JP5410344B2 - レーザ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ装置に関し、特に半導体装置製造の露光に用いられるレーザ装置に関する。
従来、半導体装置製造における露光用の光源としては、ArFレーザのような真空紫外光領域のレーザ光を出力するレーザ装置が使用されていた。この露光用レーザ光源装置では、投影レンズの色収差を無視できる程度にまで、スペクトル線幅を狭帯域化する必要がある。また、露光でのスペックルの発生を抑制するためには、レーザ装置から出力されるレーザ光を低コヒーレンス化する必要がある。そこで、たとえば以下に示す特許文献1では、光路上に光遅延素子を配置することで、出力レーザ光を低コヒーレンス化していた。また、たとえば以下に示す特許文献2では、発振器(マスターオシレータ:MO)と増幅器(プリアンプ:PA)との間にパルス幅伸長装置を配置することで、レーザ光を低コヒーレンス化していた。
特開平11−312631号公報 特開平4−261083号公報
しかしながら、波長193nmのArFレーザなど、比較的波長が短い波長領域では、透過率70%以上の比較的透過効率の高い低コヒーレンス機構(OPS等)を実現することが困難であった。特に、2段階露光(ダブルパターニング)をする場合に露光装置に要求される解像度を満足するためには、さらなる低コヒーレンス化が必要となる。ただし、低コヒーレンス化を促進するためには、低コヒーレンス機構の部品点数を増加する必要がある。しかしながら、部品点数が増加すると、低コヒーレンス機構の透過効率が低下してしまう。この結果、露光装置に入力するレーザ光の光強度が低下し、これにより、露光装置のスループットが低下してしまうという問題が発生する。
そこで本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、レーザ光の低コヒーレンス化と高強度とを実現できるレーザ装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明によるレーザ装置は、レーザ光源から出力されたレーザ光を該レーザ光よりも短波長のレーザ光に変換した後、該レーザ光を増幅して出力する増幅部を有するレーザ装置であって、前記レーザ光を前記短波長のレーザ光に変換する前に、該レーザ光を低コヒーレンス化する低コヒーレンス化部を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、レーザ光を短波長に変換する前にレーザ光を低コヒーレンス化するため、エネルギーロスが比較的小さい長い波長の段階でレーザ光を低コヒーレンス化することが可能となる。これにより、低コヒーレンス化と高強度とが実現されたレーザ光を出力可能なレーザ装置を実現することが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態1によるレーザ装置の概略構成を示す模式図である。 図2は、本発明の実施の形態1によるマスタオシレータの概略構成を示す模式図である。 図3は、本発明の実施の形態1によるTi:サファイアマスタオシレータの概略構成を示す模式図である。 図4は、本発明の実施の形態1によるTi:サファイアパワーオシレータの概略構成を示す模式図である。 図5は、本発明の実施の形態1による低コヒーレンス機構の概略構成を示す模式図である。 図6は、本発明の実施の形態1による波長変換機構の概略構成を示す模式図である。 図7は、本発明の実施の形態1の変形例1による波長変換機構の概略構成を示す模式図である。 図8は、本発明の実施の形態1の変形例2による低コヒーレンス機構の概略構成を示す模式図である。 図9は、本発明の実施の形態1の変形例3による低コヒーレンス機構の概略構成を示す模式図である。 図10は、図9に示す低コヒーレンス機構を別の角度から見た際の概略構成を示す模式図である。 図11は、本発明の実施の形態1の変形例4による低コヒーレンス機構の概略構成を示す模式図である。 図12は、図11に示す低コヒーレンス機構を光軸上から見た際の概略構成を示す模式図である。 図13は、本発明の実施の形態1の変形例5による低コヒーレンス機構の概略構成を示す模式図である。 図14は、本発明の実施の形態1の変形例6によるTi:サファイアパワーオシレータの概略構成を示す模式図である。 図15は、本発明の実施の形態1の変形例7によるTi:サファイアパワーオシレータの概略構成を示す模式図である。 図16は、本発明の実施の形態1の変形例8によるTi:サファイアパワー増幅器PA10の概略構成を示す模式図である。 図17は、本発明の実施の形態1の変形例9によるレーザ装置におけるマスタオシレータの概略構成を示す模式図である。 図18は、本発明の実施の形態2によるレーザ装置の概略構成を示す模式図である。 図19は、図18に示すレーザ装置における光学系を他の角度から見た際の概略構成を示す模式図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面と共に詳細に説明する。なお、以下の説明において、各図は本発明の内容を理解でき得る程度に形状、大きさ、および位置関係を概略的に示してあるに過ぎず、従って、本発明は各図で例示された形状、大きさ、および位置関係のみに限定されるものではない。また、各図では、構成の明瞭化のため、断面におけるハッチングの一部が省略されている。さらに、後述において例示する数値は、本発明の好適な例に過ぎず、従って、本発明は例示された数値に限定されるものではない。
