JP5414472B2 - 連続式フライヤー - Google Patents

連続式フライヤー Download PDF

Info

Publication number
JP5414472B2
JP5414472B2 JP2009264794A JP2009264794A JP5414472B2 JP 5414472 B2 JP5414472 B2 JP 5414472B2 JP 2009264794 A JP2009264794 A JP 2009264794A JP 2009264794 A JP2009264794 A JP 2009264794A JP 5414472 B2 JP5414472 B2 JP 5414472B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil tank
oil
conveying means
continuous fryer
net
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009264794A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011104243A (ja
Inventor
一明 藤田
Original Assignee
山崎工機株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 山崎工機株式会社 filed Critical 山崎工機株式会社
Priority to JP2009264794A priority Critical patent/JP5414472B2/ja
Publication of JP2011104243A publication Critical patent/JP2011104243A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5414472B2 publication Critical patent/JP5414472B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Frying-Pans Or Fryers (AREA)

Description

本発明は、天ぷら、唐揚げ、竜田揚げ等の揚げ物を連続的に製造するのに好適なフライヤーに関する。
この種の連続式フライヤーとして、揚げ物材料をネットコンベアやパドルコンベア等の搬送手段により、横長の油槽の一端側から他端側へ搬送しつつ油揚げを行うものが多用されている(特許文献1,2)。そして、油槽の揚げ油を加熱する手段として、油槽の外部下方にバーナー室を設け、このバーナー室内にガスバーナー管を油槽の長手方向に沿って配設し、該ガスバーナー管の要所に設けたノズル口からのバーナー炎によって油槽の底部を加熱する方式が汎用されている。また、ガスバーナー管に代えて、油槽底部の外面側に磁力発生コイルを配置し、電磁誘導式加熱によって油槽を加熱する方法も提案されている(特許文献3)。
実公昭64−853公報 実公平6−34757号公報 特開平10−127499号公報
しかしながら、従来のバーナー加熱を用いた連続式フライヤーでは、熱効率が概して20〜30%程度と劣るため、エネルギーコストが高く付く上、通常の油温設定でも油槽底部は一般的に1000℃もの高温に達することから、揚げ油の熱劣化が早く、失火・断火の懸念もあり、加えて熱気の放散で装置周辺の雰囲気温度が高くなって作業環境の悪化を招くと共に、燃焼排ガスによる公害や炭酸ガス増加の問題もあった。また、前記提案の電磁誘導式加熱を用いた連続式フライヤーでは、比較的に熱効率がよく、燃焼排ガスによる問題もないが、設備コストが高く付くと共に、油槽底部自体が熱源になるため、その高温化による揚げ油の熱劣化が避けられないという難点があった。
本発明は、上述の状況に鑑み、連続式フライヤーとして、揚げ油の加熱源の熱効率が極めて高く、且つ作業環境を良好に維持できて燃焼排ガスによる問題もなく、しかも局所的な高温による揚げ油の熱劣化を回避でき、また設備コストも少なくて済むものを提供することを目的としている。
