された場合に行われる。これらの主制御部110によって行われる判定処理は、乱数取得手段によって取得された乱数により当否を判定する当否判定手段として働くものである。
次のステップS302では、大当り当選か否かを判断し、NOと判断した場合、ステップS303に移行して小当りかどうかを判断する。そして、ステップS303でNO、即ちハズレと判断した場合には、ステップS304に移行して、ハズレ変動時間決定処理を行う。後述する特別図柄変動に同期して、液晶表示部15では、例えば左図柄、中図柄、右図柄の演出図柄のスクロール変動を伴う動画演出が実行される。具体的には、左図柄、中図柄、右図柄の変動を一斉に開始した後、左図柄、右図柄、中図柄の順で停止、あるいは左図柄及び右図柄を同時停止させた後、中図柄を停止させる。この結果、当りの場合には有効ライン上に、何れかの演出図柄の3つ揃い(以下、大当り図柄組合せ)が成立する。ハズレの場合には、前記演出図柄3つ揃い以外(以下、ハズレ図柄組合せという)が成立する。
一方、図10に示すステップS302にてYESと判断した場合、即ち大当り抽選に当選している場合には、ステップS305へ移行して、大当り種別を決定する。この大当り種別の決定は、特別図柄乱数に含まれ、特別図柄保留球記憶エリアに記憶される大当たり種別抽選用乱数と保留対応フラグの状態に基づいて、図6(b)(c)のような大当り種別抽選テーブルを用いて行われる。次のステップS306では、大当り時の特別図柄変動時間決定処理を行う。
一方、図10に示すステップS303にてYESと判断した場合、即ち小当りに当選している場合には、ステップS307へ移行して小当り変動時間決定処理を行う。ハズレ時のステップS304、大当り時のステップS306、小当たり時のステップS307の処理によって、液晶表示部15等で演出を行うための変動パターン番号が決定される。これらのステップS304、ステップS306、ステップS307の処理は、乱数(変動パターン乱数R4)の値に基づいて、前記可変表示実行手段より実行される可変表示を実行する時間を定める可変表示時間決定手段として働くものである。
次のステップS308では、第1副制御部のCPU221へ演出開始コマンドを送信する。この演出開始コマンドには、大当り種別番号(ハズレの場合はハズレ専用番号)と、変動パターン番号とが含まれており、第1副制御部のCPU221は、大当り種別番号に応じて、特別図柄変動停止時に、液晶表示部15の有効ライン上に大当り図柄を表示させるか否か、あるいはこの有効ライン上に揃える揃い図柄を決定するとともに、変動パターン番号に応じて、ハズレ演出及び、大当り演出のいずれかの演出を決定することが可能となっている。従って、第1副制御部120のCPU221は、演出開始コマンドの受信によって、特別図柄変動に同期し、特別図柄の停止表示結果、即ち大当り抽選結果に即した演出を実行可能となっている。
続くステップS309では、特別図柄表示部における特別図柄変動及び変動時間の計測を開始する。次のステップS310では、特別図柄変動時間が経過したか否かを判断し、YESと判断されるまで、同じ判断を繰り返す。又、特別図柄変動中には、第1副制御基板220のCPU221によって、液晶表示部15上で種々の動画演出が実行される。
ステップS310がYESと判断された場合は、続いてステップS311にて特別図柄の変動を終了し、大当り種別番号に応じた停止図柄を特別図柄表示部に表示する。このステップS311の処理は、可変表示時間決定手段により決定された可変表示時間の経過後に前記当否判定手段による当否判定結果に応じた態様で可変表示を停止する可変表示停止手段として働くものである。また、同時に、ステップS312にて、第1副制御基板220のCPU221へ演出終了コマンドを送信し、演出終了コマンドを受信した第1副制御基板220のCPU221は、特別図柄表示部の停止図柄に整合した大当り図柄あるいはハズレ図柄を液晶表示部15の有効ライン上に確定表示する。
次のステップS313では、時短遊技中か否かを判断する。このステップS313の判断は、主制御部110のRAM113に記憶される時短フラグFjの値が「1」かどうかにより判定される。この時短フラグFjは、図5で示した、終了後時短になる大当りの終了時に「0」から「1」に書き換えられる。なお、「1」が時短中、「0」が時短中でないことを表している。ステップS313の判定がYESの場合は、ステップS314にて時短残回数を1減算する。この時短残回数は、主制御部110のRAM113に記憶される時短回数カウンタCjの値により制御される。この時短回数カウンタCjは、終了後時短になる大当たりの終了時にCj=100にセットされる。なお、前述した確変フラグFRと時短フラグFjの主制御部110による書き換え制御は、確率変動状態あるいは時短状態による賞球の獲得条件の有利化を行う賞球獲得条件有利化手段として働くものである。
