JP5401621B2 - 塗布方法及び塗布装置、並びにフォトマスクブランクの製造方法 - Google Patents
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Description
また、本発明の塗布方法を適用して基板上にフォトレジストを塗布してフォトレジスト膜を形成することにより、基板間の塗布膜厚の均一性が良好で、塗布欠陥の低減されたフォトマスクブランクの製造方法を提供することを第2の目的とする。
(構成1)塗布液を満たした液槽からノズルを通過し、ノズル先端開口部に到達した塗布液を基板の被塗布面に接液させ、前記基板と前記ノズルを相対的に、被塗布面に平行に移動させることによって、前記被塗布面に塗布液を塗布して塗布膜を形成する塗布方法において、一回の塗布終了後に、前記液槽に塗布液の補給を行い、塗布開始時の所望の液面レベルを超える液面レベルまで液面を一旦上昇させ、次いで、次の塗布に先立ち、前記液槽中の前記塗布開始時の所望の液面レベルを超える液面レベルまで蓄えられた塗布液をオーバーフローさせることにより、前記塗布開始時の所望の液面レベルまで液面を下降させることを特徴とする塗布方法である。
(構成3)前記液槽は、オーバーフロー板によって、塗布槽とオーバーフロー槽を含む少なくとも2つの部分に区画され、前記オーバーフローの際には、前記塗布液が前記塗布層から前記オーバーフロー槽に流入することを特徴とする構成1又は2に記載の塗布方法である。
(構成5)前記オーバーフロー槽から排液された塗布液は、フィルター部材によって異物が除去された後、前記塗布槽に供給されることを特徴とする構成4に記載の塗布方法である。
(構成7)前記塗布液の補給後、前記ノズルの少なくとも一部を塗布液から浮上させ、その後に、オーバーフロー槽の排液を行うことを特徴とする構成4乃至6の何れか一に記載の塗布方法である。
(構成11)前記オーバーフローは、前記オーバーフロー槽の少なくとも一部の塗布液が排液されることによって行われることを特徴とする構成10に記載の塗布装置である。
(構成13)塗布液がフォトレジストであり、構成1乃至7の何れか一に記載の塗布方法によって基板の被塗布面に前記塗布液を塗布して塗布膜を形成する工程を含むことを特徴とするフォトマスクブランクの製造方法である。
請求項3の発明によれば、前記液槽は、オーバーフロー板によって、塗布槽とオーバーフロー槽を含む少なくとも2つの部分に区画されるので、オーバーフローの際には、塗布液が前記塗布層から前記オーバーフロー槽に流入する構成とすることができる。
請求項5の発明によれば、前記オーバーフロー槽から排液された塗布液は、フィルター部材によって異物が除去された後、前記塗布槽に供給されるので、排液された浮遊異物を含む塗布液は一旦完全に浄化されて、循環利用されるため、塗布欠陥が大幅に低減可能となる、
請求項7の発明によれば、塗布液の補給後、ノズルの少なくとも一部を塗布液から浮上させ、その後に、オーバーフロー槽の排液を行うことにより、ノズルが塗布液面上に浮上して、液面の振動が静かになった後にオーバーフローによる液面レベルの制御が行えるので、塗布開始時の液面レベルをより再現性良く正確に制御することができるという利点がある。
請求項9の発明によれば、前記液槽は、塗布開始時の所望の液面レベルを規制する所定高さのオーバーフロー板を有することにより、塗布開始時の所望の液面レベルを超える液面レベルまで蓄えられた塗布液を、前記オーバーフロー板の上端からオーバーフローさせるので、オーバーフロー板の高さによって毎回の塗布開始時の液面レベルを再現性良く正確に管理できる。
請求項11の発明によれば、前記オーバーフロー槽の少なくとも一部の塗布液が排液されることによって、オーバーフローが行われるので、塗布開始時の液面レベルが一定に制御され、同時に塗布槽中の浮遊異物がオーバーフロー槽に流入して塗布槽から異物を取り除くことができる。
