JP5410344B2 - レーザ装置 - Google Patents
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Description
まず、本発明の実施の形態1によるレーザ装置を、図面を用いて詳細に説明する。本実施の形態1では、レーザ装置として、出力レーザ光の中心波長が193nmのArFレーザを例に挙げる。ただし、これに限定されるものではなく、KrFレーザやXeClレーザやXeFレーザなどのエキシマレーザや、極端紫外光の光源であるEUV光源など、種々のレーザ装置を適用することができる。
ここで、本実施の形態1の変形例1について、図面を参照して詳細に説明する。上述の実施の形態1では、波長変換機構30の前段(入力段)に、低コヒーレンス機構20が配置されていた。すなわち、レーザ装置1は、短波長化される前のレーザ光を低コヒーレンス化する構成を備えていた。ただし、本発明はこれに限定されず、たとえば図7に示すように、波長変換機構30−1内に低コヒーレンス機構20を設けてもよい。図7は、本実施の形態1の変形例1による波長変換機構の概略構成を示す模式図である。
つぎに、本実施の形態1による低コヒーレンス機構20の変形例について、図面を参照して詳細に説明する。図8は、本実施の形態1の変形例2による低コヒーレンス機構の概略構成を示す模式図である。図8に示すように、低コヒーレンス機構20−1は、入射光(レーザ光Lc)に対して所定角度θ傾斜した部分反射ミラー121および高反射ミラー122を備える。部分反射ミラー121の光入射面には、部分反射コート121aが形成されている。高反射ミラー122の反射面には、高反射コート122aが形成されている。一方、部分反射ミラー121および高反射ミラー122は、部分反射コート121aおよび高反射コート122aが形成された面が互いに対向するように配置される。この部分反射ミラー121および高反射ミラー122は、レーザ光Lcの入射軸に対して傾斜して配置されるとともに、互いに平行に配置されることで、レーザ光Lcがその一部を部分反射ミラー121を介して出射しつつ繰り返し反射する繰返し光路を形成する。すなわち、部分反射コート121に入射したレーザ光Lcは、その一部が部分反射ミラー121を透過するとともに、残りが高反射ミラー122へ反射する。高反射ミラー122に入射したレーザ光は、再び部分反射ミラー121に入射し、その一部が部分反射ミラー121を透過するとともに、残りが高反射ミラー122へ反射する。これを繰り返すことで、部分反射ミラー121からは、部分反射ミラー121を透過した複数のレーザ光(繰返し反射レーザビーム光束)Ld1が出力される。
つぎに、低コヒーレンス機構の他の変形例について、図面を参照して詳細に説明する。図9は、本実施の形態1の変形例3による低コヒーレンス機構の概略構成を示す模式図である。図10は、図9に示す低コヒーレンス機構を別の角度から見た際の概略構成を示す模式図である。図9および図10に示すように、低コヒーレンス機構20−2は、図8に示す低コヒーレンス機構20−1の構成に加え、部分反射ミラー121を透過した繰返し反射レーザビーム光束Ld1をさらにその一部を部分反射ミラー221を介して出射させつつ繰り返し反射させる繰返し光路を形成する部分反射ミラー221および高反射ミラー222を備える。ただし、レーザ光Lcの光軸に対する部分反射ミラー221および高反射ミラー222の傾きは、部分反射ミラー121および高反射ミラー122のレーザ光Lcの光軸に対する傾きに対して、その方向がたとえば90°回転している。また、部分反射ミラー221の光入射面には、部分反射コート121aが形成されている。高反射ミラー222の反射面には、高反射コート122aが形成されている。
つぎに、低コヒーレンス機構の他の変形例について、図面を参照して詳細に説明する。図11は、本実施の形態1の変形例4による低コヒーレンス機構の概略構成を示す模式図である。図12は、図11に示す低コヒーレンス機構を光軸上から見た際の概略構成を示す模式図である。図11および図12に示すように、低コヒーレンス機構20−2は、レーザ光Lcに対して透明な透明基板322と、透明基板322における少なくともレーザ光Lcが入射するレーザビーム領域RBに形成された複数の微細膜321aと、を備えたランダムフェーズシフタ321よりなる。各微細膜321aは、レーザ光Lcを透過することができ、且つ、真空に対して屈折率が異なる。また、各微細膜321aの光軸に沿った膜厚はランダムである。このため、ランダムフェーズシフタ321を透過したレーザ光Lcは、その部分部分で位相がランダムにずれる。このため、ランダムフェーズシフタ321を透過したレーザ光Lcは、空間的に位相がランダムにずれた低コヒーレンス光Ldとなる。
