JP5406775B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、図柄変動ゲームの表示結果が大当り表示結果となって大当り遊技状態が付与される遊技機に関するものである。
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機では、例えば、液晶ディスプレイ型の可変表示器を備え、当該可変表示器において複数種類の図柄を変動させて図柄組み合わせを表示する図柄組み合わせゲーム(図柄変動ゲーム)が行われている。そして、遊技者は、図柄組み合わせゲームで導出され、最終的に確定停止表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。このようなパチンコ遊技機の中には、大当り遊技終了後に、該大当り遊技とは別の有利な遊技状態(特典)を付与する機能が搭載されたものがある。このような機能としては、例えば、確率変動(以下、「確変」と示す)機能が知られている。確変機能は、大当り抽選の抽選確率状態を高確率抽選状態とする確変状態を遊技者に付与する機能である。
そして、近年では、図柄組み合わせゲーム中に確変状態が付与されることを確定的に認識し得ない非確定図柄による大当りの図柄組み合わせを導出し、大当り遊技中に確変大当りに当選しているか否かを報知する昇格演出を行うパチンコ遊技機が存在する。昇格演出は、大当り遊技中のラウンド遊技において予め定めた特定演出を実行させる演出態様で行われるようになっている。このような昇格演出を実行することで、非確定図柄による大当りの図柄組み合わせが導出されたとしても、大当り遊技中に昇格演出が実行されることで、最終的に確変大当りに当選しているかもしれないという期待感を、大当り遊技中も継続して持たせることができる。
特開2007−68566号公報
しかしながら、前述した特許文献1のパチンコ遊技機において、大当り遊技状態の終了後に確変状態となるか否かに関心を持たせることができるが、実際に確変状態となり、大当り抽選が高確率で当選する機会を得たのに、それ以降に大当り遊技状態が付与されなければ、反って著しく遊技に対する興趣の減退をまねくおそれがあった。特に、図柄変動ゲームの表示結果がはずれ表示結果となると認識されてしまった後には、その図柄変動ゲームが終了するまでの演出に対する関心や、次回以降の図柄変動ゲームへの期待感をも削いでしまうおそれがあった。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、大当り遊技状態の終了後、所定回数の図柄変動ゲームで高確率抽選状態である場合に、大当り抽選に当選しないときでも、次回以降の保留図柄変動ゲームへの期待感を高揚させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる遊技機を提供する。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、図柄の変動開始から確定停止表示までを1回として行う図柄変動ゲームの始動条件を付与する始動口へ入球した遊技球を始動保留球として記憶する記憶手段と、前記始動口への入球を契機に大当り判定用乱数の値を取得するとともに取得した乱数の値を前記始動保留球に対応付けて記憶させる乱数取得手段と、前記図柄変動ゲームの開始に伴って前記大当り判定用乱数の値と大当り判定値とを比較して大当りか否かの大当り抽選を行う大当り抽選手段と、を備え、前記大当り抽選手段の抽選結果が当選の場合には、前記図柄変動ゲームの表示結果が大当り表示結果となって大当り遊技状態が付与され、大当り遊技状態の終了後に所定回数の図柄変動ゲームを上限に大当り抽選の抽選確率状態として高確率抽選状態が付与可能に制御される遊技機において、前記高確率抽選状態となった前記所定回数の図柄変動ゲーム内において、図柄変動ゲーム毎に継続して異なる演出態様に変化させる演出を実行する演出実行手段と、図柄が変動される今回の図柄変動ゲームよりも後に実行されるが該実行が保留されている該所定回数の図柄変動ゲーム内の保留図柄変動ゲームに対応する大当り判定用乱数の値と大当り判定値とを比較して大当りか否かを事前に判定する事前判定手段と、前記今回の図柄変動ゲームで前記大当り抽選手段の抽選結果が当選でない場合に、該今回の図柄変動ゲームの表示結果が大当り表示結果ではないはずれ表示結果となることが認識可能となってから該今回の図柄変動ゲームが終了するまでの間に、前記事前判定手段による判定結果に基づいて、前記保留図柄変動ゲームにおける大当り期待度に応じた演出態様で前記演出実行手段に前記演出を実行させる演出制御手段と、を備え、前記演出は、前記高確率抽選状態となった前記所定回数の図柄変動ゲーム内において、図柄変動ゲーム毎に継続して数値を減少させる演出であり、前記演出制御手段は、前記保留図柄変動ゲームにおける大当り期待度が高い場合には低い場合よりも、前記所定回数の図柄変動ゲームにおける数値の減少幅を大きくすることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、図柄の変動開始から確定停止表示までを1回として行う図柄変動ゲームの始動条件を付与する始動口へ入球した遊技球を始動保留球として記憶する記憶手段と、前記始動口への入球を契機に大当り判定用乱数の値を取得するとともに取得した乱数の値を前記始動保留球に対応付けて記憶させる乱数取得手段と、前記図柄変動ゲームの開始に伴って前記大当り判定用乱数の値と大当り判定値とを比較して大当りか否かの大当り抽選を行う大当り抽選手段と、を備え、前記大当り抽選手段の抽選結果が当選の場合には、前記図柄変動ゲームの表示結果が大当り表示結果となって大当り遊技状態が付与され、大当り遊技状態の終了後に所定回数の図柄変動ゲームを上限に大当り抽選の抽選確率状態として高確率抽選状態が付与可能に制御される遊技機において、前記高確率抽選状態となった前記所定回数の図柄変動ゲーム内において、図柄変動ゲーム毎に継続して異なる演出態様に変化させる演出を実行する演出実行手段と、図柄が変動される今回の図柄変動ゲームよりも後に実行されるが該実行が保留されている該所定回数の図柄変動ゲーム内の保留図柄変動ゲームに対応する大当り判定用乱数の値と大当り判定値とを比較して大当りか否かを事前に判定する事前判定手段と、前記今回の図柄変動ゲームで前記大当り抽選手段の抽選結果が当選でない場合に、該今回の図柄変動ゲームの表示結果が大当り表示結果ではないはずれ表示結果となることが認識可能となってから該今回の図柄変動ゲームが終了するまでの間に、前記事前判定手段による判定結果に基づいて、前記保留図柄変動ゲームにおける大当り期待度に応じた演出態様で前記演出実行手段に前記演出を実行させる演出制御手段と、を備え、前記演出は、前記高確率抽選状態となった前記所定回数の図柄変動ゲーム内において、図柄変動ゲーム毎に継続して数値を増加させる演出であり、前記演出制御手段は、前記保留図柄変動ゲームにおける大当り期待度が高い場合には低い場合よりも、前記所定回数の図柄変動ゲームにおける数値の増加幅を大きくすることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項に記載の遊技機において、前記演出制御手段は、前記所定回数の図柄変動ゲーム内において前回の図柄変動ゲームにおける前回の数値から継続して減少しない数値が仮に選択された場合には、該前回の数値から継続して減少する数値を今回の図柄変動ゲームにおける今回の数値として変更することを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の遊技機において、前記演出制御手段は、前記今回の図柄変動ゲームで前記大当り抽選手段の抽選結果が当選の場合には、変動が開始された図柄がはずれ表示結果として仮に表示されてから、該今回の図柄変動ゲームの表示結果が大当り表示結果となるまでの間に、前記演出実行手段に前記演出を実行させることを要旨とする。
本発明によれば、大当り遊技状態の終了後、所定回数の図柄変動ゲームで高確率抽選状態である場合に、大当り抽選に当選しないときでも、次回以降の保留図柄変動ゲームへの期待感を高揚させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
パチンコ遊技機の機表側を示す正面図。 パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。 (a)〜(d)は数値ランク決定テーブルを説明する説明図。 (a)〜(h)は数値ランク決定テーブルの選択方法を説明する説明図。 (a),(b)は演出の内容を説明する説明図。 特別図柄入力処理を示すフローチャート。 特殊演出制御処理を示すフローチャート。 (a)〜(j)は演出表示装置における表示態様を説明する模式図。 (a)〜(j)は演出表示装置における表示態様を説明する模式図。
以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1〜図9に基づいて説明する。
図1には、パチンコ遊技機10が略示されており、パチンコ遊技機10の機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開放及び着脱自在に組み付けられているとともに、中枠12の前面側には前枠14が開閉及び着脱自在に組み付けられている。前枠14は、図1に示すようにパチンコ遊技機10を機正面側から見た場合において、中枠12に重なるように組み付けられている。前枠14は、遊技球を貯留可能な上皿15を一体成形した構成とされているとともに、裏面側には、機内部に配置された遊技盤13を保護するガラス支持枠が組み付けられている。また、中枠12の前面側であって前枠14の下部には、上皿15から溢れ出た遊技球を貯留する下皿16が装着されているとともに、下皿16の右方には、遊技球を遊技盤13に発射させる際に遊技者によって回動操作される遊技球発射用の発射ハンドル17が装着されている。また、パチンコ遊技機10には、発光演出を行う電飾表示部(装飾ランプ)18と、各種音声を出力して音声演出を行う複数のスピーカ19が配置されている。
遊技盤13のほぼ中央には、各種の表示装置や各種の飾りを施した表示枠体(センター役物)21が装着されている。表示枠体21の略中央には、正面視横長矩形に開口するセット口21aが形成されており、当該セット口21aに整合して表示枠体21には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する演出表示装置22が装着されている。演出表示装置22には、複数列(本実施形態では3列)の図柄列を変動させて行う図柄変動ゲームを含み、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出が画像表示されるようになっている。本実施形態において演出表示装置22の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、演出表示装置22の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄)を用いて行われる。
表示枠体21の左下の遊技領域には、7セグメント型の特別図柄表示装置23が設けられている。特別図柄表示装置23では、複数種類の特別図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。特別図柄は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。
そして、特別図柄表示装置23では、図柄変動ゲームの開始により同時に特別図柄の変動表示が開始され、該ゲームの終了と同時に特別図柄が確定停止表示される。また、演出表示装置22では、図柄変動ゲームの開始により同時に飾り図柄の変動表示が開始され、該ゲーム終了前に飾り図柄が一旦停止表示され、該ゲームの終了と同時に各列の飾り図柄が確定停止表示される。「変動表示」とは、図柄を表示する表示装置に定める表示領域内において表示される図柄の種類が変化している状態であり、「一旦停止表示」とは、前記表示領域内において図柄がゆれ変動状態で表示されている状態である。また、「確定停止表示」とは、前記表示領域内において図柄が確定停止している状態である。なお、特別図柄表示装置23と演出表示装置22では、同時に図柄変動ゲームと図柄変動ゲームに係わる表示演出が開始され、同時に終了する(すなわち、同時に特別図柄と飾り図柄が確定停止表示される)。
本実施形態において特別図柄表示装置23には、複数種類の特別図柄の中から、大当り抽選の抽選結果(大当り又ははずれ)に対応する1つの特別図柄が選択され、その選択された特別図柄が図柄変動ゲームの終了によって確定停止表示される。本実施形態における複数種類の特別図柄は、大当りを認識し得る大当り図柄と、はずれを認識し得るはずれ図柄とに分類される。また、大当り図柄が表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。
また、本実施形態において演出表示装置22には、各列毎に[0]〜[9]の10種類の数字が飾り図柄として表示されるようになっている。そして、本実施形態においては、演出表示装置22の表示領域(画像表示面)を特別図柄表示装置23の表示領域よりも遥かに大きく形成し、演出表示装置22を遊技者の正面に目立つように配置している。このため、遊技者は、特別図柄表示装置23よりも自身の目の前で多彩な画像によって表示演出が行われる演出表示装置22の表示内容に注目し、該演出表示装置22の図柄変動ゲームで導出されて確定停止表示される図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識することになる。演出表示装置22に停止表示された全列の図柄が同一図柄の場合には、その図柄組み合わせ([222][777]など)から大当り遊技が付与される大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが飾り図柄による大当りの図柄組み合わせ(大当り表示結果)となる。大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されると、遊技者には、図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。一方、演出表示装置22に確定停止表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるはずれの図柄組み合わせ(はずれ表示結果)となる。
また、本実施形態において、演出表示装置22における各列は、図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って飾り図柄が変動表示されるようになっている。そして、図柄変動ゲームが開始すると(各列の飾り図柄が変動を開始すると)、演出表示装置22において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に飾り図柄が一旦停止表示されるようになっている。そして、一旦停止表示された左図柄と右図柄が同一図柄の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では左列と右列)の飾り図柄が同一図柄となって一旦停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では中列)の飾り図柄が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるリーチの図柄組み合わせとなる。
