JP5411770B2 - 重合性液晶化合物、重合性液晶組成物、高分子、及びフィルム - Google Patents

重合性液晶化合物、重合性液晶組成物、高分子、及びフィルム Download PDF

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Description

本発明は、光学異方性フィルム、遮熱フィルム等の種々の光学部材の材料をはじめとして、種々の用途において有用な重合性液晶化合物、重合性液晶組成物、及び高分子、並びにこれらを利用したフィルムに関する。
従来、重合性液晶化合物は、光学フィルムの材料等に種々利用されている。例えば、液晶化合物の配向を利用した、液晶表示装置用光学補償フィルムや、特にコレステリック液晶を利用した光選択反射フィルム等が提案されている。重合性液晶化合物として、アジン誘導体が種々提案され(特許文献1〜5)、特に特許文献1及び2には、複屈折の高いアジン誘導体の重合性液晶化合物が提案されている。
特開2008−291218号公報 特開2009−167378号公報 国際公開2008/102838号公報 特開2009−223189号公報 特開平10−147562号公報
しかし、近年では、市場における要求も高まり、より高いΔnを示す液晶材料に対する要求が高まっている。さらに、光に曝される頻度の高い光学フィルム等には、高い耐光性が要求される。また、種々の用途に用いる際には、他の液晶材料との相溶性が良好であることも重要である。
本発明は、高いΔn及び高い耐光性を示すとともに、他の液晶材料との相溶性も良好な新規な重合性液晶化合物を提供することを課題とする。
また、本発明は、前記重合性液晶化合物を利用した、種々の用途に有用な、重合性液晶組成物、及び高分子を提供することを課題とする。
また、本発明は、前記重合性液晶化合物を利用した、種々の用途に有用なフィルムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段は以下の通りである。
[1] 式(I)で表される重合性液晶化合物:
Figure 0005411770
式中、R0及びR1はそれぞれ独立して、水素原子、又は置換基を有してもよい炭素数1〜4のアルキル基を表し、但し、R0及びR1の少なくとも一方は、置換基を有してもよい炭素数1〜4のアルキル基を表し;A0、A1、B0及びB1はそれぞれ独立して、単結合、又は置換基を有していてもよい環状構造を有する2価の基を表し;X0、X1、Y0及びY1はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−OCO−、−COO−、−OCOO−、−NR2CO−、−CONR2−、−OCONR2−、−NR2COO−、−NR2CONR2−、−C=N−、又は−N=C−を表し、R2は水素原子、又は置換基を有してもよい炭素数1〜3のアルキル基を表し;Q0及びQ1はそれぞれ独立して、単結合、もしくは置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の脂肪族基を表し、但し、該脂肪族基中の1つのCH2もしくは隣接していない2以上のCH2は、−O−、−S−、−NR3−、−OCO−、−COO−、−OCOO−、−NR3CO−、又は−CONR3−で置換されていてもよく、R3は水素原子、もしくは炭素数1〜3のアルキル基を表し;Z0及びZ1はそれぞれ独立して、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子、又は重合性の基を表し;n及びmはそれぞれ独立して、0〜2の整数を表す。
[2] 前記式中、A0及びA1がそれぞれ独立して、置換基を有してもよい芳香環の2価基である[1]の重合性液晶化合物。
[3] 前記式中、B0及びB1がそれぞれ独立して、置換基を有してもよい芳香環の2価基である[1]又は[2]の重合性液晶化合物。
[4] 前記式中、R0及びR1がそれぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基である[1]〜[3]のいずれかの重合性液晶化合物。
[5] 前記式中、n及びmが1である[1]〜[4]のいずれかの重合性液晶化合物。
[6] 前記式中、Z0、Z1の少なくともどちらか一方が、以下の構造式群(II)から選択されるいずれかの重合性の基である[1]〜[5]のいずれかの重合性液晶化合物。
Figure 0005411770
[7] 前記式中、Z0及びZ1がそれぞれ独立に、前記構造式(II)で表されるいずれかの基を表す[6]の重合性液晶化合物。
[8] 前記式中、Z0及びZ1がそれぞれ、(メタ)アクリレート基である[1]〜[7]のいずれかの重合性液晶化合物。
[9] 前記式中、Y0及びY1が、−O−である[1]〜[8]のいずれかの重合性液晶化合物。
[10] [1]〜[9]のいずれかの重合性液晶化合物の少なくとも1種を含有する重合性液晶組成物。
[11] さらに、少なくとも1種のキラル化合物を含有する[10]の重合性液晶組成物。
[12] [1]〜[9]のいずれかの重合性液晶化合物又は[10]もしくは[11]の重合性液晶組成物を、重合させてなる高分子。
[13] [10]又は[11]の重合性液晶組成物を硬化させてなるフィルム。
[14] [11]の重合性液晶組成物のコレステリック液晶相を固定してなるフィルム。
[15] 光学異方性を示す[13]又は[14]のフィルム。
[16] 選択反射特性を示す[13]〜[15]のいずれかのフィルム。
[17] 赤外線波長域に選択反射特性を示す[16]のフィルム。
本発明によれば、高いΔn及び高い耐光性を示すとともに、他の液晶材料との相溶性も良好な新規な重合性液晶化合物を提供することができる。
また、本発明によれば、前記重合性液晶化合物を利用した、種々の用途に有用な、重合性液晶組成物、及び高分子を提供することができる。
また、本発明によれば、前記重合性液晶化合物を利用した、種々の用途に有用なフィルムを提供することができる。
実施例で作製した位相差膜の、例示化合物(G−2)の濃度と、液晶性分子の傾斜角(β)との関係を示すグラフである。 実施例で作製した位相差膜の厚みと、液晶性分子の傾斜角(β)との関係を示すグラフである。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む。
1.重合性液晶化合物
本発明は、下記式(I)で表される重合性液晶化合物に関する。本発明の化合物は、従来のアジン誘導体の液晶性化合物と比較して、高いΔn、及び高い耐光性を示す。他の液晶材料との相溶性も良好であり、重合性で硬化可能であることから、光学部材等の種々の用途に有用である。
Figure 0005411770
前記式中、R0及びR1はそれぞれ独立して、水素原子、又は置換基を有してもよい炭素数1〜4のアルキル基を表し、但し、R0及びR1の少なくとも一方は、置換基を有してもよい炭素数1〜4のアルキル基を表す。
前記アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−及びiso−プロピル基、並びにn−、iso−及びtert−ブチル基が挙げられる。前記アルキル基は、置換基を有していてもよく、置換基の例には、ハロゲン原子(F原子、Cl原子、Br原子)、炭素数1〜5のアルキルオキシカルボニル基が含まれる。
但し、R1及びR0の一方は、置換基を有していてもよいC14のアルキル基であり、無置換のC14のアルキル基であるのがより好ましい。双方が、置換基を有していてもよいC14のアルキル基であるのも好ましく、双方が無置換アルキル基であるのも好ましい。
前記式中、A0、A1、B0及びB1はそれぞれ独立して、単結合、又は置換基を有していてもよい環状構造を有する2価の基を表す。前記環状構造は、5〜12員の環状構造であるのが好ましい。該環状構造は、単環構造であっても縮合環構造であってもよい。単環構造としては、5〜7員環状構造が好ましく、5又は6員環構造が好ましい。また芳香族環構造であっても、脂環式構造であってもよい。さらに、窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を、環構成原子として含むヘテロ環状構造であってもよい。該環構造には、ベンゼン環、ナフタレン環、シクロへキサン環、ピリジン環、チオフェン環、フラン環、ピロール環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環等が含まれる。また、A0及びA1は、該環状構造を2以上有していてもよく、複数の環状構造が含まれる場合には、該複数の環状構造は、単結合、又は二価基によって連結される。該二価基の例には、エテニル基、エチニル基、アゾ基等が挙げられる。
