JP5411625B2 - 温度測定センサーおよび温度測定センサーを用いた温度測定装置 - Google Patents

温度測定センサーおよび温度測定センサーを用いた温度測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5411625B2
JP5411625B2 JP2009193510A JP2009193510A JP5411625B2 JP 5411625 B2 JP5411625 B2 JP 5411625B2 JP 2009193510 A JP2009193510 A JP 2009193510A JP 2009193510 A JP2009193510 A JP 2009193510A JP 5411625 B2 JP5411625 B2 JP 5411625B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lead wire
reinforcing pipe
temperature measuring
tube
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009193510A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011043480A (ja
Inventor
英樹 植松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Saginomiya Seisakusho Inc
Original Assignee
Saginomiya Seisakusho Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Saginomiya Seisakusho Inc filed Critical Saginomiya Seisakusho Inc
Priority to JP2009193510A priority Critical patent/JP5411625B2/ja
Publication of JP2011043480A publication Critical patent/JP2011043480A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5411625B2 publication Critical patent/JP5411625B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)

Description

本発明は、例えば、シリコンウェハなどの半導体製造時に使用される、酸、アルカリなどの洗浄液などの被測定流体の温度を測定するための温度測定センサーおよび温度測定センサーを用いた温度測定装置に関する。
従来、例えば、半導体製造工程では、シリコンウェハの表面に付着した不純物、酸化物などを取り除くために、洗浄工程が行われている。この洗浄工程において、十分に不純物、酸化物などを取り除かなければ、パターニング工程において、電子回路のパターニングが正確に行われないことになる。
このため、洗浄工程では、洗浄液の薬液として、例えば、硝酸、塩酸、リン酸、フッ硝酸、硫酸、アンモニアなどを用いて、シリコンウェハの表面に付着した不純物、酸化物などを取り除くことが行われている。
ところで、この薬液の温度により、シリコンウェハの表面に付着した不純物、酸化物などを取り除く除去能力が大きく変化するため、薬液の温度を管理する必要がある。
このため、従来より、温度測定センサーによって、薬液の温度を測定することが行われている。
図17は、このような従来の温度測定センサー100の構造を示す断面図である。
このような温度測定センサー100は、温度測定センサー部を構成する測温体102と、リード線104とが、リード線104の各配線106の被覆108を除去したリード110を介して、接続部112で電気的に接続されている。
そして、この接続部112は、絶縁チューブ114で被覆されて、電気的に絶縁されている。また、リード線104の基端部116の接続部118においても、別の絶縁チューブ120で被覆されて、電気的に絶縁されている。
一方、測温体102を、腐食性の薬液から保護するために、保護管122が設けられており、この保護管122が、リード線補強パイプ124に取り付けられている。
そして、図17に示したように、リード線104と一体に接続され測温体102を、保護管122と、リード線補強パイプ124に挿入した後、シリコーン樹脂などの樹脂充填材126を硬化させることによって位置決め固定され、温度測定センサー100が構成されている。
このような温度測定センサー100を使用する場合には、リード線補強パイプ124を介して、図示しない、温度測定装置に固定して、例えば、保護管122の先端部分を被測定流体に接触させ、保護管122を介して、測温体102で被測定流体の温度を感知し、得られた被測定流体の温度データを、リード線104から温度調整装置(図示せず)などに送り、被測定流体の温度管理がなされている。
ところで、このような従来の温度測定センサーでは、特許文献1(特開2008−096260号公報)に開示されているように、測温体との接続部へのリード線の引出部分を
水などの浸入から保護するために(防滴性)、熱収縮チューブが用いられている。
特開2008−096260号公報
ところで、このような従来の温度測定センサー100では、例えば、温度測定センサー100を交換する場合に、温度測定センサー100を、図示しない測定装置などから引き抜く必要がある。
しかしながら、図17の、従来の温度測定センサー100では、引っ張り強度が、3kgf程度であり、測温体102が破損損傷したり、接続部が切断されてしまい、温度測定センサーとして機能しないことになる。
また、特許文献1の従来の温度測定センサーにおいても、防滴性は考慮されてはいるが、引っ張り強度については、未だ十分な効果が得られず、測温体が破損損傷したり、接続部が切断されてしまい、温度測定センサーとして機能しないことになる。
このため、カシメ加工や接着などの接続工程が別途必要であり、工程が複雑で、別途部材が必要となり、コストが高くつくことになっていた。
また、金属カシメ加工する方法は、例えば、半導体製造工程においては、洗浄液の薬液が、酸、アルカリなどであるため、金属腐食が発生して使用することは不可能であった。
本発明は、このような現状に鑑み、防滴性に優れ、しかも、引っ張り強度に優れ、温度測定センサーを交換などする場合にも、測温体が破損損傷したり、接続部が切断することがなく、温度測定センサーとして確実に機能することができ、部品点数も少なく、コストも低減することできる温度測定センサーおよび温度測定センサーを用いた温度測定装置を提供することを目的とする。
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の温度測定センサーは、
温度測定センサー部を構成する測温体と、
前記測温体の基端部分に電気的に接続されたリード線と、
前記測温体部分を少なくとも覆う保護管と、
前記リード線の測温体との接続部を覆うように配設された絶縁チューブと、
