JP5404020B2 - アクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置 - Google Patents

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Description

本発明のアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置(アクティブヘッドレスト)は、衝撃時(衝突時)に、人の頭部を保護する構造であり、具体的には、衝撃時において、頸部の伸びる(頭部の上昇)前に、ヘッドレストの上方移動(上昇)、及び前方傾斜(前傾)を図るとともに、このヘッドレストの上昇及び前傾を、高スピード(かつ瞬時)に達成し、この頭部及び/又は頸部の保護・その傷害回避(頭部・頸部保護)を図りつつ、むち打ち回避等を図るアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置に関する。
周知の如く、自動車(車輌)の事故及び/又は衝突の増加により、人の頭部の保護を図るために、ヘッドレストの上昇及び前傾を、高スピードで、かつ的確に実行すること、又はガタ音の発生を抑制すること、等がヘッドレストの必須の要件とされる。然しながら、ヘッドレストは、人の頭(後頭部)から略30mm〜50mm離れるように設置し、搭乗者の要望に応え、不快感をなくす(頭部の自由度を確保する)構造となっている。この離れたヘッドレストの構造は、有益性を備える反面、衝撃時において問題を残しているので、その一例を以下に説明する。
従来のシート(シートバック)及びヘッドレスト装置の構造において、人の背中及び/又は上半身(背中とする)は、シートバックに接触しているために、安全及び/又は快適な運転が図れ、かつ衝撃時において、その安全性が保護される。しかし、ヘッドレスト装置は、頭が離れていることから、衝撃時において、頭部がベクトル的に沿って、上方に持っていかれ、頸部が伸ばされた状態となり、例えば、むち打ちの如く、軽い傷害を始めとして、頭部・頸部傷害及び/又は頸部切断の如く、極めて重い状態が発生すること、等の如く、人に大きなダメージを与える要因となる。
以上のことから、昨今、衝撃時に発生するむち打ち及び/又は頭部・頸部保護等を図るために種々の発明が提案されている。その一例として、以下、文献が挙げられるので、その概要を説明するが、必ずしも十分ではない。すなわち、例えば、所定距離を瞬時に上昇、かつ前傾し、頸部の保護が図れるアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置であるとは、いい難いと考えられる。
この文献(1)は、特開2005−296266の「車両用シート」であり、この発明は、シートのフレームに設けた拡縮可能なサイドフレームと、サイドフレーム間に設けた前傾機構を備えたソレノイドと、このサイドフレームに設けたアッパクロスフレームの上方移動でヘッドレストを上昇する構成とし、前傾機構でヘッドレストの前傾を可能とする。このヘッドレストの上昇及び前傾を介して、衝撃時に搭乗者の上半身の後方移動を減少しつつ、頭部及び/又は頸部の保護を図ること等を意図する。
また、文献(2)は、特開2001−163099の「車両用シート構造」であり、この発明は、ヘッドレストステーを支持するヘッドレストホルダーを、フレームに設けたガイド手段を介して前傾及び上昇可能とし、ガイド手段を規制スプリングで復帰可能にするとともに、ガイド手段の前傾及び上昇を、シートバック内に配設した布ベルト等の受動手段で規制する構成であり、前記文献(1)と同じような頭部及び/又は頸部保護を図ることを意図する。
そして、文献(3)は、特開2000−219069の「自動車用シート」であり、この発明は、シートバックフレームに設けた上部パイプと、上部パイプに添接固定されるヘッドレストステーが挿脱可能なパイプフレームと、パイプフレームの前傾を図るヘッドレスト用の支持フレームと、支持フレーム及びヘッドレストの前傾を図るフレームに設けた受圧部でなる構成であり、受圧部の押圧で、支持フレーム及びパイプフレームを可動し、シートバックの上昇と、前傾を図る構成であり、衝撃時に搭乗者の上半身の後方移動による受圧部の移動量を確保し、ヘッドレストの前方への移動距離の拡大を図ること、又はこの一連の動作を、簡単な構成で達成すること等を意図する。
さらに、文献(4)は、特開2000−211410の「自動車用シート」であり、この発明は、ヘッドレストのヘッドレスト支持フレームを、シートバックフレームに装着したレバー・リンク機構の上端部に設けるとともに、レバー・リンク機構は、衝撃時の荷重を受けて移動する受圧部に連動して上下揺動するレバーと、レバーとヘッドレスト支持フレーム間に設けた第1リンクと、第1リンクの中間部とシートバックフレーム間に設けた第2リンクとによる構成であり、受圧部の移動量を増大し、ヘッドレストを斜め前方上方へ移動し、頭部及び/又は頸部保護を図ることを意図する。
特開2005−296266 特開2001−163099 特開2000−219069 特開2000−211410
文献(1)は、ヘッドレストの上昇及び前傾を介して衝撃時における頭部及び/又は頸部保護を意図する。しかし、この文献(1)では、ソレノイドと、アッパクロスフレームの上方移動で、ヘッドレストの上昇・前傾を図る構成である。従って、動作の確実・正確性に問題を残すと考えられ、また、衝撃等の緊急時に、正確に作動しない可能性があること等が考えられ、改良の余地がある。そして、この文献(1)では、ソレノイドの動き、アッパクロスフレームの移動に対して、緩衝手段(アクチュエータ)が装備されていないことから、通常のシートの僅かな動き(衝撃まで行かない通常の動作で、例えば、道路の凹凸、着座姿勢の変更、又は休息時の動き等)でも反応する恐れがあり、思わぬ事故を惹起する恐れがある。
また、文献(2)は、ヘッドレストの上昇及び前傾を介して衝撃時における頭部及び/又は頸部保護を意図する。しかし、この文献(2)では、布ベルト等の受動手段で、ヘッドレストステーを上昇する構成である。従って、上昇の移動距離が不足することが考えられ、例えば、頭部の上昇に対する配慮が欠けること、又は衝撃時の頭部の動きを総合的に保護するには、幾分改良すべき点が考えられる。また緩衝手段(アクチュエータ)に関する問題は、文献(1)と略同様である。
そして、文献(3)、(4)は、ヘッドレストの前方側への上昇を図り、衝撃時の頭の動きを総合的に保護することを意図する。しかし、この構成では、ヘッドレストの上昇及び前傾を積極的に行い、衝撃時の頭の動きを総合的に保護するには、上昇距離及び上昇スピードにおいて、改良の余地が考えられる。また衝撃時の頭の動きや、応答性のよい上昇及び/又は降下を確保すること等を考慮した場合には、必ずしも充分とは考えられず、改良の余地が考えられる。また緩衝手段(アクチュエータ)に関する問題は、文献(1)と略同様である。
以上のことから、搭乗者の体型、又は着座姿勢等に関係なく、衝撃時の頭部及び/又は頸部の保護することを意図し、的確に対応するアクティブヘッドレストは皆無である。また従来の改良された、各種のアクティブヘッドレストの構成で、搭乗者の安全性と、安心性の確保、又は走行・運転の快適性の確保等を図る発明及び/又は製品は見当たらないのが現況である。殊に、緩衝手段(アクチュエータ)に関する配慮がなく、この解決が、強く要望される処である。
上記に鑑み、本発明は、下記の「1」〜「7」の特徴が発揮できるアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置を提供することを意図する。
「1」 ヘッドレストの上方移動(上昇)と前方傾斜(前傾)を司る上昇・前傾機構と、この上昇・前傾機構により上昇及び前傾可能なヘッドレストを備えたヘッドレスト装置で構成したアクティブヘッドレストであって、衝撃時において、頭部の上昇及び/又は頸部の伸張の前に、このヘッドレストを、高スピードで、上昇及び前傾可能とする構成とし、頭部・頸部保護及び/又はその傷害回避と、むち打ち回避等が図れるアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置を提供する。
「2」 車輌が部分的に破損してもヘッドレストの機能を維持し、また上昇したヘッドレストを降下可能とし、ヘッドレストの再利用を図り得ること、また応答性がある上昇・降下及び前傾の確保と、実用に供し得るアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置を提供する。
