JP5414016B2 - 気体処理装置 - Google Patents

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Description

この発明は例えば除湿装置、吸着装置、有害物質処理装置等において、大量に低圧損で各種の気体処理を行うことができるようにした気体処理装置に関する。
従来より除湿装置、吸着装置、有害物質処理装置等において各種気体を処理する気体処理装置としては種々の技術が開発され、提案されている。例えばデシカント空調装置においては、ハニカム状ローターに除湿剤を付着させ、大風量・低圧力損失で除湿を行うローター式のデシカント空調装置や顕熱交換装置があるが、この方法では負荷変動への追従性に劣り、また、ロータ内が層流となっていることから処理や伝熱が不十分であり、更に、固定層の並流接触となるため、処理剤が有効に利用できないという問題があった。
また圧力を変動させて処理を行うPSA装置などのように2塔切り替え式による気体処理装置も用いられているが、この方式は擬似的な連続操作に過ぎず、また装置が大型化し、したがって装置体積あたりの処理量も少ないという問題がある。
更に、流動層や移動層などの連続式接触装置も用いられているが、この方式では圧力損失が大きく、大量処理の場合には送風機の所用動力が大きくなり、また、粒子破砕による微粉汚染のおそれもある。
それに対して、本件発明者により先にシート循環式のデシカント空調装置を、特開2007−144326号公報に開示し提案しているが、この方法によると、大容量の気体を低圧力損失で供給可能とし、気体供給動力を低減することができ、且つ接触効率が高いことにより反応率が高く、また被処理気体の容量変化に対応して処理が可能であり、長期間連続的な処理が可能な気体処理装置とすることができた。
特開2007−144326号公報
前記のように、本発明者が提案しているシート循環式のデシカント空調装置は従来の技術の多くの問題点を解決することができるものであるが、この方式においては、構成するシートや繊維を長期間にわたり循環させるときの、除湿剤を塗布した場合の強度確認に難があった。また、無端状シートを用いた場合には、一旦切れたときの修復に手数がかかるおそれがある、という問題も考えられる。
したがって本発明は、大容量の気体を低圧力損失で処理することができ、気体を処理するために必要な送風動力を低減することができ、また気体処理部材の取り扱いの容易な気体処理装置を提供することを主たる目的とする。
少なくとも表面に処理剤を備え、互いに平行に配列された複数の部材間に気体流通路を形成した処理部材と、前記処理部材を、前記気体流通路を流れる処理気体流に対して向かい合う方向に搬送し、且つ該処理部材を冷却装置で冷却しながら、該処理気体を処理する気体処理部と、前記処理気体の処理が終了した前記処理剤を加熱再生する処理剤再生部とを備えた処理装置と、前記処理装置の内部において、前記処理部材を前記気体処理部と前記処理剤再生部との間を循環搬送する循環搬送装置とを備え、前記処理装置には、前記気体処理部と前記処理剤再生部との間に、水を熱媒体として使用する吸着式冷処理部が備えられ、前記処理気体流の処理が終了した前記処理剤により、前記吸着式冷凍処理部の室内の水蒸気を吸着させることによって、前記吸着式冷凍処理部の内部に供給した水を気化させ、その際に発生する気化熱により、前記熱媒体として使用する水を冷却することを特徴とする。
また、本発明に係る他の気体処理装置は、前記気体処理装置において前記処理装置には、前記処理部材を貯留する貯留部を備え、前記気体処理部と前記処理剤再生部の処理能力に応じて、前記貯留部に貯留した処理部材を前記気体処理部と前記処理剤再生部に搬出することを特徴とする。
また、本発明に係る他の気体処理装置は、前記気体処理装置において、前記処理部材を無端状の搬送装置に固定したことを特徴とする。
また、本発明に係る他の気体処理装置は、前記気体処理装置において、前記処理部材は、側壁から水平方向に突出した仕切壁支持部材に仕切壁を揺動自在に垂下し、前記側壁に対向する部分を開放し、前記気体処理部または前記処理剤再生部に設けた、前記冷却装置の冷却液体供給管が、前記開放側から前記仕切壁を押し込んで、前記処理部材内に挿入可能としたことを特徴とする。
また、本発明に係る他の気体処理装置は、前記気体処理装置において、前記処理部材は、無端ベルト表面に複数列設した処理ロッドからなることを特徴とする。
また、本発明に係る他の気体処理装置は、少なくとも表面に処理剤を備え、互いに平行に配列された複数の部材間に気体流通路を形成した処理部材と、前記処理部材を、前記気体流通路を流れる処理気体流に対して向かい合う方向に搬送し、且つ該処理部材を冷却装置で冷却しながら、該処理気体を処理する気体処理部と、前記処理気体の処理が終了した前記処理剤を加熱再生する処理剤再生部とを備えた処理装置と、前記処理装置の内部において、前記処理部材を前記気体処理部と前記処理剤再生部との間を循環搬送する循環搬送装置とを備え、前記処理部材としての処理プレートまたは処理ロッドの間隙において、該処理プレートまたは処理ロッドの搬送に干渉しない位置に、前記冷却装置としての冷却部材または前記処理剤再生部としての加熱部材を固定したことを特徴とする。
また、本発明に係る他の気体処理装置は、前記気体処理装置において、前記冷却部材または加熱部材には、複数の水平方向に延びるフィンを設けたことを特徴とする。
また、本発明に係る他の気体処理装置は、前記気体処理装置において、前記処理プレートまたは処理ロッドを基板から上方に突出するように搬送し、冷却部材または加熱部材を上方から吊り下げたことを特徴とする。
また、本発明に係る他の気体処理装置は、少なくとも表面に処理剤を備え、互いに平行に配列された複数の部材間に気体流通路を形成した処理部材と、前記処理部材を、前記気体流通路を流れる処理気体流に対して向かい合う方向に搬送し、且つ該処理部材を冷却装置で冷却しながら、該処理気体を処理する気体処理部と、前記処理気体の処理が終了した前記処理剤を加熱再生する処理剤再生部とを備えた処理装置と、前記処理装置の内部において、前記処理部材を前記気体処理部と前記処理剤再生部との間を循環搬送する循環搬送装置とを備え、前記処理部材として、水平に支持した基板に対して処理プレートを自重により揺動自在に垂下して固定し、前記基板を垂直方向に回動するとき、前記処理プレートを自重により揺動させて折り曲げて垂下させることを特徴とする。
