JP5411791B2 - 積層樹脂板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は光触媒層が積層された積層樹脂板の製造方法に関する。
表面に親水膜が形成された樹脂板は、汚れが付着し難く、また汚れの除去が容易であることから、主に屋外用途に好適に用いられている。樹脂板表面に酸化チタン等の光触媒膜を設けて、光励起を行い、光触媒膜を親水化することによって、降雨により汚れが流され易くすることができる。すなわち自己浄化性を付与することができる。
従来、光触媒層を有する樹脂板の製造方法としては、樹脂板上にフローコート法、ロールコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、スプレー吹き付け法、ディップコート法、刷毛塗り法、スピンコート法及びカーテンコート法等の手法を用いて光触媒を含むコーティング液を塗布する方法が採用されてきた。例えば、特許文献1には、酸化チタン等の光触媒が光励起により、親水化するという性質、ないし周囲の物質を親水化させるという性質を利用して、光触媒からなる親水膜、ないし光触媒とシリカやシリコーンなどからなる親水膜を形成することが開示されている。しかし、上記の手法で光触媒層を有する樹脂板を製造する場合は、バッチ処理に該当する為、工業的に大量生産する場合には、最良の手法とは言えない。また耐候性が十分でない。
一方、あらかじめ光触媒層を形成させた転写シートを用いた転写方法は、連続処理が可能であり量産性に優れている為、工業的に大量生産する場合に好適である。例えば、特許文献2には、シート基材上に、剥離層が形成され、その上に、光触媒含有層が形成され、さらにその上に中間層が形成され、さらにその上に、感圧接着剤又は感熱接着剤が形成されている転写シートが記載されている。また、上記転写シートを用いて、転写対象物に圧着又は熱圧着することにより光触媒層を転写する方法が記載されている。特許文献3には、フィルム状またはシート状基材表面上に、光触媒層、接着層、又は光触媒層、無機層、接着層をこの順番で設けた構成である転写フィルムまたはシート、またはフィルム状またはシート状基材表面上に、光触媒層、無機層、特定の性質を有する樹脂層をこの順番で設けた転写フィルムまたはシートが記載されている。さらに光触媒層を有する転写フィルムまたはシート上に樹脂を押出しコーティング・ラミネートすることにより、また樹脂を押出し成形する工程中に転写フィルムまたはシートを圧着することにより光触媒層を転写する方法が記載されている。
しかしながら、いずれの手法も連続的に光触媒層を樹脂板上に転写することが可能であるが、ラミネートする際に、高温、高圧力条件下で実施することが必要であり、また親水性が十分に発現され難い。
特開平9−83005号公報 特開平9−227169号公報 特再2001−25362号公報
本発明の目的は、光触媒層を樹脂板上に連続的に転写する製造方法を提供することである。また、本発明によれば、高温、高圧力条件下で転写を実施する必要が無く、さらに、活性エネルギー線を使用する為、光触媒層を転写する際に、光触媒が光励起し、光触媒層を親水化することが可能である。
本発明は、次の(1)〜(4)工程を有して得られる積層樹脂板の製造方法である。
(1)活性エネルギー線透過性フィルム上に光触媒層を有する転写層を形成する第1工程
(2)活性エネルギー線透過性フィルム上の転写層を活性エネルギー線硬化性組成物を介して樹脂板と重ね合わせる第2工程
(3)活性エネルギー線透過性フィルム側から活性エネルギー線の照射により、光触媒層を光励起し親水化すると共に、活性エネルギー線硬化性組成物を硬化して、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化被膜を形成する第3工程
(4)活性エネルギー線透過性フィルムを剥離し、樹脂板上に硬化被膜および光触媒層が積層された積層樹脂板を得る第4工程
本発明において、前記転写層が、活性エネルギー線透過性フィルム上に光触媒層、接着層の順に積層して形成された層であることが好ましい。
本発明において、光触媒層が酸化チタンおよび/または酸化タングステンを含む層であることが好ましい。
本発明において、活性エネルギー線透過性フィルムを剥離後、光触媒層に活性エネルギー線を照射し、光励起することが好ましい。
本発明の製造方法で得られる積層樹脂板の光触媒層は、光励起後の水接触角が、10度以下であることが好ましい。
