JP5415763B2 - 新規選択系 - Google Patents

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Description

発明の簡単な説明
本発明は、抗生物質以外の選択法を用いるステップを含む、組換え体タンパク質を産生する方法に関する。詳細には、本発明は、大腸菌で高レベルの異種組換え体タンパク質を産生するように設計された、pyrC遺伝子相補性ベースの安定的な宿主/ベクター系に関する。
最新技術
異種タンパク質発現系は、対象とする遺伝子を微生物中でクローニングし、発現するのに、通常はプラスミドを用いる。これらの自律的に増殖するDNA断片をタンパク質発現ベクターとして用いる場合、それらの設計は常に、i)自律的複製を確実にする複製開始点、ii)対象とする遺伝子の転写を引き起こすプロモーター、およびiii)プラスミド保持細胞の選択を容易にする選択遺伝子をベースにしている。
選択遺伝子は、通常、抗生物質に対する耐性を与える酵素をコードし、これらの抗生物質がクローニングステップおよび培養増殖中に用いられる。クローニング中、プレート内に抗生物質が存在することによって、形質転換中にそのプラスミドを組み込んだ細胞の選択が可能となり、それによって組換え体のコロニー形成単位(cfu)の同定がより容易となる。液体培養増殖の場合には、培養ブロス中に適切な抗生物質を添加することによって、プラスミドの減失が防止され、均質な細胞集団が維持されるであろう。微生物の総合的代謝負荷は、無プラスミドでの細胞増殖に有利であるため、時間がたつにつれて発現ベクターが失われる。これは組換え体タンパク質発現収率を低減する。したがって、その中のあらゆる細胞が発現ベクターの宿主となるであろう均質培養物を有することは、組換え体タンパク質の高生産を得るために非常に重要である。組換え体タンパク質生産菌の漸進的な希釈は、宿主内に得られる組換え体タンパク質の「希釈」をもたらすであろう。この現象は、培養ブロスが、合成培地など、その中では微生物が代謝産物の大部分を合成しなければならないであろう貧栄養培地である場合、さらに増幅される。
プラスミドの減失を防止するために、通常、抗生物質の使用から得られるものなど、選択圧を培養培地に加える。抗生物質を使用する場合には、耐性をコードする遺伝子を発現ベクター内にクローニングする。最も一般的な系は、アンピシリンおよび関連したβ−ラクタマーゼ遺伝子を用いるものであり、この遺伝子の産物が、培地中に存在する抗生物質を加水分解する。この型の作用機序は、培養が進行して、細胞数が増加するのに従って培地中のアンピシリンの漸進的な消失をもたらす。アンピシリンは静菌薬なので、残留している抗生物質の濃度が許容濃度になりしだい、プラスミドを含まない細胞(すなわち非形質転換細胞)が増殖を開始するであろう。この遅延増殖の現象は、とりわけプレート上で可視的に現れ、その場合、しばらくの後、主要なコロニー形成単位(cfu)の周囲で、いわゆる「サテライト」が増殖を開始する。
非形質転換細胞の遅延増殖を妨害し、それによって主要培養物の均質性を得るために、前培養中のアンピシリン濃度を増大させるか(1)、カナマイシンまたはテトラサイクリンなどの殺菌性化合物で置換することができる。カナマイシンは、30Sリボソーム複合体と相互作用して、タンパク質翻訳の開始を阻止する。テトラサイクリンは、同じ標的に作用し、ポリペプチド合成中の新規アミノ酸の付加を阻止する。この後者の戦略は極めてよく機能し、細胞内の発現ベクターの存在を安定化させる傾向がより高い。
残念ながら、医薬品の製造管理および品質管理に関する基準(GMP)のプロトコールに従った、ヒト治療用タンパク質の産生には、これらの発現ベクター安定化アプローチを用いることができない。例えば、アンピシリンは、アレルゲン性の問題により、これらのプロトコールでは除外されており、一方、他の抗生物質に関しては、精製過程中に抗生物質が排除されることを実証するために検証を行う必要がある(2)。考慮するべき別の点は、何世代かにわたる細胞培養中における、コンストラクトの安定性の実証に関するものである。結論として、薬物耐性以外のプラスミド安定化系がなお強く望まれている。
hoc/sok系による、プラスミドを含まない細胞の分離後殺害によるプラスミド安定化の天然機構は、文献(3)中で既に報告されている。hok遺伝子産物は有効な細胞殺害タンパク質であり、一方、sok遺伝子は、hok mRNAに相補的な小さなアンチセンスRNAをコードする。両遺伝子とも、プラスミド上に位置し、反対の方向に転写される。hok mRNAは並外れて安定であるが(何時間も)、sok RNAは迅速に分解される(30秒未満)。プラスミドを失った細胞では、安定的な転写産物であるhok mRNAが残留し、その産物が、不安定なsok RNAの非存在下で、膜の脱分極によって細胞を殺害する(4)
選択圧の非存在下における自然なプラスミド減失を最低限に抑えることは困難であり、したがって、抗生物質の選択圧に基づくものではなく、かつGMPに適合した、ベクター安定化の新規な系が必要である。