また、図13に示すように、図11および図12に示すランダムフェーズシフタ321の透明基板322を、レーザ光Lcを反射する反射基板324に置き換えたランダムフェーズシフタ323を用いることで、上述の変形例4で示した透過型の低コヒーレンス機構20−2を、反射型の低コヒーレンス機構20−3に変形することができる。なお、図13は、本実施の形態1の変形例5による低コヒーレンス機構の概略構成を示す模式図である。
つぎに、本実施の形態1による固体レーザ10におけるTi:サファイアパワーオシレータPO10の変形例について、図面を参照して詳細に説明する。図14は、本実施の形態1の変形例6によるTi:サファイアパワーオシレータの概略構成を示す模式図である。図14に示すように、Ti:サファイアパワーオシレータPO10−1は、いわゆるリング型のレーザである。このTi:サファイアパワーオシレータPO10−1は、リング状(8字状)の光路を有する共振器を形成する高反射ミラー217〜219および入出力カプラ216と、この共振器内の光路上に配置されたTi:サファイア結晶18と、を備える。
つぎに、Ti:サファイアパワーオシレータの他の変形例について、図面を参照して詳細に説明する。図15は、本実施の形態1の変形例7によるTi:サファイアパワーオシレータの概略構成を示す模式図である。図15に示すように、Ti:サファイアパワーオシレータPO10−2は、いわゆる再生増幅型の増幅器である。このTi:サファイアパワーオシレータPO10−2は、共振器を形成する高反射ミラー315および319と、この共振器内の光路上に配置されたポッケルスセル316、Ti:サファイア結晶18、偏光子317およびポッケルスセル318と、を備える。ポッケルスセル316および318は、たとえば電圧が印加されている期間、λ/4板として機能する。
つぎに、本実施の形態1において、Ti:サファイアパワーオシレータPO10の代わりに、Ti:サファイアパワー増幅器PA10を用いた場合について、図面を参照して詳細に説明する。図16は、本実施の形態1の変形例8によるTi:サファイアパワー増幅器PA10の概略構成を示す模式図である。図16に示すように、Ti:サファイアパワー増幅器PA10は、複数の高反射ミラー413〜419と、Ti:サファイア結晶18と、を備える。この複数の高反射ミラー413〜419は、Ti:サファイアマスタオシレータMO10から入力したシード光LbがTi:サファイア結晶18を複数回(本例では4回)通過するマルチパスを形成する。また、Ti:サファイア結晶18には、高反射ミラー413を介して、ポンピングレーザPLからのポンプ光La2も入射する。すなわち、高反射ミラー413は、ポンプ光La2を透過し、Ti:サファイア結晶18からのレーザ光を反射する。これにより、Ti:サファイア結晶18を複数回通過する際に、シード光Lbがマルチパス増幅され、その後、レーザ光Lcとして出力される。
また、上述の実施の形態1では、レーザ装置1がArFレーザの場合を例に挙げた。ただし、上述したように、レーザ装置1はArFレーザに限定されるものではない。そこで、本実施の形態1の変形例9として、レーザ装置1をKrFレーザとした場合を例に挙げて説明する。図17は、本実施の形態1の変形例9によるレーザ装置におけるマスタオシレータの概略構成を示す模式図である。なお、本変形例9においても、上述のパワーオシレータPO10を用いることが可能である。
つぎに、本発明の実施の形態2によるレーザ装置について、図面を用いて詳細に説明する。図18は、本発明の実施の形態2によるレーザ装置の概略構成を示す模式図である。図19は、図18に示すレーザ装置における光学系を他の角度から見た際の概略構成を示す模式図である。なお、上述した実施の形態1と同様の構成については、同一の符号を付すことで、その重複する説明を省略する。
10 固体レーザ
12、18 Ti:サファイア結晶
13 グレーティング
15、19、46 出力カプラ
20、20−1、20−2、20−3 低コヒーレンス機構
21a ビームスプリッタ
21b〜21e 凹面高反射ミラー
30、30−1、30A 波長変換機構
30a、30b、30c、30d SHG結晶
41 リアミラー
42 スリット
43 チャンバ
44a、44b ウィンドウ