また、本発明に係る他の気体処理装置は、少なくとも表面に処理剤を備え、互いに平行に配列された複数の部材間に気体流通路を形成した処理部材と、前記処理部材を、前記気体流通路を流れる処理気体流に対して向かい合う方向に搬送し、且つ該処理部材を冷却装置で冷却しながら、該処理気体を処理する気体処理部と、前記処理気体の処理が終了した前記処理剤を加熱再生する処理剤再生部とを備えた処理装置と、前記処理装置の内部において、前記処理部材を前記気体処理部と前記処理剤再生部との間を循環搬送する循環搬送装置とを備え、前記処理装置における前記気体処理部では、前記処理部材と別途冷却された処理気体冷却部材とを混在して搬送することを特徴とする。
また、本発明に係る他の気体処理装置は、前記気体処理装置において、前記気体処理部材及び気体冷却部材は内部に複数の気体流路を備えたハニカム状をなことを特徴とする。
また、本発明に係る他の気体処理装置は、前記気体処理装置において、前記気体処理部材を、内部の気体流路が上下方向となるように縦置きとして、流動層からなる再生部内を搬送して再生処理することを特徴とする。
本発明は上記のように構成したので、大容量の気体を低圧力損失で処理することができ、また気体処理部材の取り扱いの容易な気体処理装置とすることができる。
本発明は大容量の気体を低圧力損失で処理することができ、また気体処理部材の取り扱いの容易な気体処理装置とする、という課題を、少なくとも表面に処理剤を備え、互いに平行に配列された複数の部材間に気体流通路を形成した処理部材と、前記処理部材を、前記気体流通路を流れる処理気体流に対して向かい合う方向に搬送し、且つ該処理部材を冷却装置で冷却しながら、該処理気体を処理する気体処理部と、前記処理気体の処理が終了した前記処理剤を加熱再生する処理剤再生部とを備えた処理装置と、前記処理装置の内部において、前記処理部材を前記気体処理部と前記処理剤再生部との間を循環搬送する循環搬送装置とを備えることによって実現した。
本発明の実施例を図面に沿って説明する。図1は本発明における第1実施例の平面図を示し、後述するような各種のユニット状の処理部材を多数循環式に搬送する例を示している。同図の例においては、ダクト2の入口3から出口4に向けて空調用空気が流れ、その中を内面全体或いは必要内面に除湿剤を塗布或いは担持した処理部材1が、出口4側から入口3側にローラコンベア等により空気流に対して向い合うように搬送し、効率的な除湿を行うことができるようにした例を示している。
ダクト2内には冷却液体供給管5をダクトに複数平行に配置し、ダクト2内で除湿を行うときに発生する熱を冷却し、等温除湿を可能として効率良い除湿を行わせている。なお、気体処理装置において前記のような除湿以外の気体処理装置においては、この部分において気体の等温吸着処理を行うこととなる。ダクト2の出口側の側壁に設けた任意の手段により上下動等によって開閉する入口扉6から処理部材1を搬入し、ダクト2の入口3側の側壁に設けた同様に開閉する出口扉7から搬出する。このように多数の冷却液体供給管5が配置されたダクト2内にダクト側部から処理部材1を搬入し、ダクト2内を搬送するとともに再び搬出可能にするため、例えば図2に示すような処理部材1を用いる。
図2に示す例においては、片側の側壁10から平行に図中5枚の片持式の水平壁を設けている。この5枚の水平壁のうち、下端の水平壁は底壁11としてローラコンベア12上に載置し、所定の速度で搬送可能としている。底壁11の上方の4枚の水平壁は仕切壁支持部材13としており、各仕切壁支持部材13には図中3個の揺動支持部14を設け、各揺動支持部14には仕切板15を側壁10と平行に垂下しており、自由に揺動できるように支持している。各仕切り板15の間隔は、この仕切板15によって形成される仕切室16内において、ダクト2内に配置した冷却液体供給管5が配置できるように設定している。
各仕切壁支持部材13が側壁10から片持ち状態で突出固定しているので、この処理部材1の側壁10に対向する側部は開放しており、それにより図3(a)に示すようにしてダクト2の入口扉6を開放した状態でダクト2の側部から処理部材1を搬入するとき、処理部材1の開放側面17側から冷却液体供給管5が図中最も左側の仕切室16内に挿入される。このとき、仕切壁15が揺動支持部14により自由に揺動するため、図3(a)に示すように、処理部材1がダクト2内に挿入される移動によって、冷却液体供給管5が仕切壁15を揺動して押し開き、自由に挿入可能となる。このようにして前記実施例では各部材により全体として、断面矩形の空間を備えたハニカム構造のユニット化した処理部材を構成することができる。
ダクト2の側壁18の内側には支持レール19を、処理部材1の仕切壁支持部材13の端部20が載置可能な位置に突設している。それにより、図3(b)に示すように処理部材1の全てがダクト2内に挿入されると、各仕切壁支持部材13の端部20が支持レール19上に載置可能となり、処理部材1がダクト2内をローラコンベア12で搬送されるとき、側壁10から片持ちで突設している仕切壁支持部材13が揺れても、この部分で確実に支持し、処理部材1の安定した搬送を可能としている。なお、このレール19については、処理部材1をダクト2内に挿入する部分では低く設定し、次第に高くすることにより、挿入部分では仕切壁支持部材13の端部20を支持していない状態から、処理部材の移動とともに端部20と接触し、常時レール19で仕切壁支持部材13の端部20を支持した状態で処理部材1をダクト2内で移動させることもできる。
上記のような構成からなる処理部材1は、図1において前記のように入口扉6の開放によりダクト2内にコンベア或いは別途設けた搬送装置により挿入され、前記のようなローラコンベア12によってダクト2内をダクトの入口3側に向けて搬送される。このとき必要に応じて、ダクト内の空気が外部に漏れないように、パージ用気体供給部から気体を吹き込むようにしても良い。なお、ダクト内での処理部材の搬送は、ダクトの傾斜によって自重による搬送を行っても良い。