また、演出表示装置22には、特別図柄表示装置23の表示結果に応じた図柄組み合わせが表示されるようになっている。特別図柄表示装置23に表示される特別図柄と、演出表示装置22に表示される飾り図柄による図柄組み合わせが対応されており、図柄変動ゲームが終了すると、特別図柄と飾り図柄による図柄組み合わせが対応して確定停止表示されるようになっている。例えば、特別図柄表示装置23に大当り図柄が確定停止表示される場合には、演出表示装置22にも[222]や[444]などの大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。また、特別図柄表示装置23にはずれ図柄が確定停止表示される場合には、演出表示装置22にも[121]や[345]などのはずれの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾り図柄の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾り図柄による図柄組み合わせの中から1つの飾り図柄による図柄組み合わせが選択されるようになっている。以上のように、本実施形態の演出表示装置22では、図柄変動ゲームに係わる表示演出(3列の図柄を変動表示させて図柄の組み合わせを表示させる図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。
表示枠体21の左下の遊技領域であって、特別図柄表示装置23の左下方には、複数個(本実施形態では4個)の特別図柄保留発光部を備えた特別図柄保留記憶表示装置Ra(図2に示す)が設けられている。そして、特別図柄保留記憶表示装置Raは、機内部で記憶した特別図柄用の始動保留球の記憶数(以下、「特図始動保留記憶数」と示す)を遊技者に報知する。本実施形態のパチンコ遊技機10は、表示枠体21の下方に配置される始動入賞口(始動口としての上始動入賞口25と下始動入賞口26)へ遊技球が入球した場合、その入球した遊技球を始動保留球として記憶し、その始動保留球の個数を特図始動保留記憶数として機内部(主制御基板35の主制御用RAM35c)で記憶するようになっている。特図始動保留記憶数は、保留中(図柄変動ゲーム待機中)の図柄変動ゲームの回数を示している。
なお、図柄の変動が開始される図柄変動ゲームのことを今回の図柄変動ゲームと以下に称することがある。また、このような今回の図柄変動ゲームを基準として、前回の図柄変動ゲーム、次回の図柄変動ゲーム、次回以降の図柄変動ゲーム、次々回以降の図柄変動ゲームと以下に称することがある。また、今回の図柄変動ゲームが実行されている場合に、今回の図柄変動ゲームを基準として次回以降に実行されるがその実行が保留されている図柄変動ゲームのことを保留図柄変動ゲームと以下に称することがある。
特図始動保留記憶数は、前記始動入賞口に遊技球が入球することで1加算され、図柄変動ゲームの開始により1減算される。したがって、図柄変動ゲーム中に始動入賞口へ遊技球が入球すると、特図始動保留記憶数は更に加算され、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積されるようになっている。そして、特別図柄保留記憶表示装置Raは、特別図柄保留発光部の点灯個数により保留中の図柄変動ゲームの回数(始動保留球の個数)を遊技者に報知する構成となっている。
また、表示枠体21の左下の遊技領域であって、特別図柄表示装置23の左方には、普通図柄表示装置24(図2に示す)が配設されている。この普通図柄表示装置24では、複数種類の普通図柄を変動させて1つの普通図柄を導出する普通図柄変動ゲームが行われるようになっている。普通図柄表示装置24では、大当りか否かの大当り抽選とは別に行う普図当りか否か(開閉羽根27の開動作により下始動入賞口26を開放するか否か)の内部抽選(普図当り抽選)の抽選結果を表示する。そして、本実施形態の普通図柄表示装置24では、普図当り抽選で普図当りを決定している場合には普通図柄変動ゲームで普通図柄からなる普図当り用の図柄が確定停止表示される。一方、本実施形態の普通図柄表示装置24では、普図当り抽選で普図はずれを決定している場合には普通図柄変動ゲームで普通図柄からなる普図はずれ用の図柄が確定停止表示される。
また、表示枠体21の左下の遊技領域には、複数個(本実施形態では4個)の普通図柄保留発光部を備えた普通図柄保留記憶表示装置Rb(図2に示す)が設けられている。そして、普通図柄保留記憶表示装置Rbは、機内部で記憶した普通図柄用の始動保留球の記憶数(以下、「普図始動保留記憶数」と示す)を遊技者に報知する。本実施形態のパチンコ遊技機10は、表示枠体21の左方に配置される普通図柄作動ゲート30へ遊技球が入球した場合、その入球した遊技球を始動保留球として記憶し、その始動保留球の個数を普図始動保留記憶数として機内部(主制御基板35の主制御用RAM35c)で記憶するようになっている。
また、表示枠体21の下方の遊技領域には、遊技球の入球口25aを有する上始動入賞口25と遊技球の入球口26aを有する下始動入賞口26が上下方向に並ぶように配置されている。上始動入賞口25は、常時遊技球の入球を許容し得るように入球口25aを常時開放させた構成とされている。一方で、下始動入賞口26は普通電動役物とされ、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉羽根27を備えており、開閉羽根27が開動作することにより遊技球の入球を許容し得るように入球口26aを開放させる構成とされている。換言すれば、下始動入賞口26は、開閉羽根27が開動作して入球口26aが開放されない限り、遊技球の入球を不能とする構成とされている。
上始動入賞口25と下始動入賞口26の各奥方には、入球した遊技球を検知する始動入賞手段としての始動口スイッチSW1,SW2(図2に示す)が配設されている。上始動入賞口25と下始動入賞口26は、入球した遊技球を検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。下始動入賞口26は開閉羽根27が開動作すると、入口が拡大されて遊技球が入球し易い状態とされる一方で、開閉羽根27が閉動作すると、入口が拡大されずに遊技球の入球が不能となる状態とされる。
また、下始動入賞口26の下方の遊技領域には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉28を備えた大入賞口(特別電動役物)29が配設されている。大入賞口29の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図2に示す)が配設されている。大入賞口29は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。そして、大当り遊技が付与されると、大入賞口扉28の開動作によって大入賞口29が開放されて遊技球の入球が許容されるため、遊技者は、賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。そして、この大当り遊技は、内部抽選で大当りを決定し、図柄変動ゲームにて大当り図柄が確定停止表示されることを契機に付与される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口扉28の開動作により大入賞口29が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では15ラウンド)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、ラウンド遊技が開始してから予め定めたラウンド遊技時間が経過すること、又は予め定めた入球上限個数の遊技球が入球することの何れか早く成立した方の条件を満たすことにより終了する。そして、大当り遊技は、規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後に大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて終了する。
また、表示枠体21の左方の遊技領域には、普通図柄作動ゲート30が配設されている。普通図柄作動ゲート30の奥方には、該普通図柄作動ゲート30へ入球し通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW4(図2に示す)が設けられている。普通図柄作動ゲート30は、遊技球の通過を契機に、普通図柄変動ゲームの始動条件のみを付与し得る。
また、遊技盤13の遊技領域の最下方(大入賞口29よりも下方)には、遊技領域に発射された後、何れの入賞口にも入球しなかった遊技球をアウト球として機外に排出するためのアウト球口31が形成されている。アウト球口31を通過した遊技球は、パチンコ遊技機10の設置設備(遊技島)に配設されたアウト球タンク(図示しない)に排出される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、確変大当りに当選したことを条件として、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率状態を低確率抽選状態から高確率抽選状態に変動させる確変状態(確率変動状態)を付与する機能である。また、確変状態は、予め定めた回数(本実施形態においては5回)の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。すなわち、確変状態は、予め定めた回数に相当する図柄変動ゲームの終了時迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される図柄変動ゲームの終了時迄の間、付与される。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利である。また、本実施形態では、大当り遊技終了後に必ず確変状態が付与される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、変動時間短縮(以下、「変短」と示す)機能を備えている。変短機能は、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮されるとともに、普通図柄作動ゲート30の通過に基づく普通図柄変動ゲームの抽選確率状態(普通当りの当選確率)が低確率抽選状態から高確率抽選状態に変動する変短状態を特典として付与する機能である。また、変短状態が付与されている場合と変短状態が付与されていない場合とで下始動入賞口26の開閉羽根27は、普通図柄変動ゲームにおいて当選した際、異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。すなわち、変短状態が付与されていない時に普通図柄変動ゲームに当選する場合には、開閉羽根27が第1回数(例えば1回)分開放し、開放してから第1開放時間(例えば、300ms)経過するまで開放状態を維持するようになっている。一方、変短状態が付与されている時に普通図柄変動ゲームに当選する場合には、開閉羽根27が開放する回数が増加(例えば、3回)して第1回数よりも多い第2回数となり、1回の開放において開放してから第1開放時間よりも長い第2開放時間(例えば、1800ms)が経過するまで開放状態を維持するようになっている。すなわち、開閉羽根27は、変短状態が付与されている場合、変短状態が付与されていない状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。変短状態中は、開閉羽根27が遊技者にとって有利に動作し、単位時間当りの下始動入賞口26への遊技球の入球率が向上するので、変短状態は入球率向上状態となる。そして、変短状態は、予め定めた回数(本実施形態においては5回)の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。すなわち、変短状態は、予め定めた回数に相当する図柄変動ゲームの終了時迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される図柄変動ゲームの終了時迄の間、付与される。また、本実施形態では、大当り遊技終了後に必ず変短状態が付与される。
本実施形態では、大当り遊技の終了後における開閉羽根27の単位時間あたりの開放時間を増加させる変短状態が、開放時間増加状態となる。一方、大当り遊技の終了後における開閉羽根27の単位時間あたりの開放時間を増加させない非変短状態が、開放時間非増加状態となる。なお、変短状態(開放時間増加状態)中は、1回の普図当りによって開閉羽根27が開放される時間の合計が、非変短状態時よりも増加する。
次に、パチンコ遊技機10の制御構成について図2に基づき説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御基板35が装着されている。主制御基板35は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御指令としての制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、サブ統括制御基板36と、演出表示制御基板37と、音声・ランプ制御基板38が装着されている。
サブ統括制御基板36は、主制御基板35が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示制御基板37及び音声・ランプ制御基板38を統括的に制御する。演出表示制御基板37は、主制御基板35とサブ統括制御基板36が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置22の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、音声・ランプ制御基板38は、電飾表示部18の発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)及びスピーカ19の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板35、サブ統括制御基板36及び演出表示制御基板37について、その具体的な構成を説明する。
主制御基板35には、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU35aと、主制御用CPU35aの制御プログラムを格納する主制御用ROM35bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM35cが設けられている。主制御用CPU35aには、主制御用ROM35bと主制御用RAM35cが接続されている。また、主制御用CPU35aには、上始動入賞口25に入球した遊技球を検知する上始動口スイッチSW1と、下始動入賞口26に入球した遊技球を検知する下始動口スイッチSW2が接続されている。また、主制御用CPU35aには、大入賞口29に入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3と、普通図柄作動ゲート30を通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW4が接続されている。また、主制御用CPU35aには、特別図柄表示装置23、普通図柄表示装置24、特別図柄保留記憶表示装置Ra、及び普通図柄保留記憶表示装置Rbが接続されている。