以下に、A0、A1、B0及びB1の例を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 0005411770
Figure 0005411770
中でも、A0及びA1はそれぞれ、置換基を有してもよい芳香環を有する2価基であるのが好ましく、置換基を有していてもよい、ベンゼン環、ナフタレン環、又はピリジン環の2価基がより好ましい。中でも、置換基を有していてもよいベンゼン環の2価基が特に好ましい。
また、B0及びB1はそれぞれ、置換基を有してもよい芳香環を有する2価基であるのが好ましく、置換基を有していてもよい、ベンゼン環、ナフタレン環、又はピリジン環の2価基がより好ましい。中でも、無置換のベンゼン環の2価基が好ましい。
前記環状構造は置換基を有していてもよく、置換基の例には、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素原子数2〜5のアルコキシカルボニル基、炭素原子数2〜5のアルキルカルボニルオキシ基等が含まれる。前記環状構造がベンゼン環の例では、該置換基は、アジン基に対してメタ位に結合しているのが好ましい。
前記式中、X0、X1、Y0及びY1はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−OCO−、−COO−、−OCOO−、−NR2CO−、−CONR2−、−OCONR2−、−NR2COO−、−NR2CONR2−、−C=N−、−N=C−を表し、R2は水素原子、又は置換基を有してもよい炭素数1〜3のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、並びにn-及びiso-プロピル基)を表す。
0及びX1が、上記いずれの基であっても高いΔnとなる。X0及びX1はそれぞれ、−OCO−、−COO−、−OCOO−、−C=N−、又は−N=C−であるのが好ましい。
0及びY1が、上記いずれの基であっても高いΔnとなる。Y0及びY1はいずれも−O−であるのが好ましい。
前記式中、Q0及びQ1はそれぞれ独立して、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の脂肪族基を表し、但し、該脂肪族基中の1つのCH2もしくは隣接していない2以上のCH2は、−O−、−S−、−NR3−、−OCO−、−COO−、−OCOO−、−NR3CO−、又は−CONR4−で置換されていてもよく、但し、R3は水素原子、もしくは炭素数1〜3のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、並びにn-及びiso-プロピル基)を表す。前記2価の脂肪族基は、炭素原子数1〜20(より好ましくは炭素原子数2〜10、さらに好ましくは炭素原子数2〜6)のアルキレン基、炭素原子数2〜20(より好ましくは炭素原子数2〜10、さらに好ましくは炭素原子数2〜6)のアルケニレン基が好ましい。
−Y0−Q0−及び−Y1−Q1の例には、−COO−(CH2q−O−、−OCO−(CH2q−O−、−NHCO−(CH2q−O−、−CONH−(CH2q−O−、−O−(CH2q−O−、−COO−(CH2r+1O)q−O−、−OCO−(CH2r+1O)q−O−、−NHCO−(CH2r+1O)q−O−、−CONH−(CH2r+1O)q−O−、−O−(CH2r+1O)q−O−が含まれる。qは1〜10の整数、及びrは1〜4の整数を表すのが好ましい。
前記式中、n及びmはそれぞれ、0〜2の整数であり、好ましくは1である。
前記式中、Z0及びZ1はそれぞれ独立して、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子、又は重合性の基を表す。重合性基の例には、付加重合反応又は縮合重合反応が可能な官能基が含まれる。重合性基の例を以下に示す。
Figure 0005411770
さらに、重合性基は付加重合反応が可能な官能基であることが特に好ましい。そのような重合性基としては、重合性エチレン性不飽和基又は開環重合性基が好ましい。
中でも、以下の構造式群(II)の重合性の基が好ましい。
Figure 0005411770
中でも、前記重合性基は、(メタ)アクリレート基であるのが好ましく、即ち、以下のいずれかの基であるのが好ましい。
Figure 0005411770
前記式中、Z0及びZ1の少なくとも一方が、重合性基であるのが好ましく、双方が重合性基であるのも好ましい。上記構造式群(II)から選択されるいずれかの重合性基(さらに好ましくは、(メタ)アクリレート基)であるのがより好ましい。
以下に、−Y0−Q0−Z0、及びY1−Q1−Z1の例を示すが、以下の例に限定されるものではない。
Figure 0005411770
Figure 0005411770
Figure 0005411770
前記式(I)の化合物の好ましい例には、以下の式(Ia)の化合物が含まれる。
Figure 0005411770
式(Ia)中のそれぞれの記号の意義は、式(I)中のそれぞれの記号の意義と同義であり、好ましい例も同様である。Rはそれぞれ、置換基を表し、その例は、式(I)中のA0、A1、B0及びB1が有していてもよい置換基の例と同様である。pはそれぞれ、0〜4の整数を表す。
前記式(I)の化合物は、アジン基、=N−N=、を中心として対称的な構造であっても非対称な構造であってもよい。対称的な構造の化合物のほうが、製造が簡便であるためより安価に製造でき、かつ等方相への転移温度が高くなる傾向がある。
以下に、式(I)の化合物の具体例を列挙するが、下記の具体例に限定されるものではない。
Figure 0005411770
Figure 0005411770
Figure 0005411770
式(I)の化合物は、種々の有機合成反応を組合せることで合成することができる。
例えば、以下の式(III)で表されるアジン誘導体の中間体を合成し、該中間体と任意の試薬とを反応させることで合成することができる。
Figure 0005411770
式(III)中の記号の意義は、上記式(I)中の記号それぞれと同義であり、G1及びG0はそれぞれ、反応性基(例えば、アミノ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、カルボキシル基など)を意味する。
中間体のアジン誘導体の合成は、Journal of the American Chemical Society 1946年版の1983ページを参考に合成できる。
例えば、対照型のアジン化合物の合成は、任意の溶媒中、ヒドラジンと2等量のアルデヒド化合物を室温で混合することで合成できる。もしくは、任意の溶媒中、ヒドラジンと2等量のケトン化合物を、酢酸触媒をもちいて加熱条件で反応することで合成できる。
非対称型のアジン化合物を合成する場合も、同様に、Journal of the American Chemical Society 1946年版の1983ページを参考に合成できる。
具体的には、過剰量のヒドラジンと第一のケトン化合物を用いて対応するヒドラゾンを合成した後、もう一方のケトン化合物もしくはアルデヒド化合物と、先ほどのヒドラゾンを反応することで合成可能である。
さらに、上記中間体であるアジン化合物の合成は、ケトン化合物やアルデヒド化合物が置換基を有する場合でも問題なく合成可能である。例えばアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、カルボキシル基、オキシカルボニル基、カルボニルオキシ基、アミド基などを有している場合でも合成可能である。
さらに必要なら、反応性の基(例えば、アミノ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、カルボキシル基など)を保護基により不活性化することで、アジン化合物の合成収率を向上することもできる。
上記アジン誘導体である中間体と反応させる試薬の例には、例えば、分子内に、−B0−Y0−Q0−Z0(又は−B1−Y1−Q1−Z1)を有するとともに、上記式(III)中の反応性基と反応して、−O−、−S−、−NH−C(=O)−、−C(=O)NH−、−NHC(=O)NH−、−O−C(=O)−、−C(=O)−O−、−CH=N−、−N=CH−等の種々の化学結合を形成する反応性基を有する化合物が含まれる。当該試薬は、例えば、特許第4397550号公報の18ページ[0085]〜[0087]に記載の方法等により合成できる。