組換え体タンパク質生産を、大腸菌などの原核細胞宿主で行う場合、発現ベクターの安定性は、重要な問題である。原核細胞宿主では、プラスミドがエピソームのままであり、したがって、細菌染色体と比較して独立した分離機構を有する。組換えタンパク質生産の全収率がプラスミドの存在に依存するので、安定的な発現ベクターが必要であり、次にそれは、微生物がそれを維持する能力(代謝負荷)に依存する。実験室レベルでは、プラスミド減失の問題は、抗生物質耐性をコードしているプラスミドと、その結果、対象とする遺伝子とを維持するように細菌に強制するであろう抗生物質を培養培地中に添加することによって回避できる。対照的に、ヒト使用のためのタンパク質生産をGMPに従って行わなければならない場合、培養培地中の抗生物質の存在は許容できない。それにもかかわらず、均質集団を有する培養を開始するためには、プラスミド保持細菌を単離するのに、選択圧が絶対的に必要である。さらに、細胞培養中は、選択圧によって無プラスミド細胞の増殖が防止されるであろう。無プラスミド細胞は、宿主タンパク質のみを産生し、好ましくない「夾雑物」と考えることができる。現在までは、マスター細胞バンクおよび作業細胞バンク作製の間は、抗生物質選択が使用されており、一方、細胞培養中は、均質集団から開始して、抗生物質が省略され、そのためプラスミドの逸脱が可能となっている。したがって、抗生物質耐性ベースではない、全過程中で選択圧を維持する系を開発するのが好都合であろう。
発明の詳細な説明
上記の考察に基づいて、本発明者らは、GMP生産に適し、かつ選択最少培地中では微生物の増殖がプラスミドの存在に厳密に依存する宿主/ベクターカップルに基づいた新規選択系を開発した。最少培地は、様々な発生源に由来する例えばBSEまたはGMOを含有しないため、ヒト使用のためのタンパク質生産には最少培地が有利である。別の利点は、それらの培地の低発泡性傾向であり、これは酸素移動速度と、微生物増殖用の炭素源を負荷させる可能性とを亢進させる。大腸菌の代謝は詳細に性質決定されているので、多数の株が利用可能であり、それらの中から、利用可能な炭素源または望ましい炭素源を考慮して、この相補性実験に最良な株を選択することができる。
最初の試みでは、単純な宿主/ベクター相補対を構築するための選択候補としてβ−ガラクトシダーゼ酵素が同定された。ラクトース代謝におけるこの重要酵素は、ラクトースをグルコースおよびガラクトースに加水分解し、それらはさらに代謝される。β−ガラクトシダーゼのN末端部分のアミノ酸残基は、この特定の酵素の活性4次構造を表す4量体化の原因となる。何年にもわたって生成されてきた多数の変異体の中で、M15 β−ガラクトシダーゼは、残基11から41の欠失を示す欠失型である。M15変異体は、不活性2量体であるが、欠失残基を含有するlacZ α−ペプチドを添加することによって活性4量体型に補完できるものであり、多数のクローニングベクター中に存在している(11;12)。この相補性はクローニングに長年用いられてきているが、XLI大腸菌株の増殖には選択圧が作用せず、プラスミドの維持を強制しない。このことを実証するために、炭素源としてラクトースを含有する最少培地中にXLI株およびXL1::pUC19を入れた。β−ガラクトシダーゼ活性を欠失した単独のXLI変異株は、プレート中に存在していた唯一の炭素源であるラクトースを代謝できないため、増殖できなかった。市販されているPUC19プラスミドによってコードされているlacZ αペプチドによって、トランスに相補された場合、または別の炭素源(グルコースなど)を含有する最少培地上にプレーティングされた場合には、XL1株の増殖を回復させることが可能であった。この単純な原法は、培養培地中にさらなる成分を添加しないでも、非常に簡単な方法によってプラスミド保持細胞を選択するのを可能にする。XLI blue株の増殖は、ラクトースが唯一の利用可能な炭素源である場合にのみ制限されるため、標準的なLB培地を用いた古典的な方法でコンピテント細胞を調製することが可能である。この場合も、唯一の炭素源としてラクトースを含有する最少培地上にそれらをプレーティングすることによって、形質転換体を選択することができる。
微生物における組換え体タンパク質のGMP生産では、合成培地が慣行的に使用されており、この自動選択性の宿主/ベクターカップルは、そのための非常に魅力的な系である。
ラクトース同化は工業応用に最も好都合な炭素源ではない可能性があるので、任意の適切な炭素源の使用を可能にするため、別の宿主/発現ベクター遺伝子相補性対も開発した。次に、大腸菌pyrCの遺伝子が、新規の宿主/ベクター相補系の開発用に考慮された。上記遺伝子およびそのプロモーターは、細菌染色体からPCR増幅され、発現ベクターにクローニングされた。この遺伝子は、細菌細胞質中のピリミジン利用性によって、pyrC転写産物の5’末端でのヘアピン形成による負の調節を受ける。このヘアピンは、pyrCのリボソーム結合部位と重複しており、pyrC発現の抑制に必要である。ヘアピンの形成は、CTPおよびGTPの細胞内濃度に依存している。ピリミジンが制限されている条件下では、pyrC転写産物が容易に翻訳され、その結果、高レベルのジヒドロオロターゼ合成が行われる(13)
この厳密な遺伝子調節は、エネルギー上の観点からみた1つの利点であり、不要なときに翻訳を阻止して、細胞の代謝負荷をできるだけ低く保つのを補助する。
pyrCの遺伝子も選択された。これは、ピリミジン合成に関係づけられている遺伝子の大部分とは対照的に、それがオペロンの一部ではなく、分離した遺伝子として大腸菌染色体上に存在するためである(14)。可能性のある別の候補がpyrDの遺伝子であった。しかし、コードされているタンパク質の位置が膜内であるので(15)、その過剰発現は、本発明の目的には有害であったであろう。pyrC遺伝子相補性を用いたプラスミド安定化に関するデータは、本発明の系を用いて、古典的な抗生物質耐性系と比較して同等か、またはさらに良い結果を得ることが可能であることを示した。これは、最少培地中で増殖すると直ちに、その株に加えられる連続的な選択圧に部分的に起因する。最少培地中では、上記株は、ピリミジン塩基の合成を行う必要がある。
