以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1には、本実施形態の配当金再投資システム20およびその周辺システムの全体構成が示されている。図2~図17には、記憶手段40を構成する各種データの記憶手段41~56のレコード構成が示され、図18および図19には、処理の流れがフローチャートで示され、図20および図21には、再投資設定画面のうちのメニューの画面200,201が示されている。また、図22~図24は、配当金の再投資方法の概要の説明図であり、図25は、配当金受領時の保有資産に関するデータの変遷を示す説明図である。さらに、図26~図38には、各コースの再投資設定画面210~330が示されている。
<システムの全体構成>
図1において、配当金管理システム10は、証券会社が運営・管理する配当金再投資システム20を中心とし、この配当金再投資システム20の周辺システムとともに構成されている。この配当金再投資システム20は、通信回線であるネットワーク1に接続されている。また、配当金再投資システム20には、通信回線2を介して証券保管振替機構システム60が接続され、この証券保管振替機構システム60には、通信回線3を介して発行会社システム70が接続されている。さらに、配当金再投資システム20には、通信回線4を介して市場システム80が接続されるとともに、通信回線5を介して金融商品情報提供システム90が接続されている。また、配当金再投資システム20には、ネットワーク1を介して顧客(投資家)またはその入力代行者(証券会社の営業員やオペレータ等)が操作する多数の顧客端末100が接続されるとともに、ネットワーク1または通信回線6を介してシステム担当者が操作する管理者端末110が接続されている。
ここで、ネットワーク1は、本実施形態では、主としてインターネットを中心に構成され、有線であるか、無線であるか、有線・無線の混在型であるかは問わない。通信回線2~5は、専用線でもよく、ネットワーク1としてもよい。通信回線6は、LANやイントラネット等の社内ネットワークである。
配当金再投資システム20は、1台または複数台のコンピュータにより構成され、配当金自動再投資サービスに関する各種処理を実行する処理手段20Aと、この処理手段20Aで使用する各種データを記憶する記憶手段40とを備えている。
このうち、処理手段20Aは、再投資設定受付手段21と、配当金受領準備処理手段22と、配当金入金予定額明細受信手段23と、注文作成手段24と、余力拘束手段25と、買付処理手段26と、日々決算型銘柄買付手段27と、送金手段28と、証券会社用買付処理手段29とを含んで構成されている。
これらの処理手段20Aに含まれる各手段21~29は、配当金再投資システム20を構成するコンピュータ本体の内部に設けられた中央演算処理装置(CPU)、およびこのCPUの動作手順を規定する1つまたは複数のプログラム、並びに、主メモリやキャッシュメモリ等の作業用メモリ等により実現される。なお、これらの各手段21~29の詳細は、後述する。
また、記憶手段40は、顧客情報記憶手段41と、単価情報記憶手段42と、銘柄情報記憶手段43と、利回り記憶手段44と、配当金入金予定額明細記憶手段45と、配当金情報記憶手段46と、総株主報告予定明細記憶手段47と、金銭残高記憶手段48と、日々決算型銘柄残高記憶手段49と、拘束金記憶手段50と、顧客証券残高記憶手段51と、証券会社証券残高記憶手段52と、注文データ記憶手段53と、約定データ記憶手段54と、推薦銘柄記憶手段55と、再投資設定情報記憶手段56とを含んで構成されている。
これらの記憶手段40に含まれる各記憶手段41~56は、例えばハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)等により好適に実現されるが、記憶容量やアクセス速度等に問題が生じない範囲であれば、例えば、DVD、CD、MO、磁気テープ等の他の記録媒体を採用してもよい。また、各記憶手段41~56のデータ保存形式は、データベースでもよく、フラットファイル等のファイル形式でもよい。データベースとする場合には、各記憶手段41~56をそれぞれ別々のデータベースとしてもよく、1つまたは幾つかのデータベース内の異なるテーブルとしてもよい。なお、これらの各記憶手段41~56の詳細は、後述する。
証券保管振替機構システム60は、1台または複数台のコンピュータにより構成され、証券会社の配当金再投資システム20と発行会社システム70との間で配当金の支払いに関連する各種の処理を実行するものである。
発行会社システム70は、1台または複数台のコンピュータにより構成され、配当金を支払う国内株式(日本株式)の発行会社の処理を実行するものである。
市場システム80は、証券取引所システムや私設取引システム(PTS)等のような金融商品の売買取引を取り扱うシステムであり、1台または複数台のコンピュータにより構成されている。
金融商品情報提供システム90は、本実施形態では、配当金自動再投資サービスを行うために必要となる金融商品の情報(例えば、国内株式の各銘柄の単価、投資信託の各銘柄の基準価額等)を提供するシステムの総称として用いており、具体的には、例えば、投資信託の運用会社のシステム、配当金再投資システム20を運営・管理する証券会社内の他のシステム(例えば、配当金自動再投資サービス以外のサービスに関するデータ処理を実行するシステム等)、情報ベンダーのシステム等であり、これらのシステムは、それぞれ1台または複数台のコンピュータにより構成されている。
従って、例えば、株式の単価や配当利回り、投資信託の分配金利回りは、金融商品情報提供システム90としての情報ベンダーのシステムまたは自社内の他のシステムから、通信回線5を介して配当金再投資システム20へ送信され、単価情報記憶手段42(図3参照)や利回り記憶手段44(図5参照)に記憶されるようになっている。また、投資信託の基準価額については、金融商品情報提供システム90としての投資信託の運用会社のシステムで計算され、その計算結果が、通信回線5を介して配当金再投資システム20へ送信され、単価情報記憶手段42に記憶されるようになっている。さらに、株式および投資信託の推薦銘柄については、金融商品情報提供システム90としての情報ベンダーのシステムまたは自社内の他のシステムから、通信回線5を介して配当金再投資システム20へ送信され、推薦銘柄記憶手段55(図16参照)に記憶されるようになっている。
顧客端末100および管理者端末110は、コンピュータにより構成され、例えばマウスやキーボード等の入力手段と、例えば液晶ディスプレイ等の表示手段とを備えている。これらの顧客端末100および管理者端末110は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯情報端末(PDA)等の携帯機器でもよい。
<配当金再投資システム20/処理手段20A/再投資設定受付手段21の詳細構成>
再投資設定受付手段21は、顧客端末100からの要求に応じ、再投資設定画面200,201,210~330(図20、図21、図26~図38参照)の表示用データ(例えば、WEB画面データ)を、ネットワーク1を介して顧客端末100に送信するとともに、顧客端末100からネットワーク1を介して送信されてくる顧客またはその入力代行者による再投資設定情報の入力を受け付け、受け付けた再投資設定情報を、顧客識別情報(証券口座の口座番号)と関連付けて再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶させる処理を実行するものである。
ここで、再投資設定受付手段21により入力を受け付ける再投資設定情報には、図17に示すように、証券口座の口座番号(顧客識別情報)、コース識別情報(例えば[1-1]等)、銘柄コード(銘柄識別情報)および買付順序、買付順序の自動決定方法の種別、単元未満株の銘柄がなくなった後に継続的な買付を行う保有銘柄(引継銘柄)の銘柄コード、引継銘柄の自動決定時期(事前・事後の別)、引継銘柄の自動決定方法の種別、単元未満株の銘柄がなくなった後に継続的な買付を行う推薦銘柄(乗換銘柄)の銘柄コード等があるが、顧客が選択するコースによって異なるので、詳細は各コースの説明で述べる(図26~図38参照)。なお、再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶される再投資設定情報には、再投資設定受付手段21による設定時よりも後の時点で注文作成手段24により自動決定された情報(引継銘柄事後自動決定処理で自動決定された引継銘柄の銘柄コード)も含まれる。
上記において、引継銘柄と乗換銘柄との違いは、引継銘柄が、保有銘柄の中から選択される1銘柄であるのに対し、乗換銘柄は、保有していない銘柄の中から選択される1銘柄である点である。引継銘柄については、再投資設定受付手段21により事前に設定してもよく、注文作成手段24により事後的に(設定時よりも後の時点で)自動決定してもよいのに対し、乗換銘柄については、顧客が保有していない銘柄であるため、顧客の選択行為による銘柄となることから、システムによる自動決定は行われない。乗換銘柄が投資信託の銘柄である場合は、事前に目論見書が配布される。
より詳細には、再投資設定受付手段21は、乗換銘柄設定処理として、配当金入金予定額明細データの受信の都度の注文作成手段24による毎回の処理の開始時点で単元未満株を含む状態の銘柄がない場合、または、注文作成手段24による毎回の処理の途中で単元未満株を含む状態の銘柄が無くなった場合に、設定時点で保有していない株式または投資信託の銘柄に乗り換えて買付を継続する際の1つの買付対象銘柄(これを乗換銘柄と呼ぶ。)の設定入力を事前に受け付けておき、受け付けた乗換銘柄の銘柄コードを、再投資設定情報として、顧客識別情報(証券口座の口座番号)と関連付けて再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶させる処理を実行する。要するに、乗換銘柄の買付が開始される乗換時期は、設定時よりも後の時点であるが、乗換銘柄の設定は、再投資設定受付手段21により事前に行っておく。
(再投資設定受付手段21による顧客への参考情報の提供処理)
また、再投資設定受付手段21は、予測期間長短判断情報提供処理と、配当利回り提供処理と、株式推薦銘柄提供処理と、投資信託推薦銘柄提供処理とを実行する。これらの処理は、再投資設定情報の入力の際に顧客に提供する参考情報としての各種情報を含む再投資設定画面210,220,230,260,270,280,290,300,310,320,330(例えば、Web画面)の表示用データ(図26~図28、図31~図38参照)を、ネットワーク1を介して顧客端末100に送信する処理である。
予測期間長短判断情報提供処理(図26~図28、図31~図33、図35、図36参照)は、顧客証券残高記憶手段51(図12参照)に記憶されている保有銘柄のうち単元未満株を含む状態となっている各銘柄について、保有株数が単元株数の整数倍の株数に到達するまでに要する予測期間の長短判断情報を、ネットワーク1を介して顧客端末100に送信する処理である。
より詳細には、予測期間長短判断情報提供処理は、各銘柄の保有株数と、各銘柄の単元株数の整数倍の株数であって、かつ、各銘柄の保有株数よりも大きい株数として定まる到達目標株数との差分の株数(つまり、あと何株で到達目標株数に到達するかという株数)に、単価情報記憶手段42(図3参照)に記憶されている各銘柄の単価の変動履歴を用いて定めた移動平均価格若しくはその他の代表価格を乗じることにより、単元株数の整数倍の株数に到達までに要する各銘柄の予測金額を算出し、予測金額の大小を予測期間の長短判断情報として提供するか、または、配当金受領実績として金銭残高記憶手段48(図9参照)に記憶されている複数の配当金入金データ若しくは配当金入金予定額明細記憶手段45(図6参照)に記憶されている複数の配当金入金予定額を用いて定めた単位期間当たりの配当金受領実績金額を用いて、予測金額を予測期間に換算し、予測期間の長短判断情報を提供する処理である。
ここで、「移動平均価格若しくはその他の代表価格」は、後述する注文作成手段24による優先順位自動決定処理の場合と同様である。また、「単位期間当たりの配当金受領実績金額」は、過去から現在までの一定期間(例えば、最近の3年間、5年間等)に実際に顧客が受領した配当金受領実績金額を、その一定期間が単位期間(予測期間の表示用の単位期間)の何倍の期間長であるかという数値で除した平均金額である。例えば、単位期間が1ヵ月、一定期間が3年間であるとすると、3年間は36ヵ月であるから、最近の3年間の配当金受領実績金額を36で除することにより、単位期間当たりの配当金受領実績金額が得られる。また、単位期間が1年間、一定期間が3年間であるとすると、最近の3年間の配当金受領実績金額を3で除することにより、単位期間当たりの配当金受領実績金額が得られる。ここで計算に用いる配当金受領実績金額は、ある銘柄(1銘柄でも、複数銘柄でもよい)の配当金を再投資に使うことを顧客が選択している場合の当該銘柄だけの配当金受領実績金額である。従って、例えば、銘柄A,B,Cの配当金を再投資に使うことを顧客が選択している場合には、銘柄A,B,Cの各配当金だけの受領実績を集計すればよく、銘柄Dの配当金の受領実績は集計に含めない。「予測金額を予測期間に換算」する処理は、予測金額を、単位期間(予測期間の表示用の単位期間)当たりの配当金受領実績金額で除する処理である。
配当利回り提供処理(図26~図28、図31~図38参照)は、顧客証券残高記憶手段51(図12参照)に記憶されている各保有銘柄について、利回り記憶手段44(図5参照)に記憶されている株式の配当利回りを、ネットワーク1を介して顧客端末100に送信する処理である。本実施形態では、提供する株式の配当利回りの情報は、直近の配当利回り、および直近を含む最近の配当利回りの推移とされているが、直近の配当利回りだけとしてもよい。
株式推薦銘柄提供処理(図34~図38参照)は、顧客証券残高記憶手段51(図12参照)に記憶されていない株式の未保有の銘柄であって、かつ、顧客証券残高記憶手段51に記憶されている各保有銘柄に関連する株式の銘柄として推薦銘柄記憶手段55(図16参照)に記憶されている株式の推薦銘柄の情報、または、これらの株式の推薦銘柄のうち利回り記憶手段44(図5参照)に記憶されている株式の配当利回りが予め定めた閾値よりも高い高配当利回りの株式の推薦銘柄の情報を、ネットワーク1を介して顧客端末100に送信する処理である。
投資信託推薦銘柄提供処理(図34~図38参照)は、顧客証券残高記憶手段51(図12参照)に記憶されていない投資信託の未保有の銘柄であって、かつ、顧客証券残高記憶手段51に記憶されている顧客の株式の保有銘柄を構成銘柄に含む投資信託の銘柄として推薦銘柄記憶手段55(図16参照)に記憶されている投資信託の推薦銘柄の情報、または、これらの投資信託の推薦銘柄のうち利回り記憶手段44(図5参照)に記憶されている分配金利回りが予め定めた閾値よりも高い高分配金利回りの投資信託の推薦銘柄の情報を、ネットワーク1を介して顧客端末100に送信する処理である。
なお、本実施形態では、図35、図36、図37、図38の推薦銘柄表示限定ボタン301,311,321,331をクリックすることにより、株式推薦銘柄提供処理で情報を提供する株式の推薦銘柄や、投資信託推薦銘柄提供処理で情報を提供する投資信託の推薦銘柄を、乗換前の買付対象銘柄に関連する銘柄に限定すること、買付順序を指定した複数の買付対象銘柄(設定時集合買付対象銘柄)のいずれかに関連する銘柄に限定すること、乗換前の買付対象銘柄になることが予定されている単元未満株の各銘柄(買付順序の自動決定の対象となる設定時集合買付対象銘柄、または、処理時優先順位の自動決定の対象となる処理時集合買付対象銘柄)のいずれかに関連する銘柄に限定することができる。従って、乗換前に買付を行うことになる買付対象銘柄と、乗換銘柄とが、互いに関連する銘柄となり、関連する銘柄への乗換を実現することができる。
(再投資設定受付手段21による銘柄自動選択処理)
また、再投資設定受付手段21は、次のような銘柄自動選択処理を実行する。この銘柄自動選択処理は、図27のコース[2]において、買付対象銘柄を自動選択することを顧客が選択した場合に実行される。
すなわち、再投資設定受付手段21は、銘柄自動選択処理として、顧客証券残高記憶手段51(図12参照)に記憶されている顧客の複数の保有銘柄のうち単元未満株を含む状態の各銘柄について、保有株数が単元株数の整数倍の株数に到達するまでに要する予測期間の長短判断情報を算出し、算出した長短判断情報を用いて予測期間が最も短い銘柄を、設定時点から買付を継続する1つの買付対象銘柄として自動選択し、自動選択した買付対象銘柄についての銘柄コードを、再投資設定情報として、顧客識別情報(証券口座の口座番号)と関連付けて再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶させる処理を実行する。
この銘柄自動選択処理は、各銘柄の保有株数と、各銘柄の単元株数の整数倍であって、かつ、各銘柄の保有株数よりも大きい株数として定まる到達目標株数との差分の株数(つまり、あと何株で到達目標株数に到達するかという株数)に、単価情報記憶手段42(図3参照)に記憶されている各銘柄の単価の変動履歴を用いて定めた設定時点の移動平均価格若しくはその他の代表価格を乗じることにより、単元株数の整数倍の株数に到達までに要する各銘柄の予測金額を算出し、算出した予測金額が最も小さい銘柄を、予測期間が最も短い銘柄として選択する処理である。なお、「移動平均価格若しくはその他の代表価格」は、後述する注文作成手段24による優先順位自動決定処理の場合と同様である。
(再投資設定受付手段21による買付順序自動決定処理)
また、再投資設定受付手段21は、次のような買付順序自動決定処理を実行する。本実施形態では、顧客が選択できるように、3種類の買付順序自動決定処理が用意されている。第1の買付順序自動決定処理は、単元未満株を含む状態の銘柄の保有株数が単元株数の整数倍の株数に到達するまでに要する予測期間が短い順に決定する処理であり、第2の買付順序自動決定処理は、配当利回りが高い順に決定する処理であり、第3の買付順序自動決定処理は、予測期間および配当利回りの双方を加味して決定する処理である。この買付順序自動決定処理は、注文作成手段24による設定時集合買付対象銘柄到達判断処理の前に実行される処理であり、図29のコース[4]、図32のコース[7]、図37のコース[12]が選択された場合に実行される。
すなわち、再投資設定受付手段21は、買付順序自動決定処理(第1、第2、第3の買付順序自動決定処理に共通)として、顧客証券残高記憶手段51(図12参照)に記憶されている顧客の複数の保有銘柄のうち設定時点で単元未満株を含む状態の各銘柄の買付順序を自動決定し、自動決定した買付順序を、再投資設定情報として、顧客識別情報(証券口座の口座番号)および銘柄コードと関連付けて再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶させる処理を実行する。
第1の買付順序自動決定処理は、単元未満株を含む状態の各銘柄の保有株数が単元株数の整数倍の株数に到達するまでに要する予測期間の長短判断情報を算出し、算出した長短判断情報を用いて予測期間が短い順に、買付順序を自動決定するために、各銘柄の保有株数と、各銘柄の単元株数の整数倍の株数であって、かつ、各銘柄の保有株数よりも大きい株数として定まる到達目標株数との差分の株数(つまり、あと何株で到達目標株数に到達するかという株数)に、単価情報記憶手段42(図3参照)に記憶されている各銘柄の単価の変動履歴を用いて定めた設定時点の移動平均価格若しくはその他の代表価格を乗じることにより、単元株数の整数倍の株数に到達までに要する各銘柄の予測金額を算出し、算出した予測金額が小さい順を、予測期間が短い順として買付順序を自動決定する処理である。なお、「移動平均価格若しくはその他の代表価格」は、後述する注文作成手段24による優先順位自動決定処理の場合と同様である。
