JP5414393B2 - 硬貨処理装置 - Google Patents

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本発明は、収納投出部から搬送部に硬貨を1枚ずつ投出し、搬送部で硬貨を1枚ずつ保持しながら搬送する硬貨処理装置に関する。
従来、硬貨処理装置としては、銀行などの金融機関に設置され、入金硬貨を出金硬貨として循環使用する硬貨入出金装置などがある。
このような硬貨処理装置では、金種別に硬貨を収納および投出する収納投出部に、様々な径や厚みの硬貨に対応できる回転円盤を用いた構成が知られている。そして、この種の硬貨処理装置では、図9に示すように、鉛直方向に対して上部が背面側に傾斜するベースの正面側に、硬貨Cを搬送する搬送部1、および金種別の収納投出部2が配設されている。なお、図9には、搬送部1の一部、および1つの収納投出部2のみを示す。
搬送部1は、搬送路3に沿って一定速度で移動する搬送ベルト4を有し、この搬送ベルト4に複数の突起5a,5b…が所定間隔毎に設けられており、図9(a)に示すように、収納投出部2から搬送路3に投出する硬貨Cを搬送ベルト4の突起5a,5b間に受け入れ、図9(b)に示すように、突起5a,5b間に受け入れた硬貨Cを搬送方向上流側の突起5bで押しながら搬送する。
収納投出部2は、鉛直方向に対して上部が背面側に傾斜する傾斜姿勢で回転する回転円盤6、およびこの回転円盤6の正面側との間に硬貨Cを収納する収納部を形成するカバーなどを有し、回転円盤6の正面側には複数の拾上げ突部7,7…を円周方向に沿って所定間隔毎に突出されており、回転円盤6の回転により拾上げ突部7,7…で収納部内の硬貨Cを1枚ずつ拾い上げて搬送路3に投出し、また、搬送路3から送り込まれる硬貨Cを収納可能としている(例えば、特許文献1参照。)。
この硬貨処理装置では、搬送ベルト4の突起5a,5b…間に収納投出部2から投出する硬貨Cを正常に受け入れさせるために、搬送ベルト4の移動速度および突起5a,5b…の位置と収納投出部2から硬貨Cを投出するタイミングつまり回転円盤6の回転速度および拾上げ突部7,7…の位置とを同期させる必要がある。
すなわち、同期が合っていないと、搬送ベルト4の突起5a,5b…の位置に対して、収納投出部2からの硬貨Cの投出が遅れるか速くなる。図9(c)に示すように、極端に、収納投出部2からの硬貨Cの投出が遅れると、硬貨Cを投出したところで、硬貨Cが搬送ベルト4の突起5bに当たり、突起5a,5b間に入らない可能性があり、さらに、図9(d)に示すように、もっと遅れると、硬貨Cが本来保持されるべき突起5a,5b間に入らずに次の突起5b,5c間に入ってしまうことになる。
そのため、搬送ベルト4が移動している状態で、収納投出部2の投出モータを起動して回転円盤6を回転させ、この回転円盤6の回転速度が所定の速度になったときに、搬送ベルト4の突起5a,5b…の位置と回転円盤6の拾上げ突部7,7…の位置との関係が適切な位置関係からずれている(同期ずれしている)場合には、同期を補正する必要がある。
しかしながら、収納投出部2の投出モータが起動したときに、同期ずれが発生し、同期が補正されるまでの間は処理が安定しない場合がある。投出モータに、オープン制御のステッピングモータを用いた場合は、制御信号に対して同調するか脱調するかのどちらかであるが、ブラシレスDCモータなどのモータを用いてフィードバック制御する場合は、制御信号からのずれが生じる場合があるためである。
同期ずれが生じる理由の1つに、収納投出部2毎の個体差がある。収納投出部2を構成する投出モータおよび他の部品や組立のばらつきより、同じ制御をしても同期ずれが発生することなく動作するとは限らないためである。
このような装置毎の個体差によるずれを補正する方法も一般的に知られている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、硬貨処理装置では、収納投出部2に収納している硬貨の収納量も同期ずれが生じる原因としてあり、上記装置毎の個体差によるずれを補正する方法を用いても、硬貨の収納量を考慮していないので十分に対応できない問題がある。
国際公開第2007/034699号(第11−14頁、図1−2) 特開2002−108414号公報(第3−4頁、図1−4)