この系はDNA/RNA合成に作用するため、変異導入されている大腸菌細胞が発現ベクターを失った場合には、細胞代謝が遮断される。この系は、以前に報告されたhok/sok安定化手順とはまったく異なっている。この手順では、両遺伝子がプラスミドによってコードされており、無プラスミド細胞内に強力な細胞殺害タンパク質に相当するhok遺伝子産物を導入する。
pyrC系は、細菌染色体から除去され、かつプラスミド上にクローニングされた天然大腸菌遺伝子のトランス相補性であり、上記遺伝子が失われた場合、株の栄養要求性と、それに続く増殖停止とを導入する。FiedlerおよびSkerra(16)によって記載されたものは、プロリンアミノ酸合成ベースの栄養要求性相補系であり、この系は、それとは異なっている。著者らは、プラスミド減失をなくすため、そしてJM83大腸菌株を産生するために、クロラムフェニコール耐性と共に、第2の選択機構としてこの型の相補性を用いている。この株は(多くの大腸菌株と同様に)既に変異を保持していたので、この株からproAB遺伝子を意図的に除去することはしなかった。これらの遺伝子は、発現ベクター上にクローニングされた場合、上記の株が合成培地中で増殖するのを可能にする。しかし、発酵中のプラスミド減失を阻止するのに、この系を単独で使用することができることは実証されていない。これは、しばらくの後にはタンパク質が培養ブロス中に蓄積し、微生物がその中にいくらかのプロリンを見出しうるので、おそらく、プロリン栄養要求性のみでは、発酵中、十分に選択的でない可能性があるという事実による。この型の調節は、タンパク質合成を阻止するが、pyrCはRNAまたはDNA合成に作用し、それは細胞代謝における、より初期の事象である。しかし、主選択剤であるクロラムフェニコールの存在下でさえ、総生産量は20mgL-1を超えず、これは本発明の系より低い。
Degryseは、同じくアミノ酸栄養要求性(リジン)に基づいた相補系を報告した。著者は、大腸菌株におけるジアミノピメリン酸(DAP)欠失の補完を行った(17)。DAPは、リジンおよび細菌細胞壁の代謝前駆体である。この場合も、多量体形成を抑制し、プラスミド安定性を増強することが示されているcer遺伝子と平行して、相補系が使用された(18)。cer遺伝子は、栄養要求性相補性それ自体より優れた安定化効果を有する。著者は発現ベクターを安定化させたが、逆説的なことに、彼らは、組換え体タンパク質発現レベルに増大が検出できないことを認めている。
高コピー数プラスミドから発現する必要がある、遺伝子相補性の他の系も報告されている(19;28)。これらの系を発酵工程で用いるのは困難である。発酵工程では、高コピー数ベクターは、細菌株への高過ぎる代謝ストレスを誘導して、必然的に細胞溶解をもたらす。
したがって、第1の態様では、本発明は、組換え体タンパク質を生成する方法を提供し、この方法は、
(a)ヌクレオチド合成に必要な酵素をコードする遺伝子を欠失した宿主細胞を、上記組換え体タンパク質をコードする遺伝子および上記酵素をコードする遺伝子を含むベクターで形質転換するステップと、
(b)前記宿主細胞を増殖させるステップと
を含む。
上記宿主細胞は、好ましくは原核細胞であり、より好ましくは細菌であり、最も好ましくは大腸菌である。好ましい一実施形態では、上記酵素がPyrCまたはそのホモローグである。上記酵素の遺伝子は、野生型宿主細胞内で、オペロンの一部であるのとは対照的に、単一遺伝子として存在することが好ましい。
本明細書で使用される場合、「ホモローグ」という用語は、類似のアミノ酸配列を有するタンパク質に関するものであり、本発明は、例えば、1または複数箇所の添加、欠失、置換などを含有するタンパク質またはポリペプチドを包含する。加えて、あるアミノ酸を、類似「型」の別のもので置換することが可能である場合もある。例えば、ある疎水性アミノ酸を別のもので置換することである。
アミノ酸配列を比較するには、CLUSTALプログラムなどのプログラムを用いることができる。このプログラムは、必要に応じてスペースを配列に挿入することによって、アミノ酸配列を比較して、最適アラインメントを見出す。また、最適アラインメントのアミノ酸同一性または類似性(同一性足すアミノ酸型の保存)を計算することが可能である。BLASTxのようなプログラムは、一続きの最も長い類似配列のアラインメントを行い、その適合に値を割り当てるであろう。したがって、それぞれが異なった得点を有するいくつかの類似性領域が見出される比較を得ることが可能である。両方の型の同一性分析が本発明で企図されている。
ホモローグおよび誘導体の場合、本明細書に記載のタンパク質またはポリペプチドとの同一性の程度は、上記ホモローグまたは誘導体は元のタンパク質またはポリペプチドの機能を保持するべきであるということよりは重要でない。しかし、本明細書に記載のタンパク質またはポリペプチドと少なくとも60%の類似性(上記に論じた通り)を有するホモローグまたは誘導体が、提供するのに適している。好ましくは少なくとも70%の類似性、より好ましくは少なくとも80%の類似性を有するホモローグまたは誘導体を提供する。最も好ましくは、少なくとも90%の類似性、またはさらには少なくとも95%の類似性を有するホモローグまたは誘導体を提供する。
上記方法は、ヒトタンパク質、とりわけ抗体またはその断片、好ましくはFab断片を産生するのに用いることが好ましい。抗体断片には、例えばFab、F(ab’)2、およびFv断片が含まれる。Fv断片は、単一鎖Fv(scFv)分子として知られている合成コンストラクトを産生するように改変することができる。これには、Vh領域とVl領域とを共有結合によって連結するペプチドリンカーが含まれ、それは分子の安定性に寄与する。使用できる他の合成コンストラクトにはCDRペプチドが含まれる。これらは、抗原結合性決定基を含む合成ペプチドである。ペプチドミメティックも使用できる。これらの分子は、通常、CDRループの構造を模倣し、かつ抗原結合側鎖を含有する、立体配座が制限された有機環である。