処理部材1には仕切壁15を含む内面全体、或いは所要部分に除湿剤を塗布、或いは担持しておく。それにより仕切室16内で仕切壁15に沿って流れる室内空気を除湿するとともに、各仕切室16内に配置している冷却液体供給管5によって冷却し、等温除湿を行い、効率的な除湿処理を可能としている。また、内部を処理気体が流れる各仕切室の大きさは、乱流条件を満たすように決定することが好ましい。更に、ユニット化した処理部材の長手方向長さ、処理部材の同時存在個数は、気体の処理程度、処理速度により最適なものを選択する。
図1においては前記のような除湿処理を行う部分を除湿領域Aとして示している。この除湿領域Aのダクト入口3側に搬送された処理部材1は所定位置でストッパ21により停止する。このときダクト2の出口扉7が前記入口扉6と同様に開放し、コンベア或いは搬送装置によりダクト2外に搬出する。図1に示す例においては出口扉7からの処理部材1は吸着式冷処理部Bに搬入される。この吸着式冷処理部Bにおいては、未だ除湿能力の高い処理部材1の能力を活用して吸着式冷処理部の室内の水分を吸着して室内を冷却し、室内に配置した冷却水等を冷却可能としている。
より具体的には図1に示す例においては、例えば図4に示すようなU字状に形成した多数のパイプ22を備えた冷媒循環装置23を用い、図1の吸着式冷処理部Bの側部に配置した側室24から、図4(a)に示すように処理部材1の側部から挿入可能とする。その際、冷媒循環装置23の各U字状のパイプ22は、各々処理部材1の仕切室16内に挿入可能に配置する。図4に示す例においては、各U字状のパイプの基端部は配管集合部29内に設けた冷媒供給パイプ25と冷媒排出パイプ26に各々接続し、各冷媒供給パイプ25は冷媒供給配管27に接続し、各冷媒排出パイプ26は冷媒排出配管28に接続して、図示されない可撓管等に接続し、冷媒循環装置23が移動しても、外部から冷媒を導入し、また排出できるようにする。
上記のような冷媒循環装置23を用いることにより、図1の側室24において図4(a)のように配置した冷媒循環装置23を、搬送装置30によりその側部に移動している処理部材1側に移動し、U字状のパイプ22を仕切室16内に挿入する。このとき配管集合部29がロールコンベア上に載り、冷媒循環装置23と処理部材1とは一体的に移動可能となる。それにより、処理部材1は図1の吸着式冷処理部B内を冷媒循環装置23とともに矢印方向に移動する。
冷媒循環装置23は例えば内部を循環する冷媒が水であるとき、パイプ22全体、或いは所要のパイプのみを多孔性のパイプとし、内部を流れる水が外部に滲み出すことができるようにし、未だ充分吸着余力のある除湿剤がこの吸着式冷処理部Bの室内の水分を吸着し、それにより前記のような多孔性のパイプ22から滲み出した水分の気体を吸着する。その気化熱によって吸着式冷処理部Bの室内は低温となり、内部の冷媒循環装置23のパイプ22が冷却され、内部を循環する冷媒としての水が冷却される。この冷却された水は、例えばダクト2内の冷却液体供給管5に供給し、除湿領域Aにおける等温除湿を確実に行わせることができる。なお、前記のような吸着式冷装置の能力が充分高いときには、更にダクト2から排出される空気を別途この気体処理装置或いは空調装置において用いる熱交換器に導いて利用し、更には他の冷却水必要箇所に供給するようにしてもよい。
吸着式冷処理部Bにおける吸着処理手法としては、前記のような冷媒循環装置23のパイプ22を多孔性のパイプとするほか、冷媒循環用のパイプ22とは別に水供給パイプを冷媒循環用のパイプ22と同様に配置し、冷媒とは別の供給及び排出用の配管系統に接続し、気化用の水と冷媒の循環系統とを別に配置するようにしても良い。その際には図4に示すようなパイプ22群のうち、適宜の部分では配置しない構成とし、その部分に水供給用のパイプを配置することにより、仕切壁15或いは仕切壁支持部材13を挟んむように配置しても良い。なお、このとき処理部材1の仕切壁支持部材を安定して支持するため、配管集合部29から側方に延びる支持壁33に設けたレール状支持部材34に、前記ダクト2内のレール19と同様に支持させることができる。
このようにして吸着式冷処理部Bを移動する処理部材1及び冷媒循環装置23は、図1の吸着式冷処理部Bの端部で停止し、その部分の側壁に設けた扉31を開くことにより、処理部材1のみを側方に移動してパイプ22を抜き取りながら、隣接して配置している再生部Cの側室32に移動する。
前記のようにして処理部材1が抜き去られた後の冷媒循環装置23は、図示されない搬送装置により再び側室24に移動して、前記作動を繰り返すことを可能としている。前記のような吸着式冷処理部Bは、この処理部を構成する室内を密封空間とし、装置内を真空とすることによって真空式の吸着式冷凍機として処理能力を向上させることもできる。なお、このように室内を密封して所定の圧力に維持する手法は、吸着式冷処理部B以外にも、処理部或いは再生部においても各種の気体の処理に際して適用することができる。
再生部Cの側室32に搬送された処理部材1は、図1中ダクト2と平行に配置した再生室35に搬送されるとき、再生室35において前記ダクト2の冷却液体供給管5と同様に配置されている加熱管36が、前記図3(a)(b)と同様に処理部材1の各仕切室16内に位置し、その状態で再生室35内を矢印方向に移動する。なお、この再生室35において気体流中で再生を行うときには、加熱管36を流れる加熱流体と向かい合うようにして熱交換することが好ましい。
図1の例においては、再生部Cにおける再生室35において側部に配置した開口37の位置に移動したとき、搬送装置により貯留部Dの貯留室38に移動可能としている。また図示の例では必要に応じて加熱室35をそのまま直進し、加熱室35から搬送室39に移動することもできるようにしている。これらの移送方向の選択は、ダクト1における処理負荷、及び外部の余熱等を利用する加熱管36の再生能力等を加味して選択する。
図1に示す再生部Cにおいては処理部材1の供給を調節するため、2列の貯留部を設け、いずれかの空いている貯留部を選択して搬送し、貯留することができるようにしている。貯留部Dに貯留した処理部材1は、前記のような負荷変動に応じて貯留室38から、或いは再生室35から直接搬送室39に搬送し、その後前記のようにダクト2に入口扉6から搬入し、前記の作動を循環して繰り返す。
