JP5401414B2 - ウエハ、ウエハの製造方法および静電容量式加速度センサの製造方法 - Google Patents

ウエハ、ウエハの製造方法および静電容量式加速度センサの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ウエハ、ウエハの製造方法および静電容量式加速度センサの製造方法に関し、特に、封止用基板で封止されているウエハ、ウエハの製造方法および静電容量式加速度センサに関するものである。
従来、半導体素子を製造するためのウエハの一例として、半導体基板を絶縁性を有する封止用基板で封止したタイプのウエハが用いられている。この半導体素子としては、たとえば静電容量式加速度センサが挙げられる。
半導体基板が何らかの理由で静電気を帯電した場合、半導体基板が絶縁性を有する封止用基板で封止されているため静電気を除電することが困難である。そのため、半導体素子が静電気の影響を受けるおそれがあった。たとえば、上記半導体素子が静電容量式加速度センサである場合には、静電気によって固定電極と可動電極とが接触することで加速度センサとしての機能が失われるおそれがあった。
半導体基板を絶縁性を有する封止用基板で封止したウエハとして、たとえば特開2008−98417号公報に記載の加速度センサー製造用基板が開示されている。この公報に記載の加速度センサー製造用基板では、カバーガラスで覆われた加速度センサー用配線パターンが陽極接合端子を通じて陽極接合装置の端子と電気的に接続可能に構成されている。
また、ウエハの静電気の除去に関する技術として、たとえば特開昭64−13717号公報に記載のウェハーキャリアが開示されている。この公報に記載のウェハーキャリアは、ウェハーに帯電した電荷を大地に放出する接地部を有している。
特開2008−98417号公報 特開昭64−13717号公報
特開2008−98417号公報に記載の加速度センサー製造用基板は、カバーガラスを安定して陽極接合するためのものであり、半導体基板が静電気を帯電した場合の静電気対策に関するものではない。
特開昭64−13717号公報に記載のウェハーキャリアでは、ウェハーが絶縁性を有する封止用基板で封止されていないため、ウェハーが接地部に接触するとウェハーに帯電した電荷が接地部を通して放出される。しかし、封止用基板で封止したタイプのウェハーでの静電気対策は開示されていない。このウェハーキャリアでは、ウェハーが封止用基板で封止されている場合には、ウェハーが接地部に接触しないため、ウェハーに帯電した電荷を放出することができない。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、封止用基板で封止されたタイプにおいて静電気の影響を小さくすることができるウエハ、ウエハの製造方法および静電容量式加速度センサの製造方法を提供することである。
本発明のウエハは、導電性部材に保持されるウエハであって、半導体基板と、半導体基板の一方表面と他方表面とを挟むように配置され、かつ絶縁性を有する1対の封止用基板と、一方表面の側および他方表面の側の少なくともいずれかのウエハの外縁部に配置され、半導体基板と電気的に接続され、封止用基板上の少なくとも一部に配置され、かつ導電性部材と電気的に接続するための導電層とを備えている。
本発明のウエハによれば、ウエハの外縁部に配置され、半導体基板と電気的に接続され、封止用基板上の少なくとも一部に配置され、かつ導電性部材と電気的に接続するための導電層を備えているため、ウエハの外縁部において半導体基板が帯電した静電気を導電層から導電性部材に放出することができる。そのため、ウェハが導電性部材に保持された際に、半導体基板と導電性部材とを導通させて半導体基板が帯電した静電気の除電ルートを確保することができる。これにより、ウエハへの静電気の影響を小さくすることができる。
本発明の実施の形態1におけるウエハの概略上面図である。 図1のII−II線に沿う概略断面図である。 本発明の実施の形態1における静電容量式加速度センサの概略上面図である。 本発明の実施の形態1における静電容量式加速度センサの半導体基板の概略上面図である。 図3のV−V線に沿う概略断面図である。 図3のVI−VI線に沿う概略断面図である。 図3のVII−VII線に沿う概略断面図である。 本発明の実施の形態1におけるウエハがウエハキャリアに収納された状態を示す概略斜視図である。 本発明の実施の形態1におけるウエハがウエハキャリアに収納された状態でのウエハの外周部近傍の概略断面図である。 本発明の実施の形態1におけるウエハおよび静電容量式加速度センサの製造方法を示す図である。 本発明の実施の形態1におけるウエハおよび静電容量式加速度センサの製造方法の一方の封止用基板が準備された状態を示す図である。 本発明の実施の形態1におけるウエハおよび静電容量式加速度センサの製造方法の半導体基板が準備された状態を示す図である。 本発明の実施の形態1におけるウエハおよび静電容量式加速度センサの製造方法の一方の封止用基板に半導体基板が接合された状態を示す図である。 本発明の実施の形態1におけるウエハおよび静電容量式加速度センサの製造方法の半導体基板が研磨処理された状態を示す図である。 本発明の実施の形態1におけるウエハおよび静電容量式加速度センサの製造方法の半導体基板が異方性エッチング処理された状態を示す図である。 本発明の実施の形態1におけるウエハおよび静電容量式加速度センサの製造方法の他方の封止用基板が準備された状態を示す図である。 本発明の実施の形態1におけるウエハおよび静電容量式加速度センサの製造方法の半導体基板に他方の封止用基板が接合された状態を示す図である。 本発明の実施の形態1におけるウエハおよび静電容量式加速度センサの製造方法のマスクが載置された状態を示す図である。 本発明の実施の形態1におけるウエハおよび静電容量式加速度センサの製造方法の配線層が形成された状態を示す図である。 比較例のウエハの概略上面図である。 図20のXXI−XXI線に沿う概略断面図である。 本発明の実施の形態2におけるウエハがウエハキャリアに収納された状態でのウエハの外周部近傍の概略断面図である。 