JP5412567B1 - 湿式ブラスト用噴射ガン - Google Patents

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Abstract

【課題】能率良くかつ省スペースで湿式ブラストを実施できる湿式ブラスト用噴射ガンを提供する。
【解決手段】ガン本体11の内部にスラリー流入室60が形成されている。エアジェット部材12は、共用エア室95と、共用エア室95に連通する第1のエア流通部161と、共用エア室95に連通する第2のエア流通部162と、第1および第2のエア噴出部171,172とを有している。ノズル部材14には、流路断面がスリット形の第1および第2の噴射流通部191,192と、スラリー投射口230,231とが形成されている。第1の噴射流通部191の入口側開口191aと第2の噴射流通部192の入口側開口192aとが、それぞれスラリー流入室60に開口している。エアジェット部材12の第1のエア噴出部171と第2のエア噴出部172とが、それぞれ第1の噴射流通部191の入口側開口191aと、第2の噴射流通部192の入口側開口192aと対向している。
【選択図】図5

Description

本発明は、液体中に研磨材を含有させたスラリーをワークに向けて噴射する湿式ブラスト用噴射ガンに関する。
ワークの表面処理等に使用されるブラスト装置の一種に、例えば特許文献1,2に記載されているように、液体中に研磨材を含有させたスラリーをワークに向けて噴射することにより、ワークの表面処理を行なう湿式ブラスト装置が知られている。湿式ブラスト装置は、スラリーをエアと共にワークに向けて噴出するノズルを有する噴射ガンと、該噴射ガンにスラリーと圧縮エアとを圧送するスラリー供給系およびエア供給系とを備え、前記ノズルからワークに向けてスラリーを投射するようにしている。湿式ブラストは液体ホーニングと呼ばれることもある。
また本発明者達は、流路断面がスリット形の噴射口を有するフラットタイプの噴射ガンの開発も行なってきた。スリット形の噴射口を有する噴射ガンは、搬送機構によって連続的に移動するワークに向かってスラリーを幅広い範囲に投射することができるため、ワークの表面処理を能率良く行なうことが可能である。
特開2008−229798号公報 特開2011−115889号公報
前記スリット形の噴射口を有する噴射ガンを用いて湿式ブラストを行なう場合、1台の噴射ガンで行なうことのできる湿式ブラストの処理能力にはおのずと限界がある。このため2台の噴射ガンをワークの移動方向に並べることにより、処理能力を高めることが考えられた。しかし2台の噴射ガンをワークの移動方向に並べた場合、設置のために必要なスペースが大きくなるだけでなく、それぞれの噴射ガンを保持するための機構が2台分必要となる。また、コンベア等の搬送機構によって移動させられるワークの先端が横長なスラリー投射領域内に徐々に進入するように、例えば図4に2点鎖線で示した投射口Aのように、ワークWの上方から見てワークWの移動方向Fに対し斜めに角度θをなして噴射ガンが設置されることもある。
このようにスリット形の投射口を有する噴射ガンをワークWの移動方向に対して斜めに設置する場合、互いに独立した2台の噴射ガンをワークWの移動方向に斜めに並べたとすると、それぞれの噴射ガンから投射されるスラリー投射領域間の距離L1(図4に示す)がかなり大きくなる。このため、それぞれのスラリー投射領域の幅方向の両端部がワークWの幅Yの外側にはみ出す量が大きくなり、その分、投射されたスラリーが有効に使用されないだけでなく、ワークの反対側に配置されているスラリー受け部材Bが1台の噴射ガンのみを使用する場合と比較して、かなり大きなものが必要になるという問題が生じた。
また、互いに独立した2台の噴射ガンを並べて配置した場合、各噴射ガンにスラリーを供給するための2系統のスラリー供給系と、各噴射ガンにエアを供給するための2系統のエア供給系が必要となる。その場合、各スラリー供給系を構成するスラリー配管や、各エア供給系を構成するエア配管等は、配管中を流れる際に生じる圧力降下や、配管の途中に存在するエルボ管継手のような曲がり部における流通抵抗などによって、各噴射ガンに供給されるスラリーの量と各噴射ガンに供給されるエア圧などが微妙に変化する。このため各スラリー配管や各エア配管の態様によっては、一方の噴射ガンから投射されるスラリーと他方の噴射ガンから投射されるスラリーとの間にばらつきが生じ、所望の湿式ブラスト効果が得られないことがある。