第2の態様では、本発明は、ヌクレオチド合成に必要な任意な酵素をコードする遺伝子を欠失した宿主細胞を提供する。好ましい一実施形態では、上記宿主細胞がBW 25113[delta]pyrCである。以下、[delta]という語は、ギリシャ記号「Δ」を指すことができる。
第3の態様では、本発明は、ヌクレオチド合成に必要な酵素をコードする遺伝子を含むベクターを提供する。好ましい一実施形態では、上記ベクターが、1つまたは複数のプロモーターまたは他の調節エレメントをさらに含む。適したプロモーターは、当業者によく知られている。本明細書で使用される場合、「調節エレメント」という用語は、ポリアデニル化配列、エンハンサーエレメント、転写ターミネーターなどの遺伝子発現調節に関与する核酸配列の他のエレメントを意味する。適した配列は当業者によく知られている。上記ベクターは、上記ベクターの複製に必要な配列、例えば複製開始点をも含有するべきである。上記ベクターは、多重クローニング部位を含有していることが好ましい。
別の態様では、本発明は、組換え体タンパク質を発現する方法における、本明細書で定義するベクターの使用を提供する。
第4の態様では、本発明は、組換え体タンパク質を発現するためのキットを提供し、上記キットは、
(a)本明細書で定義する宿主細胞と、
(b)本明細書で定義するベクターと
を含む。
これより、以下の実施例を参照して、本発明を詳細に説明するであろう。本発明の各態様の好ましい特徴は、必要に応じて変更を加えて、他の態様のそれぞれに関するものである。本明細書で言及した従来技術文書は、法律によって許可されている最大限広い範囲で本明細書に組み込む。
実施例1
細胞増殖中に発現ベクターを維持するように、微生物、例えば大腸菌を強制する選択圧として、遺伝子相補性を使用できることを初めて実証した。この目的に向けて、遺伝子相補性試験を行うための可能性のある候補として、大腸菌XLI−blue株(5)とpUC19(6)発現ベクターとを同定した。これらは両方とも市販されている。XLI−blue株は、[delta](lacZ)MI5変異を有し、これはβ−ガラクトシダーゼ酵素の「α断片」の欠失に対応する。このα断片は、pUC19など、多数のクローニングベクターによってコードされており、遺伝子相補性によって、染色体欠失[delta](lacZ)MI5を有する大腸菌株で、β−ガラクトシダーゼ酵素活性を回復させることができる。この欠失を保持する株は、X−galプレート上で増殖させた場合、無色に見えるであろう。しかし、αペプチド相補性が生じた場合、すなわち、上記プラスミドが存在する場合、同じ株が青い表現型を発達させるであろう。pUC19クローニングベクターは、一方でβ−ラクタマーゼ遺伝子をコードし、もう一方で、αペプチド内に位置する多重クローニング部位を有する。この多重クローニング部位は、連結後にDNA断片が挿入されている部位であり、プラスミドのスクリーニングを容易にするために意図的にこの領域に挿入した。α−ペプチド中へのDNA挿入は、そのオープンリーディングフレームまたはフォールディングを破壊し、β−ガラクトシダーゼ活性を消失させて、X−galプレート上で増殖させた際に無色となる表現型をもたらす。
β−ガラクトシダーゼは、ラクトースをグルコースおよびβ−ガラクトースに加水分解し、ラクトース同化経路における重要酵素の1つである。上記仮説を試験するために、pUC19でXLI−blue株の細菌を形質転換させ、細胞をLB寒天/アンピシリン上にプレーティングした。
選択されたクローンは、すべて発現ベクターを含有しており、その後、グルコースまたはラクトースを炭素源として含有しているM9最小プレート上に移した。平行して、非形質転換株を、その成長に関して同一培地で試験した(表I)。
Figure 0005415763
表Iに示す通り、発現ベクターを保持する細胞のみがラクトースを代謝することができ、それゆえ、それが唯一利用可能な炭素源である場合に増殖できる。この実験は、発現ベクターを維持することを細胞に強制する選択圧として、重要な代謝酵素に関するプラスミドと宿主との間での遺伝子相補性がうまく使用できることを示す。この単純な系は、プラスミド保持細胞を選択するために、いかなる抗生物質も培地に添加する必要がなく、ラクトースを炭素源として含有する合成培地の使用によって制限されるのみである。
実施例2
上記アプローチが正しいと実証されたので、組換え体タンパク質生産用に、より適した系を構築した。それがないと最少培地上での増殖が阻止されるが、富栄養培地では阻止されないものとして、大腸菌代謝の重要酵素のひとつであり、pyrC遺伝子の産物であるジヒドロオロターゼ酵素(7)を同定した。
ジヒドロオロターゼは、ジヒドロオロト酸をオロト酸に変換し、それが次にオロチシレートに変換され、これは、脱炭酸の後、必須ピリミジンヌクレオチドであるウリジル酸、すなわちUMPを生じる。リン酸化の後、UMPはUTPに変換され、それは次にCTPを細胞に提供する。したがって、この酵素を除去することによって、RNA合成およびDNA合成をそれらの初期のステップで遮断することが可能である。複合培地では、CTPおよびUTPは、培養ブロス中で既に存在しており、それゆえ、富栄養培地中での微生物の増殖には、ジヒドロオロターゼがなくても影響がなく、一方、それは、最少培地上での株の増殖を阻止する。