45a、45b 放電電極
121、221 部分反射ミラー
121a 部分反射コート
122a 高反射コート
131、135 集光レンズ
132、136 コリメートレンズ
216 入出力カプラ
316、318 ポッケルスセル
317 偏光子
321、323 ランダムフェーズシフタ
321a 微細膜
322 透明基板
324 反射基板
L1、L2、Lc レーザ光
La1、La2 ポンプ光
Lb シード光
Ld 低コヒーレンス光
Ld1、Ld2 繰返し反射レーザビーム光束
M1、M2、M11、M12、11、14、16、17、41a、41b、46a、46b、122、133、134、137、217〜219、222、315、319、413〜419 高反射ミラー
M3 シャッタ
MO1、MO2 マスタオシレータ
MO10 Ti:サファイアマスタオシレータ
PA10 Ti:サファイアパワー増幅器
PL ポンピングレーザ
PO1、PO2 パワーオシレータ
PO10、PO10−1、PO10−2 Ti:サファイアパワーオシレータ
RB レーザビーム領域
Claims (12)
- レーザ光源から出力されたレーザ光を該レーザ光よりも短波長のレーザ光に変換した後、該レーザ光を増幅して出力する増幅部を有するレーザ装置であって、
前記レーザ光を前記短波長のレーザ光に変換する前に、該レーザ光を低コヒーレンス化する低コヒーレンス化部を備えたことを特徴とするレーザ装置。 - 複数段階の短波長化を行うことで前記レーザ光を前記短波長のレーザ光に変換する波長変換部を備え、
前記低コヒーレンス化部は、前記複数段階の短波長化の間で前記レーザ光を低コヒーレンス化することを特徴とする請求項1に記載のレーザ装置。 - 前記低コヒーレンス化部は、前記レーザ光の少なくとも一部の位相を該レーザ光の位相に対してシフトさせる光路を形成する1つ以上の光学素子を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ装置。
- 前記1つ以上の光学素子は、
前記レーザ光の一部を透過しつつ一部を反射するビームスプリッタと、
前記ビームスプリッタで反射された前記一部のレーザ光の光学像を前記ビームスプリッタに転写結像する前記光路を形成する1つ以上のミラーと、
を含み、
前記ビームスプリッタを透過したレーザ光の光軸と前記光路を介した後に前記ビームスプリッタで反射されたレーザ光の光軸とは、一致することを特徴とする請求項3に記載のレーザ装置。 - 前記1つ以上の光学素子は、前記レーザ光の少なくとも一部を該レーザ光の透過方向と同一方向へ透過しつつ繰り返し反射させることで、前記レーザ光の少なくとも一部の位相を該レーザ光の位相に対してシフトさせることを特徴とする請求項3に記載のレーザ装置。
- 前記1つ以上の光学素子は、
前記レーザ光の入射軸に対して傾斜して配置され、前記レーザ光の一部を透過しつつ一部を反射する部分反射ミラーと、
前記部分反射ミラーと平行に対向配置された高反射ミラーと、
を含み、
前記レーザ光は、前記部分反射ミラーに入射した後、一部が該レーザ光の透過方向と同一方向へ透過されつつ前記部分反射ミラーと前記高反射ミラーとの間を繰り返し反射されることを特徴とする請求項5に記載のレーザ装置。 - 前記部分反射ミラーを透過したレーザ光の少なくとも一部を該透過したレーザ光の透過方向と同一方向へ透過しつつ繰り返し反射させることで、該透過したレーザ光の少なくとも一部の位相を該透過したレーザ光の位相に対してさらにシフトさせることを特徴とする請求項6に記載のレーザ装置。
- 前記1つ以上の光学素子は、前記レーザ光の一部の位相をランダムにシフトするランダムフェーズシフタを含むことを特徴とする請求項3に記載のレーザ装置。
- 前記ランダムフェーズシフタは、真空に対して屈折率が異なり且つ互いに膜厚が異なる複数の微細な膜が2次元配列した構造を備えることを特徴とする請求項8に記載のレーザ装置。
- 前記複数の微細な膜は、前記レーザ光を透過する透明基板に設けられていることを特徴とする請求項9に記載のレーザ装置。
- 前記複数の微細な膜は、前記レーザ光を反射する反射基板に設けられていることを特徴とする請求項9に記載のレーザ装置。
- 前記レーザ装置は、ArFレーザ、KrFレーザ、XeClレーザまたはXeFレーザであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載のレーザ装置。
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