JP5408316B1 - 電磁継電器制御ユニットおよび電磁継電器制御方法 - Google Patents

電磁継電器制御ユニットおよび電磁継電器制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電磁継電器をより適切に制御する電磁継電器制御ユニットを提供する。
【解決手段】リレー制御ユニットは、温度検出回路11を介して検出したリレー6の温度、隣接する他のリレーのオンオフ状態、振動センサ4により検出された振動の値、電圧監視回路5により監視されたコイル電圧などの外部情報を算出し、算出した情報に基づいて、リレー6に対するPWM制御の制御値を変更する制御回路2aを備える。
【選択図】図12

Description

本発明は、励磁コイルに電流を印加して接点を開閉させる電磁継電器を制御する電磁継電器制御ユニットおよび電磁継電器制御方法に関する。
従来、電磁継電器を制御する制御ユニットでは、定格電力を供給して電磁継電器をオンさせた後、電磁継電器のオン状態を保持するために、励磁コイルへの印加電圧を動作電圧以下、復帰電圧以上とする構成が知られている(特許文献1)。
この電磁継電器制御ユニットは、半導体スイッチング素子をオンしたときのコレクタ電流により励磁コイルに動作電圧以上の電圧を印加して電磁継電器にオン動作を行わせるリレー駆動回路であって、電磁継電器のオン動作後、そのオン動作を保持する場合の励磁コイルへの印加電圧が動作電圧以下、復帰電圧以上となるように回路構成されている。
このように構成された電磁継電器制御ユニットは、電磁継電器のオン動作後、そのオン動作を保持する際に消費電力を抑えることができる。
特開平11−306943号公報(1999年11月5日公開)
しかしながら、前述した構成の電磁継電器制御ユニットは、電磁継電器の周囲の温度、振動等の環境の変化に応じて、電磁継電器の制御特性が変化するため、電磁継電器の周囲の環境の変化に応じて、より適切に電磁継電器を制御することが困難であるという問題がある。
本発明の目的は、電磁継電器の周囲の環境の変化に応じて、より適切に電磁継電器を制御することができる電磁継電器制御ユニットおよび電磁継電器制御方法を提供することにある。
本発明に係る電磁継電器制御ユニットは、接点を開閉するために定格電力が供給される励磁コイルを有する1個以上の電磁継電器を制御する電磁継電器制御ユニットであって、前記定格電力を前記励磁コイルに供給して前記電磁継電器をオンさせた後、PWM制御により前記電磁継電器のオン状態を保持する制御回路を備え、前記制御回路は、外部情報に基づいて、前記電磁継電器に対するPWM制御の制御値を変更することを特徴とする。
この特徴により、電磁継電器の温度や振動、隣接する電磁継電器の影響、励磁コイルに印加される電圧などの電磁継電器の周囲の環境の変化に応じて、電磁継電器を適切に制御することができる。
本発明に係る電磁継電器制御ユニットは、前記励磁コイルの抵抗値を検出して前記電磁継電器の温度を算出するための温度検出回路とを備え、前記制御回路は、前記温度検出回路から前記励磁コイルの抵抗値に対応する電圧を検出して、前記電磁継電器の温度を算出し、前記算出した電磁継電器の温度に基づいて、前記電磁継電器に対するPWM制御の制御値を変更することが好ましい。
この特徴により、接点を開閉するために定格電力が供給される励磁コイルの抵抗値を検出して電磁継電器の温度を算出する。このため、簡単な構成で電磁継電器の温度に応じたより適切な制御を行うことができる。
本発明に係る電磁継電器制御ユニットでは、前記温度検出回路は、前記制御回路により制御されるスイッチング素子と、前記スイッチング素子と前記励磁コイルとの間に配置された固定抵抗とを含むことが好ましい。
なお、スイッチング素子とはトランジスタ、FET、フォトカプラ、リレー等の外部からの入力信号に基づいてオンオフ動作する開閉器をいう。
上記構成により、励磁コイルに対応する電圧を簡単な構成で検出することができる。
本発明に係る電磁継電器制御ユニットでは、前記制御回路は、前記スイッチング素子をオンした後、前記固定抵抗の前記励磁コイル側の電圧を測定し、前記測定した電圧に基づいて前記電磁継電器の温度を算出することが好ましい。
上記構成により、電磁継電器の動作前に電磁継電器の温度を検出することが好ましい。
本発明に係る電磁継電器制御ユニットでは、前記制御回路は、前記スイッチング素子をオンした後、前記固定抵抗の前記励磁コイル側の電圧を測定し、過渡応答状態の電圧に基づいて、前記接点の溶着の有無を判定するとともに、定常状態の電圧に基づいて前記電磁継電器の温度を算出することが好ましい。