上記のような気体処理装置においては、処理部材1を少なくとも処理部A、再生部C、貯留部Dの間を循環可能とし、貯留部Dで気体処理負荷と再生能力とのバランスをとって処理部材1を循環できるようにすることにより、処理負荷と再生能力にあわせた処理部材の供給を行うことができるようになり、従来のローター式デシカント気体処理装置の欠点を解消することができる。また、粒子に吸着剤を担持して空気流により搬送するシステムのように、吸着剤粒子が細粒子化することによる各種の問題を解決することができる。また、吸着剤粒子を流動層により処理するときにおける空気流の圧損を無くすこともでき、低圧損で循環動力が少ない、効率的な気体処理を行うことができる。
また、処理部Aにおいて冷却液体供給管を配置したダクト2内で処理部材1を搬送する
ことにより、吸着時の発熱による処理効率低下を防止し、効率の良い吸着処理が可能とな
る。更に前記のような吸着式冷部Bを設けることにより、処理部Aで処理を行った処理
部材の処理余力を利用して吸着式冷機を作動することができ、生成した冷却水等を利用
して処理部Aの冷却能力を強化し、更に各種の冷却水必要箇所に供給して利用することが
できる。
前記実施例において、処理部A、吸着式冷部B、再生部C、貯留部Dについて、例えば同様のダクトを複数並列に、或いは直列に設ける等、処理部材1の複数のループ状搬送や、多段処理搬送も、単に搬送装置を変更するのみで容易に対応可能となる。また、処理部材1の移動装置としては前記のようなローラコンベア以外に、ベルト、ボール等のコンベアを用いることができ、必要に応じてレール上を搬送するシステム、更には跨座式や懸垂式のモノレールによって搬送しても良い。
貯留部Dにおいては前記例のほか、車両基地式に吸着部材1を貯留し、或いは回転寿司の搬送機構、或いはスキーのリフトやゴンドラのような搬送装置や、遊園地の各種乗り物の搬送装置の搬送システムの技術を応用しても良い。
処理部材は前記のような例のほか、剣山状の棒状処理部、気体流れ方向と平行に複数枚配置した板状の処理部、四角形を基本とする多角形のハニカム断面をもつハニカム状処理部等を用いることもできる。このような処理部材の処理部が板状の時には、一部折りたためるように形成し、所要部分で重力等により折りたたんだ状態で搬送し、狭い部分の搬送を行うことができるようにしても良い。
前記実施例においては処理部材がダクトや加熱室に出入りするとき、水平に搬送するため、仕切壁を揺動自在に垂下して、冷却水管や加熱管の配管により仕切壁を押し込んで仕切室内に挿入する構成を採用したものであるが、垂直に搬送するように構成するときには、図3に示した処理部材1及びダクト2の配置関係を図中時計方向に90度回転させた状態とし、その際はローラコンベア12は下方に配置して処理部材1を搬送可能に支持し、上下方向に延びる仕切壁支持部材13に対して、仕切壁15を両側からスプリングで等圧で保持して水平状態に支持可能とし、処理部材1の上下方向移動により冷却液体供給管5が仕切壁15を押圧するとき、片側のスプリングが伸び他側が縮んで冷却液体供給管5を仕切室16内に収納し、更には逆に移動することにより出すことを可能としても良い。
前記実施例においては処理部A及び再生部Cにおいて、ダクト2内に多数の冷却液体供給管5を配置し、また加熱室35内に同様に加熱管を多数配置した例を示したが、そのほかに処理部材1を搬送するローラを管状に形成し、内部に冷却液体或いは加熱用液体を流すことによって、処理部Aでの冷却、及び加熱部Cでの加熱再生を行うようにしても良い。
再生部Cでの熱交換方法として前記のような加熱管を用いることにより、処理部Aの機構と同様の機構を用いて効率的な処理を行うことができ、前記のように処理部Aで気体の吸着処理を行うときには、再生部Cでは加熱して気体を吸着剤から放出する再生処理を行うこととなる。更に、再生部において流動層内に処理部材1を通過させて再生処理を行うときには、伝導加熱を効果的に行うことができ、効率的な再生が可能となる。
前記実施例では処理部材1に除湿剤のみを塗布し或いは担持した例を示したが、そのほかに光触媒やVOC吸着剤を組み合わせて用いることができ、光触媒による排ガス等の処理、VOC吸着剤による化学物質処理も行わせることができるようになる。また、このような光触媒やVOC吸着剤は、前記のような除湿剤とともに用いることなく、単独で用い、その際には例えば光触媒を用いたトンネル排ガス処理装置として、或いはVOC吸着剤を用いた溶剤工場での吸着処理装置として用いる等、種々の気体処理装置として用いることができる。
更には、処理部を自然環境中に設置し、処理機能としてすすや環境汚染物質除去機能を有する吸着剤や光触媒等の処理剤を選ぶことにより、環境浄化が可能となる。また、静電気や熱泳動機能を持たせた処理部材を用いることにより、環境中微粒子(SPM)などを除去する環境浄化装置とすることもできる。これらの点は、後述する各実施例においても同様である。
本発明は前記のように種々の態様で実施することができるものであるが、図5には本発明における気体処理を行う処理部材として棒状の多数の処理ロッド41を用い、これをベルトコンベア状のベルト式搬送装置42に固定して、処理部Aと再生部Cとの間を循環させた例を示している。即ち、ベルト式搬送装置42の表面43には例えば図6(a)に示すように多数の処理ロッド41を列設しており、このベルト式搬送装置42をプーリー44に架け、プーリー44を所定速度で回転することにより処理部材を所定の速度で搬送することができる。
ベルト式搬送装置42に処理部材としての処理ロッド41を設けるには種々の手法を用いることができるが、例えば図6(b)に示すようにベルト式搬送装置42の表面に係止突起45を所定間隔で多数設け、この係止突起45に図6(c)に示すように処理ロッド41の下端に設けた係止穴46に嵌合し、この嵌合部に接着剤を充填する等により固定することができる。なお、係止突起45に処理ロッド41の係止穴46を強く圧入することにより接着剤なしで固定することもできる。