前記保護管と連結され、リード線の基端部を覆うように配設されたリード線補強パイプと、
前記保護管とリード線補強パイプの内部に充填された樹脂充填材と
を備えた温度測定センサーであって、
前記リード線補強パイプのリード線側端部にスリットを形成し、
前記リード線補強パイプのスリット部分を少なくとも覆うように、カシメ用熱収縮チューブを配設して、
前記カシメ用熱収縮チューブを熱収縮させることにより、前記リード線補強パイプのスリット部分を縮径させて、リード線を締め付けるように構成したことを特徴とする。
このように構成することによって、リード線補強パイプのリード線側端部にスリットを
形成し、リード線補強パイプのスリット部分を少なくとも覆うように、カシメ用熱収縮チューブを配設して、カシメ用熱収縮チューブを熱収縮させるだけで、リード線補強パイプのスリット部分を縮径させて、リード線を締め付けることができる。
従って、リード線補強パイプによって、水などの浸入から保護する防滴性に優れるとともに、リード線補強パイプのスリット部分で、リード線が締め付けられるので、引っ張り強度に優れている。
これにより、温度測定センサーを交換などする場合にも、測温体が破損損傷したり、接続部が切断することがなく、温度測定センサーとして確実に機能することができ、部品点数も少なく、コストも低減することできる。
また、本発明の温度測定センサーは、前記リード線補強パイプのスリット部分を縮径させた際に、スリット部分の内径が、リード線の外径よりも小さく設定されていることを特徴とする。
このように、リード線補強パイプのスリット部分を縮径させた際に、スリット部分の内径が、リード線の外径よりも小さく設定されているので、リード線補強パイプのスリット部分が、リード線を確実に締め付けることができ、引っ張り強度が向上することになる。
また、スリット部分の内径よりも、大きな径を有する部品が抜けて、飛び出すのが防止でき、測温体が破損損傷したり、接続部が切断することがなく、温度測定センサーとして確実に機能することができる。
また、本発明の温度測定センサーは、前記リード線補強パイプのスリット部分に、段部が形成されていることを特徴とする。
このようにリード線補強パイプのスリット部分に、段部が形成されているので、この段部で、リード線を確実に締め付けることができ、引っ張り強度が向上することになる。
また、この段部に、段部の内径よりも、大きな径を有する部品が抜けて、飛び出すのが防止でき、測温体が破損損傷したり、接続部が切断することがなく、温度測定センサーとして確実に機能することができる。
また、本発明の温度測定センサーは、前記段部のエッジ部分が、カシメ用熱収縮チューブを熱収縮させることにより、リード線補強パイプのスリット部分を縮径させた際に、リード線を締め付けるように構成されていることを特徴とする。
このように、段部のエッジ部分が、カシメ用熱収縮チューブを熱収縮させることにより、リード線補強パイプのスリット部分を縮径させた際に、段部のエッジ部分がリード線に食い込み、リード線を強固に締め付けることができ、引っ張り強度が向上することになる。
また、本発明の温度測定センサーは、前記段部に、絶縁チューブのリード線側端部が当接することによって、抜け止めストッパーとして機能するように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、段部に、絶縁チューブのリード線側端部が当接することによって、抜け止めストッパーとして機能するので、段部の内径よりも、大きな径を有する部品が抜けて、飛び出すのが防止でき、測温体が破損損傷したり、接続部が切断す
ることがなく、温度測定センサーとして確実に機能することができる。
また、本発明の温度測定センサーは、前記リード線補強パイプのスリット部分の内径側表面に、凹凸が形成されていることを特徴とする。
このように、リード線補強パイプのスリット部分の内径側表面に、凹凸が形成されているので、リード線補強パイプのスリット部分を縮径させた際に、スリット部分の内径側表面の凹凸によって、摩擦力が発生するとともに、この凹凸がリード線に食い込み、リード線を強固に締め付けることができ、引っ張り強度が向上することになる。
また、本発明の温度測定センサーは、前記カシメ用熱収縮チューブとリード線補強パイプのスリット部分との間に、熱収縮チューブを介装したことを特徴とする。
このように、カシメ用熱収縮チューブとリード線補強パイプのスリット部分との間に、熱収縮チューブを介装したので、この熱収縮チューブによる熱収縮と、カシメ用熱収縮チューブの熱収縮の相乗効果によって、密着性が向上して水などの浸入から保護する防滴性にさらに優れるとともに、リード線補強パイプのスリット部分で、リード線がさらに締め付けられるので、引っ張り強度に優れている。
また、本発明の温度測定センサーは、前記リード線補強パイプのリード線側端部と、カシメ用熱収縮チューブとの間に、段差埋め用熱収縮チューブを介装したことを特徴とする。
このように構成することによって、段差埋め用熱収縮チューブによって、リード線補強パイプとリード線と、カシメ用熱収縮チューブとの間の段差がなくなり、密着性が向上して水などの浸入から保護する防滴性にさらに優れている。
また、本発明の温度測定センサーは、
温度測定センサー部を構成する測温体と、
前記測温体の基端部分に電気的に接続されたリード線と、
前記測温体部分を少なくとも覆う保護管と、
前記リード線の測温体との接続部を覆うように配設された絶縁チューブと、
前記保護管と連結され、リード線の基端部を覆うように配設されたリード線補強パイプと、
前記保護管とリード線補強パイプの内部に充填された樹脂充填材と
を備えた温度測定センサーであって、
前記リード線補強パイプのリード線側端部の内径側に、クサビパイプ部材を介装し、
前記リード線補強パイプのリード線側端部を少なくとも覆うように、カシメ用熱収縮チューブを配設して、
前記カシメ用熱収縮チューブを熱収縮させるとともに、クサビパイプ部材を介して、リード線を締め付けるように構成したことを特徴とする。
このように構成することによって、リード線補強パイプのリード線側端部の内径側に、クサビパイプ部材を介装し、リード線補強パイプのリード線側端部を少なくとも覆うように、カシメ用熱収縮チューブを配設して、カシメ用熱収縮チューブを熱収縮させるとともに、クサビパイプ部材を介して、リード線を締め付けることができる。
従って、リード線補強パイプによって、水などの浸入から保護する防滴性に優れるとともに、クサビパイプ部材で、リード線が締め付けられるので、引っ張り強度に優れている。
これにより、温度測定センサーを交換などする場合にも、測温体が破損損傷したり、接続部が切断することがなく、温度測定センサーとして確実に機能することができ、部品点数も少なく、コストも低減することできる。
また、本発明の温度測定センサーは、前記リード線補強パイプのリード線側端部に、段部が形成されていることを特徴とする。
このようにリード線補強パイプのリード線側端部に、段部が形成されているので、この段部で、クサビ部材を介して、リード線を確実に締め付けることができ、引っ張り強度が向上することになる。
