しかしながら、従来の期間指定注文では、権利落ち日を含む期間を指定した期間指定注文を出すことはできなかったので、先ず、権利落ち日の前日までの期間を指定した期間指定注文を出し、その後、権利落ち日の翌日(証券会社によっては、権利落ち日の当日でもよい場合もあり得る。)に、再度、期間指定注文を出す必要があった。
また、従来の期間指定注文では、営業日毎に異なる指値の注文を出したい場合には、投資家は、毎日、注文を出し直すか、あるいは指値を変更しなければならなかった。
本発明の目的は、営業日毎に異なる指値または逆指値を指定することができ、またはこれに加えて権利落ち日を含む期間指定注文を出すことができる注文処理システムおよびその方法、並びにプログラムを提供するところにある。
<毎営業日の発注前に最新の株価を用いて指値を算出する処理を繰り返す発明>
本発明は、顧客からの株式の注文を受け付けて市場への発注処理を実行するコンピュータにより構成された注文処理システムであって、顧客若しくは入力代行者により入力されて端末装置から通信回線を介して送信されてくる、注文継続期間またはこの注文継続期間に加えて分析期間の長さを含む顧客の期間指定注文データを受信する処理を実行する期間指定注文受付処理手段と、この期間指定注文受付処理手段により受信した期間指定注文データを、注文識別情報と関連付けて記憶する期間指定注文データベースと、過去の複数の営業日についての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価、またはこれらの株価に加えて出来高若しくは信用残を、営業日の日付と関連付けて記憶する株価データベースと、この株価データベースに記憶された、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日を基準として相対的な期間として定まり、かつ、予め定められた長さの分析期間内または顧客若しくは入力代行者により入力指定された長さの分析期間内の過去の複数の営業日についての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価を用いるか、またはこれらの株価に加えて出来高若しくは信用残を用いて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値を算出し、算出した指値を期間指定注文データとして注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベースに記憶させる処理を、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の毎営業日の発注前に分析期間を毎回1営業日ずつずらしながら約定するまで繰り返し実行する指値算出処理手段と、期間指定注文データベースに記憶された指値が通常の指値である場合には、指値を含む期間指定注文データを用いて、今回処理対象としている今度発注する発注データを作成し、作成した発注データを通信回線を介して市場システムへ送信し、期間指定注文データベースに記憶された指値が逆指値である場合には、株価提供システムからリアルタイムまたは略リアルタイムで取得した株価が逆指値の条件を満たしたときに、逆指値としての指値を含む期間指定注文データを用いて、今回処理対象としている今度発注する発注データを作成し、作成した発注データを通信回線を介して市場システムへ送信するか、または逆指値としての指値を含む期間指定注文データを用いて、今回処理対象としている今度発注する発注データを予め作成しておき、株価提供システムからリアルタイムまたは略リアルタイムで取得した株価が逆指値の条件を満たしたときに、予め作成しておいた発注データを通信回線を介して市場システムへ送信する処理を、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の毎営業日につき約定するまで繰り返し実行する発注処理手段とを備えたことを特徴とするものである。
ここで、「入力代行者」とは、顧客の代わりに注文のためのデータを入力する者であり、顧客の依頼を受けてデータ入力を行う証券会社等の金融機関の営業員やオペレータ等である。
また、「注文継続期間」は、期間の始期および終期の双方を入力指定してもよく、期間の終期だけを入力指定してもよい。
さらに、「今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日」とは、注文継続期間内の各発注日(営業日)のうち、現在処理対象としている今度(今後、最初に)発注する発注データの発注日である。以下の発明においても同様である。
また、「今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日を基準として相対的な期間として定まり、かつ、予め定められた長さの分析期間内または顧客若しくは入力代行者により入力指定された長さの分析期間内」は、「今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日を基準として相対的な期間として定まり、かつ、予め定められた長さの分析期間内」または「今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日を基準として相対的な期間として定まり、かつ、顧客若しくは入力代行者により入力指定された長さの分析期間内」ということである。そして、「予め定められた長さの分析期間」とは、例えば、システムで25日移動平均をとることを定めている場合には、25日間(25営業日間)という期間であり、「顧客若しくは入力代行者により入力指定された長さの分析期間」とは、顧客が自由に入力した長さの期間でもよく、あるいは、例えば、5日、10日、25日、75日、200日の各移動平均のように、一般的に移動平均に用いられる長さの期間から顧客が選択した長さの期間でもよい。また、一目均衡表を構成する各ライン(例えば、(過去9日間の高値+安値)÷2で定まる転換線や、(過去26日間の高値+安値)÷2で定まる基準線等がある。)の分析期間のように、長さの異なる複数の分析期間が混在していてもよく、それぞれの分析期間が処理前に定まっていればよい。また、「今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日を基準として」とは、分析期間に今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日(以下、「今回の発注日」という。)が含まれている必要はなく、例えば、今回の発注日の前営業日までの分析期間であってもよく、あるいは今回の発注日の前営業日すら含むことのない分析期間(例えば、今回の発注日よりも10営業日前の日から6営業日前の日までの分析期間等)であってもよい。一方、今回の発注日における発注データの市場システムへの送信時刻が寄り付き前でない場合には、発注前(送信前)に今回の発注日の株価データも存在し得ることになるので、そのような場合には、分析期間に今回の発注日が含まれていてもよい。さらに、「分析期間」は、連続した営業日の株価データを用いる期間とする必要はなく、例えば、今回の発注日の5営業日前の日、10営業日前の日、および15営業日前の日の株価データを用いる期間等のように、間欠的な営業日(飛び飛びの営業日)により構成される期間としてもよい。以下の発明においても同様である。
さらに、「予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って」とは、1つの演算式を用いてもよく、複数の演算式を組み合わせて用いてもよく、ANDやOR等の論理演算子を含む演算式を用いてもよく、要するに、一定期間における始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価、またはこれらの株価に加えて出来高若しくは信用残を入力すると、予め定められたアルゴリズムに従って、ある1つの出力値が得られるようになっていればよい。例えば、移動平均乖離(移動平均値とこの移動平均値からの乖離率との組合せ)、ボリンジャーバンド(移動平均値とこの移動平均値から例えば2σのように標準偏差σの何倍乖離しているかを示す倍率との組合せ)、一目均衡表の各ラインの組合せ(例えば、一目均衡表において、直近52日間の高値・安値の平均値である先行スパンBと、直近26日間の転換線・基準線の平均値である先行スパンAとの間にできる雲(抵抗帯とも称される。)の上側または下側の境界ライン)等のように、各種のテクニカル指標から得られる出力値を、指値とすることができる。以下の発明においても同様である。
また、「信用残」とは、信用取引残高のことであり、東証信用取引銘柄別残高、日証金残高、三市場信用取引残高のいずれでもよく、信用買い残と信用売り残とがある。以下の発明においても同様である。
さらに、「指値」には、通常の指値のみならず、逆指値も含まれる。そして、逆指値の場合には、指値算出処理手段により算出した逆指値に一定金額を加算または減算することにより、市場システムへ送信する発注データの指値を算出してもよく、あるいは成行注文の発注データを作成して市場システムへ送信してもよい。前者の場合は、指値算出処理手段により算出した逆指値が例えば300円(300円以上で買い)である場合には、300円に一定金額(例えば10円等)を加算することにより、310円を指値とする買いの発注データ(310円以下で買い)を作成し、逆指値の条件(300円以上)を満たしたときに市場システムへ送信する。一方、指値算出処理手段により算出した逆指値が例えば200円(200円以下で売り)である場合には、200円から一定金額(例えば10円等)を減算することにより、190円を指値とする売りの発注データ(190円以上で売り)を作成し、逆指値の条件(200円以下)を満たしたときに市場システムへ送信する。また、後者の成行注文とする場合には、市場システムへ送信する発注データには、指値は含ませない。従って、「逆指値としての指値を含む期間指定注文データを用いて」発注データを作成するという記載の意味は、発注データに逆指値のデータ自体を含ませるという意味ではなく、逆指値を用いて、市場システムへ送信する発注データに含ませる指値を決定したり、あるいは逆指値が選択されている事実(顧客の選択情報)をもって、成行注文の発注データを作成するという判断に用いるという意味である。以下の発明においても同様である。
また、「発注処理手段」については、「指値が通常の指値である場合」と「指値が逆指値である場合」とに分けて記載されているが、この記載は、本発明のシステムを、通常の指値および逆指値の双方を受け付けることができるシステムに限定するということではなく、通常の指値だけを受け付けるシステムでもよく、逆指値だけを受け付けるシステムでもよく、通常の指値および逆指値の双方を受け付けるシステムでもよい趣旨である。以下の発明においても同様である。
このような本発明の注文処理システム(毎営業日の発注前に最新の株価を用いて指値を算出する処理を繰り返す発明)においては、株価データベースに記憶された、発注日を基準として定まる分析期間内の過去の複数の営業日についての株価または出来高や信用残を用いて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、発注データの指値(逆指値でもよい。以下、単に「指値」というときは、通常の指値および逆指値の双方を指している場合がある。)を算出する処理を、発注日を毎回1営業日ずつずらしながら、すなわち分析期間を毎回1営業日ずつずらしながら約定するまで繰り返すので、注文継続期間内の各営業日について異なる指値を算出することが可能となり、顧客サービスの向上が図られる。
また、上記のような発注日を毎回1営業日ずつずらしながらの、すなわち分析期間を毎回1営業日ずつずらしながらの発注データの指値の算出処理は、一時にまとめて行うのではなく、1営業日分ずつ毎営業日の発注前に繰り返し行うので、算出される指値は、毎回、最新の株価データを反映したものとなるため、過去の複数の営業日についての株価等(以下、「株価等」というときは、株価の他に、出来高や信用残等のような市況を示す他の種類のデータを含んでいてもよい趣旨である。)を用いて予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って指値を算出するという思想を、より忠実に実現することが可能となり、これらにより前記目的が達成される。
なお、本発明では、注文継続期間内において約定するまで発注およびその準備処理が繰り返し実行されるが、前述した特許文献1に記載した処理は、繰り返し実行されるものではない。
また、上述した注文処理システムにおいて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムとしては、前述したように、移動平均乖離、ボリンジャーバンド、一目均衡表の雲等、様々なものを採用することができるが、より具体的には、例えば、次のような構成(いわゆる移動平均乖離であるが、ここでは、乖離率だけではなく、乖離幅の指定も可能としている。)とすることができる。
すなわち、前述した注文処理システムにおいて、期間指定注文受付処理手段は、期間指定注文データとして、顧客若しくは入力代行者による移動平均値からの乖離率または乖離幅の入力指定も受け付ける処理を実行する構成とされ、期間指定注文データベースは、乖離率または乖離幅も、注文識別情報と関連付けて記憶する構成とされ、指値算出処理手段は、株価データベースに記憶された、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの予め定められた長さの分析期間内または顧客若しくは入力代行者により入力指定された長さの分析期間内の過去の複数の営業日についての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価を用いるか、またはこれらの株価に加えて出来高若しくは信用残を用いて、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの分析期間内の移動平均値を算出し、算出した移動平均値に期間指定注文データベースに記憶された乖離率を乗じて得られた乖離幅、または期間指定注文データベースに記憶された乖離幅を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値を算出し、算出した指値を期間指定注文データとして注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベースに記憶させる処理を、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の毎営業日の発注前に分析期間を毎回1営業日ずつずらしながら約定するまで繰り返し実行する構成とすることができる。
ここで、「移動平均値」は、毎営業日の終値についての移動平均値が最も一般的であるが、これに限らず、毎営業日の始値についての移動平均値、毎営業日の高値についての移動平均値、あるいは毎営業日の安値についての移動平均値でもよく、さらには、例えば、毎営業日の高値と安値との中央値(平均値)についての移動平均値、毎営業日の4本値の平均値についての移動平均値等でもよく、要するに、4本値のうちの少なくとも1つの株価を用いて得られる値(毎営業日に得られる値)についての移動平均値であればよい。なお、出来高若しくは信用残は、例えば、出来高が所定値よりも少ない営業日の株価は、無いものとして取扱う等の条件分岐に用いてもよく、あるいは、ここでいう「移動平均値」は単純移動平均に限定されるものではなく、例えば出来高が少ない営業日における突出した株価の影響を排除する等のため、出来高加重移動平均等としてもよい。以下の発明においても同様である。
このような構成とした場合には、移動平均値からの乖離の度合いで指値を算出決定することが可能となる。従って、顧客は、注文時点では、移動平均線を中心とする上側または下側の乖離線(過去の複数の株価等を用いて形成されたライン)の延長線を予測することにより、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値を、予測することが可能となる。
さらに、上記のように、いわゆる移動平均乖離により指値を算出する構成とした場合において、権利落ち日の日付を記憶するか、または予想配当金と権利落ち日の日付とを対応付けて記憶する権利落ち情報データベースを備え、指値算出処理手段は、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間の経過前に、権利落ち情報データベースに記憶された権利落ち日が到来し、かつ、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日が権利落ち日以降の営業日である場合には、株価データベースに記憶された、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの分析期間内の過去の複数の営業日のうち権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価から、権利落ち情報データベースに記憶された予想配当金または顧客若しくは入力代行者により入力指定された予想配当金を減算することにより、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての調整株価を算出し、権利落ち日よりも前の営業日についての調整株価および権利落ち日以降の営業日についての調整対象外の株価を用いるか、またはこれらの調整株価および調整対象外の株価に加えて出来高若しくは信用残を用いて、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの分析期間内の移動平均値を算出し、算出した移動平均値に期間指定注文データベースに記憶された乖離率を乗じて得られた乖離幅、または期間指定注文データベースに記憶された乖離幅を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値を算出し、算出した指値を期間指定注文データとして注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベースに記憶させる処理を、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の毎営業日の発注前に分析期間を毎回1営業日ずつずらしながら約定するまで繰り返し実行する構成とされていることが望ましい。
ここで、「権利落ち情報データベースに記憶された予想配当金」は、情報ベンダーのシステムから通信回線を介して取得した金額、あるいは端末装置からシステムの管理者が入力した金額、すなわちシステム側で用意した金額であり、各顧客について統一して適用される金額である。従って、「権利落ち情報データベースに記憶された予想配当金」を用いて算出される調整株価も、各顧客について統一して適用される値である。また、「顧客若しくは入力代行者により入力指定された予想配当金」は、端末装置から顧客若しくはその入力代行者が入力した金額、すなわち顧客側で用意した金額であり、各顧客が自分で予想するか、あるいは各顧客が情報ベンダー等の情報源から入手した金額であり、各顧客毎に異なる金額となることがあり得る。従って、「顧客若しくは入力代行者により入力指定された予想配当金」を用いて算出される調整株価も、各顧客毎に異なる金額となることがあり得る。以下の発明においても同様である。
また、「期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間の経過前に、権利落ち情報データベースに記憶された権利落ち日が到来し、かつ、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日が権利落ち日以降の営業日である場合」のうち、「期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間の経過前に、権利落ち情報データベースに記憶された権利落ち日が到来し」としているは、権利落ち日が注文継続期間の経過後であれば、権利落ちの影響で株価が下落するのは注文継続期間の経過後であり、注文継続期間内の各営業日にける株価は、権利落ちの影響を未だ受けていない状態であるため、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値は、権利落ちの影響を考慮する必要がないからである。なお、注文受付日の当日または翌営業日から注文継続期間が始まる場合には、注文継続期間内に権利落ち日が含まれている場合について調整株価の算出を考慮すればよいが、これに限らず、注文受付日と注文継続期間の開始日とが離れている場合、すなわち注文受付日よりも後であって、かつ、注文継続期間が始まる前に権利落ち日が到来する場合についても調整株価の算出を考慮する趣旨で、「注文継続期間の経過前に」としている。
さらに、「期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間の経過前に、権利落ち情報データベースに記憶された権利落ち日が到来し、かつ、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日が権利落ち日以降の営業日である場合」のうち、「今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日が権利落ち日以降の営業日である場合」としているのは、権利落ちの影響で株価が下落するのは、権利落ち日以降の営業日であるため、権利落ち日以降の営業日に発注する発注データの指値について権利落ちの影響を考慮すればよいからである。換言すれば、権利落ち日よりも前の営業日の株価は、権利落ちの影響を未だ受けていない状態であるため、権利落ち日よりも前の営業日に発注する発注データの指値については、権利落ちの影響を考慮する必要がないからである。
そして、「今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの分析期間内の過去の複数の営業日のうち権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価から」予想配当金を減じるとし、調整株価の算出対象を、権利落ち日よりも前の営業日の株価としているのは、権利落ち日以降の営業日の株価は、既に権利落ちの影響で下落した状態となっているので、予想配当金を減じる必要がないからである。
このように予想配当金を用いて調整株価を算出し、調整株価を用いて、いわゆる移動平均乖離で指値を算出する構成とした場合には、権利落ち日を含む注文継続期間を指定することが可能となり、顧客サービスの、より一層の向上が図られる。
なお、本発明では、権利落ちを考慮し、調整株価を用いて移動平均値を算出する処理が実行されるが、前述した特許文献1に記載された処理は、権利落ちを考慮して移動平均値を算出するものではない。
そして、上記のように、いわゆる移動平均乖離により指値を算出する構成とした場合において、予想配当金と権利落ち日の日付とを対応付けて記憶する権利落ち情報データベースと、この権利落ち情報データベースから予想配当金および権利落ち日の日付を取得し、株価データベースに記憶された若しくは記憶される、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価から、予想配当金を減算することにより、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての調整株価を算出し、算出した調整株価を、営業日の日付と関連付けて株価データベースに記憶させる処理を実行する調整株価算出処理手段とを備え、指値算出処理手段は、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間の経過前に、権利落ち情報データベースに記憶された権利落ち日が到来し、かつ、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日が権利落ち日以降の営業日である場合には、株価データベースに記憶された、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの分析期間内の営業日のうち権利落ち日よりも前の営業日についての調整株価および権利落ち日以降の営業日についての調整対象外の株価を用いるか、またはこれらの調整株価および調整対象外の株価に加えて出来高若しくは信用残を用いて、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの分析期間内の移動平均値を算出し、算出した移動平均値に期間指定注文データベースに記憶された乖離率を乗じて得られた乖離幅、または期間指定注文データベースに記憶された乖離幅を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値を算出し、算出した指値を期間指定注文データとして注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベースに記憶させる処理を、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の毎営業日の発注前に分析期間を毎回1営業日ずつずらしながら約定するまで繰り返し実行する構成としてもよい。
ここで、「調整株価算出処理手段」における「株価データベースに記憶された若しくは記憶される、権利落ち日よりも前の営業日についての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価」とは、株価提供システムから通信回線を介して取得して既に株価データベースに記憶されている株価を用いてもよく、あるいは株価提供システムから通信回線を介して取得して未だ株価データベースに記憶させていない段階の株価(最新の株価として、これから株価データベースに記憶させる株価)を用いてもよい趣旨である。
また、「調整株価算出処理手段」による「調整株価」の算出処理のタイミングについては、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価が株価データベースに記憶された若しくは記憶される都度に毎回1営業日分ずつ調整株価の算出処理を行ってもよく、あるいは権利落ち日の前営業日についての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価が前記株価データベースに記憶された若しくは記憶されるタイミングで、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての調整株価をまとめて一時に算出してもよく、要するに、指値算出処理手段により権利落ち日に発注する発注データの指値の算出処理を行う前に、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての調整株価が算出されて株価データベースに記憶された状態となっていればよい。
なお、「調整株価算出処理手段」により算出されて株価データベースに記憶される「調整株価」は、権利落ち情報データベースから取得した「予想配当金」、すなわちシステム側で用意した予想配当金を用いて算出されるため、各顧客について統一して適用される値である。
このように調整株価算出処理手段により算出されて株価データベースに記憶された調整株価を用いて、いわゆる移動平均乖離で指値を算出する構成とした場合にも、権利落ち日を含む注文継続期間を指定することが可能となり、顧客サービスの、より一層の向上が図られる。
また、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムとして、以上のように、いわゆる移動平均乖離を採用することができるが、次のように、いわゆるボリンジャーバンドを採用した構成とすることもできる。
すなわち、前述した注文処理システムにおいて、期間指定注文受付処理手段は、期間指定注文データとして、顧客若しくは入力代行者による移動平均値からの乖離度を標準偏差の何倍にするかを指定するための倍率の入力も受け付ける処理を実行する構成とされ、期間指定注文データベースは、倍率も、注文識別情報と関連付けて記憶する構成とされ、指値算出処理手段は、株価データベースに記憶された、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの予め定められた長さの分析期間内または顧客若しくは入力代行者により入力指定された長さの分析期間内の過去の複数の営業日についての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価を用いるか、またはこれらの株価に加えて出来高若しくは信用残を用いて、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出し、算出した標準偏差に期間指定注文データベースに記憶された倍率を乗じて得られた乖離幅を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値を算出し、算出した指値を期間指定注文データとして注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベースに記憶させる処理を、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の毎営業日の発注前に分析期間を毎回1営業日ずつずらしながら約定するまで繰り返し実行する構成とすることができる。
このような構成とした場合には、いわゆるボリンジャーバンドで指値を算出決定することが可能となる。従って、顧客は、注文時点では、ボリンジャーバンドの上側または下側の境界ライン(過去の複数の株価等を用いて形成されたライン)の延長線を予測することにより、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値を、予測することが可能となる。
さらに、上記のように、いわゆるボリンジャーバンドにより指値を算出する構成とした場合において、権利落ち日の日付を記憶するか、または予想配当金と権利落ち日の日付とを対応付けて記憶する権利落ち情報データベースを備え、指値算出処理手段は、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間の経過前に、権利落ち情報データベースに記憶された権利落ち日が到来し、かつ、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日が権利落ち日以降の営業日である場合には、株価データベースに記憶された、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの分析期間内の過去の複数の営業日のうち権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価から、権利落ち情報データベースに記憶された予想配当金または顧客若しくは入力代行者により入力指定された予想配当金を減算することにより、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての調整株価を算出し、権利落ち日よりも前の営業日についての調整株価および権利落ち日以降の営業日についての調整対象外の株価を用いるか、またはこれらの調整株価および調整対象外の株価に加えて出来高若しくは信用残を用いて、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出し、算出した標準偏差に期間指定注文データベースに記憶された倍率を乗じて得られた乖離幅を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値を算出し、算出した指値を期間指定注文データとして注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベースに記憶させる処理を、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の毎営業日の発注前に分析期間を毎回1営業日ずつずらしながら約定するまで繰り返し実行する構成とすることが望ましい。
このように予想配当金を用いて調整株価を算出し、調整株価を用いて、いわゆるボリンジャーバンドで指値を算出する構成とした場合には、権利落ち日を含む注文継続期間を指定することが可能となり、顧客サービスの、より一層の向上が図られる。
そして、上記のように、いわゆるボリンジャーバンドにより指値を算出する構成とした場合において、予想配当金と権利落ち日の日付とを対応付けて記憶する権利落ち情報データベースと、この権利落ち情報データベースから予想配当金および権利落ち日の日付を取得し、株価データベースに記憶された若しくは記憶される、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価から、予想配当金を減算することにより、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての調整株価を算出し、算出した調整株価を、営業日の日付と関連付けて株価データベースに記憶させる処理を実行する調整株価算出処理手段とを備え、指値算出処理手段は、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間の経過前に、権利落ち情報データベースに記憶された権利落ち日が到来し、かつ、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日が権利落ち日以降の営業日である場合には、株価データベースに記憶された、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの分析期間内の営業日のうち権利落ち日よりも前の営業日についての調整株価および権利落ち日以降の営業日についての調整対象外の株価を用いるか、またはこれらの調整株価および調整対象外の株価に加えて出来高若しくは信用残を用いて、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出し、算出した標準偏差に期間指定注文データベースに記憶された倍率を乗じて得られた乖離幅を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値を算出し、算出した指値を期間指定注文データとして注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベースに記憶させる処理を、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の毎営業日の発注前に分析期間を毎回1営業日ずつずらしながら約定するまで繰り返し実行する構成としてもよい。