従って本発明の目的は、2つのスラリー投射口から同時にかつ均等にスラリーを投射でき、能率良くかつ省スペースで湿式ブラストを実施できる湿式ブラスト用噴射ガンを提供することにある。
本発明の湿式ブラスト用噴射ガンは、スラリー流入室を有するガン本体と、前記スラリー流入室にスラリーを供給するスラリー導入口と、共用エア室を有するエアジェット部材と、ノズル部材と、前記共用エア室にエアを供給するエア供給口とを有している。前記エアジェット部材は、前記共用エア室に連通する第1のエア流通部と、前記共用エア室に連通する第2のエア流通部とを有している。前記ノズル部材は、第1の噴射流通部と第2の噴射流通部とを有している。前記第1の噴射流通部は、流路断面がスリット形で前記スラリー流入室に開口する入口側開口を有し、該入口側開口が前記第1のエア流通部のエア噴出部と対向している。前記第2の噴射流通部は、流路断面がスリット形で前記スラリー流入室に開口する入口側開口を有し、該入口側開口が前記第2のエア流通部のエア噴出部と対向している。
前記エアジェット部材の一例は、流路断面がスリット形の前記第1のエア流通部と、該第1のエア流通部の下流側に複数のエア噴出孔を該エアジェット部材の幅方向に等ピッチで形成してなる第1のエア噴出部と、流路断面がスリット形の前記第2のエア流通部と、該第2のエア流通部の下流側に複数のエア噴出孔を該エアジェット部材の幅方向に等ピッチで形成してなる第2のエア噴出部とを具備している。
また前記ノズル部材の一例は、厚さ方向に重ねた3枚のノズル構成板を有し、これらノズル構成板のうち第1のノズル構成板と第2のノズル構成板との間に、流路断面がスリット形の前記第1の噴射流通部が形成され、第2のノズル構成板と第3のノズル構成板との間に、流路断面がスリット形の前記第2の噴射流通部が形成されている。
また1つの実施形態では、前記スラリー流入室の両端にそれぞれ設けられた前記スラリー導入口と、これらスラリー導入口に接続されたスラリー供給系と、前記共用エア室の両端にそれぞれ設けられた前記エア供給口と、これらエア供給口に接続されたエア供給系とを具備している。
本発明の湿式ブラスト用噴射ガンによれば、1つのノズル部材に2系統の噴射流通部とスラリー投射口とを有し、2つのスラリー投射口から同時にスラリーを投射できるため湿式ブラストを能率良く実施することができる。また1つのスラリー流入室内に流入したスラリーと1つの共用エア室に流入したエアを2系統の噴射流通部に分配し、2つのスラリー投射口からスラリーを投射するため、スラリー供給系の配管やエア供給系の配管の状態に影響されることなく2つのスラリー投射口からスラリーを均等に投射することができる。また、2系統の噴射流通部とスラリー投射口を有していながら、設置に要するスペースが小さくて済むものである。
1つの実施形態に係る湿式ブラスト用噴射ガンの斜視図。 図1に示された噴射ガンの分解斜視図。 図1に示された噴射ガンの平面図。 図1に示された噴射ガンとワークの一例を模式的に示す平面図。 図3中のF5−F5線に沿う噴射ガンの断面図。 図3中のF6−F6線に沿う噴射ガンの断面図。 図6中のF7−F7線に沿う噴射ガンの断面図。 図6中のF8−F8線に沿う噴射ガンの断面図。
以下に本発明の1つの実施形態について、図1から図8を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る湿式ブラスト用噴射ガン10(これ以降、単に噴射ガン10と称する)の斜視図である。図2は噴射ガン10の分解斜視図、図3は噴射ガン10の平面図である。図4は、ワークWと、該ワークWの上方に設置された噴射ガン10とを模式的に示す平面図である。ワークWは、例えばタイミングベルト等を備えた搬送機構1によって矢印Fで示す方向に連続的に移動する。
図1に示された噴射ガン10は、中空のガン本体11と、ガン本体11の一方側(図2において上側)に設けられたエアジェット部材12および蓋部材13と、ガン本体11の他方側(図2において下側)に設けられたノズル部材14と、ガン本体11の両端に設けられた一対の接続ブロック15,16とを含んでいる。
図2に示すように一方の接続ブロック15は、ボルト20によってガン本体11の一方の端面11aに固定されている。この接続ブロック15に、スラリー導入口21,22,23が形成されている。これらスラリー導入口21,22,23のいずれか1つに、スラリー供給管25(図1に示す)が接続される。つまりスラリー供給管25のレイアウト等に応じて、スラリー導入口21,22,23のいずれか1つにスラリー供給管25が接続され、残りの2つが栓26,27によって閉鎖される。