上記目的を達成するための手段を図面の参照符号を付して示せば、請求項1の発明は、揚げ物材料を搬送手段(上部ネットコンベア3,下部ネットコンベア4,パドルコンベア17)によって横長の油槽1の一端側から他端側へ搬送しつつ油揚げを行う連続式フライヤーにおいて、油槽1内の長手方向に沿って、揚げ油の加熱源として出力を個別に調整可能な複数基のシーズヒーター5が油中浸漬状態に配設されると共に、該油槽1に対して昇降作動する昇降枠2を備え、昇降枠2に前記搬送手段及びシーズヒーター5が取り付けられ、該昇降枠2の上昇位置において搬送手段及びシーズヒーター5が油面Lより上位に配置するように設定され、シーズヒーター5は、その両端の立ち上がった接続部52を除く油中浸漬部51が、前記搬送手段よりも低位置で且つ油槽1の内底から離れた状態で配置していることを特徴としている。
請求項の発明は、上記請求項の連続式フライヤーにおいて、シーズヒーター5は、複数往復の蛇行状に曲成され、その蛇行の両側曲がり部5aが油槽の幅方向両側に来るように配置されてなる構成としている。
請求項の発明は、上記請求項1又は2の連続式フライヤーにおいて、搬送手段が上下に対向配置した上部ネットコンベア3と下部ネットコンベア4とからなり、両ネットコンベア3,4の間(間隙S)を揚げ物材料が通過するように設定されてなるものとしている。
請求項の発明は、上記請求項1又は2の連続式フライヤーにおいて、搬送手段が回転式掻き羽根17aを有するパドルコンベア17からなり、このパドルコンベア17の複数基が油槽1の長手方向に沿って配設されてなるものとしている。
請求項の発明は、上記請求項1又は2の連続式フライヤーにおいて、一次油槽1Aと二次油槽1Bとが直列に配置し、一次油槽1Aの搬送手段が上下に対向配置した上部ネットコンベア3と下部ネットコンベア4からなり、両ネットコンベア3,4の間を揚げ物材料が通過するように設定され、二次油槽1Bの搬送手段が同ネットコンベア3,4又は各々回転式掻き羽根17aを有して油槽1の長手方向に沿って配設された複数基のパドルコンベア17からなる構成としている。
請求項1の発明に係る連続式フライヤーでは、油槽1内にシーズヒーター3が油中浸漬状態に配設され、該シーズヒーター5によって揚げ油が直接的に加熱されるため、60〜70%といった極めて高い熱効率が得られ、もって稼働に要するエネルギーコストを大幅に低減できる上、油温の設定及び制御が容易であって油温の安定性もよく、しかも油槽1が油温よりも高温になることはないから、局所的な高温による揚げ油の熱劣化を生じす、それだけ高品位の揚げ物を安定的に製造できると共に揚げ油の使用期間を長くできる。また、このシーズヒーター5による加熱では、直火でないためにガスバーナー加熱のような失火や断火の懸念がないことに加え、装置周辺への熱気の放散が少ないので作業環境を良好に維持でき、且つ燃焼排ガスによる公害や炭酸ガス増加の問題もない。更に、この連続式フライヤーにおいては、加熱源としてのシーズヒーター3が安価に入手できて且つ取り付けも容易である上、ガス配管や排ガス処理設備が不要であるため、設備コストが少なくて済む。
加えて、油槽1に対して昇降作動する昇降枠2に搬送手段及びシーズヒーター5が取り付けられ、該昇降枠2の上昇位置で搬送手段及びシーズヒーター5が油面Lより上位に配置するから、稼働後に該昇降枠2を上昇させることで搬送手段及びシーズヒーター5と油槽の洗浄作業を容易に行えると共に、稼働中に何らかのトラブルを生じた際にも昇降枠2を上昇させて迅速に対応できる。そして、シーズヒーター5として、出力を個別に調整可能な複数基が油槽1の長手方向に沿って配設されているから、稼働中に何らかの要因で一部のシーズヒーター5の出力が低下しても、他のシーズヒーター5の出力を上げることで油温を一定に維持できる上、揚げ物の種類や付与すべき性状に応じて油槽1の長手方向に沿う油温勾配を設定することも可能であり、また一部のシーズヒーター5が故障したり寿命に至った場合に当該シーズヒーター5のみを交換すればよく、それだけ保全コストを抑制できる。
請求項の発明によれば、シーズヒーター5が複数往復の蛇行状に曲成され、その蛇行の両側曲がり部5aを油槽1の幅方向両側に位置させているから、揚げ物材料の搬送に伴う揚げ油の流れに対してシーズヒーター5の各直管部5bが略直交する配置になり、シーズヒーター5から揚げ油への熱移動効率が高く、昇温時間が短縮すると共に油温調整を迅速に行える。
請求項の発明によれば、搬送手段が上下に対向配置した上部ネットコンベア3と下部ネットコンベア4とからなり、両ネットコンベア3,4の間を揚げ物材料が通過する構成であることから、該揚げ物材料の揚げ油に対する相対比重や揚がり度合による沈降状態と浮上状態の変化があっても、該揚げ物材料を油中浸漬状態で確実に搬送できる。
請求項の発明によれば、搬送手段として回転式掻き羽根17aを有するパドルコンベア17の複数基が油槽1の長手方向に沿って配設されているから、揚げ物材料が浮上性を有する場合に特に効率よく確実に搬送できる。