本発明の製造方法により製造された積層樹脂板は、樹脂板表面に酸化チタン等の光触媒膜を設けて、光励起を行い、光触媒膜を親水化することによって、降雨により汚れが流され易くすることができる。すなわち自己浄化性を付与することができる。汚れが付着し難く、また汚れの除去が容易であることから、看板、照明カバー、遮音壁、太陽電池保護カバー等の屋外用途に好適に用いられている。太陽電池は一般に、その受光面がガラス製や樹脂製のカバーで保護されているが、長期間使用すると、カバーに粉塵などの汚れが付着して、光線透過率が低下し、太陽電池のエネルギー効率が低下するという問題がある為、自己浄化性を有する本発明の製造方法により製造された積層樹脂板を好適に使用することができる。さらに、光触媒膜は、殺菌・抗菌作用を有する為、プラスチックレンズ等の光学用途、ディスプレイ、タッチパネル等の前面板用途に用いることができる。
本発明の積層樹脂板の製造方法の1例を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明に用いられる活性エネルギー線透過性フィルム(以下「フィルム」という)は特に限定されないが、活性エネルギー線透過性および耐溶剤性に優れ、酸素透過性の低いものが好ましい。
フィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、「PETフィルム」という);ナイロンフィルム;ポリカーボネートフィルム;アクリル系フィルム;ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系フィルム;ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース系フィルム及びポリ塩化ビニリデン系フィルムが挙げられる。これらの中で、透明性および耐溶剤性を有し、酸素の透過率が低い点でPETフィルムが好ましい。
フィルムの厚みは、5〜300μm、好ましくは10〜200μmがよい。10μmより薄いとフィルムのうねりやたわみが被膜の外観を損ねやすく、また200μmより厚いと硬化被膜の膜厚の調整が困難になる。
本発明において、フィルム上に、必要に応じて剥離処理層を形成することができる。剥離処理層の形成材は、公知の剥離処理層を形成するポリマーやワックス等を適宜選択使用できる。また、剥離処理層が形成されている市販のフィルムを使用してもよい。
剥離処理層の形成方法としては、例えばパラフィンワックス、アクリル系、アクリル−メラミン系、ウレタン系、シリコーン系、エポキシ系、オレフィン系、アルキッド系、アルキッド−メラミン系、エポキシ系、メラミン系、尿素系、尿素−メラミン系、セルロ−ス系、ベンゾグアナミン系等の樹脂及び界面活性剤を単独またはこれらの混合物を主成分とした有機溶剤もしくは水に溶解させた塗料をグラビア印刷法、スクリ−ン印刷法、オフセット印刷法等の通常の印刷法で前記フィルム上に塗布、乾燥(熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂等の硬化性塗膜には硬化)させて形成したものが挙げられる。剥離処理層の厚さとしては特に制限はなく、0.1〜3μm程度の範囲から適宜採用される。剥離処理層が薄すぎる場合、剥離しにくくなり、逆に剥離処理層が厚すぎる場合、フィルムに反りが生じ取り扱いにくくなるため好ましくない。
本発明における転写層は、光触媒層を有する。前記転写層は、光触媒層以外の層を含んでもよい。
本発明における光触媒層は、光触媒を含有するコーティング剤をフィルムの塗工面上に塗布し、加熱硬化を行うことにより得られる。光触媒層中の光触媒としては、TiO2 、ZnO、SrTiO3 、CdS、GaP、InP、GaAs、BaTiO3、K2NbO3、Fe2O3、Ta2O5、WO3、SnO2、Bi2O3、NiO、Cu2O、SiC、SiO2、MoS2、InPb、RuO2、CeO2 等が挙げられる。その中でも、光触媒活性が良好である点で酸化チタンおよび酸化タングステンが好ましく、光触媒層がこれらのうちの少なくとも一方を含むことが好ましい。アナターゼ型酸化チタンが特に好ましい。
光触媒を含有するコーティング剤としては、上記光触媒を含有する組成物であれば特に限定はなく、水系・有機溶媒系を問わず用いることが出来る。例えば、アルキルアルコキシシラン類の加水分解物、その縮合物のいずれか一方、または両方を主成分とする組成物に光触媒を含有させた組成物等が挙げられる。光触媒を含有するコーティング剤中の光触媒の含有率は、特に制限がなく必要量含まれていればよいが、0.05質量%〜10質量%であるのが好ましい。