また、この段部に、段部の内径よりも、大きな径を有する部品が抜けて、飛び出すのが防止でき、測温体が破損損傷したり、接続部が切断することがなく、温度測定センサーとして確実に機能することができる。
また、本発明の温度測定センサーは、前記段部に、クサビパイプ部材が当接することによって、抜け止めストッパーとして機能するように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、段部に、クサビパイプ部材が当接することによって、抜け止めストッパーとして機能するので、段部の内径よりも、大きな径を有する部品が抜けて、飛び出すのが防止でき、測温体が破損損傷したり、接続部が切断することがなく、温度測定センサーとして確実に機能することができる。
また、本発明の温度測定センサーは、前記カシメ用熱収縮チューブと前記リード線補強パイプのリード線側端部との間に、熱収縮チューブを介装したことを特徴とする。
このように、カシメ用熱収縮チューブとリード線補強パイプのリード線側端部との間に、熱収縮チューブを介装したので、この熱収縮チューブによる熱収縮と、カシメ用熱収縮チューブの熱収縮の相乗効果によって、密着性が向上して水などの浸入から保護する防滴性にさらに優れるとともに、クサビパイプ部材で、リード線がさらに締め付けられるので、引っ張り強度に優れている。
また、本発明の温度測定センサーは、前記リード線補強パイプのリード線側端部と、カシメ用熱収縮チューブとの間に、段差埋め用熱収縮チューブを介装したことを特徴とする。
このように構成することによって、段差埋め用熱収縮チューブによって、リード線補強パイプとリード線と、カシメ用熱収縮チューブとの間の段差がなくなり、密着性が向上して水などの浸入から保護する防滴性にさらに優れている。
また、本発明の温度測定装置は、
前述のいずれかに記載の温度測定センサーを用いた温度測定装置であって、
被測定流体の流路が形成された流体配管部を備え、
前記流体配管部の流路内に、温度測定センサーの保護管部分が露出するように、温度測定センサーを配置したことを特徴とする。
このように構成することによって、防滴性に優れ、しかも、引っ張り強度にも優れるので、正確に温度測定センサーを機能させることができ、確実に薬液などの被測定流体の温度管理をすることができる。
また、本発明の温度測定装置は、前記流体配管部の流路内に、温度測定センサーの保護管部分の先端部分のみが露出するように、温度測定センサーを配置したことを特徴とする。
このように、流路内に温度センサーの先端部分のみを露出させるだけで、正確に温度測定センサーを機能させることができる。
本発明によれば、リード線補強パイプのリード線側端部にスリットを形成し、リード線補強パイプのスリット部分を少なくとも覆うように、カシメ用熱収縮チューブを配設して、カシメ用熱収縮チューブを熱収縮させるだけで、リード線補強パイプのスリット部分を縮径させて、リード線を締め付けることができる。
従って、リード線補強パイプによって、水などの浸入から保護する防滴性に優れるとともに、リード線補強パイプのスリット部分で、リード線が締め付けられるので、引っ張り強度に優れている。
これにより、温度測定センサーを交換などする場合にも、測温体が破損損傷したり、接続部が切断することがなく、温度測定センサーとして確実に機能することができ、部品点数も少なく、コストも低減することできる。
また、本発明によれば、リード線補強パイプのリード線側端部の内径側に、クサビパイプ部材を介装し、リード線補強パイプのリード線側端部を少なくとも覆うように、カシメ用熱収縮チューブを配設して、カシメ用熱収縮チューブを熱収縮させるとともに、クサビパイプ部材を介して、リード線を締め付けることができる。
従って、リード線補強パイプによって、水などの浸入から保護する防滴性に優れるとともに、クサビパイプ部材で、リード線が締め付けられるので、引っ張り強度に優れている。
これにより、温度測定センサーを交換などする場合にも、測温体が破損損傷したり、接続部が切断することがなく、温度測定センサーとして確実に機能することができ、部品点数も少なく、コストも低減することできる。
図1は、本発明の温度測定センサーの縦断面図である。 図2は、図1の温度測定センサーのリード線補強パイプの縦断面図である。 図3は、図2のリード線補強パイプのA方向矢視図である。 図4は、図3のリード線補強パイプのB方向矢視図である。 図5は、図1の温度測定センサーのC部分の拡大断面図である。 図6は、本発明の温度測定センサーのリード線補強パイプの別の実施例を示す縦断面図である。 図7は、図6のリード線補強パイプのA方向矢視図である。 図8は、図7のリード線補強パイプのB方向矢視図である。 図9は、本発明の温度測定センサーのリード線補強パイプの別の実施例を示す縦断面図である。 図10は、本発明の温度測定センサーの別の実施例を示す縦断面図である。 図11は、本発明の温度測定センサーの別の実施例を示す縦断面図である。 図12は、図11の温度測定センサーのリード線補強パイプの縦断面図である。 図13は、図12のリード線補強パイプのA方向矢視図である。 図14は、図13のリード線補強パイプのB方向矢視図である。 図15は、図11の温度測定センサーのC部分の拡大断面図である。 図16は、本発明の温度測定センサーを用いた温度測定装置の断面図である。 図17は、従来の温度測定センサーの縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
図1は、本発明の温度測定センサーの縦断面図、図2は、図1の温度測定センサーのリード線補強パイプの縦断面図、図3は、図2のリード線補強パイプのA方向矢視図、図4は、図3のリード線補強パイプのB方向矢視図、図5は、図1の温度測定センサーのC部分の拡大断面図である。
図1において、符号10は、全体で本発明の温度測定センサーを示している。
図1に示したように、本発明の温度測定センサー10は、温度測定センサー部を構成する、例えば、熱電対や白金測温抵抗素子などからなる測温体12を備えている。この測温体12は、リード線14の各配線16の被覆18を除去したリード20を介して、接続部22で、リード線14と電気的に接続されている。
そして、この接続部22は、例えば、ポリイミドからなる絶縁チューブ24で被覆されて、電気的に絶縁されている。
同様に、リード線14の基端部26の接続部28においても、例えば、「テフロン(登録商標)」、PFAなどのフッ素樹脂からなる別の熱収縮性を有する絶縁チューブ30で被覆されて、電気的に絶縁されている。
なお、この場合、絶縁チューブ30は、図1に示したように、リード線14の基端部26のリード線被覆部14aを被覆する位置まで延設されている。
一方、測温体12を、腐食性の薬液から保護するために、保護管32が設けられている。この保護管32の材質としては、被測定流体の種類に応じて、耐薬品性、熱応答性、導電性、腐食性などを考慮に入れて、適宜選択すれば良く、特に限定されるものではなく、が、例えば、カーボン、セラミック、ガラス、チタンなどを使用することができる。
すなわち、保護管32の材質は、熱伝導率が5〜420W/m℃の範囲内の材質であれば、特に限定されるものではないが、例えば、炭素を主成分とする材料または金属材料のいずれかであることが好ましい。