請求項の発明によれば、一次油槽1Aと二次油槽1Bとが直列に配置し、一次油槽1Aの搬送手段が上下部のネットコンベア3,4、二次油槽1Bの搬送手段が同ネットコンベア3,4又はパドルコンベア17であるから、揚がり度合が増すに従って比重が小さくなる一般的な揚げ物材料を対象として、一次油槽1Aにおいて揚げ物材料の素材内部を加熱し、二次油槽1Bにおいて該揚げ物材料の表面に所望の焦げ色を付けて揚げ物製品とするのに高い適用性が得られる。
本発明の第一実施形態に係る連続式フライヤーを概略的に示す縦断側面図である。 同連続式フライヤーにおける昇降枠を上昇させた状態を概略的に示す縦断側面図である。 同連続式フライヤーに用いるシーズヒーターの斜視図である。 図1のA−A線における断面図である。 図1のB−B線における断面図である。 図2のC−C線における断面図である。 本発明の第二実施形態に係る連続式フライヤーを概略的に示す縦断側面図である。
図1及び図2で示す第一実施形態の連続式フライヤーは、例えば130℃程度の比較的低温の揚げ油が収容される横長の一次油槽1Aと、例えば180℃程度の比較的高温の揚げ油が収容される横長の二次油槽1Bとが直列配置した二連式に構成され、図示の左端側が矢印aで示す揚げ物材料の供給側、右端側が矢印bで示す揚げ物製品の取出側となっている。そして、これら一次及び二次油槽1A,1B(以下、両油槽1A,1Bを総称する場合には油槽1とする)上には、それぞれ油槽1に略対応する横長の昇降枠2が配置している。
各昇降枠2には、搬送手段として上下に対向配置する上部ネットコンベア3及び下部ネットコンベア4と、長手方向に沿って一定間隔置きに配列する多数基のシーズヒーター5─と、後端上部に配置する両ネットコンベア3,4の駆動モーター6Aとが取り付けられている。また、全長の長い一次油槽1A側の昇降枠2は前後部と中間部の3カ所で、全長の短い二次油槽1B側の昇降枠2は前後部の2カ所で、それぞれ左右一対の直立した昇降用シリンダ7,7を介して昇降可能に支持されており、その下降状態で連続式フライヤーを稼働するように設定されている。なお、8は昇降枠2に設けられた油煙排出筒であり、該昇降枠2の昇降動作に支障がないように、図示省略した外部排気管に対して上下方向に相対移動自在な入れ子式に嵌合接続している。
しかして、昇降枠2の下降状態において、上部ネットコンベア3の下位側で後方移動する往動側ネット3aが油槽1内の油面Lより僅かに低位に配置すると共に、その下位に下部ネットコンベア4の上位側で後方移動する往動側ネット4aが配置し、両往動側ネット3a、4a間を揚げ物材料が通過するようになっている。また、シーズヒーター5は、その両端の立ち上がった接続部5b,5bを除く油中浸漬部5aが、下部ネットコンベア4の下位側で前方移動する復動側ネット4bよりも低位置において、油槽1の内底から離れた状態で配置している。なお、3bは上部ネットコンベア3の上位側で前方移動する復動側ネットを示す。
各シーズヒーター5は、図3に示すように、一本の線状体より曲げ加工したものであり、水平面内で複数往復(図では3往復)の蛇行状に曲成された油中浸漬部51と、その一端側から垂直に立ち上がってL字状に側方へ延出する接続部52,52とで構成されている。そして、油中浸漬部51は、両側の曲げ部5aの近傍において、それぞれ表裏一対の帯板53a,53bと両者を締め付けるボルト・ナット54により、複数本(図では6本)の直管部5b─が定間隔で並列した状態に固定されている。また、各接続部52の先端側には、フランジ部55a及び雄ねじ部55bと、該雄ねじ部55bに螺合するナット55cとからなる取付部55が設けてあり、先端から端子として細軸状の導体56が突出している。
なお、シーズヒーターとは、金属パイプ内に、コイル状の発熱線が高絶縁性で且つ高伝熱性の耐熱絶縁材の充填物と共に封入されたもので、両端に端子部が形成されており、種々の形態に曲げ加工可能であり、安価に市販されている。
図4及び図5に示すように、油槽1は、架台12の上部を構成する縦断面上向き開放コ字形の断熱外枠10の内側に、両側壁の上端から外側へ張出した張出片1b,1bを該断熱外枠10の両側壁部10a,10a上に載置して、且つ底壁部1aが該断熱外枠10の内底から浮き離れた状態で嵌合している。なお、断熱外枠10の内面側は、全体が厚い断熱材層11で覆われている。