本発明の重合性液晶化合物はいずれも、−O−、−S−、−NH−C(=O)−、−C(=O)NH−、−NHC(=O)NH−、−O−C(=O)−、−C(=O)−O−、−CH=N−、−N=CH−等の種々の化学結合を形成する公知の方法(例えば、サンドラー・カロ官能基別有機化合物合成法[I]、[II] 廣川書店、1976年発行参照)を組み合わせて製造することができる。
本発明の重合性液晶化合物は、典型的には、エーテル結合(−O−)、エステル結合(−C(=O)−O−)、アミド結合(−C(=O)NH−)、イミン結合(−CH=N−)、混合酸無水物(−COOSO2R又は−COOCOR)及び酸クロライド(−COCl)、の形成反応を任意に組み合わせて、アジン誘導体である中間体と任意の試薬とを結合して製造することができる。さらに、所望により、修飾することにより製造することができる。
エーテル結合の形成は、例えば、以下のようにして行うことができる。
(i)式:Q1−X(Xはハロゲン原子を表す。)で表される化合物と、式:Q2−OM(M:アルカリ金属(主にナトリウム))で表される化合物とを混合して縮合させる。なお、式中、Q1及びQ2は任意の有機基Bを表す(以下、同様である。)。この反応は一般的にウイリアムソン合成と呼ばれる。
(ii)式:Q1−X(Xはハロゲン原子を表す。)で表される化合物と、式:Q2−OHで表される化合物とを水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基存在下、混合して縮合させる。
(iii)式:Q1−E(Eはエポキシ基を表す。)で表される化合物と、式:Q2−OHで表される化合物とを水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基存在下、混合して縮合させる。
(iv)式:Q1−OFN(OFNは不飽和結合を有する基を表す。)で表される化合物と、式:Q2−OM(M:アルカリ金属(主にナトリウム))を水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基存在下、混合して付加反応させる。
(v)式:Q1−X(Xはハロゲン原子を表す。)で表される化合物と、式:Q2−OM(M:アルカリ金属(主にナトリウム))で表される化合物とを銅あるいは塩化第一銅存在下、混合して縮合させる。この反応は一般的にウルマン縮合と呼ばれる。
エステル結合及びアミド結合の形成は、例えば、以下のようにして行うことができる。
(i)式:Q1−COOHで表される化合物と、式:Q2−OH又はQ2−NH2で表される化合物とを、脱水縮合剤(N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド等)の存在下に脱水縮合させる。
(ii)式:Q1−COOHで表される化合物にハロゲン化剤を作用させることにより、式:Q1−COX(Xはハロゲン原子を表す。)を得、このものと式:Q2−OH又はQ2−NH2で表される化合物とを、塩基の存在下に反応させる。
(iii)式:Q1−COOHで表される化合物に酸無水物もしくは酸ハロゲン化物を作用させることにより、混合酸無水物を得た後、このものに、式:Q2−OH又はQ2−NH2で表される化合物を反応させる。
(iv)式:Q1−COOHで表される化合物と、式:Q2−OH又はQ2−NH2で表される化合物とを、酸触媒あるいは塩基触媒の存在下に脱水縮合させる。
酸クロライドの形成は、例えば、以下のようにして行うことができる。
(i)式:Q1−COOHで表される化合物に三塩化リンあるいは五塩化リンを作用させる。
(ii)式:Q1−COOHで表される化合物に塩化チオニルを作用させる。
(iii)式:Q1−COOHで表される化合物に塩化オキサリルを作用させる。
(iv)式:Q1−COOAg(Ag:銀元素)で表される化合物に塩素又は臭素を作用させる。
(v)式:Q1−COOHで表される化合物に赤色酸化第二水銀の四塩化炭素溶液を作用させる。
イミン結合の形成は、例えば、以下のようにして行うことができる。
式:Q1−CHOで表される化合物と、式:Q2−NH2で表される化合物とを脱水縮合させる。
本発明の重合性液晶化合物の合成では、中間体に存在する水酸基を保護することで収率を向上させることができる。水酸基を保護する方法としては、公知の方法(例えば、Greene's Protective Groups in Organic Synthesis 第3版 出版:Wiley−Interscience、1999年発行参照)を利用して製造することができる。
水酸基の保護は、例えば、以下のようにして行うことができる。
(i)式:Q1Q2Q3−Si−X(Xはハロゲン原子を表す。以下にて同じ。)で表される化合物と、式:Q4−OHで表される化合物とを、イミダゾール、ピリジン等の塩基存在下に反応させる。なお、式中、Q1からQ4は任意の有機基Bを表す(以下、同様である。)。
(ii)3,4−ジヒドロ−2H−ピランなどのビニルエーテルと式:Q2−OHで表される化合物とを、パラトルエンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸ピリジン塩、塩化水素等の酸存在下に反応させる。
(iii)式:Q1−C(C=O)−Xで表される化合物と式:Q4−OHで表される化合物とを、トリエチルアミン、ピリジン等の塩基存在下に反応させる。
(iv)式:Q1−C(C=O)−O−C(C=O)−Q2で表される酸無水化合物と、式:Q3−OHで表される化合物とを、必要に応じ、水酸化ナトリウム、トリエチルアミン等の塩基存在下に反応させる。
(v)式:Q1−Xで表される化合物と式:Q2−OHで表される化合物とを、水酸化ナトリウム、トリエチルアミン等の塩基存在下に反応させる。
(vi)式:Q1−O−CH2−Xで表される化合物と式:Q2−OHで表される化合物とを、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、トリエチルアミン、ピリジン等の塩基存在下に反応させる。
(vii)式:Q1−O−CH2−C(C=O)−Xで表される化合物と、
式:Q4−OHで表される化合物とを、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム等の塩基存在下に反応させる。
(viii)式:Q1−O−C(C=O)−Xで表される化合物と式:Q2−OHで表される化合物とを、トリエチルアミン、ピリジン等の塩基存在下に反応させる。
水酸基の保護基を脱保護する方法としては、特に制限されず、例えば、以下に示す公知の方法が挙げられる。
(i)テトラブチルアンモニウムフルオライドなどのフッ素イオンを混合して脱保護させる。
(ii)パラトルエンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸ピリジン塩、塩化水素、酢酸等の酸存在下、混合して脱保護させる。
(iii)水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ピリジン等の塩基存在下、混合して脱保護させる。
(iv)Pd−Cなどの触媒存在下、水素添加することにより脱保護させる。
これらの方法は、保護基の構造、種類に応じて適宜選択採用することができる。
いずれの反応においても、反応終了後は、有機合成化学における通常の後処理操作を行い、所望により、カラムクロマトグラフィー、再結晶法、蒸留法等の公知の分離・精製手段を施すことにより、目的物を単離することができる。
目的物の構造は、NMRスペクトル、IRスペクトル、マススペクトル等の測定、元素分析等により、同定することができる。
本発明の重合性液晶化合物は、高いΔnを示すので、その配向を固定した膜は、より低いΔnの液晶性化合物を利用した膜と比較して、より薄膜で所望の光学特性を達成することが期待できる。さらに、耐光性が良好であるので、光に曝される頻度の高い光学フィルムの材料として有用である。なお、−HC=N−N=CH−の部分構造を有する従来のアジン誘導体と比較して、−R0C=N−N=CR1−(R0及びR1の少なくとも一方は所定のアルキル基)の部分構造を有する本発明のアジン誘導体のほうが、高い耐光性を示すことについては、予期せぬ効果である。本発明者は、この予期せぬ効果が得られた理由について、その原料の性質にあると推測している。通常、ケトンはアルデヒドによりも求電子反応性が低く、現に、ヒドラジンとの反応においてもアルデヒドを原料に用いた場合は室温でも反応が進行するが、ケトンを原料に用いた場合は加熱を要する。本発明の化合物の光劣化機構は明らかではないが、アジン骨格においても同様に、ケトン由来のアジンの方がアルデヒド由来のアジンよりも反応性が低く、安定に存在すると考えられる。
