JP5412831B2 - 分散媒置換方法 - Google Patents

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Description

本発明は第一分散媒とイソフタル酸結晶からなる原スラリーの第一分散媒を第二分散媒に置換する方法に関する。更に詳細には、液相酸化反応より得られた、あるいは粗イソフタル酸の接触水素化処理や再結晶処理によって得られた、不純物の多い第一分散媒とイソフタル酸結晶からなる原スラリーの第一分散媒を第二分散媒に効率よく置換する分散媒置換方法に関するものであり、高純度イソフタル酸製造に好適な方法である。
イソフタル酸はm−キシレンを代表とするm−ジアルキルベンゼン類の液相酸化反応により製造される。通常は、酢酸を溶媒としてコバルト、マンガン等の触媒存在下、または、該触媒と臭素化合物、アセトアルデヒドなどの促進剤の存在下で、m−ジアルキルベンゼン類を液相酸化することにより粗イソフタル酸を得、次に粗イソフタル酸を精製し高純度イソフタル酸を得る。
しかし、この反応は酢酸を溶媒とし、反応生成物は3−カルボキシベンズアルデヒド(3CBA)、メタトルイル酸(m−TOL)等の不純物を含むため、高純度のイソフタル酸を得るにはかなり高度の精製技術を必要とする。
上記反応で得られた粗イソフタル酸を精製する方法としては、粗イソフタル酸を酢酸、水、酢酸/水混合溶媒などに高温、高圧下で溶解し、接触水素化処理、脱カルボニル化処理、酸化処理、再結晶処理をする方法、あるいは、イソフタル酸結晶が一部溶解した分散体を高温浸漬処理する方法などの種々の方法が知られている。
液相酸化反応による粗イソフタル酸の製造、あるいはその精製においては、いずれの場合も最終的にはイソフタル酸結晶をスラリーから分離する操作が必要となる。液相酸化反応生成液の分散媒(第一分散媒)が酢酸であり、精製に用いる溶媒(第二分散媒)が水などの第一分散媒と異なる場合、液相酸化反応生成液中の結晶を第一分散媒から分離した後、第二分散媒に再分散する必要がある。また、液相酸化反応生成液の分散媒と精製に用いる溶媒が同一であっても、液相酸化反応生成液または第一分散媒とイソフタル酸結晶からなる原スラリーを精製処理する場合、不純物として存在する3CBAやm−TOL等の酸化中間体あるいは着色原因物質等は、高温ではそのほとんどが分散媒に溶解している。これらの不純物を溶解させたまま、液相酸化反応生成液または第一分散媒とイソフタル酸結晶からなる原スラリーを100℃前後まで冷却すると、これらの不純物はイソフタル酸結晶の中に取り込まれ、高純度のイソフタル酸を得ることは困難になる。従って、液相酸化反応生成液、第一分散媒とイソフタル酸結晶からなる原スラリーまたは精製処理後のスラリーから、高純度イソフタル酸を分離するための工程を高温、加圧条件下において行なう必要がある。
スラリーから結晶と分散媒を分離する方法として最も一般的に用いられているのは遠心分離法であり、液相酸化反応生成液もしくは第一分散媒とイソフタル酸結晶からなる原スラリーの場合も遠心分離法が広範に使用されている。
遠心分離法では高速回転をしているバスケット中に第一分散媒とイソフタル酸結晶からなる原スラリーを導入し、第一分散媒を上部からオーバーフローさせ、結晶は下部へ誘導する。高温、高圧下で運転するには、遠心分離機の構造上及び機能上の制約から、いくつかの困難を伴うことが知られている。
まず、遠心分離中又は分離後の結晶のリンスが難しいので、結晶への第一分散媒付着量が多くなり易く、遠心分離されたイソフタル酸結晶に再び新鮮な高温溶媒を加えスラリーにする方法が採られている。しかし、結晶と分散媒の分離操作をもう一度行なわなければならない。さらに、高温、高圧で高速回転を行なうので、遠心分離機の保全、保守が必要である。該保全、保守は困難であったり、煩雑であるため、製造コストが増す。