図5に示す例においては、このような処理部材としての処理ロッド41を多数列設したベルト式搬送装置42をダクト41内において、ダクトの入口48から出口49に向けて流れる空気流に対して逆方向に移動させ、処理用空気流と向い合うように接触を行うようにする。図5の例ではダクト47の下部に冷却部50を備え、冷却水等によってダクトの下部からベルト42を介して処理ロッド41を冷却可能としており、それにより等温除湿等の等温吸着を可能としている。
プーリー44で駆動されてダクト内を移動する処理ロッド41は、図中ダクト47の下方に配置した再生部Cに搬送される。図示する再生部Cは、ベルト式搬送装置42の下方に流動層式加熱装置51としており、ベルトの両側を挟むピンチローラやガイド等により流動層式加熱装置51内に導き、例えば多数の熱交換用粒子中に別途設けた加熱装置からの熱風を吹き込むことにより熱交換用粒子を流動させ、加熱した熱交換粒子と処理ロッド41とが接触しながら熱交換して、処理ロッド41を伝導加熱することにより効率的な加熱による再生処理を行うことができる。なお、この装置においても、ダクト47から出た処理ロッド41の処理余力を活用して、吸着式冷凍機を作動させることができることは前記実施例と同様である。
前記実施例1においては、処理部材1をローラコンベアにて搬送するに際して、側壁から突出する片持ち式の仕切壁支持部材に多数の仕切壁を揺動自在に設けて、矩形のハニカム構造と類似の構造としたものであるが、ハニカム構造として搬送する以外に、例えば図7(a)に示すような処理部材51を用いることもできる。即ち図7(a)に示す例においては、多数の水平なフィン状突起52を備えた処理プレート53を平行に図中6枚、基台54に固定した例を示している。これらのフィン状突起52及び処理プレート53の周囲には、前記と同様に吸湿剤等の吸着剤を塗布、或いは担持させる。それにより吸着材の担持量を増大し、処理量及び処理効率を向上することができる。
このような処理部材51を用いることにより、例えば図7(b)に示すように、基台54をローラコンベアに載せ、前記実施例1と同様に搬送するとき、ダクト内において等温除湿を行うために冷却するとき、ダクト上部に配置した冷却水供給管路55から冷却板56を多数垂下し、この冷却板56に水平なフィン57を等間隔に設ける。このフィン57は図7(b)に示すように、処理プレート53のフィン状突起52の間に位置するように配置している。
それにより、処理部材51の基台54がコンベアでダクト内を空気流に向して搬送されるとき、フィン状突起52はフィン57に接触することなく近接して搬送され、フィン状突起52とフィン57との間をダクト内の空気が流れ、除湿及び冷却がなされることとなる。このような処理部材51は前記のようなダクトにおける処理部以外に、処理部材を加熱する再生部においても同様な作動を行わせることができ、乱流による効率的な処理が可能となる。
上記のような処理部材51を用いた処理に際しては、例えば図8(a)に示すような処理部のダクト60内において、上方に冷却水供給管路55を設置し、フィンを備えた冷却板を垂下して冷却装置58とし、処理部材51をローラコンベア59により搬送し、その際ダクト内で安定してガイドし、移動できるようにしている。このような処理部材51は前記のようなローラコンベア59上に載置して搬送する以外に、例えば図8(b)のようにダクト60内の上部に支持レール64を設け、この支持レール64に処理部材51の基部54を支持して搬送するようにしても良い。その際には冷却装置58はダクト60下部に固定する。なお、上記のような処理部材の搬送に際しては、前記のようなローラコンベアやレールを用いる以外に、ベルトコンベアに基台支持部を固定し、その基台支持部に前記のような処理部材を固定して搬送する等、種々の手法により搬送することができる。
このような再生部は例えば図9の処理部材搬送経路において、ダクト60の処理部A部分に前記冷却装置58を設置する。それにより、ダクト60内に扉61から処理部材51を搬入し、ダクト60内を移動して処理部Aに搬入するとき、冷却装置58の冷却板56及びフィン57の間に処理部材51の処理プレート53及びフィン状突起52が狭い間隙の状態で挿入される。その状態で処理部材51はダクト60内の処理部Aを移動し、ダクトの空気入口に近い部分で処理部Aから抜け出て、その後扉62を開放してダクト60外に搬出する。処理部材51は前記実施例1と同様に吸着式冷部B、再生部Cに至り、再生室63内において図8(a)と同様の構造をなす加熱装置により処理部材51を加熱して再生処理を行う。
図9に示す例においては再生部Cで再生した処理部材は適宜貯留部Dで貯留し、負荷バランス等に応じて再び処理部材を搬出し、再び扉61を開放してダクト60内に搬入し、前記作動を繰り返す。また、吸着式冷処理部Bにおいては、室内に水分の供給部、及び熱交換器を配置して、熱交換器内の冷媒を冷却する。
前記の例においては処理部材1をローラコンベアにより搬送した例を示したが、それ以外に例えば図10に示すようにダクト等の搬送路の下方に設けたレール65上に載置しながらガイドし、別途設けるチェーン等の搬送装置により所定速度で搬送するようにしても良い。なお、図10(a)に示す例においては基台66上に多数平行に突出させて設けた処理プレート67には水平のフィン状突起を設けない例を示したが、前記の例と同様に設けても良い。
また、図10(a)の例においては基板66上に処理プレート67を設けた例を示したが、同図(b)に示すように多数の処理ロッド68を設けても良い。この処理ロッド68に対しても、水平なフィン上突起を多数設けても良い。また、図10(a)に示す処理プレート67を基板66に固定するに際して、基板の溝に嵌め込むほか、同図(c)のように基板66の表面に2枚の支持板69を対向して設け、その間の間隙に処理プレート67を挟み込み、接着剤等により固定しても良い。また、同図(b)のような処理ロッド68を用いる際には、同図(e)のような中空円筒状の支持筒部70を設け、その中に処理ロッド68を嵌合し、接着剤等により固定しても良い。
