JP7252920B2 - ガスセンサ - Google Patents

ガスセンサ Download PDF

Info

Publication number
JP7252920B2
JP7252920B2 JP2020106324A JP2020106324A JP7252920B2 JP 7252920 B2 JP7252920 B2 JP 7252920B2 JP 2020106324 A JP2020106324 A JP 2020106324A JP 2020106324 A JP2020106324 A JP 2020106324A JP 7252920 B2 JP7252920 B2 JP 7252920B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rear end
gas sensor
housing
heat
opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020106324A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021076578A (ja
Inventor
大介 松山
昌弘 浅井
昌史 野村
優人 猪瀬
健弘 大場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Spark Plug Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to US17/075,110 priority Critical patent/US11609215B2/en
Priority to CN202011201946.6A priority patent/CN112782355A/zh
Priority to DE102020128895.6A priority patent/DE102020128895A1/de
Publication of JP2021076578A publication Critical patent/JP2021076578A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7252920B2 publication Critical patent/JP7252920B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)

Description

本開示は、ガスセンサに関する。
内燃機関の排気ガス中の特定成分(酸素、NO等)の濃度を検出するためのガスセンサとして、特開2016-95223号公報(下記特許文献1)に記載のガスセンサが知られている。このガスセンサは、軸線方向に延びるガスセンサ素子と、ガスセンサ素子の外周を取り囲んで保持するとともに排気管に取り付けるための主体金具と、主体金具の後端側に固定されて軸線方向の後方に延びる筒状の外筒と、外筒に接しつつ外筒の後端部の内側に配置されるグロメットと、を備えている。外筒の外周には筒状の保護部材が取り付けられているため、飛石等が外筒に衝突することを防止できる。
保護部材は、外筒の外周にレーザー溶接等により接続される接続部と、接続部から後端側に延びつつ外筒の外周から離間する主部と、を備えている。ガスセンサの熱は、外筒から接続部に伝わり、接続部から主部へ放熱されるため、外筒からグロメットへ伝わる熱を低減できる。
特開2016-95223号公報
しかしながら、上記のガスセンサでは外筒と保護部材の間に熱がこもりやすく、この対策として、保護部材に複数の開口を設けることで外気を保護部材の内部に導入するようにしているが、開口は保護部材の内側の水抜きとしての役割も果たしているため、開口の位置がグロメットよりも下方に位置している。
本開示のガスセンサは、先端から後端に向けて軸線方向に延びるガスセンサであって、被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出するガスセンサ素子と、前記ガスセンサ素子を取り囲み、後端に開口を有する筒状のハウジングと、前記開口を塞ぐシール部材と、自身の後端が前記ハウジングの後端と同じか前記ハウジングの後端よりも先端側に位置し、前記ハウジングを取り囲む筒状をなし、前記ガスセンサの先端側から前記ハウジングを経由して前記シール部材に伝わる熱を低減するための放熱部材と、を備え、前記放熱部材は、前記シール部材よりも先端側にて前記ハウジングに接続された接続部と、前記ハウジングとの間に空隙を有して前記接続部から後端側に延びる主部と、を備え、前記主部は、前記主部における前記軸線方向の中心よりも後端側に、前記空隙と前記放熱部材の外周側とが連通する放熱開口を有する、ガスセンサである。
本開示によれば、ガスセンサの後端部が熱の影響を受けることを回避でき、例えばシール部材が熱の影響を受けることを回避できる。
図1は、本開示の実施形態1にかかるガスセンサの内部構造を示した断面図である。 図2は、本開示の実施形態1にかかる放熱部材の斜視図である。 図3は、本開示の実施形態2にかかるガスセンサの内部構造を示した断面図である。 図4は、本開示の実施形態2にかかる放熱部材の斜視図である。 図5は、本開示の実施形態3にかかるガスセンサの内部構造を示した断面図である。 図6は、本開示の実施形態3にかかる放熱外筒の斜視図である。 図7は、本開示の実施形態3にかかる遮熱カバーの斜視図である。 図8は、本開示の実施形態4にかかる放熱外筒の斜視図である。 図9は、本開示の実施形態4にかかる遮熱カバーの斜視図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)本開示のガスセンサは、先端から後端に向けて軸線方向に延びるガスセンサであって、被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出するガスセンサ素子と、前記ガスセンサ素子を取り囲み、後端に開口を有する筒状のハウジングと、前記開口を塞ぐシール部材と、自身の後端が前記ハウジングの後端と同じか前記ハウジングの後端よりも先端側に位置し、前記ハウジングを取り囲む筒状をなし、前記ガスセンサの先端側から前記ハウジングを経由して前記シール部材に伝わる熱を低減するための放熱部材と、を備え、前記放熱部材は、前記シール部材よりも先端側にて前記ハウジングに接続された接続部と、前記ハウジングとの間に空隙を有して前記接続部から後端側に延びる主部と、を備え、前記主部は、前記主部における前記軸線方向の中心よりも後端側に、前記空隙と前記放熱部材の外周側とが連通する放熱開口を有する、ガスセンサである。
(2)本開示のガスセンサは、先端から後端に向けて軸線方向に延びるガスセンサであって、被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出するガスセンサ素子と、前記ガスセンサ素子を取り囲み、後端に開口を有する筒状のハウジングと、前記開口を塞ぐシール部材と、自身の後端が前記ハウジングの後端よりも後端側に位置し、前記ハウジングを取り囲む筒状をなし、前記ガスセンサの先端側から前記ハウジングを経由して前記シール部材に伝わる熱を低減するための放熱部材と、を備え、前記放熱部材は、前記シール部材よりも先端側にて前記ハウジングに接続された接続部と、前記ハウジングとの間に空隙を有して前記接続部から後端側に延びる主部と、を備え、前記主部は、前記主部と前記ハウジングとが重なり合う部分を重合部とした場合に、前記重合部における前記軸線方向の中心よりも後端側に、前記空隙と前記放熱部材の外周側とが連通する放熱開口を有する、ガスセンサである。
