JP5411002B2 - 歩行補助装置 - Google Patents

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Description

本発明は、動力発生装置が発生する動力を使用者の下肢に歩行補助力として付与する歩行補助装置に関する。
下肢筋力低下者のための歩行補助や歩行リハビリテーション等のために、電動モータ等の動力発生装置が発生する動力を大腿部運動の補助力として付与する歩行補助装置が提案されている。
例えば、使用者の腰部に装着されてその腰背部から左右の腰側部に延在する略C字形状の腰部フレームと、この腰部フレームの左右の腰側部に対応する部分に取り付けられた左右の動力発生装置と、この動力発生装置が発生する動力を大腿部に伝達する大腿部装具とを備えた歩行補助装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2009−95645号公報
ところで、上記従来技術では、腰部フレームの腰背部側にバッテリやコントローラ等から構成される電装ユニットが設けられている。そして、この電装ユニットにより動力発生装置に対する電力供給や動作制御が実行される。
しかしながら、上記従来技技術では、電装ユニットは腰部フレームに対して単に固定されているに過ぎないため、歩行補助装置の使用時に腰部フレームに歪み(変形)が生じると、その腰部フレームの歪みが電装ユニットに伝達されて破損や故障等のトラブルを招き得るという課題があった。特に、腰部フレームの軽量化や低コスト化を図る上では、腰部フレームの歪み(すなわち、フレームの変形抵抗)の許容範囲はより広いことが望ましく、上記課題はより重要となっている。
本発明は、このような従来技術の課題を鑑みて案出されたものであり、腰部フレームに電装ユニットを取り付けた構成において、装置使用時における腰部フレームの歪みの影響が電装ユニットに及ぶことを抑制する歩行補助装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、動力発生装置(26、28)が発生する動力を使用者の下肢に歩行補助力として付与する歩行補助装置(10)であって、使用者の腰部に装着され、使用者の腰背部から左右の腰側部に延在する略C字形状の腰部フレーム(22)と、前記腰部フレームに取り付けられ、前記動力発生装置の制御に供される電装ユニット(25)とを備え、前記電装ユニットは、前記腰部フレームに形成された収容孔(23)にそのユニット本体(100)が遊嵌すると共に、当該収容孔の上縁側および下縁側にそれぞれ設けられたユニット固定部(111、113)を介して当該腰部フレームに取り付けられた構成とする。
また、第2の発明として、前記収容孔が前記腰部フレームにおける前記腰背部に対応する部位に形成され、前記各ユニット固定部は、当該収容孔の中央部の上縁側または下縁側に配置された構成とすることができる。
また、第3の発明として、前記電装ユニットは、前記ユニット本体に対して着脱自在に取り付けられ、前記動力発生装置に電力を供給するバッテリ(101)を有する構成とすることができる。
また、第4の発明として、前記バッテリはバッテリ側端子(141)を有し、前記ユニット本体には、前記バッテリを収容する凹部(102)が形成され、当該凹部には、前記バッテリ端子に接続されるユニット側端子(142)が設けら構成とすることができる。
上記第1の発明によれば、電装ユニットは、そのユニット本体が腰部フレームの収容孔に遊嵌すると共に、当該収容孔の上下に設けられたユニット固定部を介して腰部フレームに取り付けられるため、装置使用時における腰部フレームの歪みの影響が電装ユニットに及ぶことが抑制される。
また、上記第2の発明によれば、腰部フレームにおいて変形し難い左右方向の中央部にユニット固定部が配置されるため、腰部フレームの歪みの影響が電装ユニットに及ぶことがより確実に抑制される。
また、上記第3の発明によれば、腰部フレームの歪みの影響がバッテリの電気的接続等に及ぶことが抑制される。
また、上記第4の発明によれば、電装ユニットに対するバッテリの着脱が容易となり、バッテリの交換や充電を容易に行うことが可能となる。