一方、昇降枠2は、上枠部2a及び左右の側枠部2b,2bを有して油槽1の略全長にわたる長さの昇降枠本体20と、各左右一対の昇降用シリンダ7,7の伸縮ロッド7a,7aの頂端間に架設された昇降支持枠21とで構成されている。そして、昇降枠本体20の各側枠部2bは、上下に離間した2本の水平角筒材22,23が長手方向所定間隔置きに配置する短尺の垂直角筒材24─を介して連結されると共に、全体の外面側に側板25が張設されてなる。また、昇降枠本体20の上枠部2aは、両側枠部2b,2bの上部の水平角筒材22,22間に長手方向所定間隔置きに橋架する水平角筒材26─と、これら水平角筒材26─上に張設された天板27(図5参照)とで構成されるが、要所に天板27に代えて取外し可能な蓋板28(図4参照)が配置している。
下部ネットコンベア4のガイド枠40は、その左右両側で各々長手方向所定間隔置きに配置した縦帯板状の支持板41─の下端部に、往動側ネット4a及び復動側ネット4bの両側部を支承する縦断面逆F字形のガイドレール42,42が固着されてなり、各支持板41の上部側の外向きに折曲した取付片41aを昇降枠本体20の両側枠部2b,2bの下縁に固着することにより、該昇降枠本体20に一体的に取り付けられている。また、昇降枠本体20における左右一方側(図4における右側)の側枠部2bの外側下部には、長手方向所定間隔置きに下部の水平角筒材23の下面に固着したL字状取付片29を介して、水平角筒状の配線ダクト57が取り付けられると共に、各シーズヒーター5が接続部52,52の各取付部55をL字状取付片29及び配線ダクト57の側壁に貫通してねじ止め固定されている。なお、各シーズヒーター5は、配線ダクト57内の図示省略した電気配線によって制御盤9の配電部に接続しており、個別に出力調整可能になっている。
一方、上部ネットコンベア3のガイド枠30は、その左右両側で各々長手方向所定間隔置きに配置した縦帯板状の支持板31─の上下端部に、往動側ネット3a及び復動側ネット3bの両側部を支承する各左右一対の縦断面L字形のガイドレール32,32が固着されると共に、左右の支持板31,31同士が上下2本の連結パイプ34,34を介して一体化されてなる。そして、このガイド枠30には、図5に示すように、昇降用シリンダ7の各設置位置に臨む両側の支持板31,31に、各々直立した左右一対の帯板状の支持板33、33が固着されており、各支持板32の上端部が昇降枠本体20の天板27に設けたスリット穴27aを通して上方へ突出し、この上端部が昇降支持枠21にL字形取付片21aを介して固着されている。
また、図5に示すように、ガイド枠30の各支持板32の外面側には水平なストッパー板35が外向きに突設されており、該ストッパー板35が昇降枠本体20における側枠部2bの上下の水平角筒材22,23の間に配置している。一方、昇降枠本体20は、昇降用シリンダ7の各設置位置に対応して、左右の側枠部2b,2bにおける水平角筒材22,23の上下間隔が大きく設定されると共に、その下部の水平角筒材23の下面に耐熱ゴム等よりなる緩衝シート6が貼着されており、連続式フライヤーの稼働状態において、左右両側の緩衝シート6,6を介して油槽1の両側壁の張出片1b,1b上に載るように設定されている。
昇降用シリンダ7は、スクリューシリンダ型であり、角筒状のシリンダ本体7a内に、筒型の伸縮ロッド7bが上方へ伸長及び収縮自在で回転不能に挿嵌されると共に、この伸縮ロッド7b内にスクリュー軸70が突入配置しており、伸縮ロッド7bの下部に固着された雌ねじ筒部71に螺合したスクリュー軸70の回転駆動により、該伸縮ロッド7bが伸縮動作する。しかして、架台12の各昇降用シリンダ7の設置位置に臨む左右支脚12a,12a間に、水平回転軸13が軸受け14,14を介して枢支され、この水平回転軸13の両端に固着されたベベルギヤ15aが各々左右の各スクリュー軸70の下部に固着されたベベルギヤ15bと噛合しており、架台12の下に設置された可逆回転モーター6B(図1参照)の作動によって両スクリュー軸70,70が同期して正逆回転し、もって昇降支持枠20が昇降動作する。なお、一次油槽1Aの3カ所の水平回転軸13同士、ならびに二次油槽1Bの2カ所の水平回転軸13同士は、各々に固着した他の一つのベベルギヤ15cと油槽長手方向に沿って配設された伝達軸16(図1参照)のベベルギヤ15dとの噛合により、同期回転するようになっている。
