JP4874867B2 - センサ - Google Patents
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Description
しかしながら、グロメット(弾性体)は、ケースの内側に配置されているものの、保護チューブによっては包囲されていない。このため、グロメット(弾性体)は、外部からの熱をケースを通じて受けるので、高温になって劣化しやすい。また、グロメット(弾性体)は、ケースの先端側から伝わる熱によっても劣化しやすい。
また、「ケース」は、ケース先端とケース基端とを有し、軸線を有する筒状であればよい。「ケース」は、一体的に形成されているものでも、或いは、主体金具に外筒等が溶接されてなるケースなど、複数の部材から構成されているものでもよい。
更に、「熱的に接続している」とは、「ケース先端側」の熱を包囲筒に伝導できることを指し、例えば、ケース先端側の部位と包囲筒とが直接接触する構成や熱伝導部材を介して間接的に接触する構成を指す。
また、「(包囲筒が)弾性体配置部位とは離間して、この周囲を取り囲む」形態としては、後述するように包囲筒が間隙を介して弾性体配置部位の周囲を取り囲む形態や、包囲筒が、後述する保持部材など他の部材を間に介して、弾性体配置部位の周囲を取り囲む形態などが挙げられる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1及び図2に本実施形態1の酸素センサ(センサ)100を示す。この酸素センサ100は、自動車の排気管(図示しない)に取り付けられ、排ガス中の酸素濃度を検知するものである。排気管は、排ガスの熱により例えば800℃という高温状態になる可能性があるため、酸素センサ100も高温になる。また、外部からの熱が酸素センサ100に掛かることもある。従って、酸素センサ100には、このような熱に対する対策が要求される。
一方、包囲筒131の筒基端131kは、留め金具125により保護チューブ121に固定されている。これにより、筒基端131kの軸線AX方向の位置が決まるので、包囲筒131の筒先端131sが外筒105のテーパ部105dに当接した状態(熱的に接続した状態)を保つことが可能となる。留め金具125は、前述の拘束バンド123によって軸線AX方向の位置決めがなされている。
また、本実施形態1では、包囲筒131は、外表面131bをなす外側反射層133と内表面131cをなす内側電熱層134との間に断熱層135を有する。このように断熱層135を設けることで、外側反射層133から内側電熱層134(内表面131c)に熱が伝わるのを効果的に抑制できる。従って、包囲筒131に囲まれたグロメット111や各リード線115,115,…のうち包囲筒131に囲まれた部分が、外部からの熱により高温になって劣化することを更に効果的に抑制できる。
次いで、第2の実施の形態について説明する。なお、上記実施形態1と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。図3及び図4に本実施形態2の酸素センサ(センサ)200を示す。上記実施形態1では、拘束バンド123及び留め金具125により、包囲筒131をケース101に固定している。これに対し、本実施形態2では、保持部材251により、包囲筒131をケース101に保持している点が異なる。それ以外は、基本的に上記実施形態1と同様である。
また、この包囲筒131は、その筒先端131sが、外筒105のうち、弾性体配置部位105kよりも先端側の部位に、熱的に接続している。具体的には、筒先端131sが、外筒105のうちテーパ部105dの外表面に接触している。なお、本実施形態2でも、筒先端131sが本発明の筒接続部に相当する。
この保持部材251は、その基端251kから基端側に延出し、略矩形状をなす6つのケース係合部253,253,…を有する。これらのケース係合部253,253,…は、基端251k側から見てほぼ等間隔に配置されている。各々のケース係合部253,253,…は、その基端253k,253k,…が径方向内側に位置するように、内側に30度屈曲されている。
一方で、保持部材251は、包囲筒131の内側に配置されている(図4参照)。そして、保持部材251の各筒係合部255,255,…は、包囲筒131の内表面131cに係合して、包囲筒131を保持部材251に保持させている。
特に、保持部材251のケース係合部253,253,…は、ケース101のうち、グロメット111に向けて内側に加締められた基端加締部105ckrに係合している。このように、基端加締部105ckrをケース係合部253,253…との係合に用いれば、ケース101にケース係合部253,253…と係合する部分を別途設けなくて足りる。
その他、上記実施形態1と同様な部分は、上記実施形態1と同様な作用効果を奏する。
次いで、第3の実施の形態について説明する。なお、上記実施形態1または2と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。図8及び図9に本実施形態3の酸素センサ(センサ)300を示す。実施形態1では、拘束バンド123及び留め金具125により、包囲筒131をケース101に固定し、また、実施形態2では、包囲筒131とケース101の間に介在させた保持部材251により、包囲筒131をケース101に保持している。これに対し、本実施形態3では、包囲筒131及びケース101の外側に配置した保持部材351により、包囲筒131をケース101に固定している点が異なる。それ以外は、基本的に上記実施形態1または2と同様である。
この包囲筒131は、その筒先端131sが、外筒105のうち、弾性体配置部位105kよりも先端側の部位に、熱的に接続している。具体的には、筒先端131sが、外筒105のうちテーパ部105dの外表面に常時接触している。なお、本実施形態3でも、筒先端131sが本発明の筒接続部に相当する。