ガスセンサ先端からの熱を、放熱部材を介して外部に放熱できるため、ガスセンサ後端への伝熱を抑制できる。ここで、空隙にこもった高温の空気は放熱開口を通して放熱部材の外周側に排出されるため、空隙に熱がこもることを回避できる。この結果、ガスセンサの後端部が熱の影響を受けることを回避でき、例えばシール部材が熱の影響を受けることを回避できる。
(3)前記放熱開口における前記軸線方向の長さは、前記放熱部材における前記軸線方向の長さの半分より長いことが好ましい。
放熱開口の軸線方向の長さが長くなるほど、空隙にこもった高温の空気を放熱部材の外周側に排出しやすくなる。また、半分より長いと、確実に後端側に孔(放熱開口の一部)が存在することになる。
(4)前記放熱開口は、先端側から後端側に向かうにつれて徐々に幅広になっていく形状とされていることが好ましい。
放熱開口の先端側から後端側に向かうほど開口幅が大きくなるから、ガスセンサの後端部が熱の影響を受けることをより回避できる。先端側では伝熱のため、肉の面積の割合を大きくし、後端側では換気のため、孔の面積の割合を大きくする。
(5)前記放熱開口は、前記軸線方向の長さの方が前記軸線方向に垂直な方向の長さよりも長いことが好ましい。
(6)前記ハウジングは、前記ガスセンサ素子を取り囲み、多角形の工具係合部と、前記工具係合部の後端側に連続して配された取付部と、を備える主体金具と、前記主体金具から後端側に延びて前記ガスセンサ素子を取り囲み、前記接続部とともに前記取付部に溶接された溶接部を有する大径部と、前記大径部の後端側に配されて前記大径部よりも径が小さい小径部と、前記大径部の後端と前記小径部の先端とを連結する連結部と、を備える外筒と、を備え、前記放熱開口の先端は、前記溶接部よりも後端側でかつ前記連結部よりも先端側に位置していることが好ましい。
空隙の連結部側に水が浸入した場合に、この水を放熱開口から放熱部材の外周側に排出することができる。
(7)前記放熱開口の外縁を見たとき、前記放熱部材の厚さ方向外側は、前記厚さ方向の内側に向かうにつれて徐々に縮径する形状をなし、前記放熱部材の厚さ方向内側は、前記厚さ方向の内側に突出した形状をなすことが好ましい。
放熱部材を外周側からつかんで作業する際に、放熱開口の外縁に指が引っ掛かることを回避できる。
(8)前記放熱開口は周方向に3つ以上、均等な間隔で配置されていることが好ましい。
なお、均等とは厳密な意味での均等を意味するものではなく、均等とみなされる範囲であれば本発明の効果を奏する範囲で幅を持つ意味である。
周方向に3つ以上、均等な間隔で配置されることで、放熱開口による放熱(換気)をより効果的に行える。
(9)前記放熱部材は径方向内側に突出する内側突出部を有し、周方向の一部領域において前記内側突出部と前記ハウジングとが接触していることが好ましい。
内側突出部によって放熱部材の傾きなどを抑制しつつ放熱部材を保持できるため、放熱部材の支持姿勢が安定するとともに、放熱部材の変形や破損を抑制しやすくできる。
[本開示の実施形態1の詳細]
本開示の実施形態1のガスセンサ100の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<ガスセンサの構成>
ガスセンサ100は、内燃機関の排気管10に装着される酸素センサである。ガスセンサ100は、測定ガスである排気ガス中の酸素濃度を、リッチ領域からリーン領域にわたってリニアに検知する、いわゆる全領域空燃比センサである。
図1の軸線AXはガスセンサ100の仮想中心軸である。ガスセンサ100は、軸線AX方向に沿って延伸された形状を有している。ガスセンサ100は、ガスセンサ素子120と、主体金具110と、外筒103と、放熱部材104と、を備える。ガスセンサ素子120は、酸素濃度に応じた信号を出力する。
<主体金具の構成>
主体金具110は軸線AX方向に沿った貫通孔H1を有する筒状の金属部材である。主体金具110はガスセンサ素子120の径方向外側に配され、かつガスセンサ素子120の周囲に配される。主体金具110は、ガスセンサ素子120を保持する役割と、ガスセンサ100を排気管10に対して固定的に取り付ける役割と、を有する。
主体金具110は、ねじ部110Aと、ねじ部110Aの後端側(紙面上側)に配された工具係合部110Bと、ねじ部110Aの先端側(紙面下側)に配されたプロテクタ接続部110Cと、工具係合部110Bの後端側に配された取付部110Dと、を備える。一方、排気管10は、ガスセンサ100の取り付けのためのネジ溝20を備える。ねじ部110Aが排気管10のネジ溝20に締結されることにより、ガスセンサ100が排気管10に固定される。
工具係合部110Bは、ガスセンサ100の後端側から見て正六角形の外周形状を有している。工具係合部110Bは、ガスセンサ100の車両への取り付けの際にスパナやソケットレンチ等の工具(図示せず)に係合される。工具が工具係合部110Bに係合した状態で回動することにより、ねじ部110Aがネジ溝20に締結される。
<プロテクタの構成>
主体金具110のプロテクタ接続部110Cには、一対のプロテクタ101,102がレーザー溶接により一体に固定されている(溶接部はドットで図示されている箇所である)。一対のプロテクタ101,102は、内部プロテクタ101と、外部プロテクタ102と、を備え、外部プロテクタ102の内部に内部プロテクタ101が配されている。内部プロテクタ101は後端側に開口した有底筒状をなしている。一方、外部プロテクタ102は先端側と後端側とに開口した筒状をなしている。内部プロテクタ101と外部プロテクタ102はいずれも、複数の導入孔101C,102Cを有している。複数の導入孔101Cは内部プロテクタ101の周壁部に設けられ、複数の導入孔102Cは外部プロテクタ102の周壁部に設けられている。
ガスセンサ100が車両の排気管10に取り付けられた状態では、排気管10内の排ガスが外部プロテクタ102の導入孔102Cを通って外部プロテクタ102の内部に導入される。外部プロテクタ102の内部に導入された排ガスは、内部プロテクタ101の導入孔101Cを通って内部プロテクタ101の内部に導入される。
<外筒の構成>
外筒103は、先端側から順に、接続部103Aと、セパレーター収容部103Bと、リード線収容部103Cと、シール部材保持部103Dと、を備える。また、外筒103は、接続部103Aの後端とセパレーター収容部103Bの先端とを連結する連結部103Gを備える。連結部103Gは、軸線AX方向と直交する方向に延びる形態とされている。
外筒103は金属製とされ、本実施形態ではSUS304によって形成されている。外筒103は、全体として筒状をなしている。接続部103Aはセパレーター収容部103Bよりも径寸法が大きく、セパレーター収容部103Bはリード線収容部103Cよりも径寸法が大きく、リード線収容部103Cはシール部材保持部103Dよりも径寸法が大きい。セパレーター収容部103Bとリード線収容部103Cは段差部103Fを介して接続されている。接続部103Aの内周面は主体金具110の取付部110Dの外周面に接触している。接続部103Aは取付部110Dに対してレーザー溶接により固定されている。レーザー溶接により溶接された箇所を溶接部105とする。溶接部105は図1においてドットで図示されている箇所である。