上記構成により、励磁コイルの抵抗成分によって電磁継電器の温度を検出すると共に、励磁コイルの誘導成分によって接点の溶着の有無を検出することができる。
本発明に係る電磁継電器制御ユニットでは、前記励磁コイルに前記定格電力を供給するための駆動スイッチング素子を有する駆動回路をさらに備え、前記制御回路は、前記スイッチング素子をオンした後、前記駆動スイッチング素子をオフし、前記測定した電圧に基づいて前記電磁継電器の温度を算出することが好ましい。
上記構成により、電磁継電器の動作中に電磁継電器の温度を検出することができる。
本発明に係る電磁継電器制御ユニットでは、前記電磁継電器は、互いに隣接して並列に接続された複数の電磁継電器であり、前記制御回路は、前記複数の電磁継電器のうちの一つに隣接する他の電磁継電器のオンオフ状態に基づいて、前記電磁継電器に対するPWM制御の制御値を変更することが好ましい。
上記構成により、前記複数の電磁継電器のうちの一つに隣接する他の電磁継電器のオンオフ状態に基づいて、前記電磁継電器に対するPWM制御の制御値が変更される。電磁継電器の制御特性は、隣接する他の電磁継電器のオンオフ状態により影響を受ける。このため、隣接する他の電磁継電器のオンオフ状態に基づいて、前記電磁継電器に対するPWM制御の制御値が変更することにより、電磁継電器の周囲の環境の変化に応じて、より適切に電磁継電器を制御することができる。
本発明に係る電磁継電器制御ユニットでは、前記電磁継電器に加わる振動を検出する振動センサを備え、前記制御回路は、前記振動センサにより検出された振動の値に応じて、前記電磁継電器に対するPWM制御の制御値を変更することが好ましい。
上記構成により、電磁継電器に加わる振動に応じて、より適切に電磁継電器を制御することができる。
本発明に係る電磁継電器制御ユニットでは、前記励磁コイルに印加される電圧を監視する電圧監視回路を備え、前記制御回路は、前記電圧監視回路により監視された電圧に基づいて、前記電磁継電器に対するPWM制御の制御値を変更することが好ましい。
上記構成により、接点を開閉するために定格電力が供給される励磁コイルに印加される電圧に応じて、より適切に電磁継電器を制御することができる。
本発明に係る電磁継電器制御方法は、接点を開閉するために定格電力が供給される励磁コイルを有する1個以上の電磁継電器を制御する電磁継電器制御方法であって、前記定格電力を前記励磁コイルに供給して前記電磁継電器をオンさせた後、PWM制御により前記電磁継電器のオン状態を保持する制御工程を包含し、前記制御工程は、外部情報に基づいて、前記電磁継電器に対するPWM制御の制御値を変更することを特徴とする。
本発明に係る電磁継電器制御方法では、前記励磁コイルの抵抗値を検出して前記電磁継電器の温度を算出するための温度検出工程を含み、前記制御工程は、前記温度検出工程により検出した前記励磁コイルの抵抗値に対応する電圧に基づいて、前記電磁継電器の温度を算出し、前記算出した電磁継電器の温度に基づいて、前記電磁継電器に対するPWM制御の制御値を変更することが好ましい。
本発明に係る電磁継電器制御方法では、前記電磁継電器は、互いに隣接して並列に接続された複数の電磁継電器であり、前記制御工程は、前記複数の電磁継電器のうちの一つに隣接する他の電磁継電器のオンオフ状態に基づいて、前記電磁継電器に対するPWM制御の制御値を変更することが好ましい。
本発明に係る電磁継電器制御方法では、前記電磁継電器に加わる振動を検出する振動検出工程を含み、前記制御工程は、前記振動検出工程により検出された振動の値に応じて、前記電磁継電器に対するPWM制御の制御値を変更することが好ましい。
本発明に係る電磁継電器制御方法では、前記励磁コイルに印加される電圧を監視する電圧監視工程を含み、前記制御工程は、前記電圧監視工程により監視された電圧に基づいて、前記電磁継電器に対するPWM制御の制御値を変更することが好ましい。
本発明に係る電磁継電器制御ユニットは、外部情報に基づいて、電磁継電器に対するPWM制御の制御値を変更する。電磁継電器の制御特性は、温度、振動、隣接する他の電磁継電器のオンオフ状態、励磁コイルに印加される電圧などにより影響を受けるので、これらの外部情報に基づいて、電磁継電器に対するPWM制御の制御値を変更することにより、電磁継電器の周囲の環境の変化に応じて、より適切に電磁継電器を制御することができる。