本発明の実施の形態3におけるウエハがウエハキャリアに収納された状態でのウエハの外周部近傍の概略断面図である。 本発明の実施の形態4におけるウエハの概略上面図である。 図24のXXV−XXV線に沿う概略断面図である。 本発明の実施の形態4におけるウエハキャリアに収納された状態でのウエハの外周部近傍の概略断面図であって、ウエハの断面は図24のXXVI−XXVI線に対応する概略断面図である。 本発明の実施の形態5におけるウエハの概略断面図である。 本発明の実施の形態5におけるウエハキャリアに収納された状態でのウエハの外周部近傍の概略断面図であって、ウエハの断面は図26に対応する概略断面図である。 本発明の実施の形態5におけるウエハの概略断面図であって、他方の封止用基板に設けられたノッチ部近傍の概略断面図である。 本発明の実施の形態6におけるウエハの概略断面図である。 本発明の実施の形態6におけるウエハキャリアに収納された状態でのウエハの外周部近傍の概略断面図であって、図30のXXXI−XXXI線に沿う概略断面図である。 本発明の実施の形態6における他方の封止用基板の直径が半導体基板の直径より小さいウエハの概略断面図であって、ウエハの断面は図31に対応する。 本発明の実施の形態7におけるウエハがウエハキャリアに収納された状態でのウエハの外周部近傍の概略断面図であって、ウエハの断面は図31に対応する。 本発明の実施の形態7における他方の封止用基板の直径が半導体基板の直径より小さいウエハの概略断面図であって、ウエハの断面は図32に対応する。 本発明の実施の形態8におけるウエハの概略上面図である。 本発明の実施の形態8におけるウエハキャリアに収納された状態でのウエハの外周部近傍の概略断面図であって、図35のXXXVI−XXXVI線に沿う概略断面図である。 本発明の実施の形態8におけるウエハがウエハキャリアに収納された状態での他方の封止用基板の外周端から半導体基板が突出するウエハの概略断面図であって、ウエハの断面は図36に対応する。 本発明の実施の形態9におけるウエハがウエハキャリアに収納された状態でのウエハの外周部近傍の概略断面図であって、ウエハの断面は図36に対応する。 本発明の実施の形態9におけるウエハがウエハキャリアに収納された状態での他方の封止用基板の外周端から半導体基板が突出するウエハの概略断面図であって、ウエハの断面は図37に対応する。 本発明の実施の形態10におけるウエハの概略上面図である。 図40のXLI−XLI線に沿う概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
最初に本発明の実施の形態1のウエハの構成について説明する。本実施の形態では、ウエハの一例として、静電容量式加速度センサを製造するためのウエハについて説明する。
図1および図2を参照して、ウエハ1は、半導体基板2と、封止用基板3と、導電層4とを備えている。半導体基板2は、たとえばシリコン基板からなっている。半導体基板2には複数の静電容量式加速度センサの素子が形成されている。封止用基板3は、半導体基板2の一方表面上および他方表面上にある。1対の封止用基板3は、半導体基板2の一方表面と他方表面とを挟むように配置されている。ウエハ1の外周領域に導電層4が形成されている。外周領域の内周側に位置する内周領域に静電容量式加速度センサの素子を形成するための製品領域5が形成されている。なお、図2ではウエハ1の外周領域と製品領域5との間の一部が省略されている。
製品領域5は、たとえば半導体基板2の一方表面から見て十字形状に形成されていてもよい。製品領域5の外側には静電容量式加速度センサの素子は形成されていない。したがって、ウエハ1の外周領域では静電容量式加速度センサの素子が形成されていない半導体基板2が封止用基板3に挟まれている。
1対の封止用基板3は、絶縁性を有している。1対の封止用基板3は、たとえばガラス基板からなっている。1対の封止用基板3は、半導体基板2の一方表面の側に配置された一方の封止用基板3aと半導体基板2の他方表面の側に配置された他方の封止用基板3bとを有している。一方の封止用基板3aは、外周部3cにおいて半導体基板2に達する孔6を有している。孔6は1箇所であってもよく、複数箇所であってもよい。半導体基板2の他方表面の側に配置された他方の封止用基板3bは、厚みが小さくなるように形成された段差部3b1を有している。
導電層4は、半導体基板2の一方表面の側のウエハ1の外縁部1aに配置されている。なお、導電層4は、半導体基板2の一方表面の側および他方表面の側の少なくともいずれかのウエハ1の外縁部1aに配置されていればよい。導電層4は外縁部1aの全周に配置されていてもよい。
導電層4は、半導体基板2と電気的に接続されている。導電層4は、孔6を通じて半導体基板2と電気的に接続されていてもよい。導電層4は、封止用基板3上の少なくとも一部に配置されている。導電層4は、図9に示す導電性部材10と電気的に接続するためのものである。導電層4は、たとえばアルミニウム配線からなっている。
製品領域5には複数の静電容量式加速度センサの素子が形成されている。静電容量式加速度センサの素子は隔壁で隔てられている。この隔壁がダイシングされて静電容量式加速度センサの素子が切り出されることによって個々の静電容量式加速度センサが形成されている。
次に、本実施の形態の静電容量式加速度センサの構成について説明する。
図3および図4を参照して、個々の静電容量式加速度センサ11は、半導体基板2の一方表面からみて略長方形に形成されている。静電容量式加速度センサ11は、半導体基板2からなる固定電極12と、可動電極13と、固定電極パッド14と、可動電極パッド15と、アンカー部16と、慣性質量体17と、梁部18と、枠部19と、1対の封止用基板3とを有している。固定電極12、可動電極13、固定電極パッド14、可動電極パッド15、アンカー部16、慣性質量体17および梁部18は、枠部19に囲まれるように配置されている。