実施形態に係る歩行補助装置の斜視図である。 腰部装具のメインフレーム周辺の分解斜視図である。 腰部装具におけるメインフレームの中間部分の断面図である。 図2中のIV部の拡大図である。 電装ユニットに対するバッテリの取り付け方法を示す図である。 電装ユニットに対するバッテリの取り付け方法を示す詳細図である。 バッテリの固定構造を示す電装ユニットの要部断面図である。
以下、図面を参照して、本発明を歩行補助装置に適用した一実施形態を詳細に説明する。以下の説明では、歩行補助装置の方向を各図に示す方向に基づいて説明する。歩行補助装置は、略左右対称な構造を有しており、使用者に装着された状態で、その前後方向が使用者の矢状軸に一致し、その左右方向が使用者の前額軸に一致する。
図1に示すように、歩行補助装置10は腰部装具20を有する。腰部装具20は、平面視で略C字形状をなす中空構造のメインフレーム22を備えている。メインフレーム22は、使用者の腰部に装着された状態で、腰背部より左右の腰側部の外方かつ前方へ延出している。メインフレーム22は、プラスチックの成形品で、例えば、ポリアミド樹脂やガラス繊維強化プラスチック、炭素繊維強化プラスチック等の高剛性(機械的強度)を有する材料により構成されている。
メインフレーム22の使用者の腰背部に対応する中間部分22Aには、前後方向に貫通する収容孔23(図2参照)が形成されており、当該収容孔23内には、制御装置およびバッテリを備えた電装ユニット25が収容される。メインフレーム22の中間部分22Aの内側には、背部当て板24が取り付けられている。背部当て板24は、プラスチック製であり、通気性と柔軟性を得るために、上下方向に延在するスリット24Aが左右方向に所定間隔をおいて多数形成されている。
メインフレーム22の左右の先端部である前端部分22B、22Cは、使用者の左右の腰側部に位置する。各前端部分22B、22Cの下側には、ヒンジ部(図示省略)を介して動力発生装置である左側電動モータユニット26、右側電動モータユニット28が取り付けられている。ヒンジ部は、前後方向に延在する回転軸(図示省略)を有する。これにより、各電動モータユニット26、28は、使用者の矢状軸周りに回動可能である。各電動モータユニット26、28は、ケーシング内に、電動モータと、電動モータの出力部材の回動角度を検出する角度センサ等(図示省略)を内蔵している。
メインフレーム22の内側には使用者の腹部に巻き付けられる腹部ベルト30が設けられている。腹部ベルト30は、本実施形態では、左側ベルト36と、右側ベルト38と、前側ベルト40と、左横腹部ベルト44と、右横腹部ベルト46とにより構成されている。これらのベルト36、38、40、44、46は、織布や皮革等の可撓性材料から構成されている。
左側ベルト36は、両端がメインフレーム22の中間部分22Aの左側部分の上下部位に止め金(図示省略)によって連結され、長手方向における中間部分が折り返されてこの折り返し端が前方へ延出している。左側ベルト36は、長手方向における中間部分にベルト長さを調節するバックル(図示省略)を有している。右側ベルト38は、左右対称に配置されていることを除けば、左側ベルト36と同様の構成を有している。
左側ベルト36の中間部分には、左側ベルト36のベルト幅と同等の横幅を有するフック形状部51Aと、ベルト通し開口51Bとを備えたフック部材51が、ベルト通し開口51Bに左側ベルト36が通された形態で取り付けられている。同様に、右側ベルト38の折り返し先端部には、右側ベルト38のベルト幅と同等の横幅を有するフック形状部52Aと、ベルト通し開口52Bとを備えたフック部材52が、ベルト通し開口52Bに右側ベルト38が通された形態で取り付けられている。フック部材51、52は、プラスチック材料や金属材料等から形成されている。
前側ベルト40の両端部には、係合部材56、58が取り付けられている。係合部材56、58は、フック形状部51A、52Aに係脱可能に係合する矩形開口部56A、58Aと、ベルト長さ調節バックル部56B、58Bとを備え、ベルト長さ調節バックル部56B、58Bには前側ベルト40の各端部が取り付けられている。
前側ベルト40は、係合部材56、58の矩形開口部56A、58Aがフック部材51、52のフック形状部51A、52Aに離脱可能に引っ掛けられることにより、それぞれの両端が左側ベルト36と右側ベルト38に係脱可能に連結される。