実施の形態1に係るリレー制御ユニットの構成を説明するためのブロック図である。 上記リレー制御ユニットに設けられた駆動回路の構成を説明するためのブロック図である。 上記リレー制御ユニットに設けられた溶着検出回路の構成を説明するためのブロック図である。 上記リレー制御ユニットのPWM制御の動作を説明するためのブロック図である。 上記PWM制御の動作を説明するための波形図である。 上記リレー制御ユニットの溶着検出動作を説明するためのブロック図である。 上記リレー制御ユニットのメモリ書き込み動作を説明するためのブロック図である。 上記リレー制御ユニットの設定値読み出し動作を説明するためのブロック図である。 上記リレー制御ユニットによるリレーの動作順序を説明するための回路図である。 上記リレーの動作順序を説明するためのブロック図である。 上記リレー制御ユニットによる一連の動作コマンドを示す図である。 実施の形態2に係るリレー制御ユニットの構成を説明するためのブロック図である。 上記リレー制御ユニットの動作を示すフローチャートである。 上記リレー制御ユニットの振動値に応じてPWM制御値を変更する動作を説明するためのグラフである。 上記リレー制御ユニットの電圧に応じてPWM制御値を変更する動作を説明するためのグラフである。 上記リレー制御ユニットに設けられた溶着検出回路及び駆動回路の構成を示す回路図である。 上記溶着検出回路により励磁コイルの抵抗値を検出して励磁コイルの温度を算出する方法を示すフローチャートである。 上記溶着検出回路により励磁コイルの抵抗値を検出して励磁コイルの温度を算出する他の方法を示すフローチャートである。 上記励磁コイル7の温度を算出する計算式を説明するための図である。 上記リレー制御ユニットにより検出されるリレーのコイルの抵抗値と温度との関係を示すグラフである。 上記リレー制御ユニットのコイルの抵抗値に応じてPWM制御値を変更する動作を説明するためのグラフである。 上記リレー制御ユニットにより隣接係数を算出する動作を示すフローチャートである。 (a)は上記リレー制御ユニットが制御するリレーの外観を示す斜視図であり、(b)は上記リレーが隣接して配置された態様の外観を示す斜視図である。 上記リレー制御ユニットのPWM値を算出するための方法を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
(実施の形態1)
(リレー制御ユニット1の構成)
図1は、実施の形態1に係るリレー制御ユニット1(電磁継電器制御ユニット)の構成を説明するためのブロック図である。リレー制御ユニット1は、通信部12を備えている。通信部12は、ホストコントローラ15とコマンド、データを送受信する。リレー制御ユニット1には、制御回路2が設けられている。制御回路2は、通信部12がホストコントローラ15から受信したコマンドに基づいて、リレーユニット16に設けられた複数のリレー6(電磁継電器)を、駆動回路10を介して駆動し、リレー6の温度を、温度検出回路11を介して検出する。
リレー6は、可動接点8と、固定接点9と、可動接点8をオンオフするために定格電力が駆動回路10から供給される励磁コイル7とを有している。
リレー制御ユニット1は、表示部13を有している。表示部13は、制御回路2によるリレー6の制御状態を表示する。リレー制御ユニット1には、メモリ14が設けられている。メモリ14は、各リレー6を制御するために通信部12がホストコントローラ15から受信した制御用データを記憶する。
図2は、リレー制御ユニット1に設けられた駆動回路10の構成を説明するためのブロック図である。駆動回路10は、トランジスタTR1を有している。トランジスタTR1は、制御回路2からの駆動信号に基づいて、リレー6の励磁コイル7に駆動電流(定格電力)を供給する。
図3は、リレー制御ユニット1に設けられた温度検出回路11の構成を説明するためのブロック図である。温度検出回路11は、励磁コイル7に接続された固定抵抗R1と、固定抵抗R1に接続されたトランジスタTR2とを有している。励磁コイル7の抵抗成分の温度変化を利用し、駆動回路10がオフの場合に、制御回路2によってトランジスタTR2をオンした後、固定抵抗R1の励磁コイル7側の電圧値を測定し、その電圧値を制御回路2で温度に変換している。
なお、温度検出回路11は、リレー6の可動接点8の溶着の有無の検出にも用いることができる。すなわち、可動接点8の溶着にともなう励磁コイル7のインダクタンスの変化を利用し、制御回路2からトランジスタTR2にステップ入力信号が入力されたときに、励磁コイル7及び固定抵抗R1に基づく過渡応答信号に基づいて、制御回路2はリレー6の可動接点8の溶着の有無を検出する。
図2および図3のトランジスタTR1、トランジスタTR2は、トランジスタに限ることは無く、FET、フォトカプラ、リレー等の外部からの入力信号に基づいてオンオフ動作するスイッチング素子に置き換えても良い。
(リレー制御ユニット1の動作)