固定電極12は、可動電極13と所定の間隔をおいて対向して配置されている。固定電極12は、固定電極パッド14に連結されている。可動電極13は慣性質量体17の側面から突出するように設けられている。固定電極12および可動電極13はそれぞれ櫛状に形成されていてもよい。慣性質量体17は2つの梁部18で挟まれている。梁部18は、慣性質量体17を中空に支持して変位可能な弾性を有している。一方の梁部18は、アンカー部16と慣性質量体17とを連結している。他方の梁部18は、可動電極パッド15と慣性質量体17とを連結している。
図5は図2のP1で示す部分に対応している。図5〜図7を参照して、固定電極12と、可動電極13と、固定電極パッド14と、可動電極パッド15と、アンカー部16と、慣性質量体17と、梁部18と、枠部19とは一方の封止用基板3aと他方の封止用基板3bとに挟まれている。特に図5を参照して、固定電極パッド14、可動電極パッド15および枠部19は一方の封止用基板3aに接合されている。また、特に図6を参照して、枠部19は一方の封止用基板3aに接合されており、慣性質量体17は中空で変位可能に配置されている。特に図7を参照して、可動電極13、慣性質量体17および梁部18は中空で変位可能に配置されている。なお、アンカー部16は一方の封止用基板3aに接合されている。また、固定電極12、固定電極パッド14、可動電極パッド15、アンカー部16および枠部19は、それぞれ一方の封止用基板3aの側の周囲に切欠き部を有していてもよい。
特に図5を参照して、一方の封止用基板3aには、4つのスルーホール3a1が設けられている。4つのスルーホール3a1を覆うようにセンサ配線11aが設けられている。そのうち2つのスルーホール3a1を通じて2つの固定電極パッド14と2つのセンサ配線11aとがそれぞれ電気的に接続されている。他の1つのスルーホール3a1を通じて可動電極パッド15とセンサ配線11aとが電気的に接続されている。接地電位に用いるために、残り1つのスルーホール3a1を通じて枠部19とセンサ配線11aとが電気的に接続されている。
他方の封止用基板3bには、半導体基板2の一方表面からみて、固定電極12と、可動電極13と、固定電極パッド14と、可動電極パッド15と、アンカー部16と、慣性質量体17と、梁部18の一部とを囲むように段差部3b1が設けられている。なお、段差部3b1は、少なくとも、可動電極13、慣性質量体17および梁部18との間に空間を有するように設けられていればよい。
続いて、本実施の形態の静電容量式加速度センサの動作について説明する。
特に図5を参照して、加速度が印加されることによって、固定電極12および可動電極13が対向する方向に慣性質量体17は変位する。また慣性質量体17の変位にあわせて梁部18が弾性変形する。したがって、慣性質量体17は梁部18に支持された状態で変位する。そして慣性質量体17の変位にあわせて可動電極13が変位する。
可動電極13の変位によって固定電極12と可動電極13との静電容量が変化する。この静電容量の変化は、固定電極パッド14および可動電極パッド15を通じて図示しない検出回路によって検出される。検出回路において、検出された静電容量の変化に基づいて加速度が測定される。このようにして、静電容量式加速度センサ11によって加速度が測定される。
次に、本実施の形態のウェアが導電性部材に保持された状態について説明する。
本実施の形態では、導電性部材としてウエハキャリアを例に説明する。ウエハキャリアとしては、たとえば樹脂材料中に炭素などの導電性材料を含有させて表面抵抗率を制御したものが用いられる。このウエハキャリアは帯電防止キャリアと呼ばれている。より具体的には、ウエハキャリアの材料としては、たとえば炭素などの導電性材料を混ぜて導電性を持たせた導電性ナイロンおよび導電性テフロン(登録商標)などが用いられる。
このような静電気導電性または静電気拡散性を有する材料で形成されたウエハキャリアは、その表面に静電気が帯電した場合およびその表面に静電気が帯電した物体が接触した場合に、帯電した静電気を除去することができる。なお、導電性部材は導電性を有していればよく、ウエハキャリアに限定されない。
図8を参照して、複数のウエハ1がウエハキャリア(導電性部材)10に収容されている。個々のウエハ1の外周領域の一部がウエハキャリア10に設けられた溝10aに挿入されている。このようにして、ウエハ1はウエハキャリア10に保持されている。
図9は図2のP2で示す部分がウエハキャリア10の溝10aに保持された状態を示している。図9を参照して、ウエハキャリア10の溝10aにウエハ1が挿入されてウエハ1がウエハキャリア10に保持された状態で、ウエハ1の外縁部1aに配置された導電層4が溝10aと接触している。この状態において、ウエハ1の半導体基板2は導電層4を通じてウエハキャリア10と電気的に接続されている。半導体基板2が製造中、検査中、搬送中などに何らかの理由で静電気を帯電した場合、導電層4を通じてウエハキャリア10に半導体基板2が帯電した静電気が放出される。
次に、本実施の形態のウエハおよび静電容量式加速度センサの製造方法について説明する。
図10を参照して、本実施の形態の静電容量式加速度センサの製造方法は、封止用基板を準備する工程S1と、半導体基板の一方表面を接合する工程S2と、静電容量式加速度センサの素子を形成する工程S3と、半導体基板の他方表面を接合する工程S4と、導電層を形成する工程S5と、静電気を除去する工程S6と、ダイシングする工程S7とを有している。
このうち封止用基板を準備する工程S1から導電層を形成する工程S5までがウエハを準備する工程S10に該当する。また、封止用基板を準備する工程S1から静電気を除去する工程S6までがウエハの製造方法に該当する。
続いて、本実施の形態のウエハおよび静電容量式加速度センサの製造方法について、さらに詳細に説明する。図11〜図19は図2に対応する位置を示している。
図11に示すように、スルーホール3a1および孔6が設けられた一方の封止用基板3aが準備される。この際、図示しない封止用基板3bも準備される。なお、スルーホール3a1および孔6は、たとえばサンドブラスト加工により形成される。続いて、図12を参照して、一方表面の一部に溝2aが設けられた半導体基板2が準備される。溝2aは、たとえば異方性エッチング処理を施すことにより形成される。