例えば、特許文献1に記載されている高純度イソフタル酸を製造する方法では、液相酸化により得られた粗イソフタル酸を接触水素化し、イソフタル酸を晶析させてスラリーを得、該スラリーを高温水に接触させて分散媒を置換している。分散媒置換塔の塔頂からイソフタル酸の微細な結晶の一部をスラリー母液と共に抜き出すことにより、塔底から得られるイソフタル酸の品質が向上することが開示されている。しかし、イソフタル酸結晶を分散媒置換塔に均一に分散させることに関する記載はない。
特許第3269508号公報
本発明は、第一分散媒とイソフタル酸結晶からなる原スラリーを供給する際にスラリー中のイソフタル酸結晶を水平方向に均一に分散させ、さらに安定に長期運転することができる分散媒置換方法を提供することを目的とする。
発明者らはまず、従来の単位噴射口の流路を絞るタイプのディストリビューターを用いて、イソフタル酸結晶を含むスラリーを高温水に接触させる分散媒置換を行った。しかし、イソフタル酸結晶を水平方向に均一に分散させることが難しく、また、長期運転も困難であった。この問題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、分散の推進力として遠心力を利用することに思い至り、簡単な構造で且つ分散の良いサイクロン状ノズルを利用した分散媒置換方法を見出した。
すなわち、本発明は、第一分散媒とイソフタル酸結晶からなる原スラリーを、分散媒置換装置の置換槽の上部に配置されたサイクロン状ノズルに供給し、該サイクロン状ノズルから流出した原スラリーを、該置換槽の下部より供給され、該置換槽内を上昇する第二分散媒と接触させ、該置換槽の下部より主にイソフタル酸結晶と第二分散媒からなる置換スラリーを抜き出し、該置換槽の上部より主に第一分散媒を抜き出す分散媒置換方法であって、原スラリーをサイクロン状ノズルの鉛直方向に軸を有する円筒部にその接線方向から、該円筒部の内壁面に沿って円運動するように供給し、円運動する原スラリーを該円筒部の鉛直方向下面の開口部から流出させ、該第二分散媒中に分散させる分散媒置換方法に関する。
図1aはサイクロン状ノズルの例を示す斜視図であり、図1bは図1aの線V−Vに関する断面図である。 図2aはサイクロン状ノズルの他の例を示す斜視図であり、図2bは図2aの線V−Vに関する断面図である。 図3aはサイクロン状ノズルの他の例を示す斜視図であり、図3bは図3aの線V−Vに関する断面図である。 リング状ヘッダーの接線方向からサイクロン状ノズル入口に原スラリーが分配される様子を示す概略図である。 分散媒置換装置の一例を示す模式図である。 サイクロン状ノズルを示す斜視図である。 参考例1の槽内スラリー濃度分布を示すグラフである。 比較例1の槽内スラリー濃度分布を示すグラフである 分散媒置換装置の他の例を示す模式図である。 実施例1の槽内スラリー濃度分布を示すグラフである。 堰の形状を示すサイクロン状ノズルの概略断面図である。
本発明の分散媒置換装置ではサイクロン状ノズルを用いる。その例を図1〜3を示すが、下記に記載する条件を満たす限り、サイクロン状ノズルの構造、形状はこれらに限定されない。
該サイクロン状ノズルは、原スラリーの供給部21と該供給部に接続する円筒部(回転体)20を有する。該円筒部は鉛直方向に軸を有し(鉛直方向に延びる円筒部)、該円筒部の鉛直方向上面および下面の少なくとも下面には開口部28、29が設けられている。該供給部21は該円筒部20の接線方向に原スラリーを供給するように設けられている。原スラリーは、該円筒部20の内壁面に沿って円運動するように供給される。円運動する原スラリーは遠心力により円筒部内壁面方向に移動し、円筒部内壁面近傍に円運動する原スラリーが充満する。原スラリーは、円運動しながら下降し、円筒部20の鉛直方向下面の開口部29から円運動しながら流出する。円筒部20から流出した原スラリーは遠心力により水平方向に広範囲にわたって分散される。また、開口部29の径は従来のディストリビューターの細孔径より十分大きくできるので、長期運転しても閉塞を生じることがない。円筒部20の下部、及び必要に応じて上部に堰22、23を設けることが好ましい。
以上のように、本発明で用いるサイクロン状ノズルは以下の基本構造(1)〜(3)を満足することが好ましい。