他方の接続ブロック16は、ボルト35によってガン本体11の他方の端面11bに固定されている。この接続ブロック16にも、スラリー導入口36,37,38が形成されている。これらスラリー導入口36,37,38のいずれか1つに、スラリー供給管25が接続される。つまりスラリー供給管25のレイアウト等に応じて、スラリー導入口36,37,38のいずれか1つにスラリー供給管25が接続され、残りの2つが栓40,41によって閉鎖される。
図1に示すようにスラリー供給管25は、開閉弁50を介してスラリー供給機構51に接続されている。スラリー供給管25と開閉弁50とは、スラリー供給系53を構成している。図1中の矢印Qは、スラリー供給系53においてスラリーが流れる方向を示している。
スラリー供給機構51の一例は、スラリー55が収容されたタンク56と、タンク56内のスラリー55をスラリー供給管25に圧送するポンプ57などを含んでいる。スラリー55は、液体(例えば水)に研磨材を混ぜたものである。研磨材の一例は、平均粒径が数十μmから数百μmの樹脂製研磨材であるが、金属、ガラスあるいはアルミナ等のセラミックスからなる研磨材が使用されてもよい。
中空の前記ガン本体11は、内部に形成されたスラリー流入室60(図2に示す)を有している。図5に示されるようにスラリー流入室60には、後述するジェットボディ90が挿入される。スラリー流入室60の一端側は、スラリー導入口21,22,23と連通している。スラリー流入室60の他端側は、スラリー導入口36,37,38と連通している。
図2に示すようにガン本体11の上部に開口65が形成されている。この開口65はスラリー流入室60と連通している。開口65の周囲(ガン本体11とエアジェット部材12との対向面)には、全周にわたって連続するOリング等のシール部材66が設けられている。また開口65の周囲でシール部材66の外側に、ガン本体11とエアジェット部材12と蓋部材13とを共締めするためのボルト70を挿入するねじ孔71が形成されている。
ガン本体11の下部にクランプ部80がガン本体11と一体に設けられている。クランプ部80は、第1のクランプ要素81と第2のクランプ要素82とを有し、これらクランプ要素81,82を一対のボルト83によって互いに締結することにより、ノズル部材14を挾持するようになっている。ノズル部材14については後に詳しく説明する。
前記エアジェット部材12は、ガン本体11の前記開口65からスラリー流入室60に挿入されるジェットボディ90と、ジェットボディ90と一体に形成されたベース部91と、ジェットボディ90の先端部に設けられたジェット先端部材92とを有している。
ベース部91に共用エア室95が形成されている。ベース部91の一方の端部に、共用エア室95の一端側に連通するエア供給口100,101,102が形成されている。ベース部91の他方の端部に、共用エア室95の他端側に連通するエア供給口110,111,112が形成されている。
図3において左側に位置するエア供給口100,101,102のいずれか1つに、エア供給管120(図1に示す)が接続される。つまりエア供給管120のレイアウト等に応じて、エア供給口100,101,102のいずれか1つにエア供給管120が接続され、残りの2つが栓121,122によって閉鎖される。
図3において右側に位置するエア供給口110,111,112のいずれか1つに、エア供給管120(図1に示す)が接続される。つまりエア供給管120のレイアウト等に応じて、エア供給口110,111,112のうちのいずれか1つにエア供給管120が接続され、残りの2つが栓130,131によって閉鎖される。
図1に示すようにエア供給管120は、開閉弁140を含むエア供給系141を介して、圧縮エアの供給源142に接続されている。この実施形態で言うエアは空気であるが、空気の主成分である窒素が使用されてもよいし、あるいは化学的に不活性なガスであってもよい。図1中の矢印Gは、エア供給系141においてエアが流れる方向を示している。
前記共用エア室95は蓋部材13によって覆われている。蓋部材13は、ボルト70によって、エアジェット部材12のベース部91に固定されている。蓋部材13とベース部91との間にシール部材150が設けられている。蓋部材13の外面側に取付部材151が設けられている。この取付部材151は、ワークW(図4に示す)に対して噴射ガン10を所定位置に保持するための保持機構152、あるいはロボットアーム等に固定されるようになっている。