「3」 下部ユニットと上部ユニットとをワイヤ(一本又は望ましくは数本のワイヤ)を介して連繋し、この下部ユニットの指令で上部ユニットを作用し、瞬時に(高スピードで)、ヘッドレストの上昇及び前傾を確保できる構成とした、機能的なアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置を提供する。
「4」 搭乗者の体型(身長の高低、体重の軽重、肥満度の高低等)、又は着座姿勢等に関係なく(全ての条件において)、的確に対応して、事故等の衝撃時に、頭部・頸部を保護できる構成とし、安全性と、安心感と、又は走行・運転の快適性等を確保できるアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置を提供する。
「5」 下部ユニットを構成する作動腕を中心に、アクチュエータ機構を採用する構成とし、この作動腕が、通常の動作で押圧されても、この作動腕に衝撃時に発生する衝撃が発生しない限り、作動しない(ヘッドレストの上昇及び前傾を必要時以外は動作しない)構造とすること、また、着座時の快適性・安全性の向上等が図れるアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置を提供する。
「6」 上部ユニットにおいて、ヘッドレストの前傾を、上部ユニット本体、可動体及び支持腕で構成し、またヘッドレストの上昇を、鞘管、リフタ及びリフタガイド、第一ワイヤ、及び連結部で構成し、その一部を共用できる構成とし、この上昇及び前傾の動作を、的確かつ瞬時に、しかも誤動作なく遂行できるアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置を提供する。
「7」 上下部ユニットを連繋する第一ワイヤに、アクチュエータ機構を採用する構成とし、前述の「5」と同じ特徴が発揮できるアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置を提供する。
請求項1の発明は、前述の「1」〜「」に記載の目的を達成することを意図する。
請求項1は、ヘッドレストの上方移動(上昇)と前方傾斜(前傾)を司る上昇・前傾機構と、この上昇・前傾機構により上昇及び前傾可能なヘッドレストを備えたヘッドレスト装置で構成したアクティブヘッドレストであって、
この上昇・前傾機構を、車輌のフレームに設けた上部ユニットと、この上部ユニットの動きを担持し、かつアクチュエータ機構を備える前記フレームに設けた下部ユニットと、この下部ユニットにその一方を、前記上部ユニットのリフタにその他方を連繋する第一ワイヤと、この第一ワイヤの摺設、及び/又は、可動を図る滑車と、この滑車に備えたアクチュエータ機構を前記上部ユニットに設け、また、この下部ユニットには、下部ユニットのアクチュエータ機構(J)を設け構成し、
このヘッドレスト装置を、前記上部ユニットに連繋して設けたヘッドレストブラケットと、このヘッドレストブラケットに挿嵌したヘッドレストサポートと、このヘッドレストサポートに遊嵌したヘッドレストステーと、このヘッドレストステーに設けたヘッドレストで構成し、
また、前記上部ユニットを、前記フレームに設けた略方形状の上部ユニット本体と、この上部ユニット本体に設けた可動体、及び上昇・前傾自在に設けた前記リフタと、この可動体に設けた前記ヘッドレストブラケットを支持する支持腕と、前記上部ユニット本体の上部に設けた滑車で構成し、
前記下部ユニットの動作で、前記上部ユニットに設けたロック・アンロック装置を制御し、この上部ユニットの支持腕と、前記ヘッドレストブラケットの止め板の間に設けた第一スプリングの反発及び/又は前記第一ワイヤを介して、前記リフタを作動し、このリフタの作動で、前記ヘッドレストブラケット及びヘッドレストの上昇と前傾を図る構成としたアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置において、
前記上部ユニットに上昇・前傾自在に設けたリフタを、リフタ本体と、このリフタ本体の中央に垂設し、上部ユニットの鞘管に出入り自在に設けられたリフタガイドと、このリフタ本体の両端に垂設した前記ヘッドレストブラケットが挿入される連結部で構成し、
また、前記上部ユニットのアクチュエータ機構は、この上部ユニットの鞘管に内装し、かつ前記リフタガイドを制御するソレノイドと、この鞘管に外装した第二スプリングで構成し、
たアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置である。
請求項の発明は、請求項1の目的を達成すること、この目的を達成するのに最適な、樹脂製の上部ユニット本体を提供すること等を意図する。
請求項は、請求項1に記載のアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置であって、
前記上部ユニット本体は樹脂製で構成し、この上部ユニット本体の背面側に曲折し、かつその上端に設けた係止部に相似形態の位置に抜き型用の孔を、同数個開設する構成、又は前記ブラケットに突起を設ける構成としたアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置である。
請求項の発明は、請求項1の目的を達成すること、この目的を達成するのに最適な、下部ユニットに設けたアクチュエータ機構を提供すること等を意図する。
請求項は、請求項1に記載のアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置であって、
前記下部ユニットに設けたアクチュエータ機構(J)は、前記下部ユニット本体に枢着した作動腕と、この作動腕に設けた貫通孔と、この貫通孔の底部に係止されるスプリングケースと、このスプリングケースに拡縮可能に内装される作動体と、前記スプリングケースと前記貫通孔の内面との隙間に設けた係止爪を内側に設けた環状規制体と、この環状規制体と、前記貫通孔の底部の上段の段付き部の間に設け、かつ前記スプリングケースに繞設したスプリングと、前記環状規制体の係止爪に吊下げ支持されたV字形のワイヤ連結具で構成したアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置である。
請求項の発明は、請求項の目的を達成すること、この目的を達成するのに最適な、下部ユニットに設けたアクチュエータ機構の作動体を提供すること等を意図する。
請求項は、請求項に記載のアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置であって、
前記作動体は、倒釣り針形のスプリング材でなる前記スプリングケースに挿入され、当該スプリングケースの開口に自由端が係止される帯状のフック部と、このフック部の下側にく字形に膨出形成し、かつ前記スプリングケースの切欠き部に嵌入される係止段部と、この係止段部の下側に向かって延設し、このスプリングケースの底部に固止される基端を備えた構成としたアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置である。
請求項の発明は、請求項1の目的を達成すること、この目的を達成するのに最適な、第一ワイヤに設けたアクチュエータ機構を提供すること等を意図する。
請求項は、請求項1に記載のアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置であって、
前記第一ワイヤに設けたアクチュエータ機構は、第一ワイヤの一方の自由端が可動自在に挿入され、かつ他方の自由端が係止される筒体と、この筒体に設けたスプリング、及び伸縮性袋体と、この伸縮性袋体に前記一方の自由端を係止する構成としたアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置である。
請求項1の発明は、ヘッドレストの上昇と前傾を司る上昇・前傾機構と、上昇・前傾機構により上昇及び前傾可能なヘッドレストを備えたヘッドレスト装置で構成したアクティブヘッドレストであって、
上昇・前傾機構を、車輌のフレームに設けた上部ユニットと、上部ユニットの動きを担持し、かつアクチュエータ機構を備える下部ユニットと、下部ユニットに一方を、上部ユニットのリフタに他方を連繋した第一ワイヤと、第一ワイヤの摺設、及び/又は、可動を図る滑車と、滑車に備えたアクチュエータ機構を上部ユニットに設け、また、下部ユニットには、下部ユニットのアクチュエータ機構(J)を設け構成し、
ヘッドレスト装置を、上部ユニットに連繋して設けたヘッドレストブラケットと、ヘッドレストブラケットに挿嵌したヘッドレストサポートと、ヘッドレストサポートに遊嵌したヘッドレストステーと、ヘッドレストステーに設けたヘッドレストで構成し、
また、上部ユニットを、フレームに設けた略方形状の上部ユニット本体と、上部ユニット本体に設けた可動体、及び上昇・前傾自在に設けたリフタと、可動体に設けたヘッドレストブラケットを支持する支持腕と、上部ユニット本体の上部に設けた滑車で構成し、