光触媒を含有するコーティング剤として、一般に市販されているものを用いることもできる。酸化チタンを含有するコーティング剤としては、例えば、「ビストレーターL」(日本曹達(株)製、商品名)、「フレッセラP−S1000」(パナソニック電工(株)製、商品名)、「PSC−50、PSH−10」(JSR(株)製、商品名)、「タイノックCZP−223」(多木化学(株)製、商品名)、「ST−K211」(石原産業(株)製、商品名)等が挙げられる。また、酸化チタン及び酸化タングステンを含有するコーティング剤としては、例えば、「Airrin GLW−08」、「Airrin CVW CPC−01」((株)ケムウェルテク製、商品名)等が挙げられる。
光触媒を含有するコーティング剤の塗工方法としては、特に限定されないが例えば、流延法、ローラーコート法、バーコート法、噴霧コート法、エアーナイフコート法、スピンコート法、フローコート法、カーテンコート法およびディッピング法等が挙げられる。
光触媒層の膜厚は0.01〜3μmとなるように形成させるのが好ましく、0.02〜1μmであることがより好ましい。膜厚を0.01μm以上とすることにより、樹脂成形品の汚れ防止機能、親水性を向上させる。また、膜厚を3μm以下とすることで、硬化時のクラック発生を抑制し、さらに耐候性を向上することができる。
本発明において、フィルム上に光触媒を含有するコーティング剤を塗工する際の濡れ性を改善する為に、フィルムの塗工面に適宜、親水化処理を行うことができる。上記の親水化処理の方法としては、公知の親水化処理方法を使用することができる。例えば、溶剤処理、酸処理、アルカリ処理等の化学的処理法およびコロナ処理、プラズマ処理、大気圧プラズマ処理、オゾン暴露処理、フレーム処理、電子ビーム処理、イオンビーム処理、蒸着処理、スパッタ処理等の物理的処理法が挙げられる。
本発明において、フィルム上に形成した光触媒層の上に接着層を設けることが好ましい。樹脂板上に積層した硬化被膜上に光触媒層を直接形成すると、硬化被膜と光触媒層との親和性が良好とは言えず、密着性が劣る場合がある。また、光触媒の酸化作用によって、時間とともに樹脂板が白化したり、クラックが発生したり、さらには光触媒層が剥離する等、耐候性に問題が生じることがある。
接着層を形成するコーティング剤としては、シリコーンを含有するシロキサン架橋型樹脂であればどのようなものでも使用できる。シロキサン架橋型樹脂としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂などが使用できるが、その中で、アクリル樹脂、エポキシ樹脂が転写対象物との接着性に最も優れている。また、樹脂の一部にシロキサン結合、シラザン結合、炭素−ケイ素結合等を介して、ビニルアルコキシシラン等を用いて直接主鎖中に、又は、不飽和結合に対してヒドロシリレーションすることにより、架橋可能なアルコキシシラン部分、又はハロゲノシラン部分を導入したアクリルシリコン樹脂、又はエポキシシリコン樹脂を好適に用いることもできる。さらに、シロキサン架橋型樹脂中の架橋点の多い樹脂の方が、光触媒層もしくは無機層との接着性が良くなる。接着層中に耐久性を向上させる目的で光安定化剤、紫外線吸収剤等を混合することができる。使用できる光安定化剤としては、ヒンダードアミン系が良いが、その他の物でも使用可能である。紫外線吸収剤としてはトリアゾール系などが使用できる。シロキサン架橋反応を制御する目的で、シランカップリング剤、酸塩基触媒、金属キレート触媒等を添加することもできる。
接着層を形成するコーティング剤として、一般に市販されているものを用いることもできる。接着層を形成する含有するコーティング剤としては、例えば、「ビストレーターM」(日本曹達(株)製、商品名)、「フレッセラN−A100」(パナソニック電工(株)製、「PSP−030、PSH−01」(JSR(株)製、商品名)等が挙げられる。
接着層を形成するコーティング剤の塗工方法としては、特に限定されないが例えば、流延法、ローラーコート法、バーコート法、噴霧コート法、エアーナイフコート法、スピンコート法、フローコート法、カーテンコート法およびディッピング法等が挙げられる。
接着層の膜厚は、1〜10μmであることが好ましい。膜厚を1μm以上とすることにより、転写が良好になり、さらに転写後の密着性が良好になる。膜厚を10μm以下とすることで、硬化時のクラック発生を抑制し、さらに耐候性を向上することができる。