(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1によるレーザ装置を、図面を用いて詳細に説明する。本実施の形態1では、レーザ装置として、出力レーザ光の中心波長が193nmのArFレーザを例に挙げる。ただし、これに限定されるものではなく、KrFレーザやXeClレーザやXeFレーザなどのエキシマレーザや、極端紫外光の光源であるEUV光源など、種々のレーザ装置を適用することができる。
たとえば193nm程度のレーザ光など、比較的波長の短いレーザ光は、高反射ミラーまたは部分反射ミラーなどの光学素子によるエネルギーロスが、比較的波長の長いレーザ光よりも大きい。このため、波長の短いレーザ光を高反射ミラーや部分反射ミラーを用いて繰り返し反射させると、散乱や吸収によるエネルギーロスが非常に大きくなる。これに対し、本実施の形態1によれば、波長を短波長に変換する波長変換機構(波長変換部)の前段に低コヒーレンス機構(低コヒーレンス化部)を設けている。このため、エネルギーロスが比較的小さい長い波長の段階でレーザ光を低コヒーレンス化することが可能となる。これにより、本実施の形態1では、色収差が無視できる程度のスペクトル線幅を維持しつつ、低コヒーレンス化と高強度とが実現されたレーザ光を出力可能なレーザ装置1を実現することが可能となる。この結果、露光装置でのスループットを向上できるレーザ装置を実現できる。
図1は、本実施の形態1によるレーザ装置の概略構成を示す模式図である。図1に示すように、レーザ装置1は、レーザ光L1を出力するマスタオシレータMO1と、マスタオシレータMO1から出力されたレーザ光L1を増幅して出力レーザ光L2として出力するパワーオシレータPO1と、を備える。マスタオシレータMO1から出力されたレーザ光L1は、たとえば高反射ミラーM1およびM2よりなる光学系を介してパワーオシレータPO1に入力される。
マスタオシレータMO1は、たとえばTi:サファイア結晶などのレーザ結晶からなる固体レーザ10と、固体レーザ10から出力されたレーザ光Lcを低コヒーレンス化する低コヒーレンス機構20と、低コヒーレンス化されたレーザ光(以下、低コヒーレンス光という)Ldを短波長のレーザ光L1に変換する波長変換機構30と、を備える。すなわち、本実施の形態1では、増幅する前であって波長変換による短波長化の前に、レーザ光を低コヒーレンス化する。これにより、低コヒーレンス化時に生じるレーザ光のエネルギーロスを低減することができる。
一方、パワーオシレータPO1は、共振器の一方の共振器ミラーとして機能するリアミラー41と、共振器内を往復するレーザ光を増幅する増幅領域を備えたチャンバ43と、共振器の一方の共振器ミラーとして機能するとともにレーザ光の出力端として機能する出力カプラ46と、共振器内を往復するレーザ光の指向性を維持するスリット42と、を備える。チャンバ43には、チャンバ43の気密性を高めるとともにレーザ光を内部に取り込むためのウィンドウ44aおよび44bが設けられている。また、チャンバ43の内部には、レーザ光が通過する領域(増幅領域)を挟むように配置された一対の放電電極45aおよび45bが設けられるとともに、フッ化アルゴン(ArF)ガスが充填されている。放電電極45aおよび45bには、不図示のRF電源から高周波の電圧が印加される。これにより、放電電極45aおよび45b間に、活性化されたArFガスよりなる増幅領域が形成され、この増幅領域を通過するレーザ光が増幅される。なお、増幅後のレーザ光は、出力レーザ光L2として出力カプラ46から出力される。
つぎに、図1におけるマスタオシレータMO1について、図面を参照して詳細に説明する。図2は、本実施の形態1によるマスタオシレータの概略構成を示す模式図である。図2に示すように、マスタオシレータMO1の固体レーザ10は、Ti:サファイアマスタオシレータMO10と、Ti:サファイアパワーオシレータPO10と、Ti:サファイアマスタオシレータMO10から出力されたレーザ光をTi:サファイアパワーオシレータPO10に導く高反射ミラーM11およびM12よりなる光学系と、Ti:サファイアマスタオシレータMO10およびTi:サファイアパワーオシレータPO10に増幅用のレーザ光を供給するポンピングレーザPLと、を備える。固体レーザ10から出力された比較的波長の長いレーザ光(たとえば386〜774nm付近に含まれる波長帯域のレーザ光)は、低コヒーレンス機構20によって低コヒーレンス化された後、波長変換機構30において比較的短い目的の波長(たとえば193nmの波長帯域)のレーザ光に変換され、その後、高反射ミラーM1およびM2を含む光学系を介して図1におけるパワーオシレータPO1に入力される。なお、Ti:サファイアマスタオシレータMO10およびTi:サファイアパワーオシレータPO10の詳細、ならびに、低コヒーレンス機構20および波長変換機構30の詳細については、後述において触れる。