第2の買付順序自動決定処理は、利回り記憶手段44(図5参照)に記憶されている当該買付順序自動決定処理の時点の各保有銘柄の配当利回りが高い順に、買付順序を自動決定する処理である。ここで、「当該買付順序自動決定処理の時点の各保有銘柄の配当利回り」は、直近の配当利回りでもよく、直近を含む最近の配当利回りの推移から算出した一定期間(期間長は任意)の移動平均値でもよい。
第3の買付順序自動決定処理は、単元未満株を含む状態の各銘柄の保有株数が単元株数の整数倍の株数に到達するまでに要する予測期間の長短判断情報を算出し、算出した長短判断情報を用いて予測期間が短い程、買付順序が早い順番になるように買付順序を自動決定するために、各銘柄の保有株数と、各銘柄の単元株数の整数倍の株数であって、かつ、各銘柄の保有株数よりも大きい株数として定まる到達目標株数との差分の株数(つまり、あと何株で到達目標株数に到達するかという株数)に、単価情報記憶手段42(図3参照)に記憶されている各銘柄の単価の変動履歴を用いて定めた設定時点の移動平均価格若しくはその他の代表価格を乗じることにより、単元株数の整数倍の株数に到達までに要する各銘柄の予測金額を算出し、予測金額が小さい程、予測期間スコアが高くなるように予め定められた予測金額用の閾値(閾値の個数は任意、従って、スコアの段階数は任意)を用いて、算出した予測金額から予測期間スコアを算出するとともに、
配当利回りが大きい程、配当利回りスコアが高くなるように予め定められた配当利回り用の閾値(閾値の個数は任意、従って、スコアの段階数は任意)を用いて、利回り記憶手段44(図5参照)に記憶されている当該買付順序自動決定処理の時点の各保有銘柄の配当利回り(直近の配当利回りでもよく、移動平均値でもよい)から配当利回りスコアを算出し、
算出した予測期間スコアと配当利回りスコアとの合計スコアが大きい順に、買付順序を自動決定する処理である。
(再投資設定受付手段21による引継銘柄事前自動決定処理)
また、再投資設定受付手段21は、次のような引継銘柄事前自動決定処理を実行する。本実施形態では、顧客が選択できるように、3種類の引継銘柄事前自動決定処理が用意されている。第1の引継銘柄事前自動決定処理は、単元株数の次の整数倍の株数に到達するまでに要する予測期間が最も短い銘柄に決定する処理であり、第2の引継銘柄事前自動決定処理は、配当利回りが最も高い銘柄に決定する処理であり、第3の引継銘柄事前自動決定処理は、これらの予測期間および配当利回りの双方を加味して決定する処理である。この引継銘柄事前自動決定処理は、図31のコース[6]、図32のコース[7]、図33のコース[8]が選択された場合に実行される。
すなわち、再投資設定受付手段21は、引継銘柄事前自動決定処理(第1、第2、第3の引継銘柄事前自動決定処理に共通)として、配当金入金予定額明細データの受信の都度の注文作成手段24による毎回の処理の開始時点で単元未満株を含む状態の銘柄がない場合、または、注文作成手段24による毎回の処理の途中で単元未満株を含む状態の銘柄が無くなった場合に、買付を継続する1つの買付対象銘柄としての引継銘柄を、これらの場合に該当する前に、事前に自動決定しておき、自動決定した引継銘柄の銘柄コードを、再投資設定情報として、顧客識別情報(証券口座の口座番号)と関連付けて再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶させる処理を実行する。
第1の引継銘柄事前自動決定処理は、顧客証券残高記憶手段51(図12参照)に記憶されている顧客の複数の保有銘柄について、保有株数が単元株数の次の整数倍の株数に到達するまでに要する予測期間の長短判断情報を算出し、算出した長短判断情報を用いて予測期間が最も短い銘柄を、引継銘柄として自動決定するために、銘柄情報記憶手段43(図4参照)に記憶されている各銘柄の単元株数に、単価情報記憶手段42(図3参照)に記憶されている各銘柄の単価の変動履歴を用いて定めた設定時点の移動平均価格若しくはその他の代表価格を乗じることにより、単元株数の次の整数倍の株数に到達までに要する各銘柄の予測金額を算出し、算出した予測金額が最も小さい銘柄を、予測期間が最も短い銘柄とすることにより、引継銘柄を自動決定する処理である。なお、「移動平均価格若しくはその他の代表価格」は、後述する注文作成手段24による優先順位自動決定処理の場合と同様である。
この第1の引継銘柄事前自動決定処理における予測期間は、引継銘柄の買付が単元株数の整数倍の株数に到達している状態からスタートするので、単元株数の整数倍の株数から、単元株数の次の整数倍の株数に到達するまでに要する予測期間である。従って、単元未満株を含む状態の各銘柄の保有株数が単元株数の整数倍の株数に到達するまでに要する予測期間ではないので、この点が、前述した第1の買付順序自動決定処理とは異なる。
第2の引継銘柄事前自動決定処理は、利回り記憶手段44(図5参照)に記憶されている当該引継銘柄事前自動決定処理の時点の各保有銘柄の配当利回りが最も大きい銘柄を、引継銘柄として自動決定する処理である。ここで、「当該引継銘柄事前自動決定処理の時点の各保有銘柄の配当利回り」は、直近の配当利回りでもよく、直近を含む最近の配当利回りの推移から算出した一定期間(期間長は任意)の移動平均値でもよい。
第3の引継銘柄事前自動決定処理は、保有株数が単元株数の次の整数倍の株数に到達するまでに要する予測期間の長短判断情報を算出し、算出した長短判断情報を用いて予測期間が短い銘柄を引継銘柄として自動決定するために、銘柄情報記憶手段43(図4参照)に記憶されている各銘柄の単元株数に、単価情報記憶手段42(図3参照)に記憶されている各銘柄の単価の変動履歴を用いて定めた当該引継銘柄事前自動決定処理の時点の移動平均価格若しくはその他の代表価格を乗じることにより、単元株数の次の整数倍の株数に到達までに要する各銘柄の予測金額を算出し、予測金額が小さい程、予測期間スコアが高くなるように予め定められた予測金額用の閾値(閾値の個数は任意、従って、スコアの段階数は任意)を用いて、算出した予測金額から予測期間スコアを算出するとともに、
配当利回りが大きい程、配当利回りスコアが高くなるように予め定められた配当利回り用の閾値(閾値の個数は任意、従って、スコアの段階数は任意)を用いて、利回り記憶手段44(図5参照)に記憶されている当該引継銘柄事前自動決定処理の時点の各保有銘柄の配当利回り(直近の配当利回りでもよく、移動平均値でもよい)から配当利回りスコアを算出し、
算出した予測期間スコアと配当利回りスコアとの合計スコアが最も大きい銘柄を、引継銘柄として自動決定する処理である。
<配当金再投資システム20/処理手段20A/配当金受領準備処理手段22の詳細構成>
配当金受領準備処理手段22は、配当金を受領するまでの証券会社内の準備処理を実行するものである。具体的には、図18に示すように、配当金受領方法の情報を、通信回線2を介して証券保管振替機構システム60へ送信する処理と、証券保管振替機構システム60から通信回線2を介して送信されてくる総株主通知(日程案内)を受信し、この通知で得られた各銘柄(各発行会社の銘柄)の権利確定日、1株当たりの配当金等の情報を、銘柄コード(銘柄識別情報)と関連付けて配当金情報記憶手段46(図7参照)に記憶させる処理とを実行する。さらに、顧客証券残高記憶手段51(図12参照)に記憶されている各顧客の保有銘柄および保有株数の情報を用いて残高を確定する処理と、確定させた残高を用いて総株主報告予定明細データを作成して総株主報告予定明細記憶手段47(図8参照)に記憶させる処理と、総株主報告予定明細データを用いて総株主報告を作成し、通信回線2を介して証券保管振替機構システム60へ送信する処理とを実行する。
ここで、配当金受領方法には、4通りあるが、本実施形態では、株式数比例配分方式を選択している顧客を、配当金自動再投資サービスの提供対象とする。
また、総株主報告予定明細データには、加入者口座コード、銘柄コード(銘柄識別情報)、保有株数が含まれる。加入者口座コードは、21桁のコードであり、証券会社が自社の顧客を管理するための顧客識別情報(証券口座の口座番号)と1対1で対応している。
<配当金再投資システム20/処理手段20A/配当金入金予定額明細受信手段23の詳細構成>
配当金入金予定額明細受信手段23は、配当金の受領から証券口座への入金までの処理を実行するものである。具体的には、証券保管振替機構システム60から通信回線2を介して送信されてくる配当金入金予定額明細データを受信し、配当金入金予定額明細記憶手段45(図6参照)に記憶させる処理と、配当金入金予定額明細記憶手段45に記憶させた配当金入金予定額明細データに含まれる加入者口座コードおよび銘柄コードが、総株主報告予定明細記憶手段47(図8参照)に記憶されている総株主報告予定明細データに含まれる加入者口座コードおよび銘柄コードと一致するか否かにより、顧客およびその保有銘柄を照合する処理(顧客が配当金発生に係る銘柄を保有しているか否かを確認する処理)とを実行する。
ここで、配当金入金予定額明細データには、加入者口座コード(21桁)と、銘柄コード(銘柄識別情報)と、配当金入金予定額と、源泉徴収区分(徴収する必要あり=0、なし=1)とが含まれる。
また、配当金入金予定額明細受信手段23は、総株主報告予定明細記憶手段47に記憶されている総株主報告予定明細データに含まれる当該銘柄(配当金発生に係る銘柄)の保有株数と、配当金情報記憶手段46(図7参照)に記憶されている当該銘柄の1株当たりの配当金とを乗じることにより、配当金の金額(源泉徴収が必要な場合には、源泉徴収後の金額)を算出する処理を実行する。さらに、配当金入金予定額明細記憶手段45に記憶させた配当金入金予定額明細データに含まれる配当金入金予定額および源泉徴収区分を用いて必要な場合には源泉徴収額を計算する処理と、配当金入金予定額明細データから得られた配当金入金予定額(源泉徴収が必要な場合には、源泉徴収後の金額)と総株主報告予定明細データの保有株数から算出した配当金の金額(源泉徴収が必要な場合には、源泉徴収後の金額)とを比較する処理と、この比較結果が一致していた場合に顧客の証券口座への入金記帳処理として金銭残高記憶手段48(図9参照)に配当金入金データを記憶させる処理とを実行する。
なお、配当金入金予定額明細受信手段23による処理は、配当金の受領の都度(より正確には、配当金入金予定額明細データの受領の都度)に繰り返される。顧客が保有する株式(ここでは国内株式)の銘柄の数にもよるが、配当金の受領タイミングは、毎年、何回か到来する。すなわち、株式の銘柄を会社(当該株式を発行した発行会社)の決算まで保有していると、通常、決算後3ヵ月以内に開催される株主総会で決議され、配当金が支払われる。例えば、3月末決算の会社の場合は、6月下旬に株主総会を開催するので、配当金の支払時期は、6月から7月になることが多い。また、中間配当制度を設けている会社であれば、営業年度の途中でも配当金が支払われることがある。そして、配当金の支払時期は、銘柄により異なる。従って、株式を1銘柄保有していれば、年に1回または2回(複数回)、配当金の受領タイミングが到来し、複数銘柄保有していれば、より多くの配当金の受領タイミングが到来する。複数銘柄の配当金の受領タイミングが、たまたま重なった場合(より正確には、配当金入金予定額明細データの受領日が一致した場合)には、同じ日に金銭残高記憶手段48(図9参照)への配当金入金データの入金記帳処理が実行されることになるが、それらの複数銘柄の配当金のいずれもが、再投資に回される設定となっていれば、後述する注文作成手段24の処理は、複数銘柄の配当金入金データの金額をまとめた状態で実行されることになる。
<配当金再投資システム20/処理手段20A/注文作成手段24の詳細構成>
注文作成手段24は、配当金入金予定額明細受信手段23による配当金入金予定額明細データの受信の都度に、配当金入金予定額明細データに含まれる銘柄コードの株式の銘柄(配当金発生に係る銘柄、すなわち配当金を支払う発行会社の銘柄)、または再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶されている再投資設定情報による株式若しくは投資信託の銘柄を、再投資用の買付対象銘柄とし、入金記帳されて金銭残高記憶手段48(図9参照)に記憶されている配当金入金データ、および単価情報記憶手段42(図3参照)に記憶されている買付対象銘柄の単価情報を用いて、注文作成処理として、(1)株式の仮注文データ作成処理、(2)株式の注文データ作成処理、(3)投資信託の注文データ作成処理を実行し、作成した(1)の株式の仮注文データ、(2)の株式の注文データ、(3)の投資信託の注文データを、顧客識別情報(証券口座の口座番号)および注文識別情報(注文コード)と関連付けて注文データ記憶手段53(図14参照)に記憶させる処理を実行するものである。
この際、注文作成手段24は、再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶されている再投資設定情報(コース識別情報を含む。)を取得し、各顧客が選択した各コースの処理を実行する。また、詳細は後述するが、各コースにおいて、時間の経過に伴って処理の内容が遷移するので(図22~図24参照)、再投資設定情報(図17参照)に含まれているステータスを参照して処理の内容を決定する。具体的には、コース[1]、[2]、[10]の場合(図22参照)は、ステータスが「単一買付対象銘柄の買付中」、「目標到達済」、「乗換銘柄の買付中」のいずれの状態であるかを参照し、コース[3]、[4]、[6]、[7]、[11]、[12]の場合(図23参照)は、ステータスが「設定時集合買付対象銘柄の買付中」、「目標到達済」、「引継銘柄の買付中」、「乗換銘柄の買付中」のいずれの状態であるかを参照し、コース[5]、[8]、[13]の場合(図24参照)は、ステータスが「処理時集合買付対象銘柄の買付中」、「目標到達済」、「引継銘柄の買付中」、「乗換銘柄の買付中」のいずれの状態であるかを参照し、処理の内容を決定する。引継銘柄や乗換銘柄の買付に移行した後も、保有する国内株式の配当金を買付資金とする買付、すなわち配当金の再投資による買付のための注文データ作成処理や仮注文データ作成処理であることに変わりはない。なお、図34のコース[9]の場合は、同じ処理が継続するので、ステータスの更新はなくてもよい。
なお、注文データ記憶手段53(図14参照)に記憶された(1)の株式の仮注文データ、(3)の投資信託の注文データは、顧客の表示要求に応じ、ネットワーク1を介して顧客端末100に送信され、顧客の閲覧対象になる。
(1)の株式の仮注文データ作成処理は、(2)の株式の注文データ作成処理の実行時点よりも前の時点で、当該前の時点の単価情報を用いた仮の買付金額が配当金入金データの範囲内となる株式の仮注文データを作成する処理である。仮の買付金額は、当該前の時点の単価と、その単価で算出した買付株数(後の注文データの作成時にもその買付株数が維持される場合と、仮の買付株数である場合とがある。)とを乗じた金額である。
(2)の株式の注文データ作成処理は、買付金額が配当金入金データの範囲内となる株式の注文データを作成する処理である。買付金額は、買付株数に買付単価を乗じた金額である。
(3)の投資信託の注文データ作成処理は、買付金額が配当金入金データの範囲内となる投資信託の注文データを作成する処理である。本実施形態では、投資信託を口数指定ではなく、金額指定で買い付けるので、買付金額は、注文データで指定する金額である。
なお、投資信託の注文データを口数指定で作成してもよく、その場合には、余力拘束手段25により配当金入金データの全額を拘束金額とするとともに、注文作成手段24は、注文データの作成時点から買付処理の時点までの時間経過による基準価額の変動で、買付金額が配当金入金データを超えてしまうことがないように、小さ目の口数を指定するか、または注文データ作成処理と買付処理とが同日の処理になるようにする。
具体的には、注文作成手段24は、(1)の株式の仮注文データ作成処理と、(2)の株式の注文データ作成処理との組合せとして、次の2種類の組合せ(A),(B)を採用することができる。ここで、(A)の組合せは、(1A)株式の仮注文データ作成処理と、(2A)株式の注文データ作成処理との組合せとする。また、(B)の組合せは、(1B)株式の仮注文データ作成処理と、(2B)株式の注文データ作成処理との組合せとする。
(A)の組合せにおいて、(1A)の株式の仮注文データ作成処理は、配当金入金予定額明細データの受領日(但し、夜間バッチ処理により、午前0時を跨いで例えば夜中の2時等に実行される場合も、受領日に実行されているものとみなす。)に、金銭残高記憶手段48(図9参照)に記憶されている配当金入金データ、および単価情報記憶手段42(図3参照)に記憶されている買付対象銘柄についての配当金入金予定額明細データの受領日の終値を基準とするストップ高を用いて、買付株数を算出し、買付対象銘柄の銘柄コードおよび算出した買付株数を含む株式の仮注文データを作成する処理である。例えば、配当金入金データ=1,000円、ストップ高=230円であれば、買付株数=4株となる。このとき、仮の買付金額=230×4=920円となり、配当金入金データの範囲内に収まっている。また、売買手数料を徴収する場合には、売買手数料を含めて配当金入金データの範囲内に収まるような買付株数を算出してもよい。さらに、買付株数は、1株単位で算出してもよく、小数点管理を行って1株未満の買付を可能としてもよい。
(A)の組合せにおいて、(2A)の株式の注文データ作成処理は、(1A)の株式の仮注文データ作成処理の後に、すなわち配当金入金予定額明細データの受領日の翌営業日に、(1A)の仮注文データの買付株数を維持し、単価情報記憶手段42(図3参照)に記憶されている買付対象銘柄の注文日当日の寄付価格若しくはその他の注文日当日の単価を用いて(ここでは、一例として、寄付価格を用いるものとする。)、買付対象銘柄の銘柄コードおよび維持した買付株数を含む株式の注文データを作成する処理である。例えば、配当金入金データ=1,000円、寄付価格=200円であり、(1A)の買付株数=4株とする。このとき、(1A)の買付株数=4株は、(2A)で維持されるので、買付金額=200×4=800円となり、配当金入金データの範囲内に収まっている。なお、この例では、寄付価格=200円であるため、5株を買付可能な状況ではあるが、(1A)の買付株数=4株を維持する。また、売買手数料の考慮、小数点管理を行ってもよいのは、(1A)と同様である。
(B)の組合せにおいて、(1B)の株式の仮注文データ作成処理は、配当金入金予定額明細データの受領日(但し、夜間バッチ処理により、日を跨いでも受領日とみなす。)に、金銭残高記憶手段48(図9参照)に記憶されている配当金入金データ、および単価情報記憶手段42(図3参照)に記憶されている買付対象銘柄についての配当金入金予定額明細データの受領日の終値またはこの終値を基準とするストップ高若しくはストップ安のうちのいずれかの単価を用いて(ここでは、一例として、終値を用いるものとする。)、仮の買付株数を算出し、買付対象銘柄の銘柄コードおよび算出した仮の買付株数を含む株式の仮注文データを作成する処理である。例えば、配当金入金データ=1,000円、終値=210円であれば、仮の買付株数=4株となる。このとき、仮の買付金額=210×4=840円となり、配当金入金データの範囲内に収まっている。また、売買手数料の考慮、小数点管理を行ってもよいのは、(1A)と同様である。