請求項12の発明によれば、オーバーフロー槽から排液された塗布液は、フィルター手段によって異物が除去された後、塗布槽に循環されるので、排液された浮遊異物を含む塗布液は一旦完全に浄化されて、循環利用されるため、塗布欠陥が大幅に低減可能となる。
請求項13の発明によれば、本発明の塗布方法を適用し、基板上にフォトレジストを塗布してフォトレジスト膜を形成することにより、基板間の塗布膜厚の均一性が良好で、塗布欠陥の低減されたフォトマスクブランクを得ることができる。
本発明は、塗布液を満たした液槽からノズルを通過し、ノズル先端開口部に到達した塗布液を基板の被塗布面に接液させ、前記基板と前記ノズルを相対的に、被塗布面に平行に移動させることによって、前記被塗布面に塗布液を塗布して塗布膜を形成する塗布方法において、一回の塗布終了後に、前記液槽に塗布液の補給を行い、塗布開始時の所望の液面レベルを超える液面レベルまで液面を一旦上昇させ、次いで、次の塗布に先立ち、前記液槽中の前記塗布開始時の所望の液面レベルを超える液面レベルまで蓄えられた塗布液をオーバーフローさせることにより、前記塗布開始時の所望の液面レベルまで液面を下降させることを特徴とする塗布方法である。
特に、塗布液のオーバーフローの際、オーバーフロー板に向かって、塗布液表面付近の流れが生じるため、異物がこの流れによって、移動されやすい。
この場合、前記オーバーフロー槽の少なくとも一部の塗布液が排液されることによってオーバーフローが行われるので、塗布開始時の液面レベルが一定に制御されると同時に、塗布槽中の浮遊異物がオーバーフロー槽に流入するため、塗布槽からは浮遊異物が効率的に取り除かれる。
図1は本発明にかかる上記塗布装置の側面概略図、図2はその正面概略図である。
図1に示すように、塗布装置1は、ベースフレーム11に設けられた塗布手段2と、移動フレーム12に設けられた吸着手段3と、移動フレーム12をベースフレーム11上で水平方向に移動させる移動手段4と、基板10を着脱自在に保持する保持手段5と、図示しない制御部とを備えている。
まず上記塗布装置1の初期状態は、ベース板52が基板のセット位置にあり、移動フレーム12が吸着位置にあり、またベース板52上の四隅にある各エアシリンダ56のロッドが下降している状態である。
次に、作業者(又はロボット)が、被塗布面を下向きにした状態で基板10を保持部材55の載置面に載置する。保持部材55には前記係止用段差を設けているので、基板10を容易に位置決めすることができる。また、この係止用段差により、ベース板52がセット位置から吸着位置に移動し停止する(後述)とき、基板10を係止することができる。
まず、ベース板52がリニアモータ54によって吸着位置まで移動し停止する。こうして保持手段5が吸着位置に位置決めされると、その四隅にある4個のエアシリンダ56のロッドが同時に上昇し、基板10を吸着手段3に当接又は近接させる。ここで吸着手段3による吸引によって基板10が吸着手段3に吸着される。そして、各エアシリンダ56のロッドが下降すると、移動フレーム12が処理位置方向へ移動していく。移動フレーム12が処理位置を通過する途中で、被塗布面が下向きの基板10の被塗布面に、下方から塗布手段2によって塗布液の塗布が行われる。
図3は、この塗布装置における塗布手段2の構成を示す断面図である。
塗布手段2は、図3に示すように、液槽20に溜められた塗布液(例えば液体状のフォトレジスト液)21をノズル22の毛管状隙間23における毛細管現象により上昇させ、下方に向けられた基板10の被塗布面にノズル22の先端部(上端部)を近接させ、ノズル先端部まで上昇した塗布液を該ノズル先端部を介して上記基板10の被塗布面に接液させるように構成されている。