外筒103のシール部材保持部103Dの後端には開口103Eが形成されている。外筒103の内部には、開口103Eから3本のセンサ用リード線193と、2本のヒータ用リード線194とが導入されている。各リード線193,194はガスセンサ100と外部の制御回路とを電気的に接続する役割を有する。
外筒103のシール部材保持部103Dにはグロメット等のシール部材191が取り付けられている。シール部材191は例えばシリコンゴムやフッ素ゴム等のゴム製とされ、本実施形態ではフッ素ゴム製とされている。外筒103の開口103Eはシール部材191によって塞がれており、これにより外筒103の内部が封止されている。各リード線193,194はシール部材191を貫通して外筒103のリード線収容部103Cを通ってセパレーター収容部103Bに導入されている。
<ガスセンサ素子の構成>
ガスセンサ素子120は、細長形状の板部材を積層した積層構造を有している。ガスセンサ素子120は、軸線AXに垂直な断面が略矩形形状となる四角柱形状を有している。ガスセンサ素子120は、主体金具110の貫通孔H1の位置で主体金具110に固定されている。ガスセンサ素子120は、ガスセンサ100の内部において、軸線AX方向に沿って収容される。ガスセンサ素子120と主体金具110の工具係合部110Bとは同軸に配置されている。工具係合部110Bはガスセンサ素子120を取り囲む配置とされている。
ガスセンサ素子120の先端側の端部には、ガス検出部121が設けられている。ガス検出部121は、排気ガス中の酸素濃度を検出可能に構成されている。ガス検出部121は、内部プロテクタ101の内部に配置されている。ガスセンサ100が車両の排気管10に取り付けられた状態では、ガス検出部121は、複数の導入孔101C,102Cを通って内部プロテクタ101の内部に導入された排気ガスに曝される。これにより、排気ガス中の酸素濃度がガス検出部121によって検出される。
<セパレーターの構成>
外筒103のセパレーター収容部103Bの内部には、セパレーター181が収容されている。セパレーター181は、貫通孔H2を有する筒状の絶縁部材である。貫通孔H2は軸線AX方向に沿って配されている。セパレーター181の外周には筒状の付勢金具190が配置されている。セパレーター181は付勢金具190によってシール部材191側に付勢されている。これにより、セパレーター181は外筒103の段差部103Fに押圧された状態で、セパレーター収容部103Bに保持されている。ガスセンサ素子120の後端側の端部は、セパレーター181の貫通孔H2に収容されている。
ガスセンサ素子120の後端部には、3つのセンサ用の電極パッド(図示せず)と、2つのヒータ用の電極パッド(図示せず)と、が設けられている。一方、セパレーター181の内部には、3つのセンサ用接続端子182と、2つのヒータ用接続端子183と、が収容されている。各接続端子182,183は、ガスセンサ100の先端側から後端側に向かって折り曲げられた板バネを有している。各接続端子182,183は、板バネの弾性力によって対応する各電極パッドに弾性的に接触している。各接続端子182,183は、対応する各リード線193,194に電気的に接続されている。
<ガスセンサ素子の固定構造>
ガスセンサ素子120は以下のようにして主体金具110に固定されている。主体金具110の貫通孔H1には、セラミックホルダ111、粉末充填層112、セラミックスリーブ113がこの順に先端側から後端側にかけて積層配置されている。
セラミックホルダ111は、アルミナ(Al)によって構成されている。セラミックスリーブ113と主体金具110の後端部との間には、かしめリング114が配置されている。セラミックホルダ111の中央には矩形状の貫通孔H3が形成されている。セラミックホルダ111の貫通孔H3は軸線AX方向に沿って配されている。ガスセンサ素子120はセラミックホルダ111の貫通孔H3に挿通されている。
粉末充填層112は、セラミックホルダ111の上に滑石粉末を充填することにより形成される。粉末充填層112の上にはセラミックスリーブ113が配置されている。セラミックスリーブ113の中央には、矩形状の貫通孔H4が形成されている。ガスセンサ素子120はセラミックスリーブ113の貫通孔H4に挿通されている。セラミックスリーブ113は、アルミナによって構成されている。セラミックスリーブ113は、主体金具110の後端側の端部を径方向内側に屈曲させてかしめることにより、かしめリング114を介して粉末充填層112側に押圧されている。このようにしてガスセンサ素子120は、セラミックホルダ111、粉末充填層112、およびセラミックスリーブ113と一体化された状態で、主体金具110に固定されている。
<放熱部材の構成>
放熱部材104は、シール部材191よりも先端側にて主体金具110に接続された接続部104Aと、外筒103との間に空隙Sを有して接続部104Aから後端側に延びる主部104Bと、を備えている。放熱部材104は、外筒103を取り囲む筒状をなしている。放熱部材104は金属製とされ、本実施形態では外筒103の材質と同じSUS304によって形成されている。接続部104Aは、主部104Bの先端側に連続して配されている。主部104Bの後端は、軸線AX方向においてシール部材191の先端と同じ位置に配され、セパレーター収容部103Bの後端よりも後端側に位置している。
放熱部材104は外筒103よりも板厚が大きくかつ外径が大きい。ガスセンサ100の軸線AX方向において、外筒103の単位長さあたりの伝熱抵抗は放熱部材104の単位長さあたりの伝熱抵抗よりも大きい。このため、ガスセンサ100の先端側からの熱は外筒103よりも放熱部材104に多く伝えられる。
放熱部材104は工具係合部110Bと同軸に配置されている。放熱部材104の外周面は、ガスセンサ100の後端側から見て工具係合部110Bの径方向内側(軸線AX側)に位置している。放熱部材104の内周面は、ガスセンサ100の後端側から見て取付部110Dの径方向外側に位置している。接続部104Aと主部104Bは、同一の最大径寸法D1を有している。接続部104Aと主部104Bの最大径寸法D1は、工具係合部110Bの最小径寸法D2よりも小さい。
接続部104Aの内周面は、外筒103の接続部103Aの外周面に接触している。接続部104Aは、外筒103の接続部103Aを介して主体金具110の取付部110Dにレーザー溶接により一体に固定されている(溶接部105はドットで図示されている箇所である)。
主部104Bは、空隙Sと放熱部材104の外周側とが連通する放熱開口106を有する。放熱開口106は、少なくとも主部104Bにおける軸線AX方向の中心よりも後端側を含む領域に設けられており、本実施形態では主部104Bの先端から後端直前に至る領域に設けられている。図2に示すように、放熱開口106は、後端を底辺として先端を頂点とする逆三角形状をなし、先端側から後端側に向かうにつれて徐々に幅広になっていく形状とされている。また、放熱開口106は周方向に3つ以上、均等な間隔で配置されている。本実施形態では主部104Bに8個の放熱開口106が設けられている。