次に、図13を参照して、一方の封止用基板3aに半導体基板2の一方表面が接合される。半導体基板2は、たとえば陽極接合により一方の封止用基板3aに接合される。この際、スルーホール3a1が溝2aを覆わないように一方の封止用基板3aに対して半導体基板2が位置決めされる。
次に、図14を参照して、陽極接合後の半導体基板2の他方表面に対して研磨処理が施される。続いて、図15を参照して、研磨処理後の半導体基板2の他方表面に対して異方性エッチング処理が施される。半導体基板2に溝2aに通じる貫通穴2bがパターニングされる。これにより、固定電極パッド14、可動電極パッド15および枠部19が形成される。また、図示しない固定電極12、可動電極13、アンカー部16、慣性質量体17および梁部18も形成される。このようにして複数の静電容量式加速度センサ11の素子が形成される。
次に、図16を参照して、他方の封止用基板3bが用意される。続いて、図17を参照して、他方の封止用基板3bに半導体基板2の他方表面が接合される。半導体基板2は、たとえば陽極接合により他方の封止用基板3bに接合される。他方の封止用基板3bの半導体基板2の他方面と対向する面には段差部3b1が設けられている。段差部3b1は、たとえば異方性エッチング処理により形成される。段差部3b1は、この段階で形成されてもよく、また上記の他方の封止用基板3bが準備された段階で形成されてもよい。段差部3b1によって、固定電極パッド14、可動電極パッド15および枠部19の一部と他方の封止用基板3bとの間に空間が設けられる。
次に、図18を参照して、一方の封止用基板3a上にスルーホール3a1を覆わないようにマスク31が載置される。続いて、図19を参照して、マスク31が載置された状態で導電層4およびセンサ配線11aを形成する配線層32が形成される。マスク31の上に形成された配線層32とその他の部分の配線層32との間には隙間が設けられている。配線層32は、たとえばアルミニウムを蒸着させることにより形成される。続いて、マスク31を取り外すことにより、マスク31上に形成された配線層32が取り除かれる。
スルーホール3a1および孔6をウエハ1の同じ面に設けることにより、導電層4およびセンサ配線11aを同時に形成される。なお、マスク31の上に形成された配線層32とその他の部分の配線層32との間には隙間が設けられているため、マスク31上に形成された配線層32が取り除かれる。これにより、ウエハ1は図2に示す構成に形成される。
次に、図9に示すようにウエハキャリア10にウエハ1が保持される。この際、ウエハ1の導電層4がウエハキャリア10に接触することにより導電層4を通じてウエハキャリア10に半導体基板2が帯電した静電気が放出されて静電気が除去される。
次に、ウエハ1が複数の静電容量式加速度センサ11の素子の隔壁でダイシングされることにより、個々の静電容量式加速度センサ11の素子が切り出される。この後、静電容量式加速度センサ11の素子は、アセンブリによりダイパッドにボンディングされ、ダイパッドにボンディングされたASICなどの半導体素子とボンディングワイヤで電気的に接続される。さらに静電容量式加速度センサ11の素子は、外部リードとボンディングワイヤで電気的に接続され、絶縁モールド体で固定される。このようにして、静電容量式加速度センサ11が製造される。
また、上記では半導体基板2の一方の封止用基板3aの外周部3cに孔6が設けられている場合について説明したが、孔6は他方の封止用基板3bの外周部3cに設けられていてもよい。この場合には導電層4とセンサ配線11aとが別の工程で形成される。
次に、本実施の形態の作用効果について比較例と比較して説明する。
ウエハ1の製造中、検査中、搬送中などに何らかの理由で半導体基板2が静電気を帯電する場合がある。図20および図21を参照して、比較例のウエハ1では、ウエハ1の端が封止用基板3で形成されているため、ウエハ1がウエハキャリア10と接触した際に半導体基板2はウエハキャリア10と電気的に接続されていない。そのため、半導体基板2が帯電した静電気をウエハキャリア10に放出することができない。
それに対して、本実施の形態のウエハ1によれば、ウエハ1の外縁部1aに配置され、半導体基板2と電気的に接続され、封止用基板3上の少なくとも一部に配置され、かつウエハキャリア(導電部材)10と電気的に接続するための導電層4とを備えているため、ウエハ1の外縁部1aにおいて半導体基板2が帯電した静電気を導電層4からウエハキャリア10に放出することができる。そのため、ウエハ1がウエハキャリア10に保持された際に、半導体基板2とウエハキャリア10とを導通させて半導体基板2が帯電した静電気の除電ルートを確保することができる。これにより、ウエハ1への静電気の影響を小さくすることができる。
本実施の形態のウエハ1では、導電層4は、外縁部1aの全周に配置されていてもよい。ウエハ1の外縁部1aの全周に導電層4が配置されているため、ウエハ1は、ウエハ1の外縁部1aの全周のいずれかの部分でウエハキャリア10に常に接触することができる。このため、ウエハ1は確実に半導体基板2が帯電した静電気の除電ルートを確保することができる。
本実施の形態のウエハ1では、1対の封止用基板3のいずれかは、外周部3cにおいて半導体基板2に達する孔6を有し、導電層4は、孔6を通じて半導体基板2と電気的に接続されていてもよい。ウエハ1の製造工程、検査工程などではウエハ1の端でウエハ1が保持されることが多い。
外周部3cにおいて孔6を通じて導電層4が半導体基板2と電気的に接続されていることで、導電性部材10にウエハ1が保持される際に導電層4が導電性部材10に接触する確率を高くすることができる。このため、効果的に静電気を除電することができる。また、外周部3cにおいて孔6を通じて導電層4が半導体基板2と電気的に接続されていることで、ウエハ1がウエハキャリア10に収納される際に、確実に静電気の除電ルートを確保することができる。
