JP2004178967A - リレー制御装置 - Google Patents

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Kohei Matsuda
宏平 松田
Noboru Inoue
暢 井上
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KYB Corp
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Kayaba Industry Co Ltd
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Abstract

【課題】車載、即ち、EPSのECU等において、リレーコイル部の自己発熱を抑制し、高温環境下でのリレーの信頼性を向上させるのみならず、バッテリ電圧が変動しても、常に一定のコイル電圧を保つことができるリレー制御装置を提供する。
【解決手段】バッテリ15の電源供給ライン16に介装されるリレー接点21,22と、このリレー接点21,22に対峙して設けられリレー17をオン・オフするリレーコイル23と、このリレーコイル23と直列に接続されるトランジスタ24と、このトランジスタ24にパルス電流を出力するリレー駆動指令部28とを備えるリレー制御装置30において、リレーコイル23の端子23a,23b間のコイル電圧を検出するコイル電圧検出部26と、検出されたコイル電圧に応じてリレーコイル23を通電する平均電圧を所定値に近づけるようにパルス電流のデューティ比を制御するコイル電圧制御部27とを備える。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リレーをパルス幅変調(PWM)駆動するリレー制御装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のリレー制御装置として、図3に示すものがある(特許文献1参照)。
【0003】
これについて説明すると、リレーコイル1とサージ吸収ダイオード6を並列に接続し、トランジスタ3により駆動する。トランジスタ3はバッファ5を介し、マイコン4によりオン・オフする。マイコン4にはリレー駆動パターンを生成するリレー駆動パターン生成手段を有する。リレーのオン・オフはタイマーを用いて行っており、所定時間毎にリレー接点をオン・オフさせ、リレーコイル1に流れる電流を制御するようにしている。これにより、例えばリレーコイル1の発熱等を抑えることができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−275185号公報
【特許文献2】
特開平9−81212号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、電動パワーステアリング装置(以下、EPSという。)は、比較的車両重量の軽い軽自動車から中〜大型車クラスに展開されつつあり、EPSのコントローラ(以下、ECUという。)及びモータに要求される電流値は、EPS搭載車種の大型化に伴って大電流化が要求されてきている。このため、太線化されるケーブルは車両搭載時に配線工数が増大するほか、長いケーブルによる電圧降下がEPSの大きな課題となっていた。これに対処すべく、ECU制御対象の直近、すなわち、エンジンルーム内に搭載される場合が多くなってきており、ECUの高温動作環境が要求される。
【0006】
ところで、一般にEPS用ECUには、バッテリからの電源のオン・オフの目的やシステム異常時の電動モータの発電ブレーキ対策の目的でモータ駆動ラインにメカリレーを搭載しており、このリレーについても、エンジンルーム搭載を考慮して高温対策の部品を選定している。しかし、実際の動作時にリレーの周囲温度はリレーコイルの自己発熱、接点部発熱のほか、モータ駆動用MOS−FETのスイッチング発熱などが加わり、リレー動作保証温度を超えてしまう可能性があった。
【0007】
さらに、リレー駆動電圧をバッテリ電圧から直接取り込む場合、バッテリ電圧が変動しやすいという問題もあった。
【0008】
これらの問題点に対処するため、前記従来装置に記載されているように、リレー接点をオン・オフさせて、リレーコイルに流れる電流を制御する方法が考えられる。しかし、前記従来装置にあっては、リレーコイルに印加される電圧を監視しているわけではなく、予め定められた所定時間毎にリレー駆動する場合にはリレーを安定して駆動できないという問題点があった。
【0009】
そこで、本発明では、車載、即ち、EPSのECU等において、リレーコイル部の自己発熱を抑制し、高温環境下でのリレーの信頼性を向上させるのみならず、バッテリ電圧が変動しても、常に一定のコイル電圧を保つことができるリレー制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、リレー接点に対峙して設けられリレーをオン・オフするリレーコイルと、このリレーコイルと直列に接続されるトランジスタと、このトランジスタにパルス電流を出力するリレー駆動指令部とを備えるリレー制御装置に適用する。