このように調整株価算出処理手段により算出されて株価データベースに記憶された調整株価を用いて、いわゆるボリンジャーバンドで指値を算出する構成とした場合にも、権利落ち日を含む注文継続期間を指定することが可能となり、顧客サービスの、より一層の向上が図られる。
また、いわゆる移動平均乖離やボリンジャーバンドにより指値を算出する場合だけではなく、例えば、一目均衡表の雲により指値を算出する場合等にも、次のように、権利落ちを考慮して指値の算出処理を行う構成とすることができる。
すなわち、前述した発注処理システムにおいて、権利落ち日の日付を記憶するか、または予想配当金と権利落ち日の日付とを対応付けて記憶する権利落ち情報データベースを備え、指値算出処理手段は、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間の経過前に、権利落ち情報データベースに記憶された権利落ち日が到来し、かつ、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日が権利落ち日以降の営業日である場合には、株価データベースに記憶された、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日を基準として相対的な期間として定まり、かつ、予め定められた長さの分析期間内または顧客若しくは入力代行者により入力指定された長さの分析期間内の過去の複数の営業日のうち権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価から、権利落ち情報データベースに記憶された予想配当金または顧客若しくは入力代行者により入力指定された予想配当金を減算することにより、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての調整株価を算出し、権利落ち日よりも前の営業日についての調整株価および権利落ち日以降の営業日についての調整対象外の株価を用いるか、またはこれらの調整株価および調整対象外の株価に加えて出来高若しくは信用残を用いて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値を算出し、算出した指値を期間指定注文データとして注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベースに記憶させる処理を、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の毎営業日の発注前に分析期間を毎回1営業日ずつずらしながら約定するまで繰り返し実行する構成とすることができる。
このように予想配当金を用いて調整株価を算出し、調整株価を用いて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って指値を算出する構成とした場合には、権利落ち日を含む注文継続期間を指定することが可能となり、顧客サービスの、より一層の向上が図られる。
また、前述した発注処理システムにおいて、予想配当金と権利落ち日の日付とを対応付けて記憶する権利落ち情報データベースと、この権利落ち情報データベースから予想配当金および権利落ち日の日付を取得し、株価データベースに記憶された若しくは記憶される、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価から、予想配当金を減算することにより、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての調整株価を算出し、算出した調整株価を、営業日の日付と関連付けて株価データベースに記憶させる処理を実行する調整株価算出処理手段とを備え、指値算出処理手段は、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間の経過前に、権利落ち情報データベースに記憶された権利落ち日が到来し、かつ、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日が権利落ち日以降の営業日である場合には、株価データベースに記憶された、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日を基準として相対的な期間として定まり、かつ、予め定められた長さの分析期間内または顧客若しくは入力代行者により入力指定された長さの分析期間内の過去の複数の営業日のうち権利落ち日よりも前の営業日についての調整株価および権利落ち日以降の営業日についての調整対象外の株価を用いるか、またはこれらの調整株価および調整対象外の株価に加えて出来高若しくは信用残を用いて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値を算出し、算出した指値を期間指定注文データとして注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベースに記憶させる処理を、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の毎営業日の発注前に分析期間を毎回1営業日ずつずらしながら約定するまで繰り返し実行する構成としてもよい。
このように調整株価算出処理手段により算出されて株価データベースに記憶された調整株価を用いて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って指値を算出する構成とした場合にも、権利落ち日を含む注文継続期間を指定することが可能となり、顧客サービスの、より一層の向上が図られる。
<注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値を、一時にまとめて算出する発明>
また、本発明は、顧客からの株式の注文を受け付けて市場への発注処理を実行するコンピュータにより構成された注文処理システムであって、顧客若しくは入力代行者により入力されて端末装置から通信回線を介して送信されてくる、注文継続期間またはこの注文継続期間に加えて分析期間の長さを含む顧客の期間指定注文データを受信する処理を実行する期間指定注文受付処理手段と、この期間指定注文受付処理手段により受信した期間指定注文データを、注文識別情報と関連付けて記憶する期間指定注文データベースと、過去の複数の営業日についての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価、またはこれらの株価に加えて出来高若しくは信用残を、営業日の日付と関連付けて記憶する株価データベースと、この株価データベースに記憶された、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の各発注日を基準として相対的な期間として定まり、かつ、予め定められた長さの各分析期間内または顧客若しくは入力代行者により入力指定された長さの各分析期間内の過去の複数の営業日についての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価を用いるか、またはこれらの株価に加えて出来高若しくは信用残を用いて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値を算出し、発注データの指値を算出する際に、各分析期間内の営業日について株価データベースに株価が記憶されていない営業日がある場合には、当該営業日についての株価は、株価データベースに記憶されている直近の株価で代用するか、または欠損扱いとして各分析期間の長さを実質的に短くすることにより、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値を算出し、算出した各指値および各発注日の日付を期間指定注文データとして注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベースに記憶させる処理を実行する指値算出処理手段と、期間指定注文データベースに記憶された営業日毎の指値が通常の指値である場合には、指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを作成し、作成した発注データを通信回線を介して市場システムへ送信し、期間指定注文データベースに記憶された営業日毎の指値が逆指値である場合には、株価提供システムからリアルタイムまたは略リアルタイムで取得した株価が各営業日の逆指値の条件を満たしたときに、各営業日の逆指値としての指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを作成し、作成した発注データを通信回線を介して市場システムへ送信するか、または各営業日の逆指値としての指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを予め作成しておき、株価提供システムからリアルタイムまたは略リアルタイムで取得した株価が各営業日の逆指値の条件を満たしたときに、予め作成しておいた発注データを通信回線を介して市場システムへ送信する処理を、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の毎営業日につき約定するまで繰り返し実行する発注処理手段とを備えたことを特徴とするものである。
このような本発明の注文処理システム(注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値を、一時にまとめて算出する発明)においては、株価データベースに記憶された、各発注日を基準として定まる分析期間内の過去の複数の営業日についての株価または出来高や信用残を用いて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値を算出するが、この際、各発注日に対応する各分析期間は、それぞれ期間がずれていることから、注文継続期間内の各営業日について異なる指値を算出することが可能となり、顧客サービスの向上が図られ、これらにより前記目的が達成される。
また、上述した注文処理システムにおいて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムとしては、前述したように、移動平均乖離、ボリンジャーバンド、一目均衡表の雲等、様々なものを採用することができるが、より具体的には、例えば、次のような構成(いわゆる移動平均乖離であるが、ここでは、乖離率だけではなく、乖離幅の指定も可能としている。)とすることができる。
すなわち、前述した注文処理システムにおいて、期間指定注文受付処理手段は、期間指定注文データとして、顧客若しくは入力代行者による移動平均値からの乖離率または乖離幅の入力指定も受け付ける処理を実行する構成とされ、期間指定注文データベースは、乖離率または乖離幅も、注文識別情報と関連付けて記憶する構成とされ、指値算出処理手段は、株価データベースに記憶された、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の各発注日の前営業日までの予め定められた長さの各分析期間内または顧客若しくは入力代行者により入力指定された長さの各分析期間内の過去の複数の営業日についての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価を用いるか、またはこれらの株価に加えて出来高若しくは信用残を用いて、注文継続期間内の各発注日の前営業日までの各分析期間内の移動平均値を算出し、各分析期間内の移動平均値を算出する際に、各分析期間内の営業日について株価データベースに株価が記憶されていない営業日がある場合には、当該営業日についての株価は、株価データベースに記憶されている直近の株価で代用するか、または欠損扱いとして各分析期間の長さを実質的に短くすることにより、各分析期間内の移動平均値を算出し、算出した移動平均値に期間指定注文データベースに記憶された乖離率を乗じて得られた乖離幅、または期間指定注文データベースに記憶された乖離幅を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値を算出し、算出した各指値および各発注日の日付を期間指定注文データとして注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベースに記憶させる処理を実行する構成とすることができる。
このような構成とした場合には、移動平均値からの乖離の度合いで指値を算出決定することが可能となる。従って、顧客は、注文時点では、移動平均線を中心とする上側または下側の乖離線(過去の複数の株価等を用いて形成されたライン)の延長線を予測することにより、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値を、予測することが可能となる。
さらに、上記のように、いわゆる移動平均乖離により指値を算出する構成とした場合において、権利落ち日の日付を記憶するか、または予想配当金と前記権利落ち日の日付とを対応付けて記憶する権利落ち情報データベースを備え、指値算出処理手段は、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間の経過前に、権利落ち情報データベースに記憶された権利落ち日が到来し、かつ、注文継続期間内の各発注日が権利落ち日以降の営業日である場合には、株価データベースに記憶された、注文継続期間内の各発注日の前営業日までの各分析期間内の過去の複数の営業日のうち権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価から、権利落ち情報データベースに記憶された予想配当金または顧客若しくは入力代行者により入力指定された予想配当金を減算することにより、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての調整株価を算出し、権利落ち日よりも前の営業日についての調整株価および権利落ち日以降の営業日についての調整対象外の前記株価を用いるか、またはこれらの調整株価および調整対象外の株価に加えて出来高若しくは信用残を用いて、注文継続期間内の各発注日の前営業日までの各分析期間内の移動平均値を算出し、各分析期間内の移動平均値を算出する際に、各分析期間内の営業日について株価データベースに株価が記憶されていない営業日がある場合には、当該営業日についての株価または調整株価は、株価データベースに記憶されている直近の株価若しくはこの直近の株価から算出された直近の調整株価で代用するか、または欠損扱いとして各分析期間の長さを実質的に短くすることにより、各分析期間内の移動平均値を算出し、算出した移動平均値に期間指定注文データベースに記憶された乖離率を乗じて得られた乖離幅、または期間指定注文データベースに記憶された乖離幅を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値を算出し、算出した各指値および各発注日の日付を期間指定注文データとして注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベースに記憶させる処理を実行する構成とすることが望ましい。
このように予想配当金を用いて調整株価を算出し、調整株価を用いて、いわゆる移動平均乖離で指値を算出する構成とした場合には、権利落ち日を含む注文継続期間を指定することが可能となり、顧客サービスの、より一層の向上が図られる。
また、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムとして、以上のように、いわゆる移動平均乖離を採用することができるが、次のように、いわゆるボリンジャーバンドを採用した構成とすることもできる。
すなわち、前述した注文処理システムにおいて、期間指定注文受付処理手段は、期間指定注文データとして、顧客若しくは入力代行者による移動平均値からの乖離度を標準偏差の何倍にするかを指定するための倍率の入力も受け付ける処理を実行する構成とされ、期間指定注文データベースは、倍率も、注文識別情報と関連付けて記憶する構成とされ、指値算出処理手段は、株価データベースに記憶された、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の各発注日の前営業日までの予め定められた長さの各分析期間内または顧客若しくは入力代行者により入力指定された長さの各分析期間内の過去の複数の営業日についての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価を用いるか、またはこれらの株価に加えて出来高若しくは信用残を用いて、注文継続期間内の各発注日の前営業日までの各分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出し、各分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出する際に、各分析期間内の営業日について株価データベースに株価が記憶されていない営業日がある場合には、当該営業日についての株価は、株価データベースに記憶されている直近の株価で代用するか、または欠損扱いとして各分析期間の長さを実質的に短くすることにより、各分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出し、算出した標準偏差に期間指定注文データベースに記憶された倍率を乗じて得られた乖離幅を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値を算出し、算出した各指値および各発注日の日付を期間指定注文データとして注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベースに記憶させる処理を実行する構成とすることができる。
このような構成とした場合には、いわゆるボリンジャーバンドで指値を算出決定することが可能となる。従って、顧客は、注文時点では、ボリンジャーバンドの上側または下側の境界ライン(過去の複数の株価等を用いて形成されたライン)の延長線を予測することにより、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値を、予測することが可能となる。
さらに、上記のように、いわゆるボリンジャーバンドにより指値を算出する構成とした場合において、権利落ち日の日付を記憶するか、または予想配当金と権利落ち日の日付とを対応付けて記憶する権利落ち情報データベースを備え、指値算出処理手段は、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間の経過前に、権利落ち情報データベースに記憶された権利落ち日が到来し、かつ、注文継続期間内の各発注日が権利落ち日以降の営業日である場合には、株価データベースに記憶された、注文継続期間内の各発注日の前営業日までの各分析期間内の過去の複数の営業日のうち権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価から、権利落ち情報データベースに記憶された予想配当金または顧客若しくは入力代行者により入力指定された予想配当金を減算することにより、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての調整株価を算出し、権利落ち日よりも前の営業日についての調整株価および権利落ち日以降の営業日についての調整対象外の株価を用いるか、またはこれらの調整株価および調整対象外の株価に加えて出来高若しくは信用残を用いて、注文継続期間内の各発注日の前営業日までの各分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出し、各分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出する際に、各分析期間内の営業日について株価データベースに株価が記憶されていない営業日がある場合には、当該営業日についての株価または調整株価は、株価データベースに記憶されている直近の株価若しくはこの直近の株価から算出された直近の調整株価で代用するか、または欠損扱いとして各分析期間の長さを実質的に短くすることにより、各分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出し、算出した標準偏差に期間指定注文データベースに記憶された倍率を乗じて得られた乖離幅を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値を算出し、算出した各指値および各発注日の日付を期間指定注文データとして注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベースに記憶させる処理を実行する構成とすることが望ましい。
このように予想配当金を用いて調整株価を算出し、調整株価を用いて、いわゆるボリンジャーバンドで指値を算出する構成とした場合には、権利落ち日を含む注文継続期間を指定することが可能となり、顧客サービスの、より一層の向上が図られる。
また、いわゆる移動平均乖離やボリンジャーバンドにより指値を算出する場合だけではなく、例えば、一目均衡表の雲により指値を算出する場合等にも、次のように、権利落ちを考慮して指値の算出処理を行う構成とすることができる。
すなわち、前述した発注処理システムにおいて、権利落ち日の日付を記憶するか、または予想配当金と権利落ち日の日付とを対応付けて記憶する権利落ち情報データベースを備え、指値算出処理手段は、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間の経過前に、権利落ち情報データベースに記憶された権利落ち日が到来し、かつ、注文継続期間内の各発注日が権利落ち日以降の営業日である場合には、株価データベースに記憶された、注文継続期間内の各発注日を基準として相対的な期間として定まり、かつ、予め定められた長さの各分析期間内または顧客若しくは入力代行者により入力指定された長さの各分析期間内の過去の複数の営業日のうち権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価から、権利落ち情報データベースに記憶された予想配当金または顧客若しくは入力代行者により入力指定された予想配当金を減算することにより、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての調整株価を算出し、権利落ち日よりも前の営業日についての調整株価および権利落ち日以降の営業日についての調整対象外の株価を用いるか、またはこれらの調整株価および調整対象外の株価に加えて出来高若しくは信用残を用いて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値を算出し、発注データの指値を算出する際に、各分析期間内の営業日について株価データベースに株価が記憶されていない営業日がある場合には、当該営業日についての株価または調整株価は、株価データベースに記憶されている直近の株価若しくはこの直近の株価から算出された直近の調整株価で代用するか、または欠損扱いとして各分析期間の長さを実質的に短くすることにより、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値を算出し、算出した各指値および各発注日の日付を期間指定注文データとして注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベースに記憶させる処理を実行する構成とすることができる。
このように予想配当金を用いて調整株価を算出し、調整株価を用いて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って指値を算出する構成とした場合には、権利落ち日を含む注文継続期間を指定することが可能となり、顧客サービスの、より一層の向上が図られる。
<権利落ち修正の発明>
また、本発明は、顧客からの株式の注文を受け付けて市場への発注処理を実行するコンピュータにより構成された注文処理システムであって、権利落ち日の日付を記憶するか、または予想配当金と権利落ち日の日付とを対応付けて記憶する権利落ち情報データベースと、顧客若しくは入力代行者により入力されて端末装置から通信回線を介して送信されてくる、注文継続期間およびこの注文継続期間内の各営業日に共通の1つの指値、またはこの指値に加えて予想配当金を含む顧客の期間指定注文データを受信する処理を実行する期間指定注文受付処理手段と、この期間指定注文受付処理手段により受信した期間指定注文データを、注文識別情報と関連付けて記憶する期間指定注文データベースと、権利落ち情報データベースに記憶された権利落ち日が、期間指定注文の受付日よりも後の営業日である場合に、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の各営業日のうち権利落ち日よりも前の営業日については、期間指定注文データベースに記憶された入力に係る指値をそのままの値で権利落ち日よりも前の営業日の日付と対応付けて期間指定注文データベースに記憶させ、権利落ち日以降の営業日については、期間指定注文データベースに記憶された入力に係る指値から、権利落ち情報データベースに記憶された予想配当金または顧客若しくは入力代行者により入力指定された予想配当金を減算することにより修正後の指値を算出し、算出した修正後の指値を、権利落ち日以降の営業日の日付と対応付けて期間指定注文データベースに記憶させる処理を実行する指値算出処理手段と、期間指定注文データベースに記憶された営業日毎の指値が通常の指値である場合には、指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを作成し、作成した発注データを通信回線を介して市場システムへ送信し、期間指定注文データベースに記憶された営業日毎の指値が逆指値である場合には、株価提供システムからリアルタイムまたは略リアルタイムで取得した株価が各営業日の逆指値の条件を満たしたときに、各営業日の逆指値としての指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを作成し、作成した発注データを通信回線を介して市場システムへ送信するか、または各営業日の逆指値としての指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを予め作成しておき、株価提供システムからリアルタイムまたは略リアルタイムで取得した株価が各営業日の逆指値の条件を満たしたときに、予め作成しておいた発注データを通信回線を介して市場システムへ送信する処理を、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の毎営業日につき約定するまで繰り返し実行する発注処理手段とを備えたことを特徴とするものである。
ここで、「指値算出処理手段」について、「権利落ち情報データベースに記憶された権利落ち日が、期間指定注文の受付日よりも後の営業日である場合に」とされているのは、権利落ち日が、受付日と同日、または受付日よりも前の営業日である場合には、受付日には既に権利落ちの影響で株価が下落しているので、顧客または入力代行者は、下落している状態にある株価を参照して指値を入力するため、指値の修正の必要がないからである。
このような本発明の注文処理システム(権利落ち修正の発明)においては、権利落ち日よりも前の営業日について、入力された指値をそのままの値とする一方で、権利落ち日以降の営業日について、入力された指値から予想配当金を減じて修正後の指値を算出するので、注文継続期間内の各営業日について異なる指値を設定することが可能となるうえ、権利落ち日を含む注文継続期間を指定することが可能となり、顧客サービスの向上が図られ、これらにより前記目的が達成される。
<手動入力を受け付ける発明>
また、本発明は、顧客からの株式の注文を受け付けて市場への発注処理を実行するコンピュータにより構成された注文処理システムであって、顧客若しくは入力代行者により入力されて端末装置から通信回線を介して送信されてくる、注文継続期間およびこの注文継続期間内の営業日毎の指値を含む顧客の期間指定注文データを受信する処理を実行する期間指定注文受付処理手段と、この期間指定注文受付処理手段により受信した期間指定注文データを、注文識別情報と関連付けて記憶する期間指定注文データベースと、この期間指定注文データベースに記憶された営業日毎の指値が通常の指値である場合には、指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを作成し、作成した発注データを通信回線を介して市場システムへ送信し、期間指定注文データベースに記憶された営業日毎の指値が逆指値である場合には、株価提供システムからリアルタイムまたは略リアルタイムで取得した株価が各営業日の逆指値の条件を満たしたときに、各営業日の逆指値としての指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを作成し、作成した発注データを通信回線を介して市場システムへ送信するか、または各営業日の逆指値としての指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを予め作成しておき、株価提供システムからリアルタイムまたは略リアルタイムで取得した株価が各営業日の逆指値の条件を満たしたときに、予め作成しておいた発注データを通信回線を介して市場システムへ送信する処理を、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の毎営業日につき約定するまで繰り返し実行する発注処理手段とを備えたことを特徴とするものである。
このような本発明の注文処理システム(手動入力を受け付ける発明)においては、営業日毎の指値の入力を受け付けるので、注文継続期間内の各営業日について異なる指値を入力指定することが可能となるとともに、顧客が権利落ち日を把握していれば、権利落ちの影響を考慮して各営業日の指値を入力することができるため、権利落ち日を含む注文継続期間を指定することが可能となり、顧客サービスの向上が図られ、これらにより前記目的が達成される。
さらに、上記のように営業日毎の指値の入力を受け付ける構成とした場合において、予想配当金と権利落ち日の日付とを対応付けて記憶する権利落ち情報データベースを備え、期間指定注文受付処理手段は、顧客若しくは入力代行者による営業日毎の指値の入力を受け付ける際に、権利落ち情報データベースに記憶された予想配当金および権利落ち日を、顧客若しくは入力代行者の操作する端末装置に画面表示する処理を実行する構成とされていることが望ましい。
このように権利落ち情報を端末装置に画面表示する構成とした場合には、顧客は、権利落ち日を含む注文継続期間を指定する際に、注文継続期間内の各営業日について、より一層適切な指値を入力指定することが可能となる。
<チャート上での描画入力を受け付ける発明>
また、本発明は、顧客からの株式の注文を受け付けて市場への発注処理を実行するコンピュータにより構成された注文処理システムであって、過去の複数の営業日についての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価、またはこれらの株価に加えて出来高若しくは信用残を、営業日の日付と関連付けて記憶する株価データベースと、この株価データベースに記憶されたデータを用いて顧客若しくは入力代行者の操作する端末装置に株価チャートを画面表示し、株価チャート上での引線または打点による営業日毎の指値の描画入力操作を受け付け、端末装置から通信回線を介して送信されてくる、注文継続期間およびこの注文継続期間内の営業日毎の指値を含む顧客の期間指定注文データを受信する処理を実行する期間指定注文受付処理手段と、この期間指定注文受付処理手段により受信した期間指定注文データを、注文識別情報と関連付けて記憶する期間指定注文データベースと、この期間指定注文データベースに記憶された営業日毎の指値が通常の指値である場合には、指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを作成し、作成した発注データを通信回線を介して市場システムへ送信し、期間指定注文データベースに記憶された営業日毎の指値が逆指値である場合には、株価提供システムからリアルタイムまたは略リアルタイムで取得した株価が各営業日の逆指値の条件を満たしたときに、各営業日の逆指値としての指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを作成し、作成した発注データを通信回線を介して市場システムへ送信するか、または各営業日の逆指値としての指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを予め作成しておき、株価提供システムからリアルタイムまたは略リアルタイムで取得した株価が各営業日の逆指値の条件を満たしたときに、予め作成しておいた発注データを通信回線を介して市場システムへ送信する処理を、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の毎営業日につき約定するまで繰り返し実行する発注処理手段とを備えたことを特徴とするものである。
このような本発明の注文処理システム(チャート上での描画入力を受け付ける発明)においては、顧客は、チャート上で引線や打点等の描画入力操作を行うことにより、注文継続期間内の各営業日について、視覚的に自己のイメージした通りの指値を容易に入力指定することが可能となるので、注文継続期間内の各営業日について異なる指値を入力指定することが可能となるうえ、顧客の入力操作の手間および入力時の判断の手間の軽減が図られ、これらにより前記目的が達成される。