つぎに、図2の固体レーザ10におけるTi:サファイアマスタオシレータMO10について、図面を参照して詳細に説明する。図3は、本実施の形態1によるTi:サファイアマスタオシレータの概略構成を示す模式図である。図3に示すように、Ti:サファイアマスタオシレータMO10は、いわゆるリットマン型のレーザである。このTi:サファイアマスタオシレータMO10は、共振器を形成する高反射ミラー11および出力カプラ15と、この共振器内の光路上に配置されたTi:サファイア結晶12およびグレーティング13と、グレーティング13で回折されたレーザ光を反射してグレーティング13に戻す高反射ミラー14と、を備える。なお、高反射ミラー11および14は、高反射ミラー11および出力カプラ15とは別の共振器を形成する。また、出力カプラ15は、シード光Lbを出力する光出力端としても機能する。
この構成において、高反射ミラー11は、ポンピングレーザPL(図2参照)からの光(以下、ポンプ光という)La1を透過し、Ti:サファイア結晶12からのレーザ光を反射する。高反射ミラー11を介して入力されたポンプ光La1は、Ti:サファイア結晶12に入射する。Ti:サファイア結晶12の光入出力端面は、ブリュースタカットされている。これにより、この端面でのレーザ光の反射が抑えられる。ポンプ光La1が入射したTi:サファイア結晶12は、高反射ミラー11、グレーティング13、高反射ミラー14および出力カプラ15で構成される共振器によって発振することで、パルスレーザ光を出射する。Ti:サファイア結晶12から出射されたレーザ光は、グレーティング13によって回折される。ここで、出力カプラ15は、グレーティング13に対してたとえば0次回折光の出射方向に配置される。また、高反射ミラー14は、グレーティング13に対して±m次回折光の出射方向に配置される。したがって、グレーティング13に対する高反射ミラー14の角度を調節することで、Ti:サファイアマスタオシレータMO10が出力するシード光Lbの波長を選択することができる。この結果、Ti:サファイアマスタオシレータMO10が出力するレーザ光Lbのスペクトル線幅を、露光時の色収差が無視できる程度のスペクトル線幅にすることが可能となる。
Ti:サファイアマスタオシレータMO10から出力されたシード光Lbは、上述のように、高反射ミラーM11およびM12よりなる光学系を介してTi:サファイアパワーオシレータPO10に入射する。ここで図4に、本実施の形態1によるTi:サファイアパワーオシレータの概略構成を示す。図4に示すように、Ti:サファイアパワーオシレータPO10は、いわゆるファブリペロー型のレーザである。このTi:サファイアパワーオシレータPO10は、共振器を形成する高反射ミラー17および出力カプラ19と、この共振器内の光路上に配置されたTi:サファイア結晶18と、Ti:サファイアマスタオシレータMO10から入射したシード光LbおよびポンピングレーザPLからポンプ光La2を共振器内に導く高反射ミラー16と、を備える。
この構成において、高反射ミラー16は、Ti:サファイアマスタオシレータMO10からのシード光Lbを共振器側へ反射するとともに、ポンピングレーザPLからのポンプ光La2を共振器側へ透過する。また、共振器を形成する一方の高反射ミラー17は、高反射ミラー16を介するシード光Lbおよびポンプ光La2を透過し、Ti:サファイア結晶18からのレーザ光を反射する。高反射ミラー17を介して入力されたポンプ光La2およびシード光Lbは、Ti:サファイア結晶18に入射する。Ti:サファイア結晶18の光入出力端面は、ブリュースタカットされている。これにより、この端面でのレーザ光の反射が抑えられる。ポンプ光La2およびシード光Lbが入射したTi:サファイア結晶18は、高反射ミラー17および出力カプラ19で構成される共振器によって発振することで、ポンプアップされたパルスレーザ光を出射する。Ti:サファイア結晶18から出射されたレーザ光は、出力カプラ19を介してレーザ光Lcとして出力される。
Ti:サファイアパワーオシレータPO10から出力されたレーザ光Lcは、低コヒーレンス機構20に入力されて、低コヒーレンス化される。ここで図5に、本実施の形態1による低コヒーレンス機構の概略構成を示す。図5に示すように、低コヒーレンス機構20は、レーザ光Lcの一部を反射し一部を透過するビームスプリッタ21aと、ビームスプリッタ21aで反射されたレーザ光Lcの光学像を再びビームスプリッタ21aに転写結像する光路を形成する複数の凹面高反射ミラー21b〜21eと、を備える。このように、入射したレーザ光Lcの一部を遅延させることで、レーザ光を低コヒーレンス化することができる。なお、本説明では、低コヒーレンス機構20で低コヒーレンス化されたレーザ光を低コヒーレンス光Ldという。
ここで、Ti:サファイアマスタオシレータMO10から出力されるシード光Lbの波長をλsolid_moとし、そのスペクトル線幅をΔλsolid_moとし、固体レーザ10におけるTi:サファイアパワーオシレータPO10の高反射ミラー17および出力カプラ19が形成する共振器の光路長をLresoとし、低コヒーレンス機構20の光路長をLopsとすると、低コヒーレンス光Lcのコヒーレント長Lcohは、以下の式1の関係を満たす。