下部ユニットの動作で、上部ユニットに設けたロック・アンロック装置を制御し、上部ユニットの支持腕と、ヘッドレストブラケットの止め板の間に設けた第一スプリングの反発及び/又は第一ワイヤを介して、リフタを作動し、リフタの作動で、ヘッドレストブラケット及びヘッドレストの上昇と前傾を図るアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置において、
上部ユニットに上昇・前傾自在に設けたリフタを、リフタ本体と、リフタ本体の中央に垂設し、上部ユニットの鞘管に出入り自在に設けられたリフタガイドと、リフタ本体の両端に垂設したヘッドレストブラケットが挿入される連結部で構成し、
また、上部ユニットのアクチュエータ機構は、上部ユニットの鞘管に内装し、かつリフタガイドを制御するソレノイドと、鞘管に外装した第二スプリングで構成し、
たアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置である。
従って、請求項1は、下記の特徴を有する。
「1」 ヘッドレストの上方移動(上昇)と前方傾斜(前傾)を司る上昇・前傾機構と、この上昇・前傾機構により上昇及び前傾可能なヘッドレストを備えたヘッドレスト装置で構成したアクティブヘッドレストであって、衝撃時において、頭部の上昇及び/又は頸部の伸張の前に、ヘッドレストを、高スピードで、上昇及び前傾可能とする構成とし、頭部・頸部保護及び/又はその傷害回避と、むち打ち回避等が図れるアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置を提供できる。
「2」 車輌が部分的に破損してもヘッドレストの機能を維持し、また上昇したヘッドレストを降下可能とし、ヘッドレストの再利用を図り得ること、また応答性がある上昇・降下及び前傾の確保と、実用に供し得るアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置を提供できる。
「3」 下部ユニットと上部ユニットとをワイヤ(一本又は望ましくは数本のワイヤ)を介して連繋し、この下部ユニットの指令で上部ユニットを作用し、瞬時に(高スピードで)、ヘッドレストの上昇及び前傾を確保できる構成とした、機能的なアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置を提供できる。
「4」 搭乗者の体型(身長の高低、体重の軽重、肥満度の高低等)、又は着座姿勢等に関係なく(全ての条件において)、的確に対応して、事故等の衝撃時に、頭部・頸部を保護できる構成とし、安全性と、安心感と、又は走行・運転の快適性等を確保できるアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置を提供できる。
「5」 下部ユニットを構成する作動腕を中心に、アクチュエータ機構を採用する構成とし、この作動腕が、通常の動作で押圧されても、この作動腕に衝撃時に発生する衝撃が発生しない限り、作動しない(ヘッドレストの上昇及び前傾を必要時以外は動作しない)構造とすること、また、着座時の快適性・安全性の向上等が図れるアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置を提供できる。
「6」 上部ユニットにおいて、ヘッドレストの前傾を、上部ユニット本体、可動体及び支持腕で構成し、またヘッドレストの上昇を、鞘管、リフタ及びリフタガイド、第一ワイヤ、及び連結部で構成し、その一部を共用できる構成とし、この上昇及び前傾の動作を、的確かつ瞬時に、しかも誤動作なく遂行できるアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置を提供できる。
「7」 上下部ユニットを連繋する第一ワイヤに、アクチュエータ機構を採用する構成とし、前述の「5」と同じ特徴が発揮できるアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置を提供できる。
請求項の発明は、請求項1に記載のアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置であって、
上部ユニット本体は樹脂製で構成し、上部ユニット本体の背面側に曲折し、かつ上端に設けた係止部に相似形態の位置に抜き型用の孔を、同数個開設する構成、又はブラケットに突起を設ける構成としたアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置である。
従って、請求項は、請求項1の目的を達成できること、この目的を達成するのに最適な、樹脂製の上部ユニット本体を提供できること等の特徴を有する。
請求項の発明は、請求項1に記載のアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置であって、
下部ユニットに設けたアクチュエータ機構(J)は、下部ユニット本体に枢着した作動腕と、作動腕に設けた貫通孔と、貫通孔の底部に係止されるスプリングケースと、スプリングケースに拡縮可能に内装される作動体と、スプリングケースと貫通孔の内面の隙間に設けた係止爪を内側に設けた環状規制体と、環状規制体と、貫通孔の底部の上段の段付き部の間に設け、かつスプリングケースに繞設したスプリングと、環状規制体の係止爪に吊下げ支持されたV字形のワイヤ連結具で構成したアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置である。
従って、請求項は、請求項1の目的を達成できること、この目的を達成するのに最適な、下部ユニットに設けたアクチュエータ機構を提供できること等の特徴を有する。
請求項の発明は、請求項に記載のアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置であって、
作動体は、倒釣り針形のスプリング材でなる前記スプリングケースに挿入され、スプリングケースの開口に自由端が係止される帯状のフック部と、フック部の下側にく字形に膨出して設けた、スプリングケースの切欠き部に嵌入される係止段部と、係止段部の下側に向かって延設し、スプリングケースの底部に固止される基端を備えた構成としたアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置である。
従って、請求項は、請求項の目的を達成できること、この目的を達成するのに最適な、下部ユニットに設けたアクチュエータ機構の作動体を提供できること等の特徴を有する。
請求項の発明は、請求項1に記載のアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置であって、
第一ワイヤに設けたアクチュエータ機構は、第一ワイヤの一方の自由端が可動自在に挿入され、かつ他方の自由端が係止される筒体と、筒体に設けたスプリング、及び伸縮性袋体と、伸縮性袋体に前記一方の自由端を係止する構成としたアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置である。
従って、請求項は、請求項1の目的を達成できること、この目的を達成するのに最適な、第一ワイヤに設けたアクチュエータ機構を提供できること等の特徴を有する。
図面の説明をする。
図1−1は、車輌(自動車)と衝突センサーとの関係を示した縮尺側面図、図1−2は、車輌のシートと、シートバックの一例を示した全体縮尺斜視図、図1−3は、通常時(衝撃前)のシートバックと、アクティブヘッドレストとの関係を概念的に示した側面模式図、図1−4は、衝撃(緊急)時のシートバックと、アクティブヘッドレストとの関係を概念的に示した側面模式図である。
また、図2−1は、本発明の第一の例を示した図面であり、通常時のアクティブヘッドレストの上部ユニットと、ヘッドレスト装置との関係を示した全体の正面図、図2−1−1は、第一の例におけるソレノイドの下端係止部と、リフタガイドの上端係止部との関係を説明する拡大正面図、
図2−2は、本発明の第二の例を示した図面であり、通常時のアクティブヘッドレストの上部ユニットと、ヘッドレスト装置との関係を示した全体の正面図、図2−3は、本発明の第三の例を示した図面であり、通常時のアクティブヘッドレストの上部ユニットと、ヘッドレスト装置との関係を示した全体の正面図、図2−4は、本発明の第四の例を示した図面であり、通常時のアクティブヘッドレストの上部ユニットと、ヘッドレスト装置との関係を示した全体の正面図、図2−5は、本発明の第五の例を示した図面であり、通常時のアクティブヘッドレストの上部ユニットと、ヘッドレスト装置との関係を示した全体の正面図である。