また、主制御用CPU35aは、大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、特図振分用乱数や変動パターン振分用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。大当り判定用乱数は、大当りか否かの大当り抽選(大当り判定)で用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、大当り抽選で大当りに当選しなかった場合、すなわちはずれの場合にリーチを形成し、リーチを形成するか否かのリーチ抽選(リーチ判定)で用いる乱数である。特図振分用乱数は、大当り図柄を決定する際に用いる乱数である。
また、主制御用CPU35aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、主制御用RAM35cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
主制御用ROM35bには、パチンコ遊技機10全体を制御するためのメイン制御プログラムが記憶されている。また、主制御用ROM35bには、メイン制御プログラムに加え、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、演出表示装置22及び特別図柄表示装置23において図柄の変動開始による図柄変動ゲームが開始してから、演出表示装置22及び特別図柄表示装置23において図柄が確定停止表示されて図柄変動ゲームが終了するまでの間の演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。すなわち、変動パターンは、特別図柄が変動開始してから特別図柄が確定停止表示されるまでの間の図柄変動ゲームの演出内容及び演出時間(変動時間)を特定することができる。そして、変動パターンは、大当り演出用、はずれリーチ演出用及びはずれ演出用からなる変動内容毎に分類されている。
また、主制御用ROM35bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当りか否かの大当り抽選(大当り判定)で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る数値(0〜1470までの全1471通りの整数)の中から定められている。さらに、大当り判定値は、遊技状態が非確変状態(低確率抽選状態)の時の大当り抽選で用いる低確率用の大当り判定値と、遊技状態が確変状態(高確率抽選状態)の時の大当り抽選で用いる高確率用の大当り判定値とがある。言い換えると、大当り判定値には、確変状態及び非確変状態において共通する共通大当り判定値と、確変状態における確変大当り判定値とがある。そして、確変状態時の大当り判定値の数(本実施形態では147個)は、非確変状態時の大当り判定値の数(本実施形態では15個)よりも多く設定されている。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、非確変状態における大当り抽選で大当りに当選する確率が、1471分の15となる一方で、確変状態における大当り抽選で大当りに当選する確率が、1471分の147となる。
次に、サブ統括制御基板36について説明する。
サブ統括制御基板36には、制御動作を所定の手順で実行することができる統括制御用CPU36aと、統括制御用CPU36aの統括制御プログラムを格納する統括制御用ROM36bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる統括制御用RAM36cが設けられている。統括制御用CPU36aには、統括制御用ROM36bと統括制御用RAM36cが接続されている。そして、統括制御用CPU36aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、統括制御用ROM36bには、統括制御プログラムに加え、各種演出を決定する際に参照する各種テーブルが記憶されている。
この各種演出の中には、連続予告演出が含まれている。この連続予告演出は、複数回の図柄変動ゲームを跨いで関連性を有する演出内容を実行する演出である。言い換えると、この連続予告演出は、遊技者に相互の関連性を一義的に連想させることができる演出内容であり、遊技演出における演出テーマが同じである演出である。詳しくは後述するが、この連続予告演出は、確変状態が付与されておらず、特図始動保留数が「2」以上であるときに実行されることがあり、大当りとなるか否かには拘わらない。
また、各種演出の中には、連続予告演出以外にも、特殊演出が含まれている。この特殊演出とは、複数回の図柄変動ゲームを跨いで関連性を有するストーリ演出である。言い換えると、この特殊演出は、遊技者に相互の関連性を一義的に連想させることができる演出内容であり、遊技演出における演出テーマが同じである演出である。例えば、本実施形態においては、紅軍が青軍に突撃した結果、残った青軍の残り人数(「数値」に相当)が表示される演出や、その突撃に続いて各種キャラクタが突撃した結果、残った青軍の残り人数(「数値」に相当)が表示される演出などが特殊演出として実行される。
また、この特殊演出には、はずれとなるはずれ特殊演出と、大当りとなる大当り特殊演出とが含まれている。この大当り特殊演出には、必ずその後に復活大当り演出が実行される。なお、この復活大当り演出とは、はずれの図柄組み合わせとして仮に停止表示されている飾り図柄が再度変動し、大当りの図柄組み合わせとして確定停止表示する演出である。また、大当り特殊演出は、飾り図柄がはずれの図柄組み合わせとして仮に停止表示されてから再度変動するまでの間に実行される。
この特殊演出は、大当り遊技状態の終了後に連続する5回の図柄変動ゲーム内において実行可能である。なお、今回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されない場合には、必ず、特殊演出が実行される。一方、今回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与される場合には、変動パターンに基づいて、大当り特殊演出が実行されるか否かが決定される。なお、大当り特殊演出が実行されない場合には、特殊演出は実行されないが、その特殊演出と演出テーマが同じである大当り演出が実行される。つまり、この大当り演出は、特殊演出に対して、遊技者に特殊演出との関連性を一義的に連想させることができる演出内容であり、遊技演出における演出テーマが特殊演出と同じである演出である。
また、統括制御用ROM36bには、数値ランク選択テーブルが記憶されている。この数値ランク選択テーブルは、前述したような特殊演出において表示される残り人数を示す数値を決定する際に参照される。なお、数値ランクとは、数値がその大小順で大まかに区分された範囲である。
数値ランク選択テーブルについて図3に基づき以下に説明する。
数値ランク選択テーブルは、数値ランクを選択するためのテーブルである。また、選択された数値ランクに基づいて数値が決定されることとなる。なお、詳しくは後述するが、前述したように5回の図柄変動ゲーム内において、図柄変動ゲーム毎に継続して減少するように数値が決定されることとなる。
このような数値ランク選択テーブルには、図3に示すように、複数のテーブルが含まれている。複数のテーブルには、図3(a)〜図3(c)に示すように、はずれ時数値ランク選択テーブルT1〜T3と、図3(d)に示すように、大当り時数値ランク選択テーブルT4と、が含まれている。更にはずれ時数値ランク選択テーブルT1〜T3には、図3(a)に示すように、第1はずれ時数値ランク選択テーブルT1と、図3(b)に示すように、第2はずれ時数値ランク選択テーブルT2と、図3(c)に示すように、第3はずれ時数値ランク選択テーブルT3と、が含まれている。
これら数値ランク選択テーブルは、大当り遊技状態の終了後に連続する5回の図柄変動ゲームの開始時に参照されることがある。つまり、数値ランク選択テーブルは、確変状態が継続される間に実行される図柄変動ゲームに参照される。また、第1〜第3はずれ時数値ランク選択テーブルT1〜T3は、大当り遊技状態の終了後に連続する5回の図柄変動ゲーム内である今回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されない場合に参照される。特に、第1はずれ時数値ランク選択テーブルT1は、前述した5回の図柄変動ゲーム内において大当り遊技状態が付与される図柄変動ゲームがない場合に参照される。なお、実際には、特図始動保留球の上限が「4」であるため、5回の図柄変動ゲームについて一度に参照されることはなく、上限である4回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与される図柄変動ゲームがない場合に参照される。また、第2はずれ時数値ランク選択テーブルT2は、前述した5回の図柄変動ゲーム内において大当り遊技状態が付与される図柄変動ゲームがあり、図柄の変動が開始される今回の図柄変動ゲームを基準として次々回以降の保留図柄変動ゲームである場合に参照される。そして、第3はずれ時数値ランク選択テーブルT3は、前述した5回の図柄変動ゲーム内において大当り遊技状態が付与される図柄変動ゲームがあり、前述した今回の図柄変動ゲームを基準として次回の保留図柄変動ゲームである場合に参照される。一方、大当り時数値ランク選択テーブルT4は、大当り遊技状態の終了後に連続する5回の図柄変動ゲーム内である今回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与される場合に所定の確率で参照される。詳しくは後述するが、今回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与される場合には、その図柄変動ゲームにおける変動パターンに基づいて、特殊演出が実行されるか否かが決定されることとなる。
このように数値ランク選択テーブルが参照されることとなるが、具体的な一例について図4を用いて以下に説明する。
まず、図4(a)に示すように、大当り遊技状態の終了後において、今回(1回目)の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されず、かつ、次回以降(2回目〜5回目)の全ての保留図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されない場合には、第1はずれ時数値ランク選択テーブルT1が参照される。
また、図4(b)に示すように、大当り遊技状態の終了後において、今回(1回目)、次回(2回目)の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されないが、次々回以降(3回目)の保留図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与される場合には、第2はずれ時数値ランク選択テーブルT2が参照される。
また、図4(c)に示すように、大当り遊技状態の終了後において、今回(1回目)の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されず、かつ、次回(2回目)の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与される場合には、第3はずれ時数値ランク選択テーブルT3が参照される。
一方、図4(d)に示すように、大当り遊技状態の終了後において、今回(1回目)の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与される場合には、大当り時数値ランク選択テーブルT4が参照される。
このように数値ランク選択テーブルが参照されるが、図4(e)に示すように、大当り遊技状態の終了後において、1回目〜3回目の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されず、かつ、4回目の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与される場合を一例にあげる。
この場合、図4(e)に示すように、大当り遊技状態の終了後において、1回目の図柄変動ゲームでは、大当り遊技状態が付与されず、かつ、次々回以降(4回目)の保留図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されるため、第2はずれ時数値ランク選択テーブルT2が参照される。そして、図4(f)に示すように、2回目の図柄変動ゲームにおいても、次々回以降(4回目)の保留図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されるため、1回目の図柄変動ゲームと同じように、第2はずれ時数値ランク選択テーブルT2が参照される。
そして、図4(g)に示すように、3回目の図柄変動ゲームにおいては、次回(4回目)の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されるため、1回目、2回目の図柄変動ゲームとは異なり、第3はずれ時数値ランク選択テーブルT3が参照される。最後に、図4(h)に示すように、4回目の図柄変動ゲームにおいては、今回(4回目)の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されるため、1回目〜3回目の図柄変動ゲームとは異なり、大当り時数値ランク選択テーブルT4が参照される。
このように、大当り遊技状態の終了後に連続する5回の図柄変動ゲームのうち、今回の図柄変動ゲーム、次回の保留図柄変動ゲーム、次々回以降の保留図柄変動ゲームにおいて、大当り遊技状態が付与されるか否かによって、参照する数値ランク選択テーブルが異なってくる。
また、このような数値ランク選択テーブルには、図3に示すように、条件と数値ランクと乱数の数とが対応付けられている。条件としては、今回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されるか否かが含まれている。また、この条件には、今回の図柄変動ゲームが、大当り遊技状態が終了してからの図柄変動ゲームの実行回数も含まれている。また、数値ランクとしては、「500以上」、「200以上」、「100以上」、「50以上」、「10以上」、「5以上」、「4以上」、「3以上」、「2以上」、「1以上」が含まれている。