炭素を主成分とする材料の具体例としては、アモルファスカーボン、シリコンカーバイド、グラファイト、ダイヤモンドライクカーボンのいずれかであることが好ましい。
また、金属材料の具体例としては、銀、銅、ステンレス、アルミニウム、チタンのいずれかであることが好ましい。
このような材質は、熱伝導性が良好であるため、被測定流体の温度を確実に得ることができる。
なお、炭素を主成分とする材料のうち、特に、アモルファスカーボンを用いれば、被測定流体が、シリコンウェハの洗浄時に用いられるフッ酸、硝酸、塩酸、リン酸、フッ硝酸、硫酸、アンモニアなどの薬液の場合、保護管32を腐食させることがなく、保護管32の肉厚を薄くすることができるため、熱応答性に優れ確実に薬液の温度管理をすることができ好適である。
この保護管32の肉厚については、保護管32の大きさにより適宜選択されるものであるが、例えば、直径4mm程度の保護管32であれば、肉厚は0.6mm〜1.5mm程度であることが好ましい。
また、図示しないが、ステンレスのような金属製の管の外表面を、アモルファスカーボンでコーティングし、これにより、同様の効果を得るようにした保護管32としても良い。
図1に示したように、このように構成される保護管32が、リード線補強パイプ34に取り付けられている。このリード線補強パイプ34は、後述する図16に示したように、温度測定センサー10を温度測定装置70に固定するためのものである。
なお、このリード線補強パイプ34の材質としては、被測定流体の種類に応じて、耐薬品性、熱応答性、導電性、腐食性などを考慮に入れて、適宜選択すれば良く、特に限定されるものではないが、例えば、「テフロン(登録商標)」、PTFE、PFAなどのフッ素樹脂などを使用することができる。
このリード線補強パイプ34は、図2〜図4に示したように、拡径された基端部36とこの基端部36からリード線14側に延設された、基端部36よりも小径の補強パイプ本体38を備えている。そして、図1に示したように、補強パイプ本体38は、リード線14の基端部26、接続部28を覆うように配設されている。
この場合、基端部36は、保護管32を固定するための固定用孔36aが形成された固定部材36bと、この固定部材36bを取り付けるための凹部36cが形成されている。
なお、固定部材36bと凹部36cとは、ネジ結合、嵌合、溶着、接着などの公知の結合手段で、相互に固定することができるようになっている。また、固定用孔36aに保護管32を固定する方法としても、特に限定されるものではなく、ネジ結合、嵌合、溶着、接着などの公知の結合手段で、相互に固定することができる。
なお、この実施例の場合、加工性を考慮して、基端部36を、固定部材36bと凹部36cの形成された部分の2部品より構成したが、もちろん、射出成型などで一体成型することも可能である。
一方、補強パイプ本体38は、図3、図4に示したように、補強パイプ本体38のリード線側端部40に、複数のスリット42が形成されている。
また、図2に示したように、補強パイプ本体38のリード線側端部40のスリット42の部分に、段部44が形成されている。この段部44は、補強パイプ本体38のリード線側端部40から基端部36に向かって、内径が徐々に狭くなるテーパー部46とエッジ部
分48と、端面50とから構成されている。
この場合、スリット42の数は、複数であれば、特に限定されるものではなく、図3の実施例のように、3個、図7の実施例のように、4個など、適宜、その数と位置は変更可能である。
また、スリット42の形状としては、特に限定されるものではなく、図4、図8のように、略矩形形状の他、図9に示したように、基端部36側に向かってテーパー状になった形状とすることも可能である。
このスリット42は、後述するように、カシメ用熱収縮チューブ54を熱収縮させることにより、リード線補強パイプ34のスリット42の部分を縮径させて、リード線14を締め付けるためのものである。
従って、図5に示したように、リード線補強パイプ34のスリット42の部分を縮径させた際に、スリット42の部分の内径、すなわち、エッジ部分48の内径L1が、リード線14の外径L2よりも小さく設定されているのが望ましい。
この値としては、特に限定されるものではないが、L2−L1=0.1〜1.0mm、好
ましくはL2−L1=0.2〜0.4mmとするのが望ましい。
これにより、図5の矢印Dに示したように、リード線補強パイプ34のスリット42の部分、すなわち、段部44のエッジ部分48が、リード線14に食い込み、リード線14を確実に締め付けることができ、引っ張り強度が向上することになる。
また、スリット42の部分の内径よりも、大きな径を有する部品が抜けて、飛び出すのが防止でき、測温体12が破損損傷したり、接続部22、28が切断することがなく、温度測定センサーとして確実に機能することができる。
なお、図6の実施例に示したように、リード線補強パイプ34のスリット42の部分の内径側表面に、すなわち、テーパー部46に、凹凸46aを形成してもよい。このような凹凸46aを形成する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、ネジ切りなどで形成することができる。
このように構成することによって、リード線補強パイプ34のスリット42の部分を縮径させた際に、スリット42の部分の内径側表面の凹凸46aによって、摩擦力が発生するとともに、この凹凸46aがリード線14に食い込み、リード線14を強固に締め付けることができ、引っ張り強度が向上することになる。
さらに、図1に示したように、保護管32とリード線補強パイプ34の内部に、樹脂充填材52が充填され、硬化されている。このような樹脂充填材52としては、特に限定されるものではないが、熱伝導性、応力変形などを考慮して、熱伝導性シリコーン樹、熱伝導性エポキシ樹脂などを用いることができる。
熱伝導性シリコーン樹脂の具体例としては、信越化学工業株式会社製の「信越シリコーンKE1867」、「信越シリコーンKE3467」、「信越シリコーンKE108」、「信越シリコーンKE106」、「信越シリコーンKE1204A,B」などが使用できる。
また、熱伝導性エポキシ樹脂の具体例としては、株式会社オーデック製の「アレムコボ
ンド2210エポキシ」、太陽金網株式会社製の「デュラルコ132IPエポキシ」、「デュラルコ4461IPエポキシ」などが使用できる。
また、図1に示したように、リード線補強パイプ34のスリット42の部分を少なくとも覆うように、カシメ用熱収縮チューブ54が配設されている。
このカシメ用熱収縮チューブ54を用いることによって、カシメ用熱収縮チューブ54を熱収縮させることにより、リード線補強パイプ34のスリット42部分を縮径させて、これにより、図5の矢印Dに示したように、段部44のエッジ部分48が、リード線14に食い込み、リード線14を確実に締め付けることができ、引っ張り強度が向上することになる。
この場合、カシメ用熱収縮チューブ54の材質としては、被測定流体の種類に応じて、耐薬品性、熱応答性、導電性、腐食性などを考慮に入れて、適宜選択すれば良く、特に限定されるものではないが、例えば、「テフロン(登録商標)」、PFAなどのフッ素樹脂などを使用することができる。