図3−1は、下部ユニットの一例を示した正面図、図3−2は、図3−1の平面図である。
図4−1は、下部ユニットのアクチュエータ機構の要部を示しており、作動腕がフラットの状態で、スプリングケースの切欠き部に係止関係を維持する通常(非衝撃)時の概念図、図4−2−1は、下部ユニットのアクチュエータ機構の要部を示しており、作動腕がリリーフの状態で、スプリングケースの切欠きの係止関係が解除された衝撃時の作動状況の概念図、図4−2−2は、下部ユニットのアクチュエータ機構の要部を示しており、作動腕に僅かな衝撃が掛かった状態で、スプリングケースの切欠き部に係止関係が依然として維持された概念図、図4−3は、環状規制体の平面図、図4−4は環状規制体とワイヤ連結具の断面図、また、図4−5は、環状規制体とスプリングとの関係を断面視した正面図である。
図5−1は、第一ワイヤに設けたアクチュエータ機構の一例であり、衝撃時の概念図、図5−2は、図5−1の通常時の最初の作動状況の概念図、図5−3は、図5−2の作動終了時の概念図である。
図6−1は、上部ユニットとヘッドレスト装置との関係を示した側面図、図6−2は、上部ユニットとヘッドレスト装置との関係を示した側面図であって、ヘッドレストが上昇かつ前傾した状態を示している。
図7−1は、本発明の第六の例における通常時のアクティブヘッドレストの上部ユニットと、ヘッドレスト装置との関係を示した全体の正面図、図7−2は、本発明の第五の例における上昇時のアクティブヘッドレストの上部ユニットと、ヘッドレスト装置との関係を示した全体の正面図である。
図8−1は、本発明の第七の例における通常時のアクティブヘッドレストの上部ユニットと、ヘッドレスト装置との関係を示した全体の正面図、図8−2は、本発明の第七の例における上昇時のアクティブヘッドレストの上部ユニットと、ヘッドレスト装置との関係を示した全体の正面図である。
図9−1は、後付け方式のヘッドレストブラケット、ヘッドレストサポートの概念図であり、上部ユニットとヘッドレスト装置との関係を示した側面図、図9−2は、図9−1の要部の拡大正面図である。
図10は、鞘管と第二スプリングと、リフタガイドとの関係を示した要部の拡大正面図である。
図11−1は、樹脂製の上部ユニットの斜視図、図11−2は、図11−1の樹脂製の上部ユニットと、可動体(樹脂製)の関係を示した側面模式図、図11−3は、図11−1の樹脂製の上部ユニットの鋼材のガイド片と、可動体(樹脂製)の関係を示した正面模式図である。
また、図12−1は、樹脂製の上部ユニットと、樹脂製の滑車、並びにシリンダの関係を示した断面模式図、図12−2は、図12−1にさらに第一ワイヤ、並びにリフタの関係を示した断面模式図、図12−3は、図11−1の樹脂製の滑車と支持腕を示した側面図、図12−4は、上部ユニットの凹部と、滑車の関係を示した要部の俯瞰図、図12−5は、滑車の取付け軸と、可動体の上部に陥没した凹部に設けたフック片の爪部の関係を示した拡大概念図、図12−6は、Оリングと孔との関係を示した図表である。
図13は、衝撃時と、調整時(通常時)におけるヘッドレストの状態を示した模式図である。
そして、図14は、ソレノイドと、第一ワイヤ、第三スプリング等の関係及び/又は組合せの各例を示した図表である。
また、図15は、第一スプリング(リフタスプリング)と、第二スプリング(アンチリフタースプリング)、並びにスプリング(ダンパースプリング)のリフタダンパー荷重と、第一ワイヤのストロークの関係を示した図表である。
以下、本発明の実施例を、各要部に区画して説明する。
[1] 「各実施例に共通な基本的な構成を説明する。」
本発明は、車輌のシートAを構成するシートバックA1に装着されるアクティブヘッドレストBであって、このアクティブヘッドレストBは、シートバックA1に埋設される金属製のフレーム1と、このフレーム1の下端に設けた下部ユニットCと、この下部ユニットCに連繋され、かつフレーム1(シートバックA1)の下方から上方に向かって設けられた第一ワイヤDと、またこの第一ワイヤDに連繋され、かつフレーム1の上方に設けた上部ユニットEと、この上部ユニットE、下部ユニットCと、また必要により設けられる衝突センサーGと、この上部ユニットEと第一ワイヤDの作用で、上昇と前傾が可能となるヘッドレストH1を備えるフレーム1に設けたヘッドレスト装置Hを主構成要素とする。尚、衝突センサーGは、車輌の適所に設ける。
[2] 「上部ユニットEの基本的な構造は」、図1−3と図1−4に示されており、個別の例として、図2−1〜図2−5と、図7−1〜図8−2に於いて、第一の例〜第七の例として、又は他の例として図11−1〜図11−3か、また、図12−1〜図12−5にそれぞれ示されている。
この上部ユニットEの基本構造を説明すると、フレーム1に係止又は挾持するように設けた背面側(シートバックA1の後方)に曲折し、かつその上端に設けた係止部200、又は緊締する(この上部ユニット本体のブラケット、又は上部ユニット本体に設けた)止め具用の孔201を備えた上部ユニット本体2と、この上部ユニット本体2に対で(シートAの幅方向において、対峙するように)設けたブラケット202、及び係止段部を備えたガイド孔203aを備えた前傾用のガイド片203と、このブラケット202間に枢軸5を介して可動自在に設けた可動体6と、この可動体6の両端に、差渡し部材7aを介してそれぞれ設けたヘッドレストブラケット(後述する)及び/又はリフタ(後述する)の連結部(後述する)が挿入される対(例えば、図2−3の上下方向)の支持環体7bで構成した支持腕7と、前記上部ユニット本体2に設けた正面視して略門形の鞘管8と、この鞘管8の自由端に設けた段付部8aと、そのセンター部に設けたリフタ規制杆9が挿入される本体筒部8bと、この本体筒部8bの両端に設けた切り溝8b1と、本体筒部8bの天板部に設けた第一ワイヤDが貫設される孔802とで構成される。そして、この鞘管8の本体筒部8bには、ソレノイド13(アクチュエータ、シリンダ等の駆動機構)が挿入されるとともに、その外周面には第二スプリング14が設けられる(外装される)。またこの第二スプリング14の座面は、鞘管8の段付部8aと、後述するリフタガイドの庇部とに係止される。尚、この第二スプリング14は、リフタガイドが、上昇時には外周面に装着される。また、支持腕7と止め板202aとの間には、第一スプリング3が装着されており、この第一スプリング3の反発力で、リフタを上昇させる。
そして、図11−1〜図11−3に示した他の上部ユニットEであり、上部ユニット本体2を、樹脂製とする。そして、この上部ユニット本体2に設けた係止部200の近傍には、相似形態の位置に抜き型用の孔205をそれぞれ開設し、この上部ユニットEを、一工程の金型成形で行い、コストの削減化と、製造の効率化等を図る。また、この上部ユニット本体2に設けたブラケット202の外側には、可動体6の取付け片6a(差渡し部材7a)を嵌合、又は止め具を嵌合する突起202aを突設する。尚、図11−2と図11−3に示したように、樹脂製の上部ユニット本体2では、ガイド片203を、鋼材で構成し、このガイド片203を、可動体6の下部の差込み筒体600に嵌着可能とすることで、強度の確保と、耐久性の向上、又は組付けの容易化等を図る。そして、この樹脂製は、軽量化と、CO2の削減と、コストの低廉化を図る(他の部材も同様)。図中70はストッパーを示す。このストッパー70は、リフタ2のガイドピン204の下端の停止位置を決定する。
そして、この上部ユニット本体2には、リフタ10が昇降自在に設けられるが、このリフタ10は、リフタ本体10aと、このリフタ本体10aに設けた前記鞘管8の本体筒部8bに挿入される対のリフタガイド12と、このリフタ本体10aの両端に設けた対の連結部11とで構成されている。そして、前述の如く、リフタ10が上昇することで、リフタガイド12間に、リフタ規制杆9が挿入し、このリフタガイド12の間隔が縮小し、鞘管8の切り溝8b1内に進入するとともに、このリフタガイド12に係止されていた、第二スプリング14が、このリフタガイド12の本体部(外周)に装着されていく。尚、このリフタガイド12の本体部12cの長手方向の形状は、図示しないが、裾部に向って拡張し、例えば、強度及び/又は弾性の向上、第二スプリング14との協調及び/又は規制等に役立つ構造とする。