pyrCの遺伝子は、大腸菌BW25113株の染色体から完全に除去されている(8)。これは、それを保持している発現ベクターと起こりうる相同組換えを阻止するためである。新規な株である大腸菌BW25113ΔpyrCは、本願の出願前に、ブダペスト条約に従って、仏国パリ(Institut Pasteur,25,Rue du Docteur Roux,Paris)所在の国立培養微生物収集所(Collection Nationale de Cultures de Microorganismes)(CNCM)に寄託し、以下の指定番号、すなわち、CNCM I−3447を保持する。
平行して、それ自体のプロモーターを有する全pyrC遺伝子をPCR増幅し、pUC18内にクローニングして、pUC18−pyrCを作製した。最初のアプローチとして、そして相補系の確認を行うため、pUC 18−pyrCでBW25113ΔpyrC株を形質転換し、その結果得られたコロニーをいくつかの選択培地上にプレーティングした(表II)。
Figure 0005415763
+または−の符号は、微生物がそれらの培地上で増殖する能力を示す。アラビノース炭素源上で増殖がないことは、上記株におけるAaraBADAH33変異による(物質および方法を参照のこと)。上記株のカナマイシン耐性は、大腸菌染色体上のpyrC遺伝子座にカナマイシン耐性遺伝子が挿入されているためである。++の符号は、+ひとつより高い増殖性に関する。
これらの結果は、i)pyrC遺伝子によって補完されていない場合、BW25113[delta]pyrC株のみでは、最少培地上で増殖できないこと、ii)クローニングされたpyrC遺伝子の機能性および上記細菌株における正しい欠失、iii)アラビノースプロモーターからの遺伝子発現の重要因子である、この株がアラビノースを炭素源として使用できないことを確認するものである(下記参照)。
実施例3
プラスミドの安定性を検査するために、終夜培養物を最少培地中に希釈したものを、LB寒天上にプレーティングし、その翌日、アンピシリン含有または非含有のM9/グルコース最少培地上に一部のcfuを移した(表III)。
Figure 0005415763
LBプレート上に存在するcfuが依然として最少培地上で増殖できるので、この実験は、終夜培養の後でさえ、試験されたすべての細胞にプラスミドが存在していたことを実証する。
次に、通常は発現ベクターを排出するように株を刺激する、組換え体タンパク質の産生中など、微生物の高代謝負荷の存在下でさえ、調査されたpyrCベースの安定化系が依然として効率的であるかどうか決定した。そうするために、pBAD由来の発現ベクターであるDoB 0114(Invitrogene(商標))(図1)を参照プラスミドとして用いた。このプラスミドでは、bla遺伝子がテトラサイクリン耐性の遺伝子で置換されている。この自家設計されたバイシストロニック発現ベクターは、C4(9)ヒトFab断片を大腸菌細胞膜周辺腔内に発現するように構築されている。Fab断片は小さな可溶性タンパク質であるので、それは大腸菌細胞膜周辺腔から培養上清まで拡散し、そこでそれが収集され、容易に精製される。
DoB 0138(図2)は、抗生物質耐性遺伝子をpyrCで置換することによってDoB 0114から得た。発現ベクターDoB 0114およびDoB 0138は、それぞれW3110 ara-(10)およびBW25113[delta]pyrC株に導入した。形質変換の後、培養物に接種するための、発現ベクターを保持する1cfuを選択するために、W3110::DoB 0114は、LB寒天/テトラサイクリン上にプレーティングし、一方、BW25113[delta]pyrC::DoB0138は、グルコースを炭素源として含有するM9最少培地上にプレーティングした。単一cfuを用いて、炭素源として糖(そしてDoB 0114にはテトラサイクリン)を補足した最少培地の10ml振盪フラスコ培養物に播種した。30℃で15時間の後、10mlを用いて同一ブロス90mlに播種し、37℃で13時間インキュベートした。100mlの振盪フラスコ培養物を用いて、1リットルの発酵槽に播種した。OD600が10〜12に達したとき、プラスミド保持細胞のパーセントを決定し、5グラムのアラビノースを添加することによって、組換え体タンパク質生産を開始させた(T0)。OD600が30に達する誘導の16時間後(T16)に、発酵を停止させ、培養上清中の組換え体Fab断片およびタンパク質の量を測定した(表IV)。
Figure 0005415763
この実験の結果は、誘導の瞬間に、両ベクターの形質転換細胞の数が等しい場合にさえ、培養の終わりには、DoB 0138の総生産収率が、驚いたことに、DoB 0114の収率の3倍を超え、一方、培養上清中に存在する総タンパク質濃度はほとんど変わらないことを実証している。これらの結果は、誘導培養フェーズ中における、DoB 0138のプラスミド安定性が、DoB 0114より高いことによって説明されうる。形質転換細胞のパーセントは、上記に記載の通り測定した。すなわち、最初に細胞をLB寒天上にプレーティングし、その後、選択培地(DoB 0114にはLB寒天+tet、DoB 0138にはM9グルコース)上に移した。この方法が誘導前に完全に機能したならば、誘導された微生物の高代謝負荷によって、プレート上のいかなるコロニー形成もほとんど観測が不可能になるような劇的な様式で、その増殖が遅くなる。この仮説は、誘導されていないcfuを、LBプレートからM9およびM9/アラビノースプレートにプレーティングすることによって確認された。M9最少培地上で観察されたいかなる増殖もM9/アラビノース上では進展できなかった。この極端に遅い増殖は、誘導された微生物の高代謝負荷に起因しうるが、これによって、誘導フェーズ中におけるベクター維持のパーセントを決定するために個々の細胞を単離することが不可能となる。