(1)原スラリーの供給部とこれに接続する鉛直方向に軸を有する円筒部を有し、該供給部は原スラリーを該円筒部の接線方向に供給するよう接続される。
(2)該円筒部の鉛直方向下面には円運動する原スラリーを流出させるための開口部が設けられており、鉛直方向上面には開口部が設けられていてもよいし、設けられていなくてもよい。
(3)円筒部の下部、及び必要に応じて上部に堰が設けられている。
鉛直方向に軸を有する円筒部(回転体)を使用することにより、供給された原スラリーを円筒部内壁面に沿って円運動させることができる。本発明では、原スラリーを円運動させながらノズルから分散媒置換装置内に供給し、遠心力により原スラリーを水平方向に均一に分散させることが重要である。従って、円筒部の構造は、原スラリーの円運動を阻害しない限りとくに限定されない。供給された原スラリーが円筒部内壁面に沿って円運動するためには、円筒部の接線方向から原スラリーを供給するように供給部と円筒部が接続されているのが好ましい。
円運動する原スラリーを分散媒置換装置内に流出させるための開口部はサイクロン状ノズルの鉛直方向下面に、例えば、図1〜3に示すように設けられる。円筒部上面からの原スラリーの分散を抑える場合、該上面には開口部を設けなくてもよい(図3)。
原スラリーの円運動を保持するためには、図1〜3に示したように、下部堰23を設けるのが好ましい。必要に応じて上部堰22を設けてもよい。堰は円筒部20の内壁面から円筒部中心に向かって、水平にまたは鉛直方向下方に傾斜しながら延在するように設けられる。堰を設けることによって、供給された原スラリーが直ちにサイクロン状ノズルから分散媒置換装置内に流出するのを避けることができる。図11(a)〜(g)に上部堰22と下部堰23の形状をサイクロン状ノズルの概略断面図により示した。
本発明の散媒置換方法では、第一分散媒とイソフタル酸結晶からなる原スラリーを分散媒置換装置の上部に位置するサイクロン状ノズルより供給し、第二分散媒を分散媒置換装置の下部より供給し、分散媒置換装置の下部より主にイソフタル酸結晶と第二分散媒からなる置換スラリーを抜き出し、上部より主に第一分散媒を抜き出す。
第一分散媒とイソフタル酸結晶からなる原スラリーとしては、例えば、液相酸化反応生成液または粗イソフタル酸の再結晶スラリーが用いられる。
液相酸化反応生成液は、m−キシレンを代表とするm−ジアルキルベンゼン類を酢酸溶媒中、コバルト、マンガン等の触媒、または、該触媒と臭素化合物、アセトアルデヒドなどの促進剤の存在下で液相酸化する工程で得られる。液相酸化反応生成液の第一分散媒は酸化反応母液であり酢酸が主成分である。この場合の原スラリーのイソフタル酸濃度は10〜45重量%が好ましく、第一分散媒中の酢酸濃度は70〜100重量%が好ましい。分散媒置換装置に供給する温度は80〜200℃であるのが好ましい。
液相酸化反応生成液(原スラリー)を精製する場合、第二分散媒は任意に水を含む酢酸又は水である。第二分散媒中の水濃度は50〜100重量%が好ましい。また、イソフタル酸結晶を水に再分散する場合、第二分散媒は水である。
粗イソフタル酸の再結晶スラリーは、粗イソフタル酸を酢酸、水、あるいはこれらの混合溶媒などに高温、高圧下で溶解し、接触水素化処理、脱カルボニル化処理、酸化処理、再結晶処理をする方工程で得られる。粗イソフタル酸の再結晶スラリーの第一分散媒は再結晶時に不純物を溶解した酢酸や水であり、第二分散媒は水である。該再結晶スラリー中のイソフタル酸濃度は10〜45重量%が好ましい。分散媒置換装置に供給する温度は60〜180℃であるのが好ましい。
サイクロン状ノズルの原スラリー流出口(円筒部下面の開口部)の面積は0.03〜0.8m2であるのが好ましく、分散媒置換装置の水平断面積に対するサイクロン状ノズル個数は、0.3〜2個/m2であることが好ましい。サイクロン状ノズルの個数は使用する分散媒置換装置の大きさ、および、サイクロン状ノズルから流出した原スラリーが水平方向に分散する範囲(分散面積)から決定される。通常、一個のサイクロン状ノズルの有効な分散面積は3m2以下である。従って、分散媒置換装置の単位断面積当たりのノズル個数は0.3個/m2以上である。もちろん単位面積当たりのノズル個数は多く設定することは可能であるが、各サイクロン状ノズルへ原スラリーを均等に供給することが困難になる。従って、工業的に実施される装置の規模とサイクロン状ノズルの能力を考えると2個/m2を超えるサイクロン状ノズルの設置は工業的生産上不利になる。