また、この上部ユニットEには、その上部(可動体6の上部601)に滑車64を設け、この滑車64に第一ワイヤDが捲装されており、第一ワイヤDのスムーズな摺設及び/又は可動を可能とする。尚、図12−1〜図12−5に示した滑車64は、アクチュエータ機構を備えている。このアクチュエータ機構の一例を説明すると、可動体6の上部601に陥没した凹部602に設け、この凹部602の底部より立設した数本のガイド片603と、同様に立設し、かつガイド片603の底側に位置する爪部604aを備えた対の係止体604を設ける。そして、この滑車64は、軸65を介して支持し、支持体66のコ字形で、かつ(分岐した)対の差込み部66a、66a(一方で説明する。以下同じ、)に脱落しないように架承されている。また、この軸65は、係止体604の爪部604aに係脱自在に設けられる。そして、この係止体604と滑車64は、凹部602に設けたシリンダ67(筒体)に内装したスプリング68(ダンパースプリング)を介して、上昇し、第一ワイヤDを引張する(リフタ10の上昇を助ける)。この上昇時に、ガイド片603間に挿入された支持体66は、この前後方向に設けたガイド片603をガイドとして昇降し、また、この上昇時おいて、軸65が係止体604の爪部604aに係止されることで、この上昇が停止される(必要により、この軸65が、爪部604aを乗越える構造も可能である)。尚、この支持体66の復帰は、スプリング68による方法と、又は第一ワイヤDの戻りを利用する方法、又は他のアクチュエータ等が考えられる。そして、この支持体66と滑車65の上昇で、第一ワイヤDを引張し、ヘッドレストの上昇及び/又は前傾の補助をする(アクチュエータ機構である)。尚、図12−5に示したように、爪部604aを、軸65の両端のリブ部65a、65aの滑走及び/又は係止体604の押圧ができるように、この爪部604aにスロープ上面・先端部を設けること、また、リブ部65aが、爪部604a内に収まるように、この爪部604aの下面に傾斜部を設ける(θと図示する)。そして、図示の如く、この爪部604aと、リブ部65aの間には、ベクトル方向の力が働く構造である。また、図中605は、凹部602に設けた孔で、この孔605は、凹部602とシリンダ65内への吸気と、その排気を行う構造である。図中69は、支持体66に設けた一列、又は数列のОリングである。このОリング69が多い程、気密性が図れ、かつ騒音発生防止と、吸気と排気を行ってスムーズな昇降等が確保できる。そして、このОリング69は必要により設けられることと、このОリング69を設ける構造では、前記孔605は必須である。しかし、Оリング69を設けない構造では、孔205は不要である(図12−5参照)。
尚、このリフタ規制杆9の下端係止部9aの端面を、環状差込み体900(環状傾斜差込み体900a)とし、この環状差込み体900は、リフタガイド12の上端係止部12aの端面を、環状受け体1200(環状傾斜受け体1200a)に摺設する構成である。尚、リフタガイド12の上端係止部12aには、図2−1、図2−1−1等に示す如く、庇部1201を断面視して、嘴形成とするとともに、係止突起を形成する。これにより、例えば、嘴形成により、前記第二スプリング14の復帰の補助と、また係止突起により、前記第二スプリング14の離間防止を図る構造である。
また、図7−1等において、リフタガイド12の自由端12bに受け部1202と、この受け部1202の内側に設けた突部1203とを設け、この受け部1202で、本体筒部8bに捲装した第二スプリング14を受止め、また突部1203が第二スプリング14の外周面を摺動する構造であり、またソレノイド13は、ガイド用のソレノイド1300(ガイド用のソレノイド)を吸着、又は離間する構造である。
第一の例を、図2−1と、図2−1−1を基に説明すると、前記ソレノイド13と、リフタ規制杆9の間に第三スプリング16を設けた構造であり、このソレノイド13が衝突センサーGの検知で、消磁(OFF)した場合に、リフタ規制杆9の下端係止部9aが収縮及び/又は第三スプリング16を介して、第一ワイヤD(後述する第二ワイヤ17の代替も可能、他の例も同じ)の引張を介して、リフタガイド12が本体筒部8bの切り溝8b1内に進入する。そして、この際に、第三スプリング16がリフタガイド12の上昇を補助することで、スムーズかつ瞬時の上昇が可能となり、かつこの上昇を介してリフタ10及び/又は連結部11が上昇する構造である。そして、この連結部11の上昇は、ヘッドレスト装置Hのヘッドレストブラケット(後述する「ヘッドレストサポート」)を押上げ、この結果、ヘッドレストH1が上昇する。そして、図2−1の一例は、リフタ規制杆9の下端係止部9aの収縮及び/又はリフタガイド12の昇降(移動)の容易性を確保するため、その底部9a1に凹部を設けること、また図2−1−1の例の如く、底部9a1をV形の凹部とすることもあり得る。尚、前記リフタガイド12の上昇は、支持腕7と止め板202aに設けた第一スプリング3の反発力及び/又は後述する第一ワイヤDで実行される。
第二の例を、図2−2を基に説明すると、リフタ規制杆9の下端係止部9aの端面を、環状傾斜差込み体900aとする構造であり、ソレノイド13が衝突センサーGの検知で、消磁した場合に、リフタ規制杆9の下端係止部9aが収縮され、かつ第一ワイヤD(後述する第二ワイヤ17の代替も可能、他の例も同じ)の引張を介して、リフタガイド12が本体筒部8bの切り溝8b1内に強制的に進入、かつ上昇することで、確実で瞬時の上昇が可能となること、またこの上昇を介してリフタ10及び/又は連結部11が上昇する構造である。そして、この連結部11の上昇は、ヘッドレスト装置Hのヘッドレストブラケットを押上げ、この結果、ヘッドレストH1が上昇する。
第三の例を、図2−3を基に説明すると、第三スプリング16と、リフタ規制杆9と、前記リフタ10(リフタガイド12の底部)の間に第三スプリン16を設けた構造であり、このソレノイド13が衝突センサーGの検知で、消磁した場合に、リフタ規制杆9の下端係止部9aが収縮され、かつ第三スプリング16の収縮を介して、リフタガイド12が本体筒部8bの切り溝8b1内に進入、かつ上昇する。この際に、第三スプリング16がリフタガイド12の上昇を補助することで、スムーズかつ瞬時の上昇が可能となり、かつこの上昇を介してリフタ10及び/又は連結部11が上昇する構造である。そして、この連結部11の上昇は、ヘッドレスト装置Hのヘッドレストブラケットを押上げ、この結果、ヘッドレストH1が上昇する。その他は、前述の第二の例に準ずる。
第四の例を、図2−4を基に説明すると、第一〜第三の例に使用したソレノイド13と、第二ワイヤ17をリフタ10(リフタガイド12の底部)に係止する構造であり、鞘管8の内連結部8b2にリフタ規制杆9を可動自在に設けるとともに、第三スプリング16と、第二ワイヤ17をリフタ10(リフタガイド12の底部)に係止する構造であり、車輌に設置した衝突センサーGの検知で、ソレノイド13の消磁及び/又はリフタ規制杆9の下端係止部9aが収縮され、かつ第二ワイヤ17の引張を介して、リフタガイド12が本体筒部8bの切り溝8b1内に強制的に進入、かつ上昇することで、確実で瞬時の上昇が可能となること、またこの上昇を介してリフタ10及び/又は連結部11が上昇する構造である。そして、この連結部11の上昇は、ヘッドレスト装置Hのヘッドレストブラケットを押上げ、この結果、ヘッドレストH1が上昇する。その他は、前述の第二の例に準ずる。
第五の例を、図2−5を基に説明すると、第一〜第三の実施例に使用したソレノイド13を採用しないこと基本として、第二ワイヤ17をリフタ10(リフタガイド12の底部)に係止する構造であり、例えば、鞘管8の内連結部8b2にリフタ規制杆9を可動自在に設けるとともに、対の第三スプリング16と、第二ワイヤ17をリフタ10(リフタガイド12の底部)に係止する。そして、車輌に設置した衝突センサーGの検知で、リフタ規制杆9の下端係止部9aが収縮され、かつ第二ワイヤ17の引張を介して、リフタガイド12が本体筒部8bの切り溝8b1内に強制的に進入、かつ上昇することで、確実で瞬時の上昇が可能となること、またこの上昇を介してリフタ10及び/又は連結部11が上昇する構造である。そして、この連結部11の上昇は、ヘッドレスト装置Hのヘッドレストブラケットを押上げ、この結果、ヘッドレストH1が上昇する。
第六の例を、図7−1と、図7−2を基に説明すると、第五の例に準ずるとともに、ガイド用のソレノイド1300が、ソレノイド13より離間し、リフタガイド12の自由端12bを広げることで、このリフタガイド12及び/又はリフタ10が第一ワイヤDにより上昇し、このリフタ10の連結部11が上昇し、この上昇を介して、ヘッドレスト装置Hのヘッドレストブラケットを押上げる。この押上げの結果、ヘッドレストH1が上昇する。その他は、前述の第五の例に準ずる。
第七の例を、図8−1と、図8−2を基に説明すると、第五の例に準ずるとともに、リフタガイド12の自由端12bに受け部1202と、この受け部1202の内側に設けた突部1203とを設け、この受け部1202で、本体筒部8bに捲装した第二スプリング14を受止め、また突部1203が第二スプリング14の外周面を摺動する構造であり、またソレノイド13は、ガイド用のソレノイド1300(ガイド用のソレノイド)を吸着、又は離間する構造である。その他は、前述の第五の例に準ずる。