また、前記実施例においては処理部材を基板上に突設した処理プレートや処理ロッドを用いて、ユニット化して搬送し、ダクト内に固定した冷却装置58から処理プレートや処理ロッドの間に位置する冷却板56を突出して設けた例を示したが、これらの処理部材は必ずしもユニット化する必要はなく、例えば図11に示すように、前記図5、6と同様のベルト42上に多数の処理ロッド71を突出させた状態で搬送するように構成し、このような搬送が行われる処理ロッドの間に冷却装置72の冷却板73を配置して、前記と同様に熱交換を行わせるようにしても良い。
上記の例においては、フィン状突起を多数設けた処理プレートをユニット化してローラコンベアやレール上を搬送し、或いは多数の処理ロッドをユニット化してローラコンベアやレール上を搬送し、或いはベルトに突設して搬送する例を示したが、そのほか例えば図12に示すように、フィン状突起75を設けた多数の処理ロッド76を基板77上に突設してユニット化した処理部材74を、前記と同様に搬送可能とし、図7、8、11と同様にダクト等に固定した冷却装置78から、フィン79を突設した多数の冷却板80を処理ロッド76の移動に干渉しない位置に平行に設け、処理部材74を搬送して処理を行うようにしても良い。
このような処理部材を用いることにより、前記図9に示す搬送路において、ダクト60から吸着式冷部Bに搬出して、吸着式冷部Bに設けた熱交換器、或いは蒸発部材と近接させて処理を行う際、前記冷却装置78と同様の吸着式冷処理装置81を設けるのみで、図1に示すような特殊な多数のパイプを備えた冷媒循環装置を側室から処理部材内に挿入して、一体的に移動させるという複雑な装置を必要とせずに、そのまま処理部材を吸着式冷部B内を通過させることにで対応することができる。
前記各実施例においては処理部材のユニットを搬送するに際して、同一平面に配置した処理部と再生部を循環する例を示したが、それ以外に例えば図13に示すように、処理部Aの下方に再生部Cを配置し、処理部材85を再生部Cから処理部Aへの移送は処理部材85を支持するプレート86を備えたロッド87を図示されていない駆動装置によって上昇させてダクト88内に搬送することによって行う。このような搬送装置により、前記図7(a)、図10に示したような処理部材を搬送することができる。なお、図13に示した実施例においては、処理部材の基板に車輪を設けた例を示したが、ローラコンベア等の各種の搬送装置を用いることもできる。
図13に示す例においては、処理部Aに冷却装置83を設けて等温除湿を可能とし、また再生部Bには各種廃熱によって加熱可能な加熱装置84を設けている。但し、前記図7(b)に示した冷却装置或いは加熱装置を用いることもできる。また、図2に示すような処理部材を用いるときには、処理部Aとしてのダクト88の処理部材搬入部側方に処理部材導入室を設け、また処理部材搬出部側方に処理部材排出室を設け、同様に再生部にも各側室を設けて、側室に搬入した処理部材を水平に搬送することにより、同様に実施することができる。また、搬送装置としてローラコンベアを用いるときには、ローラ内に冷却水或いは加熱用温水等の熱媒体を流通させることにより、図示の冷却装置83、加熱装置84とすることができる。
処理部材としては更に図14に示すような折れ曲がり可能な処理プレート90を基板91から複数垂下しても良い。図示の例においては各処理プレート90は処理部或いは再生部において側部のレール92により水平に搬送されるとき、その水平に支持された基板91から下方に突出するプレート支持部93の下端に設けたヒンジ89によって自由に揺動可能となっている。また、各プレート支持部93は図示するように順に長さを異ならせ、図14(b)に示すように基板91を垂直にするとき、各プレート支持部93から垂下する処理プレート90が互いに干渉することなく、垂下可能とする。その際同図(b)に示すように処理部材は実質的に折りたたまれた状態となり、全体として小型化することができ、この処理部材を貯留するスペースが少ないときでも、図14(b)に示すように多くの処理部材を貯留することができる。
前記のような処理部材を搬送するに際しては種々の手段で行うことができるが、図示の例においては、基板91の両側部に支持突起94を設け、これをレール92で支持することにより水平に搬送可能とする。更に基板91からL形に突出する支持壁96を設け、この支持壁96の両側部に同様に支持突起97を設けて、水平なレール98により支持して搬送できるようにしている。
本発明は更に種々の態様で実施することができ、例えば空気流通路を備えた処理部材の加熱冷却の温度制御手段として、ペルチェ素子とヒーターを用い、電気接点を気体処理ダクトや再生室の電気接点と接触することで処理部材を加熱冷却し、温度一定の処理を行うようにしても良い。また、内部に空気流通路を備えたハニカム状の処理部材を用い、ハニカム状の壁内部に水等の熱媒体循環路を形成し、付設したポンプにより熱媒体を内部で温度制御しながら循環し、処理部或いは再生部で所望の温度に維持しながら処理及び再生を行うようにしても良い。更に、気体処理部材内は屈曲可能なヒートパイプとした温度制御部材を備え、加熱冷却面で接触熱交換を行い、温度一定の処理を行うようにしても良い。
本発明は更に図15に示すような態様でも実施することができる。即ち、図15に示す例においては、表面に処理剤を備えた複数の部材間に気体流通路を形成した気体処理部材として、同図(c)に斜視図で示すような、矩形の通路を平行に多数設けた矩形ハニカム形状の気体処理部材106を用い、図示例ではこれを横置きにして同図(a)に示すような平面内を搬送する。
特に図15に示す例においては、ダクト107において入口114から出口115に流れる気体を、前記図1に示すものと同様に処理部材を向流方向搬送して除湿するに際して、図1の例のようなダクト内に配置した冷却液体供給管を用いることなく、図15(b)に示すような、ほぼ気体処理部材106と同様の構成をなす空気冷却部材100を、このダクト107内で、気体処理部材106と混合して搬送する点において特に図1に示す例と異なっている。なお、この空気冷却部材100はセラミックスや金属などの熱量量の高い素材で構成する。
空気冷却部材100は図15(b)及び同図(a)に示すように、気体処理部材106よりも短く形成し、ダクト107に対して空気冷却部材入口110から搬入し、空気冷却部材出口111からダクト外に搬出するようにしている。なお、ダクト107における気体処理部材106及び空気冷却部材100は共に横置きの状態で、内部の流路がダクトと同軸方向に配置している。