一方、図5の矢印Eに示したように、段部44の端面50に、絶縁チューブ30のリード線側端部30aが当接することによって、温度測定センサーを交換などする場合に引っ張った際に、抜け止めストッパーとして機能するように構成されている。
すなわち、段部44の内径L1よりも、大きな径を有する部品が抜けて、飛び出すのが防止でき、測温体12が破損損傷したり、接続部22、28が切断することがなく、温度測定センサーとして確実に機能することができる。
なお、この実施例では、段部44の端面50と、絶縁チューブ30のリード線側端部30aとの間に、2mm以下程度の間隙L3を設けているが、設けなくてもよいことはもちろんである。
このように構成される本発明の温度測定センサー10は、以下のようにして、組み立てることができる。
先ず、測温体12を、リード線14の各配線16の被覆18を除去したリード20を介して、接続部22で、リード線14と電気的に接続する。そして、この接続部22を、絶縁チューブ24で被覆して、電気的に絶縁する。
同様に、リード線14の基端部26の接続部28においても、絶縁チューブ30で、例えば、熱収縮によって被覆して、電気的に絶縁する。
一方、リード線補強パイプ34の基端部36の固定用孔36aに、保護管32を取り付けておき、例えば、ディスペンサ(図示せず)を用いて、保護管32とリード線補強パイプ34の内部に、樹脂充填材52を充填する。
次に、樹脂充填材52を充填した保護管32とリード線補強パイプ34の内部に、上記の絶縁チューブ24、30で被覆され、一体化されたリード線14と測温体12を挿入した後、樹脂充填材52を熱硬化させることによって、位置決め固定される。
そして、カシメ用熱収縮チューブ54を、リード線補強パイプ34のスリット42の部分を少なくとも覆うように配設して、カシメ用熱収縮チューブ54を熱収縮させることにより、リード線補強パイプ34のスリット42部分を縮径させて、これにより、段部44
のエッジ部分48が、リード線14に食い込み、リード線14を確実に締め付ける。
このようにして、本発明の温度測定センサー10が、組み立てられる。
このような温度測定センサー10を使用する場合には、リード線補強パイプ34を介して、後述する図17に示したように、温度測定装置70に固定して、例えば、保護管32の部分を被測定流体に接触させ、保護管32を介して、測温体12で被測定流体の温度を感知し、得られた被測定流体の温度データを、リード線14から温度調整装置(図示せず)などに送り、被測定流体の温度管理がなされている。
このように構成される本発明の温度測定センサー10によれば、リード線補強パイプ34のリード線側端部40にスリット42を形成し、リード線補強パイプ34のスリット42の部分を少なくとも覆うように、カシメ用熱収縮チューブ54を配設して、カシメ用熱収縮チューブ54を熱収縮させるだけで、リード線補強パイプ34のスリット42の部分を縮径させて、リード線14を締め付けることができる。
従って、リード線補強パイプ34によって、水などの浸入から保護する防滴性に優れるとともに、リード線補強パイプ34のスリット42の部分で、リード線14が締め付けられるので、引っ張り強度に優れている。
これにより、温度測定センサー10を交換などする場合に引っ張った際にも、測温体12が破損損傷したり、接続部22、28が切断することがなく、温度測定センサーとして確実に機能することができ、部品点数も少なく、コストも低減することできる。
図10は、本発明の温度測定センサーの別の実施例を示す縦断面図である。
この実施例の温度測定センサー10は、図1〜図4に示した温度測定センサー10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の温度測定センサー10では、図10に示したように、カシメ用熱収縮チューブ54とリード線補強パイプ34のスリット42の部分との間に、熱収縮チューブ56が介装されている。
この場合、熱収縮チューブ56としては、特に限定されるものではないが、接着剤付きの熱収縮チューブ56であれば、より強固に、リード線14をさらに締め付けられることができるので望ましく、ポリオレフィンからなるチューブ、例えば、住友電工ファインポリマー株式会社製の「スミチューブ(登録商標)W3F2」を使用することができる。
このように、カシメ用熱収縮チューブ54とリード線補強パイプ34のスリット42の部分との間に、熱収縮チューブ56を介装したので、この熱収縮チューブ56による熱収縮と、カシメ用熱収縮チューブ54の熱収縮の相乗効果によって、密着性が向上して水などの浸入から保護する防滴性にさらに優れるとともに、リード線補強パイプ34のスリット42の部分で、リード線14がさらに締め付けられるので、引っ張り強度に優れている。
さらに、この実施例の温度測定センサー10では、図10に示したように、リード線補強パイプ34の補強パイプ本体38のリード線側端部40と、カシメ用熱収縮チューブ54との間に、段差埋め用熱収縮チューブ58が介装されている。
このように構成される本発明の温度測定センサー10は、以下のようにして、組み立てることができる。
先ず、測温体12を、リード線14の各配線16の被覆18を除去したリード20を介して、接続部22で、リード線14と電気的に接続する。そして、この接続部22を、絶縁チューブ24で、例えば、熱収縮によって被覆して、電気的に絶縁する。
同様に、リード線14の基端部26の接続部28においても、絶縁チューブ30で、例えば、熱収縮によって被覆して、電気的に絶縁する。
一方、リード線補強パイプ34の基端部36の固定用孔36aに、保護管32を取り付けておき、例えば、ディスペンサ(図示せず)を用いて、保護管32とリード線補強パイプ34の内部に、樹脂充填材52を充填する。
次に、樹脂充填材52を充填した保護管32とリード線補強パイプ34の内部に、上記の絶縁チューブ24、30で被覆され、一体化されたリード線14と測温体12を挿入した後、樹脂充填材52を熱硬化させることによって、位置決め固定される。
次に、リード線14に、段差埋め用熱収縮チューブ58を挿着して、リード線補強パイプ34の補強パイプ本体38のリード線側端部40に当接するようにし、その後、段差埋め用熱収縮チューブ58を熱収縮させる。
その後、熱収縮チューブ56を、この段差埋め用熱収縮チューブ58と、リード線補強パイプ34の補強パイプ本体38のリード線側端部40とを覆うように、リード線14に挿着する。そして、この段差埋め用熱収縮チューブ58熱収縮させる。
次に、熱収縮チューブ56と、段差埋め用熱収縮チューブ58とを覆うように、すなわち、カシメ用熱収縮チューブ54を、リード線補強パイプ34のスリット42の部分を少なくとも覆うようにリード線14に挿着して、カシメ用熱収縮チューブ54を熱収縮させることにより、リード線補強パイプ34のスリット42部分を縮径させる。
これにより、段部44のエッジ部分48が、リード線14に食い込み、リード線14を確実に締め付ける。
このようにして、本発明の温度測定センサー10が、組み立てられる。
このように構成することによって、段差埋め用熱収縮チューブ58によって、リード線補強パイプ34とリード線14と、カシメ用熱収縮チューブ54との間の段差がなくなり、密着性が向上して水などの浸入から保護する防滴性にさらに優れている。