(B)の組合せにおいて、(2B)の株式の注文データ作成処理は、(1B)の株式の仮注文データ作成処理の後に、すなわち配当金入金予定額明細データの受領日の翌営業日に、金銭残高記憶手段48(図9参照)に記憶されている配当金入金データ、および単価情報記憶手段42(図3参照)に記憶されている買付対象銘柄の注文日当日の寄付価格若しくはその他の注文日当日の単価を用いて(ここでは、一例として、寄付価格を用いるものとする。)、(1B)の仮の買付株数と置き換えるために買付株数を改めて算出し、買付対象銘柄の銘柄コードおよび置換後の買付株数を含む株式の注文データを作成する処理である。例えば、配当金入金データ=1,000円、終値=190円であれば、置換後の買付株数=5株となる。つまり、(1B)の仮の買付株数=4株に対し、1株増えている。このとき、買付金額=190×5=950円となり、配当金入金データの範囲内に収まっている。また、売買手数料の考慮、小数点管理を行ってもよいのは、(1A)と同様である。
(3)の投資信託の注文データ作成処理は、配当金入金予定額明細データの受領日(但し、夜間バッチ処理により、日を跨いでも受領日とみなす。)に、金銭残高記憶手段48(図9参照)に記憶されている配当金入金データを用いて投資信託の買付金額を決定し、買付対象銘柄の銘柄コードおよび決定した買付金額を含む投資信託の注文データを作成する処理である。例えば、配当金入金データ=1,000円であれば、1,000円の金額指定を含む注文データを作成する。このとき、買付金額=1,000円であるから、配当金入金データの範囲内に収まっている。また、売買手数料の考慮、小数点管理を行ってもよいのは、(1A)と同様である。
(注文作成手段24による単一買付対象銘柄到達判断処理)
また、注文作成手段24は、単元未満株を含む状態の単一買付対象銘柄(図22参照)について単元株数の整数倍の株数(到達目標株数)に到達するまで買付を継続する場合の処理(単一買付対象銘柄到達判断処理)として、次のような処理を実行する。この単一買付対象銘柄到達判断処理は、図26のコース[1-2]、[1-3]、[1-4]、図27のコース[2-2]、[2-3]、[2-4]、図35のコース[10]が選択された場合に実行される。図26のコース[1]で複数銘柄を選択した場合は、複数銘柄について並列的に買付が継続することになるが、複数銘柄のそれぞれを、単一買付対象銘柄とみなす。なお、図26のコース[1-1]、図27のコース[2-1]は、単元株数の整数倍の株数になっているか否かにかかわらず、買付を継続するので、単一買付対象銘柄到達判断処理は行わない。また、図34のコース[9]は、現在保有していない銘柄の買付であるので、最初の買付で単元未満株を発生させることから、単元未満株を含む状態を脱するという思想はないため、単一買付対象銘柄到達判断処理は行わない。
すなわち、注文作成手段24は、単一買付対象銘柄到達判断処理として、単元未満株を含む状態となっている買付対象銘柄について単元株数の整数倍の株数に到達するまで買付を継続するために、配当金入金予定額明細データの受信の都度に、注文データの作成を繰り返す。仮注文データも同様である。この毎回の注文データ(仮注文データも同様)の作成の際に、顧客証券残高記憶手段51(図12参照)に記憶されている買付対象銘柄の保有株数に、金銭残高記憶手段48(図9参照)に記憶されている配当金入金データを用いて算出した買付株数を加算した合計株数が、買付対象銘柄の単元株数の整数倍であって、かつ、保有株数よりも大きい株数として定まる到達目標株数を超えるか否かを判断し、到達目標株数を超えると判断した場合には、買付株数を、到達目標株数から保有株数を減じた株数に修正する。図26の下部には、この処理のイメージが示されている。
また、注文作成手段24は、到達目標株数を超えると判断した場合には、再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶されている再投資設定情報に含まれるステータスを、「単一買付対象銘柄の買付中」の状態から「目標到達済」の状態に更新するか(図26のコース[1]、図27のコース[2]の場合)、または「乗換銘柄の買付中」に更新する(図35のコース[10]の場合)。仮注文データの作成段階では、更新しなくてよい。なお、図26のコース[1]で複数銘柄を選択した場合は、前述したように、複数銘柄について並列的に買付が継続することになり、複数銘柄のそれぞれが、単一買付対象銘柄とみなされるので、それぞれの銘柄についての銘柄コード(銘柄識別情報)に関連付けられた銘柄毎のステータスがある。
ここで、「買付対象銘柄の単元株数の整数倍であって、かつ、保有株数よりも大きい株数として定まる到達目標株数」というのは、例えば、単元株数=100株、保有株数=30株であれば、到達目標株数=100株となり、単元株数=100株、保有株数=330株であれば、到達目標株数=400株となる。なお、通常の場合、到達目標株数は、条件を満たす最小の株数とするが、1回の配当金入金データの金額が大きい場合は、条件を満たす最小の株数とせずに、条件を満たす株数の中で、より大きい株数としてもよく、例えば、単元株数=100株、保有株数=330株のときに、最小の到達目標株数=400株ではなく、買付可能であれば、到達目標株数=500株、600株、700株、…等としてもよい。
なお、この単一買付対象銘柄到達判断処理(図22参照)を、複数の銘柄に連続適用すると、以下に述べる設定時集合買付対象銘柄到達判断処理(図23参照)および処理時集合買付対象銘柄到達判断処理(図24参照)となる関係にある。但し、処理時集合買付対象銘柄到達判断処理(図24参照)の場合は、単純な連続適用ではない。
(注文作成手段24による設定時集合買付対象銘柄到達判断処理)
さらに、注文作成手段24は、設定時に買付順序を指定または自動決定された複数の銘柄からなる設定時集合買付対象銘柄(図23参照)についてそれぞれの銘柄が単元株数の整数倍の株数(到達目標株数)に到達するまで買付を継続する場合の処理(設定時集合買付対象銘柄到達判断処理)として、次のような処理を実行する。この設定時集合買付対象銘柄到達判断処理は、図28のコース[3]、図29のコース[4]、図31のコース[6]、図32のコース[7]、図36のコース[11]、図37のコース[12]が選択された場合に実行される。
すなわち、注文作成手段24は、設定時集合買付対象銘柄到達判断処理として、買付順序を指定または自動決定された各銘柄を、指定または自動決定された買付順序に従って1銘柄ずつ買付対象銘柄とし、それぞれの銘柄について単元株数の整数倍の株数に到達するまで買付を継続するために、配当金入金予定額明細データの受信の都度に、注文データの作成を繰り返す。仮注文データも同様である。この毎回の注文データ(仮注文データも同様)の作成の際に、買付順序を指定または自動決定された複数の保有銘柄のうち、配当金入金予定額明細データの毎回の受信の際のそれぞれの処理時点で単元未満株を含む状態となっている各銘柄の中で、買付順序に従ってそれぞれの処理時点での処理順序を決定し、決定した処理順序に従って、処理順序が第1番目の銘柄の保有株数に、金銭残高記憶手段48(図9参照)に記憶されている配当金入金データを用いて算出した第1番目の銘柄の買付株数を加算した合計株数が、第1番目の銘柄の単元株数の整数倍であって、かつ、第1番目の銘柄の保有株数よりも大きい株数として定まる第1番目の銘柄の到達目標株数を超えるか否かを判断し、第1番目の銘柄の到達目標株数を超えると判断した場合には、第1番目の銘柄の買付株数を、第1番目の銘柄の到達目標株数から第1番目の銘柄の保有株数を減じた株数に修正するとともに、
Nを2以上の整数としたとき、処理順序が第(N-1)番目の買付株数の修正により生じた配当金入金データのうちの余りの金額分を用いて処理順序が第N番目の銘柄の買付株数を算出し、顧客証券残高記憶手段51(図12参照)に記憶されている第N番目の銘柄の保有株数に、算出した第N番目の銘柄の買付株数を加算した合計株数が、第N番目の銘柄の単元株数の整数倍であって、かつ、第N番目の銘柄の保有株数よりも大きい株数として定まる第N番目の銘柄の到達目標株数を超えるか否かを判断し、第N番目の銘柄の到達目標株数を超えると判断した場合には、第N番目の銘柄の買付株数を、第N番目の銘柄の到達目標株数から第N番目の銘柄の保有株数を減じた株数に修正し、
この第N番目の銘柄の買付株数の修正処理を、Nを1ずつ増やしながら、第N番目の銘柄の到達目標株数を超えなくなるか、または、処理順序が第N番目の銘柄がなくなるまで繰り返す。
図28の下部には、上記の処理のイメージが示されている。左側部分は、横軸方向に株数をとった株数ベースのイメージであり、右側部分は、横軸方向に金額をとった金額ベースのイメージであり、それらの対応関係が示されている。
従って、毎回の処理時点(第K回の配当金入金予定額明細データの受信の際の処理時点:K=1,2,3,4,…)において、処理順序が第1番目の銘柄の注文データ(仮注文データも同様)の作成から開始され、第1番目の銘柄が第1番目の銘柄の到達目標株数を超えなければ、第1番目の銘柄の買付株数は修正されず、そのままとされ、その時点の処理は終了し、一方、第1番目の銘柄の到達目標株数を超えた場合は、第1番目の銘柄の買付株数が修正され、余りの金額が発生するので、第2番目の銘柄の注文データ(仮注文データも同様)の作成に移る。ここで、第2番目の銘柄がなければ、その時点の処理は終了し、第2番目の銘柄があれば、余りの金額で第2番目の銘柄の買付株数を算出し、第2番目の銘柄が第2番目の銘柄の到達目標株数を超えなければ、第2番目の銘柄の買付株数は修正されず、そのままとされ、その時点の処理は終了し、一方、第2番目の銘柄の到達目標株数を超えた場合は、第2番目の銘柄の買付株数が修正され、余りの金額が発生するので、第3番目の銘柄の注文データ(仮注文データも同様)の作成に移る。ここで、第3番目の銘柄がなければ、その時点の処理は終了し、第3番目の銘柄があれば、余りの金額で第3番目の銘柄の買付株数を算出し、第3番目の銘柄が第3番目の銘柄の到達目標株数を超えなければ、第3番目の銘柄の買付株数は修正されず、そのままとされ、その時点の処理は終了し、一方、第3番目の銘柄の到達目標株数を超えた場合は、第3番目の銘柄の買付株数が修正され、余りの金額が発生するので、第4番目の銘柄の注文データ(仮注文データも同様)の作成に移る。以降、同様の処理を繰り返す。
例えば、単元未満株の銘柄A,B,Cがあり、銘柄A,B,Cの順に、買付順序が指定または自動決定されているとする。全体的な流れは、先ず、銘柄Aの買付を銘柄Aの到達目標株数まで継続し、到達したら、次に、銘柄Bの買付を銘柄Bの到達目標株数まで継続し、到達したら、続いて、銘柄Cの買付を銘柄Cの到達目標株数まで継続する。
より詳細には、先ず、第1回の処理(第1回の配当金入金予定額明細データの受信の際の処理)において、銘柄A,B,Cが単元未満株の銘柄になっていれば、その処理時点における処理順序は、買付順序に従って銘柄A,B,Cの順となり、処理順序が第1番目の銘柄は、銘柄Aとなり、処理順序が第2番目の銘柄は、銘柄Bとなり、処理順序が第3番目の銘柄は、銘柄Cとなるので、最初に銘柄Aの買付を行う。ここで、第1回の処理の途中で、銘柄Aが到達目標株数まで到達したら、余った金額分で、銘柄Bの買付を行う。そして、同じ第1回の処理において、その処理の途中で、銘柄Bも到達目標株数まで到達したら、余った金額分で、銘柄Cの買付を行う。あるいは、第1回の処理ではなく、何回か銘柄Aの買付を繰り返した後、ある処理(第M回の処理)において、銘柄Aが到達目標株数まで到達したら、余った金額分で、銘柄Bの買付を行う。そして、その第M回の処理で銘柄Bは到達目標株数まで到達しなかったとすると、その次の第(M+1)回の処理では、銘柄Aは単元未満株の銘柄ではなく、銘柄B,Cが単元未満株の銘柄になっている。従って、第(M+1)回の処理時点における処理順序は、買付順序に従って銘柄B,Cの順となり、処理順序が第1番目の銘柄は、銘柄Bとなり、処理順序が第2番目の銘柄は、銘柄Cとなるので、第(M+1)回の処理では、銘柄Bの買付から始まる。このように買付順序は、銘柄A,B,Cの順で固定されているが、各処理時点(第K回の処理時点:K=1,2,3,4,…)における処理順序は、銘柄A,B,Cの順を維持しつつ、到達した銘柄の増加に伴って、ずれていくことになる。
また、注文作成手段24は、買付順序を指定または自動決定された全ての銘柄(設定時集合買付対象銘柄(図23参照))が単元株数の整数倍の株数に到達した場合には、再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶されている再投資設定情報に含まれるステータスを、「設定時集合買付対象銘柄の買付中」の状態から「目標到達済」の状態に更新するか(図28のコース[3]、図29のコース[4]の場合)、「引継銘柄の買付中」に更新するか(図31のコース[6]、図32のコース[7]の場合)、または「乗換銘柄の買付中」に更新する(図36のコース[11]、図37のコース[12]の場合)。仮注文データの作成段階では、更新しなくてよい。
(注文作成手段24による優先順位自動決定処理、および処理時集合買付対象銘柄到達判断処理)
また、注文作成手段24は、各処理時点(第K回の配当金入金予定額明細データの受信の際の処理時点:K=1,2,3,4,…)において、処理時優先順位を自動決定する優先順位自動決定処理を実行するとともに、処理時優先順位を自動決定された複数の銘柄からなる処理時集合買付対象銘柄(図24参照)についてそれぞれの銘柄が単元株数の整数倍の株数(到達目標株数)に到達するまで買付を継続する場合の処理(処理時集合買付対象銘柄到達判断処理)として、次のような処理を実行する。これらの優先順位自動決定処理および処理時集合買付対象銘柄到達判断処理は、図30のコース[5]、図33のコース[8]、図38のコース[13]が選択された場合に実行される。
すなわち、注文作成手段24は、優先順位自動決定処理として、配当金入金予定額明細データの受信の都度に、顧客証券残高記憶手段51(図12参照)に記憶されている顧客の複数の保有銘柄のうち、配当金入金予定額明細データの毎回の受信の際のそれぞれの処理時点で単元未満株を含む状態となっている各銘柄について、保有株数が単元株数の整数倍の株数に到達するまでに要する予測期間の長短判断情報を算出し、算出したそれぞれの処理時点での長短判断情報を用いて、それぞれの処理時点(第K回の配当金入金予定額明細データの受信の際の処理時点:K=1,2,3,4,…)における処理時優先順位を自動決定する処理を実行する。
この優先順位自動決定処理では、それぞれの処理時点(第K回の配当金入金予定額明細データの受信の際の処理時点:K=1,2,3,4,…)での各銘柄の保有株数と、各銘柄の単元株数の整数倍の株数であって、かつ、各銘柄の保有株数よりも大きい株数として定まる到達目標株数との差分の株数(つまり、あと何株で到達目標株数に到達するかという株数)に、単価情報記憶手段42(図3参照)に記憶されている各銘柄の単価の変動履歴を用いて定めたそれぞれの処理時点の移動平均価格若しくはその他の代表価格を乗じることにより、単元株数の整数倍の株数に到達までに要する各銘柄の予測金額を算出し、算出した予測金額が小さい順に、処理時優先順位を自動決定する。
ここで、「移動平均価格若しくはその他の代表価格」のうちの「移動平均価格」の区間長(期間長)は任意であり、例えば、25日、75日等とすることができる。また、「代表価格」は、例えば、直近の価格や直近に近い価格である程、大きな重み付けをした加重平均価格(区間は移動する加重移動平均価格)、あるいは特異な変動をしたデータ(外れ値)を除外した外れ値除外平均価格(区間は移動する外れ値除外移動平均価格)とすること等ができる。
そして、注文作成手段24により自動決定される「処理時優先順位」は、設定時に指定または自動決定される買付順序の場合とは異なり、固定されていない。毎回の処理時点で、単価が変動しているので、処理時優先順位が第1番目の銘柄、第2番目の銘柄、…は、入れ替わる。例えば、第1回の処理時点で、処理時優先順位が銘柄A,B,Cの順になったとしても、第2回の処理時点では、処理時優先順位が銘柄B,A,Cの順になっていることもある。
さらに、注文作成手段24は、優先順位自動決定処理を実行した後に、処理時集合買付対象銘柄到達判断処理として、顧客証券残高記憶手段51(図12参照)に記憶されている複数の保有銘柄のうち、配当金入金予定額明細データの毎回の受信の際のそれぞれの処理時点(第K回の配当金入金予定額明細データの受信の際の処理時点:K=1,2,3,4,…)で単元未満株を含む状態となっている各銘柄を、処理時優先順位に従って1銘柄ずつ買付対象銘柄とし、それぞれの銘柄について単元株数の整数倍の株数に到達させるための注文データを作成する。仮注文データも同様である。この毎回の注文データ(仮注文データも同様)の作成の際に、処理時優先順位に従って、処理時優先順位が第1番目の銘柄の保有株数に、金銭残高記憶手段48(図9参照)に記憶されている配当金入金データを用いて算出した第1番目の銘柄の買付株数を加算した合計株数が、第1番目の銘柄の単元株数の整数倍であって、かつ、第1番目の銘柄の保有株数よりも大きい株数として定まる第1番目の銘柄の到達目標株数を超えるか否かを判断し、第1番目の銘柄の到達目標株数を超えると判断した場合には、第1番目の銘柄の買付株数を、第1番目の銘柄の到達目標株数から第1番目の銘柄の保有株数を減じた株数に修正するとともに、
Nを2以上の整数としたとき、処理時優先順位が第(N-1)番目の買付株数の修正により生じた配当金入金データのうちの余りの金額分を用いて処理時優先順位が第N番目の銘柄の買付株数を算出し、顧客証券残高記憶手段51(図12参照)に記憶されている第N番目の銘柄の保有株数に、算出した第N番目の銘柄の買付株数を加算した合計株数が、第N番目の銘柄の単元株数の整数倍であって、かつ、第N番目の銘柄の保有株数よりも大きい株数として定まる第N番目の銘柄の到達目標株数を超えるか否かを判断し、第N番目の銘柄の到達目標株数を超えると判断した場合には、第N番目の銘柄の買付株数を、第N番目の銘柄の到達目標株数から第N番目の銘柄の保有株数を減じた株数に修正し、
この第N番目の銘柄の買付株数の修正処理を、Nを1ずつ増やしながら、第N番目の銘柄の到達目標株数を超えなくなるか、または、処理時優先順位が第N番目の銘柄がなくなるまで繰り返す。
なお、上記の処理時集合買付対象銘柄到達判断処理では、前述した設定時集合買付対象銘柄到達判断処理において買付順序に従ってそれぞれの処理時点で決定された処理順序が、処理時優先順位に置き換えられている状態である。
また、注文作成手段24は、処理時優先順位の自動決定の対象となる全ての銘柄(処理時集合買付対象銘柄(図24参照))が単元株数の整数倍の株数に到達した場合には、再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶されている再投資設定情報に含まれるステータスを、「処理時集合買付対象銘柄の買付中」の状態から「目標到達済」の状態に更新するか(図30のコース[5]の場合)、「引継銘柄の買付中」に更新するか(図33のコース[8]の場合)、または「乗換銘柄の買付中」に更新する(図38のコース[13]の場合)。仮注文データの作成段階では、更新しなくてよい。
(注文作成手段24による引継銘柄事後自動決定処理)
また、注文作成手段24は、上述した優先順位自動決定処理および処理時集合買付対象銘柄到達判断処理を実行した後に、次のような引継銘柄事後自動決定処理を実行する。本実施形態では、顧客が選択できるように、3種類の引継銘柄事後自動決定処理が用意されている。第1の引継銘柄事後自動決定処理は、単元株数の次の整数倍の株数に到達するまでに要する予測期間が最も短い銘柄に決定する処理であり、第2の引継銘柄事後自動決定処理は、配当利回りが最も高い銘柄に決定する処理であり、第3の引継銘柄事後自動決定処理は、予測期間および配当利回りの双方を加味して決定する処理である。この引継銘柄事後自動決定処理は、図33のコース[8]が選択された場合に実行される。