放熱開口106における軸線AX方向の長さは、放熱部材104における軸線AX方向の長さの半分より長いものとされている。放熱開口106は、軸線AX方向の長さの方が軸線AX方向に垂直な方向の長さよりも長いものとされている。放熱開口106の先端は、溶接部105よりも後端側でかつ連結部103Gよりも先端側に位置している。
放熱開口106は、母材である金属板材を厚さ方向外側から内側に向かって打ち抜くことで形成されている。このため、打ち抜きによって発生するダレは厚さ方向の内側に向かって突出している。図示は省略するものの、放熱開口106の外縁を見たとき、放熱部材104の厚さ方向外側は、厚さ方向の内側に向かうにつれて徐々に縮径する形状をなし、放熱部材104の厚さ方向内側は、厚さ方向の内側に突出した形状をなしている。
<放熱部材の作用>
放熱部材104による保護作用は以下のとおりである。放熱部材104の接続部104Aが外筒103の接続部103Aに接続されることにより、主部104Bがセパレーター収容部103Bを覆い、セパレーター収容部103Bが主部104Bによって保護される。これにより、セパレーター収容部103Bの内側の付勢金具190に衝撃が加わることが防止され、ひいては付勢金具190に保持されたセパレーター181に衝撃が伝わり、セパレーター181に取り付けられた各接続端子182、183がずれて各電極パッドとの電気的接続が切断することを防止できる。
放熱部材104による放熱作用は以下のとおりである。ガスセンサ100の熱は、外筒103の接続部103Aからセパレーター収容部103Bと放熱部材104の接続部104Aとの双方に伝わる。しかしながら、セパレーター収容部103Bの伝熱抵抗は放熱部材104の接続部104Aの伝熱抵抗よりも大きい。このため、ガスセンサ100の先端側からの熱は、外筒103の接続部103Aから放熱部材104の接続部104Aを経由して主部104Bへ伝わり、主部104Bから外部に放熱される。したがって、シール部材保持部103Dへ伝わる熱が低減されてシール部材191の熱劣化が抑制される。
放熱部材の熱容量が大きくなると放熱部材の放熱性能が高くなり、放熱部材104から外周側への放熱性能が高くなる反面、放熱部材104から内周側への放熱性能も高くなるため、空隙Sに熱がこもり易くなる。このため、本実施形態では放熱開口106を設けることで空隙Sにこもった熱を外部に放熱できるようにしている。この結果、空隙Sにこもった熱がシール部材保持部103Dに伝熱することが抑制され、シール部材191の熱劣化が抑制される。
<本実施形態の効果>
以上のように本実施形態のガスセンサ100は、先端から後端に向けて軸線AX方向に延びるガスセンサ100であって、被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出するガスセンサ素子120と、ガスセンサ素子120を取り囲み、後端に開口を有する筒状のハウジングと、開口103Eを塞ぐシール部材191と、自身の後端がハウジングの後端と同じかハウジングの後端よりも先端側に位置し、ハウジングを取り囲む筒状をなし、ガスセンサ100の先端側からハウジングを経由してシール部材191に伝わる熱を低減するための放熱部材104と、を備え、放熱部材104は、シール部材191よりも先端側にてハウジングに接続された接続部104Aと、ハウジングとの間に空隙Sを有して接続部104Aから後端側に延びる主部104Bと、を備え、主部104Bは、主部104Bにおける軸線AX方向の中心よりも後端側に、空隙Sと放熱部材104の外周側とが連通する放熱開口106を有する構成とした。
このような構成によると、ガスセンサ100先端からの熱を、放熱部材104を介して外部に放熱できるため、ガスセンサ100後端への伝熱を抑制できる。ここで、空隙Sにこもった高温の空気は放熱開口106を通して放熱部材104の外周側に排出されるため、空隙Sに熱がこもることを回避できる。この結果、ガスセンサ100の後端部が熱の影響を受けることを回避でき、例えばシール部材191が熱の影響を受けることを回避できる。
放熱開口106における軸線AX方向の長さは、放熱部材104における軸線AX方向の長さの半分より長いことが好ましい。
放熱開口106の軸線AX方向の長さが長くなるほど、空隙Sにこもった高温の空気を放熱部材104の外周側に排出しやすくなる。また、半分より長いと、確実に後端側に孔(放熱開口106の一部)が存在することになる。
放熱開口106は、先端側から後端側に向かうにつれて徐々に幅広になっていく形状とされていることが好ましい。
放熱開口106の先端側から後端側に向かうほど開口幅が大きくなるから、ガスセンサ100の後端部が熱の影響を受けることをより回避できる。先端側では伝熱のため、肉の面積の割合を大きくし、後端側では換気のため、孔の面積の割合を大きくする。
放熱開口106は、軸線AX方向の長さの方が軸線AX方向に垂直な方向の長さよりも長いことが好ましい。
ハウジングは、ガスセンサ素子120を取り囲み、多角形の工具係合部110Bと、工具係合部110Bの後端側に連続して配された取付部110Dと、を備える主体金具110と、主体金具110から後端側に延びてガスセンサ素子120を取り囲み、接続部104Aとともに取付部110Dに溶接された溶接部105を有する大径部と、大径部の後端側に配されて大径部よりも径が小さい小径部と、大径部の後端と小径部の先端とを連結する連結部103Gと、を備える外筒103と、を備え、放熱開口106の先端は、溶接部105よりも後端側でかつ連結部103Gよりも先端側に位置していることが好ましい。
空隙Sの連結部103G側に水が浸入した場合に、この水を放熱開口106から放熱部材104の外周側に排出することができる。
放熱開口106の外縁を見たとき、放熱部材104の厚さ方向外側は、厚さ方向の内側に向かうにつれて徐々に縮径する形状をなし、放熱部材104の厚さ方向内側は、厚さ方向の内側に突出した形状をなすことが好ましい。
放熱部材104を外周側からつかんで作業する際に、放熱開口106の外縁に指が引っ掛かることを回避できる。
放熱開口106は周方向に3つ以上、均等な間隔で配置されていることが好ましい。
周方向に3つ以上、均等な間隔で配置されることで、放熱開口106による放熱(換気)をより効果的に行える。
[本開示の実施形態2の詳細]
本開示の実施形態2のガスセンサ200の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本開示の実施形態2のガスセンサ200は、実施形態1の放熱部材104の形状を一部変更したものであって、その他の構成については実施形態1と同じであるため、その説明を省略する。また、実施形態1と同じ構成については実施形態1と同一の符号を用いるものとし、実施形態1と対応する構成については実施形態1の符号のうち百の位の数字を1から2に変更した符号を用いるものとする。
本開示の実施形態2の放熱部材204は先端側と後端側とに開口する円筒状をなし、図4に示すように、先端側に位置して円筒状をなす接続部204Aと、接続部204Aと同一径の円筒状をなすように接続部204Aの後端から後方に延びる主部204Bと、を備えて構成されている。主部204Bは、周方向に並んで配された複数の放熱開口206を有する。放熱開口206は、少なくとも主部204Bにおける軸線AX方向の中心よりも後端側を含む領域に設けられており、本実施形態では主部204Bの先端から後端直前に至る領域に設けられている。放熱開口206は、後端と先端を短辺とする長方形状をなし、先端側から後端側に向けて同一幅とされている。また、放熱開口206は周方向に3つ以上、均等な間隔で配置されている。本実施形態では主部204Bに8個の放熱開口206が設けられている。