実施例4
遺伝子相補性による、安定化系が、古典的な系より良い結果を与えることが実証されたので、今回は、上記方法の規模拡大性を調査するために流加培養系を含めて、10リットルスケールで発酵を行った。基質濃度を60g/lまで引き上げ、前培養800mlを用いて発酵槽(7.2リットルから開始)に播種した。約17時間のバッチ時間の後、炭素源である糖溶液と、誘導因子であるアラビノースとを用いてフィーディングを開始した。添加培養制御は、溶存酸素(DO)値に関して、50%の値を超えたときにフィーディングポンプのスイッチが入るように設定した。20時間の流加培養の後、培養物のOD600が150〜160に達し、Fabを含有する上清を採取した(表V)。
Figure 0005415763
これらの結果は、上記方法の規模拡大性を実証し、より多くの世代数を経た後でさえ、発現ベクターの安定性は、なお期待に添うものであった。今回は、流加培養系により、全体的Fab収率は1リットルバッチ培養より10倍優れたものであったが、PyrC相補系は、「古典的な」DoB 0114ベクターの2倍の量を産生している。
実施例5
Fab産生収率で観測された相違が株依存的(すなわちW3110対BW25113)でないことを実証するために、本発明者らは、2つの発現ベクターでBW25113を形質転換する究極的な実験を計画した。発酵プロトコールをわずかに改変し、誘導フェーズをさらに追加の6時間延長した。
発酵の終わりに、上清をpH6に酸性化し、SP−セファロースファストフローカラム(Amersham Biosciences社)に通した。Fabの等電点が高いため、そのような条件およびこのpHでは、Fabは、樹脂によって保持されて、最初のピークで溶出されるほとんど唯一のタンパク質であり、Fabは、最初のピークにおけるタンパク質の80%超に相当する。吸着および洗浄の後、樹脂からの溶出を行い、Fabに相当する画分を採取した。実験の結果を図3に示す。PyrC系(DoB 0138−直線)では、総合的なFab産生は、リットルあたり約100mgと推算され、TET安定化発現ベクター(DoB 0114−破線)では、50%未満の収率を得た。
発酵中、本発明者らは、DoB 0114がより速い増殖を有することを観測した。それは、22時間の誘導の後、2リットルのフィーディング溶液を消費し、一方、DoB0138は、同じ時に、1.35リットルしか消費していなかった。この速い増殖速度は、この微生物の低い代謝産生量、組換え体タンパク質の比較的低率な産生および宿主細胞タンパク質の高率な産生と正の相関関係にある。事実、DoB 0138と比較して、DoB 0114では、上清中に存在しているタンパク質に対してFabが相当するパーセントがはるかに低くなっている。2番目の場合には、総合的な組換え体タンパク質収率がより高いことによって、精製がより簡単な物質が得られる。これは、10%の可溶性タンパク質と推算される組換え体タンパク質は既に10%「純粋」であるからである。
これら2つの系の間にある唯一の相違は選択圧であるので、本発明者らは、発酵中における発現ベクター存在を検査するためのPCRプロトコールを設定した。選択圧は、pyrCの場合で連続的である。細胞(そしてそれゆえ鋳型)の増殖を補償するために、0.1 OD600nmに適切に正規化された培養ブロスから直接、発現ベクターをPCR増幅するのに、Fab重鎖のカルボキシ末端部分に対応する1対のプライマーを用いた。図4に示す通り、発酵時間中、DoB 0138に対応するシグナルは安定しているが、DoB 0114では、26時間の誘導の後、それは弱々しい識別できないほどのバンドにまで減弱する。
物質および方法
培地
無機質塩培地成分は、水と共に、in situで、121℃、20分オートクレーブした。初期の糖は、別々に0.22μmの濾過によって無菌化し、フィードフェーズを開始する前に短いバッチフェーズをつくるために、40.0g/lの濃度でバイオリアクターに添加した。10ミリリットルの微量元素溶液およびビタミンを、既に無菌化されているバイオリアクターに無菌濾過によって添加した。微量元素溶液の組成(g/l)は、C65Na37 *2H20、100.0;I CaCl2 *2H2O、3.40;ZnSO4 *7H20、2.40;MnSO4 *2H20、1.50;CuSO4 *5H20、0.50;CoCl2 *6H20;FeCl3 *6H20、9.70;H3BO3、0.03;Na2MoO4 *2H20、0.02;KCl、74.5である。フィードは、70%糖溶液を含有していた。フィード誘導溶液の組成は:糖70%;ビタミンおよびアラビノースであった。気泡制御が必要な場合には、消泡剤204(Antifoam 204)を添加した。
培養
25mlのバイオリアクター培地、ただし糖濃度が5.0g/lのものを含有している100ml振盪フラスコ中で細胞を増殖させることによって、一次種培養物を調製した。この培養物は、37℃および245rpmで15時間培養した。16mlの一次種培養を種菌として用いて、400mlの同一培地を含有している2本の2リットルバッフル付きフラスコに播種し、同一条件で培養した。この二次種培養物を、10Lの実働容積を有するCF3000(Chemap社)15−1バイオリアクターに移した。この発酵槽は、空気スパージャーを装備しており、気流は最初8l/分に設定され、フィードを開始した後、10l/分まで段階的に上昇させた。攪拌機速度は、バッチ時間中には800から1200rpmに増大させ、流加培養部の間には1000rpmにまで低下させた。溶存酸素(DO)を記録するのに、ポーラログラフ酸素電極を用いた。30%(w/w)アンモニア水溶液の添加によってpHを6.95に保つために、発酵槽はpH滴定を装備していた。温度は37℃に制御した。フィードは、最初に添加した糖が消耗された後にDOが増大したときに開始させた。最初の流加培養フェーズ中には、230mlの糖フィード溶液を、酸素濃度設定値を50%飽和に固定したDO−STAT制御を用いることによって添加した。タンパク質発現フェーズは、誘導因子としてアラビノースを含有するフィーディング溶液に変換することによって開始させ、同じDO−STATストラテジーを30h維持した。