図4は、リレー制御ユニット1のPWM制御の動作を説明するためのブロック図である。まず、ホストコントローラ15は、各リレー6の動作を規定する動作コマントと、リレーユニット16に設けられた複数のリレー6のうちの一つを選択するためのチャネル選択データをリレー制御ユニット1に送信する。そして、リレー制御ユニット1は、ホストコントローラ15から受信したチャネル選択データに基づいて複数のリレー6のうちの一つを選択する。
図5は、PWM制御の動作を説明するための波形図である。リレー制御ユニット1は、選択したリレー6の励磁コイル7に接続された駆動回路10を動作させて、時刻t1から時刻t2までの期間T1の間、定格電力をリレー6の励磁コイル7に供給して可動接点7をオンする。そして、時刻t2から時刻t3までの期間T2の間、PWM制御により1/2程度の電力を供給して可動接点7のオン状態を保持する。
次に、各リレー6の復帰を指示する復帰コマンド(オフのリレー動作コマンド)とチャネル選択データとをホストコントローラ15はリレー制御ユニット1に送信する。リレー制御ユニット1は、チャネル選択データにより選択したリレー6に接続された駆動回路10の動作を時刻t3において駆動信号をオフにして停止させる。
図6は、リレー制御ユニット1の溶着検出動作を説明するためのブロック図である。ホストコントローラ15は、励磁コイル7の可動接点8の溶着を検出する溶着検出コマンドと、複数のリレー6のうちの一つを選択するためのチャネル選択データをリレー制御ユニット1に送信する。そして、リレー制御ユニット1は、溶着検出コマンドとチャネル選択データとを受信し、受信したチャネル選択データに基づいて複数のリレー6のうちの一つを選択する。
次に、リレー制御ユニット1は、温度検出回路(溶着検出回路)11を動作させてリレー6の可動接点8の溶着の有無を判断する。その後、リレー制御ユニット1は、温度検出回路(溶着検出回路)11による可動接点8の溶着の有無の判断結果をホストコントローラ15に送信する。そして、ホストコントローラ15は、リレー制御ユニット1から送信された可動接点8の溶着の有無の判断結果を受信する。
図7は、リレー制御ユニット1のメモリ書き込み動作を説明するためのブロック図である。リレー制御ユニット1は、各リレー6の設定値をメモリ14に書き込む。
ホストコントローラ15は、リレー6を制御するための制御データをメモリ14に書き込むための書込コマンドと、制御データを書き込むメモリ14のアドレスと、メモリ14に書き込む制御データとをリレー制御ユニット1に送信する。
リレー制御ユニット1は、ホストコントローラ15から送信された書込コマンドとアドレスと制御データとを受信する。そして、リレー制御ユニット1は、ホストコントローラ15から受信したアドレスに基づいて、ホストコントローラ15から受信した制御データをメモリ14に書き込む。次に、リレー制御ユニット1は、制御データの書込み結果データをホストコントローラ15に送信する。その後、ホストコントローラ15は、リレー制御ユニット1から送信された書込み結果データを受信する。
図8は、リレー制御ユニット1の設定値読み出し動作を説明するためのブロック図である。リレー制御ユニット1は、メモリ14に保存されている各リレー6の設定値を読み出す。
ホストコントローラ15は、メモリ14からリレー6の制御データを読み出すための読み出しコマンドと、制御データを読み出すためのメモリ14のアドレスとをリレー制御ユニット1に送信する。そして、リレー制御ユニット1は、ホストコントローラ15から送信された読み出しコマンドとアドレスとを受信する。次に、リレー制御ユニット1は、ホストコントローラ15から送信されたアドレスに基づいて、メモリ14から制御データを読み出す。その後、リレー制御ユニット1は、メモリ14から読み出した制御データをホストコントローラ15に送信する。そして、ホストコントローラ15は、リレー制御ユニット1から送信された制御データを受信する。
図9は、リレー制御ユニット1によるリレーの動作順序を説明するための回路図である。図10は、リレーの動作順序を説明するためのブロック図である。図11は、リレー制御ユニットによる一連の動作コマンドを示す図である。
図9を参照すると、電源の正極側端子にリレー6bの一端が接続され、リレー6bの他端はリレー制御ユニット1に接続されている。リレー6aの一端は電源の正極側端子に接続され、リレー6aの他端は抵抗の一端に接続されている。抵抗の他端はリレー制御ユニット1に接続されている。
リレー6cの一端は電源の負極側端子に接続され、他端はリレー制御ユニット1に接続されている。リレー6bの他端とリレー6cの他端との間には静電容量が接続されている。