本発明は、収納投出部に収納している硬貨の収納量にかかわらず、搬送体の移動と収納投出部から硬貨を投出するタイミングとを同期させることができる硬貨処理装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の硬貨処理装置は、搬送路およびこの搬送路に沿って移動する硬貨保持部を有する搬送体を備え、前記搬送路に投出されてくる硬貨を前記搬送体の硬貨保持部に保持して搬送する搬送部と、硬貨を収納する収納部、この収納部内の硬貨を1枚ずつ前記搬送部の搬送路に投出する回転体、およびこの回転体を回転駆動する投出モータを有する収納投出部と、前記搬送部の搬送体の移動により前記硬貨保持部の位置に応じた搬送信号を出力する搬送信号出力部と、前記収納投出部の回転体の回転に応じた回転信号を出力する回転信号出力部と、前記収納投出部に収納されている硬貨の収納枚数を記憶するとともに、前記収納投出部の固有の同期合わせ調整値であって収納枚数に応じた同期合わせ調整値を記憶する記憶部と、前記収納投出部の投出モータの停止時には、前記回転信号に基づき前記回転体を所定の回転待機位置に停止させ、前記収納投出部の投出モータの起動時には、前記記憶部に記憶されている前記収納投出部の硬貨の収納枚数に応じた同期合わせ調整値を読み出し、前記搬送信号の出力から同期合わせ調整値の経過後に前記投出モータを起動させて、前記搬送信号と前記回転信号とを同期させる駆動制御手段とを具備しているものである。
これにより、収納投出部の固有の同期合わせ調整値を設定するとともに、その同期合わせ調整値を収納枚数に応じた同期合わせ調整値としているため、収納投出部の固有の個体差や、収納投出部に収納している硬貨の収納量にかかわらず、搬送体の移動と収納投出部から硬貨を投出するタイミングとを同期させることができる。
請求項2記載の硬貨処理装置は、請求項1記載の硬貨処理装置において、前記搬送信号と前記回転信号との同期ずれを監視するとともに、同期ずれが確認された場合には同期ずれを補正する同期合わせ調整値を求め、補正した同期合わせ調整値を前記記憶部に更新記憶させる補正手段を具備しているものである。
これにより、収納投出部の固有の同期合わせ調整値であって収納枚数に応じた同期合わせ調整値を随時補正でき、同期ずれの発生を低減できる。
請求項3記載の硬貨処理装置は、請求項2記載の硬貨処理装置において、補正手段は、通常の動作モードとは異なる特定の動作モード時にのみ補正処理するものである。
これにより、通常の動作モード時には、補正処理を行わず、素早く処理でき、また、例えば工場出荷時やメンテナンス時などの特定の動作モード時には、同期ずれを補正できる。
本発明の硬貨処理装置によれば、収納投出部に収納している硬貨の収納量にかかわらず、搬送体の移動と収納投出部から硬貨を投出するタイミングとを同期させることができる。
本発明の一実施の形態を示す硬貨処理装置の側面側から見た構成図である。 同上硬貨処理装置の前面側から見た一部の構成図である。 同上硬貨処理装置の搬送ベルトおよびプーリを示す正面図である。 同上硬貨処理装置の第2の搬送部に配置され収納投出部およびガイド機構の正面図である。 同上硬貨処理装置のブロック図である。 同上硬貨処理装置の記憶部に記憶する収納投出部毎の収納枚数に応じた同期合わせ時間を示す表である。 同上硬貨処理装置の同期動作のフローチャートである。 同上硬貨処理装置の同期動作のタイミングチャートであって、(a)は同期時間がずれている場合のタイミングチャート、(b)は同期状態のタイミングチャートである。 回転円盤から搬送部に硬貨を投出する硬貨投出動作を示す説明図であり、(a)(b)は回転円盤の回転と搬送ベルトの移動とが同期している場合の硬貨投出動作を示す説明図、(c)(d)は回転円盤の回転と搬送ベルトの移動とが同期ずれしている場合の硬貨投出動作を示す説明図である。
以下、本発明の一実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1に硬貨処理装置の側面側から見た構成図、図2に硬貨処理装置の前面側から見た一部の構成図を示す。硬貨処理装置11としては、硬貨の入金および出金する硬貨入出金機を示す。この硬貨処理装置11は、機体12を有し、この機体12の上部前側(図1左側)には、硬貨を入金する入金口、および硬貨を出金する出金口として機能する取引口13が形成されている。この取引口13には、図示しないシャッタが開閉可能に配置されている。
取引口13の下側には、硬貨を受け入れて貯留する受皿14が形成されている。この受皿14には、機体12外から取引口13に投入される入金硬貨などの硬貨を受け入れたり、機体12内から取引口13に払い出される出金硬貨や返却硬貨などの硬貨を受け入れる。この受皿14は、底面の一部が開閉可能で、その開放により硬貨を下方へ放出可能としている。
また、機体12内の上部側には、鉛直方向に対して上部が背面側に傾斜する(機体12の前面から見て鉛直方向に対して上部が左側に傾斜する)ベース16が配置され、このベース16の正面側に、硬貨を1枚ずつ分離した状態で搬送する搬送部17が配設されている。この搬送部17は、硬貨が移動する搬送路18、およびこの搬送路18に沿って移動するように複数のプーリ19によって張設された搬送体としての搬送ベルト20を備えている。
搬送ベルト20は、搬送路18との間に硬貨を受け入れ可能とする間隔をあけた状態に複数のプーリ19によって張設され、搬送路18に対向する面にはベルト長手方向に沿って所定間隔毎に硬貨保持部としての突起21が突設されている。そして、搬送路18と搬送ベルト20との間でかつベルト長手方向に隣り合う突起21間に硬貨を1枚ずつ受け入れて搬送するように構成されている。また、図3に示すように、プーリ19には外周面が凹凸状に設けられたタイミングプーリが用いられ、搬送ベルト20には内周面が凹凸状に設けられたタイミングベルトが用いられ、プーリ19の回転と搬送ベルト20の移動とが常に一定の状態に保たれる。プーリ19には搬送ベルト20の突起21が係合する切欠部22が円周上で対称位置となる2箇所に形成されている。