本実施の形態のウエハ1の製造方法では、ウエハキャリア(導電性部材)10に保持されるウエハ1であって、半導体基板2の一方表面と他方表面とを挟むように絶縁性を有する1対の封止用基板3が配置され、ウエハキャリア(導電性部材)10と電気的に接続するための導電層4が封止用基板3上の少なくとも一部に配置され、かつ一方表面の側および他方表面の側の少なくともいずれかのウエハ1の外縁部1aに配置されたウエハ1を準備する工程と、ウエハ1をウエハキャリア(導電性部材)10に保持して導電層4をウエハキャリア(導電性部材)10に電気的に接触させることにより半導体基板2の静電気を除去する工程とを備えている。これにより、半導体基板2が帯電した静電気を除電することができる。そのため、ウエハ1への静電気の影響を小さくすることができる。
本実施の形態のウエハ1の製造方法では、半導体基板2の一方表面と他方表面とを挟むための絶縁性を有する1対の封止用基板3を準備する工程と、1対の封止用基板3の一方に半導体基板2の一方表面を接合する工程と、半導体基板2に固定電極12および可動電極13を有する複数の静電容量式加速度センサ11の素子を形成する工程と、1対の封止用基板3の他方に半導体基板2の他方表面を接合することでウエハ1を作成する工程と、一方表面の側および他方表面の側の少なくともいずれかのウエハ1の外縁部1aに配置され、半導体基板2に電気的に接続され、封止用基板3上の少なくとも一部に配置され、かつウエハキャリア(導電性部材)10に電気的に接続するための導電層4を形成する工程と、ウエハ1をウエハキャリア(導電性部材)10に保持して導電層4をウエハキャリア(導電性部材)10に電気的に接触させることにより半導体基板2の静電気を除去する工程と、固定電極12および可動電極13を有する複数の静電容量式加速度センサ11の素子を分離するようにウエハ1をダイシングする工程とを備えている。これにより、半導体基板2からなる固定電極12および可動電極13が帯電した静電気を除電することができる。そのため、固定電極12および可動電極13が静電気の影響で接触することを抑制することができる。したがって、静電容量式加速度センサ11への静電気の影響を小さくすることができる。一例として、歩留まりを向上して生産性を向上することができる。
本実施の形態のウエハ1の製造方法では、複数の静電容量式加速度センサ11の素子を形成する工程は、固定電極12および可動電極13にセンサ配線11aを形成する工程を含み、導電層4は、センサ配線11aと同時に形成されていてもよい。導電層4とセンサ配線11aが同時に形成されることで、生産性を向上することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2は、上記の実施の形態1と比較して、導電層の構成が主に異なっている。
図22は、図9に対応する位置を示している。図22を参照して、本実施の形態のウエハ1では、半導体基板2の一方表面の側に加えて他方表面の側にも外周部3cにおいて導電層4が配置されている。導電層4はウエハ1の側面にも配置されており、半導体基板2の一方表面の側と他方表面の側とに配置された導電層4は電気的に接続されている。
本実施の形態では、上記の実施の形態1と同様の方法により、半導体基板2の他方表面の側にも導電層4が形成される。半導体基板2の他方表面の側の導電層4は、半導体基板2の一方表面の側の導電層4とは別の工程で形成される。なお、本実施の形態のこれ以外の構成および製造方法は上述した実施の形態1と同様であるため、同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態のウエハ1では、半導体基板2の一方表面の側と他方表面の側との両方のウエハ1の外縁部1aにおいて電気的に接続された導電層4が配置されている。そのため、ウエハ1の両面の外縁部1aでウエハキャリア(導電性部材)10に導電層4を接触することができる。ウエハ1の両面のいずれかでウエハキャリア10に接触することにより静電気の除電ルートを確保することができる。したがって、より確実に静電気の除電ルートを確保することができる。これにより、ウエハ1への静電気の影響を小さくすることができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3は、上記の実施の形態1と比較して、孔の構成が主に異なっている。
図23は、図9に対応する位置を示している。図23を参照して、本実施の形態のウエハ1は、一方の封止用基板3aおよび他方の封止用基板3bに半導体基板2の一方表面の側および他方表面の側の外周部3cにおいて半導体基板2に達する孔6を有している。
導電層4は、半導体基板2の一方表面の側および他方表面の側のウエハ1の外縁部1aに配置されている。導電層4は半導体基板2の一方表面の側および他方表面の側のウエハ1の外縁部1aの全周に配置されていてもよい。導電層4は、半導体基板2の一方表面の側および他方表面の側の両方の孔6を通じて半導体基板2と電気的に接続されている。
本実施の形態では、上記の実施の形態1と同様の方法により、半導体基板2の一方表面の側および他方表面の側の両方に孔6および導電層4が形成される。なお、本実施の形態のこれ以外の構成および製造方法は上述した実施の形態1と同様であるため、同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態のウエハ1では、1対の封止用基板3の各々は、外周部3cにおいてそれぞれ半導体基板2に達する孔6を有し、導電層4は、孔6を通じて半導体基板2と電気的に接続されている。そのため、ウエハ1の両面の外縁部1aでウエハキャリア(導電性部材)10に導電層4を接触することができる。ウエハ1の両面のいずれかでウエハキャリア10に接触することにより静電気の除電ルートを確保することができる。したがって、より確実に静電気の除電ルートを確保することができる。これにより、ウエハ1への静電気の影響を小さくすることができる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4は、上記の実施の形態1と比較して、ノッチ部を有している点で主に異なっている。