Figure 0005410344
また、以上のようにして、低コヒーレンス機構20から出力された低コヒーレンス光Ldは、波長変換機構30に入力されて、所望の波長帯域のレーザ光に変換される。ここで図6に、本実施の形態1による波長変換機構の概略構成を示す。図6に示すように、波長変換機構30は、集光レンズ131と、SHG結晶30aと、コリメートレンズ132と、高反射ミラー133および134と、集光レンズ135と、SHG結晶30bと、コリメートレンズ136と、高反射ミラー137と、を備える。
低コヒーレンス機構20からの低コヒーレンス光Ldは、まず、波長変換機構30における集光レンズ131によってSHG結晶30aに集光される。SHG結晶30aは、たとえばBBO結晶であり、入射した低コヒーレンス光Ld(波長=ω)に対してたとえば第2高調波光(波長=2ω)のパルス状のレーザ光を出射する。SHG結晶30aから出射されたレーザ光は、コリメートレンズ132で平行光化された後、高反射ミラー133および134を介して集光レンズ135に入射する。なお、高反射ミラー133は、波長が2ωのレーザ光を反射し、波長がωのレーザ光を透過する。したがって、集光レンズ135には、波長が2ωのレーザ光のみが導かれる。この結果、レーザ光のスペクトル線幅を、露光時の色収差が無視できる程度のスペクトル線幅に維持することが可能となる。
集光レンズ135は、入射したレーザ光をSHG結晶30bに集光する。SHG結晶30bは、たとえばKBBF結晶であり、入射したレーザ光(波長=2ω)に対してたとえば第2高調波光(2倍の波長=4ω)のパルス状のレーザ光を射する。なお、KBBF結晶は、193nm程度である真空紫外光の波長帯域のレーザ光への波長変換に適しており、その寿命も長いという利点を備える。SHG結晶30bから出射したレーザ光は、コリメートレンズ136で平行光化された後、高反射ミラー137に入射する。高反射ミラー137は、波長が2ωのレーザ光を透過するとともに、波長が4ωのレーザ光を反射して、レーザ光L1として出力する。この結果、レーザ光L1のスペクトル線幅を、露光時の色収差が無視できる程度のスペクトル線幅に維持することが可能となる。なお、このレーザ光L1が、マスタオシレータMO1が出力するレーザ光L1である。
また、以上のようにマスタオシレータMO1から出力されたレーザ光L1は、上述のように、高反射ミラーM1およびM2を介してパワーオシレータPO1に入射し、パワーオシレータPO1において露光用に増幅された後、出力レーザ光L2として不図示の露光装置へ出力される。
以上のように、本実施の形態1では、波長を短波長に変換する波長変換機構の前段に低コヒーレンス機構を設けている。このため、エネルギーロスが比較的小さい短い波長の段階でレーザ光を低コヒーレンス化することが可能となる。これにより、本実施の形態1では、低コヒーレンス化と高強度とが実現されたレーザ光を出力可能なレーザ装置1を実現することが可能となる。また、本実施の形態1では、各段階において目的の波長のレーザ光のみを反射する光学素子(たとえば高反射ミラー133および137)を設けているため、露光時の色収差が無視できる程度のスペクトル線幅が維持された出力レーザ光L2を生成することが可能である。
・変形例1
ここで、本実施の形態1の変形例1について、図面を参照して詳細に説明する。上述の実施の形態1では、波長変換機構30の前段(入力段)に、低コヒーレンス機構20が配置されていた。すなわち、レーザ装置1は、短波長化される前のレーザ光を低コヒーレンス化する構成を備えていた。ただし、本発明はこれに限定されず、たとえば図7に示すように、波長変換機構30−1内に低コヒーレンス機構20を設けてもよい。図7は、本実施の形態1の変形例1による波長変換機構の概略構成を示す模式図である。
図7に示すように、波長変換機構30−1は、2つのSHG結晶30aおよび30bの間の光路上に、低コヒーレンス機構20が配置されている。言い換えれば、波長変換機構30−1は、2段階の短波長化における1段目の後にレーザ光を低コヒーレンス化する構成を備える。このような構成によっても、上述の実施の形態1と同様に、エネルギーロスが比較的小さい短い波長の段階でレーザ光を低コヒーレンス化することが可能となる。これにより、本変形例1では、低コヒーレンス化と高強度とが実現されたレーザ光を出力可能なレーザ装置1を実現することが可能となる。本変形例に限らず、複数の波長変換機構を有する場合は、それら複数の波長変換機構の間に低コヒーレンス機構を設けてもよい。
たとえばTi:サファイアマスタオシレータMO10からのシード光Lbの波長が773.6nm程度の場合、この第2高調波光の波長(=386.8nm程度)に対しても、エネルギーロスの小さい光学素子が存在する。そこで、本変形例1のように、1段目の短波長化の後のレーザ光を低コヒーレンス化する構成とすることで、1段目の短波長化の前に低コヒーレンス化する場合と比較して、波長変換効率を向上することが可能となる。なお、他の構成は、上述の実施の形態1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