本発明で使用される樹脂板としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の樹脂成分を含むものが挙げられる。これらの中で、樹脂板としては透明性が良好であるメタクリル樹脂が好ましい。
本発明において、活性エネルギー線硬化性組成物としては、分子中に少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物、および活性エネルギー線分解重合開始剤からなる活性エネルギー線硬化性組成物を用いることが生産性の観点から好ましい。
なお、本発明において「(メタ)アクリロイルオキシ基」は「アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基」を意味する。
分子中に少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物の主なものとしては、1モルの多価アルコールと2モル以上の(メタ)アクリル酸又はその誘導体とから得られるエステル化物、多価アルコールと多価カルボン酸又はその無水物と(メタ)アクリル酸又はその誘導体とから得られるエステル化物等が挙げられる。また、1モルの多価アルコールと2モル以上の(メタ)アクリル酸又はその誘導体とから得られるエステル化物の具体例としては、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリレート;1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート等のアルキルジオールのジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタグリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート等の3官能以上ポリオールのポリ(メタ)アクリレート;等が挙げられる。
さらに、多価アルコールと多価カルボン酸又はその無水物と(メタ)アクリル酸又はその誘導体とから得られるエステル化物において、多価アルコールと多価カルボン酸又はその無水物と(メタ)アクリル酸の好ましい組合せとしては、例えば、マロン酸/トリメチロールエタン/(メタ)アクリル酸、マロン酸/トリメチロールプロパン/(メタ)アクリル酸、マロン酸/グリセリン/(メタ)アクリル酸、マロン酸/ペンタエリスリトール/(メタ)アクリル酸、コハク酸/トリメチロールエタン/(メタ)アクリル酸、コハク酸/トリメチロールプロパン/(メタ)アクリル酸、コハク酸/グリセリン/(メタ)アクリル酸、コハク酸/ペンタエリスリトール/(メタ)アクリル酸、アジピン酸/トリメチロールエタン/(メタ)アクリル酸、アジピン酸/トリメチロールプロパン/(メタ)アクリル酸、アジピン酸/グリセリン/(メタ)アクリル酸、アジピン酸/ペンタエリスリトール/(メタ)アクリル酸、グルタル酸/トリメチロールエタン/(メタ)アクリル酸、グルタル酸/トリメチロールプロパン/(メタ)アクリル酸、グルタル酸/グリセリン/(メタ)アクリル酸、グルタル酸/ペンタエリスリトール/(メタ)アクリル酸、セバシン酸/トリメチロールエタン/(メタ)アクリル酸、セバシン酸/トリメチロールプロパン/(メタ)アクリル酸、セバシン酸/グリセリン/(メタ)アクリル酸、セバシン酸/ペンタエリスリトール/(メタ)アクリル酸、フマル酸/トリメチロールエタン/(メタ)アクリル酸、フマル酸/トリメチロールプロパン/(メタ)アクリル酸、フマル酸/グリセリン/(メタ)アクリル酸、フマル酸/ペンタエリスリトール/(メタ)アクリル酸、イタコン酸/トリメチロールエタン/(メタ)アクリル酸、イタコン酸/トリメチロールプロパン/(メタ)アクリル酸、イタコン酸/グリセリン/(メタ)アクリル酸、イタコン酸/ペンタエリスリトール/(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸/トリメチロールエタン/(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸/トリメチロールプロパン/(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸/グリセリン/(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸/ペンタエリスリトール/(メタ)アクリル酸等が挙げられる。