図24および図25を参照して、本実施の形態のウエハ1では一方の封止用基板3aの外縁部1aにノッチ部41が設けられている。ノッチ部41は、ウエハ1のパターニングの際の目安とするためのものである。ノッチ部41は、一方の封止用基板3の切り欠かれた部分であって、一方の封止用基板3aの上面から下面まで連続して形成されている。ノッチ部41は半導体基板2に達するように設けられている。ノッチ部41は1箇所であってもよく、複数箇所であってもよい。ノッチ部41は、半導体基板2の一方表面からみて、たとえば深さが1mmで、切り欠き角度が90度で、幅が1.4mmに形成されている。
導電層4は、ノッチ部41を覆うように形成されている。導電層4は、外縁部1aにおいて一方の封止用基板3a上からノッチ部41を経由して半導体基板2の上に形成されている。
図26を参照して、外周部3cにおいてノッチ部41およびノッチ部41が設けられていない部分に連続して導電層4が設けられているため、ノッチ部41が設けられていない部分がウエハキャリア(導電性部材)10に接触した場合でも半導体基板2に帯電した静電気の除電ルートが確保される。
本実施の形態のウエハ1では上述した実施の形態1と比較して孔6を設ける必要がない。なお、本実施の形態のこれ以外の構成および製造方法は上述した実施の形態1と同様であるため、同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
また、上記では一方の封止用基板3aの外縁部1aにノッチ部41が設けられている場合について説明したが、ノッチ部41は、他方の封止用基板3aの外縁部1aに設けられていてもよい。この場合には導電層4とセンサ配線11a(図2参照)とが別の工程で形成される。
本実施の形態のウエハ1では、1対の封止用基板3のいずれかは、外縁部1aに設けられた半導体基板2に達するノッチ部41を有し、導電層4は、ノッチ部41を通じて半導体基板2と電気的に接続されている。ウエハ1のパターニングの際の目安にするため、ノッチ部41は封止用基板3に設けられている。導電層4と半導体基板2とを電気的に接続するためにノッチ部41を利用することで上述のような半導体基板2に達する孔6を形成する加工が不要となる。そのため、生産効率を向上することができる。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5は、上記の実施の形態4と比較して、導電層の構成が主に異なっている。
図27は、図25に対応する位置を示している。図27を参照して、本実施の形態のウエハ1では、半導体基板2の一方表面の側に加えて他方表面の側にも外周部3cにおいて導電層4が配置されている。導電層4は、ノッチ部41を有する一方の封止用基板3aとは反対側のウエハ1の外縁部1aまで連続して設けられている。導電層4はウエハ1の側面にも配置されており、半導体基板2の一方表面の側と他方表面の側とに配置された導電層4は電気的に接続されている。
本実施の形態では、上記の実施の形態4と同様の方法により、半導体基板2の他方表面の側に導電層4が形成される。半導体基板2の他方表面の側の導電層4は、半導体基板2の一方表面の側の導電層4とは別の工程で形成される。なお、本実施の形態のこれ以外の構成および製造方法は上述した実施の形態1と同様であるため、同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
図28を参照して、外周部3cにおいてノッチ部41およびノッチ部41が設けられていない部分に連続して導電層4が設けられている。そのため、ノッチ部41が設けられていない部分がウエハキャリア(導電性部材)10に接触した場合でも半導体基板2に帯電した静電気の除電ルートが確保される。
上記では一方の封止用基板3aにノッチ部41が設けられている場合について説明したが、図29を参照して、他方の封止用基板3bにもノッチ部41が設けられていてもよい。
本実施の形態のウエハ1では、導電層4は、ノッチ部41を有する1対の封止用基板3のいずれかとは反対側の外縁部1aまで連続して設けられている。そのため、ウエハ1の両面の外縁部1aでウエハキャリア(導電性部材)10に導電層4を接触することができる。ウエハ1の両面のいずれかでウエハキャリア10に接触することにより静電気の除電ルートを確保することができる。したがって、より確実に静電気の除電ルートを確保することができる。これにより、ウエハ1への静電気の影響を小さくすることができる。
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6は、上記の実施の形態1と比較して、封止用基板の構成が主に異なっている。
図30および図31を参照して、本実施の形態のウエハ1では一方の封止用基板3aの直径が半導体基板2の直径より小さい。ウエハ1の外周部3cにおいて一方の封止用基板3aの外周端3dから半導体基板2が突出するように一方の封止用基板3aと半導体基板2とは配置されている。導電層4は一方の封止用基板3aの外周端3dの周囲に位置する半導体基板2と電気的に接続されている。
本実施の形態のウエハ1では上述した実施の形態1と比較して孔6を設ける必要がない。なお、本実施の形態のこれ以外の構成および製造方法は上述した実施の形態1と同様であるため、同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
上記では一方の封止用基板3aの直径が半導体基板2の直径より小さい場合について説明したが、図32を参照して、他方の封止用基板3bの直径が半導体基板2の直径より小さくてもよい。この場合には導電層4とセンサ配線11a(図2参照)とが別の工程で形成される。
本実施の形態のウエハ1では、1対の封止用基板3のいずれかは、半導体基板2の直径より小さい直径を有し、導電層4は、半導体基板2の直径より小さい直径を有する1対の封止用基板3のいずれかの外周端3dの周囲に位置する半導体基板2と電気的に接続されている。このため、1対の封止用基板3のいずれかの外周端3dの周囲で導電層4は半導体基板2と電気的に接続することができる。したがって、上述のような半導体基板2に達する孔6を形成する加工が不要となる。そのため、生産効率を向上することができる。
(実施の形態7)
本発明の実施の形態7は、上記の実施の形態6と比較して、導電層の構成が主に異なっている。