このような構成では、まず、ホストコントローラ15が、リレー6a・6b・6cを予め定められた順番で動作させるためのコマンドをリレー制御ユニット1に送信する。そして、リレー制御ユニット1は、ホストコントローラ15から送信されたコマンドを受信する。次に、リレー制御ユニット1は、予め記録されたテーブルをメモリ14から読み出し、下記の手順でリレー6a・6b・6cを動作させる。
まず、リレー制御ユニット1はリレー6cを動作させる。そして、リレー制御ユニット1は1秒間待機する。次に、リレー制御ユニット1はリレー6aを動作させる。その後、リレー制御ユニット1は5秒間待機する。そして、リレー制御ユニット1はリレー6bを動作させる。次に、リレー制御ユニット1は5秒間待機する。
次に、リレー制御ユニット1はリレー6aを復帰させる。その後、リレー制御ユニット1は1秒間待機する。そして、リレー制御ユニット1はリレー6b・6cをPWM制御する。その後、リレー制御ユニット1は処理を終了する。
(実施の形態2)
(リレー制御ユニット1a)
図12は、実施の形態2に係るリレー制御ユニット1a(電磁継電器制御ユニット)の構成を説明するためのブロック図である。前述した構成要素と同一の構成要素は同一の参照符号を付している。これらの構成要素の詳細な説明は省略する。
リレー制御ユニット1aは、通信部12を備えている。通信部12は、ホストコントローラ15とコマンド、データを送受信する。リレー制御ユニット1aには、制御回路2aが設けられている。制御回路2aは、通信部12がホストコントローラ15から受信したコマンドに基づいて、リレーユニット16に設けられた複数のリレー6(電磁継電器)を、駆動回路10を介して駆動し、リレー6の溶着を、温度検出回路(溶着検出回路)11を介して検出する。
リレー6は、可動接点8と、固定接点9と、可動接点8をオンオフするために定格電力が駆動回路10から供給される励磁コイル7とを有している。
リレー制御ユニット1aは、表示部13を有している。表示部13は、制御回路2aによるリレー6の制御状態を表示する。リレー制御ユニット1aには、メモリ14が設けられている。メモリ14は、各リレー6を制御するために通信部12がホストコントローラ15から受信した制御用データを記憶する。
リレー制御ユニット1aには、温度検出回路11に加えて振動センサ4と電圧監視回路5とが設けられている。温度検出回路(溶着検出回路)11は、リレー6に設けられた励磁コイル7の温度変化によって変化する抵抗値を電圧に変換し、その電圧を制御回路2aでリレー6の温度に変換する。制御回路2aは、変換したリレー6の温度に基づいて、リレー6に対するPWM制御の制御値を変更する。
振動センサ4は、リレー6に加わる振動を検出する。制御回路2aは、振動センサ4により検出された振動の値に応じて、リレー6に対するPWM制御の制御値を変更する。
電圧監視回路5は、リレー6の励磁コイル7に印加されるコイル電圧を監視する。制御回路2aは、電圧監視回路5により監視されたコイル電圧に基づいて、リレー6に対するPWM制御の制御値を変更する。
(リレー制御ユニット1aの動作)
(振動係数算出)
図13は、リレー制御ユニット1aの動作を示すフローチャートである。まず、リレー6に加わる振動を振動センサ4が検出する(ステップS1)。そして、制御回路2aは、振動センサ4により検出されたリレー6に加わる振動に基づいて、リレー6に対するPWM制御の制御値を変更する(ステップS2)。
図14は、リレー6に加わる振動値に応じてPWM制御値を変更する動作を説明するためのグラフである。振動センサ4により検出されたリレー6に加わる振動が振動値S1よりも小さい領域は、リレー6の動作が安定な安定領域である。そして、リレー6に加わる振動が振動値S1以上、定格振動値である振動値S2以下である領域は、リレー6の動作が不安定な不安定領域である。
制御回路2aは、振動値が安定領域にあるときはPWM制御の振動係数SK=1に設定する。振動値が不安定領域にあるときは、PWM制御の振動係数SKを、図14に示すように、振動値の増大に応じて線形的に増大させる。例えば、振動値S2に増大すると、線形係数SK=1.5に増大させる。このように、制御回路2aは、振動センサ4により検出されたリレー6に加わる振動に基づいて、リレー6を制御するPWMの制御値を変更する。
(電圧係数算出)
再び図13を参照すると、電圧監視回路5が励磁コイル7に印加されるコイル電圧を監視する。そして、制御回路2aは、電圧監視回路5により監視されたコイル電圧を取得し(ステップS3)、このコイル電圧に基づいて、リレー6に対するPWM制御の電圧係数を算出して変更する(ステップS4)。
図15は、リレー制御ユニット1aのコイル電圧に応じてPWM制御値を変更する動作を説明するためのグラフである。横軸はリレー6の励磁コイル7に印加される電圧を示しており、縦軸はリレー6に対するPWM制御の電圧係数VKを示している。