図5に示すようにジェットボディ90の内部には、共用エア室95に連通する第1のエア流通部161と、同じく共用エア室95に連通する第2のエア流通部162とが形成されている。これらエア流通部161,162は、それぞれ、流路断面がジェットボディ90の幅方向(図6に矢印Xで示す方向)に長いスリット形をなしている。ジェットボディ90の先端に、超硬合金等の硬質金属からなる耐摩耗性のジェット先端部材92がボルト165(図5と図7に示す)によって固定されている。ジェット先端部材92の内部には、第1のエア流通部161に連通する第1のエア噴出部171と、第2のエア流通部162に連通する第2のエア噴出部172とが形成されている。
図6に第1のエア流通部161と第1のエア噴出部171が示されている。第1のエア噴出部171は、互いに平行に形成された複数のエア噴出孔175を有している。これらエア噴出孔175は、ジェット先端部材92の幅方向(矢印Xで示す方向)に等ピッチで形成されている。第2のエア噴出部172も、第1のエア噴出部171と同様に、互いに平行に形成された複数のエア噴出孔176(図7に示す)を有している。
ノズル部材14の基部は、ガン本体11の前記クランプ部80の第1のクランプ要素81と第2のクランプ要素82との間に挿入される。ノズル部材14の一例は、3枚のノズル構成板181,182,183を厚さ方向に重ねることによって構成されている。第1のノズル構成板181と第2のノズル構成板182との間に、流路断面がスリット形の第1の噴射流通部191が形成されている。第2のノズル構成板182と第3のノズル構成板183との間に、流路断面がスリット形の第2の噴射流通部192が形成されている。これら噴射流通部191,192は互いに平行であり、それぞれ、出口側の開口幅X2(図6に示す)が入口側の開口幅X1よりも僅かに大きくなるような先広がりのテーパ形状をなしている。
ノズル部材14の基部側は、一対のボルト83によってガン本体11のクランプ部80に固定されている。ノズル部材14の先端側は、クランプ部材200によって、ノズル構成板181,182,183が互いに締結されている。図8に示すように、クランプ部材200は第1のクランプ片201と第2のクランプ片202とからなり、これらクランプ片201,202を一対のボルト203によって互いに締結することにより、ノズル構成板181,182,183が互いに締結されている。ガン本体11とノズル部材14との嵌合部にシール部材210(図6に示す)が設けられている。
各ノズル構成板181,182,183の両側部には、基部側と先端側にそれぞれ弧状の凹部220,221が形成されている。一方の凹部220にボルト83の軸部を嵌合させ、かつ、他方の凹部221にボルト203の軸部を嵌合させることにより、各ノズル構成板181,182,183の互いの位置決めがなされている。
図5に示すように第1の噴射流通部191の入口側開口191aは、スラリー流入室60に開口している。しかもこの入口側開口191aは、第1のエア噴出部171と少し離れて対向している。この入口側開口191aは、ジェット先端部材92のエア噴出部171に向かって板厚方向の開口幅が広がるように傾斜したガイド面を有する形状であり、この入口側開口191a内にジェット先端部材92の先端部分92aが入り込んでいる。
第2の噴射流通部192の入口側開口192aは、前記入口側開口191aと同様にスラリー流入室60に開口している。しかもこの入口側開口192aは、第2のエア噴出部172と少し離れて対向している。この入口側開口192aは、ジェット先端部材92のエア噴出部172に向かって板厚方向の開口幅が広がるように傾斜したガイド面を有する形状であり、この入口側開口192a内にジェット先端部材92の先端部分92bが入り込んでいる。
第1の噴射流通部191の入口側開口191aと第2の噴射流通部192の入口側開口192aとの間には、互いにエアが流通できる程度の隙間が形成されているが、この隙間をシール部材(図示せず)によって塞いでもよい。第1の噴射流通部191と第2の噴射流通部192の先端はそれぞれノズル部材14の端面において開口し、エアとスラリーをワークに向けて投射するための投射口230,231をなしている。
次に前記構成の噴射ガン10の作用について説明する。
図4に示された実施形態の噴射ガン10は、コンベア等の搬送機構1によって移動させられるワークWの先端W1がスラリー投射領域S1,S2内に徐々に進入するように、ワークWの上方から見て、移動方向Fに対し斜めに角度θをもたせた状態で保持機構152によって保持されている。ただしワークWの種類によっては、スラリー投射領域S1,S2がワークWの移動方向Fに対し直角となるように噴射ガン10が設置されてもよい。