なお、「500以上」の数値ランクとしては、「500」〜「999」の整数が割り当てられている。また、同じように、「200以上」の数値ランクとしては、「200」〜「499」の整数が割り当てられている。また、「100以上」の数値ランクとしては、「100」〜「199」の整数が割り当てられている。また、「50以上」の数値ランクとしては、「50」〜「99」の整数が割り当てられている。また、「10以上」の数値ランクとしては、「10」〜「49」の整数が割り当てられている。また、「5以上」の数値ランクとしては、「5」〜「9」の整数が割り当てられている。また、「4以上」の数値ランクとしては、「4」の整数が割り当てられている。また、「3以上」の数値ランクとしては、「3」の整数が割り当てられている。また、「2以上」の数値ランクとしては、「2」の整数が割り当てられている。また、「1以上」の数値ランクとしては、「1」の整数が割り当てられている。
このような「500以上」、「200以上」、「100以上」、「50以上」、「10以上」、「5以上」、「4以上」、「3以上」、「2以上」、「1以上」の順番を「数値ランクが大きい順に」と以下に称することがあり、その逆順を「数値ランクが小さい順に」と以下に称することがある。また、それぞれの条件毎に、数値ランクが選択される乱数の数が対応付けられている。
具体的には、第1はずれ時数値ランク選択テーブルT1には、図3(a)に示すように、条件毎に乱数(乱数の個数)が規定されている。大当り遊技状態が終了してから1回目の図柄変動ゲームでは、数値ランクが大きい順に、「185」、「60」、「3」、「1」、「1」、「1」と規定されており、1以上〜4以上は規定されていない。また、大当り遊技状態が終了してから2回目の図柄変動ゲームでは、数値ランクが大きい順に、「160」、「81」、「5」、「3」、「1」、「1」と規定されており、1以上〜4以上は規定されていない。また、大当り遊技状態が終了してから3回目の図柄変動ゲームでは、数値ランクが大きい順に、「117」、「120」、「7」、「5」、「1」、「1」と規定されており、1以上〜4以上は規定されていない。また、大当り遊技状態が終了してから4回目の図柄変動ゲームでは、数値ランクが大きい順に、「72」、「160」、「10」、「5」、「3」、「1」と規定されており、1以上〜4以上は規定されていない。また、大当り遊技状態が終了してから5回目の図柄変動ゲームでは、「5」、「10」、「60」、「75」、「83」、「15」、「1」、「1」、「1」と規定されており、1以上は規定されていない。
また、第2はずれ時数値ランク選択テーブルT2にも、図3(b)に示すように、条件毎に乱数(乱数の個数)が規定されている。なお、この第2はずれ時数値ランク選択テーブルT2は、次々回以降の保留図柄変動ゲームが、大当り遊技状態が終了してから5回の図柄変動ゲームよりも後となる場合、すなわち、大当り遊技状態が終了してから4、5回目の図柄変動ゲームでは参照されない。
具体的には、大当り遊技状態が終了してから1回目の図柄変動ゲームでは、数値ランクが大きい順に、「100」、「134」、「10」、「5」、「1」、「1」と規定されており、1以上〜4以上は規定されていない。また、大当り遊技状態が終了してから2回目の図柄変動ゲームでは、数値ランクが大きい順に、「90」、「115」、「30」、「10」、「5」、「1」と規定されており、1以上〜4以上は規定されていない。また、大当り遊技状態が終了してから3回目の図柄変動ゲームでは、数値ランクが大きい順に、「60」、「93」、「70」、「20」、「7」、「1」と規定されており、1以上〜4以上は規定されていない。
また、第3はずれ時数値ランク選択テーブルT3にも、図3(c)に示すように、条件毎に乱数(乱数の個数)が規定されている。なお、この第3はずれ時数値ランク選択テーブルT3は、次回の保留図柄変動ゲームが、大当り遊技状態が終了してから5回の図柄変動ゲームよりも後となる場合、すなわち、大当り遊技状態が終了してから5回目の図柄変動ゲームでは参照されない。
具体的には、大当り遊技状態が終了してから1回目の図柄変動ゲームでは、数値ランクが大きい順に、「96」、「85」、「30」、「15」、「15」、「1」、「1」、「1」、「1」、「6」と規定されている。また、大当り遊技状態が終了してから2回目の図柄変動ゲームでは、数値ランクが大きい順に、「70」、「80」、「56」、「20」、「15」、「1」、「1」、「1」、「1」、「6」と規定されている。また、大当り遊技状態が終了してから3回目の図柄変動ゲームでは、数値ランクが大きい順に、「30」、「40」、「76」、「80」、「15」、「1」、「1」、「1」、「1」、「6」と規定されている。また、大当り遊技状態が終了してから4回目の図柄変動ゲームでは、数値ランクが大きい順に、「10」、「20」、「60」、「96」、「51」、「5」、「1」、「1」、「1」、「6」と規定されている。
また、大当り時数値ランク選択テーブルT4にも、図3(d)に示すように、条件毎に乱数(乱数の個数)が規定されている。具体的には、大当り遊技状態が終了してからの図柄変動ゲームの回数に拘わらず、数値ランクが大きい順に、「60」、「60」、「58」、「40」、「10」、「10」、「1」、「1」、「1」、「10」と規定されている。
従って、今回の図柄変動ゲームにおいて、大当り遊技状態が付与されるか否かと、大当り遊技状態が終了してからの図柄変動ゲームの実行回数と、抽選用の乱数の値と、に基づいて、数値ランクが仮に(暫定的に)選択される。
このように数値ランク選択テーブルが参照されて数値ランクが決定されるが、前回の図柄変動ゲームにおける前回の数値ランクより小さい数値ランクが今回の数値ランクとして選択された場合には、その今回の数値ランクの中からランダムに数値が選択される。そして、この選択された数値が今回の数値として決定されることとなる。なお、大当り遊技状態の終了後、1回目の図柄変動ゲームにおいては、比較対象となる前回の数値が存在しないため、必ず、数値ランク選択テーブルに基づいて今回の数値ランクが決定され、その今回の数値ランクの中からランダムに今回の数値が決定される。
一方、前述した数値ランク選択テーブルが参照されて数値ランクが決定されるが、前回の図柄変動ゲームにおける前回の数値ランクと同じ数値ランクか、前回の数値ランクよりも大きい数値ランクかが仮に選択された場合には、数値が減少するように数値調整が行われる。
具体的には、前回の数値ランクが500以上であれば、前回の数値の3分の1に「51」を足した値が、前回の数値から減算され、今回の数値となる。例えば、前回の数値が「510」であり、今回の数値ランクが500以上と仮に選択された場合には、前回の数値ランクが500以上であり、今回の数値ランクと同じとなるので、数値調整が行われる。前回の数値「510」の3分の1は、「170」であり、それに「51」が足され、「221」が算出される。なお、本実施形態において、前回の数値の3分の1が算出される場合、小数点以下を切り捨てる。そして、前回の数値「510」から「221」を減算した結果「289」が今回の数値となる。このように、前回の数値ランクと同じ又は前回の数値ランクよりも大きい数値ランクが今回の数値ランクとして仮に選択された場合であっても、このように数値調整が行われることによって、必ず前回の数値よりも小さい数値が今回の数値として決定される。
なお、前回の数値が「673」以下であれば、今回の数値は、必ず500以上にならないように規定されている。つまり、前回の数値が「673」以下であれば、今回の数値が500以上の数値ランクに属することはない。
また、例えば、500以上の数値ランクに属する最大数値「999」が1回目の図柄変動ゲームにおいて選択された場合において、数値ランクとして500以上が選択されると、「999」の3分の1が「333」であり、それに「51」が足され、「384」が算出される。そして、「999」から「384」を減算した結果「615」が今回の数値となる。このように今回の数値が「673」以下となるため、次回の数値は、今回の数値が500以上の数値ランクに属することはない。つまり、2回の図柄変動ゲームにおいては、数値が500以上の数値ランクに属することがあるが、3回目の図柄変動ゲームにおいては、数値が500以上の数値ランクに属することはない。つまり、3回連続して数値が500以上の数値ランクになることはない。
また、前回の数値ランクが200以上であれば、前回の数値の3分の1に「33」を足した値が、前回の数値から減算され、今回の数値となる。また、前回の数値ランクが100以上であれば、前回の数値の3分の1に「26」を足した値が、前回の数値から減算され、今回の数値となる。また、前回の数値ランクが50以上であれば、前回の数値の3分の1に「13」を足した値が、前回の数値から減算され、今回の数値となる。また、前回の数値ランクが20以上であれば、前回の数値の3分の1に「5」を足した値が、前回の数値から減算され、今回の数値となる。また、前回の数値ランクが10以上であれば、前回の数値の3分の1に「1」を足した値が、前回の数値から減算され、今回の数値となる。なお、このように数値が調整されることで、500以上〜10以上の数値ランクでは、3回連続して同じ数値ランクとなることはない。また、前回の数値ランクが5以上であれば、前回の数値から「1」〜「3」が減算され、今回の数値となる。また、前回の数値ランクが4以上〜2以上であれば、前回の数値から「1」が減算され、今回の数値となる。
なお、大当り遊技状態の終了後において2回目の図柄変動ゲームで、前回の数値が「5」である場合には、前回の数値から「1」が減算される。また、大当り遊技状態の終了後において2回目の図柄変動ゲームで、前回の数値が「6」である場合には、前回の数値から「1」か「2」が減算される。これによって、2回目の図柄変動ゲームで数値が「3」となることを防止し、大当り遊技状態の終了後に連続する5回の図柄変動ゲーム内において、図柄変動ゲーム毎に継続して減少する数値が決定されることとなる。
なお、大当り遊技状態の終了後に連続する5回の図柄変動ゲームのうち、次回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与される場合であり、今回の数値が「1」であるときに限り、復活大当り演出を実行させるために次回の数値が「1」のまま維持されることとなり、例外的に数値が減少しない。
このような数値決定テーブルが参照されることによって、更には数値調整が行われることによって、前回の数値よりも小さい数値が今回の数値として決定される。また、数値ランク選択テーブルによると、今回の図柄変動ゲームで大当り遊技状態が付与されない場合において、次回以降の保留図柄変動ゲームで大当り遊技状態が付与されるときは、大当り遊技状態が付与されないときよりも、小さい数値ランクが選択され易くなるように規定されている。
このように、今回の図柄変動ゲームにおいて特殊演出が実行された場合に数値が小さければ、次回以降の保留図柄変動ゲームにおける大当り遊技状態の付与に対する期待感を高揚させることができる。このため、数値調整について考慮しても、次回以降の保留図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されるか否かの可能性(大当り期待度)に応じた数値が今回の図柄変動ゲームにおける今回の数値として決定されることとなる。なお、この大当り期待度(大当り信頼度)とは、大当りとなる場合の出現率とはずれとなる場合の出現率を合算した全体出現率に対し、大当りになる場合の出現率の割合を示すものである。このため、大当り期待度は、全体出現率に対して大当りになる場合の出現率の割合が高いほど高くなる。そして、次回以降の保留図柄変動ゲームにおける大当り期待度が高いほど、少ない数値が選択され易く規定されている。つまり、次回以降の図柄変動ゲームにおける大当り期待度が高い場合には、低い場合よりも、5回の図柄変動ゲームにおける数値の減少幅が大きくなる。
また、数値ランク選択テーブルによると、今回の図柄変動ゲームで大当り遊技状態が付与されない場合において、次回の保留図柄変動ゲームで大当り遊技状態が付与されるときは、次々回以降の保留図柄変動ゲームで大当り遊技状態が付与されるときよりも、小さい数値ランクが選択され易くなるように規定されている。このように、今回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されない場合であっても、特殊演出が実行された場合に数値が小さければ、次回の保留図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与され易くなる。このため、数値調整について考慮しても、特殊演出の演出態様に応じて次回の保留図柄変動ゲームへの期待感を高揚させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
また、数値ランク選択テーブルによると、今回の図柄変動ゲームで大当り遊技状態が付与される場合には、500以上、200以上という数値ランクが選択され易く規定されている。このように、今回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与される場合、大きい数値が選択され易くなる。このため、数値調整について考慮しても、今回の図柄変動ゲームにおいて特殊演出が実行される場合に数値が大きくても、大当り遊技状態の付与に対する期待感を高揚させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
また、数値ランク選択テーブルによると、大当り遊技状態が終了してから1〜4回目の図柄変動ゲームにおいて、今回の図柄変動ゲームで大当り遊技状態が付与されず、次回の保留図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されるときに、数値ランクとして1以上〜4以上が選択可能となる。一方、大当り遊技状態が終了してから1〜4回目の図柄変動ゲームにおいて、今回、次回の保留図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されないときに、数値ランクとして1以上〜4以上が選択されない。また、大当り遊技状態が終了してから1〜4回目の図柄変動ゲームにおいて、今回の図柄変動ゲームで大当り遊技状態が付与される場合には、数値ランクとして1以上〜4以上が選択可能となる。このため、数値調整について考慮しても、大当り遊技状態が終了してから1〜4回目の図柄変動ゲームにおいて、数値が1以上〜4以上となる場合、今回又は次回の保留図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与される可能性が高く、大当りに対する期待感を高揚させることができる。
また、数値ランク選択テーブルによると、大当り遊技状態が終了してから5回目の図柄変動ゲームにおいて、今回の図柄変動ゲームで大当り遊技状態が付与される場合には、数値ランクとして1以上が選択可能となる。一方、大当り遊技状態が終了してから5回目の図柄変動ゲームにおいて、今回の図柄変動ゲームで大当り遊技状態が付与されない場合には、数値ランクとして1以上が選択されない。このため、数値調整について考慮しても、大当り遊技状態が終了してから5回目の図柄変動ゲームにおいて、数値が「1」となる場合には、今回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与される可能性が高く、大当りに対する期待感を高揚させることができる。