2. 重合性液晶組成物及びフィルム
本発明は、前記式(I)の化合物の少なくとも1種を含有する重合性液晶組成物、及び当該組成物からなるフィルムにも関する。本発明の組成物は、位相膜、反射膜等の種々の光学フィルムの材料として有用である。
本発明の組成物の一態様は、前記式(I)の化合物の少なくとも1種と、少なくとも1種のキラル化合物とを含有する重合性液晶組成物である。本態様の組成物をコレステリック液晶相とした後、それを固定して形成された膜は、その螺旋ピッチに応じて、所定の波長の光に対して、選択反射特性を示し、反射膜(例えば、赤外線反射膜)として有用である。本発明の高いΔnを示す重合性液晶化合物を利用することにより、より低いΔnの液晶性化合物を利用した同一の厚みの膜と比較して、反射波長域が広帯域化されるという利点がある。
本発明の組成物について、前記式(I)の化合物は、主成分であっても、添加剤として使用されていてもよい。前記式(I)の化合物を組成物の全質量に対して、5質量%以上含有していれば、式(I)の化合物による効果を得ることができ、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは15質量%以上である。但し、この範囲に限定されるものではない。
(1) キラル化合物
本発明の組成物をコレステリック液晶相を示す組成物として調製するためには、キラル化合物を添加するのが好ましい。キラル化合物は液晶性であっても、非液晶性であってもよい。前記キラル化合物は、公知の種々のキラル剤(例えば、液晶デバイスハンドブック、第3章4−3項、TN、STN用カイラル剤、199頁、日本学術振興会第142委員会編、1989に記載)から選択することができる。キラル化合物は、一般に不斉炭素原子を含むが、不斉炭素原子を含まない軸性不斉化合物あるいは面性不斉化合物も用いることができる。軸性不斉化合物または面性不斉化合物の例には、ビナフチル、ヘリセン、パラシクロファンおよびこれらの誘導体が含まれる。キラル化合物(キラル剤)は、重合性基を有していてもよい。キラル化合物が重合性基を有するとともに、併用する棒状液晶化合物も重合性基を有する場合は、重合性キラル化合物と重合性棒状液晶合物との重合反応により、棒状液晶化合物から誘導される繰り返し単位と、キラル化合物から誘導される繰り返し単位とを有するポリマーを形成することができる。この態様では、重合性キラル化合物が有する重合性基は、重合性棒状液晶化合物が有する重合性基と、同種の基であることが好ましい。従って、キラル化合物の重合性基も、不飽和重合性基、エポキシ基又はアジリジニル基であることが好ましく、不飽和重合性基であることがさらに好ましく、エチレン性不飽和重合性基であることが特に好ましい。
本発明の組成物中のキラル化合物は、併用される式(I)の液晶化合物に対して、1〜30モル%であることが好ましい。キラル化合物の使用量を、より少なくした方が液晶性に影響を及ぼさないことが多いため好まれる。従って、キラル化合物は、少量でも所望の螺旋ピッチの捩れ配向を達成可能なように、強い捩り力のある化合物が好ましい。この様な、強い捩れ力を示すキラル剤としては、例えば、特開2003−287623公報に記載のキラル剤が挙げられ、本発明に好ましく用いることができる。
(2)他の液晶化合物
本発明の組成物は、前記式(I)の化合物とともに、他の1種以上の液晶性化合物を含有していてもよい。前記式(I)の化合物は、他の液晶性化合物との相溶性も高いので、他の液晶性化合物を混合しても、不透明化等が生じず、透明性の高い膜を形成可能である。他の液晶性化合物を併用可能であることから、種々の用途に適する種々の組成の組成物を提供できる。併用可能な他の液晶化合物の例には、棒状ネマチック液晶化合物である。前記棒状ネマチック液晶化合物の例には、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類及びアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が含まれる。低分子液晶化合物だけではなく、高分子液晶化合物も用いることができる。
本発明に利用可能な他の液晶化合物は、重合性であっても非重合性であってもよい。重合性基を有しない棒状液晶化合物については、様々な文献(例えば、Y. Goto et.al., Mol. Cryst. Liq. Cryst. 1995, Vol. 260, pp.23-28)に記載がある。
重合性棒状液晶化合物は、重合性基を棒状液晶化合物に導入することで得られる。重合性基の例には、不飽和重合性基、エポキシ基、及びアジリジニル基が含まれ、不飽和重合性基が好ましく、エチレン性不飽和重合性基が特に好ましい。重合性基は種々の方法で、棒状液晶化合物の分子中に導入できる。重合性棒状液晶化合物が有する重合性基の個数は、好ましくは1〜6個、より好ましくは1〜3個である。重合性棒状液晶化合物の例は、Makromol.Chem.,190巻、2255頁(1989年)、Advanced Materials 5巻、107頁(1993年)、米国特許第4683327号明細書、同5622648号明細書、同5770107号明細書、国際公開WO95/22586号公報、同95/24455号公報、同97/00600号公報、同98/23580号公報、同98/52905号公報、特開平1−272551号公報、同6−16616号公報、同7−110469号公報、同11−80081号公報、及び特開2001−328973号公報などに記載の化合物が含まれる。2種類以上の重合性棒状液晶化合物を併用してもよい。2種類以上の重合性棒状液晶化合物を併用すると、配向温度を低下させることができる。
他の液晶化合物の添加量については特に制限はない。前記式(I)の液晶化合物の含有割合が高くても、併用される他の液晶化合物の含有割合が高くても、互いに等しい含有割合であってもよく、用途に応じて好ましい範囲に調整することができる。
また、実施例で効果が確認されている様に、空気界面配向剤の存在下ではじめて水平配向を達成し、それ単独では均一な水平配向状態にならない液晶化合物に、本発明の前記式(I)の重合性液晶化合物を添加すると、空気界面配向剤が存在しなくても、均一な水平配向が達成できる。この効果を得るためには、本発明の液晶性化合物の割合を、全ての液晶化合物の総質量に対して10質量%以上とするのが好ましい。但し、実施例で確認されているように、膜厚を調整すれば、同様の効果を、より低い割合で達成できるので、この範囲に限定されるものではない。
(3) 重合開始剤
本発明の組成物は、重合開始剤を含有しているのが好ましい。例えば、紫外線照射により硬化反応を進行させて硬化膜を形成する態様では、使用する重合開始剤は、紫外線照射によって重合反応を開始可能な光重合開始剤であるのが好ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許第2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許第3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書記載)、アクリジン及びフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許第4239850号明細書記載)及びオキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書記載)等が挙げられる。
光重合開始剤の使用量は、液晶組成物(塗布液の場合は固形分)の0.1〜20質量%であることが好ましく、1〜8質量%であることがさらに好ましい。
(4) 配向制御剤
本発明の液晶組成物中に、安定的に又は迅速に液晶相(例えば、コレステリック液晶相)となるのに寄与する配向制御剤を添加してもよい。配向制御剤の例には、含フッ素(メタ)アクリレート系ポリマー、及び下記一般式(X1)〜(X3)で表される化合物が含まれる。これらから選択される2種以上を含有していてもよい。これらの化合物は、層の空気界面において、液晶化合物の分子のチルト角を低減若しくは実質的に水平配向させることができる。尚、本明細書で「水平配向」とは、液晶分子長軸と膜面が平行であることをいうが、厳密に平行であることを要求するものではなく、本明細書では、水平面とのなす傾斜角が20度未満の配向を意味するものとする。液晶化合物が空気界面付近で水平配向する場合、配向欠陥が生じ難いため、可視光領域での透明性が高くなる。一方、液晶化合物の分子が大きなチルト角で配向すると、例えば、コレステリック液晶相とする場合は、その螺旋軸が膜面法線からずれるため、反射率が低下したり、フィンガープリントパターンが発生し、ヘイズの増大や回折性を示すため好ましくない。