そして、この支持プレート24は、その下端側において、互いに直交して配置されたリニアウェイ25,26を介して、ベースフレーム11の底フレーム14上に支持されている。つまり、支持プレート24は、底フレーム14上において、直交する2方向への位置調整が可能なようになっている。また、この支持プレート24には、スライド機構27を介して、液槽20内に収納されたノズル22を支持する支持杆28が取り付けられている。上記スライド機構27は、図示しない駆動機構により、支持杆28を支持プレート24に対して上下方向に移動操作する(ノズル接離手段)。即ち、液槽20とノズル22とは、互いに独立に、支持プレート24に対して上下方向に移動操作することができるようになっている。
また、液槽20の上面部には、ノズル22の先端部がこの液槽20の上方側に突出されるための透孔部20aが設けられており、なお且つ、液槽20内の塗布液21が大気に触れることをできるだけ防止するため、液槽20の上面部は、上端側の幅が狭くつぼまったような断面形状を有している。なお、液槽20の底面の透孔20bの周囲とノズル22の底面とは蛇腹29で繋がれており、上記透孔20bから液槽20内の塗布液21が漏れることを防止している。
すなわち、図5に示すように、液槽20に溜められた塗布液21をノズル22のスリット状の毛管状隙間23(隙間間隔T)における毛細管現象により上昇させ、下方に向けられた基板10の被塗布面10aにノズル22の先端部(上端部)を所定の塗布ギャップGを介して近接させ、ノズル先端部まで上昇した塗布液を該ノズル先端部を介して上記基板10の被塗布面10aに接液させながら、基板10とノズル22とを相対的に、かつ被塗布面10aに平行に移動させて、基板10の被塗布面10aに塗布液21を塗布して塗布膜を形成する。このときの基板10とノズル22の相対的な移動方向は、図5中の矢印Vで示すように、ノズル22の先端部において毛管状隙間23が形成するスリット状の開口と直交する方向である。
(1)一回の塗布が終了した後、液槽20を所定位置まで下降させ、またノズル22を液槽20(塗布槽20A)中の塗布液21に浸漬させる(図4に示す状態であり、謂わば液槽20とノズル22の位置の初期状態である。)。
なお、この時点で、塗布槽20A中の塗布液21の液面レベルは、オーバーフロー板6の高さ(h1)よりも下がっている(前回の塗布に消費されているため)。また、オーバーフロー槽20B中の塗布液は排液ライン8から排液されている。
そして、塗布槽20Aの液面レベルは、オーバーフロー板6の高さ(h1)と同一となり、つまり塗布開始時の所望の液面レベルに一定に管理される(図6(c)の状態)。
このように、本発明では、一回の塗布終了後に、塗布槽20Aに塗布液の補給を行い、塗布開始時の所望の液面レベルを超える液面レベルまで液面を一旦上昇させ、次いで、次の塗布に先立ち、塗布開始時の所望の液面レベルを超える液面レベルまで蓄えられた塗布液を、上記オーバーフロー板6の上端からオーバーフローさせることにより、塗布槽20Aの液面レベルを塗布開始時の所望の液面レベルにすることを特徴とするものである。
(5)このようにして、一回の塗布が終了すると、再び上述の(1)の工程から実施する。
すなわち、本発明の塗布方法を適用し、基板上にフォトレジストを塗布してフォトレジスト膜を形成することにより、基板間の塗布膜厚の均一性が良好で、塗布欠陥の低減されたフォトマスクブランクを得ることができる。特に、液晶表示装置や液晶表示装置製造用のフォトマスクにおいては、たとえば一辺が300mm以上の大型基板が用いられ、本発明によれば、このような大型基板の全面に膜厚ばらつきのない均一なレジスト膜を形成したフォトマスクブランクを得ることができるので、本発明は特に好適である。
2 塗布手段
3 吸着手段
4 移動手段
5 保持手段
6 オーバーフロー板
10 基板
20 液槽
21 塗布液
22 ノズル
23 毛管状隙間
Claims (11)