このように今回の数値が決定された場合には、図柄変動ゲーム毎にその数値を減少させる特殊演出が実行されることとなる。また、この特殊演出は、今回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されない場合には、図5(a)に示すようなタイミングで実行される。
具体的には、今回の図柄変動ゲームの開始に伴い、次回以降の保留図柄変動ゲームにおける大当り事前判定が行われる。次に、その判定結果等に基づいて前述したように数値ランクが決定される。そして、決定された数値ランクに基づいて、ランダム又は数値調整により数値が決定される。続いて、今回の図柄変動ゲームにおいて飾り図柄の変動が開始される。そして、はずれの図柄組み合わせとして飾り図柄が停止表示される等、今回の図柄変動ゲームにおいてはずれの図柄組み合わせとして飾り図柄が停止表示されることが認識可能となる。その後、数値を示す特殊演出が実行される。そして、はずれの図柄組み合わせとして飾り図柄が確定停止表示される。これによって、大当り遊技状態が付与されないことが確定し、今回の図柄変動ゲームが終了する。つまり、特殊演出は、今回の図柄変動ゲームで大当り抽選結果が当選でない場合に、今回の図柄変動ゲームの表示結果がはずれ表示結果となることが認識可能となってから今回の図柄変動ゲームが終了するまでの間に実行される。
一方、今回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与される場合には、大当り特殊演出は、所定の確率ではあるが、図5(b)に示すようなタイミングで実行される。
具体的には、今回の図柄変動ゲームの開始に伴い、前述したように数値が決定される。なお、今回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されない場合と異なり、今回の図柄変動ゲームの開始に伴い、次回以降の保留図柄変動ゲームにおける大当り事前判定は行われない。そして、今回の図柄変動ゲームにおいて飾り図柄の変動が開始される。続いて、はずれの図柄組み合わせが確定停止表示される場合と同じ表示態様で飾り図柄が仮に表示(停止表示)される等、今回の図柄変動ゲームにおいてはずれの図柄組み合わせとして飾り図柄が停止表示されることが認識可能となる。なお、仮に表示(停止表示)されるとは、図柄が表示(停止表示)されているが確定停止表示されていないことを示す。そして、その後、数値を示す特殊演出が実行される。そして、仮に停止表示していた飾り図柄が再度変動を開始する復活大当り演出が実行され、はずれの図柄組み合わせではなく、大当りの図柄組み合わせで飾り図柄が確定停止表示される。これによって、大当り遊技状態が付与されることが確定し、今回の図柄変動ゲームが終了する。つまり、特殊演出は、今回の図柄変動ゲームで大当り抽選結果が当選の場合に、変動が開始された飾り図柄がはずれ表示結果として仮に表示されてから、今回の図柄変動ゲームの表示結果が大当り表示結果となるまでの間に実行される。
また、今回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されない場合と、大当り遊技状態が付与される場合とで、変動開始から、はずれの図柄組み合わせの停止表示が認識可能となるタイミング、特殊演出が実行されるタイミングは同じ時間に規定されている。また、今回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されない場合におけるはずれ確定のタイミングと、大当り遊技状態が付与される場合における復活大当り演出が実行されるタイミングとは、変動開始から同じ時間に規定されている。このように、今回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されない場合と、大当り遊技状態が付与される場合とが、はずれ確定のタイミングや復活大当り演出の実行タイミングまで認識できない。このため、特殊演出が実行されることで認識可能な数値によって、今回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されるか否かが予測でき、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
次に、演出表示制御基板37について説明する。
演出表示制御基板37には、制御動作を所定の手順で実行することができる表示制御用CPU37aと、表示制御用CPU37aの制御プログラムを格納する表示制御用ROM37bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる表示制御用RAM37cが設けられている。表示制御用CPU37aには、演出表示装置22が接続されている。また、本実施形態の表示制御用CPU37aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、表示制御用ROM37bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。
以下、主制御基板35、サブ統括制御基板36及び演出表示制御基板37が実行する制御内容を説明する。
まず、主制御用CPU35aが、メイン制御プログラムに基づき実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理について説明する。最初に、特別図柄入力処理を図6に基づいて説明する。なお、主制御用CPU35aは、特別図柄入力処理を所定の制御周期(例えば、4ms毎)に実行するようになっている。本実施形態では、主制御用CPU35aが乱数取得手段として機能し、主制御用RAM35cが記憶手段として機能する。
主制御用CPU35aは、上始動入賞口25又は下始動入賞口26に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS1)。すなわち、ステップS1において主制御用CPU35aは、始動口スイッチSW1,SW2が遊技球を検知した時に出力する検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS1の判定結果が否定の場合、主制御用CPU35aは、特別図柄入力処理を終了する。ステップS1の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU35aは、主制御用RAM35cに記憶されている特図始動保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2の判定結果が否定(特図始動保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU35aは、特別図柄入力処理を終了する。
ステップS2の判定結果が肯定(特図始動保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU35aは、特図始動保留記憶数を+1(1加算)し、特図始動保留記憶数を書き換える(ステップS3)。また、主制御用CPU35aは、1加算後の特図始動保留記憶数を表すように特別図柄保留記憶表示装置Raの表示内容を変更させる。続いて、主制御用CPU35aは、始動入賞口への入球を契機として、大当り判定用乱数の値と、リーチ判定用乱数の値と、特図振分用乱数の値を主制御用RAM35cから読み出して取得し、該値を特図始動保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM35cの所定の記憶領域に設定する(ステップS4)。
その後、主制御用CPU35aは、ステップS4において取得した大当り判定用乱数の値が共通大当り判定値であるか否かを判定する(ステップS5)。主制御用CPU35aは、この判定結果が肯定の場合(共通大当り判定値の場合)、保留指定コマンドD1を生成し、主制御用RAM35cにセットし(ステップS7)、サブ統括制御基板36に出力する。この保留指定コマンドD1は、加算した保留記憶数と、共通大当り判定値の取得とを指定するコマンドである。これによって、サブ統括制御基板36においても特別図柄の始動保留球の個数の加算と、その始動保留球において確変状態であるか否かに拘わらず大当り遊技状態が付与されることとが認識可能となる。この処理が終了した場合には、特別図柄入力処理を終了する。
一方、主制御用CPU35aは、この判定結果が否定の場合(共通大当り判定値ではない場合)、ステップS4において取得した大当り判定用乱数の値が確変大当り判定値であるか否かを判定する(ステップS6)。主制御用CPU35aは、この判定結果が肯定の場合(確変大当り判定値の場合)、保留指定コマンドD2を生成し、主制御用RAM35cにセットし(ステップS8)、サブ統括制御基板36に出力する。この保留指定コマンドD2は、加算した保留記憶数と、確変大当り判定値の取得とを指定するコマンドである。これによって、サブ統括制御基板36においても特別図柄の始動保留球の個数の加算と、その始動保留球において確変状態である場合に限り大当り遊技状態が付与されることとが認識可能となる。この処理が終了した場合には、特別図柄入力処理を終了する。
一方、主制御用CPU35aは、この判定結果が否定の場合(確変大当り判定値ではない場合)、保留指定コマンドD3を生成し、主制御用RAM35cにセットし(ステップS9)、サブ統括制御基板36に出力する。この保留指定コマンドD3は、加算した保留記憶数と、共通大当り判定値、確変大当り判定値が取得されなかったこととを指定するコマンドである。これによって、サブ統括制御基板36においても特別図柄の始動保留球の個数の加算と、その始動保留球において確変状態であるか否かに拘わらず大当り遊技状態が付与されないこととが認識可能となる。この処理が終了した場合には、特別図柄入力処理を終了する。
次に、主制御用CPU35aが、メイン制御プログラムに基づき実行する特別図柄開始処理などの各種処理について説明する。なお、主制御用CPU35aは、特別図柄入力処理や特別図柄開始処理を所定の制御周期(例えば、4ms毎)に実行するようになっている。本実施形態では、特別図柄開始処理を実行する主制御用CPU35aが大当り抽選手段として機能する。
主制御用CPU35aは、まず、図柄(特別図柄及び飾り図柄)が変動表示中であるか否か、及び大当り遊技中であるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU35aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、この判定結果が否定の場合、主制御用CPU35aは、特図始動保留記憶数を読み出し、特図始動保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する。この判定結果が否定の場合(特図始動保留記憶数=0の場合)、特別図柄開始処理を終了する。
一方、この判定結果が肯定の場合(特図始動保留記憶数>0の場合)、主制御用CPU35aは、特図始動保留記憶数を−1(1減算)する。そして、主制御用CPU35aは、当該特図始動保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM35cの所定の記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、特図振分用乱数及び変動パターン振分用乱数の各値を取得する。
より詳しくは、主制御用CPU35aは、最も早く記憶した特図始動保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数を読み出す。また、主制御用CPU35aは、乱数を読み出した後、特図始動保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数を特図始動保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶する。同様に、主制御用CPU35aは、特図始動保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数を特図始動保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶する。同様に、主制御用CPU35aは、特図始動保留記憶数「4」に対応付けられた記憶領域に記憶されている乱数を特図始動保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶する。また、主制御用CPU35aは、1減算後の特図始動保留記憶数を表すように特別図柄保留記憶表示装置Raの表示内容を変更させる。
次に、主制御用CPU35aは、取得した大当り判定用乱数の値が主制御用ROM35bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う。つまり、主制御用CPU35aは、図柄の変動開始から図柄の確定停止表示までを1回として行う図柄変動ゲームの開始に伴って大当り判定用乱数の値と大当り判定値とを比較して大当りか否かの大当り抽選を行うこととなる。なお、本実施形態において、大当り判定値は、確変状態が付与されているか否かで、低確率用の大当り判定値を参照するか、高確率用の大当り判定値を参照するかが変更されるようになっている。
この判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、主制御用CPU35aは、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」を設定する。そして、主制御用CPU35aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、特別図柄による大当り図柄の中から特別図柄表示装置23に確定停止表示させる最終停止図柄を決定する。その後、主制御用CPU35aは、選択し得る大当り演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。特に、主制御用CPU35aは、確変状態が付与されている場合には、大当り特殊演出を実行する旨の変動パターンや、大当り特殊演出を実行しない旨の変動パターンから何れかを決定することとなる。このように決定された変動パターンを示す変動パターン指定コマンドに基づいて、サブ統括制御基板36において大当り特殊演出を実行するか否かが決定されることとなる。なお、大当り特殊演出が実行される変動パターン指定コマンドのことを、特定の変動パターン指定コマンドと称することがある。
一方、この大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、主制御用CPU35aは、リーチを形成させるか否かを判定するリーチ判定を行う。本実施形態では、主制御用CPU35aは、主制御用RAM35cから取得したリーチ判定用乱数が、リーチ判定値に一致するか否かにより当選判定を行う。
そして、この判定結果が肯定の場合(リーチを形成する場合)、主制御用CPU35aは、はずれ図柄を特別図柄表示装置23に確定停止表示させる最終停止図柄として決定する。次に、主制御用CPU35aは、はずれリーチ演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。なお、主制御用CPU35aは、確変状態が付与されている場合には、必ずリーチを形成するように制御する。