配向制御剤として利用可能な前記含フッ素(メタ)アクリレート系ポリマーの例は、特開2007−272185号公報の[0018]〜[0043]等に記載がある。
以下、配向制御剤として利用可能な、下記一般式(X1)〜(X3)について、順に説明する。
Figure 0005411770
式中、R1、R2及びR3は各々独立して、水素原子又は置換基を表し、X1、X2及びX3は単結合又は二価の連結基を表す。R1〜R3で各々表される置換基としては、好ましくは置換もしくは無置換の、アルキル基(中でも、無置換のアルキル基又はフッ素置換アルキル基がより好ましい)、アリール基(中でもフッ素置換アルキル基を有するアリール基が好ましい)、置換もしくは無置換のアミノ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ハロゲン原子である。X1、X2及びX3で各々表される二価の連結基は、アルキレン基、アルケニレン基、二価の芳香族基、二価のヘテロ環残基、−CO−、―NRa−(Raは炭素原子数が1〜5のアルキル基又は水素原子)、−O−、−S−、−SO−、−SO2−及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。二価の連結基は、アルキレン基、フェニレン基、−CO−、−NRa−、−O−、−S−及び−SO2−からなる群より選ばれる二価の連結基又は該群より選ばれる基を少なくとも二つ組み合わせた二価の連結基であることがより好ましい。アルキレン基の炭素原子数は、1〜12であることが好ましい。アルケニレン基の炭素原子数は、2〜12であることが好ましい。二価の芳香族基の炭素原子数は、6〜10であることが好ましい。
Figure 0005411770
式中、Rは置換基を表し、mは0〜5の整数を表す。mが2以上の整数を表す場合、複数個のRは同一でも異なっていてもよい。Rとして好ましい置換基は、R1、R2、及びR3で表される置換基の好ましい範囲として挙げたものと同様である。mは、好ましくは1〜3の整数を表し、特に好ましくは2又は3である。
Figure 0005411770
式中、R4、R5、R6、R7、R8及びR9は各々独立して、水素原子又は置換基を表す。R4、R5、R6、R7、R8及びR9でそれぞれ表される置換基は、好ましくは一般式(XI)におけるR1、R2及びR3で表される置換基の好ましいものとして挙げたものと同様である。
本発明において配向制御剤として使用可能な、前記式(X1)〜(X3)で表される化合物の例には、特開2005−99248号公報に記載の化合物が含まれる。
なお、本発明では、配向制御剤として、前記一般式(X1)〜(X3)で表される化合物の一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
前記液晶組成物中における、一般式(X1)〜(X3)のいずれかで表される化合物の添加量は、液晶化合物の質量の0.01〜10質量%が好ましく、0.01〜5質量%がより好ましく、0.02〜1質量%が特に好ましい。
(5)組成物を用いたフィルムの作製方法
本発明の組成物は、位相差フィルム、反射フィルム等の種々の光学フィルムの材料として有用である。当該フィルムの製造方法の一例は、
(i) 基板等の表面に、本発明の重合性液晶組成物を塗布して、液晶相(コレステリック液晶相等)の状態にすること、
(ii) 前記硬化性の液晶組成物に紫外線を照射して硬化反応を進行させ、液晶相を固定して硬化膜を形成すること、
を少なくとも含む製造方法である。
(i)及び(ii)の工程を、複数回繰り返して、複数の上記硬化膜が積層されたフィルムを作製することもできる。
前記(1)工程では、まず、基板又はその上に形成された配向膜の表面に、本発明の重合性液晶組成物を塗布する。前記液晶組成物は、溶媒に材料を溶解及び/又は分散した、塗布液として調製されるのが好ましい。前記塗布液の塗布は、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法等の種々の方法によって行うことができる。また、インクジェット装置を用いて、液晶組成物をノズルから吐出して、塗膜を形成することもできる。
次に、表面に塗布され、塗膜となった組成物を、コレステリック液晶相等の液晶相の状態にする。前記液晶組成物が、溶媒を含む塗布液として調製されている態様では、塗膜を乾燥し、溶媒を除去することで、液晶相の状態にすることができる場合がある。また、液晶相への転移温度とするために、所望により、前記塗膜を加熱してもよい。例えば、一旦等方性相の温度まで加熱し、その後、液晶相転移温度まで冷却する等によって、安定的に液晶相の状態にすることができる。前記液晶組成物の液晶相転移温度は、製造適性等の面から10〜250℃の範囲内であることが好ましく、10〜150℃の範囲内であることがより好ましい。10℃未満であると液晶相を呈する温度範囲にまで温度を下げるために冷却工程等が必要となることがある。また200℃を超えると、一旦液晶相を呈する温度範囲よりもさらに高温の等方性液体状態にするために高温を要し、熱エネルギーの浪費、基板の変形、変質等からも不利になる。
次に、(2)の工程では、液晶相の状態となった塗膜に、紫外線を照射して、硬化反応を進行させる。紫外線照射には、紫外線ランプ等の光源が利用される。この工程では、紫外線を照射することによって、前記液晶組成物の硬化反応が進行し、コレステリック液晶相が固定されて、硬化膜が形成される。
紫外線の照射エネルギー量については特に制限はないが、一般的には、100mJ/cm2〜800mJ/cm2程度が好ましい。また、前記塗膜に紫外線を照射する時間については特に制限はないが、硬化膜の充分な強度及び生産性の双方の観点から決定されるであろう。
硬化反応を促進するため、加熱条件下で紫外線照射を実施してもよい。また、紫外線照射時の温度は、液晶相が乱れないように、液晶相を呈する温度範囲に維持するのが好ましい。また、雰囲気の酸素濃度は重合度に関与するため、空気中で所望の重合度に達せず、膜強度が不十分の場合には、窒素置換等の方法により、雰囲気中の酸素濃度を低下させることが好ましい。
上記工程では、液晶相が固定されて、硬化膜が形成される。ここで、液晶相を「固定化した」状態は、液晶相となっている液晶化合物の配向が保持された状態が最も典型的、且つ好ましい態様である。それだけには限定されず、具体的には、通常0℃〜50℃、より過酷な条件下では−30℃〜70℃の温度範囲において、該層に流動性が無く、また外場や外力によって配向形態に変化を生じさせることなく、固定化された配向形態を安定に保ち続けることができる状態を意味するものとする。本発明では、紫外線照射によって進行する硬化反応により、液晶相の配向状態を固定する。
なお、本発明においては、液晶相の光学的性質が層中において保持されていれば十分であり、最終的に硬化膜中の液晶組成物がもはや液晶性を示す必要はない。例えば、液晶組成物が、硬化反応により高分子量化して、もはや液晶性を失っていてもよい。
上記硬化膜の厚みについては特に制限はない。用途に応じて、又は所望とされる光学特性に応じて、好ましい膜厚が決定されるであろう。一般的には、0.1〜20μm程度であるのが好ましく、0.5〜10μm程度であるのが好ましい。
なお、実施例で効果が確認されているように、本発明の式(I)の化合物を、他の液晶性化合物の水平配向促進剤としても機能させる態様では、膜厚はある程度厚いほうが好ましく、2μm以上であるのが好ましい。但し、式(I)の化合物の割合を増加する等によって、より薄膜でも同様の効果が得られるので、この範囲に制限されるものではない。
(6)基板
本発明のフィルムは、基板を有していてもよい。当該基板は自己支持性があり、上記硬化膜を支持するものであれば、材料及び光学的特性についてなんら限定はない。用途によっては、紫外光に対する高い透明性が要求されるであろう。可視光に対する透過性が高いポリマーフィルムとしては、液晶表示装置等の表示装置の部材として用いられる種々の光学フィルム用のポリマーフィルムが挙げられる。前記基板としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルフィルム;ポリカーボネート(PC)フィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム;ポリイミドフィルム、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、などが挙げられる。ポリエチレンテレフタレート、トリアセチルセルロースが好ましい。