さらに、上記のようにチャート上での描画入力を受け付ける構成とした場合において、権利落ち日の日付を記憶するか、または予想配当金と権利落ち日の日付とを対応付けて記憶する権利落ち情報データベースと、権利落ち情報データベースに記憶された権利落ち日が、期間指定注文の受付日よりも後の営業日である場合に、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の各営業日のうち権利落ち日よりも前の営業日については、期間指定注文データベースに記憶された描画入力操作に係る指値をそのままの状態とし、権利落ち日以降の営業日については、期間指定注文データベースに記憶された描画入力操作に係る指値から、権利落ち情報データベースに記憶された予想配当金または顧客若しくは入力代行者により入力指定された予想配当金を減算することにより修正後の指値を算出し、算出した修正後の指値を、権利落ち日以降の営業日の日付と対応付けて期間指定注文データベースに記憶させる処理を実行する指値算出処理手段とを備えた構成とすることが望ましい。
このようにチャート上での描画入力を受け付けて権利落ち修正も行う構成とした場合には、権利落ち日よりも前の営業日について、チャート上で描画入力された指値をそのままの値とする一方で、権利落ち日以降の営業日について、チャート上で描画入力された指値から予想配当金を減じて修正後の指値を算出するので、注文継続期間に権利落ち日が含まれていても、適切な指値を設定することができるため、権利落ち日を含む注文継続期間を指定することが可能となり、顧客サービスの向上が図られる。
また、以上に述べた本発明の注文処理システムにより実現される注文処理方法として、以下のような本発明の注文処理方法が挙げられる。
<毎営業日の発注前に最新の株価を用いて指値を算出する処理を繰り返す発明>
すなわち、本発明は、顧客からの株式の注文を受け付けて市場への発注処理を実行するコンピュータにより構成された注文処理システムで実行される注文処理方法であって、期間指定注文受付処理手段が、顧客若しくは入力代行者により入力されて端末装置から通信回線を介して送信されてくる、注文継続期間またはこの注文継続期間に加えて分析期間の長さを含む顧客の期間指定注文データを受信する処理を実行し、期間指定注文受付処理手段により受信した期間指定注文データを、注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベースに記憶させ、過去の複数の営業日についての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価、またはこれらの株価に加えて出来高若しくは信用残を、営業日の日付と関連付けて株価データベースに記憶しておき、指値算出処理手段が、株価データベースに記憶された、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日を基準として相対的な期間として定まり、かつ、予め定められた長さの分析期間内または顧客若しくは入力代行者により入力指定された長さの分析期間内の過去の複数の営業日についての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価を用いるか、またはこれらの株価に加えて出来高若しくは信用残を用いて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値を算出し、算出した指値を期間指定注文データとして注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベースに記憶させる処理を、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の毎営業日の発注前に分析期間を毎回1営業日ずつずらしながら約定するまで繰り返し実行し、発注処理手段が、期間指定注文データベースに記憶された指値が通常の指値である場合には、指値を含む期間指定注文データを用いて、今回処理対象としている今度発注する発注データを作成し、作成した発注データを通信回線を介して市場システムへ送信し、期間指定注文データベースに記憶された指値が逆指値である場合には、株価提供システムからリアルタイムまたは略リアルタイムで取得した株価が逆指値の条件を満たしたときに、逆指値としての指値を含む期間指定注文データを用いて、今回処理対象としている今度発注する発注データを作成し、作成した発注データを通信回線を介して市場システムへ送信するか、または逆指値としての指値を含む期間指定注文データを用いて、今回処理対象としている今度発注する発注データを予め作成しておき、株価提供システムからリアルタイムまたは略リアルタイムで取得した株価が逆指値の条件を満たしたときに、予め作成しておいた発注データを通信回線を介して市場システムへ送信する処理を、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の毎営業日につき約定するまで繰り返し実行することを特徴とするものである。
<注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値を、一時にまとめて算出する発明>
さらに、本発明は、顧客からの株式の注文を受け付けて市場への発注処理を実行するコンピュータにより構成された注文処理システムで実行される注文処理方法であって、期間指定注文受付処理手段が、顧客若しくは入力代行者により入力されて端末装置から通信回線を介して送信されてくる、注文継続期間またはこの注文継続期間に加えて分析期間の長さを含む顧客の期間指定注文データを受信する処理を実行し、期間指定注文受付処理手段により受信した期間指定注文データを、注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベースに記憶させ、過去の複数の営業日についての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価、またはこれらの株価に加えて出来高若しくは信用残を、営業日の日付と関連付けて株価データベースに記憶しておき、指値算出処理手段が、株価データベースに記憶された、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の各発注日を基準として相対的な期間として定まり、かつ、予め定められた長さの各分析期間内または顧客若しくは入力代行者により入力指定された長さの各分析期間内の過去の複数の営業日についての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価を用いるか、またはこれらの株価に加えて出来高若しくは信用残を用いて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値を算出し、発注データの指値を算出する際に、各分析期間内の営業日について株価データベースに株価が記憶されていない営業日がある場合には、当該営業日についての株価は、株価データベースに記憶されている直近の株価で代用するか、または欠損扱いとして各分析期間の長さを実質的に短くすることにより、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値を算出し、算出した各指値および各発注日の日付を期間指定注文データとして注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベースに記憶させる処理を実行し、発注処理手段が、期間指定注文データベースに記憶された営業日毎の指値が通常の指値である場合には、指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを作成し、作成した発注データを通信回線を介して市場システムへ送信し、期間指定注文データベースに記憶された営業日毎の指値が逆指値である場合には、株価提供システムからリアルタイムまたは略リアルタイムで取得した株価が各営業日の逆指値の条件を満たしたときに、各営業日の逆指値としての指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを作成し、作成した発注データを通信回線を介して市場システムへ送信するか、または各営業日の逆指値としての指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを予め作成しておき、株価提供システムからリアルタイムまたは略リアルタイムで取得した株価が各営業日の逆指値の条件を満たしたときに、予め作成しておいた発注データを通信回線を介して市場システムへ送信する処理を、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の毎営業日につき約定するまで繰り返し実行することを特徴とするものである。
<権利落ち修正の発明>
そして、本発明は、顧客からの株式の注文を受け付けて市場への発注処理を実行するコンピュータにより構成された注文処理システムで実行される注文処理方法であって、権利落ち日の日付を記憶するか、または予想配当金と権利落ち日の日付とを対応付けて権利落ち情報データベースに記憶しておき、期間指定注文受付処理手段が、顧客若しくは入力代行者により入力されて端末装置から通信回線を介して送信されてくる、注文継続期間およびこの注文継続期間内の各営業日に共通の1つの指値、またはこの指値に加えて予想配当金を含む顧客の期間指定注文データを受信する処理を実行し、期間指定注文受付処理手段により受信した期間指定注文データを、注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベースに記憶させ、指値算出処理手段が、権利落ち情報データベースに記憶された権利落ち日が、期間指定注文の受付日よりも後の営業日である場合に、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の各営業日のうち権利落ち日よりも前の営業日については、期間指定注文データベースに記憶された入力に係る指値をそのままの値で権利落ち日よりも前の営業日の日付と対応付けて期間指定注文データベースに記憶させ、権利落ち日以降の営業日については、期間指定注文データベースに記憶された入力に係る指値から、権利落ち情報データベースに記憶された予想配当金または顧客若しくは入力代行者により入力指定された予想配当金を減算することにより修正後の指値を算出し、算出した修正後の指値を、権利落ち日以降の営業日の日付と対応付けて期間指定注文データベースに記憶させる処理を実行し、発注処理手段が、期間指定注文データベースに記憶された営業日毎の指値が通常の指値である場合には、指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを作成し、作成した発注データを通信回線を介して市場システムへ送信し、期間指定注文データベースに記憶された営業日毎の指値が逆指値である場合には、株価提供システムからリアルタイムまたは略リアルタイムで取得した株価が各営業日の逆指値の条件を満たしたときに、各営業日の逆指値としての指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを作成し、作成した発注データを通信回線を介して市場システムへ送信するか、または各営業日の逆指値としての指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを予め作成しておき、株価提供システムからリアルタイムまたは略リアルタイムで取得した株価が各営業日の逆指値の条件を満たしたときに、予め作成しておいた発注データを通信回線を介して市場システムへ送信する処理を、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の毎営業日につき約定するまで繰り返し実行することを特徴とするものである。
<手動入力を受け付ける発明>
また、本発明は、顧客からの株式の注文を受け付けて市場への発注処理を実行するコンピュータにより構成された注文処理システムで実行される注文処理方法であって、期間指定注文受付処理手段が、顧客若しくは入力代行者により入力されて端末装置から通信回線を介して送信されてくる、注文継続期間およびこの注文継続期間内の営業日毎の指値を含む顧客の期間指定注文データを受信する処理を実行し、期間指定注文受付処理手段により受信した期間指定注文データを、注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベースに記憶させ、発注処理手段が、期間指定注文データベースに記憶された営業日毎の指値が通常の指値である場合には、指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを作成し、作成した発注データを通信回線を介して市場システムへ送信し、期間指定注文データベースに記憶された営業日毎の指値が逆指値である場合には、株価提供システムからリアルタイムまたは略リアルタイムで取得した株価が各営業日の逆指値の条件を満たしたときに、各営業日の逆指値としての指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを作成し、作成した発注データを通信回線を介して市場システムへ送信するか、または各営業日の逆指値としての指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを予め作成しておき、株価提供システムからリアルタイムまたは略リアルタイムで取得した株価が各営業日の逆指値の条件を満たしたときに、予め作成しておいた発注データを通信回線を介して市場システムへ送信する処理を、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の毎営業日につき約定するまで繰り返し実行することを特徴とするものである。
<チャート上での描画入力を受け付ける発明>
さらに、本発明は、顧客からの株式の注文を受け付けて市場への発注処理を実行するコンピュータにより構成された注文処理システムで実行される注文処理方法であって、過去の複数の営業日についての始値、終値、高値、安値の4本値のうちの少なくとも1つの株価、またはこれらの株価に加えて出来高若しくは信用残を、営業日の日付と関連付けて株価データベースに記憶しておき、期間指定注文受付処理手段が、株価データベースに記憶されたデータを用いて顧客若しくは入力代行者の操作する端末装置に株価チャートを画面表示し、株価チャート上での引線または打点による営業日毎の指値の描画入力操作を受け付け、端末装置から通信回線を介して送信されてくる、注文継続期間およびこの注文継続期間内の営業日毎の指値を含む顧客の期間指定注文データを受信する処理を実行し、期間指定注文受付処理手段により受信した期間指定注文データを、注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベースに記憶させ、発注処理手段が、期間指定注文データベースに記憶された営業日毎の指値が通常の指値である場合には、指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを作成し、作成した発注データを通信回線を介して市場システムへ送信し、期間指定注文データベースに記憶された営業日毎の指値が逆指値である場合には、株価提供システムからリアルタイムまたは略リアルタイムで取得した株価が各営業日の逆指値の条件を満たしたときに、各営業日の逆指値としての指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを作成し、作成した発注データを通信回線を介して市場システムへ送信するか、または各営業日の逆指値としての指値を含む期間指定注文データを用いて、各営業日に発注する発注データを予め作成しておき、株価提供システムからリアルタイムまたは略リアルタイムで取得した株価が各営業日の逆指値の条件を満たしたときに、予め作成しておいた発注データを通信回線を介して市場システムへ送信する処理を、期間指定注文データベースに記憶された注文継続期間内の毎営業日につき約定するまで繰り返し実行することを特徴とするものである。
以上のような本発明の注文処理方法においては、前述した本発明の注文処理システムで得られる作用・効果がそのまま得られ、これにより前記目的が達成される。
また、本発明のプログラムは、前述した注文処理システムとして、コンピュータを機能させるためのものである。
なお、上記のプログラムまたはその一部は、例えば、光磁気ディスク(MO)、コンパクトディスク(CD)を利用した読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)を利用した読出し専用メモリ(DVD−ROM)、DVDを利用したランダム・アクセス・メモリ(DVD−RAM)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去および書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)等の記録媒体に記録して保存や流通等させることが可能であるとともに、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等の有線ネットワーク、あるいは無線通信ネットワーク、さらにはこれらの組合せ等の伝送媒体を用いて伝送することが可能であり、また、搬送波に載せて搬送することも可能である。さらに、上記のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。
以上に述べたように本発明によれば、営業日毎の指値の指定を受け付けるので、注文継続期間内の各営業日について異なる指値を指定することができ、あるいは、これに加え、予想配当金を用いて算出した調整株価で指値を算出し、または入力された指値を予想配当金を用いて修正するので、権利落ち日を含む期間指定注文を出すことができ、顧客へのサービスの向上を図ることができるという効果がある。
以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1には、本実施形態の注文処理システム20を含む注文処理に係る仕組みの全体構成が示されている。図2および図3には、期間指定注文データベース30のレコード構成が示され、図4には、株価データベース31の構成が示され、図5には、権利落ち情報データベース32の構成が示されている。また、図6には、パターン選択で移動平均乖離、ボリンジャーバンド、一目均衡表の雲を選択した場合の処理の流れがフローチャートで示され、図7には、指値または逆指値の算出処理の流れがフローチャートで示され、図8には、移動平均乖離の場合の指値の算出例が示され、図9には、ボリンジャーバンドの場合の指値の算出例が示されている。さらに、図10には、パターン選択で権利落ち修正を選択した場合の処理の流れがフローチャートで示され、図11には、一目均衡表の雲の場合の指値の算出例が示され、図12には、手動入力を選択した場合の処理の流れがフローチャートで示され、図13には、チャート上での描画入力を選択した場合の処理の流れがフローチャートで示されている。また、図14には、期間指定注文画面で移動平均乖離を選択した場合の画面例が示され、図15には、期間指定注文画面でボリンジャーバンドを選択した場合の画面例が示され、図16には、期間指定注文画面で権利落ち修正を選択した場合の画面例が示され、図17には、期間指定注文画面で手動入力を選択した場合の画面例が示され、図18には、期間指定注文画面でチャート上での描画入力を選択した場合の画面例が示されている。
図1において、注文処理システム20は、1台または複数台のコンピュータにより構成された証券会社等の金融機関のシステムであり、期間指定注文受付処理手段21と、株価取得処理手段22と、指値算出処理手段23と、逆指値処理手段24と、発注処理手段25と、調整株価算出処理手段26と、期間指定注文データベース30と、株価データベース31と、権利落ち情報データベース32と、発注データベース33とを含んで構成されている。なお、図中点線で囲まれた調整株価算出処理手段26は、設置を省略することができる。
また、注文処理システム20には、通信回線であるネットワーク1を介して、顧客またはその入力代行者(証券会社等の金融機関の営業員やオペレータ等)の操作する端末装置40が接続されるとともに、通信回線2(ネットワーク1でもよい。)を介して、システム管理者(証券会社等の金融機関でシステムの運用・管理を担当する者)が操作する端末装置50が接続されている。
さらに、注文処理システム20には、通信回線である専用線3(ネットワーク1でもよい。)を介して株価提供システム60が接続されるとともに、通信回線である専用線4(ネットワーク1でもよい。)を介して証券取引所システム等の市場システム70が接続されている。
ここで、ネットワーク1は、例えば、LAN、MAN、WAN、インターネット、イントラネット、エクストラネット、あるいはこれらの組合せ等、様々な形態のものが含まれ、有線であるか無線であるか、さらには有線および無線の混在型であるかは問わず、要するに、複数地点(距離の長短は問わない。)間で、ある程度の速度をもって情報を伝送することができるものであればよい。
期間指定注文受付処理手段21は、顧客またはその入力代行者の操作する端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる画面表示要求信号を受信し、期間指定注文画面100,150,200,250,300,350(図14〜図18参照)の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信するとともに、顧客またはその入力代行者により入力されて端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる期間指定注文データ(顧客識別情報、注文継続期間等が含まれる。)を受信し、受信した期間指定注文データに注文識別情報(注文番号等)を自動付与し、期間指定注文データを注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベース30(図2、図3参照)に記憶させる処理を実行するものである。なお、期間指定注文画面100,150,200,250,300,350(図14〜図18参照)の表示処理の流れや、受信する期間指定注文データの内容の詳細は、指値や逆指値の決定方法につき、いずれの方法を選択するかで異なるものとなるため、以下では、指値や逆指値の決定方法の種類別に説明を行う。
<移動平均乖離(パターン2)の場合>
期間指定注文受付処理手段21は、図14に示すように、先ず、期間指定注文画面100の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信した後に、端末装置40からネットワーク1を介して、銘柄識別情報(銘柄コードまたは銘柄名)、注文数量(株数)、売買区分、注文継続期間、および指値・逆指値の決定方法の選択情報を、顧客識別情報(口座番号等)とともに受信する。次に、受信した指値・逆指値の決定方法の選択情報により「移動平均乖離」が選択されたと判断した場合に、受信した銘柄識別情報、注文数量、売買区分、および注文継続期間を用いて、これらの顧客の入力情報の表示を含む移動平均乖離用の期間指定注文画面150の表示用データを作成し、作成した表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信した後に、端末装置40からネットワーク1を介して、移動平均乖離用の期間指定注文データとして、通常の指値・逆指値の別、移動平均の分析期間の長さ、乖離率(乖離幅としてもよい。)、毎営業日の大引け後の指値・逆指値の修正の有無情報、および権利落ちに伴う過去の株価の調整に関する情報(入力された予想配当金を含む場合がある。)を受信する。なお、移動平均乖離用の期間指定注文データとともに、既に受信している共通の期間指定注文データである顧客識別情報(口座番号等)、銘柄識別情報(銘柄コードまたは銘柄名)、注文数量(株数)、売買区分、および注文継続期間を、再度、受信するようにしてもよい。そして、受信した期間指定注文データ、すなわち、顧客識別情報(口座番号等)、銘柄識別情報(銘柄コードまたは銘柄名)、注文数量(株数)、売買区分、注文継続期間、指値・逆指値の決定方法の選択情報(パターン2の「移動平均乖離」を選択したという情報)、通常の指値・逆指値の別、移動平均の分析期間の長さ、乖離率(乖離幅としてもよい。)、毎営業日の大引け後の指値・逆指値の修正の有無情報、および権利落ちに伴う過去の株価の調整に関する情報(入力された予想配当金を含む場合がある。)を受信し、注文識別情報(注文番号等)と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる。なお、この段階では、指値や逆指値は未だ算出されていないので、記憶されない。
<ボリンジャーバンド(パターン3)の場合>
期間指定注文受付処理手段21は、図15に示すように、先ず、期間指定注文画面100の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信した後に、端末装置40からネットワーク1を介して、銘柄識別情報(銘柄コードまたは銘柄名)、注文数量(株数)、売買区分、注文継続期間、および指値・逆指値の決定方法の選択情報を、顧客識別情報(口座番号等)とともに受信する。次に、受信した指値・逆指値の決定方法の選択情報により「ボリンジャーバンド」が選択されたと判断した場合に、受信した銘柄識別情報、注文数量、売買区分、および注文継続期間を用いて、これらの顧客の入力情報の表示を含むボリンジャーバンド用の期間指定注文画面200の表示用データを作成し、作成した表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信した後に、端末装置40からネットワーク1を介して、ボリンジャーバンド用の期間指定注文データとして、通常の指値・逆指値の別、移動平均や標準偏差の分析期間の長さ、標準偏差σに乗ずる倍率、毎営業日の大引け後の指値・逆指値の修正の有無情報、および権利落ちに伴う過去の株価の調整に関する情報(入力された予想配当金を含む場合がある。)を受信する。なお、ボリンジャーバンド用の期間指定注文データとともに、既に受信している共通の期間指定注文データである顧客識別情報(口座番号等)、銘柄識別情報(銘柄コードまたは銘柄名)、注文数量(株数)、売買区分、および注文継続期間を、再度、受信するようにしてもよい。そして、受信した期間指定注文データ、すなわち、顧客識別情報(口座番号等)、銘柄識別情報(銘柄コードまたは銘柄名)、注文数量(株数)、売買区分、注文継続期間、指値・逆指値の決定方法の選択情報(パターン3の「ボリンジャーバンド」を選択したという情報)、通常の指値・逆指値の別、移動平均や標準偏差の分析期間の長さ、標準偏差σに乗ずる倍率、毎営業日の大引け後の指値・逆指値の修正の有無情報、および権利落ちに伴う過去の株価の調整に関する情報(入力された予想配当金を含む場合がある。)を受信し、注文識別情報(注文番号等)と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる。なお、この段階では、指値や逆指値は未だ算出されていないので、記憶されない。
<権利落ち修正(パターン1)の場合>
期間指定注文受付処理手段21は、図16に示すように、先ず、期間指定注文画面100の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信した後に、端末装置40からネットワーク1を介して、銘柄識別情報(銘柄コードまたは銘柄名)、注文数量(株数)、売買区分、注文継続期間、および指値・逆指値の決定方法の選択情報を、顧客識別情報(口座番号等)とともに受信する。次に、受信した指値・逆指値の決定方法の選択情報により「権利落ち修正」が選択されたと判断した場合に、受信した銘柄識別情報、注文数量、売買区分、および注文継続期間を用いて、これらの顧客の入力情報の表示を含む権利落ち修正用の期間指定注文画面250の表示用データを作成し、作成した表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信した後に、端末装置40からネットワーク1を介して、権利落ち修正用の期間指定注文データとして、通常の指値・逆指値の別、各営業日に共通(但し、修正を受ける指値は除く。)の1つの指値若しくは逆指値、およびシステムの予想配当金を使用して指値や逆指値を修正する旨の選択情報若しくは自分の予想配当金を使用して指値や逆指値を修正する旨の選択情報(自分の予想配当金の金額データを含む。)を受信する。なお、権利落ち修正用の期間指定注文データとともに、既に受信している共通の期間指定注文データである顧客識別情報(口座番号等)、銘柄識別情報(銘柄コードまたは銘柄名)、注文数量(株数)、売買区分、および注文継続期間を、再度、受信するようにしてもよい。そして、受信した期間指定注文データ、すなわち、顧客識別情報(口座番号等)、銘柄識別情報(銘柄コードまたは銘柄名)、注文数量(株数)、売買区分、注文継続期間、指値・逆指値の決定方法の選択情報(パターン1の「権利落ち修正」を選択したという情報)、通常の指値・逆指値の別、各営業日に共通(但し、修正を受ける指値は除く。)の1つの指値若しくは逆指値、およびシステムの予想配当金を使用して指値や逆指値を修正する旨の選択情報若しくは自分の予想配当金を使用して指値や逆指値を修正する旨の選択情報(自分の予想配当金の金額データを含む。)を受信し、注文識別情報(注文番号等)と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる。なお、この段階では、指値若しくは逆指値の修正処理は未だ行われていないので、各営業日毎の指値若しくは逆指値を日付と対応付けて個別に格納するカラム(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム等)には、未だ指値若しくは逆指値は記憶されない。
<手動入力の場合>
期間指定注文受付処理手段21は、図17に示すように、先ず、期間指定注文画面100の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信した後に、端末装置40からネットワーク1を介して、銘柄識別情報(銘柄コードまたは銘柄名)、注文数量(株数)、売買区分、注文継続期間、および指値・逆指値の決定方法の選択情報を、顧客識別情報(口座番号等)とともに受信する。次に、受信した指値・逆指値の決定方法の選択情報により「手動入力」が選択されたと判断した場合に、受信した銘柄識別情報をキーとして権利落ち情報データベース32(図5参照)から売買対象の銘柄についての権利落ち情報(権利落ち日、システムで提供する予想配当金)を取得し、受信した銘柄識別情報、注文数量、売買区分、および注文継続期間、並びに取得した権利落ち情報(権利落ち日、システムで提供する予想配当金)を用いて、これらの顧客の入力情報および権利落ち情報の表示を含む手動入力用の期間指定注文画面300の表示用データを作成し、作成した表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信した後に、端末装置40からネットワーク1を介して、手動入力用の期間指定注文データとして、通常の指値・逆指値の別、および各営業日毎の指値若しくは逆指値を受信する。なお、手動入力用の期間指定注文データとともに、既に受信している共通の期間指定注文データである顧客識別情報(口座番号等)、銘柄識別情報(銘柄コードまたは銘柄名)、注文数量(株数)、売買区分、および注文継続期間を、再度、受信するようにしてもよい。そして、受信した期間指定注文データ、すなわち、顧客識別情報(口座番号等)、銘柄識別情報(銘柄コードまたは銘柄名)、注文数量(株数)、売買区分、注文継続期間、指値・逆指値の決定方法の選択情報(「手動入力」を選択したという情報)、通常の指値・逆指値の別、および各営業日毎の指値若しくは逆指値を受信し、注文識別情報(注文番号等)と関連付けて期間指定注文データベース30(図3参照)に記憶させる。なお、この段階で、各営業日毎の指値若しくは逆指値が確定しているので、各営業日毎の指値若しくは逆指値を日付と対応付けて個別に格納するカラム(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム等)に、各営業日毎の指値若しくは逆指値を記憶させる。
<チャート上での描画入力の場合>