放熱開口206における軸線AX方向の長さは、図3に示すように、放熱部材204における軸線AX方向の長さの半分より長いものとされている。放熱開口206は、軸線AX方向の長さの方が軸線AX方向に垂直な方向の長さよりも長いものとされている。放熱開口206の先端は、溶接部105よりも後端側でかつ連結部103Gよりも先端側に位置している。
放熱開口206は、母材である金属板材を厚さ方向外側から内側に向かって打ち抜くことで形成されている。このため、打ち抜きによって発生するダレは厚さ方向の内側に向かって突出している。図示は省略するものの、放熱開口206の外縁を見たとき、放熱部材204の厚さ方向外側は、厚さ方向の内側に向かうにつれて徐々に縮径する形状をなし、放熱部材204の厚さ方向内側は、厚さ方向の内側に突出した形状をなしている。
本開示の実施形態2の放熱開口206によると、実施形態1の放熱開口106よりも開口面積が大きいため、空隙Sにこもった高温の空気は放熱開口206を通して放熱部材204の外周側に排出されるため、空隙Sに熱がこもることをより回避できる。
[本開示の実施形態3の詳細]
本開示の実施形態3のガスセンサ300の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本開示の実施形態3のガスセンサ300は、実施形態1の放熱部材104の構成を一部変更したものであって、その他の構成については実施形態1と同じであるため、その説明を省略する。また、実施形態1と同じ構成については実施形態1と同一の符号を用いるものとし、実施形態1と対応する構成については実施形態1の符号のうち百の位の数字を1から3に変更した符号を用いるものとする。
本開示の実施形態3の放熱部材304は、放熱外筒330と、遮熱カバー340と、を備えて構成されている。放熱外筒330と遮熱カバー340は金属製とされ、本実施形態では外筒103の材質と同じSUS304によって形成されている。
本開示の実施形態3の放熱外筒330は先端側と後端側とに開口する円筒状をなし、図6に示すように、先端側に位置して円筒状をなす接続部331と、後端側に位置して円筒状をなす連結部333と、接続部331と連結部333を接続する主部332と、を備えて構成されている。主部332は、周方向に並んで配された複数の放熱開口336を有する。放熱開口336は、少なくとも主部332における軸線AX方向の中心よりも後端側を含む領域に設けられており、本実施形態では主部332の全域に至る領域に設けられている。
主部332は、複数の固定片334を有しており、固定片334は隣り合う一対の放熱開口336の間に位置している。すなわち、複数の固定片334と複数の放熱開口336は交互に並んで配されている。固定片334は、接続部331から連結部333に向けて真っ直ぐ延びる形態とされ、接続部331の後端と連結部333の先端とを連結する部分である。また、固定片334は、後端と先端を短辺とする長方形状をなし、先端側から後端側に向けて同一幅とされている。
放熱開口336は、先端側から後端側に向けて同一幅とされている。また、放熱開口336は周方向に3つ以上、均等な間隔で配置されている。本実施形態では主部332に4個の放熱開口336と4つの固定片334とが設けられている。
放熱開口336の内部には、片持ち状をなして後方に突出する形態をなす可撓片335が配設されている。可撓片335の後端は、主部332の径方向外側に弾性変位可能である。可撓片335は、接続部331の後端から後方に向けて真っ直ぐ延びる直線部335Aと、直線部335Aの後端から径方向内側に向けて斜め後方に延びる傾斜部335Bと、を備えている。
接続部331の内周面は、外筒103の接続部103Aの外周面に接触している。接続部331は、外筒103の接続部103Aを介して主体金具110の取付部110Dにレーザー溶接により一体に固定されている。レーザー溶接により溶接された箇所を溶接部305とする。溶接部305は図5においてドットで図示されている箇所である。
可撓片335の傾斜部335Bは、周方向の一部領域において外筒103のリード線収容部103Cに接触している。複数の可撓片335は、外筒103を取り囲むように配置されており、放熱外筒330は軸線AXに沿って配置されているため、放熱外筒330と外筒103は同軸に配置され、放熱外筒330が外筒103に近づくことを抑制できる。放熱外筒330は、外筒103の接続部103Aから片持ち状をなして突出する形態とされているため、放熱外筒330の連結部333が外筒103側に傾きやすい。その点、可撓片335の傾斜部335Bによって放熱外筒330の傾きを効果的に抑制できるようになっている。
遮熱カバー340は、図5に示すように、底壁部341の周縁から筒状部342が後方に突出した接続部343と、筒状部342の後端から拡径しながら斜め後方に延びる拡径部344と、拡径部344の後端から径方向外側に延びるフランジ部345と、を備えて構成されている。
底壁部341は、主体金具110のねじ部110Aを挿通させる挿通孔341Aを有している。底壁部341における挿通孔341Aの孔縁部は、排気管10におけるネジ溝20の開口縁部と工具係合部110Bの先端側の面との間に挟持されている。これにより、遮熱カバー340が工具係合部110Bに保持されている。
筒状部342は、主体金具110の工具係合部110Bの径方向外側に位置している。筒状部342と工具係合部110Bの間には所定のクリアランスが設けられており、このクリアランスは、ソケットなどの工具を工具係合部110Bに装着するためのスペースとされている。
拡径部344は、外筒103のセパレーター収容部103Bおよびリード線収容部103Cの径方向外側に位置している。拡径部344は、周方向に並んで配された複数の放熱開口346を有する。放熱開口346は、少なくとも拡径部344における軸線AX方向の中心よりも後端側を含む領域に設けられており、本実施形態では拡径部344の全域に至る領域に設けられている。図7に示すように、放熱開口346は、後端を底辺として先端を頂点とする逆三角形状をなし、先端側から後端側に向かうにつれて徐々に幅広になっていく形状とされている。
遮熱カバー340は、排気管10から伝わる熱を遮断する機能と、ガスセンサ300の先端からの熱を外部に放熱する機能と、を有している。拡径部344は先端側から後端側に向かうほど拡径する形態とされているため、拡径部344と放熱外筒330の間に熱がこもりにくくなっている。仮に拡径部344と放熱外筒330の間に熱がこもったとしても放熱開口346を通して拡径部344の外周側に排出されるため、熱がこもることを回避できる。
以上のように本実施形態の放熱部材304の放熱外筒330は径方向内側に突出する傾斜部335Bを有し、周方向の一部領域において傾斜部335Bと外筒103のリード線収容部103Cとが接触している。
傾斜部335Bによって放熱部材304の放熱外筒330の傾きなどを抑制しつつ放熱外筒330を保持できるため、放熱外筒330の支持姿勢が安定するとともに、放熱外筒330の変形や破損を抑制しやすくできる。
[本開示の実施形態4の詳細]