分子中に少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物のその他の例としては、トリメチロールプロパントルイレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等のジイソシアネートの3量化により得られるポリイソシアネート1モル当たり、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシ(メタ)アクリルアミド、15,3−プロパントリオール−1,3−ジ(メタ)アクリレート、3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の活性水素を有するアクリル系モノマー3モル以上を反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸のジ(メタ)アクリレート又はトリ(メタ)アクリレート等のポリ[(メタ)アクリロイルオキシエチレン]イソシアヌレート;エポキシポリ(メタ)アクリレート;ウレタンポリ(メタ)アクリレート;などが挙げられる。ここで「(メタ)アクリ」とは、「メタクリ」又は「アクリ」を意味する。
活性エネルギー線分解重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、メチルオルソベンゾイルベンゾエート、4−フェニルベンゾフェノン、t−ブチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン類;ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド類;メチルベンゾイルホルメート;1,7−ビスアクリジニルヘプタンおよび9−フェニルアクリジンが挙げられる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
活性エネルギー線分解重合開始剤の添加量としては、少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、離型剤、滑剤、可塑剤、酸化防止剤、帯電防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、難燃助剤、重合禁止剤、充填剤、顔料、染料、シランカップリング剤、レベリング剤、消泡剤、蛍光剤、連鎖移動剤等の各種添加剤を適宜添加することができる。
本発明において、活性エネルギー線硬化性組成物は、樹脂板とフィルム上に形成した光触媒層を含む転写層との間に塗工され、次いで活性エネルギー線により活性エネルギー線硬化性組成物が硬化されて後述する硬化被膜が形成される。
活性エネルギー線硬化性組成物は、樹脂板上へ塗工しても、フィルム上に形成した光触媒層を含む転写層上に塗工してもよい。活性エネルギー線硬化性組成物の塗工方法としては、特に限定されないが例えば、流延法、ローラーコート法、バーコート法、噴霧コート法、エアーナイフコート法、スピンコート法、フローコート法、カーテンコート法及びディッピング法等が挙げられる。
樹脂板とフィルム上に形成した光触媒層を含む転写層との間に活性エネルギー線硬化性組成物をはさみ込み密圧着せしめる方法としては、プレスロ−ル、しごき棒、ヘラ等を用いて硬化被膜の膜厚が均一になるように密圧着できればいかなる方法を用いてもよく、樹脂板やフィルムの特性、使用する活性エネルギー線硬化性組成物、生産性などを考慮し最も適した方法を選べばよい。
本発明においては、活性エネルギー線硬化性組成物は活性エネルギー線により硬化される。活性エネルギー線の照射は、フィルムを介してフィルム側から行うか、又は樹脂板側から行うことができる。
活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させるための活性エネルギー線としては、電子線、紫外線、可視光線等が使用可能であるが、装置コストや生産性の観点から紫外線を利用することが好ましい。光源としては、例えば、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、蛍光ランプ、メタルハライドランプ、Arレーザー、He−Cdレーザー、固体レーザー、キセノンランプ、高周波誘導水銀ランプ及び太陽光が挙げられる。また、光触媒層に活性エネルギー線を照射することによって、光励起を行うことで光触媒層を親水化することができる。