しかして、各昇降用シリンダ7を図4で示す収縮状態から伸長作動させてゆくと、まず昇降枠2の昇降支持枠26に一体的に保持されている上部ネットコンベア3が上昇し、そのガイド枠30の両側のストッパー板35,35が昇降枠本体20の両側枠部2b,2bの上側の水平角筒材22,22に当接した時点から該昇降枠本体20も上昇を開始し、この昇降枠本体20と一体に下部ネットコンベア4が上昇することになり、最終的に昇降枠2全体が図6に示すように油槽1から上方へ浮き離れた状態になる。また逆に、昇降用シリンダ7を図6で示す伸長状態から収縮作動させてゆくと、途中までは昇降枠2全体が下降してゆくが、昇降枠本体20は油槽1の両側壁上に載った段階で停止し、以降は上部ネットコンベア3のみが昇降支持枠26と共に下降する。つまり、上部ネットコンベア3は、昇降枠本体20が油槽1上に載った状態で、図4で示す各昇降用シリンダ7の収縮限における最低位置から、ストッパー板35が昇降枠本体20の上側の水平角筒材22に接当する最高位置まで、昇降用シリンダ7の作動によって単独に高さ変更可能である。従って、連続式フライヤーの稼働中における上下部のネットコンベア3,4の駆動側ネット3a,4b間の間隙Sを拡縮調整できる。
上記構成の連続式フライヤーの稼働中には、一次油槽1A側及び二次油槽1B側共に、図1及び図5に示すように、各昇降用シリンダ7の短縮状態で各昇降支持枠21が下降位置にあり、昇降枠本体20が油槽1の両側壁上に載っており、下部ネットコンベア4の往動側ネット4a及び復動側ネット4bとシーズヒーター5─が油槽1に収容された揚げ油に浸漬すると共に、上部ネットコンベア3の往動側ネット3aも油面Lに近い位置で油中浸漬し、両ネットコンベア3,4の往動側ネット3a,4a間に揚げ物材料を通過させる間隙Sを構成している。そして、シーズヒーター5─による加熱により、揚げ油を例えば一次油槽1Aでは130℃程度、二次油槽1Bでは180℃程度に維持しつつ、両ネットコンベア3,4を駆動させ、成形機等から搬送されてくる揚げ物材料を矢印aのように供給側である一次油槽1Aの前端部に連続的に投入する。
かくして一次油槽1Aに投入された該揚げ物材料は、両ネットコンベア3,4の往動側ネット3a,4a間にほぼ挟まれる形で、間隙Sを通って後端側へ移動してゆき、この過程で一次揚げとして素材内部まで加熱されて全体が揚げ物に転化し、該一次油槽1Aの後端部で下部ネットコンベア4上に載って二次油槽1Bの前端側まで運ばれ、次いで二次油槽1Bの下部ネットコンベア4上に移行して当該二次油槽1Bの揚げ油中に運ばれ、該二次油槽1Bにおいて一次油槽1Aと同様にして後端側へ運ばれ、この過程での加熱によって表面に所望の焦げ色が付けられ、該二次油槽1Bの後端部で下部ネットコンベア4上に載って油中から引き上げられ、矢印bのように揚げ物製品として取り出される。
この連続式フライヤーにおいては、第一及び第二油槽1A,1Bに収容された挙げ油が油中に浸漬したシーズヒーター5─によって直接的に加熱されるため、65〜70%といった極めて高い熱効率が得られ、もって従来のバーナー加熱方式に比べて稼働に要するエネルギーコストを大幅に低減できると共に、常温から所望の油温まで短時間で昇温できるため、操業停止状態から操業開始までの時間が短縮し、高い生産効率が得られる。また、シーズヒーター5によれば、油温の設定及び制御が容易であって油温の安定性もよく、しかも油槽1自体が油温よりも高温になることはないから、局所的な高温による揚げ油の熱劣化を生じす、それだけ高品位の揚げ物を安定的に製造できると共に、揚げ油の使用期間(寿命)も長くできる。更に、このシーズヒーター5による加熱では、直火でないためにガスバーナー加熱のような失火や断火の懸念がないことに加え、装置周辺への熱気の放散が少ないので作業環境を良好に維持でき、且つ燃焼排ガスによる公害や炭酸ガス増加の問題も生じない。加えてシーズヒーター5は安価に入手できて且つ取り付けも容易である上、ガス配管や排ガス処理設備が不要であるため、設備コストが少なくて済むという利点もある。
一方、上記の第一実施形態では、上下部のネットコンベア3,4とシーズヒーター5が昇降枠2取り付けられているから、稼働後に該昇降枠2を上昇させることで両ネットコンベア3,4及びシーズヒーター5と油槽1の洗浄作業を容易に行えると共に、稼働中に何らかのトラブルを生じた際にも昇降枠2を上昇させて迅速に対応できる。また、出力を個別に調整可能な複数基のシーズヒーター5─が配設されているから、稼働中に何らかの要因で一部のシーズヒーター5の出力が低下しても、他のシーズヒーター5の出力を上げることで油温を一定に維持できる上、揚げ物の種類や付与すべき性状に応じて油槽1の長手方向に沿う油温勾配を設定することも可能であり、加えて一部のシーズヒーター5が故障したり寿命に至った場合に当該シーズヒーター5のみを交換すればよく、それだけ保全コストを抑制できる。