本開示の実施形態4の放熱外筒430の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本開示の実施形態4の放熱外筒430は、実施形態3の放熱外筒330の形状を一部変更したものである。放熱外筒430は先端側と後端側とに開口する円筒状をなし、図8に示すように、先端側に位置して円筒状をなす接続部431と、後端側に位置して円筒状をなす第2連結部433と、接続部431と第2連結部433の間に位置して円筒状をなす第1連結部432と、接続部431と第1連結部432を接続する第1主部434と、第1連結部432と第2連結部433を接続する第2主部435と、を備えて構成されている。
第1主部434は、周方向に並んで配された複数の第1可撓片436を有する。第1可撓片436は切り起こしによって径方向内側に向けて斜め後方にのびて形成されている。この切り起こしによって形成された孔が第1放熱開口438とされている。第1放熱開口438は、放熱外筒430における軸線AX方向の中心よりも先端側を含む領域に設けられている。
第2主部435は、周方向に並んで配された複数の第2可撓片437を有する。第2可撓片437は切り起こしによって径方向内側に向けて斜め後方にのびて形成されている。この切り起こしによって形成された孔が第2放熱開口439とされている。第2放熱開口439は、放熱外筒430における軸線AX方向の中心よりも後端側を含む領域に設けられている。
可撓片436、437は、周方向の一部領域において外筒103に接触している。複数の可撓片436、437は、外筒103を取り囲むように配置されており、放熱外筒430は軸線AXに沿って配置されているため、放熱外筒430と外筒103は同軸に配置され、放熱外筒430が外筒103に近づくことを抑制できる。放熱外筒430は、外筒103の接続部103Aから片持ち状をなして突出する形態とされているため、放熱外筒430の第2連結部433が外筒103側に傾きやすい。その点、可撓片436、437によって放熱外筒430の傾きを効果的に抑制できるようになっている。
[本開示の実施形態5の詳細]
本開示の実施形態5の遮熱カバー540の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本開示の実施形態5の遮熱カバー540は、実施形態3の遮熱カバー340の放熱開口346の形状を変更したものである。その他の構成については実施形態3の遮熱カバー340と同じであるため、その説明を省略する。また、実施形態3と同じ構成については実施形態3と同一の符号を用いるものとし、実施形態3と対応する構成については実施形態3の符号のうち百の位の数字を3から5に変更した符号を用いるものとする。
実施形態5の放熱開口546は、後端と先端を短辺とする長方形状をなし、先端側から後端側に向けて同一幅とされている。また、放熱開口546は周方向に3つ以上、均等な間隔で配置されている。本実施形態では拡径部544に8個の放熱開口546が設けられている。
[他の実施形態]
(1)実施形態1から3では放熱部材104の後端が外筒103の後端よりも先端側に位置しているものを例示したが、放熱部材の後端が外筒の後端よりも後端側に位置しているものでもよい。この場合、主部は、主部と外筒とが重なり合う部分を重合部とした場合に、重合部における軸線AX方向の中心よりも後端側に、空隙Sと放熱部材の外周側とが連通する放熱開口を有するものとしてもよい。
(2)実施形態1から3では外筒103の板厚(断面積)よりも放熱部材104、204の板厚(断面積)を大きくすることで、放熱部材104、204の単位長さあたりの伝熱抵抗(熱の伝わりにくさ)を小さくしているものの、放熱部材の材質として外筒103に用いる金属材よりも高い熱伝導率の金属材を用いることで放熱部材の伝熱抵抗を小さくしてもよい。実施形態1、2の外筒103および放熱部材104、204はいずれもSUS304によって形成されているものの、例えば外筒103をSUS304、放熱部材をアルミ合金によって形成してもよい。
(3)実施形態1から3では、放熱開口を通じて外筒が外部に露出しているものを例示したが、放熱開口を通じて外筒が外部に露出しなくてもよく、空隙Sと放熱部材の外周側とが連通するものであれば放熱開口は他の形態でもよい。
(4)実施形態1から3では、放熱部材104、204、304の先端部を取付部110Dにレーザー溶接により一体に固定しているものの、抵抗溶接等、他の溶接方法によって固定してもよい。
(5)実施形態1から3では、放熱部材104、204、304の先端部と外筒103の先端部が重なって固定されているものの、外筒103の先端部が放熱部材104、204、304の先端部よりも後端側に配され、放熱部材104、204、304が主体金具110の取付部110Dに直接的に固定されていてもよい。
(6)実施形態1から3では、放熱開口の形状が逆三角形状、長方形状の孔とされているが、これら以外の形状の孔としてもよい。
(7)実施形態1、2では、放熱部材104、204と外筒103は取付部110Dより後端側で接触していないが、放熱部材と外筒とは周方向の一部が接触していてもよい。
(8)実施形態1から3では、ガスセンサ100、200の種類として全領域空燃比センサを例示したが、ラムダセンサやNOセンサ等その種類は限られない。
(9)実施形態3から5では、放熱部材304が放熱外筒330と遮熱カバー340の双方によって構成されているが、放熱外筒330と遮熱カバー340のいずれか一方のみによって放熱部材を構成してもよい。
10…排気管
20…ネジ溝
100…ガスセンサ
101…内部プロテクタ 101C…導入孔
102…外部プロテクタ 102C…導入孔
103…外筒 103A…接続部(大径部) 103B…セパレーター収容部(小径部) 103C…リード線収容部 103D…シール部材保持部 103E…開口 103F…段差部 103G…連結部
104…放熱部材 104A…接続部 104B…主部
105…溶接部
106…放熱開口
110…主体金具 110A…ねじ部 110B…工具係合部 110C…プロテクタ接続部 110D…取付部
111…セラミックホルダ
112…粉末充填層
113…セラミックスリーブ
114…かしめリング
120…ガスセンサ素子
121…ガス検出部
181…セパレーター
182…センサ用接続端子
183…ヒータ用接続端子
190…付勢金具
191…シール部材
193…センサ用リード線
194…ヒータ用リード線
200…ガスセンサ
204…放熱部材 204A…接続部 204B…主部
206…放熱開口
300…ガスセンサ
304…放熱部材
305…溶接部
330…放熱外筒 331…接続部 332…主部 333…連結部 334…固定片 335…可撓片 335A…直線部 335B…傾斜部 336…放熱開口
340…遮熱カバー 341…底壁部 341A…挿通孔 342…筒状部 343…接続部 344…拡径部 345…フランジ部 346…放熱開口
430…放熱外筒 431…接続部 432…第1連結部 433…第2連結部 434…第1主部 435…第2主部 436…第1可撓片 437…第2可撓片 438…第1放熱開口 439…第2放熱開口
540…遮熱カバー 541…底壁部 541A…挿通孔 542…筒状部 543…接続部 544…拡径部 545…フランジ部 546…放熱開口
AX…軸線
H1…貫通孔 H2…貫通孔 H3…貫通孔 H4…貫通孔
S…空隙