(7) 配向層
本発明のフィルムは、基板と前記硬化膜との間に、配向層を有していてもよい。配向層は、液晶化合物の配向方向をより精密に規定する機能を有する。配向層は、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成等の手段で設けることができる。さらには、電場の付与、磁場の付与、或いは光照射により配向機能が生じる配向層も知られている。配向層は、ポリマーの膜の表面に、ラビング処理により形成するのが好ましい。
配向層に用いられる材料としては、有機化合物のポリマーが好ましく、それ自体が架橋可能なポリマーか、或いは架橋剤により架橋されるポリマーがよく用いられる。当然、双方の機能を有するポリマーも用いられる。ポリマーの例としては、ポリメチルメタクリレ−ト、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、スチレン/マレインイミド共重合体、ポリビニルアルコ−ル及び変性ポリビニルアルコ−ル、ポリ(N−メチロ−ルアクリルアミド)、スチレン/ビニルトルエン共重合体、クロロスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル/塩化ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、カルボキシメチルセルロ−ス、ゼラチン、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリカーボネート等のポリマー及びシランカップリング剤等の化合物を挙げることができる。好ましいポリマーの例としては、ポリ(N−メチロ−ルアクリルアミド)、カルボキシメチルセルロ−ス、ゼラチン、ポリビルアルコール及び変性ポリビニルアルコール等の水溶性ポリマーであり、さらにゼラチン、ポリビルアルコール及び変性ポリビニルアルコールが好ましく、特にポリビルアルコール及び変性ポリビニルアルコールを挙げることができる。
(8)本発明のフィルムの用途
本発明のフィルムの一態様は、本発明の重合性液晶組成物の、液晶相の配向(例えば、水平配向、垂直配向、ハイブリッド配向等)を固定したフィルムであって、光学異方性を示すフィルムである。当該フィルムは、液晶表示装置等の光学補償フィルム等として利用される。
本発明のフィルムの一態様は、本発明の重合性液晶組成物のコレステリック液晶相を固定したフィルムであって、所定の波長域の光に対して選択反射特性を示すフィルムである。赤外線波長域に選択反射特性を示す当該フィルムは、例えば建物又は車両の窓ガラスに貼付され、もしくは合わせガラスに組み込まれて、遮熱部材として利用される。
3. 高分子
本発明は、前記式(I)の重合性液晶化合物の1種又は2種以上を重合してなる高分子、及び本発明の重合性液晶化合物を重合してなる高分子にも関する。該高分子は、液晶性であっても、非液晶性であってもよい。前記式(I)の重合性液晶化合物から誘導される繰り返し単位を含むことから、高いΔnを示し、種々の光学要素の材料として有用である。
以下に実施例と比較例(なお比較例は公知技術というわけではない)を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
[実施例1:G−4の合成]
以下のスキームに従って、例示化合物G−4を合成した。
Figure 0005411770
G−4Aの合成:
4−ヒドロキシ−3−メトキシ−アセトフェノン(10g)のメタノール(50mL)溶液に、ヒドラジン1水和物(1.4mL)を加え、さらに触媒として酢酸(0.2mL)を加え、3時間加熱還流を行った。反応液を室温まで冷却し、生じた結晶をろ過することで化合物G−4Aを7.5g得た(収率82%)。合成した化合物の同定は、1H―NMRを用いて行った。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ2.3(s、6H)、δ4.0(s、6H)、δ5.8(s、2H)、δ6.95(d、2H)、δ7.3(d、2H)、δ7.65(s、2H)。
G−4の合成:
特許第4397550号公報の18ページ[0085]〜[0087]に記載の方法を参照して、4−(4−アクリロイルオキシブチルオキシ)安息香酸を合成した。
メタンスルホニルクロリド(0.59mL)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液に、4−(4−アクリロイルオキシブチルオキシ)安息香酸(2.7g)とジイソプロピルエチルアミン(2.0mL)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を、内部温度が−5℃以下になるように滴下した。同温度にて1時間攪拌を行い、G−4A(1.67g)を加え、次いで、ジイソプロピルエチルアミン(2.0mL)を内部温度が0℃以下となるように滴下した。滴下後、p−メトキシフェノール(0.1g)を加え、室温にて3時間攪拌を行った。反応液にメタノール(100mL)を加え、生じた結晶をろ過し、ろ取した結晶にメタノール(10mL)及びp−メトキシフェノール(0.05g)を加えて30分加熱還流し、室温に冷却して結晶をろ過することで、例示化合物G−6を3.0g得た(収率71%)合成した化合物の同定は、1H−NMRを用いて行った。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ1.9−2.0(m、8H)、δ2.3(s、6H)、δ3.9(s、6H)、δ4.1−4.15(m、4H)、δ4.25−4.3(m、4H)、δ5.85(d、2H)、δ6.15(dd、2H)、δ6.4(d、2H)、δ7.0(d、4H)、δ7.2(d、2H)、δ7.4(d、2H)、δ7.7(s、2H)、8.2(d、4H)
[実施例2:G−1の合成例]
下記スキームに従って、例示化合物G−1を合成した。
Figure 0005411770
G−1Aの合成:
前記G−4Aの製造方法において、原料の4−ヒドロキシ−3−メトキシ−アセトフェノンの代わりに、等モル量の4−ヒドロキシアセトフェノンを用いた以外は、同様の方法でG−1Aを得た(収率80%)。合成した化合物の同定は、1H−NMRを用いて行った。
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6):δ2.25(s、6H)、δ6.95(d、4H)、δ7.8(d、4H)、δ9.85(bd、2H)。
G−1の合成:
前記G−4の製造方法において、原料のG−4Aの代わりに、等モル量のG−1Aを用いた以外は同様の方法でG−1を得た(収率68%)。合成した化合物の同定は、1H−NMRを用いて行った。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ1.9−2.0(m、8H)、δ2.35(s、6H)、δ4.1−4.15(m、4H)、δ4.25−4.3(m、4H)、δ5.85(d、2H)、δ6.15(dd、2H)、δ6.4(d、2H)、δ7.0(d、4H)、δ7.3(d、2H)、δ8.0(d、4H)、8.2(d、4H)。
[実施例3:G−2の合成例]
下記スキームに従って、例示化合物G−2を合成した。
Figure 0005411770
G−2Aの合成:
前記G−4Aの製造方法において、原料の4−ヒドロキシ−3−メトキシ−アセトフェノンの代わりに、等モル量の4−ヒドロキシプロピオフェノンを用いた以外は、同様の方法でG−2Aを得た(収率87%)。合成した化合物の同定は、1H−NMRを用いて行った。
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6):δ1.0(t、6H)、δ2.8(q、4H)、δ6.85(d、4H)、δ7.8(d、4H)、δ9.85(bd、2H)。
G−2の合成:
前記G−4の製造方法において、原料のG−4Aの代わりに、等モル量のG−2Aを用いた以外は同様の方法でG−2を得た(収率64%)。合成した化合物の同定は、1H−NMRを用いて行った。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ1.15(t、6H)δ1.9−2.0(m、8H)、δ2.95(q、4H)、δ4.1−4.15(m、4H)、δ4.3−4.35(m、4H)、δ5.85(d、2H)、δ6.15(dd、2H)、δ6.4(d、2H)、δ7.0(d、4H)、δ7.3(d、2H)、δ8.0(d、4H)、8.2(d、4H)。