すなわち、注文作成手段24は、引継銘柄事後自動決定処理(第1、第2、第3の引継銘柄事後自動決定処理に共通)として、配当金入金予定額明細データの受信の都度の毎回の処理の開始時点で単元未満株を含む状態の銘柄がない場合、または、毎回の処理の途中で単元未満株を含む状態の銘柄が無くなった場合に、買付を継続する1つの買付対象銘柄としての引継銘柄を、これらの場合に該当した後に(該当した時点で)自動決定し、自動決定した引継銘柄の銘柄コードを、顧客識別情報(証券口座の口座番号)と関連付けて再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶させる処理を実行する。
第1の引継銘柄事後自動決定処理は、保有株数が単元株数の次の整数倍の株数に到達するまでに要する予測期間の長短判断情報を算出し、算出した長短判断情報を用いて予測期間が最も短い銘柄を、引継銘柄として自動決定するために、銘柄情報記憶手段43(図4参照)に記憶されている各銘柄の単元株数に、単価情報記憶手段42(図3参照)に記憶されている各銘柄の単価の変動履歴を用いて定めた当該引継銘柄事後自動決定処理の時点の移動平均価格若しくはその他の代表価格を乗じることにより、単元株数の次の整数倍の株数に到達までに要する各銘柄の予測金額を算出し、算出した予測金額が最も小さい銘柄を、予測期間が最も短い銘柄とすることにより、引継銘柄を自動決定する処理である。
この第1の引継銘柄事後自動決定処理における予測期間は、引継銘柄の買付が単元株数の整数倍の株数に到達している状態からスタートするので、単元株数の整数倍の株数から、単元株数の次の整数倍の株数に到達するまでに要する予測期間である。従って、単元未満株を含む状態の各銘柄の保有株数が単元株数の整数倍の株数に到達するまでに要する予測期間ではない。
第2の引継銘柄事後自動決定処理は、利回り記憶手段44(図5参照)に記憶されている当該引継銘柄事後自動決定処理の時点の各保有銘柄の配当利回りが最も大きい銘柄を、引継銘柄として自動決定する処理である。ここで、「当該引継銘柄事後自動決定処理の時点の各保有銘柄の配当利回り」は、直近の配当利回りでもよく、直近を含む最近の配当利回りの推移から算出した一定期間(期間長は任意)の移動平均値でもよい。
第3の引継銘柄事後自動決定処理は、保有株数が単元株数の次の整数倍の株数に到達するまでに要する予測期間の長短判断情報を算出し、算出した長短判断情報を用いて予測期間が短い銘柄を引継銘柄として自動決定するために、銘柄情報記憶手段43(図4参照)に記憶されている各銘柄の単元株数に、単価情報記憶手段42(図3参照)に記憶されている各銘柄の単価の変動履歴を用いて定めた当該引継銘柄事後自動決定処理の時点の移動平均価格若しくはその他の代表価格を乗じることにより、単元株数の次の整数倍の株数に到達までに要する各銘柄の予測金額を算出し、予測金額が小さい程、予測期間スコアが高くなるように予め定められた予測金額用の閾値(閾値の個数は任意、従って、スコアの段階数は任意)を用いて、算出した予測金額から予測期間スコアを算出するとともに、
配当利回りが大きい程、配当利回りスコアが高くなるように予め定められた配当利回り用の閾値(閾値の個数は任意、従って、スコアの段階数は任意)を用いて、利回り記憶手段44(図5参照)に記憶されている当該引継銘柄事後自動決定処理の時点の各保有銘柄の配当利回り(直近の配当利回りでもよく、移動平均値でもよい)から配当利回りスコアを算出し、
算出した予測期間スコアと配当利回りスコアとの合計スコアが最も大きい銘柄を、引継銘柄として自動決定する処理である。
なお、自動決定された引継銘柄の買付を継続しているときは、その引継銘柄が、単元未満株の銘柄となっているので、単元未満株の銘柄が1つだけ存在する状態であるが、その状態で優先順位自動決定処理を行ったとしても、結局、引継銘柄が、処理時優先順位が第1番目の銘柄になるので、優先順位自動決定処理は行わない。
また、自動決定された引継銘柄の買付を継続しているときに、株式分割等で新たに単元未満株を含む状態の銘柄が生じた場合は、その新たに生じた単元未満株の銘柄と、引継銘柄とを合わせて、単元未満株の銘柄が複数存在する状態になるので、引継銘柄は、引継銘柄ではなくなり(再投資設定情報記憶手段56(図17参照)において、引継銘柄としての設定が自動的に取り消され)、優先順位自動決定処理が行われ、処理時優先順位に従って買付が行われる。そして、その後に単元未満株の銘柄が無くなった時点で、改めて引継銘柄事後自動決定処理が実行され、新たな引継銘柄が自動決定されて再投資設定情報記憶手段56に設定される。
さらに、自動決定された引継銘柄の買付を継続しているときに、いずれかの配当金入金予定額明細データの受信の際の処理において、その処理の途中で、引継銘柄が単元株数の整数倍の株数に到達した場合(つまり、引継銘柄について買付株数の修正が行われ、余りの金額が生じた場合)は、その時点で、単元未満株の銘柄が無くなるので、引継銘柄事後自動決定処理が実行される。この引継銘柄事後自動決定処理で自動決定される引継銘柄は、それまでの引継銘柄とは異なる銘柄となる場合もある。自動決定された時期が異なるからである。そして、余りの金額分で、新たな引継銘柄の買付が行われる。また、自動決定された引継銘柄の買付を継続しているときに、たまたま引継銘柄の買付処理が、丁度、単元株数の整数倍の株数になったところで終了したとき(つまり、ある配当金受領時点の買付処理により、引継銘柄が、たまたま単元未満株の銘柄以外の銘柄になったとき)は、次回の配当金入金予定額明細データの受信の際には、処理の開始時点で単元未満株の銘柄がない状態であるから、引継銘柄事後自動決定処理が実行され、新たな引継銘柄が設定される。
<配当金再投資システム20/処理手段20A/余力拘束手段25の詳細構成>
余力拘束手段25は、注文作成手段24により作成された注文データについての買付金額、若しくは仮注文データについての仮の買付金額により、金銭残高記憶手段48(図9参照)に記憶されている金銭残高により定まる買付余力に対する拘束金額を決定するか、または、注文データ作成処理若しくは仮注文データ作成処理が実行された場合に、金銭残高記憶手段48に記憶されている配当金入金データの全額を拘束金額として決定し、決定した拘束金額を、顧客識別情報(証券口座の口座番号)および注文データ若しくは仮注文データの注文識別情報(注文コード)と関連付けて拘束金記憶手段50(図11参照)に記憶させる処理を実行するものである。
なお、買付余力は、顧客の表示要求に応じ、顧客端末100の画面上に表示される情報であり、この買付余力は、金銭残高記憶手段48(図9参照)に記憶されている顧客の金銭残高から、拘束金記憶手段50(図11参照)に記憶されている拘束金額を減じることにより算出される。拘束解除は、買付処理手段26により約定後に実行される。
具体的には、余力拘束手段25は、注文作成手段24による(1A)の株式の仮注文データ作成処理が実行された場合に、すなわち配当金入金予定額明細データの受領日(但し、夜間バッチ処理により、午前0時を跨いで例えば夜中の2時等に実行される場合も、受領日に実行されているものとみなす。)に、仮注文データに含まれる買付株数、および買付株数の算出に用いたストップ高を用いて、仮の買付金額(買付株数×ストップ高)を算出し、算出した仮の買付金額により拘束金額を決定するストップ高基準拘束処理を実行する。なお、売買手数料を徴収する場合には、算出した仮の買付金額に売買手数料を加算した金額を、拘束金額としてもよい。
また、余力拘束手段25は、注文作成手段24による(1B)の株式の仮注文データ作成処理が実行された場合に、すなわち配当金入金予定額明細データの受領日(但し、夜間バッチ処理により、日を跨いでも受領日とみなす。)に、金銭残高記憶手段48(図9参照)に記憶されている配当金入金データの全額を拘束金額として決定する配当金全額拘束処理を実行する。
さらに、余力拘束手段25は、注文作成手段24による(3)の投資信託の注文データ作成処理が実行された場合に、すなわち配当金入金予定額明細データの受領日(但し、夜間バッチ処理により、日を跨いでも受領日とみなす。)に、金銭残高記憶手段48(図9参照)に記憶されている配当金入金データの全額を拘束金額として決定する配当金全額拘束処理を実行する。なお、(3)の投資信託の注文データに含まれる買付金額(金額指定の注文で指定された金額)により拘束金額を決定する処理を実行してもよい。また、売買手数料を徴収する場合には、買付金額に売買手数料を加算した金額を、拘束金額としてもよい。
<配当金再投資システム20/処理手段20A/買付処理手段26の詳細構成>
買付処理手段26は、配当金入金予定額明細データの受信の都度に、注文作成手段24により作成されて注文データ記憶手段53(図14参照)に記憶されている株式または投資信託の注文データを用いて、株式または投資信託の買付対象銘柄の買付処理を繰り返し実行するものである。
具体的には、買付処理手段26は、配当金入金予定額明細データの受領日の翌営業日に、(2A)の株式の注文データ、または、(2B)の株式の注文データを用いて、株式の買付処理を実行する。株式の買付処理は、単元未満株の買付となるので、通信回線4を介した市場システム80への取次ではなく、証券会社内における証券会社との取引となる。従って、買付処理が行われると、当該買付対象銘柄の銘柄コードに関連付けられて証券会社証券残高記憶手段52(図13参照)に記憶されている証券会社の保有株数が、買付株数の分だけ減少する。
また、買付処理手段26は、配当金入金予定額明細データの受領日の翌営業日に、(3)の投資信託の注文データを用いて、投資信託の買付処理を実行する。この投資信託の買付処理では、配当金入金予定額明細データの受領日の翌営業日が注文日となるが、その注文日当日に約定する銘柄と、注文日よりも後の日に約定する銘柄とがある。金額指定の注文であるため、約定すると、買付口数が定まる。
さらに、買付処理手段26は、株式または投資信託の買付注文が約定した場合には、約定データを、顧客識別情報(証券口座の口座番号)と関連付けて約定データ記憶手段54(図15参照)に記憶させる処理を実行する。約定データには、注文識別情報(注文コード)、銘柄識別情報(銘柄コード)、約定数量(株式の場合には約定株数、投資信託の場合には約定口数)、約定単価(投資信託の場合は基準価額)が含まれる。
また、買付処理手段26は、注文の約定後に、金銭残高記憶手段48(図9参照)に記憶されている金銭残高から買付金額を減じる金銭残高更新処理を実行するとともに、顧客証券残高記憶手段51(図12参照)に記憶されている買付対象銘柄の保有数量(株式の場合には保有株数、投資信託の場合には保有口数)に約定数量を加える保有数量更新処理を実行する。
さらに、買付処理手段26は、約定した注文について、その注文の注文識別情報(注文コード)に関連付けられて拘束金記憶手段50(図11参照)に記憶されているステータスを変更して拘束解除にする。
<配当金再投資システム20/処理手段20A/日々決算型銘柄買付手段27の詳細構成>
日々決算型銘柄買付手段27は、金銭残高記憶手段48(図9参照)に記憶されている顧客の金銭残高(現金残高)を用いて、MRF等の日々決算型銘柄の自動買付を実行するものである。顧客の選択により設定されて再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶されている再投資設定情報に従って、配当金のうち再投資の処理で余った金額分や、再投資しなかった配当金について、MRF等の自動買付を実行した後、金銭残高記憶手段48に記憶されている金銭残高を減じるとともに、日々決算型銘柄残高記憶手段49(図10参照)に記憶されているMRF等の残高を増やす処理を実行する。
<配当金再投資システム20/処理手段20A/送金手段28の詳細構成>
送金手段28は、金銭残高記憶手段48(図9参照)に記憶されている顧客の金銭残高(現金残高)を用いて、顧客により予め指定されて顧客情報記憶手段41(図2参照)に記憶されている銀行等の金融機関の口座への自動送金を実行するものである。顧客の選択により設定されて再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶されている再投資設定情報に従って、配当金のうち再投資の処理で余った金額分や、再投資しなかった配当金について、銀行等の金融機関の口座への自動送金を実行した後、金銭残高記憶手段48に記憶されている金銭残高を減じる処理を実行する。
また、送金手段28は、配当金のうち再投資の処理で余った金額分や、再投資しなかった配当金が、一定の金額に満たない場合には、金融機関の口座へ送金せずに、証券口座に置いておくか、あるいはMRF等の日々決算型銘柄の自動買付を行うようにしてもよい。
<配当金再投資システム20/処理手段20A/証券会社用買付処理手段29の詳細構成>
証券会社用買付処理手段29は、注文データ記憶手段53(図14参照)に記憶されている株式の注文データを取得し、注文データに含まれる買付対象銘柄および買付株数による顧客の買付処理に応じる分だけの株数を証券会社が保有しているか否かを、証券会社証券残高記憶手段52(図13参照)に記憶されている保有株数との対比で判断し、不足する場合には、不足している銘柄について通信回線4を介して市場システム80で買注文を行い、その買注文が約定したら、証券会社証券残高記憶手段52に記憶されている当該銘柄の保有株数に約定株数を加える保有株数更新処理を実行する。
<配当金再投資システム20/記憶手段40/顧客情報記憶手段41、単価情報記憶手段42、銘柄情報記憶手段43、利回り記憶手段44の詳細構成>
顧客情報記憶手段41は、図2に示すように、証券口座の口座番号(顧客識別情報)、氏名、住所、電子メールアドレス、加入者口座コード(21桁)、指定金融機関の口座識別情報(金融機関コード、口座番号を含む)を対応付けて記憶するものである。
単価情報記憶手段42は、図3に示すように、株式の単価情報として、銘柄コード(銘柄識別情報)、株式の単価(履歴を含む)を対応付けて記憶するとともに、投資信託の単価情報として、銘柄コード(銘柄識別情報)、投資信託の基準価額(履歴を含む)を対応付けて記憶するものである。
銘柄情報記憶手段43は、図4に示すように、銘柄コード(銘柄識別情報)、銘柄名、単元株数(株式銘柄の場合)を対応付けて記憶するものである。
利回り記憶手段44は、図5に示すように、株式または投資信託の銘柄コード(銘柄識別情報)、株式の配当利回りまたは投資信託の分配金利回り(直近および過去からの推移を含む)を対応付けて記憶するものである。
<配当金再投資システム20/記憶手段40/配当金入金予定額明細記憶手段45、配当金情報記憶手段46、総株主報告予定明細記憶手段47の詳細構成>
配当金入金予定額明細記憶手段45は、図6に示すように、加入者口座コード(21桁)、配当金発生に係る銘柄の銘柄コード(銘柄識別情報)、配当金入金予定額、源泉徴収区分(徴収する必要あり=0、なし=1)を対応付けて記憶するものである。
配当金情報記憶手段46は、図7に示すように、銘柄コード(銘柄識別情報)、1株当たりの配当金、権利確定日等を対応付けて記憶するものである。
総株主報告予定明細記憶手段47は、図8に示すように、加入者口座コード(21桁)、銘柄コード(銘柄識別情報)、保有株数等を対応付けて記憶するものである。
<配当金再投資システム20/記憶手段40/金銭残高記憶手段48、日々決算型銘柄残高記憶手段49、拘束金記憶手段50の詳細構成>
金銭残高記憶手段48、日々決算型銘柄残高記憶手段49、および拘束金記憶手段50は、いずれも顧客の証券口座(証券総合口座)のデータを管理するものである。
金銭残高記憶手段48は、図9に示すように、証券口座の口座番号(顧客識別情報)、証券口座における金銭残高(現金残高:顧客勘定)、入金額または出金額・入出金の日付・摘要(配当金入金データの識別情報を含む)を対応付けて記憶するものである。
日々決算型銘柄残高記憶手段49は、図10に示すように、証券口座の口座番号(顧客識別情報)、証券口座におけるMRF残高等(日々決算型銘柄の残高)を対応付けて記憶するものである。
拘束金記憶手段50は、図11に示すように、証券口座の口座番号(顧客識別情報)、拘束発生に係る注文についての注文コード(注文識別情報)、証券口座における拘束金額、日付(拘束発生日、拘束解除日を含む)、ステータス(拘束中・拘束解除の別)を対応付けて記憶するものである。
<配当金再投資システム20/記憶手段40/顧客証券残高記憶手段51、証券会社証券残高記憶手段52、注文データ記憶手段53、約定データ記憶手段54、推薦銘柄記憶手段55の詳細構成>
顧客証券残高記憶手段51は、図12に示すように、証券口座の口座番号(顧客識別情報)、銘柄コード(銘柄識別情報)、保有数量(株式の場合は株数、投資信託の場合は口数)、評価金額を対応付けて記憶するものである。
証券会社証券残高記憶手段52は、図13に示すように、銘柄コード(銘柄識別情報)、保有株数を対応付けて記憶するものである。
注文データ記憶手段53は、図14に示すように、証券口座の口座番号(顧客識別情報)、注文コード(注文識別情報)、銘柄コード(銘柄識別情報)、株式の場合の買付株数(仮注文データでは仮の買付株数)または投資信託の場合(金額指定)の買付金額、売買区分(売注文・買注文の別)を対応付けて記憶するものである。
約定データ記憶手段54は、図15に示すように、証券口座の口座番号(顧客識別情報)、注文コード(注文識別情報)、銘柄コード(銘柄識別情報)、約定数量(株式の場合は株数、投資信託の場合は口数)、売買区分(売注文・買注文の別)、約定単価(投資信託の場合は基準価額)を対応付けて記憶するものである。
推薦銘柄記憶手段55は、図16に示すように、基準銘柄の銘柄コード(銘柄識別情報)、第1の推薦銘柄の銘柄コード(銘柄識別情報)、第2の推薦銘柄の銘柄コード(銘柄識別情報)、第3、第4、第5、…の推薦銘柄の銘柄コード(銘柄識別情報)を対応付けて記憶するものである。ここで、基準銘柄は、顧客が保有している株式の銘柄に当て嵌められる株式の銘柄であり、データとしては、多数の顧客の株式銘柄保有状態に対応できるように、あらゆる基準銘柄に対する推薦銘柄が記憶されている。また、1つの基準銘柄に対する推薦銘柄の個数は任意である。基準銘柄は、株式の銘柄であるが、その基準銘柄に対応する推薦銘柄には、株式の推薦銘柄と、投資信託の推薦銘柄とがある。例えば、基準銘柄が、株式の銘柄Aであり、第1、第2、…の推薦銘柄が、株式の銘柄B,Cおよび投資信託の銘柄α,β,γであるレコードの場合は、顧客が株式の銘柄Aを保有していれば、その顧客への推薦銘柄として、株式の銘柄B,Cおよび投資信託の銘柄α,β,γが選択されることになる。
株式の推薦銘柄は、基準銘柄(株式の銘柄)に関連する株式の銘柄であり、例えば、同業種の銘柄等である。投資信託の推薦銘柄は、基準銘柄(株式の銘柄)を構成銘柄に含む投資信託の銘柄である。なお、これらの推薦銘柄のデータは、金融商品情報提供システム90から取得したデータでもよく、管理者端末110を操作するシステム担当者が編集したデータでもよく、金融商品情報提供システム90から取得したデータをシステム担当者が編集したデータでもよい。
また、推薦銘柄記憶手段55の構成については、図16のように基準銘柄(株式の銘柄)と株式の推薦銘柄とを直接に関連付けた構成ではなく、次のような構成としてもよい。例えば、互いに関連する複数の株式の銘柄からなる株式銘柄群として、第1の株式銘柄群=銘柄A,B,C、第2の株式銘柄群=銘柄X,Y,Z、第3、第4、…の株式銘柄群を用意しておき、顧客が株式の銘柄Aを保有していれば、その顧客への推薦銘柄として株式の銘柄B,Cが選択され(銘柄Aを含む第1の株式銘柄群から銘柄Aが除かれている。)、顧客が株式の銘柄Bを保有していれば、その顧客への推薦銘柄として株式の銘柄A,Cが選択され(銘柄Bを含む第1の株式銘柄群から銘柄Bが除かれている。)、顧客が株式の銘柄Zを保有していれば、その顧客への推薦銘柄として株式の銘柄X,Yが選択されるようにしてもよい。この場合、推薦銘柄記憶手段55は、顧客が保有している株式の銘柄が当て嵌められることになる基準銘柄に相当する株式の銘柄コード(銘柄識別情報)と、株式銘柄群の識別情報とを関連付けて記憶するとともに、各株式銘柄群に含まれる複数の株式の銘柄コード(銘柄識別情報)を、株式銘柄群の識別情報と関連付けて記憶しておけばよい。これにより、例えば、顧客が株式の銘柄Aを保有していれば、それに対応する第1の株式銘柄群の識別情報が取得され、さらに、取得した第1の株式銘柄群の識別情報に関連付けられた株式の銘柄B,Cを抽出する(銘柄Aは除かれている)ことができる。