図11は、本発明の温度測定センサーの別の実施例を示す縦断面図、図12は、図11の温度測定センサーのリード線補強パイプの縦断面図、図13は、図12のリード線補強パイプのA方向矢視図、図14は、図13のリード線補強パイプのB方向矢視図、図15は、図11の温度測定センサーのC部分の拡大断面図である。
この実施例の温度測定センサー10は、図10に示した温度測定センサー10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の温度測定センサー10では、図11〜図13に示したように、リード線補強パイプ34にスリット42が形成されていない構造である。
また、図11に示したように、リード線補強パイプ34の補強パイプ本体38のリード線側端部40の内径側に、クサビパイプ部材60が介装されている。
これにより、クサビパイプ部材60を介して、リード線14を締め付けることができる。
この場合、図15に示したように、クサビパイプ部材60のクサビ部分62の外径L4が、リード線補強パイプ34の補強パイプ本体38の内径L5よりも僅かに大きく設定されている。
これにより、図15の矢印Fで示したように、リード線補強パイプ34の補強パイプ本体38のリード線側端部40の内径側に挿入して装着した際に、クサビパイプ部材60のクサビ部分62の内径側64が、リード線14に食い込み、リード線14が締め付けられることになる。
また、図15の矢印Gで示したように、段部44の端面50に、クサビパイプ部材60のクサビ部分62が当接することによって、抜け止めストッパーとして機能するように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、段部44の内径よりも、大きな径を有する部品が抜けて、飛び出すのが防止でき、測温体12が破損損傷したり、接続部22、28が切断することがなく、温度測定センサーとして確実に機能することができる。
なお、クサビパイプ部材60の材質としては、特に限定されるものではなく、例えば、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)、ポリエーテルイミド樹脂(PEI)などの樹脂から構成することができる。
このように構成される本発明の温度測定センサー10は、以下のようにして、組み立てることができる。
先ず、測温体12を、リード線14の各配線16の被覆18を除去したリード20を介して、接続部22で、リード線14と電気的に接続する。そして、この接続部22を、絶縁チューブ24で被覆して、電気的に絶縁する。
同様に、リード線14の基端部26の接続部28においても、絶縁チューブ30で、例えば、熱収縮によって被覆して、電気的に絶縁する。
一方、リード線補強パイプ34の基端部36の固定用孔36aに、保護管32を取り付けておき、例えば、ディスペンサ(図示せず)を用いて、保護管32とリード線補強パイプ34の内部に、樹脂充填材52を充填する。
次に、樹脂充填材52を充填した保護管32とリード線補強パイプ34の内部に、上記の絶縁チューブ24、30で被覆され、一体化されたリード線14と測温体12を挿入した後、樹脂充填材52を熱硬化させることによって、位置決め固定される。
そして、リード線補強パイプ34の補強パイプ本体38のリード線側端部40から、クサビパイプ部材60を挿着する。
この際、補強パイプ本体38のリード線側端部40の段部44のテーパー部46に沿って、クサビパイプ部材60のクサビ部分62の外径が縮径して、段部44のエッジ部分48を超えて、リード線補強パイプ34の補強パイプ本体38の内側に装着される。
この状態で、段部44の端面50と、クサビパイプ部材60のクサビ部分62が当接して、抜け止めストッパーとして機能する。しかも、クサビパイプ部材60のクサビ部分62の外径L4が、リード線補強パイプ34の補強パイプ本体38の内径L5よりも僅かに大きく設定されているので、リード線補強パイプ34の補強パイプ本体38のリード線側端部40の内径側に挿入して装着した際に、クサビパイプ部材60のクサビ部分62の内径側64が、リード線14に食い込み、リード線14が締め付けられる。
次に、リード線14に、段差埋め用熱収縮チューブ58を挿着して、リード線補強パイプ34の補強パイプ本体38のリード線側端部40に当接するようにし、その後、段差埋め用熱収縮チューブ58を熱収縮させる。
その後、熱収縮チューブ56を、この段差埋め用熱収縮チューブ58と、リード線補強パイプ34の補強パイプ本体38のリード線側端部40とを覆うように、リード線14に挿着する。そして、この段差埋め用熱収縮チューブ58熱収縮させる。
次に、熱収縮チューブ56と、段差埋め用熱収縮チューブ58とを覆うように、すなわち、カシメ用熱収縮チューブ54を、リード線補強パイプ34のスリット42の部分を少なくとも覆うようにリード線14に挿着して、カシメ用熱収縮チューブ54を熱収縮させることにより、リード線補強パイプ34のスリット42部分を縮径させる。
このようにして、本発明の温度測定センサー10が、組み立てられる。
このように構成することによって、この実施例の温度測定センサー10では、リード線補強パイプ34によって、水などの浸入から保護する防滴性に優れるとともに、クサビパイプ部材60で、リード線14が締め付けられるので、引っ張り強度に優れている。
これにより、温度測定センサー10を交換などする場合にも、測温体12が破損損傷したり、接続部22、28が切断することがなく、温度測定センサーとして確実に機能することができ、部品点数も少なく、コストも低減することできる。
次に、このように構成される本発明の温度測定センサー10を用いた温度測定装置70について、図16に基づいて説明する。
図16に示したように、本発明の温度測定装置70は、被測定流体(薬液)の流路が形成された流体配管部72を備え、流体配管部72には、両側に延設された配管構成部材74が形成されている。
そして、流体配管部72の底部には、保護管32の先端部分が固定される固定用孔76が形成されている。また、流体配管部72の上部には、リード線補強パイプ34の基端部36を固定するための固定用凹部78が形成されているとともに、この固定用凹部78に、保護管32を挿入するための挿入孔80が形成されている。
また、この固定用凹部78には、保護管32の外周部分にシール部材82が装着されている。
そして、固定用凹部78の外側に形成されたネジ部に、締結部材84のネジ部が螺着されており、締結部材84の固定用孔86に、リード線補強パイプ34の補強パイプ本体38が露出するように固定されている。
これにより、流体配管部72の流路内に、本発明の温度測定センサー10の保護管32の部分が露出するように、温度測定センサー10が配置されている。
このように構成される本発明の温度測定装置70は、以下のようにして組み立てられる。
先ず、締結部材84の固定用孔86に、リード線補強パイプ34の補強パイプ本体38が露出するように装着する。
そして、リード線補強パイプ34の基端部36側の保護管32の外周部分に、シール部材82を装着した状態で、固定用凹部78挿入孔80内に、保護管32を挿入して、固定用凹部78内に、リード線補強パイプ34の基端部36を固定するとともに、締結部材84を締め付ける。