左側ベルト36、右側ベルト38、前側ベルト40は、メインフレーム22の中間部分22Aと協働して使用者の腹部を取り囲む閉ループをなし、これにより、メインフレーム22は使用者の腰部に装着可能となっている。閉ループの大きさは、ベルト長さ調節バックル47、48、ベルト長さ調節バックル部56B、58Bによって調整可能になっている。
左横腹部ベルト44は、左側ベルト36の内側にあって、一端がメインフレーム22の中間部分22Aの左側部分に止め金(図示省略)によって左側ベルト36と共に取り付けられている。同様に、右横腹部ベルト46は、右側ベルト38の内側にあって、一端がメインフレーム22の中間部分22Aの右側部分に止め金(図示省略)によって右側ベルト38と共に取り付けられている。
左横腹部ベルト44および右横腹部ベルト46は、左側ベルト36および右側ベルト38より幅広であり、一部がメッシュ生地で構成されて通気性が高められている。左横腹部ベルト44および右横腹部ベルト46の外縁部には、弾性変形可能なプラスチックスワイヤ44B、46Bが縫い込まれている。プラスチックスワイヤ44B、46Bは、使用者の横腹部に対するフィット性を損ねることなく左右の横腹部ベルト44、46に適度な剛性を付与し、左右の横腹部ベルト44、46を使用者の横腹部の形状に倣った湾曲形状に保つ。
メインフレーム22の左右の前端部分22B、22Cの内側部分には、止め金(図示省略)によって左側スタビライザ部材53および右側スタビライザ部材54の一端部が連結されている。各スタビライザ部材53、54は、止め金による連結部を中心としてメインフレーム22に対して略上下方向に回動可能になっている。
各スタビライザ部材53、54の先端部53A、54Aは、その内側に配置された横腹部ベルト44、46の先端部近傍に、スポンジ等からなるクッション部材55、57を介して連結されている。
以上のようにして、左側スタビライザ部材53は、左横腹部ベルト44の先端部および左側ベルト36の折り返し端近傍部、つまり、腹部ベルト30の左側の中間部分と、メインフレーム22の左側の前端部分22Bとを接続する。同様に、右側スタビライザ部材54は、腹部ベルト30の右側の中間部分と、メインフレーム22の右側の前端部分22Bとを接続する。
各スタビライザ部材53、54は、加硫ゴム等のエラストマ材により板状に形成されている。各スタビライザ部材53、54は、ゴム硬さや厚さ、断面形状等の選定により、少なくとも自立でき、メインフレーム22の左右の前端部分22B、22Cと腹部ベルト30の中間部分とを接続する方向(前後方向)と、上下方向には比較的高い剛性(耐曲げ強度)を示し、左右方向(板厚方向)には比較的低い剛性(耐曲げ強度)を示す。つまり、各スタビライザ部材53、54は、上下方向に比して左右方向に弾性変形し易い。スタビライザ部材53、54は、板厚および板状形状(断面形状)、材質等を適宜調整することによって、仕様に適合した最適値に設定することができる。
各スタビライザ部材53、54は、腹部ベルト30が使用者の腹部に締め付けられることにより、各々、左右方向の内側に弾性変形し、各々の先端部53A、54Aが使用者の左右の上前腸骨棘の上部に位置する。
電動モータユニット26、28には、電動モータの出力部材とトルク伝達関係で連結されるスイングアーム60、62の基端部60A、62Aが着脱可能に連結されている。
スイングアーム60、62は、アルミニウム等の軽金属や、ガラス繊維強化プラスチック、炭素繊維強化プラスチック等の高剛性を有する材料により構成され、使用者の股関節部の外側から使用者の大腿部前側へと太腿に沿って延びるように捩られた形状をし、大腿部前側に位置する先端部60B、62Bを有する。
スイングアーム60、62の先端部60B、62Bには、連結部64、66によって大腿前部当て板68、70が、首振り可能に取り付けられている。大腿前部当て板68、70は、プラスチック製で、大腿前部の形状に合った湾曲形状をしており、通気性と柔軟性を高めるために、上下方向に延在する多数のスリット68A、70Aが形成されている。