一方で、保持部材351の各筒係合部355,355,…は、包囲筒131の外表面131bに係合して、包囲筒131を保持部材351に保持している。従って、包囲筒131は、保持部材351と共に、ケース101に保持されている。
また、保持部材351は、ケース固定部353を有するので、このケース固定部353により、保持部材351をケース101に容易に固定させることができる。また、保持部材351は、筒係合部355,355,…を有するので、この筒係合部355,355,…により、包囲筒131を保持部材351に容易に保持させることができる。従って、この保持部材351により、包囲筒131をケース101に容易に保持させることができる。
その他、上記実施形態1または2と同様な部分は、上記実施形態1または2と同様な作用効果を奏する。
例えば、上記実施形態1では、包囲筒131の筒先端131sを外筒105のテーパ部105dに当接させることにより、包囲筒131とケース101とを熱的に接続している。これに対し、包囲筒131の筒先端131sの近傍部分を径方向内側に加締め、包囲筒131を外筒105に接触させて、熱的に接続してもよい。
また、上記実施形態1等では、包囲筒131は、各リード線115,115,…のリード延出部115e,115e,…のうち、軸線AX方向の約半分を覆っているが、例えば、各リード線115,115,…のリード延出部115e,115e,…の全体を覆うようにしてもよい。
101 ケース
101s ケース先端
101k ケース基端
103 主体金具
105 外筒
105k 弾性体配置部位
111 グロメット(弾性体)
115 リード線
115e リード延出部
115et (軸線方向先端側の)端部
119 コネクタ
121 保護チューブ
131 包囲筒
131s 筒先端(筒接続部)
131k 筒基端
131b 外表面
131c 内表面
133 外側反射層
134 内側伝熱層
135 断熱層
251,351 包囲部材
253 ケース係合部
353 ケース固定部
255,355 筒係合部
AX 軸線
Claims (9)
- ケース先端とケース基端とを有し、軸線を有する筒状のケースと、
前記ケース内に配設されてなる検出素子と、
前記検出素子と電気的に接続し、前記ケース内から前記ケース基端を通じて延出してなるリード線と、
前記リード線を挿通してなる弾性体であって、前記ケースの弾性体配置部位の内側に配置されてなる弾性体と、
を備えるセンサであって、
筒先端から筒基端に向かって前記軸線方向基端側に延びる筒状の包囲筒であって、
少なくとも、前記ケースのうち前記弾性体配置部位とは離間して、この周囲を取り囲んでなり、
前記ケースのうち前記弾性体配置部位よりも先端側の部位に直接または間接に接続し、この部位から熱を伝導可能とした筒接続部を有し、
外部からの熱線を反射可能な外表面をなす外側反射層を有し、
前記筒接続部から前記筒基端に向かって熱を伝導して前記筒接続部よりも基端側の部位でも放熱可能で、内表面をなす内側伝熱層を有する、包囲筒を備える
センサ。 - ケース先端とケース基端とを有し、軸線を有する筒状のケースと、
前記ケース内に配設されてなる検出素子と、
前記検出素子と電気的に接続し、前記ケース内から前記ケース基端を通じて延出してなるリード線と、
前記リード線を挿通してなる弾性体であって、前記ケースの弾性体配置部位の内側に配
置されてなる弾性体と、
を備えるセンサであって、
筒先端から筒基端に向かって前記軸線方向基端側に延びる筒状の包囲筒であって、
少なくとも、前記ケースのうち前記弾性体配置部位の周囲を、間隙を介して取り囲んでなり、
前記ケースのうち前記弾性体配置部位よりも先端側の部位に直接または間接に接続し、この部位から熱を伝導可能とした筒接続部を有し、
外部からの熱線を反射可能な外表面をなす外側反射層を有し、
前記筒接続部から前記筒基端に向かって熱を伝導して前記筒接続部よりも基端側の部位でも放熱可能で、内表面をなす内側伝熱層を有する、包囲筒を備える
センサ。 - 請求項1または請求項2に記載のセンサであって、
前記ケースに保持されると共に、前記包囲筒を保持することにより、前記包囲筒を前記ケースに保持させる保持部材を備える
センサ。 - 請求項3に記載のセンサであって、
前記保持部材は、
前記ケースに係合するケース係合部と、前記包囲筒に係合する筒係合部とを有し、
前記ケース係合部により前記ケースに保持されると共に、前記筒係合部により前記包囲筒を保持してなる
センサ。 - 請求項4に記載のセンサであって、
前記ケースの前記弾性体配置部位は、前記弾性体に向けて内側に加締められた弾性体加締部を有し、
前記保持部材の前記ケース係合部は、この弾性体加締部に係合してなる
センサ。 - 請求項3に記載のセンサであって、
前記保持部材は、
前記ケースに固定されるケース固定部と、前記包囲筒に係合する筒係合部とを有し、
前記ケース固定部により前記ケースに固定されると共に、前記筒係合部により前記包囲筒を保持してなる
センサ。 - 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のセンサであって、
前記包囲筒は、
前記ケース基端を超えて前記軸線方向基端側に延びる形態を有し、
前記リード線の前記ケース基端から延出するリード延出部のうち、前記軸線方向先端側の端部を含む少なくとも一部を取り囲んでなる
センサ。 - 請求項7に記載のセンサであって、
前記包囲筒は、前記軸線に直交する方向について撓み可能な材料からなる
センサ。 - 請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載のセンサであって、
前記包囲筒は、
前記外側反射層と前記内側伝熱層との間に介在してなる断熱層を有する
センサ。
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