期間指定注文受付処理手段21は、図18に示すように、先ず、期間指定注文画面100の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信した後に、端末装置40からネットワーク1を介して、銘柄識別情報(銘柄コードまたは銘柄名)、注文数量(株数)、売買区分、注文継続期間、および指値・逆指値の決定方法の選択情報を、顧客識別情報(口座番号等)とともに受信する。次に、受信した指値・逆指値の決定方法の選択情報により「チャート上での描画入力」が選択されたと判断した場合に、受信した銘柄識別情報をキーとして株価データベース31(図4参照)から売買対象の銘柄についての株価等の各種データを取得し、受信した銘柄識別情報、注文数量、売買区分、および注文継続期間、並びに取得した株価等の各種データを用いて、これらの顧客の入力情報および株価チャートの表示を含む描画入力用の期間指定注文画面350の表示用データを作成し、作成した表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信した後に、端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる各種のライン表示要求信号や指値・逆指値表示要求信号を受信する。ここで、期間指定注文受付処理手段21は、ライン表示要求信号を受信したときには、株価データベース31(図4参照)から取得した株価等の各種データを用いて、要求されたライン(例えば、25日移動平均線およびそれを中心とする乖離率5%の上下のライン)を含む株価チャートの表示用データを作成し、作成した表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信する。なお、ライン表示要求信号を端末装置40から受信し、要求されたラインを含む株価チャートの表示用データを作成して端末装置40へ送信するのではなく、端末装置40側だけの処理で、つまり、端末装置40と注文処理システム20との間での送受信を行うことなく、要求されたラインを含む株価チャートの描画処理を行うようにしてもよい。また、期間指定注文受付処理手段21は、株価チャート上での描画入力操作により入力された引線や打点等についての株価チャート画面における座標データを、指値・逆指値表示要求信号とともに受信したときには、引線や打点等についての株価チャート画面における座標データから、各営業日毎の指値若しくは逆指値を算出し、算出した各指値若しくは各逆指値の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信する。この際、株価チャート画面における注文継続期間内の各営業日の位置を示す座標データ(横軸上の値)が既知であるため、引線で指値若しくは逆指値が指定されている場合には、各営業日毎の指値若しくは逆指値は、各営業日の位置を示す縦線と引線との交点として算出される。なお、引線や打点等の座標データを指値・逆指値表示要求信号とともに端末装置40から受信し、各営業日毎の指値若しくは逆指値を算出してその表示用データを端末装置40へ送信するのではなく、端末装置40側だけの処理で、つまり、端末装置40と注文処理システム20との間での送受信を行うことなく、株価チャート上で引線や打点等の描画入力操作により入力された注文継続期間内の各営業日毎の指値若しくは逆指値を算出し、画面表示するようにしてもよい。さらに、期間指定注文受付処理手段21は、注文継続期間内の各営業日毎の指値若しくは逆指値が描画入力用の期間指定注文画面350に表示された後に、端末装置40からネットワーク1を介して、チャート上での描画入力用の期間指定注文データとして、通常の指値・逆指値の別、注文継続期間内の各営業日毎の指値若しくは逆指値、および権利落ち修正に関する選択情報(入力された予想配当金を含む場合がある。)を受信する。なお、チャート上での描画入力用の期間指定注文データとともに、既に受信している共通の期間指定注文データである顧客識別情報(口座番号等)、銘柄識別情報(銘柄コードまたは銘柄名)、注文数量(株数)、売買区分、および注文継続期間を、再度、受信するようにしてもよい。そして、受信した期間指定注文データ、すなわち、顧客識別情報(口座番号等)、銘柄識別情報(銘柄コードまたは銘柄名)、注文数量(株数)、売買区分、注文継続期間、指値・逆指値の決定方法の選択情報(「チャート上での描画入力」を選択したという情報)、通常の指値・逆指値の別、注文継続期間内の各営業日毎の指値若しくは逆指値、および権利落ち修正に関する選択情報(入力された予想配当金を含む場合がある。)を受信し、注文識別情報(注文番号等)と関連付けて期間指定注文データベース30(図3参照)に記憶させる。なお、この段階では、注文継続期間内の各営業日毎の指値若しくは逆指値については、権利落ち修正は未だ行われていないが、修正前の値の状態で、一旦、各営業日毎の指値若しくは逆指値を日付と対応付けて個別に格納するカラム(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム等)に、各営業日毎の指値若しくは逆指値を記憶させる。
株価取得処理手段22は、株価提供システム60から、専用線3(ネットワーク1でもよい。)を介して株価等の各種データ(例えば、始値、終値、高値、安値の4本値、出来高、各種の信用残等)を取得し、取得した株価等の各種データを、銘柄識別情報(銘柄コードまたは銘柄名)および日付と関連付けて株価データベース31(図4参照)に記憶させる処理を実行するものである。この株価取得処理手段22による株価等の各種データの取得処理は、例えば、大引け後(午後3時以降等)の所定時刻に、毎営業日につき繰り返し行われる。
指値算出処理手段23は、期間指定注文データベース30(図2、図3参照)に記憶されている顧客の期間指定注文データを用いて、顧客の指定した注文継続期間内の各営業日に市場システム70に送信して発注する発注データの指値または逆指値を算出し、算出した指値または逆指値を、期間指定注文データとして、注文識別情報(注文番号等)と関連付けて期間指定注文データベース30(図2、図3参照)に記憶させる処理を実行するものである。なお、指値算出処理手段23による指値または逆指値の算出処理は、期間指定注文データベース30(図2、図3参照)の「指値・逆指値の決定方法」カラムに記憶されている指値や逆指値の決定方法の種類に従って行われ、算出処理の詳細は、決定方法の種類毎に異なるものとなるため、以下では、指値や逆指値の決定方法の種類毎に説明を行う。
<移動平均乖離(パターン2)、ボリンジャーバンド(パターン3)、一目均衡表の雲(パターン4)等を選択し、かつ、大引け後の指値・逆指値修正ありを選択した場合>
指値算出処理手段23は、期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ3」カラムに、「大引け後の指値・逆指値修正あり」という選択情報が記憶されている場合には、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、株価データベース31(図4参照)から、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日を基準として相対的な期間として定まり、かつ、顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース(図2参照)の「固有データ1」カラムに記憶されている長さの分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(ここでは、一例として終値とする。)を取得するか、または株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を取得し、これらの過去の株価等のデータを用いて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出し、算出した指値若しくは逆指値を、期間指定注文データとして、注文識別情報(注文番号等)と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる処理を、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の毎営業日の発注前(例えば、発注日の前営業日の夜間等のように、発注日の前営業日の大引け後の時刻)に、分析期間を毎回1営業日ずつずらしながら約定するまで繰り返し実行する。従って、1回(1日)の処理では、1営業日分の発注データの指値若しくは逆指値の算出処理しか行わないので、期間指定注文データベース30(図2参照)の、各営業日毎の指値若しくは逆指値を日付と対応付けて個別に格納するカラム(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、…等)には、毎営業日につき、1営業日分ずつの発注データの指値若しくは逆指値が日付の早い順に記憶されていく。この処理は、後述する図6のステップS4の処理を繰り返すことに相当する。なお、分析期間の長さは、顧客若しくは入力代行者により入力指定するのではなく、予めシステムで定められた長さとしてもよい。
また、指値算出処理手段23は、権利落ちに伴う過去の株価(ここでは、一例として終値とする。)の調整を行うことを選択した場合、つまり、期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ4」カラムに、システムの予想配当金を使って過去の株価を調整する旨の選択情報、または自分の予想配当金を使って過去の株価を調整する旨の選択情報が記憶されている場合には、次のような処理を実行する。すなわち、指値算出処理手段23は、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間の経過前に、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された権利落ち日が到来し、かつ、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日が権利落ち日以降の営業日である場合には、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、株価データベース31(図4参照)から、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日を基準として相対的な期間として定まり、かつ、顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース(図2参照)の「固有データ1」カラムに記憶されている長さの分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(ここでは、一例として終値とする。)を取得するか、または株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を取得し、取得した分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(終値)のうち権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての株価(終値)から、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された売買対象の銘柄の予想配当金(システムで提供する予想配当金)、または顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ4」カラムに記憶された売買対象の銘柄の顧客自身の予想配当金を減算することにより、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての調整株価(ここでは、一例として調整終値とする。)を算出し、権利落ち日よりも前の営業日についての調整株価(調整終値)および権利落ち日以降の営業日についての調整対象外の株価(終値)を用いるか、またはこれらの調整株価(調整終値)および調整対象外の株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を用いて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出し、算出した指値若しくは逆指値を、期間指定注文データとして、注文識別情報(注文番号等)と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる処理を、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の毎営業日の発注前(例えば、発注日の前営業日の夜間等のように、発注日の前営業日の大引け後の時刻)に、分析期間を毎回1営業日ずつずらしながら約定するまで繰り返し実行する。
なお、指値算出処理手段23は、権利落ちに伴う過去の株価(ここでは、一例として終値とする。)の調整を行うことを選択した場合、つまり、期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ4」カラムに、システムの予想配当金を使って過去の株価を調整する旨の選択情報、または自分の予想配当金を使って過去の株価を調整する旨の選択情報が記憶されている場合には、次のように、調整株価算出処理手段26を設け、この調整株価算出処理手段26により算出されて株価データベース31(図4参照)に記憶された調整株価(調整終値)を用いて、指値若しくは逆指値の算出処理を実行する構成としてもよい。すなわち、指値算出処理手段23は、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間の経過前に、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された権利落ち日が到来し、かつ、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日が権利落ち日以降の営業日である場合には、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、株価データベース31(図4参照)から、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日を基準として相対的な期間として定まり、かつ、顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース(図2参照)の「固有データ1」カラムに記憶されている長さの分析期間内の過去の複数の営業日のうち権利落ち日よりも前の営業日についての売買対象の銘柄の調整株価(調整終値)および権利落ち日以降の営業日についての売買対象の銘柄の調整対象外の株価(終値)を取得するか、またはこれらの調整株価(調整終値)および調整対象外の株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を取得し、これらの取得したデータを用いて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出し、算出した指値若しくは逆指値を、期間指定注文データとして、注文識別情報(注文番号等)と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる処理を、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の毎営業日の発注前(例えば、発注日の前営業日の夜間等のように、発注日の前営業日の大引け後の時刻)に、分析期間を毎回1営業日ずつずらしながら約定するまで繰り返し実行する構成としてもよい。
<移動平均乖離(パターン2)を選択し、かつ、大引け後の指値・逆指値修正ありを選択した場合>
移動平均乖離(パターン2)の場合には、より具体的には、指値算出処理手段23は、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、株価データベース31(図4参照)から、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース(図2参照)の「固有データ1」カラムに記憶されている長さの分析期間内の過去の複数の営業日についての株価(ここでは、一例として終値とする。)を取得するか、またはこれらの株価に加えて出来高若しくは信用残を取得し、これらの取得したデータを用いて、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの分析期間内の移動平均値を算出し、算出した移動平均値に期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ2」カラムに記憶された乖離率を乗じて得られた乖離幅(顧客が乖離率の代わりに乖離幅を入力指定して期間指定注文データベース30に記憶させておいてもよい。)を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出し、算出した指値若しくは逆指値を、期間指定注文データとして、注文識別情報(注文番号等)と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる処理を、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の毎営業日の発注前(例えば、発注日の前営業日の夜間等のように、発注日の前営業日の大引け後の時刻)に、分析期間を毎回1営業日ずつずらしながら約定するまで繰り返し実行する。なお、分析期間の長さは、顧客若しくは入力代行者により入力指定するのではなく、予めシステムで定められた長さとしてもよい。
この際、出来高は、例えば、出来高が所定値よりも少ない営業日の株価(ここでは、一例として終値とする。)は、無いものとして取扱う等の条件分岐に用いてもよく、あるいは、例えば出来高が少ない営業日における突出した株価(終値)の影響を排除する等のため、単純移動平均ではなく、出来高加重移動平均(出来高を用いた株価(終値)の加重移動平均)等としてもよい。信用残についても同様であり、例えば、条件分岐や、株価(終値)の加重移動平均をとる際の加重要素として用いることができる。後述するボリンジャーバンド(パターン3)の場合も同様である。
また、乖離幅(移動平均値×乖離率)を、移動平均値に加算または移動平均値から減算するのかは、次の通りである。先ず、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された売買区分が「買」で、かつ、指値・逆指値の別が「通常の指値」である場合には、株価が安くなったら買うこと、すなわち株価が移動平均線よりも下側の乖離率ラインに達することを想定した条件設定であるから、移動平均値から乖離幅(移動平均値×乖離率)を減算する。次に、売買区分が「売」で、かつ、指値・逆指値の別が「通常の指値」である場合には、株価が高くなったら売ること、すなわち株価が移動平均線よりも上側の乖離率ラインに達することを想定した条件設定であるから、移動平均値に乖離幅(移動平均値×乖離率)を加算する。一方、売買区分が「買」で、かつ、指値・逆指値の別が「逆指値」である場合には、株価が高くなったら買うこと、すなわち株価が移動平均線よりも上側の乖離率ラインに達することを想定した条件設定であるから、移動平均値に乖離幅(移動平均値×乖離率)を加算する。また、売買区分が「売」で、かつ、指値・逆指値の別が「逆指値」である場合には、株価が安くなったら売ること、すなわち株価が移動平均線よりも下側の乖離率ラインに達することを想定した条件設定であるから、移動平均値から乖離幅(移動平均値×乖離率)を減算する。後述するボリンジャーバンド(パターン3)の場合も同様であり、乖離幅が、標準偏差σ×倍率に代わるだけである。
また、指値算出処理手段23は、権利落ちに伴う過去の株価(ここでは、一例として終値とする。)の調整を行うことを選択した場合、つまり、期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ4」カラムに、システムの予想配当金を使って過去の株価を調整する旨の選択情報、または自分の予想配当金を使って過去の株価を調整する旨の選択情報が記憶されている場合には、次のような処理を実行する。すなわち、指値算出処理手段23は、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間の経過前に、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された権利落ち日が到来し、かつ、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日が権利落ち日以降の営業日である場合には、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、株価データベース31(図4参照)から、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース(図2参照)の「固有データ1」カラムに記憶されている長さの分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(ここでは、一例として終値とする。)を取得するか、または株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を取得し、取得した分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(終値)のうち権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての株価(終値)から、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された売買対象の銘柄の予想配当金(システムで提供する予想配当金)、または顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ4」カラムに記憶された売買対象の銘柄の顧客自身の予想配当金を減算することにより、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての調整株価(ここでは、一例として調整終値とする。)を算出し、権利落ち日よりも前の営業日についての調整株価(調整終値)および権利落ち日以降の営業日についての調整対象外の株価(終値)を用いるか、またはこれらの調整株価(調整終値)および調整対象外の株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を用いて、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの分析期間内の移動平均値を算出し、算出した移動平均値に期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ2」カラムに記憶された乖離率を乗じて得られた乖離幅(顧客が乖離率の代わりに乖離幅を入力指定して期間指定注文データベース30に記憶させておいてもよい。)を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出し、算出した指値若しくは逆指値を、期間指定注文データとして、注文識別情報(注文番号等)と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる処理を、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の毎営業日の発注前(例えば、発注日の前営業日の夜間等のように、発注日の前営業日の大引け後の時刻)に、分析期間を毎回1営業日ずつずらしながら約定するまで繰り返し実行する。
なお、指値算出処理手段23は、権利落ちに伴う過去の株価(ここでは、一例として終値とする。)の調整を行うことを選択した場合、つまり、期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ4」カラムに、システムの予想配当金を使って過去の株価を調整する旨の選択情報、または自分の予想配当金を使って過去の株価を調整する旨の選択情報が記憶されている場合には、次のように、調整株価算出処理手段26を設け、この調整株価算出処理手段26により算出されて株価データベース31(図4参照)に記憶された調整株価(調整終値)を用いて、指値若しくは逆指値の算出処理を実行する構成としてもよい。すなわち、指値算出処理手段23は、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間の経過前に、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された権利落ち日が到来し、かつ、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日が権利落ち日以降の営業日である場合には、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、株価データベース31(図4参照)から、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース(図2参照)の「固有データ1」カラムに記憶されている長さの分析期間内の過去の複数の営業日のうち権利落ち日よりも前の営業日についての売買対象の銘柄の調整株価(調整終値)および権利落ち日以降の営業日についての売買対象の銘柄の調整対象外の株価(終値)を取得するか、またはこれらの調整株価(調整終値)および調整対象外の株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を取得し、これらの取得したデータを用いて、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの分析期間内の移動平均値を算出し、算出した移動平均値に期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ2」カラムに記憶された乖離率を乗じて得られた乖離幅(顧客が乖離率の代わりに乖離幅を入力指定して期間指定注文データベース30に記憶させておいてもよい。)を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出し、算出した指値若しくは逆指値を、期間指定注文データとして、注文識別情報(注文番号等)と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる処理を、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の毎営業日の発注前(例えば、発注日の前営業日の夜間等のように、発注日の前営業日の大引け後の時刻)に、分析期間を毎回1営業日ずつずらしながら約定するまで繰り返し実行する。
<ボリンジャーバンド(パターン3)を選択し、かつ、大引け後の指値・逆指値修正ありを選択した場合>
ボリンジャーバンド(パターン3)の場合には、より具体的には、指値算出処理手段23は、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、株価データベース31(図4参照)から、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース(図2参照)の「固有データ1」カラムに記憶されている長さの分析期間内の過去の複数の営業日についての株価(ここでは、一例として終値とする。)を取得するか、またはこれらの株価に加えて出来高若しくは信用残を取得し、これらの取得したデータを用いて、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出し、算出した標準偏差に期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ2」カラムに記憶された倍率を乗じて得られた乖離幅を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出し、算出した指値若しくは逆指値を、期間指定注文データとして、注文識別情報(注文番号等)と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる処理を、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の毎営業日の発注前(例えば、発注日の前営業日の夜間等のように、発注日の前営業日の大引け後の時刻)に、分析期間を毎回1営業日ずつずらしながら約定するまで繰り返し実行する。なお、分析期間の長さは、顧客若しくは入力代行者により入力指定するのではなく、予めシステムで定められた長さとしてもよい。
また、指値算出処理手段23は、権利落ちに伴う過去の株価(ここでは、一例として終値とする。)の調整を行うことを選択した場合、つまり、期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ4」カラムに、システムの予想配当金を使って過去の株価を調整する旨の選択情報、または自分の予想配当金を使って過去の株価を調整する旨の選択情報が記憶されている場合には、次のような処理を実行する。すなわち、指値算出処理手段23は、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間の経過前に、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された権利落ち日が到来し、かつ、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日が権利落ち日以降の営業日である場合には、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、株価データベース31(図4参照)から、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース(図2参照)の「固有データ1」カラムに記憶されている長さの分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(ここでは、一例として終値とする。)を取得するか、または株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を取得し、取得した分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(終値)のうち権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての株価(終値)から、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された売買対象の銘柄の予想配当金(システムで提供する予想配当金)、または顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ4」カラムに記憶された売買対象の銘柄の顧客自身の予想配当金を減算することにより、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての調整株価(ここでは、一例として調整終値とする。)を算出し、権利落ち日よりも前の営業日についての調整株価(調整終値)および権利落ち日以降の営業日についての調整対象外の株価(終値)を用いるか、またはこれらの調整株価(調整終値)および調整対象外の株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を用いて、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出し、算出した標準偏差に期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ2」カラムに記憶された倍率を乗じて得られた乖離幅を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出し、算出した指値若しくは逆指値を、期間指定注文データとして、注文識別情報(注文番号等)と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる処理を、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の毎営業日の発注前(例えば、発注日の前営業日の夜間等のように、発注日の前営業日の大引け後の時刻)に、分析期間を毎回1営業日ずつずらしながら約定するまで繰り返し実行する。
なお、指値算出処理手段23は、権利落ちに伴う過去の株価(ここでは、一例として終値とする。)の調整を行うことを選択した場合、つまり、期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ4」カラムに、システムの予想配当金を使って過去の株価を調整する旨の選択情報、または自分の予想配当金を使って過去の株価を調整する旨の選択情報が記憶されている場合には、次のように、調整株価算出処理手段26を設け、この調整株価算出処理手段26により算出されて株価データベース31(図4参照)に記憶された調整株価(調整終値)を用いて、指値若しくは逆指値の算出処理を実行する構成としてもよい。すなわち、指値算出処理手段23は、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間の経過前に、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された権利落ち日が到来し、かつ、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日が権利落ち日以降の営業日である場合には、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、株価データベース31(図4参照)から、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース(図2参照)の「固有データ1」カラムに記憶されている長さの分析期間内の過去の複数の営業日のうち権利落ち日よりも前の営業日についての売買対象の銘柄の調整株価(調整終値)および権利落ち日以降の営業日についての売買対象の銘柄の調整対象外の株価(終値)を取得するか、またはこれらの調整株価(調整終値)および調整対象外の株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を取得し、これらの取得したデータを用いて、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出し、算出した標準偏差に期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ2」カラムに記憶された倍率を乗じて得られた乖離幅を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出し、算出した指値若しくは逆指値を、期間指定注文データとして、注文識別情報(注文番号等)と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる処理を、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の毎営業日の発注前(例えば、発注日の前営業日の夜間等のように、発注日の前営業日の大引け後の時刻)に、分析期間を毎回1営業日ずつずらしながら約定するまで繰り返し実行する。