[実施例4:G−7の合成例]
以下のスキームに従って、例示化合物G−7を合成した。
Figure 0005411770
G−7Aの合成:
前記G−4Aの製造方法において、原料の4−ヒドロキシ−3−メトキシ−アセトフェノンの代わりに、等モル量の4−アミノアセトフェノンを用いた以外は、同様の方法でG−1Aを得た(収率93%)。合成した化合物の同定は、1H−NMRを用いて行った。
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6):δ2.25(s、6H)、δ4.2(bd、4H)、δ6.65(d、4H)、δ7.8(d、4H)。
G−7の合成:
特許第4397550号公報の18ページ[0085]〜[0087]に記載の方法を参照して、4−(4−アクリロイルオキシブチルオキシ)ベンズアルデヒドを合成した。
4−(4−アクリロイルオキシブチルオキシ)ベンズアルデヒド(5.0g)と、G−7A(2.6g)と、p−メトキシフェノール(0.1g)とを、メタノール(50mL)中に仕込み、4時間加熱還流を行った。反応液を室温まで冷却し、生じた結晶をろ過し、ろ取した結晶に酢酸エチル(10mL)メタノール(20mL)及びp−メトキシフェノール(0.05g)を加えて30分加熱還流し、室温に冷却して結晶をろ過することで、例示化合物G−7を4.5g得た(収率64%)合成した化合物の同定は、1H−NMRを用いて行った。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ1.9−2.0(m、8H)、δ2.25(s、6H)、δ4.1−4.15(m、4H)、δ4.25−4.3(m、4H)、δ5.85(d、2H)、δ6.15(dd、2H)、δ6.4(d、2H)、δ7.0(d、4H)、δ7.3(d、2H)、δ7.85(d、4H)、8.0(d、4H)、8.6(s、2H)。
[実施例5:G−12の合成例]
下記スキームに従って、例示化合物G−12を合成した。
Figure 0005411770
G−12の合成:
特許第4397550号公報の18ページ[0085]〜[0087]に記載の方法を参照して、メタンスルホン酸4−アクリロイルオキシブチルを合成した。
G−2A(2.8g)と、炭酸カリウム(4.0g)と、p−メトキシフェノール(0.1g)をジメチルアセトアミド(50mL)中に仕込み、激しく攪拌しながらメタンスルホン酸4−アクリロイルオキシブチル(4.4g)を滴下し、内温75℃で4時間反応した。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチル(50mL)、水(50mL)を加え有機層を抽出し、水(20mL)で2回洗浄操作を行い、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、p−メトキシフェノール(0.05g)を加えた後に溶媒を減圧留去した。濃縮後、酢酸エチル(20mL)と、メタノール(60mL)を加えて30分加熱還流し、室温に冷却して生じた結晶をろ過することで、例示化合物G−12を2.1g得た(収率83%)。合成した化合物の同定は、1H−NMRを用いて行った。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ1.15(t、6H)δ1.9−2.0(m、8H)、δ2.9(q、4H)、δ4.0−4.1(m、4H)、δ4.2−4.3(m、4H)、δ5.85(d、2H)、δ6.15(dd、2H)、δ6.4(d、2H)、δ6.95(d、4H)、7.85(d、4H)
[実施例5:位相差膜の形成]
上記実施例で合成した例示化合物(G−1)を用いて、下記の組成の液晶性組成物塗布液(1)を調製した。
化合物(G−1) 33質量部
重合性液晶化合物(M−1) 67質量部
空気界面配向剤(1) 0.1質量部
重合開始剤IRGACURE819(チバジャパン社製) 3質量部
溶媒 クロロホルム 800質量部
Figure 0005411770
次に、洗浄したガラス基板上に日産化学社製ポリイミド配向膜SE−130をスピンコート法により塗布し、乾燥後に250℃で1時間焼成した。これをラビング処理して配向膜付き基板を作製した。この配向膜のラビング処理面に液晶性組成物塗布液(1)をスピンコート法により室温で塗布し、120℃で30秒配向熟成を行った後に、窒素ガス雰囲気下50℃で高圧水銀ランプを用いて10秒間光照射して配向を固定し位相差膜1を形成した。塗布後に加熱するまでの間に、塗布膜に結晶の析出は見られなかった。
この液晶組成物を配向固定して得られた位相膜1を偏光顕微鏡で観察したところ配向欠陥が無く均一に一軸配向していることが確認できた。また、日本電飾社製ヘイズメータNHD2000を用いて測定したヘイズは0.09であった。さらにこの膜をAXOMETRIX社製のAxoScanを用いてTip−Tiltモードで測定した結果、この装置が算出した液晶の平均傾斜角度は1度であり、A−plate型の位相差膜が形成できていることを確認した。また、この装置を用いて測定した位相差と、共焦点レーザー膜厚測定装置(キーエンス社製FV−7510)を用いて測定した位相差膜1の膜厚から算出した波長550nmにおけるΔnは0.199であった。
さらにイーグルエンジニアリング社製キセノン褪色試験装置を用いてHOYA社製の干渉フィルターWG320を介して、製作した位相差膜1に150時間光照射を行い、島津社製の分光光度計UV−3100PCを用いて照射前後での膜吸収スペクトルを比較した。350nm〜800nmの範囲において、膜の透過特性に変化の無いことを確認できた。
[実施例6〜8]
上記実施例でそれぞれ合成した例示化合物を、例示化合物(G−1)の代わりに用いた以外は、実施例5と同様にして、液晶性組成物塗布液(2)〜(4)を調製した。表1に示した重合温度で実施例5と同様の方法に従って位相差膜2〜4を形成した。これらの位相差膜はいずれも良好な配向性を示し、0.1以下の低いヘイズであった。同様に求めた位相差膜のΔnを表1にまとめた。
[比較例1:比較例用位相差膜の形成]
実施例5と同様にして下記の組成の液晶性組成物塗布液(9)を調製した。
重合性液晶化合物(M−1) 100質量部
空気界面配向剤(1) 0.1質量部
重合開始剤IRGACURE819(チバジャパン社製) 3質量部
溶媒 クロロホルム 800質量部
液晶性組成物塗布液(1)の代わりに液晶性組成物塗布液(9)を用いる以外は実施例5と同様にして位相差膜5を形成した。但し、この液晶組成物の液晶上限温度が実施例1よりも低いため、配向熟成の温度は90℃とした。また塗布後に加熱するまでの間に、塗布膜上に結晶が一部析出した。そのため再加熱して配向熟成後も、析出部分に膜厚ムラが残った。そのため、へイズは0.19であった。
実施例6と同様な方法よって測定した位相膜6の波長550nmにおけるΔnは0.17であった。また実施例5と同様な方法で褪色性評価を行ったところ、350nm〜480nm波長領域で吸収増大の変化が認められた。
[比較例2:比較例用位相差膜の形成]
例示化合物(G−1)の代わりに下記化合物M−2を用いた以外は、実施例5と同様にして、液晶性組成物塗布液(10)を調製した。実施例6と同様な方法によって位相差膜6を形成した。但し、この液晶組成物の液晶上限温度が実施例1よりも低いため、配向熟成の温度は100℃とした。実施例5と同様な方法よって測定した位相膜6の波長550nmにおけるΔnは0.195であった。また実施例5と同様な方法で褪色性評価を行ったところ、350nm〜380nm波長領域で吸収低下の変化が認められた。
Figure 0005411770
結果を下記表にまとめる。
Figure 0005411770
[実施例9:選択反射膜の形成]
上記実施例で合成した例示化合物(G−1)を用いて、下記の組成の液晶性組成物塗布液(5)を調製した。
化合物(G−1) 50質量部
重合性液晶化合物(M−1) 50質量部
キラル剤Paliocolor LC756 (BASF社製) 3.2質量部
空気界面配向剤(1) 0.04質量部
重合開始剤IRGACURE819(チバジャパン社製) 3質量部
溶媒 クロロホルム 300質量部