本発明においては、活性エネルギー線硬化性組成物の表面は、片面が樹脂板、反対の面がフィルム上に形成した光触媒層を含む転写層と接触していることから、活性エネルギー線硬化性組成物は嫌気性雰囲気で硬化されるため、酸素等によって重合阻害されることなく硬化することができる。また仕上がり不良の原因となる泡やゴミの混入等も排除することができる。
本発明においては、樹脂板の表面に、硬化被膜、光触媒層を含む転写層およびフィルムが順次積層されたものが形成されるが、得られた積層体からフィルムを剥離することにより最終的に樹脂板上に硬化被膜および光触媒層が積層された積層樹脂板を得ることができる。
本発明の積層樹脂板の製造方法を以下に示す図1を参照して説明する。なお、本発明は図1の方法に限られるものではない。
フィルム(あ)の光触媒層を含む転写層(い)の面上に活性エネルギー線硬化性組成物を塗工する。次いで、搬送体(け)で搬送される樹脂板(え)表面と、活性エネルギー線硬化性組成物(図1の(う)左部)を塗工したフィルム(あ)の光触媒層を含む転写層(い)側の面とを相対させてプレスロール(か)で圧接することにより樹脂板(え)、活性エネルギー線硬化性組成物(図1の(う)左部)、光触媒層を含む転写層(い)およびフィルム(あ)が順次積層された積層体が形成される(第2工程)。この積層体に、フィルム面側よりフィルムを介して、紫外線照射装置(く)を用いて紫外線を照射し、活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させる(第3工程)。本発明においては上記積層体が形成された後、活性エネルギー線の照射までに保持時間を設けることが好ましい。保持時間としては、硬化皮膜と樹脂板との密着性を十分に確保することを考慮して0.5〜5分が好ましい。
活性エネルギー線硬化性組成物の硬化後、上記の積層体がガイドロール(き)を通過した後に、フィルム(あ)を剥離する(第4工程)。このようにして樹脂板(え)上に硬化被膜(図1の(う)右部)および光触媒層を含む転写層(い)が積層された積層樹脂板(お)が得られる。
本発明においては、第4工程の後に、硬化被膜の耐擦傷性を向上し、さらに光触媒層を光励起し、親水化する目的で、積層樹脂板に活性エネルギー線を照射することができる。ここで光触媒の光励起に用いる光源としては、太陽光、一般室内照明、白熱電灯、メタルハライドランプ、水銀ランプ、キセノンランプ、殺菌灯、蛍光灯、ブラックライト、ケミカルランプ等の励起光を照射しうる光源が使用できる。光触媒の光励起により、基材表面が高度に親水化されるためには、励起光の照度は、0.001mW/cm以上あればよいが、0.01mW/cm以上だと好ましく、0.1mW/cm以上だとより好ましい。
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例における各種評価は下記の方法により実施した。また、以下において、「部」は「質量部」を表す。
(1)初期水接触角
23℃及び相対湿度50%の環境下において、積層樹脂板の光触媒層の表面に、水0.2μLを1滴で滴下し、携帯型接触角計(Fibro system ab社製、商品名:PG−X)を用いて水と光触媒層との接触角を測定した。
(2)全光線透過率およびヘーズ値
日本電色製HAZE METER NDH2000(商品名)を用いてJIS K7361−1に示される測定法に準拠して、全光線透過率を測定し、JIS K7136に示される測定法に準拠してヘーズを測定した。
(3)光触媒層の密着性
得られた光触媒層へ、カッターナイフの刃で1mm間隔に縦横11本ずつの切り目を入れて100個の碁盤目を作り、「セロハンテープCT−24」(商品名、ニチバン(株)製)をよく密着させた後、45°手前方向に急激に剥がした時、硬化皮膜が剥離せずに残存じた時のマス目の数Nを求め、N/100で示した。
(4)親水性評価
積層樹脂板の光触媒層にブラックライトで紫外線強度1mW/cmの光を24時間照射後の表面の水に対する接触角を測定した。親水性の評価基準は以下の通りとした。
○:10度以下
△:10度より大きく30度以下
×:30度より大きい
(5)耐候性
JIS K5400 サンシャインウエザーメーター加速曝露試験(ブラックパネル温度63℃、湿度50%RH、「12分雨あり→48分雨なし」を1サイクルとした。)を実施した。500時間曝露後の外観(クラック、白化、塗膜の剥離)を評価した。