励磁コイル7に印加される電圧がV=12V(定格電圧)であるときは、制御回路2aはPWM制御の電圧係数VK=1に設定する。励磁コイル7に印加される電圧がVhigh=14.4V(規格上限電圧)であるときは、制御回路2aはPWM制御の電圧係数VK=0.8に設定する。励磁コイル7に印加される電圧がVlow=9.6V(規格下限電圧)であるときは、制御回路2aはPWM制御の電圧係数VK=1.2に設定する。このように、制御回路2aは、励磁コイル7に印加される電圧に応じてPWMの制御値を変更し、電圧が下がると電圧係数を増大させてPWMのオン時間を長くする。
(温度係数算出)
再び図13を参照すると、温度検出回路11により励磁コイル7の抵抗値を検出し、制御回路2aを介してリレー6の温度を取得する(ステップS5)。そして、制御回路2aは、取得したリレー6の温度に基づいて、リレー6に対するPWM制御の温度係数TKを変更する(ステップS6)。
図16は、リレー制御ユニット1aに設けられた温度検出回路(溶着検出回路)11及び駆動回路10の構成を示す回路図である。駆動回路10は、トランジスタTR1を有している。トランジスタTR1は、制御回路2aからの駆動信号に基づいて、リレー6の励磁コイル7に駆動電流(定格電力)を供給する。温度検出回路(溶着検出回路)11は、励磁コイル7に接続された固定抵抗R1と、固定抵抗R1に接続されたトランジスタTR2とを有している。リレー6の可動接点8の溶着の有無に伴う励磁コイル7のインダクタンスの変化を利用し、駆動回路10がオフの場合に、制御回路2aからトランジスタTR2にステップ入力信号が入力されたときに、励磁コイル7及び固定抵抗R1に基づく過渡応答信号に基づいて、制御回路2aはリレー6の可動接点8の溶着の有無を検出する。
図17は、温度検出回路(溶着検出回路)11により励磁コイル7の抵抗値を検出して励磁コイル7の温度を算出する方法を示すフローチャートである。駆動回路10によりリレー6が動作する前に励磁コイル7の温度を計測する例を図17は示している。
まず、制御回路2aは、トランジスタTR2をオンする(ステップS21)。そして、制御回路2aは100msec以上待機する(ステップS22)。次に、固定抵抗R1と励磁コイル7との間の点Pにおける電圧VRを測定する(ステップS23)。
図18は、温度検出回路(溶着検出回路)11により励磁コイル7の抵抗値を検出して励磁コイル7の温度を算出する他の方法を示すフローチャートである。リレー6が動作中に励磁コイル7の温度を計測する例を図18は示している。
まず、制御回路2aは、トランジスタTR2をオンする(ステップS24)。そして、制御回路2aは、駆動回路10のトランジスタTR1をオフする(ステップS25)。ここで、固定抵抗R1は、リレー6の保持状態を維持することができる抵抗値であることが必要である。次に、制御回路2aは100msec以上待機する(ステップS26)。その後、固定抵抗R1と励磁コイル7との間の点Pにおける電圧VRを測定する(ステップS27)。
なお、図17のステップS22および図18のステップS26の100msec以上は一例であり、励磁コイル7の抵抗成分を測定するために、固定抵抗R1と励磁コイル7との間の点Pにおける電圧VRが定常状態となる時間を確保できるのであれば、待機時間は変更してもかまわない。
また、図16ないし図18のトランジスタTR1、トランジスタTR2は、トランジスタに限ることは無く、FET、フォトカプラ、リレー等の外部からの入力信号に基づいてオンオフ動作するスイッチング素子に置き換えても良い。
図19は、励磁コイル7の温度を算出する計算式を説明するための図である。リレー6の励磁コイル7の抵抗RLは、下記の式1により求める。
RL=R1×((VCC/VL)−1) …式1
ここで、
R1:温度検出回路(溶着検出回路)11の固定抵抗値、
VCC:電源電圧、
VL:抵抗RLに対応する電圧(VL=VCC−VR)、
VR:抵抗RLと固定抵抗R1との間の点Pにおける電圧、
とする。
図20は、リレー制御ユニット1aにより検出されるリレー6の励磁コイル7の抵抗値と温度との関係を示すグラフである。リレー6に設けられた銅線により形成される励磁コイル7の抵抗値と、リレー6の温度との間には、図20に示すように、線形の関係がある。例えば、励磁コイル7の抵抗値Rref=25Ω(基準値)である場合は、リレー6の基準温度Tref=23℃であり、抵抗値R1=31Ω(基準値×1.24)であるときは、温度T1=85℃であり、抵抗値R2=20.8Ω(基準値×0.83)であるときは、温度T2=−20℃である。従って、基準温度Tref=23℃のときの抵抗値Rref=25Ωと、温度センサ3により検出された励磁コイル7の抵抗値との比に基づいて励磁コイル7の温度を算出することができる。