試料採取
試料採取は、培養中、全体を通して毎時間行った。
分析
タンパク質濃度測定:タンパク質濃度は、Bio−Radタンパク質アッセイによって測定した。アッセイは96/ウェルマイクロプレートで行った。参照タンパク質の濃度標準曲線を作成するために、量を増大させながら(1ウェルあたり0.25〜8μg)、BSAを含有させた。各ウェルで、50μlの色素溶液を150μlの試料と混合し、その後、450型マイクロプレートリーダー(Bio−Rad社)でA595を測定した。
組換え体タンパク質発現(ゲル電気泳動およびウェスタンブロット)
試料の非還元15%SDS−PAGEを、Laemmeli(21)に従い、わずかな改変を加えて、Mini−Protean II(Bio−Rad社)装置内で行った。一部の実験では、ゲルでの泳動を還元条件下で行った。広域分子量標準物質(broad molecular weight standards)(Bio−Rad社)を用いて、電気泳動バンドの見かけの分子量を決定した。厚さ1.0mmのミニゲルで、50 I mA、1h泳動し、40%CH3OH、10%CH3COOH中に調製した0.02%のPhast Gel Blue R(Pharmacia社)溶液で終夜染色し、20%CH3OH、5%CH3COOHで脱染した。
ウェスタンブロット分析は、Towbinら(22)に従い、わずかな改変を加えて行った。15%SDS−PAGEで泳動した試料は、multiphor IIセミドライ装置(Pharmacia社)内、1mA/cm2で90分間、0.45μmニトロセルロース膜に転写した。膜はPonceau−S溶液(Sigma社、米国)で染色した。重要な分子量標準物質には印をつけ、20mM Tris−HCl、pH7.40、150mM NaCl(TBS)中でゆすぐことによって、完全な脱染を行った。TBS(BT)中に2%BSAを含有する溶液で、膜を終夜飽和させ、その後、0.05%トゥイーン20を含有するBT(BTT)中で、ペルオキシダーゼ結合のウサギ抗ヒトラムダ軽鎖(DAKO社)の1:2000希釈液と共に1hインキュベートした。その後、BTT中で10分間、1回、0.25%トゥイーン20を含有するTBS中で1回、TBS中で数回、膜を洗浄した。すべてのインキュベーションは、振盪プラットフォーム上、室温で行った。ペルオキシダーゼ活性は、SuperSignal West Fico化学ルミネセンス基質(PIERCE社)によって明らかにした。
HPLC分析
17000×g、15分間の遠心分離によって行った清澄化ステップの後、Diphenyl 219TP54、250×4.6mm(内径)、300ÅカラムVYDACを装着したHPLCおよび蛍光検出器(励起λ:285nm;発光λ=360nm;ゲイン1000)によって、発酵ブロス中の可溶性Fabの定量を行った。加えて、PL Hi−Plex H 8μm、300×7.7mm、8μmまたは同等なカラムを装着したHPLCおよび屈折率検出器によって、同じ上清のアリコートを糖、酢酸、およびアラビノースに関して分析した。
分子生物学
大腸菌BW25113,ΔpyrC株の構築
pyrC変異体は、大腸菌染色体における特定された欠失を可能にする、DatsenkoおよびWannerの方法に従って創出した。BW25113(lacIq,rrnBT14,ΔlacZWJ16,hsdR514,ΔaraBA−DAH33,ΔrhaBADLD78)を選択した。プラスミドコピーとの相同組換えを回避するために、それ自体のプロモーターを含めた全遺伝子を除去した。上記遺伝子を除去するのに用いたプライマーは、
dispyrC−f:配列番号1:5’−AATTGTCATTCCATTTACTGATTAATCACGAGGGCGCATTGTGTAGGCTGGAGCTGCTTC−3’、および
dispyrC−r:配列番号2:5’−ACAGGTAAAATAACCTAATGACAACAGGAAGCTACGATTTATTCCGGGGATCCGTCGACC−3’である。
カナマイシン耐性遺伝子は、株自体の潜在的陽性選択として役立つように、上記株の染色体から除去しなかった。
PUC18−pyrC:
pyrC遺伝子は、以下のプライマー、すなわち、
pyrC−fwd:配列番号3:5’−ATATACCATGGCGCGCCCTTTATTTTTCGTGC−3’;
pyrC−rev:配列番号4:5’−GTTAACCATGGTTATTGTTTAACGGACCAGCGTAC−3’
を用いて、大腸菌染色体からPCR回収し、pUC18のSmaI部位にクローニングし、その結果得られたベクターをpUC−pyrCと名付けた。
DoB 0114の構築:
DoB 0114ベクターは、アンピシリン遺伝子をPBR322のテトラサイクリン遺伝子で置換することによって、pBAD/Myc−His A、B、Cベクター(Invitrogen社)から得た。C4発現カセットは、以下のオリゴヌクレオチドと、鋳型であるpHEN1発現ベクター(9)とを用いて構築した。