図1に示すように、搬送部17には、機体12の前後方向に設けられる第1の搬送部17a、この第1の搬送部17aの上方位置で前後方向に設けられる第2の搬送部17b、およびこれら第1の搬送部17aと第2の搬送部17bとの後端間を接続する第3の搬送部17cが設けられている。第2の搬送部17bの前端は、取引口13に接続され、第2の搬送部17bの前端に搬送した硬貨を受皿14に放出可能とする。以下、第2の搬送部17bから第3の搬送部17cおよび第1の搬送部17aへ向けて硬貨を搬送する方向を入金搬送方向F1と呼び、逆に、第1の搬送部17aから第3の搬送部17cおよび第2の搬送部17bへ向けて硬貨を搬送する方向を出金搬送方向F2と呼ぶ。
搬送路18の第1の搬送部17aの前端に繰出部23が接続され、第1の搬送部17aの繰出部23より後側および第2の搬送部17bに複数の金種別収納投出部24が接続され、第2の搬送部17bの金種別収納投出部24より前側に一時保留部25が接続されている。これら繰出部23、金種別収納投出部24および一時保留部25は、基本的に同じ構成の収納投出部26によって構成されている。
搬送路18には、繰出部23、金種別収納投出部24および一時保留部25の各接続位置に対応して、これら繰出部23、金種別収納投出部24および一時保留部25と搬送路18との間で出し入れする硬貨をガイドするか搬送路18内を搬送する硬貨を搬送方向下流側へ通過させるかに応じて選択的に切り換わるガイド機構27が配設されている。なお、第2の搬送部17bに配置される金種別収納投出部24に対応したガイド機構27と他のガイド機構27とは、硬貨の搬送方向の違いに応じて向きに違いがあるだけで、基本構成は同一である。
図4には第2の搬送部17bに配置される金種別収納投出部24である収納投出部26およびガイド機構27の正面図を示す。
まず、ガイド機構27は、搬送路18に対して進退移動可能とするガイド部材30を備え、このガイド部材30には、搬送路18の下側位置に接続された収納投出部26の収納投出口26aに対して硬貨を案内するガイド部31、および収納投出口26aを閉塞して硬貨を搬送方向下流側へ案内する閉塞部32が設けられている。このガイド部材30は、ソレノイドなどの駆動で搬送路18に対して進退移動し、硬貨を搬送路18から収納投出部26へ振り分けるとき、および硬貨を収納投出部26から搬送路18へ投出するときには、ガイド部31が搬送路18の通路面より突出するとともに閉塞部32が収納投出口26aを開放する硬貨収納投出位置に移動し、また、硬貨を搬送路18から収納投出部26へ振り分けない、および硬貨を収納投出部26から搬送路18へ投出しないときには、ガイド部31が搬送路18の通路面に埋没するとともに閉塞部32が収納投出口26aを閉塞する硬貨通過位置に移動する。
また、収納投出部26は、ベース16の正面側に平行となるように鉛直方向に対して上部が背面側に傾斜する傾斜姿勢で回転する回転体としての回転円盤35、この回転円盤35の正面側との間に硬貨を収納する収納部36を形成するカバー37(図2参照)、回転円盤35の正面側上部域に対向配置されて回転円盤35から搬送路18へ投出する硬貨をガイドする搬送ガイド38、この搬送ガイドによって回転円盤35の上部域から搬送路18へ投出する硬貨が通る案内通路39、およびこの案内通路39と搬送路18とにまたがって配置される受渡円盤40などを備えている。
回転円盤35は、背面側に突出する回転軸42を中心として回転可能とし、正面の周辺域には、直径方向の寸法を硬貨1枚の直径寸法より大きいとともに硬貨2枚分の直径寸法より小さい寸法として硬貨の硬貨面が接合可能とする硬貨接合面43が形成されている。この硬貨接合面43には、硬貨接合面43に硬貨面が接合する硬貨を1枚のみ拾い上げる拾上げ突部44が、径方向に複数個ずつで、円周方向に硬貨径より大きい所定の間隔毎に配置されている。さらに、回転円盤35の正面には、硬貨接合面43の内周側に、拾上げ突部44との間で硬貨接合面43に硬貨面が接合する硬貨を1枚のみ支持する硬貨支持部45が突設されている。そして、回転円盤35が投出回転方向(図4反時計回り方向)へ回転することにより、拾上げ突部44が硬貨支持部45との間に硬貨を1枚ずつ保持して回転円盤35の上部域に拾い上げ、回転円盤35の上部域に配置されている搬送ガイド38に受け渡すとともに受渡円盤40に受け渡して投出するように構成されている。
回転円盤35の硬貨接合面43には、各拾上げ突部44の位置に対応して、図示しない残留検知センサで収納部36内の硬貨の残留を検知するための複数のセンサ用孔部46が形成されている。