図21は、リレー制御ユニット1aの励磁コイル7の抵抗値に応じてPWM制御値を変更する動作を説明するためのグラフである。制御回路2aは、温度センサ3により検出された励磁コイル7の抵抗値に基づいて、図21に示すように、リレー6に対するPWM制御の温度係数TKを変更する。
例えば、温度センサ3により検出された励磁コイル7の抵抗値Rref=25Ω(基準値)であるときは、制御回路2aはPWM制御の温度係数TK=1に設定する。抵抗値R1=31Ω(基準値×1.24)であるときは、制御回路2aはPWM制御の温度係数TK=1.24に設定する。抵抗値R2=20.8Ω(基準値×0.83)であるときは、制御回路2aはPWM制御の温度係数TK=0.83に設定する。このように、制御回路2aは、温度センサ3により検出された励磁コイル7の抵抗値に基づいて、リレー6に対するPWM制御の制御値を変更する。
(隣接係数算出)
再び図13を参照すると、制御回路2aは、複数のリレー6のうちの一つに隣接する他のリレー6のオンオフ状態に基づいて、リレー6のうちの一つに対するPWM制御の制御値を変更する(ステップS7)。
図22は、リレー制御ユニット1aにより隣接係数を算出する動作を示すフローチャートである。図23(a)はリレー制御ユニット1aが制御するリレー6の外観を示す斜視図であり、(b)はリレー6が隣接して配置された態様の外観を示す斜視図である。
図23を参照すると、リレーユニット16に設けられたリレー6は、互いに隣接して配置されている。リレー6の制御特性は、リレー6に隣接して配置された他のリレー6のオンオフ状態に基づいて変化する。
図22を参照すると、まず、制御回路2aは、複数のリレー6のうちの一つの両側に隣接する2個の他のリレー6がオンしていないか否かを判定する(ステップS11)。隣接する2個の他のリレー6がオンしていないと判断したときは(ステップS11でYes)、制御回路2aはPWM制御の隣接係数RK=1に設定する(ステップS13)。
隣接する2個の他のリレー6のうちの少なくとも一方がオンしていると判定したときは(ステップS11でNo)、隣接する2個の他のリレー6のうちの一方のみがオンしているか否かを判定する(ステップS12)。隣接する2個の他のリレー6のうちの一方のみがオンしていると判定したときは(ステップS12でYes)、制御回路2aはPWM制御の隣接係数RK=0.99に設定する(ステップS14)。
隣接する2個の他のリレー6のうちの一方のみがオンしていないと判定したときは(ステップS12でNo)、隣接する2個の他のリレー6の両方がオンしていると判断し、制御回路2aはPWM制御の隣接係数RK=0.985に設定する(ステップS15)。
PWM制御の隣接係数RK=1に設定したとき(ステップS13)、PWM制御の隣接係数RK=0.99に設定したとき(ステップS14)、及びPWM制御の隣接係数RK=0.985に設定したとき(ステップS15)は、処理を終了する。
このように、リレー6を複数個使用する場合、隣接するリレーのオンオフ状態に応じて、隣接係数を設定してPWM制御値を変更する。
図24は、リレー制御ユニット1aのPWM値を算出するための方法を説明するための図である。制御回路2aは、図14〜図22を参照して前述した方法により変更した電圧係数VK、振動係数SK、温度係数TK、及び隣接係数RKをPWM基準値に乗算して得られたPWM値に基づいてリレー6を制御する。
電圧係数VK、振動係数SK、温度係数TK、及び隣接係数RKをPWM基準値に乗算する例を示したが、本発明はこれに限定されない。電圧係数VK、振動係数SK、温度係数TK、及び隣接係数RKのいずれかをPWM基準値に乗算するように構成してもよいし、電圧係数VK、振動係数SK、温度係数TK、及び隣接係数RKの任意の組み合わせをPWM基準値に乗算するように構成してもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、励磁コイルに電流を印加して接点を開閉させる電磁継電器を制御する電磁継電器制御ユニットに利用することができる。
1 リレー制御ユニット(電磁継電器制御ユニット)
2 制御回路
3 温度センサ
4 振動センサ
5 電圧監視回路
6 リレー(電磁継電器)
7 励磁コイル
8 可動接点
9 固定接点
10 駆動回路
11 温度検出回路(溶着検出回路)
12 通信部
13 表示部
14 メモリ
15 ホストコントローラ
16 リレーユニット
TR1 トランジスタ(駆動スイッチング素子)
TR2 トランジスタ(スイッチング素子)

Claims (12)