ダクト107から搬出された空気冷却部材100は、図示の例では冷却部材冷却部101における冷却部材冷却用ダクト108内を搬送されるときに、冷却用空気入口112から冷却用空気出口113方向に流れる冷却空気と向い合う方向に搬送することによって冷却している。この冷却空気は外気のほか種々の熱源を用いて冷却した空気を用いることができるが、図1の吸着式冷処理部Bと同様に、除湿剤の除湿余力を利用して、できる限り除湿剤を飽和させる除湿剤飽和部103で得られる冷熱を用いることができる。
冷却部材冷却部101で冷却した空気冷却部材100は、適宜扉を設ける空気冷却部材入口110からダクト107内に搬入されるが、その際にはこのダクト107内に気体処理部材入口118から搬入され、ダクト107内を搬送される気体処理部材106の搬送と同期させ、例えば図示するように気体処理部材106と交互にダクト107内を搬送することができるように、空気冷却部材入口110からダクト107内に搬入する。このような空気冷却部材100を用いて、ダクト107内を気体処理部材106と交互に搬送することによって、気体処理部材106はそれにより前方で搬送されている空気冷却部材100の冷熱を受け、冷却されながら除湿を行い、それにより等温除湿を可能とする。
ダクト107内を搬送された空気冷却部材100は適宜扉を設ける空気冷却部材出口111から搬出されるが、この出口は前記のように空気冷却部材100が気体処理部材106より短く形成しているので充分狭く、ここから気体処理部材106が搬出されることはない。図15に示す例においては、ダクト107内を搬送された気体処理部材106は、適宜扉を設ける気体処理部材出口119から除湿剤飽和部103に入り、図1と同様に吸着式冷凍機を作動させる等によって除湿剤の吸着余力を用いてできる限り飽和させ、適宜扉を設ける除湿剤飽和部出口120から搬出する。
除湿剤飽和部120から搬出された気体処理部材106は、除湿剤再生部104において加熱して再生処理を行う。図15に示す例では除湿剤再生部104では特に流動層による再生処理を行う例を示しており、下方から吹き上げる加熱粒子が気体処理部材106内で円滑に流動できるように、同図(d)のように縦置きにして搬送する。そのため、除湿剤再生部入口116から除湿剤再生部104に入る前に縦置き状態として搬入する。また、除湿剤再生部出口117から搬出された後は、同図(c)のように横置きとし、以降はその状態で搬送する。なお、除湿剤再生部104では前記のような流動層を用いることなく、高温空気流によって加熱し再生することもでき、その際には気体処理部材106を横置きのまま搬送することができる。
なお、除湿剤再生部104から貯留部105に搬送された気体処理部材106はそのまま縦置き状態とし、ダクト107内に搬入するときに横置き状態とすることにより、貯留部105で狭い範囲に多数の気体処理部材106を貯留することができるようにしても良い。貯留部105においては、前記図1の例と同様に適宜複数搬送路を形成して貯留部を構成し、この部分で長期間気体処理部材106を貯留可能な長期貯蔵部としても良い。この貯留部105で貯留している気体処理部材106を、適宜扉を設ける気体処理部材入口118からダクト107内に搬入して、以降前記作動を繰り返す。
図15に示す例においては、前記のように構成することにより、前記図1に示すような、気体処理部材の中に冷却管等を挿入する必要が無くなり、簡単な構造とすることができる。また、気体処理部材106の各処理部或いは貯留部での搬送に際しては、前記のように平面内を搬送させることなく、例えばダクト107の下方に気体処理部材出口を設け、ダクト107の下方に除湿剤飽和部103、除湿剤再生部104を配置し、更に貯留部105も同様に配置して、狭い範囲にこれらの処理部及び貯留部を設けるようにしても良い。
本発明による気体処理装置は主としてデシカント空調装置の除湿装置として有効に利用することができ、また除湿剤循環型低露点空気製造装置として特に有効に利用することができるが、そのほか処理剤を任意に選択し、また複数組み合わせて用い、例えば光触媒を用いてトンネル排ガス処理等の各種処理、VOC吸着剤を用いて溶剤工場における溶剤処理等を行い、また大気汚染処理等の有害物質処理装置等、種々の気体の処理装置として用いることができる。更に、処理部材に静電気や熱泳動機能を持たせることでSPM等の環境中微粒子などを除去することができる。
本発明による気体処理装置の全体システムの例を示す平面図である。 本発明による処理部材の実施例を示す斜視図である。 同実施例の処理部材を処理部或いは再生部に挿入し、搬送するときの例を示す図であって、(a)は挿入する状態の断面図であり、(b)は挿入後に搬送するときの断面図である。 同実施例において吸着式冷部で熱交換部材を挿入する例を示す図であって、(a)は挿入前の状態を示す斜視図であり、(b)は挿入後の状態を示す断面図である。 本発明による気体処理装置の他の実施例を示す斜視図である。 同実施例において処理ロッドを固定する例を示す図であって、(a)はベルトに処理ロッドを固定した状態の全体を示す斜視図であり、(b)はベルトに処理ロッドを固定する突起を設けた状態の斜視図であり、(c)は突起に処理ロッドを嵌入して固定する部分の一部断面を示す斜視図である。 本発明による気体処理装置の他の実施例を示す図であって、(a)は処理部材の全体構成を示す斜視図であり、(b)は冷却装置或いは加熱装置と組み合わせて搬送する状態を示す斜視図である。 同実施例において、処理部材をダクト内において冷却装置と組み合わせた状態で搬送する例を示す断面図であり、(b)は処理部材を吊り下げて搬送する例における同様の状態を示す断面図である。 同実施例の処理部材を搬送して用いる気体処理装置の、全体システムを示す平面図である。 同実施例における処理部材の他の例を示す図であって、(a)は処理プレートを用いた処理部材を搬送する時の斜視図であり、(b)は処理ロッドを用いた処理部材を搬送するときの斜視図であり、(c)は処理プレート固定部分の他の例を示し、(d)は処理ロッド固定部分の他の例を示す図である。 同実施例における処理ロッドをベルトに固定した例を示す図であって、(a)は斜視図を示し、(b)は断面図を示す。 同実施例において、処理ロッドにフィン状突起を設けた例における再生部から吸着式冷却部Bに搬送する例を示す図である。 本発明による気体処理装置の他のシステム構成を示す縦方向断面図である。 気体処理部材の他の実施例を示す図であって、(a)は処理部或いは再生部を搬送する状態の斜視図であり、(b)は貯留部で搬送する状態の斜視図である。 本発明の他の実施例を示す図である。