○:クラック、白化、塗膜の剥離なし
×:クラック、白化、塗膜の剥離あり
[実施例1]
以下の手順で転写フィルム1を作成した。ビストレーターL NDC−170C(日本曹達(株)製、商品名)10gとビストレーターL NDC−171C(日本曹達(株)製、商品名)30gを混合後攪拌して、酸化チタン粒子を含む光触媒コーティング剤を調整した。厚み50μmのPETフィルム「OX−50」(帝人デュポンフィルム(株)製、商品名)の高平滑面上に、調整した光触媒コーティング剤を乾燥膜厚が0.3μmになるようにバーコーターでコート後、100℃で10分間乾燥し光触媒層を形成した。次いで、ビストレーターM NDC−150A(日本曹達(株)製、商品名)28.5gとビストレーターM NDC−155A(日本曹達(株)製、商品名)11.5gを混合後攪拌して、接着層を形成するコーティング剤を調整した。接着層を形成するコーティング剤を光触媒層の上に乾燥膜厚が3μmになるようにバーコーターでコート後、100℃で10分間乾燥し接着層を形成した。
下記に示す化合物を混合し、活性エネルギー線硬化性組成物を得た。「M400」:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(東亞合成(株)製)25部、
「TAS」:コハク酸/トリメチロールエタン/アクリル酸のモル比1:2:4の縮合混合物(大阪有機化学工業(株)製)35部、
「M305」:ペンタエリスリトールトリアクリレート(東亞合成(株)製)10部、
「C6DA」:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(大阪有機化学工業(株)製)30部、
ルシリンTPO:ジフェニル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド(BASFジャパン(株)製)2部
上記の活性エネルギー線硬化性組成物を、70℃に加温した厚さ2mmのメタクリル樹脂板「アクリライトMR100」(三菱レイヨン(株)製、商品名)のハードコート層が形成されていない面に塗布した。
次いで、転写フィルム1を、接着層が活性エネルギー線硬化性組成物の塗布面に接触するように貼り合わせ、プレスロールの下を2.5m/分の速度で通過させて、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化被膜の膜厚が10μmになるように積層処理した。
メタクリル樹脂板、活性エネルギー線硬化性組成物、転写フィルム1が順次積層された状態で1分間保持した。この後、得られた積層体を出力120W/cmのメタルハライドランプの下24cmの位置を2.5m/分の速度で通過させて活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させた。
この後、PETフィルムを前記の硬化後の積層物から剥離し、メタクリル樹脂板に硬化被膜、接着層および光触媒層が積層された積層樹脂板を得た。
積層樹脂板の全光線透過率は90.8%、ヘーズ値は0.5%であり、透明性に優れていた。光触媒層の初期の水に対する接触角は47度であった。また、積層樹脂板の光触媒層にブラックライトで紫外線強度1mW/cmの光を24時間照射後の表面の水に対する接触角は、5度であった。さらに、サンシャインウエザーメーター加速曝露試験、500時間曝露後の外観変化は見られなかった。評価結果を表1に示す。
[実施例2]
以下の手順で転写フィルム2を作成した。厚み50μmのPETフィルム「OX−50」(帝人デュポンフィルム(株)製、商品名)の高平滑面上に、酸化チタン粒子および酸化タングステン粒子を含む光触媒コーティング剤Airrin GLW−08((株)ケムウェルテク製、商品名)を乾燥膜厚が0.5μmになるようにバーコーターでコート後、100℃で10分間乾燥し光触媒層を形成した。転写フィルム2を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法でメタクリル樹脂板に硬化被膜および光触媒層が積層された積層樹脂板を得た。評価結果を表1に示す。
[実施例3]
得られた積層体を出力120W/cmのメタルハライドランプの下24cmの位置を0.5m/分の速度で通過させて活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させたこと以外は、実施例1と同様の方法でメタクリル樹脂板に硬化被膜、接着層および光触媒層が積層された積層樹脂板を得た。評価結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例1で得た積層樹脂板を出力120W/cmのメタルハライドランプの下24cmの位置を1.5m/分の速度で通過させて紫外線照射を実施した。評価結果を表1に示す。