そして、前述した第一〜第七の例において、図6−1と、図6−2の如く、リフタ10が上昇することで、当該リフタ10と、その連結部11がシートバックA1の前方側(車輌の前進方向)に可動する。そして、この連結部11が可動すると、この連結部11と連繋するヘッドレストブラケットが可動し、この可動に伴って、支持腕7が枢軸5を支点として可動する。以上で説明した各工程の可動を介してヘッドレストH1の前傾が確保される構成である。また、本発明は、上昇と前傾が同時進行し、かつ瞬時に行われることから、このヘッドレストH1の上昇・前傾が、確実に達成されるので、頭部・頸部に対する衝撃を確実に受け止め、かつ頭部・頸部傷害回避ができる特徴がある。
次に、上部ユニットEの動作を説明すると、衝止時において、衝突センサーGによりソレノイド13が消磁した場合、又は第一ワイヤDが、矢印「イ」方向(下方)に引下げられた場合に、リフタ規制杆9の下端係止部9aが縮小及び/又は第三スプリング16を介して、リフタガイド12が本体筒部8bの切り溝8b1内に進入及び/又は第三スプリング16がリフタガイド12の上昇を補助し、スムーズかつ瞬時に上昇する。この上昇を介してリフタ10及び/又は連結部11が上昇するとともに、この連結部11が、支持腕7の支持環体6b内を順次上昇し、ヘッドレスト装置Hのヘッドレストブラケット(後述する「ヘッドレストサポート」)を押上げ、この結果、ヘッドレストH1が上昇する(矢印「ロ」)。
そして、リフタ10の上昇に付随し、このリフタ10の両端部10aに設けたガイドピン204がガイド片203の傾斜したガイド孔203aに沿って上昇することで、当該リフタ10と、その連結部11がシートバックA1の前方側(車輌の前進方向)に可動する。そして、この連結部11が可動すると、この連結部11と連繋するヘッドレストブラケット61が可動し、この可動に伴って、支持腕7が枢軸5を支点として可動する(矢印「ハ」)。以上で説明した各工程の可動を介してヘッドレストH1の前傾が確保される構成である。
前述した上昇と前傾が同時進行し、かつ瞬時に行われることから、このヘッドレストH1の上昇と前傾が確実に達成されるので、頭部及び/又は頸部に対する衝撃を確実に受け止め、かつこの頭部・頸部の傷害を回避できる特徴がある。
尚、ヘッドレストH1の降下(最初の状態への戻り)は、例えば、少なくとも二本の指Lでヘッドレストサポート62の押圧及び/又はヘッドレストステー63を挟持し、ヘッドレストH1を、強制的に押圧する。この押圧作業で、ヘッドレストブラケット61に固止した止め板202aが押圧され(降下し)、第一スプリング3を縮小するとともに、第一ワイヤDの緊張及び/又は第三スプリング16の反発によるソレノイド13の上昇を介して、リフタ10が降下することで達成される。
[3] 「下部ユニットCの基本的な構造は」、図3−1、図3−2と、図4−1−1〜図4−5に、それぞれ示されている。この図3−1、図3−2の例では、フレーム1及び/又は中間部材100(フレーム1とする)に取付けられた下部ユニット本体36と、この下部ユニット本体36に枢着された下部ユニット可動体37と、この下部ユニット可動体37に設けたカム板38と、このカム板38で揺動する、前記下部ユニット本体36に枢軸39aを介して設けた作動腕39と、シートに設けた第四スプリング18に係止した支持環35と、前記作動腕39に枢軸40を介して調整回転できる第一ワイヤDが係止される巻取り体41とで構成する。そして、衝突センサーGの検知で(人の押圧を含む)、下部ユニット可動体37が作動すると(第四スプリング18が押圧されると)、カム板38が作動して、作動腕39が可動することで、第一ワイヤDの矢印「イ」方向に引下げられる。この引下げを介して、前述の如く、リフタ10が上昇する構造である。そして、このリフタ10の上昇は、ソレノイド13との併用があり得る。従って、第一ワイヤDと、ソレノイド13の何れかが作用し、確実にヘッドレストH1の上昇及び前傾が図れる構造であり、動作の確実性と、正確性、又はこの第一ワイヤDと、ソレノイド13との何れかの故障に対応できる特徴がある。そして、この例では、巻取り体41の回転を介して、第一ワイヤDの長さ及び/又は引張り力調整をする。尚、この下部ユニットCは、一例であり、例えば、ソレノイド機構、カム機構等の他の構造の如く、限定されない。また図示しないが、下部ユニットCの復帰手段を付設することもあり得る。
そして、第一ワイヤDの調整を図る(緊張「衝撃時の引下げ」と、緩衝「衝撃に至らない動作」)アクチュエータ機構Jの各例を説明する。 [X] 先ず、アクチュエータ機構Jの一例を、図4−1〜図4−5を基に説明すると、この一例では、アクチュエータ機構Jを作動腕39に設ける構造である。このアクチュエータ機構Jは、作動腕39の長手方向39bに設けた貫通孔42と、この貫通孔42の底部42aに係止される筒状のスプリングケース43と、このスプリングケース43の外周面と貫通孔42の内面との隙間44に設けた係止爪45aを内側に設けた環状規制体45と、環状規制体45の係止爪45aの側面と、貫通孔42の底部の上段の段付き部42bの間に設け、かつスプリングケース43に繞設したスプリング46と、スプリングケース42に挿入され、かつスプリングケース43の切欠き部43aに嵌入される係止段部47a、及びスプリングケース43の開口43bを跨ぐ環状部47b、並びに自由端47cが、この開口43bの内方に係止される帯状のフック部47c、及びスプリングケース43の底部43bに固止される折曲げ基端47dを備えた倒釣り針形のスプリング材でなる作動体47と、前記環状規制体45の係止爪45aに吊下げ支持されたV字形のワイヤ連結具48で構成する。この一例の動きを、図4−2−1〜図4−2−2を基に説明すると、先ず、衝撃時に、この作動腕39がカム板38で急激(瞬時)に押された場合は、作動体47の係止段部47aが、フラットの状態(図4−2−1に示す状態)で、スプリングケース43の切欠き部43a及び/又は環状規制体45の係止爪45aに係止する構造とし、この作動腕39が、枢軸39aを支点に瞬時に、矢印「ニ」の下方向に可動し、第一ワイヤDを引下げることで、リフタ10の上昇を促し、ヘッドレストH1が上昇する(矢印「ロ」)。また、通常時に、この作動腕39がカム板38で、緩やかに押された場合(例えば、姿勢・凭れの変更、緩やかな動き等の通常の動作を云う)は、作動体47の係止段部47aが、緩やかに変化し(図4−2−2に示す状態)で、スプリングケース43の切欠き部43a及び/又は環状規制体45の係止爪45aより外れる構造とし、この作動腕39が、枢軸39aを支点に緩やかに、矢印「ニ」の下方向に、僅かに可動するも、第一ワイヤDの引下げが少なく、リフタ10の上昇まで至らない(リリーフする)ことで、ヘッドレストH1の上昇を回避するか、又は僅かな上昇があった場合(図示せず)でも、頭部への急激な接触を回避することで、通常の動作には、何ら障害とならない構成となっている。尚、この一例は、作動腕39に、アクチュエータ機構Jを組付けるのに際し、自動化が図れる構造を採用する。 [Y] 次に、アクチュエータ機構Jの他の一例を、図5−1と、図5−2を基に説明すると、この一例では、第一ワイヤDの一方の自由端D1と、他方の自由端D2に設けた構造である。このアクチュエータ機構Jは、一方の自由端D1が遊嵌挿入して係止され、かつ他方の自由端D2が、遊嵌して差込まれる絞込み部位50aを備えた筒体50と、この筒体50内に設けた伸縮性袋体51(袋体)と、この伸縮性袋体51の復帰を司るスプリング52で構成される。この伸縮性袋体51は、巾着(きんちゃく)形状を呈しており、緊急時に定形性を確保し、また、緩衝効果(リリーフ効果)を備えている。この伸縮性袋体51の鍔片51aと、筒体50の内底面50bで、スプリング52を支持する。尚、筒体50に絞り込み部位50aを設けることで、スプリング52及び/又は第一ワイヤDの盲動防止と、確実な動きを確保することを意図する。そして、衝撃時に、図5−1の如く、この伸縮性袋体51が緊張(定形性確保)する構造とし、この第一ワイヤDを引下げることで、リフタ10の上昇を促し、ヘッドレストH1が上昇する(矢印「ロ」)。また、通常時に、図5−2の如く、緩やかに押された場合(例えば、姿勢・凭れの変更、緩やかな動き等の通常の動作を云う)は、この伸縮性袋体51が伸縮(リリーフ)する構造とし、この第一ワイヤDの引下げを少なく、リフタ10の上昇まで至らないことで、ヘッドレストH1の上昇を回避するか、又は僅かな上昇があった場合でも、頭部への急激な接触を回避することで、通常の動作には、何ら障害とならない構成となっている。