また、搬送ガイド38は、回転円盤35の硬貨接合面43との間に硬貨が入り込まない間隙をあけて対向した状態に配置され、その回転円盤35の硬貨接合面43に対向する面には拾上げ突部44が通過する溝部48が形成されている。
また、案内通路39は、通路面が回転円盤35の正面および搬送路18の通路面と面一に形成され、回転円盤35の上部域と搬送路18に開口する収納投出口26aとの間を接続している。この案内通路39には、ガイド部材30と一体に移動可能して案内通路39の通路面から出没する規制部50が配設されている。この規制部50は、ガイド部材30の閉塞部32が開放状態のときには案内通路39の通路面に埋没して硬貨の通過を許容し、閉塞部32が閉塞位置に移動したときには案内通路39の通路面から突出して案内通路39内に進入する硬貨を収納部36内に落下させるように構成されている。
また、受渡円盤40は、案内通路39と搬送路18とにまたがった位置に、受渡円盤40の正面が回転円盤35の正面および搬送路18の通路面と面一となるように回転可能に配置されている。受渡円盤40の外周縁部には、硬貨に当接して回転円盤35側から搬送路18へ投出する投出突部52が突設されている。受渡円盤40は、回転円盤35と連動して回転駆動され、回転円盤35が投出回転方向(図4時計回り方向)に回転するときに、この受渡円盤40も投出回転方向に(図4反時計回り方向)に回転し、回転円盤35の拾上げ突部44で1枚ずつ拾い上げられて案内通路39に送り込まれる硬貨に投出突部52が当接して搬送路18へ投出するように構成されている。
なお、図1に示すように、第1の搬送部17aの金種別収納投出部24と第2の搬送部17bの金種別収納投出部24とは、第1の搬送部17aと第2の搬送部17bとで硬貨の搬送方向の向きが逆になるのに対応して向きに違いがでるだけで、基本構成は同一に形成されている。
また、図1に示すように、第2の搬送部17bの金種別収納投出部24と一時保留部25との間に、搬送する硬貨の少なくとも金種、真偽、正損などを識別する識別部55が配設されている。
繰出部23は受皿14の下方に位置し、受皿14と繰出部23との間に受皿14から放出される硬貨を繰出部23に導くシュート56が設けられている。繰出部23では、入金硬貨と一緒に投入された異物を排出し、機体12の前面に設けられた返却口57へ返却可能とする。
また、機体12内の下部には、金種別収納投出部24に収納しきれないオーバーフロー硬貨を収納するオーバーフロースタッカ60が配置されているとともに、補充硬貨や回収硬貨を収納する硬貨カセット61が配置されている。オーバーフロースタッカ60と硬貨カセット61との間には、これらオーバーフロースタッカ60および硬貨カセット61から繰り出される硬貨を上方の一時保留部25に搬送する搬送機構62が配置されている。
オーバーフロースタッカ60には、硬貨を搬送機構62に繰り出すベルト63、および受皿14内の取り忘れ硬貨を回収する回収カセット64が配設されている。硬貨カセット61には、硬貨を搬送機構62に繰り出すベルト65、およびリジェクト硬貨を回収するリジェクトボックス66が配設されている。
第1の搬送部17aには、オーバーフロー硬貨をオーバーフロースタッカ60に分岐する分岐部67、取り忘れ硬貨を回収カセット64に分岐する分岐部68、リジェクト硬貨をリジェクトボックス66に分岐する分岐部69、および回収硬貨を硬貨カセット61に分岐する分岐部70が設けられている。
また、図5に示すように、硬貨処理装置11は、この硬貨処理装置11を制御する制御部81を備えている。この制御部81には、識別部55、搬送部17、各収納投出部26(繰出部23、金種別収納投出部24および一時保留部25)、オーバーフロースタッカ60、硬貨カセット61、搬送機構62、および記憶部82などが接続されている。
搬送部17は、いずれか1つのプーリ19を回転駆動して搬送ベルト20を一定速度で移動させる搬送モータ83、およびこの搬送ベルト20の移動により突起21の位置に応じた搬送信号を出力する搬送信号出力部84を備えている。
図1に示すように、搬送信号出力部84は、円周上の対称位置となる2箇所にスリットが形成された検知板85がいずれか1つのプーリ19の軸に取り付けられ、この検知板85に対向してフォトインタラプタ86が配置されている。検知板85およびフォトインタラプタ86の組立時において、搬送ベルト20の突起21がプーリ19の切欠部22に係合した位置で、フォトインタラプタ86の出力が透光から遮光に切り換わるように位置合わせして組み立てられている。これにより、搬送ベルト20の移動時には、搬送ベルト20の突起21がプーリ19の切欠部22に係合する毎にフォトインタラプタ86の出力が透光から遮光に切り換わるとともに通過によってフォトインタラプタ86の出力が遮光から透光に切り換わり、つまり、突起21の位置と信号の出力とが同期していて、1つの突起21につき1パルスが出力されることになり、図8(a)(b)の最上部のパルス波形に示すように、フォトインタラプタ86から透光と遮光とを一定間隔で繰り返すパルス状の搬送信号を出力する。