図33は、図31に対応する位置を示している。図31を参照して、本実施の形態のウエハ1では、半導体基板2の一方表面の側に加えて他方表面の側にも外周部3cにおいて導電層4が配置されている。導電層4は、一方の封止用基板3aとは反対側の外縁部1aまで連続して設けられている。導電層4はウエハ1の側面にも配置されており、半導体基板2の一方表面の側と他方表面の側とに配置された導電層4は電気的に接続されている。
本実施の形態では、上記の実施の形態6と同様の方法により、半導体基板2の他方表面の側に導電層4が形成される。半導体基板2の他方表面の側の導電層4は、半導体基板2の一方表面の側の導電層4とは別の工程で形成される。なお、本実施の形態のこれ以外の構成および製造方法は上述した実施の形態1と同様であるため、同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
上記では一方の封止用基板3aの直径が半導体基板2の直径より小さい場合について説明したが、図34を参照して、他方の封止用基板3bの直径が半導体基板2の直径より小さくてもよい。この場合には導電層4とセンサ配線11a(図2参照)とが別の工程で形成される。
本実施の形態のウエハ1では、導電層4は、半導体基板2の直径より小さい直径を有する1対の封止用基板3のいずれかとは反対側の外縁部1aまで連続して設けられている。そのため、ウエハ1の両面の外縁部1aでウエハキャリア(導電性部材)10に導電層4を接触することができる。ウエハ1の両面のいずれかでウエハキャリア10に接触することにより静電気の除電ルートを確保することができる。したがって、より確実に静電気の除電ルートを確保することができる。これにより、ウエハ1への静電気の影響を小さくすることができる。
(実施の形態8)
本発明の実施の形態8は、上記の実施の形態1と比較して、封止用基板の構成が主に異なっている。
図35および図36を参照して、本実施の形態のウエハ1では、一方の封止用基板3aの外周端3dから半導体基板2が突出するように一方の封止用基板3aと他方の封止用基板3bとが互いにずれて配置されている。導電層4は一方の封止用基板3aの外周端3dの周囲に位置する半導体基板2と電気的に接続されている。
本実施の形態のウエハ1では上述した実施の形態1と比較して孔6を設ける必要がない。なお、本実施の形態のこれ以外の構成および製造方法は上述した実施の形態1と同様であるため、同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
上記では一方の封止用基板3aの外周端3dから半導体基板2が突出する場合について説明したが、図37を参照して、他方の封止用基板3bの外周端3dから半導体基板2が突出してもよい。この場合には導電層4とセンサ配線11a(図2参照)とが別の工程で形成される。
本実施の形態のウエハ1では、1対の封止用基板3は、1対の封止用基板3のいずれかの外周端3dから半導体基板2が突出するように互いにずれて配置されており、導電層4は、外周端3dの周囲に位置する半導体基板2に電気的に接続されている。このため、1対の封止用基板3のいずれかの外周端3dの周囲で導電層4は半導体基板2と電気的に接続することができる。したがって、上述のような半導体基板2に達する孔6を形成する加工が不要となる。そのため、生産効率を向上することができる。
(実施の形態9)
本発明の実施の形態9は、上記の実施の形態8と比較して、導電層の構成が主に異なっている。
図38は、図36に対応する位置を示している。図38を参照して、本実施の形態のウエハ1では、半導体基板2の一方表面の側に加えて他方表面の側にも外周部3cにおいて導電層4が配置されている。導電層4は、一方の封止用基板3aとは反対側の外縁部1aまで連続して設けられている。導電層4はウエハ1の側面にも配置されており、半導体基板2の一方表面の側と他方表面の側とに配置された導電層4は電気的に接続されている。
本実施の形態では、上記の実施の形態8と同様の方法により、半導体基板2の他方表面の側に導電層4が形成される。半導体基板2の他方表面の側の導電層4は、半導体基板2の一方表面の側の導電層4とは別の工程で形成される。なお、本実施の形態のこれ以外の構成および製造方法は上述した実施の形態1と同様であるため、同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
上記では一方の封止用基板3aの外周端3dから半導体基板2が突出する場合について説明したが、図39を参照して、他方の封止用基板3bの外周端3dから半導体基板2が突出していてもよい。この場合には導電層4とセンサ配線11a(図2参照)とが別の工程で形成される。
本実施の形態のウエハ1では、導電層4は、半導体基板2が突出するように配置される1対の封止用基板3のいずれかとは反対側の外縁部1aまで連続して設けられている。そのため、ウエハ1の両面の外縁部1aでウエハキャリア(導電性部材)10に導電層4を接触することができる。ウエハ1の両面のいずれかでウエハキャリア10に接触することにより静電気の除電ルートを確保することができる。したがって、より確実に静電気の除電ルートを確保することができる。これにより、ウエハ1への静電気の影響を小さくすることができる。
(実施の形態10)
本発明の実施の形態10は、上記の実施の形態1と比較して、導電層の構成が主に異なっている。
図40および図41を参照して、本実施の形態のウエハ1では、導電層4は、ウエハ1の側面において、一方の封止用基板3aの側面3a2および他方の封止用基板3bの側面3b2を覆っている。導電層4は、ウエハ1の側面において、半導体基板2と電気的に接続されている。
本実施の形態では、上記の実施の形態1と同様の方法により、ウエハ1の側面に導電層4が形成される。半導体基板2の一方表面の側と他方表面の側とに別の工程で導電層4が形成されてもよい。またウエハ1の側面に同じ工程で導電層4が形成されてもよい。なお、本実施の形態のこれ以外の構成および製造方法は上述した実施の形態1と同様であるため、同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態のウエハ1では、導電層4は、ウエハ1の側面において、1対の封止用基板3の側面を覆い、かつ半導体基板2と電気的に接続されている。そのため、ウエハ1の側面の両端の外縁部1aでウエハキャリア(導電性部材)10に導電層4を接触することができる。ウエハ1の側面の両端の外縁部1aでウエハキャリア10に接触することにより静電気の除電ルートを確保することができる。したがって、より確実に静電気の除電ルートを確保することができる。これにより、ウエハ1への静電気の影響を小さくすることができる。