複数個のサイクロン状ノズルへの原スラリーの供給には様々な方法がある。均等に供給する最も確実な方法はサイクロン状ノズル毎に流量をコントロールする方法であるが、コストのかかる方法でもある。
設計時に各サイクロン状ノズル間の差圧を工学的に算出し、オリフィスやバルブなどで流量を制限することで一部のサイクロン状ノズルに供給が集中しないようにする方法もある。装置の規模によっては十分可能な方法であるが流体がスラリーであること、工学計算の精度を考えると大規模装置つまり多数のサイクロン状ノズルへの供給を均一するには不適である。
このような場合、図4に示すように、リング状ヘッダーに2個以上のサイクロン状ノズルを接続し、リング状ヘッダーに供給された原スラリーを、各サイクロン状ノズルに供給することによって、非常に簡単な構造で、かつ極めて均等に原スラリーを供給することができる。原スラリーは、リング状ヘッダーの接線方向に沿って各サイクロン状ノズルに供給するのが好ましい。このようにすると、リング状ヘッダー内での円運動を維持したまま、原スラリーがサイクロン状ノズルに供給され、サイクロン状ノズルに供給された原スラリーは円運動を維持しながら分散媒置換装置内部に流出し、円運動しながら分散する。このような渦流の入れ子構造により第一分散媒の第二分散媒への置換が効率的に行われる。さらに、このようなリング状ヘッダーを採用すると、リング状ヘッダーに供給される原スラリー流量が変化しても、原スラリーは各サイクロン状ノズルへ均等に供給される。このような効果は、オリフィスやバルブなどで流量を制限する方法では得られない。
図9に分散媒置換装置の一例を示す。原スラリー(イソフタル酸結晶/第一分散媒)は供給バルブ14、供給口15を介して、ステンレス製などの置換槽12の上部に配置されたサイクロン状ノズル16に供給される。工業的規模で実施する場合、置換槽12の径は0.3〜7m、高さは1〜20mであるのが好ましく、サイクロン状ノズル16の円筒部の径は0.1〜1mであるのが好ましい。サイクロン状ノズル16への原スラリーの供給速度は、原スラリーが円運動しながらサイクロン状ノズル16から流出する限り特に限定されないが、置換槽12およびサイクロン状ノズル16が上記大きさである場合、0.5〜50t/hであるのが好ましい。
置換槽12の底部近傍に配置された第二分散媒供給口18からバルブを介して第二分散媒を好ましくは0.3〜40t/hの速度で供給する。供給された第二分散媒は置換槽12内を上昇する。サイクロン状ノズル16から流出した原スラリーは置換槽12内を上昇する第二分散媒と接触し、かつ、円運動しながら第二分散媒中に水平方向に均一に分散する。分散したイソフタル酸結晶は第二分散媒に富む相を重力により沈降し、置換槽12の下部にはイソフタル酸結晶と主として第二分散媒からなる置換スラリーが蓄積する。この置換スラリーは抜き出しポンプ13を用いて置換スラリー抜き出し口19から抜き出される。なお、置換槽12内の温度は80〜180℃に維持するのが好ましい。
第一分散媒は、供給された第二分散媒により上方に押し上げられ、第一分散媒抜き出し口20を介して装置外に排出される。
以下、実施例を挙げて、本発明の実施の形態をさらに具体的に説明する。但し、本発明は、これらの実施例に限定はされない。
参考例1
図5に示した分散状況を観察するための実験装置を用いて実験置換槽1(内径2m、高さ4m)内での分散状態を調べた。原スラリーとして粒径(平均粒径95μm)を整えた砂の水スラリーを使用した(砂の濃度:35重量%)。該原スラリーを実験置換槽1に仕込み、底部に砂が堆積しないように循環ポンプ2を用いて原スラリーを電磁流量計4、流量調節バルブ3を介して原スラリー供給口5に循環させた。