<移動平均乖離(パターン2)、ボリンジャーバンド(パターン3)、一目均衡表の雲(パターン4)等を選択し、かつ、大引け後の指値・逆指値修正なしを選択した場合>
指値算出処理手段23は、期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ3」カラムに、「大引け後の指値・逆指値修正なし」という選択情報が記憶されている場合には、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、株価データベース31(図4参照)から、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の各発注日を基準として相対的な期間として定まり、かつ、顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース(図2参照)の「固有データ1」カラムに記憶されている長さの分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(ここでは、一例として終値とする。)を取得するか、または株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を取得し、これらの過去の株価等のデータを用いて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出し、発注データの指値若しくは逆指値を算出する際に、各分析期間内の営業日について株価データベース31(図4参照)に株価(終値)が記憶されていない営業日がある場合には、当該営業日についての株価(終値)は、株価データベース31(図4参照)に記憶されている直近の株価(一番最近記憶された終値)で代用するか、または欠損扱いとして各分析期間の長さを実質的に短くすることにより、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出し、算出した各指値若しくは各逆指値および各発注日の日付を、期間指定注文データとして、注文識別情報(注文番号等)と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる処理を実行する。従って、1回(1日)の処理で、注文継続期間内の複数の営業日分の発注データの指値若しくは逆指値の算出処理を行うので、期間指定注文データベース30(図2参照)の、各営業日毎の指値若しくは逆指値を日付と対応付けて個別に格納するカラム(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、…等)には、複数の営業日分の発注データの指値若しくは逆指値が、略同時期にまとめて記憶される。この処理は、後述する図6のステップS5の処理を行うことに相当する。なお、分析期間の長さは、顧客若しくは入力代行者により入力指定するのではなく、予めシステムで定められた長さとしてもよい。
また、指値算出処理手段23は、権利落ちに伴う過去の株価(ここでは、一例として終値とする。)の調整を行うことを選択した場合、つまり、期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ4」カラムに、システムの予想配当金を使って過去の株価を調整する旨の選択情報、または自分の予想配当金を使って過去の株価を調整する旨の選択情報が記憶されている場合には、次のような処理を実行する。すなわち、指値算出処理手段23は、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間の経過前に、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された権利落ち日が到来し、かつ、注文継続期間内の各発注日が権利落ち日以降の営業日である場合には、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、株価データベース31(図4参照)から、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の各発注日を基準として相対的な期間として定まり、かつ、顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース(図2参照)の「固有データ1」カラムに記憶されている長さの分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(ここでは、一例として終値とする。)を取得するか、または株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を取得し、取得した分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(終値)のうち権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての株価(終値)から、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された売買対象の銘柄の予想配当金(システムで提供する予想配当金)、または顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ4」カラムに記憶された売買対象の銘柄の顧客自身の予想配当金を減算することにより、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての調整株価(ここでは、一例として調整終値とする。)を算出し、権利落ち日よりも前の営業日についての調整株価(調整終値)および権利落ち日以降の営業日についての調整対象外の株価(終値)を用いるか、またはこれらの調整株価(調整終値)および調整対象外の株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を用いて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出し、発注データの指値若しくは逆指値を算出する際に、各分析期間内の営業日について株価データベース31(図4参照)に株価(終値)が記憶されていない営業日がある場合には、当該営業日についての株価(終値)または調整株価(調整終値)は、株価データベース31(図4参照)に記憶されている直近の株価(一番最近記憶された終値)若しくはこの直近の株価(終値)から算出された直近の調整株価(調整終値)で代用するか、または欠損扱いとして各分析期間の長さを実質的に短くすることにより、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出し、算出した各指値若しくは各逆指値および各発注日の日付を、期間指定注文データとして、注文識別情報(注文番号等)と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる処理を実行する。
<移動平均乖離(パターン2)を選択し、かつ、大引け後の指値・逆指値修正なしを選択した場合>
移動平均乖離(パターン2)の場合には、より具体的には、指値算出処理手段23は、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、株価データベース31(図4参照)から、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の各発注日の前営業日までの顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース(図2参照)の「固有データ1」カラムに記憶されている長さの分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(ここでは、一例として終値とする。)を取得するか、または株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を取得し、これらの取得したデータを用いて、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の各発注日の前営業日までの各分析期間内の移動平均値を算出し、各分析期間内の移動平均値を算出する際に、各分析期間内の営業日について株価データベース31(図4参照)に株価(終値)が記憶されていない営業日がある場合には、当該営業日についての株価(終値)は、株価データベース31(図4参照)に記憶されている直近の株価(一番最近記憶された終値)で代用するか、または欠損扱いとして各分析期間の長さを実質的に短くすることにより、各分析期間内の移動平均値を算出し、算出した移動平均値に期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ2」カラムに記憶された乖離率を乗じて得られた乖離幅(顧客が乖離率の代わりに乖離幅を入力指定して期間指定注文データベース30に記憶させておいてもよい。)を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出し、算出した各指値若しくは各逆指値および各発注日の日付を、期間指定注文データとして、注文識別情報(注文番号等)と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる処理を実行する。なお、分析期間の長さは、顧客若しくは入力代行者により入力指定するのではなく、予めシステムで定められた長さとしてもよい。
この際、出来高や信用残の用い方は、前述した大引け後の指値・逆指値修正ありを選択した場合と同様である。後述するボリンジャーバンド(パターン3)の場合も同様である。
また、乖離幅(移動平均値×乖離率)を、移動平均値に加算または移動平均値から減算するのかは、前述した大引け後の指値・逆指値修正ありを選択した場合と同様である。後述するボリンジャーバンド(パターン3)の場合も同様であり、乖離幅が、標準偏差σ×倍率に代わるだけである。
また、指値算出処理手段23は、権利落ちに伴う過去の株価(ここでは、一例として終値とする。)の調整を行うことを選択した場合、つまり、期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ4」カラムに、システムの予想配当金を使って過去の株価を調整する旨の選択情報、または自分の予想配当金を使って過去の株価を調整する旨の選択情報が記憶されている場合には、次のような処理を実行する。すなわち、指値算出処理手段23は、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間の経過前に、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された権利落ち日が到来し、かつ、注文継続期間内の各発注日が権利落ち日以降の営業日である場合には、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、株価データベース31(図4参照)から、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の各発注日の前営業日までの顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース(図2参照)の「固有データ1」カラムに記憶されている長さの分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(ここでは、一例として終値とする。)を取得するか、または株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を取得し、取得した各分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(終値)のうち権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての株価(終値)から、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された売買対象の銘柄の予想配当金(システムで提供する予想配当金)、または顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ4」カラムに記憶された売買対象の銘柄の顧客自身の予想配当金を減算することにより、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての売買対象の銘柄の調整株価(ここでは、一例として調整終値とする。)を算出し、権利落ち日よりも前の営業日についての調整株価(調整終値)および権利落ち日以降の営業日についての調整対象外の株価(終値)を用いるか、またはこれらの調整株価(調整終値)および調整対象外の株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を用いて、注文継続期間内の各発注日の前営業日までの各分析期間内の移動平均値を算出し、各分析期間内の移動平均値を算出する際に、各分析期間内の営業日について株価データベース31(図4参照)に株価(終値)が記憶されていない営業日がある場合には、当該営業日についての株価(終値)若しくは調整株価(調整終値)は、株価データベース31(図4参照)に記憶されている直近の株価(一番最近記憶された終値)若しくはこの直近の株価(終値)から算出された直近の調整株価(調整終値)で代用するか、または欠損扱いとして各分析期間の長さを実質的に短くすることにより、各分析期間内の移動平均値を算出し、算出した移動平均値に期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ2」カラムに記憶された乖離率を乗じて得られた乖離幅(顧客が乖離率の代わりに乖離幅を入力指定して期間指定注文データベース30に記憶させておいてもよい。)を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出し、算出した各指値若しくは各逆指値および各発注日の日付を、期間指定注文データとして、注文識別情報(注文番号等)と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる処理を実行する。
<ボリンジャーバンド(パターン3)を選択し、かつ、大引け後の指値・逆指値修正なしを選択した場合>
ボリンジャーバンド(パターン3)の場合には、より具体的には、指値算出処理手段23は、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、株価データベース31(図4参照)から、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の各発注日の前営業日までの顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース(図2参照)の「固有データ1」カラムに記憶されている長さの分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(ここでは、一例として終値とする。)を取得するか、または株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を取得し、これらの取得したデータを用いて、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の各発注日の前営業日までの各分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出し、各分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出する際に、各分析期間内の営業日について株価データベース31(図4参照)に株価(終値)が記憶されていない営業日がある場合には、当該営業日についての株価(終値)は、株価データベース31(図4参照)に記憶されている直近の株価(一番最近記憶された終値)で代用するか、または欠損扱いとして各分析期間の長さを実質的に短くすることにより、各分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出し、算出した標準偏差に期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ2」カラムに記憶された倍率を乗じて得られた乖離幅を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出し、算出した各指値若しくは各逆指値および各発注日の日付を、期間指定注文データとして、注文識別情報(注文番号等)と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる処理を実行する。なお、分析期間の長さは、顧客若しくは入力代行者により入力指定するのではなく、予めシステムで定められた長さとしてもよい。
また、指値算出処理手段23は、権利落ちに伴う過去の株価(ここでは、一例として終値とする。)の調整を行うことを選択した場合、つまり、期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ4」カラムに、システムの予想配当金を使って過去の株価を調整する旨の選択情報、または自分の予想配当金を使って過去の株価を調整する旨の選択情報が記憶されている場合には、次のような処理を実行する。すなわち、指値算出処理手段23は、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間の経過前に、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された権利落ち日が到来し、かつ、注文継続期間内の各発注日が権利落ち日以降の営業日である場合には、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、株価データベース31(図4参照)から、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の各発注日の前営業日までの顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース(図2参照)の「固有データ1」カラムに記憶されている長さの分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(ここでは、一例として終値とする。)を取得するか、または株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を取得し、取得した各分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(終値)のうち権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての株価(終値)から、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された売買対象の銘柄の予想配当金(システムで提供する予想配当金)、または顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ4」カラムに記憶された売買対象の銘柄の顧客自身の予想配当金を減算することにより、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての売買対象の銘柄の調整株価(ここでは、一例として調整終値とする。)を算出し、権利落ち日よりも前の営業日についての調整株価(調整終値)および権利落ち日以降の営業日についての調整対象外の株価(終値)を用いるか、またはこれらの調整株価(調整終値)および調整対象外の株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を用いて、注文継続期間内の各発注日の前営業日までの各分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出し、各分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出する際に、各分析期間内の営業日について株価データベース31(図4参照)に株価(終値)が記憶されていない営業日がある場合には、当該営業日についての株価(終値)若しくは調整株価(調整終値)は、株価データベース31(図4参照)に記憶されている直近の株価(一番最近記憶された終値)若しくはこの直近の株価(終値)から算出された直近の調整株価(調整終値)で代用するか、または欠損扱いとして各分析期間の長さを実質的に短くすることにより、各分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出し、算出した標準偏差に期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ2」カラムに記憶された倍率を乗じて得られた乖離幅を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出し、算出した各指値若しくは各逆指値および各発注日の日付を、期間指定注文データとして、注文識別情報(注文番号等)と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる処理を実行する。
<権利落ち修正(パターン1)を選択した場合>
指値算出処理手段23は、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、権利落ち情報データベース32(図5参照)から、売買対象の銘柄についての権利落ち日を取得し、取得した権利落ち日が、期間指定注文の受付日よりも後の営業日である場合に、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の各営業日のうち権利落ち日よりも前の営業日については、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された入力に係る指値または逆指値(「固有データ1」カラムに記憶された指値または逆指値)をそのままの値で権利落ち日よりも前の営業日の日付と対応付けて、期間指定注文データとして期間指定注文データベース30(図2参照)の、各営業日毎の指値若しくは逆指値を日付と対応付けて個別に格納するカラム(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、…等)に記憶させ、権利落ち日以降の営業日については、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された入力に係る指値または逆指値(「固有データ1」カラムに記憶された指値または逆指値)から、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された売買対象の銘柄の予想配当金(システムで提供する予想配当金)、または顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ2」カラムに記憶された売買対象の銘柄の顧客自身の予想配当金を減算することにより、修正後の指値または逆指値を算出し、算出した修正後の指値または逆指値を、権利落ち日以降の営業日の日付と対応付けて、期間指定注文データとして期間指定注文データベース30(図2参照)の、各営業日毎の指値若しくは逆指値を日付と対応付けて個別に格納するカラム(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、…等)に記憶させる処理を実行する。
<手動入力を選択した場合>
手動入力を選択した場合には、顧客またはその入力代行者により各営業日毎の指値若しくは逆指値が直接に入力指定され、その後、権利落ち修正も行われないので、指値算出処理手段23による処理は行われない。なお、権利落ち修正が行われないのは、指値若しくは逆指値の入力を受け付ける際に、顧客またはその入力代行者に権利落ち情報を画面表示して提供するので、指値若しくは逆指値が権利落ちを考慮した値で入力されるからである。
<チャート上での描画入力を選択した場合>
指値算出処理手段23は、期間指定注文データベース30(図3参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、権利落ち情報データベース32(図5参照)から、売買対象の銘柄についての権利落ち日を取得し、取得した権利落ち日が、期間指定注文の受付日よりも後の営業日である場合に、期間指定注文データベース30(図3参照)に記憶された注文継続期間内の各営業日のうち権利落ち日よりも前の営業日については、期間指定注文データベース30(図3参照)に記憶された描画入力操作に係る指値または逆指値(各営業日毎の指値若しくは逆指値を日付と対応付けて個別に格納するカラム(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、…等)に記憶された指値または逆指値)をそのままの状態とし、権利落ち日以降の営業日については、期間指定注文データベース30(図3参照)に記憶された描画入力操作に係る指値または逆指値(各営業日毎の指値若しくは逆指値を日付と対応付けて個別に格納するカラム(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、…等)に記憶された指値または逆指値)から、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された売買対象の銘柄の予想配当金(システムで提供する予想配当金)、または顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース30(図3参照)の「固有データ2」カラムに記憶された売買対象の銘柄の顧客自身の予想配当金を減算することにより、修正後の指値または逆指値を算出し、算出した修正後の指値または逆指値を、権利落ち日以降の営業日の日付と対応付けて、期間指定注文データとして期間指定注文データベース30(図3参照)の、各営業日毎の指値若しくは逆指値を日付と対応付けて個別に格納するカラム(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、…等)に上書き保存する処理を実行する。
逆指値処理手段24は、期間指定注文データベース30(図2、図3参照)の「指値・逆指値の別」カラムに、逆指値が記憶されている場合に、株価提供システム60から専用線3(ネットワーク1でもよい。)を介してリアルタイムで現在の株価を繰り返し取得し、取得した現在の株価と、期間指定注文データベース30(図2、図3参照)に記憶されている逆指値(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、…等のうち、その日の日付に対応するカラムに記憶された逆指値)とを比較することにより、現在の株価がその日の逆指値の条件を満たしているか否かをリアルタイムで繰り返し判断し、その日の逆指値の条件を満たしていると判断した場合に、発注処理手段25に逆指値の条件を満たした旨の情報を送信する処理を実行するものである。この処理は、逆指値の条件を満たすまで(約定するまで)、注文継続期間内の毎営業日の立会時間中、繰り返される。
ここで、逆指値の条件を満たす場合とは、期間指定注文データベース30(図2、図3参照)の「売買区分」カラムに「買」が記憶されているときには、現在の株価が逆指値以上になった場合であり、「売買区分」カラムに「売」が記憶されているときには、現在の株価が逆指値以下になった場合である。
発注処理手段25は、期間指定注文データベース30(図2、図3参照)の「指値・逆指値の別」カラムに、通常の指値が記憶されている場合には、例えば発注日の前営業日の大引け後の時刻(例えば、発注日の前営業日の夜間等)に、期間指定注文データベース30(図2、図3参照)に発注日の日付に対応付けて記憶された指値(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、…等のうち、発注日の日付に対応するカラムに記憶された指値)を含む期間指定注文データを用いて、翌営業日に発注する発注データ(注文識別情報、銘柄識別情報、注文数量、売買区分、指値等を含む。)を作成し、作成した発注データを発注データベース33に記憶させておき、発注日の寄り付き前の時刻(例えば、発注日の朝の8時等)に、発注データベース33に記憶させておいた発注データを、専用線4(ネットワーク1でもよい。)を介して市場システム70へ送信する処理を、期間指定注文データベース30(図2、図3参照)に記憶された注文継続期間内の毎営業日につき約定するまで繰り返し実行するものである。なお、発注データを発注日当日の寄り付き前に作成し、市場システム70へ送信してもよい。また、期間指定注文を受け付けた時刻が寄り付き後であり、かつ、その注文受付日が注文継続期間に含まれる場合は、注文受付後、直ちに、発注データを作成して市場システム70へ送信するので、例外的に、寄り付き前の発注ではなくなる。
また、発注処理手段25は、期間指定注文データベース30(図2、図3参照)の「指値・逆指値の別」カラムに、逆指値が記憶されている場合には、逆指値処理手段24から、逆指値の条件を満たした旨の情報を受信したとき、すなわち株価提供システム60からリアルタイムで取得した現在の株価が逆指値の条件を満たしたときに、期間指定注文データベース30(図2、図3参照)に発注日の日付に対応付けて記憶された逆指値(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、…等のうち、発注日の日付に対応するカラムに記憶された逆指値)を含む期間指定注文データを用いて、逆指値の条件を満たした営業日に発注する発注データ(注文識別情報、銘柄識別情報、注文数量、売買区分、指値(但し、成行注文としてもよい。)等を含む。)を作成し、作成した発注データを発注データベース33に記憶させ、直ちに、発注データベース33に記憶させた発注データを、専用線4(ネットワーク1でもよい。)を介して市場システム70へ送信する処理を、期間指定注文データベース30(図2、図3参照)に記憶された注文継続期間内の毎営業日につき約定するまで(逆指値の条件が満たされるまで)繰り返し実行するものである。なお、発注データの指値は、逆指値に所定金額(例えば10円等)を増減して算出することができる。
さらに、発注処理手段25は、期間指定注文データベース30(図2、図3参照)の「指値・逆指値の別」カラムに、逆指値が記憶されている場合において、次のような構成としてもよい。すなわち、発注処理手段25は、逆指値の条件を満たしていない段階、例えば発注日の前営業日の大引け後の時刻(例えば、発注日の前営業日の夜間等)に、期間指定注文データベース30(図2、図3参照)に発注日の日付に対応付けて記憶された逆指値(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、…等のうち、発注日の日付に対応するカラムに記憶された逆指値)を含む期間指定注文データを用いて、翌営業日に逆指値の条件を満たしたら発注する発注データ(注文識別情報、銘柄識別情報、注文数量、売買区分、指値(但し、成行注文としてもよい。)等を含む。)を作成し、作成した発注データを発注データベース33に記憶させておき、発注日になって、逆指値処理手段24から、逆指値の条件を満たした旨の情報を受信したとき、すなわち株価提供システム60からリアルタイムで取得した現在の株価が逆指値の条件を満たしたときに、発注データベース33に記憶させておいた発注データを、専用線4(ネットワーク1でもよい。)を介して市場システム70へ送信する処理を、期間指定注文データベース30(図2、図3参照)に記憶された注文継続期間内の毎営業日につき約定するまで(逆指値の条件が満たされるまで)繰り返し実行する構成としてもよい。
また、発注処理手段25は、専用線4(ネットワーク1でもよい。)を介して市場システム70から送信されてくる約定データ(注文識別情報、約定日、約定数量、約定単価等を含む。)を受信し、受信した約定データを、同じ注文識別情報を含む期間指定注文データと対応付けて期間指定注文データベース30(図2、図3参照)に記憶させる処理も実行する。
調整株価算出処理手段26は、システムで取り扱う全ての銘柄について、権利落ち情報データベース32(図5参照)から予想配当金(システムで提供する予想配当金)および権利落ち日の日付を取得し、株価データベース31(図4参照)に記憶された各銘柄の最新データ(大引け後に記憶されたその日の株価等のデータ)が、各銘柄の権利落ち日よりも前の営業日のデータであるか否かを判断し、各銘柄の権利落ち日よりも前の営業日のデータである場合には、その日(権利落ち日よりも前の営業日)の各銘柄の株価(ここでは、一例として終値とする。)から、各銘柄の予想配当金を減算することにより、その日(権利落ち日よりも前の営業日)の各銘柄の調整株価(ここでは、一例として調整終値とする。)を算出し、算出した各銘柄の調整株価(調整終値)を、同日の各銘柄の調整前の株価(終値)と対応させる状態で、営業日の日付および銘柄識別情報と関連付けて株価データベース31(図4参照)に記憶させる処理を実行するものである。この処理は、毎営業日の大引け後で、かつ、指値算出処理手段23による処理を行う前の時刻(例えば夜間等)に、繰り返し行われる。