・変形例2
つぎに、本実施の形態1による低コヒーレンス機構20の変形例について、図面を参照して詳細に説明する。図8は、本実施の形態1の変形例2による低コヒーレンス機構の概略構成を示す模式図である。図8に示すように、低コヒーレンス機構20−1は、入射光(レーザ光Lc)に対して所定角度θ傾斜した部分反射ミラー121および高反射ミラー122を備える。部分反射ミラー121の光入射面には、部分反射コート121aが形成されている。高反射ミラー122の反射面には、高反射コート122aが形成されている。一方、部分反射ミラー121および高反射ミラー122は、部分反射コート121aおよび高反射コート122aが形成された面が互いに対向するように配置される。この部分反射ミラー121および高反射ミラー122は、レーザ光Lcの入射軸に対して傾斜して配置されるとともに、互いに平行に配置されることで、レーザ光Lcがその一部を部分反射ミラー121を介して出射しつつ繰り返し反射する繰返し光路を形成する。すなわち、部分反射コート121に入射したレーザ光Lcは、その一部が部分反射ミラー121を透過するとともに、残りが高反射ミラー122へ反射する。高反射ミラー122に入射したレーザ光は、再び部分反射ミラー121に入射し、その一部が部分反射ミラー121を透過するとともに、残りが高反射ミラー122へ反射する。これを繰り返すことで、部分反射ミラー121からは、部分反射ミラー121を透過した複数のレーザ光(繰返し反射レーザビーム光束)Ld1が出力される。
ここで、部分反射ミラー121と高反射ミラー122とのギャップをdとすると、低コヒーレンス機構20−1の光路長Lopsは、2dとなる。したがって、繰返し反射レーザビーム光束Ld1における各レーザ光間の光路長の差は、コヒーレント長Lcohよりも長い。このため、繰返し反射レーザビーム光束Ld1における複数のレーザ光は、互いに干渉することはない。これにより、この繰返し反射レーザビーム光束Ld1を波長変換機構30によって波長変換したレーザ光L1は、低コヒーレンス光となる。この結果、パワーオシレータPO1に入力されるレーザ光L1を低コヒーレンス光とすることができる。
・変形例3
つぎに、低コヒーレンス機構の他の変形例について、図面を参照して詳細に説明する。図9は、本実施の形態1の変形例3による低コヒーレンス機構の概略構成を示す模式図である。図10は、図9に示す低コヒーレンス機構を別の角度から見た際の概略構成を示す模式図である。図9および図10に示すように、低コヒーレンス機構20−2は、図8に示す低コヒーレンス機構20−1の構成に加え、部分反射ミラー121を透過した繰返し反射レーザビーム光束Ld1をさらにその一部を部分反射ミラー221を介して出射させつつ繰り返し反射させる繰返し光路を形成する部分反射ミラー221および高反射ミラー222を備える。ただし、レーザ光Lcの光軸に対する部分反射ミラー221および高反射ミラー222の傾きは、部分反射ミラー121および高反射ミラー122のレーザ光Lcの光軸に対する傾きに対して、その方向がたとえば90°回転している。また、部分反射ミラー221の光入射面には、部分反射コート121aが形成されている。高反射ミラー222の反射面には、高反射コート122aが形成されている。
このように、レーザ光Lcの光軸に対して傾く方向が異なる2つの繰返し光路を形成することで、2次元的に干渉のない繰返し反射レーザビーム光束Ld2を生成することができる。これにより、この繰返し反射レーザビーム光束Ld2を波長変換機構30によって波長変換したレーザ光L1が低コヒーレンス光となるため、パワーオシレータPO1に入力されるレーザ光L1を低コヒーレンス光とすることができる。
・変形例4
つぎに、低コヒーレンス機構の他の変形例について、図面を参照して詳細に説明する。図11は、本実施の形態1の変形例4による低コヒーレンス機構の概略構成を示す模式図である。図12は、図11に示す低コヒーレンス機構を光軸上から見た際の概略構成を示す模式図である。図11および図12に示すように、低コヒーレンス機構20−2は、レーザ光Lcに対して透明な透明基板322と、透明基板322における少なくともレーザ光Lcが入射するレーザビーム領域RBに形成された複数の微細膜321aと、を備えたランダムフェーズシフタ321よりなる。各微細膜321aは、レーザ光Lcを透過することができ、且つ、真空に対して屈折率が異なる。また、各微細膜321aの光軸に沿った膜厚はランダムである。このため、ランダムフェーズシフタ321を透過したレーザ光Lcは、その部分部分で位相がランダムにずれる。このため、ランダムフェーズシフタ321を透過したレーザ光Lcは、空間的に位相がランダムにずれた低コヒーレンス光Ldとなる。
・変形例5
また、図13に示すように、図11および図12に示すランダムフェーズシフタ321の透明基板322を、レーザ光Lcを反射する反射基板324に置き換えたランダムフェーズシフタ323を用いることで、上述の変形例4で示した透過型の低コヒーレンス機構20−2を、反射型の低コヒーレンス機構20−3に変形することができる。なお、図13は、本実施の形態1の変形例5による低コヒーレンス機構の概略構成を示す模式図である。