ステップS314に続いて、ステップS315に移行し、減算後の時短回数が0かどうかを判断する。YESの場合は、ステップS316に進み、時短フラグの値を0に変えて時短遊技を終了する。NOの場合は、後述のステップS317へと移行する。一方ステップS313の判定がNOの場合は、そのまま後述するステップS317に移行する。ステップS317では、今回の抽選結果が大当りかどうかを判断する。YESの場合は、ステップS318にうつって大当り遊技処理を行ってステップS300に再び戻る。NOの場合は、ステップS319に移行し、小当りかどうかを判断する。そして、YESの場合は、ステップS320に移って小当り遊技を行って、ステップS300に再び戻る。ステップS319の判断がNOの場合は、そのままステップS300に戻る。ステップS318の大当り遊技処理と、ステップS320の小当り遊技処理は、当否判定手段による判定が特定の結果(大当りあるいは小当り)である場合に、可変入賞装置を作動させる当選遊技を実行する当選遊技実行手段として働くものである。
図12に、第1副制御基板220で行われるコマンド受信制御を示している。第1副制御部220には、主制御部から後述の装飾図柄の変動を指示するコマンド以外に、先読みコマンド、割込コマンドが送信される。第1副制御部220では、これらを受けて、後述する変動制御を行うフラグの制御を行うようになっている。
まず、ステップS500で主制御基板200から先読みコマンドを受信したかどうかを判定する。YESの場合、ステップS501に進んで割込コマンドを受信したかどうかを判定する。ステップS501の判定がYESの場合、ステップS502に進んで割込カウンタWnの値についてWn≧1かどうかを判断する。割込カウンタWnは、主制御基板200からの割込コマンドを受けて、保留球内に第2特別図柄に対応するものが何個存在するかをカウントするためのカウンタである。YESの場合、ステップS503に進んで連続予告カウンタCnの値をWnの値に書き換える。そして、ステップS504で先読みフラグFBの値を1に書き換えてリターンする。ステップS502の判定がNOの場合は、ステップS505に進んで、装飾図柄の残変動時間が所定のT0(例えば3秒)以上かどうかを判断する。そして、YESの場合は、ステップS506に進んで役物作動パターンコマンドP1をセットする。このコマンドP1は、後述する可動物MOを動作パターン1で駆動し、表面のLEDを青色発光させるコマンドである。そして、ステップS505の判定がNOの場合は、そのままリターンする。
ステップS501の判定がNOの場合は、ステップS507に移って先読みフラグFBの値が1かどうかを判断する。この先読みフラグFBは、第1副制御部220のRAM223に記憶されるものであり、この値が0の場合には、連続予告が実行中で無いことを表しており、1の場合は連続予告が実行中であることを表している。そして、ステップS507の判定がYESの場合は、新たに連続予告をセットすることなくそのままリターンする。NOの場合は、ステップS508にうつって、現在の保留球数Nの値を連続予告カウンタCnの値としてセットする。連続予告カウンタCnは、保留内連続予告を行う場合に、連続予告を行う変動回数を規定するためのものである。そして、ステップS509に進んで先読みフラグFBの値を0から1に書き換える処理を行う。
ステップS500の判定がNOの場合には、ステップS510で割込コマンドを受信したかどうかを判定する。YESの場合には、第2特別図柄に対応する保留記憶が1つ加算されているので、ステップS511でWnの値に1を加算する。そして、ステップS512において、先読みフラグFBの値が1かどうかを判断する。NOの場合はそのままリターンする。YESの場合はステップS513に移ってCnの値に1を加算する処理を行う。