また、調整株価算出処理手段26は、上記のように株価データベース31(図4参照)に既に記憶されている株価(終値)を用いて調整株価(調整終値)を算出するのではなく、次のような構成としてもよい。すなわち、調整株価算出処理手段26は、株価提供システム60から専用線3(ネットワーク1でもよい。)を介して取得して株価データベース31(図4参照)に未だ記憶させていない段階の各銘柄の株価(最新の株価として、これから株価データベース31に記憶させる株価)が、各銘柄の権利落ち日よりも前の営業日のデータであるか否かを判断し、各銘柄の権利落ち日よりも前の営業日のデータである場合には、その日(権利落ち日よりも前の営業日)の各銘柄の株価(終値)から、各銘柄の予想配当金を減算することにより、その日(権利落ち日よりも前の営業日)の各銘柄の調整株価(調整終値)を算出し、算出した各銘柄の調整株価(調整終値)を、同日の各銘柄の調整前の株価(終値)や出来高等とともに、営業日の日付および銘柄識別情報と関連付けて株価データベース31(図4参照)に記憶させる処理を実行する構成としてもよい。このような構成とする場合も、調整株価の算出処理は、毎営業日の大引け後で、かつ、指値算出処理手段23による処理を行う前の時刻(例えば夜間等)に、繰り返し行われる。
さらに、調整株価算出処理手段26は、上記のように株価データベース31(図4参照)に最新の株価等のデータが記憶される都度に毎回1営業日分ずつ調整株価の算出処理を行うのではなく、次のような構成としてもよい。すなわち、調整株価算出処理手段26は、株価データベース31(図4参照)に記憶された各銘柄の最新データ(大引け後に記憶されたその日の株価等のデータ)、または株価提供システム60から専用線3(ネットワーク1でもよい。)を介して取得して株価データベース31(図4参照)に未だ記憶させていない段階の各銘柄の株価(最新の株価として、これから株価データベース31に記憶させる株価)が、各銘柄の権利落ち日の前営業日(権利落ち日よりも1つ前の営業日)のデータであるか否かを判断し、各銘柄の権利落ち日の前営業日のデータである場合には、権利落ち日よりも前の営業日(権利落ち日よりも前のすべての営業日)のそれぞれについての各銘柄の調整株価(調整終値)をまとめて一時に算出し、算出した各銘柄の調整株価(調整終値)を、各銘柄の調整前の株価(終値)と対応させる状態で、それぞれの営業日の日付および銘柄識別情報と関連付けて株価データベース31(図4参照)に記憶させる処理を実行する構成としてもよい。
なお、調整株価(調整終値)の算出処理を、指値算出処理手段23により個々の注文単位で行う場合には、調整株価算出処理手段26の設置を省略することができる。
期間指定注文データベース30は、図2、図3に示すように、指値・逆指値の決定方法の種類により、記憶するデータ項目が異なり、注文識別情報(注文番号等)と、顧客識別情報(口座番号等)と、銘柄識別情報(銘柄名または銘柄コード)と、注文数量(株数)と、売買の別を示す売買区分と、注文継続期間と、指値・逆指値の決定方法と、指値・逆指値の別と、指値・逆指値の決定方法の種類毎の固有の入力データ(固有データ1、固有データ2、…)と、各営業日毎の指値若しくは逆指値およびそれらに対応する各営業日の日付(1営業日目の日付と指値、2営業日目の日付と指値、…)と、注文受付日と、処理の進行状態を示すステータスと、約定データ(約定日、約定数量、約定単価、…)とを対応させて記憶するものである。
ここで、「指値・逆指値の決定方法」カラムに、パターン2(移動平均乖離)が記憶される場合(図2参照)には、「固有データ1」カラムには、移動平均の分析期間の長さが記憶され、「固有データ2」カラムには、乖離率(乖離幅でもよい。)が記憶され、「固有データ3」カラムには、毎営業日の大引け後の指値・逆指値の修正の有無情報が記憶され、「固有データ4」カラムには、権利落ちに伴う過去の株価の調整に関する情報(調整しない旨の選択情報、システムで提供する予想配当金を使って調整する旨の選択情報、または自分の予想配当金を使って調整する旨の選択情報および入力された顧客の予想配当金)が記憶される。
また、「指値・逆指値の決定方法」カラムに、パターン3(ボリンジャーバンド)が記憶される場合(図2参照)には、「固有データ1」カラムには、移動平均の分析期間の長さが記憶され、「固有データ2」カラムには、標準偏差σに乗じる倍率が記憶され、「固有データ3」カラムには、毎営業日の大引け後の指値・逆指値の修正の有無情報が記憶され、「固有データ4」カラムには、権利落ちに伴う過去の株価の調整に関する情報(調整しない旨の選択情報、システムで提供する予想配当金を使って調整する旨の選択情報、または自分の予想配当金を使って調整する旨の選択情報および入力された顧客の予想配当金)が記憶される。
さらに、「指値・逆指値の決定方法」カラムに、パターン1(権利落ち修正)が記憶される場合(図2参照)には、「固有データ1」カラムには、各営業日に共通の1つの指値または逆指値(但し、指値または逆指値の修正後は、共通の値ではなくなる。)が記憶され、「固有データ2」カラムには、予想配当金に関する情報(システムで提供する予想配当金を使って指値若しくは逆指値を修正する旨の選択情報、または自分の予想配当金を使って指値若しくは逆指値を修正する旨の選択情報および入力された顧客の予想配当金)が記憶される。
そして、「指値・逆指値の決定方法」カラムに、手動入力が記憶される場合(図3参照)には、固有データは記憶されない。
また、「指値・逆指値の決定方法」カラムに、チャート上での描画入力が記憶される場合(図3参照)には、「固有データ1」カラムには、権利落ち修正に関する情報(チャート上で入力した指値若しくは逆指値を修正しない旨の選択情報、システムで提供する予想配当金を使って指値若しくは逆指値を修正する旨の選択情報、または自分の予想配当金を使って指値若しくは逆指値を修正する旨の選択情報および入力された顧客の予想配当金)が記憶される。
また、「ステータス」カラムには、例えば、約定済み、未約定、未約定(逆指値条件監視中)、注文継続期間終了等が記憶される。
株価データベース31は、図4に示すように、銘柄識別情報(銘柄名または銘柄コード)と、日付と、株価(本実施形態では、一例として終値とする。)と、調整株価(本実施形態では、一例として調整終値とする。)と、出来高と、信用残とを対応させて記憶するものである。
ここで、調整株価(調整終値)は、調整株価算出処理手段26により算出されて記憶されたものであり、指値算出処理手段23により個々の注文単位で算出されたものではない。従って、この調整株価(調整終値)は、権利落ち情報データベース32(図5参照)から取得した予想配当金、すなわちシステム側で用意した予想配当金を用いて算出されたものであるため、各顧客について統一して適用される値である。なお、前述したように、調整株価(調整終値)の算出処理を、指値算出処理手段23により個々の注文単位で行う場合には、調整株価算出処理手段26の設置を省略することができるが、調整株価算出処理手段26の設置を省略した場合には、株価データベース31に「調整株価(調整終値)」カラムを設置する必要はない。
権利落ち情報データベース32は、図5に示すように、銘柄識別情報(銘柄名または銘柄コード)と、権利落ち日と、システムで提供する予想配当金とを対応させて記憶するものである。この権利落ち情報データベース32に記憶されるデータは、システム管理者が端末装置50から通信回線2(ネットワーク1でもよい。)を介して入力したものである。
発注データベース33は、発注処理手段25により作成した発注データを、市場システム70への発注のための送信に備えて記憶するものである。
そして、以上において、注文処理システム20の各処理手段21〜25は、注文処理システム20を構成するコンピュータ本体の内部に設けられた中央演算処理装置(CPU)、およびこのCPUの動作手順を規定する1つまたは複数のプログラムにより実現される。
また、注文処理システム20の各データベース30〜33は、例えばハードディスク等により好適に実現されるが、記憶容量やアクセス速度等に問題が生じない範囲であれば、ROM、EEPROM、フラッシュ・メモリ、RAM、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、FD、磁気テープ、あるいはこれらの組合せ等を採用してもよい。
さらに、注文処理システム20は、1台のコンピュータあるいは1つのCPUにより実現されるものに限定されず、複数のコンピュータあるいは複数のCPUで分散処理を行うことにより実現されるものであってもよい。
端末装置40,50は、コンピュータにより構成され、例えばマウスやキーボード等の入力手段と、例えば液晶ディスプレイやCRTディスプレイ等の表示装置と、印刷装置とを備えている。なお、端末装置40,50は、例えば携帯電話機や携帯情報端末(PDA)等の携帯機器であってもよい。
株価提供システム60は、コンピュータにより構成され、情報ベンダーのシステム、または証券会社等の金融機関が運用・管理する他のシステムである。なお、本実施形態では、株価提供システム60は、1次情報源である市場システム70から得られた情報を提供する2次情報源となっているが、本発明における株価提供システムは、1次情報源である市場システム自身であってもよい。
市場システム70は、コンピュータにより構成され、証券取引所システムや、私設取引システム(PTS:proprietary trading system)等である。
このような本実施形態においては、以下のようにして注文処理システム20により期間指定注文の受付および発注処理が行われる。なお、処理の流れは、指値・逆指値の決定方法の種類によって異なるので、指値・逆指値の決定方法の種類毎に説明する。
<パターン選択で、移動平均乖離、ボリンジャーバンド、一目均衡表の雲等を選択した場合の処理の流れ>
図6は、移動平均乖離、ボリンジャーバンド、一目均衡表の雲等のように、顧客の指定した長さの分析期間、あるいはシステムで予め定められた長さの分析期間内の過去の株価等のデータを用いて所定の分析処理を行うことにより、指値または逆指値を算出するパターンの場合の処理の流れである。
図6において、注文処理システム20による期間指定注文の受付処理を開始した後(ステップS1)、期間指定注文受付処理手段21により、顧客またはその入力代行者の操作する端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる画面表示要求信号を受信すると、期間指定注文画面100(図14、図15参照)の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信する(ステップS2)。すると、端末装置40の画面上には、図14や図15に示すような期間指定注文画面100が表示される。
図14および図15において、期間指定注文画面100には、銘柄入力部101と、注文数量入力部102と、「売」選択部103と、「買」選択部104と、注文継続期間の指定部110と、指値・逆指値の決定方法の選択部120と、次の画面に進むための「OK」ボタン130とが設けられている。
注文継続期間の指定部110には、注文継続期間の始期を指定するために、本日(注文受付日の当日、但し、大引け後は選択不可)から市場への発注を開始することを選択する「本日から」選択部111と、翌営業日(注文受付日の翌営業日、但し、24時を過ぎていれば、正確には注文受付日の当日となる。)から市場への発注を開始することを選択する「翌営業日から」選択部112と、入力した開始日から市場への発注を開始することを選択して開始日を入力する開始日入力部113とが設けられるとともに、注文継続期間の終期を指定するために、初回の発注日を含めて何営業日目まで市場への発注を継続するかを指定する日数入力部114と、入力した最終日までで市場への発注を終了することを選択して最終日を入力する最終日入力部115とが設けられている。
指値・逆指値の決定方法の選択部120には、手動入力を選択する「手動入力」選択部121と、予め用意された各種のパターンの中から指値や逆指値を決定するパターンを選択するパターン選択部122と、チャート上での描画入力を選択する「チャート上での描画入力」選択部123とが設けられている。
そして、図14および図15の期間指定注文画面100において、顧客またはその入力代行者が必要データを入力し、「OK」ボタン130を押下操作すると、期間指定注文データの一部として、銘柄識別情報(銘柄コードまたは銘柄名)、注文数量(株数)、売買区分、注文継続期間、および指値・逆指値の決定方法の選択情報が、顧客識別情報(口座番号等)とともに、端末装置40からネットワーク1を介して注文処理システム20へ送信される。注文処理システム20では、期間指定注文受付処理手段21により、これらの入力データを受信すると、受信した期間指定注文データに注文識別情報(注文番号等)を自動付与し、受信した期間指定注文データを、注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる(ステップS2)。
例えば、図14に示す状態で、顧客が移動平均乖離(パターン2)を選択し、データ入力を行った場合には、図2に示した移動平均乖離のデータ例のように、期間指定注文データ30には、例えば、注文番号=1(自動付与)、顧客X(システムへのログイン時等に入力されている。)、銘柄A、注文数量=1,000株、売買区分=買、注文継続期間=20XX年1月28日〜20XX年2月5日、指値・逆指値の決定方法=パターン2(移動平均乖離)が記憶される。
また、図15に示す状態で、顧客がボリンジャーバンド(パターン3)を選択し、データ入力を行った場合には、図2に示したボリンジャーバンドのデータ例のように、期間指定注文データ30には、例えば、注文番号=2(自動付与)、顧客Y(システムへのログイン時等に入力されている。)、銘柄B、注文数量=3,000株、売買区分=買、注文継続期間=20XX年1月28日〜20XX年2月5日、指値・逆指値の決定方法=パターン3(ボリンジャーバンド)が記憶される。
続いて、期間指定注文受付処理手段21により、端末装置40から受信した指値・逆指値の決定方法の選択情報に従って、次の画面として、指値・逆指値の決定方法の種類毎に固有の期間指定注文画面を作成し、作成した画面の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信する(図6のステップS2)。すると、端末装置40の画面上には、図14および図15に示すような指値・逆指値の決定方法の種類毎に固有の期間指定注文画面150,200等が表示される。例えば、図14に示すように、指値・逆指値の決定方法として、パターン2(移動平均乖離)が選択されている場合には、図14の下部に示すような移動平均乖離用の期間指定注文画面150が表示される。また、図15に示すように、指値・逆指値の決定方法として、パターン3(ボリンジャーバンド)が選択されている場合には、図15の下部に示すようなボリンジャーバンド用の期間指定注文画面200が表示される。
図14において、移動平均乖離用の期間指定注文画面150には、銘柄・注文数量・売買区分の表示部151と、注文継続期間の表示部152とが設けられている。これらの表示部151,152は、端末装置40から受信した銘柄識別情報、注文数量、売買区分、および注文継続期間を用いて作成されている。
また、移動平均乖離用の期間指定注文画面150には、通常の指値を指定することを選択する「通常の指値」選択部153と、逆指値を指定することを選択する「逆指値」選択部154と、移動平均乖離の条件指定部160と、毎営業日の大引け後の指値・逆指値の修正の有無の選択部170と、権利落ちに伴う過去の株価の調整に関する選択部180と、期間指定注文のデータ入力を確定させるための「OK」ボタン190と、期間指定注文画面100に戻るための「戻る」ボタン191とが設けられている。
移動平均乖離の条件指定部160には、移動平均の分析期間の長さ(何日)を入力する分析期間長入力部161と、移動平均値からの乖離率(何%)を入力する乖離率入力部162とが設けられている。なお、乖離率入力部162の代わりに、乖離幅(何円)を入力する乖離幅入力部を設けてもよい。
毎営業日の大引け後の指値・逆指値の修正の有無の選択部170には、毎営業日の大引け後に最新データ(その日に得られた株価等のデータ)で指値または逆指値を修正する(日々、新たに算出し直す)ことを選択する選択部171と、毎営業日の大引け後に指値または逆指値を修正せずに(日々、新たに算出し直すのではなく)注文受付日にまとめて算出した指値または逆指値を用いることを選択する選択部172とが設けられている。
権利落ちに伴う過去の株価の調整に関する選択部180には、過去の株価を調整しないことを選択する選択部181と、システムで提供する予想配当金を使って過去の株価を調整することを選択する選択部182と、自分の予想配当金を使って過去の株価を調整することを選択して自分の予想配当金を入力する自己予想配当金入力部183とが設けられている。
そして、図14の期間指定注文画面150において、顧客またはその入力代行者が必要データを入力し、「OK」ボタン190を押下操作すると、移動平均乖離用の期間指定注文データとして、通常の指値・逆指値の別、移動平均の分析期間の長さ、乖離率(乖離幅としてもよい。)、毎営業日の大引け後の指値・逆指値の修正の有無情報、および権利落ちに伴う過去の株価の調整に関する情報(入力された予想配当金を含む場合がある。)が、端末装置40からネットワーク1を介して注文処理システム20へ送信される。注文処理システム20では、期間指定注文受付処理手段21により、これらの入力データを受信すると、受信した移動平均乖離用の期間指定注文データを、注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる(図6のステップS2)。
例えば、図14の期間指定注文画面150に示す状態で、顧客が移動平均乖離用の期間指定注文データの入力を行った場合には、図2に示した移動平均乖離のデータ例のように、期間指定注文データ30には、例えば、注文番号=1(自動付与)に関連付けて、指値・逆指値の別=通常の指値、移動平均の分析期間の長さ(固有データ1)=25日、乖離率(固有データ2)=5%、毎営業日の大引け後の指値・逆指値の修正の有無情報(固有データ3)=大引け後の指値・逆指値修正あり、権利落ちに伴う過去の株価の調整に関する情報(固有データ4)=システム予想配当金使用調整が記憶される。
また、図15において、ボリンジャーバンド用の期間指定注文画面200には、銘柄・注文数量・売買区分の表示部201と、注文継続期間の表示部202とが設けられている。これらの表示部201,202は、端末装置40から受信した銘柄識別情報、注文数量、売買区分、および注文継続期間を用いて作成されている。
また、ボリンジャーバンド用の期間指定注文画面200には、通常の指値を指定することを選択する「通常の指値」選択部203と、逆指値を指定することを選択する「逆指値」選択部204と、ボリンジャーバンドの条件指定部210と、毎営業日の大引け後の指値・逆指値の修正の有無の選択部220と、権利落ちに伴う過去の株価の調整に関する選択部230と、期間指定注文のデータ入力を確定させるための「OK」ボタン240と、期間指定注文画面100に戻るための「戻る」ボタン241とが設けられている。
ボリンジャーバンドの条件指定部210には、移動平均および標準偏差の分析期間の長さ(何日)を入力する分析期間長入力部211と、移動平均値からの乖離度を示すための標準偏差σに乗じる倍率(何σ)を入力する倍率入力部212とが設けられている。
毎営業日の大引け後の指値・逆指値の修正の有無の選択部220には、毎営業日の大引け後に最新データ(その日に得られた株価等のデータ)で指値または逆指値を修正する(日々、新たに算出し直す)ことを選択する選択部221と、毎営業日の大引け後に指値または逆指値を修正せずに(日々、新たに算出し直すのではなく)注文受付日にまとめて算出した指値または逆指値を用いることを選択する選択部222とが設けられている。
権利落ちに伴う過去の株価の調整に関する選択部230には、過去の株価を調整しないことを選択する選択部231と、システムで提供する予想配当金を使って過去の株価を調整することを選択する選択部232と、自分の予想配当金を使って過去の株価を調整することを選択して自分の予想配当金を入力する自己予想配当金入力部233とが設けられている。
そして、図15の期間指定注文画面200において、顧客またはその入力代行者が必要データを入力し、「OK」ボタン240を押下操作すると、ボリンジャーバンド用の期間指定注文データとして、通常の指値・逆指値の別、移動平均および標準偏差の分析期間の長さ、標準偏差σに乗じる倍率、毎営業日の大引け後の指値・逆指値の修正の有無情報、並びに権利落ちに伴う過去の株価の調整に関する情報(入力された予想配当金を含む場合がある。)が、端末装置40からネットワーク1を介して注文処理システム20へ送信される。注文処理システム20では、期間指定注文受付処理手段21により、これらの入力データを受信すると、受信したボリンジャーバンド用の期間指定注文データを、注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる(図6のステップS2)。
例えば、図15の期間指定注文画面200に示す状態で、顧客がボリンジャーバンド用の期間指定注文データの入力を行った場合には、図2に示したボリンジャーバンドのデータ例のように、期間指定注文データ30には、例えば、注文番号=2(自動付与)に関連付けて、指値・逆指値の別=逆指値、移動平均および標準偏差の分析期間の長さ(固有データ1)=25日、倍率(固有データ2)=2σ、毎営業日の大引け後の指値・逆指値の修正の有無情報(固有データ3)=大引け後の指値・逆指値修正なし、権利落ちに伴う過去の株価の調整に関する情報(固有データ4)=10円(自己予想配当金使用調整)が記憶される。
それから、指値算出処理手段23により、期間指定注文データ30の「固有データ3」カラム(図2参照)に記憶された毎営業日の大引け後の指値・逆指値の修正の有無情報を参照し、大引け後の指値・逆指値の修正の有無を判断し(図6のステップS3)、「大引け後の指値・逆指値の修正あり」の場合には、ステップS4の処理を実行して1営業日分(初回は、期間指定注文データ30(図2参照)に記憶された注文継続期間の開始日の分)の発注データの指値または逆指値を算出し、一方、「大引け後の指値・逆指値の修正なし」の場合には、ステップS5の処理を実行して期間指定注文データ30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の全ての営業日分の発注データの指値または逆指値を算出する。
図7において、ステップS4の指値・逆指値の算出処理では、指値算出処理手段23により、先ず、期間指定注文データ30(図2参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、権利落ち情報データベース32(図5参照)から、売買対象の銘柄の権利落ち日を取得し、期間指定注文データ30(図2参照)に記憶された注文継続期間の経過前に(最終日までに)、売買対象の銘柄の権利落ち日が到来するか否かを判断し(図7のステップS401)、権利落ち日が到来する場合には、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日(初回は、注文継続期間の開始日となる。)が、権利落ち以降の営業日か否かを判断し(図7のステップS402)、発注日が権利落ち以降の営業日である場合には、権利落ちの影響で株価が下落することを考慮して指値若しくは逆指値を算出するために、ステップS403の調整株価(ここでは、一例として調整終値とする。)の算出処理を実行する。但し、期間指定注文データ30の「固有データ4」カラム(図2参照)に記憶された権利落ちに伴う過去の株価の調整に関する情報が、「過去の株価を調整しない」となっている場合には、ステップS403の調整株価の算出処理は実行せずに、後述するステップS405の処理へ進む。
ステップS403の調整株価の算出処理では、指値算出処理手段23により、顧客が権利落ちに伴う過去の株価(ここでは、一例として終値とする。)の調整を行うことを選択している場合、つまり、期間指定注文データベース30の「固有データ4」カラム(図2参照)に、システムの予想配当金を使って過去の株価を調整する旨の選択情報、または自分の予想配当金を使って過去の株価を調整する旨の選択情報が記憶されている場合には、期間指定注文データベース30の「固有データ1」カラム(図2参照)から分析期間の長さを取得し、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日を基準として分析期間の開始日および最終日を算出決定し、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、株価データベース31(図4参照)から、分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(ここでは、一例として終値とする。)を取得するか、または株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を取得する。
そして、指値算出処理手段23により、期間指定注文データベース30の「固有データ4」カラム(図2参照)に記憶された権利落ちに伴う過去の株価の調整に関する情報が「システム予想配当金使用調整」となっている場合には、分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(終値)のうち権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての株価(終値)から、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された売買対象の銘柄の予想配当金(システムで提供する予想配当金)を減算することにより、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての売買対象の銘柄の調整株価(ここでは、一例として調整終値とする。)を算出する(ステップS403)。また、期間指定注文データベース30の「固有データ4」カラム(図2参照)に記憶された権利落ちに伴う過去の株価の調整に関する情報が「自己予想配当金使用調整」となっている場合には、「固有データ4」カラムから、顧客若しくは入力代行者により入力指定された顧客自身の予想配当金を取得し、分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(終値)のうち権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての株価(終値)から、顧客自身の予想配当金を減算することにより、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての売買対象の銘柄の調整株価(ここでは、一例として調整終値とする。)を算出する(図7のステップS403)。
なお、期間指定注文データベース30の「固有データ4」カラム(図2参照)に記憶された権利落ちに伴う過去の株価の調整に関する情報が「システム予想配当金使用調整」となっている場合には、調整株価算出処理手段26により算出された売買対象の銘柄の調整株価(調整終値)が株価データベース31(図4参照)に記憶されていれば、それを用いて指値や逆指値を算出することができるので、指値算出処理手段23による売買対象の銘柄の調整株価(調整終値)の算出処理を省略してもよい。
続いて、指値算出処理手段23により、権利落ち日よりも前の営業日についての調整株価(調整終値)および権利落ち日以降の営業日についての調整対象外の株価(終値)を用いるか、またはこれらの調整株価(調整終値)および調整対象外の株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を用いて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出する(図7のステップS404)。
なお、図7のステップS404における、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出する処理は、指値・逆指値の決定方法の種類毎(パターン毎)に具体的な処理が異なる。より具体的には、期間指定注文データベース30の「指値・逆指値の決定方法」カラム(図2参照)に「パターン2(移動平均乖離)」が記憶されている場合には、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの分析期間内の過去の複数の営業日についての株価(終値)や調整株価(調整終値)等のデータを用いて、当該分析期間内の移動平均値を算出し、算出した移動平均値に期間指定注文データベース30の「固有データ2」カラム(図2参照)に記憶された乖離率を乗じて得られた乖離幅(顧客が乖離率の代わりに乖離幅を入力指定して期間指定注文データベース30に記憶させておいてもよい。)を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出する処理となる。
例えば、図8に示すように、注文継続期間が20XX年1月28日〜20XX年2月5日である場合(図2の移動平均乖離のデータ例および図14の例と整合している。)において、1月28日が発注日の発注データ用の分析期間は、1月28日の前営業日である1月27日までの25営業日となるが、銘柄Aの権利落ち日は、1月30日であり(図5参照)、発注日の1月28日は、権利落ち日以降の営業日ではないため、株価は権利落ちの影響を受けないことから、1月27日までの分析期間内の移動平均値を算出する際に、調整株価(調整終値)は使用しない。また、1月29日が発注日の発注データ用の分析期間は、1月29日の前営業日である1月28日までの25営業日となるが、発注日の1月29日は、権利落ち日以降の営業日ではないため、株価は権利落ちの影響を受けないことから、1月28日までの分析期間内の移動平均値を算出する際に、調整株価(調整終値)は使用しない。
これに対し、1月30日が発注日の発注データ用の分析期間は、1月30日の前営業日である1月29日までの25営業日となるが、発注日の1月30日は、権利落ち日以降の営業日であるため、権利落ちの影響を受けて株価は下落することから、1月29日までの分析期間内の移動平均値を算出する際に、調整株価(調整終値)を使用する。この際、1月29日までの分析期間内の全ての営業日が、権利落ち日よりも前の営業日であるから、1月29日までの分析期間内の全ての営業日について調整株価(調整終値)を使用する。図8の上部の表では、1月29日までの調整株価(調整終値)が、…、416円、414円、413円、411円、408円、404円、401円となっているので、これらの調整株価(調整終値)を用いて移動平均値402円(*印)を算出する。そして、この402円に乖離率5%を乗じた20円が乖離幅となるので、1月30日が発注日の発注データについては、買の場合の通常の指値または売の場合の逆指値は、402円から20円を減算した382円となり、売の場合の通常の指値または買の場合の逆指値は、402円に20円を加算した422円となる。図2の移動平均乖離のデータ例(図14の例も同様)では、「買」および「通常の指値」が選択されているので、382円が3営業日目の指値として記憶されている。
また、2月2日が発注日の発注データ用の分析期間は、2月2日の前営業日である1月30日までの25営業日となるが、発注日の2月2日は、権利落ち日以降の営業日であるため、権利落ちの影響を受けて株価は下落することから、1月30日までの分析期間内の移動平均値を算出する際に、調整株価(調整終値)を使用する。この際、1月30日までの分析期間内の営業日のうち、1月29日までが、権利落ち日よりも前の営業日であり、1月30日からは、権利落ち日以降の営業日であるから、1月29日までの調整株価(調整終値)および1月30日の調整対象外の株価(終値)を使用する。図8の上部の表では、1月29日までの調整株価(調整終値)が、…、416円、414円、413円、411円、408円、404円、401円となっており、1月30日の調整対象外の株価(終値)が、397円となっているので、これらの調整株価(調整終値)および調整対象外の株価(終値)を用いて移動平均値398円(*印)を算出する。そして、この398円に乖離率5%を乗じた20円が乖離幅となるので、2月2日が発注日の発注データについては、買の場合の通常の指値または売の場合の逆指値は、398円から20円を減算した378円となり、売の場合の通常の指値または買の場合の逆指値は、398円に20円を加算した418円となる。図2の移動平均乖離のデータ例(図14の例も同様)では、「買」および「通常の指値」が選択されているので、378円が4営業日目の指値として記憶されている。
さらに、2月3日が発注日の発注データ用の分析期間は、2月3日の前営業日である2月2日までの25営業日となるが、発注日の2月3日は、権利落ち日以降の営業日であるため、権利落ちの影響を受けて株価は下落することから、2月2日までの分析期間内の移動平均値を算出する際に、調整株価(調整終値)を使用する。この際、2月2日までの分析期間内の営業日のうち、1月29日までが、権利落ち日よりも前の営業日であり、1月30日からは、権利落ち日以降の営業日であるから、1月29日までの調整株価(調整終値)および1月30日以降の調整対象外の株価(終値)を使用する。図8の上部の表では、1月29日までの調整株価(調整終値)が、…、416円、414円、413円、411円、408円、404円、401円となっており、1月30日以降の調整対象外の株価(終値)が、397円、394円となっているので、これらの調整株価(調整終値)および調整対象外の株価(終値)を用いて移動平均値395円(*印)を算出する。そして、この395円に乖離率5%を乗じた20円が乖離幅となるので、2月3日が発注日の発注データについては、買の場合の通常の指値または売の場合の逆指値は、395円から20円を減算した375円となり、売の場合の通常の指値または買の場合の逆指値は、395円に20円を加算した415円となる。図2の移動平均乖離のデータ例(図14の例も同様)では、「買」および「通常の指値」が選択されているので、375円が5営業日目の指値として記憶されている。