・変形例6
つぎに、本実施の形態1による固体レーザ10におけるTi:サファイアパワーオシレータPO10の変形例について、図面を参照して詳細に説明する。図14は、本実施の形態1の変形例6によるTi:サファイアパワーオシレータの概略構成を示す模式図である。図14に示すように、Ti:サファイアパワーオシレータPO10−1は、いわゆるリング型のレーザである。このTi:サファイアパワーオシレータPO10−1は、リング状(8字状)の光路を有する共振器を形成する高反射ミラー217〜219および入出力カプラ216と、この共振器内の光路上に配置されたTi:サファイア結晶18と、を備える。
この構成において、入出力カプラ216は、Ti:サファイアマスタオシレータMO10からのシード光Lbを透過し、Ti:サファイア結晶18からのレーザ光を反射する。また、高反射ミラー218は、ポンピングレーザPLからのポンプ光La2を共振器側へ透過し、Ti:サファイア結晶18からのレーザ光を反射する。共振器内に取り込まれたシード光Lbは、高反射ミラー217〜219および入出力カプラ216が形成するリング状(8字状)の光路を進み、その後、入出力カプラ216を介して出力される。このように、Ti:サファイアパワーオシレータPO10−1にリング状のレーザを用いることで、たとえばファブリペロー型のレーザを用いた場合よりも効率よくレーザ光を増幅することができる。さらに、シード光Lbの入射端に、反射率の比較的低い入出力カプラ216を用いているため、シード光Lbの光量下限値を抑えることが可能となる。
・変形例7
つぎに、Ti:サファイアパワーオシレータの他の変形例について、図面を参照して詳細に説明する。図15は、本実施の形態1の変形例7によるTi:サファイアパワーオシレータの概略構成を示す模式図である。図15に示すように、Ti:サファイアパワーオシレータPO10−2は、いわゆる再生増幅型の増幅器である。このTi:サファイアパワーオシレータPO10−2は、共振器を形成する高反射ミラー315および319と、この共振器内の光路上に配置されたポッケルスセル316、Ti:サファイア結晶18、偏光子317およびポッケルスセル318と、を備える。ポッケルスセル316および318は、たとえば電圧が印加されている期間、λ/4板として機能する。
この構成において、Ti:サファイアマスタオシレータMO10からは、たとえばS偏光のシード光Lbが入射する。このシード光Lbは、まず、共振器の光路に対して45°傾いた偏光子317に入射する。偏光子317は、たとえばS偏光の光を反射し、P偏光の光を透過する。したがって、Ti:サファイアマスタオシレータMO10から入射されたS偏光のシード光Lbは、偏光子317で反射することで、共振器内に導入される。この際、ポッケルスセル318のみに電圧を印加しておく。これにより、高反射ミラー319で反射する際に2度、ポッケルスセル318を通過したシード光LbをP偏光のレーザ光に変換することができる。なお、ポッケルスセル318へは、シード光Lbを共振器内に導入する期間のみ電圧が印加される。つづいて、ポッケルスセル318への電圧印加を停止する。これにより、共振器内のレーザ光の偏光状態が変化しないため、共振器内にレーザ光を閉じ込められる。閉じ込められたレーザ光は、共振器を1回以上往復する。この際、Ti:サファイア結晶18を複数回通過することで再生増幅される。その後、ポッケルスセル316に電圧を印加する。これにより、高反射ミラー315での反射時にポッケルスセル316を2度通過したレーザ光がS偏光のレーザ光に変換される。この結果、このレーザ光が偏光子317によって反射され、レーザ光Lcとして出力される。
・変形例8
つぎに、本実施の形態1において、Ti:サファイアパワーオシレータPO10の代わりに、Ti:サファイアパワー増幅器PA10を用いた場合について、図面を参照して詳細に説明する。図16は、本実施の形態1の変形例8によるTi:サファイアパワー増幅器PA10の概略構成を示す模式図である。図16に示すように、Ti:サファイアパワー増幅器PA10は、複数の高反射ミラー413〜419と、Ti:サファイア結晶18と、を備える。この複数の高反射ミラー413〜419は、Ti:サファイアマスタオシレータMO10から入力したシード光LbがTi:サファイア結晶18を複数回(本例では4回)通過するマルチパスを形成する。また、Ti:サファイア結晶18には、高反射ミラー413を介して、ポンピングレーザPLからのポンプ光La2も入射する。すなわち、高反射ミラー413は、ポンプ光La2を透過し、Ti:サファイア結晶18からのレーザ光を反射する。これにより、Ti:サファイア結晶18を複数回通過する際に、シード光Lbがマルチパス増幅され、その後、レーザ光Lcとして出力される。
・変形例9