[4] 「次に、ヘッドレスト装置Hを、図1−2〜図1−4と、図9−1、図9−2に基づいて説明する。」
この構成は、上部ユニットEのリフタ10の連結部11に、下端を連繋し、かつその一部を支持腕7の支持環体7bに易滑性を備えたシールベアリング60(このシールベアリング60は、上昇時の連結部11のガイドとなるシール形状のベアリング)を介して昇降自在に設けたヘッドレストブラケット61と、ヘッドレストブラケット61に挿入したヘッドレストサポート62と、このヘッドレストサポート62に設けたヘッドレストステー63と、このヘッドレストステー63に設けたヘッドレストH1で構成し、ヘッドレストサポート62及び/又はヘッドレストH1は汎用製品を採用し、部品の共通化及び/又はモジュール化を図る。ヘッドレストブラケット61は、下降時において、少なくとも支持腕7の上下に亘る長さを備えることが、ヘッドレストH1の安定性と、可動性に有効である。図中3は支持腕7の支持環体7bと、ヘッドレストブラケット61の止め板202aの間に介在された第一スプリングであって、この第一スプリング3は、ヘッドレストブラケット61を弾性的に支持し、かつヘッドレストブラケット61が上昇時に、その位置を弾性的に支持する構造である。尚、シールベアリング60は、可撓性を備えた下片6000を備えており、ヘッドレストブラケット61及び/又は連結部11を弾性的に支持し、かつこのヘッドレストブラケット61等の可動性と、密着性とを確保できる構成である。そして、このヘッドレストブラケット61の間に隙間を有し、また下片6000はフリーとなっている。そして、また、ヘッドレストブラケット61及び/又はヘッドレストサポート62を、上部ユニットEのリフタ10の連結部11に後付で(上部ユニットE等の主要部を、シートA内に装着後に)装着可能とするために、有効な構造であり、連結部11の下側に、下方に向って(装着時に、上側から下側に向って)広がった、一個〜数個の爪片1100を形成し(上側から下側に向って)、この爪片1100が嵌入係止される一個〜数個の長孔6100をヘッドレストブラケット61の下端に設ける。そして、この長孔6100を、このヘッドレストブラケット61をクリンチ構造で仕上げる結果、センターからずらした位置に開設する(一例である)。従って、シートA内に装着された、リフタ10に向って、開口部より、ヘッドレストブラケット61及び/又はヘッドレストサポート62を、挿入すると、ヘッドレストブラケット61の下端端部で、爪片1100を順次、押圧していき、この爪片1100は、連結部11の外周面と、略面一の状態となる。その後、ヘッドレストブラケット61の長孔6100が、爪片1100に至ると、この爪片1100は長孔6100内に入り込むと同時に、当該爪片1100に対する押圧が開放されるので、この爪片1100は復帰する。長孔6100の軸芯方向の両端は、爪片1100の自由端側の裏面と、基端部の表面に係止される。上下の係止を介して、リフタ10とヘッドレストブラケット61及び/又はヘッドレストサポート62が一体に装着される。尚、前記長孔6100の軸芯方向の両端を、爪片1100の自由端側の裏面と、基端部の表面に係止される構造を説明したが、一例であり限定されない。
その動作は、前述の如く、上部ユニットEのリフタ10と、連結部11の上昇で、このヘッドレストブラケット61が支持腕7をガイドとして押上げられることで、上昇した状態となる。この上昇の状態の詳細は、前述の上部ユニットEで説明した通りであって、このヘッドレストH1の上昇と前傾が確実に達成される。そして、その効果も前述の通りである。
図10は鞘管8に捲装した第二スプリング14と、リフタガイド12との関係を示したものであり、この第二スプリング14の妄動を回避し、かつリフタ10及び/又はリフタガイド12のブレ防止を図ること、又はこの第二スプリング14の放射方向への拡大(逃げ防止)防止を図る。この一例では、上方の座面を鞘管8の上部の溝に係止、下方の座面(切欠き扁平部)を第二スプリング14の係止傾斜面に係止する。そして、この構造は、自動組付けを可能とする(他の構造も、説明を省略するが、全て同じである)。
尚、図13は、衝撃時における衝突センサーGと、ソレノイド13、並びに第一ワイヤDの関係と、また、通常時の衝突センサーGと、ソレノイド13、並びに第一ワイヤDの関係を、模式的に示したものであり、所定の衝撃圧力(押圧)で、作動又は作動しないことを図示したものであり、この衝撃圧力は、調整可能とする。
そして、図14は、ソレノイド13と、第一ワイヤD、また衝突センサーG等の関係及び/又は組合せに関しては、各例を示した図であり、第一の例から第六の例における組合せの一例を図示したものであり、故障等により下部ユニットCに不具合が生じた場合でも、ソレノイド13及び衝突センサーGの働きで、確実にヘッドレストH1の上昇と前傾が図れる。
また、図15は、第一スプリング3(リフタスプリング)と、第二スプリング14(アンチリフタースプリング)、並びにスプリング68(ダンパースプリング)のリフタダンパー荷重(縦軸)と、第一ワイヤDのストローク(横軸)の関係を示した図表であり、第一スプリング3が伸張による反力と、第二スプリング14の圧縮とによる合成荷重Eが発生する。そして、この際に、スプリング68が伸張による反力が付与されることで、最大の合成荷重E1が形成される。
図1−1は車輌(自動車)と衝突センサーとの関係を示した縮尺側面図 図1−2は車輌のシートと、シートバックの一例を示した全体縮尺斜視図 図1−3は通常時(衝突前)のシートバックと、アクティブヘッドレストとの関係を概念的に示した側面模式図 図1−4は衝撃時のシートバックと、アクティブヘッドレストとの関係を概念的に示した側面模式図 図2−1は、本発明の第一の例を示した図面であり、通常時のアクティブヘッドレストの上部ユニットと、ヘッドレスト装置との関係を示した全体の正面図 図2−1−1は、第一の例におけるソレノイドの下端係止部と、リフタガイドの上端係止部との関係を説明する拡大正面図 図2−2は、本発明の第二の例を示した図面であり、通常時のアクティブヘッドレストの上部ユニットと、ヘッドレスト装置との関係を示した全体の正面図 図2−3は、本発明の第三の例を示した図面であり、通常時のアクティブヘッドレストの上部ユニットと、ヘッドレスト装置との関係を示した全体の正面図 図2−4は、本発明の第四の例を示した図面であり、通常時のアクティブヘッドレストの上部ユニットと、ヘッドレスト装置との関係を示した全体の正面図 図2−5は、本発明の第五の例を示した図面であり、通常時のアクティブヘッドレストの上部ユニットと、ヘッドレスト装置との関係を示した全体の正面図 図3−1は、下部ユニットの一例を示した正面図 図3−2は、図3−1の平面図 図4−1は、下部ユニットのアクチュエータ機構の要部を示しており、作動腕がフラットの状態で、スプリングケースの切欠き部に係止関係を維持する通常(非衝撃)時の概念図 図4−2−1は、下部ユニットのアクチュエータ機構の要部を示しており、作動腕がリリーフの状態で、スプリングケースの切欠きの係止関係が解除された衝撃時の作動状況の概念図 図4−2−2は、下部ユニットのアクチュエータ機構の要部を示しており、作動腕に僅かな衝撃が掛かった状態で、スプリングケースの切欠き部に係止関係が依然として維持された概念図 図4−3は、環状規制体の平面図 図4−4は、環状規制体とワイヤ連結具の断面図 図4−5は、環状規制体とスプリングとの関係を断面視した正面図 図5−1は、第一ワイヤに設けたアクチュエータ機構の一例であり、衝撃時の概念図 図5−2は、図5−1の通常時の最初の作動状況の概念図 図5−3は、図5−2の作動終了時の概念図 図6−1は、上部ユニットとヘッドレスト装置との関係を示した側面図 図6−2は、上部ユニットとヘッドレスト装置との関係を示した側面図 図7−1は、本発明の第六の例における通常時のアクティブヘッドレストの上部ユニットと、ヘッドレスト装置との関係を示した全体の正面図 図7−2は、本発明の第五の例における上昇時のアクティブヘッドレストの上部ユニットと、ヘッドレスト装置との関係を示した全体の正面図 図8−1は、本発明の第七の例における通常時のアクティブヘッドレストの上部ユニットと、ヘッドレスト装置との関係を示した全体の正面図 図8−2は、本発明の第七の例における上昇時のアクティブヘッドレストの上部ユニットと、ヘッドレスト装置との関係を示した全体の正面図 図9−1は、後付け方式のヘッドレストブラケット、ヘッドレストサポートの概念図であり、上部ユニットとヘッドレスト装置との関係を示した側面図 図9−2は、図9−1の要部の拡大正面図 図10は、鞘管と第二スプリングと、リフタガイドとの関係を示した要部の拡大正面図 図11−1は、樹脂製の上部ユニットの斜視図 図11−2は、図11−1の樹脂製の上部ユニットと、可動体(樹脂製)の関係を示した側面模式図 図11−3は、図11−1の樹脂製の上部ユニットの鋼性のガイド片と、可動体(樹脂製)の関係を示した正面模式図 図12−1は、樹脂製の上部ユニットと、樹脂製の滑車、並びにシリンダの関係を示した断面模式図 図12−2は、図12−1にさらに第一ワイヤ、並びにリフタの関係を示した断面模式図 図12−3は、図11−1の樹脂製の滑車と支持腕を示した側面図 図12−4は、上部ユニットの凹部と、滑車の関係を示した要部の俯瞰図 図12−5は、滑車の取付け軸と、可動体の上部に陥没した凹部に設けたフック片の爪部の関係を示した拡大概念図 図12−6は、Оリングと孔との関係を示した図表 図13は、衝撃時と、調整時(通常時)におけるヘッドレストの状態を示した模式図 図14は、ソレノイドと、第一ワイヤ、また第三スプリング等の関係及び/又は組合せの各例を示した図表 図15は、第一スプリング(リフタスプリング)と、第二スプリング(アンチリフタースプリング)、並びにスプリング(ダンパースプリング)のリフタダンパー荷重と、第一ワイヤのストロークの関係を示した図表