Claims (10)

  1. 先端から後端に向けて軸線方向に延びるガスセンサであって、
    被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出するガスセンサ素子と、
    前記ガスセンサ素子を取り囲み、後端に開口を有する筒状のハウジングと、
    前記開口を塞ぐシール部材と、
    自身の後端が前記ハウジングの後端と同じか前記ハウジングの後端よりも先端側に位置し、前記ハウジングを取り囲む筒状をなし、前記ガスセンサの先端側から前記ハウジングを経由して前記シール部材に伝わる熱を低減するための放熱部材と、を備え、
    前記放熱部材は、前記シール部材よりも先端側にて前記ハウジングに接続された接続部と、前記ハウジングとの間に空隙を有して前記接続部から後端側に延びる主部と、を備え、
    前記主部は、前記主部における前記軸線方向の中心よりも後端側に、前記空隙と前記放熱部材の外周側とが連通する放熱開口を有し、
    前記放熱開口は、先端側から後端側に向かうにつれて徐々に幅広になっていく形状とされている、ガスセンサ。
  2. 先端から後端に向けて軸線方向に延びるガスセンサであって、
    被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出するガスセンサ素子と、
    前記ガスセンサ素子を取り囲み、後端に開口を有する筒状のハウジングと、
    前記開口を塞ぐシール部材と、
    自身の後端が前記ハウジングの後端と同じか前記ハウジングの後端よりも先端側に位置し、前記ハウジングを取り囲む筒状をなし、前記ガスセンサの先端側から前記ハウジングを経由して前記シール部材に伝わる熱を低減するための放熱部材と、を備え、
    前記放熱部材は、前記シール部材よりも先端側にて前記ハウジングに接続された接続部と、前記ハウジングとの間に空隙を有して前記接続部から後端側に延びる主部と、を備え、
    前記主部は、前記主部における前記軸線方向の中心よりも後端側に、前記空隙と前記放熱部材の外周側とが連通する放熱開口を有し、
    前記放熱開口の外縁を見たとき、
    前記放熱部材の厚さ方向外側は、前記厚さ方向の内側に向かうにつれて徐々に縮径する形状をなし、
    前記放熱部材の厚さ方向内側は、前記厚さ方向の内側に突出した形状をなす、ガスセンサ。
  3. 先端から後端に向けて軸線方向に延びるガスセンサであって、
    被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出するガスセンサ素子と、
    前記ガスセンサ素子を取り囲み、後端に開口を有する筒状のハウジングと、
    前記開口を塞ぐシール部材と、
    自身の後端が前記ハウジングの後端と同じか前記ハウジングの後端よりも先端側に位置し、前記ハウジングを取り囲む筒状をなし、前記ガスセンサの先端側から前記ハウジングを経由して前記シール部材に伝わる熱を低減するための放熱部材と、を備え、
    前記放熱部材は、前記シール部材よりも先端側にて前記ハウジングに接続された接続部と、前記ハウジングとの間に空隙を有して前記接続部から後端側に延びる主部と、を備え、
    前記主部は、前記主部における前記軸線方向の中心よりも後端側に、前記空隙と前記放熱部材の外周側とが連通する放熱開口を有し、
    前記放熱部材は径方向内側に突出する内側突出部を有し、周方向の一部領域において前記内側突出部と前記ハウジングとが接触している、ガスセンサ。
  4. 先端から後端に向けて軸線方向に延びるガスセンサであって、
    被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出するガスセンサ素子と、
    前記ガスセンサ素子を取り囲み、後端に開口を有する筒状のハウジングと、
    前記開口を塞ぐシール部材と、
    自身の後端が前記ハウジングの後端よりも後端側に位置し、前記ハウジングを取り囲む筒状をなし、前記ガスセンサの先端側から前記ハウジングを経由して前記シール部材に伝わる熱を低減するための放熱部材と、を備え、
    前記放熱部材は、前記シール部材よりも先端側にて前記ハウジングに接続された接続部と、前記ハウジングとの間に空隙を有して前記接続部から後端側に延びる主部と、を備え、
    前記主部は、前記主部と前記ハウジングとが重なり合う部分を重合部とした場合に、前記重合部における前記軸線方向の中心よりも後端側に、前記空隙と前記放熱部材の外周側とが連通する放熱開口を有し、
    前記放熱開口は、先端側から後端側に向かうにつれて徐々に幅広になっていく形状とされている、ガスセンサ。
  5. 先端から後端に向けて軸線方向に延びるガスセンサであって、
    被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出するガスセンサ素子と、
    前記ガスセンサ素子を取り囲み、後端に開口を有する筒状のハウジングと、
    前記開口を塞ぐシール部材と、
    自身の後端が前記ハウジングの後端よりも後端側に位置し、前記ハウジングを取り囲む筒状をなし、前記ガスセンサの先端側から前記ハウジングを経由して前記シール部材に伝わる熱を低減するための放熱部材と、を備え、
    前記放熱部材は、前記シール部材よりも先端側にて前記ハウジングに接続された接続部と、前記ハウジングとの間に空隙を有して前記接続部から後端側に延びる主部と、を備え、
    前記主部は、前記主部と前記ハウジングとが重なり合う部分を重合部とした場合に、前記重合部における前記軸線方向の中心よりも後端側に、前記空隙と前記放熱部材の外周側とが連通する放熱開口を有し、
    前記放熱開口の外縁を見たとき、
    前記放熱部材の厚さ方向外側は、前記厚さ方向の内側に向かうにつれて徐々に縮径する形状をなし、
    前記放熱部材の厚さ方向内側は、前記厚さ方向の内側に突出した形状をなす、ガスセンサ。
  6. 先端から後端に向けて軸線方向に延びるガスセンサであって、
    被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出するガスセンサ素子と、
    前記ガスセンサ素子を取り囲み、後端に開口を有する筒状のハウジングと、
    前記開口を塞ぐシール部材と、
    自身の後端が前記ハウジングの後端よりも後端側に位置し、前記ハウジングを取り囲む筒状をなし、前記ガスセンサの先端側から前記ハウジングを経由して前記シール部材に伝わる熱を低減するための放熱部材と、を備え、
    前記放熱部材は、前記シール部材よりも先端側にて前記ハウジングに接続された接続部と、前記ハウジングとの間に空隙を有して前記接続部から後端側に延びる主部と、を備え、
    前記主部は、前記主部と前記ハウジングとが重なり合う部分を重合部とした場合に、前記重合部における前記軸線方向の中心よりも後端側に、前記空隙と前記放熱部材の外周側とが連通する放熱開口を有し、
    前記放熱部材は径方向内側に突出する内側突出部を有し、周方向の一部領域において前記内側突出部と前記ハウジングとが接触している、ガスセンサ。
  7. 前記放熱開口における前記軸線方向の長さは、前記放熱部材における前記軸線方向の長さの半分より長い、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  8. 前記放熱開口は、前記軸線方向の長さの方が前記軸線方向に垂直な方向の長さよりも長い、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  9. 前記ハウジングは、
    前記ガスセンサ素子を取り囲み、多角形の工具係合部と、前記工具係合部の後端側に連続して配された取付部と、を備える主体金具と、
    前記主体金具から後端側に延びて前記ガスセンサ素子を取り囲み、前記接続部とともに前記取付部に溶接された溶接部を有する大径部と、前記大径部の後端側に配されて前記大径部よりも径が小さい小径部と、前記大径部の後端と前記小径部の先端とを連結する連結部と、を備える外筒と、を備え、
    前記放熱開口の先端は、前記溶接部よりも後端側でかつ前記連結部よりも先端側に位置している、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  10. 前記放熱開口は周方向に3つ以上、均等な間隔で配置されている、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のガスセンサ。
JP2020106324A 2019-11-05 2020-06-19 ガスセンサ Active JP7252920B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US17/075,110 US11609215B2 (en) 2019-11-05 2020-10-20 Gas sensor
CN202011201946.6A CN112782355A (zh) 2019-11-05 2020-11-02 气体传感器
DE102020128895.6A DE102020128895A1 (de) 2019-11-05 2020-11-03 Gassensor