また、期間指定注文データベース30の「指値・逆指値の決定方法」カラム(図2参照)に「パターン3(ボリンジャーバンド)」が記憶されている場合には、図7のステップS404における、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出する処理は、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日の前営業日までの分析期間内の過去の複数の営業日についての株価(終値)や調整株価(調整終値)等のデータを用いて、当該分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出し、算出した標準偏差に期間指定注文データベース30の「固有データ2」カラム(図2参照)に記憶された倍率を乗じて得られた乖離幅を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出する処理となる。
パターン3(ボリンジャーバンド)についての数値例は、図9の上部の表(図2のボリンジャーバンドのデータ例および図15の例と整合している。)に記載されている。但し、図9の下部は、「大引け後の指値・逆指値の修正なし」の場合の説明図であるため、図6のステップS4および図7の処理についての説明ではなく、図6のステップS5の処理についての説明である。
なお、図11には、パターン4(一目均衡表の雲)についての数値例が示されている。一目均衡表の雲の場合には、図11の表に記載されているように、一目均衡表の雲の下側境界ラインの値が、そのまま買の場合の通常の指値または売の場合の逆指値となり、一目均衡表の雲の上側境界ラインの値が、そのまま売の場合の通常の指値または買の場合の逆指値となる。
一方、図7のステップS401で、期間指定注文データ30(図2参照)に記憶された注文継続期間の経過前に(最終日までに)、売買対象の銘柄の権利落ち日が到来しないと判断した場合、および、図7のステップS402で、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日が、権利落ち以降の営業日ではないと判断した場合には、指値算出処理手段23により、期間指定注文データベース30の「固有データ1」カラム(図2参照)から分析期間の長さを取得し、今回処理対象としている今度発注する発注データの発注日を基準として分析期間の開始日および最終日を算出決定し、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、株価データベース31(図4参照)から、分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(ここでは、一例として終値とする。)を取得するか、または株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を取得する。そして、指値算出処理手段23により、株価データベース31(図4参照)から取得した売買対象の銘柄の株価(終値)、すなわち、権利落ち日よりも前の営業日および権利落ち日以降の営業日のいずれについても調整されていない株価(終値)を用いるか、または株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を用いて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出する(図7のステップS405)。
なお、図7のステップS405における、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、今回処理対象としている今度発注する発注データの指値若しくは逆指値を算出する処理は、指値・逆指値の決定方法の種類毎(パターン毎)に具体的な処理が異なるが、いずれのパターンについても、調整株価(調整終値)を用いない点を除き、前述した図7のステップS404における処理と同様である。
その後、算出した指値若しくは逆指値を、期間指定注文データとして、注文識別情報(注文番号等)と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる(図7のステップS406)。この際、図7のステップS401〜S405の処理では、1営業日分の発注データの指値若しくは逆指値の算出処理しか行わないので、期間指定注文データベース30(図2参照)の「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、…という順番で、指値若しくは逆指値を1回(1日)につき1つずつ記憶していく。
また、図6のステップS3で「大引け後の指値・逆指値の修正なし」の場合には、図6のステップS5の処理を実行し、期間指定注文データ30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の全ての営業日分の発注データの指値または逆指値をまとめて算出する。従って、前述した図6のステップS3で「大引け後の指値・逆指値の修正あり」の場合に実行される図6のステップS4の処理、すなわち図7に示したステップS401〜S406の処理は、1営業日分の指値・逆指値の算出処理であり、毎営業日につき1回ずつ繰り返されるのに対し、図6のステップS5の処理は、図7に示したステップS401〜S406の処理に相当する処理を繰り返す点では同じであるが、注文継続期間内の全ての営業日分の指値・逆指値の算出処理を、同時期(同じ日)にまとめて実行する点が異なっている。つまり、図6のステップS5の処理は、初回の処理では、注文継続期間の1営業日目に発注する発注データの指値・逆指値を算出し、第2回目の処理では、注文継続期間の2営業日目に発注する発注データの指値・逆指値を算出し、以降同様に、第X回目の処理(Xは3以上の自然数)では、注文継続期間のX営業日目に発注する発注データの指値・逆指値を算出し、これらの初回、第2回目、第X回目の処理を、同時期(同じ日)にまとめて実行するものである。このため、図6のステップS5の処理について、図7に示したステップS401〜S406の処理と対比しつつ説明を行う。
図6のステップS5の処理では、図7に示したステップS401〜S406の処理に相当する処理を、注文継続期間内の全ての営業日分(全ての発注日分)について繰り返すにあたり、図7の処理で「今回処理対象としている今度発注する発注データ」としているのを、「処理対象の発注データ」に置き換える。
すなわち、指値算出処理手段23により、先ず、図7のステップS401の処理と同様な処理を実行し、次に、図7のステップS402の処理に相当する処理を実行する際には、処理対象の発注データの発注日が、権利落ち以降の営業日か否かを判断する。
また、図7のステップS403の調整株価(調整終値)の算出処理に相当する処理を実行する際には、指値算出処理手段23により、顧客が権利落ちに伴う過去の株価(ここでは、一例として終値とする。)の調整を行うことを選択している場合、つまり、期間指定注文データベース30の「固有データ4」カラム(図2参照)に、システムの予想配当金を使って過去の株価を調整する旨の選択情報、または自分の予想配当金を使って過去の株価を調整する旨の選択情報が記憶されている場合には、期間指定注文データベース30の「固有データ1」カラム(図2参照)から分析期間の長さを取得し、処理対象の発注データの発注日を基準として分析期間の開始日および最終日を算出決定し、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、株価データベース31(図4参照)から、分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(ここでは、一例として終値とする。)を取得するか、または株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を取得する。
そして、指値算出処理手段23により、期間指定注文データベース30の「固有データ4」カラム(図2参照)に記憶された権利落ちに伴う過去の株価の調整に関する情報が「システム予想配当金使用調整」となっている場合には、分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(終値)のうち権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての株価(終値)から、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された売買対象の銘柄の予想配当金(システムで提供する予想配当金)を減算することにより、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての売買対象の銘柄の調整株価(ここでは、一例として調整終値とする。)を算出する(ステップS403)。また、期間指定注文データベース30の「固有データ4」カラム(図2参照)に記憶された権利落ちに伴う過去の株価の調整に関する情報が「自己予想配当金使用調整」となっている場合には、「固有データ4」カラムから、顧客若しくは入力代行者により入力指定された顧客自身の予想配当金を取得し、分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(終値)のうち権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての株価(終値)から、顧客自身の予想配当金を減算することにより、権利落ち日よりも前の営業日のそれぞれについての売買対象の銘柄の調整株価(ここでは、一例として調整終値とする。)を算出する。
なお、期間指定注文データベース30の「固有データ4」カラム(図2参照)に記憶された権利落ちに伴う過去の株価の調整に関する情報が「システム予想配当金使用調整」となっている場合には、調整株価算出処理手段26により算出された売買対象の銘柄の調整株価(調整終値)が株価データベース31(図4参照)に記憶されていれば、それを用いて指値や逆指値を算出することができるので、指値算出処理手段23による売買対象の銘柄の調整株価(調整終値)の算出処理を省略してもよい。
続いて、図7のステップS404の指値または逆指値の算出処理に相当する処理を実行する際には、指値算出処理手段23により、権利落ち日よりも前の営業日についての調整株価(調整終値)および権利落ち日以降の営業日についての調整対象外の株価(終値)を用いるか、またはこれらの調整株価(調整終値)および調整対象外の株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を用いて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、処理対象の発注データの指値若しくは逆指値を算出する。ここで、処理対象の発注データの指値若しくは逆指値を算出する際に、分析期間内の営業日について株価データベース31(図4参照)に株価(終値)が記憶されていない営業日がある場合には、当該営業日についての株価(終値)または調整株価(調整終値)は、株価データベース31(図4参照)に記憶されている直近の株価(一番最近記憶された終値)若しくはこの直近の株価(終値)から算出された直近の調整株価(調整終値)で代用するか、または欠損扱いとして分析期間の長さを実質的に短くすることにより、処理対象の発注データの指値若しくは逆指値を算出する。
なお、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、処理対象の発注データの指値若しくは逆指値を算出する処理は、指値・逆指値の決定方法の種類毎(パターン毎)に具体的な処理が異なる。この点は、図7のステップS404の指値または逆指値の算出処理の場合と同様である。より具体的には、例えば、期間指定注文データベース30の「指値・逆指値の決定方法」カラム(図2参照)に「パターン2(移動平均乖離)」が記憶されている場合には、処理対象の発注データの発注日の前営業日までの分析期間内の過去の複数の営業日についての株価(終値)や調整株価(調整終値)等のデータを用いて、分析期間内の移動平均値を算出し、分析期間内の移動平均値を算出する際に、分析期間内の営業日について株価データベース31(図4参照)に株価(終値)が記憶されていない営業日がある場合には、当該営業日についての株価(終値)または調整株価(調整終値)は、株価データベース31(図4参照)に記憶されている直近の株価(一番最近記憶された終値)若しくはこの直近の株価(終値)から算出された直近の調整株価(調整終値)で代用するか、または欠損扱いとして分析期間の長さを実質的に短くすることにより、分析期間内の移動平均値を算出し、算出した移動平均値に期間指定注文データベース30の「固有データ2」カラム(図2参照)に記憶された乖離率を乗じて得られた乖離幅(顧客が乖離率の代わりに乖離幅を入力指定して期間指定注文データベース30に記憶させておいてもよい。)を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、処理対象の発注データの指値若しくは逆指値を算出する処理となる。
また、期間指定注文データベース30の「指値・逆指値の決定方法」カラム(図2参照)に「パターン3(ボリンジャーバンド)」が記憶されている場合には、処理対象の発注データの発注日の前営業日までの分析期間内の過去の複数の営業日についての株価(終値)や調整株価(調整終値)等のデータを用いて、分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出し、分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出する際に、分析期間内の営業日について株価データベース31(図4参照)に株価(終値)が記憶されていない営業日がある場合には、当該営業日についての株価(終値)または調整株価(調整終値)は、株価データベース31(図4参照)に記憶されている直近の株価(一番最近記憶された終値)若しくはこの直近の株価(終値)から算出された直近の調整株価(調整終値)で代用するか、または欠損扱いとして分析期間の長さを実質的に短くすることにより、分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出し、算出した標準偏差に期間指定注文データベース30の「固有データ2」カラム(図2参照)に記憶された倍率を乗じて得られた乖離幅を、移動平均値に加算または移動平均値から減算することにより、処理対象の発注データの指値若しくは逆指値を算出する処理となる。
例えば、図9に示すように、注文継続期間が20XX年1月28日〜20XX年2月5日である場合(図2のボリンジャーバンドのデータ例および図15の例と整合している。)において、1月28日が発注日の発注データ用の分析期間は、1月28日の前営業日である1月27日までの25営業日となるが、銘柄Bの権利落ち日は、1月29日であり(図5参照)、発注日の1月28日は、権利落ち日以降の営業日ではないため、株価は権利落ちの影響を受けないことから、1月27日までの分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出する際に、調整株価(調整終値)は使用しない。そして、1月28日が発注日の発注データの指値または逆指値の算出処理は、1月27日の大引け後の時刻(例えば、1月27日の夜間等)に実行するので、この時点では、1月27日までの分析期間内の各営業日の株価(終値)等のデータは、すべて揃っているので、データの代用や欠損扱いはない。
これに対し、1月29日が発注日の発注データ用の分析期間は、1月29日の前営業日である1月28日までの25営業日となるが、発注日の1月29日は、権利落ち日以降の営業日であるため、権利落ちの影響を受けて株価は下落することから、1月28日までの分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出する際に、調整株価(調整終値)を使用する。この際、1月28日までの分析期間内の全ての営業日が、権利落ち日よりも前の営業日であるから、1月28日までの分析期間内の全ての営業日について調整株価(調整終値)を使用する。ところが、図6のステップS5の処理では、図6のステップS4の処理とは異なり、1月29日が発注日の発注データの指値または逆指値の算出処理は、1月28日の大引け後の時刻(例えば、1月28日の夜間等)ではなく、1月27日の大引け後の時刻(例えば、1月27日の夜間等)に実行するので、この時点では、1月28日までの分析期間内の営業日のうち、1月28日については、株価(終値)等のデータが存在しない。従って、1月28日の調整株価(調整終値)については、データが存在する直近の営業日である1月27日の調整株価(調整終値)で代用するか、または欠損扱いとして実質的に分析期間の長さを1営業日だけ短くして24営業日とすることにより、1月28日までの分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出し、1月29日が発注日の発注データの指値または逆指値を算出する。図9の上部の表では、1月28日までの調整株価(調整終値)が、…、714円、715円、718円、720円、721円、723円となっているが、最後の1月28日の調整株価(調整終値)である723円は、1月27日の大引け後の時刻(例えば、1月27日の夜間等)の時点では、存在しないので、1月27日の調整株価(調整終値)である721円で代用するか、または欠損扱いとし、これらの調整株価(調整終値)を用いて移動平均値720円(*印)および標準偏差σを算出する。そして、2σ=18円が乖離幅となるので、1月29日が発注日の発注データについては、買の場合の通常の指値または売の場合の逆指値は、720円から18円を減算した702円となり、売の場合の通常の指値または買の場合の逆指値は、720円に18円を加算した738円となる。図2のボリンジャーバンドのデータ例(図15の例も同様)では、「買」および「逆指値」が選択されているので、738円が2営業日目の逆指値として記憶されている。
また、1月30日が発注日の発注データ用の分析期間は、1月30日の前営業日である1月29日までの25営業日となるが、発注日の1月30日は、権利落ち日以降の営業日であるため、権利落ちの影響を受けて株価は下落することから、1月29日までの分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出する際に、調整株価(調整終値)を使用する。この際、1月29日までの分析期間内の営業日のうち、1月28日までが、権利落ち日よりも前の営業日であり、1月29日は、権利落ち日以降の営業日であるから、1月28日までの調整株価(調整終値)および1月29日の調整対象外の株価(終値)を使用する。ところが、1月27日の大引け後の時刻(例えば、1月27日の夜間等)の時点では、1月29日までの分析期間内の営業日のうち、1月28日および1月29日については、株価(終値)等のデータが存在しない。従って、1月28日の調整株価(調整終値)および1月29日の調整対象外の株価(終値)については、両日ともに、データが存在する直近の営業日である1月27日の調整株価(調整終値)で代用するか、または両日ともに欠損扱いとして実質的に分析期間の長さを2営業日だけ短くして23営業日とすることにより、1月29日までの分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出し、1月30日が発注日の発注データの指値または逆指値を算出する。なお、1月29日の調整対象外の株価(終値)の代用として、1月27日の調整していない株価(終値)ではなく、1月27日の調整株価(調整終値)を充当するのは、株価に連続性を持たせるためである。つまり、1月29日は、権利落ち日以降の営業日であり、権利落ちの影響で株価が下落するため、株価の調整の必要がないことから、「1月29日の調整対象外の株価(終値)」を使用するとしているのに対し、1月27日は、権利落ち日よりも前の営業日であり、株価は権利落ちの影響を受けていないので、株価を調整して下げる必要があるからである。図9の上部の表では、1月28日までの調整株価(調整終値)が、…、714円、715円、718円、720円、721円、723円となっており、また、1月29日の調整対象外の株価(終値)が、722円となっているが、1月28日の調整株価(調整終値)である723円および1月29日の調整対象外の株価(終値)である722円は、1月27日の大引け後の時刻(例えば、1月27日の夜間等)の時点では、存在しないので、両日ともに1月27日の調整株価(調整終値)である721円で代用するか、または両日ともに欠損扱いとし、これらの調整株価(調整終値)を用いて移動平均値724円(*印)および標準偏差σを算出する。そして、2σ=17円が乖離幅となるので、1月30日が発注日の発注データについては、買の場合の通常の指値または売の場合の逆指値は、724円から17円を減算した707円となり、売の場合の通常の指値または買の場合の逆指値は、724円に17円を加算した741円となる。図2のボリンジャーバンドのデータ例(図15の例も同様)では、「買」および「逆指値」が選択されているので、741円が3営業日目の逆指値として記憶されている。
さらに、2月2日が発注日の発注データ用の分析期間は、2月2日の前営業日である1月30日までの25営業日となるが、発注日の2月2日は、権利落ち日以降の営業日であるため、権利落ちの影響を受けて株価は下落することから、1月30日までの分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出する際に、調整株価(調整終値)を使用する。この際、1月30日までの分析期間内の営業日のうち、1月28日までが、権利落ち日よりも前の営業日であり、1月29日からは、権利落ち日以降の営業日であるから、1月28日までの調整株価(調整終値)および1月29日以降の調整対象外の株価(終値)を使用する。ところが、1月27日の大引け後の時刻(例えば、1月27日の夜間等)の時点では、1月30日までの分析期間内の営業日のうち、1月28日〜1月30日については、株価(終値)等のデータが存在しない。従って、1月28日の調整株価(調整終値)および1月29日、1月30日の調整対象外の株価(終値)については、3日間とも、データが存在する直近の営業日である1月27日の調整株価(調整終値)で代用するか、または3日間とも欠損扱いとして実質的に分析期間の長さを3営業日だけ短くして22営業日とすることにより、1月30日までの分析期間内の移動平均値および標準偏差を算出し、2月2日が発注日の発注データの指値または逆指値を算出する。なお、1月29日、1月30日の調整対象外の株価(終値)の代用として、1月27日の調整していない株価(終値)ではなく、1月27日の調整株価(調整終値)を充当するのは、株価に連続性を持たせるためである。つまり、1月29日および1月30日は、権利落ち日以降の営業日であり、権利落ちの影響で株価が下落するため、株価の調整の必要がないことから、「1月29日以降の調整対象外の株価(終値)」を使用するとしているのに対し、1月27日は、権利落ち日よりも前の営業日であり、株価は権利落ちの影響を受けていないので、株価を調整して下げる必要があるからである。図9の上部の表では、1月28日までの調整株価(調整終値)が、…、714円、715円、718円、720円、721円、723円となっており、また、1月29日、1月30日の調整対象外の株価(終値)が、722円、724円となっているが、1月28日の調整株価(調整終値)である723円、および1月29日、1月30日の調整対象外の株価(終値)である722円、724円は、1月27日の大引け後の時刻(例えば、1月27日の夜間等)の時点では、存在しないので、3日間とも1月27日の調整株価(調整終値)である721円で代用するか、または3日間とも欠損扱いとし、これらの調整株価(調整終値)を用いて移動平均値729円(*印)および標準偏差σを算出する。そして、2σ=16円が乖離幅となるので、2月2日が発注日の発注データについては、買の場合の通常の指値または売の場合の逆指値は、729円から16円を減算した713円となり、売の場合の通常の指値または買の場合の逆指値は、729円に16円を加算した745円となる。図2のボリンジャーバンドのデータ例(図15の例も同様)では、「買」および「逆指値」が選択されているので、745円が4営業日目の逆指値として記憶されている。
一方、図7のステップS405の処理に相当する処理を実行する際には、指値算出処理手段23により、期間指定注文データベース30の「固有データ1」カラム(図2参照)から分析期間の長さを取得し、処理対象の発注データの発注日を基準として分析期間の開始日および最終日を算出決定し、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、株価データベース31(図4参照)から、分析期間内の過去の複数の営業日についての売買対象の銘柄の株価(ここでは、一例として終値とする。)を取得するか、または株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を取得する。そして、指値算出処理手段23により、株価データベース31(図4参照)から取得した売買対象の銘柄の株価(終値)、すなわち、権利落ち日よりも前の営業日および権利落ち日以降の営業日のいずれについても調整されていない株価(終値)を用いるか、または株価(終値)に加えて出来高若しくは信用残を用いて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、処理対象の発注データの指値若しくは逆指値を算出する。ここで、処理対象の発注データの指値若しくは逆指値を算出する際に、分析期間内の営業日について株価データベース31(図4参照)に株価(終値)が記憶されていない営業日がある場合には、当該営業日についての株価(終値)は、株価データベース31(図4参照)に記憶されている直近の株価(一番最近記憶された終値)で代用するか、または欠損扱いとして分析期間の長さを実質的に短くすることにより、処理対象の発注データの指値若しくは逆指値を算出する。
その後、図7のステップS406の指値または逆指値の保存処理に相当する処理を実行する際には、算出した指値若しくは逆指値および発注日の日付を、期間指定注文データとして、注文識別情報(注文番号等)と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる。この際、図7のステップS401〜S406の処理に相当する処理は、注文継続期間内の全ての営業日分(全ての発注日分)について繰り返されるが、その繰り返しは、1回(1日)の処理で行われるため、注文継続期間内の全ての営業日分の指値・逆指値の算出処理は、同時期(同じ日)にまとめて実行されることになる。この結果、算出した各指値若しくは各逆指値および各発注日の日付は、期間指定注文データベース30(図2参照)の「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム等に、同時期(同じ日)に記憶される。
続いて、発注処理手段25により、期間指定注文データベース30の「指値・逆指値の別」カラム(図2参照)を参照し、顧客の指定が逆指値であるか否かを判断し(図6のステップS6)、逆指値ではない場合(通常の指値である場合)には、発注処理手段25により、例えば発注日の前営業日の大引け後の時刻(例えば、発注日の前営業日の夜間等)に、期間指定注文データベース30(図2参照)に発注日の日付に対応付けて記憶された指値(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、…等のうち、発注日の日付に対応するカラムに記憶された指値)を含む期間指定注文データを用いて、翌営業日に発注する発注データ(注文識別情報、銘柄識別情報、注文数量、売買区分、指値等を含む。)を作成し、作成した発注データを発注データベース33に記憶させておく(図6のステップS7)。
それから、発注処理手段25により、発注データベース33に記憶させておいた発注データを、発注日の寄り付き前の時刻(例えば、発注日の朝の8時等)に、専用線4(ネットワーク1でもよい。)を介して市場システム70へ送信する(図6のステップS8)。この発注処理は、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の毎営業日につき約定するまで繰り返し実行される。この際、図6のステップS3,S14で「毎営業日の大引け後の指値・逆指値の修正あり」と判断された場合には、図6のステップS4の指値・逆指値の算出処理と、図6のステップS8の発注処理とが、交互に繰り返されるが、「毎営業日の大引け後の指値・逆指値の修正なし」と判断された場合には、図6のステップS5の指値・逆指値の算出処理の後に、図6のステップS8の発注処理が繰り返される。
一方、図6のステップS6で、発注処理手段25により、顧客の指定が逆指値であると判断した場合には、逆指値処理手段24により、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された逆指値(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、…等のうち、その日の日付に対応するカラムに記憶された逆指値)および売買対象の銘柄についての銘柄識別情報を取得した後、株価提供システム60から専用線3(ネットワーク1でもよい。)を介してリアルタイムで売買対象の銘柄の現在の株価を取得し(図6のステップS9)、取得した売買対象の銘柄の現在の株価と、期間指定注文データベース30(図2参照)から取得した逆指値とを比較することにより、現在の株価がその日の逆指値の条件を満たしているか否かを判断する(図6のステップS10)。
ここで、逆指値処理手段24により、現在の株価がその日の逆指値の条件を満たしていないと判断した場合には、逆指値処理手段24により、立会終了時刻を経過したか否かを判断し(図6のステップS11)、経過していないと判断した場合には、再び、前述した図6のステップS9のリアルタイムの株価の取得処理に戻り、以降、図6のステップS10で逆指値の条件を満たすと判断されるか、あるいは図6のステップS11で立会終了時刻を経過したと判断されるまで、図6のステップS9〜S11の逆指値条件監視処理が繰り返される。一方、図6のステップS10で、逆指値処理手段24により、現在の株価がその日の逆指値の条件を満たしていると判断した場合には、発注処理手段25に逆指値の条件を満たした旨の情報を送信し、前述した図6のステップS7の発注データの作成処理、および図6のステップS8の発注処理へ移行する。
なお、発注処理手段25は、逆指値処理手段24から、逆指値の条件を満たした旨の情報を受信した場合には、期間指定注文データベース30(図2参照)に発注日の日付に対応付けて記憶された逆指値(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、…等のうち、発注日の日付に対応するカラムに記憶された逆指値)を含む期間指定注文データを用いて、逆指値の条件を満たした営業日に発注する発注データ(注文識別情報、銘柄識別情報、注文数量、売買区分、指値(但し、成行注文としてもよい。)等を含む。)を作成し、作成した発注データを発注データベース33に記憶させ(図6のステップS7)、直ちに、発注データベース33に記憶させた発注データを、専用線4(ネットワーク1でもよい。)を介して市場システム70へ送信する(図6のステップS8)。
それから、発注処理手段25により、大引け後の時刻(例えば夜間等)に、期間指定注文データベース30の「ステータス」カラム(図2参照)を参照するか、あるいは期間指定注文データベース30への約定データの格納の有無により、期間指定注文が約定したか否かを判断し(図6のステップS12)、約定していないと判断した場合には、発注処理手段25により、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間が終了したか否かを判断する(図6のステップS13)。また、図6のステップS11で、逆指値処理手段24により、立会終了時刻を経過したと判断した場合にも、図6のステップS13の処理へ移行し、発注処理手段25により、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間が終了したか否かを判断する。
その後、図6のステップS13で、発注処理手段25により、注文継続期間が終了していないと判断した場合には、翌営業日に発注する発注データの準備処理を開始し、指値算出処理手段23により、期間指定注文データ30の「固有データ3」カラム(図2参照)に記憶された毎営業日の大引け後の指値・逆指値の修正の有無情報を参照し、大引け後の指値・逆指値の修正の有無を判断し(図6のステップS14)、「大引け後の指値・逆指値の修正あり」の場合には、再び、図6のステップS4の指値・逆指値の算出処理に戻り、一方、「大引け後の指値・逆指値の修正なし」の場合には、既に図6のステップS5で翌営業日に発注する発注データの指値・逆指値の算出処理が済んでいることから、図6のステップS6の処理に戻り、発注処理に備える。
そして、図6のステップS12で、発注処理手段25により、期間指定注文が約定したと判断した場合、および図6のステップS13で、発注処理手段25により、注文継続期間が終了したと判断した場合には、期間指定注文の受付および発注に関する一連の処理を終了する(図6のステップS15)。
<パターン選択で、権利落ち修正を選択した場合の処理の流れ>
図10において、注文処理システム20による期間指定注文の受付処理を開始した後(ステップS21)、期間指定注文受付処理手段21により、顧客またはその入力代行者の操作する端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる画面表示要求信号を受信すると、期間指定注文画面100(図16参照)の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信する(ステップS22)。すると、端末装置40の画面上には、図16に示すような期間指定注文画面100が表示される。