投資信託の推薦銘柄についても同様であり、推薦銘柄記憶手段55は、図16のように基準銘柄(株式の銘柄)と投資信託の推薦銘柄とを直接に関連付けた構成ではなく、次のような構成としてもよい。ある株式の銘柄を構成銘柄に含む複数の投資信託の銘柄からなる投資信託銘柄群として、例えば、銘柄Aを構成銘柄に含む第1の投資信託銘柄群=銘柄α,β,γ、銘柄Xを構成銘柄に含む第2の投資信託銘柄群=銘柄ξ,η,ζ、第3、第4、…の投資信託銘柄群を用意しておき、顧客が保有している銘柄として、銘柄Aを与えたときに、第1の投資信託銘柄群の識別情報が取得され、さらに、取得した第1の投資信託銘柄群の識別情報を用いて投資信託の銘柄α,β,γの銘柄コード(銘柄識別情報)が取得されるようにしてもよい。
また、投資信託の銘柄コード(銘柄識別情報)と、その構成銘柄である株式の銘柄の銘柄コード(銘柄識別情報)とを関連付けて記憶しておき、顧客が保有している株式の銘柄を与え、その銘柄を含む投資信託の銘柄が抽出されるようにしてもよい。例えば、投資信託の銘柄αと、その構成銘柄である株式の銘柄A,B,Cとを関連付けて記憶するとともに、投資信託の銘柄βと、その構成銘柄である株式の銘柄A,B,D,Eとを関連付けて記憶している場合に、顧客が銘柄Aを保有していれば、その銘柄Aを与えることにより、投資信託の銘柄α,βが抽出される。
<配当金再投資システム20/記憶手段40/再投資設定情報記憶手段56の詳細構成>
再投資設定情報記憶手段56は、図17に示すように、証券口座の口座番号(顧客識別情報)、コース識別情報(例えば[1-1]、[2-1]等)、買付対象銘柄の銘柄コード(銘柄識別情報)、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかを示す銘柄コード(銘柄識別情報)、銘柄コード(銘柄識別情報)および買付順序についての複数の組合せ、買付順序の自動決定方法の種別、単元未満株の銘柄がなくなった後に継続的な買付を行う保有銘柄(引継銘柄)の銘柄コード、引継銘柄の自動決定時期(事前・事後の別)、引継銘柄の自動決定方法の種別、単元未満株の銘柄がなくなった後に継続的な買付を行う推薦銘柄(乗換銘柄)の銘柄コード、ステータス(「単一買付対象銘柄の買付中」、「設定時集合買付対象銘柄の買付中」、「処理時集合買付対象銘柄の買付中」、「目標到達済」、「引継銘柄の買付中」、「乗換銘柄の買付中」等の各状態)等を対応付けて記憶するものである。この再投資設定情報記憶手段56に記憶される再投資設定情報は、コースにより異なるので、詳細については、図26~図38のコースの説明で述べる。
<配当金入金予定額明細データの受領から再投資までの処理の流れ:図18、図19>
図18および図19には、配当金入金予定額明細データの受領から再投資までの処理の流れが示されている。配当金入金予定額明細受信手段23の説明で既に詳述したように、配当金(より正確には、配当金入金予定額明細データ)の受領タイミングは、繰り返し到来するので、ここでは、主として、その都度、実行される処理(ある1回の処理時点で実行される処理)の流れを説明する。なお、複数回の配当金の受領タイミングに跨った配当金の再投資方法の概要は、図22~図24を用いて後述する。
図18において、先ず、顧客が証券会社に口座を開設した後に、配当金受領準備処理手段22により、顧客が選択した配当金受領方法の情報を、通信回線2を介して証券保管振替機構システム60に送信する(ステップS1)。証券保管振替機構システム60では、証券会社の配当金再投資システム20からの配当金受領方法の情報を受信・保存し、この情報を通信回線3を介して発行会社システム70に転送する(ステップS2)。発行会社システム70では、証券保管振替機構システム60からの配当金受領方法の情報を受信し、保存する(ステップS3)。
一方、顧客は、口座開設後の適宜な時期に、配当金の再投資に関する設定入力を行っておく。この設定入力による再投資設定情報は、再投資設定受付手段21により受け付けられて再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶される(ステップS4)。このステップS4の処理は、図19にも記載されている。再投資設定情報の設定入力は、コースによって異なるので、詳細については、各コースの説明で後述する(図26~図38参照)。ここまでの処理は、繰り返し行う処理ではなく、1回行えばよい。
その後、証券保管振替機構システム60は、総株主通知(日程案内)を、通信回線2を介して証券会社の配当金再投資システム20に送信する(ステップS11)。配当金再投資システム20では、配当金受領準備処理手段22により、証券保管振替機構システム60からの総株主通知(日程案内)を受信し、システム担当者による権利確定日等の確認処理を経た後、この通知で得られた当該銘柄(発行会社の銘柄)の権利確定日、1株当たりの配当金等の情報を、銘柄コード(銘柄識別情報)と関連付けて配当金情報記憶手段46(図7参照)に記憶させる(ステップS12)。
それから、配当金再投資システム20では、配当金受領準備処理手段22により、顧客証券残高記憶手段51(図12参照)に記憶されている各顧客の保有銘柄および保有株数の情報を用いて残高を確定させる(ステップS21)。そして、配当金受領準備処理手段22により、確定させた残高を用いて総株主報告予定明細データを作成して総株主報告予定明細記憶手段47(図8参照)に記憶させるとともに(ステップS22)、総株主報告予定明細データを用いて総株主報告を作成し、通信回線2を介して証券保管振替機構システム60へ送信する(ステップS23)。
証券保管振替機構システム60では、配当金再投資システム20からの総株主報告を受信・保存し、この総株主報告を通信回線3を介して発行会社システム70に転送する(ステップS24)。発行会社システム70では、証券保管振替機構システム60からの総株主報告を受信し、保存する(ステップS25)。
続いて、配当金入金予定額明細データの受領日(配当金支払開始日-3)以降の処理に移る。
図18および図19において、証券保管振替機構システム60は、配当金入金予定額明細データを、通信回線2を介して配当金再投資システム20に送信する(ステップS31)。配当金再投資システム20では、配当金入金予定額明細受信手段23により、証券保管振替機構システム60からの配当金入金予定額明細データを受信し、配当金入金予定額明細記憶手段45(図6参照)に記憶させる(ステップS32)。
それから、配当金再投資システム20では、配当金入金予定額明細受信手段23により、配当金入金予定額明細記憶手段45(図6参照)に記憶させた配当金入金予定額明細データに含まれる加入者口座コードおよび銘柄コードと、総株主報告予定明細記憶手段47(図8参照)に記憶されている総株主報告予定明細データに含まれる加入者口座コードおよび銘柄コードとが一致するか否かにより、顧客およびその保有銘柄を照合する(ステップS33)。この照合では、顧客が配当金発生に係る銘柄を保有しているか否かを確認していることになる。配当金入金予定額明細データは、証券保管振替機構システム60から送信されてくるデータであるため、証券会社内のデータである総株主報告予定明細データとの照合により、受け取ったデータに齟齬がないかを確認している。
また、配当金入金予定額明細受信手段23により、総株主報告予定明細記憶手段47(図8参照)に記憶されている総株主報告予定明細データに含まれる当該銘柄(配当金発生に係る銘柄)の保有株数と、配当金情報記憶手段46(図7参照)に記憶されている当該銘柄の1株当たりの配当金とを乗じることにより、配当金の金額(源泉徴収が必要な場合には、源泉徴収後の金額)を算出する(ステップS34)。
さらに、配当金入金予定額明細受信手段23により、配当金入金予定額明細記憶手段45(図6参照)に記憶させた配当金入金予定額明細データに含まれる配当金入金予定額および源泉徴収区分を用いて、源泉徴収が必要な場合には源泉徴収額および源泉徴収後の金額を計算する(ステップS35)。それから、配当金入金予定額明細受信手段23により、ステップS35で配当金入金予定額明細データから得られた配当金入金予定額(源泉徴収が必要な場合には、源泉徴収後の金額)と、ステップS34で総株主報告予定明細データの保有株数から算出した配当金の金額(源泉徴収が必要な場合には、源泉徴収後の金額)とを比較し、一致しているか否かを判断する(ステップS36)。配当金入金予定額は、証券保管振替機構システム60から送信されてくるデータであるため、証券会社内のデータから算出した配当金の金額との比較により、受け取ったデータに齟齬がないことを確認している。続いて、配当金入金予定額明細受信手段23により、ステップS36での比較結果が一致していた場合に、顧客の証券口座への入金記帳処理として、配当金入金データ(配当金入金予定額、または配当金入金予定額から源泉徴収をした後の金額)を、顧客識別情報(証券口座の口座番号)と関連付けて金銭残高記憶手段48(図9参照)に記憶させる(ステップS37)。
続いて、注文作成手段24により、前述したステップS4で設定入力されて再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶されている再投資設定情報(顧客が選択したコースについてのコース識別情報を含む。)を取得する(ステップS38)。
それから、注文作成手段24により、(1)の株式の仮注文データ作成処理、または(3)の投資信託の注文データ作成処理を実行し、作成した(1)の株式の仮注文データ、または(3)の投資信託の注文データを、顧客識別情報(証券口座の口座番号)と関連付けて注文データ記憶手段53(図14参照)に記憶させる(ステップS39)。これらの処理の内容については、注文作成手段24の説明で既に詳述しているので、ここでは詳しい説明を省略する。
さらに、余力拘束手段25により拘束金額を決定し、決定した拘束金額を、拘束発生に係る注文の注文識別情報(注文コード)および顧客識別情報(証券口座の口座番号)と関連付けて拘束金記憶手段50(図11参照)に記憶させる(ステップS40)。この買付余力の拘束処理の内容については、余力拘束手段25の説明で既に詳述しているので、ここでは詳しい説明を省略する。
その後、配当金入金予定額明細データの受領日の翌営業日(配当金支払開始日-2)の朝に、注文作成手段24により、(2)の株式の注文データ作成処理を実行し、作成した(2)の株式の注文データを、顧客識別情報(証券口座の口座番号)と関連付けて注文データ記憶手段53(図14参照)に記憶させる(ステップS41)。この処理の内容については、注文作成手段24の説明で既に詳述しているので、ここでは詳しい説明を省略する。
続いて、証券会社用買付処理手段29により、注文データ記憶手段53(図14参照)に記憶されている注文データを用いて、買付対象銘柄について証券会社の保有株数が不足しているか否かを判断し、不足している場合には、市場システム80で当該銘柄の買付を行う(ステップS42)。
それから、買付処理手段26により、注文データ記憶手段53(図14参照)に記憶されている注文データを用いて、買付対象銘柄の買付処理を実行する(ステップS43)。株式の買付の場合には、証券会社証券残高記憶手段52(図13参照)に記憶されている証券会社の保有株数が買付株数の分だけ減少する。そして、約定後には、買付処理手段26により、約定データを、顧客識別情報(証券口座の口座番号)と関連付けて約定データ記憶手段54(図15参照)に記憶させ、さらに、金銭残高記憶手段48(図9参照)に記憶されている金銭残高を更新するとともに、顧客証券残高記憶手段51(図12参照)に記憶されている買付対象銘柄の保有数量(株式の場合には保有株数、投資信託の場合には保有口数)を更新する。また、買付処理手段26により、拘束金記憶手段50(図11参照)に記憶されているステータスを変更して拘束解除にする。
その後、再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶されている再投資設定情報に従って、必要な場合には、日々決算型銘柄買付手段27により、MRF等の日々決算型銘柄の自動買付を実行し、あるいは、送金手段28により、顧客の指定する銀行等の金融機関の口座への自動送金を実行する(ステップS44)。
図18において、配当金支払開始日になると、発行会社システム70から仕向銀行宛の振込依頼が送信され(ステップS51)、これにより証券会社の配当金再投資システム20では、顧客の証券口座への入金(受渡ベース)が行われる(ステップS52)。
<配当金の再投資方法の概要:図22~図24>
図22~図24の横軸は、左から右に流れる時間軸であり、時間の経過に伴って、各回(第K回:K=1,2,3,4,…)の配当金T(K)が買付資金として次々に使用されていく状況のイメージが示されている。
図22には、単一買付対象銘柄の買付から再投資を始めた場合の配当金の再投資方法の概要が示されている。単一買付対象銘柄は、他の銘柄の買付との連携がない状態(独立した状態)で、1つの買付対象銘柄の買付を継続する場合の当該銘柄であり、図26のコース[1]、図27のコース[2]で買付を継続する銘柄、および、図35のコース[10]で最初に買付を継続する銘柄である。なお、図26のコース[1]では、複数銘柄を選択すると、並列的に複数銘柄の買付が継続することになるが、それぞれの買付は連携しておらず、独立しているので、複数銘柄のそれぞれが単一買付対象銘柄であるものとみなす。
図22に示すように、単一買付対象銘柄(単元未満株の保有銘柄A)の買付を継続していると、やがて単元株数の整数倍の株数に到達する。第M回の処理で到達したとすると、コース[1-1]、[2-1]を選択している場合には、到達後もそのまま買付が継続される。コース[1-2]、[2-2]を選択している場合には、第M回の配当金T(M)の余りの金額や、その後に受け取る第(M+1)回以降の配当金T(M+1),T(M+2),T(M+3),…は、証券口座に現金のまま置いておかれる。また、コース[1-3]、[2-3]を選択している場合には、T(M)の余りやT(M+1)等を使って、MRF等の日々決算型銘柄の自動買付が行われる。コース[1-4]、[2-4]を選択している場合には、T(M)の余りやT(M+1)等は、金融機関の口座へ自動送金される。さらに、図35のコース[10]を選択している場合には、顧客により設定された乗換銘柄が、設定時点で保有していない株式の銘柄X、または設定時点で保有していない投資信託の銘柄αであれば、T(M)の余りやT(M+1)等は、株式の銘柄Xまたは投資信託の銘柄αへの再投資に使用される。
図23には、設定時集合買付対象銘柄の買付から再投資を始めた場合の配当金の再投資方法の概要が示されている。設定時集合買付対象銘柄は、設定時に買付順序を指定または自動決定された複数の銘柄からなり、それぞれの銘柄が単元株数の整数倍の株数(到達目標株数)に到達するまで買付を継続する場合の当該銘柄の集合である。この設定時集合買付対象銘柄は、図28のコース[3]、図29のコース[4]、図31のコース[6]、図32のコース[7]、図36のコース[11]、図37のコース[12]で買付を継続する銘柄の集合である。
図23に示すように、設定時集合買付対象銘柄(単元未満株の保有銘柄A,B,C)のうちの買付順序が第1番目の銘柄Aの買付を継続していると、やがて単元株数の整数倍の株数に到達する。第M回の処理で到達したとすると、第M回の処理において、T(M)の余りの金額分で、買付順序が第2番目の銘柄Bの買付が行われる。そして、銘柄Bの買付を継続していると、やがて単元株数の整数倍の株数に到達するので、到達後は、買付順序が第3番目の銘柄Cの買付を継続する。その後、銘柄Cも単元株数の整数倍の株数に到達したとする。
ここで、コース[3-1]、[4-1]を選択している場合には、銘柄Cの到達時の処理の余りの金額や、その後に受け取る配当金は、証券口座に現金のまま置いておかれる。また、コース[3-2]、[4-2]を選択している場合には、銘柄Cの到達時の処理の余りの金額や、その後に受け取る配当金等を使って、MRF等の日々決算型銘柄の自動買付が行われる。さらに、コース[3-3]、[4-3]を選択している場合には、銘柄Cの到達時の処理の余りの金額や、その後に受け取る配当金等は、金融機関の口座へ自動送金される。そして、図31のコース[6]、図32のコース[7]を選択している場合には、引継銘柄として、設定時集合買付対象銘柄のうちの1銘柄である銘柄Bが設定されていたとすると、銘柄Bの買付が継続され、引継銘柄として、設定時集合買付対象銘柄に含まれない銘柄(単元未満株の銘柄でない保有銘柄D)が設定されていたとすると、銘柄Dの買付が継続される。また、図36のコース[11]、図37のコース[12]を選択している場合には、顧客により設定された乗換銘柄が、設定時点で保有していない株式の銘柄X、または設定時点で保有していない投資信託の銘柄αであれば、銘柄Cの到達時の処理の余りの金額や、その後に受け取る配当金等は、株式の銘柄Xまたは投資信託の銘柄αへの再投資に使用される。
図24には、処理時集合買付対象銘柄の買付から再投資を始めた場合の配当金の再投資方法の概要が示されている。処理時集合買付対象銘柄は、注文作成手段24による優先順位自動決定処理で自動決定された処理時優先順位を付された複数の銘柄からなり、それぞれの銘柄が単元株数の整数倍の株数(到達目標株数)に到達するまで買付を継続する場合の当該銘柄の集合である。この処理時集合買付対象銘柄は、図30のコース[5]、図33のコース[8]、図38のコース[13]で買付を継続する銘柄の集合である。
図24に示すように、最初に単元未満株の銘柄A,B,Cがあるとすると、これらが最初の処理時集合買付対象銘柄であり、何回かの配当金の受領が続いた後に、株式分割等により新たに単元未満株の銘柄Dが発生したとすると、発生後は、その銘柄Dも含めて単元未満株の銘柄A,B,C,Dが処理時集合買付対象銘柄となる。但し、その発生時点で、例えば、銘柄A,Bが既に単元未満株の銘柄でなくなっていれば、単元未満株の銘柄C,Dが優先順位自動決定処理の対象である処理時集合買付対象銘柄となる。なお、処理時集合買付対象銘柄という呼称は、概念説明で使用しているだけであるから、一旦、処理時集合買付対象銘柄となった銘柄は、処理時集合買付対象銘柄に該当すると考えてもよく、その場合は、既に単元未満株の銘柄でなくなった銘柄A,Bも、処理時集合買付対象銘柄と呼んでよい。ここでは、そのように呼ぶことにする。