大腿前部当て板68、70には、フック形状部71、72が一体成形されている。また、大腿前部当て板68、70には、大腿部ベルト73、74の一端部が連結されている。大腿部ベルト73、74の先端部には、フック形状部71、72に係脱可能に係合する矩形開口部75A、76Aと、ベルト長さ調節バックル部75B、76Bとを含む係合部材75、76が取り付けられている。換言すると、大腿部ベルト73、74の先端部は、ベルト長さ調節バックル部75B、76Bにベルト長さ調節可能に取り付けられている。
大腿部ベルト73、74は、係合部材75、76の矩形開口部75A、76Aをフック形状部71、72に離脱可能に引っ掛けることにより、先端部を大腿前部当て板68、70に係脱可能に連結される。
大腿部ベルト73、74は、長手方向の中間部より上方に二股状に分岐した補助ベルト部84、86を一体に有する。補助ベルト部84、86の先端は、止め金88、90によってスイングアーム60、62の中間部分に枢動可能に連結されている。
補助ベルト部84、86を含む大腿部ベルト73、74は、織布や皮革等の可撓性を有する材料により構成することができ、本実施形態では、通気性をよくするためにメッシュ生地により構成されている。大腿部ベルト73、74は、その外縁部に弾性変形可能なプラスチックスワイヤ73A、74Aが縫い込まれ、大腿前部当て板68、70に連結されていない状態においても大腿部を取り囲む形状を保持する。
以上のようにして、歩行補助装置10は、メインフレーム22が腹部ベルト30によって使用者の腰部に装着され、スイングアーム60、62の先端部60B、62Bが大腿部ベルト73、74および大腿前部当て板68、70によって使用者の左右の大腿部に装着される。この状態で、使用者が歩行すると、歩行による大腿部の前後の振り運動によって各スイングアーム60、62が基端部60A、62Aを中心として前後に回動する。
このスイングアーム60、62の回動が電動モータユニット26、28の角度センサによって検出されることにより、使用者の歩行に応じて電動モータユニット26、28の電動モータが駆動され、左右のスイングアーム60、62が使用者の歩行に応じて回動駆動される。これにより、電動モータが発生する動力が使用者の下肢に歩行補助力として付与される。
図2に示すように、電装ユニット25は、メインフレーム22の略楕円状をなす収容孔23に遊嵌するユニット本体100を有している。ユニット本体100の前面側には、バッテリ101が着脱自在に装着される収容凹部102が形成されている。バッテリ101は、ユニット本体100に内蔵された制御装置(図示省略)と、各電動モータユニット26、28とに電力を供給する。また、ユニット本体100の前面側には、収容凹部102の上下を挟み込むように上側ボルト孔103および下側ボルト孔104がそれぞれ形成されている。これらボルト孔103、104は、ユニット本体100の左右方向の中央に位置する。
さらに、ユニット本体100の左右側部には、ゴム製の連結ブロック105が外向きにそれぞれ突設されている。各連結ブロック105は、左右のケーブル106がそれぞれ挿通された状態で、メインフレーム22の収容孔23の左右縁に形成された連結孔107にそれぞれ遊嵌される。左右のケーブル106は、電装ユニット25と電動モータユニット26、28とを電気的に接続し、制御信号の送受や電力供給等に供されるものである。
メインフレーム22の収容孔23の上縁には、電装ユニット25を固定するための上側固定片111が下向きに突設されている。また、収容孔23の下縁から前方に突設された支持ブロック112には、上側固定片111と対をなす下側固定片113が上方に向けて突設されている。これらの固定片111、113はメインフレーム22の左右方向の中央に位置する。
電装ユニット25は、図3に示すように、2本の段付ボルト114によってメインフレーム22に対して固定される。各段付ボルト114は、上下の固定片111、113の貫通孔111A、133Aにそれぞれ挿通された状態で、ユニット本体100の上下のボルト孔103、104にそれぞれ螺合する。各段付ボルト114の外周には、ゴムブッシュ115,116がそれぞれ介装されている。