各収納投出部26は、回転円盤35を回転させる投出モータ87、およびこの回転円盤35の回転に応じた回転信号を出力する回転信号出力部88を備えている。投出モータ87は、エンコーダ付きのDCブラシレスモータで、エンコーダの出力を基に回転位置と回転速度の制御を行っている。
図1に示すように、回転信号出力部88は、円周上に複数のスリットが形成された検知板89が回転円盤35の回転軸42に取り付けられ、この検知板89に対向してフォトインタラプタ90が配置されている。検知板89のスリットの数は、回転円盤35の拾上げ突部44の数に対応しており、本実施の形態では、回転円盤35の拾上げ突部44が8つであるため、検知板89のスリットの数も8つとなっている(回転円盤35と検知板89との回転速度比が1:1の場合。速度比に応じてスリットの数が変わる)。検知板89およびフォトインタラプタ90の組立時において、回転円盤35の回転停止時に回転円盤35の拾上げ突部44が同じ位置で待機する回転待機位置で、フォトインタラプタ90の出力が透光から遮光に切り換わるように位置合わせして組み立てられている。これにより、回転円盤35の回転時には、拾上げ突部44が所定の回転待機位置に到達する毎にフォトインタラプタ90の出力が透光から遮光に切り換わるとともに通過によってフォトインタラプタ90の出力が遮光から透光に切り換わり、つまり、拾上げ突部44の位置と信号の出力とが同期していて、1つの拾上げ突部44につき1パルスが出力されることになり、図8(a)(b)の最下部のパルス波形に示すように、フォトインタラプタ90から透光と遮光とを一定間隔で繰り返すパルス状の回転信号を出力する。なお、回転円盤35の回転待機位置は、例えば、図4に示すように、回転円盤35と連動して回転する受渡円盤40の投出突部52が搬送路18および収納投出口26aから外れた案内通路39の一側に位置する位置であって、投出突部52が搬送路18を搬送する硬貨およびガイド機構27によって収納投出口26aから収納部36内に振り分けられる硬貨と干渉しない位置とする。
記憶部82は、硬貨処理装置11の制御に伴う各種のデータを記憶するものであり、その記憶には、各収納投出部26に収納されている硬貨の収納枚数を記憶するとともに、収納投出部26の予め設定された固有の同期合わせ調整値としての同期合わせ時間であって収納枚数に応じた同期合わせ時間を記憶することが含まれている。すなわち、図6に示すように、例えば、収納枚数を0〜99枚、100〜199枚、200以上の3つの範囲に分け、各収納枚数の範囲毎に同期合わせ時間を設定する。各収納枚数の範囲毎に同期合わせ時間は、初期値が予め設定されており、同期時間ずれがある場合には補正される。
そして、制御部81は、収納投出部26の投出モータ87の停止時には、回転信号に基づき回転円盤35の拾上げ突部44が同じ位置で待機する所定の回転待機位置に停止させ、また、収納投出部26の投出モータ87の起動時に、記憶部82に記憶されている収納投出部26の硬貨の収納枚数に応じた同期合わせ時間を読み出し、搬送信号の出力から同期合わせ時間の経過後に投出モータ87を起動させて、搬送信号と回転信号とを同期させる駆動制御手段92の機能を有している。さらに、搬送信号と回転信号との同期時間のずれを監視するとともに、同期時間のずれが確認された場合には同期時間のずれを補正する同期合わせ時間を求め、補正した同期合わせ時間を記憶部82に更新記憶させる補正手段93の機能を有している。なお、この補正手段93は、通常の出金動作のときに補正処理してもよく、通常の動作モードとは異なる例えば工場出荷時やメンテナンス時などの特定の動作モード時にのみ補正処理してもよい。
なお、搬送ベルト20の各突起21が各収納投出部26に対して同じタイミングで通過移動するように、搬送ベルト20の突起21の間隔や各収納投出部26の間隔が設定されている。また、搬送信号と回転信号とが同期することにより、搬送ベルト20の移動と各収納投出部26から硬貨を投出するタイミングとが同期する。具体的には、図8に示すように、回転信号が透光から遮光に切り換わったタイミングから、搬送信号が透光から遮光に切り換わったタイミングまでの間を同期時間とし、この同期時間が収納投出部26毎の初期の理論値あるいは収納投出部26毎に個体差によるずれを理論値から補正した補正値である基準値にあることにより、搬送ベルト20の移動と各収納投出部26から硬貨を投出するタイミングとが同期する。
ここで、同期するため条件を挙げると、搬送ベルト20と回転円盤35との速度の一致(搬送周期と投出周期との一致)、搬送ベルト20の突起21と回転円盤35の拾上げ突部44との位置関係の一致が必要であり、さらに、同期合わせ時間を利用して同期させるには、回転円盤35の拾上げ突部44が同じ位置で待機していることが必要である。
次に、硬貨処理装置11の動作を説明する。
まず、硬貨処理装置11の処理動作について説明する。
入金処理時には、取引口13のシャッタを開き、取引口13から投入される硬貨を受皿14に受け入れ、取引口13のシャッタを閉じた後、受皿14内の硬貨を下方の繰出部23に放出する。