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019200447 2019-11-05
JP2019200447 2019-11-05

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021076578A JP2021076578A (ja) 2021-05-20
JP7252920B2 true JP7252920B2 (ja) 2023-04-05

Family

ID=75898755

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020106324A Active JP7252920B2 (ja) 2019-11-05 2020-06-19 ガスセンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7252920B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102022203555A1 (de) * 2022-04-08 2023-10-12 Robert Bosch Gesellschaft mit beschränkter Haftung Sensor zur Erfassung mindestens einer Eigenschaft eines Messgases in einem Messgasraum

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004245663A (ja) 2003-02-13 2004-09-02 Ngk Spark Plug Co Ltd ガスセンサの取付け構造及びガスセンサ保護カバー
JP2010286332A (ja) 2009-06-11 2010-12-24 Ngk Spark Plug Co Ltd ガスセンサの取り付け構造及び保護カバー付きガスセンサ
JP2012154774A (ja) 2011-01-26 2012-08-16 Ngk Spark Plug Co Ltd ガスセンサ
JP2016095223A (ja) 2014-11-14 2016-05-26 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61154557U (ja) * 1985-03-18 1986-09-25
JPS6381251U (ja) * 1986-11-14 1988-05-28
JPS63115751U (ja) * 1987-01-23 1988-07-26

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004245663A (ja) 2003-02-13 2004-09-02 Ngk Spark Plug Co Ltd ガスセンサの取付け構造及びガスセンサ保護カバー
JP2010286332A (ja) 2009-06-11 2010-12-24 Ngk Spark Plug Co Ltd ガスセンサの取り付け構造及び保護カバー付きガスセンサ
JP2012154774A (ja) 2011-01-26 2012-08-16 Ngk Spark Plug Co Ltd ガスセンサ
JP2016095223A (ja) 2014-11-14 2016-05-26 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021076578A (ja) 2021-05-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2012154774A (ja) ガスセンサ
JP5703373B2 (ja) ガスセンサ
JP6772082B2 (ja) ガスセンサ
JP4706491B2 (ja) ガスセンサ
JP2004286753A (ja) 内燃機関で使用するための断熱材を備えた圧力センサ
JP7252920B2 (ja) ガスセンサ
JP2008003076A (ja) センサ
JP2016142683A (ja) ガスセンサ
JP6158792B2 (ja) ガスセンサ
JP6348405B2 (ja) ガスセンサ
US10371680B2 (en) Sensor
JP6907095B2 (ja) ガスセンサ
JP6904881B2 (ja) ガスセンサ
JP7123837B2 (ja) ガスセンサ
US11609215B2 (en) Gas sensor
JP4809781B2 (ja) ガスセンサ
JP6170440B2 (ja) ガスセンサ
JP2022018199A (ja) センサ
JP4355623B2 (ja) ガスセンサ
JP6086855B2 (ja) ガスセンサ
JP2017049205A (ja) センサ
JP4426084B2 (ja) ガスセンサ
JP4192067B2 (ja) ガスセンサ
WO2023074046A1 (ja) ガスセンサ
JP2005024396A (ja) ガスセンサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220329

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230314

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230324

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7252920

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150