なお、上記ではウエハの一例として静電容量式加速度センサを製造するためのウエハについて説明したが、ウエハはこれに限定されず、たとえば角速度センサを製造するためのウエハであってもよい。また、静電容量式加速度センサは上記の形状に限定されない。
上記の各実施の形態は、適時組み合わせることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ウエハ、1a 外縁部、2 半導体基板、2a 溝、2b 貫通穴、3 封止用基板、3a 一方の封止用基板、3a1 スルーホール、3a2 一方の封止用基板の側面、3b 他方の封止用基板、3b1 段差部、3b2 他方の封止用基板の側面、3c 外周部、3d 外周端、4 導電層、5 製品領域、6 孔、10 ウエハキャリア(導電性部材)、10a 溝、11 静電容量式加速度センサ、11a センサ配線、12 固定電極、13 可動電極、14 固定電極パッド、15 可動電極パッド、16 アンカー部、17 慣性質量体、18 梁部、19 枠部、31 マスク、32 配線層、41 ノッチ部。

Claims (13)

  1. 導電性部材に保持されるウエハであって、
    半導体基板と、
    前記半導体基板の一方表面と他方表面とを挟むように配置され、かつ絶縁性を有する1対の封止用基板と、
    前記一方表面の側および前記他方表面の側の少なくともいずれかの前記ウエハの外縁部に配置され、前記半導体基板と電気的に接続され、前記封止用基板上の少なくとも一部に配置され、かつ前記導電性部材と電気的に接続するための導電層とを備えた、ウエハ。
  2. 前記導電層は、前記外縁部の全周に配置されている、請求項1に記載のウエハ。
  3. 前記1対の封止用基板のいずれかは、外周部において前記半導体基板に達する孔を有し、
    前記導電層は、前記孔を通じて前記半導体基板と電気的に接続されている、請求項1または2に記載のウエハ。
  4. 前記1対の封止用基板の各々は、外周部においてそれぞれ前記半導体基板に達する孔を有し、
    前記導電層は、前記孔を通じて前記半導体基板と電気的に接続されている、請求項1または2に記載のウエハ。
  5. 前記1対の封止用基板のいずれかは、前記外縁部に設けられた前記半導体基板に達するノッチ部を有し、
    前記導電層は、前記ノッチ部を通じて前記半導体基板と電気的に接続されている、請求項1または2に記載のウエハ。
  6. 前記導電層は、前記ノッチ部を有する前記1対の封止用基板のいずれかとは反対側の前記外縁部まで連続して設けられている、請求項5に記載のウエハ。
  7. 前記1対の封止用基板のいずれかは、前記半導体基板の直径より小さい直径を有し、
    前記導電層は、前記半導体基板の直径より小さい直径を有する前記1対の封止用基板のいずれかの外周端の周囲に位置する前記半導体基板と電気的に接続されている、請求項1または2に記載のウエハ。
  8. 前記導電層は、前記半導体基板の直径より小さい直径を有する前記1対の封止用基板のいずれかとは反対側の前記外縁部まで連続して設けられている、請求項7に記載のウエハ。
  9. 前記1対の封止用基板は、前記1対の封止用基板のいずれかの外周端から前記半導体基板が突出するように互いにずれて配置されており、
    前記導電層は、前記外周端の周囲に位置する前記半導体基板に電気的に接続されている、請求項1または2に記載のウエハ。
  10. 前記導電層は、前記ウエハの側面において、前記1対の封止用基板の側面を覆い、かつ前記半導体基板と電気的に接続されている、請求項1または2に記載のウエハ。
  11. 導電性部材に保持されるウエハであって、半導体基板の一方表面と他方表面とを挟むように絶縁性を有する1対の封止用基板が配置され、前記導電性部材と電気的に接続するための導電層が前記封止用基板上の少なくとも一部に配置され、かつ前記一方表面の側および前記他方表面の側の少なくともいずれかの前記ウエハの外縁部に配置された前記ウエハを準備する工程と、
    前記ウエハを前記導電性部材に保持して前記導電層を前記導電性部材に電気的に接触させることにより前記半導体基板の静電気を除去する工程とを備えたウエハの製造方法。
  12. 半導体基板の一方表面と他方表面とを挟むための絶縁性を有する1対の封止用基板を準備する工程と、
    前記1対の封止用基板の一方に前記半導体基板の一方表面を接合する工程と、
    前記半導体基板に固定電極および可動電極を有する複数の静電容量式加速度センサの素子を形成する工程と、
    前記1対の封止用基板の他方に前記半導体基板の他方表面を接合することでウエハを作成する工程と、
    前記一方表面の側および前記他方表面の側の少なくともいずれかの前記ウエハの外縁部に配置され、前記半導体基板に電気的に接続され、前記封止用基板上の少なくとも一部に配置され、かつ前記導電性部材に電気的に接続するための導電層を形成する工程と、
    前記ウエハを導電性部材に保持して前記導電層を前記導電性部材に電気的に接触させることにより前記半導体基板の静電気を除去する工程と、
    前記固定電極および前記可動電極を有する複数の静電容量式加速度センサの素子を分離するように前記ウエハをダイシングする工程とを備えた、静電容量式加速度センサの製造方法。
  13. 前記複数の静電容量式加速度センサの素子を形成する工程は、
    前記固定電極および前記可動電極にセンサ配線を形成する工程を含み、
    前記導電層は、前記センサ配線と同時に形成される、請求項12に記載の静電容量式加速度センサの製造方法。
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