また、上述の実施の形態1では、レーザ装置1がArFレーザの場合を例に挙げた。ただし、上述したように、レーザ装置1はArFレーザに限定されるものではない。そこで、本実施の形態1の変形例9として、レーザ装置1をKrFレーザとした場合を例に挙げて説明する。図17は、本実施の形態1の変形例9によるレーザ装置におけるマスタオシレータの概略構成を示す模式図である。なお、本変形例9においても、上述のパワーオシレータPO10を用いることが可能である。
図17に示すように、本変形例9によるマスタオシレータMO2は、図2に示すマスタオシレータMO1と同様の構成において、波長変換機構30が波長変換機構30Aに置き換えられている。また、本変形例9において、固体レーザ10のTi:サファイアマスタオシレータMO10は、たとえば波長が745.3nmのシード光Lbを出力する。他の構成は、上述の実施の形態1と同様であるため、ここでは重複する説明を省略する。
波長変換機構30Aは、波長変換機構30と同様の構成において、BBO結晶であった1段目のSHG結晶30aがLBO結晶であるSHG結晶30cに、KBBF結晶であった2段目のSHG結晶30bがBBO結晶であるTHG結晶30dに、それぞれ置き換えられる。SHG結晶30cは、低コヒーレンス機構20から入射した低コヒーレンス光Ld(波長=745.3nm)の第2高調波光(波長=496.8nm)を出力する。また、THG結晶30dは、低コヒーレンス光Ldを基本波とし、もしくは、低コヒーレンス光LdとSHG結晶30cから出力された第2高調波光との和周波を基本波として、これの第3高調波光(波長=248.4nm)を出力する。この第3高調波光は、レーザ光L1として、パワーオシレータPO1へ導波される。
以上のように、本実施の形態1によるレーザ装置1は、ArFレーザに限らず、KrFレーザやその他のレーザに適宜適用可能である。
(実施の形態2)
つぎに、本発明の実施の形態2によるレーザ装置について、図面を用いて詳細に説明する。図18は、本発明の実施の形態2によるレーザ装置の概略構成を示す模式図である。図19は、図18に示すレーザ装置における光学系を他の角度から見た際の概略構成を示す模式図である。なお、上述した実施の形態1と同様の構成については、同一の符号を付すことで、その重複する説明を省略する。
図18に示すように、レーザ装置2は、図1に示すレーザ装置1と同様の構成において、パワーオシレータPO1が、リング型のレーザであるパワーオシレータPO2に置き換えられている。また、レーザ装置2は、パワーオシレータPO2から出力されたレーザ光L2が露光装置へ導波されることを防止するシャッタM3を備える。
図18および図19に示すように、パワーオシレータPO2は、リング状の光路を形成する高反射ミラー46a、46b、41aおよび41b、ならびに部分反射ミラーで形成された出力カプラ46と、この光路上に配置されたチャンバ43とを備える。なお、図18および図19では、スリット42(図1参照)が省略されているが、スリット42を光路上に配置してもよい。
上記の構成において、図19に示すように、マスタオシレータMO1から出力されたレーザ光L1は、高反射ミラーM1およびM2を含む光学系を介してパワーオシレータPO2に入射する。入射したレーザ光L1は、まず、高反射ミラー46aおよび46bで反射された後、ウィンドウ44aを介してチャンバ43内に入射する。チャンバ43内に入射したレーザ光L1は、電圧が印加された2つの放電電極45aおよび45b間の増幅領域を通過する際に増幅され、その後、ウィンドウ44bを介してチャンバ43から出射する。出射したレーザ光L1は、高反射ミラー41aおよび41bで反射されることで、ウィンドウ44bを介して再びチャンバ43内に入射し、チャンバ43内の増幅領域を通過する際に増幅され、その後、ウィンドウ44aを介して出射する。このようにチャンバ43内の増幅領域を2度通過したレーザ光L1は、その後、その一部が出力カプラ46を介してレーザ光L2として出力される。また、出力カプラ46で反射された残りのレーザ光L1は、再度、高反射ミラー46a、46b、41aおよび41b、ならびに出力カプラ46が形成する光路を進行する。
以上のように構成することで、本実施の形態2では、パワーオシレータPO2においてレーザ光L1をマルチパス増幅することが可能となるため、より高強度のレーザ光L2を生成することができる。また、本実施の形態2では、パワーオシレータPO2の出力段に配置したシャッタM3を用いて露光装置へのレーザ光L2の導波を遮断することが可能である。なお、このシャッタM3は、たとえば不図示の制御機構による駆動制御のもとで、レーザ光L2の光路を開放/遮断する。なお、他の構成および効果は、上述の実施の形態1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
また、上記実施の形態およびその変形例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、仕様等に応じて種々変形することは本発明の範囲内であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施の形態が可能であることは上記記載から自明である。例えば各実施の形態に対して適宜例示した変形例は、他の実施の形態に対して適用することも可能であることは言うまでもない。