A シート
A1 シートバック
B アクティブヘッドレスト
C 下部ユニット
D 第一ワイヤ
D1 一方の自由端
D2 他方の自由端
E 上部ユニット
G 衝突センサー
H ヘッドレスト装置
H1 ヘッドレスト
J アクチュエータ機構
L 指
1 フレーム
100 中間部材
2 上部ユニット本体
20 第一ワイヤ
200 係止部
201 孔
202 ブラケット
202a 止め板
203 ガイド片
203a ガイド孔
204 ガイドピン
3 第一スプリング
5 枢軸
6 可動体
6a 取付け片
6b 支持環体腕
600 差込み筒部
601 上部
602 凹部
603 ガイド片
604 係止体
604a 爪部
605 孔
7 支持腕
7a 差渡し部材
7b 支持環体
8 鞘管
8a 段付部
8b 本体筒部
8b1 切り溝
8b2 内連結部
802 孔
9 リフタ規制杆
9a 下端係止部
9a1 底部
900 環状差込み体
900a 環状傾斜差込み体
10 リフタ
10a リフタ本体
10b 端部
11 連結部
1100 爪片
12 リフタガイド
12a 上端係止部
12b 自由端
12c 本体部
1200 環状受け体
1200a 環状傾斜受け体
1201 庇部
1202 受け部
1203 突部
13 ソレノイド
1300 ガイド用のソレノイド
14 第二スプリング
16 第三スプリング
1600 スプリング
17 第二ワイヤ
18 第四スプリング
35 支持環
36 下部ユニット本体
37 下部ユニット可動体
38 カム板
39 作動腕
39a 枢軸
39b 長手方向
40 枢軸
41 巻取り体
42 貫通孔
42a 底部
42b 段付き部
43 スプリングケース
43a 切欠き部
43b 底部
44 隙間
45 環状規制体
45a 係止爪
46 スプリング
47 作動体
47a 係止段部
47b 自由端
47c フック部
47d 基端
50 筒体
50a 絞り込み部位
50b 内底面
51 伸縮性袋体
51a 鍔片
52 スプリング
60 シールベアリング
6000 下片
61 ヘッドレストブラケット
6100 長孔
62 ヘッドレストサポート
63 ヘッドレストステー
64 滑車
65 軸
66 支持体
66a 差込み部
67 シリンダ
68 スプリング
69 Оリング
70 ストッパー

Claims (5)

  1. ヘッドレストの上方移動(上昇)と前方傾斜(前傾)を司る上昇・前傾機構と、この上昇・前傾機構により上昇及び前傾可能なヘッドレストを備えたヘッドレスト装置で構成したアクティブヘッドレストであって、
    この上昇・前傾機構を、車輌のフレームに設けた上部ユニットと、この上部ユニットの動きを担持し、かつアクチュエータ機構を備える前記フレームに設けた下部ユニットと、この下部ユニットにその一方を、前記上部ユニットのリフタにその他方を連繋する第一ワイヤと、この第一ワイヤの摺設、及び/又は、可動を図る滑車と、この滑車に備えたアクチュエータ機構を前記上部ユニットに設け、また、この下部ユニットには、下部ユニットのアクチュエータ機構(J)を設け構成し、
    このヘッドレスト装置を、前記上部ユニットに連繋して設けたヘッドレストブラケットと、このヘッドレストブラケットに挿嵌したヘッドレストサポートと、このヘッドレストサポートに遊嵌したヘッドレストステーと、このヘッドレストステーに設けたヘッドレストで構成し、
    また、前記上部ユニットを、前記フレームに設けた略方形状の上部ユニット本体と、この上部ユニット本体に設けた可動体、及び上昇・前傾自在に設けた前記リフタと、この可動体に設けた前記ヘッドレストブラケットを支持する支持腕と、前記上部ユニット本体の上部に設けた滑車で構成し、
    前記下部ユニットの動作で、前記上部ユニットに設けたロック・アンロック装置を制御し、この上部ユニットの支持腕と、前記ヘッドレストブラケットの止め板の間に設けた第一スプリングの反発及び/又は前記第一ワイヤを介して、前記リフタを作動し、このリフタの作動で、前記ヘッドレストブラケット及びヘッドレストの上昇と前傾を図る構成としたアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置において、
    前記上部ユニットに上昇・前傾自在に設けたリフタを、リフタ本体と、このリフタ本体の中央に垂設し、上部ユニットの鞘管に出入り自在に設けられたリフタガイドと、このリフタ本体の両端に垂設した前記ヘッドレストブラケットが挿入される連結部で構成し、
    また、前記上部ユニットのアクチュエータ機構は、この上部ユニットの鞘管に内装し、かつ前記リフタガイドを制御するソレノイドと、この鞘管に外装した第二スプリングで構成し、
    たアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置。
  2. 請求項1に記載のアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置であって、
    前記上部ユニット本体は樹脂製で構成し、この上部ユニット本体の背面側に曲折し、かつその上端に設けた係止部に相似形態の位置に抜き型用の孔を、同数個開設する構成、又は前記ブラケットに突起を設ける構成としたアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置。
  3. 請求項1に記載のアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置であって、
    前記下部ユニットに設けたアクチュエータ機構(J)は、前記下部ユニット本体に枢着した作動腕と、この作動腕に設けた貫通孔と、この貫通孔の底部に係止されるスプリングケースと、このスプリングケースに拡縮可能に内装される作動体と、前記スプリングケースと前記貫通孔の内面との隙間に設けた係止爪を内側に設けた環状規制体と、この環状規制体と、前記貫通孔の底部の上段の段付き部の間に設け、かつ前記スプリングケースに繞設したスプリングと、前記環状規制体の係止爪に吊下げ支持されたV字形のワイヤ連結具で構成したアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置。
  4. 請求項に記載のアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置であって、
    前記作動体は、倒釣り針形のスプリング材でなる前記スプリングケースに挿入され、当該スプリングケースの開口に自由端が係止される帯状のフック部と、このフック部の下側にく字形に膨出形成し、かつ前記スプリングケースの切欠き部に嵌入される係止段部と、この係止段部の下側に向かって延設し、このスプリングケースの底部に固止される基端を備えた構成としたアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置。
  5. 請求項1に記載のアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置であって、
    前記第一ワイヤに設けたアクチュエータ機構は、第一ワイヤの一方の自由端が可動自在に挿入され、かつ他方の自由端が係止される筒体と、この筒体に設けたスプリング、及び伸縮性袋体と、この伸縮性袋体に前記一方の自由端を係止する構成としたアクティブヘッドレスト用のヘッドレスト装置。
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