図24において、銘柄Aの買付を継続しているときに、比較的大きな株価の変動があり、処理時優先順位が第1番目の銘柄が、第P回の処理時点では銘柄Aであったが、第(P+1)回の処理時点では銘柄Bに変わったとすると、第(P+1)回以降の処理では、銘柄Bの買付が継続するかもしれない。しかし、図24の例では、元に戻るような株価の変動があり、第(P+2)回の処理時点における処理時優先順位が第1番目の銘柄は、銘柄Aに戻り、第(P+2)回の配当金T(P+2)で銘柄Aの買付が行われている。そして、第Q回の処理時点で、銘柄Aが単元株数の整数倍の株数に到達したとすると、第Q回の配当金T(Q)の一部で銘柄Aの買付が行われ、T(Q)の余りの金額で、処理時優先順位が第2番目の銘柄Bの買付が行われる。そして、銘柄Bの買付が継続され、第R回の処理時点で、銘柄Bが単元株数の整数倍の株数に到達したとすると、第R回の配当金T(R)の一部で銘柄Bの買付が行われ、T(R)の余りの金額で、その処理時点(銘柄Aは、既に優先順位自動決定処理の対象ではなくなっている。)における処理時優先順位が第2番目の銘柄Cの買付が行われる。第U回の処理時点まで銘柄Cの買付が継続され、第(U+1)回の処理時点で、株式分割等により新たに銘柄Dが優先順位自動決定処理の対象に加わり、第(U+1)回の処理時点における処理時優先順位が第1番目の銘柄が、銘柄Dになったとすると、第(U+1)回の配当金T(U+1)で銘柄Dの買付が行われる。そして、銘柄Dの買付が継続され、第V回の処理時点で、銘柄Dが単元株数の整数倍の株数に到達したとすると、第V回の配当金T(V)の一部で銘柄Dの買付が行われ、T(V)の余りの金額で、その処理時点(銘柄A,Bは、既に優先順位自動決定処理の対象ではなくなっている。)における処理時優先順位が第2番目の銘柄Cの買付が行われる。その後、銘柄Cの買付が継続され、銘柄Cが単元株数の整数倍の株数に到達したとする。
ここで、コース[5-1]を選択している場合には、銘柄Cの到達時の処理の余りの金額や、その後に受け取る配当金は、証券口座に現金のまま置いておかれる。また、コース[5-2]を選択している場合には、銘柄Cの到達時の処理の余りの金額や、その後に受け取る配当金等を使って、MRF等の日々決算型銘柄の自動買付が行われる。さらに、コース[5-3]を選択している場合には、銘柄Cの到達時の処理の余りの金額や、その後に受け取る配当金等は、金融機関の口座へ自動送金される。そして、図33のコース[8]を選択している場合には、引継銘柄として、処理時集合買付対象銘柄のうちの1銘柄である銘柄Bが設定されていたとすると、銘柄Bの買付が継続され、引継銘柄として、処理時集合買付対象銘柄に含まれない銘柄(単元未満株の銘柄でない保有銘柄E)が設定されていたとすると、銘柄Eの買付が継続される。また、図38のコース[13]を選択している場合には、顧客により設定された乗換銘柄が、設定時点で保有していない株式の銘柄X、または設定時点で保有していない投資信託の銘柄αであれば、銘柄Cの到達時の処理の余りの金額や、その後に受け取る配当金等は、株式の銘柄Xまたは投資信託の銘柄αへの再投資に使用される。
<配当金受領時の保有資産に関するデータの変遷:図25>
図25において、配当金=1,000円、注文日当日の寄付価格=200円、買付数量(買付株数)=5株であるとする。ここでは、各データ間の数値の増減関係を説明するので、売買手数料は考慮せず、また、(1)の株式の仮注文データと(2)の株式の注文データとで、買付株数は変わらず、買付株数の算出用の単価も変わっていないと仮定する。
配当金入金予定額明細データの受領日(配当金支払開始日-3)に、例えば、その日の夜間バッチ処理で、顧客の証券口座への入金記帳が行われ、配当金入金データが金銭残高記憶手段48(図9参照)に記憶されたとすると(図18、図19のステップS37参照)、金銭残高記憶手段48に記憶されている金銭残高(現金残高)は、約定ベースで、0円から1,000円に変わる。この時点で、買付対象銘柄についての顧客の保有株数は、53株であり、証券会社の保有株数は、100株であるものとする。
続いて、配当金入金予定額明細データの受領日の翌営業日(配当金支払開始日-2)に、例えば、その日の朝の寄付価格200円を用いて、配当金1,000円を200円で除することにより買付株数5株を算出し、買付株数5株の注文データで買付処理を実行したとすると(図18、図19のステップS43参照)、買付金額は、200円×5株=1,000円となるので、金銭残高記憶手段48(図9参照)に記憶されている金銭残高(現金残高)は、約定ベースで、1,000円から買付金額1,000円を減じて0円に変わる。また、この買注文の約定で、顧客証券残高記憶手段51(図12参照)に記憶されている買付対象銘柄の保有株数は、約定ベースで、53株から買付株数5株を加えて58株に変わる。さらに、証券会社証券残高記憶手段52(図13参照)に記憶されている買付対象銘柄の保有株数は、約定ベースで、100株から買付株数5株を減じて95株に変わる。
その後、配当金支払開始日に、発行会社システム70の振込依頼に基づいて顧客の証券口座への配当金1,000円の入金があると(図18のステップS52参照)、金銭残高記憶手段48(図9参照)に記憶されている金銭残高(現金残高)は、受渡ベースで、一旦、0円から1,000円に変わるが、買い付けた株式の受渡により、1,000円から0円に変わる。また、この株式の受渡により、顧客証券残高記憶手段51(図12参照)に記憶されている買付対象銘柄の保有株数は、受渡ベースで、53株から買付株数5株を加えて58株に変わる。さらに、証券会社証券残高記憶手段52(図13参照)に記憶されている買付対象銘柄の保有株数は、受渡ベースで、100株から買付株数5株を減じて95株に変わる。
<再投資設定画面のメニュー画面:図20、図21>
図20および図21には、再投資設定受付手段21により顧客端末100の画面上に表示される再投資設定画面のうちのメニュー(1)の画面200およびメニュー(2)の画面201が示されている。これらのメニュー(1),(2)の画面200,201には、顧客が選択可能な複数のコース(本実施形態では、一例として、[1]~[13]の合計13個のコース)が表示され、いずれかのコースの説明個所をクリックすると、各コースの詳細設定のための再投資設定画面210~330(図26~図38)が表示されるようになっている。そして、各再投資設定画面210~330において、顧客による各コース用の再投資設定情報の設定入力を受け付けるようになっている。
<コース[1]:図26>
図26には、コース[1]の再投資設定画面210が示されている。再投資設定受付手段21による表示画面である。コース[1]は、保有する国内株式の配当金を買付資金として、当該株式銘柄(配当金発生に係る銘柄自体)を買い付けるコースである。このコース[1]では、例えば、銘柄Aの配当金で銘柄Aを買い付け、銘柄Bの配当金で銘柄Bを買い付け、銘柄Cの配当金で銘柄Cを買い付けるという狭義の再投資を行う。
図26の再投資設定画面210には、[1-1]買付対象銘柄の保有株数が、単元株数の整数倍の株数になっているか否かにかかわらず、買付を継続するコース、[1-2]買付対象銘柄が単元未満株を含む状態になっている場合に、単元株数の整数倍の株数に到達するまで買付を継続し、単元株数の整数倍の株数に到達した時点で、当該株式銘柄の継続的な買付を中止し、余った配当金やその後に受け取る配当金は、証券口座に現金のまま置いておくコース、[1-3]買付対象銘柄が単元未満株を含む状態になっている場合に、単元株数の整数倍の株数に到達するまで買付を継続し、単元株数の整数倍の株数に到達した時点で、当該株式銘柄の継続的な買付を中止し、余った配当金やその後に受け取る配当金でMRFの自動買付を行うコース、[1-4]買付対象銘柄が単元未満株を含む状態になっている場合に、単元株数の整数倍の株数に到達するまで買付を継続し、単元株数の整数倍の株数に到達した時点で、当該株式銘柄の継続的な買付を中止し、余った配当金やその後に受け取る配当金を、指定した金融機関の口座へ自動送金するコースの各選択部が設けられている。
コース[1-1]を選択する場合は、単元株数の整数倍の株数に到達させるという目的はないので、買付のスタート時点で買付対象銘柄が単元未満株を含む状態になっているか否かは関係ない。従って、いずれの銘柄でも買付対象銘柄とすることができる。
コース[1-2]、[1-3]、[1-4]を選択する場合は、単元未満株を含む状態になっている銘柄を買付対象銘柄として選択する。なお、保有株数が単元株数の整数倍の株数になっている銘柄を選択しても買付は行われない。
また、図26の再投資設定画面210には、買付対象銘柄の選択のための情報として、保有銘柄、保有株数、単元株数、単元未満株の銘柄であるか否か、単元株数の整数倍の株数に到達するまでの予測金額、単元株数の整数倍の株数に到達するまでの予測期間、配当利回り推移(「表示」の部分をクリックすると、図27のようなグラフ表示が行われる。)の各表示部が設けられるとともに、買付対象銘柄の選択部(複数銘柄を選択可)が設けられている。
このうち、予測金額および予測期間は、再投資設定受付手段21による予測期間長短判断情報提供処理で表示され、配当利回り推移は、再投資設定受付手段21による配当利回り提供処理で表示されている。
図26の再投資設定画面210で設定入力されて再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶される再投資設定情報には、コース識別情報(例えば[1-2]等)と、顧客が選択した1つまたは複数の買付対象銘柄の銘柄コード(銘柄識別情報)(例えば、銘柄Bおよび銘柄C等)とがある。
コース[1-2]、[1-3]、[1-4]が選択された場合は、注文作成手段24により単一買付対象銘柄到達判断処理が実行される。図26の下部には、単一買付対象銘柄到達判断処理のイメージが示されている。この単一買付対象銘柄到達判断処理の内容については、注文作成手段24の説明で既に詳述しているので、ここでは詳しい説明を省略する。
<コース[2]:図27>
図27には、コース[2]の再投資設定画面220が示されている。再投資設定受付手段21による表示画面である。コース[2]は、保有する全部または一部の国内株式の配当金を買付資金として、保有する国内株式の銘柄の中から選択した1つの株式銘柄を買い付けるコースである。このコース[2]では、例えば、保有銘柄A,B,C,Dのうちの銘柄A,B,Cの配当金で銘柄Bだけを買い付ける。
図27の再投資設定画面220には、[2-1]買付対象銘柄の保有株数が、単元株数の整数倍の株数になっているか否かにかかわらず、買付を継続するコース、[2-2]買付対象銘柄が単元未満株を含む状態になっている場合に、単元株数の整数倍の株数に到達するまで買付を継続し、単元株数の整数倍の株数に到達した時点で、当該株式銘柄の継続的な買付を中止し、余った配当金やその後に受け取る配当金は、証券口座に現金のまま置いておくコース、[2-3]買付対象銘柄が単元未満株を含む状態になっている場合に、単元株数の整数倍の株数に到達するまで買付を継続し、単元株数の整数倍の株数に到達した時点で、当該株式銘柄の継続的な買付を中止し、余った配当金やその後に受け取る配当金でMRFの自動買付を行うコース、[2-4]買付対象銘柄が単元未満株を含む状態になっている場合に、単元株数の整数倍の株数に到達するまで買付を継続し、単元株数の整数倍の株数に到達した時点で、当該株式銘柄の継続的な買付を中止し、余った配当金やその後に受け取る配当金を、指定した金融機関の口座へ自動送金するコースの各選択部が設けられている。
コース[2-1]を選択する場合は、単元株数の整数倍の株数に到達させるという目的はないので、買付のスタート時点で買付対象銘柄が単元未満株を含む状態になっているか否かは関係ない。従って、いずれの銘柄でも買付対象銘柄とすることができる。
コース[2-2]、[2-3]、[2-4]を選択する場合は、単元未満株を含む状態になっている銘柄を買付対象銘柄として選択する。なお、保有株数が単元株数の整数倍の株数になっている銘柄を選択しても買付は行われない。
また、図27の再投資設定画面220の最下部には、買付対象銘柄をシステムで自動選択するための選択部が設けられている。この自動選択では、単元株数の整数倍の株数に到達する予測期間が最も短い銘柄を選択する。配当利回りを重視したい場合は、顧客自身で銘柄を選択する。この自動選択を顧客が選択すると、再投資設定受付手段21により銘柄自動選択処理が実行される。この銘柄自動選択処理の内容については、再投資設定受付手段21の説明で既に詳述しているので、ここでは詳しい説明を省略する。
さらに、図27の再投資設定画面220には、買付対象銘柄の選択のための情報として、保有銘柄、保有株数、単元株数、単元未満株の銘柄であるか否か、単元株数の整数倍の株数に到達するまでの予測金額、単元株数の整数倍の株数に到達するまでの予測期間、配当利回り推移の各表示部が設けられるとともに、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかの選択部(1以上の銘柄を選択する:複数銘柄を選択可、全部の銘柄または一部の銘柄を選択可)と、買付対象銘柄の選択部(1銘柄だけ選択する)とが設けられている。
このうち、予測金額および予測期間は、再投資設定受付手段21による予測期間長短判断情報提供処理で表示され、配当利回り推移は、再投資設定受付手段21による配当利回り提供処理で表示されている。
図27の再投資設定画面220で設定入力されて再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶される再投資設定情報には、コース識別情報(例えば[2-2]等)と、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかを示す銘柄コード(銘柄識別情報)(例えば、銘柄A,B,C等)と、顧客が選択するか若しくは銘柄自動選択処理で自動選択された1つの買付対象銘柄の銘柄コード(銘柄識別情報)(例えば、銘柄B等)とがある。
コース[2-2]、[2-3]、[2-4]が選択された場合は、注文作成手段24により単一買付対象銘柄到達判断処理が実行される。この単一買付対象銘柄到達判断処理の内容については、注文作成手段24の説明で既に詳述しているので、ここでは詳しい説明を省略する。
<コース[3]:図28>
図28には、コース[3]の再投資設定画面230が示されている。再投資設定受付手段21による表示画面である。コース[3]は、保有する全部または一部の国内株式の配当金を買付資金として、保有する複数の国内株式の銘柄のうち単元未満株の銘柄について買付順序を指定し、指定した買付順序に従って、それぞれの株式銘柄を1銘柄ずつ順番に単元株数の整数倍の株数に到達するまで買い付けるコースである。このコース[3]では、例えば、保有銘柄A,B,C,Dのうち単元未満株の銘柄A,B,Cについて買付順序をこの順で指定し、銘柄Aを単元株数の整数倍の株数に到達するまで買い付け、続いて、銘柄Bを単元株数の整数倍の株数に到達するまで買い付け、その後、銘柄Cを単元株数の整数倍の株数に到達するまで買い付ける。
図28の再投資設定画面230には、[3-1]買付順序を指定した全ての銘柄が単元株数の整数倍の株数に到達した後は、余った配当金やその後に受け取る配当金は、証券口座に現金のまま置いておくコース、[3-2]買付順序を指定した全ての銘柄が単元株数の整数倍の株数に到達した後は、余った配当金やその後に受け取る配当金でMRFの自動買付を行うコース、[3-3]買付順序を指定した全ての銘柄が単元株数の整数倍の株数に到達した後は、余った配当金やその後に受け取る配当金を、指定した金融機関の口座へ自動送金するコースの各選択部が設けられている。
なお、買付順序を指定した後に、株式分割等により新たに単元未満株の銘柄が生じた場合には、その新たに生じた単元未満株の銘柄についての買付順序は、自動的に最後の順番になる。但し、再設定を行って買付順序を指定し直せば、順番を変更することができる。また、買付順序の指定は、単元未満株の銘柄だけについて行う。
また、図28の再投資設定画面230には、買付順序の指定のための情報として、保有銘柄、保有株数、単元株数、単元未満株の銘柄であるか否か、単元株数の整数倍の株数に到達するまでの予測金額、単元株数の整数倍の株数に到達するまでの予測期間、配当利回り推移の各表示部が設けられるとともに、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかの選択部(1以上の銘柄を選択する:複数銘柄を選択可、全部の銘柄または一部の銘柄を選択可)と、買付順序の指定入力部(単元未満株の銘柄だけについて指定入力)とが設けられている。
このうち、予測金額および予測期間は、再投資設定受付手段21による予測期間長短判断情報提供処理で表示され、配当利回り推移は、再投資設定受付手段21による配当利回り提供処理で表示されている。
図28の再投資設定画面230で設定入力されて再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶される再投資設定情報には、コース識別情報(例えば[3-1]等)と、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかを示す銘柄コード(銘柄識別情報)(例えば、銘柄A,B,C,D等)と、顧客が買付順序を指定した複数の銘柄の銘柄コード(銘柄識別情報)およびそれらの各銘柄の買付順序の組合せ(例えば、銘柄A=1、銘柄B=2、銘柄C=3等)とがある。
いずれのコース[3-1]、[3-2]、[3-3]が選択された場合でも、注文作成手段24により設定時集合買付対象銘柄到達判断処理が実行される。図28の下部には、設定時集合買付対象銘柄到達判断処理のイメージが示されている。この設定時集合買付対象銘柄到達判断処理の内容については、注文作成手段24の説明で既に詳述しているので、ここでは詳しい説明を省略する。
<コース[4]:図29>
図29には、コース[4]の再投資設定画面240が示されている。再投資設定受付手段21による表示画面である。コース[4]は、保有する全部または一部の国内株式の配当金を買付資金として、保有する複数の国内株式の銘柄のうち単元未満株の銘柄について買付順序を自動決定し、自動決定した買付順序に従って、それぞれの株式銘柄を1銘柄ずつ順番に単元株数の整数倍の株数に到達するまで買い付けるコースである。このコース[4]では、例えば、保有銘柄A,B,C,Dのうち単元未満株の銘柄A,B,Cについて買付順序をシステムで自動決定し、その結果が銘柄A,B,Cの順であったとすると、銘柄Aを単元株数の整数倍の株数に到達するまで買い付け、続いて、銘柄Bを単元株数の整数倍の株数に到達するまで買い付け、その後、銘柄Cを単元株数の整数倍の株数に到達するまで買い付ける。
図29の再投資設定画面240には、[4-1]買付順序を自動決定した全ての銘柄が単元株数の整数倍の株数に到達した後は、余った配当金やその後に受け取る配当金は、証券口座に現金のまま置いておくコース、[4-2]買付順序を自動決定した全ての銘柄が単元株数の整数倍の株数に到達した後は、余った配当金やその後に受け取る配当金でMRFの自動買付を行うコース、[4-3]買付順序を自動決定した全ての銘柄が単元株数の整数倍の株数に到達した後は、余った配当金やその後に受け取る配当金を、指定した金融機関の口座へ自動送金するコースの各選択部が設けられている。
また、図29の再投資設定画面240には、買付順序の自動決定方法の選択部が設けられ、単元株数の整数倍の株数に到達するまでに要する予測期間が短い銘柄の買付を優先する方法と、配当利回りが高い銘柄の買付を優先する方法と、これらの予測期間および配当利回りの双方を加味する方法とを選択できるようになっている。ここで選択した方法で、再投資設定受付手段21により買付順序自動決定処理(第1、第2、第3の買付順序自動決定処理のいずれか)が実行される。これらの第1、第2、第3の買付順序自動決定処理の内容については、再投資設定受付手段21の説明で既に詳述しているので、ここでは詳しい説明を省略する。
なお、買付順序を自動決定した後に、株式分割等により新たに単元未満株の銘柄が生じた場合には、その新たに生じた単元未満株の銘柄についての買付順序は、自動的に最後の順番になる。但し、再設定を行って買付順序の自動決定をやり直せば、順番を変更することができる。
また、図示は省略されているが、図29の再投資設定画面240には、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかの選択部が設けられている。