符号の説明
1 処理部材
2 ダクト
3 入口
4 出口
5 冷却液体供給管
6 入口扉
7 出口扉
10 側壁
11 底壁
12 ローラコンベア
13 仕切壁支持部材
14 揺動支持部
15 仕切板
16 仕切室
17 開放側部
18 側壁
19 支持レール
20 端部
21 ストッパ
22 パイプ
23 冷媒循環装置
24 側室
25 冷媒供給パイプ
26 冷媒排出パイプ
27 冷媒供給配管
28 冷媒排出配管
30 搬送装置
31 扉
32 側室
33 支持壁
34 レール状支持部材
35 再生室
36 加熱管
37 開口
38 貯留室

Claims (12)

  1. 少なくとも表面に処理剤を備え、互いに平行に配列された複数の部材間に気体流通路を形成した処理部材と、
    前記処理部材を、前記気体流通路を流れる処理気体流に対して向かい合う方向に搬送し、且つ該処理部材を冷却装置で冷却しながら、該処理気体を処理する気体処理部と、
    前記処理気体の処理が終了した前記処理剤を加熱再生する処理剤再生部とを備えた処理装置と、前記処理装置の内部において、前記処理部材を前記気体処理部と前記処理剤再生部との間を循環搬送する循環搬送装置とを備え、
    前記処理装置には、前記気体処理部と前記処理剤再生部との間に、水を熱媒体として使用する吸着式冷処理部が備えられ、前記処理気体流の処理が終了した前記処理剤により、前記吸着式冷凍処理部の室内の水蒸気を吸着させることによって、前記吸着式冷凍処理部の内部に供給した水を気化させ、その際に発生する気化熱により、前記熱媒体として使用する水を冷却することを特徴とする気体処理装置。
  2. 前記処理装置には、前記処理部材を貯留する貯留部を備え、前記気体処理部と前記処理剤再生部の処理能力に応じて、前記貯留部に貯留した処理部材を前記気体処理部と前記処理剤再生部に搬出することを特徴とする請求項1記載の気体処理装置。
  3. 前記処理部材を無端状の搬送装置に固定したことを特徴とする請求項1記載の気体処理装置。
  4. 前記処理部材は、側壁から水平方向に突出した仕切壁支持部材に仕切壁を揺動自在に垂下し、前記側壁に対向する部分を開放し、前記気体処理部または前記処理剤再生部に設けた、前記冷却装置の冷却液体供給管が、前記開放側から前記仕切壁を押し込んで、前記処理部材内に挿入可能としたことを特徴とする請求項1記載の気体処理装置。
  5. 前記処理部材は、表面に処理剤を備えた複数の処理ロッドを無端ベルト表面に複数列設してなることを特徴とする請求項1記載の気体処理装置。
  6. 少なくとも表面に処理剤を備え、互いに平行に配列された複数の部材間に気体流通路を形成した処理部材と、
    前記処理部材を、前記気体流通路を流れる処理気体流に対して向かい合う方向に搬送し、且つ該処理部材を冷却装置で冷却しながら、該処理気体を処理する気体処理部と、前記処理気体の処理が終了した前記処理剤を加熱再生する処理剤再生部とを備えた処理装置と、前記処理装置の内部において、前記処理部材を前記気体処理部と前記処理剤再生部との間を循環搬送する循環搬送装置とを備え、
    前記処理部材としての処理プレートまたは処理ロッドの間隙において、処理プレートまたは処理ロッドの搬送に干渉しない位置に、前記冷却装置としての冷却部材または前記処理剤再生部としての加熱部材を固定したことを特徴とする気体処理装置。
  7. 前記冷却部材または前記加熱部材には、複数の水平方向に延びるフィンを設けたことを特徴とする請求項記載の気体処理装置。
  8. 前記処理プレートまたは処理ロッドを前記基板から上方に突出するように搬送し、前記冷却部材または前記加熱部材を上方から吊り下げたことを特徴とする請求項6または7に記載の気体処理装置。
  9. 少なくとも表面に処理剤を備え、互いに平行に配列された複数の部材間に気体流通路を形成した処理部材と、
    前記処理部材を、前記気体流通路を流れる処理気体流に対して向かい合う方向に搬送し、且つ該処理部材を冷却装置で冷却しながら、該処理気体を処理する気体処理部と、前記処理気体の処理が終了した前記処理剤を加熱再生する処理剤再生部とを備えた処理装置と、前記処理装置の内部において、前記処理部材を前記気体処理部と前記処理剤再生部との間を循環搬送する循環搬送装置とを備え、
    前記処理部材として、水平に支持した基板に対して処理プレートを自重により揺動自在に垂下して固定し、前記基板を垂直方向に回動するとき、前記処理プレートを自重により揺動させて折り曲げて垂下させることを特徴とする気体処理装置。
  10. 少なくとも表面に処理剤を備え、互いに平行に配列された複数の部材間に気体流通路を形成した処理部材と、
    前記処理部材を、前記気体流通路を流れる処理気体流に対して向かい合う方向に搬送し、且つ該処理部材を冷却装置で冷却しながら、該処理気体を処理する気体処理部と、前記処理気体の処理が終了した前記処理剤を加熱再生する処理剤再生部とを備えた処理装置と、前記処理装置の内部において、前記処理部材を前記気体処理部と前記処理剤再生部との間を循環搬送する循環搬送装置とを備え、
    前記処理装置における前記気体処理部では、前記処理部材と別途冷却された処理気体冷却部材とを混在して搬送することを特徴とする気体処理装置。
  11. 前記気体処理部材及び前記処理気体冷却部材は内部に複数の気体流路を備えたハニカム状をなすことを特徴とする請求項10記載の気体処理装置。
  12. 前記気体処理部材を、内部の気体流路が上下方向となるように縦置きとして、流動層からなる前記処理剤再生部内を搬送して再生処理することを特徴とする請求項11記載の気体処理装置。
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