図1に示すスラリー供給機構51から圧送されるスラリーがスラリー供給管25を通り、スラリー導入口21,36を経てスラリー流入室60に供給される。またエア供給系141から圧送されるエアがエア供給口100,110から共用エア室95に供給される。共用エア室95に供給されたエアは第1のエア流通部161を通り、第1のエア噴出部171のエア噴出孔175から第1の噴射流通部191に向けて噴出する。こうして噴出するエアと共に、スラリー流入室60内のスラリーが入口側開口191aに入り、第1の噴射流通部191の下流側のスラリー投射口230からワークWに向けて噴出することにより、図4に示すように横に長い形状の第1のスラリー投射領域S1が形成される。
また共用エア室95に供給されたエアは第2のエア流通部162を通り、第2のエア噴出部172のエア噴出孔176から第2の噴射流通部192に向けて噴出する。こうして噴出するエアと共に、スラリー流入室60内のスラリーが入口側開口192aに入り、第2の噴射流通部192の下流側のスラリー投射口231からワークWに向けて噴出することにより、図4に示すように横に長い形状の第2のスラリー投射領域S2が形成される。
ワークWが矢印F方向に移動することにより、第1のスラリー投射領域S1において第1の湿式ブラストがなされる。さらにワークWが矢印F方向に移動することにより、第2のスラリー投射領域S2において第2の湿式ブラストがなされる。このように第1のスラリー投射領域S1と第2のスラリー投射領域S2とによる湿式ブラストがワークWの1回のパスで行なわれるため、従来のように1台の噴射ガンによる湿式ブラストと比較して能率良く湿式ブラストを行なうことができる。また第1のスラリー投射領域S1に吹付けられたエアおよびスラリーと、第2のスラリー投射領域S2に吹付けられたエアおよびスラリーの相互作用によって、ワークWの表面から研磨材が除去されることが助長されることもあるため、湿式ブラスト工程後に研磨材の除去のために実施するクリーニングが軽減する場合もある。
本実施形態の噴射ガン10によれば、1つのノズル部材14に2系統の噴射流通部191,192とスラリー投射口230,231とを有し、2つのスラリー投射口230,231から同時にスラリーを投射できるため、湿式ブラストを能率良く実施することができる。また1つのスラリー流入室60内に流入したスラリーと1つの共用エア室95に流入したエアを2系統の噴射流通部191,192に分配し、2つのスラリー投射口230,231からスラリーを投射するため、スラリー供給系53の配管やエア供給系141の配管の状態にかかわらず2つのスラリー投射口230,231からスラリーを均等に投射することができる。しかも2系統の噴射流通部191,192とスラリー投射口230,231を有していながら、設置に要するスペースが小さくて済むものである。
また本実施形態の噴射ガン10では、スラリー流入室60の一端側(図7において左側)にスラリー導入口21,22,23が形成され、スラリー流入室60の他端側(図7において右側)にもスラリー導入口36,37,38が形成されているため、スラリー供給系53によって供給されるスラリーがスラリー流入室60の両端側からスラリー流入室60に流入して合流する。このためスラリー流入室60内でスラリー圧等が片寄ることが抑制され、スラリーを入口側開口191a,192aに向けて好ましい状態で入り込ませることができる。
また本実施形態のエアジェット部材12は、流路断面がスリット形の第1のエア流通部161の下流側に、多数のエア噴出孔175をエアジェット部材12の幅方向に等ピッチで配列してなる第1のエア噴出部171が形成されているため、スリット形の第1のエア流通部161を通るエアを第1の噴射流通部191に向けて均等に分配して噴射することが可能である。また、流路断面がスリット形の第2のエア流通部162の下流側に、多数のエア噴出孔176をエアジェット部材12の幅方向に等ピッチで配列してなる第2のエア噴出部172が形成されているため、スリット形の第2のエア流通部162を通るエアを第2の噴射流通部192に向けて均等に分配して噴射することが可能である。