図13に、主制御基板200からの制御信号をうけて行われる第1副制御部220の装飾図柄変動処理についてのフローチャートを示している。これらのフローチャートに従う第2副制御部220の処理は、装飾識別情報可変表示手段(液晶表示部15)における可変表示を制御する装飾識別情報可変表示制御手段として働くものである。まず、ステップS600で主制御基板200から演出開始コマンドを受信したかどうかを判断する。そして、受信した場合、ステップS601で先読みフラグFBの値が1かどうかを判断する。そして、YESの場合、ステップS602で連続予告カウンタCn、連続演出実行カウンタDnの値を確認する。連続演出実行カウンタDnは、連続演出を行う場合に、1回の変動ごとに1加算されて何回目の連続演出かを認識するためのカウンタであり、第1副制御部220のRAMに記憶されている。そして、ステップS603でCnの値が0かどうかを判断する。YESの場合は、連続予告の最終回の演出となるので、ステップS604で先読みフラグFBの値を0に書き換える処理を行う。
ステップS603の判定がNOの場合は、連続予告の実行中となるので、ステップS605でCn、Dnの値に応じた特殊停止出目をセットする。そして、ステップS606にうつり、Cnの値から1を減算する処理を行う。その後、ステップS607にうつって、Dn回目の役物駆動パターンをセットする処理を行う。
図14(a)に、Cn、Dnの値と、それに対応する停止出目について示している。例えば、4回の連続予告を行う場合、Dnの値が1→2→3→4と上がっていくにつれて、停止する出目を「7,7,3」→「7,7,4」→「7,7,5」→「7,7,6」というように大当り出目の「7,7,7」に近づける制御を行う。そして、CnとDnの値に対応して停止出目の値が1対1に定められている。これらの停止出目は、特殊変動パターンの一例として示したものであり、これに代えて、変動を低速化したり、逆方向に変動させたりといった変動方向あるいは速度に関する特殊パターンであってもよい。つまり、通常の大部分の変動とは異なる態様の変動パターンを特殊パターンとして定義するものである。図11のステップS605ではこれを参照して、停止する出目の値を書き換える制御を行う。
図14(b)に、Dnの値と、可動物(役物)の動作パターンの対応関係を示している。盤面に備えられている可動役物は、図14(c)に示したように、例えば回動軸Dを中心に回転する構造の刀型をしており、表面には多色LEDが配置されている。そして、動作する場合は、右図に示したように種々の動作パターンで液晶画面15の前面にむけて回動する。図14(b)に戻って、連続演出一回目であるDn=1の場合、表面のLEDを青色発光させるとともに、パターン1で役物動作(回動動作)を行う。Dn=2の場合、表面のLEDを緑色発光させるとともに、パターン2で役物動作(回動動作)を行う。Dn=3の場合、表面のLEDを赤色発光させるとともに、パターン3で役物動作(回動動作)を行う。Dn=4の場合、表面のLEDを白色発光させるとともに、パターン4で役物動作(回動動作)を行う。Dn=5の場合、表面のLEDをレインボー発光させるとともに、パターン5で役物動作(回動動作)を行う。これらの役物動作を行う為の時間(動作時間)は、液晶表示部15における演出表示の時間、つまり、装飾図柄を変動させる変動時間の最小値よりも小さく、例えば3秒に設定されている。図12のステップS505の判定に用いるT0の値は、この値に設定される。
図13に戻って、装飾図柄変動制御処理の説明を続ける。ステップS607で役物駆動パターンをセットした後、ステップS608で連続演出実行カウンタDnの値に1を加算し、ステップS609に移って演出開始、つまり装飾図柄の変動表示と、それに付随するアニメーションなどの表示を開始する。そして、ステップS610で主制御基板200からの停止コマンドの送信を待機する。そして、停止コマンドを受信した場合は、これに基づいてステップS611に移って、その回の変動を停止し、装飾図柄の確定表示を行う。この際、ステップS605において特殊出目が設定されている場合は、停止する装飾図柄を強制的にこの特殊出目に書き換えて停止させる。また、ステップS609における演出開始と、ステップS611における演出停止の間の所定のタイミングにおいて、ステップS607でセットした役物駆動パターンで可動物MOを駆動する。
図15に、上述の制御を行った場合の連続予告の演出例を示している。図15(a)に、保留球が二つの状態で入球した遊技球によって取得された乱数に対する抽選結果が大当りであった場合で、これに起因して主制御基板200から先読みコマンドが導出された場合を示している。この場合はハズレ変動である第1変動(1個目の保留球に対応する変動)、及びハズレ変動である第2変動(2個目の保留球に対応する変動)として特定出目の停止が行われる。これによって、遊技者に対して出目が当り出目に近づいている印象を与える事ができる。そして、第3変動(連続変動の契機となった乱数に対応する変動)としてリーチ当り変動が行われて、連続予告が終了する。