繰出部23内の硬貨を、搬送部17に投出し、搬送部17で出金搬送方向F2へ向けて搬送し、識別部55で識別する。正規と識別された硬貨は、搬送部17から一時保留部25に振り分けて保留する。正規と識別されなかった硬貨は、搬送部17から受皿14へ送り込み、取引口13のシャッタの開放により受皿14から取出可能とする。
取引口13に投入された全ての硬貨の保留または返却までの処理が完了した後、入金が承認されれば、一時保留部25内の硬貨を金種別収納投出部24に収納し、また、キャンセルされれば、一時保留部25内の硬貨を返却する。
すなわち、入金が承認された場合には、一時保留部25内の硬貨を、搬送部17に投出し、搬送部17で入金搬送方向F1へ向けて搬送し、識別部55で識別し、識別結果に基づいて該当する金種の金種別収納投出部24に振り分けて収納する。金種別収納投出部24が満杯となった金種の硬貨は、金種別収納投出部24に収納せず、搬送部17から分岐部67で分岐してオーバーフロースタッカ60に収納する。
キャンセルされた場合には、一時保留部25内の硬貨を、搬送部17に投出し、搬送部17で入金搬送方向F1に搬送し、繰出部23に収納する。一時保留部25内の全ての硬貨を繰出部23に移動させた後、繰出部23内の硬貨を、搬送部17に投出し、搬送部17で出金搬送方向F2へ向けて搬送し、搬送部17から受皿14に送り込む。取引口13のシャッタの開放により、受皿14内から硬貨を取出可能とする。
また、出金処理時には、出金する金種の金種別収納投出部24内の硬貨を、搬送部17に投出し、搬送部17で出金搬送方向F2に搬送し、識別部55で識別する。正規と識別された硬貨は、搬送部17から受皿14に送り込み、また、正規と識別されなかった硬貨は、搬送部17から一時保留部25に振り分けて保留する。
正規と識別されなかった硬貨が一時保留部25に送り込まれた場合には、金種別収納投出部24からの硬貨の投出を完了し、出金分の硬貨が受皿14に送り込まれた後、一時保留部25内の硬貨を、搬送部17に投出し、搬送部17で入金搬送方向F1に搬送し、識別部55で識別し、再識別によって正規と識別された硬貨は該当する金種別収納投出部24に収納し、再識別でも正規と識別されなかった硬貨は搬送部17の分岐部69で分岐してリジェクトボックス60に収納する。
出金分の硬貨を受皿14に送り込んだら、取引口13のシャッタの開放により、受皿14から硬貨を取出可能とする。
取引口13のシャッタを開放してから所定時間経過しても、受皿14上に硬貨を残留していることをセンサで検知している場合には、取り忘れ硬貨であると判断し、その取り忘れ硬貨を回収する。すなわち、取引口13のシャッタを閉じた後、受皿14内の取り忘れ硬貨を下方の繰出部23に放出する。繰出部23内の取り忘れ硬貨を、搬送部17に投出し、搬送部17で出金搬送方向F2へ向けて搬送し、識別部55で識別した後に一時保留部25に一時保留し、この取り忘れ硬貨の金種および枚数を確認した後、一時保留部25から搬送部17へ硬貨を投出し、搬送部17の分岐部68で分岐して回収カセット64に収納する。
また、補充処理時には、オーバーフロースタッカ60または硬貨カセット61に収納されている硬貨を、搬送機構62に繰り出し、搬送機構62で一時保留部25に搬送する。一時保留部25内の硬貨を、搬送部17に投出し、搬送部17で入金搬送方向F1へ向けて搬送し、識別部55で識別し、識別結果に基づいて該当する金種の金種別収納投出部24に振り分けて収納する。金種別収納投出部24が満杯となった金種の硬貨は、金種別収納投出部24に収納せず、搬送部17から分岐部67で分岐してオーバーフロースタッカ60に収納する。
次に、搬送ベルト20の移動と各収納投出部26から硬貨を投出するタイミングとの同期について、図7および図8を参照して説明する。
収納投出部26から硬貨を投出する場合には、先に、搬送ベルト20が一定速度で移動している。この搬送ベルト20が一定速度で回転しているときには、図8(a)(b)の最上部のパルス波形に示すように、搬送信号出力部84からはフォトインタラプタ86の透光と遮光とを一定間隔で繰り返すパルス状の搬送信号を出力する。すなわち、搬送ベルト20の1つの突起21につき、透光から遮光に切り換わる1パルスを出力する。
そして、ある1つの収納投出部26から硬貨を投出する場合には、まず、記憶部82から収納投出部26に収納している硬貨の収納枚数を読み込むとともに(ステップ1)、収納枚数に応じた同期合わせ時間を選択し(ステップ2)、選択した同期合わせ時間を制御部81が機能として有する同期合わせタイマに設定する(ステップ3)。
搬送信号出力部84から出力する搬送信号を監視し、この搬送信号が透光から遮光に切り換わるタイミングで(ステップ4)、同期合わせタイマをスタートする。