図29の再投資設定画面240で設定入力されて再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶される再投資設定情報には、コース識別情報(例えば[4-2]等)と、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかを示す銘柄コード(銘柄識別情報)と、買付順序の自動決定方法の種別と、買付順序自動決定処理で自動決定した複数の銘柄の銘柄コード(銘柄識別情報)およびそれらの各銘柄の買付順序の組合せ(例えば、銘柄A=1、銘柄B=2、銘柄C=3等)とがある。
いずれのコース[4-1]、[4-2]、[4-3]が選択された場合でも、注文作成手段24により設定時集合買付対象銘柄到達判断処理が実行される。この設定時集合買付対象銘柄到達判断処理の内容については、注文作成手段24の説明で既に詳述しているので、ここでは詳しい説明を省略する。
<コース[5]:図30>
図30には、コース[5]の再投資設定画面250が示されている。再投資設定受付手段21による表示画面である。コース[5]は、保有する全部または一部の国内株式の配当金を買付資金として、毎回の配当金の受領の都度に、単元未満株の銘柄の中で処理時優先順位を自動決定し、自動決定した処理時優先順位に従って、それぞれの株式銘柄を1銘柄ずつ順番に単元株数の整数倍の株数に到達するまで買い付けるコースである。
このコース[5]では、毎回の処理時優先順位の自動決定方法は、単元株数の整数倍の株数に到達するまでに要する予測期間が短い順となる。なお、配当利回りを重視したい場合は、コース[3]を選択し、顧客自身で買付順序を指定するか、コース[4]を選択し、買付順序の自動決定方法を選択すればよい。また、株式分割等により新たに単元未満株の銘柄が生じた場合には、随時、処理時優先順位の自動決定に反映される。
図30の再投資設定画面250には、[5-1]全ての保有銘柄が単元株数の整数倍の株数に到達した後は、余った配当金やその後に受け取る配当金は、証券口座に現金のまま置いておくコース、[5-2]全ての保有銘柄が単元株数の整数倍の株数に到達した後は、余った配当金やその後に受け取る配当金でMRFの自動買付を行うコース、[5-3]全ての保有銘柄が単元株数の整数倍の株数に到達した後は、余った配当金やその後に受け取る配当金を、指定した金融機関の口座へ自動送金するコースの各選択部が設けられている。
また、図示は省略されているが、図30の再投資設定画面250には、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかの選択部が設けられている。
図30の再投資設定画面250で設定入力されて再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶される再投資設定情報には、コース識別情報(例えば[5-1]等)と、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかを示す銘柄コード(銘柄識別情報)とがある。
いずれのコース[5-1]、[5-2]、[5-3]が選択された場合でも、注文作成手段24により優先順位自動決定処理および処理時集合買付対象銘柄到達判断処理が実行される。これらの優先順位自動決定処理および処理時集合買付対象銘柄到達判断処理の内容については、注文作成手段24の説明で既に詳述しているので、ここでは詳しい説明を省略する。
<コース[6]:図31>
図31には、コース[6]の再投資設定画面260が示されている。再投資設定受付手段21による表示画面である。コース[6]は、保有する全部または一部の国内株式の配当金を買付資金として、保有する複数の国内株式の銘柄のうち単元未満株の銘柄について買付順序を指定し、指定した買付順序に従って、それぞれの株式銘柄を1銘柄ずつ順番に単元株数の整数倍の株数に到達するまで買い付け(コース[3]と同様)、買付順序を指定された全ての銘柄が単元株数の整数倍の株数に到達した後に、保有する国内株式の銘柄の中から事前に選択指定または事前に自動決定しておいた1銘柄の買付を継続するコースである。
図31の再投資設定画面260には、全ての銘柄が単元株数の整数倍の株数に到達した後に買付を継続する1銘柄(引継銘柄)の設定部が設けられている。この設定部には、顧客による引継銘柄の選択部と、システムで引継銘柄を自動決定する場合の引継銘柄の自動決定方法の選択部とが設けられている。引継銘柄の自動決定方法の選択部では、単元株数の次の整数倍の株数に到達するまでに要する予測期間が最も短い銘柄に決定する方法と、配当利回りが最も高い銘柄に決定する方法と、これらの予測期間および配当利回りの双方を加味して決定する方法とを選択できるようになっている。この選択部で選択した方法で、再投資設定受付手段21により、引継銘柄事前自動決定処理(第1、第2、第3の引継銘柄事前自動決定処理のいずれか)が実行される。これらの第1、第2、第3の引継銘柄事前自動決定処理の内容については、再投資設定受付手段21の説明で既に詳述しているので、ここでは詳しい説明を省略する。
また、図31の再投資設定画面260には、コース[3]の場合(図28参照)と同様に、買付順序の指定のための情報として、保有銘柄、保有株数、単元株数、単元未満株の銘柄であるか否か、単元株数の整数倍の株数に到達するまでの予測金額、単元株数の整数倍の株数に到達するまでの予測期間、配当利回り推移の各表示部が設けられるとともに、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかの選択部(1以上の銘柄を選択する:複数銘柄を選択可、全部の銘柄または一部の銘柄を選択可)と、買付順序の指定入力部(単元未満株の銘柄だけについて指定入力)とが設けられている。
このうち、予測金額および予測期間は、再投資設定受付手段21による予測期間長短判断情報提供処理で表示され、配当利回り推移は、再投資設定受付手段21による配当利回り提供処理で表示されている。
図31の再投資設定画面260で設定入力されて再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶される再投資設定情報には、コース識別情報([6])と、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかを示す銘柄コード(銘柄識別情報)(例えば、銘柄A,B,C,D等)と、顧客が買付順序を指定した複数の銘柄の銘柄コード(銘柄識別情報)およびそれらの各銘柄の買付順序の組合せ(例えば、銘柄A=1、銘柄B=2、銘柄C=3等)とがあり、ここまでは、コース[3]の場合(図28参照)と同様であり、さらに、顧客が指定するか若しくは自動決定された引継銘柄の銘柄コード(銘柄識別情報)と、引継銘柄の自動決定方法の種別とがある。
このコース[6]が選択された場合は、注文作成手段24により設定時集合買付対象銘柄到達判断処理が実行される。この設定時集合買付対象銘柄到達判断処理の内容については、注文作成手段24の説明で既に詳述しているので、ここでは詳しい説明を省略する。
<コース[7]:図32>
図32には、コース[7]の再投資設定画面270が示されている。再投資設定受付手段21による表示画面である。コース[7]は、保有する全部または一部の国内株式の配当金を買付資金として、保有する複数の国内株式の銘柄のうち単元未満株の銘柄について買付順序を自動決定し、自動決定した買付順序に従って、それぞれの株式銘柄を1銘柄ずつ順番に単元株数の整数倍の株数に到達するまで買い付け(コース[4]と同様)、買付順序を自動決定された全ての銘柄が単元株数の整数倍の株数に到達した後に、保有する国内株式の銘柄の中から事前に選択指定または事前に自動決定しておいた1銘柄の買付を継続するコースである。
図32の再投資設定画面270には、コース[4]の場合(図29参照)と同様に、買付順序の自動決定方法の選択部が設けられ、単元株数の整数倍の株数に到達するまでに要する予測期間が短い銘柄の買付を優先する方法と、配当利回りが高い銘柄の買付を優先する方法と、これらの予測期間および配当利回りの双方を加味する方法とを選択できるようになっている。ここで選択した方法で、再投資設定受付手段21により買付順序自動決定処理(第1、第2、第3の買付順序自動決定処理のいずれか)が実行される。これらの第1、第2、第3の買付順序自動決定処理の内容については、再投資設定受付手段21の説明で既に詳述しているので、ここでは詳しい説明を省略する。
また、図32の再投資設定画面270には、コース[6]の場合(図31参照)と同様に、全ての銘柄が単元株数の整数倍の株数に到達した後に買付を継続する1銘柄(引継銘柄)の設定部が設けられている。この設定部には、顧客による引継銘柄の選択部と、システムで引継銘柄を自動決定する場合の引継銘柄の自動決定方法の選択部とが設けられている。引継銘柄の自動決定方法の選択部では、単元株数の次の整数倍の株数に到達するまでに要する予測期間が最も短い銘柄に決定する方法と、配当利回りが最も高い銘柄に決定する方法と、これらの予測期間および配当利回りの双方を加味して決定する方法とを選択できるようになっている。この選択部で選択した方法で、再投資設定受付手段21により、引継銘柄事前自動決定処理(第1、第2、第3の引継銘柄事前自動決定処理のいずれか)が実行される。これらの第1、第2、第3の引継銘柄事前自動決定処理の内容については、再投資設定受付手段21の説明で既に詳述しているので、ここでは詳しい説明を省略する。
さらに、図32の再投資設定画面270には、保有銘柄の情報として、保有銘柄、保有株数、単元株数、単元未満株の銘柄であるか否か、単元株数の整数倍の株数に到達するまでの予測金額、単元株数の整数倍の株数に到達するまでの予測期間、配当利回り推移の各表示部が設けられるとともに、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかの選択部(1以上の銘柄を選択する:複数銘柄を選択可、全部の銘柄または一部の銘柄を選択可)が設けられている。
図32の再投資設定画面270で設定入力されて再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶される再投資設定情報には、コース識別情報([7])と、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかを示す銘柄コード(銘柄識別情報)と、買付順序の自動決定方法の種別と、買付順序自動決定処理で自動決定した複数の銘柄の銘柄コード(銘柄識別情報)およびそれらの各銘柄の買付順序の組合せ(例えば、銘柄A=1、銘柄B=2、銘柄C=3等)とがあり、ここまではコース[4]の場合(図29参照)と同様であり、さらに、顧客が指定するか若しくは自動決定された引継銘柄の銘柄コード(銘柄識別情報)と、引継銘柄の自動決定方法の種別とがある。
コース[7]が選択された場合は、注文作成手段24により設定時集合買付対象銘柄到達判断処理が実行される。この設定時集合買付対象銘柄到達判断処理の内容については、注文作成手段24の説明で既に詳述しているので、ここでは詳しい説明を省略する。
<コース[8]:図33>
図33には、コース[8]の再投資設定画面280が示されている。再投資設定受付手段21による表示画面である。コース[8]は、保有する全部または一部の国内株式の配当金を買付資金として、毎回の配当金の受領の都度に、単元未満株の銘柄の中で処理時優先順位を自動決定し、自動決定した処理時優先順位に従って、それぞれの株式銘柄を1銘柄ずつ順番に単元株数の整数倍の株数に到達するまで買い付け(コース[5]と同様)、全ての銘柄が単元株数の整数倍の株数に到達した後に、保有する国内株式の銘柄の中から事前に選択指定または事前に自動決定しておいた1銘柄の買付を継続するか、あるいは、到達後の処理で事後的に自動決定した1銘柄の買付を継続するコースである。
図33の再投資設定画面280には、全ての銘柄が単元株数の整数倍の株数に到達した後に買付を継続する1銘柄(引継銘柄)の設定部が設けられている。この設定部には、顧客による引継銘柄の選択部と、システムで引継銘柄を自動決定する場合の自動決定時期の選択部と、システムで引継銘柄を自動決定する場合の引継銘柄の自動決定方法の選択部とが設けられている。自動決定時期の選択部では、再投資設定受付手段21により「事前」に(つまり設定時に)決定するか、注文作成手段24により「事後」に(つまり到達後に)決定するかを選択するようになっている。引継銘柄の自動決定方法の選択部では、単元株数の次の整数倍の株数に到達するまでに要する予測期間が最も短い銘柄に決定する方法と、配当利回りが最も高い銘柄に決定する方法と、これらの予測期間および配当利回りの双方を加味して決定する方法とを選択できるようになっている。自動決定時期の選択部で「事前」を選択した場合には、引継銘柄の自動決定方法の選択部で選択した方法で、再投資設定受付手段21により、引継銘柄事前自動決定処理(第1、第2、第3の引継銘柄事前自動決定処理のいずれか)が実行される。これらの第1、第2、第3の引継銘柄事前自動決定処理の内容については、再投資設定受付手段21の説明で既に詳述しているので、ここでは詳しい説明を省略する。一方、自動決定時期の選択部で「事後」を選択した場合には、引継銘柄の自動決定方法の選択部で選択した方法で、注文作成手段24により、引継銘柄事後自動決定処理(第1、第2、第3の引継銘柄事後自動決定処理のいずれか)が実行される。これらの第1、第2、第3の引継銘柄事後自動決定処理の内容については、注文作成手段24の説明で既に詳述しているので、ここでは詳しい説明を省略する。
また、図33の再投資設定画面280には、保有銘柄の情報として、保有銘柄、保有株数、単元株数、単元未満株の銘柄であるか否か、単元株数の整数倍の株数に到達するまでの予測金額、単元株数の整数倍の株数に到達するまでの予測期間、配当利回り推移の各表示部が設けられるとともに、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかの選択部(1以上の銘柄を選択する:複数銘柄を選択可、全部の銘柄または一部の銘柄を選択可)が設けられている。
図33の再投資設定画面280で設定入力されて再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶される再投資設定情報には、コース識別情報([8])と、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかを示す銘柄コード(銘柄識別情報)とがあり、ここまではコース[5]の場合(図30参照)と同様であり、さらに、顧客が指定するか若しくは事前に自動決定若しくは事後的に自動決定された引継銘柄の銘柄コード(銘柄識別情報)と、引継銘柄の自動決定時期(事前・事後の別)と、引継銘柄の自動決定方法の種別とがある。
コース[8]が選択された場合は、注文作成手段24により優先順位自動決定処理および処理時集合買付対象銘柄到達判断処理が実行される。これらの優先順位自動決定処理および処理時集合買付対象銘柄到達判断処理の内容については、注文作成手段24の説明で既に詳述しているので、ここでは詳しい説明を省略する。
<コース[9]:図34>
図34には、コース[9]の再投資設定画面290が示されている。再投資設定受付手段21による表示画面である。コース[9]は、現在保有していない株式または投資信託の推薦銘柄の中から選択した1銘柄を買い付けるコースである。株式の推薦銘柄は、保有している株式の銘柄と関連性のある銘柄であり、投資信託の推薦銘柄は、保有している株式の銘柄を構成銘柄に含む投資信託の銘柄である。
図34の再投資設定画面290には、推薦銘柄の中から買付対象銘柄を選択するための情報として、推薦銘柄、株式・投資信託の別、配当利回り・分配金利回りの各表示部が設けられるとともに、買付対象銘柄の選択部(1つだけ選択)が設けられている。
このうち、推薦銘柄は、再投資設定受付手段21による株式推薦銘柄提供処理および投資信託推薦銘柄提供処理で表示され、配当利回りは、再投資設定受付手段21による配当利回り提供処理で表示されている。
また、図示は省略されているが、図34の再投資設定画面290には、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかの選択部が設けられている。
図34の再投資設定画面290で設定入力されて再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶される再投資設定情報には、コース識別情報([9])と、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかを示す銘柄コード(銘柄識別情報)と、買付対象銘柄の銘柄コード(銘柄識別情報)とがある。
<コース[10]:図35>
図35には、コース[10]の再投資設定画面300が示されている。再投資設定受付手段21による表示画面である。コース[10]は、保有する全部または一部の国内株式の配当金を買付資金として、保有する国内株式の銘柄の中から選択した1つの株式銘柄を買い付け(コース[2]と同様)、その1銘柄が単元株数の整数倍の株数に到達した後に、現在保有していない株式または投資信託の推薦銘柄の中から事前に選択指定しておいた1銘柄を買い付けるコースである。
図35の再投資設定画面300には、コース[2]の場合(図27参照)と同様に、買付対象銘柄の選択のための情報として、保有銘柄、保有株数、単元株数、単元未満株の銘柄であるか否か、単元株数の整数倍の株数に到達するまでの予測金額、単元株数の整数倍の株数に到達するまでの予測期間、配当利回り推移の各表示部が設けられるとともに、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかの選択部(1以上の銘柄を選択する:複数銘柄を選択可、全部の銘柄または一部の銘柄を選択可)と、買付対象銘柄の選択部(1銘柄だけ選択する、単元未満株の銘柄の中から選択する)とが設けられている。
このうち、予測金額および予測期間は、再投資設定受付手段21による予測期間長短判断情報提供処理で表示され、配当利回り推移は、再投資設定受付手段21による配当利回り提供処理で表示されている。
また、図35の再投資設定画面300には、推薦銘柄の中から買付対象銘柄(乗換銘柄)を選択するための情報として、推薦銘柄、株式・投資信託の別、配当利回り・分配金利回りの各表示部が設けられるとともに、買付対象銘柄(乗換銘柄)の選択部(1つだけ選択)が設けられている。さらに、各表示部に表示される株式や投資信託の推薦銘柄の情報は、顧客が保有する全ての株式の銘柄に関連する株式や投資信託の推薦銘柄の情報とされるか、または、それらの推薦銘柄のうちで高配当利回りや高分配金利回りの推薦銘柄の情報とされているが、推薦銘柄表示限定ボタン301をクリックすることにより、推薦銘柄の表示を、選択されている乗換前の買付対象銘柄(顧客により1つだけ選択されている最初に買い付ける銘柄)に関連する銘柄に限定することができる。これにより、乗換前に買付を行っていた買付対象銘柄から、それに関連する銘柄への乗換を実現することができる。
このうち、推薦銘柄は、再投資設定受付手段21による株式推薦銘柄提供処理および投資信託推薦銘柄提供処理で表示され、配当利回りは、再投資設定受付手段21による配当利回り提供処理で表示されている。
図35の再投資設定画面300で設定入力されて再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶される再投資設定情報には、コース識別情報([10])と、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかを示す銘柄コード(銘柄識別情報)と、最初に買い付ける乗換前の買付対象銘柄の銘柄コード(銘柄識別情報)と、推薦銘柄の中から選択された乗換後の買付対象銘柄(乗換銘柄)の銘柄コード(銘柄識別情報)とがある。
