JP5402904B2 - 溶鋼の二次精錬設備及び二次精錬方法 - Google Patents

溶鋼の二次精錬設備及び二次精錬方法 Download PDF

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Description

本発明は、溶鋼の二次精錬を連続的に実施する二次精錬設備及び二次精錬方法に関するものである。
転炉や電気炉等で精錬された溶鋼に対して、真空槽を用いて更に脱ガス処理等の二次精錬を行う二次精錬設備は従来から広く知られている。この二次精錬において用いられる真空槽は、円筒状の本体の下端に、溶鋼を収容した取鍋から当該溶鋼を吸い上げる浸漬管及び吸い上げた溶鋼を取鍋に戻す浸漬管が取り付けられている。
そして、この真空槽を用いた二次精錬においては、例えば溶鋼を収容した取鍋を取鍋搬送用の台車により真空槽の下方に搬送し、取鍋に収容された溶鋼を真空槽の中に吸い上げることにより脱ガス処理が行われる。次いで、真空槽により脱ガス処理された処理済の溶鋼は再び取鍋に戻され、処理済の溶鋼を収容した取鍋は台車により次の処理工程を行うべく搬送され、それと共に未処理の溶鋼を収容した新たな取鍋が順次真空槽の下方に搬送される。
近年、このような二次精錬を必要とする高級鋼種の生産量が増大し、二次精錬の効率向上が望まれている。二次精錬の効率向上を図るための方法として、例えば特許文献1には、2基の真空槽を設置し、各真空槽の下方に台車用の軌道をそれぞれ設けることが提案されている。
特許文献1に提案されるように、複数の真空槽の下方に台車用の軌道をそれぞれ設け、1つの真空槽で二次精錬を行っている間に他の真空槽で次の精錬の準備として台車による取鍋の搬送作業等や、浸漬管に付着したノロの除去といった真空槽の軽微な補修作業を行い、2基の真空槽を交互に用いて処理を行うことで連続的に二次精錬を行うことが可能となる。
また、特許文献2には、旋回する回動移動装置上に取鍋を複数配置し、この回動移動装置を順次回動させることで、当該回動移動装置の旋回円周上の任意の位置に配置された複数の処理装置により精錬を行うことが提案させている。特許文献2の方法によれば、複数の軌道を設けることなく連続的に二次精錬を行うことができる。
特開2003−105430号公報 特開2005−97680号公報
ところで、上述の真空槽においては、軽微な補修作業のほかに、浸漬管の交換といった長時間を要する補修作業も所定の頻度で行われる。しかしながら、例えば特許文献1の二次精錬設備において長時間にわたって真空槽の補修作業を行う場合、1基の真空槽とそれに対応する軌道を使用できなくなるため、2基の真空槽を交互に用いることができなくなる。そのため、二次精錬の効率が大きく低下してしまう。
また、特許文献2の方法においても、旋回円周上のいずれかの処理装置が補修作業により使用不能となった場合、二次精錬に必要な全ての処理を回動移動装置の旋回円周上で行うことができなくなる。したがって、この場合は二次精錬を継続することができない。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、溶鋼の二次精錬を行うにあたり、真空槽の長時間の補修作業の際にも高い効率で二次精錬を行うことを目的としている。
前記の目的を達成するための本発明は、溶鋼の二次精錬設備であって、溶鋼の精錬を行う第1の真空槽及び第2の真空槽と、前記各真空槽内の溶鋼の脱ガス処理を行う真空排気装置と、前記第1の真空槽と前記真空排気装置とを接続する第1の真空槽側ダクト、及び前記第2の真空槽と前記真空排気装置とを接続する第2の真空槽側ダクトと、前記第1の真空槽の下方に設けられた、溶鋼を収容する取鍋を搬送する第1の軌道と、前記第2の真空槽の下方に前記第1の軌道と平行に設けられた、溶鋼を収容する取鍋を搬送する第2の軌道と、を有し、前記第1の真空槽及び第2の真空槽は、前記第1の軌道及び第2の軌道に直交する方向に沿って並べて設けられ、前記第1の真空槽及び第2の真空槽は、当該第1の真空槽及び第2の真空槽を前記第1の軌道及び第2の軌道に直交する方向に沿って水平に移動させる水平移動機構を備え、前記第1の真空槽側ダクト及び前記第2の真空槽側ダクトは、前記第1の真空槽と前記真空排気装置と間の所定の位置及び前記第2の真空槽と前記真空排気装置と間の所定の位置でそれぞれ分割自在に構成されており、当該第1の真空槽側ダクト及び第2の真空槽側ダクトの分割自在に構成された部位には、分割された当該第1の真空槽側ダクト及び第2の真空槽側ダクトを互いに連結自在に構成されたカップリングが設けられており、前記第1の真空槽から前記第1の真空槽側ダクトの分割可能に構成された部位までの長さと、前記第2の真空槽から前記第2の真空槽側ダクトの分割可能に構成された部位までの長さが等しくなるように構成されていることを特徴としている。
本発明によれば、真空槽が水平方向に移動自在に構成されているため、例えば1基の真空槽を第1の軌道の上方と第2の軌道の上方との間で往復移動させることで、当該1基の真空槽により溶鋼の処理を連続して処理を行うことができる。したがって、いずれかの真空槽の補修作業が必要となった場合には、他の真空槽を第1の軌道の上方と第2の軌道の上方との間で往復移動させて、引き続き他の真空槽により連続的に溶鋼の二次精錬を行うことが可能となる。これにより、真空槽の長時間の補修作業を行う場合においても、高い効率で二次精錬を行うことができる。