これにより、流体配管部72の底部の固定用孔76に、保護管32の先端部分が固定され、流体配管部72の流路内に、本発明の温度測定センサー10の保護管32の部分が露出するように、温度測定センサー10が配置される。
このように構成した温度測定装置70では、保護管32の部分を被測定流体に接触させ、保護管32を介して、測温体12で被測定流体の温度を感知し、得られた被測定流体の温度データを、リード線14から温度調整装置(図示せず)などに送り、被測定流体の温度管理がなされている。
なお、この実施例では、流体配管部72の流路内に、本発明の温度測定センサー10の保護管32の部分を露出させたが、温度測定センサー10の保護管32の測温体12が位置する先端部分のみが露出するようにしても良い。
以上にように構成される実施例1〜実施例3の本発明の温度測定センサー10、図17に示した従来の温度測定センサー100について、引っ張り試験を実施したところ、従来の温度測定センサー100では、引っ張り強度が、3kgfであるのに対して、実施例1の温度測定センサー10では、引っ張り強度が、6kgf、実施例2の温度測定センサー10では、引っ張り強度が、8kgf、実施例3の温度測定センサー10では、引っ張り強度が、8kgfであり、本発明の温度測定センサー10の引っ張り強度に優れていることが確認できた。
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記実施例では、シリコンウェハなどの半導体製造時に使用される温度センサーについて説明したが、例えば、ガソリンなどの液体、冷却媒体などのガスなど流体の温度を測定する場合に用いることも可能であるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本発明は、例えば、シリコンウェハなどの半導体製造時に使用される、酸、アルカリな
どの洗浄液などの被測定流体の温度を測定するための温度測定センサーおよび温度測定センサーを用いた温度測定装置に適用することができる。
10 温度測定センサー
12 測温体
14 リード線
14a リード線被覆部
16 配線
18 被覆
20 リード
22 接続部
24 絶縁チューブ
26 基端部
28 接続部
30 絶縁チューブ
30a リード線側端部
32 保護管
34 リード線補強パイプ
36 基端部
36a 固定用孔
36b 固定部材
36c 凹部
38 補強パイプ本体
40 リード線側端部
42 スリット
44 段部
46 テーパー部
46a 凹凸
48 エッジ部分
50 端面
52 樹脂充填材
54 カシメ用熱収縮チューブ
56 熱収縮チューブ
58 段差埋め用熱収縮チューブ
60 クサビパイプ部材
62 クサビ部分
64 内径側
70 温度測定装置
72 流体配管部
74 配管構成部材
76 固定用孔
78 固定用凹部
80 挿入孔
82 シール部材
84 締結部材
86 固定用孔
100 温度測定センサー
102 測温体
104 リード線
106 配線
108 被覆
110 リード
112 接続部
114 絶縁チューブ
116 基端部
118 接続部
120 絶縁チューブ
122 保護管
124 リード線補強パイプ
126 樹脂充填材
L1 内径
L2 外径
L3 間隙
L4 外径
L5 内径

Claims (15)

  1. 温度測定センサー部を構成する測温体と、
    前記測温体の基端部分に電気的に接続されたリード線と、
    前記測温体部分を少なくとも覆う保護管と、
    前記リード線の測温体との接続部を覆うように配設された絶縁チューブと、
    前記保護管と連結され、リード線の基端部を覆うように配設されたリード線補強パイプと、
    前記保護管とリード線補強パイプの内部に充填された樹脂充填材と
    を備えた温度測定センサーであって、
    前記リード線補強パイプのリード線側端部にスリットを形成し、
    前記リード線補強パイプのスリット部分を少なくとも覆うように、カシメ用熱収縮チューブを配設して、
    前記カシメ用熱収縮チューブを熱収縮させることにより、前記リード線補強パイプのスリット部分を縮径させて、リード線を締め付けるように構成したことを特徴とする温度測定センサー。
  2. 前記リード線補強パイプのスリット部分を縮径させた際に、スリット部分の内径が、リード線の外径よりも小さく設定されていることを特徴とする温度測定センサー。
  3. 前記リード線補強パイプのスリット部分に、段部が形成されていることを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載の温度測定センサー。
  4. 前記段部のエッジ部分が、カシメ用熱収縮チューブを熱収縮させることにより、リード線補強パイプのスリット部分を縮径させた際に、リード線を締め付けるように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の温度測定センサー。
  5. 前記段部に、絶縁チューブのリード線側端部が当接することによって、抜け止めストッパーとして機能するように構成されていることを特徴とする請求項3から4のいずれかに記載の温度測定センサー。
  6. 前記リード線補強パイプのスリット部分の内径側表面に、凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の温度測定センサー。
  7. 前記カシメ用熱収縮チューブとリード線補強パイプのスリット部分との間に、熱収縮チューブを介装したことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の温度測定センサー。
  8. 前記リード線補強パイプのリード線側端部と、カシメ用熱収縮チューブとの間に、段差埋め用熱収縮チューブを介装したことを特徴とする請求項7に記載の温度測定センサー。
  9. 温度測定センサー部を構成する測温体と、
    前記測温体の基端部分に電気的に接続されたリード線と、
    前記測温体部分を少なくとも覆う保護管と、
    前記リード線の測温体との接続部を覆うように配設された絶縁チューブと、
    前記保護管と連結され、リード線の基端部を覆うように配設されたリード線補強パイプと、
    前記保護管とリード線補強パイプの内部に充填された樹脂充填材と
    を備えた温度測定センサーであって、
    前記リード線補強パイプのリード線側端部の内径側に、クサビパイプ部材を介装し、
    前記リード線補強パイプのリード線側端部を少なくとも覆うように、カシメ用熱収縮チューブを配設して、
    前記カシメ用熱収縮チューブを熱収縮させるとともに、クサビパイプ部材を介して、リード線を締め付けるように構成したことを特徴とする温度測定センサー。
  10. 前記リード線補強パイプのリード線側端部に、段部が形成されていることを特徴とする請求項9に記載の温度測定センサー。
  11. 前記段部に、クサビパイプ部材が当接することによって、抜け止めストッパーとして機能するように構成されていることを特徴とする請求項10に記載の温度測定センサー。