ノズル部材14は、平板状の第2のノズル構成板182の厚さ方向両側に、第1のノズル構成板181と第3のノズル構成板183とを重ねることによって、第1の噴射流通部191と第2の噴射流通部192とを形成している。このため、従来のように2台の噴射ガンを並べたものと比較して、第1の噴射流通部191と第2の噴射流通部192との間の距離を小さくすることができる。よって、本実施形態の噴射ガン10(フラット形の2連噴射ガン)は、従来のように2台の噴射ガンを並べたものと比較して、設置に要するスペースが小さくて済む。しかも第2のノズル構成板182の厚さの最適化を図ることによって、第1の噴射流通部191と第2の噴射流通部192との間の距離を最適化することにより、スラリー投射領域S1,S2が互いに干渉しないようにスラリー投射領域S1,S2間の距離L2を適度に確保することもできる。
また、図4に示すようにワークWの移動方向Fに対して噴射ガン10を斜めに角度θをもたせて設置した場合でも、スラリー投射領域S1,S2の両端部がワークWからはみ出す量が小さくて済むため、投射されたスラリーを有効に利用できるとともに、ワークWの反対側に配置されているスラリー受け部材Bが小さくて済むという利点もある。
なお本発明を実施するに当たって、噴射ガンを構成するガン本体やエアジェット部材およびノズル部材をはじめとする各部の具体的な形状や配置等を適宜に変更して実施できることは言うまでもない。また、スラリーを構成する液は水以外であってもよいし、研磨材は樹脂以外であってもよい。噴射ガンはワークの上方からスラリーを投射する以外に、ワークの下方あるいは水平方向、斜め方向などからスラリーを投射するように配置されてもよいなど、噴射ガンの姿勢は任意である。
10…噴射ガン、11…ガン本体、12…エアジェット部材、13…蓋部材、14…ノズル部材、15,16…接続ブロック、21,22,23…スラリー導入口、36,37,38…スラリー導入口、53…スラリー供給系、60…スラリー流入室、80…クランプ部、90…ジェットボディ、91…ベース部、92…ジェット先端部材、95…共用エア室、100,101,102…エア供給口、110,111,112…エア供給口、141…エア供給系、161…第1のエア流通部、162…第2のエア流通部、171…第1のエア噴出部、172…第2のエア噴出部、175,176…エア噴出孔、181,182,183…ノズル構成板、191…第1の噴射流通部、192…第2の噴射流通部、230,231…スラリー投射口。

Claims (4)

  1. スラリー流入室を有するガン本体と、
    前記スラリー流入室にスラリーを供給するスラリー導入口と、
    共用エア室を有しかつ前記共用エア室に連通する第1のエア流通部と前記共用エア室に連通する第2のエア流通部とを有したエアジェット部材と、
    前記共用エア室にエアを供給するエア供給口と、
    前記ガン本体に設けられたノズル部材とを有し、
    該ノズル部材は、
    流路断面がスリット形で前記スラリー流入室に開口する入口側開口を有し、該入口側開口が前記第1のエア流通部のエア噴出部と対向する第1の噴射流通部と、
    流路断面がスリット形で前記スラリー流入室に開口する入口側開口を有し、該入口側開口が前記第2のエア流通部のエア噴出部と対向する第2の噴射流通部と、
    を具備したことを特徴とする湿式ブラスト用噴射ガン。
  2. 前記エアジェット部材は、
    流路断面がスリット形の前記第1のエア流通部と、
    該第1のエア流通部の下流側に複数のエア噴出孔を該エアジェット部材の幅方向に等ピッチで形成してなる第1のエア噴出部と、
    流路断面がスリット形の前記第2のエア流通部と、
    該第2のエア流通部の下流側に複数のエア噴出孔を該エアジェット部材の幅方向に等ピッチで形成してなる第2のエア噴出部と、
    を具備したことを特徴とする請求項1に記載の湿式ブラスト用噴射ガン。
  3. 前記ノズル部材は、厚さ方向に重ねた3枚のノズル構成板を有し、これらノズル構成板のうち第1のノズル構成板と第2のノズル構成板との間に流路断面がスリット形の前記第1の噴射流通部が形成され、第2のノズル構成板と第3のノズル構成板との間に流路断面がスリット形の前記第2の噴射流通部が形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の湿式ブラスト用噴射ガン。
  4. 前記スラリー流入室の両端にそれぞれ設けられた前記スラリー導入口と、これらスラリー導入口に接続されたスラリー供給系と、前記共用エア室の両端にそれぞれ設けられた前記エア供給口と、これらエア供給口に接続されたエア供給系とを具備したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の湿式ブラスト用噴射ガン。
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