前記第1の軌道の上方及び前記第2の軌道の上方には、取鍋に収容される溶鋼の脱硫処理を行う脱硫装置がそれぞれ設けられていてもよい。
前記第1の真空槽側ダクトと前記第2の真空槽側ダクトとの間の空間に配置され、前記真空排気装置に取付けられた真空排気装置側ダクトと、第1の真空槽側ダクト又は第2の真空槽側ダクトのいずれかと前記真空排気装置側ダクトとを相互に連結させる連結ダクトと、を有し、前記連結ダクトは、一の端部が真空排気装置側ダクトの先端部に、他の端部が当該真空排気装置側ダクトに隣接する真空槽側ダクトの先端部にそれぞれ気密に連結される、下方向きの開口が形成された逆U字形のダクト本体部と、該ダクト本体部を、選択された真空排気装置側ダクト及び真空槽側ダクトとの連結位置に水平に移動させる水平移動手段と、上記ダクト本体部を鉛直に昇降させて、該ダクト本体部の両端部と上記真空槽側ダクト及び真空排気装置側ダクトの各先端部とを離接させる昇降手段とを備えていてもよい。
本発明によれば、2基の真空槽を用いて溶鋼の二次精錬を行うにあたり、真空槽の長時間の補修作業の際にも高い効率で二次精錬を行うことができる。
本実施の形態にかかる二次精錬設備の構成の概略を示す平面図である。 本実施の形態にかかる二次精錬設備の構成の概略を示す側面図である。 真空槽側ダクト近傍の構成の概略を示す説明図である。 フランジ部周辺の構成の概略を示す縦断面である。 本実施の形態にかかる二次精錬設備による二次精錬のタイムチャートである。 本実施の形態にかかる二次精錬設備による二次精錬のタイムチャートである。 第2の真空槽を第2の待機位置に移動させた様子を示す平面図である。 他の実施の形態にかかる二次精錬設備による二次精錬のタイムチャートである。 他の実施の形態にかかる二次精錬設備による二次精錬のタイムチャートである。
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1及び図2は、本発明の二次精錬設備1の構成の一実施の形態を示す平面図及び側面図である。
二次精錬設備1は、溶鋼の脱ガス処理を行う第1の真空槽10及び第2の真空槽11と、第1の真空槽10及び第2の真空槽11からの排ガスをそれぞれ処理する第1の排ガス処理槽12及び第2の排ガス処理槽13と、真空槽10、11内の雰囲気を排気する真空排気装置14と、真空排気装置14に接続された真空排気装置側ダクト15と、第1の真空槽10と第1の排ガス処理槽12に接続された第1の真空槽側ダクト16、及び第2の真空槽11と第2の排ガス処理槽13とに接続された第2の真空槽側ダクト17と、真空排気ダクト14と第1の真空槽側ダクト16又は第2の真空槽側ダクト17とを相互に連結させる連結ダクト18とを有している。第1の真空槽10及び第2の真空槽11の下方には第1の軌道としての軌道20及び第2の軌道としての軌道21がそれぞれ設けられている。軌道20と軌道21とは互いに平行に設けられており、第1の真空槽10及び第2の真空槽11は軌道20及び軌道21が延伸する方向に対して直行する方向に沿って並んで配置されている。なお、軌道20と軌道21とが平行であるとは、厳密に軌道20、21が平行に配置されていることを意味するものではなく、例えば軌道20と軌道21同士が直交するなどして軌道同士が干渉することがないことを意味するものである。軌道20、21上には、溶鋼を収容する取鍋22、23を搬送する取鍋用台車24,25がそれぞれ設置されている。取鍋用台車24、25には図示しない昇降機構が設置されており、それぞれ取鍋22、23を昇降動させることができる。
真空槽10、11は、RH法と呼ばれる二次精錬法に用いられるものであり、その内部が耐火材によりライニングされている。図2に示すように、真空槽10、11の下端には、取鍋22、23に収容された溶鋼を真空槽10、11の内部に吸い上げるための浸漬管である吸上管10a、11aと、真空槽10、11内にて脱ガス処理された溶鋼を取鍋22、23に排出するための浸漬管である排出管10b、11bがそれぞれ設けられている。
第1の真空槽10と第2の真空槽11はそれぞれ同じ高さに設置されており、第1の排ガス処理槽12と第2の排ガス処理槽13もそれぞれ同じ高さに設置されている。真空槽10、11と排ガス処理槽12、13の間には、真空槽側ダクト16、17が水平方向に延伸して設けられ、それぞれ真空槽10、11及び排ガス処理槽12、13の内部に連通している。また、真空槽側ダクト16、17は、排ガス処理槽12、13における真空槽10、11の反対側にも連通して設けられ、真空槽10、11と反対の方向に向かって所定の長さ水平に延伸した後に、例えば鉛直上方に延伸している。真空槽側ダクト16、17の鉛直上方に延伸した端部16a、17aは互いに同じ高さになるように構成されている。端部16a、17aには、それぞれフランジ部30が設けられている。なお、第1の真空槽側ダクト16と第2の真空槽側ダクト17もそれぞれ各真空槽10、11における同じ高さに設置されている。
図1に示すように、真空槽側ダクト16、17における、真空槽10、11及び排ガス処理槽12、13との間の所定の位置にはカップリング31が設けられており、このカップリング31により真空槽側ダクト16、17はそれぞれ2つに分割自在で且つ分割された真空槽側ダクト16、17が互いに連結自在となるように構成されている。第1の真空槽10から第1の真空槽側ダクト16に設けられたカップリング31までの長さX、換言すれば第1の真空槽10から第1の真空槽側ダクト16の分割自在に構成された部位まで長さと、第2の真空槽11から第2の真空槽側ダクト17に設けられたカップリング31までの長さY、換言すれば第2の真空槽11から第2の真空槽側ダクト17の分割自在に構成された部位までの長さとは、互いに等しくなるように構成されている。
また、分割された各真空槽側ダクト16、17の排ガス処理槽12、13側には、例えば図3に示すように伸縮自在に構成された伸縮ダクト32と、真空槽側ダクト16、17の軸方向に沿って当該伸縮ダクト32を跨いで配置された駆動機構33が設けられている。駆動機構33は真空槽側ダクト16、17の軸方向に沿って伸縮自在に構成されており、これにより真空槽側ダクト16、17の長さを自在に調整できるように構成されている。なお、伸縮ダクト32と駆動機構33は、真空槽10、11側に設けられていてもよい。また、伸縮ダクト32としては、例えばステンレス製のベローズ等を、駆動機構33としては、エアシリンダーや電動のアクチュエータ等を用いることができる。
第1の真空槽10及び第2の真空槽11並びに第1の排ガス処理槽12及び第2の排ガス処理槽13は、所定の間隔だけ離間して設けられており、真空装置側ダクト15は、例えば図2に示すように、第1の真空槽10と第2の真空槽11の間の空間の中央に配置されている。真空装置側ダクト15における真空排気装置14の反対側の端部15aは、第1の真空槽側ダクト16と第2の真空槽側ダクト17が上方に延伸する位置を結ぶ直線状において上方に延伸し、当該上方に延伸した端部15aは平面視において、真空槽側ダクト16、17の端部16a、17aを結ぶ直線状に、端部15aと端部16aとの間の間隔及び端部15aと端部17aとの間の間隔が等間隔となるように配置されている。また、端部15aは、側面視において真空槽側ダクト16、17の端部16a、17aと同じ高さに配置されており、端部15a、16a、17aは、水平な直線状に直列に並んだ状態となる。
また、真空槽10、11は図2に示すように、平面視において軌道20、21の延伸する方向に対して直交する方向(図1のX方向)に真空槽10、11を保持しつつ水平移動させる水平移動機構40を有している。
水平移動機構40は、平面視において軌道20、21の延伸する方向に対して直交する方向に沿って延伸して設けられた一対のレール50と、一対のレール50の上面を移動自在に構成された台車51とを備えている。ここで、軌道20、21に延伸する方向に対して直交するとは、厳密に直角に交わることを意味するものではなく、例えば平面視において軌道20、21とレール50とが交差することを意味するものである。一対のレール50は、図1に示すように真空槽10、11を挟むように設けられている。なお、レール50は2基の真空槽10、11に対して共通に設けられ、台車51は、真空槽10、11に対してそれぞれ個別に設けられている。このため、例えば先ず駆動機構33により伸縮ダクト32を縮めてカップリング31を分割し、次いで第1の真空槽10を、カップリング31により分割された第1の真空槽側ダクト16と共に、台車51によってレール50上を移動することで、軌道20及び軌道21の上方であって平面視においてレール50とそれぞれ交差する位置である、取鍋22及び取鍋23の溶鋼の二次精錬が行われる第1の処理位置P1及び第2の処理位置P2、並びに軌道20を挟んで第2の処理位置P2の反対側に位置する第1の待機位置R1及び軌道21を挟んで第1の処理位置P1の反対側に位置する第2の待機位置R2の間で自在に配置が変更できるようになっている。また、第2の真空槽11も第1の真空槽10と同様に、先ず駆動機構33により伸縮ダクト32を縮めてカップリング31を分割し、次いで第2の真空槽側ダクト17と共に、台車51によりレール50上を移動することで、第1の処理位置P1、第2の処理位置P2、第1の待機位置R1及び第2の待機位置R2の間で自在に配置が変更できる。なお、水平移動機構40は第1の真空槽10及び第2の真空槽11をそれぞれ第1の待機位置R1から待機位置R2の間で自在に配置できるものであるが、例えば第2の真空槽11が第2の待機位置R2に位置する場合は、第1の真空槽10は第2の待機位置R2には移動しない。したがって、実際に第1の真空槽10が移動するのは、第1の待機位置R1から第2の処理位置P2との間、第2の真空槽11が移動するのは、第2の待機位置R2から第1の処理位置P1との間となる。また、例えばカップリング31として、真空槽10、11をレール50の延伸する方向に移動させることで着脱可能なものを用いれば、伸縮ダクト32及び駆動機構33は必ずしも設ける必要はなく、水平移動機構40のみ設ければ真空槽10、11の配置の変更が可能である。
また、真空槽10、11が第1の処理位置P1、第2の処理位置P2に位置している状態においては、カップリング31により分割された各ダクト16、17と排ガス処理槽側12、13とが連結するようになっている。このため、例えば第1の真空槽10が第2の処理位置P2に位置している状態においては、第1の真空槽10に接続された第1の真空槽側ダクト16と第2の真空槽側ダクト17とが、カップリング31を介して接続された状態となる。これにより、真空槽10、11は、第1の処理位置P1、第2の処理位置P2のいずれに位置していても、真空排気装置14によりその内部の脱ガス処理が可能な構成となっている。
連結ダクト18は、図2に示すように、端部18aが下向きに形成された逆U字状のダクト本体部60と、当該ダクト本体部60を水平方向に移動させるダクト移動機構61と、ダクト本体部60を鉛直方向に昇降させるダクト昇降機構62とを有している。ダクト本体部60の端部18a、18a間の間隔は、端部15aと端部16aとの間の間隔と等しくなっている。また、ダクト本体部60の端部18aの径と、端部15a、16a、17aの径は、ほぼ同じ大きさに形成されている。ダクト本体部60の下向きの端部18aには端部15a、16a、17aと同様にフランジ部30が設けられている。端部18aと、端部15a、16a、17aに設けられた各フランジ部30により、端部18aと、端部15a、16a、17aとの間に連結面が形成された構成となっている。
ダクト移動機構61は、各ダクト15、16、17の端部15a、16a、17aの配設方向に沿って延伸して設けられた一対のレール63と、一対のレール63の上面を移動自在に構成された台車64とを備えている。一対のレール50は、各ダクト15、16、17の端部15a、16a、17aを挟むように設けられている。
台車64の上面には支持架台65が設けられている。支持架台65は、台車64の上面から鉛直上方に延伸する4本の柱65aと各柱65aの上部に固定された枠体65bとにより構成されている。ダクト昇降機構62はこの支持架台65の枠体65bに支持されて設けられており、ダクト昇降機構62は例えば図2に示すように、連結ダクト18のダクト本体部60に接続されたワイヤ66を上下方向に移動させることでダクト本体部60を昇降動させることができるように構成されている。なお、ダクト昇降機構62としては、例えばワイヤ66の巻取りあるいは送り出しを行う電動モータや、油圧や空気圧で動作するアクチュエータなどを用いることができる。
そして、ダクト昇降機構62によりダクト本体部60の端部18aを、各ダクト15、16,17の端部15a、16a、17aよりも上方に持ち上げた状態で台車51により移動させ、例えば端部15aと端部16aとの上方に端部18aが位置するようにダクト本体部60を移動させ、その後ダクト本体部60を端部15a及び端部16aの上面に降下させることで、当該ダクト本体部60により真空排気装置側ダクト15と第1の真空槽側ダクト16とを連結することができる。また、同様に、ダクト本体部60を端部15a及び端部17aの上面に降下させることで、真空排気装置側ダクト15と第2の真空槽側ダクト17とを連結することができる。このようにして、連結ダクト18の切替えにより、真空排気装置14により排気するダクトを、第1の真空槽側ダクト16または第2の真空槽側ダクト17に任意に切り換えることができる。
各ダクト15、16、17の端部15a、16a、17a及び連結ダクト18の端部18aに設けられたフランジ部30には、シール部材70がそれぞれ設けられている。シール部材70は、図4に示すように各ダクト15、16、17、18の径より大きな径を有する例えばOリングであり、各フランジ部30の連結面に配設置されている。そして、このシール部材70は、ダクト本体部60の自重と真空排気装置14によりダクト内に形成される負圧とにより、当該シール部材70に対向するフランジ部30により押圧され、ダクト間の連結面を気密に保持する構造となっている。なお、シール部材70の配置及び数量は、任意に設定が可能であり、本実施の形態の内容に限定されるものではない。
本実施の形態にかかる二次精錬設備1は以上のように構成されており、次に、この二次精錬設備1により溶鋼の精錬を行う方法についての一例を、真空槽10、11に長時間を要する補修作業が伴わない場合と、真空槽10、11の長時間を要する補修作業と並行して二次精錬を行う場合とに分けて説明する。図5及び図6は、二次精錬設備1による溶鋼の二次精錬のタイムチャートであり、第1の処理位置P1、第2の処理位置P2において実施される作業、真空槽10、11及び連結ダクト18の切替え作業を、真空槽10、11に長時間を要する補修作業が伴わない場合と補修作業が伴う場合とに分けて、それぞれ時系列順に表している。
先ず、溶鋼の精錬を開始するにあたり、例えば第1の処理位置P1に対応する軌道20上の取鍋用台車24により、取鍋22を第1の処理位置P1に搬送する(図5の工程S1)。この際、第1の真空槽10は、第1の処理位置P1に位置している、即ち第1の排ガス処理槽12と第1の真空槽側ダクト16により接続された状態となっている。また、第2の真空槽11は、例えば図7に示すように第2の待機位置R2に位置している。この際、連結ダクト18は、真空排気装置側ダクト15と第1の真空槽側ダクト16とを接続した状態となっている。
次いで、第1の処理位置P1に停止した状態の取鍋用台車24により取鍋22を上昇させ、第1の真空槽10により溶鋼の二次精錬を行う(図5の工程S2)。真空槽10による二次精錬が完了すると、取鍋22を取鍋用台車24により下降させ、その後取鍋22は取鍋用台車24により軌道20上を移動して次工程へと搬送されると共に、取鍋用台車24上の取鍋22の交換作業が行われる(図5の工程S3)。
取鍋22が取鍋用台車24により搬送されるのと並行して、水平移動機構40により第1の真空槽10は、水平移動機構40により第1の処理位置P1から第2の処理位置P2へと移動する(図5の工程S4)。この際、第1の真空槽10に接続された第1の真空槽側ダクト16と、第2の排ガス処理槽13に接続された第2の真空槽側ダクト17とが、カップリング31を介して接続される。
第1の真空槽10の移動と並行して、連結ダクト18のダクト移動機構61によりダクト本体部60の移動が行われ、ダクト本体部60により真空排気装置側ダクト15と第2の真空槽側ダクト17とが接続される(図5の工程S5)。これにより、第1の真空槽10による第2の処理位置P2での溶鋼の処理が可能となる。
ダクト本体部60及び第1の真空槽10の切替えの間に、軌道21上の取鍋用台車25により取鍋23が第2の処理位置P2に搬送される(図5の工程S6)。そして、第1の真空槽10の移動及び連結ダクト18の移動が完了すると、取鍋用台車25により取鍋23を上昇させ、次いで第2の処理位置P2に配置された第1の真空槽10により、取鍋23の溶鋼の二次精錬が行われる(図5の工程S7)。第1の真空槽10による取鍋23の溶鋼の二次精錬が完了すると取鍋23が取鍋用台車25により次工程に搬送され、取鍋用台車25上の取鍋23の交換作業が行われる(図5の工程S8)。それと共に、第1の真空槽10及び連結ダクト18の第1の処理位置P1への切替えが再度実施される(図5の工程S9及び工程S10)。また、第1の真空槽10及び連結ダクト18の切替えと並行して、取鍋用台車24により新たな取鍋22が第1の処理位置P1に搬送され(図5の工程S11)、第1の真空槽10及び連結ダクト18の切替えが完了すると、第1の真空槽10により取鍋22の二次精錬が行われる(図5の工程S12)。真空槽10に長時間を要する補修作業が伴わない場合は、以上のように溶鋼の二次精錬が連続的に行われる。
次に、例えば真空槽10の長時間を要する補修作業を伴う場合について、図5の工程S3まで工程が完了した時点で、例えば第1の真空槽10に不具合が発生し、第1の真空槽10の浸漬管の交換作業を実施する場合の例について説明する。
図6の工程S3までは、図5に示す場合と同様であるので、説明を省略する。次いで、図5の場合においては工程S4として、第1の真空槽10を第2の処理位置P2に移動させる場面において、図6に示すように工程S2まで工程が完了した時点で、第1の真空槽10に不具合が発見された場合、第1の真空槽10は、水平移動機構40により第1の待機位置R1に移動される(図6の工程T1)。そして、第1の真空槽10は、第1の待機位置R1において補修作業が施される。
第1の真空槽10の第1の待機位置R1への移動と並行して、第2の待機位置R2に位置していた第2の真空槽11が水平移動機構40により第2の処理位置P2に移動される(図6の工程T2)。第2の真空槽11の第2の処理位置P2への移動と並行して、真空排気装置側ダクト15と第1の真空槽側ダクト16とを接続していた連結ダクト18のダクト本体部60がダクト移動機構61によりに移動され、真空排気装置側ダクト15と第2の真空槽側ダクト17とが接続される(図6の工程T3)。また、連結ダクト18の切替えや第2の真空槽11の移動の作業と並行して、軌道21上の取鍋用台車25により取鍋23が第2の処理位置P2に搬送される(図6の工程T4)。
その後、取鍋用台車25により取鍋23を上昇させ、次いで第2の真空槽11により取鍋23の溶鋼の二次精錬が行われる(図6の工程T5)。第2の真空槽11による取鍋23の溶鋼の二次精錬が完了すると取鍋23が取鍋用台車25により次工程に搬送され、取鍋用台車25上の取鍋23の交換作業が行われる(図6の工程T6)。それと共に、第2の真空槽11を第1の処理位置P1へ移動させる(図6の工程T7)。また、連結ダクト18をダクト移動機構61により移動させ、真空排気装置側ダクト15と第1の真空槽側ダクト16とが接続される(図6の工程T8)。また、第2の真空槽11及び連結ダクト18の切替えと並行して、取鍋用台車24により新たな取鍋22が第1の処理位置P1に搬送され(図5の工程T9)、第2の真空槽11及び連結ダクト18の切替えが完了すると、第2の真空槽11により取鍋22の二次精錬が行われる(図5の工程T10)。そして引き続き、第2の真空槽11による溶鋼の二次精錬が連続的に行われる。
以上の実施の形態によれば、第1の真空槽10及び第2の真空槽が第1の処理位置P1、第2の処理位置P2、第1の待機位置R1及び第2の待機位置R2の間を移動可能に構成されているため、例えば真空槽を第1の処理位置P1と第2の処理位置P2との間を往復移動させることで、1基の真空槽により連続して溶鋼の二次精錬を行うことができる。換言すれば、第1の真空槽10、第2の真空槽11のいずれか1基の真空槽を待機位置で待機させた状態であっても、他の1基の真空槽により第1の処理位置P1と第2の処理位置P2の両方において溶鋼の二次精錬を行うことができる。したがって、例えば第1の真空槽10の補修作業が必要となった場合でも、例えば第1の真空槽10を第1の待機位置R1に移動させ、第2の待機位置R2に待機していた第2の真空槽11を第1の処理位置P1と第2の処理位置P2との間で往復して移動させることにより、引き続き第2の真空槽11により溶鋼の二次精錬を連続して行うことができる。
なお、以上の実施の形態の図5に示す場合おいては、例えば第2の真空槽11を第2の待機位置R2に待機させていたが、例えば、第1の真空槽10を第1の処理位置P1に、第2の真空槽11を第2の処理位置P2にそれぞれ配置し、溶鋼の二次精錬を連続的に行うにあたって連結ダクト18の切替えのみを行うようにしてもよい。かかる場合においても、不具合が発生した真空槽を待機位置に移動させ、不具合の発生していない残りの真空槽により、処理位置P1、P2において交互に二次精錬を行うことで、二次精錬が連続的に実施される。このため、真空槽の長時間の補修作業を行う場合においても、高い効率で二次精錬を行うことができる。
なお、以上の実施の形態においては、第1の真空槽10及び第2の真空槽11による溶鋼処理についてのみ説明したが、二次精錬設備1は、真空槽による脱ガス処理に加えて、別の二次精錬処理を行う装置を有していてもよい。別の二次精錬処理を行う装置としては、脱硫装置、成分調整装置、温度調整装置、清浄化装置であり、これらから1種以上が選択され設置される。別の二次精錬処理を行う場合の例として、例えば石灰を添加することにより溶鋼の脱硫処理を行う、脱硫装置としての、いわゆる粉体吹き込み装置を設置する場合について説明する。脱硫処理を併せて行う場合、当該脱硫処理を行うための粉体吹き込み装置として、石灰の粉体を供給する粉体吹き込みランス80を、例えば図1に破線で示すように軌道20、21の上方であって、第1の真空槽及び第2の真空槽11を挟んで第1の排ガス処理槽12及び第2の排ガス処理槽13に対向する位置に設けてもよい。なお、この二次精錬処理を行う装置はLF、バブリング処理装置、Caワイヤー添加等の処理装置であってもよい。
図8は、脱硫処理を併せて行う場合における軌道20及びその上方の位置において実施される作業、軌道21及びその上方の位置において実施される作業、並びに真空槽10、11及び連結ダクト18の切替え作業をそれぞれ時系列順に表した二次精錬のタームチャートである。以下に脱硫処理を併せて行う場合における二次精錬設備1による、溶鋼の二次精錬について図8と併せて説明する。なお、図8においては、溶鋼の二次精錬を脱ガス処理と脱硫処理とに区別して記載している。
脱硫処理を併せて行う場合は、先ず溶鋼の精錬を開始するにあたり、例えば軌道20上の取鍋用台車24により、取鍋22を粉体吹き込みランス80の下方に搬送して配置する(図8の工程U1)。次いで、当該粉体吹き込みランス80から石灰の粉体を取鍋22の内部に供給することにより脱硫処理を行う(図8の工程U2)。
その後、脱硫処理が終了すると、取鍋用台車24により、取鍋22を第1の処理位置P1に移動させ(図8の工程U3)、第1の処理位置P1において、第1の真空槽10による溶鋼の脱ガス処理が行われる(図8の工程U4)。第1の真空槽10による脱ガス処理が完了すると、取鍋22の次工程への搬送及び取鍋22の交換作業(図8の工程U5)、第1の真空槽10の第2の処理位置P2への移動(図8の工程U6)、並びに連結ダクト18の切替え(図8の工程U7)が図5に示す工程S3〜S5の場合と同様に順次実施される。
また、第1の処理位置P1における第1の真空槽10による溶鋼の脱ガス処理と並行して、軌道21上の取鍋用台車25により、取鍋23が粉体吹き込みランス80の下方に搬送して配置される(図8の工程U8)。次いで、粉体吹き込みランス80により取鍋23の溶鋼の脱硫処理が行われる(図8の工程U9)。
その後、取鍋23の溶鋼の脱硫処理が終了すると、取鍋用台車25により、取鍋23を第2の処理位置P2に移動させ待機させる(図8の工程U10)。そして、第1の真空槽10及び連結ダクト18の切替えが完了すると、第2の処理位置P2において、第1の真空槽10による溶鋼の脱ガス処理が行われる(図8の工程U11)。そして、脱ガス処理が完了した取鍋23は次工程へ搬送され取鍋23の交換作業が行われる(図8の工程U12)。
また、取鍋用台車24上の取鍋22の交換作業が完了すると、取鍋用台車24により新たな取鍋22が搬送され、取鍋22が粉体吹き込みランス80の下方に搬送され配置される(図8の工程U13)。そして、取鍋22の溶鋼の脱硫処理が完了すると(図8の工程U14)、取鍋22は第1の処理位置P1に搬送され(図8の工程U15)、第2の処理位置P2において第1の真空槽10による脱ガス処理が完了すると、取鍋23の交換作業が行われると共に(図8の工程U16)、第1の真空槽10の第1の処理位置P1への移動(図8の工程U17)及び連結ダクト18の切替え作業(図8の工程U18)が実施され、第1の真空槽10により取鍋22の溶鋼の脱ガス処理が行われ(図8の工程U19)、この一連の作業が連続的に行われる。
以上のように、本発明によれば、例えば溶鋼の脱硫処理用に粉体吹き込みランス80を追設した場合においても、例えば軌道20、21の長さを延長して粉体吹き込みランス80の下方に取鍋22、23及び取鍋用台車24、25が移動できるようにすれば足りる。この点、例えば特許文献2に示される回動移動装置を用いた場合においては、処理装置の配置や取鍋等の大きさにより必要とされる旋回円周の径が決定されるため、設備を追設した場合は旋回円周の径、即ち回動移動装置の径を大きくする必要がある。しかしながら、二次精錬設備を配置する建屋には、例えば柱の配置などの制約があり、所定の径の設置場所を確保することが困難な場合が多く、特に旋回円周の径が大きくなればなるほど旋回円周の径の内側に柱等がない場所を確保することは更に困難となる。これに対して本発明によれば、柱等の障害物のない任意の場所を利用して軌道20、21を延長すればよいので、設備追加にあたっての配置上の自由度が極めて高いものとなる。
なお、脱硫処理を行う場合においても、第1の真空槽10を第1の処理位置P1に、第2の真空槽11を第2の処理位置P2にそれぞれ配置し、溶鋼の二次精錬を連続的に行うにあたって連結ダクト18の切替えのみを行うようにしてもよい。
また、以上の実施の形態においては、脱硫処理に用いる粉体吹き込みランス80を軌道20、21上にそれぞれ設けたが、図8に示されるように、軌道20及び軌道21上において、脱硫処理は同時におこわなれることがないので、粉体吹き込みランス80に真空槽10、11と同様の、軌道20、21に対して直交する方向に水平移動させる水平移動機構を設けてもよい。かかる場合、1基の粉体吹き込みランス80により脱硫処理を連続的に行うことができるので、設備費を低減することができる。
なお、図8においては、取鍋22、23の溶鋼に対して真空槽10、11による脱ガス処理及び粉体吹き込みランス80による脱硫処理をそれぞれ一度ずつ行った場合について説明したが、例えば図9に示すように脱硫処理を真空槽10、11による脱ガス処理を挟んで2度行うようにしてもよい。なお、図9のタイムチャートは、1基の粉体吹き込みランス80に上述の水平移動機構を設け、軌道20及び軌道21上を搬送される取鍋23、24に対して粉体吹き込みランス80を共用した場合についての一例を示したものである。
脱硫処理を取鍋22、23の溶鋼に対して2度ずつ行う場合について、図9と併せて説明する。ここで、図9に示す工程U4までは、図8に示す工程U4と同様であるため、説明を省略するが、図9に示す実施の形態においては、工程U2の脱硫処理の終了後に、粉体吹き込みランス80を軌道20の上方から軌道21の上方に移動させる作業が追加して行われる(図9の工程V1)。
そして、工程V1における作業である粉体吹き込みランス80の移動が完了すると、軌道21の取鍋用台車25により移動後の粉体吹き込みランス80の下方に取鍋23が搬送され(図9の工程V2)、粉体吹き込みランス80から石灰の粉体が供給されて取鍋23に収容された溶鋼の脱硫処理が行われる(図9の工程V3)。
その後、取鍋23の脱硫処理が完了すると、粉体吹き込みランス80を再び軌道20の上方に移動させると共に(図9の工程V4)、取鍋23を取鍋用台車25により第2の処理位置P2に移動させる(図9の工程V5)。それと並行して、第1の処理位置P1において第1の真空槽10による取鍋22に収容された溶鋼の処理が終了すると、第1の真空槽10の第2の処理位置P2への移動(図9の工程V6)及び連結ダクト18の切替え作業(図9の工程V7)が行われると共に、軌道20の上方に移動した粉体吹き込みランス80の下方に、取鍋用台車24により取鍋22を移動させる(図9の工程V8)。そして、粉体吹き込みランス80の下方に移動した取鍋22に収容された溶鋼に対して2度目の脱硫処理が実施される(図9の工程V9)。脱硫処理が完了した取鍋22は、取鍋用台車24により次工程に搬送され、取鍋用台車24上の取鍋22の交換作業が行われる(図9の工程V10)。そして、取鍋用台車24上の取鍋22が交換され、新たな取鍋22が粉体吹き込みランス80の下方に搬送されると(図9の工程V11)、この取鍋22の溶鋼に対して脱硫処理が行われる(図9の工程V12)。脱硫処理が完了すると、粉体吹き込みランス80を軌道21の上方に移動させると共に(図9の工程V13)、取鍋22を取鍋用台車24により第1の処理位置P1へ移動させる(図9の工程V14)。
また、軌道第1の真空槽10の第2の処理位置P2への移動及び連結ダクト18の切替え作業が完了すると、第2の処理位置P2において、取鍋23に収容された溶鋼の脱ガス処理が行われる(図9の工程V15)。第1の真空槽10による溶鋼の処理が終了すると、軌道第1の真空槽10の第1の処理位置P1への移動及び連結ダクト18の切替え作業が行われると共に、取鍋23を取鍋用台車25により軌道21の上方に移動した粉体吹き込みランス80の下方に搬送する(図9の工程V13及び工程V14)。そして、取鍋23に収容された溶鋼に対して2度目の脱硫処理を行う(図9の工程V15)。2度目の脱硫処理が完了した取鍋23は、取鍋用台車25により次工程に搬送され、取鍋23の交換作業が行われる(図9の工程V16)。また、軌道第1の真空槽10の第1の処理位置P1への移動(図9の工程V17)及び連結ダクト18の切替え作業(図9の工程V18)が完了すると、第1の処理位置P1においては、第1の真空槽10により取鍋22の溶鋼の脱ガス処理が行われ(図9の工程V19)、この工程が繰り返し行われて、溶鋼の二次精錬が連続的に実施される。
かかる場合においても、第1の真空槽10及び第2の真空槽11を水平移動機構40により移動自在とすることで、1基の真空槽により連続的に溶鋼の二次精錬を実施することができるので、例えば真空槽10の補修作業が必要となった場合でも、例えば第2の待機位置R2に待機していた第2の真空槽11を第1の処理位置と第2の処理位置との間で往復して移動させることにより、引き続き第2の真空槽11により溶鋼の二次精錬を連続して行うことができる。なお、以上の実施の形態では、脱ガス処理の後に脱硫処理を行う脱硫装置を設置した場合について説明したが、脱硫装置に加えて、成分調整装置、温度調整装置及び溶鋼清浄化装置から1種以上を選択して設置してもよく、脱硫装置に代えて成分調整装置、温度調整装置及び溶鋼清浄化装置から1種以上を選択して設置してもよい。また、各装置を配置する場合、その配置は二次精錬設備1の周囲の機器配置等を考慮して任意に決定することが可能である。
本発明は、溶鋼の二次精錬を行う際に有用である。
1 二次精錬設備
10 第1の真空槽
11 第2の真空槽
12 第1の排ガス処理槽
13 第2の排ガス処理槽
14 真空排気装置
15 真空排気装置側ダクト
16 第1の真空槽側ダクト
17 第2の真空槽側ダクト
18 連結ダクト
20、21 軌道
22、23 取鍋
24、25 取鍋用台車
30 フランジ部
31 カップリング
32 伸縮ダクト
33 駆動機構
40 水平移動機構
50 レール
51 台車
60 ダクト本体部
61 ダクト移動機構
62 ダクト昇降機構
63 レール
64 台車
65 支持架台
66 ワイヤ
70 シール部材
80 粉体吹き込みランス
P1 第1の処理位置
P2 第2の処理位置
R1 第1の待機位置
R2 第2の待機位置

Claims (4)

  1. 溶鋼の二次精錬設備であって、
    溶鋼の精錬を行う第1の真空槽及び第2の真空槽と、
    前記各真空槽内の溶鋼の脱ガス処理を行う真空排気装置と、
    前記第1の真空槽と前記真空排気装置とを接続する第1の真空槽側ダクト、及び前記第2の真空槽と前記真空排気装置とを接続する第2の真空槽側ダクトと、
    前記第1の真空槽の下方に設けられた、溶鋼を収容する取鍋を搬送する第1の軌道と、
    前記第2の真空槽の下方に前記第1の軌道と平行に設けられた、溶鋼を収容する取鍋を搬送する第2の軌道と、を有し、
    前記第1の真空槽及び第2の真空槽は、前記第1の軌道及び第2の軌道に直交する方向に沿って並べて設けられ、
    前記第1の真空槽及び第2の真空槽は、当該第1の真空槽及び第2の真空槽を前記第1の軌道及び第2の軌道に直交する方向に沿って、第1の軌道の上方に位置する第1の処理位置、第2の軌道の上方に位置する第2の処理位置、第1の軌道を挟んで第2の処理位置の反対側に位置する第1の待機位置及び第2の軌道を挟んで第1の処理位置の反対側に位置する第2の待機位置の間で水平に移動させる水平移動機構をそれぞれ備え、
    前記第1の真空槽側ダクト及び前記第2の真空槽側ダクトは、前記第1の真空槽と前記真空排気装置と間の所定の位置及び前記第2の真空槽と前記真空排気装置と間の所定の位置でそれぞれ分割自在に構成されており、当該第1の真空槽側ダクト及び第2の真空槽側ダクトの分割自在に構成された部位には、分割された当該第1の真空槽側ダクト及び第2の真空槽側ダクトを互いに連結自在に構成されたカップリングが設けられており、
    前記第1の真空槽から前記第1の真空槽側ダクトの分割可能に構成された部位までの長さと、前記第2の真空槽から前記第2の真空槽側ダクトの分割可能に構成された部位までの長さが等しくなるように構成されていることを特徴とする、溶鋼の二次精錬設備。
  2. 前記第1の軌道の上方及び前記第2の軌道の上方には、取鍋に収容される溶鋼の脱硫装置、成分調整装置、温度調整装置および清浄化装置から選択される1種以上の装置がそれぞれ設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の溶鋼の二次精錬設備。
  3. 前記第1の真空槽側ダクトと前記第2の真空槽側ダクトとの間の空間に配置され、前記真空排気装置に取付けられた真空排気装置側ダクトと、
    第1の真空槽側ダクト又は第2の真空槽側ダクトのいずれかと前記真空排気装置側ダクトとを相互に連結させる連結ダクトと、を有し、
    前記連結ダクトは、一の端部が真空排気装置側ダクトの先端部に、他の端部が当該真空排気装置側ダクトに隣接する真空槽側ダクトの先端部にそれぞれ気密に連結される、下方向きの開口が形成された逆U字形のダクト本体部と、該ダクト本体部を、選択された真空排気装置側ダクト及び真空槽側ダクトとの連結位置に水平に移動させる水平移動手段と、上記ダクト本体部を鉛直に昇降させて、該ダクト本体部の両端部と上記真空槽側ダクト及び真空排気装置側ダクトの各先端部とを離接させる昇降手段とを備えていることを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の溶鋼の二次精錬設備。
  4. 請求項1〜3のいずれかの溶鋼の二次精錬設備における溶鋼の二次精錬方法であって、
    第1の真空槽又は第2の真空槽のいずれか1の真空槽を、前記第1の待機位置又は前記第2の待機位置で待機させ、
    他の1の真空槽を第1の処理位置及び第2の処理位置の間で往復移動させて溶鋼の二次精錬を行うことを特徴とする、溶鋼の二次精錬方法。
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