コース[10]が選択された場合は、注文作成手段24により単一買付対象銘柄到達判断処理が実行される。この単一買付対象銘柄到達判断処理の内容については、注文作成手段24の説明で既に詳述しているので、ここでは詳しい説明を省略する。
<コース[11]:図36>
図36には、コース[11]の再投資設定画面310が示されている。再投資設定受付手段21による表示画面である。コース[11]は、保有する全部または一部の国内株式の配当金を買付資金として、保有する複数の国内株式の銘柄のうち単元未満株の銘柄について買付順序を指定し、指定した買付順序に従って、それぞれの株式銘柄を1銘柄ずつ順番に単元株数の整数倍の株数に到達するまで買い付け(コース[3]と同様)、買付順序を指定された全ての銘柄が単元株数の整数倍の株数に到達した後に、現在保有していない株式または投資信託の推薦銘柄の中から事前に選択指定しておいた1銘柄を買い付けるコースである。
図36の再投資設定画面310には、コース[3]の場合(図28参照)と同様に、買付順序の指定のための情報として、保有銘柄、保有株数、単元株数、単元未満株の銘柄であるか否か、単元株数の整数倍の株数に到達するまでの予測金額、単元株数の整数倍の株数に到達するまでの予測期間、配当利回り推移の各表示部が設けられるとともに、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかの選択部(1以上の銘柄を選択する:複数銘柄を選択可、全部の銘柄または一部の銘柄を選択可)と、買付順序の指定入力部(単元未満株の銘柄だけについて指定入力)とが設けられている。
このうち、予測金額および予測期間は、再投資設定受付手段21による予測期間長短判断情報提供処理で表示され、配当利回り推移は、再投資設定受付手段21による配当利回り提供処理で表示されている。
また、図36の再投資設定画面310には、推薦銘柄の中から買付対象銘柄(乗換銘柄)を選択するための情報として、推薦銘柄、株式・投資信託の別、配当利回り・分配金利回りの各表示部が設けられるとともに、買付対象銘柄(乗換銘柄)の選択部(1つだけ選択)が設けられている。さらに、各表示部に表示される株式や投資信託の推薦銘柄の情報は、顧客が保有する全ての株式の銘柄に関連する株式や投資信託の推薦銘柄の情報とされるか、または、それらの推薦銘柄のうちで高配当利回りや高分配金利回りの推薦銘柄の情報とされているが、推薦銘柄表示限定ボタン311をクリックすることにより、推薦銘柄の表示を、買付順序の指定が行われている複数の買付対象銘柄(設定時集合買付対象銘柄)に関連する銘柄に限定することができる。これにより、乗換前に買付を行っていた買付対象銘柄から、それに関連する銘柄への乗換を実現することができる。
図36の再投資設定画面310で設定入力されて再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶される再投資設定情報には、コース識別情報([11])と、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかを示す銘柄コード(銘柄識別情報)(例えば、銘柄A,B,C,D等)と、顧客が買付順序を指定した複数の銘柄の銘柄コード(銘柄識別情報)およびそれらの各銘柄の買付順序の組合せ(例えば、銘柄A=1、銘柄B=2、銘柄C=3等)とがあり、ここまでは、コース[3]の場合(図28参照)と同様であり、さらに、推薦銘柄の中から選択された乗換後の買付対象銘柄(乗換銘柄)の銘柄コード(銘柄識別情報)がある。
このコース[11]が選択された場合は、注文作成手段24により設定時集合買付対象銘柄到達判断処理が実行される。この設定時集合買付対象銘柄到達判断処理の内容については、注文作成手段24の説明で既に詳述しているので、ここでは詳しい説明を省略する。
<コース[12]:図37>
図37には、コース[12]の再投資設定画面320が示されている。再投資設定受付手段21による表示画面である。コース[12]は、保有する全部または一部の国内株式の配当金を買付資金として、保有する複数の国内株式の銘柄のうち単元未満株の銘柄について買付順序を自動決定し、自動決定した買付順序に従って、それぞれの株式銘柄を1銘柄ずつ順番に単元株数の整数倍の株数に到達するまで買い付け(コース[4]と同様)、買付順序を自動決定された全ての銘柄が単元株数の整数倍の株数に到達した後に、現在保有していない株式または投資信託の推薦銘柄の中から事前に選択指定しておいた1銘柄を買い付けるコースである。
図37の再投資設定画面320には、コース[4]の場合(図29参照)と同様に、買付順序の自動決定方法の選択部が設けられ、単元株数の整数倍の株数に到達するまでに要する予測期間が短い銘柄の買付を優先する方法と、配当利回りが高い銘柄の買付を優先する方法と、これらの予測期間および配当利回りの双方を加味する方法とを選択できるようになっている。ここで選択した方法で、再投資設定受付手段21により買付順序自動決定処理(第1、第2、第3の買付順序自動決定処理のいずれか)が実行される。これらの第1、第2、第3の買付順序自動決定処理の内容については、再投資設定受付手段21の説明で既に詳述しているので、ここでは詳しい説明を省略する。
また、図37の再投資設定画面320には、推薦銘柄の中から買付対象銘柄(乗換銘柄)を選択するための情報として、推薦銘柄、株式・投資信託の別、配当利回り・分配金利回りの各表示部が設けられるとともに、買付対象銘柄(乗換銘柄)の選択部(1つだけ選択)が設けられている。さらに、各表示部に表示される株式や投資信託の推薦銘柄の情報は、顧客が保有する全ての株式の銘柄に関連する株式や投資信託の推薦銘柄の情報とされるか、または、それらの推薦銘柄のうちで高配当利回りや高分配金利回りの推薦銘柄の情報とされているが、推薦銘柄表示限定ボタン321をクリックすることにより、推薦銘柄の表示を、保有している単元未満株の各銘柄(買付順序の自動決定の対象となる設定時集合買付対象銘柄)に関連する銘柄に限定することができる。これにより、乗換前に買付を行っていた買付対象銘柄から、それに関連する銘柄への乗換を実現することができる。
さらに、図示は省略されているが、図37の再投資設定画面320には、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかの選択部が設けられている。
図37の再投資設定画面320で設定入力されて再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶される再投資設定情報には、コース識別情報([12])と、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかを示す銘柄コード(銘柄識別情報)と、買付順序の自動決定方法の種別と、買付順序自動決定処理で自動決定した複数の銘柄の銘柄コード(銘柄識別情報)およびそれらの各銘柄の買付順序の組合せ(例えば、銘柄A=1、銘柄B=2、銘柄C=3等)とがあり、ここまではコース[4]の場合(図29参照)と同様であり、さらに、推薦銘柄の中から選択された乗換後の買付対象銘柄(乗換銘柄)の銘柄コード(銘柄識別情報)がある。
このコース[12]が選択された場合は、注文作成手段24により設定時集合買付対象銘柄到達判断処理が実行される。この設定時集合買付対象銘柄到達判断処理の内容については、注文作成手段24の説明で既に詳述しているので、ここでは詳しい説明を省略する。
<コース[13]:図38>
図38には、コース[13]の再投資設定画面330が示されている。再投資設定受付手段21による表示画面である。コース[13]は、保有する全部または一部の国内株式の配当金を買付資金として、毎回の配当金の受領の都度に、単元未満株の銘柄の中で処理時優先順位を自動決定し、自動決定した処理時優先順位に従って、それぞれの株式銘柄を1銘柄ずつ順番に単元株数の整数倍の株数に到達するまで買い付け(コース[5]と同様)、全ての銘柄が単元株数の整数倍の株数に到達した後に、現在保有していない株式または投資信託の推薦銘柄の中から事前に選択指定しておいた1銘柄を買い付けるコースである。
図38の再投資設定画面330には、推薦銘柄の中から買付対象銘柄(乗換銘柄)を選択するための情報として、推薦銘柄、株式・投資信託の別、配当利回り・分配金利回りの各表示部が設けられるとともに、買付対象銘柄(乗換銘柄)の選択部(1つだけ選択)が設けられている。さらに、各表示部に表示される株式や投資信託の推薦銘柄の情報は、顧客が保有する全ての株式の銘柄に関連する株式や投資信託の推薦銘柄の情報とされるか、または、それらの推薦銘柄のうちで高配当利回りや高分配金利回りの推薦銘柄の情報とされているが、推薦銘柄表示限定ボタン331をクリックすることにより、推薦銘柄の表示を、保有している単元未満株の各銘柄(処理時優先順位の自動決定の対象となる処理時集合買付対象銘柄)に関連する銘柄に限定することができる。これにより、乗換前に買付を行っていた買付対象銘柄から、それに関連する銘柄への乗換を実現することができる。
また、図示は省略されているが、図38の再投資設定画面330には、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかの選択部が設けられている。
図38の再投資設定画面330で設定入力されて再投資設定情報記憶手段56(図17参照)に記憶される再投資設定情報には、コース識別情報([13])と、いずれの銘柄の配当金を再投資に用いるかを示す銘柄コード(銘柄識別情報)とがあり、ここまではコース[5]の場合(図30参照)と同様であり、さらに、推薦銘柄の中から選択された乗換後の買付対象銘柄(乗換銘柄)の銘柄コード(銘柄識別情報)がある。
このコース[13]が選択された場合は、注文作成手段24により処理時集合買付対象銘柄到達判断処理が実行される。この処理時集合買付対象銘柄到達判断処理の内容については、注文作成手段24の説明で既に詳述しているので、ここでは詳しい説明を省略する。
<本実施形態の効果>
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。すなわち、配当金再投資システム20は、国内株式の配当金を使って、株式または投資信託の銘柄を自動的に買い付けることを繰り返す国内株式の配当金自動再投資処理を実現することができる。従って、株式や投資信託への少額投資を実現することができ、株式の場合には、配当金の発生の都度に、単元株数に満たない株数の買付を繰り返すことができる。
また、余力拘束手段25により買付余力の拘束を行うことで、金銭残高記憶手段48(図9参照)に記憶されている配当金を含む状態の金銭残高が、別の用途で使用されることを未然に防ぎ、再投資のための買付資金を確実に確保することができる。
このため、証券口座で受け取った国内株式の配当金の有効利用を図ることができる。これにより、顧客(投資家)にとっては、時間が経過する程、再投資による株式や投資信託の保有残高が増え、国内株式の保有残高が増えれば、それに伴って再投資に用いる配当金も増えるので、複利効果が得られる。従って、証券会社内で効率的な資産形成を実現することができる。
また、証券会社にとっては、上記のような効果が顧客(投資家)に生じることから、自社内での顧客による資産の長期保有を実現することができる。すなわち、顧客は、複利効果を伴う継続的な投資を行うことができるので、口座解約や他の証券会社への乗換のインセンティブが働きにくくなる。また、証券会社は、相続での資産移転を見据え、若年層の口座開設を促進することもできる。さらに、証券会社は、少額で長期にわたり投資をしたいという近年の若年層・資産形成層のニーズに応えることができる。
さらに、配当金の自動再投資の実現により、顧客(投資家)自身が買付オペレーションを行う必要はなくなるので、顧客の手間や負担を軽減することができる。
また、配当金再投資システム20では、顧客が選択可能な多くのコースを用意し、多種多様な配当金自動再投資サービスを実現することができるので、他の証券会社とのサービスの差別化を図ることができる。
そして、余力拘束手段25は、ストップ高基準拘束処理を実行することができるので、注文作成手段24により注文データを作成する際に、仮注文データの買付株数を維持すれば、注文データの買付金額が、仮注文データの仮の買付金額を超えることはない。すなわち、拘束金額が少ないことにより買付資金が不足するという事態の発生を回避することができる。
また、余力拘束手段25は、配当金全額拘束処理を実行することもできるので、この場合でも、拘束金額が少ないことにより買付資金が不足するという事態の発生を回避することができるとともに、注文作成手段24により作成する注文データの買付金額を大きくすることができる。
さらに、注文作成手段24は、到達目標株数を超えるか否かを判断し、超える場合に買付株数の修正を行うという単一買付対象銘柄到達判断処理を実行するので、単元未満株を含む状態となっている買付対象銘柄について単元株数の整数倍の株数に到達するまで買付を継続することができる。このため、顧客(投資家)は、株主優待を受けられるようになる、取引所での売買が可能になる等の利益を得ることができる。また、到達目標株数を超えるか否かを判断し、買付株数の修正を行うので、少なくともその買付対象銘柄については、配当金再投資による単元未満株の発生を回避することができ、単元未満株の銘柄以外の銘柄である状態を維持することができる。
また、再投資設定受付手段21は、顧客による買付順序の指定を受け付けることができ、注文作成手段24は、買付順序の指定を行った単元未満株を含む状態の各銘柄(設定時集合買付対象銘柄)を、買付順序に従って1銘柄ずつ買い付けてそれぞれの銘柄を到達目標株数に到達させる処理(設定時集合買付対象銘柄到達判断処理)を実行することができる。このため、顧客(投資家)は、単元未満株を含む状態であった各銘柄について株主優待を受けられるようになる、取引所での売買が可能になる等の利益を得ることができるうえ、それらの各銘柄について配当金再投資による単元未満株の発生を回避することができる。そして、買付順序は顧客により指定されるので、顧客(投資家)の意に沿った順番で、各銘柄を到達目標株数に到達させることができる。
さらに、再投資設定受付手段21は、買付順序自動決定処理を実行することができ、注文作成手段24は、買付順序の自動決定を行った単元未満株を含む状態の各銘柄(設定時集合買付対象銘柄)を、買付順序に従って1銘柄ずつ買い付けてそれぞれの銘柄を到達目標株数に到達させる処理(設定時集合買付対象銘柄到達判断処理)を実行することもできる。このため、顧客(投資家)は、単元未満株を含む状態であった各銘柄について株主優待を受けられるようになる、取引所での売買が可能になる等の利益を得ることができるうえ、それらの各銘柄について配当金再投資による単元未満株の発生を回避することができる。そして、買付順序は自動決定されるので、顧客(投資家)の手間を軽減することができる。
そして、注文作成手段24は、毎回の処理時点における単元未満株を含む状態の各銘柄(処理時集合買付対象銘柄)を、各処理時点における処理時優先順位に従って1銘柄ずつ買い付けてそれぞれの銘柄を到達目標株数に到達させる処理(処理時集合買付対象銘柄到達判断処理)を実行することができる。このため、顧客(投資家)は、単元未満株を含む状態であった各銘柄について株主優待を受けられるようになる、取引所での売買が可能になる等の利益を得ることができるうえ、それらの各銘柄について配当金再投資による単元未満株の発生を回避することができる。また、毎回の配当金の受領の都度に優先順位自動決定処理を行うので、処理時優先順位を、各時点における株価の変動状況を反映させた順位とすることができるうえ、株式分割等により新たに発生した単元未満株の銘柄も、処理時優先順位の自動決定対象に含めることができる。
また、再投資設定受付手段21は、予測期間長短判断情報提供処理および配当利回り提供処理を実行することができる。このため、顧客(投資家)は、再投資設定情報の入力の際に参考情報を得ることができるので、自分の意に沿った適切な設定入力を行うことができる。
さらに、再投資設定受付手段21は、銘柄自動選択処理を実行することができる。このため、予測期間の長短判断情報に基づき、買付を継続する1つの買付対象銘柄を自動選択することができるので、顧客(投資家)の設定の手間を軽減することができる。
また、再投資設定受付手段21は、引継銘柄事前自動決定処理を実行することができ、注文作成手段24は、単元未満株の銘柄を到達目標株数まで到達させた後に、引継銘柄の継続的な買付を行うことができる。このため、到達後も配当金の再投資を継続することができ、配当金の有効利用を図ることができる。
さらに、注文作成手段24は、引継銘柄事後自動決定処理を実行することができるので、単元未満株の銘柄を到達目標株数まで到達させた後に、引継銘柄の継続的な買付を行うことができる。このため、到達後も配当金の再投資を継続することができ、配当金の有効利用を図ることができる。また、引継銘柄事後自動決定処理は、設定時よりも後の時点で引継銘柄を自動決定する処理であるため、各時点における株価の変動状況を反映させた自動決定を行うことができる。
そして、注文作成手段24は、予測期間スコアと配当利回りスコアとの合計スコアを用いた引継銘柄事後自動決定処理を実行することもできる。この引継銘柄事後自動決定処理は、設定時よりも後の時点で引継銘柄を自動決定する処理であるため、各時点における株価の変動状況や利回り推移を反映させた自動決定を行うことができる。
また、再投資設定受付手段21は、株式推薦銘柄提供処理を実行するので、顧客(投資家)は、自分の意に沿った株式の銘柄(未保有の銘柄)を、買付対象銘柄として選択することができる。
さらに、再投資設定受付手段21は、投資信託推薦銘柄提供処理を実行するので、顧客(投資家)は、自分の意に沿った投資信託の銘柄(未保有の銘柄)を、買付対象銘柄として選択することができる。
そして、再投資設定受付手段21は、乗換銘柄の設定入力を事前に受け付けておくので、単元未満株の銘柄を到達目標株数まで到達させた後に、乗換銘柄の継続的な買付を行うことができる。このため、到達後も配当金の再投資を継続することができ、配当金の有効利用を図ることができる。また、乗換銘柄の設定入力の際に、株式推薦銘柄提供処理および投資信託推薦銘柄提供処理を実行するので、顧客(投資家)は、自分の意に沿った株式または投資信託の銘柄を、乗換銘柄として選択することができる。
また、図35、図36、図37、図38の推薦銘柄表示限定ボタン301,311,321,331をクリックすることにより、株式や投資信託の推薦銘柄の表示を、乗換前の買付対象銘柄等に関連する銘柄に限定することができるので、乗換前に買付を行うことになる買付対象銘柄と、乗換銘柄とが、互いに関連する銘柄となり、関連する銘柄への乗換を実現することができる。
<変形の形態>
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、配当金再投資システム20は、多数のコースが用意されていたが、必ずしもこれらのコースの全てを設置する必要はなく、一部のコースの設置を省略してもよく、あるいは、いずれか1コースだけを実行する配当金再投資システムとしてもよい。
また、前記実施形態では、配当金再投資システム20は、株式および投資信託を再投資用の買付対象銘柄とすることができる構成とされていたが、株式または投資信託のいずれか一方だけを再投資用の買付対象銘柄とすることができる構成としてもよい。
さらに、前記実施形態では、記載を省略しているが、顧客(投資家)は、配当金自動再投資サービスを利用しないという選択を行うこともできる。その場合は、例えば、配当金を証券口座に現金のまま置いておく、配当金でMRF等の日々決算型銘柄の自動買付を行う、配当金を銀行等の金融機関の口座へ自動送金するという選択を行うことができる。