歩行補助装置10の使用時には、メインフレーム22は、使用者の下肢の上下運動に伴って、例えば、図2中の矢印A,Bに示すように、その左右の前端部分22B、22Cが上下逆方向に捩れるように変形し得る。しかしながら、上述のように、電装ユニット25は、そのユニット本体100が収容孔23に遊嵌すると共に、収容孔23の上縁側および下縁側に設けられた2つの固定片111、113を介してメインフレーム22に固定される構成であるため、装置使用時におけるメインフレーム22の歪みの影響が電装ユニット25に及ぶことが抑制される。特に、2つの固定片111、113は、メインフレーム22において変形し難い腰背部側(左右方向の中央部)に配置されているため、メインフレーム22の歪みの影響が電装ユニット25に及ぶことをより確実に抑制できる。また、段付ボルト114にゴムブッシュ115、116が介装されているため、メインフレーム22に対する電装ユニット25の取付精度やメインフレーム22の歪みの許容範囲が拡がるという利点がある。
背部当て板24は、電装ユニット25の前面側に設けられ、ヒンジ部121(図5参照)によりメインフレーム22に対して開閉自在に支持されている。背部当て板24は、電装ユニット25の前面側を遮蔽する閉鎖位置(図1参照)と、電装ユニット25の前面側を露出させる開放位置(図5参照)との間を回動可能である。
ヒンジ部121は、図4に示すように、背部当て板24の背面下部に突設され、所定の間隔で対向配置された一対の弾性係止片122と、この弾性係止片122を枢支する支持ブロック112とによって構成される。弾性係止片122は、その先端側を拡開するように弾性変形可能であり、これにより、先端側の内面から突設された軸部123が、支持ブロック112の左右側壁に形成された軸孔124にそれぞれ挿入可能となっている。支持ブロック112は、軸孔124が形成された前端の左右下部112Aが前方に向けて先細り状に切り欠かれており、これにより、図2中の矢印Cで示すように、開放状態において軸孔124に対する軸部123の挿入が容易となる。
また、背部当て板24の背面上部に突設された円柱状をなす左右の係合部125には、それぞれ磁石が埋設されている。一方、メインフレーム22における収容孔23の左右上方には、左側ベルト36、右側ベルト3、左横腹部ベルト44、及び右横腹部ベルト46を固定するための鉄製の固定部126がそれぞれ突設されている。背部当て板24の係合部125は、背部当て板24の閉鎖時に、メインフレーム22の固定部126に対してそれぞれ当接するように配置されており、磁力によって固定部126に吸着する。このような構成により、歩行補助装置10では、ヒンジ部121によって背部当て板24を開閉容易としつつ、その閉鎖状態を安定的に維持することが可能である。
また、上記構成の背部当て板24を設けることにより、使用者は、ヒンジ部121を支点として背部当て板24を開閉するという簡易な操作により、メインフレーム22の内側からの電装ユニット25へのアクセスが容易である。背部当て板24には、複数のスリット24A(図1参照)が設けられているため、使用者の腰回りに沿って当接可能とする適切な剛性と、良好な通気性とを確保することが可能である。
バッテリ101は、図5(A),(B)に示すように、背部当て板24を開放した状態で電装ユニット25の前面側(使用者側)から電装ユニット25の収容凹部102に対して着脱される。つまり、使用者は、ヒンジ部121を支点として背部当て板24を開閉させるという簡易な操作により、バッテリ101を着脱することが可能となる。
図6または図7に示すように、バッテリ101の上部中央には、上下方向に撓曲可能な略横向きのU字状をなす弾発片131が設けられており、この弾発片131の上面から2つの係止爪132が突設されている。また、バッテリ101の下面の左右には、係止凸部133がそれぞれ突設されている。
電装ユニット25は、上部の係止爪132と、下部の係止凸部133とによってバッテリ101に係止される。より詳細には、係止爪132は、電装ユニット25の収容凹部102の上面に開口する係止凹部134に挿入され、また、係止凸部133は、収容凹部102の下面に開口する係止孔135に挿入される。この場合、係止凸部133の前面133Aが前側に向けて傾斜し、同様に係止孔135の開口縁の前面135Aが前側に向けて傾斜していることにより、係止孔135の係止孔135への挿入が容易となっている。