一方、この判定結果が否定の場合(リーチを形成しない場合)、主制御用CPU35aは、はずれ図柄を特別図柄表示装置23に確定停止表示させる最終停止図柄として決定する。次に、主制御用CPU35aは、はずれ演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。
そして、前述したように変動パターン及び最終停止図柄が決定された場合、主制御用CPU35aは、サブ統括制御基板36(統括制御用CPU36a)に対し、出力処理にて所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する。具体的に言えば、主制御用CPU35aは、決定された変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力する。同時に、主制御用CPU35aは、特別図柄を変動開始させるように特別図柄表示装置23の表示内容を制御する。また、同時に、主制御用CPU35aは、図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始する。また、主制御用CPU35aは、最終停止図柄を指定する特別図柄用の停止図柄指定コマンドを出力する。そして、主制御用CPU35aは、特別図柄開始処理を終了する。その後、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU35aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特別図柄表示装置23の表示内容を制御する。また、主制御用CPU35aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾り図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための図柄停止コマンドを出力する。
そして、主制御用CPU35aは、大当りを決定した場合(大当りフラグに「1」が設定された場合)、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、最終停止図柄に基づき特定された種類の大当り遊技の制御を開始する。すなわち、このような主制御用CPU35aは、大当り判定結果が肯定の場合には大当り遊技状態を付与することとなる。
また、各大当り遊技を終了させた主制御用CPU35aは、大当り遊技終了後に確変状態を付与し、その旨を示す確変フラグに「1」を設定するとともに、確変状態を付与することを示す確変コマンドを出力する。なお、本実施形態において主制御用CPU35aは、作動回数に5回を設定し、図柄変動ゲームが実行される毎に作動回数を1減算し、作動回数が「0(零)」になると、確変状態を終了させ、確変フラグに「0」を設定する。この場合、主制御用CPU35aは、非確変状態を付与することを示す非確変コマンドを出力する。すなわち、このような主制御用CPU35aは、大当り遊技状態の終了後に5回の図柄変動ゲームを上限に確変状態を付与することとなる。
同様に、主制御用CPU35aは、大当り遊技の終了後に変短状態を付与し、その旨を示す作動フラグに「1」を設定するとともに、変短状態を付与することを示す変短コマンドを出力する。なお、本実施形態において主制御用CPU35aは、作動回数に5回を設定し、図柄変動ゲームが実行される毎に作動回数を1減算し、作動回数が「0(零)」になると、変短状態を終了させ、作動フラグに「0」を設定する。この場合、主制御用CPU35aは、非変短状態を付与することを示す非変短コマンドを出力する。すなわち、このような主制御用CPU35aは、大当り遊技状態の終了後に5回の図柄変動ゲームを上限に変短状態を付与することとなる。
また、確変フラグ及び作動フラグは、大当り遊技が付与された場合にクリアされる(「0」が設定される)ようになっている。この場合、主制御用CPU35aは、大当りが生起された場合、大当り遊技の開始に伴って確変状態を終了させる。また、確変フラグ及び作動フラグは、主制御用RAM35cの所定の記憶領域に記憶されるようになっている。これら確変コマンド、非確変コマンド、変短コマンド、非変短コマンドにより、統括制御用CPU36aは、現在、確変状態であるか非確変状態であるか、又は変短状態であるか非変短状態であるかを把握することができる。
次に、サブ統括制御基板36の統括制御用CPU36aが統括制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
サブ統括制御基板36の統括制御用CPU36aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドを演出表示制御基板37及び音声・ランプ制御基板38に出力する。また、統括制御用CPU36aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドを入力すると、該コマンドに対応する特別図柄の停止図柄指定に応じて演出表示装置22に確定停止表示させる飾り図柄を決定し、決定した飾り図柄を指示する飾り図柄用の停止図柄指定コマンドを演出表示制御基板37に出力する。また、統括制御用CPU36aは、図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを演出表示制御基板37及び音声・ランプ制御基板38に出力する。
また、統括制御用CPU36aは、確変コマンドや変短コマンドを入力すると、確変状態や変短状態が付与されたことを示す情報(フラグなど)を統括制御用RAM36cに設定する。そして、統括制御用CPU36aは、確変コマンドを入力すると確変状態が付与されることを統括制御用RAM36cに設定する一方で、非確変コマンドを入力すると非確変状態が付与されることを統括制御用RAM36cに設定する。また、統括制御用CPU36aは、変短コマンドを入力すると変短状態が付与されていることを統括制御用RAM36cに設定する一方で、非変短コマンドを入力すると非変短状態が付与されていることを統括制御用RAM36cに設定する。そして、統括制御用CPU36aは、確変コマンド、非確変コマンド、変短コマンド、及び非変短コマンドを入力するまで現在の設定内容を統括制御用RAM36cに記憶維持させる。統括制御用CPU36aは、統括制御用RAM36cの前記設定内容によって、パチンコ遊技機10の遊技状態が確変状態であるか否か、変短状態であるか否かを把握している。また、統括制御用CPU36aは、確変コマンド、非確変コマンド、変短コマンド及び非変短コマンドのこれらコマンドを入力すると、それぞれのコマンドを演出表示制御基板37に出力する。なお、本実施形態において、統括制御用CPU36aは、確変コマンドを入力すると、確変状態が付与される上限回数である「5」を統括制御用RAM36cにセットし、変動パターン指定コマンドを入力する毎に、「1」減算することで、確変状態が付与される回数を計数する。言い換えると、統括制御用CPU36aは、大当り遊技状態の終了後における図柄変動ゲームの回数を計数することとなる。なお、統括制御用CPU36aは、大当り遊技状態が付与された場合には、この上限回数を一度初期化する。
また、統括制御用CPU36aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄用の停止図柄指定コマンドを入力すると、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン及び特別図柄用の停止図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄(特別図柄)に基づき、演出表示装置22に表示させる飾り図柄による図柄組み合わせを決定する。
統括制御用CPU36aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特別図柄)が、大当り図柄の場合、飾り図柄の図柄組み合わせとして、大当りを認識し得る図柄組み合わせを決定する。
また、統括制御用CPU36aは、停止図柄(特別図柄)が、はずれ図柄の場合、はずれを認識し得る図柄組み合わせを決定する。このとき、統括制御用CPU36aは、はずれリーチ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチの図柄組み合わせ(リーチ形成図柄)を含むはずれを認識し得る図柄組み合わせを決定する。一方、統括制御用CPU36aは、はずれ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチの図柄組み合わせ(リーチ形成図柄)を含まないはずれを認識し得る図柄組み合わせを決定する。
そして、統括制御用CPU36aは、決定した飾り図柄による図柄組み合わせを確定停止表示させるように、飾り図柄を指示する飾り図柄用の停止図柄指定コマンドを生成し、当該コマンドを演出表示制御基板37に出力する。
また、統括制御用CPU36aは、前述した保留指定コマンドを入力した場合、保留指定コマンドを示すデータを統括制御用RAM36cにセットする。この保留指定コマンドには、共通大当り判定値であるか、確変大当り判定値であるか、それ以外であるかを示すデータが含まれている。また、このような保留指定コマンドを示すデータは、特図始動保留球に対応させて記憶されており、図柄変動ゲームが実行される度にシフトされる。このように、特図始動保留球に対応する大当り判定用乱数の値が、共通大当り判定値であるか、確変大当り判定値であるか、それ以外であるかが認識可能となる。つまり、特図始動保留球に対応する図柄変動ゲームにおいて、確変状態であるか否かに拘わらず、大当り遊技状態が付与される図柄変動ゲームか、大当り遊技状態が付与されない図柄変動ゲームか、更には確変状態であるときに大当り遊技状態が付与されるが非確変状態であるときに大当り遊技状態が付与されない図柄変動ゲームかが認識可能となる。
また、統括制御用CPU36aは、変動パターン指定コマンドを入力した場合に、連続予告演出を実行させることがある。より詳しくは、統括制御用CPU36aは、確変状態が付与されておらず、特図始動保留数が「2」以上で保留指定コマンドが「D1」か「D3」のときに、連続予告演出を実行させることがある。
次に、特殊演出制御処理について図7に基づき説明する。本実施形態では、特殊演出制御処理を実行する統括制御用CPU36aが、事前判定手段、演出制御手段として機能し、演出表示装置22が演出実行手段として機能する。
統括制御用CPU36aは、主制御基板35からの変動パターン指定コマンドを入力したか否かを判定する(ステップS101)。統括制御用CPU36aは、この判定結果が肯定(入力した)の場合、ステップS102に移行する一方、判定結果が否定(入力していない)の場合、特殊演出制御処理を終了する。
ステップS102において、統括制御用CPU36aは、確変コマンドや非確変コマンドの入力に基づいて確変状態であるか否かを判定する。この処理で、統括制御用CPU36aは、今回の図柄変動ゲームにおいて、確変状態が付与されているか否かによって、大当り遊技状態の終了後に連続する5回の図柄変動ゲーム内であるか否かを判定することとなる。統括制御用CPU36aは、この判定結果が肯定(確変状態である)の場合、ステップS103に移行する一方、判定結果が否定(確変状態ではない)の場合、特殊演出制御処理を終了する。
ステップS103において、統括制御用CPU36aは、今回の図柄変動ゲームに対応する保留指定コマンドを示すデータを読み出し、今回の図柄変動ゲームで大当り遊技状態が付与されるか否かを判定する。統括制御用CPU36aは、この判定結果が肯定(大当り遊技状態が付与される)の場合、ステップS106に移行する一方、判定結果が否定(大当り遊技状態が付与されない)の場合、ステップS104に移行する。
ステップS104において、統括制御用CPU36aは、大当り遊技状態の終了後に連続する5回の図柄変動ゲーム内であり、次回の保留図柄変動ゲームに対応する保留指定コマンドを示すデータを読み出し、その図柄変動ゲームで大当り遊技状態が付与されるか否かを判定する。つまり、統括制御用CPU36aは、大当り遊技状態の終了後に連続する5回の図柄変動ゲームのうち、次回の保留図柄変動ゲームで大当り遊技状態が付与されるのか否かを判定することとなる。この判定は、次回の保留図柄変動ゲームに対応する保留指定コマンドを示すデータに基づいて行われることとなる。なお、統括制御用CPU36aは、大当り遊技状態の終了後から6回目以降の図柄変動ゲームに対応する保留指定コマンドを示すデータを参照しない。
統括制御用CPU36aは、この判定結果が肯定(大当り遊技状態が付与される)の場合、ステップS108に移行する一方、判定結果が否定(大当り遊技状態が付与されない)の場合、ステップS105に移行する。また、統括制御用CPU36aは、次回の保留図柄変動ゲームに対応する保留指定コマンドを示すデータが記憶されていない場合も、ステップS105に移行する。
ステップS105において、統括制御用CPU36aは、大当り遊技状態の終了後に連続する5回の図柄変動ゲームであり、次々回以降の保留図柄変動ゲームに対応する保留指定コマンドを示すデータを読み出し、その図柄変動ゲームで大当り遊技状態が付与されるか否かを判定する。つまり、統括制御用CPU36aは、大当り遊技状態の終了後に連続する5回の図柄変動ゲームのうち、次々回以降の保留図柄変動ゲームで大当り遊技状態が付与されるか否かを判定することとなる。この判定は、次々回以降の保留図柄変動ゲームに対応する保留指定コマンドを示すデータに基づいて行われることとなる。なお、統括制御用CPU36aは、大当り遊技状態の終了後から6回目以降の図柄変動ゲームに対応する保留指定コマンドを示すデータを参照しない。また、大当り遊技状態の終了後から1回目の図柄変動ゲームにおいて、統括制御用CPU36aは、次々回以降の保留図柄変動ゲームとして、3、4回目の図柄変動ゲームに対応する保留指定コマンドを示すデータを参照する。この場合においては、5回目の図柄変動ゲームに対応する保留指定コマンドを示すデータが未だ記憶されていないためである。
統括制御用CPU36aは、この判定結果が肯定(大当り遊技状態が付与される)の場合、ステップS109に移行する一方、判定結果が否定(大当り遊技状態が付与されない)の場合、ステップS110に移行する。また、統括制御用CPU36aは、次々回以降の保留図柄変動ゲームに対応する保留指定コマンドを示すデータが記憶されていない場合も、ステップS110に移行する。
ステップS106において、統括制御用CPU36aは、今回の図柄変動ゲームに対応する変動パターン指定コマンドが特定の変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。この特定の変動パターン指定コマンドとは、今回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与され、かつ、大当り特殊演出が実行されるコマンドである。この判定結果が肯定(特定の変動パターン指定コマンドである)の場合、統括制御用CPU36aは、図3(d)に示す大当り時数値ランク選択テーブルT4を参照し、抽選用の乱数の値に基づいて数値ランクを仮に選択する(ステップS107)。この処理が終了した場合には、ステップS111に移行する。一方、この判定結果が否定(特定の変動パターン指定コマンドではない)の場合、統括制御用CPU36aは、特殊演出を実行させることがないため、特殊演出制御処理を終了する。このように特定の変動パターン指定コマンドではない場合には、特殊演出が実行されないが、特殊演出と演出テーマが同じである大当り演出が実行され、大当りとなる。具体的には、特殊演出における数値が表示されることはないが、紅軍が青軍に勝利し、城門を突破するといった大当り演出が実行される。