実施例5と同様な方法で製作した配向膜付き基板の配向膜表面に液晶性組成物塗布液(5)をスピンコート法により室温で塗布し、120℃で3分間配向熟成を行った後に、50℃で高圧水銀ランプを用いて10秒間光照射して配向を固定し選択反射膜1を得た。塗布後に加熱するまでの間に、塗布膜に結晶の析出は見られなかった。
得られた選択反射膜1を偏光顕微鏡で観察したところ配向欠陥が無く均一に配向していることを確認した。さらにこの膜を島津社製の分光光度計UV−3100PCで透過スペクトルを測定したところ1000nmに中心を持つ赤外領域に選択反射ピークがあり、その半値幅が138nmであった。ピークの半値幅と液晶組成物の螺旋周期とを用いて算出した波長1000nmにおけるΔnは0.218であった。また、日本電飾社製ヘイズメータNHD2000を用いて測定したヘイズは0.11であった。
[実施例10〜12]
上記実施例で合成した例示化合物のそれぞれを、例示化合物(G−1)の代わりに用いた以外は、実施例9と同様にして、液晶性組成物塗布液(6〜8)を調製し、表2に示した温度条件で重合した以外は実施例9と同様な方法によって選択反射膜2〜4を形成した。これらの選択反射膜はいずれも良好な配向性を示し、0.15以下の低いヘイズであった。同様に求めた選択反射膜のΔnとピーク半値幅を表2にまとめた。
[比較例3]
(選択反射膜5膜の形成)
実施例9と同様にして下記の組成の液晶性組成物塗布液(11)を調製した。
上記重合性液晶化合物(M−1) 100質量部
キラル剤Paliocolor LC756 (BASF社製) 2.8質量部
空気界面配向剤(1) 0.04質量部
重合開始剤IRGACURE819(チバジャパン社製) 3質量部
溶媒 クロロホルム 300質量部
液晶性組成物塗布液(5)の代わりに液晶性組成物塗布液(11)を用いる以外は実施例9と同様にして選択反射膜6を形成した。但し、この液晶組成物の液晶上限温度が実施例9よりも低いため、配向熟成の温度は100℃とした。また塗布後に加熱するまでの間に、塗布膜上に結晶が一部析出した。そのため再加熱して配向熟成後も、析出部分に膜厚ムラと配向不均一性が残った。
1000nm付近に中心を持つ赤外領域に選択反射ピークがあり、その半値幅が106nmであった。ピークの半値幅と液晶組成物の螺旋周期とを用いて算出した波長1000nmにおけるΔnは0.168であった。また、日本電飾社製ヘイズメータNHD2000を用いて測定したヘイズは0.88であった。
結果を下記表にまとめる。
Figure 0005411770
[実施例13:本発明の重合性液晶化合物の濃度又は膜厚と配向性との関係]
重合性液晶化合物として、例示化合物(G−2)と上記重合性液晶化合物(M−1)とを用いて、重合性液晶の総和質量部100に対して、重合開始剤IRGACURE819 (チバジャパン社製)を3質量部と溶媒としてのクロロホルムを用いて、例示化合物(G−2)と重合性液晶化合物(M−1)との混合比率を種々代えた塗布液をそれぞれ調製した。それぞれの塗布液を用い、重合温度を40℃で行った以外は、実施例5と同様な条件で配向及び重合固定化して、厚さ1.5μmの位相差膜をそれぞれ形成した。
これらの液晶組成物を配向固定して得られた各位相膜を、偏光顕微鏡で観察したところ重合性液晶質量の総和に対する例示化合物(G−2)の質量が、10%以上の組成の塗布液を用いると、配向欠陥が無く均一に一軸配向していることが確認できた。一方、重合性液晶質量の総和に対する例示化合物(G−2)の質量が、5%以下の組成の塗布液を用いて作製された位相差膜では、リバースチルトドメインの生成による配向欠陥が発生していた。
さらにこれらの膜をAXOMETRIX社製のAxoScanを用いてTip−Tiltモードで測定し、この装置が算出した液晶の平均傾斜角度(β)を、例示化合物(G−2)の質量%に対してプロットしたものを図1に示した。この図に示した結果から、配向の良好な濃度領域では、平均傾斜角が小さい状態になっていることが分かる。つまり本発明の化合物は、これを10%以上配合させることによって、空気界面配向剤を使用することなしに液晶組成物全体のチルト角度を減少させ、配向性を向上させることができる、極めて有用な特長があることが理解できる。
図2に、例示化合物(G−2)の質量濃度が5%の塗布液を用いて種々の厚みの位相差膜を形成し(80℃で重合)、各位相差膜について、それぞれ傾斜角(β)を、測定し、その厚みに対してプロットした結果を示す。図2に示す結果から、本発明の重合性液晶化合物の質量濃度が5%の塗布液を用いても、位相差膜の厚みを厚くするとβを低下でき、上記と同様に空気界面配向剤を用いることなしに、配向性を向上できるということが、理解できる。
この結果を元に、空気界面配向剤(1)を使用することなしに、それ以外は実施例10の組成で、実施例10と同様に選択反射膜を形成したところ、実施例10と同様に配向欠陥の無い膜が得られた。一方、空気界面配向剤(1)を使用することなしに、それ以外は、例示化合物(G−2)を全く含まない比較例3の組成で、選択反射膜を形成したところ、螺旋軸が傾斜もしくは湾曲した場合に現れる配向欠陥が多数現れ、均一性が著しく低下した膜が得られた。
一方、G−2の代わりにM−2を用いて実施例13と同様の方法で、M−2の質量濃度が20質量%の塗布液を用いて位相差膜を形成し、該膜について液晶の平均傾斜角度βを測定したところ、測定値は13.5°であり、本発明の化合物G−2を用いた時のような配向性の向上効果は確認できなかった。

Claims (14)

  1. 式(I)で表される重合性液晶化合物:
    Figure 0005411770
    式中、R0及びR1はそれぞれ独立して、水素原子、又は置換基を有してもよい炭素数1〜4のアルキル基を表し、但し、R0及びR1の少なくとも一方は、置換基を有してもよい炭素数1〜4のアルキル基を表し;A0、A1、B0及びB1はそれぞれ独立して、単結合、又は置換基を有していてもよい環状構造を有する2価の基を表し;X0、X1、Y0及びY1はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−OCO−、−COO−、−OCOO−、−NR2CO−、−CONR2−、−OCONR2−、−NR2COO−、−NR2CONR2−、−C=N−、又は−N=C−を表し、R2は水素原子、又は置換基を有してもよい炭素数1〜3のアルキル基を表し;Q0及びQ1はそれぞれ独立して、単結合、もしくは置換基を有していてもよい炭素数1〜20の2価の脂肪族基を表し、但し、該脂肪族基中の1つのCH2もしくは隣接していない2以上のCH2は、−O−、−S−、−NR3−、−OCO−、−COO−、−OCOO−、−NR3CO−、又は−CONR3−で置換されていてもよく、R3は水素原子、もしくは炭素数1〜3のアルキル基を表し;Z0及びZ1 がそれぞれ(メタ)アクリレート基を表し;n及びmはそれぞれ独立して、0〜2の整数を表す。
  2. 前記式中、A0及びA1がそれぞれ独立して、置換基を有してもよい芳香環の2価基である請求項1に記載の重合性液晶化合物。
  3. 前記式中、B0及びB1がそれぞれ独立して、置換基を有してもよい芳香環の2価基である請求項1又は2に記載の重合性液晶化合物。
  4. 前記式中、R0及びR1がそれぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基である請求項1〜3のいずれか1項に記載の重合性液晶化合物。
  5. 前記式中、n及びmが1である請求項1〜4のいずれか1項に記載の重合性液晶化合物。
  6. 前記式中、Y0及びY1が、−O−である請求項1〜のいずれか1項に記載の重合性液晶化合物。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の重合性液晶化合物の少なくとも1種を含有する重合性液晶組成物。
  8. さらに、少なくとも1種のキラル化合物を含有する請求項に記載の重合性液晶組成物。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載の重合性液晶化合物又は請求項もしくはに記載の重合性液晶組成物を、重合させてなる高分子。
  10. 請求項又はに記載の重合性液晶組成物を硬化させてなるフィルム。
  11. 請求項に記載の重合性液晶組成物のコレステリック液晶相を固定してなるフィルム。
  12. 光学異方性を示す請求項10又は11に記載のフィルム。
  13. 選択反射特性を示す請求項1012のいずれか1項に記載のフィルム。
  14. 赤外線波長域に選択反射特性を示す請求項13に記載のフィルム。
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