  12. 前記カシメ用熱収縮チューブと前記リード線補強パイプのリード線側端部との間に、熱収縮チューブを介装したことを特徴とする請求項9から11のいずれかに記載の温度測定センサー。
  13. 前記リード線補強パイプのリード線側端部と、カシメ用熱収縮チューブとの間に、段差埋め用熱収縮チューブを介装したことを特徴とする請求項12に記載の温度測定センサー。
  14. 請求項1から13のいずれかに記載の温度測定センサーを用いた温度測定装置であって、
    被測定流体の流路が形成された流体配管部を備え、
    前記流体配管部の流路内に、温度測定センサーの保護管部分が露出するように、温度測定センサーを配置したことを特徴とする温度測定装置。
  15. 前記流体配管部の流路内に、温度測定センサーの保護管部分の先端部分のみが露出するように、温度測定センサーを配置したことを特徴とする請求項14に記載の温度測定装置。
JP2009193510A 2009-08-24 2009-08-24 温度測定センサーおよび温度測定センサーを用いた温度測定装置 Expired - Fee Related JP5411625B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009193510A JP5411625B2 (ja) 2009-08-24 2009-08-24 温度測定センサーおよび温度測定センサーを用いた温度測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009193510A JP5411625B2 (ja) 2009-08-24 2009-08-24 温度測定センサーおよび温度測定センサーを用いた温度測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011043480A JP2011043480A (ja) 2011-03-03
JP5411625B2 true JP5411625B2 (ja) 2014-02-12

Family

ID=43831006

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009193510A Expired - Fee Related JP5411625B2 (ja) 2009-08-24 2009-08-24 温度測定センサーおよび温度測定センサーを用いた温度測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5411625B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101789654B1 (ko) * 2016-02-25 2017-10-25 (주)에스엠지 온도센서 및 그 제조방법

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62209327A (ja) * 1986-03-11 1987-09-14 Diesel Kiki Co Ltd 温度センサ
JP2990984B2 (ja) * 1992-12-04 1999-12-13 三菱マテリアル株式会社 センサの接続構造
JP2000304624A (ja) * 1999-04-21 2000-11-02 Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk 熱電対及びその製造方法
JP4377135B2 (ja) * 2003-01-31 2009-12-02 株式会社山武 温度センサ
JP2007132663A (ja) * 2005-11-08 2007-05-31 Chino Corp 温度計測センサの保持構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011043480A (ja) 2011-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8166813B2 (en) Temperature sensor and method for its manufacture
JP5523982B2 (ja) 温度センサ
KR950006016B1 (ko) 온도 감지기 장치
KR101190177B1 (ko) 온도 측정 센서, 온도 측정 센서를 이용한 온도 측정 장치, 및 온도 측정 센서의 제조 방법
US7789555B2 (en) Temperature sensor
KR101107926B1 (ko) 온도 측정 센서 및 온도 측정 센서를 이용한 온도 측정 장치
JP5411625B2 (ja) 温度測定センサーおよび温度測定センサーを用いた温度測定装置
US20130269428A1 (en) Measurement Transducer of a Thermal Mass Flow Meter for Determining the Flow of a Medium through a Pipe and Method for Fabricating it
JP4784843B2 (ja) 温度測定センサーおよび温度測定センサーの製造方法
JP2009192424A (ja) 温度センサおよび温度センサ一体型圧力センサ
JP4377135B2 (ja) 温度センサ
JP5854624B2 (ja) 温度測定装置および温度センサ
JP2008096215A (ja) 高圧領域内温度測定用シース熱電対、及びその製造方法
JP3613089B2 (ja) 温度測定用センサ
JP2006194682A (ja) 温度センサ一体型圧力センサ装置
JP2008151601A (ja) 素子と絶縁樹脂の同径型白金測温抵抗体及びその製造方法
JP4662307B2 (ja) ポリイミドをコーティングしたシース熱電対
FI125815B (fi) Mitta-anturi lämpötilan mittaamiseksi
JP5317854B2 (ja) 導電性流体検知器
KR100220429B1 (ko) 유체누설 방지구조를 가지는 열전대 장치
US20120320945A1 (en) Robust media sealing temperature probe
JP2010193654A (ja) リード線接続構造
CN101188331B (zh) 潜液装置的密封系统和方法
JP6373110B2 (ja) 半導体圧力センサ及びその製造方法
JP6414689B2 (ja) 電子部品及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120515

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130312

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131029

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131108

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees