JP5402810B2 - ランプ装置 - Google Patents

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本発明は、例えば電子写真複写機、レーザプリンタ、ファクシミリ等におけるトナー像定着装置の加熱ローラ内に配置される熱源用のランプ装置に係わるものである。
電子写真複写機等において、記録紙上に形成されたトナー像を加熱定着させるための方式として、従来より、加熱ローラとこれに対接配置された加圧ローラとの間に、未定着トナー像が形成された記録紙を通過させることにより、前記未定着トナー像を記録紙に定着させるヒートローラ方式が広く知られている。
このようなヒートローラ方式の加熱ローラは、加熱ローラの内部に熱源用のランプ装置が配置されており、白熱ランプから放射される光によって加熱ローラを所定の温度に加熱して未定着トナー像を記録紙に加熱定着させる構造になっている。
電子写真複写機では、例えば幅広のA3サイズの記録紙や、幅狭のB5サイズの記録紙を加熱する場合があり、幅の異なる記録紙を一つの加熱ローラで加熱するものである。
このように、幅の異なる記録紙を一つの加熱ローラで加熱する場合、加熱ローラ内に配置される白熱ランプは、フィラメントタイプが異なる複数本の棒状のランプ、通常は、フィラメントタイプが異なる2本の棒状のランプを使用するものである。
さらには、電子写真複写機では、スイッチ投入後に、短時間で加熱ローラの表面温度を所定の温度に到達させるために、光出力が大きいもう1本別の棒状のランプを使用するものであり、合計3本の棒状のランプを用いることがある。
そして、3本のランプを加熱ローラ内に1本つづ取り付ける作業が煩雑であることなどの観点から、互いに並行に配置された3本のランプが共通するベースで連結されてなるランプ装置が使用されている。
図6は、従来のランプ装置の構造説明図である。
従来のランプ装置bは、内部にフィラメントが配置され発光管11の両端に封止部12を有する3本の棒状のランプ1が、それぞれのランプ1の両端部の封止部12において共通のベース5によって連結された構造である。
また、このようなランプ装置bを加熱ローラの内部に挿入される際に、加熱ローラの開口縁で、排気管残部13が引っかからないようにするために、ベース5の外径より内方におさまるように排気管残部13の突出高さを低く調整したものである。
近年、スイッチ投入後、短時間で加熱ローラの表面温度を所定の温度に到達させるためには、加熱ローラの熱容量を小さくする必要があり、具体的には、加熱ローラのローラ径を小さくしている。つまり、加熱ローラが細管化している。
このように、加熱ローラが細管化してくると、加熱ローラの開口縁で、ベース5が引っかからないようにするために、ベース5の小径化が重要になってくる。
図7は、図6における従来のランプ装置のベースの説明図である。
図7(a)は、封止部が挿入される方向から見たベースの平面図であり、図7(b)は、図7(a)のA−A断面図であり、図7(c)は、図7(a)のB−B断面図である。
図7(c)では、ベース5内に挿入された封止部の一部も含めて描いたものである。
ベース5は、大径部5aと小径部5bからなり、大径部5aには、封止部12が挿入される凹部50が形成されており、この凹部50に連通し、外部リード棒3が個別に挿入される独立した挿入孔51,52,53が、ベースの長手方向に沿って大径部5aと小径部5bの内部に形成されている。
ベース5に、大径部5aと小径部5bを設ける理由は、ランプ装置bを加熱ローラ内に配設するために、小径部5bを固定部材によって保持するものであり、この大径部5aと小径部5bとの境界に、白熱ランプの管軸と直交する方向に壁面5cを設ける必要がある。
この壁面5cが基準面となり固定部材が壁面5cに当接することにより、ランプ装置bを所定位置に固定するものである。
挿入孔51,52,53には給電線4が配置されており、給電線4の一方の先端は外部リード棒3と接続され、給電線4の他方は、挿入孔51,52,53から外部に伸び出している。
給電線4と各外部リード棒3との接続方法について説明すると、予め、挿入孔52,53には、給電線4が挿入され、挿入された給電線4の先端が凹部50から突出した状態で、ベース5を封止部12から離した状態にしておき、この状態で、給電線4の先端と外部リード棒3をベース5の外部で溶接するものである。
溶接後、ベース5を封止部12に近づけて行き、ある一つのランプ1から伸びる外部リード棒3を挿入孔52に挿入し、他の一つのランプ1から伸びる外部リード棒3を挿入孔53に挿入し、残り一つのランプ1から伸びる外部リード棒3を挿入孔51に挿入することにより、封止部12にベース5を仮固定する。
図7(b)、図7(c)に示すように、挿入孔51には、外部リード棒3が突出する封止部12の端面に対向し、リード棒貫通孔54が形成された隔壁55が形成されている。
この挿入孔51内の挿入される外部リード棒3は、隔壁55に形成されたリード棒貫通孔54を通り、挿入孔51内に伸び出し給電線4の先端と重なっている。
ベース5の大径部5aには、挿入孔51につながり外部リード棒3と給電線4が重なる位置に接続用貫通孔56が形成されており、この接続用貫通孔56の上下から溶接棒が挿入されて、外部リード棒3と給電線4を溶接するものである。
リード棒貫通孔54の内径が、給電線4の外径より小さいので、隔壁55が給電線4と封止部12との間に挟まり、ベース5が封止部12に取り付けられるものである。
なお、ランプ1の他方に取り付けられるベースも、同一構造であるため説明は省略する。
特開2009−43650号公報
上述したように、ベース5を小径化する場合は、大径部5aの外径を小さくする必要がある。
図8に示すように、ベース5の大径部5aを小径部5bと同じ高さになるように、Z1の線まで削り込んで、大径部5aの外径を小さくすることが考えられるが、上述したように、ベース5は、固定部材の基準面となる壁面5cが必要であり、必ず、大径部5aに続く小径部5bが必要になる。
つまり、図9に示すように、大径部5aをZ1の線まで削り込んで、さらに、小径部5bを作り壁面5cを形成するために、小径部5bをZ2の線まで削ることが必要になる。
この結果、小径部5bにおいて、挿入孔51の内面と小径部5bの外面までのベース5の肉厚Tが従来より薄くなることにより、機械的強度が低下し、ベース5が破損するという問題があった。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、機械的強度が十分に高く小径のベースが取り付けられたランプ装置を提供することにある。
請求項1記載のランプ装置は、各々発光管の両端に封止部を有する複数の棒状のランプが、互いに平行に伸びるように配置され、これらのランプの両端部において共通のベースによって連結され、該ベース内で前記封止部から突出する外部リード棒と給電線が接続されてなるランプ装置において、前記外部リード棒と前記給電線は、前記発光管の管軸方向に伸びる前記外部リード棒の軸線と、前記発光管の管軸方向に伸びる前記給電線の軸線が、平行になるように配置されており、前記給電線は、当該全ての給電線の軸線が、前記外部リード棒の軸線で囲まれた領域の内側に位置していることを特徴とする。
請求項2に記載のランプ装置は、前記ベースは、大径部と小径部からなり、当該大径部に形成された凹部に前記封止部が挿入され、前記大径部と前記小径部の内部には、前記外部リード棒が個別に挿入される独立した挿入孔が前記ベースの長手方向に沿って形成されており、前記ベースは、前記外部リード棒が突出する前記封止部の端面に対向し、リード棒貫通孔が形成された隔壁を有するとともに、前記大径部には、前記外部リード棒と前記給電線が重なる位置に前記挿入孔につながる接続用貫通孔が形成されており、前記リード棒貫通孔の内径が、前記給電線の外径より小さいことを特徴とする。
請求項3記載のランプ装置は、請求項2のランプ装置であって、特に、前記給電線の先端には圧着部材が取り付けられており、前記圧着部材と前記外部リード棒とが溶接されていることを特徴とする。
本発明のランプ装置によれば、ベース内で封止部から突出する外部リード棒と給電線が接続されてなり、外部リード棒と給電線は、発光管の管軸方向に伸びる外部リード棒の軸線と、発光管の管軸方向に伸びる給電線の軸線が、平行になるように配置されており、給電線は、当該全ての給電線の軸線が、外部リード棒の軸線で囲まれた領域の内側に位置しているので、機械的強度が十分に高く小径のベースが取り付けられたランプ装置となる。
さらには、ベースは、外部リード棒が突出する封止部の端面に対向し、リード棒貫通孔が形成された隔壁を有するとともに、外部リード棒と給電線が重なる位置に接続用貫通孔が形成されており、リード棒貫通孔の内径が、給電線の外径より小さいので、接着剤を使用することなく、ランプの封止部にベースを取り付けることができる。
給電線の先端には圧着部材が取り付けられており、圧着部材と外部リード棒とが溶接されているので、給電線と外部リード棒を確実に接続することができる。
本発明のランプ装置の構造説明図である。 図1における本願発明のランプ装置のベースの説明図である。 本願発明のランプ装置の外部リード棒と給電線の接続状態を示す説明図である。 本願発明のランプ装置のベース内における外部リード棒と給電線の位置関係を示す説明図である。 従来のランプ装置のベースと本願発明のランプ装置のベースとを比較する断面説明図である。 従来のランプ装置の構造説明図である。 図6における従来のランプ装置のベースの説明図である。 従来のベースの説明図である。 従来のベースの説明図である。
図1は、本願発明のランプ装置の構成を示す説明図である。
本願発明のランプ装置aは、内部にフィラメントが配置され発光管11の両端に封止部12を有する3本の棒状のランプ1が、それぞれのランプ1の両端部の封止部12において共通のベース2によって連結された構造である。
また、ランプ装置aは、加熱ローラの内部に挿入される際に、加熱ローラの開口縁で、排気管残部13が引っかからないようにするために、ベース2の外径より内方におさまるように排気管残部13の突出高さを低く調整したものである。
図2は、図1における本願発明のランプ装置のベースの説明図である。
図2(a)は、封止部が挿入される方向から見たベースの平面図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A断面図であり、図2(c)は、図2(a)のB−B断面図である。
図2(c)では、ベース2内に挿入された封止部の一部も含めて描いたものである。
ベース2は、大径部2aと小径部2bからなり、大径部2aには、封止部12が挿入される凹部20が形成されており、この凹部20に連通し、外部リード棒3が個別に挿入される独立した挿入孔21,22,23が、ベースの長手方向に沿って大径部2aと小径部2bの内部に形成されている。
また、大径部2aと小径部2bとの境界には、白熱ランプの管軸と直交する方向に壁面2cが形成されている。
挿入孔21,22,23には給電線4が配置されており、給電線4の一方の先端は外部リード棒4と接続され、給電線4の他方は、挿入孔21,22,23から外部に伸び出している。
図3は、本願発明のランプ装置の外部リード棒と給電線の接続状態を示す図である。
給電線4は、複数本の銅素線が束ねられ、その表面を絶縁チューブで被覆したものであり、先端は絶縁チューブから露出しており、この束ねられた銅素線の先端に、圧着部材であるスプライスバンド41がカシメられて取り付けられている。
外部リード棒3は、直径0.8mmのモリブデン製の棒状体であり、ランプ1の封止部12から外部に突出している。
そして、外部リード棒3と給電線4のスプライスバンド41が重なった状態で、溶接されて接続されている。
L1は発光管の管軸方向に伸びる外部リード棒3の軸線であり、L2は発光管の管軸方向に伸びる給電線4の軸線であり、外部リード棒3と給電線4は、外部リード棒3の軸線L1と給電線4の軸線L2が、交差せず平行になうように配置されている。
次に、給電線4と各外部リード棒3との接続方法について説明すると、予め、挿入孔22,23には、給電線4が挿入され、挿入された給電線4の先端が凹部20から突出した状態で、ベース2を封止部12から離した状態にしておき、この状態で、給電線4の先端のスプライスバンド41と外部リード棒3をベース2の外部で溶接するものである。
溶接後、ベース2を封止部12に近づけて行き、ある一つのランプ1から伸びる外部リード棒3を挿入孔22に挿入し、他の一つのランプ1から伸びる外部リード棒3を挿入孔23に挿入し、残り一つのランプ1から伸びる外部リード棒3を挿入孔21に挿入することにより、封止部12にベース2を仮固定する。
図2(b)、図2(c)に示すように、挿入孔21には、外部リード棒3が突出する封止部12の端面に対向し、リード棒貫通孔24が形成された隔壁25が形成されている。
この隔壁25は、挿入孔21と凹部20を区画するために形成されたものであり、挿入孔21内に挿入される外部リード棒3は、隔壁25に形成されたリード棒貫通孔24を通り、挿入孔21内に伸び出し給電線4の先端のスプライスバンド41と重なっている。
リード棒貫通孔24の中心は、挿入孔21の長手方向に伸びる軸線L3から、ベース2の半径方向の外側にずれている。
この結果、貫通孔21内では、給電線4が外部リード棒3に対して、ベース2の半径方向の中心寄りに位置することになる。
他の貫通孔22、23のおいても、給電線4が外部リード棒3に対して、ベース2の半径方向の中心寄りに位置している。
図2(b)、図2(c)に示すように、ベース2の小径部2b内に位置する貫通孔21,22,23内には、給電線4のみが配置されており、外部リード棒3は配置されていない。
ベース2の大径部2aには、挿入孔21につながり外部リード棒3とスプライスバンド41が重なる位置に接続用貫通孔26が形成されており、この接続用貫通孔26の上下から溶接棒が挿入されて、外部リード棒3とスプライスバンド41を溶接するものである。
リード棒貫通孔24の内径が、給電線4の最大外径に相当するスプライスバンド41の外径より小さいので、隔壁25がスプライスバンド41と封止部12との間に挟まり、ベース2が接着剤なしで封止部12に取り付けられるものである。
なお、ランプ1の他方に取り付けられるベースも、同一構造であるため説明は省略する。
図4は、ベース内における外部リード棒と給電線の位置関係を示すものであり、それぞれの軸線と直交断面における軸線のみを示す説明図である。
図4に示すように、全ての給電線4は、その全ての給電線4の軸線L2が、外部リード棒3の軸線L1で囲まれた領域、すなわち、外部リード棒3の軸線L1を結んだ仮想線内の領域に位置するように配置されている。
この結果、ベース2の貫通孔21,22,23は、ベース2の中心側に寄った位置に形成することができる。
図5は、図7に示す従来のランプ装置のベースと図2に示す本願発明のランプ装置のベースとを比較する断面説明図である。
図5では、左側が従来のランプ装置のベースであり、右側が本願発明のランプ装置のベースである。
本願発明のランプ装置のベース2では、大径部2aを従来のランプ装置のベースの小径部5bと同じ外径になるように削り、小径化したものである。
さらに、本願発明のランプ装置のベース2は、外径が大径部2aより小さい小径部2bが形成されている。
従来のランプ装置のベース5では、本願発明のランプ装置のベース2の小径部2bと同じ外径まで削り込むと小径部5bの肉厚が薄くなりベースが破損する恐れがある。
しかしながら、本願発明のランプ装置のベース2では、ベース2の貫通孔21が、ベース2の中心側に寄った位置に形成されているために、小径部2bを形成しても、小径部2bの肉厚を機械的強度を保った肉厚とすることができ、ベースが破損しないものである。
また、従来のランプ装置のベース5の大径部5aの外径が17mmであるの対して、本願発明のランプ装置のベース2の大径部2aの外径を13mmにすることができ、ベースを小型化することができる。
1 白熱ランプ
2 ベース
21 挿入孔
22 挿入孔
23 挿入孔
24 リード棒貫通孔
25 隔壁
26 接続用貫通孔
3 外部リード棒
4 給電線
41 スプライスバンド

Claims (3)

  1. 各々発光管の両端に封止部を有する複数の棒状のランプが、互いに平行に伸びるように配置され、これらのランプの両端部において共通のベースによって連結され、該ベース内で前記封止部から突出する外部リード棒と給電線が接続されてなるランプ装置において、
    前記外部リード棒と前記給電線は、前記発光管の管軸方向に伸びる前記外部リード棒の軸線と、前記発光管の管軸方向に伸びる前記給電線の軸線が、平行になるように配置されており、
    前記給電線は、当該全ての給電線の軸線が、前記外部リード棒の軸線で囲まれた領域の内側に位置していることを特徴とするランプ装置。
  2. 前記ベースは、大径部と小径部からなり、当該大径部に形成された凹部に前記封止部が挿入され、
    前記大径部と前記小径部の内部には、前記外部リード棒が個別に挿入される独立した挿入孔が前記ベースの長手方向に沿って形成されており、
    前記ベースは、前記外部リード棒が突出する前記封止部の端面に対向し、リード棒貫通孔が形成された隔壁を有するとともに、前記大径部には、前記外部リード棒と前記給電線が重なる位置に前記挿入孔につながる接続用貫通孔が形成されており、
    前記リード棒貫通孔の内径が、前記給電線の外径より小さいことを特徴とする請求項1に記載のランプ装置。
  3. 前記給電線の先端には圧着部材が取り付けられており、
    前記圧着部材と前記外部リード棒とが溶接されていることを特徴とする請求項2に記載のランプ装置。
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