更に、上記構成では、上下部のネットコンベア3,4の間を揚げ物材料が通過するから、該揚げ物材料の揚げ油に対する相対比重や揚がり度合による沈降状態と浮上状態の変化があっても、該揚げ物材料を油中浸漬状態で確実に搬送できる上、揚げ物材料のサイズ(厚み)に応じて両ネットコンベア3,4の往動側ネット3a,4a間の間隙Sを拡縮調整できるから、同じ連続式フライヤーを様々な揚げ物製品の製造に共用できるという利点もある。
本発明ではシーズヒーター5として様々な形態のものを使用できるが、実施形態のように油中浸漬部51が複数往復の蛇行状に曲成され、その蛇行の両側曲がり部5aを油槽1の幅方向両側に位置させるようにすれば、揚げ物材料の搬送に伴う揚げ油の流れに対してシーズヒーター5の各直管部5bが略直交する配置になるため、シーズヒーター5から揚げ油への熱移動効率が高くなり、昇温時間が短縮すると共に油温調整を迅速に行えるという利点がある。
また、油槽1における揚げ物材料の搬送手段として、上記第一実施形態では上下に対向配置したネットコンベア3,4を用いているが、本発明の連続式フライヤーにおいては、揚げ物材料と揚げ油との相対比重に応じて上下一方のみのネットコンベアを用いたり、ネットコンベアに代えてパドルコンベアを始めとする様々な搬送手段を採用することも可能である。例えば、回転式掻き羽根を有するパドルコンベアの複数基を油槽1の長手方向に沿って配設する構成では、揚げ物材料が浮上性を有する場合に特に効率よく確実に搬送できる。更に、上記第一実施形態では一次油槽1Aと二次油槽1Bが直列した二連式の連続式フライヤーを例示したが、本発明は単一の油槽を持つ連続式フライヤーや並列二連式の連続式フライヤーにも適用可能である。
しかして、一次油槽1Aと二次油槽1Bとを直列に配置する二連式の構成では、前記第一実施形態のように両油槽1A,1Bの搬送手段に上下部のネットコンベア3,4を用いるか、図7に示す第二実施形態の連続式フライヤーのように、一次油槽1Aに上下部のネットコンベア3,4を用いて、二次油槽1Bにパドルコンベア17を用いる構成とするのがよい。これは、揚がり度合が増すに従って比重が小さくなる一般的な揚げ物材料を対象として、一次油槽1Aにおいて揚げ物材料の素材内部を加熱し、二次油槽1Bにおいて該揚げ物材料の表面に所望の焦げ色を付けて揚げ物製品とするのに、高い適用性が得られることによる。
図7に示す第二実施形態の連続式フライヤーは、前記第一実施形態と同様に、一次及び二次油槽1A,1B上にそれぞれ横長の昇降枠2が配置しており、いずれの昇降枠2も前後部の2カ所に立設した各左右一対の昇降用シリンダ7,7を介して昇降可能に支持され、図示実線で示す下降状態で稼働すると共に、清掃や点検・補修の際には図示仮想線の如く上昇させるように設定されている。そして、一次油槽1A側の昇降枠2には、上下部のネットコンベア3,4と、長手方向に沿って一定間隔置きに配列する多数基のシーズヒーター5─とが取り付けられている。一方、二次油槽1B側の昇降枠2には、回転式掻き羽根17aを有するパドルコンベア17の複数基が油槽1の長手方向に沿って配設されると共に、一次油槽1A側と同様の多数基のシーズヒーター5─が一定間隔置きに取り付けられている。なお、二次油槽1B側の各シーズヒーター5の油中浸漬部5aは、パドルコンベア17よりも低位で、且つ連続式フライヤーの稼働状態において二次油槽1Bの内底から離れて配置するように設定されている。しかして、パドルコンベア17を除く各部の細部構成は前記第一実施形態とほぼ同様であり、両実施形態で対応する構成部分には同一符号を附している。
この第一実施形態のように二次油槽1B側の搬送手段にパドルコンベア17を用いれば、揚がり度合が増すに従って比重が小さくなる一般的な揚げ物材料を対象とする場合に、二次油槽1B側では揚げ物材料が浮上し易くなるため、パドルコンベア17によって効率よく搬送できることに加え、搬送中に揚げ物材料が反転や回転を繰り返すから、表面の焦げ色が全体に均等になった高品位の揚げ物製品を製出できるという利点がある。
なお、本発明の連続式フライヤーにおける昇降枠2の昇降手段としては、例示したスクリューシリンダ型の昇降シリンダ7に限らず、油圧シリンダやエアシリンダ、更には伸縮シリンダ以外の様々な昇降機構を採用できる。また、昇降枠2についても、例示した昇降枠本体20と昇降支持枠21─とで構成されるものに限らず、全体が一体型の構造であるものも採用可能である。その他、本発明の連続式フライヤーの各部の細部構成については実施形態以外に種々設計変更可能である。
1 油槽
1A 一次油槽
1B 二次油槽
2 昇降枠
3 上部ネットコンベア
4 下部ネットコンベア
5 シーズヒーター
5a 曲がり部
5b 直管部
51 油中浸漬部
17 パドルコンベア
17a 回転式掻き羽根
L 油面
S 間隙