図16の期間指定注文画面100は、前述した図14および図15で示した期間指定注文画面100と同じ画面であり、図16に示す状態で、この期間指定注文画面100の指値・逆指値の決定方法の選択部120のパターン選択部122において、顧客またはその入力代行者が、権利落ち修正(パターン1)を選択するとともに、その他の必要データを入力し、「OK」ボタン130を押下操作すると、図2に示した権利落ち修正のデータ例のように、期間指定注文データ30には、期間指定注文データの一部として、例えば、注文番号=3(自動付与)、顧客Z(システムへのログイン時等に入力されている。)、銘柄C、注文数量=5,000株、売買区分=買、注文継続期間=20XX年1月28日〜20XX年2月5日、指値・逆指値の決定方法=パターン1(権利落ち修正)が記憶される(図10のステップS22)。
続いて、期間指定注文受付処理手段21により、端末装置40から受信した指値・逆指値の決定方法の選択情報に従って、次の画面として、指値・逆指値の決定方法の種類毎に固有の期間指定注文画面を作成し、作成した画面の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信する(図10のステップS22)。すると、端末装置40の画面上には、指値・逆指値の決定方法の種類毎に固有の期間指定注文画面として、図16の下部に示すような権利落ち修正用の期間指定注文画面250が表示される。
図16において、権利落ち修正用の期間指定注文画面250には、銘柄・注文数量・売買区分の表示部251と、注文継続期間の表示部252とが設けられている。これらの表示部251,252は、端末装置40から受信した銘柄識別情報、注文数量、売買区分、および注文継続期間を用いて作成されている。
また、権利落ち修正用の期間指定注文画面250には、通常の指値を指定することを選択する「通常の指値」選択部253と、逆指値を指定することを選択する「逆指値」選択部254と、権利落ち修正の条件指定部260と、期間指定注文のデータ入力を確定させるための「OK」ボタン270と、期間指定注文画面100に戻るための「戻る」ボタン271とが設けられている。
権利落ち修正の条件指定部260には、各営業日に共通の1つの指値または逆指値(但し、権利落ち修正後は共通ではなくなる。)を入力する指値・逆指値入力部261と、システムで提供する予想配当金を使って指値または逆指値を修正することを選択する選択部262と、自分の予想配当金を使って指値または逆指値を修正することを選択して自分の予想配当金を入力する自己予想配当金入力部263とが設けられている。
そして、図16の期間指定注文画面250において、顧客またはその入力代行者が必要データを入力し、「OK」ボタン270を押下操作すると、権利落ち修正用の期間指定注文データとして、通常の指値・逆指値の別、各営業日に共通の1つの指値または逆指値(但し、権利落ち修正後は共通ではなくなる。)、およびシステムの予想配当金を使用して指値や逆指値を修正する旨の選択情報若しくは自分の予想配当金を使用して指値や逆指値を修正する旨の選択情報(自分の予想配当金の金額データを含む。)が、端末装置40からネットワーク1を介して注文処理システム20へ送信される。注文処理システム20では、期間指定注文受付処理手段21により、これらの入力データを受信すると、受信した権利落ち修正用の期間指定注文データを、注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶させる(図10のステップS22)。
例えば、図16の期間指定注文画面250に示す状態で、顧客が権利落ち修正用の期間指定注文データの入力を行った場合には、図2に示した権利落ち修正のデータ例のように、期間指定注文データ30には、例えば、注文番号=3(自動付与)に関連付けて、指値・逆指値の別=通常の指値、各営業日に共通の1つの指値または逆指値(固有データ1)=400円、権利落ち修正に用いる予想配当金に関する情報(固有データ2)=10円(自己予想配当金使用修正)が記憶される。
それから、指値算出処理手段23により、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、権利落ち情報データベース32(図5参照)から、売買対象の銘柄についての権利落ち日を取得し、取得した権利落ち日が、期間指定注文の受付日よりも後の営業日であるか否かを判断する(図10のステップS23)。
ここで、権利落ち日が、期間指定注文の受付日よりも後の営業日である場合には、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の各営業日のうち権利落ち日よりも前の営業日については、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された入力に係る指値または逆指値(「固有データ1」カラムに記憶された指値または逆指値)をそのままの値で権利落ち日よりも前の営業日の日付と対応付けて、期間指定注文データとして期間指定注文データベース30(図2参照)の、各営業日毎の指値若しくは逆指値を日付と対応付けて個別に格納するカラム(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、…等)に記憶させ、権利落ち日以降の営業日については、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された入力に係る指値または逆指値(「固有データ1」カラムに記憶された指値または逆指値)から、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された売買対象の銘柄の予想配当金(システムで提供する予想配当金)、または顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ2」カラムに記憶された売買対象の銘柄の顧客自身の予想配当金を減算することにより、修正後の指値または逆指値を算出し、算出した修正後の指値または逆指値を、権利落ち日以降の営業日の日付と対応付けて、期間指定注文データとして期間指定注文データベース30(図2参照)の、各営業日毎の指値若しくは逆指値を日付と対応付けて個別に格納するカラム(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、…等)に記憶させる(図10のステップS24)。
例えば、図2の権利落ち修正のデータ例(図16の例も同様)に示すように、期間指定注文データベース30(図2参照)の「固有データ1」カラムに、入力に係る指値=400円が記憶され、「固有データ2」カラムに、権利落ち修正に用いる予想配当金に関する情報=10円(自己予想配当金使用修正)が記憶され、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された売買対象の銘柄Cについての権利落ち日が20XX年1月30日であったとすると、権利落ち日よりも前の営業日である1月28日(1営業日目)および1月29日(2営業日目)の指値は、400円となり、権利落ち日以降の営業日である1月30日(3営業日目)、2月2日(4営業日目)、および2月3日(5営業日目)の指値は、400円−10円=390円となる。なお、顧客が自己の予想配当金ではなく、システムで提供する予想配当金での修正を選択していた場合には、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された売買対象の銘柄Cについての予想配当金(システムで提供する予想配当金)は、7円であるから、権利落ち日以降の営業日である1月30日(3営業日目)、2月2日(4営業日目)、および2月3日(5営業日目)の指値は、400円−7円=393円となる。
一方、図10のステップS23で、権利落ち日が、期間指定注文の受付日よりも後の営業日ではないと判断された場合には、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の全ての営業日について、入力に係る指値または逆指値(「固有データ1」カラムに記憶された指値または逆指値)をそのままの値で各営業日の日付と対応付けて、期間指定注文データとして期間指定注文データベース30(図2参照)の、各営業日毎の指値若しくは逆指値を日付と対応付けて個別に格納するカラム(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、…等)に記憶させる(図10のステップS25)。
その後、期間指定注文データベース30(図2参照)に記憶された注文継続期間内の各営業日の指値または逆指値の算出処理を終了したところで、図10のステップS26〜S33の発注データの作成および発注に関する処理を実行する。この図10のステップS26〜S33の処理は、注文継続期間内の全ての営業日の指値または逆指値の算出処理を終了後に実行するという点で、前述した図6における「大引け後の指値・逆指値の修正なし」の場合と同じであるから、前述した図6のステップS6〜S13の処理と同様であるため、説明を省略する。そして、期間指定注文が約定するか、注文継続期間の終了により、期間指定注文の受付および発注に関する一連の処理を終了する(図10のステップS34)。
<手動入力を選択した場合の処理の流れ>
図12において、注文処理システム20による期間指定注文の受付処理を開始した後(ステップS41)、期間指定注文受付処理手段21により、顧客またはその入力代行者の操作する端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる画面表示要求信号を受信すると、期間指定注文画面100(図17参照)の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信する(ステップS42)。すると、端末装置40の画面上には、図17に示すような期間指定注文画面100が表示される。
図17の期間指定注文画面100は、前述した図14〜図16で示した期間指定注文画面100と同じ画面であり、図17に示す状態で、顧客またはその入力代行者が、この期間指定注文画面100の指値・逆指値の決定方法の選択部120の「手動入力」選択部121を選択するとともに、その他の必要データを入力し、「OK」ボタン130を押下操作すると、図3に示した手動入力のデータ例のように、期間指定注文データ30には、期間指定注文データの一部として、例えば、注文番号=4(自動付与)、顧客W(システムへのログイン時等に入力されている。)、銘柄D、注文数量=4,000株、売買区分=買、注文継続期間=20XX年1月28日〜20XX年2月5日、指値・逆指値の決定方法=手動入力が記憶される(図12のステップS42)。
続いて、期間指定注文受付処理手段21により、端末装置40から受信した指値・逆指値の決定方法の選択情報に従って、次の画面として、指値・逆指値の決定方法の種類毎に固有の期間指定注文画面を作成し、作成した画面の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信する(図12のステップS42)。すると、端末装置40の画面上には、指値・逆指値の決定方法の種類毎に固有の期間指定注文画面として、図17の下部に示すような手動入力用の期間指定注文画面300が表示される。
図17において、手動入力用の期間指定注文画面300には、銘柄・注文数量・売買区分の表示部301と、注文継続期間の表示部302とが設けられている。これらの表示部301,302は、端末装置40から受信した銘柄識別情報、注文数量、売買区分、および注文継続期間を用いて作成されている。
また、手動入力用の期間指定注文画面300には、通常の指値を指定することを選択する「通常の指値」選択部303と、逆指値を指定することを選択する「逆指値」選択部304と、権利落ち情報表示部310と、指値・逆指値の入力指定部320と、期間指定注文のデータ入力を確定させるための「OK」ボタン330と、期間指定注文画面100に戻るための「戻る」ボタン331とが設けられている。
権利落ち情報表示部310には、権利落ち日表示部311と、予想配当金表示部312とが設けられている。これらの権利落ち日表示部311および予想配当金表示部312は、端末装置40から受信した銘柄識別情報をキーとして、権利落ち情報データベース32(図5参照)から取得した、売買対象の銘柄についての権利落ち日および予想配当金を用いて作成されている。
指値・逆指値の入力指定部320には、1営業日目、2営業日目、3営業日目、4営業日目、5営業日目、…の指値または逆指値を入力する入力部321,322,323,324,325,…が設けられている。これらの入力部321等の設置個数は、期間指定注文画面100で入力指定された注文継続期間内の営業日の数で決まる。
そして、図17の期間指定注文画面300において、顧客またはその入力代行者が必要データを入力し、「OK」ボタン330を押下操作すると、手動入力用の期間指定注文データとして、通常の指値・逆指値の別、および各営業日毎の指値若しくは逆指値が、端末装置40からネットワーク1を介して注文処理システム20へ送信される。注文処理システム20では、期間指定注文受付処理手段21により、これらの入力データを受信すると、受信した手動入力用の期間指定注文データを、注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベース30(図3参照)に記憶させる(図12のステップS42)。
例えば、図17の期間指定注文画面300に示す状態で、顧客が手動入力用の期間指定注文データの入力を行った場合には、図3に示した手動入力のデータ例のように、期間指定注文データ30には、例えば、注文番号=4(自動付与)に関連付けて、1営業日目の指値=400円、2営業日目の指値=403円、3営業日目の指値=405円、4営業日目の指値=397円、5営業日目の指値=398円、…が記憶される。なお、4営業日目の指値および5営業日目の指値は、顧客が、権利落ち情報表示部310の権利落ち日表示部311および予想配当金表示部312を参照し、4営業日目の2月2日以降に、権利落ちの影響で株価が10円程度下落することを考慮し、入力したものである。
その後、期間指定注文データベース30(図3参照)に記憶された注文継続期間内の各営業日の指値または逆指値の入力指定を終了したところで、図12のステップS43〜S50の発注データの作成および発注に関する処理を実行する。この図12のステップS43〜S50の処理は、注文継続期間内の全ての営業日の指値または逆指値の決定後に実行するという点で、前述した図6における「大引け後の指値・逆指値の修正なし」の場合と同じであるから、前述した図6のステップS6〜S13の処理と同様であるため、説明を省略する。そして、期間指定注文が約定するか、注文継続期間の終了により、期間指定注文の受付および発注に関する一連の処理を終了する(図12のステップS51)。
<チャート上での描画入力を選択した場合の処理の流れ>
図13において、注文処理システム20による期間指定注文の受付処理を開始した後(ステップS61)、期間指定注文受付処理手段21により、顧客またはその入力代行者の操作する端末装置40からネットワーク1を介して送信されてくる画面表示要求信号を受信すると、期間指定注文画面100(図16参照)の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信する(ステップS62)。すると、端末装置40の画面上には、図18に示すような期間指定注文画面100が表示される。
図18の期間指定注文画面100は、前述した図14〜図17で示した期間指定注文画面100と同じ画面であり、図18に示す状態で、顧客またはその入力代行者が、この期間指定注文画面100の指値・逆指値の決定方法の選択部120において、「チャート上での描画入力」選択部123を選択するとともに、その他の必要データを入力し、「OK」ボタン130を押下操作すると、図3に示したチャート上での描画入力のデータ例のように、期間指定注文データ30には、期間指定注文データの一部として、例えば、注文番号=5(自動付与)、顧客V(システムへのログイン時等に入力されている。)、銘柄E、注文数量=2,000株、売買区分=買、注文継続期間=20XX年1月28日〜20XX年2月5日、指値・逆指値の決定方法=チャート上での描画入力が記憶される(図13のステップS62)。
続いて、期間指定注文受付処理手段21により、端末装置40から受信した指値・逆指値の決定方法の選択情報に従って、次の画面として、指値・逆指値の決定方法の種類毎に固有の期間指定注文画面を作成し、作成した画面の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置40へ送信する(図13のステップS62)。すると、端末装置40の画面上には、指値・逆指値の決定方法の種類毎に固有の期間指定注文画面として、図18の下部に示すようなチャート上での描画入力用の期間指定注文画面350が表示される。
図18において、チャート上での描画入力用の期間指定注文画面350には、銘柄・注文数量・売買区分の表示部351と、注文継続期間の表示部352とが設けられている。これらの表示部351,352は、端末装置40から受信した銘柄識別情報、注文数量、売買区分、および注文継続期間を用いて作成されている。
また、チャート上での描画入力用の期間指定注文画面350には、通常の指値を指定することを選択する「通常の指値」選択部353と、逆指値を指定することを選択する「逆指値」選択部354と、チャート表示の指定部360と、権利落ち修正の指定部370と、期間指定注文のデータ入力を確定させるための「OK」ボタン380と、期間指定注文画面100に戻るための「戻る」ボタン381とが設けられている。
チャート表示の指定部360には、チャート表示部361と、このチャート表示部361に追加表示するラインを選択する表示ライン選択部362と、この表示ライン選択部362で選択したラインをチャート表示部361に追加表示するための「ライン表示」ボタン363と、チャート表示部361上で顧客またはその代表者が引線や打点等の描画操作入力により入力指定した指値または逆指値を数値表示するための「指値・逆指値表示」ボタン364とが設けられている。
チャート表示部361は、株価データベース31(図4参照)に記憶された株価等のデータを用いて作成される。このチャート表示部361への初期表示は、例えば、4本値によるローソク足のチャートであり、これに追加表示したいライン(例えば、25日移動平均線およびそれを中心とする乖離率5%の上下のライン、25日移動平均線およびそれを中心とする2σのボリンジャーバンド、一目均衡表を構成する各ラインや雲等)を表示ライン選択部362で選択し、「ライン表示」ボタン363を押下操作すると、選択したラインが追加表示されるようになっている。なお、ラインの追加表示の処理は、注文処理システム20とのデータの送受信を行って実現してもよく、あるいは端末装置40側だけで画面表示されずに保持されていた裏データを用いて実現してもよい。
権利落ち修正の指定部370には、チャート上で入力した指値または逆指値を修正しないことを選択する選択部371と、システムで提供する予想配当金を使って指値または逆指値を修正することを選択する選択部372と、自分の予想配当金を使って指値または逆指値を修正することを選択して自分の予想配当金を入力する自己予想配当金入力部373とが設けられている。
そして、図18の期間指定注文画面350において、顧客またはその入力代行者が必要データを入力し、「OK」ボタン380を押下操作すると、チャート上での描画入力用の期間指定注文データとして、通常の指値・逆指値の別、営業日毎の指値または逆指値、および権利落ち修正に関する選択情報(顧客の予想配当金の金額データが含まれる場合がある。)が、端末装置40からネットワーク1を介して注文処理システム20へ送信される。注文処理システム20では、期間指定注文受付処理手段21により、これらの入力データを受信すると、受信したチャート上での描画入力用の期間指定注文データを、注文識別情報と関連付けて期間指定注文データベース30(図3参照)に記憶させる(図13のステップS62)。
例えば、図18の期間指定注文画面350に示す状態で、顧客がチャート上での描画入力用の期間指定注文データの入力を行った場合には、図3に示したチャート上での描画入力のデータ例のように、期間指定注文データ30には、例えば、注文番号=5(自動付与)に関連付けて、指値・逆指値の別=通常の指値、権利落ち修正に関する選択情報(固有データ1)=10円(自己予想配当金使用修正)が記憶される。
それから、指値算出処理手段23により、期間指定注文データベース30(図3参照)に記憶された売買対象の銘柄についての銘柄識別情報をキーとして、権利落ち情報データベース32(図5参照)から、売買対象の銘柄についての権利落ち日を取得し、取得した権利落ち日が、期間指定注文の受付日よりも後の営業日であるか否かを判断する(図13のステップS63)。
ここで、権利落ち日が、期間指定注文の受付日よりも後の営業日である場合には、期間指定注文データベース30(図3参照)に記憶された注文継続期間内の各営業日のうち権利落ち日よりも前の営業日については、期間指定注文データベース30(図3参照)に記憶された描画入力操作に係る指値または逆指値(各営業日毎の指値若しくは逆指値を日付と対応付けて個別に格納するカラム(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、…等)に記憶された指値または逆指値)をそのままの状態とし、権利落ち日以降の営業日については、期間指定注文データベース30(図3参照)に記憶された描画入力操作に係る指値または逆指値(各営業日毎の指値若しくは逆指値を日付と対応付けて個別に格納するカラム(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、…等)に記憶された指値または逆指値)から、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された売買対象の銘柄の予想配当金(システムで提供する予想配当金)、または顧客若しくは入力代行者により入力指定されて期間指定注文データベース30(図3参照)の「固有データ2」カラムに記憶された売買対象の銘柄の顧客自身の予想配当金を減算することにより、修正後の指値または逆指値を算出し、算出した修正後の指値または逆指値を、権利落ち日以降の営業日の日付と対応付けて、期間指定注文データとして期間指定注文データベース30(図3参照)の、各営業日毎の指値若しくは逆指値を日付と対応付けて個別に格納するカラム(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、…等)に上書き保存する(図13のステップS64)。
例えば、図3のチャート上での描画入力のデータ例(図18の例も同様)に示すように、期間指定注文データベース30(図3参照)の、各営業日毎の指値若しくは逆指値を日付と対応付けて個別に格納するカラム(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、…等)に、描画入力操作に係る指値として、713円、711円、709円、707円、705円、…が記憶され、「固有データ1」カラムに、権利落ち修正に関する選択情報=10円(自己予想配当金使用修正)が記憶され、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された売買対象の銘柄Eについての権利落ち日が20XX年1月30日であったとすると、権利落ち日よりも前の営業日である1月28日(1営業日目)および1月29日(2営業日目)の指値は、713円、711円のままで維持され、権利落ち日以降の営業日である1月30日(3営業日目)、2月2日(4営業日目)、および2月3日(5営業日目)の指値は、709円、707円、705円から、それぞれ10円を減じ、699円、697円、695円に修正される。なお、顧客が自己の予想配当金ではなく、システムで提供する予想配当金での修正を選択していた場合には、権利落ち情報データベース32(図5参照)に記憶された売買対象の銘柄Eについての予想配当金(システムで提供する予想配当金)は、11円であるから、権利落ち日以降の営業日である1月30日(3営業日目)、2月2日(4営業日目)、および2月3日(5営業日目)の指値は、709円、707円、705円から、それぞれ11円を減じ、698円、696円、694円に修正される。
一方、図13のステップS63で、権利落ち日が、期間指定注文の受付日よりも後の営業日ではないと判断された場合には、期間指定注文データベース30(図3参照)に記憶された注文継続期間内の全ての営業日について、期間指定注文データベース30(図3参照)に記憶された描画入力操作に係る指値または逆指値(各営業日毎の指値若しくは逆指値を日付と対応付けて個別に格納するカラム(「1営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、「2営業日目の日付と指値・逆指値」カラム、…等)に記憶された指値または逆指値)をそのままの状態とする(図13のステップS65)。
その後、期間指定注文データベース30(図3参照)に記憶された注文継続期間内の各営業日の指値または逆指値の算出処理を終了したところで、図13のステップS66〜S73の発注データの作成および発注に関する処理を実行する。この図13のステップS66〜S73の処理は、注文継続期間内の全ての営業日の指値または逆指値の算出処理を終了後に実行するという点で、前述した図6における「大引け後の指値・逆指値の修正なし」の場合と同じであるから、前述した図6のステップS6〜S13の処理と同様であるため、説明を省略する。そして、期間指定注文が約定するか、注文継続期間の終了により、期間指定注文の受付および発注に関する一連の処理を終了する(図13のステップS74)。
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。すなわち、注文処理システム20は、株価データベース31(図4参照)に記憶された分析期間内の株価等のデータを用いて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、発注データの指値または逆指値を算出する処理を、発注日を毎回1営業日ずつずらしながら、すなわち分析期間を毎回1営業日ずつずらしながら約定するまで繰り返すので、注文継続期間内の各営業日について異なる指値または逆指値を算出することができ、顧客サービスの向上を図ることができる。
また、「大引け後の指値・逆指値修正あり」を選択した場合(図6参照)には、上記のような発注日を毎回1営業日ずつずらしながらの、すなわち分析期間を毎回1営業日ずつずらしながらの発注データの指値または逆指値の算出処理は、一時にまとめて行うのではなく、1営業日分ずつ毎営業日の発注前に繰り返し行うので、算出される指値または逆指値は、毎回、最新の株価データを反映したものとなるため、過去の複数の営業日についての株価等を用いて予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って指値または逆指値を算出するという思想を、より忠実に実現することができる。
さらに、注文処理システム20は、移動平均値からの乖離の度合いで指値または逆指値を算出決定することができるので(図14参照)、顧客は、注文時点では、移動平均線を中心とする上側または下側の乖離線(過去の複数の株価等を用いて形成されたライン)の延長線を予測することにより、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値または逆指値についてのシステムの算出結果を、予測することができる。
そして、注文処理システム20は、予想配当金を用いて調整株価を算出し、調整株価を用いて、いわゆる移動平均乖離で指値または逆指値を算出することができるので(図8参照)、移動平均値を算出する際に用いる株価等のデータに連続性を持たせることができる。このため、権利落ち日を含む注文継続期間を指定することができるので、顧客サービスの、より一層の向上を図ることができる。
また、注文処理システム20は、調整株価算出処理手段26を設置することにより、この調整株価算出処理手段26により算出されて株価データベース31(図4参照)に記憶された調整株価を用いて、いわゆる移動平均乖離で指値または逆指値を算出することもでき、これによっても、移動平均値を算出する際に用いる株価等のデータに連続性を持たせることができる。このため、権利落ち日を含む注文継続期間を指定することができるので、顧客サービスの、より一層の向上を図ることができる。
さらに、注文処理システム20は、いわゆるボリンジャーバンドで指値または逆指値を算出決定することができるので、顧客は、注文時点では、ボリンジャーバンドの上側または下側の境界ライン(過去の複数の株価等を用いて形成されたライン)の延長線を予測することにより、注文継続期間内の各営業日に発注する発注データの指値または逆指値についてのシステムの算出結果を、予測することができる。
そして、注文処理システム20は、予想配当金を用いて調整株価を算出し、調整株価を用いて、いわゆるボリンジャーバンドで指値または逆指値を算出することができるので(図9参照)、移動平均値および標準偏差を算出する際に用いる株価等のデータに連続性を持たせることができる。このため、権利落ち日を含む注文継続期間を指定することができるので、顧客サービスの、より一層の向上を図ることができる。
また、注文処理システム20は、調整株価算出処理手段26を設置することにより、この調整株価算出処理手段26により算出されて株価データベース31(図4参照)に記憶された調整株価を用いて、いわゆるボリンジャーバンドで指値または逆指値を算出決定することもでき、これによっても、移動平均値および標準偏差を算出する際に用いる株価等のデータに連続性を持たせることができる。このため、権利落ち日を含む注文継続期間を指定することができるので、顧客サービスの、より一層の向上を図ることができる。
さらに、注文処理システム20は、移動平均乖離やボリンジャーバンド以外のパターンでも、予想配当金を用いて調整株価を算出し、調整株価を用いて、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って指値または逆指値を算出することができるので、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムへの入力データとして用いる株価等のデータに、連続性を持たせることができる。このため、権利落ち日を含む注文継続期間を指定することができるので、顧客サービスの、より一層の向上を図ることができる。
そして、注文処理システム20は、パターン選択で権利落ち修正を選択した場合(図16参照)には、権利落ち日よりも前の営業日について、入力された指値または逆指値をそのままの値とする一方で、権利落ち日以降の営業日について、入力された指値または逆指値から予想配当金を減じて修正後の指値または逆指値を算出することができるので、注文継続期間内の各営業日について異なる指値または逆指値を設定することができるうえ、権利落ち日を含む注文継続期間を指定することができ、顧客サービスの向上を図ることができる。
また、注文処理システム20は、手動入力を選択した場合(図17参照)には、営業日毎の指値または逆指値の入力を受け付けることができるので、注文継続期間内の各営業日について異なる指値または逆指値を入力指定することができるとともに、顧客が権利落ち日を把握していれば、権利落ちの影響を考慮して各営業日の指値または逆指値を入力することができるため、権利落ち日を含む注文継続期間を指定することができ、顧客サービスの向上を図ることができる。
さらに、注文処理システム20は、手動入力が選択された場合(図17参照)に、権利落ち情報を、端末装置40に画面表示することができるので、顧客は、権利落ち日を含む注文継続期間を指定する際に、注文継続期間内の各営業日について、より一層適切な指値または逆指値を入力指定することができる。
そして、注文処理システム20は、チャート上での描画入力を選択した場合(図18参照)には、顧客は、チャート上で引線や打点等の描画入力操作を行うことにより、注文継続期間内の各営業日について、視覚的に自己のイメージした通りの指値または逆指値を容易に入力指定することができるので、注文継続期間内の各営業日について異なる指値または逆指値を入力指定することができるうえ、顧客の入力操作の手間および入力時の判断の手間の軽減を図ることができる。
また、注文処理システム20は、チャート上での描画入力が選択された場合(図18参照)に、権利落ち日よりも前の営業日について、チャート上で描画入力された指値または逆指値をそのままの値とする一方で、権利落ち日以降の営業日について、チャート上で描画入力された指値または逆指値から、予想配当金を減じて修正後の指値または逆指値を算出することができるので、注文継続期間に権利落ち日が含まれていても、適切な指値または逆指値を設定することができるため、権利落ち日を含む注文継続期間を指定することができ、顧客サービスの向上を図ることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態の注文処理システム20は、指値および逆指値の双方の期間指定注文を受け付ける構成とされていたが、指値の期間指定注文だけを受け付ける注文処理システムとしてもよく、逆指値の期間指定注文だけを受け付ける注文処理システムとしてもよい。
また、前記実施形態では、分析期間内の株価等のデータを使って指値や逆指値を算出するアルゴリズムとして、移動平均乖離、ボリンジャーバンド、一目均衡表の雲が例示されていたが(図14〜図18参照)、これらに限定されるものではなく、例えば、一目均衡表の他のラインを使用して指値や逆指値を算出してもよく、また、移動平均、標準偏差、一目均衡表等のような公知の分析方法ではなく、分析期間内の株価等のデータを使った新規な分析方法により得られたラインを用いてもよく、さらには、公知のラインまたは新規なラインの値そのもので指値や逆指値を定めてもよく、あるいは各ラインに、一定額または顧客の指定した額を加減し、標準偏差等の分析値を加減し、一定率または顧客の指定した率を乗じ、分析値を乗じること等により、指値や逆指値を算出してもよく、要するに、分析期間内の株価等のデータを使って、予め定められた式および/または条件分岐からなるアルゴリズムに従って、指値や逆指値を算出することができればよい。