また、ステップS108において、統括制御用CPU36aは、図3(c)に示す第3はずれ時数値ランク選択テーブルT3を参照し、大当り遊技状態が終了してからの図柄変動ゲームの実行回数と、抽選用の乱数の値とに基づいて数値ランクを仮に選択し、ステップS111に移行する。また、ステップS109において、統括制御用CPU36aは、図3(b)に示す第2はずれ時数値ランク選択テーブルT2を参照し、大当り遊技状態が終了してからの図柄変動ゲームの実行回数と、抽選用の乱数の値とに基づいて数値ランクを仮に選択し、ステップS111に移行する。また、ステップS110において、統括制御用CPU36aは、図3(a)に示す第1はずれ時数値ランク選択テーブルT1を参照し、大当り遊技状態が終了してからの図柄変動ゲームの実行回数と、抽選用の乱数の値とに基づいて数値ランクを仮に選択し、ステップS111に移行する。
ステップS111において、統括制御用CPU36aは、ステップS107〜ステップS110の何れか一つの処理で選択された数値ランクが、前回の数値が属する前回の数値ランクより小さいか否かを判定する。より詳しくは、統括制御用CPU36aは、統括制御用RAM36cから前回の数値を読み出し、その数値が何れの数値ランクに属するか判定する。続いて、統括制御用CPU36aは、ステップS107〜ステップS110の何れか一つの処理で選択された今回の数値ランクと、前回の数値が属する前回の数値ランクとを比較する。そして、統括制御用CPU36aは、今回の数値ランクが前回の数値ランクより小さいか否かを判定する。
この判定結果が肯定(前回の数値ランクより小さい)の場合、統括制御用CPU36aは、ステップS107〜ステップS110の何れか一つの処理で選択された今回の数値ランクに属する数値からランダムに今回の数値を決定する(ステップS112)。この処理において、統括制御用CPU36aは、前回の数値が属する前回の数値ランクよりも今回の数値ランクが小さいため、その今回の数値ランクに属する数値からランダムに選択することによって、前回の数値よりも小さい数値を今回の数値として決定することができる。この処理が終了した場合には、特殊演出制御処理を終了する。
一方、ステップS111における判定結果が否定(前回の数値ランクより小さくない)の場合、統括制御用CPU36aは、数値調整処理を実行する(ステップS113)。この処理において、統括制御用CPU36aは、今回の数値ランクが、前回の数値が属する前回の数値ランクと同じ又は大きいため、前回の数値に基づいて今回の数値を調整することとなる。
具体的には、統括制御用CPU36aは、前回の図柄変動ゲームにおける前回の数値を読み出し、その前回の数値が属する前回の数値ランクを決定する。そして、統括制御用CPU36aは、前回の数値ランクが500以上であれば、前回の数値の3分の1に「51」を足した値を算出し、前回の数値から減算した数値を今回の数値として決定する。同じように、統括制御用CPU36aは、前回の数値ランクが200以上であれば、前回の数値の3分の1に「33」を足した値を算出し、前回の数値から減算した数値を今回の数値として決定する。また、統括制御用CPU36aは、前回の数値ランクが100以上であれば、前回の数値の3分の1に「26」を足した値を算出し、前回の数値から減算した数値を今回の数値として決定する。また、統括制御用CPU36aは、前回の数値ランクが50以上であれば、前回の数値の3分の1に「13」を足した値を算出し、前回の数値から減算した数値を今回の数値として決定する。また、統括制御用CPU36aは、前回の数値ランクが20以上であれば、現在の数値の3分の1に「5」を足した値を算出し、前回の数値から減算した数値を今回の数値として決定する。また、統括制御用CPU36aは、前回の数値ランクが10以上であれば、現在の数値の3分の1に「1」を足した値を算出し、前回の数値から減算した数値を今回の数値として決定する。また、統括制御用CPU36aは、前回の数値ランクが5以上であれば、前回の数値から「1」〜「3」を減算した数値を今回の数値として決定する。また、統括制御用CPU36aは、前回の数値ランクが4以上〜2以上であれば、前回の数値から「1」を減算した数値を今回の数値として決定する。また、統括制御用CPU36aは、前回の数値ランクが1以上であれば、前回の数値を今回の数値として決定する。この処理が終了した場合には、特殊演出制御処理を終了する。
なお、統括制御用CPU36aは、大当り遊技状態の終了後における2回目の図柄変動ゲームで、前回の数値が「5」であれば、前回の数値から「1」を減算した数値を今回の数値として決定し、前回の数値が「6」であれば、前回の数値から「1」又は「2」を減算した数値を今回の数値として決定する。つまり、統括制御用CPU36aは、大当り遊技状態の終了後に連続する5回の図柄変動ゲームのうち、全ての図柄変動ゲームで大当り遊技状態が付与されない場合において、1回目の図柄変動ゲームで数値として「5」、「6」を決定したときには、2回目の図柄変動ゲームで数値として「4」以上を決定することとなる。このため、5回目の図柄変動ゲームで数値として「1」以上が決定されることとなる。
例えば、1回目の図柄変動ゲームで数値として「5」が決定された場合には、図柄変動ゲーム毎に「1」が減算される。このため、2回目の図柄変動ゲームでは「4」が、3回目の図柄変動ゲームでは「3」が、4回目の図柄変動ゲームでは「2」が、5回目の図柄変動ゲームでは「1」が、それぞれ数値として決定されることとなる。この場合、6回目の図柄変動ゲームにおいては、特殊演出が実行されないため、図柄変動ゲーム毎に必ず数値が減少するように制御される。
なお、大当り遊技状態の終了後に連続する5回の図柄変動ゲームのうち、大当り特殊演出が実行される場合に限り、例外的に数値が維持するように制御される。具体的には、大当り遊技状態の終了後に連続する5回の図柄変動ゲームのうち、前回の図柄変動ゲームで前回の数値が「1」(前回の数値ランクが1以上)であり、今回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与される場合には、今回の数値として「1」が維持される。そして、その後、復活大当り演出が実行される。
したがって、統括制御用CPU36aは、今回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されないときには、今回の数値ランクを前回の数値ランクよりも小さくするように調整することができ、前回の数値よりも小さい数値を今回の数値として決定することができる。
このように、統括制御用CPU36aは、確変状態が付与された大当り遊技状態の終了後に連続する5回の図柄変動ゲーム内において、図柄変動ゲーム毎に継続して減少する数値に変化させる特殊演出を実行させることとなる。この場合において、特殊演出は、次回以降の保留図柄変動ゲームに対応する大当り判定用乱数の値が大当り判定値となるか否かの事前判定結果に基づいて、該次回以降の保留図柄変動ゲームにおける大当り期待度に応じた演出態様となる。
特に、統括制御用CPU36aは、5回の図柄変動ゲーム内において、前回の数値から減少しない数値が今回の数値として仮に選択された場合には、その前回の数値から減少する数値に今回の数値を変更する。また、統括制御用CPU36aは、図3に示すような数値ランク選択テーブルを参照し、数値調整を行うことによって、次回以降の保留図柄変動ゲームにおける大当り期待度が高い場合には低い場合よりも、大当り遊技状態の終了後に連続する5回の図柄変動ゲームにおける数値の減少幅を大きくすることとなる。
そして、統括制御用CPU36aは、特殊演出における数値を決定した場合には、特殊演出を実行する旨とその数値とを示す特殊演出コマンドを演出表示制御基板37等に出力する。これによって、演出表示制御基板37において、特殊演出を実行し、その特殊演出において表示させる数値が認識可能となる。
演出表示制御基板37の表示制御用CPU37aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドに指示される変動パターンに対応する演出内容(変動内容)をもとに、画像表示用データを選択する。
また、表示制御用CPU37aは、特殊演出コマンドを入力すると、今回の図柄変動ゲームにおいて、数値を示す残り人数画像を表示させるように演出表示装置22の表示内容を制御する。この場合において、表示制御用CPU37aは、はずれの図柄組み合わせで飾り図柄が停止表示されることが認識可能となってから、該今回の図柄変動ゲームが終了するまでの間に、残り人数画像を表示させることとなる。
表示制御用CPU37aは、画像表示用データをもとに図柄変動ゲームを画像表示させるように演出表示装置22の表示内容を制御する。そして、表示制御用CPU37aは、図柄変動ゲーム中に図柄停止コマンドを入力すると、飾り図柄用の停止図柄指定コマンドで指示された飾り図柄を演出表示装置22に確定停止表示させるように表示内容を制御し、図柄変動ゲームを終了させる。そして、表示制御用CPU37aは、図柄変動ゲームの開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と表示用データをもとに演出表示装置22に映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、4ms毎)に切り替える。
また、表示制御用CPU37aは、統括制御用CPU36aから変動サイクル指定コマンドを入力すると、入力した変動サイクル指定コマンドにより指定された演出内容で変動サイクルを実行させるように演出表示装置22(画像表示部GH)の表示内容を制御する。
このようなパチンコ遊技機10で実行される特殊演出について図8及び図9に基づき以下に説明する。なお、図8及び図9は、特殊演出の表示例を示す。
最初に、図8(a)に示すように、大当り遊技状態が終了し、確変状態が付与される画像が表示される。この場合において、特図始動保留球が上限の「4」となっている。
そして、図8(b)に示すように、大当り遊技状態の終了後、1回目の図柄変動ゲームにおいて飾り図柄の変動が開始する。この場合、特図始動保留球が「4」から「3」となる。続いて、紅軍が青軍に突撃する演出が行われ、その結果、城門を突破できない演出が実行される。そして、図8(c)に示すように、飾り図柄がはずれ表示結果([123])として停止表示される。続いて、図8(d)に示すように、「残り666人」といった残り人数画像を表示する特殊演出が実行される。そして、1回目の図柄変動ゲームが終了する。この場合において、1回目の図柄変動ゲームにおいて遊技球の始動入賞があり、特図始動保留球が上限の「4」となったこととする。
次に、図8(e)に示すように、大当り遊技状態の終了後、2回目の図柄変動ゲームにおいて飾り図柄の変動が開始する。この場合、特図始動保留球が「4」から「3」となる。続いて、紅軍のキャラクタAが青軍に突撃する演出が行われ、その結果、城門を突破できない演出が実行される。そして、図8(f)に示すように、飾り図柄がはずれ表示結果([456])として停止表示される。続いて、図8(g)に示すように、「残り478人」といった残り人数画像を表示する特殊演出が実行される。そして、2回目の図柄変動ゲームが終了する。
次に、図8(h)に示すように、大当り遊技状態の終了後、3回目の図柄変動ゲームにおいて飾り図柄の変動が開始する。この場合、特図始動保留球が「3」から「2」となる。続いて、紅軍のキャラクタBが青軍に突撃する演出が行われ、その結果、城門を突破できない演出が実行される。そして、図8(i)に示すように、飾り図柄がはずれ表示結果([789])として停止表示される。続いて、図8(j)に示すように、「残り156人」といった残り人数画像を表示する特殊演出が実行される。そして、3回目の図柄変動ゲームが終了する。
次に、図9(a)に示すように、大当り遊技状態の終了後、4回目の図柄変動ゲームにおいて飾り図柄の変動が開始する。この場合、特図始動保留球が「2」から「1」となる。続いて、紅軍のキャラクタCが青軍に突撃する演出が行われ、その結果、城門を突破できない演出が実行される。そして、図9(b)に示すように、飾り図柄がはずれ表示結果([135])として停止表示される。続いて、図9(c)に示すように、「残り87人」といった残り人数画像を表示する特殊演出が実行される。そして、4回目の図柄変動ゲームが終了する。
次に、図9(d)に示すように、大当り遊技状態の終了後、5回目の図柄変動ゲームにおいて飾り図柄の変動が開始する。また、この5回目の図柄変動ゲームが、確変状態が付与される最後の図柄変動ゲームとなる。この場合、特図始動保留球が「1」から「0」となる。続いて、紅軍のキャラクタDが青軍に突撃する演出が行われ、その結果、城門を突破できない演出が実行される。そして、図9(e)に示すように、飾り図柄がはずれ表示結果([246])として停止表示される。続いて、図9(f)に示すように、「残り12人」といった残り人数画像を表示する特殊演出が実行される。そして、5回目の図柄変動ゲームが終了し、次回の図柄変動ゲームから確変状態が付与されない。
一方、大当り遊技状態の終了後、5回目の図柄変動ゲームにおいて復活大当りとなる場合には、図9(e)に示すように飾り図柄がはずれ表示結果([246])として仮に停止表示された後に、図9(g)に示すように、「残り1人」といった残り人数画像を表示する特殊演出が実行される。そして、図9(h)に示すように、仮に停止表示された飾り図柄が再度変動を開始し、図9(i)に示すように、飾り図柄の変動を大当り表示結果([777])として確定停止表示する復活大当り演出が実行される。これによって、5回目の図柄変動ゲームが終了し、大当り遊技状態が生起することとなる。
なお、大当り遊技状態が付与される図柄変動ゲームにおいては、前述した特殊演出や復活大当り演出が実行されず、図9(j)に示すように、飾り図柄が一度で大当り表示結果([777])として確定停止表示されることもある。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)本実施形態では、大当り遊技状態の終了後、5回の図柄変動ゲームで高確率抽選状態である場合に、大当り抽選に当選しないときでも、次回以降の保留図柄変動ゲームにおける大当り期待度に応じた演出態様で特殊演出を実行させる。このため、特殊演出の演出態様に応じて次回以降の保留図柄変動ゲームへの期待感を高揚させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(2)特に、本実施形態では、今回の図柄変動ゲームの表示結果がはずれ表示結果となると認識されてしまった後でも、その今回の図柄変動ゲームが終了するまでの間に、未だ実行されていない次回以降の保留図柄変動ゲームにおける大当り期待度を報知することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(3)また、本実施形態では、図柄変動ゲーム毎に継続して演出態様を変化させる特殊演出を実行することによって、次回以降の保留図柄変動ゲームにおいて大当り抽選が当選することに対する期待感を継続的に高揚させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(4)また、本実施形態では、図柄変動ゲーム毎に継続して数値を減少させることにより、異なる演出態様に変化させる特殊演出を実行し、次回以降の保留図柄変動ゲームにおける大当り期待度が高い場合には低い場合よりも、5回の図柄変動ゲームにおける数値の減少幅を大きくする。このため、今回の数値の減少やその減少幅に関心を持たせることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(5)更に、本実施形態では、数値を用いるため、次回以降の保留図柄変動ゲームにおける大当り期待度が遊技者に認識され易く、遊技に対する更なる興趣の向上を図ることができる。