Claims (5)

  1. 揚げ物材料を搬送手段によって横長の油槽の一端側から他端側へ搬送しつつ油揚げを行う連続式フライヤーにおいて、
    前記油槽内の長手方向に沿って、揚げ油の加熱源として出力を個別に調整可能な複数基のシーズヒーターが油中浸漬状態に配設されると共に、該油槽に対して昇降作動する昇降枠を備え、
    前記昇降枠に前記搬送手段及びシーズヒーターが取り付けられ、該昇降枠の上昇位置において搬送手段及びシーズヒーターが油面より上位に配置するように設定され、
    前記シーズヒーターは、その両端の立ち上がった接続部を除く油中浸漬部が、前記搬送手段よりも低位置で且つ油槽の内底から離れた状態で配置していることを特徴とする連続式フライヤー。
  2. 前記シーズヒーターは、複数往復の蛇行状に曲成され、その蛇行の両側曲がり部が油槽の幅方向両側に来るように配置されてなる請求項に記載の連続式フライヤー。
  3. 前記搬送手段が上下に対向配置した上部ネットコンベアと下部ネットコンベアとからなり、両ネットコンベアの間を揚げ物材料が通過するように設定されてなる請求項1又は2に記載の連続式フライヤー。
  4. 前記搬送手段が回転式掻き羽根を有するパドルコンベアからなり、このパドルコンベアの複数基が油槽の長手方向に沿って配設されてなる請求項1又は2に記載の連続式フライヤー。
  5. 一次油槽と二次油槽とが直列に配置し、
    一次油槽の搬送手段が上下に対向配置した上部ネットコンベアと下部ネットコンベアとからなり、両ネットコンベアの間を揚げ物材料が通過するように設定され、
    二次油槽の搬送手段が同ネットコンベア又は各々回転式掻き羽根を有して油槽の長手方向に沿って配設された複数基のパドルコンベアからなる請求項1又は2に記載の連続式フライヤー。
JP2009264794A 2009-11-20 2009-11-20 連続式フライヤー Active JP5414472B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009264794A JP5414472B2 (ja) 2009-11-20 2009-11-20 連続式フライヤー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009264794A JP5414472B2 (ja) 2009-11-20 2009-11-20 連続式フライヤー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011104243A JP2011104243A (ja) 2011-06-02
JP5414472B2 true JP5414472B2 (ja) 2014-02-12