設定された同期合わせ時間分待機した後(ステップ5)、収納投出部26の投出モータ87を起動する(ステップ6)。このとき、回転円盤35は、前回の回転円盤35の回転後の停止時に、回転信号出力部88のフォトインタラプタ90の出力が透光から遮光に切り換わるタイミングで、所定の回転待機位置に停止させており、回転円盤35の拾上げ突部44が同じ位置で待機している。そのため、投出モータ87の起動によって、拾上げ突部44が同じ位置で待機している所定の回転待機位置から回転円盤35が回転し始め、所定時間後に所定の回転速度に達し、その所定の回転速度で定速回転する。ここで、硬貨の収納枚数と投出モータ87のトルク容量などとの関係により、回転円盤35が所定の回転速度に達するまでの遅れが発生する場合がある。なお、このとき、収納投出部26の規制部50が案内通路39の通路面から突出した投出規制状態にあり、回転円盤35が回転しても搬送部17へ硬貨は投出されない。
この回転円盤35の回転により、回転信号出力部88からはフォトインタラプタ90の透光と遮光とを繰り返すパルス状の回転信号を出力する。すなわち、1つの拾上げ突部44につき、透光から遮光に切り換わる1パルスを出力する。
この回転信号出力部88から出力する回転信号を監視し、回転円盤35の回転速度が一定になった後(ステップ7)、回転信号が透光から遮光に切り換わったタイミングから(ステップ8)、次に搬送信号が透光から遮光に切り換わるタイミングまで(ステップ9)の間の同期時間を求め(ステップ10)、求めた同期時間が所定の基準値に一致するか確認する(ステップ11)。
図8(b)には求めた同期時間が所定の基準値に一致した場合を示す。この場合には、搬送ベルト20の移動と収納投出部26から硬貨を投出するタイミングとが同期するため、収納投出部26の規制部50を案内通路39の通路面に埋没させて投出規制を解除し、回転円盤35から搬送部17へ硬貨の投出を開始する(ステップ12)。
また、図8(a)には求めた同期時間が所定の基準値に一致しない場合を示す。この場合には、投出モータ87の減速または増速によって同期時間が所定の基準値に一致するように同期ずれを修正する(ステップ13)。同期時間が基準値に一致したら、搬送ベルト20の移動と収納投出部26から硬貨を投出するタイミングとが同期するため、収納投出部26の規制部50を案内通路39の通路面に埋没させて投出規制を解除し、回転円盤35から搬送部17へ硬貨の投出を開始する。
このように同期ずれが確認された場合には、同期時間のずれを補正する同期合わせ時間を求め、補正した同期合わせ時間を記憶部82に更新記憶する(ステップ14)。これにより、次回の収納投出部26の投出モータ87の起動時に、補正された同期合わせ時間を用いることにより、同期時間を基準値に一致させ、搬送ベルト20の移動と収納投出部26から硬貨を投出するタイミングとを同期させることができる。なお、同期時間のずれが許容範囲内の場合は、同期合わせを行いながら、または同期合わせを行わずに投出を開始してもよい。
次に、同期合わせ時間の補正について、図6を参照して説明する。
収納枚数を0〜99枚、100〜199枚、200以上の3つの範囲に分け、予め、各収納枚数の範囲毎に同期合わせ時間の初期値を例えば62msに設定している。さらに、予め、同期時間の基準値を例えば84msに設定している。
補正処理(1)のように、収納枚数が100枚の場合において、投出モータ87の起動時に同期合わせ時間として初期値である62msを用いて処理するが、実際の同期時間が60msであったとする。この場合、基準値との差は84−60=24msとなり、同期合わせ時間の初期値から同期時間の差を引いた値である62−24=38msが補正した同期合わせ時間となる。この補正した同期合わせ時間を記憶部82に更新記憶する。
そのため、次回の投出モータ87の起動時において、同期合わせ時間として補正した値である38msを用いて処理することにより、実際の同期時間と基準値とが一致し、搬送ベルト20の移動と収納投出部26から硬貨を投出するタイミングとを同期させることができる。
また、補正処理(2)のように、収納枚数が200枚の場合において、投出モータ87の起動時に同期合わせ時間として初期値である62msを用いて処理するが、実際の同期時間が64msであったとする。この場合、基準値との差は84−64=20msとなり、同期合わせ時間の初期値から同期時間の差を引いた値である62−20=42msが補正した同期合わせ時間となる。この補正した同期合わせ時間を記憶部82に更新記憶する。
そのため、次回の投出モータ87の起動時において、同期合わせ時間として補正した値である42msを用いて処理することにより、実際の同期時間と基準値とが一致し、搬送ベルト20の移動と収納投出部26から硬貨を投出するタイミングとを同期させることができる。
また、補正処理(3)のように、収納枚数が100枚の場合において、投出モータ87の起動時に同期合わせ時間として既に補正している値である38msを用いて処理するが、実際の同期時間と基準値との差は小さくなったが一致するまでには至ってなかったなどの理由で、実際の同期時間が基準値の84msでなく80msであったとする。この場合、基準値との差は84−80=4msとなり、同期合わせ時間の初期値から同期時間の差を引いた値である38−4=34msが補正した同期合わせ時間となる。この補正した同期合わせ時間を記憶部82に更新記憶する。