図15(b)に、保留球が二つの状態で入球した遊技球によって取得された乱数に対する抽選結果が第1小当りであった場合で、これに起因して主制御基板200から先読みコマンドが導出された場合を示している。この場合はハズレ変動である第1変動(1個目の保留球に対応する変動)、及びハズレ変動である第2変動(2個目の保留球に対応する変動)として特定出目の停止が行われる。これによって、遊技者に対して出目が当り出目に近づいている印象を与える事ができる。そして、第3変動(連続変動の契機となった乱数に対応する変動)としてリーチハズレ変動が行われて、連続予告が終了する。
ここで、第1小当りの変動パターンとして、図4で示した如く、必ずリーチハズレ変動を行うようにした場合、第1小当りの乱数値取得時に先読みコマンドを発生するようにすることで、保留内連続演出の発展先としてリーチ演出を設定する事ができ、連続予告のリーチ発生に対する信頼性を担保することができる。これにより、遊技者の保留内予告発生に対する期待感を向上させることができる。また、本実施形態では必ずリーチハズレ変動を行うようにしたが、これに限らず、高確率でリーチハズレ変動を行うように設定してもよい。例えば、90%の確率でリーチハズレ変動を行うようにする事が考えられる。また、高確率で行う場合には、リーチハズレ変動が行われない場合には、1変動内で複数回装飾図柄の停止を行う疑似連続変動を行うように設定してもよい。これらの場合にも、保留内連続演出が発生した場合には、高確率でリーチが発生することが確定しているため、遊技者の期待感を喚起することができる。この場合の高確率とは、約80%以上とすることが、上述の効果を奏する上で有効である。なお、小当りの確率を適切に設定することによって、適度な確率で保留内連続演出を出現することが可能になるとともに、保留内連続演出を行わせるためのコマンド(先読みコマンド)をR1の乱数値を参照するのみによって導出する構成を実現することができるため、プログラム構成上も簡易なものとすることができる。
図15(c)に、保留球が二つの状態で入球した遊技球によって取得された乱数に対する抽選結果が[1+15]R大当りであった場合で、これに起因して主制御基板200から先読みコマンドが導出された場合を示している。この場合はハズレ変動である第1変動(1個目の保留球に対応する変動)、及びハズレ変動である第2変動(2個目の保留球に対応する変動)として特定出目の停止が行われる。これによって、遊技者に対して出目が当り出目に近づいている印象を与える事ができる。そして、第3変動(連続変動の契機となった乱数に対応する変動)として、一旦リーチハズレ変動が行われるが、その後装飾図柄を再変動させて大当り図柄で揃えるとともに、大入賞口の長時間(30秒)の開放が行われる。この場合の演出は、リーチハズレ停止までは図15(b)のパターンと同様のパターンで進行するため、遊技者は一旦落胆した後、望外の歓喜に浸ることになる。
この構成により、第1小当りの確率をある程度高く設定した場合にも、小当り態様の開放(0.5秒)が行われる場合に大当り遊技に移行する期待感を遊技者に与えることができる。この効果は、第1小当りを契機に連続演出を行う構成、及び、第1ラウンドを第1小当りとほぼ同態様で開放する[1+15]R大当りを設けたことによるものである。
なお、上述の実施形態では、第1当選遊技として各種大当り、第2当選遊技として小当りを設定した実施形態を示している。しかし、2R突然確変大当り、つまり大入賞口を二回のみ瞬時開放する大当りが頻繁に発生するような遊技機であれば、第2当選遊技としてこの2R突然確変大当りを設定し、他の出玉のある大当りを第1当選遊技として設定することも可能である。例えば、2R突然確変大当りが大当り種別抽選において50%以上の確率で当選する場合等が例示できる。これらの場合、実質的には出玉を期待できない2R確変大当りに当選したことを利用して、この2R突然確変大当りの演出として上述のリーチハズレ演出を行う。そして、これらのリーチハズレ演出を最終変動とする連続演出を行う構成とする。これらの構成によっても、上述した実施例と同じく、連続演出の発展先として、リーチ演出を高確率で設定することが可能になり、同様の効果を得られる。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。