Family

ID=44228440

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009264794A Active JP5414472B2 (ja) 2009-11-20 2009-11-20 連続式フライヤー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5414472B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101934877B1 (ko) 2017-12-05 2019-01-03 김희수 자동 로스트
JP6870163B2 (ja) * 2018-03-05 2021-05-12 エーシー・フードテック株式会社 食品加工処理装置および食品加工処理方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6141634U (ja) * 1985-07-13 1986-03-17 山崎工機株式会社 天ぷら製造装置
JPS6315928A (ja) * 1986-07-04 1988-01-23 愛技産業株式会社 赤外線による連続式フライヤ−
JPH088743Y2 (ja) * 1990-02-20 1996-03-13 株式会社ジャード 電気式連続フライヤ
JPH11346934A (ja) * 1998-06-04 1999-12-21 Kisamitsu Machine:Kk 連続自動式フライヤーのカス取り装置
JP2005296130A (ja) * 2004-04-07 2005-10-27 Emuzu:Kk 連続オートフライヤー及び油揚げ方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011104243A (ja) 2011-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1224365C (zh) 烹饪装置
CN1268267C (zh) 烹饪装置
JP5414472B2 (ja) 連続式フライヤー
CN203489614U (zh) 一种隧道烘箱
CN204335649U (zh) 一种连续式油炸机
US5799622A (en) Furnace heat exchanger tube cleaning system
KR100675131B1 (ko) 전기히터를 이용한 자동연속 튀김장치
CN202525956U (zh) 节能环保烧烤炉
CN212610830U (zh) 一种新型温度报警与水泵联动冷却装置
RU138540U1 (ru) Котел водогрейный твердотопливный
CN205156563U (zh) 蜂窝型催化剂连续干燥炉
CN212673777U (zh) 一种用于齿轮的自动烘干装置
JP5064834B2 (ja) フライヤー
CN104048554B (zh) 一种管式换热器在线清洁装置
CN201171350Y (zh) 电磁炒货机
CN204881148U (zh) 高效环保型连续式辊道窑炉
CN213153827U (zh) 一种柴油水煮机
CN109588425B (zh) 一种油炸设备
CN216047672U (zh) 一种空气和煤气双蓄热的蓄热式燃烧器
CN220265736U (zh) 一种锌丝生产用退火炉的加热保温装置
CN216088525U (zh) 一种翻板式隧道炉
JP6410481B2 (ja) 油揚げ製造装置及び油揚げの製造方法
CN203687554U (zh) 一种鸡蛋干生产线的多层烘干装置
CN219390399U (zh) 多级内循环生物质燃料制备烘干装置
CA2209148C (en) Furnace heat exchanger tube cleaning system

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110623

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130315

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130415

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131018

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131112

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5414472

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250