“PIC4”:配列番号5:5’−AAAAAAAACATCGCATTCCTGCTGGCATCTATGTTCGTTTTCTCTATCGCAACCAACGCATACGCACAGTCTGCCCTGACTCAGCCT−3’;
“P2C4”:配列番号6:5’−GGTTAATTTCTCCTTCTATGAACATTCTGTAGGGG−3’;
“P3C4”:配列番号7:5’−TGATAGAAGGAGAAATTAACCATGAAAAAAAACATCGCTTTCCTGCTGGCTTCCATGTTCGTTTTCTCCATCGCTACCAACGCTTACGCTCAGGTGCAGCTGGTGGAGTCT−3’;
“P4C4”:配列番号8:5’−TCAGGAGGTTTTGTCGCAGGATTTGGGCTCAAC−3’;
“P5C4”:配列番号9:5’−AAAAAAAACATCGCATTCCTGCTGGCA−3’;
“P6C4”:配列番号10:5’−CCCGCTCGAGTCAGGAGGTTTTGTCGCAGGA−3’;
プライマーP1およびP2は、Fab軽鎖を増幅して、StIIリーダー配列をインフレームで付加するための第1のPCRで用いた。第2のPCRは、別々に、Fab重鎖を増幅し、StIIリーダー配列および遺伝子間配列を付加するように行った。2つの配列は、重なっているので(略図を参照)、最初の2回の増幅から生じたPCR産物を併せ、第3の伸長反応物中で混合し、プライマーを添加せずに10サイクルを行った。伸長ステップの後に、プライマーP5およびP6を上記PCRに添加し、図5に示す通り、完全長発現カセットを増幅した。
最終PCR産物をXhoI制限酵素で消化し、NcoI(klenow)XhoIで開環されているpBADベクター中にクローニングした。CfuのスクリーニングをPCRによって行い、陽性クローンは、Fab発現カセット全体の配列決定を行った。予測された配列を示したクローンをDoB 0114と命名した(図1)。
DoB 0138の構築:
この発現ベクターは、テトラサイクリン耐性をコードする、DoB 0114のHindIII−NruI DNA断片を、pUC−pyrCプラスミドのEcoRI/klenow−HindIII消化で得られたpyrC遺伝子で置換することによって得た(図2)。
発現ベクターのPCR検出
発現ベクターを検出/増幅するために、細胞数を正規化するために0.1 OD600nmに希釈された培養ブロスの試料において、PCRを行った。PCRサイクルは、次の表に示されている通りに設定した。
Figure 0005415763
プライマー:
247 CH センス PCN 5’配列番号11:−GGAGTGGGTCTCATCCATT−3’ Tm=61.4
248 CH AS PCN 5’配列番号12:−GACCTTGGTGTTGCTGGG−3’ Tm=64.3
Fab重鎖のPCR産物は約500bpである。
本発明の発現系は、クローニング段階中におけるプラスミド含有細胞の迅速な選択を可能にし、発酵過程中における高度なタンパク質発現をもたらす。この系は、とりわけ誘導時間中に、強力な選択効率を有し、それによってほぼ均質なプラスミド保持細胞集団の選択をもたらす。さらに、培養の生産性は、抗生物質耐性に基づくものより大幅に良い。この高いベクター安定性は、その高い生産力と相まって、大腸菌における異種タンパク質生産のための要件を、産業レベルにまで満たす。さらに、構築された株が古典的なW3110よりFab産生に良い株であったこと、そして、そのpyrC派生株が高細胞密度での流加培養発酵に適していており、それゆえ産業利用に開かれていることが実証された。
Figure 0005415763
Figure 0005415763
Figure 0005415763
Figure 0005415763
Figure 0005415763
pBAD由来の発現ベクターであるDoB0114の構造を示す図である。 発現ベクターであるDoB0138の構造を示す図である。 実施例5の実験結果を示す図である。 PCR増幅による発現ベクターの検出結果を示す図である。 Fab断片をPCR増幅してクローニングするためのカセット構築スキームを示す図である。

Claims (7)

  1. 組換え体タンパク質を産生する方法であって、
    (a)pyrCをコードする遺伝子を欠失した大腸菌を、前記組換え体タンパク質をコードする遺伝子および野生型大腸菌のpyrC遺伝子を含むベクターで形質転換するステップと、
    (b)前記ベクターを保持する大腸菌をピリミジンが制限されている条件下で増殖させるステップと
    を含む方法。
  2. 前記組換え体タンパク質がヒトタンパク質である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記組換え体タンパク質が抗体またはその断片である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記抗体断片がFab断片である、請求項3に記載の方法。
  5. pyrCをコードする遺伝子を欠失し、かつ組換え体タンパク質をコードする遺伝子および野生型大腸菌のpyrC遺伝子を含むベクターを保持しており、該ベクターにより形質転換された大腸菌。
  6. pyrCをコードする遺伝子を欠失し、かつ組換え体タンパク質をコードする遺伝子および野生型大腸菌のpyrC遺伝子を含むベクターを保持しており、該ベクターにより形質転換されている指定番号CNCM −3447を有する大腸菌である、請求項5に記載の大腸菌。
  7. 請求項5または6に記載の大腸菌を含む、組換え体タンパク質を発現するためのキット。
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