そのため、次回の投出モータ87の起動時において、同期合わせ時間として補正した値である34msを用いて処理することにより、実際の同期時間と基準値とが一致し、搬送ベルト20の移動と収納投出部26から硬貨を投出するタイミングとを同期させることができる。
このように、硬貨処理装置11によれば、収納投出部26の固有の同期合わせ時間を設定するとともに、その同期合わせ時間を収納枚数に応じた同期合わせ時間としているため、収納投出部26毎の固有の個体差や、収納投出部26に収納している硬貨の収納量にかかわらず、搬送ベルト20の移動と収納投出部26から硬貨を投出するタイミングとを同期させることができる。
なお、硬貨の収納枚数は上述のように100枚単位に限定されるものではなく、区分当たりの枚数は任意に設定できる。また、区分の数も3つに限定されるものではなく、多くても少なくてもよい。硬貨の収納枚数と同期合わせ時間との関数の形で同期合わせ時間を記憶してもよい。例えば、収納枚数の一次関数で同期合わせ時間を記憶し、補正は各枚数別に求めた補正値に一次関数を近似させることによって行う。
また、補正手段93により、搬送信号と回転信号との同期時間のずれを監視するとともに、同期時間のずれが確認された場合には同期時間のずれを補正する同期合わせ時間を求め、補正した同期合わせ時間を記憶部82に更新記憶させるため、収納投出部26の固有の同期合わせ時間であって収納枚数に応じた同期合わせ時間を随時補正でき、同期ずれの発生を低減できる。
また、補正手段93は、通常の動作モードとは異なる特定の動作モード時にのみ補正処理するものであれば、通常の動作モード時には、補正処理を行わず、素早く処理でき、また、例えば工場出荷時やメンテナンス時などの特定の動作モード時には、同期ずれを補正できる。
なお、同期合わせ調整値としては、同期合わせ時間を利用したが、これに限定されるものではなく、搬送ベルト20の移動量を検出するエンコーダを付加し、このエンコーダから出力するパルス数に基づいた同期合わせパルス数などを利用してもよい。この場合には、記憶部82に収納投出部26の予め設定された固有の同期合わせパルス数であって収納枚数に応じた同期合わせパルス数を記憶しておき、そして、搬送ベルト20が一定速度で移動しているときに、搬送信号出力部84から出力する搬送信号が透光から遮光に切り換わるタイミングでエンコーダから出力するパルスのカウントを開始し、設定された同期合わせパルス数分待機した後に収納投出部26の投出モータ87を起動すれば、同期合わせ時間での処理と同様に、搬送ベルト20の移動と収納投出部26から硬貨を投出するタイミングとを同期させることができる。
11 硬貨処理装置
17 搬送部
18 搬送路
20 搬送体としての搬送ベルト
21 硬貨保持部としての突起
26 収納投出部
35 回転体としての回転円盤
36 収納部
82 記憶部
84 搬送信号出力部
87 投出モータ
88 回転信号出力部
92 駆動制御手段
93 補正手段

Claims (3)

  1. 搬送路およびこの搬送路に沿って移動する硬貨保持部を有する搬送体を備え、前記搬送路に投出されてくる硬貨を前記搬送体の硬貨保持部に保持して搬送する搬送部と、
    硬貨を収納する収納部、この収納部内の硬貨を1枚ずつ前記搬送部の搬送路に投出する回転体、およびこの回転体を回転駆動する投出モータを有する収納投出部と、
    前記搬送部の搬送体の移動により前記硬貨保持部の位置に応じた搬送信号を出力する搬送信号出力部と、
    前記収納投出部の回転体の回転に応じた回転信号を出力する回転信号出力部と、
    前記収納投出部に収納されている硬貨の収納枚数を記憶するとともに、前記収納投出部の固有の同期合わせ調整値であって収納枚数に応じた同期合わせ調整値を記憶する記憶部と、
    前記収納投出部の投出モータの停止時には、前記回転信号に基づき前記回転体を所定の回転待機位置に停止させ、前記収納投出部の投出モータの起動時には、前記記憶部に記憶されている前記収納投出部の硬貨の収納枚数に応じた同期合わせ調整値を読み出し、前記搬送信号の出力から同期合わせ調整値の経過後に前記投出モータを起動させて、前記搬送信号と前記回転信号とを同期させる駆動制御手段と
    を具備していることを特徴とする硬貨処理装置。
  2. 前記搬送信号と前記回転信号との同期ずれを監視するとともに、同期ずれが確認された場合には同期ずれを補正する同期合わせ調整値を求め、補正した同期合わせ調整値を前記記憶部に更新記憶させる補正手段を具備している
    ことを特徴とする請求項1記載の硬貨処理装置。
  3. 補正手段は、通常の動作モードとは異なる特定の動作モード時にのみ補正処理する
    ことを特徴とする請求項2記載の硬貨処理装置。
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