(6)また、本実施形態では、5回の図柄変動ゲーム内において前回の数値から継続して減少しない数値が仮に選択された場合であっても、確実に前回の数値から継続して減少する今回の数値を決定することができる。
(7)また、本実施形態では、大当り抽選の結果が当選の場合でも、はずれ表示結果として仮に表示されてから大当り表示結果となるまでの間に、特殊演出を実行させることとなる。このため、大当り抽選で当選した場合でも、図柄変動ゲーム毎に異なる演出態様で特殊演出が実行されることとなり、今回の図柄変動ゲームにおける大当り抽選に対する期待感の減退を抑制することができる。
(8)また、本実施形態では、今回の図柄変動ゲームで大当り遊技状態が付与される場合には、大きい数値が選択され易くなる。このため、今回の図柄変動ゲームにおいて特殊演出が実行される場合に数値が大きくても、大当り遊技状態の付与に対する期待感を高揚させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(9)また、本実施形態では、今回の図柄変動ゲームで大当り遊技状態が付与される場合には、大当り遊技状態が付与されない場合よりも小さい数値ランクが選択され易くなるように規定されている。このように、今回の図柄変動ゲームにおいて特殊演出が実行された場合に数値が小さければ、該今回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与され易くなる。このため、数値調整について考慮しても、特殊演出の演出態様に応じて今回の図柄変動ゲームへの期待感をも高揚させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態では、今回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与されるか否か、大当り遊技状態の終了後における図柄変動ゲームの実行回数に対応する数値ランク選択テーブルが統括制御用ROM36bに記憶されていたが、これに加えて、前回の数値が属する前回の数値ランク毎に数値ランク選択テーブルが記憶されていてもよい。
・上記実施形態では、特定回の図柄変動ゲームで連続して数値ランクが維持されないように数値調整を行ったが、数値ランクが維持された図柄変動ゲームの連続実行回数を計数し、その連続実行回数が特定回数に至った場合に、強制的に数値ランクを維持させず、格下げするように制御してもよい。また、図柄変動ゲーム毎に必ず数値ランクを格下げするように制御してもよい。
・上記実施形態では、大当り遊技状態の終了後に連続する5回の図柄変動ゲームにおいて、図柄変動ゲーム毎に継続して減少する数値が決定されるように数値調整を行ったが、図柄変動ゲーム毎に継続して減少する数値が決定されるのであれば、このような数値調整を行わなくても問題ない。
・上記実施形態では、数値ランクを決定するための数値ランク選択テーブルが統括制御用ROM36bに記憶されていたが、数値自体を選択するための数値選択テーブルが記憶されていてもよい。
・大当り遊技状態の終了後に連続する5回の図柄変動ゲームにおいて、図柄変動ゲーム毎に継続して数値が増加する特殊演出であってもよい。その場合、上記実施形態における「減少」が「増加」となり、数値や数値ランクの大小関係が逆となり、減少幅が増加幅となる。また、上記実施形態では、数値として整数を用いたが、整数でなくてもよく、また、割合(例えば、「%」等)であってもよい。
・上記実施形態では、数値を用い、その数値の変化幅によって大当り期待度を報知する特殊演出を実行したが、数値を用いなくても、大当り遊技状態の終了後に連続する5回の図柄変動ゲームにおいて、図柄変動ゲーム毎に継続して異なる演出態様に変化させる演出であればよい。この場合、特殊演出は、所定回数の図柄変動ゲームの各々で、演出態様が全て異なるように変化する。例えば、図柄変動ゲーム毎にそれぞれキャラクタの動作が異なり、大当り期待度に応じた演出態様で特殊演出が実行されればよい。もちろん、図柄変動ゲーム毎に関連性を有する特殊演出であってもよいが、関連性を有しない特殊演出であっても問題ない。
・上記実施形態では、今回の図柄変動ゲームにおいて大当り特殊演出を実行する場合に、大当り遊技状態の終了後に連続する5回の図柄変動ゲームのうち何れの図柄変動ゲームであるかに拘わらず、数値ランクを決定したが、大当り遊技状態の終了後における図柄変動ゲームの実行回数に基づいて数値ランクを決定してもよい。
・上記実施形態では、全ての飾り図柄がはずれ表示結果として停止表示されることによって、はずれとなることが認識可能となった。しかし、これに限らず、例えば、[1↓4]というように一部の飾り図柄が停止表示されることによって、はずれとなることが認識可能となってもよい。もちろん、飾り図柄に限らず、例えば、キャラクタや背景画像によって大当り遊技状態が付与されないと認識可能としてもよい。
・上記実施形態では、確変状態が付与されている場合において、大当り遊技状態が付与されないときには、必ず、はずれリーチとなるように制御した。しかし、例えば、リーチを伴うはずれリーチとはならず、リーチを伴わないはずれとなってもよい。また、はずれリーチになるか否かに拘わらずはずれとなった場合に、特殊演出を実行してもよい。
・上記実施形態では、大当り遊技状態の終了後に連続する5回の図柄変動ゲーム内に特殊演出を実行したが、抽選によって特殊演出を実行させないようにしてもよい。例えば、50%や60%等の所定の確率で特殊演出を実行させないようにしてもよい。
・上記実施形態では、数値調整を行う場合に、前回の数値の3分の1に所定数値を加算した数値を前回の数値から減算することによって、今回の数値を決定したが、前回の数値が属する前回の数値ランクからランダムに数値を選択し、その選択した数値を前回の数値から減算することによって、今回の数値を決定してもよい。
・上記実施形態では、今回の数値ランクを決定し、その今回の数値ランクが、前回の数値が属する前回の数値ランクと同じ又は大きい場合に、前回の数値に基づいて今回の数値を調整した。しかし、今回の数値ランクを決定し、更にその今回の数値ランクに属する今回の数値を決定してから、前回の数値と比較してもよい。そして、今回の数値が前回の数値と同じ又は大きい場合に今回の数値を調整するようにしてもよい。
・上記実施形態では、大当り遊技状態の終了後に連続する5回の図柄変動ゲームのうち、今回の図柄変動ゲームにおいて大当り遊技状態が付与される場合には、所定の確率で特殊演出を実行させたが、必ず特殊演出を実行させてもよい。また、全く特殊演出を実行させなくてもよい。
・上記実施形態では、大当り遊技状態の終了後に5回の図柄変動ゲームを上限として確変状態、変短状態が必ず付与されたが、5回の図柄変動ゲームではなくても2回以上4回以下、6回以上の図柄変動ゲームを上限としてもよい。また、大当り遊技状態の終了後に所定の確率で確変状態が付与されるように制御してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に所定の確率で変短状態が付与されるように制御してもよく、更には、変短状態が付与されないように制御してもよい。
・また、「33」、「77」、「111」等の特定の数値をプレミア数値としてもよい。例えば、このような特定の数値が決定された場合には、相対的に有利な大当り遊技状態が付与されることが確定するようにしてもよい。
・上記実施形態では、統括制御用CPU36aが実行する処理を、表示制御用CPU37aに実行させても良い。この場合、サブ統括制御基板36を省略しても良いし、本実施形態の構成であってもよい。
・上記実施形態では、1つの特別図柄を用いるパチンコ遊技機10に具体化したが、第1の特別図柄と第2の特別図柄からなる2つの特別図柄を用いた当りの態様を抽選するパチンコ遊技機に具体化してもよい。
・上記実施形態では、画像を表示する演出表示装置22で特殊演出を実行したが、音を出力するスピーカ19、光を発する電飾表示部18、所定の動作が可能な可動体、振動を発生する振動発生装置の何れであってもよく、これらの組み合わせであってもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記演出制御手段は、前記今回の図柄変動ゲームで前記大当り抽選手段の抽選結果が当選でない場合に、前記事前判定手段の判定結果が否定の場合よりも肯定の場合のほうが小さい数値を決定し易い請求項又は請求項3に記載の遊技機。
(ロ)前記演出制御手段は、前記今回の図柄変動ゲームで前記大当り抽選手段の抽選結果が当選である場合、大きい数値を決定し易い請求項4に記載の遊技機。
(ハ)前記演出制御手段は、前記今回の図柄変動ゲームで前記大当り抽選手段の抽選結果が当選でない場合よりも当選である場合のほうが小さい数値を決定し易い請求項4又は(ロ)に記載の遊技機。
SW1,SW2…始動口スイッチ、10…パチンコ遊技機、22…演出表示装置(演出実行手段)、25…上始動入賞口(始動口)、26…下始動入賞口(始動口)、35…主制御基板、35a…主制御用CPU(大当り抽選手段)、35b…主制御用ROM、35c…主制御用RAM(記憶手段)、36…サブ統括制御基板、36a…統括制御用CPU(事前判定手段、演出制御手段)、36b…統括制御用ROM、36c…統括制御用RAM、37…演出表示制御基板、37a…表示制御用CPU

Claims (4)

  1. 図柄の変動開始から確定停止表示までを1回として行う図柄変動ゲームの始動条件を付与する始動口へ入球した遊技球を始動保留球として記憶する記憶手段と、前記始動口への入球を契機に大当り判定用乱数の値を取得するとともに取得した乱数の値を前記始動保留球に対応付けて記憶させる乱数取得手段と、前記図柄変動ゲームの開始に伴って前記大当り判定用乱数の値と大当り判定値とを比較して大当りか否かの大当り抽選を行う大当り抽選手段と、を備え、前記大当り抽選手段の抽選結果が当選の場合には、前記図柄変動ゲームの表示結果が大当り表示結果となって大当り遊技状態が付与され、大当り遊技状態の終了後に所定回数の図柄変動ゲームを上限に大当り抽選の抽選確率状態として高確率抽選状態が付与可能に制御される遊技機において、
    前記高確率抽選状態となった前記所定回数の図柄変動ゲーム内において、図柄変動ゲーム毎に継続して異なる演出態様に変化させる演出を実行する演出実行手段と、
    図柄が変動される今回の図柄変動ゲームよりも後に実行されるが該実行が保留されている該所定回数の図柄変動ゲーム内の保留図柄変動ゲームに対応する大当り判定用乱数の値と大当り判定値とを比較して大当りか否かを事前に判定する事前判定手段と、
    前記今回の図柄変動ゲームで前記大当り抽選手段の抽選結果が当選でない場合に、該今回の図柄変動ゲームの表示結果が大当り表示結果ではないはずれ表示結果となることが認識可能となってから該今回の図柄変動ゲームが終了するまでの間に、前記事前判定手段による判定結果に基づいて、前記保留図柄変動ゲームにおける大当り期待度に応じた演出態様で前記演出実行手段に前記演出を実行させる演出制御手段と、を備え
    前記演出は、前記高確率抽選状態となった前記所定回数の図柄変動ゲーム内において、図柄変動ゲーム毎に継続して数値を減少させる演出であり、
    前記演出制御手段は、前記保留図柄変動ゲームにおける大当り期待度が高い場合には低い場合よりも、前記所定回数の図柄変動ゲームにおける数値の減少幅を大きくする遊技機。
  2. 図柄の変動開始から確定停止表示までを1回として行う図柄変動ゲームの始動条件を付与する始動口へ入球した遊技球を始動保留球として記憶する記憶手段と、前記始動口への入球を契機に大当り判定用乱数の値を取得するとともに取得した乱数の値を前記始動保留球に対応付けて記憶させる乱数取得手段と、前記図柄変動ゲームの開始に伴って前記大当り判定用乱数の値と大当り判定値とを比較して大当りか否かの大当り抽選を行う大当り抽選手段と、を備え、前記大当り抽選手段の抽選結果が当選の場合には、前記図柄変動ゲームの表示結果が大当り表示結果となって大当り遊技状態が付与され、大当り遊技状態の終了後に所定回数の図柄変動ゲームを上限に大当り抽選の抽選確率状態として高確率抽選状態が付与可能に制御される遊技機において、
    前記高確率抽選状態となった前記所定回数の図柄変動ゲーム内において、図柄変動ゲーム毎に継続して異なる演出態様に変化させる演出を実行する演出実行手段と、
    図柄が変動される今回の図柄変動ゲームよりも後に実行されるが該実行が保留されている該所定回数の図柄変動ゲーム内の保留図柄変動ゲームに対応する大当り判定用乱数の値と大当り判定値とを比較して大当りか否かを事前に判定する事前判定手段と、
    前記今回の図柄変動ゲームで前記大当り抽選手段の抽選結果が当選でない場合に、該今回の図柄変動ゲームの表示結果が大当り表示結果ではないはずれ表示結果となることが認識可能となってから該今回の図柄変動ゲームが終了するまでの間に、前記事前判定手段による判定結果に基づいて、前記保留図柄変動ゲームにおける大当り期待度に応じた演出態様で前記演出実行手段に前記演出を実行させる演出制御手段と、を備え、
    前記演出は、前記高確率抽選状態となった前記所定回数の図柄変動ゲーム内において、図柄変動ゲーム毎に継続して数値を増加させる演出であり、
    前記演出制御手段は、前記保留図柄変動ゲームにおける大当り期待度が高い場合には低い場合よりも、前記所定回数の図柄変動ゲームにおける数値の増加幅を大きくする遊技機。
  3. 前記演出制御手段は、前記所定回数の図柄変動ゲーム内において前回の図柄変動ゲームにおける前回の数値から継続して減少しない数値が仮に選択された場合には、該前回の数値から継続して減少する数値を今回の図柄変動ゲームにおける今回の数値として変更する請求項に記載の遊技機。
  4. 前記演出制御手段は、前記今回の図柄変動ゲームで前記大当り抽選手段の抽選結果が当選の場合には、変動が開始された図柄がはずれ表示結果として仮に表示されてから、該今回の図柄変動ゲームの表示結果が大当り表示結果となるまでの間に、前記演出実行手段に前記演出を実行させる請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の遊技機。
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