1、2 レーザ装置
10 固体レーザ
12、18 Ti:サファイア結晶
13 グレーティング
15、19、46 出力カプラ
20、20−1、20−2、20−3 低コヒーレンス機構
21a ビームスプリッタ
21b〜21e 凹面高反射ミラー
30、30−1、30A 波長変換機構
30a、30b、30c、30d SHG結晶
41 リアミラー
42 スリット
43 チャンバ
44a、44b ウィンドウ
45a、45b 放電電極
121、221 部分反射ミラー
121a 部分反射コート
122a 高反射コート
131、135 集光レンズ
132、136 コリメートレンズ
216 入出力カプラ
316、318 ポッケルスセル
317 偏光子
321、323 ランダムフェーズシフタ
321a 微細膜
322 透明基板
324 反射基板
L1、L2、Lc レーザ光
La1、La2 ポンプ光
Lb シード光
Ld 低コヒーレンス光
Ld1、Ld2 繰返し反射レーザビーム光束
M1、M2、M11、M12、11、14、16、17、41a、41b、46a、46b、122、133、134、137、217〜219、222、315、319、413〜419 高反射ミラー
M3 シャッタ
MO1、MO2 マスタオシレータ
MO10 Ti:サファイアマスタオシレータ
PA10 Ti:サファイアパワー増幅器
PL ポンピングレーザ
PO1、PO2 パワーオシレータ
PO10、PO10−1、PO10−2 Ti:サファイアパワーオシレータ
RB レーザビーム領域

Claims (12)

  1. レーザ光源から出力されたレーザ光を該レーザ光よりも短波長のレーザ光に変換した後、該レーザ光を増幅して出力する増幅部を有するレーザ装置であって、
    前記レーザ光を前記短波長のレーザ光に変換する前に、該レーザ光を低コヒーレンス化する低コヒーレンス化部を備えたことを特徴とするレーザ装置。
  2. 複数段階の短波長化を行うことで前記レーザ光を前記短波長のレーザ光に変換する波長変換部を備え、
    前記低コヒーレンス化部は、前記複数段階の短波長化の間で前記レーザ光を低コヒーレンス化することを特徴とする請求項1に記載のレーザ装置。
  3. 前記低コヒーレンス化部は、前記レーザ光の少なくとも一部の位相を該レーザ光の位相に対してシフトさせる光路を形成する1つ以上の光学素子を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ装置。
  4. 前記1つ以上の光学素子は、
    前記レーザ光の一部を透過しつつ一部を反射するビームスプリッタと、
    前記ビームスプリッタで反射された前記一部のレーザ光の光学像を前記ビームスプリッタに転写結像する前記光路を形成する1つ以上のミラーと、
    を含み、
    前記ビームスプリッタを透過したレーザ光の光軸と前記光路を介した後に前記ビームスプリッタで反射されたレーザ光の光軸とは、一致することを特徴とする請求項3に記載のレーザ装置。
  5. 前記1つ以上の光学素子は、前記レーザ光の少なくとも一部を該レーザ光の透過方向と同一方向へ透過しつつ繰り返し反射させることで、前記レーザ光の少なくとも一部の位相を該レーザ光の位相に対してシフトさせることを特徴とする請求項3に記載のレーザ装置。
  6. 前記1つ以上の光学素子は、
    前記レーザ光の入射軸に対して傾斜して配置され、前記レーザ光の一部を透過しつつ一部を反射する部分反射ミラーと、
    前記部分反射ミラーと平行に対向配置された高反射ミラーと、
    を含み、
    前記レーザ光は、前記部分反射ミラーに入射した後、一部が該レーザ光の透過方向と同一方向へ透過されつつ前記部分反射ミラーと前記高反射ミラーとの間を繰り返し反射されることを特徴とする請求項5に記載のレーザ装置。
  7. 前記部分反射ミラーを透過したレーザ光の少なくとも一部を該透過したレーザ光の透過方向と同一方向へ透過しつつ繰り返し反射させることで、該透過したレーザ光の少なくとも一部の位相を該透過したレーザ光の位相に対してさらにシフトさせることを特徴とする請求項6に記載のレーザ装置。
  8. 前記1つ以上の光学素子は、前記レーザ光の一部の位相をランダムにシフトするランダムフェーズシフタを含むことを特徴とする請求項3に記載のレーザ装置。
  9. 前記ランダムフェーズシフタは、真空に対して屈折率が異なり且つ互いに膜厚が異なる複数の微細な膜が2次元配列した構造を備えることを特徴とする請求項8に記載のレーザ装置。
  10. 前記複数の微細な膜は、前記レーザ光を透過する透明基板に設けられていることを特徴とする請求項9に記載のレーザ装置。
  11. 前記複数の微細な膜は、前記レーザ光を反射する反射基板に設けられていることを特徴とする請求項9に記載のレーザ装置。
  12. 前記レーザ装置は、ArFレーザ、KrFレーザ、XeClレーザまたはXeFレーザであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載のレーザ装置。
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