[比較例1]
厚さ2mmのメタクリル樹脂板「アクリライトMR100」(三菱レイヨン(株)製、商品名)のハードコート層が形成されていない面に実施例1記載の接着層コーティング剤を膜厚3μmになるようにバーコーターでコート後、80℃で20分間乾燥し接着層を形成した。次いで、実施例1記載の光触媒コーティング剤を乾燥膜厚が1.2μmになるようにバーコーターでコート後、80℃で20分間乾燥し光触媒層を形成した。評価結果を表1に示す。
[比較例2]
厚さ2mmのメタクリル樹脂板「アクリライトL」に、転写フィルム1の接着層を重ね合わせ、180℃で5kg/cmの圧力でラミネートし、メタクリル樹脂板を剥離することにより、メタクリル樹脂板に接着層および光触媒層が積層された積層樹脂板を得た。評価結果を表1に示す。
[比較例3]
PSP−030(JSR(株)製、商品名)50g、PSH−01(JSR(株)製、商品名)1.5gを混合後攪拌して、接着層を形成するコーティング剤を調整し、厚さ2mmのメタクリル樹脂板「アクリライトMR100」(三菱レイヨン(株)製、商品名)のハードコート層が形成されていない面に、乾燥膜厚が1.5μmになるようにバーコーターでコート後、100℃で10分間乾燥し接着層を形成した。次いで、PSC−50C(JSR(株)製、商品名)50g、PSH−10(JSR(株)製、商品名)3g、イソプロピルアルコール50g、エチレングリコールモノブチルエーテル3gを混合後攪拌して、酸化チタン粒子を含む光触媒コーティング剤を調整し、乾燥膜厚が0.2μmになるようにバーコーターでコート後、80℃で20分間乾燥し光触媒層を形成することにより、メタクリル樹脂板に接着層および光触媒層が積層された積層樹脂板を得た。評価結果を表1に示す。
[比較例4]
接着層を乾燥膜厚が0.8μmになるようにバーコーターでコート後、100℃で10分間乾燥し接着層を形成した以外は、比較例1と同様の方法でメタクリル樹脂板に硬化被膜、接着層および光触媒層が積層された積層樹脂板を得た。評価結果を表1に示す。
光触媒層が積層された積層樹脂板は、看板、照明カバー等、遮音壁、太陽電池保護カバー等の各種屋外用途に使用できる。
Figure 0005411791
あ:フィルム
い:光触媒層を含む転写層
う:活性エネルギー線硬化性組成物(硬化後は硬化被膜)
え:樹脂板
お:積層樹脂板
か:プレスロール
き:ガイドロール
く:紫外線照射装置
け:搬送体

Claims (5)

  1. 次の(1)〜(4)の工程を有して得られる積層樹脂板の製造方法。
    (1)活性エネルギー線透過性フィルム上に光触媒層を有する転写層を形成する第1工程
    (2)活性エネルギー線透過性フィルム上の転写層を活性エネルギー線硬化性組成物を介して樹脂板と重ね合わせる第2工程
    (3)活性エネルギー線透過性フィルム側から活性エネルギー線の照射により、光触媒層を光励起し親水化すると共に、活性エネルギー線硬化性組成物を硬化して、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化被膜を形成する第3工程
    (4)活性エネルギー線透過性フィルムを剥離し、樹脂板上に硬化被膜および光触媒層が積層された積層樹脂板を得る第4工程
  2. 前記転写層が、活性エネルギー線透過性フィルム上に光触媒層、接着層の順に積層して形成された層である請求項1記載の製造方法。
  3. 光触媒層が酸化チタンおよび酸化タングステンのうちの少なくとも一方を含む層である請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 活性エネルギー線透過性フィルムを剥離後、光触媒層に活性エネルギー線を照射し、光励起する請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 光触媒層の光励起後の水接触角が、10度以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
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