循環させた原スラリーをサイクロン状ノズル6に供給し円運動を維持しながら実験置換槽1内部に流出させ分散させた。サイクロン状ノズル6の構造を図6に示した。円筒部10には原スラリーが接線方向から供給されるように原スラリー供給部11が接続されている。円筒部10(内径0.70m)の鉛直方向上面と下面には開口部8(開口径0.58m)と9(開口径0.43m)が設けられている。
サンプリング口17に挿通され、実験置換槽1内部を半径方向に可動なサンプリングノズル21(実験置換槽槽1の底面から高さ1.50mの位置に設置)を用いてスラリーを採取しスラリー濃度(スラリー中の砂の濃度)を測定した。その結果を図7のグラフに示した。図7から明らかなように砂は水平方向に均一に分散されていた。
スラリーの循環を6時間連続して行ったが、サイクロン状ノズル6の閉塞は全く発生しなかった。
比較例1
サイクロン状ノズル6の代わりに開口部が下方に向いたL字型配管をフィードノズルとして用いた以外は参考例1と同様にして実験置換槽槽1のスラリー濃度の分布を測定した。結果を図8のグラフに示した。図8から明らかなように、砂の分散状態は水平方向に不均一であった。
比較例2
比較例1のL字型フィードノズルの先端にピッグテール型の分散装置を設置した以外は比較例1と同様にして原スラリーの循環を行った。循環開始後10分でフィードノズル部にて閉塞した。
実施例1
図9と同様の構造を有する装置を使用して分散媒置換を行った。置換槽として内径30cm、高さ100cmのステンレス製密閉容器を用いた。
ステンレス製密閉容器に100℃の水を満たし、実施例1と同様のサイクロン状ノズルに30重量%のイソフタル酸を含む水を第一分散媒とする原スラリーを770kg/hで供給した。第二分散媒として水を置換槽の下部より560kg/hで供給した。置換槽の下部より主にイソフタル酸結晶と第二分散媒からなる置換スラリーを抜き出し、置換槽の上部より主に第一分散媒を抜き出した。分散媒置換を1週間連続して行ったが、閉塞などのトラブルは発生しなかった。
サンプリング口17に挿通されたサンプリングノズル21を用いて水平方向の異なる位置(置換槽底面よりの高さ40cm)で置換槽内のスラリーをサンプリングし、スラリー濃度(スラリー中のイソフタル酸結晶の濃度)を測定した。図10のグラフに示すようにイソフタル酸結晶は水平方向に均一に分散していた。
本発明の分散媒置換方法は、特定の条件を満足するサイクロン状ノズルを利用しているので、第一分散媒とイソフタル酸結晶からなる原スラリーを供給する際にスラリー中のイソフタル酸結晶を水平方向に均一に分散することができ、さらに安定した長期運転が可能である。

Claims (5)

  1. 第一分散媒とイソフタル酸結晶からなる原スラリーを、分散媒置換装置の置換槽の上部に配置されたサイクロン状ノズルに供給し、該サイクロン状ノズルから流出した原スラリーを、該置換槽の下部より供給され、該置換槽内を上昇する第二分散媒と接触させ、該置換槽の下部より主にイソフタル酸結晶と第二分散媒からなる置換スラリーを抜き出し、該置換槽の上部より主に第一分散媒を抜き出す分散媒置換方法であって、原スラリーをサイクロン状ノズルの鉛直方向に軸を有する円筒部にその接線方向から、該円筒部の内壁面に沿って円運動するように供給し、円運動する原スラリーを該円筒部の鉛直方向下面の開口部から流出させ、該第二分散媒中に分散させ、
    原スラリーをリング状ヘッダーに接続された2個以上のサイクロン状ノズルに供給する分散媒置換方法。
  2. 前記円筒部の鉛直方向下面の開口部の面積が0.03〜0.8m2である請求項1記載の分散媒置換方法。
  3. 前記置換槽の断面積に対するサイクロン状ノズル個数が0.3〜2個/m2である請求項1記載の分散媒置換方法。
  4. 原スラリーが、m−ジアルキルベンゼン類の液相酸化反応生成液である請求項1記載の分散媒置換方法。
  5. 原スラリーが、粗イソフタル酸の再結晶スラリーである請求項1記載の分散媒置換方法。
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