- 塗布液を満たした液槽からノズルを通過し、ノズル先端開口部に到達した塗布液を基板の被塗布面に接液させ、前記基板と前記ノズルを相対的に、被塗布面に平行に移動させることによって、前記被塗布面に塗布液を塗布して塗布膜を形成する塗布方法において、
前記液槽は、塗布開始時の所望の液面レベルを規制する所定高さのオーバーフロー板を有し、
一回の塗布終了後に、前記液槽に塗布液の補給を行い、塗布開始時の所望の液面レベルを超える液面レベルまで液面を一旦上昇させ、次いで、次の塗布に先立ち、前記液槽中の前記塗布開始時の所望の液面レベルを超える液面レベルまで蓄えられた塗布液を、前記オーバーフロー板の上端からオーバーフローさせることにより、前記塗布開始時の所望の液面レベルまで液面を下降させることを特徴とする塗布方法。 - 前記液槽は、オーバーフロー板によって、塗布槽とオーバーフロー槽を含む少なくとも2つの部分に区画され、前記オーバーフローの際には、前記塗布液が前記塗布層から前記オーバーフロー槽に流入することを特徴とする請求項1に記載の塗布方法。
- 前記オーバーフローは、前記オーバーフロー槽の少なくとも一部の塗布液が排液されることによって行われることを特徴とする請求項2に記載の塗布方法。
- 前記オーバーフロー槽から排液された塗布液は、フィルター部材によって異物が除去された後、前記塗布槽に供給されることを特徴とする請求項3に記載の塗布方法。
- 前記塗布液の補給は、前記ノズルが液槽中の塗布液に浸漬された状態で行われることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一に記載の塗布方法。
- 前記塗布液の補給後、前記ノズルの少なくとも一部を塗布液から浮上させ、その後に、オーバーフロー槽の排液を行うことを特徴とする請求項3乃至5の何れか一に記載の塗布方法。
- 先端開口部に連通する隙間を備え、塗布液を前記隙間を経て前記先端開口部に導くノズルと、
塗布液を収容し、前記塗布液に前記ノズルの少なくとも一部を浸漬させることによって前記ノズルに塗布液を供給する液槽と、
前記ノズルの前記先端開口部を基板の被塗布面に対して接近させ、前記先端開口部に導かれた塗布液を前記基板の被塗布面に接液させるノズル接離手段と、
前記ノズル接離手段により前記ノズルの前記先端開口部を基板の被塗布面に対して接近させた状態で、前記基板と前記ノズルとを、前記基板の被塗布面に平行に且つ相対的に移動させる移動手段と、
前記ノズル接離手段及び前記移動手段を制御する制御手段と、
を有し、
前記液槽は、内部に塗布液を補給する給液ラインと、塗布液の液面が所定の液面レベルを超えたときに、塗布液をオーバーフローさせる所定高さのオーバーフロー板を有し、
塗布開始時の所望の液面レベルを超える液面レベルまで蓄えられた塗布液を、前記オーバーフロー板の上端からオーバーフローさせることにより、塗布液の液面レベルが前記オーバーフロー板の高さによって一定になるように制御されることを特徴とする塗布装置。 - 前記液槽は、オーバーフロー板によって、塗布槽とオーバーフロー槽を含む少なくとも2つの部分に区画され、前記オーバーフローの際には、前記塗布液が前記塗布層から前記オーバーフロー槽に流入することを特徴とする請求項7に記載の塗布装置。
- 前記オーバーフローは、前記オーバーフロー槽の少なくとも一部の塗布液が排液されることによって行われることを特徴とする請求項8に記載の塗布装置。
- 前記オーバーフロー槽から排液された塗布液中の異物を除去するフィルター手段と、異物除去後の塗布液を前記塗布槽に循環させる循環手段とを有することを特徴とする請求項9に記載の塗布装置。
- 塗布液がフォトレジストであり、請求項1乃至6の何れか一に記載の塗布方法によって基板の被塗布面に前記塗布液を塗布して塗布膜を形成する工程を含むことを特徴とするフォトマスクブランクの製造方法。
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