【0011】
そして、リレーコイルの端子間のコイル電圧を検出するコイル電圧検出部と、検出されたコイル電圧に応じてリレーコイルを通電する平均電圧を所定値に近づけるようにパルス電流のデューティ比を制御するコイル電圧制御部とを備えたことを特徴とするものとした。
【0012】
【発明の作用および効果】
第1の発明によると、コイル電圧の平均値が所定値に近づくようにPWMのデューティ比変化させているので、コイル電圧が所定値を超えて上昇してもリレーコイルを通電する平均電圧を略一定に保ち、リレーコイルの自己発熱を抑制することができる。しかも、リレーコイルに印加される電圧を常時検出し、この検出値に応じてデューティ比を変化させているので、不安定なバッテリ電圧下においても一定のコイル電圧を保つことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0014】
図1は自動車の電動パワーステアリング装置(EPS)の回路構成を示す。図1において、11は操舵力をアシストするモータ、12はこのモータ11の作動を制御するコントローラ(ECU)である。コントローラ12はモータ11の駆動電流を出力するモータ駆動部13と、車両の運転条件に応じてこのモータ駆動部13の作動を制御する制御部14を備える。
【0015】
バッテリ15とモータ駆動部13を結ぶ電源供給ライン16にはリレー17が介装される。このリレー17によってバッテリ15からモータ駆動部13への電力供給がオン・オフされる。
【0016】
モータ駆動部13とモータ11を結ぶモータ駆動ライン18にはリレー19が介装される。コントローラ12はシステム異常時にこのリレー19によってモータ駆動ライン18を遮断し、モータ11が操舵時に発電ブレーキとなって作動不良を来さないようにする。
【0017】
図2はリレー制御装置30の構成を示す。リレー17はバッテリ15の電源供給ライン16に介装されるリレー接点21,22と、このリレー接点21,22に対峙して設けられリレー17をオン・オフするリレーコイル23と、リレーコイル23と直列に接続されるトランジスタ24と、リレーコイル23と並列に介装されるダイオード25とを備える。
【0018】
そして本発明の要旨とするところであるが、リレー制御装置30はリレーコイル23の端子23a,23b間のコイル電圧を検出するコイル電圧検出部26と、検出されたコイル電圧に応じてリレーコイル23を通電する平均電圧を所定値に近づけるようにトランジスタ24をパルス幅変調(PWM)駆動するデューティ比を制御するコイル電圧制御部27と、ここで演算されたデューティ比と制御部14からの指令に基づいてトランジスタ24にパルス電流を出力するリレー駆動指令部28とを備える。
【0019】
リレー制御装置30は、PWM駆動のキャリア周波数をリレーコイル23の時定数より十分に早くすることで、駆動指令の平均値として扱うことができるが、この方法によりPWM駆動するデューティ比を変化させて、リレーコイル電圧を低下させる。これにより、リレーコイル23の消費電力を低減することが可能となり、自己発電を低減させてエンジンルームの高温環境下での信頼性を向上させることができる。さらに、バッテリ電圧が変動した場合であっても、コイル電圧検出部26によって端子23a,23b間のコイル電圧を常時監視し、このコイル電圧に応じて、パルス幅変調幅、即ち、デューティ比をリアルタイムで変化させることで、常に一定のコイル電圧を保つことができる。
【0020】
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す電動パワーステアリング装置のシステム図。
【図2】同じくリレー制御装置の構成図。
【図3】従来例を示すリレー制御装置の構成図。
【符号の説明】
16 電源供給ライン
17 リレー
21,22 リレー接点
23 リレーコイル
23a,23b リレーコイル端子
24 トランジスタ
26 コイル電圧検出部
27 コイル電圧制御部
28 リレー駆動指令部
30 リレー制御装置

Claims (1)

  1. リレー接点に対峙して設けられリレーをオン・オフするリレーコイルと、このリレーコイルと直列に接続されるトランジスタと、このトランジスタにパルス電流を出力するリレー駆動指令部とを備えるリレー制御装置において、
    前記リレーコイルの端子間のコイル電圧を検出するコイル電圧検出部と、検出されたコイル電圧に応じてリレーコイルを通電する平均電圧を所定値に近づけるように前記パルス電流のデューティ比を制御するコイル電圧制御部とを備えたことを特徴とするリレー制御装置。
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