また、バッテリ101が電装ユニット25に装着されることにより、バッテリ101の下部中央に設けられたバッテリ側端子141(図6参照)が、電装ユニット25の収容凹部102の下面中央に設けられたユニット側端子142に電気的に接続される。なお、バッテリ側端子141は、周知の電子機器と同様に、図示しない充電器側の端子に接続可能である。このような構成により、電装ユニット25に対するバッテリ101の着脱が容易となり、バッテリ101の交換や充電を容易に行うことが可能である。
また、図2に示すように、背部当て板24の背面には、上下方向に延在する一対のリブ151が設けられている。これらリブ151の少なくとも一方は、図3に示すように、背部当て板24の閉鎖時に先端部151Aがバッテリ101の前面(露出面)に当接するように設けることが可能である。
このようにして、背部当て板24をバッテリ101の外蓋として機能させることができるため、バッテリ101へのアクセスを容易としつつ、バッテリ101を固定するための部材を別途設けることなく、バッテリ101の装着状態を安定的に保持することが可能となる。なお、バッテリ101は、電装ユニット25に着脱自在に取り付けられているため、上述の電装ユニット25の場合と同様に、使用時におけるメインフレーム22の歪みの影響がバッテリ101の電気的接続等に及ぶことが抑制される。
本発明を特定の実施形態に基づいて詳細に説明したが、これらの実施形態はあくまでも例示であって、本発明はこれらの実施形態によって限定されるものではない。上記実施形態に示した本発明に係る歩行補助装置の各構成要素は、必ずしも全てが必須ではなく、少なくとも本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて選択的に用いることが可能である。
10 歩行補助装置
20 腰部装具
22 メインフレーム(腰部フレーム)
22A 中間部分
22B,22C 前端部分
23 収容孔
24 背部当て板(腰当て部材)
24A スリット
25 電装ユニット
26 左側電動モータユニット(動力発生装置)
28 右側電動モータユニット(動力発生装置)
100 ユニット本体
101 バッテリ
102 収容凹部
111 上側固定片(ユニット固定部)
112 支持ブロック
113 下側固定片(ユニット固定部)
114 段付ボルト
121 ヒンジ部
122 弾性係止片
125 係合部
126 固定部
131 弾発片
132 係止爪
133 係止凸部
134 係止凹部
135 係止孔
141 バッテリ側端子
142 ユニット側端子
151 リブ(当接部)

Claims (4)

  1. 動力発生装置が発生する動力を使用者の下肢に歩行補助力として付与する歩行補助装置であって、
    使用者の腰部に装着され、使用者の腰背部から左右の腰側部に延在する略C字形状の腰部フレームと、
    前記腰部フレームに取り付けられ、前記動力発生装置の制御に供される電装ユニットと
    を備え、
    前記電装ユニットは、前記腰部フレームに形成された収容孔にそのユニット本体が遊嵌すると共に、当該収容孔の上縁側および下縁側にそれぞれ設けられたユニット固定部を介して当該腰部フレームに取り付けられたことを特徴とする歩行補助装置。
  2. 前記収容孔が前記腰部フレームにおける前記腰背部に対応する部位に形成され、前記各ユニット固定部は、当該収容孔の中央部の上縁側または下縁側に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の歩行補助装置。
  3. 前記電装ユニットは、前記ユニット本体に対して着脱自在に取り付けられ、前記動力発生装置に電力を供給するバッテリを有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の歩行補助装置。
  4. 前記バッテリはバッテリ側端子を有し、
    前記ユニット本体には、前記バッテリを収容する凹部が形成され、当該凹部には、前記バッテリ端子に接続されるユニット側端子が設けられたことを特徴とする請求項3に記載の歩行補助装置。
JP2010003501A 2010-01-11 2010-01-11 歩行補助装置 Expired - Fee Related JP5411002B2 (ja)

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