  1. 接点を開閉するために定格電力が供給される励磁コイルを有する1個以上の電磁継電器を制御する電磁継電器制御ユニットであって、
    前記定格電力を前記励磁コイルに供給して前記電磁継電器をオンさせた後、PWM制御により前記電磁継電器のオン状態を保持する制御回路を備え、
    前記制御回路は、外部情報に基づいて、前記電磁継電器に対するPWM制御の制御値を変更し、
    前記励磁コイルの抵抗値を検出して前記電磁継電器の温度を算出するための温度検出回路をさらに備え、
    前記制御回路は、前記温度検出回路から前記励磁コイルの抵抗値に対応する電圧を検出して、前記電磁継電器の温度を算出し、前記算出した電磁継電器の温度に基づいて、前記電磁継電器に対するPWM制御の制御値を変更することを特徴とする電磁継電器制御ユニット。
  2. 前記温度検出回路は、前記制御回路により制御されるスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子と前記励磁コイルとの間に配置された固定抵抗とを含む請求項1に記載の電磁継電器制御ユニット。
  3. 前記制御回路は、前記スイッチング素子をオンした後、前記固定抵抗の前記励磁コイル側の電圧を測定し、前記測定した電圧に基づいて前記電磁継電器の温度を算出する請求項2に記載の電磁継電器制御ユニット。
  4. 前記制御回路は、前記スイッチング素子をオンした後、前記固定抵抗の前記励磁コイル側の電圧を測定し、過渡応答状態の電圧に基づいて、前記接点の溶着の有無を判定するとともに、定常状態の電圧に基づいて前記電磁継電器の温度を算出する請求項2に記載の電磁継電器制御ユニット。
  5. 前記励磁コイルに前記定格電力を供給するための駆動スイッチング素子を有する駆動回路をさらに備え、
    前記制御回路は、前記スイッチング素子をオンした後、前記駆動スイッチング素子をオフし、前記測定した電圧に基づいて前記電磁継電器の温度を算出する請求項3に記載の電磁継電器制御ユニット。
  6. 前記電磁継電器は、互いに隣接して並列に接続された複数の電磁継電器であり、
    前記制御回路は、前記複数の電磁継電器のうちの一つに隣接する他の電磁継電器のオンオフ状態に基づいて、前記電磁継電器に対するPWM制御の制御値を変更する請求項1に記載の電磁継電器制御ユニット。
  7. 前記電磁継電器に加わる振動を検出する振動センサを備え、
    前記制御回路は、前記振動センサにより検出された振動の値に応じて、前記電磁継電器に対するPWM制御の制御値を変更する請求項1に記載の電磁継電器制御ユニット。
  8. 前記励磁コイルに印加される電圧を監視する電圧監視回路を備え、
    前記制御回路は、前記電圧監視回路により監視された電圧に基づいて、前記電磁継電器に対するPWM制御の制御値を変更する請求項1に記載の電磁継電器制御ユニット。
  9. 接点を開閉するために定格電力が供給される励磁コイルを有する1個以上の電磁継電器を制御する電磁継電器制御方法であって、
    前記定格電力を前記励磁コイルに供給して前記電磁継電器をオンさせた後、PWM制御により前記電磁継電器のオン状態を保持する制御工程を包含し、
    前記制御工程は、外部情報に基づいて、前記電磁継電器に対するPWM制御の制御値を変更し、
    前記励磁コイルの抵抗値を検出して前記電磁継電器の温度を算出するための温度検出工程を含み、
    前記制御工程は、前記温度検出工程により検出した前記励磁コイルの抵抗値に対応する電圧に基づいて、前記電磁継電器の温度を算出し、前記算出した電磁継電器の温度に基づいて、前記電磁継電器に対するPWM制御の制御値を変更することを特徴とする電磁継電器制御方法。
  10. 前記電磁継電器は、互いに隣接して並列に接続された複数の電磁継電器であり、
    前記制御工程は、前記複数の電磁継電器のうちの一つに隣接する他の電磁継電器のオンオフ状態に基づいて、前記電磁継電器に対するPWM制御の制御値を変更する請求項9に記載の電磁継電器制御方法。
  11. 前記電磁継電器に加わる振動を検出する振動検出工程を含み、
    前記制御工程は、前記振動検出工程により検出された振動の値に応じて、前記電磁継電器に対するPWM制御の制御値を変更する請求項9に記載の電磁継電器制御方法。
  12. 前記励磁コイルに印加される電圧を監視する電圧監視工程を含み、
    前記制御工程は、前記電圧監視工程により監視された電圧に基づいて、前記電磁継電器に対するPWM制御の制御値を変更する請求項9に記載の電磁継電器制御方法。
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